JP2002038294A - 金属条の連続部分メッキ方法とその装置及びこれによって得られる部分メッキ金属条製品 - Google Patents
金属条の連続部分メッキ方法とその装置及びこれによって得られる部分メッキ金属条製品Info
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- JP2002038294A JP2002038294A JP2000225955A JP2000225955A JP2002038294A JP 2002038294 A JP2002038294 A JP 2002038294A JP 2000225955 A JP2000225955 A JP 2000225955A JP 2000225955 A JP2000225955 A JP 2000225955A JP 2002038294 A JP2002038294 A JP 2002038294A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属条の連続部分メッキにおいて、メッキ位
置精度に優れたメッキ方法及ぶ装置を提供すること。 【解決手段】 回転ドラムの外周壁に金属条を巻きつけ
てメッキする連続部分メッキ方法において、ドラム外周
壁がメッキ液流通溝内に有孔電極板を設けた金属製リン
グとその外面に前記リングのメッキ液流通溝に連通する
ように所望のスリットを設けたマスク部材を固着した構
造であり、メッキ液をドラム内部に供給して前記ドラム
外周壁のメッキ液流通溝に導き、前記ドラム外周壁のマ
スク部材のスリットの範囲で金属条にメッキ液を接触さ
せて部分メッキを行う連続部分メッキ方法である。
置精度に優れたメッキ方法及ぶ装置を提供すること。 【解決手段】 回転ドラムの外周壁に金属条を巻きつけ
てメッキする連続部分メッキ方法において、ドラム外周
壁がメッキ液流通溝内に有孔電極板を設けた金属製リン
グとその外面に前記リングのメッキ液流通溝に連通する
ように所望のスリットを設けたマスク部材を固着した構
造であり、メッキ液をドラム内部に供給して前記ドラム
外周壁のメッキ液流通溝に導き、前記ドラム外周壁のマ
スク部材のスリットの範囲で金属条にメッキ液を接触さ
せて部分メッキを行う連続部分メッキ方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続走行する長尺
の金属条表面の一部に帯状、または一定間隔を置いて丸
型、四角型、三角型などの所望のパターンの部分メッキ
を連続的に施すメッキ方法とその装置及びこれによって
得られる部分メッキ金属条製品に関するものである。
の金属条表面の一部に帯状、または一定間隔を置いて丸
型、四角型、三角型などの所望のパターンの部分メッキ
を連続的に施すメッキ方法とその装置及びこれによって
得られる部分メッキ金属条製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メッキした金属材料製品は、電子産業の
分野で電子接点材として広く利用されている。この電子
接点材は、高信頼性が要求されるため、白金、金、パラ
ジウム、銀等の高価な貴金属がメッキされ、メッキ金属
条製品を打抜きして使用される。このような貴金属のメ
ッキ製品は、高価であるため、必要部分にのみメッキを
施した部分メッキ金属条製品が多く使用されている。
分野で電子接点材として広く利用されている。この電子
接点材は、高信頼性が要求されるため、白金、金、パラ
ジウム、銀等の高価な貴金属がメッキされ、メッキ金属
条製品を打抜きして使用される。このような貴金属のメ
ッキ製品は、高価であるため、必要部分にのみメッキを
施した部分メッキ金属条製品が多く使用されている。
【0003】従来、長尺の金属条の部分メッキを連続的
に行う方法として種々の方法が知られているが、実用的
な方法として機械的マスキング方法がある(例えば、特
公昭55−9072号公報、特開昭59−20489号
公報、特開昭60−46389号公報等)。図1は、こ
のメッキ方法の一般的な例を示す装置全体の概略説明図
