JP2002045661A - 分離膜試験装置 - Google Patents

分離膜試験装置

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JP2002045661A
JP2002045661A JP2000238600A JP2000238600A JP2002045661A JP 2002045661 A JP2002045661 A JP 2002045661A JP 2000238600 A JP2000238600 A JP 2000238600A JP 2000238600 A JP2000238600 A JP 2000238600A JP 2002045661 A JP2002045661 A JP 2002045661A
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cell
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membrane
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Masakazu Shinagawa
雅一 品川
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分離膜の交換やセルの分解を容易にかつ迅速
に行える分離膜試験装置を提供する。 【解決手段】 本発明は、平膜状の分離膜が内部に装着
され、この分離膜の膜面に沿って処理原液を流し、透過
液が分離膜を透過するように流れて処理原液を濾過する
クロスフロー濾過方式のセル3を用いて分離膜の膜性能
を試験する分離膜試験装置において、分離膜を試験する
ための処理原液の流路としての循環流路4が配設される
とともに、セル3を着脱自在に取り付けるセル取付部が
この循環流路4中に複数個配設された架台としての第1
架台30を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体の分離,濃縮
を行う逆浸透膜、限外濾過膜などの分離膜の膜性能を試
験するための分離膜試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】処理原液に対する最適の分離膜を決定す
るためには、実際に分離膜を用いて処理原液を処理する
ことでその分離膜の膜性能を評価する必要がある。ま
た、この処理原液に対する最適の分離膜を決定するに際
しては、数多くの分離膜について評価試験を行なわなけ
ればならない。しかしながら、従来の分離膜試験装置で
は、一度に1枚の分離膜しか試験できず、繰り返し交換
して1枚ずつ分離膜を試験する必要があり、分離膜の交
換に手間を要し、全体の評価時間も長くかかっていた。
【0003】そこで、複数枚の分離膜を一度に試験でき
る分離膜試験装置がある。この分離膜試験装置として
は、例えば、特開平11-137973 号公報に示すようなもの
がある。この分離膜試験装置は、次に説明するようなセ
ルを備えることで、複数枚の分離膜を一度に試験できる
ようになっている。このセルは、例えば、円筒形で偏平
な4つのセル(1〜4段目セル)を縦に積み重ねた形態
をなし、各セルの間に第1〜第3の異なる種類の分離膜
が各1枚ずつ装着される。処理原液はこれらの各分離膜
に並列に供給され、第1〜第3の3枚の分離膜の膜性能
を一度に行うことができる。
【0004】具体的には、このセルは、1段目セルと2
段目セルとの間に第1分離膜を装着するようにしてこの
1段目セルの上に2段目セルを嵌合させ、2段目セルと
3段目セルとの間に第2分離膜を装着するようにしてこ
の2段目セルの上に3段目セルを嵌合させ、3段目セル
と4段目セルとの間に第3分離膜を装着するようにして
この3段目セルの上に4段目セルを嵌合させるようにし
て構成されている。1段目セルは、処理原液が供給され
る原液流路と、第1分離膜を透過した透過液が排出され
る透過液排出路とを備えている。2段目セルは、1段目
セルの原液流路に接続され処理原液を第1分離膜に供給
するための第1原液導入路と、第1分離膜を透過しない
濃縮液を排出するための濃縮液排出路とを備えている。
3段目セルは、2段目セルの第1原液導入路に接続され
処理原液を第2分離膜に供給するための第2原液導入路
と、第2分離膜を透過しない濃縮液を排出するための濃
縮液排出路とを備えている。4段目セルは、3段目セル
の第2原液導入路に接続され処理原液を第3分離膜に供
給するための第3原液導入路と、第3分離膜を透過しな
