JP2002041907A - 製品提供方法 - Google Patents

製品提供方法

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JP2002041907A
JP2002041907A JP2000226190A JP2000226190A JP2002041907A JP 2002041907 A JP2002041907 A JP 2002041907A JP 2000226190 A JP2000226190 A JP 2000226190A JP 2000226190 A JP2000226190 A JP 2000226190A JP 2002041907 A JP2002041907 A JP 2002041907A
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JP2000226190A
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Taro Takagi
高木  太郎
Noriyuki Sadaoka
紀行 定岡
Koji Kuwabara
皓二 桑原
Hiroharu Sasaki
弘治 佐々木
Hiroshi Kamimura
上村  博
Shigeru Izumi
滋 出海
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、消費者による設計の自由度を
向上させるとともに、消費者による設計を容易にするこ
とのできる製品提供方法を提供することにある。 【解決手段】製品の意匠を設計する利用者に対して、前
記意匠が満たすべき制約を提示し、前記利用者が設計し
た前記意匠が前記制約を満たしているか利用者に通知し
て、前記利用者が設計した意匠に基づいて製造した製品
を利用者に提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製品の提供方法に関
し、消費者の好みに合った電気製品,装飾品などの製品
を需要に応じて提供することのできる製品提供方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】最近の消費者の傾向として、大量生産さ
れた同一の製品よりも、他には存在しない「自分だけの
オリジナルの製品を持ちたい」という、より個性を重要
視する消費者が増加している傾向にある。そのため、同
じような機能を持つ製品でも、大量生産よりも小量多種
生産によって、できれば完全一品生産によって提供する
方が、製品の希少価値といった観点からの付加価値を高
めることができる。
【0003】このような完全一品生産を実現する方法と
しては、消費者に製品の色・模様・オプション・寸法・
型式などの仕様を個別に指定させ、これをもとに製品を
生産して、消費者に提供する方法が従来から知られてい
た。
【0004】消費者のオリジナルデザインをもとに製品
を提供する方法としては、例えば、特開2000−20
589号公報,特開平10−201510号公報などに
記載されたものが公知である。特開2000−2058
9号公報には、時計デザイン作成システムに関し、情報
通信ネットワーク上で時計構成部品のデジタル情報やデ
ザインソフトを消費者に提供し、消費者が作成したオリ
ジナルデザイン情報に基づいて時計を製作して、消費者
に提供することが記載されている。また特開平10−2
01510号公報には、アクセサリのデザイン装置に関
し、イメージで表示されるアクセサリのパーツを選択し
たり並べたりすることにより、購入者が好みに合ったオ
リジナルなアクセサリをデザインすることが記載されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の特開2000−
20589号公報,特開平10−201510号公報に
記載の従来技術では、消費者がオリジナルにデザインを
行う際の選択の自由度を高めることができ、また市販さ
れているものに対してオリジナル性を出すことが可能と
なる。しかし従来技術では、消費者が提供者であるメー
カ側から提示された複数の部品の中から任意のものを選
択してデザインを行うものなので、いずれも限られた範
囲内でのデザインしかできず、必ずしも消費者の思い通
りに設計することができるものとは言えなかった。
【0006】また、製品を構成する部品は相互に相関す
る関係を有しており、例えば何れか一つの部品の形状を
変更する場合には、隣接する部品がこの変更による影響
を受けないようにするため、変更された部品に合わせる
ように他の部品を修正するなどして、全体としてバラン
スよく、順序よく設計を進めていく必要がある。さらに
製品の機能や強度を損なうことが無いよう、注意しなが
ら設計を進めていく必要もある。すなわちデザインをす
べて消費者が行おうとしても、これらの点を考慮しなが
ら設計を行うことは、消費者にとって非常に困難であっ
た。
【0007】本発明の目的は、消費者による設計の自由
度を向上させるとともに、消費者による設計を容易にす
ることのできる製品提供方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の製品提供方法は、製品の意匠を設計する利
用者に対して、前記意匠が満たすべき制約を提示し、前
記利用者が設計した前記意匠が前記制約を満たしている
か利用者に通知して、前記利用者が設計した意匠に基づ
いて製造した製品を利用者に提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について説明する
前に、設計工学・生産工学の分野で使われる用語を説明
する。これらの分野では「仕様」という概念がよく使わ
れる。「仕様」とは、製品や部品を修飾、あるいは記述
する情報のことである。
【0010】「設計」とは、抽象的な仕様を具体化し、
新しい仕様を作る作業のことである。ある設計に対して
入力側に当たる仕様は「要求機能」と呼ばれ、出力側に
当たる仕様は「設計解」と呼ばれる。また設計の際に
は、設計対象に関するいろいろな制約が考慮される。こ
れらは「設計制約」と呼ばれる。
【0011】設計制約は非常に複雑であるので、すべて
の設計制約を同時に考慮することはきわめて難しい。そ
のため製品の設計を一度に行うことは少なく、通常は設
計をいくつかの過程に分ける。これらの過程のうち、要
求機能に近い側は「上流側」、設計解に近い側は「下流
側」と呼ばれる。
【0012】ある製品の設計について考えると、製品が
備えるべき機能が要求機能である。設計者は設計によ
り、購入する部品の選択方法、製作する部品の材料・加
工方法、部品の組み立て手順などを求める。これらが設
計解である。製品の最も上流側の仕様は「概念仕様」と
呼ばれ、その下流側の仕様は「詳細仕様」と呼ばれる。
【0013】従来の製品提供方法では、生産者から消費
者に製品を提供する製品生産過程は、主に次の部分的な
過程の組み合わせで構成されていた。
【0014】1.企画過程 2.設計過程 3.製造過程 4.出荷過程 企画過程は、市場におけるニーズを調べ、製品の最も上
流側の仕様である概念仕様を決める過程である。生産者
はアンケートなどの調査手法によって消費者の好みの傾
向を分析し、概念仕様に反映させる。
【0015】設計過程は、企画過程で得られた概念仕様
を詳細化し、詳細仕様を導く過程である。生産者は各種
の設計制約に配慮しながら、概念仕様を詳細化して設計
解を求めていく。
【0016】製造過程は、設計過程で得られた詳細仕様
を実体化し、実際物としての製品を作る過程である。
【0017】出荷過程は、製造過程で作られた製品を消
費者に販売する過程である。多くの場合には製品を店舗
に陳列し、消費者の購入を待つことになる。なお出荷過
程で製品の売れ行きを比較・分析し、次の製品の企画に
反映するのが普通である。
【0018】通常製品の仕様は「自由仕様」と「固定仕
様」に分類することができる。自由仕様とは、消費者が
自由に指定してもよい仕様のことである。また固定仕様
とは、消費者がまったく指定することのできない仕様の
ことである。
【0019】生産者は、どのように指定されても製品の
主な機能に問題が起こらないような仕様を選ぶことによ
り、自由仕様を決めていた。しかし複数の自由仕様が相
互に干渉している場合には、特定の組み合わせで自由仕
様を指定すると問題が起こることもあった。たとえば仕
様Aと仕様Bがあり、それぞれ整数で表されるものとす
る。どちらかが奇数であれば問題は起こらないが、とも
に偶数であれば問題が起こるような場合がそれである。
【0020】消費者にとって、このような自由仕様の干
渉に起因する問題を予測することは必ずしも容易ではな
い。しかも相互に干渉する自由仕様の数が増えると、問
題の予測は急速に難しくなる。
【0021】そこで前記従来技術では、干渉する自由仕
様を固定仕様に変えることによって問題を避ける方法が
よく採られていた。先の例で説明すると、仕様A・仕様
Bの片方または両方を固定仕様とし、特定の奇数に決め
てしまう方法がこれである。しかしこの方法では、自由
仕様の数が減ってしまうので、消費者が思いどおりに製
品の仕様を指定することは難しかった。
【0022】また別の方法として、自由仕様を指定する
順番を規定し、先に指定される自由仕様に基づいて、後
から指定される自由仕様を制限する方法もよく採られて
いた。先の例で説明すると、先に指定された仕様Aが奇
数であるかどうかを調べ、仕様Aが偶数ならば、仕様B
を奇数だけに制限してしまう方法がこれである。しかし
この方法では、相互に関連する仕様を消費者がバランス
よく指定していくことができず、思いどおりに製品の仕
様を指定することはやはり難しかった。本発明は、これ
らの点を考慮してなされたものである。
