JP2002030038A - トリフルオロ乳酸エステル化合物及びその製造方法並びに該化合物を構成単位とする分子集合体及びその構築方法 - Google Patents

トリフルオロ乳酸エステル化合物及びその製造方法並びに該化合物を構成単位とする分子集合体及びその構築方法

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JP2002030038A
JP2002030038A JP2000214742A JP2000214742A JP2002030038A JP 2002030038 A JP2002030038 A JP 2002030038A JP 2000214742 A JP2000214742 A JP 2000214742A JP 2000214742 A JP2000214742 A JP 2000214742A JP 2002030038 A JP2002030038 A JP 2002030038A
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acid ester
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Toshimasa Katagiri
利真 片桐
Kenji Uneyama
健治 宇根山
Ryoichi Tajima
良一 田嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 センサ、アルカリイオン電池などの有機電解
質材料又はイオン伝導体として好適に使用することがで
きる新規なトリフルオロ乳酸エステル化合物及びその製
造方法並びに該物質を構成単位とする分子集合体及びそ
の構築方法を提供する。 【解決手段】 本発明の新規なトリフルオロ乳酸エステ
ル化合物は、次の一般式(1)又は(2) (CF3-CH(OH)-COO)n-R (1) (CF3-*CH(OH)-COO)n-R (2) (両式中、*Cは不斉中心の炭素原子を示し、Rは直鎖
状、分枝状、又は環状の構造を持つn価の炭化水素基を
示し、nは2〜6の整数を示す。)で表わされ、トリフ
ルオロ乳酸、光学活性なトリフルオロ乳酸又はそれらの
誘導体と上記Rを残基とするポリオールとの反応から得
られる。特に、前記トリフルオロ乳酸エステル化合物を
結晶化することにより、アルカリイオン電池などのイオ
ン伝導体として好適な多孔質構造を形成することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トリフルオロ乳酸部分
を複数有するエステル化合物及びその製造方法並びに該
化合物を構成単位とする分子集合体及びその構築方法に
関するものである。特に本発明は、光学活性なトリフル
オロ乳酸部分を複数有するエステル化合物及びその製造
方法並びに該物質を構成単位とする分子集合体及びその
構築方法に関する。本発明の前記エステル化合物は液体
状態又は溶液状態で電池材料である有機電解質又はその
前駆体として、また、前記化合物を構成単位とする結晶
性分子集合体は、センサ、電池などの電解質に好適であ
る。更に、分子集合体は、将来的に開発が強く望まれて
いる分子コンピューターの構成要素である分子素子や分
子導線として利用される高い可能性を持つものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、分子間相互作用の制御は種々
の新機能物質の創製において重要な課題である。例え
ば、液晶は分子間相互作用を制御することにより液体の
運動性と結晶の規則性を併せ持ち、特にその電場への応
答能力を表示材料として利用することにより産業上広く
利用されるに至っている。また、医薬品においてその医
薬品の作用部位である酵素又は受容体と作用物質である
医薬品分子との間の分子間相互作用がその医薬品として
の効能を決定している。更に、これらの医薬品分子など
の有用な光学活性な物質を効率よく合成する不斉合成反
応において、その中心課題は原料と試薬と触媒との間の
分子間相互作用の制御そのものである。分子間相互作用
のなかでも水素結合は生体内における分子認識の重要な
