JP2002032151A - 活栓挿抜対応給電方式 - Google Patents

活栓挿抜対応給電方式

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JP2002032151A
JP2002032151A JP2000213234A JP2000213234A JP2002032151A JP 2002032151 A JP2002032151 A JP 2002032151A JP 2000213234 A JP2000213234 A JP 2000213234A JP 2000213234 A JP2000213234 A JP 2000213234A JP 2002032151 A JP2002032151 A JP 2002032151A
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Kimio Fukuda
紀三男 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各電子回路ユニットの活栓挿入時の電源変動
の影響を受けやすい低電圧電源回路または大容量のバイ
パスコンデンサを有する回路の安定動作を可能にするこ
とが可能な活栓挿抜対応給電方式の提供。 【解決手段】 電子回路ユニット1〜nに電源100か
ら給電する構成で、活栓挿入時の電源変動を許容できる
給電経路101〜103で各電子回路ユニット1〜nに
給電し、各電子回路ユニット1〜nは突入電流防止回路
(制限抵抗を有する)を含む給電回路11,12(また
は21,22)を介して電源変動の影響を受けにくい回
路13,14(または23,24)には直接給電する
が、電源変動の影響を受けやすい低電圧回路16(また
は26)または大容量のバイパスコンデンサを有する回
路にはDC−DC変換回路15(または25)を介して
給電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、稼働中の電子回路
ユニットを含む複数の電子回路ユニットからなるシステ
ムから、そのシステム稼動中に、一部の電子回路ユニッ
トを交換したり、抜去または増設したりする活栓挿抜
(ホットスワップ)に好適な給電回路に関し、特に、活
栓挿入時の電源変動を抑えることが可能な活栓挿抜対応
給電方式に関する。
【0002】
【従来の技術】マザーボードにパッケージ(プリント回
路板)等の電子回路ユニットが複数実装され、同一の電
源で給電される場合、一部の電子回路ユニットの交換や
増設のための活栓挿入時、電子回路ユニット内の電源に
接続されるバイパスコンデンサ等により過大な突入電流
が流れ、この突入電流により、マザーボードの電源電圧
が低下し、稼働中の他の電子回路ユニットが誤動作する
という問題がある。
【0003】従来、この活栓挿入時の突入電流に起因す
る誤動作の防止策としては、例えば特開平1−2539
95号公報に記載されたものがある。ここでは、図5に
示すように、各ユニット(パッケージ)30に突入電流
用電源ピン32と主電源ピン33を設けて、突入電流用
電源ピン32の長さを主電源ピン33より長くするとと
もに、突入電流用電源ピン32から制限抵抗34を介し
て主電源ピン33に接続することによって、主電源ピン
33から電子回路31には直接電源電圧を供給し、突入
電流用電源ピン32から電子回路31には制限抵抗34
を介して電源電圧を供給するようにしている。なお、図
中、35は信号端子、36は接地電位端子、37は電源
ノイズ除去用のバイパスコンデンサである。
【0004】突入電流用電源ピン32の長さを主電源ピ
ン33より長くした構成を採用することにより、活栓挿
入時には、まず、突入電流用電源ピン32が接続され制
限抵抗34を介して電源電圧が供給される。このとき、
突入電流の原因となるバイパスコンデンサ37に充電を
行うが、制限抵抗34により大電流が流れるのが防止さ
れる。その後、主電源ピン33が接続され電源電圧が直
接供給されるが、既にバイパスコンデンサ37には充電
されているので、大電流は流れず突入電流を防止でき、
結果的に突入電流による電源電圧低下を防止できる。
【0005】また近年、電子回路の消費電流の増大に伴