【0023】なお以下の説明では、「意匠」という語句
を、製品の形状,模様や色彩,表面仕上げ、またはそれ
らの組み合わせを指すものとして使用する。また「製
品」という語句を、完成品に限らず、独立した商品とな
り得る部品やモジュールも含むものとして使用する。 (第1の実施例)本発明の製品提供方法による製品生産
過程Pを図1に示す。製品生産過程Pは、次の部分的な
過程の組み合わせによって構成されている。
【0024】1.製品企画過程P11 どのような製品を生産するかを決定し、概念仕様S1を
決定する過程。
【0025】2.機能・意匠分離過程P12 ハードウェアとしての製品M4を、主に機能に寄与する
機能モジュールM1と、主に意匠に寄与する意匠モジュ
ールM2に分割し、それぞれの要求機能である、機能モ
ジュール仕様S2と意匠モジュール仕様S4を決定する
過程。
【0026】3.機能モジュール設計過程P21 機能モジュール仕様S2に基づいて機能モジュールM1
を設計し、機能モジュール設計解S3を導出する過程。
【0027】4.機能モジュール作製過程P22 機能モジュール設計解S3を具体化し、機能モジュール
M1を作製する過程。
【0028】5.意匠制約記述過程P31 意匠モジュール仕様S4から意匠制約S5を導出する過
程。
【0029】6.意匠制約配信過程P32 意匠制約S5を電子ファイルとし、利用者に配信する過
程。
【0030】7.意匠検査ツール作成過程P33 意匠S6が意匠制約S5を満たすかどうかを検査するプ
ログラムである意匠検査ツールCS73を、意匠制約S
5に基づいて作成する過程。
【0031】8.意匠検査ツール配信過程P34 意匠検査ツールCS73を電子ファイルとし、利用者に
配信する過程。
【0032】9.意匠モジュール設計過程P35 意匠制約S5を満たす意匠モジュールM2の意匠S6
を、利用者が設計する過程。
【0033】10.意匠受け入れ過程P36 電子ファイルとして利用者から送られてきた意匠S6を
受信し、それが意匠制約S5を満たすかどうかを検査す
る過程。
【0034】11.意匠修正過程P37 意匠S6に対して必要な修正を行う過程。
【0035】12.意匠モジュール作製過程P38 修正済み意匠S7を具体化し、意匠モジュールM2を作
製する過程。
【0036】13.製品組み立て過程P13 機能モジュールM1と意匠モジュールM2から、未検査
製品M3を組み立てる過程。
【0037】14.製品検査過程P14 未検査製品M3の機能を検査・保証する過程。
【0038】15.製品出荷過程P15 製品M4を利用者に出荷する過程。
【0039】これらのうち、意匠モジュール設計過程P
35だけが利用者の側で行われ、それ以外の過程はすべ
て提供者の側で行われる。
【0040】製品生産過程Pを実施するための、製品生
産システムCの構成を図2に示す。製品生産システムC
は、いくつかの装置と、データを含むソフトウェアによ
って構成されている。装置・ソフトウェアのほとんどは
提供者の側に置かれているが、一部は利用者の側に置か
れている。装置はLANとインターネットによって結合
されており、相互のデータ交換が可能となっている。
【0041】提供者の側には、入力端末CE1・データ
ベースCE2・サーバCE3・機能モジュール作製装置
CE4・意匠モジュール作製装置CE5・製品組み立て
装置CE6が置かれている。また入力端末CE1には意
匠制約入力ツールCS1が、データベースCE2には意
匠サンプル・テンプレートCS21と顧客管理データC
S22が、サーバCE3にはサーバプログラムCS3
が、それぞれ格納されている。
【0042】入力端末CE1に格納されている意匠制約
入力ツールCS1は、提供者が意匠制約S5を作成し、
入力するためのグラフィックエディタである。データベ
ースCE2に格納されている意匠サンプル・テンプレー
トCS21は、利用者が意匠S6を設計する際に参考と
するサンプルやテンプレートである。顧客管理データC
S22は、利用者の個人的な情報である。
【0043】サーバCE3に格納されているサーバプロ
グラムCS3は、HTTP・FTPサーバであり、利用
者を募集するホームページWを不特定多数の人に公開す
るとともに、意匠S6の設計に使われる意匠設計ツール
CS72や、設計された意匠S6が意匠制約S5を満た
すかどうかを検査する意匠検証ツールCS73などのソ
フトウェアツールを、誰でもダウンロードすることので
きる状態にするものである。
【0044】インターネットとLANは、サーバCE3
によって分離されている。そのため提供者の秘密とする
情報が不特定多数の人に公開されてしまうことはない。
【0045】入力端末CE1は、LANインタフェース
を備えているパソコンによって実現することができる。
機能モジュール作製装置CE4は、従来の製品製造ライ
ンと同様の設備によって実現することができる。意匠モ
ジュール作製装置CE5は、光造形装置やSLS(選択
的レーザ焼結)装置などのラピッドプロトタイピング
(RP)装置によって実現することができる。RPと
は、形状データに基づいて自動的に立体物を作製する技
術であり、「積層造形システム」(中川威雄・丸谷洋二
/工業調査会)などの文献に詳しく記載されている。
【0046】利用者の側には意匠設計端末CE7が置か
れている。意匠設計端末CE7にはクライアントプログ
ラムCS71と、意匠設計ツールCS72が格納されて
いる。
【0047】意匠設計端末CE7は、モデムやターミナ
ルアダプタを備えているパソコンによって実現すること
ができる。
【0048】クライアントプログラムCS71は、イン
ターネットに接続することのできるブラウザによって実
現することができる。
【0049】次に製品生産過程Pの対象となる製品M4
の例として携帯電話機Hを採り上げ、それぞれの過程で
行われる作業の内容と、製品生産システムCを構成する
装置の動作について具体的に説明する。
【0050】製品企画過程P11では、携帯電話機Hの
概念仕様S1を決定する。概念仕様S1は、携帯電話機
Hが満たすべき機能である。たとえば次のようになる。
【0051】a.ダイヤル接続機能を持っている。
【0052】a1.ダイヤル接続用の電子回路を内蔵し
ている。
【0053】a2.ダイヤル接続に必要な情報を液晶デ
ィスプレイに表示する。
【0054】a3.押しボタンにより、電話番号を入力
することができる。
【0055】b.通話機能を持っている。
【0056】b1.スピーカとマイクロホンを内蔵して
いる。
【0057】b2.スピーカから発生した音声が外部に
伝わるようになっている。
【0058】b3.外部からの音声がマイクロホンに伝
わるようになっている。
【0059】c.充電機能を持っている。
【0060】c1.3AhのNi−Cd電池を内蔵して
いる。
【0061】c2.コネクタを経由して充電器に接続す
ることができる。
【0062】d.電波の受信・送信機能を持っている。
【0063】d1.電波の受信・送信用の電子回路を内
蔵している。
【0064】d2.ロッド状のアンテナを内蔵してい
る。
【0065】d3.アンテナを20cmまで引き伸ばすこ
とができる。
【0066】e.重量が200g以下である。
【0067】f.1mの高さから落としても90%以上
が破損しない。
【0068】製品企画過程P11で決定された概念仕様
S1は、計画図によって記述される。計画図の例を図3
に示す。計画図には、概念仕様S1を記述するために必
要かつ充分な情報が記載される。図3の(a)は携帯電
話機Hを正面から見たところを示しており、図3の
(b)は携帯電話機Hのケースを開けて内部を見たとこ
ろを示している。なお(b)では、部品を接続する配線
コードH9が省略されている。
【0069】機能・意匠分離過程P12では、携帯電話
機Hを構成するハードウェアのうち、設計を利用者に任
せるべき範囲がどこまでであるかを規定する。機能・意
匠分離過程P12の詳細を図4に示す。
【0070】部品リスト作成過程P121では、概念仕
様S1を満たす携帯電話機Hを構成するために必要とな
るすべての部品を取り出し、次のような部品リストS1
1を作成する。
【0071】部品リストS11: 電子回路H1 アンテナH2 液晶ディスプレイH3 スピーカH4 マイクロホンH5 タクトスイッチH6 Ni−Cd電池H7 充電電極板H8 配線コードH9 表ケースH10 裏ケースH11 押しボタンH12 部品分類過程P122では、部品リストS11に含まれ
ているすべての部品を、主に機能に寄与するものと、主
に意匠に寄与するものに分類し、機能部品リストS12
と意匠部品リストS13を作成する。少し変形させると
製品M4の機能を損なう部品や、製品M4の外見にあま
り関係していない部品は、主に機能に寄与する部品であ
ると考えてよい。たとえば次のような分類ができる。
【0072】機能部品リストS12: 電子回路H1 アンテナH2 液晶ディスプレイH3 スピーカH4 マイクロホンH5 タクトスイッチH6 Ni−Cd電池H7 充電電極板H8 配線コードH9 意匠部品リストS13: 表ケースH10 裏ケースH11 押しボタンH12 機能モジュール定義過程P123では、機能部品リスト
S12に含まれている部品だけを組み合わせることによ
って作られるモジュールである機能モジュールM1を想
定し、その仕様である機能モジュール仕様S2を求め
る。たとえば次のようになる。
【0073】機能モジュール仕様S2: 全体の仕様:重量が150g以下である。
【0074】1mの高さから落としても90%以上が破
損しない。
【0075】電子回路H1の仕様:ダイヤル接続用、電
波の受信・送信用の電子回路である。
【0076】アンテナH2の仕様:ロッド状のアンテナ
である。
【0077】20cmまで引き伸ばすことができる。
【0078】液晶ディスプレイH3の仕様:ダイヤル接