要素であり、例えば、DNAやRNAなどの遺伝情報物質にお
いてその遺伝情報の蓄積や複写あるいは発現などにおい
て中心的な役割をはたす分子間相互作用である(例え
ば、G. A. Jeffrey著、「An Introduction to Hydrogen
Bonding」Oxford (1997)参照)。しかし、この水素結
合の制御方法、及びその制御に関する分子設計的な知見
や指針は現在までのところまだ十分ではなく、特に新し
い形式の水素結合による分子間相互作用の制御方法の開
発は広く求められている。
【0003】近年、固体電解質リチウム二次電池は、充
電再生可能な、しかも安全な未来の電池として、その開
発が嘱望されている。しかし、現状においてその固体電
解質は多孔質のポリマーに液体状の有機電解質を染み込
ませたものであり、完全な固体ではないため、依然とし
て液漏れの危険がある。また、その構造はポリマーと溶
液からなる規則性の乏しいものであるため、その網目を
くぐり金属樹の析出による回路短絡の恐れを常に抱えて
いる。それを防ぐためにはセパレーターとして網様構造
を持つ繊維膜を用いるが、ここでは液体電解質溶液が必
須となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な現状を鑑みてなされたものである。すなわち、近傍に
存在するフッ素原子の効果を利用して分子内、特には分
子間に水素結合を形成せしめ、この水素結合を行う構成
部分を複数個利用して新たな分子構造体を構築し、結晶
状態にすることにより水素結合網様構造を規則正しく配
置し、材料として種々の産業に利用可能な形とすること
を目的とするものであり、分子素子材料として有用なト
リフルオロ乳酸部分を複数有する新規なエステル化合物
及びその製造方法並びに該物質を構成単位とする分子集
合体及びその構築方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の一般式
(1)
【化7】(CF3-CH(OH)-COO)n-R (1) で表わされる新規なトリフルオロ乳酸エステル化合物、
特には次の一般式(2)
【化8】(CF3-*CH(OH)-COO)n-R (2) で表わされ、トリフルオロメチル基の結合している炭素
原子*Cを不斉中心とする光学活性体(光学活性なトリ
フルオロ乳酸エステル化合物)及びその製造方法であ
る。
【0006】また、本発明は、前記一般式(1)又は
(2)で表されるトリフルオロ乳酸エステル化合物を構
成単位とし、好ましくは当該化合物分子を規則的に集積
されてなる分子集合体、及びその構築方法である。ま
た、本発明は、トリフルオロ乳酸エステル化合物の前記
分子集合体にアルカリ金属塩を含有させた、好ましくは
更に有機溶媒を含有させたイオン伝導体である。また、
本発明は、トリフルオロ乳酸エステル化合物を含有する
アルカリイオン電池用電解液である。更に、本発明は、
イオン伝導体又は電解液を含むアルカリイオン電池であ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の上記一般式(1)又は
(2)で表される化合物において、Rは直鎖状、分枝
状、又は環状の構造を持つn価(2〜6価)の炭化水素
基又はフッ化炭化水素基である。すなわち、アルキル
基、シクロアルキル基、又はアリール基から(n−1)
個の水素原子を取り除いた形の炭化水素基又は該炭化水
素基の水素原子の少なくとも一部をフッ素原子に置き換
えた形のフッ化炭化水素基が相当し、更に、鎖状炭化水
素、シクロ環及び/又はベンゼン環を有する、即ちアル
キル基、シクロアルキル基、又はアリール基が組み合わ
された形の2〜6価の炭化水素基であってもよい。更
に、Rは、水酸基、アルキルオキシ基、アリールオキシ
基、メルカプト、アルキルチオ基、アリールチオ基、ア
ミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基などの置
換基を有していてもよい。また式中のnは2から6まで
の整数を表わす。
【0008】Rとして、4〜20個の炭素原子を有する
炭化水素基が好ましく、具体的には、テトラメチレン
