JP2002023690A - 表示装置及び表示パネル用駆動装置 - Google Patents

表示装置及び表示パネル用駆動装置

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JP2002023690A
JP2002023690A JP2000200548A JP2000200548A JP2002023690A JP 2002023690 A JP2002023690 A JP 2002023690A JP 2000200548 A JP2000200548 A JP 2000200548A JP 2000200548 A JP2000200548 A JP 2000200548A JP 2002023690 A JP2002023690 A JP 2002023690A
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electrode
voltage
discharge
display
display panel
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Application number
JP2000200548A
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English (en)
Inventor
Atsuhiro Sono
淳弘 園
Takahiro Urakabe
隆浩 浦壁
Akihiko Iwata
明彦 岩田
Shinsuke Yura
信介 由良
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大画面表示装置において表示品質の向上及び
低コスト化を図る。 【解決手段】 表示装置500の表示部510は複数の
表示パネル100が配列されて成る。パネル100はそ
れぞれ透明電極112X,112Yを含む複数の放電セ
ル101を備え、電極112X,112Yはパネル10
0の表示面とは反対側へ引き出されている。表示装置5
00の駆動装置520は個別電極駆動回路520Y及び
共通電極駆動回路520Xを含んで成る。回路520Y
の各出力端は各パネル100の同じ位置に配置されたセ
ル101の電極112Yに共通に接続されている。回路
520Xの各出力端は各パネル100単位で電極112
Xに共通に接続されている。アドレス期間において、回
路520Xはスキャンパルスを各パネル100に対して
順次に出力し、回路520Yはスキャンパルスが印加さ
れたパネル100の各セル101の画像データDに対応
した電圧を同時に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、1つ又は複数の
交流放電(以下「AC放電」とも呼ぶ)を利用した表示
パネル(以下、単に「パネル」とも呼ぶ)を備える表示
装置及び表示パネル用駆動装置に関するものであり、特
に、表示品質を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】A.従来の表示パネルの構造 図18に従来のAC放電を利用した表示パネル200を
説明するための斜視図を示す。なお、図18ではパネル
200の一部を抽出して図示している。また、図面の煩
雑化を避けるため、図18では前面ガラス基板211及
び誘電体層213を破線で図示している。表示パネル2
00はいわゆるAC型のプラズマディスプレイパネル
(以下「PDP」とも呼ぶ)であり、以下の説明では表
示パネル200を「PDP200」とも呼ぶ。
【0003】PDP200はそれぞれ後述の要素が形成
された前面ガラス基板211(表示光を発する表示面2
00Sを成す)と背面ガラス基板221とが貼り合わさ
れて成る。なお、以下の説明では、互いに対面する表面
を「内面」とも呼び、内面とは反対側の表面を「外面」
とも呼ぶ。両ガラス基板211,221は所定の間隙を
介して互いに平行に配置されている。そして、両ガラス
基板211,221の間には内面の周縁に沿って封止ガ
ラス(図示せず)が配置されており、当該封止ガラスと
両ガラス基板211,221とで以てPDPを形作る密
閉されたガラス容器を形成される。かかるガラス容器内
には(即ち後述の放電空間202内には)放電ガスが充
填されている。
【0004】前面ガラス基板211の内面上には帯状の
透明電極212X,212Yの対が複数対形成されてい
る。なお、以下の説明では、両透明電極212X,21
2Yを区別することなく単に「透明電極212」とも呼
ぶ。透明電極212Yの背面ガラス基板221側の表面
上に透明電極212Yに沿った帯状の行電極YPが形成
されており、同様に透明電極212X上に帯状の共通電
極XPが形成されている。なお、電極XP,YPはバス
電極又は母電極とも呼ばれる。これらの電極212X,
212Y,XP,YPを覆って誘電体層213a(図示
せず)が形成されており、誘電体層213aの背面ガラ
ス基板221側の表面上に例えばMgO等から成る保護
膜213b(図示せず)が形成されている。なお、誘電
体層213a及び保護膜213bを総称して「誘電体層
213」とも呼ぶ。
【0005】背面ガラス基板221の内面上には上記電
極212X,212Y,XP,YPに直交して帯状の列
電極222が複数形成されている。列電極222を覆っ
て背面ガラス基板221の内面上に誘電体層223が形
成されている。誘電体層223の前面ガラス基板211
側の表面上であって隣接する列電極222間にあたる位
置に、列電極222と平行に隔壁(バリアリブ又はリブ
とも呼ばれる)224が形成されている。隣接する隔壁
224と誘電体層223とで形成される略U字型の溝の
内面上に蛍光体層225が形成されており、各溝毎に赤
色発光用,緑色発光用又は青色発光用の蛍光体層225
が形成されている。
【0006】両ガラス基板211,221は、誘電体層
213と隔壁224とを当接させて配置されている。蛍
光体層225と誘電体層213とで形成され、列電極2
22に平行に延びる空間が放電空間202を成し、放電
空間202内に上述の放電ガスが充填されている。
【0007】電極対XP,YP(又は電極対212X,
212Y)と列電極222との各交差点で以て1つの放
電セル(以下、単に「セル」とも呼ぶ)201が規定さ
れる。従って、PDP200ではマトリクス状にセル2
01が配置されている。隣接する赤色発光用,緑色発光
用及び青色発光用の3つのセル201が1つの画素を成
す。なお、隔壁224は列電極222の配列方向に並ぶ
セル201を互いに分離すると共に、放電空間202を
支持している。また、PDP200では各電極212
X,212Y,222は、各ガラス基板211,221
の周縁部に形成された電極端子へ延長形成されている
(引き出されている)。これにより、各透明電極212
X,212Yは各電極212X,212Yで以て上記電
極端子へ電気的に引き出されている。
【0008】PDP200は(i)1枚のみで又は(i
i)複数枚がマトリクス状に配置されて、表示装置の表
示部ないしは画面を構成する。
【0009】B.従来の表示パネルの駆動方法 次に、PDP200の駆動方法を説明する。動画の表示
は例えば60分の1秒毎に異なる静止画を次々に表示す
ることによって実施される。この静止画の表示期間が1
フレームである。PDP200では1フレームを複数の
サブフィールドSFに分割することによって階調表示を
行なう。なお、1サブフィールドは1フレームを分割し
た最小単位である。例えば256階調の表示を行う場
合、1フレームを8つのサブフィールドSF1〜SF8
に分割し、各サブフィールドでの発光割合を20:21
2:23:24:25:26:27に設定する。
【0010】各サブフィールドSF1〜SF8はそれぞ
れリセット期間RE,アドレス期間AD及び維持放電期
間STの3つの期間に分かれている。
【0011】リセット期間REでは、先のサブフィール
ドSFでの放電によってセル201内に残った壁電圧
(セル201内の電荷の蓄積状態に起因する)を消去
し、全てのセル201を同じ電圧状態にする。かかる壁
電荷の消去を行うためのパルス(又は電圧波形)を「消
去パルス」と呼ぶ。
【0012】また、リセット期間REでは、後続のアド
レス期間ADでのアドレス放電をスムーズに又確実に発
生させるために、全てのセル201内に放電を形成して
放電空間202内にプライミング粒子を供給する。かか
るプライミング粒子の供給を行うためのパルス(又は電
圧波形)を「プライミングパルス」と呼ぶ。プライミン
グ放電は1フレームに少なくとも1回以上発生させれば
良い。
【0013】消去パルス及びプライミングパルスを全て
のサブフィールドSFで印加することを「全プライミン
グ」という。全プライミングを行うと黒表示時の輝度が
上昇するが、かかる点を改善する技術の一つが特開平1
0−3281号公報に開示されている。当該公報によれ
ば、壁電圧の消去とプライミング粒子の供給とをサブフ
ィールド毎に制御することによって、黒表示時の輝度上
昇を抑えることができる。
【0014】リセット期間REに続いてアドレス期間A
