JP2002044795A - 音声再生装置 - Google Patents

音声再生装置

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JP2002044795A
JP2002044795A JP2000229609A JP2000229609A JP2002044795A JP 2002044795 A JP2002044795 A JP 2002044795A JP 2000229609 A JP2000229609 A JP 2000229609A JP 2000229609 A JP2000229609 A JP 2000229609A JP 2002044795 A JP2002044795 A JP 2002044795A
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Yuji Yamada
裕司 山田
Hiroshi Kurisu
博史 栗栖
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力音声信号の数が予め設定された数よりも
少ないときにも信号処理回路を十分に活用し、迫力や臨
場感を改善することを目的とする。 【解決手段】 3チャンネル以上のnチャンネルの入力
音声信号を信号処理した出力信号をヘッドホン6により
再生することによりリスナの周辺の任意の位置に音像を
定位させるように仮想音像定位処理する信号処理回路1
9を有する音声再生装置において、この入力音声信号が
nチャンネルより少ない場合、この入力音声信号を合成
して擬似的信号を得、この擬似的信号を残りのチャンネ
ルの入力音声信号とするようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は3チャンネル以上の
nチャンネル入力音声信号を信号処理した出力信号をヘ
ッドホンにより再生することによりリスナの周辺の任意
の位置に音像を定位させるように仮想音像定位処理する
信号処理回路を有する音声再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、映画等の映像に伴う音声信号は多
チャンネルの音声信号が用いられ、映像の両側及びセン
タに置かれたスピーカ及び受聴者後方あるいは両横に置
かれたスピーカ等によって再生されることを想定して記
録されている。
【0003】多数のスピーカを用いて、これを再生する
ためのシステムを構成すると、映像中の音源と実際に聞
こえてくる音像位置が一致しさらに自然な広がりをもっ
た臨場感のある音場が確立される。
【0004】しかし、これらの環境で音声信号を再生し
ようとした場合、多数のスピーカと、それらが置ける視
聴室を必要とし高価なシステムになるという不都合があ
る。この様な不都合を回避するために、ヘッドホンによ
り音声信号を再生することが考えられる。
【0005】ところで、従来のヘッドホンを使用した音
声再生装置で、このような音声を鑑賞しようとした場
合、入力音声信号による音像は頭の中に定位し、映像位
置と音像定位位置が一致せず、極めて不自然な音像定位
となる。更に各チャンネルの音声信号の定位位置を分離
独立して再生することもできなかった。もちろん楽音等
の多チャンネルの音声だけを鑑賞する場合も同様でスピ
ーカ再生と異なり音が頭の中から聞こえ音像定位位置が
分離せず極めて不自然な音場再生であった。
【0006】先に上述不都合を改善すべく、図6に示す
如きヘッドホンを使用した音声再生装置が提案されてい
る。この図6に示す如き音声再生装置はスピーカで再生
した場合と同等の音場を得るために、予め各チャンネル
用に置かれたスピーカから受聴者の両耳までの伝達関数
を測定あるいは計算し、これをデジタルフィルタ等のフ
ィルタにより音声信号に畳み込んだ後、ヘッドホンの左
及び右スピーカにより聴取するものである。
【0007】図6は、ステレオ頭外音像定位型のヘッド
ホンを使用した音声再生装置の構成を示している。この
音声再生装置は、入力左音声信号及び入力右音声信号に
よる音像をそれぞれ頭外に定位させるものである。
【0008】まず、図7を使用して、音像定位の原理を
説明する。音源SLより受聴者Mの左耳及び右耳にはそ