基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチ
レン基、デカメチレン基、及びこれらにおける水素原子
の少なくとも一部をフッ素原子で置き換えた形の2,2,3,
3-テトラフルオロテトラメチレン基、2,2,3,3,4,4-ヘキ
サフルオロペンタメチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタ
フルオロヘキサメチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7-
ドデカフルオロヘキサメチレン基、更に、これらのフッ
素又は水素原子の単数又は複数を前記置換基で置き換え
たポリメチレン基などの2価の炭化水素基が挙げられ
る。更に、これら2価の炭化水素基からフッ素原子、水
素原子及び/又は前記置換基が1〜4個取り除かれた形
の3〜6価の炭化水素基が挙げられる。また、Rとして
は、上記の鎖状炭化水素基の炭素鎖の中又は端部にシク
ロ環、芳香族環などを単数又は複数含む炭化水素基も含
まれるものであってもよい。特に、1,6-ヘキサメチレン
基などの直鎖状炭化水素基又は相当するフッ化炭化水素
基でなる化合物は、これを使うことによって後述のよう
にトリフルオロ乳酸部分の相対的配置を固定し、アルカ
リイオン電池への使用に好適な分子集合体を構築するこ
とが容易になり好ましい。
【0009】上記一般式(1)又は(2)で表される化
合物は、次の一般式(3)又は(5)
【化9】CF3-CH(OH)-COOH (3)
【化10】CF3-*CH(OH)-COOH (5) で表されるトリフルオロ乳酸又はその誘導体と、上述の
Rが残基に相当するn価(2〜6価)の多価アルコール
とから得ることができる。即ち、このエステル化合物
は、上記一般式(3)又は(5)で表わされるトリフル
オロ乳酸又は光学活性なトリフルオロ乳酸、或いはそれ
らの誘導体(例えば、無水物、塩化物、メタノール又は
エタノールとの低級エステル化物など)を、一般式
(4)
【化11】 R-(OH)n (4) で表わされる複数個の水酸基を持つアルコール化合物と
を、必要により(脱水)縮合触媒の存在下に加熱してエ
ステル化ないしエステル交換反応をすることにより容易
に製造することが可能である。一般式(4)において、
Rは直鎖状、分枝状、又は環状の構造を持つn価の炭化
水素基を示し、置換基を有していてもよい、nは2〜6
の整数を示し、これらの詳細は、上述の一般式(1)又
は(2)に関するものと同じである。
【0010】この原料化合物であるトリフルオロ乳酸
は、特に一般式(5)で表わされる光学活性体を好まし
く使用することができ、光学活性を有するトリフルオロ
乳酸は、発明者等が以前開発した方法により安価かつ簡
便に高純度で得ることができる(特開平5−70406
号公報参照)。脱水縮合触媒としては、硫酸、スルホン
酸、ポリリン酸、ジシクロヘキシルカルボジイミド等を
好ましく用いることができ、特に硫酸は高効率で反応を
進行せしめ、後処理時に除去しやすく好ましい。反応は
室温又はアルコールの沸点までの加熱条件で行うのが好
ましいが、反応の促進のためベンゼンなどの反応溶媒の
加熱還流条件下で行うのがより好ましい。この脱水縮合
反応の溶媒はベンゼン以外に当該反応条件に対して反応
しない有機溶媒一般(例えば、ヘキサン、エーテル、そ
れらの混合溶媒等)を用いることができるが、特にベン
ゼンは加温還流条件下で水を共沸混合物として容易に除
去できるので、より好ましい。
【0011】以上のようにして、本発明の上記一般式
(1)又は(2)で表されるトリフルオロ乳酸エステル
化合物又はその光学活性体(以下、特に断らない限り、
単にトリフルオロ乳酸エステル化合物又はエステル化合
物という。)を得ることができる。エステル化合物は、
残存する溶媒の濃度や温度によって異なるが、溶液とし
て、或いは凝集状又は結晶状の分子集合体として得られ
る。特に、結晶体として本発明の分子集合体は、前記エ
ステル化合物の分子を構成単位として規則的に集積した
網様構造、立体的には、トンネル構造又は規則性の高い
多孔質構造を有している。更に、得られた結晶を適当な
有機溶媒を用いた再結晶法あるいは溶融再結晶法等の通
