JP2002034088A

JP2002034088A - 薄型スピーカー

Info

Publication number: JP2002034088A
Application number: JP2000213341A
Authority: JP
Inventors: Hiroaki Otani; 擴昭大谷
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2000-07-13
Filing date: 2000-07-13
Publication date: 2002-01-31

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、ステレオ、テレビ、ラジオ等に装
着されて使用さるスピーカーの改良に関する発明であ
る。【構成】本発明は、円孔を形成した前枠板、円孔が形
成されている個所に円孔が形成されている湾曲板を取り
付けた後枠板、左右枠板、上下枠板からなる直方体のス
ピーカーボックスに、スピーカーのマグネットが前記湾
曲板に形成されている円孔に挿入するように取り付けた
ことを特徴とする薄型スピーカーの構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、ステレオ、テレ
ビ、ラジオ等に装着されて使用さるスピーカーの改良に
関する発明である。

【０００２】

【従来の技術】従来のスピーカーには、スピーカーが取
り付けられているスピーカーボックスが音質を良くする
ために大型でしかも可成りの奥行きがあるボックスが取
り付けられているものが多い。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、スピーカーボ
ックスが大型となると、スピーカーを設置する場所の面
積が大きいことが必要となるために、大型のスピーカー
ボックス付のスピーカーでは設置できる場所が限られた
しまうとの欠点がある。

【０００４】例えば、最近販売されている液晶画面の液
晶画面テレビのように極めて薄いテレビには、従来のよ
うなスピーカーボックスが大型であるスピーカーを取り
付けることができない。また、車両のドアに取り付けら
れるカーステレオでは小型でかつ薄型でないと設置でき
なかった。

【０００５】そして、スピーカーボックスを小型に形成
し、スピーカーを取り付けたとしても、無理にスピーカ
ーボックスを小型としたために、ボックス内で音が共鳴
しあって良好な音質が得られなかった。

【０００６】そこで、本願出願人は、薄型のスピーカー
ボックスを有するスピーカーであっても、スピーカーボ
ックス内で音が共鳴することがなく、良好な音質を発生
させることができる薄型スピーカーを提供することを目
的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本願発明は、上記の課題
を解決するために、円孔を形成した前枠板、円孔が形成
されている個所に円孔が形成されている湾曲板を取り付
けた後枠板、左右枠板、上下枠板からなる直方体のスピ
ーカーボックスに、スピーカーのマグネットが前記湾曲
板に形成されている円孔に挿入するように取り付けたこ
とを特徴とする薄型スピーカーの構成とした。

【０００８】

【実施例】以下に、添付図面に基づいて本願発明である
薄型スピーカーを詳細に説明する。図１は本発明である
薄型スピーカーの正面図、図２は本発明である薄型スピ
ーカー１の背面図、図３は本発明である薄型スピーカー
の底面図、図４は本発明である薄型スピーカーの平面
図、図５は本発明である薄型スピーカーの左側面図、図
６は本発明である薄型スピーカーの右側面図を示してい
る。

【０００９】図１は、本発明における薄型スピーカー１
に関する正面図、図２は本発明における薄型スピーカー
１に関する背面図を示している。図１に示すように、本
発明における薄型スピーカー１は、略直方形であるとと
もに内部が空洞のスピーカーボックス１ｊと、前記のス
ピーカーボックス１ｊの前壁１ａに円形状の円孔を設
け、前記の円孔に挿入し取り付けたスピーカー２から構
成されている。

【００１０】図１に示すように、スピーカーボックス１
ｊは、内部が空洞の直方体の形状であり、上には上枠板
１ｃ、下には下枠板１ｄ、右には右枠板１ｆ、左には左
枠板１ｅがあり、前には前枠板１ａ、後には後枠板１ｇ
がある。

【００１１】また、図１に示すように、スピーカーボッ
クス１ｊの前枠板１ａの外周には凹型の溝１ｂが成形さ
れている。従って、前枠板１ａの前記溝１ｂ内は突出し
ている。前記の前枠板１ａの中央部には、図７及び図８
に示すように、スピーカー２を挿入可能な円孔１ｉが穿
設されていて、前記円孔１ｉにスピーカー２が挿入され
ている。

