JP2002027654A - ブレーカの自動投入遮断装置及びブレーカ操作機構 - Google Patents

ブレーカの自動投入遮断装置及びブレーカ操作機構

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JP2002027654A
JP2002027654A JP2000205543A JP2000205543A JP2002027654A JP 2002027654 A JP2002027654 A JP 2002027654A JP 2000205543 A JP2000205543 A JP 2000205543A JP 2000205543 A JP2000205543 A JP 2000205543A JP 2002027654 A JP2002027654 A JP 2002027654A
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breaker
circuit
load
lever
interruption
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Yasuhiro Shimojima
康弘 下嶋
Masahiro Azuma
正博 東
Susumu Kamimura
晋 上村
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Otowa Electric Co Ltd
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Otowa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーカ4が雷サージによって遮断した場
合のみ再投入し、故障した負荷機器2への電源供給をな
くす。雷サージ以外の原因によって自己遮断した負荷
機器2を復帰させるためブレーカ4を一時遮断する。
自動遮断動作時に人為操作しないと再投入えきないブレ
ーカ4の自動再投入を可能にする。 【解決手段】 遮断検出センサ7による遮断検出に、
サージ検出回路6で雷サージが検出されているとことを
条件に、ブレーカ4を再投入する。負荷電流が設定値
より下回ったことを条件に負荷遮断検出回路39で負荷
遮断を検出して、ブレーカ4を遮断し、所定時間後に再
投入させる。ブレーカレバー18をを挟む操作体22
をカム装置21によって往復運動させ、ブレーカレバー
18を遮断直後の位置から正規の遮断位置まで移動させ
た後に再投入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導雷サージによ
りブレーカが遮断動作したときのみ自動的にブレーカを
再投入するブレーカの自動投入遮断装置、負荷の電源回
路が自己遮断したとき、その復旧のためブレーカを一時
的に遮断動作させるブレーカの自動投入遮断装置、及び
遮断動作時にブレーカレバーが中間の遮断位置に止ま
り、正規の遮断位置に移動させてからでないと再投入が
出来ないブレーカの自動再投入を可能にするブレーカ操
作機構に関する。
【0002】
【従来の技術】電源回路には、負荷異常が発生した場合
に、他の電源系統に事故を波及させないため系統から電
源を切り離すブレーカ(開閉器)を設置することが義務
付けられている。このブレーカは、一般に、過電流検出
時に遮断動作をするノーヒューズブレーカと、過電流検
出に加え漏電検出時にも遮断動作をする漏電ブレーカが
ある。
【0003】これらのブレーカは負荷異常の他に、雷サ
ージで遮断動作をすることがある。これは、例えば電源
ラインや通信ライン、又は設置線を通して雷サージが機
器に進入するとき、この雷サージをブレーカが負荷異常
と区別できずに検出し、遮断動作をするものである。こ
の発生頻度は、山間部の無人中継所等において、かなり
高いものになっている。
【0004】このように、雷サージによって遮断動作が
起きても、一般に、負荷機器には、アレスタ(高電圧印
加時に低抵抗となり、電圧を低く抑える特性を持つ避雷
器)が設置され雷サージから保護されているので、雷サ
ージによってブレーカが遮断動作した場合には、ブレー
カを再投入すれば機器は正常に動作する場合が多い。
【0005】しかし、この雷サージに対する再投入操作