れぞれHLL,HLRなる伝達関数を持つ経路を通して
音が伝達する。また、音源SRより受聴者Mの左耳及び
右耳にはそれぞれHRL,HRRなる伝達関数を持つ経
路を通して音が伝達する。そのため、この状態をヘッド
ホンを使用して再現するためには、音源SLに対応する
入力左音声信号Salを伝達関数HLLを実現するフィ
ルタを通して左音声信号Sbllを得ると共に、入力左
音声信号Salを伝達関数HLRを実現するフィルタを
通して右音声信号Sblrを得ると共に、音源SRに対
応する入力右音声信号Sarを伝達関数HRLを実現す
るフィルタを通して左音声信号Sbrlを得ると共に、
この入力右音声信号Sarを伝達関数HRRを実現する
フィルタを通して右音声信号Sbrrを得るようにす
る。そして、出力左音声信号(Sbll+Sbrl)及
び出力右音声信号(Sblr+Sbrr)によりヘッド
ホンを駆動すればよい。
【0009】次に、図6の音声再生装置の構成を説明す
る。この音声再生装置は、入力左音声信号Salが供給
される入力端子1Lと、入力右音声信号Sarが供給さ
れる入力端子1Rと、音声信号Sal及びSarをそれ
ぞれデジタル信号に変換するA/Dコンバータ2L及び
2Rと、デジタル信号に変換された音声信号Sal及び
Sarに対してフィルタ処理をする信号処理回路3L及
び3Rと、それぞれの2系統の出力を加算する加算器7
L及び7Rとを有している。
【0010】信号処理回路3Lは、図8に示すような2
個のデジタルフィルタ8,9を有して構成される。そし
て、一方のデジタルフィルタ8では音声信号Salに対
して伝達関数HLLを時間軸に変換したインパルス応答
が畳み込まれて左音声信号Sbllが形成され、他方の
デジタルフィルタ9では、音声信号Salに対して伝達
関数HLRを時間軸に変換したインパルス応答が畳み込
まれて右音声信号Sblrが形成される。
【0011】信号処理回路3Rも、同様に図8に示すよ
うな2個のデジタルフィルタ8,9を有して構成され
る。そして、一方のデジタルフィルタ8では音声信号S
arに対して伝達関数HRLを時間軸に変換したインパ
ルス応答が畳み込まれて左音声信号Sbrlが形成さ
れ、他方のデジタルフィルタ9では、音声信号Sarに
対して伝達関数HRRを時間軸に変換したインパルス応
答が畳み込まれて右音声信号Sbrrが形成される。
【0012】上述インパルス応答データは図9のような
特性を有し、これを再現するための各デジタルフィルタ
は例えば、図10に示す様なFIRフィルタで構成され
る。また、図8の構成を実現するデジタルフィルタは図
11の様にまとめて構成することもできる。
【0013】また、信号処理出力は信号処理回路3L及
び3Rより出力される左音声信号Sbll及びSbrl
を加算して出力左音声信号Sblを得るための加算器7
Lと、信号処理回路3L及び3Rより出力される右音声
信号Sblr及びSbrrを加算して出力右音声信号S
brを得るための加算器7Rと、音声信号Sbl及びS
brをそれぞれアナログ信号に変換するD/Aコンバー
タ4L及び4Rと、アナログ信号に変換された音声信号
Sbl及びSbrをそれぞれ増幅する増幅器5L及び5
Rと、増幅された音声信号Sbl及びSbrがそれぞれ
供給されるヘッドホン6の左スピーカ6L及び右スピー
カ6Rとを有している。
【0014】図6に示す音声再生装置の動作を説明す
る。入力端子1Lに供給される入力左音声信号Salは
A/Dコンバータ2でデジタル信号に変換された後に信
号処理回路3Lに供給される。そして、信号処理回路3
Lの2個のデジタルフィルタ8,9では、それぞれ音声
信号Salに対して伝達関数HLL,HLRを時間軸に
変換したインパルス応答が畳み込まれて左音声信号Sb
ll、右音声信号Sblrが形成される。
【0015】また、入力端子1Rに供給される入力左音
声信号SarはA/Dコンバータ2Rでデジタル信号に
変換された後に信号処理回路3Rに供給される。そし
て、信号処理回路3Rの2個のデジタルフィルタ8,9
では、それぞれ音声信号Sarに対して伝達関数HR
L,HRRを時間軸に変換したインパルス応答が畳み込
まれて左音声信号Sbrl、右音声信号Sbrrが形成
される。
【0016】そして、左音声信号Sbll及びSbrl
