JP2002022562A - 微小力測定方法及び微小力測定器 - Google Patents

微小力測定方法及び微小力測定器

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JP2002022562A
JP2002022562A JP2000208018A JP2000208018A JP2002022562A JP 2002022562 A JP2002022562 A JP 2002022562A JP 2000208018 A JP2000208018 A JP 2000208018A JP 2000208018 A JP2000208018 A JP 2000208018A JP 2002022562 A JP2002022562 A JP 2002022562A
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Yasushi Onoe
寧 尾上
Nagayasu Kikuchi
長保 菊地
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】測定制度を維持した状態でレンジ範囲が広くで
きるような微小力測定器を提供する。 【解決手段】単結晶シリコン(Si)を用いて歪センサ
を起歪体と一体に形成する微小力測定器であって、この
歪センサを応力集中力の異なる位置に複数個配置するよ
うにして起歪体に一体成形し、この一体成形した複数の
歪センサにより微小な力関係を測定するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微小力測定方法及
び微小力測定器に関するものであり、詳しくは大レンジ
及び小レンジ用の歪センサを設けて測定精度を維持させ
て測定範囲を広くした微小力測定方法及び微小力測定器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術における微小力測定器は、図7
及び図8に示すように、起歪体である片持ち梁形状の直
方体形状に作成された測定本体部10と、この測定本体
部10と連設して幅狭に形成した測定先端部20とから
構成され、測定本体部10の一端部側を固定台30に接
合し、他端部側である測定先端部20側をマイクロアク
チュエータ40からの測定力Fを受けるようにした構造
となっている。
【0003】測定本体部10は、所定の厚みを持って略
長方体形状に形成され、短手方向の一端部側に固定台3
0と接合する接合部11と、その略中央位置に歪センサ
12を面一にして一体成形した構造となっている。又、
この歪センサ12の反対側面には、歪センサ12と対向
する位置であって短手方向に肉厚を一番薄く且つ所定幅
有する応力集中底部13を設け、この応力集中底部13
を境にして幅広になる、いわゆる断面が三角形状になる
ように切り欠いた応力集中部14を設けた構造となって
いる。歪センサ12にはセンサの物理力変化により発生
する電気信号を取り出す信号取出し線15を備えた構造
となっている。この歪センサ12は、単結晶シリコン
(Si)より形成される片持ち梁形状の測定本体部10
を作成する半導体プロセスによる同一製造プロセスにて
作成された半導体歪センサである。即ち、シリコンウェ
ハに多数の歪センサ12と応力集中部14を作成するよ
うにすれば一度に多数の微小力測定器を作成することが
できるのである。
【0004】測定先端部20は、応力集中部14の終端
位置から所定幅を設け、この所定幅を設けた位置から略
5分の1の幅狭の角部21を形成し、その幅狭の部位を
所定長さに形成し、その先端を肉薄のテーパ状に形成し
た測定点である測定爪部22を設けた構造となってい
る。
【0005】このような構造からなる微小力測定器は、
図8に示すように、先ずガラス材からなる固定台30の
場合には接合部11が陽極接合により接合される。そし
て、測定点である測定爪部22にマイクロアクチュエー
タ40の測定力Fを加えることにより、その印加された
力が肉薄の応力集中部14が応力変形することにより、
その起歪が歪センサ12に物理的な歪を発生させ電気信
号(歪信号)が発生する。
【0006】このように、基本的に機械的強度が均一で