常の結晶化法によって処理することにより、純度及び規
則度が更に向上したトリフルオロ乳酸エステル化合物の
分子集合体を得ることができる。
【0012】再結晶に用いる溶剤としては、特に限定す
るものでなく、トリフルオロ乳酸エステルを分解した
り、該化合物と反応せず、該化合物を溶解し、蒸発しや
すい溶媒を使用することができる。このような溶媒とし
て、トルエン、ヘキサン、エーテル、塩化メチレン、ク
ロロホルム、N-メチル-2-ピロリジノン(NMP)、及びこれ
らの混合溶媒などが例示できる。中でも、汎用的(安価
で入手性が高い)で、溶解性、蒸発性に優れるヘキサン
-エーテル混合溶媒系、ヘキサン-クロロホルム混合溶媒
系が好ましい。また、再結晶化は、溶媒の沸点以下の温
度で溶解した後、加熱及び/又は減圧し、溶媒を蒸発除
去することにより行うことができる。
【0013】以下に、本発明の分子集合体が規則性に優
れた構造を示す科学的な根拠についてまとめる。本発明
のきっかけとなった知見として、発明者は以前75% eeの
トリフルオロ乳酸エステルを蒸留するとその光学純度の
不均化を起こす現象を発見し、報告している[T. Katagi
ri, C. Yoda, K. Furuhashi, K. Ueki, T. Kubota, Che
m. Lett., 1996, 115-116.]。この光学純度の不均化現
象、あるいは光学純度による沸点の大きな変化はフッ素
を持たない乳酸エステルでは見ることができないことよ
り、この現象においてフッ素の大きな寄与が予想され
た。また、我々の見つけたトリフルオロ乳酸の光学純度
の不均化現象は、この化合物の沸点がその光学純度によ
り大きく変化することから、液体の構造に依存するもの
であると推測される。即ち、光学活性体間でのホモ、ヘ
テロの水素結合による分子間相互作用のエネルギー的な
違いが大きな沸点の差を産み出したものと推測された。
【0014】分子不斉を他の分子が認識する場合、2つ
の要求がある。1つは1つの分子が3本以上の分子間相
互作用でその分子構造が立体的に固定、認識されている
ことである。他の分子がその分子の立体を認識するため
には当然立体の次元数以上の箇所での分子間相互作用が
必要となる(J. Seyden-Penne著 「Chiral Auxiliarie
s and Ligands in Asymmetric Synthesis」 John Wiley
& Sons, (1995))。2つ目はその分子のコンフォメ
ーションがある程度固定されていることである。認識さ
れる分子のユニットが自由回転可能な状態であれば、そ
の回転している置換基の大きさなどの認識が難しくなる
ことは容易に想像される。
【0015】このトリフルオロ乳酸エステルのように比
較的小さな分子においては、このような多くの分子間結
合を形成することは難しい。例えば、このトリフルオロ
乳酸エステルにおいて主要な分子間力を水素結合と仮定
すれば、確かに分子間水素結合のアクセプターとしては
カルボニル酸素、エステル酸素、トリフルオロメチル基
の3つのフッ素、及び水酸基の酸素と、分子内のトリフ
ルオロ乳酸残基1個あたり6個もの候補原子が存在す
る。一方、分子間水素結合のドナーは1つの水酸基しか
存在しない。従って上記のような同一構造の自己分子に
よる不斉の認識は、従来の常識では困難であるとされて
きた。
【0016】しかし、このトリフルオロ乳酸エステルの
X線結晶構造解析の結果、このトリフルオロ乳酸エステ
ルの水酸基は分子内で3箇所、分子間で3箇所の水素結
合を持つことが示唆され、更に結晶内にこの水素結合に
よる水素結合ネットワークを形成していた(後述の実施
例1の図2参照)。この水素結合とその形成するネット
ワークを利用し、分子集合体を規則正しく並べることが
可能であると考えられる。また、この水素結合ネットワ
ークは、隣接する分子間で水素結合する水酸基が約2.82
オングストロームの間隔で整列しており、この水酸基の
プロトンは近接した水酸基と共有された状態にあるた
め、イオン伝導体、特にプロトンの伝導体としての能力
を期待できる。
【0017】以下の実験においても述べるが、この水素
結合ネットワークはアルコール部分由来の構造に関わら