が加算器7Lで加算されて出力左音声信号Sblが得ら
れると共に、右音声信号Sblr及びSbrrが加算器
7Rで加算されて出力右音声信号Sbrが得られる。こ
れら音声信号Sbl及びSbrは、それぞれD/Aコン
バータ4L及び4Rでアナログ信号に変換され、さらに
増幅器5L及び5Rで増幅された後にヘッドホン6の左
及び右スピーカ6L及び6Rに供給される。したがっ
て、ヘッドホン6は音声信号Sbl及びSbrにより駆
動され、入力左音声信号Sal及び入力右音声信号Sa
rによる音像をそれぞれ頭外に定位させることができ
る。つまり、受聴者Mがヘッドホン6を装着するとき、
図7に示すように頭外に音源SL及びSRがある状態が
再現される。
【0017】上述説明は2チャンネルステレオ音声入力
時の説明であるが、近時の6チャンネル(5.1ch)
入力信号の場合は、同様の処理を他の4チャンネルに対
しても行うことによりヘッドホン受聴時においてもリス
ナの周囲に6チャンネルの仮想音源を定位させることが
可能となる。このような仮想音像定位ヘッドホンによっ
て手軽に多チャンネル音声を楽しめる環境ができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに6チャンネルの音声信号を定位させるように信号処
理アルゴリズムを構成した場合においても、入力音声信
号がモノラルや、ステレオ2チャンネル信号であった場
合にはその中の2チャンネル分のアルゴリズムしか実際
に使用することがなく、信号処理ソースを十分活用した
処理が行えていないと言うのが実状であった。また、実
際にこの状態で音声信号を再生した場合6チャンネル
(5.1ch)再生に比べて臨場感に欠けるという問題
があった。
【0019】このように多チャンネルの入力信号をリス
ナの周りの任意の位置に音像を定位させるように信号処
理アルゴリズムを構成したヘッドホンを使用した音声再
生装置において、入力音声信号がモノラルや、ステレオ
2チャンネル信号であった場合に6チャンネル(5.1
ch)再生に比べて迫力や臨場感に欠けるという問題が
あった。また、信号処理利用効率もその中の2チャンネ
ル分のアルゴリズムしか実際に使用することがなく、信
号処理ソースを十分活用した処理が行えていないと言う
のが実状であった。
【0020】本発明は斯る点に鑑み、入力音声信号の数
が、予め設定された数よりも少ないときにも、信号処理
回路を十分に活用し、迫力や臨場感を改善することも目
的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明音声信号再生装置
は3チャンネル以上のnチャンネルの入力音声信号を信
号処理した出力信号をヘッドホンにより再生することに
よりリスナの周辺の任意の位置に音像を定位させるよう
に仮想音像定位処理する信号処理回路を有する音声再生
装置において、この入力音声信号がnチャンネルより少
ない場合、この入力音声信号を合成して擬似的信号を
得、この擬似的信号を残りのチャンネルの入力音声信号
とするようにしたものである。
【0022】斯る本発明によれば、入力音声信号が予め
設定したnチャンネルよりも少ないときに、現在の入力
音声信号を合成して擬似的信号を得、この擬似的信号を
残りのチャンネルの入力音声信号としているので、信号
処理回路を十分に活用し、迫力や臨場感を改善すること
ができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下図1〜図5を参照して本発明
音声再生装置の実施の形態の例につき説明する。図1、
図2例においては、受聴者の左前方音源LF、右前方音
源RF、左後方音源LB及び右後方音源RBよりの4チ
ャンネルの入力音声信号が供給されることを前提に音声
再生装置を構成する。この図1において、図6に対応す
る部分には同一符号を付して示す。
【0024】斯る4チャンネルの各入力音声信号による
音像を頭外に定位させるようにしたヘッドホンを使用し
た音声再生装置としては、図1に示す如く構成されてい
る。この図1につき説明するに図1において、11,1
2,13及び14は夫々左前方音源LFよりの音声信
号、右前方音源RFよりの音声信号、左後方音源LBよ
りの音声信号及び右後方音源RBよりの音声信号が供給
