JP2002040195A - 有害廃棄物の処分用コンクリート構造物 - Google Patents

有害廃棄物の処分用コンクリート構造物

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JP2002040195A
JP2002040195A JP2000224472A JP2000224472A JP2002040195A JP 2002040195 A JP2002040195 A JP 2002040195A JP 2000224472 A JP2000224472 A JP 2000224472A JP 2000224472 A JP2000224472 A JP 2000224472A JP 2002040195 A JP2002040195 A JP 2002040195A
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JP
Japan
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disposal
concrete
concrete structure
hazardous waste
cracks
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JP2000224472A
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English (en)
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Yoshiki Wadachi
嘉樹 和達
Masaaki Irie
正明 入江
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JAPAN ZAIPETSUKUSU KK
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JAPAN ZAIPETSUKUSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的短時間でコンクリートが緻密化及び安
定化されて、ひび割れが発生しにくく、また発生したひ
び割れを自然にふさぐことができる、より安全性が向上
された処分用コンクリート構造物を提供する。 【解決手段】 有害廃棄物の処分用コンクリート構造物
であって、その表面にセメント結晶増殖剤を塗布又は吹
付けられて、コンクリートが緻密化及び安定化された処
分用コンクリート構造物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、有害廃棄
物の処分用コンクリート構造物に関するものである。さ
らに詳しくは、この出願の発明は、有害廃棄物の処分に
有用で、比較的短時間でコンクリートが緻密化及び安定
化されて、安全性が向上された有害廃棄物の処分用コン
クリート構造物に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】産業廃棄物及び放射性廃棄物
等の有害廃棄物の処分に際しては、廃棄物処理法等によ
って、安全な処分を行うことが義務付けられている。そ
して、有害廃棄物の安全な処分には、従来より、コンク
リートビット等の、安全性を向上させた処分用コンクリ
ート構造物が多く使用されている。
【0003】処分用コンクリート構造物の安全性に関し
て求められることは、(1)高強度であり、(2)耐食
性及び耐久性に優れていることはもちろんのこと、その
他にも、(3)雨水及び地下水の侵入を阻止するために
透水係数が小さいこと、(4)有害物質の漏洩を阻止す
るために、拡散係数が小さいこと、(5)長年の使用環
境においてひび割れが発生しにくいこと、等が挙げられ
る。
【0004】特に、(5)のひび割れの発生は、他の
(1)〜(4)に直接影響を及ぼすため、処分用コンク
リート構造物の安全性に関する最大の課題とされてい
る。
【0005】従来の処分用コンクリート構造物は、上記
の課題を解決するために、コンクリートの配合を調整す
ることで、コンクリートの高強度化および緻密化等を試
みている。また、コンクリートの表面を塗料等でコーテ
ィングする等の対策を試みてもいる。
【0006】しかしながら、以上のような方法では、有
害廃棄物処分場等における長年の使用に関して、従来の
処分用コンクリート構造物の安全性は、満足できるもの
ではなかった。また、一度ひび割れが発生すると、何ら
かの応急的な処置に加えて、さらに恒久的な処置が必要
となってしまっていた。
【0007】そこで、この出願の発明は、以上の通りの
事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を