ず常に同じ繰り返し構造を持つことが実験の結果確認さ
れた。これは、この水素結合ネットワークの形成により
エネルギー安定化の程度が非常に大きなものであること
を示唆しており、一定周期(約5.1オングストローム)
ごとに分子、特にはその機能性部位を並べる手段として
有用である。更にその機能性部位としてトリフルオロ乳
酸構造を導入することにより、より強固に周期的構造を
構築することが可能になる。従って、複数個のトリフル
オロ乳酸構造を持つ本発明の化合物は強固な分子集合体
を特に結晶状態で構築できる。但し、赤外吸収スペクト
ルの結果等から、この化合物の分子集合は既に液体状態
において、沸点の液体状態においてもある程度保持され
ていることが示されており、このような分子集合体形成
能力の発現は結晶状態に限らず、広く凝集系において見
られる。
【0018】また、本発明は、トリフルオロ乳酸エステ
ル化合物の分子集合体にアルカリ金属塩を含有するイオ
ン伝導体であり、該イオン伝導体は更に有機溶媒を含有
することが好ましい。分子集合体は、上記のように分子
間水素結合の作用を受けて分子が規則的に集合、集積さ
れた分子集合体であり、略平面的に見れば網状構造を、
厚く立体的な結晶状態ではトンネル構造又は多孔質構造
を有している。アルカリ金属塩(又は、アルカリ金属イ
オン)はその間隙に、好ましくは有機溶媒と共に入り込
み、保持されてイオン伝導体を形成することができる。
【0019】本発明のイオン伝導体に用いる有機溶媒と
して、アルカリ金属塩を解離、溶媒和するものであり、
後述のアルカリ金属塩に対して不活性な有機溶媒であれ
ばよく、特に限定するものではない。例えば、炭酸エチ
レン、炭酸プロピレン、γ-ブチロラクトン、ジメチル
スルホキシド、メチルピロリドンなどの非プロトン性高
誘電率溶媒が好ましく用いることができる。また、イオ
ン伝導体の導電率を向上するために、これらの溶媒に非
プロトン性低粘度溶媒を混合して使用することもでき
る。このような低粘度溶媒としては、炭酸ジメチル、ジ
メトキシエタン、テトラヒドロフラン、2-メチルテト
ラヒドロフランなどが挙げられる。本発明のイオン伝導
体用の溶媒として、炭酸プロピレンと非プロトン性高誘
電率溶媒との混合溶媒が特に好ましい。
【0020】また、本発明のイオン伝導体を構成するア
ルカリ金属塩としては、Li塩、Na塩、K塩が好ましく、L
iClO4、LiCF3SO3、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiIなどのLi
塩が特に好ましい。前期例示のLi塩のLiをNa又はKでそ
れぞれ置き換えた形のNa塩又はK塩も使用できることは
断るまでもない。
【0021】本発明のトリフルオロ乳酸エステル化合物
は、炭化水素基R末端に位置する2〜6個のトリフルオ
ロメチル基とそれらを結合する-CH(OH)-COO-基の炭素骨
格により1個乃至複数個の凹部を有する化合物であり、
更に、分子は上記のように規則的に集合されるため凹部
が連なったトンネル構造の分子集合体が形成される。こ
の凹部及び特にトンネル構造は、フッ素原子の効果もあ
り、カチオンを取り込む機能を有している。更に、トリ
フルオロメチル基の数と炭化水素基Rの長さなどを制御
することによって取り込むカチオンの種類や量を調整す
ることもできる。このようにカチオンを取り込んだ状態
で結晶化したとき、取り込まれたカチオンは移動可能な
状態であるとみられる。その結果、特定のカチオンを取
り込んだ常温で固体のイオン伝導体を形成できるので、
リチウムイオン電池、固体センサ、コンデンサ、エレク
トロクロミック素子などの電子機器に固体電解質として
好適に用いることができる。リチウムイオン電池に関し
ては、従来の非水電解液は環状炭酸エステルを含有する
混合溶媒を使用することが一般的であり、リチウムイオ
ンの特に活性物質近傍における溶媒和が不安定になると
いう問題がかねてより指摘されていた。本発明のトリフ
ルオロ乳酸エステル化合物及びそのイオン伝導体は、非
水電解液への添加により、キャリアであるリチウムイオ
ンを上記凹部及びトンネル構造に安定に配位することが
できる。以上から、本発明は、トリフルオロ乳酸エステ