である。図において、1はメッキされる金属条、2は回
転ドラム、3はエンドレスマスクベルト、4はコンタク
トロール、5はガイドロール、6はメッキ槽、7メッキ
液、8はメッキ液の排出ルート、9はアノード兼メッキ
液噴出ノズル、10は整流器である。回転ドラム2の外
周面にメッキされる金属条1を巻きつけ沿わせ、その外
側を所望のスリット(開孔)のあるエンドレスマスクベ
ルト3で機械的に押圧してカバーし、マスクベルト3の
スリットより露呈する被メッキ金属条の部位にメッキ液
を接触させて、連続的に部分メッキを行うものである。
に行う方法として種々の方法が知られているが、実用的
な方法として機械的マスキング方法がある(例えば、特
公昭55−9072号公報、特開昭59−20489号
公報、特開昭60−46389号公報等)。図1は、こ
のメッキ方法の一般的な例を示す装置全体の概略説明図
である。図において、1はメッキされる金属条、2は回
転ドラム、3はエンドレスマスクベルト、4はコンタク
トロール、5はガイドロール、6はメッキ槽、7メッキ
液、8はメッキ液の排出ルート、9はアノード兼メッキ
液噴出ノズル、10は整流器である。回転ドラム2の外
周面にメッキされる金属条1を巻きつけ沿わせ、その外
側を所望のスリット(開孔)のあるエンドレスマスクベ
ルト3で機械的に押圧してカバーし、マスクベルト3の
スリットより露呈する被メッキ金属条の部位にメッキ液
を接触させて、連続的に部分メッキを行うものである。
【0004】この場合、所望の形状のスリットのあるマ
スク部材は、エンドレスゴムベルト等が使用される。図
2(a)(b)は、マスクベルト3のスリットの形状例
を示すもので、(a)は四角形のスリット3a、(b)
は帯状形のスリット3bである。また、メッキ液7は、
マスクベルト3の外部(回転ドラムの外部)からノズル
9等で噴射して供給され、マスクベルト3のスリットの
範囲でメッキ液を被メッキ金属条の部位に接触させてメ
ッキされる。
スク部材は、エンドレスゴムベルト等が使用される。図
2(a)(b)は、マスクベルト3のスリットの形状例
を示すもので、(a)は四角形のスリット3a、(b)
は帯状形のスリット3bである。また、メッキ液7は、
マスクベルト3の外部(回転ドラムの外部)からノズル
9等で噴射して供給され、マスクベルト3のスリットの
範囲でメッキ液を被メッキ金属条の部位に接触させてメ
ッキされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記のような部分メッ
キ金属条製品は、これを打抜いて電気接点材等に使用さ
れるが、近年、コストダウン、歩止りの向上等の観点か
ら、高い品質(高いメッキ位置精度)が要求されるよう
になっている。例えば、図3に示すように、幅(1b)
×長さの被メッキ金属条に帯状の部分メッキ(1a)を
施こした場合、長さ方向のメッキ位置精度(1c)は、
条のエッジ(1d)から±0.5mm以下/条の長さ1
000mが要求される。このような品質の高い製品を前
記のエンドレスゴムベルト等を使用した機械的マスキン
グ方法で部分メッキする場合、マスク部材であるゴムベ
ルトの蛇行等によりメッキ位置精度が出ないという問題
がある。
キ金属条製品は、これを打抜いて電気接点材等に使用さ
れるが、近年、コストダウン、歩止りの向上等の観点か
ら、高い品質(高いメッキ位置精度)が要求されるよう
になっている。例えば、図3に示すように、幅(1b)
×長さの被メッキ金属条に帯状の部分メッキ(1a)を
施こした場合、長さ方向のメッキ位置精度(1c)は、
条のエッジ(1d)から±0.5mm以下/条の長さ1
000mが要求される。このような品質の高い製品を前
記のエンドレスゴムベルト等を使用した機械的マスキン
グ方法で部分メッキする場合、マスク部材であるゴムベ
ルトの蛇行等によりメッキ位置精度が出ないという問題
がある。
【0006】本発明の目的は、前記のような問題を解決
する部分メッキ方法とその装置及び部分メッキ金属条製
品を提供することである。また、本発明の他の目的は、
小型で取扱やすいメッキ装置を提供することである。
