JP2002035875A - 缶の製造方法及び製造装置 - Google Patents

缶の製造方法及び製造装置

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JP2002035875A
JP2002035875A JP2000215128A JP2000215128A JP2002035875A JP 2002035875 A JP2002035875 A JP 2002035875A JP 2000215128 A JP2000215128 A JP 2000215128A JP 2000215128 A JP2000215128 A JP 2000215128A JP 2002035875 A JP2002035875 A JP 2002035875A
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forming
dome
annular convex
dome portion
metal plate
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JP2000215128A
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English (en)
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Tatsuya Hanabusa
達也 花房
Masahiro Hosoi
正宏 細井
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 缶胴を形成し、缶底にドーム部と環状凸部と
を形成し、内側凹部を形成する工程を効率よく行うこと
のできる缶の製造方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 金属板として有機樹脂被膜が表面に形成
されてなる被覆金属板を使用し、前記金属板から形成さ
れた大径の浅い有底円筒状のカップ状部材1(缶胴)か
ら小径の深い缶胴101を形成する缶胴成形装置Aと、
缶胴101の缶底103に、ドーム部105と環状凸部
107とを形成するドーム部成形装置Bと、缶底103
に、缶底103の剛性を高めるよう環状凸部107の内
周壁に複数の内側凹部108,108・・・を形成する凹
部成形装置Cとをこの順番に並べて構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、缶底に、缶胴の内
部側へ凹むドーム部と、該ドーム部の周縁に缶軸方向外
方に突出する環状凸部とを有する構成の缶を製造する製
造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料用に用いる缶としては、有底
円筒状に形成した缶胴の開口部に、缶蓋を固定して構成
するアルミ合金製の2ピース缶が知られている。この2
ピース缶の缶胴を製造するには、先ず、絞り装置を用い
てアルミ合金製の素板を打ち抜き・絞り加工してカップ
状部材を成形する。次いで、このカップを保持しつつ内
部にパンチスリーブを挿入して再絞り・しごき加工を施
すとともに、パンチスリーブと同軸上に対向配置した先
端が半球面状のドーム成形部との間にカップの底部を挟
みつつ底部の周縁部に絞って、図18に示す底部形状の
缶胴101を得る。
【0003】すなわち、缶胴101の缶底103には、
缶胴101の内部側へ球面状に凹んだドーム部105
と、このドーム部105の周縁に連なり缶胴101の外
部側へ缶軸方向に突出した環状凸部(リム)107とが
形成される。この環状凸部107は、缶胴101を直立
させた際に接地する脚となり、缶胴101の直立安定性
及び支持強度を向上させる。
【0004】しかしながら、近年、省資源化や低コスト
化の観点から缶の薄肉化が図られており、缶強度が低下
することに起因して種々の不都合が生じている。その一
つとして、内容物封入後の内圧の作用によって缶底10
3の環状凸部107が、図19の鎖線で示すように下方
へ突出しつつ半径方向外方へ変形するような現象があ
る。この現象は、ボトムグロースとよばれている。この
ボトムグロースを生じさせる要因の一つに、環状凸部1
07の内周壁であるインナーウォール107aの剛性不
足がある。インナーウォール107aは、一方の周縁
が、凹曲面部であるカウンターシンクR部109を介し
てドーム部105に連なるとともに、他方の周縁が、環
状凸部107の先端であるノーズ部107bに連なって
いる。缶底103に内圧が作用すると、薄肉のインナー
ウォール107aの円周方向、及び缶軸方向にひずみが
生じ、特に缶軸方向のひずみ(伸び)が大きくなると、
環状凸部107を下方、及び半径方向外方へ変形させる
ことになる。
【0005】そして、ボトムグロースが生じれば、缶の
全高が高くなり、製品出荷前では、搬送コンベア上で引
っ掛かったり、梱包を困難としたりするなどの問題を発
生する。また、缶の薄肉化に伴い缶底の落下強度が不足
するという問題がある。すなわち、缶が落下すると、そ
の衝撃により、落下時の衝撃に弱い部位である缶底10
3のドーム部105の周辺部が膨出して、最悪の場合破
損に至ることになる。
【0006】このため、缶底の剛性を高めて缶底の変形
を防ぐよう、ドーム部105に連なる環状凸部107の
インナーウォール107aには、図20に示されるよう
に、缶胴の内部側へ円周方向断面円弧状に凹む複数の内
側凹部108と、各内側凹部の間に配置される縦リブ1