は、特に、山間部の無人中継所等の無人設備の保守要員
にとっては大きな問題となる。これは具体的には、遮断
動作が起きる度に出動を余儀なくされ、ブレーカを再投
入しても異常のない場合が殆どというもので、再投入ま
での時間的ロスや保守要員の出動に係る経費は多大なも
のになる。
【0006】そこで、ブレーカが遮断動作したとき自動
的に再投入することで、時間的、経費的な損失を防止す
る様々な自動再投入方式が提案されている。
【0007】例えば、本出願人は、遮断動作したとき1
0秒後に再投入を行うが、一定時間内に再投入した回数
が一定数(例えば5回)になったとき永久遮断とするノ
ーヒューズブレーカを製造販売している。
【0008】また、このように再投入回数を制限するノ
ーヒューズブレーカとして、特開平10−322877
号公報には、ブレーカが遮断動作したときの過電流の継
続時間を計測しておき、この継続時間がt秒以上のとき
と、t秒未満のときで、再投入の制限回数を異ならせる
ものも提案されている。
【0009】さらに、本出願人は、遮断動作したとき1
0秒後に再投入を行うが、所定時間(例えば2秒)が経
過する前に再遮断動作した場合には永久遮断とし、再投
入後の遮断動作が前記所定時間を経過した後に起った場
合は、再投入動作を繰り返して行うノーヒューズブレー
カも製造販売している。
【0010】また、本出願人が製造販売しているノーヒ
ューズブレーカの再投入機構は、カムとリンク機構によ
って、モータの回転を操作爪の往復運動に変えるもの
で、この操作爪によってブレーカレバーを投入方向にの
み動かし、投入後は、操作爪によるブレーカレバーの拘
束を解除し、ブレーカの遮断動作を妨げないようにして
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の再投入方式
は、ブレーカが遮断したときは無条件に再投入動作を行
うものである。再投入後に、ブレーカが遮断動作をした
場合は、その発生状況により負荷異常を判定して永久遮
断としているが、負荷に故障があったときでも、必ず再
投入が行われる。このため、故障した負荷に電源が再供
給され負荷の故障を増大させるおそれがある。これは、
故障負荷を速やかに電源線から切り離すという、本来の
ブレーカの機能から見て好ましいものではない。
【0012】また、最近の送配電用通信器等の設備の電
源回路には、スイッチング電源が多用されている。この
スイッチング電源は、雷撃から内部回路を保護するため
に、サージ電圧を検出したとき電源側を切り離して自動
停止する自己遮断回路を持つ場合が多い。これは、雷撃
に対してブレーカが遮断動作をすることを見越し、ブレ
ーカよりも早く電源遮断を行って、より確実に内部回路
を保護しようとするものである。この自己遮断回路の復
帰は、一般に、外部からの電源供給を一旦断った後に電
源供給を再開することによって行われる。
【0013】しかし、このような電源の自己遮断回路を
持つ装置では、ブレーカが遮断動作をしないノイズ、例
えばインバータの発生する高調波ノイズによって、電源
側を切り離すことがある。このときは、保守要員が、現
場に行って復旧操作をするまで装置が停止し、例えば、
送配電用通信器では通信不能になるという事態が発生す
る。
【0014】さらに、最近のブレーカは遮断動作する
と、レバーが、図11(a)に示す投入位置から、図1
1(b)に示す中間位置まで落ちるが、図11(c)に
示すように、一旦レバーを最下位置の正規の遮断位置ま
で移動させないと、図11(a)に示す投入位置に再投
入できない構造のものが増加している。これは、ブレー
カの遮断機能による遮断位置を中間位置とし、人為的に
遮断させた場合の最下位置と異ならせ、保守要員にブレ
ーカによる遮断動作があったことを確認させるためであ
る。このような構造のブレーカに対しては、ブレーカレ
バーを投入方向にのみ動かす従来の再投入機構は使用で
きない。
【0015】そこで、本発明は、ブレーカが遮断動作し
たとき、雷サージが発生しているときのみ再投入動作を
行って故障負荷に負担をかける再投入をなくす装置と、
負荷の電源遮断を検出したときは、一旦ブレーカを遮断
させ、その後にブレーカを投入することにより、負荷装
置の電源回路の復帰を行わせる装置と、レバーを最下位
置に移動させないと再投入できないブレーカに対して、