する部分メッキ方法とその装置及び部分メッキ金属条製
品を提供することである。また、本発明の他の目的は、
小型で取扱やすいメッキ装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の請求項1の発明は、回転ドラムの外周壁に金属条を巻
きつけて電気メッキする金属条の連続部分メッキ方法に
おいて、ドラム外周壁がメッキ液流通溝内に有孔電極板
を設けた金属製リングとそのリング外面に前記リングの
メッキ液流通溝に連通するように所望のスリットを設け
たマスク部材を固着した構造であり、メッキ液をドラム
内部に供給して前記ドラム外周壁のメッキ液流通溝に導
き、前記ドラム外周壁のマスク部材のスリットの範囲で
金属条にメッキ液を接触させることにより部分メッキを
行うことを特徴とする金属条の連続部分メッキ方法であ
る。
の請求項1の発明は、回転ドラムの外周壁に金属条を巻
きつけて電気メッキする金属条の連続部分メッキ方法に
おいて、ドラム外周壁がメッキ液流通溝内に有孔電極板
を設けた金属製リングとそのリング外面に前記リングの
メッキ液流通溝に連通するように所望のスリットを設け
たマスク部材を固着した構造であり、メッキ液をドラム
内部に供給して前記ドラム外周壁のメッキ液流通溝に導
き、前記ドラム外周壁のマスク部材のスリットの範囲で
金属条にメッキ液を接触させることにより部分メッキを
行うことを特徴とする金属条の連続部分メッキ方法であ
る。
【0008】また、請求項2の発明は、回転ドラムの外
周壁に金属条を巻きつけて電気メッキする金属条の連続
部分メッキ装置において、ドラム外周壁がメッキ液流通
溝内に有孔電極板を設けた金属製リングとそのリング外
面にメッキ液流通溝に連通するように所望のスリットを
設けたマスク部材を固着した構造を有し、メッキ液が前
記ドラムの固定軸よりノズルを介してドラム内部に供給
され、ドラムの側壁に設けたメッキ液排出口より外部に
オーバーフローさせてメッキ液高さを一定に保つ機構
と、前記ドラム外周壁のマスク部材のスリットの範囲で
金属条にメッキ液を接触させて部分メッキする機構とを
具備することを特徴とする金属条の連続部分メッキ装置
である。
周壁に金属条を巻きつけて電気メッキする金属条の連続
部分メッキ装置において、ドラム外周壁がメッキ液流通
溝内に有孔電極板を設けた金属製リングとそのリング外
面にメッキ液流通溝に連通するように所望のスリットを
設けたマスク部材を固着した構造を有し、メッキ液が前
記ドラムの固定軸よりノズルを介してドラム内部に供給
され、ドラムの側壁に設けたメッキ液排出口より外部に
オーバーフローさせてメッキ液高さを一定に保つ機構
と、前記ドラム外周壁のマスク部材のスリットの範囲で
金属条にメッキ液を接触させて部分メッキする機構とを
具備することを特徴とする金属条の連続部分メッキ装置
である。
【0009】請求項3の発明は、前記のドラム外周壁を
スペーサリング部分とスリットを設けた部分メッキリン
グ部分に分割した構造とし、必要に応じてこの両者を組
み合わせ交換することにより部分メッキ形状を容易に変
更することができる機構を具備することを特徴とする請
求項2に記載の金属条の連続部分メッキ装置である。
スペーサリング部分とスリットを設けた部分メッキリン
グ部分に分割した構造とし、必要に応じてこの両者を組
み合わせ交換することにより部分メッキ形状を容易に変
更することができる機構を具備することを特徴とする請
求項2に記載の金属条の連続部分メッキ装置である。
【0010】更に、請求項4の発明は、請求項1に記載
の連続部分メッキ方法で得られるメッキ位置精度の優れ
た部分メッキ金属条製品である。
の連続部分メッキ方法で得られるメッキ位置精度の優れ
た部分メッキ金属条製品である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成及び効果、具
体的な実施の形態等について、詳細に説明する。本発明
に係わる金属条の連続部分メッキ方法(請求項1)とそ
の装置(請求項2)の最大の特徴は、回転ドラムと金属
条とが連動するドラムにおいて、所望のスリットを設け
