JP2002022863A - 疑似長波標準電波による不正な時刻書き換え防止方法及びこれを用いた電子機器 - Google Patents
疑似長波標準電波による不正な時刻書き換え防止方法及びこれを用いた電子機器Info
- Publication number
- JP2002022863A JP2002022863A JP2000203498A JP2000203498A JP2002022863A JP 2002022863 A JP2002022863 A JP 2002022863A JP 2000203498 A JP2000203498 A JP 2000203498A JP 2000203498 A JP2000203498 A JP 2000203498A JP 2002022863 A JP2002022863 A JP 2002022863A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- time
- standard radio
- wave
- radio wave
- long
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Electromechanical Clocks (AREA)
- Electric Clocks (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、長波標準電波を受信し時刻補正を実
施することができる時刻表示機能を備えた電子機器にお
いて、従来偽の長波標準電波によって電子機器の表示す
る時刻を不正に書き換えられてしまう問題を解決し、時
刻書き換え防止効果の高い方法及び長波標準電波を利用
した時刻表示機能を備えた電子機器を提供することを目
的とする。 【解決手段】長波標準電波を受信する受信手段を備え前
記受信手段が出力する時刻情報に基づいて所定時間毎に
時刻補正を行う時計手段を備えた電子機器において、
前記電子機器が前記長波標準電波に類似した疑似長波標
準電波を受信したとき前記電子機器の時刻が書き換えら
れることを防止する目的で、前記電子機器が時刻補正を
実施する際、前記受信手段が出力する時刻情報と前記時
計手段の現在時刻とを比較照合し、前記時刻情報と該現
在時刻とが所定の時間差以内のときは時刻補正を実行
し、所定の時間差を越えるときは時刻補正の実施を中止
したことを特徴とする疑似長波標準電波による不正な時
刻書き換え防止方法。
施することができる時刻表示機能を備えた電子機器にお
いて、従来偽の長波標準電波によって電子機器の表示す
る時刻を不正に書き換えられてしまう問題を解決し、時
刻書き換え防止効果の高い方法及び長波標準電波を利用
した時刻表示機能を備えた電子機器を提供することを目
的とする。 【解決手段】長波標準電波を受信する受信手段を備え前
記受信手段が出力する時刻情報に基づいて所定時間毎に
時刻補正を行う時計手段を備えた電子機器において、
前記電子機器が前記長波標準電波に類似した疑似長波標
準電波を受信したとき前記電子機器の時刻が書き換えら
れることを防止する目的で、前記電子機器が時刻補正を
実施する際、前記受信手段が出力する時刻情報と前記時
計手段の現在時刻とを比較照合し、前記時刻情報と該現
在時刻とが所定の時間差以内のときは時刻補正を実行
し、所定の時間差を越えるときは時刻補正の実施を中止
したことを特徴とする疑似長波標準電波による不正な時
刻書き換え防止方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長波標準電波を利
用した時刻補正が可能な時刻表示機能付き電子機器に関
する。
用した時刻補正が可能な時刻表示機能付き電子機器に関
する。
【0002】
【従来の技術】標準電波は、時間と周波数の標準、並び
に協定世界時(UTC)に基づく日本標準時(JST)
を全国に通知するために、郵政省総合研究所で運用して
いる電波である。標準電波として供給されている周波数
は、長波帯の40kHz1波に短波帯の5、8、10M
Hzの3波を加え、合計4波によって運用されているも
いるものである。近年、長波標準電波送信所が実験局か
ら本格運用に移行したことに伴い、長波標準電波を利用
した時刻補正が可能な時計が広く販売されるようになっ
てきた。長波帯の標準電波を利用すると、受信した電波
は短波帯と異なり電離層の影響を受けにくいため、安定