される音声信号入力端子を示し、この音声信号入力端子
11,12,13及び14に供給される音声信号を夫々
アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器1
5,16,17及び18を介して信号処理回路19に供
給する。
【0025】この信号処理回路19は、予め測定あるい
は計算により算出された伝送系2点間の伝達特性を表す
インパルス応答を再現する如く構成されたもので、本例
においては例えば図2Aに示す如く構成したものであ
る。この図2Aにおいて、21,22,23及び24は
夫々デジタル化された左前方音源よりの音声信号DL
F、右前方音源よりの音声信号DRF、左後方音源より
の音声信号DLB及び右後方音源よりの音声信号DRB
が夫々供給される入力端子を示す。
【0026】この入力端子21に供給されるデジタルの
左前方音源よりの音声信号DLFをデジタルFIRフィ
ルタ25を介して加算器33に供給すると共にこのデジ
タルの音声信号DLFをデジタルFIRフィルタ26を
介して加算器34に供給する。
【0027】この入力端子22に供給されるデジタルの
右前方音源よりの音声信号DRFをデジタルFIRフィ
ルタ27を介して加算器33に供給すると共にこのデジ
タルの音声信号DRFをデジタルFIRフィルタ28を
介して加算器34に供給する。
【0028】本例においては、この入力端子21及び2
2に供給される左前方音源よりのデジタルの音声信号D
LF及び右前方音源よりデジタルの音声信号DRFを擬
似的信号を合成する擬似的信号合成回路35に供給す
る。
【0029】この擬似的信号合成回路35の例としては
図3に示す如く減算器40より構成し、音声信号DLF
及び音声信号DRFの差信号を得る回路とか、図4に示
す如く、加算器41より構成し、音声信号DLF及び音
声信号DRFの和信号を得る回路とか、図5に示す如く
残響付加装置42より構成し、入力音声信号の遅延信号
を得る回路とが考えられる。
【0030】この場合、図3の減算回路40において極
性の異なる差信号を合成すれば出力を2系統に増やすこ
とができる。また図3と図4とを組み合わせることによ
り擬似的信号を増やすことができる。
【0031】また図5例においては、モノラルの入力音
声信号を複数の遅延時間の異なる遅延器に供給し、異な
る遅延時間を持つ信号に分割し、複数の擬似的信号を得
ることができる。また遅延出力を相互に加算、減算する
ことにより、擬似的信号の間の無相関性を増やすことが
できる。
【0032】この擬似的信号合成回路35に得られる擬
似的信号を受聴者の好みに応じて切り替えられるように
切り替えスイッチを設けた信号選択回路36に供給す
る。この信号選択回路36は、また、この選択された擬
似的信号と、入力端子23及び24に入力音声信号があ
るときに得られるデジタルの左後方音源よりの音声信号
DLB及びデジタルの右後方音源よりの音声信号DRB
とを切り替える切替スイッチを有している。
【0033】本例においては、この信号選択回路36に
2個の出力端子を設け、入力端子23に供給されるデジ
タルの左後方音源よりの音声信号DLBが出力される出
力端子に対応する出力端子に得られる音声信号をデジタ
ルFIRフィルタ29を介して加算器33に供給すると
共に、このデジタルの音声信号をデジタルFIRフィル
タ30を介して加算器34に供給する。
【0034】また、この入力端子24に供給されるデジ
タルの右後方音源よりの音声信号DRBを出力するこの
信号選択回路36の出力端子に得られる音声信号をデジ
タルFIRフィルタ31を介して加算器33に供給する
と共に、このデジタルの音声信号をデジタルFIRフィ
ルタ32を介して加算器34に供給する。
【0035】このデジタルFIRフィルタ25,26‥
‥32は、夫々予め測定あるいは計算により算出され
た、上述左前方音源LF、右前方音源RF、左後方音源
LB及び右後方音源RBから受聴者の左耳及び右耳まで
の各インパルス応答を畳み込む如くなされたものであ
る。
【0036】また、この加算器33の出力側に得られ出
力信号を左音声信号出力端子19Lに供給すると共に加
算器34の出力側に得られる出力信号を右音声信号出力
端子19Rに供給する。