Dが設けられている。アドレス期間ADでは壁電圧の形
成/不形成を各セル201毎に選択的に行う。具体的に
は、列電極222と行電極YPとの間に放電(アドレス
放電)を発生させて壁電圧を形成する一方、壁電圧を形
成しないセル201にはアドレス放電を発生させない。
【0015】アドレス期間ADに続いて維持放電期間S
Tが設けられている。維持放電期間STでは、表示光を
成す維持放電を所定の回数形成する。具体的には、行電
極YPと共通電極XPとの間に維持電圧を交流的に印加
する。このとき、維持電圧と上述の壁電圧との和が放電
開始電圧を超えるように且つ維持電圧だけでは放電開始
電圧を超えないように、維持電圧を設定する。かかる電
圧設定により、先のアドレス期間において壁電圧が形成
されたセル201でのみ電極XP,YP間で維持放電が
起こり、セル201が発光する。維持放電の回数が(従
ってセル201の発光回数が)多いほど発光時間が長く
なりセル201が明るく光るので、維持電圧の印加回数
を制御することによって上述の各サブフィールドSF1
〜SF8での発光割合が設定される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、PDP
200では各電極212X,212Y,222は、各ガ
ラス基板211,221の周縁部に形成された電極端子
へ引き出されている。即ち、PDP200の周縁部には
セル201が形成されていない。このため、複数のPD
P200をマトリクス状に配置して1つの(大型の)画
面を形成した場合、各PDP200間の境界付近で表示
画像が分断されてしまう。しかも、電極端子が目立つ。
このように、従来のパネル200(PDP200)を複
数用いて画面を構成すると表示品質が低くなってしまう
という問題点がある。
【0017】かかる問題点の解決策の一つとして、複数
枚ではなく1つのPDP200の画面サイズを大きくす
ることが考えられる。しかしながら、PDP200の画
面サイズを規定するガラス基板211,221の大型化
には限界がある。
【0018】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、複数枚で以て画面を構成するのに適した表示パネ
ルを提供した上で、かかる表示パネルを1つ又は複数備
えた表示装置及び表示パネル用駆動装置を提供すること
を主たる目的とする。
【0019】特に、本発明は、高品質の表示が可能な表
示装置及び表示パネル用駆動装置を提供することを第1
の目的とする。
【0020】更に、本発明は、第1の目的を実現する表
示装置を低コストで提供することを第2の目的とする。
【0021】また、本発明は、配線接続や配置調整が容
易な表示装置を提供することを第3の目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1に記載の
発明に係る表示装置は、複数の放電セルから成る放電セ
ル群を含んだ表示パネルが複数配列されて成る表示部
と、複数の前記表示パネルを駆動する駆動部とを備え、
各前記表示パネルにおいて各前記放電セルは、放電空間
に接する誘電体層と、前記誘電体層を介して前記放電空
間に対面すると共に前記表示パネルの表示面とは反対側
において外部へ引き出される第1電極及び第2電極とを
備え、前記駆動部は、各前記表示パネルの各前記第1電
極に接続されて、前記放電セル群単位で各前記放電セル
群内の全ての前記第1電極に共通に電圧を出力する第1
駆動部と、各前記表示パネルの各前記第2電極に接続さ
れて、各前記第2電極にそれぞれ電圧を出力する第2駆
動部とを備え、前記駆動部は、1画面分の映像表示時間
をそれぞれがリセット期間,アドレス期間及び維持放電
期間を含む複数のサブフィールドに分割し、前記電圧の
制御によって、前記リセット期間において全ての前記表
示パネルの全ての前記放電セルの壁電圧を同じ状態に
し、前記アドレス期間において各前記表示パネルの前記
放電セル群毎に前記放電セルの前記壁電圧を制御し、前
記維持放電期間において全ての前記表示パネルの全ての
前記放電セルで前記第1電極と前記第2電極との間に交
流電圧を供給することを特徴とする。
【0023】(2)請求項2に記載の発明に係る表示装
置は、請求項1に記載の表示装置であって、前記第2駆
動部は、各前記放電セル群間で対応する各前記第2電極
に共通に電圧を出力することを特徴とする。
【0024】(3)請求項3に記載の発明に係る表示装
置は、請求項1又は2に記載の表示装置であって、前記
駆動部は、前記アドレス期間において、前記放電セル群
単位で前記第1電極に順次にスキャンパルスを印加し、
前記スキャンパルスが印加された前記放電セル群内の各
前記放電セルの画像データに対応した電圧を各前記第2
電極に同時に印加することを特徴とする。
【0025】(4)請求項4に記載の発明に係る表示装
置は、請求項1乃至3のいずれかに記載の表示装置であ
って、前記表示パネルは前記放電セル群を複数含んで成
ることを特徴とする。
【0026】(5)請求項5に記載の発明に係る表示装
置は、請求項1乃至4のいずれかに記載の表示装置であ
って、前記表示部は前記表示パネルを3つ以上含むこと
を特徴とする。
【0027】(6)請求項6に記載の発明に係る表示装
置は、請求項1乃至5のいずれかに記載の表示装置であ
って、前記放電セル群内の複数の前記第1電極は、前記
表示パネル内部において共通に接続された上で1つの引
き出し線で以て外部へ引き出されることを特徴とする。
【0028】(7)請求項7に記載の発明に係る表示装
置は、複数の放電セルと、前記複数の放電セルへ電力を
供給する複数の給電線とを含む表示パネルと、前記表示
パネルに取り付けられた中継基板とを備え、前記複数の
給電線は前記表示パネルの表示面とは反対側において外
部へ引き出されており、前記中継基板は、基板と、前記
基板上に配置された、複数の第1端子が集約されて成る
第1コネクタと、前記基板上に形成されてそれぞれが対
応する前記給電線と前記第1端子とを電気的に接続する
複数の配線とを備えることを特徴とする。
【0029】(8)請求項8に記載の発明に係る表示装
置は、請求項7に記載の表示装置であって、前記表示パ
ネルを駆動する駆動装置と、前記駆動装置に接続された
複数の第2端子が集約されて成る第2コネクタとを備え
た回路基板と、それぞれが対応する前記第1端子と前記
第2端子とを電気的に接続する、可撓性を有した複数の
配線とを更に備えることを特徴とする。
【0030】(9)請求項9に記載の発明に係る表示装
置は、請求項8に記載の表示装置であって、前記可撓性
を有した複数の配線は、前記第1端子及び前記第2端子
の配列に合わせて並べられた上で互いに固定されて単一
の配線体を成すことを特徴とする。
【0031】(10)請求項10に記載の発明に係る表
示パネル用駆動装置は、第1電極及び第2電極と前記第
1電極及び前記第2電極を覆う誘電体層とをそれぞれが
含む複数の放電セルを備えた表示パネルを駆動する表示
パネル用駆動装置であって、1画面分の映像表示時間を
それぞれが、全ての前記放電セルの壁電圧を同じ状態に
するリセット期間と,各前記放電セルの前記壁電圧を制
御するアドレス期間と、前記維持放電期間において全て
の前記放電セルで前記第1電極と前記第2電極との間に
交流電圧を供給する維持放電期間とを含む複数のサブフ
ィールドに分割し、前記維持放電期間において、前記第
1電極への印加電圧として第1電圧を出力し、且つ、前
記第1電圧の出力期間とはずらして前記第1電圧とは異
なる第2電圧を前記第2電極への印加電圧として出力す
ることを特徴とする。
【0032】(11)請求項11に記載の発明に係る表
示パネル用駆動装置は、請求項10に記載の表示パネル
用駆動装置であって、前記第1電圧と前記第2電圧との
差は、前記リセット期間後の前記壁電圧の絶対値の2倍
に等しいことを特徴とする。
【0033】(12)請求項12に記載の発明に係る表
示パネル用駆動装置は、第1電極及び第2電極と前記第
1電極及び前記第2電極を覆う誘電体層とをそれぞれが
含む複数の放電セルを備えた表示パネルを駆動する表示
パネル用駆動装置であって、1画面分の映像表示時間を
それぞれが、全ての前記放電セルの壁電圧を同じ状態に
するリセット期間と,各前記放電セルの前記壁電圧を制
御するアドレス期間と、前記維持放電期間において全て
の前記放電セルで前記第1電極と前記第2電極との間に
交流電圧を供給する維持放電期間とを含む複数のサブフ
ィールドに分割し、前記リセット期間において、前記第
1電極と前記第2電極との間に、前記放電セル内に消去
放電及びプライミング放電を発生させる第1電位差を与
え、その後、前記第1電位差とは逆極性で第2電位差を
与えることを特徴とする。
【0034】(13)請求項13に記載の発明に係る表
示パネル用駆動装置は、請求項12に記載の表示パネル
用駆動装置であって、前記第2電位差は、前記第1電位
差の付与後の前記壁電圧の絶対値に等しいことを特徴と
する。
【0035】(14)請求項14に記載の発明に係る表
示装置は、第1電極及び第2電極と前記第1電極及び前
記第2電極を覆う誘電体層とをそれぞれが含む複数の放
電セルを備えた表示パネルと、前記表示パネルを駆動す