して電波を受信することが可能であり、また高精度に時
刻合わせをすることが可能となっている。
に協定世界時(UTC)に基づく日本標準時(JST)
を全国に通知するために、郵政省総合研究所で運用して
いる電波である。標準電波として供給されている周波数
は、長波帯の40kHz1波に短波帯の5、8、10M
Hzの3波を加え、合計4波によって運用されているも
いるものである。近年、長波標準電波送信所が実験局か
ら本格運用に移行したことに伴い、長波標準電波を利用
した時刻補正が可能な時計が広く販売されるようになっ
てきた。長波帯の標準電波を利用すると、受信した電波
は短波帯と異なり電離層の影響を受けにくいため、安定
して電波を受信することが可能であり、また高精度に時
刻合わせをすることが可能となっている。
【0003】また、長波標準電波送信所については現在
福島県おおたかどや山に1局開局しているのみである
が、平成11年度から九州北部に2局目を建設中であ
り、数年後にはおおたかどや山標準電波送信所とあわせ
て2局体制で日本全国に長波標準電波を送信できること
になり、安定かつ信頼性の高いサービスを全国各地で受
けられるものとなる。
福島県おおたかどや山に1局開局しているのみである
が、平成11年度から九州北部に2局目を建設中であ
り、数年後にはおおたかどや山標準電波送信所とあわせ
て2局体制で日本全国に長波標準電波を送信できること
になり、安定かつ信頼性の高いサービスを全国各地で受
けられるものとなる。
【0004】このような背景で、今後長波標準電波を応
用した様々な電子機器が開発、販売されてくるであろう
ことが予想される。例えば、一般家庭用電化機器の内蔵
時計合わせ、パソコン内部時計合わせ、或いは交通関係
の時刻管理を行う装置の時刻合わせ等、その応用分野は
広い。
用した様々な電子機器が開発、販売されてくるであろう
ことが予想される。例えば、一般家庭用電化機器の内蔵
時計合わせ、パソコン内部時計合わせ、或いは交通関係
の時刻管理を行う装置の時刻合わせ等、その応用分野は
広い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、標準電波は
時刻情報を符号化した毎秒1ビットのAM変調波である
が、そのデータ形式も単純なデータ形式であり、またデ
ータ形式自体も一般に公開されていることから、簡易な
送信機を製造して長波標準電波を模倣した疑似長波標準
電波を発生させることも可能である。この事から、悪意
の第三者が疑似長波標準電波を発生して不正に電子機器
の時刻を書き換えて経済活動等の混乱を企てるといった
場合も考えられる。例えば、電車の運行時刻や信号機の
タイミングを書き換えるといった破壊行為に近いものか
ら、時間による課金システムや労働時間の計数装置にお
いて料金や労働時間を誤魔化すといった詐欺行為を行う
ことも考えられる。本発明は長波標準電波を利用した電
子機器を上述したような不正な時刻書き換えから守るた
めの方法及び電子機器を提供することを目的とする。
時刻情報を符号化した毎秒1ビットのAM変調波である
が、そのデータ形式も単純なデータ形式であり、またデ
ータ形式自体も一般に公開されていることから、簡易な
送信機を製造して長波標準電波を模倣した疑似長波標準
電波を発生させることも可能である。この事から、悪意
の第三者が疑似長波標準電波を発生して不正に電子機器
の時刻を書き換えて経済活動等の混乱を企てるといった
場合も考えられる。例えば、電車の運行時刻や信号機の
タイミングを書き換えるといった破壊行為に近いものか
ら、時間による課金システムや労働時間の計数装置にお
いて料金や労働時間を誤魔化すといった詐欺行為を行う
ことも考えられる。本発明は長波標準電波を利用した電
子機器を上述したような不正な時刻書き換えから守るた
めの方法及び電子機器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】上記目的を解決するた
めに、本発明に係わる疑似長波標準電波による不正な時
刻書き換え防止方法及び電子機器の請求項1記載の発明
は長波標準電波を受信する受信手段を備え前記受信手段
が出力する時刻情報に基づいて所定時間毎に時刻補正を
行う時計手段を備えた電子機器において、前記電子機器
が前記長波標準電波に類似した疑似長波標準電波を受信
したとき前記電子機器の時刻が書き換えられることを防
止する目的で、前記電子機器が時刻補正を実施する際、