自動再投入を可能にするブレーカ操作機構を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1にかか
るブレーカの自動投入遮断装置は、ブレーカから負荷の
接地側に流れる漏洩電流を検出する漏洩電流検出回路
と、検出された漏洩電流が設定値を超えたことにより雷
サージの発生を検出するサージ検出回路と、ブレーカの
遮断動作を検出する遮断検出センサと、ブレーカレバー
を動かすことにより遮断動作をしたブレーカを再投入す
るブレーカ操作機構と、ブレーカが遮断動作したときサ
ージ検出回路によって雷サージが検出されているとき
は、所定時間後にブレーカ操作機構にブレーカを再投入
させ、雷サージが検出されていないときはブレーカ操作
機構による再投入を中止する制御回路を具備したことを
特徴とする。
【0017】本発明の請求項2にかかるブレーカの自動
投入遮断装置は、ブレーカから負荷に流れる電流を検出
する負荷電流検出回路と、負荷電流が設定値より下回る
ことにより負荷の電源回路の自己遮断を検出する負荷遮
断検出回路と、ブレーカレバーを動かすことによりブレ
ーカを遮断及び投入するブレーカ操作機構と、負荷の電
源回路の自動遮断を検出したときは、ブレーカ操作機構
によってブレーカを遮断させた後、負荷に合せて設定し
た所定時間の経過後に再投入動作をさせる制御回路とを
具備したことを特徴とする。
【0018】本発明の請求項3にかかる発明は、請求項
2に記載したブレーカの自動投入遮断装置において、制
御回路がブレーカ操作機構によりブレーカを再投入した
とき、所定秒数以内にブレーカが遮断動作をしたとき
は、それ以後の再投入を中止する機能を持つことを特徴
とする。
【0019】本発明の請求項4にかかるブレーカの操作
機構は、ブレーカレバーの揺動方向の両端を挟み、ブレ
ーカレバーの揺動方向に往復運動可能に取付けられた操
作体と、この操作体に併設され減速機構を介してモータ
の回転力を受ける回転体と、上記操作体と回転体の一方
に形成されたカムと、その他方に形成されたカムフォロ
アからなり、回転体の回転に伴い、操作体に、投入位置
にあるブレーカレバーの遮断方向の動きを妨げないポジ
ション、ブレーカーレバーを正規の遮断位置に押すポジ
ション、及びブレーカレバーを投入位置に押すポジショ
ンを順に取らせて往復運動させるカム装置とからなり、
操作体に、投入されたブレーカレバーの遮断方向の動き
を妨げないポジションを取らせて待機させ、ブレーカの
再投入を行うときは、操作体によってブレーカレバーを
一旦、正規の遮断位置まで移動させた後に投入位置に移
動させ、さらに操作体を前記待機状態にすることを特徴
とする。
【0020】本発明の請求項5にかかる発明は、請求項
4に記載したブレーカ操作機構において、回転体が、操
作体に投入位置にあるブレーカレバーの遮断方向の動き
を妨げないポジションを取らせる回転位置にあることを
検出する位置検出センサと、ブレーカの遮断動作時に操
作体がブレーカレバーに追従する動きを検出して、ブレ
ーカの遮断を検出する遮断検知センサと、これらのセン
サの検出信号によって、回転体を回転させるモータを制
御する制御回路とを備えたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかるブレー
カ自動投入遮断装置1は、図1に示すように、負荷機器
2への給電線3に設置したブレーカ4に組み合わせて取
付けられるものである。図1において、5は漏洩電流検
出回路で、二本の給電線3を囲むように配置された変流
器CTの出力端に負荷R(例えば抵抗)を接続して構成
されている。これは、雷サージが変流器CTと負荷機器
2に取り付けたアレスタ2aを通して大地に流れると、
二本の給電線2に流れる電流が、その漏洩分だけ不平衡
になるので、この不平衡電流分を負荷Rの両端電圧とし
て検出するものである。6はサージ検出回路で、検出し
た漏洩電流が設定値を超えたことにより雷サージの発生
を検出する。なお、ノーヒューズブレーカ又は漏電ブレ
ーカがサージ電流で動作するのは、数100A〜数KA
以上であるのに対し、漏電ブレーカが漏れ電流を検出す
るのは、一般に30mAから100mAである。したが
って、ブレーカ4が漏電ブレーカの場合にもサージ検出
は確実に行える。7は遮断検出センサで、例えばブレー
カ4のレバーの動きから遮断動作を検知する。8はブレ