るための、請求項10乃至13のいずれかに記載の表示
パネル用駆動装置とを備えることを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】<実施の形態1> A.表示パネルの構造 図1及び図2に実施の形態1に係るAC放電を利用した
表示パネル100を説明するための斜視図(分解斜視
図)及び断面図を示す。図2は電極ピン117Y及び透
明電極112X,112Yを含む断面の図にあたる。
【0037】パネル100は前面ガラス基板111と背
面ガラス基板121とを含んで構成される。なお、前面
ガラス基板111が表示光を発する表示面100Sを成
す。
【0038】背面ガラス基板121には厚さ方向に基板
121を貫いて直線状のスリット128が形成されてい
る。スリット128は電極ピン117Yを取り出すため
に形成されており、以下の説明ではスリット128を
「電極ピン取り出し用スルーホール(又は単にスルーホ
ール)128」とも呼ぶ。
【0039】また、背面ガラス基板121の前面ガラス
基板111側の表面(以下「内面」とも呼ぶ)121S
には基板121を削って窪み121aが形成されてい
る。かかる窪み121aはスルーホール128の両側に
スルーホール128に沿って複数形成されている。各窪
み121aは1つの放電セル(以下、単にセルとも呼
ぶ)101に対応し、背面ガラス基板121の全面にお
いて複数の窪み121aが(従ってセル101が)マト
リクス状にないしはタイル状に形成されている。セル1
01の配列ピッチは例えば5mm〜30mmである。
【0040】各窪み121aには蛍光体層125が設け
られており、具体的にはスルーホール128に沿って赤
色発光用,緑色発光用及び青色発光用の各蛍光体層12
5が例えばこの順番で繰り返し並んでいる。隣接する赤
色発光用,緑色発光用及び青色発光用の3つのセル10
1が1画素を成す。
【0041】前面ガラス基板111の背面ガラス基板1
21側の表面(以下「内面」とも呼ぶ)111S上には
スルーホール128に対面する位置に棒状の電極ピン1
17Yが立てられており、電極ピン117Yはスルーホ
ール128を介して背面ガラス基板121から突出して
いる。また、内面111S上に上述の窪み121aに対
面して、対を成す2つの透明電極(第1電極)112X
及び透明電極(第2電極)112Yが所定の間隙(ギャ
ップ)Gを介して配置されている。なお、以下の説明で
は、両透明電極112X,112Yを区別することなく
単に「透明電極112」とも呼ぶ。透明電極112は例
えばITOや酸化錫等から成り、例えば内面121S上
においてスルーホール128の長手方向に垂直な方向に
延びた長方形を成している。
【0042】そして、透明電極112Yは、前面ガラス
基板111の内面111S上に形成された個別電極Yで
以て当該透明電極112Yに近接の電極ピン117Yと
電気的に接続されている。これにより、透明電極112
Yは、個別電極Y及び電極ピン117Yで以て背面ガラ
ス基板121側において(従って表示面100Sとは反
対側において)パネル外部へ引き出されている。
【0043】これに対して、透明電極112Xは、内面
111S上に電極ピン117Yとは反対側へ延在して形
成された共通電極Xと電気的に接続されている。各セル
101の共通電極Xは内面111S上においてセル10
1の領域外で互いに共通に接続されている。そして、共
通電極Xは背面ガラス基板121から突出する(1つ
の)電極ピン117X(後述の図3参照)と電気的に接
続されている。透明電極112Xは、共通電極X及び電
極ピン117Xで以て背面ガラス基板121側において
(従って表示面100Sとは反対側において)パネル外
部へ引き出されている。
【0044】なお、以下の説明では両電極ピン117
X,117Yを区別することなく単に電極ピン117と
も呼ぶ。また、電極ピン117は透明電極112をパネ
ル外部へ引き出している点に鑑みればこれを「引き出し
線」と呼ぶこともできるし、セル101へ又は透明電極
112へ電力を供給する点に鑑みればこれを「給電線」
と呼ぶこともできる。
【0045】電極X,Yは透明電極112よりも導電率
が高いことが望ましく、例えば金属が用いられる。ま
た、電極X,Yに遮光性の材料を用いる場合、電極X,
YをギャップGからなるべく遠い位置において透明電極
112と接続し又なるべくセル101内に電極X,Yを
配置しない。これはセル101内で生じた可視光をより
多く表示光として取り出すためである。
【0046】更に、電極112,X,Yを覆って前面ガ
ラス基板111の内面111S上に誘電体層113aが
形成されており、当該誘電体層113aの背面ガラス基
板121側の表面上に例えばMgO等から成る保護膜1
13bが形成されている。なお、以下の説明では、誘電
体層113a及び保護膜113bを総称して「誘電体層
113」とも呼ぶ。
【0047】図2に示すように、内面111S,121
Sを対面させて、電極ピン117をスルーホール128
を介して背面ガラス121から突出させて、両ガラス基
板111,121が配置されている。このとき、両ガラ
ス基板111,121は所定の間隔を介して配置されて
いる。そして、両ガラス基板111,121間の周縁に
及びスルーホール128内に例えば封止ガラスから成る
封止層109が配置されて、パネル100を形作る密閉
されたガラス容器が形成される。
【0048】かかるガラス容器内の空間が放電空間10
2にあたり、当該放電空間102内に放電ガスが充填さ
れている。このとき、上述の誘電体層113は放電空間
102に接しており、透明電極112は誘電体層113
を介して放電空間102に対面している。なお、背面ガ
ラス基板121には、放電空間102内の空気を排気し
て放電ガスを注入するため排気ガラス管129が設けら
れる(図3参照)。
【0049】B.中継基板の構造 次に、図3にパネル100に適用される、実施の形態1
に係る中継基板150を説明するための斜視図を示す。
また、図4に中継基板150の外観図を示す。図5に実
施の形態1に係る表示装置500における配線形態を説
明するための斜視図を示す。
【0050】中継基板150は平板状の絶縁性基板(以
下、単に「基板」とも呼ぶ)151を基体とし、基板1
51には厚さ方向に貫通した複数の穴157が形成され
ている。各穴157は各電極ピン117のパネル110
における配置位置に対応して形成されており、各穴15
7の内面及び開口付近には半田付け用の金属膜(図示せ
ず)が形成されている。なお、基板151には排気ガラ
ス管129の位置に対応して当該ガラス管29を挿入可
能な穴159も形成されている。
【0051】基板151の一方の主面上に、複数の端子
(第1端子;図示せず)が集約されて成るコネクタ(第
1コネクタ)152が配置されている。中継基板150
では、各スルーホール128から突出した電極ピン11
7Y群毎にコネクタ152が設けられており、(1つ
の)電極ピン117Y群に対応する各穴157の上記金
属膜と(1つの)コネクタ152内の各端子とが、上記
一方の主面上に形成された各配線153(図4参照)を
介して電気的に接続されている。なお、図面の煩雑化を
避けるため、図4では1つのコネクタ152についての
み配線153を図示しており、又、図3等では配線15
3の図示化は省略している。
【0052】C.表示装置の構成 表示装置500は、複数の表示パネル100(表示部を
成す)と、中継基板150と、パネル100を駆動する
ための駆動部(表示パネル用駆動装置)を搭載した回路
基板160とを含んで構成される。図面の煩雑化を避け
るため図5では回路基板160上の駆動部の詳細な図示
化は省略しており、同様に表示パネル100を1つのみ
図示している。
【0053】表示装置500において、各穴157へ各
電極ピン117が挿入され半田付けされた状態で、中継
基板150がパネル100に取り付けられる。かかる半
田付けにより、対応する各電極ピン117Yとコネクタ
152の各端子とが電気的に接続される。
【0054】回路基板160には、上記コネクタ152
と同様に複数の端子(第2端子;図示せず)が集約され
て成るコネクタ(第2コネクタ)162が配置されてお
り、コネクタ162の各端子は駆動装置に接続されてい
る。各コネクタ152,162の対応する端子同士がフ
レキシブルケーブル167Yで接続されており、電極ピ
ン117Xはリード線167Xで所定の端子(図示せ
ず)と接続される。
【0055】ここで、フレキシブルケーブル167Y及
びリード線167Xとは可撓性を有する配線(又は電
線)を言い、特にフレキシブルケーブル167Yは複数
の配線がコネクタ152,162の端子の配列に合わせ
て並べられた上で互いに電気的に絶縁された状態で固定
された(一体化した)単一の配線体を言う。
【0056】表示装置500は中継基板150を備える
ので、パネル100の全体に配置されている複数の電極
ピン117Yをコネクタ152の端子として集約するこ
とができる。従って、各電極ピン117Yと駆動装置と
の配線接続を容易にすることができる。このとき、フレ
キシブルケーブル167Y及びリード線167Yは可撓
性を有するので、表示装置500内におけるパネル10