前記受信手段が出力する時刻情報と前記時計手段の現在
時刻とを比較照合し、前記時刻情報と該現在時刻とが所
定の時間差以内のときは時刻補正を実行し、所定の時間
差を越えるときは時刻補正の実施を中止するよう構成し
たものである。
めに、本発明に係わる疑似長波標準電波による不正な時
刻書き換え防止方法及び電子機器の請求項1記載の発明
は長波標準電波を受信する受信手段を備え前記受信手段
が出力する時刻情報に基づいて所定時間毎に時刻補正を
行う時計手段を備えた電子機器において、前記電子機器
が前記長波標準電波に類似した疑似長波標準電波を受信
したとき前記電子機器の時刻が書き換えられることを防
止する目的で、前記電子機器が時刻補正を実施する際、
前記受信手段が出力する時刻情報と前記時計手段の現在
時刻とを比較照合し、前記時刻情報と該現在時刻とが所
定の時間差以内のときは時刻補正を実行し、所定の時間
差を越えるときは時刻補正の実施を中止するよう構成し
たものである。
【0007】本発明に係わる偽長波標準電波による不正
な時刻書き換え防止方法及び電子機器の請求項2記載の
発明は請求項1において前記電子機器が時刻補正を実施
する時刻をランダム化する手段を備えるように構成した
ものである。
な時刻書き換え防止方法及び電子機器の請求項2記載の
発明は請求項1において前記電子機器が時刻補正を実施
する時刻をランダム化する手段を備えるように構成した
ものである。
【0008】本発明に係わる疑似長波標準電波による不
正な時刻書き換え防止方法及び電子機器の請求項3記載
の発明は請求項1、または請求項2において前記電子機
器が受信した長波の受信レベルを測定する測定手段を備
え、前記測定手段が測定する受信レベルが所定の基準値
以下のときは時刻補正を実施し、前記受信レベルが前記
基準値を越えたときには時刻補正の実施を中止するよう
に構成したものである。
正な時刻書き換え防止方法及び電子機器の請求項3記載
の発明は請求項1、または請求項2において前記電子機
器が受信した長波の受信レベルを測定する測定手段を備
え、前記測定手段が測定する受信レベルが所定の基準値
以下のときは時刻補正を実施し、前記受信レベルが前記
基準値を越えたときには時刻補正の実施を中止するよう
に構成したものである。
【0009】本発明に係わる疑似長波標準電波による不
正な時刻書き換え防止方法及び電子機器の請求項4記載
の発明は請求項1、請求項2、または請求項3におい
て、前記電子機器が受信した長波の搬送周波数を測定す
る周波数測定手段を備え、前記長波標準電波の搬送周波
数を基準周波数として記憶し、前記周波数測定手段が測
定した搬送周波数が前記基準周波数に対して所定範囲内
であれば時刻補正を実施し、所定範囲を越えたときには
時刻補正の実施を中止するよう構成したものである。
正な時刻書き換え防止方法及び電子機器の請求項4記載
の発明は請求項1、請求項2、または請求項3におい
て、前記電子機器が受信した長波の搬送周波数を測定す
る周波数測定手段を備え、前記長波標準電波の搬送周波
数を基準周波数として記憶し、前記周波数測定手段が測
定した搬送周波数が前記基準周波数に対して所定範囲内
であれば時刻補正を実施し、所定範囲を越えたときには
時刻補正の実施を中止するよう構成したものである。
【0010】本発明に係わる疑似長波標準電波による不
正な時刻書き換え防止方法及び電子機器の請求項5記載
の発明は請求項1、請求項2、請求項3、または請求項
4の何れかに記載した疑似長波標準電波による不正な時
刻書き換え防止方法を用いた書き換え防止手段を備えた
ものである。
正な時刻書き換え防止方法及び電子機器の請求項5記載
の発明は請求項1、請求項2、請求項3、または請求項
4の何れかに記載した疑似長波標準電波による不正な時
刻書き換え防止方法を用いた書き換え防止手段を備えた
ものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図示した実施の形態例に基
づいて本発明を説明する。図1は本発明に係わる疑似長
波標準電波による不正な時刻書き換え防止方法及び電子
機器の第1の実施例を示すブロック図である。この図に
示す電子機器は長波標準電波を受信して時刻補正を実施
する時刻表示器であって、長波標準電波を受信し高周波
信号に変換出力するアンテナ11と、前記アンテナ11から
の高周波信号を増幅すると共に時刻補正信号を復調する
