JP2002022733A - 鋼材の脱炭層評価方法 - Google Patents

鋼材の脱炭層評価方法

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JP2002022733A
JP2002022733A JP2000203535A JP2000203535A JP2002022733A JP 2002022733 A JP2002022733 A JP 2002022733A JP 2000203535 A JP2000203535 A JP 2000203535A JP 2000203535 A JP2000203535 A JP 2000203535A JP 2002022733 A JP2002022733 A JP 2002022733A
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steel material
heating
decarburized
carbon concentration
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Akie Ichihara
明恵 市原
Yoshio Nuri
嘉夫 塗
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Sanyo Special Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱炭に関する様々な課題例えば加熱条件が未
知の脱炭鋼材について加熱条件を調べたり、脱炭鋼材の
炭素濃度プロフィルを調べたりすることなどに対して、
迅速かつ正確な評価を行うことができる鋼材の脱炭層評
価方法を提供する。 【解決手段】 加熱条件を制御できる加熱炉で鋼材を加
熱することにより脱炭層の付与を行う実験工程、脱炭層
が付与された鋼材である脱炭鋼材について実測炭素濃度
プロフィルを実測する実測工程、脱炭鋼材の推定炭素濃
度プロフィル又は加熱条件を推定する推定工程、の3つ
の工程のうち少なくとも2以上の工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱炭層評価方法に
関し、詳しくは鋼材の脱炭に関する情報(脱炭情報)に
ついて多角的に評価する方法に関するものである。ここ
で、前記脱炭情報とは、具体的には炭素濃度プロフィル
で示される脱炭層の状態及び鋼材を加熱してこの鋼材に
脱炭層を付与する条件に関するものである。
【0002】
【従来技術】鋼材はその性質上高温加熱処理を経ないも
のはないため、いかなる鋼材も脱炭の影響を免れ得な
い。鋼材は脱炭によって機械的性質が低下するため、そ
の対策及び保証として脱炭情報に関する評価は必要不可
欠であり、これは脱炭層が付与された鋼材(以下「脱炭
鋼材」と称す。)の炭素濃度プロフィルを基準として判
断される。炭素濃度プロフィルとは、脱炭鋼材の表面か
らの距離と、この距離に対応した前記脱炭鋼材に含まれ
る炭素濃度との関係を表したものをいう。
【0003】従来、鋼材の脱炭情報に関する評価方法の
うち脱炭鋼材の炭素濃度プロフィルの測定方法には、顕
微鏡法や硬さ試験があり、「JIS G 0558」に
定義されている。
【0004】顕微鏡法は、フェライト、パーライト又
は、炭化物の面積率より脱炭鋼材の脱炭状態を判定し脱
炭深さを測定する方法である。この顕微鏡法は、測定に
あたり目視によるところが多いため、測定試料の腐食度
合いによって誤差が生じたり、測定者により測定誤差が
生じたりする可能性がある。
【0005】また、硬さ試験としては、ビッカース硬さ
試験(JIS B 7774)が行われていた。ビッカ
ース硬さ試験においては、この試験条件として、複数の
圧痕のうち各圧痕同士の中心間距離が圧痕の対角線長さ
の4倍以上で、かつ、圧痕の中心から測定試料の縁まで
の距離が圧痕の対角線長さの2.5倍以上と規定されて
おり、圧痕の周りに前記規定されたサイズに依存した一
定の距離を保持することが必要とされる。このため、硬
さ試験を行う場合、この試験を行う試料の大きさに限界
があった。また、結晶粒が粗大で、この結晶粒の硬さが
均一でない場合には、圧痕位置における結晶粒の組成に
より硬さにばらつきが生じるといった問題があった。