い濃縮液を排出するための濃縮液排出路とを備えてい
る。なお、2〜4段目セルには、分離膜を透過した透過
液が排出される透過液排出路がそれぞれ備えられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来例の場合には、次のような問題がある。すなわ
ち、セルに装着された分離膜を交換しようとするときに
は、セルに接続された配管、すなわち、1段目セルや4
段目セルに接続された配管などを外してから各セルを分
解しなければならないし、セル(1〜4段目セル)を縦
に積み重ねながら分離膜を適宜交換するようにしてセル
を組み立てて、この組み立てた後のセルに元の配管を接
続するようにして復旧する必要があるので、分離膜の交
換やセルの分解を容易にかつ迅速に行えないという問題
がある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、分離膜の交換やセルの分解を容易にか
つ迅速に行える分離膜試験装置を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、平膜状の分離膜が内部に
装着され、この分離膜の膜面に沿って処理原液を流し、
透過液が分離膜を透過するように流れて処理原液を濾過
するクロスフロー濾過方式のセルを用いて前記分離膜の
膜性能を試験する分離膜試験装置において、分離膜を試
験するための処理原液の流路が配設されるとともに、前
記セルを着脱自在に取り付けるセル取付部が前記流路中
に複数個配設された架台を備えたことを特徴とするもの
である。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の分離膜試験装置において、前記セルは、上下に
二つ割りとなる第1部材と第2部材とを合わせることで
その内部に形成される空間に分離膜が装着されるように
構成され、前記架台は、前記流路が配設され前記第1部
材がこの流路中の所望の位置にそれぞれ併設された第1
架台と、前記第1架台に併設された複数個の前記第1部
材に対応する位置に前記第2部材がそれぞれ併設された
第2架台とを有し、膜性能の試験時には前記第1部材と
第2部材とが嵌合するように前記第1架台と第2架台と
を近づけ、前記セルの着脱時には前記第1部材と第2部
材とが分離するように前記第1架台と第2架台とを遠ざ
けるようにこの第1架台と第2架台のうちの少なくとも
一方を昇降させるように構成されていることを特徴とす
るものである。
【0009】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の分離膜試験装置において、前記第1部材は、処
理原液が供給される供給口と、分離膜を透過しない濃縮
液が出力される出力口とを有し、前記第1架台は、前記
第1部材の供給口に接続される供給用配管と、前記第1
部材の出力口に接続される出力用配管とを備えているこ
とを特徴とするものである。
【0010】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
から請求項3のいずれかに記載の分離膜試験装置におい
て、複数個のセルは、前記流路中に直列接続されている
ことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。セルの内部には、試験しようとする分離膜が装着さ
れる。このセルは、装着された分離膜の膜面に沿って処
理原液を流し、透過液が分離膜を透過するように流れて
処理原液を濾過するクロスフロー濾過方式でその分離膜
の膜性能を試験する。架台は、分離膜を試験するための
処理原液の流路が配設され、セルを着脱自在に取り付け
るセル取付部がこの流路中に複数個配設されている。し
たがって、流路に対するセルの着脱がセル単位で容易に
かつ迅速に行える。
【0012】また、請求項2に記載の発明によれば、セ
ルは、上下に二つ割りとなる第1部材と第2部材とを合
わせることでその内部に形成される空間に分離膜が装着
されるように構成されている。架台は、分離膜を試験す
るための処理原液の流路が配設され第1部材がこの流路
中の所望の位置にそれぞれ併設された第1架台と、第1
架台に併設された複数個の第1部材に対応する位置に第
2部材がそれぞれ併設された第2架台とを有し、膜性能
の試験時には第1部材と第2部材とが嵌合するように第
1架台と第2架台とを近づけ、セルの着脱時には第1部
材と第2部材とが分離するように第1架台と第2架台と
を遠ざけるようにこの第1架台と第2架台の少なくとも
一方を昇降させるように構成されている。したがって、