08aとが円周方向に交互に形成されることが一般的で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな2ピース缶では、缶胴の内面に塗装を行って被膜を
形成し、缶の内容物と缶内面とが直接触れないようにす
る必要がある。この内面被膜は、内面に樹脂をスプレー
塗装し、さらに熱処理を行うことによって樹脂を焼付け
て形成されるが、これらの工程は、前記内側凹部を形成
する工程の前に行わなければならない。というのも、内
側凹部が形成されてから内面に樹脂をスプレー塗装する
と、107a,107bの缶内面側付近に未塗装部分が
発生し、好ましくないためである。
【0008】また、樹脂の密着と缶外面の印刷インキの
密着を良好にするため、内面塗装を行う前に、缶胴の表
面に付着している潤滑剤をウォッシャー工程により一度
除去し、さらに、クロメート、ジリコニウム等で金属の
表面を処理して樹脂の密着を良好にするとともに缶外面
のインキの定着を良好にしなければならない。加えて、
内面塗装の終了後、内側凹部の成形工程のために缶胴表
面に表面潤滑用ワックスを塗付しなければならない。
【0009】このように、内面塗装を行うには、缶胴を
加工する工程を分割しなけらばならず、その都度潤滑剤
やワックス等を缶胴表面に塗付し、加工後また除去する
という手間のかかる作業を行わなければならない。こう
して、全体的に缶の製造効率の低下を招くという問題を
招いていた。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、缶胴を形成し、缶底にドーム部と環状凸部
とを形成し、内側凹部を形成する工程を効率よく行うこ
とのできる缶の製造方法及びその装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、金属板から形成された大径の浅い有底円筒状の缶胴
から小径の深い缶胴を形成し、前記缶胴の缶底に、前記
缶胴の内部側に凹むドーム部と該ドーム部の周縁に缶軸
方向外方に突出する環状凸部とを形成する第一成形工程
と、前記ドーム部が形成された前記缶底に、前記缶底の
剛性を高めるよう前記環状凸部の内周壁に前記缶胴の内
部側へ凹むように円周方向に複数の内側凹部を形成する
第二成形工程とを有する缶の製造方法であって、前記金
属板として有機樹脂被膜が表面に形成されてなる被覆金
属板を使用し、前記第一成形工程と、前記第二成形工程
とをこの順番に連続して行うことを特徴とする。
【0012】この発明においては、有機樹脂被膜が缶内
容物と缶表面との接触を防止するので、缶内面に新たに
被膜をスプレー塗装する必要がない。そのため、内側凹
部を形成する第二成形工程を第一成形工程に引き続き連
続して行うことが可能となる。こうして、第一成形工程
と第二成形工程とが連続して行われる結果、工程の始め
に金属板に付着させられた潤滑剤が、第一成形工程、第
二成形工程を通じて利用されるので、一度の潤滑剤塗付
で缶の成形を行うことができる。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の缶の製造方法であって、前記第二成形工程の後に、前
記缶胴を加熱して前記金属板上の潤滑剤を除去するとと
もに、絞り成形後の有機樹脂被膜に残留する歪みを緩和
して、前記有機樹脂被膜の前記缶胴表面上への密着性や
強度を向上させることを特徴とする。
【0014】缶の加熱温度は、潤滑剤の種類や有機樹脂
被膜の種類によって相違するが、一般に100〜240
℃で、しかも樹脂の融点より低い温度で、かつ潤滑剤の
大部分を揮発させる温度以上でなければならない。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の缶の製造方法であって、缶軸が縦になる
ように前記缶胴を形成し、前記缶胴がそのまま縦に載置
された状態で、前記ドーム部と前記環状凸部とを前記缶
底に形成し、さらに、前記缶胴がそのまま縦に載置され
た状態で、前記内側凹部を前記缶底に形成することを特
徴とする。
【0016】この発明においては、缶軸が縦となるよう
缶胴が形成され、缶胴を縦に載置した状態で缶底にドー
ム部と環状凸部とが形成され、さらに内側凹部が形成さ
れる。缶胴熱処理工程は、缶胴を縦に載置した状態で行
うため、第二成形工程後、缶軸の向きをそのままにし
て、例えばオーブン等の中に缶胴同士が接触しない状態
で搬入され、熱処理が施されるので、有機樹脂の軟化に
よる缶同士の癒着が防止できる。また、従来のように缶
胴を横にして形成すると、加工用の装置に用いられる機
械油が飛散しやすく、装置や後続の缶を汚す原因とな
る。本装置は、縦型の加工装置を採用し、缶胴の形成、
ドーム部、環状凸部、前記内側凹部の缶底への形成が缶
胴を搬送する位置より低い位置で行われるため、このよ
うな問題が生じない。したがって、機械油を除去するた
めのその他の洗浄工程を必要としない。さらに、重力が
缶軸方向に働き、缶胴の加工の際に缶胴が扁心しないの
で、加工精度の高い缶を生産できる。
【0017】請求項4に記載の発明は、金属板から形成
された大径の浅い有底円筒状の缶胴から小径の深い缶胴
を形成する缶胴成形装置と、前記缶胴の缶底に、前記缶
胴の内部側に凹むドーム部と該ドーム部の周縁に缶軸方
向外方に突出する環状凸部とを形成するドーム部成形装
置と、前記ドーム部が形成された前記缶底に、前記缶底
の剛性を高めるよう前記環状凸部の内周壁に前記缶胴の
内部側へ凹むように円周方向に複数の内側凹部を形成す
る凹部成形装置とを有する缶の製造装置であって、前記
金属板より前記缶胴を形成する工程と、前記缶胴の前記
缶底に前記ドーム部と前記環状凸部とを形成する工程
と、前記缶底に前記内側凹部を形成する工程とがこの順
番に連続して行われるよう、前記缶胴成形装置と、前記