ーカ操作機構で、ブレーカレバーを機械的に動かすこと
により遮断動作をしたブレーカ4を再投入する。9は制
御回路で、遮断検出センサ7で、ブレーカ4の遮断が検
出されたとき、サージ検出回路6によって雷サージの発
生が検出されているという条件で、ブレーカ操作機構8
にブレーカ4を再投入させる。10は位置検出センサ
で、ブレーカ操作機構8のモータの回転位置を検出す
る。11は電源側の給電線3に接続された電源回路で、
内部に動作電圧を供給する。
【0022】上記図1の装置をブレーカ4と組み合わせ
た電気回路を図2に示し、その外観構造を図3(a)
(b)(c)に示す。
【0023】図2において、ブレーカ4は電源側の接続
端子4aと負荷側の接続端子4bに接続され、この電源
側の配線に、内部供給電圧を発生する電源回路11が接
続されている。漏洩電流検出回路5である変流器CT
は、この負荷側の2本の配線を囲むように配置されてい
る。サージ検出回路6は漏洩電流検出回路5の出力を設
定値と比較して雷サージ有無の判定信号を出力する。遮
断検出センサ7は、例えばブレーカレバーの動きから遮
断動作を検出するためブレーカ4の近傍に配置され、O
N・OFF出力を発生する。
【0024】制御回路9はCPUによって構成され、上
記サージ検出回路6及び遮断検出センサ7の出力を受
け、モータ駆動回路12を介し、図1のブレーカ操作機
構8のモータ13を制御する。この制御でモータの回転
位置を検出するために前記位置検出センサ10が設けら
れている。制御回路9には、動作テストを行うためのテ
ストスイッチ14及び永久遮断状態をクリアするための
クリアスイッチ15が接続されている。
【0025】外観構造を示す図3(a)(b)(c)に
おいて、16は取付け基板である。17は底部が開口し
た箱型のケースで、取付け基板16の上に伏せた状態で
取付けられている。18はブレーカレバーで、取付け基
板16に固定されたブレーカ本体(図示せず)から突出
し、ケース17に設けられる矩形の窓穴から、外部に突
出する。4a,4bは、電源側及び負荷側の外部接続端
子で、ケース17に設けた開口から、その接続部のみが
外部に露呈している。
【0026】ケース17の内部には、図2に示したサー
ジ検出回路6、制御回路9,電源回路11,及びモータ
駆動回路12を組み付けた制御回路基板(図示せず)
と、モータ13及び減速機構19が組み込まれている。
モータ13の回転力は減速機構19を介して歯車である
回転体20に伝達される。回転体20の回転は、図4に
示すカム装置21により操作体22の往復運動に変換さ
れる。操作体22は、ブレーカレバー18に向かって延
びる操作腕22aと、その先端に形成されたスリット状
の穴22bを持ち、この穴22bで、ブレーカレバー1
8の揺動方向の両端を挟んで投入方向と遮断方向に動か
す。
【0027】回転体20には、先端を折り曲げた検出片
23が固定され、操作体22にも同様の形状の検出片2
4が固定されている。これらの検出片23,24は、回
転体20の回転基準位置と操作体22のブレーカ投入位
置を検出して位置決め制御を行うものである。検出片2
3は、フォトインタラプタを用いた位置検出センサ10
で検出され、検出片24は、フォトインタラプタを用い
た遮断検出センサ7で検出される。なお、これらのセン
サ(フォトインタラプタ)10,7は、取付け基板16
に立設したプリント基板25への取付けにより固定され
ている。
【0028】ケース17の前面には、電源表示灯26,
永久遮断表示灯27、永久遮断状態をクリアするクリア
スイッチ15,動作確認用のテストスイッチ14,ケー
ス内に設けられ再投入回数をカウントするカウンタの表
示窓28、及びこのカウンタのリセットスイッチ29が
設けられ、ケースの上部側側面には、この装置を動作さ
せる電源スイッチ30とヒューズボックス31が取付け
られている。
【0029】回転体20の回転を、往復運動に変換して
操作体22に伝達するカム装置21は図4に示すように
構成されている。図4はブレーカが投入され、ブレーカ
操作機構8が、その遮断に対して再投入を行うために待
機している状態を示すものである。この図4において、
回転体20は、図3の減速機構19の支持枠に立設した
支軸32に回転自在に支持され、その平面部に円柱状の
カムフォロア33が固定されている。前記検出片23