【００１２】本発明である薄型スピーカー１は、図１に
示すように、スピーカー２には擂り鉢状の形をしたコー
ン２ｂが取り付けられている。前記コーン２ｂを取り付
けられているフレーム２ｆには略正方形のリブ部２ａが
取り付けられている。

【００１３】そして、スピーカー２の後部には円筒型の
マグネット２ｅがあり、前記のスピーカーボックス１ｊ
の前枠板１ａに、後方の湾曲板１ｈに形成されている円
孔１ｌ内に前記マグネット２ｅが挿入するように取り付
けられている。

【００１４】図１から図６に示すように、スピーカー２
のリブ部２ａの４個所には略楕円形状の取付孔２ｃ、２
ｃ、２ｃ、２ｃが形成されていて、前記取付孔２ｃ、２
ｃ、２ｃ、２ｃに止めネジ２ｄ、２ｄ、２ｄ、２ｄを差
し込み、前枠板１ａに止めネジ２ｄ、２ｄ、２ｄ、２ｄ
を螺合させて、スピーカー２をスピーカーボックス１ｊ
の前枠板１ａに固定する。

【００１５】図２に示すように、本願発明である薄型ス
ピーカー１を構成するスピーカーボックス１ｊの後枠板
１ｇの中央部には、円孔１ｋが形成されている。前記円
孔１ｋ内には、内方に湾曲する湾曲板１ｈが後枠板１ｇ
に取り付けられている。

【００１６】前記湾曲板１ｈの中央部には、スピーカー
２の後部に取り付けられているマグネット２ｅが挿入可
能な径の円孔１ｌが形成されている。マグネット２ｅの
外周には、環体１ｏが取り付けられていて、前記環体１
ｏの外周面と円孔１ｌ間には間隙１ｎが形成されてい
る。勿論、間隙１ｎを設けずに、環体１ｏの外周面に湾
曲板１ｈを密着させても良い。

【００１７】図７は図１中のＡ−Ａ線に沿った横断面
図、図８は図１中に示したＢ−Ｂ線に沿った断面図であ
る。

【００１８】図７及び図８に示すように、スピーカーボ
ックス１ｊは、前枠板１ａ、左枠板１ｅ、右枠板１ｆ、
後枠板１ｇ及び下枠板１ｄにからなる直方体型のボック
スである。前記スピーカーボックス１ｊの内部は空洞に
形成されている。

【００１９】図７及び図８に示すように、スピーカーボ
ックス１ｊの前枠板１ａには円孔１ｍが形成されてい
て、スピーカーボックス１ｊの前枠板１ａの外周には断
面形状凹型の溝１ｂが形成されている。前記凹型の溝１
ｂの内方には、前方に突出している。

【００２０】スピーカーボックス１ｊを構成する前枠板
１ａに形成されている円孔１ｍには、スピーカー２が挿
入され、リブ部２ａ、フレーム２ｂ等の部分が係止され
ている。また、スピーカーボックス２ｊを構成する後枠
板１ｇにも円孔１ｋが形成されている。そして、前記円
孔１ｋには、円孔１ｌが形成されている湾曲板１ｈがス
ピーカーボックス１ｊの内方に突出するように取り付け
られている。

【００２１】前記湾曲板１ｈに形成されている円孔１ｌ
内には、図７及び図８に示すように、スピーカー２の環
体２ｇが外周に突出するように取り付けられているマグ
ネットマグネット２ｅが挿入されている。

【００２２】環体２ｇの外周面と湾曲板１ｈの円孔１ｌ
の孔縁間には僅かな間隙１ｎがある。このように、間隙
１ｎを形成することにより、スピーカーボックス１ｊ内
の空気が間隙１ｎから放出されるようにして、よりよい
音が発生するような構造としている。

【００２３】スピーカーボックス１ｊの左枠板１ｅの上
部には、図５に示すように、２つの円孔１ｐ、１ｑが穿
設されている。前記の円孔１ｐ、１ｑにはリード線４が
挿通されている。

【００２４】前記リード線４の一端は、一方のＣＤチェ
ンジャーの端部に接続し、もう一方の端部はスピーカー
２の接続端子に接続されている。そして、前記のリード
線４を介して電気信号がＣＤチェンジャーからスピーカ
ー２の接続端子に送られてくるのである。