0及び回路基板160の配置に裕度を持たせることがで
きるし、配置位置を容易に調整することができる。ま
た、フレキシブルケーブル167Yは単一の配線体を成
しているので、複数の配線を1つの部品として取り扱う
ことができ、中継基板150と回路基板160との配線
接続(作業)が容易である。
【0057】次に、図6に表示装置500を説明するた
めの模式図を示す。表示装置500は、複数のパネル1
00から成る表示部510と、回路基板160(図5参
照)上に搭載された駆動部(表示パネル用駆動装置)5
20とを備える。なお、図面の煩雑化を避けるため、図
6ではセル101を模式的に図示しており、又、透明電
極112X,112Yの配置を一部、図1とは違えてい
る。また、図6では長方形の透明電極112を図6にお
いて縦方向に延在させて各表示パネル100を配列した
場合を図示しているが、例えば透明電極112を横方向
に延在させ各表示パネル100を配列しても構わない。
【0058】表示部510は、パネル100が例えば2
×2パネル,2×4パネル,3×3パネル,3×4パネ
ル等のマトリクス状に配列されて成る。このとき、各パ
ネル100にそれぞれ中継基板150(図6中には図示
せず)を設けても構わないし(図5参照)、又、隣接し
た複数のパネル100を取り付け可能な大きさの(1つ
の)中継基板に複数のパネル100を取り付けても構わ
ない。
【0059】駆動部520は、それぞれに所定の電圧を
生成して出力する個別電極駆動回路(第2駆動部)52
0Y及び共通電極駆動回路(第1駆動部)520Xを含
んで成る。
【0060】個別電極駆動回路520Yは個別駆動部5
21Y及び維持放電駆動部522Yを含んで成り、個別
駆動回路520Yの(より具体的には個別駆動部521
Yの)各出力端が各パネル100の各個別電極Yに接続
されている。しかも、上述の各出力端は各パネル100
において同じ位置に配置されたセル101の個別電極Y
に共通に接続されている。かかる接続形態によれば、個
別電極駆動回路520Yは(1つの)パネル100内の
各透明電極112Yにそれぞれ電圧を出力すると共に、
各パネル100間で対応する各セル100の透明電極1
12Yに共通に電圧を出力する。
【0061】個別電極駆動回路520Yはアドレス電圧
Vwk,維持電圧Vs,接地GND等のレベルの電圧を
生成して上述の各出力端から出力する。このとき、個別
駆動部521Yは主として後述のアドレス期間AD(図
7参照)において動作し、画像データDを受信すると共
に当該期間STで用いる電圧(アドレス電圧Vwk等)
を生成する。そして、各個別電極Y毎に画像データDに
基づいて規定される各所定の電圧を対応する各出力端か
らそれぞれ出力する。なお、個別駆動部521Yの回路
はIC化されており、当該ICは上記各出力端に相当す
る出力ピンを有している。
【0062】他方、維持放電駆動部522Yは主として
後述の消去期間RE及び維持放電期間ST(図7参照)
において当該各期間RE,STで用いる電圧(維持電圧
Vs等)を生成して、全ての出力端から共通に出力す
る。なお、維持放電駆動部522Yの出力は個別駆動部
521Yを介して上記出力端から出力されるが、個別駆
動回路520Yが維持放電駆動部522Yの出力電圧を
出力する場合、個別駆動部521Yは各出力端毎の出力
制御を行わず全ての出力端を共通に出力制御する。
【0063】共通電極駆動回路520Xはスキャン部5
21X及び維持放電駆動部522Xを含んで成り、共通
電極駆動回路520Xの(より具体的にはスキャン部5
21Xの)各出力端は各パネル100の電極ピン117
X(図5参照)に接続されている。かかる接続形態によ
れば、共通電極駆動回路520Xはパネル100単位で
各パネル100内の全ての透明電極112Xに共通に電
圧を出力する。
【0064】共通電極駆動回路520Xはリセット電圧
Vr,消去電圧Ver,プライミング電圧Vp,スキャ
ン電圧Vwu,維持電圧Vs,接地GND等のレベルの
電圧を生成して上述の各出力端から出力する。このと
き、スキャン部521Xは主として後述のアドレス期間
AD(図7参照)において当該期間STで用いる電圧
(アドレス電圧Vwu等)を生成して各出力端から順次
に出力する。他方、維持放電駆動部522Xは維持放電
駆動部522Yと同様に動作する。
【0065】D.表示装置の動作 次に、表示装置500における表示パネル100の駆動
方法(換言すれば駆動部520の動作)を説明する。
【0066】図7に、実施の形態1に係る駆動方法にお
ける1フレームの構成を説明するための模式図を示す。
動画の表示は例えば60分の1秒毎に異なる静止画を次
々に表示することによって実施される。この静止画の表
示期間が1フレームである。表示装置500では1フレ
ームを複数のサブフィールドSFに分割することによっ
て階調表示を行なう。なお、1サブフィールドは1フレ
ームを分割した最小単位である。例えば256階調の表
示を行う場合、1フレームを8つのサブフィールドSF
1〜SF8に分割し、各サブフィールドでの発光割合を
0:21:22:23:24:25:26:27に設定する。
【0067】ここで、図8に本駆動方法を説明するため
の1サブフィールド分のタイミングチャートを示す。な
お、図8において、(a)は共通電極X(又は透明電極
112X)への印加電圧の波形であり、(b)は個別電
極Y(又は透明電極112Y)への印加電圧の波形であ
り、(c)は書き込み動作を行う場合のギャップG(図
1参照)の電圧(以下「ギャップ間電圧」とも呼ぶ)の
波形α及び壁電圧の波形βであり、(d)は書き込み動
作を行わない場合のギャップ間電圧及び壁電圧の各波形
α,βである。図8を参照しつつ、各サブフィールドS
F1〜SF8の構成を説明する。各サブフィールドSF
1〜SF8はそれぞれリセット期間RE,アドレス期間
AD及び維持放電期間STの3つの期間に分かれてい
る。
【0068】D−1.リセット期間 駆動部520は、リセット期間REにおいて、先のサブ
フィールドSFでの放電によってセル101内に残った
壁電圧(セル101内の電荷の蓄積状態に起因する)を
消去し、全てのパネルの全てのセル101を同じ壁電圧
状態にする。かかる壁電荷の消去を行うためのパルス
(又は電圧波形)を「消去パルス」と呼ぶ。
【0069】また、リセット期間REでは、後続のアド
レス期間ADでのアドレス放電(又は書き込み放電)を
スムーズに又確実に発生させるために、全てのパネルの
全てのセル101内に放電(プライミング放電)を形成
して放電空間102内にプライミング粒子を供給する。
かかるプライミング粒子の供給を行うためのパルス(又
は電圧波形)を「プライミングパルス」と呼ぶ。プライ
ミング放電は1フレームに少なくとも1回以上発生させ
れば良い。
【0070】詳細には、リセット期間REでは、全ての
パネル100の共通電極Xにリセット電圧Vr(>0)
のリセットパルス1を共通に印加すると共に、全てのパ
ネル100の全ての個別電極Yを接地電位GNDに設定
する。なお、共通電極駆動回路520Xが(より具体的
には維持放電駆動部522Xが)リセットパルス1を生
成・出力し、個別電極駆動回路520Yが(より具体的
には維持放電駆動部522Yが)接地電位GNDを生成
・出力する。
【0071】本駆動方法では、例えば、(i)電圧Vr
を放電開始電圧Vfg(>0)よりも十分に高く設定
し、且つ、(ii)パルス1の立ち上がり時の放電で生
じた荷電粒子を十分に誘電体層113(図1参照)上に
蓄積し、放電開始電圧Vfg以上の壁電圧を形成しうる
程度の時間にパルス1のパルス幅を設定する。かかる設
定によれば、パルス1の立ち上がりが消去パルスとして
働くと共に、パルス1の立ち下がりがプライミングパル
スとして働く。なお、ここでは(電圧Vr)=(消去電
圧Ver)=(プライミング電圧Vp)であるが、消去
パルスとプライミングパルスとを別個のパルスとし(電
圧Ver)≠(電圧Vp)に設定しても構わない。
【0072】消去パルス及びプライミングパルスを全て
のサブフィールドSFで印加することを「全プライミン
グ」という。全プライミングを行うと黒表示時の輝度が
上昇するが、かかる点を改善する技術の一つが特開平1
0−3281号公報に開示されている。当該公報によれ
ば、壁電圧の消去とプライミング粒子の供給とをサブフ
ィールド毎に制御することによって、黒表示時の輝度上
昇を抑えることができる。
【0073】D−2.アドレス期間 駆動部520はリセット期間REに続いてアドレス期間
ADでの駆動を実行する。アドレス期間ADではパネル
100毎に各セル101の壁電圧の形成/不形成を制御
する。詳細には、共通電極駆動回路520Xが(より具
体的にはスキャン部521Xが)スキャン電圧Vwu
(<0)のスキャンパルス2uを生成し、各パネル10
0に対してパネル単位で順次に出力する。
【0074】このとき、スキャンパルス2uが印加され
たパネル100ではスキャンパルス2uが印加されてい
る間に以下の動作が行われる。即ち、個別電極駆動回路
520Yが(より具体的には個別駆動部521Yが)ア
ドレス電圧Vwk(>0)のアドレスパルス2k及び接
地電位GNDを生成する。個別駆動部521Yは画像デ