たマスク部材をドラム外周表面に直接固着した外周壁を
使用することである。これにより、従来のエンドレスゴ
ムベルトのようなマスク部材の蛇行を防止することが可
能となり、部分メッキ金属条製品のメッキ位置精度を大
幅に改善した点である。
体的な実施の形態等について、詳細に説明する。本発明
に係わる金属条の連続部分メッキ方法(請求項1)とそ
の装置(請求項2)の最大の特徴は、回転ドラムと金属
条とが連動するドラムにおいて、所望のスリットを設け
たマスク部材をドラム外周表面に直接固着した外周壁を
使用することである。これにより、従来のエンドレスゴ
ムベルトのようなマスク部材の蛇行を防止することが可
能となり、部分メッキ金属条製品のメッキ位置精度を大
幅に改善した点である。
【0012】この場合、メッキ液は回転ドラムの固定軸
よりノズルを介してドラム内部に供給されドラムの側壁
に設けたメッキ液排出口より外部にオーバーフローさせ
てメッキ液高さを一定に保つようにする。また、金属条
を巻きつけ押圧する回転ドラムの外周壁は、メッキ液流
通溝に有孔電極板を設けた金属製リングとそのリング外
面にメッキ液流通溝に連通するように所望のスリットを
設けたマスク部材を固着した構造とし、マスク部材のス
リットの範囲で金属条にメッキ液を接触させてメッキす
るようにしたものである。
よりノズルを介してドラム内部に供給されドラムの側壁
に設けたメッキ液排出口より外部にオーバーフローさせ
てメッキ液高さを一定に保つようにする。また、金属条
を巻きつけ押圧する回転ドラムの外周壁は、メッキ液流
通溝に有孔電極板を設けた金属製リングとそのリング外
面にメッキ液流通溝に連通するように所望のスリットを
設けたマスク部材を固着した構造とし、マスク部材のス
リットの範囲で金属条にメッキ液を接触させてメッキす
るようにしたものである。
【0013】以下、本発明の連続部分メッキ方法とその
装置の実施の形態について、図面を参照しながら、より
具体的に説明する。図4〜図6は、本発明のメッキ装置
の主要部の一例を示すもので、図4はメッキ装置主要部
の正面図、図5は図4のA−A断面図、図6は図5のB
部(回転ドラムの外周壁部)の拡大断面図である。図に
おいて、同一記号は同一箇所を示す。また、図7は、図
4〜図6に示すメッキ装置から得られる部分メッキ金属
条製品であり、金属条11に二つの帯状のメッキ11
a、11bを施したものである。
装置の実施の形態について、図面を参照しながら、より
具体的に説明する。図4〜図6は、本発明のメッキ装置
の主要部の一例を示すもので、図4はメッキ装置主要部
の正面図、図5は図4のA−A断面図、図6は図5のB
部(回転ドラムの外周壁部)の拡大断面図である。図に
おいて、同一記号は同一箇所を示す。また、図7は、図
4〜図6に示すメッキ装置から得られる部分メッキ金属
条製品であり、金属条11に二つの帯状のメッキ11
a、11bを施したものである。
【0014】図4において、金属条11は、左のテンシ
ョンロール13より、回転ドラム12に巻き付け押圧さ
れながら、部分メッキされ、右のテンションロール13
' より出ていく。図5、図6に示すように、回転ドラム
12の外周壁16は、メッキ液流通溝16c内に有孔電
極板16dを設けた金属製リング16aとそのリング外
面にメッキ液流通溝16cに連通するように所望のスリ
ットを設けたマスク部材16bを固着した構造である。
ョンロール13より、回転ドラム12に巻き付け押圧さ
れながら、部分メッキされ、右のテンションロール13
' より出ていく。図5、図6に示すように、回転ドラム
12の外周壁16は、メッキ液流通溝16c内に有孔電
極板16dを設けた金属製リング16aとそのリング外
面にメッキ液流通溝16cに連通するように所望のスリ
ットを設けたマスク部材16bを固着した構造である。
【0015】なお、メッキ液流通溝16c内の有孔電極
板16dは、その両側のリング16aに16e点で溶接
等により接合され、外周壁16は一体に構成され、その
全体もリング状になっている。この金属製リング16
a、有孔電極板16dは、メッキ液に適した金属材料が