続に必要な情報を表示することができる。
【0079】スピーカH4の仕様:直径が10mm以下で
ある。
【0080】厚さが6mm以下である。
【0081】マイクロホンH5の仕様:直径が10mm以
下である。
【0082】厚さが6mm以下である。
【0083】タクトスイッチH6の仕様:直径が6mm
以下である。
【0084】厚さが4mm以下である。
【0085】Ni−Cd電池H7の仕様:3AhのNi
−Cd電池である。
【0086】充電電極板H8の仕様: 配線コードH9の仕様:意匠モジュール定義過程P12
4では、意匠部品リストS13に含まれている部品だけ
を組み合わせることによって作られるモジュールである
意匠モジュールM2を想定し、その仕様である意匠モジ
ュール仕様S4を求める。たとえば次のようになる。
【0087】意匠モジュール仕様S4: 全体の仕様:重量が50g以下である。
【0088】1mの高さから落としても90%以上が破
損しない。
【0089】表ケースH10の仕様:裏ケースH11と
はまり合うようになっている。
【0090】スピーカH4から発生した音声が外部に伝
わるようになっている。
【0091】外部からの音声がマイクロホンH5に伝わ
るようになっている。
【0092】コネクタを経由して充電器に接続すること
ができる。
【0093】スピーカH4とマイクロホンH5を保持す
ることができる。
【0094】タクトスイッチH6を保持することができ
る。
【0095】押しボタンH12を保持し、相対的に移動
させることができる。
【0096】裏ケースH11の仕様:表ケースH10と
はまり合うようになっている。
【0097】コネクタを経由して充電器に接続すること
ができる。
【0098】電子回路H1を保持することができる。
【0099】Ni−Cd電池H7を保持することができ
る。
【0100】押しボタンH12の仕様:タクトスイッチ
H6に接触している。
【0101】表ケースH10に対し、相対的に移動する
ことができる。
【0102】表面に数字が記されている。
【0103】このように機能モジュールM1と意匠モジ
ュールM2を明確に分離することのできる製品には、本
発明の製品提供方法を容易に適用することができる。
【0104】機能モジュール設計過程P21では、機能
モジュール仕様S2に基づいて機能モジュールM1の設
計を行い、設計解である機能モジュール設計解S3を求
める。多くの場合に機能モジュールM1は、購入品の組
み合わせとして設計される。
【0105】機能モジュール作製過程P22では、機能
モジュール作製装置CE4を使って機能モジュールM1
を作製する。機能モジュールM1はすべての製品M4に
共通して使われるものなので、大量生産の手法を利用し
て安価に作製し、在庫としておくことができる。
【0106】意匠制約記述過程P31では、意匠モジュ
ール仕様S4に基づき、意匠S6が満たすべき制約であ
る意匠制約S5を規定する。意匠制約S5には、次のよ
うにいろいろな種類の制約が含まれる。
【0107】1.形状(寸法・はめ合いなど)に関する
制約 2.マスプロパティ(体積・重量・バランスなど)に関
する制約 3.テクスチャ(質感・色・表面粗さ・硬さ・透明度な
ど)に関する制約 4.力(強度・剛性など)に関する制約 このような各種の制約を含む意匠制約S5を記述するた
め、専用の意匠制約記述フォーマットを使用する。
【0108】ここでは特に、形状に関する制約を記述す
る方法について説明する。意匠制約記述フォーマット
は、次のような特徴を持っている。
【0109】1.座標系をいくつでも定義することがで
きる。
【0110】2.座標系に対して相対的に、空間領域を
いくつでも定義することができる。
【0111】3.空間領域には、次の属性を付加するこ
とができる。
【0112】内部属性:空間領域がすべて、部品の内部
の空間にあるべきであることを示す属性 外部属性:空間領域がすべて、部品の外部の空間にある
べきであることを示す属性 4.複数の空間領域の相対的な位置関係を定義すること
ができる。
【0113】これらの特徴により、形状に関する制約を
意匠制約記述フォーマットで記述することが可能となっ
ている。
【0114】意匠制約記述フォーマットで記述された意
匠制約S5は、入力端末CE1から入力され、サーバC
E3に格納される。
【0115】意匠制約配信過程P32では、インターネ
ットなどを利用して概念仕様S1と意匠制約S5を公開
し、次の依頼事項を提示した上で利用者を募集する。
【0116】1.意匠制約S5を満たす製品M4の意匠
S6を設計すること 2.設計した意匠S6を意匠記述フォーマットで記述す
ること 3.完成した意匠を提供者に返送すること 意匠検査ツール作成過程P33では、意匠制約S5に基
づいて意匠検査ツールCS73を作成し、これをサーバ
CE3に格納する。意匠検査ツールCS73は、意匠S
6が意匠制約S5を満たすかどうかを検査するプログラ
ムである。
【0117】意匠制約検査ツール配信過程P34では、
インターネットなどを利用して意匠検査ツールCS73
を公開する。利用者はこれにより、設計した意匠S6が
意匠制約S5を満たすかどうかを自分で判断することが
できるようになる。
【0118】提供者が利用者を募集する時点で、サーバ
CE3には次のソフトウェアが格納されている。
【0119】意匠設計ツールCS72 意匠制約S5(ドキュメント形式) 意匠制約S5(データ形式) 意匠検査ツールCS73 意匠サンプル・テンプレートCS21 意匠制約記述フォーマットの仕様書 意匠記述フォーマットの仕様書 これらのソフトウェアは、サーバプログラムCS31に
よって不特定多数の人に公開されており、誰でもダウン
ロードすることができる。これはホームページを利用し
て行うことができる。
【0120】携帯電話機Hの利用者を募集する、ホーム
ページWの例を図5に示す。図5(a)に示すホームペ
ージWには、概念仕様公開ブロックW1・依頼事項提示
ブロックW2・利用者登録ブロックW3・ダウンロード
ブロックW4が配置されている。
【0121】ホームページWの概念仕様公開ブロックW
1には、製品M4の概念仕様S1が書かれている。また
依頼事項提示ブロックW2には、提供者から利用者への
依頼事項が書かれている。
【0122】また、図5(b)に示すホームページWの
利用者登録ブロックW3には、製品M4の送付先や利用
者の連絡先を提供者に伝えるための記入欄が配置されて
いる。また支払い方法を指定するための記入欄も配置さ
れており、利用者はクレジットカードによる支払いと銀
行振込による支払いのいずれかを選ぶことができる。利
用者の個人的な情報は、データベースCE2に格納され
ている顧客管理データCS22に登録され、製品M4が
完成して利用者に納品されるまで保存される。完成した
製品M4の送付や、製品M4に対する代金の請求は、顧
客管理データCS22をもとに行われる。
【0123】ホームページWのダウンロードブロックW
4では、製品M4の意匠S6を設計するために必要なソ
フトウェアを、利用者の意匠設計端末CE7にダウンロ
ードすることができる。
【0124】あらかじめ意匠設計端末CE7とクライア
ントプログラムCS71を所有している利用者がホーム
ページWにアクセスし、概念仕様S1と依頼事項を承認
して自分の連絡先と代金の支払方法を提供者に伝えるこ
とによって、意匠モジュール設計過程P35が始まる。
意匠モジュール設計過程P35の詳細を図6に示す。
【0125】意匠設計ツール入手過程P351は、意匠
S6の設計を支援するためのCADプログラムである意
匠設計ツールCS72を利用者がダウンロードし、意匠
設計端末CE7に格納する過程である。意匠設計ツール
CS72によって設計された意匠S6は、自動的に意匠
記述フォーマットで記述される。そのため利用者は、意
匠記述フォーマットの仕様を理解する必要がなくなる。
【0126】参考意匠入手過程P352は、意匠S6を
設計する際に参考となるサンプルやテンプレートが含ま
れている意匠サンプル・テンプレートCS21を、利用
者がホームページWからダウンロードし、意匠設計端末
CE7に格納する過程である。意匠サンプル・テンプレ
ートCS21を利用することによって利用者は、複雑な
意匠S6を設計する手間を省くことができ、また必要な
部分を付け忘れるなどの間違いを避けることができる。
【0127】意匠制約入手過程P353は、利用者が意
匠制約S5をダウンロードし、意匠設計端末CE7に格
納する過程である。意匠制約S5には、利用者が読んで
理解することのできるドキュメント形式のものと、意匠
制約記述フォーマットで記述されたデータ形式のものが
ある。利用者は意匠S6を創作する前に、あらかじめド
キュメント形式の意匠制約S5を読んでおく。また意匠
検査ツールCS73は、データ形式の意匠制約S5を読
み込んで使用する。
【0128】意匠創作過程P354は、意匠設計ツール
CS72を使用して意匠S6を作成あるいは変更し、利
用者の好みに合った意匠S6を創作する過程である。
【0129】意匠検査ツール入手過程P355は、意匠
検査ツールCS73をホームページWからダウンロード
し、意匠設計端末CE7に格納する過程である。
【0130】意匠検査方法指示過程P356は、設計し
た意匠S6に対し、どのように意匠制約S5を適用して
検査すればいいのかを記述する、意匠検査方法S52を
入力する過程である。意匠検査方法S52の詳細につい
ては後述する。
【0131】意匠検査過程P357は、意匠検査ツール
CS73を使用し、意匠S6が意匠制約S5を満たすか
どうかを検査する過程である。意匠検査ツールCS73
は、データ形式の意匠制約S5と意匠検査方法S52を
自動的に読み込み、これらに基づいて意匠S6の検査を
行う。意匠S6が意匠制約S5を満たしていない場合、