ータDを受信しており、各セル101の画像データDに
基づいてアドレスパルス2k又は接地電位GNDを出力
する。具体的には、画像データDのON状態に対応する
セル101の個別電極Yへアドレスパルス2kを出力す
る一方、画像データDのOFF状態に対応するセル10
1の個別電極Yを接地電位GNDに設定する。このと
き、個別電極駆動回路520Yは、スキャンパルス2u
が印加されたパネル100の全てのセル101に対して
同時にアドレスパルス2k又は接地電位GNDを出力す
る。
【0075】なお、両電圧Vwu,Vwkが印加された
セル101のギャップ間電圧が放電開始電圧Vfg以上
になるように、且つ、電圧Vwuのみが印加されたセル
101のギャップ間電圧は放電開始電圧Vfgを超えな
いように、両電圧Vwu,Vwkを設定する。かかる電
圧設定により、アドレスパルス2kが印加されたセル1
01ではアドレス放電が発生する。このとき、放電で生
じた荷電粒子は誘電体層113上に蓄積され、壁電圧を
形成する(図8中の(c)を参照)。他方、接地電位G
NDが印加されたセル101では壁電圧は形成されない
(図8中の(d)を参照)。
【0076】D−3.維持放電期間 駆動部520は、アドレス期間ADに続いて維持放電期
間STでの駆動を実行する。維持放電期間STでは、透
明電極112X,112Y間に交流電圧を供給する。詳
細には、全てのパネル100の共通電極Xに維持電圧V
s(>0)の維持パルス3uを同時に印加し、続いて全
てのパネル100の全ての個別極Yに電圧Vsの維持パ
ルス3kを同時に印加する。かかる維持パルス2u,3
kを各サブフィールドSF1〜SF8毎に規定された所
定の回数、交互に(交流的に)印加する。なお、共通電
極駆動回路520Xが(より具体的には維持放電駆動部
522Xが)維持パルス3uを生成・出力し、個別電極
駆動回路520Yが(より具体的には維持放電駆動部5
22Yが)維持パルス3kを生成・出力する。
【0077】このとき、維持電圧Vsと上述の壁電圧と
の和が放電開始電圧Vfgを超えるように且つ維持電圧
Vsだけでは放電開始電圧Vfgを超えないように、各
維持電圧Vsを設定する。かかる電圧設定により、先の
アドレス期間ADにおいて壁電圧が形成されたセル10
1でのみ透明電極112間で維持放電が起こり、セル1
01が表示光を発する。維持放電の回数が(従ってセル
101の発光回数が)多いほど発光時間が長くなりセル
101が明るく光るので、維持パルス2u,2kの印加
回数を制御することによって上述の各サブフィールドS
F1〜SF8での発光割合が設定される。
【0078】表示装置500によれば以下の効果が得ら
れる。まず、表示部510を成す各パネル100では、
セル100の透明電極112がパネル100の表示面1
00Sとは反対側において外部へ引き出されている。こ
のため、パネルの周縁に電極が引き出されたPDP20
0とは異なり、パネル100によればパネルの周縁付近
までセル101を配置することができる。従って、PD
P200を用いる場合と比較して、表示部510におい
て各パネル100間の境界での表示画像の分断を低減す
ることができる。その結果、大画面の表示部において高
品質の表示が得られる。
【0079】更に、上述のようにパネル100ではパネ
ル内の全ての透明電極112Xが共通電極Xにより共通
に接続されている。このため、全ての透明電極112X
をそれぞれ電極ピン117Xで以て引き出した場合と比
較して、電極ピン117Xの数が少なくてすみ、その分
コストが削減される。
【0080】このとき、駆動部520はパネル100単
位でパネル100内の全ての透明電極112Xに共通に
電圧を出力するので、共通電極駆動回路520Xの出力
端の数は表示部510内のパネル100の枚数と同じで
良い。このため、共通電極駆動回路520Xが各透明電
極112X毎にそれぞれ異なる電圧を出力する構成と比
較して、駆動回路520Xの規模を、従ってコストを削
減することができる。
【0081】更に、個別電極駆動回路520Yと各パネ
ル100との上述の接続形態によれば、駆動回路520
Yはパネル100間で対応する各透明電極112Yに共
通に電圧を出力する。このため、駆動回路520Yの出
力端の数は(1つの)パネル100内の透明電極112
Yの枚数と同じで良い。換言すれば、複数のパネル10
0で駆動回路520Yを共有するので、たとえパネル1
00が増加させても駆動回路520Yを変更する必要が
無い。従って、表示部510を容易に大型化することが
できるし、大型化に対するコストメリットが高い。
【0082】ここで、図9に表示装置500におけるコ
ストメリットを説明するための図を示す。図9に示すよ
うに、表示装置500全体のコストをパネル1枚あたり
で換算すると、即ち表示部510を成すパネル100の
枚数で割ると、パネル数が増えるほどパネル1枚あたり
のコストは下がる。このとき、表示部510を3枚のパ
ネル100で構成した場合のコスト相対値は、1枚のパ
ネル100で構成した場合の1/2になる。このため、
表示部510を3枚以上のパネル100で以て構成する
ことにより、大幅なコストメリットが得られる。
【0083】加えて、駆動部520の動作ないしは駆動
方法によれば、アドレス期間ADにおいて、スキャンパ
ルス2uが印加されたパネル内の全てのセル101に対
して同時に壁電圧を制御することができる。従って、パ
ネル100内の各セル101の壁電圧を順次に制御する
場合と比較して、アドレス時間を短くすることができ
る。
【0084】<実施の形態2>さて、上述のように、リ
セット期間REでは先のサブフィールドSFでの放電に
よってセル101内に残った壁電圧を消去し、全てのパ
ネルの全てのセル101を同じ壁電圧状態にする。この
とき、消去放電及びプライミング放電の形成後、共通電
極X上の誘電体層113に対して個別電極Y上の誘電体
層113は負に帯電する場合があり、共通電極X側を基
準にして個別電極Y側が電圧(−Ve)(なおVe>0
とする)だけ低い壁電圧が生じる場合がある(図8中の
(c)及び(d)を参照)。このため、アドレス期間A
D及び維持放電期間STでは、電圧(−Ve)を基準と
して(ベースラインとして)パルス2u等が印加され
る。
【0085】このとき、アドレス期間ADで壁電圧が形
成されなかったセル101では、維持放電期間STにお
いて以下の状況が生じる。即ち、図8中の(d)に示す
ように、維持パルス3uを印加した際のギャップ間電圧
と放電開始電圧Vfgとの差ΔVuと、維持パルス3k
を印加した際のギャップ間電圧と放電開始電圧Vfgと
の差ΔVkとが異なる。具体的には(電圧差ΔVu)>
(電圧差ΔVk)であり、維持パルス3uよりも維持パ
ルス3kを印加した場合の方がギャップ間電圧が放電開
始電圧Vfgに近い。このとき、上記電圧Veの値によ
っては、発光させるべきではないセル101で放電(誤
放電)が生じて表示品質が低下してしまう場合がある。
【0086】そこで、実施の形態2ではかかる誤放電を
抑制しうる駆動方法ないしは駆動部520の動作を説明
する。図10に実施の形態2に係る駆動方法を説明する
ためのタイミングチャートを示す。なお、図10中の
(a)〜(d)は図8中の(a)〜(d)と同様であ
る。また、以下の説明で既述の構成要素と同等のものに
は同一の符号を付してその詳細な説明を援用するに留め
る。かかる点は後述の実施の形態3以降においても同様
とする。
【0087】本駆動方法のリセット期間RE及びアドレ
ス期間ADでは駆動部520により実施の形態1の駆動
方法が実行される。特に、実施の形態2に係る維持放電
期間STBでは、駆動部520によって、既述の維持パ
ルス3uに変えて第1電圧(Vs+Ve)の維持パルス
3uBを共通電極X及び透明電極112Xに印加し、既
述の維持パルス3kに変えて第2電圧(Vs−Ve)の
維持パルス3kBを個別電極Y及び透明電極112Yに
印加する。なお、このとき、第1電圧と第2電圧との差
は、リセット期間後の壁電圧Ve(の絶対値)の2倍に
等しい。
【0088】かかる電圧設定によれば上述の両電圧差Δ
Vu,ΔVkを確実に等しくすることができる。このた
め、維持放電期間STBでは誤放電を抑制することがで
き、高品質の表示が得られる。更に、駆動マージンが広
がり安定にパネル100を駆動することができる。
【0089】ここで、図11に実施の形態1に係る駆動
方法(図8参照)により得られる駆動マージンを説明す
るための模式図を示し、図12に実施の形態2に係る駆
動方法により得られる駆動マージンを説明するための模
式図を示す。図11及び図12中の各駆動マージン領域
(斜線部)は各スキャン電圧Vwu(横軸)に対して適
用可能な、共通電極X用の又個別電極Y用の維持電圧V
s(縦軸)の範囲を示しており、駆動マージン領域と傾
き1の直線との交差範囲の縦軸に沿った電圧範囲が維持
電圧Vsのマージンにあたる。図11及び図12によれ
ば、実施の形態1の駆動方法による最大駆動マージンは
約12Vであるのに対して、実施の形態2の駆動方法に
よる最大駆動マージンは約33Vである。即ち、実施の
形態2の駆動方法によれば最大駆動マージンを約20V
広げることができる。