使用され、例えばチタン材等で作られる。又、マスク部
材16bは、例えばシリコンゴム等が使用される。ま
た、ドラム外周壁16は、例えば塩化ビニール製のドラ
ムの側壁15に、ねじ17で固定されている。
板16dは、その両側のリング16aに16e点で溶接
等により接合され、外周壁16は一体に構成され、その
全体もリング状になっている。この金属製リング16
a、有孔電極板16dは、メッキ液に適した金属材料が
使用され、例えばチタン材等で作られる。又、マスク部
材16bは、例えばシリコンゴム等が使用される。ま
た、ドラム外周壁16は、例えば塩化ビニール製のドラ
ムの側壁15に、ねじ17で固定されている。
【0016】次に、メッキ液25は、図4、図5に示す
ように、ドラムの固定軸18内のメッキ液供給口22よ
り供給され、ノズル21を介してドラム内部に入り、ド
ラムの側壁15に設けたメッキ液排出口20より外部に
オーバーフローさせて、ドラム内のメッキ液高さが一定
に保たれるようになっている。また、排出したメッキ液
は、図示しないポンプで再びドラム内に供給するような
循環機構とする。メッキ装置への給電は、整流器26よ
り、カソード用として左のテンションロール13を介し
て金属条11へ、アノード用として給電ロール14、ド
ラム外周壁16の金属製リング16aを介して有孔電極
板16dに給電される。
ように、ドラムの固定軸18内のメッキ液供給口22よ
り供給され、ノズル21を介してドラム内部に入り、ド
ラムの側壁15に設けたメッキ液排出口20より外部に
オーバーフローさせて、ドラム内のメッキ液高さが一定
に保たれるようになっている。また、排出したメッキ液
は、図示しないポンプで再びドラム内に供給するような
循環機構とする。メッキ装置への給電は、整流器26よ
り、カソード用として左のテンションロール13を介し
て金属条11へ、アノード用として給電ロール14、ド
ラム外周壁16の金属製リング16aを介して有孔電極
板16dに給電される。
【0017】本発明に係わるメッキ装置は、前記のよう
な構成からなっているため、回転ドラム12の外周壁1
6のマスク部材16bのスリットの範囲で金属条11に
メッキ液を接触させることができ、この部分で部分メッ
キすることができる。しかも、スリットのあるマスク部
材は、回転ドラムの外周部に固定されているため、この
メッキ方法又は装置から得られる部分メッキ金属条製品
は、メッキ位置精度に優れる(請求項4)。また、本発
明は、スリットを有するマスク部材を直接回転ドラムの
外周面に固着した外周壁とすることで、マスクベルトの
駆動装置等が不要となり、メッキ装置を小型化すること
ができる。
な構成からなっているため、回転ドラム12の外周壁1
6のマスク部材16bのスリットの範囲で金属条11に
メッキ液を接触させることができ、この部分で部分メッ
キすることができる。しかも、スリットのあるマスク部
材は、回転ドラムの外周部に固定されているため、この
メッキ方法又は装置から得られる部分メッキ金属条製品
は、メッキ位置精度に優れる(請求項4)。また、本発
明は、スリットを有するマスク部材を直接回転ドラムの
外周面に固着した外周壁とすることで、マスクベルトの
駆動装置等が不要となり、メッキ装置を小型化すること
ができる。
【0018】次に、このメッキ装置の他のドラム外周壁
の断面構造(請求項3)について、説明する。図8は、
この発明に係わる回転ドラム30の外周壁Cの詳細断面
構造の一例である。この回転ドラムの外周壁Cは、スペ
ーサリング部分31、32、33とスリットを設けた部
分メッキリング部分34、35からなり、これらを必要
に応じて組み合わせ交換することにより部分メッキ形状
を容易に変更することができる。即ち、メッキ部分用の
部分メッキリング部分とメッキしない部分用のスペーサ
リング部分を別々に製作し、これらを交換組み合わせて
使用するものである。
の断面構造(請求項3)について、説明する。図8は、
この発明に係わる回転ドラム30の外周壁Cの詳細断面
構造の一例である。この回転ドラムの外周壁Cは、スペ
ーサリング部分31、32、33とスリットを設けた部