【0006】そこで、顕微鏡法を定量的に補完し、硬さ
試験の測定限界を満たす脱炭に関する評価方法として、
電子線プルーブマイクロアナライザ(以下、「EPM
A」と称す。)によるマッピングにより炭素濃度プロフ
ィルを測定する測定方法及び、鋼材の加熱条件等から計
算により脱炭鋼材の炭素濃度プロフィルを推定する推定
方法も使用されている。ここで、EPMAとは、測定目
的物質に電子を照射することで物質から放出される特性
エックス線を検出することにより、前記測定目的物質を
定性及び定量するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】脱炭情報に関する評価
方法として最も多用されている手法である、前記顕微鏡
法は、目視測定であるという性質上、その測定値に人的
誤差を含み、また測定者の熟練が要される。また、前記
硬さ試験においても、鋼材組織によって、測定値のばら
つきや最小測定長さに限界が生じる。これらの限度を補
いうる、脱炭評価方法としては、EPMAおよび推定方
法が提案されているが、これらもまた、迅速性および汎
用性の面で不十分な点がある。
【0008】前記EPMAによる測定方法は、前記顕微
鏡法以上に測定試料の成形や測定に時間がかかるため、
鋼材の脱炭情報に関する評価を行うにあたり、迅速性の
面で問題があった。
【0009】また、前記推定方法は、数値計算を行うだ
けであるため簡便であるが、その反面信頼性に欠けると
いった問題点があった。
【0010】さらに、従来の脱炭に関する諸技術の個別
の対応では、脱炭に関する様々な課題、例えば加熱条件
が未知の脱炭鋼材について加熱条件を調べたり、脱炭鋼
材の炭素濃度プロフィルを調べたりすることに対し、迅
速かつ正確な解決を図ることはできなかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、以下に掲げる発明を提供する。 (a) 加熱条件を制御できる加熱炉で鋼材を加熱する
ことにより脱炭層の付与を行う実験工程、脱炭層が付与
された鋼材である脱炭鋼材について実測炭素濃度プロフ
ィルを実測する実測工程、下記(I)式、下記(II)式
より脱炭鋼材の推定炭素濃度プロフィル又は加熱条件を
推定する推定工程、の3つの工程のうち少なくとも2以
上の工程を含むことを特徴とする鋼材の脱炭層評価方
法。
【数3】 0:鋼材の初期炭素濃度(mass%) C:加熱後の脱炭鋼材の炭素濃度(mass%) x:脱炭鋼材表面からの距離(cm) t:加熱時間(s) D:鋼材中における炭素の拡散係数(cm2/s) kc:鋼材の酸化速度係数(cm2/s) erfc:補誤差関数
【数4】 kc :鋼材の酸化速度係数(cm2/s) A、B:定数 R :気体定数 T :加熱温度(K) (b) 前記実験工程は、特定の雰囲気の下で鋼材を加
熱すると共に、加熱に伴う鋼材の質量の経時変化を測定
することにより、前記特定の雰囲気における鋼材の酸化
速度係数を前記(II)式から算出する上で必要となる
時間及び質量のデータを求めることを特徴とする(a)
に記載の鋼材の脱炭層評価方法。 (c) 前記実験工程は、AC4点、N−包晶点、J−γ
相域における炭素の固溶限、E−共析点、S−AC3点、
Gで囲まれた範囲内の温度で加熱することを特徴とする
(a)に記載の鋼材の脱炭層評価方法。 (d) 前記脱炭鋼材は、炭素濃度がAC4点、N−包晶
点、J−γ相域における炭素の固溶限、E−共析点、S
−AC3点、Gで囲まれた濃度範囲を満たす鋼材であるこ
とを特徴とする(a)に記載の鋼材の脱炭層評価方法。 (e) AC4点、N−包晶点、J−γ相域における炭素
の固溶限、E−共析点、S−AC3点、Gで囲まれた範囲
内において複数の温度を設定し、各設定温度の下におい
て新規鋼材を加熱し、酸化反応による質量の経時変化を
それぞれ測定する実験工程を行い、 前記実験工程により測定された前記新規鋼材の質量の経
時変化から前記各設定温度における前記新規鋼材の酸化
速度係数をそれぞれ求め、この求められた各酸化速度係
数を前記(II)式に導入することにより定数A及びB
を算出し、この定数A及びBの値が決定された前記(I
I)式及び脱炭層の推定を行いたい加熱条件を前記
(I)式に導入することにより、脱炭層が付与された新
規鋼材の推定炭素濃度プロフィルを推定する推定工程を
行うことを特徴とする(a)に記載の鋼材の脱炭層評価