【0090】<実施の形態3>さて、上述の実施の形態
2ではリセット期間REで生じた電圧Veを後続の維持
放電期間STBにおいて打ち消すのに対して、実施の形
態3ではリセット期間内で電圧Veを打ち消す駆動方法
を説明する。
【0091】図13に実施の形態3に係る駆動方法を説
明するためのタイミングチャートを示す。なお、図13
中の(a)〜(d)は図8中の(a)〜(d)と同様で
ある。
【0092】本駆動方法のリセット期間REBでは、駆
動部520によって(詳細には共通電極駆動回路520
Xの維持放電駆動部522Xによって)、既述のリセッ
トパルス1に引き続いて、電圧(−Ve)のパルス1B
を印加する。換言すれば、駆動部520によって、電極
X,Y間に(従って透明電極112X,112Y間
に)、リセットパルス1により消去放電及びプライミン
グ放電を発生させる第1電位差Vrを与え、その後、パ
ルス1Bにより第1電位差とは逆極性で第2電位差Ve
を与える。このとき、リセットパルス1の立ち下がりタ
イミングとパルス1Bの(電圧(−Ve)への)立ち上
がりタイミングとを一致させる。なお、アドレス期間A
D及び維持放電期間STでは駆動部520によって実施
の形態1の駆動方法が実行される。
【0093】かかる駆動方法によれば、リセット期間R
EBの終了時の壁電圧を0にすることができる。このた
め、上述の両電圧差ΔVu,ΔVkを確実に等しくする
ことができる。このため、維持放電期間STBでの誤放
電を抑制することができ、高品質の表示が得られる。更
に、駆動マージンが広がり安定にパネル100を駆動す
ることができる。
【0094】<実施の形態4>ところで、実施の形態2
及び3の各駆動方法は図18のPDP200にも適用可
能である。かかる点を実施の形態4として説明する。図
14に実施の形態4に係る表示装置600を説明するた
めの模式図を示す。
【0095】表示装置600は、図18のPDP200
と駆動部(表示パネル用駆動装置)620とを含んで成
る。なお、透明電極212Xの内で各セル201に属す
る部分がそれぞれ第1電極にあたり、同様に透明電極2
12Yの内で各セル201に属する部分がそれぞれ第2
電極にあたる。このとき、誘電体層213の内で各セル
201内の部分が各セル201の第1電極及び第2電極
を覆っている。
【0096】また、駆動部620は共通電極駆動回路6
20X,行電極駆動回路620Y及び列電極駆動回路6
20Wとを含む。このとき、PDP200の各行電極2
12Y、換言すれば各セル201の第2電極は行電極駆
動回路620Yの各出力端に接続されている。同様に、
各列電極212は列電極駆動回路620Wの各出力端に
接続されている。他方、PDP200の各共通電極21
2X、換言すれば各セル201の第1電極は共通電極駆
動回路620Xの出力端に共通に接続されている。
【0097】駆動部620ないしは各回路620X,6
20Y,620Wは以下ように動作して、表示装置60
0において実施の形態2及び3の各駆動方法を実行す
る。即ち、共通電極駆動回路620Xはリセット期間R
E又はREB及び維持放電期間ST(又はSTB)にお
いて共通電極駆動回路520Xと同様に動作し、行電極
駆動回路620Yは各期間RE又はREB,AD,ST
又はSTBにおいて個別電極駆動回路520Yと同様に
動作する。そして、列電極駆動回路620Wはアドレス
期間ADにおいて共通電極駆動回路520Xと同様に動
作する。これにより、表示装置600において実施の形
態2又は実施の形態3の既述の効果を得ることができ
る。
【0098】<実施の形態5> A.表示パネルの構造 図15に実施の形態5に係る表示パネル101Bを説明
するための斜視図(分解斜視図)を示す。図15と既述
の図1とを比較すれば分かるように、パネル101Bで
は透明電極112と配線電極112との接続形態及び電
極ピン117の配置がパネル101とは異なる。
【0099】詳細には、まず、既述のパネル101では
スルーホール128を介して隣接するセル101間に2
つの電極ピンYが配置されているのに対して、パネル1
01Bでは同様の位置に電極ピン117Yが1つだけ配
置されている。そして、かかる1つの電極ピン117Y
に、当該電極ピン117Yを介して隣接する2つのセル
101の各一方の透明電極112(112Y)が個別電
極Yで以て共通に接続されている。
【0100】更に、パネル101Bでは、パネル100
の透明電極及び共通電極Xが2つのグループに分割され
ており、上記隣接するセル101の各他方の透明電極1
12(112X)はそれぞれ異なるグループの共通電極
Xa又はXbに接続されている。図15中への図示化は
省略するが、各共通電極Xa,Xbに対してそれぞれ電
極ピン117Xが設けられている。なお、パネル101
Bのその他の構成はパネル101と同様である。
【0101】パネル101Bによれば、2つのセル10
1で電極ピン117Yを共有するので、電極ピン117
Yの個数をパネル101の半分にすることができる。こ
れによりその分コストを削減することができる。更に、
電極ピン117の削減に伴って電極ピン117Yの配列
ピッチを広げることができるので、パネル100と比較
してパネルの高精細化を推進しやすい。なお、電極ピン
117Yを介して隣接するセル101がその電極ピン1
17Yを共有するので、個別電極Yと共通電極Xとが前
面ガラス基板111上で交わることがない。
【0102】B.中継基板の構造 図16に実施の形態5に係る中継基板150Bの外観図
を示す。図16と既述の図4とを比較すれば分かるよう
に、電極ピン117の削減に対応して、中継基板150
Bにおける電極ピン117用の穴157の個数及び配置
が中継基板150とは異なる。なお、図16において穴
159の横に形成された2つの穴157はそれぞれ共通
電極Xa,Xb用の各穴である。
【0103】また、中継基板150Bには中継基板15
0と同様のコネクタ152が設けられている。このと
き、電極ピン117Yの半減に伴って、中継基板150
Bでは隣接の2つの電極ピン117Y群(用の穴157
群)に対して1つのコネクタ152が設けられている。
そして、コネクタ152の各端子と当該コネクタ152
の両側の各穴157の上記金属膜とが配線153で接続
されている。
【0104】このように、中継基板150Bによれば中
継基板150と比較してコネクタ152を半減すること
ができる。
【0105】C.表示装置の構成及び動作 図17に実施の形態5に係る表示装置500Bを説明す
るための模式図を示す。なお、図17におけるセル10
1等の図示化は既述の図6と同様である。図17と図6
とを比較すれば分かるように、表示装置500Bの表示
部510は複数のパネル100Bから成る。このとき、
表示装置500Bでは、中継基板150Bを介してパネ
ル100Bと回路基板160とが接続される。
【0106】パネルの相違に起因して、表示装置500
Bでは各電極Xa,Xb,Yは以下のように駆動部(表
示パネル用駆動装置)520に接続される。即ち、各パ
ネル100Bの共通電極Xa,Xbがそれぞれ共通電極
駆動回路520Xの(より具体的にはスキャン部521
Xの)各出力端に接続されている。かかる接続形態によ
れば、共通電極駆動回路520Xは上述のグループ単位
で各グループ内の全ての透明電極112Xに共通に電圧
を出力する。
【0107】他方、個別駆動回路520Yの(より具体
的には個別駆動部521Yの)各出力端には各パネル1
00Bの各電極ピン117Yが接続されている。しか
も、各パネル100において同じ位置に配置されたセル
101に繋がる電極ピン117Yに各出力端が共通に接
続されている。
【0108】かかる接続形態によれば、個別電極駆動回
路520Yは(1つの)パネル100B内で電極ピン1
17及び個別電極Yを共有する各2つの透明電極112
Yにそれぞれ電圧を出力すると共に、各パネル100B
間で対応する各セル100の透明電極112Yに共通に
電圧を出力する。なお、表示装置500Bのその他の構
成要素は表示装置500と同様である。
【0109】このような接続形態において駆動部520
は各実施の形態1〜3の動作を同様に実行し、パネル1
00Bを駆動する。このとき、パネル100Bは2つの
共通電極Xa,Xbを有するので、アドレス期間ADで
は2回のスキャン動作によって1つのパネル100B全
体のアドレス動作を行う。例えば、まず、共通電極Xa
にスキャンパルス2uを印加し、各個別電極Yにアドレ
スパルス2k又は接地電位GNDを印加する。その後、
共通電極Xbにスキャンパルス2uを印加し、各個別電
極Yにアドレスパルス2k又は接地電位GNDを印加す
る。
【0110】ここで、共通電極Xaに接続された透明電
極112を有するセル101のグループ及び共通電極X
bに接続された透明電極112を有するセル101のグ
ループをそれぞれ「放電セル群」と呼ぶとき、パネル1
00Bは2つの放電セル群を含んでいると捉えることが
できる。他方、パネル100は1つの放電セル群から成
ると捉えることができる。
【0111】表示装置500Bによれば、駆動部520
が各実施の形態1〜3と同様の動作を実行するので、各
実施の形態1〜3に係る駆動方法と同様の効果を得るこ