解消し、比較的短時間でコンクリートが緻密化及び安定
化されて、ひび割れが発生しにくく、また発生したひび
割れを自然にふさぐことができる、より安全性が向上さ
れた処分用コンクリート構造物を提供することを課題と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、有害廃棄物の処分用コン
クリート構造物であって、その表面にセメント結晶増殖
剤を塗布又は吹付けられて、コンクリートが緻密化及び
安定化されたことを特徴とする処分用コンクリート構造
物を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、上記の通りの
特徴を持つものであるが、以下にその実施の形態につい
て詳しく説明する。
【0010】この出願の発明の処分用コンクリート構造
物は、有害廃棄物の処分用コンクリート構造物であっ
て、その表面にセメント結晶増殖剤が塗布又は吹付けら
れて、コンクリートが緻密化及び安定化されたことを特
徴としている。
【0011】有害廃棄物の処分用コンクリート構造物
は、一般に知られている方法で作製された、既設あるい
は新設の構造物を用いることができる。たとえば、コン
クリートビット等のように、セメント等の水硬性材料、
骨材および水等を原料とし、必要に応じて各種の混和剤
を加えた水硬性組成物を、型枠に流し込む等して形成し
てなる構造物等が例示される。
【0012】また、コンクリートの緻密化および安定化
によって安全性を向上させるため、安全性を必要とする
種々の用途のコンクリート構造物を用いることもでき
る。たとえば、既存の廃棄物処理用の建造物のコンクリ
ート壁等を対象とすること等も可能である。
【0013】図1(A)〜(C)に、この出願の発明の
処分用コンクリート構造物が、緻密化および安定化され
るプロセスを例示した。この出願の発明においては、
(A)上記のような処分用コンクリート構造物の表面
に、セメント結晶増殖剤を塗布又は吹付けする。セメン
ト結晶増殖剤の塗布又は吹付けは、コンクリート構造物
の内面又は外面、あるいは内外両面に、施すことができ
る。
【0014】セメント結晶増殖剤としては、たとえば、
特許第1815985に提案されているコンクリートお
よびモルタルの結晶増殖剤等を使用することができる。
このコンクリートおよびモルタルの結晶増殖剤は、複数
のカルボキシル基を持つ有機酸またはその塩と、マグネ
シウム珪酸塩を含む化合物を含有している。また、その
他にも、各種の結晶増殖剤も使用することができる。そ
して、結晶増殖剤をコンクリートやモルタルの表面に塗
布あるいは吹き付けすることで、毛細孔、空隙、クラッ
ク等を深部まで結晶増殖により充填し、補修および補強
することができる。
【0015】この結晶増殖剤は、環境ホルモン等の有害
物質に抵触しない化学種からなるため、人体への悪影響
はなく、環境保全の面からも安心できる。また、コンク
リート廃棄物の再利用としても有効である。
【0016】セメント結晶増殖剤の塗布又は吹付けは、
広く一般に知られている方法等を利用することで、短時
間で手軽に施工することができる。たとえば、刷毛やロ
ール等を利用して塗布することや、スプレーあるいは噴
霧器などを利用して吹き付けること、それらを併用する
こと等が例示される。また、このセメント結晶増殖剤の
塗布又は吹付けの作業は、コンクリート構造物の乾湿に
関係なく、短時間で施工できるため、作業工程の調整も
容易に行うことができる。
【0017】(B)セメント結晶増殖剤が塗布又は吹付
けされたコンクリート構造物においては、セメント結晶
の増殖が進行する。すなわち、コンクリートの毛細孔お
よび空隙等に、セメントの結晶の増殖に係わる反応性化
学種が浸透及び拡散して、セメント結晶(珪酸カルシウ
ム)を増殖する。セメント結晶は、コンクリートの状態
や養生条件にもよるが、コンクリート構造物の表面から
数十cm程度の深さにまで増殖する。
【0018】(C)その結果、コンクリートが緻密化及
び安定化されて、この出願の発明の処分用コンクリート
構造物が実現される。
【0019】この出願の発明の処分用コンクリート構造
物は、元のコンクリート構造物と比較して、(1)強度
および耐水圧性、(2)耐食性(耐酸および耐アルカリ
性)、(3)不透水性、(4)バリア性、(5)ひび割
れ防止特性等の、様々な物性が向上される。例えば、放
射性廃棄物の処分用コンクリートの強度特性は、一軸圧
縮強度が240kgf/cm2程度以上であることが必
要とされる。この出願の発明の処分用コンクリート構造
物は、元の処分用コンクリート構造物よりも強度が10
〜30%程度向上されるため、240kgf/cm2
度以上の強度を簡便に実現することができる。
【0020】表1に、この出願の発明の処分用コンクリ