ドーム部成形装置と、前記凹部成形装置とがこの順番に
並べられて設けられていることを特徴とする。
【0018】このような構成としたことにより、潤滑剤
を付着させた金属板より缶胴が形成され、缶底にドーム
部と環状凸部とが形成され、さらに缶底に内側凹部が形
成される。このため、途中で潤滑剤を除去したり再度塗
付したりする必要がなく、一貫して効率よく缶胴の加工
が行われる。
【0019】請求項5に記載の発明は、請求項4記載の
缶の製造装置であって、前記缶胴成形装置は、前記金属
板より形成される前記缶胴の缶軸が縦になるよう設けら
れ、前記ドーム部成形装置は、前記缶胴がそのまま縦に
載置された状態で、前記ドーム部と前記環状凸部とが前
記缶底に形成されるよう設けられ、前記凹部成形装置
は、前記缶胴がそのまま縦に載置された状態で、前記内
側凹部が前記缶底に形成されるよう設けられてなること
を特徴とする。
【0020】この缶の製造方法及びその装置は、缶軸が
縦となるよう缶胴が形成され、缶胴を縦に載置した状態
で缶底にドーム部と環状凸部とが形成され、さらに内側
凹部が形成される。缶軸の向きをそのままにして、例え
ばオーブン等の中に缶胴同士が接触しない状態で搬入さ
れ、熱処理が施されるので、有機樹脂の軟化による缶同
士の癒着が防止できる。また、従来のように缶胴を横に
して形成すると、加工用の装置に用いられる機械油が飛
散しやすく、装置や後続の缶を汚す原因となる。本装置
は、縦型の加工装置を採用し、缶胴の形成、ドーム部、
環状凸部、前記内側凹部の缶底への形成が缶胴を搬送す
る位置より低い位置で行われるため、このような問題が
生じない。したがって、機械油を除去するためのその他
の洗浄工程を必要としない。さらに、重力が缶軸方向に
働き、缶胴の加工の際に缶胴が扁心しないので、加工精
度の高い缶を生産できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による
缶の製造方法及びその装置を図面に基づき説明する。
【0022】図1〜8に、本発明に係る缶の製造装置の
第一の実施形態を示す。図1において、缶の製造装置M
は、有機樹脂被膜が表面に形成されてなるアルミニウム
板等の被覆金属板から形成された大径の浅い有底円筒状
のカップ状部材1(缶胴)から小径の深い缶胴101を
形成する缶胴成形装置Aと、缶胴101の缶底103
に、缶胴101の内部側に凹むドーム部105とドーム
部105の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部10
7とを形成するドーム部成形装置Bと、ドーム部105
が形成された缶底103に、図20に示されるように、
缶底103の剛性を高めるよう環状凸部107のインナ
ーウォール107a(内周壁)に缶胴101の内部側へ
凹むように円周方向に複数の内側凹部108,108・・・
を形成する凹部成形装置Cとを有している。そして、カ
ップ状部材1より缶胴101を形成する工程と、缶胴1
01の缶底103にドーム部105と環状凸部107と
を形成する工程と、缶底103に内側凹部108,10
8・・・を形成する工程とがこの順番に一貫して連続に行
われるよう、缶胴成形装置Aと、ドーム部成形装置B
と、凹部成形装置Cとがこの順番に並べられて設けられ
ている。また、これらの装置の間には、カップ状部材
1,2や缶胴101を搬送するためのバキュームコンベ
ア等の搬送手段Dが加工台T上に設けられている。
【0023】ここで、缶胴成形装置Aは、カップ状部材
1から缶胴101が形成される際、缶軸Oが縦になるよ
う軸線が鉛直に設けられ、ドーム部成形装置Bは、缶胴
101がそのまま縦に載置された状態で、ドーム部10
5と環状凸部107とが缶底103に形成されるよう軸
線が鉛直に設けられ、凹部成形装置Cは、缶胴101が
そのまま縦に載置された状態で、内側凹部108,10
8・・・が缶底103に形成されるよう軸線が鉛直に設け
られている。
【0024】缶胴成形装置Aは、大径の浅い有底円筒状
のカップ状部材1から小径の深い缶胴101を二段階に
別けて成形するよう設けられている。すなわち、缶胴成
形装置Aは、リドロー工程と呼ばれる工程によりカップ
状部材1よりやや小径の、底の深いカップ状部材2(缶
胴)を形成する前段階缶胴成形装置A1と、DI工程と
呼ばれる工程によりカップ状部材2よりさらに小径の、
かつ、さらに底の深い缶胴101を形成する後段階缶胴
成形装置A2とから構成されている。
【0025】図2に示されるように、前段階缶胴成形装
置A1は、カップ状部材1が載置される缶胴保持台11
と、リドロー工程の際、カップ状部材2の外形状の型と
なる絞り加工用のダイ12と、カップ状部材1に挿入さ
れカップ状部材1をダイ12に押込んでカップ状部材2
に成形するパンチスリーブ13とから概略構成されてい
る。ここで、パンチスリープ13は、カップ状部材1,
2の缶軸がそれぞれ縦になるよう中心軸が缶軸Oに揃え
られて鉛直に配置されており、また、缶胴支持台11
は、エアーシリンダ等の昇降手段14により上下に昇降
運動可能に設けられている。
【0026】図3に示される後段階缶胴成形装置A2
は、前段階缶胴成形装置A1と類似の構成とされてお
り、カップ状部材2が載置される缶胴保持台21と、D
I工程の際、缶胴101の外形状の型となる絞り加工用
のダイ22と、カップ状部材2に挿入されカップ状部材
2をダイ22に押込んで缶胴101に成形するパンチス
リーブ23とから概略構成されている。ここで、パンチ
スリープ23は、カップ状部材2と缶胴101の缶軸O
がそれぞれ縦になるよう中心軸が缶軸Oに揃えられて鉛
直に配置されており、また、缶胴支持台21は、エアシ
リンダ等の昇降手段24により上下に昇降運動可能に設