とができる。このとき、電極ピン117Yの削減に起因
して、個別駆動部521Yの、従って駆動部520の規
模を、従ってコストを低減することができる。このと
き、パネルが3つ以上の放電セル群を含んでいる場合で
も同様の効果が得られる。
【0112】<変形例1>なお、表示装置500におけ
る各パネル100と駆動部520との接続形態から容易
に分かるように、1つのパネル100及び駆動装置52
0から成る表示装置においても実施の形態1〜3の各駆
動方法を実施可能であり、既述の効果を得ることができ
る。また、1つのパネル100Bと駆動部520とを備
えた表示装置についても同様である。
【0113】<変形例2>なお、上述のリセット電圧V
r,スキャン電圧Vwu及びアドレス電圧Vwk,維持
電圧Vs等の印加電圧の極性を反転させて(即ち、図8
等の波形の極性を反転させて)パネル100等を駆動し
ても構わない。
【0114】
【発明の効果】(1)請求項1に係る発明によれば、第
1電極及び第2電極は表示パネルの表示面とは反対側に
おいて外部へ引き出されるので、表示パネルの周縁に電
極を引き出す場合とは異なり、上記周縁付近まで放電セ
ルを配置することができる。このため、複数の表示パネ
ルが配列されて成る表示部において各表示パネル間の境
界での表示画像の分断を低減することができる。従っ
て、高品質の表示が可能な大画面の表示部を提供するこ
とができる。
【0115】更に、第1駆動部は放電セル群単位で放電
セル群内の全ての第1電極に共通に電圧を出力するの
で、第1駆動部の出力端は表示部内の放電セル群の数と
同じで良い。このため、第1駆動部が各第1電極毎にそ
れぞれ異なる電圧を出力する構成と比較して、第1駆動
部の規模を、従ってコストを削減することができる。
【0116】(2)請求項2に係る発明によれば、第2
駆動部は放電セル群間で対応する各第2電極に共通に電
圧を出力するので、第2駆動部の出力端は(1つの)放
電セル群内の第2電極の個数と同じで良い。換言すれ
ば、複数の放電セル群で第2駆動部を共有するので、た
とえ放電セル群が増加しても第2駆動部を変更する必要
が無い。従って、表示部を容易に大型化することができ
るし、大型化に対するコストメリットが高い。
【0117】(3)請求項3に係る発明によれば、アド
レス期間において、スキャンパルスが印加された放電セ
ル群内の全ての放電セルに対して同時に壁電圧を制御す
ることができる。従って、放電セル群内の各放電セルの
壁電圧を順次に制御する場合と比較して、アドレス時間
を短くすることができる。
【0118】(4)請求項4に係る発明によれば、(1
つの)表示パネルの各放電セル群の対応する第2電極同
士を表示パネル内部で共通に接続した上で1つの引き出
し線で以て外部へ引き出すことができる。このため、表
示パネル内の放電セルの総数が同じ場合、表示パネルが
放電セル群を1つだけ含んだ構成よりも、第2電極用の
引き出し線の数を削減することができる。従って、かか
る引き出し線のコスト削減を図ることができると共に、
第2駆動部の規模を、従ってコストを削減することがで
きる。更に、引き出し線の数の削減に伴って第2電極用
の引き出し線の配置密度を下げることができる、逆に言
えば1つの表示パネル内の放電セル数を増やして表示パ
ネルの高精細化を図ることができる。
【0119】(5)請求項5に係る発明によれば、大幅
なコストメリットが得られる。
【0120】(6)請求項6に係る発明によれば、全て
の第1電極をそれぞれ引き出し線で以て引き出した場合
と比較して、引き出し線の数が少なくてすむ。従って、
その分コストを削減することができる。
【0121】(7)請求項7に係る発明によれば、表示
パネルの複数の給電線を中継基板の第1コネクタの第1
端子として集約することができる。従って、表示パネル
の給電線と駆動装置との配線接続を容易にすることがで
きる。
【0122】(8)請求項8に係る発明によれば、中継
基板と回路基板とが可撓性を有した配線で接続される。
このため、表示装置内における表示パネル及び回路基板
の配置に裕度を持たせることができるし、配置位置を容
易に調整することができる。
【0123】(9)請求項9に係る発明によれば、上述
の複数の配線を1つの部品として取り扱うことができる
ので、中継基板と回路基板との配線接続が容易になる。
【0124】(10)請求項10に係る発明によれば、
第1電圧と第2電圧とは異なるので、第1電圧を第1電
極に印加した場合と第2電圧を第2電極に印加した場合
とおいて第1電極と第2電極との間の電位差と放電開始
電圧との差が等しくなるように第1電圧及び2電圧を設
定することが可能である。従って、本表示パネル用駆動
装置を用いることにより、維持放電期間の以前に放電セ
ルに壁電圧が生じていても、維持放電期間での誤放電を
抑制することができ、表示パネルにおいて高品質の表示
が得られる。更に、駆動マージンが広がり表示パネルを
安定に駆動することができる。
【0125】(11)請求項11に係る発明によれば、
第1電圧を第1電極に印加した場合と第2電圧を第2電
極に印加した場合とおいて第1電極と第2電極との間の
電位差と放電開始電圧との差を確実に等しくすることが
できる。
【0126】(12)請求項12に係る発明によれば、
リセット期間において第1電位差とは逆極性で第2電位
差を与える。このため、第2電位差の制御によって、第
2電位差を与えた後の放電セルの壁電圧を0にすること
が可能である。従って、本表示パネル用駆動装置を用い
ることにより、第1電位差の付与により放電セルに壁電
圧が生じても、アドレス期間及び維持放電期間での誤放
電を抑制することができ、表示パネルにおいて高品質の
表示が得られる。更に、駆動マージンが広がり表示パネ
ルを安定に駆動することができる。
【0127】(13)請求項13に係る発明によれば、
第2電位差を与えた後の放電セルの壁電圧を確実に0に
することができる。
【0128】(14)請求項14に係る発明によれば、
上記(10)乃至(13)のいずれかの効果が発揮され
て、高品質の表示が得られる、更には安定に駆動する表
示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る表示パネルを説明するた
めの斜視図である。
【図2】 実施の形態1に係る表示パネルを説明するた
めの断面図である。
【図3】 実施の形態1に係る中継基板を説明するため
の斜視図である。
【図4】 実施の形態1に係る中継基板の外観図であ
る。
【図5】 実施の形態1に係る表示装置における配線接
続を説明するための斜視図である。
【図6】 実施の形態1に係る表示装置を説明するため
の模式図である。
【図7】 実施の形態1に係る、表示パネルの駆動方法
での1フレームの構成を説明するための模式図である。
【図8】 実施の形態1に係る、表示パネルの駆動方法
を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】 実施の形態1に係る表示装置におけるコスト
メリットを説明するための図である。
【図10】 実施の形態2に係る、表示パネルの駆動方
法を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】 図8の駆動方法により得られる駆動マージ
ンを説明するための模式図である。
【図12】 実施の形態2に係る、表示パネルの駆動方
法により得られる駆動マージンを説明するための模式図
である。
【図13】 実施の形態3に係る、表示パネルの駆動方
法を説明するためのタイミングチャートである。
【図14】 実施の形態4に係る表示装置を説明するた
めの模式図である。
【図15】 実施の形態5に係る表示パネルを説明する
ための斜視図である。
【図16】 実施の形態5に係る中継基板の外観図であ
る。
【図17】 実施の形態5に係る表示装置を説明するた
めの模式図である。
【図18】 従来のAC放電を利用した表示パネルを説
明するための斜視図である。
【符号の説明】
1 リセットパルス、1B パルス、2u スキャンパ
ルス、2k アドレスパルス、3k,3kB,3u,3
uB 維持パルス、100,101B,200表示パネ
ル、100S,200S 表示面、101,201 放
電セル、102,202 放電空間、112X 透明電
極(第1電極)、112Y 透明電極(第2電極)、1
13,213 誘電体層、117,117X,117Y
電極ピン(引き出し線又は給電線)、150,150
B 中継基板、151 絶縁性基板、152 コネクタ
(第1コネクタ)、153 配線、160 回路基板、
162 コネクタ(第2コネクタ)、167X リード
線(可撓性を有した配線)、167Y フレキシブルケ
ーブル(可撓性を有した配線)、212X,212Y
透明電極、500,500B,600 表示装置、51
0 表示部、520 駆動部(表示パネル用駆動装
置)、520X 共通電極駆動回路(第1駆動部)、5
20Y 個別電極駆動回路(第2駆動部)、AD アド
レス期間、D画像データ、RE,REB リセット期
間、SF,SF1〜SF8 サブフィールド、ST,S
TB 維持放電期間、X,Xa,Xb 共通電極、XP