意匠検査ツールCS73は画面にメッセージを表示する
などして、利用者に意匠S6の修正を求める。
【0132】意匠配信過程P358は、完成した意匠S
6を提供者に送信する過程である。
【0133】意匠検査方法配信過程P359は、意匠検
査方法S52を、意匠S6とともに提供者に送信する過
程である。利用者から送られた意匠検査方法S52は、
意匠受け入れ過程P36と意匠修正過程P37で使われ
る。
【0134】意匠モジュール設計過程P35で利用者が
行う作業を説明するため、ここでは例として携帯電話機
Hの意匠モジュールM2を設計する過程を採り上げる。
【0135】携帯電話機Hを正しく動作させるには、意
匠モジュールM2に次のような部分形状を持たせる必要
がある。
【0136】電子回路保持部H101 アンテナ保持部H102 アンテナ貫通部H103 液晶ディスプレイ保持部H104 スピーカ保持部H105 スピーカ音声伝達部H106 マイクロホン保持部H107 マイクロホン音声伝達部H108 タクトスイッチ・押しボタン保持部H109 Ni−Cd電池保持部H110 充電器接続部H111 充電電極板保持部H112 表裏ケースはめ合い部H113 これらは意匠モジュールM2に対する意匠制約S5であ
る。したがって利用者はホームページWから意匠制約S
5をダウンロードすることにより、これらの部分形状に
対する要求を詳しく知ることができる。
【0137】意匠モジュールM2の形状は一般にかなり
複雑であり、細部の形状を利用者が入力することは難し
い。また細部の形状は全体的な意匠S6にほとんど関係
せず、多くの製品M4に共通しているので、提供者が一
括して自動的に作成することができる。そこで利用者は
簡略化された意匠S6を作成し、後から提供者が細部を
修正して、最終的な形状である修正済み意匠S7を作成
する方法を採る。
【0138】意匠モジュールM2、すなわち表ケースH
10・裏ケースH11・押しボタンH12の断面の例
を、図7に模式的に示す。図7の(a)は最終的な形状
である修正済み意匠S7の例を、また(b)は簡略化さ
れた意匠S6の例を示している。なお図7では、先に挙
げたいくつかの部分形状を省略している。
【0139】利用者が意匠サンプル・テンプレートCS
21をダウンロードすると、図7の(b)のような、意
匠S6のテンプレートが得られる。利用者は意匠設計ツ
ールCS72を使用し、意匠S6のテンプレートを変形
させることによって、目的とする意匠S6を作る。意匠
設計ツールCS72の基本的な操作は、従来の3次元C
ADとほぼ同じであるが、意匠設計を能率的に行うため
の機能である自由形状操作機能・テクスチャ定義機能・
表示機能などが強化されている。
【0140】意匠S6を作る方法としては、意匠設計ツ
ールCS72を使用する方法の他に、3次元CADのデ
ータを取り込んで意匠S6に変換する方法や、実物をX
線CT装置で撮影して意匠S6を得る方法、バーチャル
リアリティを利用して立体的な意匠S6を直接的に入力
する方法がある。さらに意匠設計ツールCS72で設計
した意匠S6や、3次元CADのデータをもとにRP装
置で模型を作り、これを加工して形状を修正してからX
線CT装置で撮影することにより、微妙な形状を持つ意
匠S6を得る方法もある。これらの方法を適切に使い分
ければ、意匠設計ツールCS72の操作を覚えていなく
ても意匠S6を設計することができ、意匠設計ツールC
S72では入力しにくい意匠S6を直感的に設計するこ
ともできる。あるいは設計を省き、意匠S6のサンプル
・テンプレートの一部、または全部をそのまま使用する
こともできる。また提供者が、未完成の意匠S6を完成
させるサービスを提供している場合には、これを利用す
ることもできる。
【0141】意匠S6が完成したら利用者は、意匠検査
ツールCS73を使い、意匠S6が意匠制約S5を満た
しているかどうかを検査する。検査の手順について説明
する前に、意匠検査ツールCS73がどのような原理で
意匠S6の検査を行うのかについて説明する。
【0142】データ形式の意匠制約S5のデータ構造を
図8に示す。先に説明したとおり、意匠制約S5には、
形状に関する制約だけでなく、マスプロパティに関する
制約、テクスチャに関する制約、力に関する制約も含ま
れている。これらの制約のうち、形状に関する制約は、
本発明のオリジナリティーの観点から見て特に重要であ
る。そこでここでは、主に形状に関する制約について説
明する。なお以下の説明では、「部位」という語句を、
部品の全体または一部を指すものとして使用する。
【0143】形状に関する制約には、いくつかの部位制
約S53が含まれている。部位制約S53は、意匠モジ
ュールM2を構成している部品の全体、または一部に対
する制約である。たとえば携帯電話機Hの場合には、押
しボタンH12や、裏ケースH11の液晶ディスプレイ
保持部H104に対し、部位制約S53が個別に定義さ
れている。
【0144】部位制約S53には、部位座標系L1,部
位制約座標系L2,いくつかの制約プリミティブS54
が含まれている。部位座標系L1は、部位制約S53を
適用する意匠S6の部位を指定する座標系である。意匠
S6のどの部位に対して部位制約S53を適用するか
は、部位座標系L1によって変えることができる。この
座標系は利用者によって指定されるものであり、利用者
が意匠制約S5をダウンロードした時点では未定義とな
っている。
【0145】部位制約座標系L2は、部位制約S53の
基準となる座標系である。部位制約S53に含まれる制
約プリミティブS54の位置・方向などは、すべて部位
制約座標系L2によって記述されている。
【0146】制約プリミティブS54は、部位制約S5
3を幾何学的に定義するための空間領域である。制約プ
リミティブS54には、属性S55・幾何学的定義S5
6・変更手段S57・依存関係S58が含まれている。
【0147】属性S55は、制約プリミティブS54の
占めている空間領域と、意匠S6の占めている空間領域
の包含関係を示すパラメータであり、「完全内部」・
「完全外部」・「無制約」のいずれかの値を取る。それ
ぞれの値の意味は次のとおりである。
【0148】完全内部:制約プリミティブS54の占め
る空間領域の内部にあるすべての点が、意匠S6の占め
る空間領域の内部にあるべきである。
【0149】完全外部:制約プリミティブS54の占め
る空間領域の内部にあるすべての点が、意匠S6の占め
る空間領域の外部にあるべきである。
【0150】無制約 :完全内部・完全外部のどちらで
もない。
【0151】幾何学的定義S56は、制約プリミティブ
S54の幾何学的な形状を定義する、次のような形式の
関数である。
【0152】f=f(x,y,z) この関数は実数を返し、その値は次の意味を持つ。
【0153】f>0:部位制約座標系L2によって記述
されている点(x,y,z)が、制約プリミティブS5
4の内部にある。
【0154】f=0:部位制約座標系L2によって記述
されている点(x,y,z)が、制約プリミティブS5
4の表面にある。
【0155】f<0:部位制約座標系L2によって記述
されている点(x,y,z)が、制約プリミティブS5
4の外部にある。
【0156】変更手段S57は、どのように制約プリミ
ティブS54を変更してもよいかを規定するものであ
る。制約プリミティブS54の中には、位置や方向を変
えたり、形状を変えたりすることが可能なものも含まれ
ている。利用者は意匠検査ツールCS73を使い、制約
プリミティブS54を変更することができる。
【0157】依存関係S58は、他の制約プリミティブ
S54に対する依存関係を規定するものである。他の制
約プリミティブS54に依存する制約プリミティブS5
4は、その制約プリミティブS54を変更すると自動的
に変更される。
【0158】制約プリミティブS54の種類を図9に示
す。最も基本的な制約プリミティブS54は「点」で、
これは0次元の空間領域として定義されている。「点」
には変更手段S57の異なる、いくつかの種類がある。
変更手段S57が「固定」の「点」を移動させることは
できない。しかし「1軸移動」の「点」は、依存関係S
58によって指定されている「直線」・「曲線」・「直
線分」・「曲線分」に沿って移動させることができる。
【0159】同じ属性S55と、同じ部位制約座標系L
2を持つ制約プリミティブS54はいくつでも組み合わ
せることができる。それぞれの制約プリミティブS54
と、制約プリミティブS54を組み合わせたものを、合
わせて制約領域という。制約領域が占める空間領域は、
もとの制約プリミティブS54が占める空間領域の和
(交わり)、あるいは積(重なり)として定義される。
制約領域も属性S55を持っており、その値はもとの制
約プリミティブS54と同じである。
【0160】このような意匠制約S5をもとに、意匠S
6を検査する手順について説明する。ここでは液晶ディ
スプレイ保持部H104,タクトスイッチ・押しボタン
保持部H109,押しボタンH12を、例として採り上
げることにする。
【0161】液晶ディスプレイ保持部H104の形状
と、これに対する部位制約S53を、図10に模式的に
示す。図10(a)の(a1)は液晶ディスプレイ保持部H
104の形状である。液晶ディスプレイ保持部H104
は、液晶ディスプレイH3を保持する一対の爪部G1を
持っている。下方から液晶ディスプレイH3を押し込む
と爪部G1は弾性変形をして左右に開くが、液晶ディス
プレイH3が所定の位置に来るともとの位置に戻る。こ
れによって液晶ディスプレイH3を把持する構造になっ
ている。
【0162】部位座標系L1は、液晶ディスプレイ保持
部H104の基準となる座標系で、意匠モジュールM2
のこの部分が液晶ディスプレイ保持部H104であるこ
とを示している。