は、このカムフォロア33の径が小さくなっている基部
と支軸32を利用して固定されている。回転体20は平
歯車を用い、図3の減速機構19の最終歯車19aと歯
合させることにより、図3のモータ13によって回転す
るようになっている。
【0030】操作体22は、カムであるカム穴34を形
成した平面部22cの一端を直角に折り曲げて図3の操
作腕22aを形成し、さらに、その先端に補強のための
折り曲げ部22dを形成したものである。この操作体2
2は、操作腕22aと反対側の端部を、図3の減速機構
の19の支持枠に立設した支軸35に揺動自在に支持さ
れたもので、ブレーカレバーに与えられたバネ力よりも
弱いスプリング36で、ブレーカレバーの投入方向(図
4の右方向)に付勢されている。この操作体22には前
記検知片24が取付けられている。
【0031】操作体22に形成されたカム穴34は、回
転体20のカムフォロア33の回転に伴って、操作体2
2に、投入位置にあるブレーカレバーの遮断方向の動き
を妨げないポジションA(図4)(図5)、ブレーカー
レバーを正規の遮断位置に押すポジションB(図6)、
及びブレーカレバーを投入位置に押すポジションC(図
7)を順に取らせて往復運動させるように形成されてい
る。
【0032】投入位置にあるブレーカレバーの遮断方向
の動きを妨げないポジションAとは、図4に示すよう
に、投入されたブレーカレバー18をスリット状の穴2
2bで挟んでいる操作体22が、図5に示すように遮断
によってブレーカレバー18が揺動するとき、回転体の
カムフォロア33から自由になっていて、ブレーカレバ
ー18の動きを妨げない状態にあることをいう。これ
は、図4において、支軸35を中心に操作体22を図5
の状態になるまで回転させた状態を考えると理解でき
る。このとき、カムフォロア33はカム穴34の内部を
通過し、その縁部に当たらない。
【0033】ブレーカーレバーを正規の遮断位置に押す
ポジションBとは、図5に示すブレーカの遮断状態か
ら、回転体20を時計回り方向に回転させると、図6に
示すようにカムフォロア33がカム穴35の一側面に当
たり、この当接部が、カムフォロア33の移動方向に沿
って隆起しているため、操作体22がブレーカレバーの
遮断方向に、さらに押される範囲をいう。この隆起の高
さは、ブレーカレバー18をブレーカの遮断動作による
遮断位置から正規の遮断位置に移動させるのに必要な高
さにしてある。
【0034】ブレーカレバーを投入位置に押すポジショ
ンCとは、図6に示す状態から回転体20をさらに回転
させると、図7に示すようにカムフォロア33がカム穴
35の右側の縁部に当たり、操作体22がブレーカレバ
ー18を投入方向に押すようになった状態をいう。
【0035】図4に戻って、回転体20に取付けられた
検知片23は、その先端折り曲げ部23aが、この待機
状態で、前記フォトインタラプタを用いた位置検出セン
サ10を遮光状態にしている。また、操作体22に取り
付けられた検知片24の先端折り曲げ部24aも、この
待機状態で、フォトインタラプタを用いた遮断検出セン
サ7を遮光状態にしている。
【0036】上記図1〜図7に示したブレーカ自動遮断
投入装置1は、図1の制御回路9により、図8のブロッ
ク図に示すような手順で動作する。
【0037】制御回路9は、遮断検出センサ7の出力を
監視することにより、ブレーカの遮断動作を監視してい
る。これは、具体的には、図4に示す待機状態(ポジシ
ョンA)から、ブレーカレバー18が遮断動作によって
図5に示すように動くと、操作体22がこれに追従し、
操作体22に固定した検知片24が遮断検知センサ7で
あるフォトインタラプタの遮光状態を解除することを検
出して行う。次に、サージ検出回路6の出力から雷サー
ジの発生の有無を調べ、雷サージが発生していなけれ
ば、永久遮断とし、これを内部に記憶保持すると共に、
図3の永久遮断表示灯27を点灯表示する。この永久遮
断状態になると、クリアスイッチ15を押して、これを
解除しない限りブレーカの再投入はできない。
【0038】雷サージが発生していると判断したとき
は、所定時間、例えば10秒間待機する。これはブレー
カのサーマル回路の冷却を待ち、正常な状態で再投入を
行うためである。この後に、ブレーカ操作機構8により
再投入を行う。これは、図2のモータ駆動回路12によ
りモータ13を回転させることによって行う。モータ1