けられている。
【0027】図4に示されるように、ドーム部成形装置
Bは、缶底103が当接される上端の形状が半球面状と
されたドーム成形部31と、ドーム成形部31の外側に
設けられ、かつ、缶底103に臨む上部先端に環状凸部
107形成用の凸部成形爪321が設けられた略円筒形
状のホールドダウンリング32と、缶胴101に挿入さ
れ、ドーム成形部31とホールドダウンリング32との
間に缶底103を挟みつつドーム部105と環状凸部1
07とを缶底103に形成するマンドレル33とから概
略構成されている。ここで、ドーム成形部31、ホール
ドダウンリング32及びマンドレル33の中心軸線は、
缶軸Oに揃えられて鉛直に設けられている。
【0028】ドーム成形部31とホールドダウンリング
32とは、収納部34に収められ、缶胴101が搬送さ
れる面より低い位置に設けられている。収納部34の上
端は、缶胴101の搬送面に位置し、この上端に缶胴1
01を通過させる開口部341が形成されている。搬送
手段Dによる缶胴101の搬送時には、図6に示される
ようなターレット35により開口部341が閉鎖され、
また、ドーム成形部31とホールドダウンリング32へ
の缶胴101の降下時には、開口部341が開放される
ようになっている。
【0029】ターレット35は、円周方向に複数の穴3
51,351・・・が等間隔に設けられた円板とされ、マ
ンドレル33の中心軸と平行な回転軸で中心点P周りに
回転自在となるよう加工台Tに取り付けられている。こ
こで、穴351は、ターレット35の図中(イ)で示さ
れる方向への回転により開口部341に重なるよう設け
られている。
【0030】マンドレル33は、図示しないアクチュエ
ータによって、缶軸O方向に上下に移動される円柱状の
部材であって、缶胴101内に挿入したときに缶胴10
1の内面とほぼ密接する形状及び大きさを有している。
このマンドレル33には、図示しない空気吸引手段が設
けられており、缶胴101内の空気を吸引することで、
缶胴101をマンドレル33に吸着し支持するようにな
っている。すなわち、缶胴101は、マンドレル33に
対して相対移動不能に規制され、マンドレル33と一体
となって缶軸O方向に移動するようになっている。
【0031】次に、凹部成形装置Cについて、図5〜8
を用いて詳述する。凹部成形装置Cは、図5に示すよう
に、缶底103に内側凹部108を形成する缶底加工手
段41と、缶底加工手段41の外側に設けられ、環状凸
部107のアウターウォール107c(外周壁)に当接
して缶底103を支持する略円筒形状のホールドダウン
リング42と、缶胴101に挿入され、缶底加工手段4
1との間に缶底103を挟みつつ内側凹部108を形成
するマンドレル43とから概略構成されている。ここ
で、缶底加工手段41、ホールドダウンリング42及び
マンドレル43の中心軸線は、缶軸Oに揃えられて鉛直
に設けられている。
【0032】図7に示すように、缶底加工手段41は、
半径方向に移動可能な先端部41bが、マンドレル43
に向けてリング状の基端41aより突出して配置された
ポンチ爪411と、ポンチ爪411内側に設けられ、ポ
ンチ爪411に対し缶軸O方向に相対移動することでポ
ンチ爪411の内側より先端部41bに当接し、先端部
41bを半径方向外側に移動させるポンチ爪拡径部41
2と、ポンチ爪拡径部412に相対移動可能に、かつ、
バネ等の弾性部材413を介して上方に付勢された状態
で取り付けられ、上端がドーム部105に当接してドー
ム部105を支持するドーム支持部414と、ポンチ爪
411のリング状の基端41aが取り付けられ、ポンチ
爪拡径部412に対して摺動自在に外嵌された基板41
5とを備えている。
【0033】ポンチ爪411は、バネ鋼、ダイス鋼等か
らなる円筒の先端側を円環状に複数本に離間するよう分
割して形成したもので、基端41aが基板415に取り
付けられている。この基板415は、図示しないエアシ
リンダ等の昇降手段によって、ポンチ爪拡径部412に
対し缶軸O方向に相対移動されるようになっている。
【0034】図8に示すように、ポンチ爪411の先端
部41bは、その中間部41cに比べて半径方向の幅が
大きく形成されており、中間部41cとともに弾性変形
することによって半径方向に移動可能になっている。ポ
ンチ爪411の先端部41bには、半径方向外側に向か
って突出する爪部41dが形成されており、この爪部4
1dから半径方向内側に向かうほど先端側に平面状に傾
斜する傾斜面41eが形成されている。また、この傾斜
面41eの先端側には、缶胴101のドーム部105側
に向かって先端角部41gが突設されている。また、先
端面41fと内面41jとは平面状に形成されており、
内面41jの基端41a側に位置する部分には、中間部
41cと内面41jとを結ぶように、先端側にいくほど
半径方向内側に向くように曲面状に傾斜する内側傾斜面
41hが形成されている。また、ポンチ爪411の各先
端部41bの内面側、すなわち内側傾斜面41h又は内
面41jは、ポンチ爪411の内側に設けられたポンチ
爪拡径部412の先端に先細状に形成された外周傾斜面
412aに当接するようになっている。
【0035】ポンチ爪拡径部412と、このポンチ爪拡
径部412に取り付けられたドーム支持部414とは、
ポンチ爪411を上下に移動させる昇降手段とは別に、
さらに図示しないエアシリンダ等の昇降手段によって、
ポンチ爪411に対し缶軸O方向に相対移動可能に設け
られている。ポンチ爪拡径部412の内部には、小径孔
部412bが形成され、この小径孔部412b内部にボ
ルト45が摺動可能に装着され、このボルト45にドー
ム支持部414が螺合されている。ドーム支持部414