【0163】図10(a)の(a2)は、簡略化された
液晶ディスプレイ保持部H104の形状である。このよ
うに形状を簡略化することにより、利用者が細部の形状
を設計する負担を省くことができる。
【0164】図10(b)は、液晶ディスプレイ保持部
H104の部位制約S53である。この部位制約S53
は、二つの制約領域、つまり制約領域A1・制約領域A
2によって定義されている。制約領域A1は、爪部G1
を取り付ける基礎を確保するためのもので、属性S55
は「完全内部」である。
【0165】制約領域A2は、爪逃がし部G2・コネク
タ逃がし部G3・視野確保部G4を持っている。爪逃が
し部G2は、爪部G1を左右に開かせるために必要な隙
間を確保するためのものである。コネクタ逃がし部G3
は、液晶ディスプレイH3のコネクタと、配線コードH
9を配置する空間を確保するためのものである。また視
野確保部G4は、液晶ディスプレイH3の表示面が隠れ
ないようにするためのものである。制約領域A2の属性
S55は「完全外部」である。
【0166】これらの制約領域はすべて、部位制約座標
系L2を基準として定義されている。したがって部位座
標系L1に対して相対的に部位制約座標系L2を移動さ
せると、これらの制約領域は相互の位置関係を保ったま
ま移動することになる。
【0167】タクトスイッチ・押しボタン保持部H10
9の形状と、これに対する部位制約S53を、図11に
模式的に示す。図11(a)に示すように、ここにはタ
クトスイッチH6と、押しボタンH12が取り付けられ
る。爪部G5は、弾性変形をして左右に開くようになっ
ており、上部から押し込まれるタクトスイッチH6を把
持する。配線コード貫通部G6は、タクトスイッチH6
のコネクタと、配線コードH9を配置する穴である。押
しボタン案内面G7は、これに沿って押しボタンH12
が移動する。図11(a)の(a1)は簡略化される前
の形状であり、(a2)は簡略化された形状である。
【0168】図11(b)は部位制約S53である。タ
クトスイッチ・押しボタン保持部H109の部位制約S
53は、六つの制約領域、つまり制約領域A3・制約領
域A4・制約領域A5・制約領域A6・制約領域A7・
制約領域A8によって定義されている。制約領域A3・
制約領域A8の属性S55は「完全内部」であり、制約
領域A4・制約領域A5・制約領域A7の属性S55は
「完全外部」である。制約領域A6の属性S55は「無
制約」である。
【0169】制約領域A7・制約領域A8は、制約領域
A6に対して依存関係S58を持つ。制約領域A7のも
ととなっている制約プリミティブS54には、制約領域
A6の形状を平行移動させることで得られる形状を持つ
「柱面」が含まれている。また制約領域A8のもととな
っている制約プリミティブS54には、制約領域A7の
形状をオフセットさせることで得られる形状を持つ「オ
フセット体」が含まれている。
【0170】制約領域A6は単一の制約プリミティブS
54であり、「平面多角形」または「平面閉曲線」とし
て定義されている。制約領域A6の変更手段S57は
「頂点移動」または「制御点移動」となっているので、
利用者は制約領域A6の形状を自由に変えることができ
る。制約領域A6の形状を変えると、自動的に制約領域
A7・制約領域A8の形状も変わる。これによって複数
の制約領域の位置関係の整合性が保たれる。
【0171】同様に押しボタンH12の形状と部位制約
S53を、図12に模式的に示す。図12(a)の(a
1)は簡略化される前の形状、(a2)は簡略化された
形状である。押しボタンH12は、押しボタン案内面G
7に対向する摺動面G8を持っており、これによって垂
直に移動することができる。根元部G9はタクトスイッ
チH6の小穴に差し込まれるようになっており、押しボ
タンH12の脱落を防ぐ。
【0172】図12(b)は、押しボタンH12の部位
制約S53である。この部位制約S53は、制約領域A
6・制約領域A9・制約領域A10・制約領域A11
の、四つの制約領域によって定義されている。このうち
の制約領域A10・制約領域A11は、制約領域A6に
対して依存関係S58を持っている。さらに制約領域A
6は、タクトスイッチ・押しボタン保持部H109の部
位制約S53と共通の制約領域である。したがって押し
ボタンH12の部位制約S53を定義している制約領域
の形状を変えると、タクトスイッチ・押しボタン保持部
H109の部位制約S53を定義している制約領域の形
状も自動的に変わる。これにより、押しボタンH12と
タクトスイッチ・押しボタン保持部H109の位置関係
は、押しボタンH12を変形させても保たれることにな
る。
【0173】携帯電話機Hの意匠モジュールM2には、
液晶ディスプレイ保持部H104,タクトスイッチ・押
しボタン保持部H109,押しボタンH12の他にも、
部位制約S53の定義されている部位がいくつか存在す
る。しかしこれらの部位制約S53も、基本的には液晶
ディスプレイ保持部H104,タクトスイッチ・押しボ
タン保持部H109,押しボタンH12の部位制約S5
3と同様に定義されているものである。
【0174】意匠S6が意匠制約S5を満たすというこ
とは、意匠制約S5に含まれているすべての部位制約S
53を、それぞれに対応する意匠S6の部位が満たすと
いうことである。したがって意匠S6が意匠制約S5を
満たしているかどうかを検査するには、部位制約S53
の定義されているすべての部位に対し、それらが部位制
約S53を満たしているかどうかを検査しなければなら
ない。
【0175】意匠S6のある部位が部位制約S53を満
たすかどうかを検査するには、まず意匠S6のどこが検
査の対象となる部位であるかを、意匠検査ツールCS7
3に指示しなければならない。そのために利用者が入力
する情報が、前述の意匠検査方法S52である。
【0176】意匠検査方法S52の入力は、部位制約S
53を選んでから、その部位座標系L1を指定すること
によって行う。利用者は、意匠検査ツールCS73の画
面の上で、部位制約S53の制約領域を、意匠S6の対
象とする部位に重なるように移動させる。これによって
部位制約S53の部位座標系L1が指定される。もし部
位制約S53の制約領域を意匠S6の対象とする部位に
そのまま重ねることができなくても、制約領域を変形さ
せれば重なるようになることもある。意匠検査ツールC
S73の画面の上で、部位制約S53の制約領域A6の
一部をカーソルDでドラッグし、制約領域A6と、制約
領域A6に依存している制約領域A7を同時に変形させ
ているところを図13に示す。また部位制約S53の制
約領域をまとめてドラッグし、検査の対象となる押しボ
タンH12に重ねているところを図14に示す。
【0177】さらに空間的に移動・変形する部位につい
ては、それがどのように移動・変形するのかを過渡的に
記述する、部位移動・変形情報を入力しなければならな
い。部位移動・変形情報の入力は、対象とする部位を選
び、それを移動・変形させることによって行う。意匠検
査ツールCS73の画面の上で、押しボタンH12をカ
ーソルDでドラッグし、タクトスイッチ・押しボタン保
持部H109の内側に沿ってスライドさせているところ
を図15に示す。
【0178】このような操作を繰り返すことにより、利
用者はそれぞれの部位制約S53に対する部位座標系L
1を指定し、また移動・変形する部位について、どのよ
うに移動・変形するのかを指示していく。すなわち意匠
検査方法S52は、部位制約S53と部位座標系L1の
対応を記述する情報と、部位移動・変形情報をすべて含
む情報である。
【0179】こうして部位座標系L1が指定されれば、
意匠検査ツールCS73は部位制約S53を定義してい
るすべての制約領域について、自動的に属性S55と、
意匠S6の占める空間領域との包含関係を調べることが
できる。したがってすべての部位制約S53の部位座標
系L1が指定されていれば、意匠S6を自動的に検査す
ることができる。移動・変形する部位についても、部位
を過渡的に移動・変形させていくことにより、自動的に
検査を行うことができる。
【0180】利用者が意匠S6の検査を行う手順をまと
めると、次のようになる。
【0181】1.部位制約S53を選択する。
【0182】2.部位制約S53の対象となる、意匠S
6の部位を決める。
【0183】3.部位制約S53の制約領域を、意匠S
6の部位に合わせて変形させる。
【0184】4.部位制約S53の制約領域を意匠S6
の部位に重ね、部位座標系L1を指定する。
【0185】5.1〜4の手順を繰り返し、すべての部
位制約S53の部位座標系L1を指定する。
【0186】6.意匠検査ツールCS73に検査コマン
ドを入力し、意匠S6を自動的に検査させる。
【0187】意匠S6の検査が終わると、意匠検査ツー
ルCS73はメッセージを表示し、結果を利用者に知ら
せる。もし意匠S6が意匠制約S5を満たしていなけれ
ば、その部位制約S53を定義している制約領域がハイ
ライト表示、または点滅表示される。利用者はこれを見
ることにより、意匠S6のどの部位が意匠制約S5を満
たしていないのかを容易に把握して、意匠S6を修正す
ることができる。意匠検査ツールCS73の画面に、検
査結果を通知するメッセージと、問題となった制約領域
が表示されたところを図16に示す。
【0188】意匠S6の修正が終わり、意匠S6が意匠
制約S5を満たすようになったら、利用者は意匠検査ツ
ールCS73に完了コマンドを入力する。これによって
完成した意匠S6がサーバCE3に送られる。また完了
コマンドは、それまでに意匠検査ツールCS73が記録
してきた意匠S6の変更履歴もサーバCE3に送る。提
供者はこの変更履歴を見ることで、利用者が本来作りた
かった意匠S6がどのようなものであったのかを知るこ
とができ、これを次の企画に反映させることができる。