受信機12と、前記受信機12からの時刻補正信号を処理し
時刻補正制御信号を発生するデータ処理部13と、前記デ
ータ処理部13からの時刻補正制御信号に基づき現在時刻
を補正して出力する時計部14とを備えている。
づいて本発明を説明する。図1は本発明に係わる疑似長
波標準電波による不正な時刻書き換え防止方法及び電子
機器の第1の実施例を示すブロック図である。この図に
示す電子機器は長波標準電波を受信して時刻補正を実施
する時刻表示器であって、長波標準電波を受信し高周波
信号に変換出力するアンテナ11と、前記アンテナ11から
の高周波信号を増幅すると共に時刻補正信号を復調する
受信機12と、前記受信機12からの時刻補正信号を処理し
時刻補正制御信号を発生するデータ処理部13と、前記デ
ータ処理部13からの時刻補正制御信号に基づき現在時刻
を補正して出力する時計部14とを備えている。
【0012】この例に示す時刻表示器は次のように動作
する。まず、アンテナ11は常時長波標準電波を受信し受
信機12に高周波信号を出力している。受信機12は高周波
信号を復調し時々刻々と時刻補正信号をデータ処理部13
に対して出力している。データ処理部13には例えば一日
に一回等所定時刻毎に補正を実行するようにプログラム
が内蔵されている。データ処理部13は時計部14が出力す
る現在時刻を監視し所定の時刻が来ると受信機12の出力
する時刻補正信号と現在時刻を比較照合する。データ処
理部13は比較照合した結果時刻補正信号と現在時刻の差
が所定時間以内であればアンテナ11で受信した長波が標
準電波であると判断し時刻補正制御信号を時刻補正信号
と共に時計部14へ送出する。時計部14は補正制御信号と
時刻補正信号に従い時計部14が出力する現在時刻を補正
する。
する。まず、アンテナ11は常時長波標準電波を受信し受
信機12に高周波信号を出力している。受信機12は高周波
信号を復調し時々刻々と時刻補正信号をデータ処理部13
に対して出力している。データ処理部13には例えば一日
に一回等所定時刻毎に補正を実行するようにプログラム
が内蔵されている。データ処理部13は時計部14が出力す
る現在時刻を監視し所定の時刻が来ると受信機12の出力
する時刻補正信号と現在時刻を比較照合する。データ処
理部13は比較照合した結果時刻補正信号と現在時刻の差
が所定時間以内であればアンテナ11で受信した長波が標
準電波であると判断し時刻補正制御信号を時刻補正信号
と共に時計部14へ送出する。時計部14は補正制御信号と
時刻補正信号に従い時計部14が出力する現在時刻を補正
する。
【0013】また、データ処理部13は時刻補正信号と現
在時刻とを比較照合した結果、その時間差が所定時間を
超えた場合は、アンテナ11で受信した長波には正規の標
準電波を妨害する偽の標準電波が含まれていると判定し
時刻補正の実施を中止する。ここで、前記所定時間は時
計部14が時刻補正なしに保持することができる時刻精度
を考慮して適正な値に設定したものである。このよう
に、アンテナ11で受信した長波を受信機12で復調出力し
た時刻補正信号と時計部14の指示する現在時刻とを比較
照合することによって、アンテナ11が受信した長波の中
に正規な標準電波の受信を強く妨げる疑似標準電波が含
まれていることを判定することが可能となるので、疑似
長波標準電波による不正な時刻書き換えを防止すること
が可能となる。
在時刻とを比較照合した結果、その時間差が所定時間を
超えた場合は、アンテナ11で受信した長波には正規の標
準電波を妨害する偽の標準電波が含まれていると判定し
時刻補正の実施を中止する。ここで、前記所定時間は時
計部14が時刻補正なしに保持することができる時刻精度
を考慮して適正な値に設定したものである。このよう
に、アンテナ11で受信した長波を受信機12で復調出力し
た時刻補正信号と時計部14の指示する現在時刻とを比較
照合することによって、アンテナ11が受信した長波の中
に正規な標準電波の受信を強く妨げる疑似標準電波が含
まれていることを判定することが可能となるので、疑似
長波標準電波による不正な時刻書き換えを防止すること
が可能となる。
【0014】以上説明した本発明の実施列においては、
データ処理部13は一日一回毎等の所定時刻毎に時刻補正
を実施するとしたが、本発明にあたってはこれに限ら
ず、時刻補正を実施する時刻をランダムにしてもよい。
図2は本発明の第2の実施例を示したブロック図であ