は、T字状の断面形状を有するもので、このドーム支持
部414の先端面414aは凸曲面状に形成してある。
ポンチ爪拡径部412、ドーム支持部材414及びボル
ト45で画成される空間内に、弾性部材413が装着さ
れ、ドーム支持部414とボルト45とが上方へ付勢さ
れるようになっている。
【0036】ホールドダウンリング42は、ポンチ爪4
11の外側に設けられ、ポンチ爪411との間の相対運
動が規制されるよう下端が基板415に固定されてい
る。ホールドダウンリング42の先端42bには先にい
くほど半径方向外側に向かって傾斜されている傾斜曲面
42dが形成されており、環状凸部107のアウターウ
ォール107cの輪郭形状に沿った曲率を有している。
【0037】これら缶底加工手段41とホールドダウン
リング42とは、収納部44に収められ、缶胴101が
搬送される面より低い位置に設けられている。収納部4
4の上端は、缶胴101の搬送面に位置し、この上端に
缶胴101を通過させるための開口部441が形成され
ている。搬送手段Dによる缶胴101の搬送時には、図
6に示されるようなターレット35により開口部441
が閉鎖され、また、缶底加工手段41とホールドダウン
リング42への缶胴101の降下時には、開口部441
が開放されるようになっている。
【0038】マンドレル43は、マンドレル33と類似
の構成であり、ここでは詳しい説明を省略する。
【0039】次に、このように構成した缶の製造装置M
を用いた缶の製造方法を説明する。先ずカッピング工程
において、有機樹脂被膜が表面に形成されてなるアルミ
ニウム板等の被覆金属板から、図17に示されるような
大径の浅い有底円筒状のカップ状部材1が形成される。
【0040】次に、缶の製造装置Mにより、図17中、
矢印(ロ)で示された順番に、カップ状部材1から、缶
底103にドーム部105、環状凸部107及び内側凹
部108,108・・・を備えた缶胴101が形成され
る。この加工工程は、カップ状部材1に第一成形工程と
第二成形工程とを連続して施すことによって行われる。
【0041】第一成形工程は、以下のように行われる。
先ず、缶胴成形装置Aにより、カップ状部材1から小径
の深い缶胴101が形成される。すなわち、カップ状部
材1を搬送手段Dにより前段階缶胴成形装置A1に搬送
して缶胴保持台11上に載置し、図示されぬアクチュエ
ーターによってパンチスリーブ13をカップ状部材1に
挿入し、カップ状部材1を下方に押し下げつつ昇降手段
14により缶胴保持台11を下方に引き下げ、カップ状
部材1をダイ12とパンチスリーブ13との間で挟み込
みながら整形してカップ状部材2を形成する。このリド
ロー工程と呼ばれる工程の後、カップ状部材2を搬送手
段Dにより後段階缶胴成形装置A2に搬送し、缶胴保持
台21上に載置する。図示されぬアクチュエーターによ
って、パンチスリーブ23をカップ状部材2に挿入し、
カップ状部材2を下方に押し下げつつ昇降手段24によ
り缶胴保持台21を下方に引き下げ、カップ状部材2を
ダイ22とパンチスリーブ23との間で挟み込みながら
整形して缶胴101を形成する。
【0042】缶胴101は、搬送手段Dによりドーム部
成形装置Bの開口部341まで図6中、矢印(ハ)で示
される方向に搬送される。搬送時には、ターレット35
により開口部341は閉鎖されており(図6(a)参
照)、缶胴101は、ターレット35上に載置される。
図示されぬアクチュエーターによって、マンドレル33
が缶胴101に挿入され、空気吸引手段によって缶胴1
01内の空気を吸引することによって缶胴101がマン
ドレル33に吸着されドーム成形部31と同軸上に支持
される。この状態でターレット35が図中矢印(イ)で
示される方向に回転し、穴351が開口部341の位置
に達すると(図6(b)参照)、缶胴101がマンドレ
ル33に支持されながら降下する。缶底103がドーム
整形部31とホールドダウンリング32の先端に当接す
ると、缶底103がマンドレル33と、ドーム整形部3
1及びホールドダウンリング32との間に挟持されて整
形され、ドーム部105と環状凸部107とが缶底10
3に形成される。缶胴101は、マンドレル33によっ
て再び引き上げられ、ターレット35が回転して開口部
341を閉鎖する。以上が第一成形工程である。
【0043】続く第二成形工程は、以下のように行われ
る。缶底103にドーム部105と環状凸部107を成
形した缶胴101は、搬送手段Dにより凹部成形装置C
の開口部441まで図6中、矢印(ハ)で示される方向
に搬送される。搬送時には、ターレット35により開口
部441は閉鎖されており、缶胴101は、ターレット
35上に載置される。図示されぬアクチュエーターによ
って、マンドレル43が缶胴101に挿入され、空気吸
引手段によって缶胴101内の空気を吸引することによ
って缶胴101がマンドレル43に吸着され缶底加工手
段41と同軸上に支持される。この状態でターレット3
5が図中矢印(イ)で示される方向に回転し、穴351
が開口部441の位置に達すると、缶胴101がマンド
レル43に支持されながら降下する。
【0044】図9〜11は、凹部成形装置Cによって缶
底103内側凹部108,108・・・が形成される様子を
示すものであり、以下にこれらの図を用いて工程を詳細
に説明する。
【0045】図9に示されるように、缶胴101をマン
ドレル43に支持させて図中矢印(ニ)で示される方向
に降下させ、缶胴加工手段41側へ移動させる。すなわ
ち、缶底103に対し缶底加工手段41を相対移動させ
てドーム支持部414の先端面414aをドーム部10
5に当接させる。この時、ドーム支持部414は、弾性