第1架台と第2架台のうちの少なくとも一方を昇降させ
ることで、セルを上下に二つ割りにできるので、分離膜
の交換やセルの分解が容易にかつ迅速に行える。
【0013】また、請求項3に記載の発明によれば、第
1部材は、処理原液が供給される供給口と、分離膜を透
過しない濃縮液が出力される出力口とを有している。第
1架台は、第1部材の供給口に接続される供給用配管
と、第1部材の出力口に接続される出力用配管とを備え
ている。したがって、分離膜の交換やセルの分解のため
にこのセルへの配管などを外す必要がないので、分離膜
の交換やセルの分解を格段に容易にかつ迅速に行える。
【0014】また、請求項4に記載の発明によれば、処
理原液の流路は、その流路長が短くなるように複数個の
セルを近接配置させて形成され、この複数個のセルは、
その流路中に直列接続されている。したがって、分離膜
の試験のために必要な処理原液の使用量を少なくでき
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。本実施例に係る分離膜試験装置の概
略構成について、図1,図2を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施例に係る分離膜試験装置の概略構成
を示すブロック図である。図2(a)は本発明の実施例
に係る分離膜試験装置を上から見た概略平面図であり、
図2(b)は本発明の実施例に係る分離膜試験装置を正
面から見た概略正面図であり、図2(c)は本発明の実
施例に係る分離膜試験装置を側面から見た概略側面図で
ある。
【0016】本実施例に係る分離膜試験装置は、図1,
図2に示すように、大きく分けて、処理原液を貯留する
ための原液タンク1と、この原液タンク1の処理原液を
出力するための圧送ポンプ2と、試験しようとする平膜
状の分離膜Mが内部に装着されて処理原液を濾過してこ
の分離膜Mの膜性能を試験するための複数個(例えば、
3個)のセル3と、原液タンク1からの処理原液を圧送
ポンプ2と3個のセル3とを介して原液タンク1に戻し
て分離膜Mを試験するための循環流路4とを備えてい
る。以下、各部の構成を詳細に説明する。
【0017】なお、この試験しようとする分離膜Mとし
ては、例えば、液体の分離,濃縮を行う逆浸透膜,限外
濾過膜などがある。
【0018】原液タンク1には、処理原液の温度を調整
するジャケットなどの温調手段が備えられており、温度
上昇による処理原液の液質の変化を防止でき、連続運転
による試験が可能である。
【0019】図2(b)に示すように、圧送ポンプ2の
出力側の配管には、配管内の処理原液の脈動を減少させ
るように圧力変動を吸収するダンパとしてのアキュムレ
ータ5が備えられている。また、図2(a)に示すよう
に、このアキュムレータ5と最初に処理原液の供給を受
けるセル3(1番目のセル3)との間の配管には、この
配管内の圧力を測定するための圧力センサ6が備えられ
ている。また、最後のセル3と原液タンク1とを接続す
る配管には、この配管を開閉するためのバルブ7と、こ
の配管内を流れる濃縮液の流量を測定するための流量セ
ンサ8とが備えられている。この流量センサ8で配管内
を流れる濃縮液の流量を測定することで、分離膜Mの膜
面を流れる処理原液の流速をコントロールしている。
【0020】セル3の内部には、平膜状の分離膜Mが装
着される。このセル3は、装着された分離膜Mの膜面に
沿って処理原液を流し、透過液が分離膜Mを透過するよ
うに流れて処理原液を濾過するクロスフロー濾過方式の
ものであり、分離膜Mの膜性能を試験するためのもので
ある。このセル3は、図3(b)に示すように、例えば
円盤状に形成されており、上下に二つ割りとなるポート
10とボディ20とを合わせることでその内部に形成さ
れる空間に分離膜Mが装着されるように構成されてい
る。図3(a)は本実施例に係るセルを上から見た概略
平面図であり、図3(b)は図3(a)に示したセルの
A−A断面図である。図4は図3(b)に示したセルの
B−B断面図である。
【0021】図3(b)に示すように、ボディ20のポ
ート10と嵌合する側には、凹部24が形成されてい
る。この凹部24上には、下から順に、透過液を透過さ
せる円板状のプレート21と、透過液流路材22と、試
験しようとする分離膜Mと、環状のOリング(シールリ
ング)23とが装着されるようになっている。
【0022】一方、ポート10は、Oリング23を介し
てボディ20と嵌合するための環状の凸部11を有して
いる。このOリング23を介してポート10とボディ2