且つ理想的な弾性体である単結晶シリコン(Si)を、
高感度歪センサ構成要素(基板)兼起歪体として用いる
ことにより、微小な力を高感度且つ高精度に測定するこ
とができるのである。歪センサ12の測定精度を高める
ためにはプローブ(微小力測定器)全体の剛性を高める
のが効果的で、対象となる力発生体よりも高剛性とする
ことが必要である。この条件では、力測定時の変位ひい
ては歪は小さくなるので、図7及び図8のように歪セン
サ12部分に応力が集中する構造にすると共に、微小歪
でも測定可能な高感度センサを用いる必要がある。この
用途に用いることが可能な歪センサ12には、振動式圧
力センサに用いる振動式歪センサ、又は測定レンジ幅を
特に必要としなければ高感度型の半導体剪断歪センサ
(ピエゾ抵抗型)が利用可能である。このようにしてマ
イクロアクチュエータの発生力と拮抗させることにより
1mN以下の微小力を最小1μNの分解能で測定するこ
とが可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術における微小力測定器における1つのプロー
ブで測れるダイナミックレンジは1000位であり、そ
れ以上の広帯域は困難であるという構造的に限界がある
という問題がある。
【0008】従って、実際のマイクロアクチュエータに
よる測定に際しては、特に測定前後の通常の組立て、調
整操作において頻繁に発生する力(数kgf=数10
N)までは実用上測定できる構造にすることに解決しな
ければならない課題を有する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る微小力測定方法及び微小力測定器は次
に示す構成にすることである。
【0010】(1)単結晶シリコン(Si)を用いて歪
センサを起歪体と一体に形成する微小力測定器であっ
て、該歪センサを応力集中力の異なる位置に複数個配置
するようにして前記起歪体に一体成形し、該一体成形し
た複数の歪センサにより微小な力関係を測定するように
したことを特徴とする微小力測定方法。 (2)前記複数の歪センサは、応力集中力が異なる大レ
ンジ用歪センサ及び小レンジ用歪センサとから形成され
ていることを特徴とする(1)に記載の微小力測定方
法。 (3)前記小レンジ用歪センサには、過大力による破壊
を防止する過大力保護機構部を設けると共に、小レンジ
の範囲内において自由に変形できる空間を設けたことを
特徴とする(2)に記載の微小力測定方法。 (4)前記大レンジ用歪センサは、その先端にかかる力
の全てを歪信号に変換できるようにしたことを特徴とす
る(2)に記載の微小力測定方法。 (5)前記小レンジ用歪センサは、その先端に印加され
る測定力の全てが前記大レンジ用歪センサの歪発生部に
かかるようにしたことを特徴とする(2)、(3)又は
(4)に記載の微小力測定方法。
【0011】(6)片持ち梁形状に形成した起歪体と、
該起歪体の固定点と測定力の測定点との間に該起歪体と
一体成形に形成すると共に、該起歪体の歪により歪信号
を生成する歪センサと、該歪センサに歪を発生させるた
めの応力集中部とを備えた微小力測定器であって、前記
歪センサは、応力集中力が異なる応力集中部のそれぞれ
に対応させて前記起歪体と一体成形に形成したことを特
徴とする微小力測定器。 (7)前記起歪体は、単結晶シリコン(Si)で形成し
たことを特徴とする(6)に記載の微小力測定器。 (8)前記応力集中力が異なる応力集中部のそれぞれに
対応させて形成した歪センサは、応力集中力が異なる大
レンジ用歪センサと小レンジ用歪センサであることを特
徴とする(6)に記載の微小力測定器。 (9)前記小レンジ用歪センサは、過大力による破壊を
防止する過大力保護機構部を設けると共に、小レンジの
範囲内において自由に変形できる空間を設けたことを特
徴とする(8)に記載の微小力測定器。 (10)前記大レンジ用歪センサは、その先端にかかる
力の全てを歪信号に変換できるようにしたことを特徴と
する(8)に記載の微小力測定器。 (11)前記小レンジ用歪センサは、その先端に印加さ
れる測定力が前記大レンジ用歪センサの歪発生部にもか
かるようにしたことを特徴とする(8)、(9)又は
(10)に記載の微小力測定器。
【0012】このように、単結晶シリコン(Si)で形