3が回転すると、図3の減速機構19を介して回転体2
0が回転し、図5の状態から、図6の状態を経て図7の
状態に到り、最後に図4の状態に戻って、再投入動作が
終了する。図4の待機状態に戻ったことの監視は、位置
検知センサ10であるフォトインタラプタが図4に示す
ように、遮光状態になることによって検出され、この信
号を受けた制御回路9がモータ13を停止させる。この
とき、遮断検知センサ7も遮光状態になり、ブレーカの
投入状態を検出する。このブレーカ操作機構8は、図6
の状態のときに、カムフォロア33によって、操作体2
2にブレーカレバー18を正規の遮断位置に押す動きを
するので、前記二段の遮断動作をするブレーカであって
も、再投入動作が可能になっている。
【0039】再投入を行ったときは、制御回路9からカ
ウンタに電気信号を送って再投入回数を計数させる。こ
のカウント数は図3の表示窓28に表示される。
【0040】再投入が終了すると、制御回路9はブレー
カの遮断動作の監視を再開する。なお、再投入回数の計
数は、本装置の動作状況を管理者が知るためのものであ
るが、再投入回数に制限を設け、設定時間内に指定回数
以上の再投入があったときは、永久遮断とする機能を加
えることもできる。
【0041】なお、漏洩電流検出回路5の取付位置は、
図1において、アレスタ2aの接地線側「イ」の場所、
または負荷機器2とアレスタ2aの接地線を共通にした
「ロ」の場所でもよい。
【0042】以上の構成により、雷サージによるブレー
カの遮断に対してのみ、再投入動作を行うことができ、
故障した負荷機器に、さらにその故障を大きくするよう
な電圧を加えないで、不要な遮断に伴う時間的損失及び
保守要員の出動の機会を削減し、設備維持のためのコス
トを低減することができる。
【0043】以上の説明は、ノーヒューズブレーカ又は
漏電ブレーカが雷サージによって、遮断動作した場合の
み、自動再投入を行うブレーカの自動遮断投入装置1に
ついてのものである。
【0044】先に、解決課題として挙げた、電源の自己
遮断機能を持つ負荷機器の復帰を、一時的にブレーカを
遮断することにより支援するブレーカの自動遮断投入装
置は、上記構成の一部を変更し、その制御回路9の制御
ロジックを変更することにより製作できる。
【0045】このブレーカの自動投入遮断装置37は、
図9に示すように構成される。この構成で、図1と異な
る所は、漏洩電流検出回路5及びサージ検出回路6に代
えて、負荷電流検出回路38と負荷遮断検出回路39を
設けたことである。負荷電流検出回路38は、ブレーカ
4から負荷に流れる電流を検出する変流器CTとその出
力端子に接続された負荷R(例えば抵抗)から構成さ
れ、負荷Rの両端電圧から負荷電流を検出する。負荷遮
断検出回路39は、検出した電流が負荷容量に合せて設
定した判定値(例えば定格の1/2)を下回ったとき、
負荷機器の自己遮断と判定して出力する。
【0046】この復旧用のブレーカの自動投入遮断装置
37は、図10に示すような手順で復帰動作を支援す
る。制御回路9は、負荷遮断検出回路29の出力を監視
することにより、負荷機器の自己遮断を監視している。
負荷電流が判定値を下回って、負荷機器の自己遮断と判
断したときは、ブレーカ操作機構8により、ブレーカ4
を遮断状態にする。これは、図4の待機状態で、回転体
20を時計回り方向に少し回転させて操作体22でブレ
ーカレバー18を遮断方向に押し、ブレーカレバー自身
のバネ力で、図5に示す遮断状態にさせることによって
行う。この遮断状態は、遮断検出センサ7であるフォト
インタラプタが遮光状態から解除されることにより検出
される。遮断状態になった後、負荷機器の復帰動作の特
性に合せて、一定時間だけ遮断状態を保つ。この遮断時
間は、例えば数分から数十分である。制御回路9は、遮
断検出センサ7の遮断検出後、この遮断時間だけモータ
駆動回路12によるモータ13の回転を停止する。次
に、制御回路9は、図5の状態で回転体20を時計回り
方向に回転させることにより、図6の正規の遮断位置に
移動させる位置、図7の投入位置の押す位置を経て、ブ
レーカレバー18を投入状態にし、最後に図4の待機状
態にする。
【0047】この後、遮断検知センサ7がブレーカの遮
断を検出すると、再投入した時点から所定秒数、例えば
2秒以内であるか調べる。この秒数以内で遮断したとき