ル化合物でなるアルカリ電池用電解質を包含し、更に前
記イオン伝導体又は前記電解質を含むアルカリ電池を包
含する。
【0022】
【実施例】実施例1:次の一般式(6)の光学活性なト
リフルオロ乳酸エステルの調製
【化12】 CF3-*CH(OH)-COO-(CH2)6-OC(O)- *CH(OH)-CF3 (6) 一般式(6)の化合物は、1,6-ヘキサンジオール1分子
に光学純度95%以上を有する光学活性なトリフルオロ
乳酸2分子を付加させたエステル化合物である。トリフ
ルオロ乳酸20 mmol (2.9 g)と1,6-ヘキサンジオール5 m
mol (0.60g) を約30 mlのベンゼンに溶かし、そこへ濃
硫酸約0.05 gを加え、この反応混合液を100〜120℃の油
浴を用いて加温し、還流溶媒をモレキュラーシーブ4Aを
用いて脱水を行った。4時間の間加熱還流下に反応を行
った後、反応溶液を室温に戻し、これをシリカゲルクロ
マトグラフィーに通して、未反応のトリフルオロ乳酸と
触媒の濃硫酸を除去した。更に揮発性の成分を減圧条件
下で留去し、そこにエチルエーテル、次いでヘキサンを
加えた。室温でヘキサン-エチルエーテル溶液から溶媒
を気散させて溶媒の濃度を徐々に変化させる方法により
結晶化し、一般式(6)の化合物約0.6gを収率約53%で
調整した。
【0023】この化合物はX線結晶構造解析法により、
上記に述べたような水素結合ネットワークの網状ないし
多孔質構造を持つものであることが確認された。化合物
の構造を三次元的に表すオルテップ(ORTEP)図を図1
に示す。図中、トリフルオロ乳酸エステルを構成する原
子を示す符号の先頭のアルファベットC、F、H及びOは、
それぞれ炭素、フッ素、水素及び酸素原子を示す。ま
た、トリフルオロ乳酸エステルの結晶の状態及びその分
子間及び分子内の水素結合の状態を模式的に図2に示
す。図2において、実線は通常の化学結合を示し、ハッ
チの線は水素結合(濃い線は分子内水素結合、淡い線は
分子間水素結合)を示す。同図から分子は規則性を持っ
て整然と配列され、網様の構造であることが分かる。更
に、水素結合がその構造を維持するために重要な役割を
演じていることがうかがえる。
【0024】なお、得られた上記一般式(6)のトリフ
ルオロ乳酸エステルは、次の物性を有するものであっ
た。 19F-NMR(CDCl3): delta 85.7 (d, 6F, J=7Hz) ppm (C6F
6 as 0 ppm). 1H-NMR(CDCl3): delta 1.41(m, 2H), 1.73(m, 2H), 3.4
5(d, 1H), 4.22-4.55 (m, 3H) ppm (TMS as 0
ppm) IR(KBr) 3440, 1750, 1738 cm-1
【0025】実施例2:トリフルオロ乳酸エステルの分
子集合体及びイオン伝導体 実施例1で合成したエステル化合物約0.1gを、N-メチル
-2-ピロリジノン(NMP)約0.3gに溶解した。溶液をSUS304
製の円盤(φ15)上に載せ、80℃で1時間減圧しNMPを揮発
させて、エステル結晶を析出させた。エステル結晶を円
盤で挟み、交流インピーダンス測定から25℃におけるイ
オン導電率を求めた。また、プロトン以外のカチオンの
エステル中でのイオン導電率を測定するために、エステ
ルと塩との複合化を行った。エステル約0.1gに表1の各
塩(LiClO4及びKClO4)をそれぞれエステルとのモル比
が1:1になるように加え、NMPと水の混合溶媒に溶解し
た。溶液をエステルと同じ上記の手順で処理し、エステ
ルとアルカリ金属塩とを複合化したイオン伝導体の25℃
におけるイオン導電率を測定した。測定結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】 ──────────────────────── 複合塩 塩濃度[%] 導電率[S/cm] ──────────────────────── 無し 0 1×10-8 LiClO4 22.3 3×10-7 KClO4 27.3 2×10-7 ─────────────────────────
【0027】実施例3 炭酸エチレンと炭酸ジメチル(体積比1:1)の混合溶媒1L