方法。 (f) 加熱温度及び加熱時間が未知の脱炭鋼材につい
て実測炭素濃度プロフィルを実測する実測工程を行い、 前記実測工程により得られた実測炭素濃度プロフィルに
基づいて、前記脱炭鋼材の表面からの距離、この距離に
対応した炭素濃度及び酸化速度係数を前記(I)式に導
入し、前記(I)式を満たす加熱温度及び加熱時間の組
み合わせを導出する推定工程を行うことを特徴とする
(a)に記載の鋼材の脱炭層評価方法。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、測定工程、推定工程、
実験工程のうち少なくとも2以上の工程を含む鋼材脱炭
層の評価方法である。図1に本発明である鋼材の脱炭層
評価方法を実施するための装置の概略図を示す。図1中
で、(1)は実験工程、(2)は推定工程、(3)は測
定工程を示す。
【0013】11は、実験装置であり、実験工程(1)
を行う。実験工程(1)は、所定の加熱条件で鋼材を加
熱することにより前記鋼材に脱炭層を付与したり、又は
加熱により脱炭層を付与すると共に加熱による鋼材質量
の経時変化を量ったりする。ここで、前記加熱条件は、
加熱雰囲気(酸化雰囲気であり、主に酸素濃度値につい
て規定する)、加熱温度、加熱時間により決定される。
【0014】実験装置11は、所定温度を維持して鋼材
試料112の加熱を行う炉体111と、加熱温度の設定
を行う熱伝対113と、加熱雰囲気の排気を制御する加
熱雰囲気制御手段114と、加熱雰囲気の吸気を制御す
る加熱雰囲気制御手段115と、鋼材を加熱する際にお
ける鋼材質量の経時変化を計測する天秤116とを備え
ている。炉体111には、加熱しようとする鋼材112
を短時間に設定温度まで昇温できるものを用いることが
好ましい。
【0015】実験工程(1)において、加熱温度は、図
2に示すようにAC4点、N−包晶点、J−γ相域におけ
る炭素の固溶限、E−共析点、S−AC3点、Gで囲まれ
た範囲内の温度に設定する。
【0016】21は推定装置であり、推定工程(2)を
行う。ここで、「推定」とは、脱炭鋼材の炭素濃度を知
るための直接的なパラメータではなく、例えば加熱条件
などの製造に係わる条件から脱炭鋼材の炭素濃度を統計
的に推測して求める概念として用いられる。
【0017】推定装置21は、前記実験工程(1)で計
測された鋼材質量の経時変化量の送信101を受けて前
記鋼材の酸化速度係数(kc)を算出する酸化速度係数
算出手段211と、鋼材の加熱条件、鋼材の酸化速度係
数(kc)及び鋼材中の炭素の拡散係数を(I)式に導
入することにより脱炭鋼材の推定炭素濃度プロフィルを
求めたり、特定脱炭鋼材の炭素濃度プロフィルを(I)
式に導入することにより前記特定脱炭鋼材の加熱条件を
求めたりする脱炭推定手段212と、種々の鋼材に対す
る酸化速度係数(kc)を蓄積しているデータベース2
13とを備えている。具体的には、酸化速度係数算出手
段211、脱炭推定手段212、データベース213と
してコンピュータが用いられる。
【0018】ここで、脱炭鋼材の推定炭素濃度プロフィ
ルは、次式により決定される。
【0019】
【数5】
【0020】但し、 C0:鋼材の初期炭素濃度(mass%) C:加熱後の脱炭鋼材の炭素濃度(mass%) x:脱炭鋼材表面からの距離(cm) t:加熱時間(s) D:鋼材中における炭素の拡散係数(cm2/s) kc:鋼材の酸化速度係数(cm2/s) erfc:補誤差関数 また、鋼材の酸化速度係数kcは、次式により決定され
る。
【0021】
【数6】
【0022】但し、 kc :鋼材の酸化速度係数(cm2/s) A、B:定数 R :気体定数 T :加熱温度(K) 推定工程(2)において、炭素濃度プロフィルの推定を
行う鋼材の酸化速度係数(kc)がデータベース213
に既に蓄積されている場合には、前記酸化速度係数(k
c)を脱炭推定装置212に入力する。また、炭素濃度
プロフィルの推定を行う鋼材の酸化速度係数(kc)が
データベース213に未だ蓄積されていない場合には、
まず実験工程(1)で鋼材質量の経時変化を計測し、こ
の値を酸化速度係数算出手段211に送信する。酸化速
度係数算出手段211は、前記(II)式に基づき、酸化
速度係数(kc)が未知の鋼材について酸化速度係数
(kc)を算出する。この算出した結果である酸化速度