【0037】この図1例においては、この信号処理回路
19の左音声信号出力端子19Lに得られる左音声信号
をデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器
4L及び電力増幅器5Lを介して受聴者が装着するヘッ
ドホン6の左側スピーカ6Lに供給すると共にこの右音
声信号出力端子19Rに得られる右音声信号をD/A変
換器4R及び電力増幅器5Rを介してこのヘッドホン6
の右側スピーカ6Rに供給する。
【0038】本例は上述の如く構成されており、音声信
号入力端子11,12,13及び14に夫々左前方音源
LFよりの音声信号、右前方音源RFよりの音声信号、
左後方音源LBよりの音声信号及び右後方音源RBより
の音声信号があるときには、信号選択回路36は、入力
端子23及び24よりの音声信号を選択するので、この
図1例に示す如きヘッドホン6を使用した音声再生装置
によれば図2Bに示す如く、4チャンネルの入力音声信
号を4つのスピーカで再生したものを受聴していると同
じような音場を受聴者の頭外に生成することができる。
【0039】また、入力音声信号が2チャンネルのステ
レオ信号のときは、信号選択回路36は受聴者の好みに
より擬似的信号合成回路35で合成した擬似的信号を2
個選択例えば2チャンネルのステレオ信号の差信号及び
和信号を選択し、左後方音源及び右後方音源よりの入力
音声信号の代わりとし、この信号選択回路36より出力
する如くする。
【0040】この場合も、4チャンネルの入力音声信号
が入力したと同等となり、入力音声信号を4つのスピー
カで再生したものを受聴していると同じような音場を受
聴者の頭外に生成することができ、2チャンネルのステ
レオ信号を受聴するときに比し迫力や臨場感を改善する
ことができる。
【0041】また、このときは信号処理回路19のデジ
タルFIRフィルタ29,30,31,32をも十分に
活用することとなる。
【0042】またこの場合、必要に応じ信号選択回路3
6の出力側に擬似的信号を出力しないようにもできる。
このときは2チャンネルのステレオ信号の再生となる。
【0043】以上述べた如く本例によれば4チャンネル
の入力音声信号を信号処理回路19で信号処理した出力
信号をヘッドホン6により再生することによりリスナの
周辺の任意の位置に4つの音像を仮想音源により定位さ
せるようにした音声再生装置において、入力音声信号が
4チャンネルより少ない場合、この入力音声信号より擬
似的信号合成回路35で擬似的信号を合成し、この擬似
的信号を残りのチャンネルの入力音声信号としたので、
音源がモノラル信号や2チャンネルステレオ信号であっ
ても臨場感のある仮想音源再生をヘッドホンにて実現で
きる。この為省スペースに廉価な擬似多チャンネル再生
環境を構築することができる。
【0044】また、この擬似的信号を合成するのに入力
音声信号間の和信号、差信号あるいはそれらのコンビネ
ーション等の簡単な処理を用いることにより、信号処理
規模の増大を伴うことなくヘッドホンを使用した音声再
生装置における仮想音像多チャンネル再生を実現するこ
とができる。
【0045】また異なる遅延出力を有する遅延器を用い
て、モノラル信号あるいはステレオ信号等から擬似的信
号を合成することにより、モノラル信号においても無相
関性の高い多チャンネル仮想音源再生が実現できる。
【0046】また、多チャンネル入力信号アルゴリズム
と共存することができるのでアルゴリズムを2種類用意
する必要がない。
【0047】また、ヘッドホン再生であるため、リスナ
の想定聴取位置を理想的に再現することができ、理想的
な擬似音源定位を実現できる。また擬似的信号の有り無
しを切り替えることができるように構成したのでリスナ
の好みや音源に応じて効果を選択できる。
【0048】尚上述例は4チャンネルの入力音声信号を
信号処理した出力信号をヘッドホンにより再生するよう
にした音声再生装置に本発明を適用した例につき述べた
が、3チャンネル以上のnチャンネルの入力音声信号を
上述同様に信号処理した出力信号をヘッドホンにより再
生するようにした音声再生装置に本発明を適用できるこ
とは勿論である。
【0049】また、本発明は上述例に限ることなく本発