0とを嵌合させているので、このポート10とボディ2
0との嵌合部分から液漏れが生じないように気密性が確
保されている。このポート10のボディ20と嵌合する
側とは反対側でこの円盤状の中心には、ボディ20と嵌
合する側に向かって貫通した第1貫通孔12が形成され
ている。このポート10のボディ20と嵌合する側に
は、第1貫通孔12からポート10の端部に向かうに連
れてポート10とボディ20との間の空間が狭くなるよ
うに円錐状の空間形成部13が形成されている。この凸
部11と空間形成部13との間には、環状の溝14が形
成されている。この溝14の一部には、分離膜Mを透過
しなかった濃縮液を出力するための第2貫通孔15が形
成されている。なお、この第1貫通孔12におけるボデ
ィ20と嵌合する側の開口とは反対側の開口が、処理原
液が供給される供給口12aであり、第2貫通孔15に
おけるボディ20と嵌合する側の開口とは反対側の開口
が、分離膜Mを透過しなかった濃縮液が出力される出力
口15aである。
【0023】なお、図4に示すように、ボディ20の凹
部24には環状の溝25が形成されている。この環状の
溝25の一部には、透過液を排出するための透過液排出
路26が形成されている。この透過液排出路26には管
継手としてのハーフユニオン27が接続され、このハー
フユニオン27にはフレキシブルチューブ28が接続さ
れている。このフレキシブルチューブ28のハーフユニ
オン27とは反対側の端部は開放されており、この開放
端部から透過液が排出される。このフレキシブルチュー
ブ28から排出された透過液は、図2に示すように、透
過液受け台51に供給される。
【0024】また、ポート10とボディ20とを強固に
密着させるために、このポート10とボディ20の周縁
端部にはビクトリックカップリング29が取り付けられ
るようになっている。なお、このポート10は本発明の
第1部材に相当し、ボディ20は本発明の第2部材に相
当する。
【0025】ここで、このセル3の内部に分離膜Mを装
着して処理原液をクロスフロー濾過する濾過方式につい
て説明する。図3(b)に示すように、ポート10の供
給口12aから処理原液が供給される。処理原液は、第
1貫通孔12を通過して、分離膜Mの中心から放射状に
この膜面に沿うようにして流れる。膜面を沿うようにし
て流れている途中で分離膜Mを透過した透過液は、図4
に示すように、ボディ20の凹部24に設けられた透過
液流路材22,プレート21を介し、ボディ20の凹部
24の環状の溝25に沿ってこのボディ20の透過液排
出路26を流れ、この透過液排出路26に接続されたハ
ーフユニオン27,フレキシブルチューブ28を介して
外部に排出される。図3(b)に示すように、分離膜M
の周縁端部の方まで流れていきこの分離膜Mを透過しな
かった処理原液は、ポート10に形成されている環状の
溝14を介して第2貫通孔15を通過し、濃縮液として
出力口15aから排出される。このように、処理原液
は、分離膜Mの膜面に沿わせるように流されて濃縮液と
透過液とに濾過される。
【0026】循環流路4には、3個のセル3が直列に接
続されている。具体的には、圧送ポンプ2により、原液
タンク1の処理原液が最初のセル3(1番目のセル3)
のポート10側の供給口12aに供給され、この1番目
のセル3で処理原液が濾過された濃縮液がこの1番目の
セル3のポート10側の出力口15aから出力される。
この濃縮液は、次のセル3(2番目のセル3)のポート
10側の供給口12aに供給され、処理原液が濾過され
た濃縮液がこの2番目のセル3のポート10側の出力口
15aから出力される。この濃縮液は、最後のセル3
(3番目のセル3)のポート10側の供給口12aに供
給され、処理原液が濾過された濃縮液がこの3番目のセ
ル3のポート10側の出力口15aから原液タンク1の
方に出力される。このような循環流路4を形成するよう
に配管が適宜に備えられている。なお、ポート10の供
給口12aに接続される配管が本発明の供給用配管に相
当し、ポート10の出力口15aに接続される配管が本
発明の出力用配管に相当する。
【0027】また、この循環流路4は、その流路長が短
くなるように形成されている。具体的には、圧送ポンプ
2や圧力センサ6や流量センサ8などは小型化が図られ
たものを使用し、この循環流路4で用いている配管の流
路径を配管自体の圧力損失の影響を受けない程度で最小
化するとともに、原液タンク1,圧送ポンプ2,各セル
3を最短に配置することで、循環容量が300 ml(ミリ
リットル)以下でクロスフロー濾過試験が可能なように
している。