係数(kc)を脱炭推定手段212に入力する。
【0023】脱炭推定手段212における算出結果は、
出力装置5に出力される(102)。
【0024】31は実測装置であり、実測工程(3)を
行う。ここで、「実測」とは、実際に測定を行うことで
あり、前記推定に相対する概念で用いられる。実測工程
(3)は、脱炭鋼材の炭素濃度を直接的に測定する工程
であり、実測装置としてEPMAを採択する場合、物質
より放出される特定X線を検出して、マッピング分析あ
るいは線分析することにより脱炭鋼材4の炭素濃度プロ
フィルを実測する。実測試料は、炭素濃度プロフィルを
実測しようとする脱炭鋼材の表層より切り出した試験片
を樹脂に埋め込んだ後、鏡面研磨したものを用いる。こ
こで、樹脂に埋め込んだ鋼材の弛れによる実測誤差を最
小にする為、埋め込む試験片にはメッキ層を付与するこ
とが望ましい。
【0025】尚、実測装置として、EPMAの他にED
S(エネルギー分散型X線分析装置)等を用いることが
できる。
【0026】実測工程(3)は、脱炭鋼材の加熱条件が
既知あるいは未知の如何に関わらず、炭素濃度プロフィ
ルを測定することができる。
【0027】実測工程(3)における結果は、出力装置
5に出力される(103)。
【0028】本発明の脱炭層評価方法における好適な対
象となる脱炭鋼材として、鋼材をA C4点、N61−包晶
点、J62−γ相域における炭素の固溶限、E63−共
析点、S64−AC3点、G65(共析温度TE66〜包
晶温度TP67)の温度範囲で加熱することにより生成
された脱炭鋼材であって、この脱炭鋼材の炭素濃度がA
C4点、N61−包晶点、J62−γ相域における炭素の
固溶限、E63−共析点、S64−AC3点、G65で囲
まれた濃度範囲を満たす鋼材が挙げられる。(図2) 本発明である鋼材の脱炭層評価方法は、上述した実験工
程(1)、推定工程(2)、実測工程(3)を鋼材の脱
炭情報評価目的に応じて適宜組み合わせたものであり、
実験工程(1)、推定工程(2)、実測工程(3)のう
ち少なくとも2以上の工程を含む評価方法である。以
下、本発明である鋼材の脱炭層評価方法の実施態様につ
いて説明する。
【0029】(第1実施形態)第1実施形態は、実験工
程(1)により酸化速度係数を得るための鋼材質量の経
時変化を測定した後、推定工程(2)を行うことにより
脱炭層が付与された新規鋼材の推定炭素濃度プロフィル
を求める。
【0030】前記新規鋼材のうち炭素濃度が一定である
部分から特定の大きさの立方体を切り出し、これを試験
片とする。
【0031】AC4点、N61−包晶点、J62−γ相域
における炭素の固溶限、E63−共析点、S64−AC3
点、G65(共析温度TE66〜包晶温度TP67)の温
度範囲において、所定の温度間隔をおいて幾つかの加熱
温度(T)を設定する。より具体的には、炭素濃度が
0.5mass%のFe−C2元系合金について、例え
ば100度の温度間隔をおいて、加熱温度(T)を80
0℃、900℃、1000℃、1100℃、1200
℃、1300℃、1400℃と設定する。このように設
定された加熱温度毎に、所定の同一加熱時間及び所定の
同一加熱雰囲気の下で、前記試験片について実験工程
(1)を行う。
【0032】実験工程(1)より前記試験片の質量の経
時変化を計測する。この計測された値を酸化速度係数算
出手段211に送信し(101)、酸化速度係数算出手
段211で前記試験片とされた前記新規鋼材に対する酸
化速度係数(kc)を算出する。
【0033】より具体的には、各設定温度の下で、酸化
反応による前記試験片の質量の経時変化を計測し、質量
−時間の関係を示すグラフの勾配から前記各設定温度毎
における酸化速度係数の値を求める。この求められた酸
化速度係数の値を前記(II)式より回帰して、前記
(II)式における定数A及びBを算出する。この算出
された定数A及びBの値が含まれた前記(II)式(酸
化速度係数:kc)及び推定を行いたい加熱条件を前記
(I)式に導入することにより、脱炭層が付与された新
規鋼材の推定炭素濃度プロフィルを求める。
【0034】酸化速度係数算出手段211により算出さ
れた酸化速度係数(kc)、前記実験工程(1)におけ
る加熱条件及び鋼材中における炭素の拡散係数を脱炭推
定手段212に入力することにより、酸化速度係数(k
c)を導出するための実験(実験工程(1))を行った