部材413によってポンチ爪411の先端より上方に付
勢されて突き出しているため、ポンチ爪411の先端よ
り先にドーム部105に先端面414aが当接する。
【0046】さらにマンドレル43によって缶胴101
を押し下げると、弾性部材413がドーム部105によ
り押圧されて圧縮し、ドーム支持部414が下方へ移動
する。図10に示されるように、缶胴101は、環状凸
部107の外側、すなわちアウターウォール107c
(外周壁)が、ホールドダウンリング42の先端42b
に設けられた傾斜曲面42dに当接した段階で停止す
る。この時、ポンチ爪411の先端部41bは、環状凸
部107の内側、すなわちインナーウォール107a
(内周壁)からドーム部105にかけた部位に当接する
位置で停止する。
【0047】この状態で、缶胴101は、弾性部材41
3で付勢されたドーム支持部414によってマンドレル
43側へ押し付けられ、マンドレル43とドーム支持部
414とで挟持される。また、ドーム支持部414の先
端面414aが、ドーム部105に密接することで、成
形工程におけるドーム部105の変形が規制される。こ
れにより、所望のドーム部105の形状が維持され、内
容物封入後の内圧に十分に対抗できる耐圧強度が確保さ
れる。
【0048】図11に示されるように、マンドレル43
によって缶胴101をさらに押し下げると、ホールドダ
ウンリング42が下方へと押され、基板415全体が、
図示されぬエアシリンダ等の昇降手段に支持されながら
下方へと移動する。ポンチ爪411は、基板415に固
定されているため、ポンチ爪411も連動して下方へ移
動する。ドーム支持部414は、弾性部材413に付勢
されつつ下方へと押し下げられる。
【0049】ドーム支持部414は、ボルト45によっ
て摺動自在にポンチ爪拡径部412に設けられているか
ら、ポンチ爪拡径部412がポンチ爪411に対し相対
的にポンチ爪411の先端側へと移動する。これによ
り、ポンチ爪拡径部412の外周傾斜面412aがポン
チ爪411の内側傾斜面41hに押し付けられ、ポンチ
爪411の先端部41bを拡径する。この結果、ポンチ
爪41の爪部41dは、環状凸部107のインナーウォ
ール107aからドーム部105にかけての領域を押圧
して、この領域に円周方向に複数の内側凹部108,1
08・・・を成形する。
【0050】内側凹部108,108・・・を形成した後、
ポンチ爪拡径部412を後退させることにより、ポンチ
爪411の先端部41bは弾性力により半径方向内側に
移動する。この時、ドーム支持部414は、弾性部材4
13の付勢力により前方に移動し、缶底103を押圧し
続けるから、万一、缶底103からポンチ爪411が円
滑に離れていない場合にも、缶底103からポンチ爪4
11を確実に引き離す。次いで、ドーム支持部414
は、次の缶底103の押圧に備えて元の待機位置に戻
る。以上により、缶底103への内側凹部108の成形
を終了する。
【0051】内側凹部108,108・・・が形成された缶
胴101は、マンドレル43によって再び引き上げら
れ、ターレット35が回転して開口部441を閉鎖す
る。以上が第二成形工程である。
【0052】缶胴101には、続いて缶胴熱処理工程が
施される。これまでの工程で、缶軸Oは常に鉛直方向に
保たれていたので、缶胴101は、缶軸Oの向きを変え
ることなく縦に載置された状態で搬送手段Dによって搬
送され、オーブン等の中に搬入される。缶胴101を熱
して表面に付着している潤滑剤を揮発させて除去すると
ともに、有機樹脂被膜の残留する歪みを緩和させ、有機
被膜の強度を高める。
【0053】上記缶胴熱処理工程により缶胴101表面
の有機被膜を安定させた後、缶胴101の開口部を成端
するトリミング工程が行われる。さらに缶胴101は、
外側表面に所望の印刷がなされ、缶蓋を取り付けるため
の開口部形状を整えるネッキング工程が施される。この
ようにして図18〜19に示されるような缶胴101が
完成する。
【0054】このように、図1から図8に示される缶の
製造装置Mを用いた缶の製造方法によれば、潤滑剤が必
要となる缶胴の成形工程を連続して行うことができるた
め、工程の途中で潤滑剤を除去したり再度塗付する必要
がなく、製造工程を効率化できる。缶胴の表面に付着し
た潤滑剤は、缶胴熱処理工程において有機被膜を強化す
る際に、全て揮発して除去されるので、潤滑剤を除去す
る洗浄工程を別に設ける必要がない。
【0055】また、缶軸が縦となるよう缶胴が形成され
るので、缶胴に熱処理を行う際、缶胴の姿勢を保ったま
まオーブン等の中に搬入できる。このように、缶軸の方
向が変わらないため、シューター等を用いる従来の缶胴
の搬送と異なり、缶胴の搬送途中で缶胴同士が衝突して
有機被膜が破損することがない。
【0056】さらに、缶胴を縦に形成する際、缶底加工
手段41等に用いられる機械油が上方に上ってこないた
め、缶胴表面を伝わって缶胴を汚すことがなく、機械油
を除去する工程を省略することができる。
【0057】なお、上記の実施例では、凹部成形装置C
は、基板415に固定されたホールドダウンリング42
を押し下げることによりポンチ爪411を連動させて下
方に移動させ、ポンチ爪拡径部412をポンチ爪411
先端側へと相対的に移動させる構成としたが、図12に
示されるように、ポンチ爪拡径部412に中心軸方向に
大径孔部412cを穿設し、ドーム支持部414のドー
ム部本体部414bを摺動自在に嵌合させ、下端を基板
415に固定する構成としてもよい。
【0058】図13〜15に示されるように、缶胴10
1がマンドレル43に支持され、凹部成形装置Cに向か
って降下し、ドーム支持部414の先端面414aに当
接すると、ポンチ爪411の先端部41bは、環状凸部