明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が採り
得ることは勿論である。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、入力音声信号が予め設
定した3チャンネル以上のnチャンネルよりも少ないと
きに、入力音声信号を合成して擬似的信号を得、この擬
似的信号を残りのチャンネルの入力音声信号としている
ので、信号処理回路を十分に活用すると共に迫力や臨場
感を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明音声再生装置の実施の形態の例を示す構
成図である。
【図2】Aは図1例の信号処理回路の例を示す構成図で
ある。Bは本発明の説明に供する線図である。
【図3】擬似的信号合成回路の例を示す構成図である。
【図4】擬似的信号合成回路の例を示す構成図である。
【図5】擬似的信号合成回路の例を示す構成図である。
【図6】従来の音声再生装置の例を示す構成図である。
【図7】音像定位の原理を説明するための構成図であ
る。
【図8】信号処理回路の例を示す構成図である。
【図9】インパルス応答特性の例を示す線図である。
【図10】デジタルFIRフィルタの例を示す構成図で
ある。
【図11】デジタルFIRフィルタの例を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
4R,4L‥‥D/A変換器、5R,5L‥‥電力増幅
器、6‥‥ヘッドホン、11,12,13,14‥‥音
声信号入力端子、15,16,17,18‥‥A/D変
換器、19‥‥信号処理回路、21,22,23,24
‥‥入力端子、25,26,27,28,29,30,
31,32‥‥デジタルFIRフィルタ、33,34‥
‥加算器、35‥‥擬似的信号合成回路、36‥‥信号
選択回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3チャンネル以上の、nチャンネルの入
    力音声信号を信号処理した出力信号をヘッドホンにより
    再生することによりリスナの周辺の任意の位置に音像を
    定位させるように仮想音像定位処理する信号処理回路を
    有する音声再生装置において、前記入力音声信号がnチ
    ャンネルより少ない場合、前記入力音声信号を合成して
    擬似的信号を得、前記擬似的信号を残りのチャンネルの
    入力音声信号としたことを特徴とする音声再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の音声再生装置において、 前記擬似的信号は前記入力音声信号の差信号であること
    を特徴とする音声再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の音声再生装置において、 前記擬似的信号は前記入力音声信号の和信号であること
    を特徴とする音声再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の音声再生装置において、 前記擬似的信号は入力音声信号を遅延したものであるこ
    とを特徴とする音声再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の音声信号再生装置におい
    て、 前記残りのチャンネルに前記擬似的信号を入力するかし
    ないかを切り替える切り替えスイッチを設けたことを特
    徴とする音声再生装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7680290B2 (en) 2004-07-14 2010-03-16 Samsung Electronics Co., Ltd. Sound reproducing apparatus and method for providing virtual sound source
JP2010520671A (ja) * 2007-03-01 2010-06-10 ジェリー・マハバブ 音声空間化及び環境シミュレーション

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