【0189】意匠S6が送られてきたことをサーバCE
3が検知すると、意匠受け入れ過程P36が始まる。意
匠受け入れ過程P36では、顧客管理データCS22に
登録されている利用者を調べ、どの利用者が意匠S6を
送ったのかを特定する。登録されていない利用者が意匠
S6を送ってきた場合には、登録が必要であることを利
用者に通知し、登録を促す。また意匠モジュールM2を
作製するため、設備のスケジュールを調整する。
【0190】意匠修正過程P35では、意匠検査ツール
CS73を使用して意匠S6を検査するとともに、簡略
化されている部分を仕上げて修正済み意匠S7を作成す
る。意匠S6が意匠制約S5を満たしていない場合に
は、利用者にそのことを通知し、意匠S6の修正を依頼
する。
【0191】意匠モジュール作製過程P37では、修正
済み意匠S7を形状データに変換し、これを意匠モジュ
ール作製装置CE5に送って、意匠モジュールM2、す
なわちケースH10・裏ケースH11・押しボタンH1
2を作製する。形状データから複雑な立体形状を持つ立
体物を自動的に作ることが可能な、光造形装置・SLS装
置などのRP装置を意匠モジュール作製装置CE5とし
て利用すると、非常に短い期間で意匠モジュールM2を
作製することができる。
【0192】意匠モジュールM2を作製する前には、希
望する利用者に、製品または部品の製造見本を送付する
ようにしてもよい。RP装置の造形分解能を粗くするこ
とにより、造形時間を短縮し、製造見本を安価に作るこ
とができる。
【0193】製品組み立て過程P13では、完成した機
能モジュールM1と意匠モジュールM2を組み合わせ、
未検査製品M3を作る。
【0194】製品検査過程P14では、未検査製品M3
が携帯電話機Hとして、正しく動作するかどうかを検査
する。
【0195】製品出荷過程P15では、完成した製品M
4すなわち携帯電話機Hを利用者に納品する。あらかじ
め意匠S6をもとに、適切な梱包材を用意しておく。同
時に利用者に対して代金の請求を行う。
【0196】このような製品生産過程Pを用意すること
により、それぞれの利用者が、購入する製品の仕様を思
いどおりに指定することのできる、完全一品生産を実現
することができる。すなわち本実施例によれば、たとえ
ば個性的な製品を持つことを求めている利用者に対し、
オリジナルのデザインによって利用者の好みに合った、
個性的で付加価値の高い製品を提供することができる。
また受注によって製品の製造を行うことになるので、在
庫コストの低減を図ることができる。さらに市場調査に
要する労力軽減を図ることができる。
【0197】従来の完全一品生産は、提供者の提示する
いくつかの部品の中から、利用者が使いたい部品を選択
し、これを組み合わせて一つの製品を設計するものであ
った。これに対して本実施例では、利用者自身が製品の
形状・模様・色彩などの事項を含む意匠を自由に創作す
ることができ、製品の設計の自由度をより高めることが
できる。
【0198】さらに本実施例では、利用者の設計した製
品が、前述の制約を満たしているかどうかを検査するこ
とを特徴としている。複数の部品を接続して製品を構成
していく場合、利用者の設計する部品は他の部品と密に
関係している。本実施例では、ある部品が他の部品と正
しく結合するために必要な形状の制約を満たしていない
ような場合を検査で見つけ出し、利用者に検査結果を通
知するようにしている。そのため利用者は、検査結果を
反映させてその後の設計作業を容易に行うことができ
る。利用者には、どの部品のどの部位が制約を満たして
いないかという検査結果のみを通知するだけではなく、
どのように修正すればよいかといったガイド情報を提供
してもよい。利用者はそのガイド情報をもとにして修正
作業を容易に行うことができる。
【0199】本実施例では、利用者の設計した意匠S6
が意匠制約S5を満たしているかを検査する意匠検証過
程P357を、利用者の側に置かれた意匠設計端末CE
7で行っている。この方法によれば、意匠S6の検査を
10秒以内といったきわめて短い時間で行うことができ
る。そのため利用者の自由な思考や創造が妨げられるこ
とがなく、利用者はさまざまな意匠S6を作成して比較
したり、微妙な修正を繰り返して意匠S6を最適なもの
に収束させていったりといった、感性に基づく直感的な
設計を自由に行うことができるようになる。
【0200】しかしインターネットなどの通信回線を利
用し、利用者の設計した意匠S6を提供者に一度送っ
て、提供者の側に置かれた処理装置で検査を行い、その
結果を利用者に返すようにしてもよい。この場合には、
利用者から送られる意匠S6を提供者の側に置かれたデ
ータベースCE2に蓄積していくことで、利用者がどの
ようなものをデザインしたがっているのかという、市場
の傾向を把握することができる。
【0201】また検査結果をデータベースCE2に蓄積
していけば、利用者の修正を必要となった部品や部位、
頻度の統計を取ることができ、利用者が設計する際に失
敗や間違いをしやすい事項を事前に利用者に提供し、注
意を促すこともできる。このような統計的な分析を利用
者の側で自動的に行い、結果だけを提供者に報告するよ
うにしてもよい。
【0202】本実施例による製品提供方法は、例として
採り上げた携帯電話機Hだけでなく、ボールペンなどの
文房具,時計や家電などの電気製品,家具の金具などの
装飾品,自動車や自転車などの車両,靴・帽子・衣類な
どの服装品、その他各種の製品の生産に、効果的に応用
することができる。 (第2の実施例)第1の実施例で説明した携帯電話機H
は、利用者が意匠S6を自由に設計する例であった。し
かし自由な設計ができなくても、オプションの組み合わ
せの数がきわめて多く、利用者の好みに基づく組み合わ
せの評価が必要で、しかも一部の組み合わせが許されな
いような場合には、本発明の製品提供方法が有効であ
る。この場合、第1の実施例での意匠S6を、オプショ
ンリストS6aに置き換えることにより、第1の実施例
と同様の製品生産過程Paを考えることができる。
【0203】このような例としては、おもちゃの人形F
に利用者の選んだ化粧F1を施し、衣服F2を着せ、ア
クセサリF3を付けて販売することが挙げられる。ここ
では人形Fの化粧F1・衣服F2・アクセサリF3を、
まとめてオプションと呼ぶ。化粧F1は選択属性であ
り、衣服F2・アクセサリF3は付属品である。
【0204】この場合、オプションの組み合わせの数は
非常に多くなる。またオプションの組み合わせが良いか
どうかの判断は、利用者に委ねられる部分が大きい。し
かしオプションの組み合わせには、提供者が規定してお
くべき制約もある。たとえば衣服F2については、不適
切な組み合わせでは着せられないという問題が起こる。
またあまり多くのアクセサリF3が選ばれると、製造費
用の問題も起こる。また人形Fの場合には、利用者の多
くが子供であることから、あまりにも似合わないオプシ
ョンの組み合わせでは、教育の観点から見ても望ましく
ない。したがって洋装・和装、フォーマル・カジュアル
といったテーマに合わせ、化粧F1・衣服F2・アクセ
サリF3を制限する必要がある。
【0205】そこで提供者は、利用者にオプション選択
ツールCS72aとオプション検査ツールCS73aを
送る。利用者はカタログからオプションを選んで組み合
わせ、オプションリストS6aを作る。オプション選択
ツールCS72aの画面には、選択されたオプションを
持つ人形Fのイメージが表示されるので、利用者はこの
イメージを見ながら対話的にオプションを選んでいくこ
とができる。オプション選択ツールCS72aの画面の
上で、人形FのオプションリストS6aを作っていると
ころを図17に示す。
【0206】利用者はオプション検査ツールCS73a
に検査コマンドを送ることにより、作成したオプション
リストS6aが、提供者からの制約を満たすかどうかを
検査することができる。オプション検査ツールCS73
aの画面に、検査結果が表示されたところを図18に示
す。この画面には、オプションリストS6aの修正を促
すメッセージの他に、問題となったオプションの組み合
わせと、問題となった制約が表示されている。
【0207】利用者はオプション検査ツールCS73a
を使い、作成したオプションリストS6aに含まれるす
べてのオプションを持つ人形Fを、実際に手に入れるこ
とができるかどうかを調べることができる。検査の済ん
だオプションリストS6aを提供者に送れば、利用者の
好みのオプションを持つ人形Fが届けられる。 (第3の実施例)本発明の製品提供方法は、利用者の好
みに基づく評価が必要な製品だけでなく、提供者よりも
利用者が設計するべきであるような設計要素を含む製
品、たとえば利用者の使用条件による評価が必要な製品
や、利用者が部品や構成要素を転用・流用することが普
通に行われる製品にも、効果的に応用することができ
る。
【0208】このような例としては、利用者からの要望
に応じて付属機器やソフトウェアをインストールしてか
ら納品する、プレインストールパソコンなどが挙げられ
る。パソコンでは、特定のソフトウェア・ハードウェア
を組み合わせた場合、正しく動作しないことがある。ま
たハードウェアでは、ソケットの数やスペースにより、
取り付けられない場合がある。あるいはソフトウェア・
ハードウェアの不適切な設定のために動作しないことも
ある。
【0209】パソコンのベンダである提供者は、どのよ
うな組み合わせ・設定でパソコンが正しく動作しないか
を把握している。しかし場合の数は膨大なので、あらか
じめ利用者に理解させておくことは非常に難しい。
【0210】ソフトウェア・ハードウェアの組み合わせ
は付属品、設定の組み合わせは選択属性である。ここで
は第2の実施例と同様、これらをまとめてオプションと
呼ぶことにする。