分メッキリング部分34、35からなり、これらを必要
に応じて組み合わせ交換することにより部分メッキ形状
を容易に変更することができる。即ち、メッキ部分用の
部分メッキリング部分とメッキしない部分用のスペーサ
リング部分を別々に製作し、これらを交換組み合わせて
使用するものである。
【0019】図において、スペーサリング部分31(3
2、33も同様)は、金属製のリング31aとスリット
のないマスク部材31bからなり、マスク部材はリング
の外面に固着されている。また、部分メッキリング部分
34(35も同様)は、金属製のリング34aとスリッ
トのあるマスク部材34bからなり、マスク部材はリン
グの外面に固着されている。
2、33も同様)は、金属製のリング31aとスリット
のないマスク部材31bからなり、マスク部材はリング
の外面に固着されている。また、部分メッキリング部分
34(35も同様)は、金属製のリング34aとスリッ
トのあるマスク部材34bからなり、マスク部材はリン
グの外面に固着されている。
【0020】なお、部分メッキリング部分34の溝34
c内には有孔電極板34dが34e点でその両側の金属
製リング34aに溶接接合されている。従って、36、
37がスペーサリング部分31、32と部分メッキリン
グ部分34の合わせ面となる。これらのスペーサリング
部分と部分メッキリング部分は、必要に応じて組み合わ
せ、両ドラム側壁15の間でボルトとナットのような結
合具38で結合され、一体の回転ドラムとして使用され
る。
c内には有孔電極板34dが34e点でその両側の金属
製リング34aに溶接接合されている。従って、36、
37がスペーサリング部分31、32と部分メッキリン
グ部分34の合わせ面となる。これらのスペーサリング
部分と部分メッキリング部分は、必要に応じて組み合わ
せ、両ドラム側壁15の間でボルトとナットのような結
合具38で結合され、一体の回転ドラムとして使用され
る。
【0021】次に、本発明のメッキ方法による試験結果
について、従来のメッキ方法と比較して、説明する。本
発明によるメッキ方法については、前述の本発明の装置
(図4〜図6)を採用し、又従来のメッキ方法として
は、前述の従来方法(図1、図2)を採用した。図3に
示すようなパターンのメッキ形状で、金属条のエッジか
ら5mmの位置に、幅5mmの帯状のメッキを施した。
金属条は、厚さ0.1mm×幅30mm×長さ(長尺)
のリン青銅材を使用し、メッキ液は市販の金メッキ用液
を使用して、この材料表面に厚さ1μの金メッキを施し
た。
について、従来のメッキ方法と比較して、説明する。本
発明によるメッキ方法については、前述の本発明の装置
(図4〜図6)を採用し、又従来のメッキ方法として
は、前述の従来方法(図1、図2)を採用した。図3に
示すようなパターンのメッキ形状で、金属条のエッジか
ら5mmの位置に、幅5mmの帯状のメッキを施した。
金属条は、厚さ0.1mm×幅30mm×長さ(長尺)
のリン青銅材を使用し、メッキ液は市販の金メッキ用液
を使用して、この材料表面に厚さ1μの金メッキを施し
た。
【0022】その結果は、次の通りである。 本発明の部分メッキ方法 ?? この場合のメッキ位置精
度:(条のエッジから)5±0.5mm以内/(条の長
さ)1000m 従来の部分メッキ方法 ?? この場合のメッキ位置精
度:(条のエッジから)5±最大1.0mm/(条の長
さ)1000m このように、本発明のメッキ方法及び装置による連続部
分メッキ製品は、メッキ位置精度に優れていることがわ
かる。
度:(条のエッジから)5±0.5mm以内/(条の長
さ)1000m 従来の部分メッキ方法 ?? この場合のメッキ位置精
度:(条のエッジから)5±最大1.0mm/(条の長
さ)1000m このように、本発明のメッキ方法及び装置による連続部
分メッキ製品は、メッキ位置精度に優れていることがわ
かる。
【0023】
【発明の効果】以上、詳述したごとく、本発明に係わる
金属条の連続部分メッキ方法又は装置は、金属条と密着
する所望のスリットを設けたマスク部材を直接回転ドラ