所定の雰囲気下において、AC4点、N61−包晶点、J
62−γ相域における炭素の固溶限、E63−共析点、
S64−AC3点、G65(共析温度TE66〜包晶温度
P67)の温度範囲内の任意の温度および任意の加熱
時間における、推定炭素濃度プロフィルが得られる。
【0035】一方、鋼材を加熱処理した後の処理工程条
件を考慮に入れることにより、加熱処理を経て作製され
る脱炭鋼材がどの程度の炭素濃度プロフィルを有してい
なければならないか(目的とする炭素濃度プロフィル)
を特定する。
【0036】(第2実施形態)第2実施形態は、推定工
程(2)を行った後、実測工程(3)を行うことによ
り、所定の加熱条件により生成された脱炭鋼材の実測炭
素濃度プロフィルを求める。例えば、加熱条件既知の脱
炭鋼材について、EPMAによるマッピング測定を行う
場合、推定工程(2)によって推定された脱炭深さをも
とに、測定距離やビーム径、ビームのステップ間隔とい
ったマッピングの測定条件を決定し、実測精度を高める
ことが可能となる。
【0037】所定の加熱条件を前記(I)式に導入する
ことにより、前記所定の加熱条件により生成された脱炭
鋼材について推定工程(2)を行う。
【0038】推定工程(2)により、前記脱炭鋼材の推
定炭素濃度プロフィルが得られる。この推定炭素濃度プ
ロフィルに基づいて、実測条件の詳細を設定することに
より実測工程(3)を行う。
【0039】本実施形態により、所定の加熱条件により
生成された脱炭鋼材の炭素濃度プロフィルを実測する
際、実測工程(3)における実測精度を向上させること
ができる。
【0040】(第3実施形態)第3実施形態は、酸化速
度係数(kc)が既知であり、加熱温度(T)および加
熱時間(t)が未知である、脱炭鋼材について実測工程
(3)を行い、得られた炭素濃度プロフィルから推定工
程(2)を行うことにより、前記脱炭鋼材の脱炭層が形
成された加熱温度(T)および加熱時間(t)を推定す
る。
【0041】加熱温度(T)及び加熱時間(t)が未知
の脱炭鋼材について、実測工程(3)を行う。実測工程
(3)により、前記加熱温度(T)及び加熱時間(t)
が未知の脱炭鋼材について実測炭素濃度プロフィルを求
めることができる。
【0042】実測工程(3)により求められた脱炭鋼材
の実測炭素濃度プロフィルつまり、脱炭鋼材表面からの
各距離(x)及びこれらの距離に対応する脱炭鋼材の炭
素濃度(C)を前記(I)式に導入して、推定工程
(2)を行う。推定工程(2)においては、拡散係数及
び酸化速度係数(kc)はアレニウスの式に従う係数で
あるため、前記(I)式において、初期炭素濃度
(C0)、炭素の拡散係数及び酸化速度係数(kc)中
の定数(前記(II)式におけるA及びB)が既知であ
れば、前記(I)式は、距離(x)、炭素濃度(C)、
加熱温度(T)及び加熱時間(t)からなる関数とな
る。よって、実測工程(3)により得られた、距離
(x)及び炭素濃度(C)の実測データを前記(I)式
に導入することによって、若干の式変形が必要ではある
が、加熱温度(T)及び加熱時間(t)が1対1に対応
する関数となる。これによって、脱炭鋼材の脱炭層が形
成された加熱温度(T)及び加熱時間(t)の組み合わ
せを推定しうる。
【0043】
【実施例】(実施例1)第1実施形態に基づいた具体的
実施例について説明する。
【0044】新規鋼材のうち炭素濃度が一定である部分
からの1辺10mmの立方体を切り出し、これを試験片
とした。
【0045】800〜1300℃の温度範囲内におい
て、100℃間隔で加熱温度(T)を設定し、加熱温度
毎に加熱時間が6時間の下で、前記試験片について実験
工程(1)を行った。
【0046】実験工程(1)により計測された前記試験
片質量の経時変化の値を酸化速度係数算出手段211に
送信し(101)、この酸化速度係数算出手段211で
新規鋼材に対する酸化速度係数(kc)を算出した。
【0047】つまり、800〜1300℃の温度範囲内
において、100℃間隔で設定された各加熱温度におけ
る前記試験片質量の経時変化を測定した。試験片質量−
時間の関係を示すグラフにおける勾配より、前記各加熱
温度毎における前記試験片の酸化速度係数の値を求め、
この求められた酸化速度係数の値を前記(II)式より
回帰し、前記(II)式における定数A及びBの値を算