ない電子回路の内部抵抗が小さくなっていることから突
入電流のピークを低減する必要があるが、そのための構
成として、例えば特開平5−327244号公報に記載
されているように、コンデンサへの充電電圧によって給
電回路の制限抵抗値を可変にすることによって突入電流
のピークを分散するようにしたものがある。具体的に
は、図6に示すように、突入電流用電源ピンP1と電子
回路40(負荷抵抗Zを有する)の間に、制限抵抗R1
0と、制限抵抗R20と制御手段42からの信号で制御
されるスイッチSWの直列回路41とを並列に設けてお
く。
【0006】活栓挿入時に、まず、突入電流用電源ピン
P1から抵抗R10を介して電子回路40給電されコン
デンサCにも充電される。最初はスイッチSWはオフで
あるが、充電によりコンデンサCの充電電圧が所定の切
り替え電圧に達した時点で制御手段42によりスイッチ
SWがオンされさらに高い電位まで充電される。その
後、主電源ピンP3が接続されて抵抗を全く介さない電
位まで充電される。このようにして突入電流のピークを
分散することにより突入電流のピークの低減を実現して
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年の集積回路等は大
規模化、高速化に伴う大消費電力化の対策として、供給
する電源電圧を低下させる傾向が顕著になっている。し
かしながら、パッケージ等の電子回路ユニット全体で
は、相変わらず、従来からの電源が5V、3.3V等の
集積回路に対しても使用されているため、結果として、
従来からの5V、3.3V等の電源の種類に加え、さら
に種々の低電圧電源を混在させて使用されるのが普通で
あり、これら低電圧電源の種類もますます増加する傾向
にあるのが現状である。
【0008】このような現状において、上記突入電流用
電源ピンを用いる従来技術をそのまま適用した場合は、
電子回路ユニットに給電される電源種毎に制限抵抗を含
む突入電流防止回路を個別に設ける必要があって給電ピ
ンや突入電流防止回路の数が増加するため、サイズが大
きくなるだけではなくコストアップにつながり現実的な
ものとはいえない。
【0009】更に、別の問題点は、低電圧電源で動作す
る集積回路が、従来からの集積回路に比較して、稼働中
の電源変動に極端に弱いことである。電子回路ユニット
の活栓挿入時の電源変動は、突入電流防止回路を設けて
も完全にゼロにすることはできない。従来からの電源5
V、3.3Vで許容できた電源変動であっても低電圧電
源で動作する集積回路では許容できないので、更に突入
電流を分散する手段が必要であり、そのためには突入電
流防止回路のさらなる複雑化が予想され、電源電圧1V
以下で動作する電子回路ではその実現が困難である。
【0010】また、従来からの電源5V、3.3Vで動
作する電子回路であっても、高速化のため消費電流が大
量でしかも大容量のバイパスコンデンサを有する場合
は、活栓挿入時の突入電流を更に細かに分散する手段が
必要であり、この場合も突入電流防止回路が複雑化して
しまい、その実現が困難である。
【0011】本発明の目的は、上記の如き問題点を解消
し、各電子回路ユニットの活栓挿入時の電源変動の影響
を受けやすい低電圧回路の安定動作を可能とする活栓挿
抜対応給電方式を提供することである。
【0012】さらに詳しくは、他の電子回路ユニットの
活栓挿入による電源変動の影響を受けやすい低電圧回路
における他の電子回路ユニットの活栓挿入による電源変
動の影響を回避することができ、また、突入電流を大量
に流す回路(大容量のバイパスコンデンサ)を含む電子
回路ユニットの活栓挿入時に該装置(他の電子回路ユニ
ットなど)に与える電源変動の影響を回避することがで
きる活栓挿抜対応給電方式を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、電子回路ユニットで使用している電源
で、他の電子回路ユニットの活栓挿入時の電源変動を許
容できる最も高い電源電圧(5V)とそれに次ぐ高い電
源電圧(3.3V)等数種は、突入電流防止回路を含む
給電回路で直接回路に給電し、活栓挿入時の電源変動に
弱い低電圧電源の回路(1.5V回路)には、電圧電源