共通電極、Y 個別電極、YP 行電極、Vfg 放
電開始電圧、Ver 消去電圧、Vr リセット電圧、
Vp プライミング電圧、Vwu スキャン電圧、Vs
維持電圧、Ve 電圧、ΔVu,ΔVk 電圧差。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 641 G09G 3/20 680E 680 H04N 5/66 101B H04N 5/66 101 G09G 3/28 E (72)発明者 岩田 明彦 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 由良 信介 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5C058 AA11 AB06 AB08 BA23 BA25 BB25 5C080 AA05 BB05 CC03 CC06 DD07 DD09 DD27 DD30 FF09 HH04 JJ02 JJ04 JJ06 KK02 5C094 AA02 AA05 AA14 AA43 AA44 BA31 CA19 CA24 DA01 DA11 EA02 EA04 EA05 EA07 EB02 FB12 FB15 FB16 5G435 AA17 BB06 EE33 EE36 EE41 EE47 HH12 HH14 HH16

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の放電セルから成る放電セル群を含
    んだ表示パネルが複数配列されて成る表示部と、 複数の前記表示パネルを駆動する駆動部とを備え、 各前記表示パネルにおいて各前記放電セルは、 放電空間に接する誘電体層と、 前記誘電体層を介して前記放電空間に対面すると共に前
    記表示パネルの表示面とは反対側において外部へ引き出
    される第1電極及び第2電極とを備え、 前記駆動部は、 各前記表示パネルの各前記第1電極に接続されて、前記
    放電セル群単位で各前記放電セル群内の全ての前記第1
    電極に共通に電圧を出力する第1駆動部と、 各前記表示パネルの各前記第2電極に接続されて、各前
    記第2電極にそれぞれ電圧を出力する第2駆動部とを備
    え、 前記駆動部は、 1画面分の映像表示時間をそれぞれがリセット期間,ア
    ドレス期間及び維持放電期間を含む複数のサブフィール
    ドに分割し、 前記電圧の制御によって、前記リセット期間において全
    ての前記表示パネルの全ての前記放電セルの壁電圧を同
    じ状態にし、前記アドレス期間において各前記表示パネ
    ルの前記放電セル群毎に前記放電セルの前記壁電圧を制
    御し、前記維持放電期間において全ての前記表示パネル
    の全ての前記放電セルで前記第1電極と前記第2電極と
    の間に交流電圧を供給することを特徴とする、表示装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の表示装置であって、 前記第2駆動部は、各前記放電セル群間で対応する各前
    記第2電極に共通に電圧を出力することを特徴とする、
    表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の表示装置であっ
    て、 前記駆動部は、前記アドレス期間において、 前記放電セル群単位で前記第1電極に順次にスキャンパ
    ルスを印加し、 前記スキャンパルスが印加された前記放電セル群内の各
    前記放電セルの画像データに対応した電圧を各前記第2
    電極に同時に印加することを特徴とする、表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の表示
    装置であって、 前記表示パネルは前記放電セル群を複数含んで成ること
    を特徴とする、 表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の表示
    装置であって、 前記表示部は前記表示パネルを3つ以上含むことを特徴
    とする、 表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の表示
    装置であって、 前記放電セル群内の複数の前記第1電極は、前記表示パ
    ネル内部において共通に接続された上で1つの引き出し
    線で以て外部へ引き出されることを特徴とする、表示装
    置。
  7. 【請求項7】 複数の放電セルと、前記複数の放電セル
    へ電力を供給する複数の給電線とを含む表示パネルと、 前記表示パネルに取り付けられた中継基板とを備え、 前記複数の給電線は前記表示パネルの表示面とは反対側
    において外部へ引き出されており、 前記中継基板は、 基板と、 前記基板上に配置された、複数の第1端子が集約されて
    成る第1コネクタと、 前記基板上に形成されてそれぞれが対応する前記給電線
    と前記第1端子とを電気的に接続する複数の配線とを備
    えることを特徴とする、表示装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の表示装置であって、 前記表示パネルを駆動する駆動装置と、前記駆動装置に
    接続された複数の第2端子が集約されて成る第2コネク
    タとを備えた回路基板と、 それぞれが対応する前記第1端子と前記第2端子とを電
    気的に接続する、可撓性を有した複数の配線とを更に備
    えることを特徴とする、表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の表示装置であって、 前記可撓性を有した複数の配線は、前記第1端子及び前
    記第2端子の配列に合わせて並べられた上で互いに固定
    されて単一の配線体を成すことを特徴とする、表示装
    置。
  10. 【請求項10】 第1電極及び第2電極と前記第1電極
    及び前記第2電極を覆う誘電体層とをそれぞれが含む複
    数の放電セルを備えた表示パネルを駆動する表示パネル
    用駆動装置であって、 1画面分の映像表示時間をそれぞれが、全ての前記放電
    セルの壁電圧を同じ状態にするリセット期間と,各前記
    放電セルの前記壁電圧を制御するアドレス期間と、前記
    維持放電期間において全ての前記放電セルで前記第1電
    極と前記第2電極との間に交流電圧を供給する維持放電
    期間とを含む複数のサブフィールドに分割し、 前記維持放電期間において、 前記第1電極への印加電圧として第1電圧を出力し、且
    つ、前記第1電圧の出力期間とはずらして前記第1電圧
    とは異なる第2電圧を前記第2電極への印加電圧として
    出力することを特徴とする、表示パネル用駆動装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の表示パネル用駆動
    装置であって、 前記第1電圧と前記第2電圧との差は、前記リセット期
    間後の前記壁電圧の絶対値の2倍に等しいことを特徴と
    する、表示パネル用駆動装置。
  12. 【請求項12】 第1電極及び第2電極と前記第1電極
    及び前記第2電極を覆う誘電体層とをそれぞれが含む複
    数の放電セルを備えた表示パネルを駆動する表示パネル
    用駆動装置であって、 1画面分の映像表示時間をそれぞれが、全ての前記放電
    セルの壁電圧を同じ状態にするリセット期間と,各前記
    放電セルの前記壁電圧を制御するアドレス期間と、前記
    維持放電期間において全ての前記放電セルで前記第1電
    極と前記第2電極との間に交流電圧を供給する維持放電
    期間とを含む複数のサブフィールドに分割し、 前記リセット期間において、 前記第1電極と前記第2電極との間に、前記放電セル内
    に消去放電及びプライミング放電を発生させる第1電位
    差を与え、その後、前記第1電位差とは逆極性で第2電
    位差を与えることを特徴とする、表示パネル用駆動装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の表示パネル用駆動
    装置であって、 前記第2電位差は、前記第1電位差の付与後の前記壁電
    圧の絶対値に等しいことを特徴とする、表示パネル用駆
    動装置。
  14. 【請求項14】 第1電極及び第2電極と前記第1電極
    及び前記第2電極を覆う誘電体層とをそれぞれが含む複
    数の放電セルを備えた表示パネルと、 前記表示パネルを駆動するための、請求項10乃至13
    のいずれかに記載の表示パネル用駆動装置とを備えるこ
    とを特徴とする、表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004017291A1 (ja) * 2002-08-15 2004-02-26 Sankyo Co., Ltd. 平面型表示装置

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