出する。算出された定数A及びBの値が含まれた前記
(II)式を酸化速度係数(kc)とした。
【0048】酸化速度係数算出手段211により算出さ
れた酸化速度係数(kc)、炭素の拡散係数(D)及
び、AC4点、N−包晶点、J−γ相域における炭素の固
溶限、E−共析点、S−AC3点、Gで囲まれた範囲を満
たす任意の加熱温度(T)、加熱時間(t)を脱炭推定
手段212に入力することにより、推定炭素濃度プロフ
ィルが得られる。
【0049】以下に本実施例の測定条件を示す。
【0050】鋼種: S55C−XC 炭素濃度: 0.55 [mass%] 加熱温度(T): 1100 [℃] 加熱時間(t): 90 [min] 加熱雰囲気: 2 [mass%] kc=Aexp(−B/RT) =3.12E−08 [mm2/s] A=767615 B=84101 D=D0 exp(−Q/RT) =7.19E−05 [mm2/s] D0= 66.3 Q= 37460 R=1.986 [cal/mol] 図3に、前記測定条件下における推定炭素濃度プロフィ
ルを示す。
【0051】第1実施形態で述べたように、任意の加熱
温度に対応した推定炭素濃度プロフィルにより、実測工
程(3)を行うことなく、目的加熱条件での炭素濃度プ
ロフィルを得ることができた。 (実施例2)第3実施形態に基づいた具体的実施例につ
いて説明する。
【0052】加熱時間が2時間、酸化速度係数(kc)
が既知であり、加熱温度が未知である脱炭鋼材の炭素濃
度プロフィルより、加熱温度を推定した。
【0053】まず、脱炭鋼材について実測工程(3)を
行い、この脱炭鋼材の炭素濃度プロフィルを実測する。
実測装置31としてEPMAを採用し、Cマッピングよ
り炭素濃度プロフィルを得た。この炭素濃度プロフィル
は一般的に金属表層ほど勾配が大きく、金属の内部へ行
くほど、初期炭素濃度(C0)に漸近する形状を示して
いる。このため、数値の信頼性を鑑み、炭素濃度プロフ
ィルより取得する金属表面からの距離(x)及びこの距
離に応じた炭素濃度の値(C)として、炭素濃度が初期
炭素濃度の90%となる値を採用した。
【0054】次に推定工程(2)を行い、脱炭層の形成
された加熱条件の推定を行う。実測工程(3)より得ら
れた炭素濃度(C)及び鋼材表面からの距離の値(炭素
濃度が初期炭素濃度の90%となる値)と、初期炭素濃
度(C0)、拡散係数(D)及び酸化速度係数中の定数
(前記(II)式におけるA及びB)を前記(I)式に
導入すると、前記(I)式は加熱温度(T)及び加熱時
間(t)が1対1に対応する関数となり、この式を
(I’)とする。ここで、前記(I)式及び前記
(I’)式中のerfcは補誤差関数であるため、手動
計算にて単純に計算しうるものではないが、脱炭推定手
段212にて前記(I’)を満たす加熱温度(T)及び
加熱時間(t)の組み合わせが演算される。
【0055】以下に本実施例を行ったときの測定条件を
示す。
【0056】鋼種: S55C−XC 加熱雰囲気: 大気 炭素濃度(C):0.55 [mass%] (金属表面より1mm位置にて、炭素濃度(C)=C0
×90[mass%]) kc=Aexp(−B/RT) [mm2/s] A=163927 B=74462 D=D0 exp(−Q/RT) [mm2/s] D0=66.3 Q=37460 R=1.986 [cal/mol] 図4に、前記測定条件下における加熱時間及び加熱温度
の関係を示す。
【0057】
【発明の効果】本発明である鋼材の脱炭層評価方法によ
れば、脱炭に関する様々な課題例えば加熱条件が未知の
脱炭鋼材について加熱条件を調べたり、脱炭鋼材の炭素
濃度プロフィルを調べたりすることなどに対して、迅速
かつ正確な評価を行うことができる。
【0058】また、本発明は、鋼材成分の如何に関わら
ず、共析温度TE〜包晶温度TPの温度範囲で加熱生成さ
れた、炭素濃度がAC4点、N−包晶点、J−γ相域にお
ける炭素の固溶限、E−共析点、S−AC3点、Gで囲ま
れた濃度範囲を有する脱炭鋼材に対して、脱炭に関する
様々な評価を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼材の脱炭情報評価を目的とする工程の説明
図。
【図2】Fe−C系平衡状態図。
【図3】推定炭素濃度プロフィルを示す図。
【図4】加熱時間と加熱温度の関係を示す図。