ムの外周面に固着した外周壁を使用することにより、従
来のようなエンドレスマスクベルトの蛇行の問題が解消
され、被メッキ金属条の部分メッキの位置精度を大幅に
向上することが可能となる。
金属条の連続部分メッキ方法又は装置は、金属条と密着
する所望のスリットを設けたマスク部材を直接回転ドラ
ムの外周面に固着した外周壁を使用することにより、従
来のようなエンドレスマスクベルトの蛇行の問題が解消
され、被メッキ金属条の部分メッキの位置精度を大幅に
向上することが可能となる。
【0024】また、本発明は、スリットを有するマスク
部材を直接回転ドラムの外周面に固着した外周壁とする
ことで、マスクベルトの駆動装置等が不要となり、メッ
キ装置を小型化することができる。
部材を直接回転ドラムの外周面に固着した外周壁とする
ことで、マスクベルトの駆動装置等が不要となり、メッ
キ装置を小型化することができる。
【0025】さらに、本発明は、回転ドラムの外周壁を
スペーサリング部分とスリットを設けた部分メッキリン
グ部分に分割した構造とし、必要に応じてこの両者を組
み合わせ交換することにより部分メッキ形状を容易に変
更することができる等産業上顕著な効果を有するもので
ある。
スペーサリング部分とスリットを設けた部分メッキリン
グ部分に分割した構造とし、必要に応じてこの両者を組
み合わせ交換することにより部分メッキ形状を容易に変
更することができる等産業上顕著な効果を有するもので
ある。
【図1】従来の機械的マスキング方法の一般的を例を示
す装置全体の概略説明図である。
す装置全体の概略説明図である。
【図2】エンドレスマスクベルトのスリットの形状例を
示すもので、(a)は四角形のもの、(b)は帯状形の
ものである。
示すもので、(a)は四角形のもの、(b)は帯状形の
ものである。
【図3】部分メッキした金属条の一例で、金属条の幅
(1b)の片側に帯状の部分メッキ(1a)を施こした
ものである。
(1b)の片側に帯状の部分メッキ(1a)を施こした
ものである。
【図4】本発明に係わるメッキ装置主要部の正面図であ
る。
る。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】図5のB部主要部の拡大断面図である。
【図7】図4〜図6の装置で得られる二つの帯状の部分
メッキ金属条製品である。
メッキ金属条製品である。
【図8】本発明に係わる回転ドラムの外周壁部断面の他
の例を示すもので、ドラム外周壁をスペーサリング部分
とスリットを設けた部分メッキリング部分に分割した構
造とした断面主要部の詳細図である。
の例を示すもので、ドラム外周壁をスペーサリング部分
とスリットを設けた部分メッキリング部分に分割した構
造とした断面主要部の詳細図である。
1 金属条 2 回転ドラム 3 エンドレスマスクベルト 4 コンタクトロール 5 ガイドロール 6 メッキ槽 7 メッキ液 8 メッキ液の排出ルート 9 アノード兼メッキ液噴出ノズル 10 整流器 11 金属条 11a、11b メッキ部分12 回転ドラム 13、13' テンションロール 14 アノード給電ロール 15 ドラム側壁 16 ドラム外周壁 B ドラム外周壁部 16a 金属製リング 16b マスク部材 16c 溝 16d 有孔電極板 16e 金属製リングと有孔電極板の接合点 17 ねじ 18 固定ドラム軸 19 ベアリング 20 ドラム側壁穴 21 ノズル 21a ノズル孔 22 メッキ液給入口 23 オーバフロー液受け 24 メッキ液排出口 25 メッキ液 26 整流器30 回転ドラム C 回転ドラムの外周壁 31、32、33 スペーサリング部分 34、35 部分メッキリング部分 36、37 部分メッキリング部分とスペーサリング部
分との合わせ面 38 結合具
分との合わせ面 38 結合具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K024 AA01 AA10 AA11 AA12 AB01 AB08 BA01 BB10 BC01 CB10 CB11 CB19 EA07 EA12 FA15 GA02 GA16