(3.3V等)からDC−DC変換して給電するように
した。この場合のDC−DC変換回路は、入力に印加さ
れる電源が、他の電子回路ユニットの活栓挿入で変動す
る範囲より低い電位で出力が確定するものである。
【0014】また、突入電流防止回路を含む給電回路
(図4の給電回路1A2)から直接回路(図4の1A
4)に給電される電源と同電位電源(図4では5V)を
使用する回路で、高速なため消費電流が大きく他の電源
変動の影響を受けやすい大容量のバイパスコンデンサを
有する部分(図4の3.3V回路1A8)を、他の電源
電圧からDC−DC変換回路(図4のDC−DC変換回
路1A7)を介して給電するようにした。
【0015】これにより、大容量のバイパスコンデンサ
を有する回路(図4の電子回路ユニット1A8)を、突
入電流防止回路を含む給電回路(図4の給電回路1A
1)から分離することが可能になり、該大容量のバイパ
スコンデンサを有する回路が活栓挿入された場合の電源
変動の影響を他の稼動中の電子回路ユニットに与えない
ように、また逆に、他の電子回路ユニットの活栓挿入時
の電源変動の影響を該大容量のバイパスコンデンサを有
する回路に与えないようにすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る活栓挿抜対応
給電方式の一実施例を、図面を参照して詳細に説明す
る。図1は、本発明に係る活栓挿抜対応給電方式の一実
施例を説明するための全体のブロック図である。
【0017】同図において、1,2,・・・nはパッケ
ージ等の電子回路ユニット、100は電源、101〜1
03は給電経路、1−1〜1−3は接栓、11および1
2は給電回路、13は5V回路(例えば、TTL)、1
4は3.3V回路(例えば、LVTTL:Low Voltage T
TL)、16は1.5V回路(例えば、HSTL:HighSpe
ed Transceiver Logic)、15はDC/DC変換回路で
ある。電子回路ユニット2〜nも電子回路ユニット1と
同様な回路構成を含んでいる。
【0018】電源100は、5V、3.3V、および0
V(グランド)を各々給電経路101〜103を介して
電子回路ユニット1〜nに給電する。図1において電子
回路ユニット1が給電経路101〜103に接続されて
いないのは、まだ活栓挿入されていないことを表わし
て、電子回路ユニット2〜nが給電経路101〜103
に接続されているのは既に活栓挿入済みであることを表
わしている。
【0019】次に、電子回路ユニット1の内部構成を、
電子回路ユニット1内のブロック図を用いて説明する。
電源100からの5V電圧,3.3V電圧,および0V
電圧は、それぞれ給電経路101,102,103と接
栓1−1,1−2,1−3を介して電子回路ユニット1
に給電される。5Vと3.3V電圧は、各々、突入電流
防止回路(制限抵抗を有する)を含む給電回路11と1
2を介して、5V回路13と3.3V回路14に給電さ
れる。
【0020】更に3.3Vの給電回路12は、DC−D
C変換回路15の入力端子15−1に印加され、入力端
子15−1への電圧が2.5Vを越えると確定された低
電圧電源1.5Vが出力端子15−2から出力され、1.
5V回路16に給電される。説明を省略するが、電子回
路ユニット2〜nも電子回路ユニット1と同様の動作を
行う電子回路ユニットである。
【0021】図2は、電子回路ユニット1と電源100
とこれらを接続するためのマザーボード200とコネク
タ201、コネクタ10を具体化した実装図である。同
図において、電源100からの5V,3.3V,0Vの
給電経路101〜103は、マザーボード200を介し
てコネクタ201のピン201−a〜201−d接続さ
れる。電子回路ユニット1側のコネクタ10には、等し
い長さのピン10−a〜10−eが設けられている。
【0022】マザーボード200側のコネクタ201の
ピンとして2種類の長さのピンを用い、コネクタピン2
01−b,201−d,201−eを長ピンにし、ピン
201−a,201−cを短ピンにしている。このた
め、電子回路ユニット1の活栓挿入時に、まず、長ピン
であるピン201−b,201−d,201−eがコネ
クタ10の対応する位置にあるピン10−b,10−