に6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)1Mを溶解させた
後、実施例1で調製したエステル化合物を1%溶解させ電
解液とした。ポリフッ化ビニリデン粉末(呉羽化学製KF1
100)7gにN-メチル-2-ピロリジノン85gを加えて溶解させ
た。マンガン酸リチウム(LiMn2O4)粉末85gと炭素微粉
(電気化学製HS-100)8gを混合した後、ポリフッ化ビニリ
デン溶液に加えて攪拌し、粉体を均一に分散させた。分
散液をアルミ箔上に塗布し、80℃で1時間加熱してN-メ
チル-2-ピロリジノンを揮発除去した。この積層物を1to
n/cm2の圧力でプレスし、正極を作製した。
【0028】ポリフッ化ビニリデン粉末(呉羽化学製KF1
100)9gにN-メチル-2-ピロリジノン91gを加えて溶解させ
た。炭素粉末(呉羽化学製カーボトロンP)91gをポリフッ
化ビニリデン溶液に加えて攪拌し、粉体を均一に分散さ
せた。分散液を銅箔上に塗布し、80℃で1時間加熱して
N-メチル-2-ピロリジノンを揮発除去した。この積層物
を1ton/cm2の圧力でプレスし、負極を作製した。正極、
ポリプロピレン製多孔質フィルムからなるセパレーター
と負極に上記電解液を浸透させ、市販のコインセル(規
格CR2032)中にこの順序で組み込んだ後、密封し試験セ
ルとした。また、比較のために、上記電解液の調製にエ
ステル化合物を用いなかった以外は全て上記と同じ方法
で比較用試験セルを作製した。
【0029】以上のようにして作製した試験セルそれぞ
れについて、電流値:0.1C(約100μA)、カットオフ電
圧:2〜4.5V、温度60℃で100回充放電を繰り返して充放
電容量を測定した。試験セルのサイクル特性を、第100
サイクルの放電容量を第1サイクルの放電容量で除した
値(サイクル維持率)を算出し評価した。エステル化合
物無添加の比較用試験セルは、サイクル維持率16%であ
るのに対して、本発明のトリフルオロ乳酸エステル化合
物を1%添加したセルのサイクル維持率は、31%と高い
値を示した。
【0030】
【発明の効果】本発明は、トリフルオロ乳酸部分を複数
有する新規なエステル化合物及びその分子集合体に関す
るものであり、エステル化合物は複数の突出したトリフ
ルオロメチル基で形成された凹部を分子内に有し、複数
の分子は水素結合によって規則正しく配置され、凹部を
網目又はトンネルとする網様構造又は多孔質構造を有す
る分子集合体の水素結合ネットワークを形成する。特に
分子間水素結合の水酸基のプロトンが共有された状態に
あるため、イオン伝導体、プロトンの伝導体として有用
であり、特にLi塩を含有させ、固体センサ、アルカリイ
オン電池などの有機電解質として好適に使用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化合物の構造を三次元的に表すオルテップ(OR
TEP)図
【図2】トリフルオロ乳酸エステルの分子集合体(結
晶)における分子間及び分子内の水素結合の状態を示す
模式図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 宇根山 健治 岡山県赤磐郡山陽町山陽団地四丁目4の8 (72)発明者 田嶋 良一 埼玉県戸田市新曽南3丁目17番35号 株式 会社ジャパンエナジー内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB99 AC84 AD17 BM10 BM71 BN10 BT12 KA06 KF10 5H029 AJ15 AK03 AL06 AM03 AM05 AM07 AM12 EJ11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】(CF3-CH(OH)-COO)n-R (1) (式中、Rは直鎖状、分枝状、又は環状の構造を持つn
    価の炭化水素基又はフッ化炭化水素基を示し、置換基を
    有していてもよい、nは2〜6の整数を示す。)で表わ
    される新規なトリフルオロ乳酸エステル化合物。