【符号の説明】
(1) 実験工程 11 実験装置 111 炉体 112 鋼材試料 113 熱伝対 114 雰囲気制御手段(排気) 115 雰囲気制御手段(吸気) 116 天秤 (2) 推定工程 211 酸化速度係数実測手段 212 脱炭推定手段 213 酸化速度係数のデータベース (3) 実測工程 31 炭素濃度実測工程(EPMA:電子線マイクロア
ナリシス) 4 脱炭層を有する試料 5 出力装置 101 酸化実験材の質量の経時変化量情報の送信 102 脱炭推定結果の出力 103 脱炭実測結果の出力 61 AC4点、N 62 包晶点、J 63 γ相域における炭素の固溶限、E 64 共析点、S 65 AC3点、G 66 共析温度、TE(723℃) 67 包晶温度、TP(1492℃)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月14日(2000.9.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【数1】 0:鋼材の初期炭素濃度(mass%) C:加熱後の脱炭鋼材の炭素濃度(mass%) x:脱炭鋼材表面からの距離(cm) t:加熱時間(s) D:鋼材中における炭素の拡散係数(cm2/s) kc:鋼材の酸化速度係数(cm2/s) erfc:補誤差関数
【数2】 kc :鋼材の酸化速度係数(cm2/s) A、B:定数 R :気体定数 T :加熱温度(K)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、以下に掲げる発明を提供する。 (a) 加熱条件を制御できる加熱炉で鋼材を加熱する
ことにより脱炭層の付与を行う実験工程、 脱炭層が付与された鋼材である脱炭鋼材について実測炭
素濃度プロフィルを実測する実測工程、 下記(I)式、下記(II)式より脱炭鋼材の推定炭素濃
度プロフィル又は加熱条件を推定する推定工程、 の3つの工程のうち少なくとも2以上の工程を含むこと
を特徴とする鋼材の脱炭層評価方法。
【数3】 0:鋼材の初期炭素濃度(mass%) C:加熱後の脱炭鋼材の炭素濃度(mass%) x:脱炭鋼材表面からの距離(cm) t:加熱時間(s) D:鋼材中における炭素の拡散係数(cm2/s) kc:鋼材の酸化速度係数(cm2/s) erfc:補誤差関数
【数4】 kc :鋼材の酸化速度係数(cm2/s) A、B:定数 R :気体定数 T :加熱温度(K) (b) 前記実験工程は、特定の雰囲気の下で鋼材を加
熱すると共に、加熱に伴う鋼材の質量の経時変化を測定
することにより、前記特定の雰囲気における鋼材の酸化
速度係数を前記(II)式から算出する上で必要となる
時間及び質量のデータを求めることを特徴とする(a)
に記載の鋼材の脱炭層評価方法。 (c) 前記実験工程は、AC4点、N−包晶点、J−γ
相域における炭素の固溶限、E−共析点、S−AC3点、
Gで囲まれた範囲内の温度で加熱することを特徴とする
(a)に記載の鋼材の脱炭層評価方法。 (d) 前記脱炭鋼材は、炭素濃度がAC4点、N−包晶
点、J−γ相域における炭素の固溶限、E−共析点、S
−AC3点、Gで囲まれた濃度範囲を満たす鋼材であるこ
とを特徴とする(a)に記載の鋼材の脱炭層評価方法。 (e) AC4点、N−包晶点、J−γ相域における炭素
の固溶限、E−共析点、S−AC3点、Gで囲まれた範囲
内において複数の温度を設定し、各設定温度の下におい
て新規鋼材を加熱し、酸化反応による質量の経時変化を
それぞれ測定する実験工程を行い、前記実験工程により
測定された前記新規鋼材の質量の経時変化から前記各設
定温度における前記新規鋼材の酸化速度係数をそれぞれ
求め、この求められた各酸化速度係数を前記(II)式
に導入することにより定数A及びBを算出し、この定数
A及びBの値が決定された前記(II)式及び脱炭層の
推定を行いたい加熱条件を前記(I)式に導入すること
により、脱炭層が付与された新規鋼材の推定炭素濃度プ
ロフィルを推定する推定工程を行うことを特徴とする
(a)に記載の鋼材の脱炭層評価方法。 (f) 加熱温度及び加熱時間が未知の脱炭鋼材につい
て実測炭素濃度プロフィルを実測する実測工程を行い、
前記実測工程により得られた実測炭素濃度プロフィルに
基づいて、前記脱炭鋼材の表面からの距離、この距離に
対応した炭素濃度及び酸化速度係数を前記(I)式に導