【００２５】前記ＣＤチェンジャーからスピーカー２の
接続端子に送られてきた電気信号は、スピーカー２の後
部にあるマグネット２ｅで磁界を発生させ、スピーカー
２の前部のコーン２ｂを振動させ音を発生させている。

【００２６】また、前記スピーカー２の前部のコーン２
ｂが振動して発生した音は、図７及び図８で示すよう
に、スピーカー２のフレーム２ｆの間を通り抜けてスピ
ーカーボックス１ｊの内方の湾曲板１ｈの表面に向かっ
て進む。

【００２７】前記のコーン２ｂから発生した音は、後枠
板１ｇに取り付けられている湾曲板１ｈの表面に衝突し
て矢印で示すように吸音材３に向かって進む。音は、湾
曲板１ｈの表面に当たりあらゆる方向に反射する。即
ち、前記湾曲板１ｈの表面が湾曲しているので、前記コ
ーン２ｂから発生した音は、反射して一定方向に進むこ
となく乱反射する。

【００２８】このために、湾曲板１ｈに当たり乱反射す
るために、コーン２ｂから発生した音が集中してしまう
ために振幅が大きくならず、前記の乱反射した音がスピ
ーカー２のコーン２ｂの前面から放出される反射音と、
前記のスピーカー２のコーン２ｂから大気中に放出され
る発生音が干渉し共鳴することがないために鮮明な音が
出るようになる。

【００２９】また、図７及び図８に示すように、スピー
カーボックス１ｊの内部、即ち、スピーカー２と湾曲板
１ｈと後枠板１ｇと右枠板１ｆと前枠板１ａに囲まれて
いる空洞内に綿状の吸音材３が詰め込まれている。

【００３０】前記吸音材３は、湾曲板１ｈで反射した音
を吸収するために反射音が大気中に放出されないため、
上記のコーン２ｂから発生した発生音と前記の反射音が
干渉しないために鮮明な音がでるようになる。

【００３１】図９は本発明である薄型スピーカーを薄型
テレビの一部に組み込み設けた状態の縦断面図、図１０
は本発明である薄型スピーカーを薄型テレビに組み込み
設けた状態の正面図である。

【００３２】本例の発明は、液晶型の薄型テレビやプラ
ズマ型の薄型テレビ５（以下薄型テレビ５という。）
に、直に、本発明である薄型スピーカー１を設置できる
ように薄型テレビ５の構成部品を成型してしまう構造で
ある。

【００３３】即ち、薄型の壁掛けテレビ、ラジオカセッ
ト等の薄型音響再生機器のスピーカーの部分に、本発明
である薄型スピーカー１の構造となるように組み込んで
しまうのである。

【００３４】図９及び図１０に示すように、薄型テレビ
５は、従来のブラウン管を使用したテレビよりも奥行き
がなく極めて薄型であるから、本発明である薄型スピー
カー１を薄型テレビ５の内部に組み込むことにより、薄
型テレビ５全体をより薄型とすることができる。

【００３５】図９に示すように、薄型テレビ５の背面に
取り付ける背面蓋板５ａの下部に、本発明である薄型ス
ピーカー１と同一構造とするために、内方に突出するよ
うにして湾曲部５ｆを背面蓋板５ａに一体的に形成す
る。湾曲部５ｆの右方には凹部５ｇが形成される。ま
た、薄型テレビ５の前面板６にもスピーカー２を挿入で
きる挿入孔６ａが形成されている。

【００３６】前記湾曲部５ｆには、スピーカー２のマグ
ネット２ｇの部分が挿通することができる挿通孔５ｈが
形成されている。前記挿通孔５ｈにマグネット２ｇを挿
通させてマグネット２ｇの部分を挿通孔５ｈに収納する
ようにしてスピーカーを背面蓋板５ａ及び前面板６の挿
通孔６ａに挿入させて薄型テレビ５の内部に固定する。
湾曲部５ｆの外側には吸音材３が設けてある。勿論、吸
音材３は取り付けなくてもよい。

【００３７】そして、マグネット２ｇの後方に、多数の
貫通孔５ｃ、５ｃ、５ｃ・・・が形成されている遮蔽板
５ｂを取り付ける。この遮蔽板５ｂは、マグネット２ｇ
の磁力により不要な金属物が磁着しないようにするため
の板である。着脱可能である。