d,10−eに接続され、その後、さらの挿入を続ける
と短ピンであるピン201−a,201−cがコネクタ
10の対応する位置にあるピン10−a,10−cに接
続される。
【0023】電子回路ユニット1内の各電子回路には、
コネクタ10のピン10−a〜10−eを介して給電さ
れる。すなわち、5V電圧は、ピン10−bから突入電
流防止回路を構成する抵抗R1を介しピン10−aと共
通接続され、5V回路13に供給される。3.3V電圧
は、ピン10−dから突入電流防止回路を構成する抵抗
R2を介しピン10−cと共通接続され、3.3V回路
14とDC−DC変換回路15の入力端子15−1に供
給される。
【0024】ここで、図1の接栓1−1と突入電流防止
回路を含む給電回路11は、図2のコネクタ201のピ
ン201−a、201−bとコネクタ10のピン10−
a、10−bと抵抗R1に相当し、図1の接栓1−2と
突入電流防止回路を含む給電回路12は、図2のコネク
タ201のピン201−c、201−dとコネクタ10
のピン10−c、10−dと抵抗R2に相当し、図1の
接栓1−3は、コネクタ201のピン201−eとコネ
クタ10のピン10−eに相当する。
【0025】図2中に示された抵抗R1とR2は、5V
と3.3Vの給電経路101と102から安定給電され
るまでの間は突入電流を制限しながら流すためのもので
あり、これらの抵抗によって給電経路101と102に
与える突入電流による電源変動を他の電子回路ユニット
2〜nが正常稼動を続けられる許容範囲内の変動に抑え
ることが可能になる。
【0026】そのために、電子回路ユニット1の活栓挿
入時に、まず、ピン10−b,10−dがコネクタ21
0の長ピン201−b,201−dに接続され、次に、
ピン10−a,10−cがコネクタ210の短ピン20
1−a,201−cに接続されるように構成されてい
る。なお、図2には示されていないが、図1の電子回路
ユニット2〜nは、図2のマザーボード200上のコネ
クタ201と同様の別のコネクタに接続されている。
【0027】図3は、電子回路ユニット1が活栓挿入前
後の電源給電経路101〜103の電位〜の推移
と、電子回路ユニット1内の給電回路11の出力電位
の推移と、給電回路12の出力電位(すなわちDC−
DC変換回路15の入力端子15−1の電位)の推移
と、DC−DC変換回路15の出力端子15−2の電位
の推移を示す図である。
【0028】次に、図1、図2、および図3を用いて電
子回路ユニット1の活栓挿入時の動作を説明する。図1
に示すように、電子回路ユニット2〜nは既にマザーボ
ードに接続されて稼働中であるとし、この状態に、新た
に電子回路ユニット1を活栓挿入する場合を例にして説
明する。
【0029】活栓挿入をする場合、まず、図2のコネク
タ201の長ピン201−b,201−d,201−e
と電子回路ユニット1のコネクタ10のピン10−b,
10−d,10−eがそれぞれ接続され、電源100の
5Vと3.3Vが給電経路101,102を介して、電
子回路ユニット1内の抵抗R1,R2によって突入電流
が制限されながら給電される。
【0030】コネクタ201の長ピン201−b,20
1−d,201−eと電子回路ユニット1のコネクタ1
0のピン10−b,10−d,10−eが接続される時
点が図3の時間軸のA点に相当する。この接続によっ
て、5Vと3.3Vの給電回路11と12の出力電位
とは上昇を開始し、抵抗R1およびR2とこれに接続
される回路の内部抵抗で決まる電位(イ)と(ロ)まで
上昇する。
【0031】この電位(イ)と(ロ)の値は、時間軸C
点でコネクタ201の短ピン201−a,10−cがコ
ネクタ10のピン10a,10−cに接続され突入電流
が流れた場合にも、給電経路101と102に発生する
電源変動が前述の許容範囲内に収まるように、抵抗R1
とR2により設定される電位である。
【0032】このようにして、時間軸A点における長ピ
ンによる接続とC点における短ピンによる接続によって
給電回路11と12の出力電位は上昇するが、この時流
れる突入電流によって給電経路101,102に発生す
る電源変動は許容範囲内に収まるようになる。
【0033】また、給電回路12から出力される上昇電