ート構造物の性能についてまとめた。
【0021】
【表1】
【0022】これによって、有害廃棄物の長期にわたる
安全な処分が確実なものとされる。また、従来の処分用
コンクリート構造物を、この出願の発明の処分用コンク
リート構造物とすることで、路盤材、埋立材、埋め戻し
材等の、コンクリート骨材として再利用すること等も可
能となる。
【0023】以下、添付した図面に沿って実施例を示
し、この発明の実施の形態についてさらに詳しく説明す
る。
【0024】
【実施例】低レベル放射性廃棄物処分用のコンクリート
試料に対して、セメント結晶増殖剤の吹付けを行ない、
その結晶組織の変化を走査型電子顕微鏡(SEM)で観
察した。
【0025】図2に、セメント結晶増殖剤を吹き付ける
前のコンクリート試料(a)と、セメント結晶増殖剤を
吹き付けて養生させたコンクリート試料(b)とを割っ
たときの、その破壊断面に見られる気孔の内部を観察し
たSEM像を示した。
【0026】コンクリート試料(a)では、気孔内部の
壁面に、微細なひび割れが多数発生しているのが確認さ
れた。コンクリート試料(b)では、気孔やひび割れの
内部に針状のセメント結晶が密に増殖し、気孔やひび割
れを塞いでいるのが確認された。
【0027】また、コンクリート試料(b)は、コンク
リート試料(a)と比較して、強度が約30%高く、透
水係数が約1/100に減少していた。
【0028】以上のことから、この出願の発明のコンク
リート試料(b)は、その深部まで、組織が緻密化・安
定化され、安全性が向上されることが確認された。
【0029】もちろん、この発明は以上の例に限定され
るものではなく、細部については様々な態様が可能であ
ることは言うまでもない。
【0030】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、有害廃棄物の処分に有用で、比較的短時間でコン
クリートが緻密化及び安定化されて、安全性が向上され
た有害廃棄物の処分用コンクリート構造物が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の処分用コンクリート構造物
が、緻密化および安定化されるプロセスを例示した図で
ある。
【図2】(a)セメント結晶増殖剤を吹き付けていない
コンクリート構造物と、(b)セメント結晶増殖剤を吹
き付けたこの出願の発明の処分用コンクリート構造物の
断面の結晶組織を例示した電子顕微鏡像である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月22日(2000.11.
22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】この出願の発明の処分用コンクリート構造
物は、元のコンクリート構造物と比較して、(1)強度
および耐水圧性、(2)耐食性(耐酸および耐アルカリ
性)、(3)不透水性、(4)バリア性、(5)ひび割
れ防止特性等の、様々な物性が向上される。例えば、放
射性廃棄物の処分用コンクリートの強度特性は、一軸圧
縮強度が250kgf/cm2 以上であることが必要と
される(通商産業省環境立地局リサイクル推進課編「産
業廃棄物排出事業者適正処理ガイドライン」による)
この出願の発明の処分用コンクリート構造物は、元の処
分用コンクリート構造物よりも強度が10〜30%程度
向上されるため、十分高い強度を得ることができる
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 41/68 C04B 41/68 G21F 9/34 G21F 9/34

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有害廃棄物の処分用コンクリート構造物
    であって、その表面にセメント結晶増殖剤が塗布又は吹
    付けられて、コンクリートが緻密化及び安定化されたこ
    とを特徴とする処分用コンクリート構造物。
JP2000224472A 2000-07-25 2000-07-25 有害廃棄物の処分用コンクリート構造物 Pending JP2002040195A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015102359A (ja) * 2013-11-22 2015-06-04 日本シビックコンサルタント株式会社 放射性廃棄物の地下貯蔵施設およびその構築方法
WO2020085386A1 (ja) * 2018-10-23 2020-04-30 株式会社山源 ブロック、ブロックの製造方法、ブロックを用いた構造体、及びブロックを用いた構造体の構築方法

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