る。図2においては図1で示した実施例に乱数発生手段
21を追加したものである。このような構成にすると乱数
発生手段21で発生する乱数データをデータ処理部13で処
理し前記乱数データが指定する時刻に一日一回毎補正を
実施させることも可能である。或いは補正を実施する時
刻を一日数回から数日に一回の不定期にするといったこ
とも可能である。このようにすると、不正を働こうとす
る者が補正時刻を知るために時計部14の出力する現在時
刻を或る一定時間モニタリングしたとしても時刻補正を
いつ実施しているのか把握できないので不正な時刻書き
換えを防止する効果のより大きいものが得られるであろ
う。
データ処理部13は一日一回毎等の所定時刻毎に時刻補正
を実施するとしたが、本発明にあたってはこれに限ら
ず、時刻補正を実施する時刻をランダムにしてもよい。
図2は本発明の第2の実施例を示したブロック図であ
る。図2においては図1で示した実施例に乱数発生手段
21を追加したものである。このような構成にすると乱数
発生手段21で発生する乱数データをデータ処理部13で処
理し前記乱数データが指定する時刻に一日一回毎補正を
実施させることも可能である。或いは補正を実施する時
刻を一日数回から数日に一回の不定期にするといったこ
とも可能である。このようにすると、不正を働こうとす
る者が補正時刻を知るために時計部14の出力する現在時
刻を或る一定時間モニタリングしたとしても時刻補正を
いつ実施しているのか把握できないので不正な時刻書き
換えを防止する効果のより大きいものが得られるであろ
う。
【0015】また、アンテナ11で受信した長波に疑似標
準電波が妨害波として含まれているか否かを判定するに
あたっては、受信機12で復調した時刻補正信号と時計部
14が出力する現在時刻を比較照合することによって判定
していたが、本発明においてはこれに加えて、例えばア
ンテナ11で受信した長波の受信レベルを測定する測定手
段を受信機12で備えるようにしておき、前記測定手段で
測定した受信レベルがある基準値を越えるような疑似標
準電波による妨害を受けた場合には時刻補正の実施を中
止するといった処置も可能である。なお、長波標準電波
の電波伝搬状況の変化によって前記受信レベルは時間的
に変動するので、日内変動及び季節的な変動を全て考慮
して、前記基準値は適正な値に設定する。
準電波が妨害波として含まれているか否かを判定するに
あたっては、受信機12で復調した時刻補正信号と時計部
14が出力する現在時刻を比較照合することによって判定
していたが、本発明においてはこれに加えて、例えばア
ンテナ11で受信した長波の受信レベルを測定する測定手
段を受信機12で備えるようにしておき、前記測定手段で
測定した受信レベルがある基準値を越えるような疑似標
準電波による妨害を受けた場合には時刻補正の実施を中
止するといった処置も可能である。なお、長波標準電波
の電波伝搬状況の変化によって前記受信レベルは時間的
に変動するので、日内変動及び季節的な変動を全て考慮
して、前記基準値は適正な値に設定する。
【0016】また、アンテナ11で受信した長波を受信機
12で所定レベルに増幅し、その増幅した高周波信号から
搬送波を再生し周波数測定手段で前記搬送波の周波数を
計測し、その測定結果と真値からのずれ(測定誤差)を
計算してもよい。この場合、前記再生した搬送波の周波
数を周波数測定手段で測定すると、受信した電波が長波
標準電波の場合、標準電波の周波数精度と周波数測定手
段の測定精度とを加えたものが測定誤差として得られ
る。長波標準電波としては10-11程度の周波数精度が得
られるが周波数測定手段の周波数精度は一般的に10-7程
度は保証できるので、前記測定誤差は周波数測定手段の
測定精度に等しくなる。
12で所定レベルに増幅し、その増幅した高周波信号から
搬送波を再生し周波数測定手段で前記搬送波の周波数を
計測し、その測定結果と真値からのずれ(測定誤差)を
計算してもよい。この場合、前記再生した搬送波の周波
数を周波数測定手段で測定すると、受信した電波が長波
標準電波の場合、標準電波の周波数精度と周波数測定手
段の測定精度とを加えたものが測定誤差として得られ
る。長波標準電波としては10-11程度の周波数精度が得
られるが周波数測定手段の周波数精度は一般的に10-7程
度は保証できるので、前記測定誤差は周波数測定手段の
測定精度に等しくなる。
【0017】一方、簡易的な送信機で疑似標準電波を送