位がDC−DC変換回路15の入力端子15−1に印
加され、その出力端子15−2の電位は徐々に上昇す
る。そして、DC−DC変換回路15の入力端子15−
1に印加される電位が時間軸B点で2.5Vを越えた
ところで出力端子15−2から確定された低電圧電源
1.5Vを出力し、この1.5Vを1.5V回路16へ供
給しようとする。
【0034】しかしながら、この時点では、給電回路1
2は抵抗R2を介した経路であるため、DC−DC変換
回路15の入力端子15−1には制限された電流しか流
れず、安定した1.5Vの電圧を供給することはできな
い。本当に安定した1.5Vの電圧供給は、コネクタ2
01の短ピン201−cとコネクタ10のピン10−c
が接続されて給電回路12が抵抗R2を介さないように
なった時点以降、すなわち時間軸C点以降になって初め
て可能である。
【0035】上述した如き電子回路ユニット1の活栓挿
入時、稼働中の他の電子回路ユニット2〜nは図3の時
間軸A点とB点で給電経路101と102を介して5V
と3.3Vの電源変動に遭遇する。しかしながら、例え
ば電子回路ユニット2の5V回路23と3.3V回路2
4は、この電源変動が許容範囲内に収まるようになって
いるため誤動作を起こすことはない。
【0036】電源変動の影響をより受けやすい低電圧電
源の1.5V回路26は、3.3Vの給電回路22から直
接給電されるのではなくDC−DC変換回路25を介し
てのみ給電される。そして、DC−DC変換回路25の
出力端子25−2の電位は、その入力端子25−1の電
位が2.5V以上の場合に1.5Vに確定するようになっ
ているので、たとえ給電回路22の出力電位(DC−D
C変換回路25の入力端子25−1の電位)に電源変動
が起ったとしてもそれが2.5Vを下回らない限り、D
C−DC変換回路25の出力端子25−2の電位は1.
5Vに確定され全く変動しない。
【0037】一般に、5V回路や3.3V回路における
許容できる電源変動は、上限+5%で下限−5%であ
る。従って、3.3Vでは下限3.135V程度までが許
容範囲となるので、活栓挿入時の電子回路ユニット2内
の3.3V給電回路22およびDC−DC変換回路25
の入力端子25−1の電位が2.5Vを下回るような電
源変動が起ることはない。よって、DC−DC変換回路
25の出力端子25−2の電位1.5Vは全く変動しな
い。他の稼働中の電子回路ユニットでも同様のことがい
える。
【0038】図4は、図1の電子回路ユニット1〜nと
同様にマザーボート200に活栓挿入等で搭載される別
構成の電子回路ユニット1Aのブロック図である。本例
における電子回路ユニット1Aは、5Vおよび3.3V
の突入電流防止回路を含む給電回路1A1,1A2を有
している。前述の電子回路ユニット1〜nと同様に、5
Vの給電回路1A1の出力電位は5V回路1A3に給電
され、3.3V給電回路1A2の出力電位は3.3V回路
1A4およびDC−DC変換回路1A5を介して低電圧
電源1.5V回路1A6に給電される。
【0039】しかしながら、図4に示された電子回路ユ
ニット1Aは、前述の電子回路ユニット1〜nとはDC
−DC変換回路1A7および3.3V回路1A8を備え
ている点で異なっている。本例における3.3V回路1
A8は、稼働中非常に高速で消費電流が極端に大きく
(内部抵抗が小さい)、電源変動の許容範囲が他の3.
3V回路1A4より狭く、大容量のバイパスコンデンサ
を有する回路である。そこで、この3.3V回路1A8
への給電を5V給電回路1A1からDC−DC変換回路
1A7を介して供給するようにしている。DC−DC変
換回路1A7は、入力端子1A7−1の電位が4V〜
4.5Vのとき出力端子1A7−2に3.3Vの出力電位
を確定するものである。
【0040】この構成によれば、5V給電回路1A1と
3.3V給電回路1A2から3.3V回路1A8は直接見
えてこないため、突入電流が大きく内部抵抗が小さい
3.3V回路1A8の活栓挿入時に、5V給電回路1A
1と3.3V給電回路1A2に接続された他の稼働中の
電子回路ユニットに対してその影響を与えることはな
い。
【0041】また逆に、3.3V回路1A8は、DC−
DC変換回路1A7によって5V給電回路1A1と3.