【0211】提供者は、利用者にオプション選択ツール
CS72bとオプション検査ツールCS73bを送る。
利用者はオプションを選んで組み合わせ、オプションリ
ストS6bを作成する。オプション選択ツールCS72
bの画面の上で、パソコンのオプションリストS6bを
作っているところを図19に示す。
【0212】利用者はオプション検査ツールCS73b
に検査コマンドを送ることにより、作成したオプション
リストS6bが、提供者からの制約を満たすかどうかを
検査することができる。オプション検査ツールCS73
bの画面に、検査結果が表示されたところを図20に示
す。この画面には、オプションリストS6bの修正を促
すメッセージの他に、問題となったオプションの組み合
わせと、問題となった制約が表示されている。
【0213】パソコンの販売では、利用者がパソコンを
所有していない可能性が高いので、インターネットに依
存しない方法を採る方がよい。たとえば提供者はポータ
ブルパソコンRを用意し、これにオプション選択ツール
CS72bとオプション検査ツールCS73bを格納し
て、利用者に郵送する。利用者はポータブルパソコンR
を使い、オプションリストS6bを作る。オプションリ
ストS6bができたら、利用者は郵送でポータブルパソ
コンRを提供者に返却する。提供者はポータブルパソコ
ンRに格納されているオプションリストS6bを取り出
し、これをもとにパソコンを製作して納品する。
【0214】
【発明の効果】本発明によれば、消費者による設計の自
由度を向上させるとともに、消費者による設計を容易に
することのできる製品提供方法および製品提供システム
を提供することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製品提供方法による製品生産過程Pを
示す図。
【図2】製品生産システムCの構成を示す図。
【図3(a)】概念仕様S1を記述する計画図の例を示
す図(1)。
【図3(b)】概念仕様S1を記述する計画図の例を示
す図(2)。
【図4】機能・意匠分離過程P12の詳細を示す図。
【図5(a)】携帯電話機Hの利用者を募集するホーム
ページWの例を示す図(1)。
【図5(b)】携帯電話機Hの利用者を募集するホーム
ページWの例を示す図(2)。
【図6】意匠モジュール設計過程P35の詳細を示す
図。
【図7】意匠モジュールM2の断面の例を示す模式図。
【図8】データ形式の意匠制約S5のデータ構造を示す
図。
【図9(a)】制約プリミティブS54の種類を示す図
(1)。
【図9(b)】制約プリミティブS54の種類を示す図
(2)。
【図10(a)】液晶ディスプレイ保持部H104の形
状を示す模式図。
【図10(b)】液晶ディスプレイ保持部H104の部
位制約S53を示す模式図。
【図11(a)】タクトスイッチ・押しボタン保持部H
109の形状を示す模式図。
【図11(b)】タクトスイッチ・押しボタン保持部H
109の部位制約S53を示す模式図。
【図12(a)】押しボタンH12の形状を示す模式
図。
【図12(b)】押しボタンH12の部位制約S53を
示す模式図。
【図13】制約領域A6と制約領域A7を同時に変形さ
せているところを示す、意匠検査ツールCS73の画
面。
【図14】制約領域を押しボタンH12に重ねていると
ころを示す、意匠検査ツールCS73の画面。
【図15】押しボタンH12をスライドさせているとこ
ろを示す、意匠検査ツールCS73の画面。
【図16】メッセージと制約領域が表示されたところを
示す、意匠検査ツールCS73の画面。
【図17】人形FのオプションリストS6aを作ってい
るところを示す、オプション選択ツールCS72aの画
面。
【図18】検査結果が表示されたところを示す、オプシ
ョン検査ツールCS73aの画面。
【図19】パソコンのオプションリストS6bを作って
いるところを示す、オプション選択ツールCS72bの
画面。
【図20】検査結果が表示されたところを示す、オプシ
ョン検査ツールCS73bの画面。
【符号の説明】
A1〜A11…制約領域、C…製品生産システム、CE
1…入力端末、CE2…データベース、CE3…サー
バ、CE4…機能モジュール作製装置、CE5…意匠モ
ジュール作製装置、CE6…製品組み立て装置、CE7
…意匠設計端末、CS1…意匠制約入力ツール、CS2
1…意匠サンプル・テンプレート、CS22…顧客管理デ
ータ、CS3…サーバプログラム、CS71…クライア
ントプログラム、CS72…意匠設計ツール、CS73
…意匠検査ツール、CS72a・CS72b…オプショ
ン選択ツール、CS73a・CS73b…オプション検
査ツール、D…カーソル、F…人形、F1…化粧、F2
…衣服、F3…アクセサリ、G1,G5…爪部、G2…
爪逃がし部、G3…コネクタ逃がし部、G4…視野確保
部、G6…配線コード貫通部、G7…押しボタン案内
面、G8…摺動面、G9…根元部、H…携帯電話機、H
1…電子回路、H2…アンテナ、H3…液晶ディスプレ
イ、H4…スピーカ、H5…マイクロホン、H6…タク
トスイッチ、H7…Ni−Cd電池、H8…充電電極
板、H9…配線コード、H10…表ケース、H11…裏
ケース、H12…押しボタン、H101…電子回路保持
部、H102…アンテナ保持部、H103…アンテナ貫通
部、H104…液晶ディスプレイ保持部、H105…ス
ピーカ保持部、H106…スピーカ音声伝達部、H10
7…マイクロホン保持部、H108…マイクロホン音声
伝達部、H109…タクトスイッチ・押しボタン保持
部、H110…Ni−Cd電池保持部、H111…充電
器接続部、H112…充電電極板保持部、H113…表
裏ケースはめ合い部、L1…部位座標系、L2…部位制
約座標系、M1…機能モジュール、M2…意匠モジュー
ル、M3…未検査製品、M4…製品、P…製品生産過
程、P11…製品企画過程、P12…機能・意匠分離過
程、P121…部品リスト作成過程、P122…部品分類過
程、P123…機能モジュール定義過程、P124…意
匠モジュール定義過程、P13…製品組み立て過程、P
14…製品検査過程、P15…製品出荷過程、P21…
機能モジュール設計過程、P22…機能モジュール作製
過程、P31…意匠制約記述過程、P32…意匠制約配
信過程、P33…意匠検査ツール作成過程、P34…意
匠検査ツール配信過程、P35…意匠モジュール設計過
程、P351…意匠設計ツール入手過程、P352…参
考意匠入手過程、P353…意匠制約入手過程、P354…
意匠創作過程、P355…意匠検査ツール入手過程、P
356…意匠検査方法指示過程、P357…意匠検査過
程、P358…意匠配信過程、P359…意匠検査方法
配信過程、P36…意匠受け入れ過程、P37…意匠修
正過程、P38…意匠モジュール作製過程、R…ポータ
ブルパソコン、S1…概念仕様、S11…部品リスト、
S12…機能部品リスト、S13…意匠部品リスト、S
2…機能モジュール仕様、S3…機能モジュール設計
解、S4…意匠モジュール仕様、S5…意匠制約、S5
1…未検査意匠、S52…意匠検査方法、S53…部位
制約、S54…制約プリミティブ、S55…属性、S5
6…幾何学的定義、S57…変更手段、S58…依存関
係、S6…意匠、S7…修正済み意匠、S6a・S6b
…オプションリスト、W…ホームページ、W1…概念仕
様公開ブロック、W2…依頼事項提示ブロック、W3…
利用者登録ブロック、W4…ダウンロードブロック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桑原 皓二 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 佐々木 弘治 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 上村 博 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 出海 滋 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 Fターム(参考) 5B046 CA06 DA02 GA01 JA02 5B049 AA02 BB07 BB11 CC05 FF01 GG00

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製品の意匠を設計する利用者に対して、前
    記意匠が満たすべき制約を提示し、 前記利用者が設計した前記意匠が前記制約を満たしてい
    るか利用者に通知して、 前記利用者が設計した意匠に基づいて製造した製品を利
    用者に提供することを特徴とする製品提供方法。
  2. 【請求項2】利用者が設計した意匠に基づいて製造した
    製品を、前記利用者に提供する製品提供方法において、 利用者から製品の意匠を設計する申し込みを受け付け、 前記利用者に対して、前記意匠が満たすべき制約を提示
    し、 利用者が設計した意匠が前記制約を満たしているかを判
    定し、 判定した結果、前記意匠が前記制約を満たしていなけれ
    ば判定結果を利用者に通知し、 前記意匠が前記制約を満たしたものであれば、該意匠に
    基づいて製造した製品を前記利用者に提供することを特
    徴とする製品提供方法。
  3. 【請求項3】利用者が設計した意匠に基づいて製造した
    製品を、前記利用者に提供する製品提供方法において、 通信回線網と通信可能に接続された入力端末を介して、
    利用者から製品或いは製品を構成する部品の意匠を設計
    する申し込みをサーバに受信し、 前記利用者の入力端末に、前記意匠が満たすべき制約情
    報と、利用者の前記入力端末上で、利用者が設計した意
    匠が前記制約を満たしているかを判定する判定ツールを