成されている起歪体に測定力による応力集中力に応じた
大小レンジ用歪センサを設けるようにしたことにより、
測定力の測定精度を維持させながら測定範囲(レンジ)
を広くすることが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る微小力測定方
法及び微小力測定器に関する実施の形態を図面を参照し
て説明する。
【0014】本発明の微小力測定方法を具現化した第1
の実施の形態の微小力測定器は、図1に示すように、単
結晶シリコン(Si)により生成され、起歪体である片
持ち梁形状の直方体形状に形成した測定本体部50と、
この測定本体部50と連設して略三角形柱形状に形成し
た測定先端部60と、測定本体部50と測定先端部60
に一体形成により成形した大小レンジ用歪センサ70、
80とから構成され、測定本体部50の一端部側を固定
台90に接合し、他端部側である測定先端部60側を図
示しないマイクロアクチュエータからの測定力Wを受け
るようにした構造となっている。
【0015】測定本体部50は、所定の厚みを持って略
長方体形状に形成され、長手方向の一端部側に固定台9
0と接合する接合部51と、この接合部51と反対側で
あって表面の略中間位置に一体成形して形成した大レン
ジ用歪センサ70と、この大レンジ用歪センサ70の対
向する反対側には測定本体部50の長手方向に沿って断
面を三角形状に切欠いた大レンジ用応力集中部52とか
ら構成されている。又、実施例において大レンジ用歪セ
ンサ70は0.1mN〜0.1Nまでの測定が可能であ
る。
【0016】測定先端部60は、この測定本体部50と
連設して、大レンジ用応力集中部52に連続して先細の
三角形柱状に形成され、その三角形先端から少し奥側中
央位置に一体成形により形成した小レンジ用歪センサ8
0と、この小レンジ用歪センサ80を境にして先端側方
向に所定の厚みと空間64を持って生成された測定舌部
61と、この測定舌部61と所定空間64を持って下部
側に設けた先端保護部62とからなる。又、この測定舌
部61と先端保護部62とこれら両者の間の空間64に
より過大力保護機構部61を構成する。更に、測定舌部
61と下部空間64とで小レンジ用応力集中部65を形
成する。又、実施例において小レンジ用歪センサ80は
1μN〜1mNまでの測定が可能である。
【0017】このように、本発明の微小力測定器の基本
構造は、基本的に機械的強度が均一で且つ理想的な弾性
体である単結晶シリコン(Si)を、高感度歪センサ構
成要素(基板)兼起歪体として用いることにより、微小
な力を高感度且つ高精度に測定する歪センサであり、応
力集中力を変えた2箇所に大レンジ用歪センサ70と小
レンジ用歪センサ80を配置することにより、大レンジ
範囲及び小レンジ範囲の測定が可能になる。又、小レン
ジ用歪センサ80部分に過大力保護機構部63を設け
て、小レンジ用歪センサ80部分に過大力がかかっても
センサ自体の破壊を引き起こす大変形を抑えつつ、小レ
ンジ範囲内では自由に変形できる空間64を持つように
したことによって小レンジ範囲内での高精度な測定が可
能になる。更に、大レンジ用歪センサ70の部分には小
レンジ用歪センサ80にかかる力の全てがセンサの歪信
号として得ることができる構造となっているため、小レ
ンジ用歪センサ80の応力バックアップ部分を含め、全
て先端にかかる測定力は大レンジ用歪センサ70の大レ
ンジ用応力集中部(歪発生部)52にかけることができ
る。尚、大小レンジの比は、歪センサ単体のダイナミッ
クレンジを考慮し、小レンジ用歪センサ80のレンジ幅
は大レンジ用歪センサ70の分解能より大きな値(10
倍以上)とすることが望ましい。
【0018】次に、このような構造及び機能を有する微
小力測定器において、実際の測定力Wがかかった場合の
変形する状態を図1を参照して図2及び図3の模式図に
基づいて説明する。
【0019】先ず、図2(A)は、図3におけるの範
囲であり、測定舌部61に係る測定力Wが、測定舌部6
1と先端保護部62との間の空間64において許容でき
る範囲の力である場合を示したものであり、小レンジ用
歪センサ80により測定が可能な範囲の測定力Wであ
り、この場合には大レンジ用歪センサ70には何の影響