107の内側、すなわちインナーウォール107a(内
周壁)からドーム部105にかけた部位に当接する。缶
胴101がさらに押し下げられると、基板415が図示
されぬエアシリンダ等の昇降手段に支持されながら降下
し、図15に示されるように、ポンチ爪拡径部412の
外周傾斜面412aがポンチ爪411の内側傾斜面41
hに押し付けられ、ポンチ爪411の先端部41bを拡
径する。この結果、ポンチ爪41の爪部41dは、環状
凸部107のインナーウォール107aからドーム部1
05にかけての領域を押圧して、この領域に円周方向に
複数の内側凹部108,108・・・を成形する。
【0059】環状凸部107のアウターウォール107
cは図示されぬ加工手段によって加工される。例えば、
図15中、二点鎖線で示されるような成形ローラ46を
用いることも可能である。缶底加工手段41のポンチ爪
411及びドーム支持部414を缶底103に装着した
ままの状態で、缶胴101を図示されぬ回転機構によっ
て缶軸O回りに回転させるとともに、成型ローラ46
を、缶底103の環状凸部107外側のアウターウォー
ル107cに押圧する。これにより、アウターウォール
107cの全周にわたって環状の凹部が成形される。
【0060】このような構成の凹部成形装置Cによれ
ば、成形ローラ46の形状を変えることにより、環状凸
部107のアウターウォール107cを様々な形状に加
工することができる。
【0061】なお、成形ローラ46に代えて、図16に
示すように、ホールドダウンリング42を用いる構成と
してもよい。ホールドダウンリング42は、ポンチ爪4
11の外側に、ポンチ爪411との間の相対運動が規制
されるよう設けられている。ホールドダウンリング42
の先端42bには先にいくほど半径方向外側に向かって
傾斜されている傾斜曲面42dが形成されている。傾斜
曲面42dは、環状凸部107のアウターウォール10
7cの外径より小さな内径を有している。このため、缶
胴が降下するとともに、アウターウォール107cが傾
斜曲面42dに当接され付勢されることにより縮径変形
を受け、所望の形状に加工される。こうして、環状凸部
107のノーズ部107bからアウターウォール107
cにかけての部分が内圧上昇に対して変形し難くなる。
斯かるホールドダウンリングを用いると成形ローラに比
べて設置するための場所を要しない。
【0062】
【発明の効果】本発明は、以下に記載されるような効果
を奏する。以上説明したように、本発明によれば、潤滑
剤が必要となる缶胴の成形工程を連続して行うことがで
きるため、工程の途中で潤滑剤を除去したり再度塗付す
る必要がなく、製造工程を効率化できる。
【0063】また、本発明によれば、缶胴の表面に付着
した潤滑剤は、缶胴熱処理工程において有機被膜の残留
する歪みを緩和する際に揮発して除去されるので、工程
を簡略化できる。
【0064】また、本発明によれば、缶軸が縦となるよ
う缶胴が形成されるので、缶胴に熱処理を行う際、缶胴
同士が接触しない状態でオーブン等の中に搬入できるの
で、有機樹脂の軟化による缶同士の癒着が防止できる。
また、缶胴の形成、ドーム部、環状凸部、前記内側凹部
の缶底への形成が缶胴を搬送する位置より低い位置で行
われるため、機械油による缶胴の汚染を防ぎ、機械油を
除去する工程を省略することができる。さらに、縦型の
プレスにしたことにより、従来の回転運動を往復運動に
変換する横型プレスに比べ扁心が少なく加工精度を向上
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図であって、缶の
製造装置を示す図である。
【図2】缶の製造装置の前段階缶胴成形装置を示す図で
ある。
【図3】缶の製造装置の後段階缶胴成形装置を示す図で
ある。
【図4】缶の製造装置のドーム部成形装置を示す図であ
る。
【図5】缶の製造装置の凹部成形装置を示す図である。
【図6】缶の製造装置のターレットを示す図であって、
それぞれ(a)ターレットにより収納部の開口部が閉鎖
されている状態、(b)ターレットにより収納部の開口
部が開放されている状態を示す図である。
【図7】缶の製造装置の凹部成形装置の要部拡大図であ
る。
【図8】凹部成形装置のポンチ爪の先端の拡大図であ
る。
【図9】缶胴が凹部成形装置の缶底加工手段に向かって
降下する様子を示す図である。
【図10】缶底が缶底加工手段に当接した状態を示す図
である。
【図11】缶底加工手段によって缶底に内側凹部が形成
される様子を示す図である。
【図12】他の実施の形態における凹部成形装置の要部
拡大図である。
【図13】缶胴が缶底加工手段に向かって降下する様子
を示す図である。
【図14】缶底が缶底加工手段に当接した状態を示す図
である。
【図15】缶底加工手段によって缶底に内側凹部が形成
される様子を示す図である。
【図16】ホールドダウンリングを備えた缶底加工手段
によって缶底に内側凹部が形成される様子を示す図であ
る。
【図17】各工程毎に缶胴が形成されて行く様子を示す
図である。
【図18】缶の構造を示す図である。
【図19】ボトムグロースを説明する図である。
【図20】缶を缶底側から見た図である。
【符号の説明】
A・・・缶胴成形装置 B・・・ドーム部成形装置 C・・・凹部成形装置 D・・・搬送手段 M・・・缶の製造装置 O・・・缶軸 T・・・加工台 1,2・・・カップ状部材(缶胴) 35・・・ターレット 41・・・缶底加工手段 42・・・ホールドダウンリング 43・・・マンドレル 101・・・缶胴 103・・・缶底 105・・・ドーム部 107・・・環状凸部 107a・・・インナーウォール(内周壁) 107c・・・アウターウォール(外周壁) 108・・・内側凹部 351・・・穴 411・・・ポンチ爪 412・・・ポンチ爪拡径部 413・・・弾性部材 414・・・ドーム支持部 415・・・基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 1/09 B65D 1/12 Z 1/12 1/00 C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板から形成された大径の浅い有底円