3V給電回路1A2に接続された他の電子回路ユニット
と遮断されているので、これら他の電子回路ユニットの
活栓挿入時に発生する電源変動の影響を受けることもな
い。
【0042】なお、給電回路における突入電流防止回路
として、上記例では抵抗(例えば、R1,R2)を用い
た例を示したが、抵抗に限らず、突入電流を制限できる
ものであれば、コイル,トランジスタやICを使用した
電流制限回路など如何なるものでもよい。
【0043】上述した実施例によれば、他の電子回路ユ
ニットの活栓挿入による電源変動の影響を受けやすい低
電圧電源回路または突入電流を大量に流す回路を装置共
通の給電回路からDC−DC変換回路で分離することに
より、活栓挿入による電源変動の影響を回避することが
可能になる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
他の電子回路ユニットの活栓挿入による電源変動の影響
を受けやすい低電圧回路を、装置共通の給電回路からD
C−DC変換回路で分離することにより、他の電子回路
ユニットの活栓挿入による電源変動の影響を回避するこ
とができる。また、活栓挿入する電子回路ユニットにお
いて、突入電流を大量に流す回路を装置共通の給電回路
からDC−DC変換回路で分離することにより、該突入
電流を大量に流す回路を含む電子回路ユニットの活栓挿
入時に該装置(他の電子回路ユニットなど)に与える電
源変動の影響を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る活栓挿抜対応給電方式の一実施例
を説明するための全体のブロック図である。
【図2】電子回路ユニットと電源とこれらを接続するた
めのマザーボードと各コネクタを具体化した実装図であ
る。
【図3】電子回路ユニットの活栓挿入前後の電位推移を
説明するための図である。
【図4】図2の電子回路ユニットと同様にマザーボート
に活栓挿入等で搭載される別構成の電子回路ユニットの
ブロック図である。
【図5】突入電流用電源ピンの長さを主電源ピンより長
くして活栓挿入時の突入電流に起因する誤動作を防止す
るようにした従来技術を説明するための図である。
【図6】コンデンサへの充電電圧値に基づいて給電回路
の制限抵抗値を変えて突入電流のピークを分散するよう
にした従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
1,2〜n,1A1:電子回路ユニット 1−1〜1−3:電子回路ユニット1の接栓 11,12,21,22,1A1,1A2:突入電流防
止回路(制限抵抗)を含む給電回路 13,23,1A3:5V回路 14,24,1A4,1A8:3.3V回路 15,25,1A5,1A7:DC−DC変換回路 15−1,25−1,1A7−1:DC−DC変換回路
の入力端子 15−2,25−2,1A7−2:DC−DC変換回路
の出力端子 16,26,1A6:1.5V回路 10,201:コネクタ 10−a〜10−e,201−a〜201−e:コネク
タのピン 30:ユニット(パッケージ) 31:電子回路 32,P3:突入電流用電源ピン 33,P1:主電源ピン 34:制限抵抗 35:信号端子 36,P2:接地電位端子 37:バイパスコンデンサ 40:電子回路 41:直列回路 42:制御手段 100:電源 101〜103:給電経路 200:マザーボード R1,R2,R10,R20:抵抗 SW:スイッチ Z:負荷抵抗

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電子回路ユニットをコネクタを介
    してマザーボードに実装して共通の電源電圧を給電し、
    稼働中に該電子回路ユニットを活栓挿抜する活栓挿抜対
    応給電方式であって、 活栓挿入時の電源変動の影響を比較的受けにくい電圧回
    路には、前記電子回路ユニットで使用する最も高い電源
    電圧以上の一種類の電源電圧、または該最も高い電源電
    圧を含む複数種類の電源電圧を、活栓挿入時の電源変動
    を抑えるための突入電流防止回路を含む給電回路を介し
    て直接給電し、活栓挿入時の電源変動の影響を比較的受
    けやすい電圧回路には、前記一種類の電源電圧または複
    数種類の電源電圧あるいはその他の電源電圧を、活栓挿
    入時の電源変動を抑えるための突入電流防止回路を含む
    給電回路とDC−DC変換回路を介して給電することを
    特徴とする活栓挿抜対応給電方式。
  2. 【請求項2】 活栓挿入時の電源変動の主原因となる大
    容量のバイパスコンデンサを有する回路には、前記一種
    類の電源電圧または複数種類の電源電圧を、活栓挿入時
    の電源変動を抑えるための突入電流防止回路とDC−D
    C変換回路を介して給電することを特徴とする請求項1
    記載の活栓挿抜対応給電方式。
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