  2. 【請求項2】 次の一般式(2) 【化2】(CF3-*CH(OH)-COO)n-R (2) (式中、*Cは不斉中心の炭素原子を示し、Rは直鎖
    状、分枝状、又は環状の構造を持つn価の炭化水素基又
    はフッ化炭化水素基を示し、置換基を有していてもよ
    い、nは2〜6の整数を示す。)で表わされ、炭素原子
    *Cを不斉中心とする光学活性を有する新規なトリフル
    オロ乳酸エステル化合物。
  3. 【請求項3】 次の一般式(3) 【化3】CF3-CH(OH)-COOH (3) で表わされるトリフルオロ乳酸、又はその誘導体と、次
    の一般式(4) 【化4】 R-(OH)n (4) (式中、Rは直鎖状、分枝状、又は環状の構造を持つn
    価の炭化水素基又はフッ化炭化水素基を示し、置換基を
    有していてもよい、nは2〜6の整数を示す。)で表わ
    されるn個の水酸基を持つアルコールとを作用させるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載される一般式(1)の
    トリフルオロ乳酸エステル化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 次の一般式(5) 【化5】CF3-*CH(OH)-COOH (5) (式中、Rは直鎖状、分枝状、又は環状の構造を持つn
    価の炭化水素基又はフッ化炭化水素基を示し、置換基を
    有していてもよい、nは2〜6の整数を示す。)で表わ
    される炭素原子*Cを不斉中心とする光学活性なトリフ
    ルオロ乳酸、又はその誘導体と、次の一般式(4) 【化6】 R-(OH)n (4) (式中、Rは直鎖状、分枝状、又は環状の構造を持つn
    価の炭化水素基又はフッ化炭化水素基を示し、置換基を
    有していてもよい、nは2〜6の整数を示す。)で表わ
    されるn個の水酸基を持つアルコールとを作用させるこ
    とを特徴とする、請求項2に記載される一般式(2)で
    表される光学活性なトリフルオロ乳酸エステル化合物の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載される一般式(1)のト
    リフルオロ乳酸エステル化合物を構成単位とする分子集
    合体。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載される一般式(2)の光
    学活性なトリフルオロ乳酸エステル化合物を構成単位と
    する分子集合体。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載される一般式(1)のト
    リフルオロ乳酸エステル化合物、又は請求項2に記載さ
    れる一般式(2)の光学活性なトリフルオロ乳酸エステ
    ル化合物を結晶化することを特徴とする、それぞれ当該
    トリフルオロ乳酸エステル化合物を構成単位とする分子
    集合体の構築方法。
  8. 【請求項8】 結晶化することにより、複数の分子を規
    則的に集積させる請求項7記載の構築方法。
  9. 【請求項9】 トリフルオロ乳酸エステル化合物又は光
    学活性なトリフルオロ乳酸エステル化合物を結晶化する
    ことにより、複数の分子を規則的に集積された構造を有
    す請求項5又は6記載の分子集合体。
  10. 【請求項10】 請求項5又は6記載の分子集合体にア
    ルカリ金属塩を含有させたことを特徴とするイオン伝導
    体。
  11. 【請求項11】 更に、有機溶媒を含有させた請求項1
    0記載のイオン伝導体。
  12. 【請求項12】 請求項1又は2記載のトリフルオロ乳
    酸エステル化合物又は光学活性なトリフルオロ乳酸エス
    テル化合物を含有することを特徴とするアルカリイオン
    電池用電解液。
  13. 【請求項13】 請求項10又は11に記載のイオン伝
    導体又は請求項12に記載の電解液を含むことを特徴と
    するアルカリイオン電池。
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