    送信し、 該判定ツールにより前記利用者が設計した意匠が前記制
    約を満たしているかを判定し、 判定した結果、前記意匠が前記制約を満たしていなけれ
    ば、前記判定結果を利用者に通知し、 前記意匠が前記制約を満たしたものであれば、該意匠に
    基づいて製造した製品を前記利用者に提供することを特
    徴とする製品提供方法。
  4. 【請求項4】利用者が設計した意匠に基づいて製造した
    製品を、前記利用者に提供する製品提供方法において、 通信回線網と通信可能に接続された入力端末を介して、
    利用者から製品の意匠を設計する申し込みをサーバに受
    信し、 前記利用者の入力端末に、前記意匠が満たすべき制約情
    報を送信し、 前記利用者が設計した意匠情報を前記サーバで受信し、 受信した該意匠情報が前記制約を満たしているかを判定
    すると共に、該判定結果を利用者に通知し、 前記意匠が前記制約を満たしたものであれば、該意匠に
    基づいて製造した製品或いは製品を構成する部品を前記
    利用者に提供することを特徴とする製品提供方法。
  5. 【請求項5】前記製品提供方法は、利用者が設計した意
    匠の判定を行った結果、前記意匠が制約を満たしたもの
    でなければ、前記制約を満たす意匠の設計例を利用者に
    連絡することを特徴とする請求項1から4に記載の製品
    提供方法。
  6. 【請求項6】前記製品提供方法は、利用者が設計した意
    匠を基に製造見本を作成し、該製造見本を前記利用者に
    提供して、利用者が設計した意匠を確認させることを特
    徴とする請求項1から4に記載の製品提供方法。
  7. 【請求項7】前記製品提供方法は、利用者が設計した意
    匠が前記制約を満たしているかどうかを検査する意匠設
    計支援ツールが利用者に提供され、該意匠設計支援ツー
    ルにより利用者が設計した意匠に含まれる部品の一部ま
    たは全部が、予め定義された空間領域の内部、または外
    部にあるかどうかを検査することを特徴とする請求項1
    から4に記載の製品提供方法。
  8. 【請求項8】前記製品提供方法は、前記検査ツールで検
    査した検査結果を蓄積して記憶するデータベースを備え
    たものであって、該データベースに蓄積された検査結果
    から利用者が設計した製品が修正を必要とした部品,部
    位或いは頻度の統計を算出することを特徴とする請求項
    3,4に記載の製品提供方法。
  9. 【請求項9】前記製品提供方法は、前記検査結果の統計
    から利用者が製品の意匠を設計する際に見違えやすい部
    品或いは部位の情報を利用者に連絡することを特徴とす
    る請求項8に記載の製品提供方法。
  10. 【請求項10】利用者が設計した製品を、前記利用者に
    提供する製品提供方法において、 製品の付属品,付加機能、或いは選択属性の組み合わせ
    が満たすべき制約を利用者に提示する過程と、 利用者が組み合わせた製品の付属品,付加機能、或いは
    選択属性が前記制約を満たすかどうかを検査する過程
    と、 前記検査の結果を前記利用者に通知する過程と、 前記利用者から、完成した前記組み合わせのリストを受
    け取る過程と、 該組み合わせリストに基づいて製造した製品を前記利用
    者に提供する過程とを含むことを特徴とする製品提供方
    法。
  11. 【請求項11】利用者が設計した製品を、前記利用者に
    提供する製品提供方法において、 製品を規定する複数の仕様が満たすべき制約を利用者に
    提示する過程と、 利用者が指定した前記複数の仕様が前記制約を満たすか
    どうかを検査する過程と、 前記検査結果を前記利用者に通知する過程と、 前記利用者から該利用者が指定した前記複数の仕様を受
    け取る過程と、 利用者が指定した前記複数の仕様に基づいて製造した製
    品を前記利用者に提供する過程とを含むことを特徴とす
    る製品提供方法。
  12. 【請求項12】利用者が設計したデザインに基づいて製
    造した電気器具を利用者に提供する電気器具の提供方法
    において、前記電気器具のケースの寸法形状が満たすべ
    き制約と、前記ケースの表面に配置される押しボタンの
    寸法形状が満たすべき制約と、前記ケースの寸法形状と
    前記押しボタンの寸法形状の組み合わせが満たすべき制
    約とを前記利用者に提示する過程と、前記利用者が設計
    した前記ケースの寸法形状、前記押しボタンの寸法形
    状、及びその組み合わせが前記制約を満たすかどうかを
    検査する過程と、前記検査の結果を前記利用者に通知す
    る過程と、前記利用者から受け取った前記寸法形状に基
    づいて製造した電気器具を、前記利用者に提供する過程
    とを含むことを特徴とする電気器具の提供方法。
  13. 【請求項13】利用者が設計したデザインに基づいて製
    造した時計を利用者に提供する時計の提供方法におい
    て、前記時計の文字盤の寸法形状が満たすべき制約と、
    前記時計の針の寸法形状が満たすべき制約と、前記文字
    盤の寸法形状と前記針の寸法形状の組み合わせが満たす
    べき制約とを利用者に提示する過程と、前記利用者が設
    計した前記文字盤の寸法形状、前記針の寸法形状、及び
    その組み合わせが前記制約を満たすかどうかを検査する
    過程と、前記検査の結果を前記利用者に通知する過程
    と、前記利用者から受け取った前記寸法形状に基づいて
    製造した時計を、前記利用者に提供する過程とを含むこ
    とを特徴とする時計の提供方法。
  14. 【請求項14】インターネットに接続された入力端末を
    介して、利用者から製品の意匠を設計する申し込みをサ
    ーバにて受け付け、該サーバから前記利用者の入力端末
    に、前記意匠が満たすべき制約情報、及び利用者が設計
    した意匠が前記制約を満たしているかを判定する判定ツ
    ールを送信し、前記判定ツールで利用者が設計した意匠
    が前記制約を満たしているかを判定し、該判定結果を利
    用者の入力端末の表示画面に表示させることを特徴とす
    るカスタムデザイン方法。
  15. 【請求項15】インターネットに接続された入力端末を
    介して、利用者から製品の意匠を設計する申し込みをサ
    ーバにて受け付け、 該サーバから前記利用者の入力端末に、前記意匠が満た
    すべき制約情報を送信し、 前記利用者が設計した意匠を前記サーバで受信し、受信
    した該意匠が前記制約を満たしているかを判定し、該判
    定結果を利用者に送信することを特徴とするカスタムデ
    ザイン方法。
  16. 【請求項16】インターネットを介して利用者の入力端
    末と通信可能に接続されたサーバと、該サーバで受信し
    た利用者の情報、及び利用者が閲覧可能な意匠サンプル
    テンプレートが格納されたデータベースと、利用者が設
    計する意匠が満たすべき制約を入力する提供者側入力端
    末とを備えたカスタムデザインシステムにおいて、 前記サーバは、登録された利用者に対して前記制約情報
    と、製品の意匠を設計する意匠設計ツールと、利用者が
    設計した意匠が前記制約を満たしているか検査して、検
    査結果を利用者に連絡する検査ツールとを送信する手段
    を有することを特徴とするカスタムデザインシステム。
  17. 【請求項17】前記検査ツールは、利用者が設計した意
    匠に含まれる部品の一部または全部が、あらかじめ定義
    された空間領域の内部、または外部にあるかどうかを検
    査する手段を備えていることを特徴とする請求項16に
    記載のカスタムデザインシステム。
  18. 【請求項18】前記検査ツールは、利用者が部品を空間
    的に移動あるいは変形させる途中の状態において、利用
    者が設計した意匠に含まれる部品の一部または全部が、
    あらかじめ定義された空間領域の内部、または外部にあ
    るかどうかを検査する手段を備えていることを特徴とす
    る請求項17に記載のカスタムデザインシステム。
  19. 【請求項19】前記検査ツールは、複数の空間領域の相
    互の位置関係、あるいは前記空間領域と前記部品の位置
    関係を定義する手段を備えていることを特徴とする請求
    項18に記載のカスタムデザインシステム。
  20. 【請求項20】利用者が設計した製品が、予め定められ
    た制約を満たしているかどうかを判定し、該判定結果を
    利用者の入力端末の表示画面に出力する手段を有するこ
    とを特徴とする記憶媒体。
  21. 【請求項21】通信回線網と通信可能に接続された入力
    端末を介して、利用者から製品或いは製品を構成する部
    品の意匠を設計する申し込みをサーバに受信し、 申し込みをした前記利用者の入力端末に、前記意匠が満
    たすべき制約情報と、利用者の前記入力端末上で、利用
    者が設計した意匠が前記制約を満たしているかを判定す
    る判定ツールを送信し、 該判定ツールにより前記利用者が設計した意匠が前記制
    約を満たしているかを判定し、 判定した結果、前記意匠が前記制約を満たしていなけれ
    ば、前記判定結果を利用者に通知し、 前記意匠が前記制約を満たしたものであれば、該意匠に
    基づいて製造した製品或いは製品を構成する部品を前記
    利用者に提供して、前記利用者に料金を課金することを
    特徴とする料金課金方法。
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