【0028】図2に示すように、上述した原液タンク1
や圧送ポンプ2や循環流路4などは、第1架台30に設
けられている。この第1架台30に併設された3個のポ
ート10に対応する第2架台40の位置にボディ20が
それぞれ併設されている。この第1架台30は位置が固
定であり、第2架台40は、膜性能の試験時にはポート
10とボディ20とが嵌合するように第1架台30に近
づけ、セル3の着脱時にはポート10とボディ20とが
分離するように第1架台30から遠ざけるよう昇降自在
に構成されている。図5に示すように、この第2架台4
0には、例えば、ハンドル41を手動で回動させること
で第2架台40を昇降させる手動式のジャッキ42が設
けられている。なおここでは、第2架台40に手動式の
ジャッキ42を用いているが、手動式のジャッキ42に
替えて油圧式や電動式のジャッキなどを設けても構わな
いし、第2架台40を昇降自在にできるものであればこ
のようなジャッキ以外の昇降機構のものを採用しても構
わない。
【0029】次に上記のように構成された実施例装置に
よって分離膜Mを試験する試験工程について、以下に説
明する。
【0030】図5(b)に示すように、ビクトリックカ
ップリング29がセル3から取り外された状態で手動式
のジャッキ42のハンドル41を操作することによっ
て、第2架台40が第1架台30から引き離されて各セ
ル3が第1架台30側のポート10と第2架台40側の
ボディ20とに分離される。この状態で、各ボディ20
の凹部24の透過液流路材22の上にそれぞれ試験しよ
うとする分離膜Mを装着して、この分離膜Mの上にOリ
ング23を装着する。
【0031】次に、第2架台40が第1架台30に近づ
くように手動式のジャッキ42のハンドル41を回動さ
せてこの第2架台40を上昇させていき、図5(a)に
示すようにポート10とボディ20とが嵌合すると、手
動式のジャッキ42のハンドル41の回動を停止する。
【0032】次に、図3に示したビクトリックカップリ
ング29をセル3の周縁端部、すなわち、ポート10と
ボディ20との接合部分の近傍の周縁端部に取り付け
て、ポート10とボディ20とを強固に密着させる。
【0033】この状態で、圧送ポンプ2を駆動して処理
原液を各セル3に供給するように循環流路4内を循環さ
せて、このセル3の内部に装着された分離膜Mの膜性能
の試験を行う。例えば、このときの試験条件は、圧力が
0.2 MPa(メガパスカル)〜7.0 MPaで、循環流量
が最大で12l/min(リットル/分)までの試験が可
能である。この圧力や流量など試験状態を示すパラメー
タなどは、表示パネル9に適宜に表示されている。処理
原液は、試験時間が経過するにつれて濃縮液に置換され
ていき、分離膜Mを透過した透過液はフレキシブルチュ
ーブ28から外部に排出されることになる。この濃縮液
あるいは透過液の成分を検査することで、分離膜Mの膜
性能が確認できる。
【0034】このように、分離膜Mの試験が終了すると
圧送ポンプ2を停止し、セル3内の圧力がこのセル3を
開いても良い程度の圧力になると、図5(b)に示すよ
うに、第2架台40を第1架台30から引き離すように
手動式のジャッキ42のハンドル41を回動し、第2架
台40を下降させて各セル3を第1架台30側のポート
10と第2架台40側のボディ20とに分離させる。
【0035】次に試験をしようとする分離膜Mがある場
合には、図5(b)に示すように第1架台30側のポー
ト10と第2架台40側のボディ20とが分離された状
態で、各ボディ20の凹部24にそれぞれ次の分離膜M
を装着し、原液タンク1及び循環流路4内の処理原液を
入れ替えて、上述した作業を繰り返せば良い。
【0036】このように、セル3は、上下に二つ割りと
なるポート10とボディ20とを合わせることでその内
部に形成される空間に分離膜Mが装着されるように構成
され、架台は、分離膜Mを試験するための処理原液の循
環流路4が配設されポート10がこの流路中の所望の位
置にそれぞれ併設された第1架台30と、第1架台30
に併設された複数個のポート10に対応する位置にボデ
ィ20がそれぞれ併設された第2架台40とを有し、膜
性能の試験時にはポート10とボディ20とが嵌合する
ように第2架台40を第1架台30に近づけ、セル3の
着脱時にはポート10とボディ20とが分離するように
第2架台40を第1架台30から遠ざけるようにこの第
2架台40を昇降させるように構成されているので、第
2架台40を昇降させることでセル3を上下に二つ割り
にでき、分離膜Mの交換やセル3の分解を容易にかつ迅
速に行うことができる。