信した場合、その周波数精度を標準電波と同程度にする
ことは困難であって、せいぜい周波数測定手段の測定精
度と同じ程度と推測する。よって、疑似標準電波を受信
してその搬送波の周波数を測定した場合、周波数の測定
誤差は10-7の2倍程度になる。すなわち、周波数の測定
誤差を計算し、その測定誤差が所定範囲内であるか否か
を判定することによって受信した長波に疑似標準電波が
妨害波として含まれているか判定することが可能とな
る。
信した場合、その周波数精度を標準電波と同程度にする
ことは困難であって、せいぜい周波数測定手段の測定精
度と同じ程度と推測する。よって、疑似標準電波を受信
してその搬送波の周波数を測定した場合、周波数の測定
誤差は10-7の2倍程度になる。すなわち、周波数の測定
誤差を計算し、その測定誤差が所定範囲内であるか否か
を判定することによって受信した長波に疑似標準電波が
妨害波として含まれているか判定することが可能とな
る。
【0018】以上説明してきた疑似標準電波による不正
な時刻書き換えを防止する方法は何れについても単独で
その書き換えの防止効果を充分得られるものであるが、
すべての方法を使用するか或いは何れかの方法を組み合
わせることで、単独の場合より書き換え防止効果の高い
ものが得られることは言うまでもない。
な時刻書き換えを防止する方法は何れについても単独で
その書き換えの防止効果を充分得られるものであるが、
すべての方法を使用するか或いは何れかの方法を組み合
わせることで、単独の場合より書き換え防止効果の高い
ものが得られることは言うまでもない。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、長波標準
電波を受信し時刻補正を行う時刻表示機能付き電子機器
において、受信した長波標準電波の周波数や受信レベル
を測定する手段を備え、長波標準電波を受信復調した出
力である補正用の時刻信号を現在時刻と比較照合する手
段を備え、或いは補正を実施する時刻をランダム化する
手段とを備えるようにしたので、疑似長波標準電波によ
る不正な時刻書き換えを防止する上で著効を奏す。
電波を受信し時刻補正を行う時刻表示機能付き電子機器
において、受信した長波標準電波の周波数や受信レベル
を測定する手段を備え、長波標準電波を受信復調した出
力である補正用の時刻信号を現在時刻と比較照合する手
段を備え、或いは補正を実施する時刻をランダム化する
手段とを備えるようにしたので、疑似長波標準電波によ
る不正な時刻書き換えを防止する上で著効を奏す。
【図1】本発明の第1の実施例を示すブロック図。
【図2】本発明の第2の実施例を示すブロック図。
11・・・アンテナ 12・・・受信機 13・・・データ処理部 14・・・時計部 21・・・乱数発生部
Claims (5)
- 【請求項1】長波標準電波を受信する受信手段を備え前
記受信手段が出力する時刻情報に基づいて所定時間毎に
時刻補正を行う時計手段を備えた電子機器においいて、 前記電子機器が前記長波標準電波に類似した疑似長波標
準電波を受信したとき前記電子機器の時刻が書き換えら
れることを防止する目的で、前記電子機器が時刻補正を
実施する際、前記受信手段が出力する時刻情報と前記時
計手段の現在時刻とを比較照合し、前記時刻情報と該現
在時刻とが所定の時間差以内のときは時刻補正を実行
し、所定の時間差を越えるときは時刻補正の実施を中止
したことを特徴とする疑似長波標準電波による不正な時
刻書き換え防止方法。 - 【請求項2】前記電子機器が時刻補正を実施する時刻を
ランダム化する手段を備えたことを特徴とする請求項1
記載の疑似長波標準電波による不正な時刻書き換え防止
方法。 - 【請求項3】前記電子機器が受信した長波の受信レベル
を測定する測定手段を備え、前記測定手段が測定する受
信レベルが所定の基準値以下のときは時刻補正を実施
し、前記受信レベルが前記基準値を越えたときには時刻
補正の実施を中止したことを特徴とする請求項1、また
は請求項2記載の疑似長波標準電波による不正な時刻書
き換え防止方法。 - 【請求項4】前記電子機器が受信した長波の搬送周波数
を測定する周波数測定手段を備え、前記長波標準電波の
搬送周波数を基準周波数として記憶し、前記周波数測定
手段が測定した搬送周波数が前記基準周波数に対して所
定範囲内であれば時刻補正を実施し、所定範囲を越えた
ときには時刻補正の実施を中止したことを特徴とする請
求項1、請求項2、または請求項3記載の疑似長波標準