も与えない。図2(B)は、図3におけるの位置であ
り、測定舌部61と先端保護部64との間の空間64で
許容できない大きさの測定力Wが加えられた場合を示し
たものであり、測定舌部61が押されて先端保護部62
に接触してしまった状態で小レンジ用歪センサ80での
センシングは飽和状態となる。図2(C)は、図3にお
けるの範囲であり、小レンジ用歪センサ80が飽和状
態で更に測定力Wが加えられた場合を示したものであ
り、測定舌部61が先端保護部62に接触した状態で更
に測定先端部60全体が下方向に曲がり、大レンジ用応
力集中部52の切り欠いた隙間が狭くなる方向に変化し
て大レンジ用歪センサ70により測定力が測定できるよ
うになる。
【0020】このようにして、測定力がある程度小さい
小レンジの時は小レンジ用歪センサ80を用いて測定
し、小レンジ用歪センサ80では測定できない大きな測
定力が加わった場合には、小レンジ用歪センサ80が損
壊することなく大レンジ用歪センサ70で測定できるよ
うにすることができるため、測定範囲を広くすると共に
その測定を高精度に維持することができるのである。
【0021】次に、本発明に係る第2の実施の形態の微
小力測定器について、図4を参照して説明する。
【0022】第2の実施の形態の微小力測定器は、単結
晶シリコン(Si)により生成され、起歪体である片持
ち梁形状の直方体形状に形成した測定本体部50Aと、
この測定本体部50Aと連設して略三角形柱形状に形成
した測定先端部60Aと、測定本体部50Aと測定先端
部60Aとの連設した部位に設けた大レンジ用歪センサ
部100とから構成され、測定本体部50Aの一端部側
を固定台90に接合し、他端部側である測定先端部60
A側を図示しないマイクロアクチュエータからの測定力
Wを受けるようにした構造となっている。
【0023】測定本体部50Aは、所定の厚みを持って
略長方体形状に形成され、長手方向の一端部側に固定台
90と接合する接合部51と、この接合部51と反対側
に大レンジ用歪センサ部100を介して測定先端部60
Aを連設した構造となっている。
【0024】測定先端部60Aは、この測定本体部50
Aと連設して、先細の三角形柱状に形成され、その三角
形先端から少し奥側中央位置に一体成形により形成した
小レンジ用歪センサ80と、この小レンジ用歪センサ8
0を境にして先端側方向に所定の厚みと空間64を持っ
て生成された測定舌部61と、この測定舌部61と空間
64を持って下部側に設けた先端保護部62とからな
る。この測定舌部61と先端保護部62とこれら両者の
間の空間64により過大力保護機構部63、いわゆる過
大力バックアップ構造を構成する。この小レンジ用歪セ
ンサ80は実施例において1μNから1mNまでの測定
が可能である。
【0025】大レンジ用歪センサ部100は、測定本体
部50Aと測定先端部60Aとの間に設けたものであ
り、両端部側を三角形状に切欠いた大レンジ用応力集中
部52a、52b及びこの大レンジ用応力集中部52
a、52bに挟まれた中央位置に六画筒形状の空間部1
01と、六角筒形状の空間部101と大レンジ用応力集
中部52a、52bとの間であって表面に2個の大レン
ジ用歪センサ70a、70bを測定本体部50A及び測
定先端部60Aと一体成形に形成した構造となってい
る。この大レンジ用歪センサ70a、70bは実施例に
おいて0.1mNから0.1Nまでの測定が可能である。
【0026】このような構造からなる微小力測定器は、
先ず、小レンジ範囲内の測定力Wは測定舌部61の歪に
より発生する起歪を小レンジ用歪センサ80が電気信号
に変換することにより測定することができる。大レンジ
範囲の測定力Wは、測定舌部61が座屈状態となり、測
定飽和状態となると、測定力Wが縦方向の力に対して、
横方向の応力が応力集中部52a、52bにかかり、2
個の大レンジ用歪センサ70a、70bから電気信号
(歪信号)を得ることができる。
【0027】次に、本発明に係る第3の実施の形態の微
小力測定器について、図5を参照して説明する。
【0028】第3の実施の形態の微小力測定器は、単結
晶シリコン(Si)により生成され、起歪体である片持
ち梁形状の直方体形状に形成した測定本体部50Bと、
この測定本体部50Bと連設して略立方体形状に形成し