【0037】具体的には、ポート10は、処理原液が供
給される供給口12aと、分離膜Mを透過しない濃縮液
が出力される出力口15aとを有し、第1架台30は、
ポート10の供給口12aに接続される供給用配管と、
ポート10の出力口15aに接続される出力用配管とを
備えているので、分離膜Mの交換やセル3の分解のため
にこのセル3への配管などを外す必要がなく、分離膜M
の交換やセル3の分解を格段に容易にかつ迅速に行うこ
とができる。
【0038】また、複数個のセル3は、循環流路4中に
直列接続しているので、分離膜Mの試験のために必要な
処理原液の使用量を少なくできる。具体的には、このセ
ル3に供給される処理原液の量は、仮に「10」必要であ
り、この「10」のうちの「1」が透過液として出力され
るものであると仮定すると、3個のセル3を並列に接続
し、これらのセル3に処理原液を供給する場合では「3
0」(「10」×3 =「30」)の処理原液が必要になる
が、3個のセル3を直列に接続しているので、「12」の
処理原液で済むことになる。このように複数個のセル3
を循環流路4中に直列接続することで、分離膜Mの試験
のために必要な処理原液の使用量を少なくできる。
【0039】なお、本発明は以下のように変形実施する
ことも可能である。
【0040】(1)上述した実施例では、図5に示すよ
うに、原液タンク1,圧送ポンプ2,複数個のポート1
0を有する循環流路4などが配設された第1架台30を
固定とし、そのポート10に対応するボディ20を備え
た第2架台40を昇降させているが、第2架台40を固
定とし第1架台30を昇降させたり、第1架台30と第
2架台40とを近づけたり遠ざけたりするようにこの第
1架台30と第2架台40の両方を昇降させたりしても
良い。この場合は、原液タンク1,圧送ポンプ2,循環
流路4などを備えた第1架台30を昇降させることにな
るので、上述した実施例に比べて、この昇降手段がやや
大掛かりになってしまうが、上述した実施例と同様に分
離膜Mの交換やセル3の分解を容易にかつ迅速に行うこ
とができる。
【0041】(2)上述した実施例では、セル3を循環
流路4中に3個配設しているが、セル3の数量はこの3
個に限定されるものではなく、3個以外の複数個として
も良い。
【0042】(3)上述した実施例では、分離膜Mを試
験するための処理原液の流路を循環流路4としている
が、この流路を処理原液を循環させないオープン流路と
しても良い。
【0043】(4)上述した実施例では、セル3を直列
接続しているが、循環流路4の配管を変更してこのセル
3を並列接続するようにしても良い。
【0044】(5)上述した実施例では、上下に二つ割
りとなるポート10とボディ20とでセル3が構成さ
れ、分離膜Mを試験するための処理原液の流路を備えた
第1架台30にポート10を配設し第2架台40にその
ポート10に対応するボディ20を配設しているが、こ
れらの第1,第2架台30,40に替えて、分離膜Mを
試験するための処理原液の流路が配設されるとともにセ
ル3が着脱自在なセル取付部がその流路中に複数個配設
された架台を設けるようにしても良い。このセル取付部
は、セル3の配管に対してワンタッチで着脱可能なワン
タッチカップラとすることで実現できる。なお、このセ
ル3の配管は、そのワンタッチカップラに対してワンタ
ッチで着脱可能である必要がある。この場合は、セル3
を処理原液の流路に対してセル単位で容易にかつ迅速に
交換できる。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、分離膜を試験するための処理
原液の流路が配設されるとともに、試験しようとする分
離膜がセルの内部に装着され、この分離膜の膜性能をク
ロスフロー濾過方式で試験するためのセルを着脱自在に
取り付けるセル取付部がその流路中に複数個配設された
架台を備えているので、セルをセル単位で容易にかつ迅
速に交換できる。
【0046】また、請求項2に記載の発明によれば、セ
ルは、上下に二つ割りとなる第1部材と第2部材とを合
わせることでその内部に形成される空間に分離膜が装着
されるように構成され、架台は、分離膜を試験するため
の処理原液の流路が配設され第1部材がこの流路中の所
望の位置にそれぞれ併設された第1架台と、第1架台に
併設された複数個の第1部材に対応する位置に第2部材
がそれぞれ併設された第2架台とを有し、膜性能の試験
時には第1部材と第2部材とが嵌合するように第1架台
と第2架台とを近づけ、セルの着脱時には第1部材と第
2部材とが分離するように第1架台と第2架台とを遠ざ