電波による不正な時刻書き換え防止方法。 - 【請求項5】請求項1、請求項2、請求項3、または請
求項4の何れかに記載した疑似長波標準電波による不正
な時刻書き換え防止方法を用いた書き換え防止手段を備
えたことを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000203498A JP2002022863A (ja) | 2000-07-05 | 2000-07-05 | 疑似長波標準電波による不正な時刻書き換え防止方法及びこれを用いた電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000203498A JP2002022863A (ja) | 2000-07-05 | 2000-07-05 | 疑似長波標準電波による不正な時刻書き換え防止方法及びこれを用いた電子機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002022863A true JP2002022863A (ja) | 2002-01-23 |
Family
ID=18700896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000203498A Pending JP2002022863A (ja) | 2000-07-05 | 2000-07-05 | 疑似長波標準電波による不正な時刻書き換え防止方法及びこれを用いた電子機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002022863A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004107064A1 (ja) * | 2003-05-28 | 2004-12-09 | Fujitsu Limited | 時刻管理装置及び時刻管理方法 |
US10432177B2 (en) | 2017-01-20 | 2019-10-01 | Seiko Epson Corporation | Circuit device, real-time clocking device, electronic apparatus, vehicle, and verification method |
JP2020060461A (ja) * | 2018-10-11 | 2020-04-16 | セイコーエプソン株式会社 | リアルタイムクロック装置、電子機器及び移動体 |
-
2000
- 2000-07-05 JP JP2000203498A patent/JP2002022863A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004107064A1 (ja) * | 2003-05-28 | 2004-12-09 | Fujitsu Limited | 時刻管理装置及び時刻管理方法 |
WO2004107063A1 (ja) * | 2003-05-28 | 2004-12-09 | Fujitsu Limited | 時刻管理装置及び時刻管理方法 |
CN100422880C (zh) * | 2003-05-28 | 2008-10-01 | 富士通株式会社 | 时刻管理装置及时刻管理方法 |
US7555651B2 (en) | 2003-05-28 | 2009-06-30 | Fujitsu Limited | Time management apparatus and time management method |
US10432177B2 (en) | 2017-01-20 | 2019-10-01 | Seiko Epson Corporation | Circuit device, real-time clocking device, electronic apparatus, vehicle, and verification method |
JP2020060461A (ja) * | 2018-10-11 | 2020-04-16 | セイコーエプソン株式会社 | リアルタイムクロック装置、電子機器及び移動体 |
CN111045477A (zh) * | 2018-10-11 | 2020-04-21 | 精工爱普生株式会社 | 实时时钟装置、电子设备及移动体 |