入し、前記(I)式を満たす加熱温度及び加熱時間の組
み合わせを導出する推定工程を行うことを特徴とする
(a)に記載の鋼材の脱炭層評価方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【数6】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱条件を制御できる加熱炉で鋼材を加
    熱することにより脱炭層の付与を行う実験工程、 脱炭層が付与された鋼材である脱炭鋼材について実測炭
    素濃度プロフィルを実測する実測工程、 下記(I)式、下記(II)式より脱炭鋼材の推定炭素濃
    度プロフィル又は加熱条件を推定する推定工程、 の3つの工程のうち少なくとも2以上の工程を含むこと
    を特徴とする鋼材の脱炭層評価方法。 【数1】 0:鋼材の初期炭素濃度(mass%) C:加熱後の脱炭鋼材の炭素濃度(mass%) x:脱炭鋼材表面からの距離(cm) t:加熱時間(s) D:鋼材中における炭素の拡散係数(cm2/s) kc:鋼材の酸化速度係数(cm2/s) erfc:補誤差関数 【数2】 kc :鋼材の酸化速度係数(cm2/s) A、B:定数 R :気体定数 T :加熱温度(K)
  2. 【請求項2】 前記実験工程は、特定の雰囲気の下で鋼
    材を加熱すると共に、加熱に伴う鋼材の質量の経時変化
    を測定することにより、前記特定の雰囲気における鋼材
    の酸化速度係数を前記(II)式から算出する上で必要
    となる時間及び質量のデータを求めることを特徴とする
    請求項1に記載の鋼材の脱炭層評価方法。
  3. 【請求項3】 前記実験工程は、AC4点、N−包晶点、
    J−γ相域における炭素の固溶限、E−共析点、S−A
    C3点、Gで囲まれた範囲内の温度で加熱することを特徴
    とする請求項1に記載の鋼材の脱炭層評価方法。
  4. 【請求項4】 前記脱炭鋼材は、炭素濃度がAC4点、N
    −包晶点、J−γ相域における炭素の固溶限、E−共析
    点、S−AC3点、Gで囲まれた濃度範囲を満たす鋼材で
    あることを特徴とする請求項1に記載の鋼材の脱炭層評
    価方法。
  5. 【請求項5】 AC4点、N−包晶点、J−γ相域におけ
    る炭素の固溶限、E−共析点、S−AC3点、Gで囲まれ
    た範囲内において複数の温度を設定し、各設定温度の下
    において新規鋼材を加熱し、酸化反応による質量の経時
    変化をそれぞれ測定する実験工程を行い、 前記実験工程により測定された前記新規鋼材の質量の経
    時変化から前記各設定温度における前記新規鋼材の酸化
    速度係数をそれぞれ求め、この求められた各酸化速度係
    数を前記(II)式に導入することにより定数A及びB
    を算出し、この定数A及びBの値が決定された前記(I
    I)式及び脱炭層の推定を行いたい加熱条件を前記
    (I)式に導入することにより、脱炭層が付与された新
    規鋼材の推定炭素濃度プロフィルを推定する推定工程を
    行うことを特徴とする請求項1に記載の鋼材の脱炭層評
    価方法。
  6. 【請求項6】 加熱温度及び加熱時間が未知の脱炭鋼材
    について実測炭素濃度プロフィルを実測する実測工程を
    行い、 前記実測工程により得られた実測炭素濃度プロフィルに
    基づいて、前記脱炭鋼材の表面からの距離、この距離に
    対応した炭素濃度及び酸化速度係数を前記(I)式に導
    入し、前記(I)式を満たす加熱温度及び加熱時間の組
    み合わせを導出する推定工程を行うことを特徴とする請
    求項1に記載の鋼材の脱炭層評価方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004093395A1 (ja) * 2003-04-14 2004-10-28 Fujitsu Limited 順序番号に従って受信パケットを送信する経路制御装置
CN110172555A (zh) * 2019-06-27 2019-08-27 上海交通大学 一种改善钢的表层抗氢脆性能的脱碳工艺

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