【００３８】また、図９に示すように、スピーカー２の
前方には、保護ネット５ｄが止めネジ５ｅ、５ｅにより
取り付けてもよい。この保護ネット５ｄは、スピーカー
２のコーン２ｂを保護するものである。勿論、図９に示
すように、スピーカー２の前方部が露出する構造として
もよい。

【００３９】図１０に示すように、本発明である薄型ス
ピーカー１は、液晶画面テレビ５の下部の右寄りの位置
に取り付けられている。本発明である薄型スピーカー１
を組み込む位置は、必要に応じて変更してもよい。

【００４０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明による薄型
スピーカーは、スピーカーボックスの後枠板に円形状の
穴を設け、前記の穴に湾曲板を取り付けているため、ス
ピーカーのコーンからスピーカーボックスの内部に進行
する音がスピーカーボックスの背面に取り付けてある湾
曲板によって、乱反射するのでスピーカーから大気中に
放出される直接音とスピーカーボックスの背面の内壁に
衝突した後の反射音とが干渉しあうことを防ぐことがで
きるので、薄型スピーカーであっても良質の音を発生さ
せることができる。

【００４１】また、スピーカーボックスの内部に吸音材
を設けたため、上記のスピーカーのコーンから発生し、
スピーカーボックスの内部に進行した音や、前記の音が
スピーカーボックスの後枠板の湾曲板に衝突した後の反
射音を吸収するため、スピーカーから大気中に放出され
る直接音とスピーカーボックスの後枠板の内壁面に衝突
した後の反射音とが干渉しあうことを防ぐことができ、
良質の音が発生する。

【００４２】次に、薄型スピーカーであるため、薄型液
晶テレビ、車のドアに設置しても体裁がよく、極めて狭
い空間であっても容易に設置することができるととも
に、低廉に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明である薄型スピーカーの正面図である。

【図２】本発明である薄型スピーカーの背面図である。

【図３】本発明である薄型スピーカーの底面図である。

【図４】本発明である薄型スピーカーの平面図である。

【図５】本発明である薄型スピーカーの左側面図であ
る。

【図６】本発明である薄型スピーカーの右側面図であ
る。

【図７】図１中に示したＡ−Ａ線に沿った横断面図であ
る。

【図８】図１中に示したＢ−Ｂ線に沿った縦断面図であ
る。

【図９】本発明である薄型スピーカーの他の実施例の縦
断面図である。

【図１０】本発明である薄型スピーカーの他の実施例の
正面図である。

【符号の説明】

１薄型スピーカー１ａ前枠板１ｂ溝１ｃ上枠板１ｄ下枠板１ｅ左枠板１ｆ右枠板１ｇ後枠板１ｈ湾曲板１ｉ円孔１ｊスピーカーボックス１ｋ円孔１ｌ円孔１ｍ円孔１ｎ円孔１ｏ円孔１ｐ円孔１ｑ円孔２スピーカー２ａリブ部２ｂコーン２ｃ取付孔２ｄ止めネジ２ｅマグネット２ｆフレーム２ｇ環体３吸音材４リード線５薄型テレビ５ａ背面蓋板５ｂ遮蔽板５ｃ貫通孔５ｄ保護ネット５ｅ止めネジ６前面板６ａ挿通孔

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】円孔を形成した前枠板、円孔が形成され
ている個所に円孔が形成されている湾曲板を取り付けた
後枠板、左右枠板、上下枠板からなる直方体のスピーカ
ーボックスに、スピーカーのマグネットが前記湾曲板に
形成されている円孔に挿入するように取り付けたことを
特徴とする薄型スピーカー。
【請求項２】スピーカーボックス内に吸音材を入れた
ことを特徴とする請求項１に記載の薄型スピーカー。
【請求項３】背面蓋板にはスピーカーのマグネットが
挿通可能な挿通孔を設けた湾曲部を形成するとともに、
前面板にもスピーカーが挿通可能な挿通孔を設け、前記
挿通孔にスピーカーを挿入し固定し、スピーカーを組み
込んだたことを特徴とする薄型テレビ。
【請求項４】スピーカーのマグネットの外側に吸音材
を設けたことを特徴とする請求項３に記載の薄型テレ
ビ。