は、永久遮断の処理に入る。これは、異常の負荷機器を
保護するためである。
【0048】この復旧動作により、電源の自己遮断機能
を持つ負荷機器に対し、ブレーカが遮断しないで、負荷
機器の電源が遮断した場合に、確実に負荷機器の電源を
復旧させることができるようになり、特に無人設備の信
頼性及び保守コストの削減を図ることができる。
【0049】上記ブレーカ操作機構8は、雷サージによ
るブレーカの遮断に対してのみ再投入を行うブレーカ自
動投入遮断装置1と、負荷機器の電源回路の復旧を助け
るために一時的に遮断を行うブレーカ自動投入遮断装置
27に適用した例を説明したが、このブレーカ操作機構
8は、例えば、従来例で説明した、無条件に再投入を行
う装置等の他の装置にも利用できるものである。
【0050】
【発明の効果】本発明の請求項1にかかるブレーカの自
動投入遮断装置は、ブレーカが遮断したとき、再投入ま
での時間的損失や保守要員の出動に要するコストを低減
する目的で、ブレーカの自動再投入を行う場合におい
て、雷サージによって遮断した場合のみ再投入を行い、
故障した負荷に電源を再供給することをなくしたので、
故障した負荷を速やかに切り離して保護すると同時に、
周辺設備への事故の波及をなくすというブレーカ本来の
機能を発揮させることができる。
【0051】本発明の請求項2にかかるブレーカの自動
投入遮断装置は、一定の条件で負荷の電源回路の自己遮
断を検出し、ブレーカを一時的に遮断した後に再投入を
行うので、ブレーカが動作しないような原因で負荷機器
の電源回路が遮断したときに、負荷機器の復帰動作を可
能にして運転の信頼性を向上できる。
【0052】本発明の請求項3にかかるブレーカの自動
投入遮断装置は、請求項2の装置において再投入を行っ
たとき、所定秒数以内にブレーカが遮断動作したときに
永久遮断とするので、故障した負荷機器に対する保護の
信頼性を向上できる。
【0053】本発明の請求項4にかかるブレーカの操作
機構は、ブレーカレバーをその揺動方向に挟む操作体に
より、ブレーカーレバーを正規の遮断位置に移動させて
から投入位置に移動させるので、遮断時にブレーカレバ
ーが2段階動作をするブレーカの自動再投入が可能にな
る。
【0054】本発明の請求項5にかかるブレーカ操作機
構は、請求項4の機構を制御するセンサとして、ブレー
カを動かす操作体と、カム装置を介して操作体を動かす
回転体の夫々に、待機位置を検出するセンサを取り付け
たので、ブレーカの遮断動作を確実に検出できると共
に、遮断・投入のためのモータの制御を容易かつ確実に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の雷サージに対してのみ再投入を行う
ブレーカの自動投入遮断装置の全体構成を示すブロック
図。
【図2】 図1の装置の電気回路の構成図。
【図3】 図1の装置の外観構成図。
【図4】 図1の装置で使用されるカム装置の待機状態
を示す図。
【図5】 図4のカム装置の遮断状態を示す図。
【図6】 図4のカム装置においてブレーカレバーを正
規の遮断位置に押し始める状態を示す図。
【図7】 図4のカム装置においてブレーカレバーを投
入位置に押し始める状態を示す図。
【図8】 図1の装置の制御手順を示すフローチャー
ト。
【図9】 負荷機器の電源復帰のために一時的な遮断動
作をするブレーカの自動投入遮断装置の全体構成を示す
ブロック図。
【図10】 図9の装置の制御の手順を示すフローチャ
ート。
【図11】 ブレーカ遮断時に2段階動作をするブレー
カレバーの動きを説明する図。
【符号の説明】
1 雷サージに対してのみ再投入動作を行うブレーカ
自動投入遮断装置 2 負荷機器 3 給電線 4 ブレーカ 4a,4b 接続端子 5 漏洩電流検出回路 6 サージ検出回路 7 遮断検出センサ 8 ブレーカ操作機構 9 制御回路 10 位置検出センサ 11 電源回路 12 モータ駆動回路 13 モータ 18 ブレーカレバー 19 減速機構 19a 減速機構の最終歯車 20 回転体 21 カム装置 22 操作体 22a 操作腕 22b 穴 22c 平面部 23,24 検出片 32 支軸 33 カムフォロア 34 カム穴 35 支軸 37 電源の自己遮断機能を持つ負荷機器を復帰動作さ