    筒状の缶胴から小径の深い缶胴を形成し、前記缶胴の缶
    底に、前記缶胴の内部側に凹むドーム部と該ドーム部の
    周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部とを形成する第
    一成形工程と、前記ドーム部が形成された前記缶底に、
    前記缶底の剛性を高めるよう前記環状凸部の内周壁に前
    記缶胴の内部側へ凹むように円周方向に複数の内側凹部
    を形成する第二成形工程とを有する缶の製造方法であっ
    て、 前記金属板として有機樹脂被膜が表面に形成されてなる
    被覆金属板を使用し、前記第一成形工程と、前記第二成
    形工程とをこの順番に連続して行うことを特徴とする缶
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の缶の製造方法であっ
    て、 前記第二成形工程の後に、前記缶胴を加熱して前記金属
    板上の潤滑剤を除去するとともに、前記有機樹脂被膜の
    残留する歪みを緩和させる缶胴熱処理工程を行うことを
    特徴とする缶の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の缶の製造
    方法であって、 缶軸が縦になるように前記缶胴を形成し、前記缶胴がそ
    のまま縦に載置された状態で、前記ドーム部と前記環状
    凸部とを前記缶底に形成し、さらに、前記缶胴がそのま
    ま縦に載置された状態で、前記内側凹部を前記缶底に形
    成することを特徴とする缶の製造方法。
  4. 【請求項4】 金属板から形成された大径の浅い有底円
    筒状の缶胴から小径の深い缶胴を形成する缶胴成形装置
    と、前記缶胴の缶底に、前記缶胴の内部側に凹むドーム
    部と該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸
    部とを形成するドーム部成形装置と、前記ドーム部が形
    成された前記缶底に、前記缶底の剛性を高めるよう前記
    環状凸部の内周壁に前記缶胴の内部側へ凹むように円周
    方向に複数の内側凹部を形成する凹部成形装置とを有す
    る缶の製造装置であって、 前記金属板は、有機樹脂被膜が表面に形成されてなる被
    覆金属板とされ、 前記金属板より前記缶胴を形成する工程と、前記缶胴の
    前記缶底に前記ドーム部と前記環状凸部とを形成する工
    程と、前記缶底に前記内側凹部を形成する工程とがこの
    順番に連続して行われるよう、前記缶胴成形装置と、前
    記ドーム部成形装置と、前記凹部成形装置とがこの順番
    に並べられて設けられていることを特徴とする缶の製造
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の缶の製造装置であって、 前記缶胴成形装置は、前記金属板より形成される前記缶
    胴の缶軸が縦になるよう設けられ、 前記ドーム部成形装置は、前記缶胴がそのまま縦に載置
    された状態で、前記ドーム部と前記環状凸部とが前記缶
    底に形成されるよう設けられ、 前記凹部成形装置は、前記缶胴がそのまま縦に載置され
    た状態で、前記内側凹部が前記缶底に形成されるよう設
    けられてなることを特徴とする缶の製造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012006024A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Aida Engineering Ltd ステンレス鋼製角筒容器の製造方法およびその製造装置。
FR3107200A1 (fr) * 2020-02-18 2021-08-20 Constellium Neuf-Brisach Installation pour la fabrication de contenants en aluminium ou en alliage d’aluminium apte à créer des dissymétries axiales de rigidification dans le contenant après traitement thermique

Cited By (3)

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WO2021165614A1 (fr) * 2020-02-18 2021-08-26 Constellium Neuf-Brisach Installation pour la fabrication de contenants en aluminium ou en alliage d'aluminium apte a creer des dissymetries axiales de rigidification dans le contenant apres traitement thermique

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