Claims (4)
- 【請求項1】 回転ドラムの外周壁に金属条を巻きつけ
て電気メッキする金属条の連続部分メッキ方法におい
て、ドラム外周壁がメッキ液流通溝内に有孔電極板を設
けた金属製リングとそのリング外面に前記リングのメッ
キ液流通溝に連通するように所望のスリットを設けたマ
スク部材を固着した構造であり、メッキ液をドラム内部
に供給して前記ドラム外周壁のメッキ液流通溝に導き、
前記ドラム外周壁のマスク部材のスリットの範囲で金属
条にメッキ液を接触させることにより部分メッキを行う
ことを特徴とする金属条の連続部分メッキ方法。 - 【請求項2】 回転ドラムの外周壁に金属条を巻きつけ
て電気メッキする金属条の連続部分メッキ装置におい
て、ドラム外周壁がメッキ液流通溝内に有孔電極板を設
けた金属製リングとそのリング外面にメッキ液流通溝に
連通するように所望のスリットを設けたマスク部材を固
着した構造を有し、メッキ液が前記ドラムの固定軸より
ノズルを介してドラム内部に供給され、ドラムの側壁に
設けたメッキ液排出口より外部にオーバーフローさせて
メッキ液高さを一定に保つ機構と、前記ドラム外周壁の
マスク部材のスリットの範囲で金属条にメッキ液を接触
させて部分メッキする機構とを具備することを特徴とす
る金属条の連続部分メッキ装置。 - 【請求項3】 前記のドラム外周壁をスペーサリング部
分とスリットを設けた部分メッキリング部分に分割した
構造とし、必要に応じてこの両者を組み合わせ交換する
ことにより部分メッキ形状を容易に変更することができ
る機構を具備することを特徴とする請求項2に記載の金
属条の連続部分メッキ装置。 - 【請求項4】 請求項1に記載の連続部分メッキ方法で
得られる部分メッキ金属条製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000225955A JP2002038294A (ja) | 2000-07-26 | 2000-07-26 | 金属条の連続部分メッキ方法とその装置及びこれによって得られる部分メッキ金属条製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000225955A JP2002038294A (ja) | 2000-07-26 | 2000-07-26 | 金属条の連続部分メッキ方法とその装置及びこれによって得られる部分メッキ金属条製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002038294A true JP2002038294A (ja) | 2002-02-06 |
Family
ID=18719656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000225955A Pending JP2002038294A (ja) | 2000-07-26 | 2000-07-26 | 金属条の連続部分メッキ方法とその装置及びこれによって得られる部分メッキ金属条製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002038294A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101421019B1 (ko) | 2007-07-04 | 2014-07-18 | 미토모 쎄미콘 엔지니어링 컴퍼니 리미티드 | 전극 구조체 및 연속 부분 도금 장치 |
-
2000
- 2000-07-26 JP JP2000225955A patent/JP2002038294A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101421019B1 (ko) | 2007-07-04 | 2014-07-18 | 미토모 쎄미콘 엔지니어링 컴퍼니 리미티드 | 전극 구조체 및 연속 부분 도금 장치 |
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