けるようにこの第1架台と第2架台のうちの少なくとも
一方を昇降させるように構成されているので、第1架台
と第2架台のうちの少なくとも一方を昇降させることで
セルを上下に二つ割りにでき、分離膜の交換やセルの分
解を容易にかつ迅速に行うことができる。
【0047】また、請求項3に記載の発明によれば、第
1部材は、処理原液が供給される供給口と、分離膜を透
過しない濃縮液が出力される出力口とを有し、第1架台
は、第1部材の供給口に接続される供給用配管と、第1
部材の出力口に接続される出力用配管とを備えているの
で、分離膜の交換やセルの分解のためにこのセルへの配
管などを外す必要がなく、分離膜の交換やセルの分解を
格段に容易にかつ迅速に行うことができる。
【0048】また、請求項4に記載の発明によれば、複
数個のセルは、流路中に直列接続されているので、分離
膜の試験のために必要な処理原液の使用量を少なくでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る分離膜試験装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図2】(a)は本発明の実施例に係る分離膜試験装置
を上から見た概略平面図であり、(b)はそれを正面か
ら見た概略正面図であり、(c)はそれを側面から見た
概略側面図である。
【図3】(a)は本実施例に係るセルを上から見た概略
平面図であり、(b)は(a)に示したセルのA−A断
面図である。
【図4】図3(b)に示したセルのB−B断面図であ
る。
【図5】(a)は試験時における第1,第2架台の位置
関係を示す説明図であり、(b)はセル分解時における
第1,第2架台の位置関係を示す説明図である。
【符号の説明】
3 … セル 4 … 循環流路 10 … ポート 12a… 供給口 15a… 出力口 20 … ボディ 30 … 第1架台 40 … 第2架台 M … 分離膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平膜状の分離膜が内部に装着され、この
    分離膜の膜面に沿って処理原液を流し、透過液が分離膜
    を透過するように流れて処理原液を濾過するクロスフロ
    ー濾過方式のセルを用いて前記分離膜の膜性能を試験す
    る分離膜試験装置において、 分離膜を試験するための処理原液の流路が配設されると
    ともに、前記セルを着脱自在に取り付けるセル取付部が
    前記流路中に複数個配設された架台を備えたことを特徴
    とする分離膜試験装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の分離膜試験装置におい
    て、 前記セルは、上下に二つ割りとなる第1部材と第2部材
    とを合わせることでその内部に形成される空間に分離膜
    が装着されるように構成され、 前記架台は、前記流路が配設され前記第1部材がこの流
    路中の所望の位置にそれぞれ併設された第1架台と、前
    記第1架台に併設された複数個の前記第1部材に対応す
    る位置に前記第2部材がそれぞれ併設された第2架台と
    を有し、膜性能の試験時には前記第1部材と第2部材と
    が嵌合するように前記第1架台と第2架台とを近づけ、
    前記セルの着脱時には前記第1部材と第2部材とが分離
    するように前記第1架台と第2架台とを遠ざけるように
    この第1架台と第2架台のうちの少なくとも一方を昇降
    させるように構成されていることを特徴とする分離膜試
    験装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の分離膜試験装置におい
    て、 前記第1部材は、処理原液が供給される供給口と、分離
    膜を透過しない濃縮液が出力される出力口とを有し、 前記第1架台は、前記第1部材の供給口に接続される供
    給用配管と、前記第1部材の出力口に接続される出力用
    配管とを備えていることを特徴とする分離膜試験装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の分離膜試験装置において、 複数個のセルは、前記流路中に直列接続されていること
    を特徴とする分離膜試験装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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