せるブレーカ自動投入遮断装置 38 負荷電流検出回路 39 負荷遮断検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02H 3/33 H02H 3/33 (72)発明者 東 正博 大阪府大阪市北区中津6丁目10番15号 阪 急中津エム・テービル 音羽電機工業株式 会社内 (72)発明者 上村 晋 大阪府大阪市北区中津6丁目10番15号 阪 急中津エム・テービル 音羽電機工業株式 会社内 Fターム(参考) 5G004 AA01 AB02 BA05 CA03 DA01 DC01 DC04 DC14 5G030 FC01 FE01 YY12 5G042 HH02 HH13 HH25 5G058 BB02 BC16 BD07 BD14 5H209 AA20 DD06 DD13 FF02 GG13 HH12 JJ01 JJ09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーカから負荷の接地側に流れる漏洩
    電流を検出する漏洩電流検出回路と、検出された漏洩電
    流が設定値を超えたことにより雷サージの発生を検出す
    るサージ検出回路と、ブレーカの遮断動作を検出する遮
    断検出センサと、ブレーカレバーを動かすことにより遮
    断動作をしたブレーカを再投入するブレーカ操作機構
    と、ブレーカが遮断動作したときサージ検出回路によっ
    て雷サージが検出されているときは、所定時間後にブレ
    ーカ操作機構にブレーカを再投入させ、雷サージが検出
    されていないときはブレーカ操作機構による再投入を中
    止する制御回路を具備したことを特徴とするブレーカの
    自動投入遮断装置。
  2. 【請求項2】 ブレーカから負荷に流れる電流を検出す
    る負荷電流検出回路と、負荷電流が設定値より下回るこ
    とにより負荷の電源回路の自己遮断を検出する負荷遮断
    検出回路と、ブレーカレバーを動かすことによりブレー
    カを遮断及び投入するブレーカ操作機構と、負荷の電源
    回路の自動遮断を検出したときは、ブレーカ操作機構に
    よってブレーカを遮断させた後、負荷に合せて設定した
    所定時間の経過後に再投入動作をさせる制御回路とを具
    備したことを特徴とするブレーカの自動投入遮断装置。
  3. 【請求項3】 制御回路が、ブレーカ操作機構によりブ
    レーカを再投入したとき、所定秒数以内にブレーカが遮
    断動作をしたときは、それ以後の再投入を中止する機能
    を持つことを特徴とする請求項2に記載したブレーカの
    自動投入遮断装置。
  4. 【請求項4】 ブレーカレバーの揺動方向の両端を挟
    み、ブレーカレバーの揺動方向に往復運動可能に取付け
    られた操作体と、この操作体に併設され減速機構を介し
    てモータの回転力を受ける回転体と、 上記操作体と回転体の一方に形成されたカムと、その他
    方に形成されたカムフォロアからなり、回転体の回転に
    伴い、操作体に、投入位置にあるブレーカレバーの遮断
    方向の動きを妨げないポジション、ブレーカーレバーを
    正規の遮断位置に押すポジション、及びブレーカレバー
    を投入位置に押すポジションを順に取らせて往復運動さ
    せるカム装置とからなり、 操作体に、投入されたブレーカレバーの遮断方向の動き
    を妨げないポジションを取らせて待機させ、遮断後にブ
    レーカの再投入を行うときは、操作体によってブレーカ
    レバーを一旦、正規の遮断位置まで移動させた後に投入
    位置に移動させ、さらに操作体を前記待機状態にするこ
    とを特徴とするブレーカの操作機構。
  5. 【請求項5】 回転体が、操作体に投入位置にあるブレ
    ーカレバーの遮断方向の動きを妨げないポジションを取
    らせる回転位置にあることを検出する位置検出センサ
    と、ブレーカの遮断動作時に操作体がブレーカレバーに
    追従する動きを検出して、ブレーカの遮断を検出する遮
    断検知センサと、これらのセンサの検出信号によって、
    回転体を回転させるモータを制御する制御回路とを備え
    たことを特徴とする請求項4に記載したブレーカ操作機
    構。
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