CN111045477B (zh) * | 2018-10-11 | 2024-01-05 | 精工爱普生株式会社 | 实时时钟装置、电子设备及移动体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8395513B2 (en) | Technique for detecting tracking device tampering using an auxiliary device | |
EP1226654B1 (en) | Method and apparatus for network-to-user verification of communication devices based on time | |
US8159391B2 (en) | Method to secure GNSS based locations in a device having GNSS receiver | |
KR101182900B1 (ko) | 두 개의 송수신기 사이의 거리를 결정하는 대칭형 다중경로방법 | |
US5748148A (en) | Positional information storage and retrieval system and method | |
DE60039687D1 (de) | Mpfängern | |
JP2004198434A (ja) | ネットワーク化タイム・サーバから衛星測位システム(sps)受信機に時間を提供するためのシステムおよび方法 | |
US20110273334A1 (en) | Ultra-secure communication methods and apparatus | |
GB0227503D0 (en) | Devices,systems and methods for obtaining timing information and ranging | |
JP3903986B2 (ja) | 時刻情報送受信装置、及び、時刻情報送受信用回路 | |
US20130281114A1 (en) | Method, system and device for positioning a mobile terminal | |
JP2002022863A (ja) | 疑似長波標準電波による不正な時刻書き換え防止方法及びこれを用いた電子機器 | |
US7873836B2 (en) | Information processing apparatus and method, recording medium, program, and wireless communication system | |
WO2006092833A1 (ja) | タイムスタンプ装置、時刻校正方法および時刻校正プログラム | |
US7054348B2 (en) | Using real random number generator as proof of time | |
JP2000180526A (ja) | 測位システム | |
JP3929783B2 (ja) | 無線通信装置 | |
JP2018148488A (ja) | 信号処理装置および方法 | |
GB2361824B (en) | Improvements in or relating to electronic timing systems | |
US7369831B2 (en) | Radio wave receive, radio wave reception integrated circuit, wave clock, and repeater | |
JP2008035168A (ja) | 無線システム及びプログラム | |
JP2004126967A (ja) | タイムスタンプ装置およびそのプログラム媒体 | |
US7596169B2 (en) | Method of geometric harmonic signal modulation | |
JP2005050292A (ja) | 時刻補正をして、ワンタイムパスワードを生成する、電波時計内臓の情報端末 | |
Ruland et al. | Hardware Implementation and Test of a Verification System for Time Signals and-telegrams |