た測定先端部60Bと、測定本体部50Bと測定先端部
60Bに一体形成により成形した大小レンジ用歪センサ
70B、80とから構成され、測定本体部50Bの一端
部側を固定台90に接合し、他端部側である測定先端部
60B側をマイクロアクチュエータからの測定力Wを受
けるようにした構造となっている。
【0029】測定本体部50Bは、所定の厚みを持って
略長方体形状に形成され、長手方向の一端部側に固定台
90と接合する接合部51と、この接合部51と反対側
であって表面の略中間位置に一体成形して形成した大レ
ンジ用歪センサ70Bと、この大レンジ用歪センサ70
Bと対向する反対側には測定本体部50Bの短手方向に
沿って断面を三角形状に切欠いた大レンジ用応力集中部
52Cとから構成されている。
【0030】測定先端部60Bは、この測定本体部50
Bと連設して、大レンジ用応力集中部52Cに連続して
同じ大きさに形成され、その端部側の中央位置には、先
細の三角形状に形成された測定舌部61と、この三角形
状の測定舌部61を挟むようにして且つ一段低く形成し
た四角柱状の過大力保護部62a、62bと、測定舌部
61の基部位置に一体成形により形成した小レンジ用歪
センサ80とからなる。この過大力保護部62a、62
bの両端表面に図示しない測定力Wを印加する部材の端
部を押し当てるようにして小レンジ用歪センサ80への
過大力を阻止する構造となっており、そのときが小レン
ジ用歪センサ80の飽和状態である。そして、大レンジ
範囲の測定力の場合は、この過大力保護部62a、62
bに押し当てた状態で更に押すことにより、大レンジ用
応力集中部52Cに起歪が発生し、大レンジ用歪センサ
70Bに電気信号(歪信号)を得ることができるのであ
る。
【0031】次に、本発明に係る第4の実施の形態の微
小力測定器について、図6を参照して説明する。
【0032】第4の実施の形態の微小力測定器は、単結
晶シリコン(Si)により生成され、起歪体である片持
ち梁形状の直方体形状に形成した測定本体部50Cと、
この測定本体部50Cと連設して略三角形柱形状に形成
した測定先端部60Cと、測定本体部50Cと測定先端
部60Cに一体形成により成形した大中小レンジ用歪セ
ンサ70、110、80Aとから構成され、測定本体部
50Cの一端部側を固定台90に接合し、他端部側であ
る測定先端部60C側を図示しないマイクロアクチュエ
ータからの測定力Wを受けるようにした構造となってい
る。
【0033】測定本体部50Cは、所定の厚みを持って
略長方体形状に形成され、長手方向の一端部側に固定台
90と接合する接合部51と、この接合部51と反対側
であって表面の略中間位置に一体成形して形成した大レ
ンジ用歪センサ70と、この大レンジ用歪センサ(力セ
ンサ)70の対向する反対側には測定本体部50Cの長
手方向に沿って断面を三角形状に切欠いた大レンジ用応
力集中部52Dとから構成されている。この大レンジ用
歪センサ(力センサ)70は1N〜10mNを測定する
ことができるセンサである。
【0034】測定先端部60Cは、この測定本体部50
Cと連設して、大レンジ用応力集中部52Dに連続して
先細の三角形柱状に形成され、その三角形先端から少し
奥側中央位置に所定間隔を持って2個一体成形により形
成した中レンジ用歪センサ(微小力センサ)110及び
小レンジ用歪センサ(極微小力センサ)80Aと、この
小レンジ用歪センサ80Aを境にして先端側方向に所定
の厚みと小レンジ用空間64Aを持って生成された小レ
ンジ用測定舌部61Aと、この小レンジ用測定舌部61
Aと小レンジ用空間64Aを持って下部側に設けた小レ
ンジ用先端保護部62Cと、この小レンジ用先端保護部
62Cとの間に中レンジ用空間64Bを持って下部側に
設けた中レンジ用先端保護部62Dとからなる。この小
レンジ用測定舌部61Aと小レンジ用先端保護部62C
とこれら両者の間の小レンジ用空間64Aにより小レン
ジ用過大力保護機構部を構成する。又、小レンジ用先端
保護部62Cと中レンジ用空間64Bと中レンジ用先端
保護部62Dとで中レンジ用過大保護機構部を構成す
る。尚、中レンジ用歪センサ(微小力センサ)110
は、実施例において10mN〜0.1mNを測定するセ
ンサであり、小レンジ用歪センサ(極微小力センサ)8
0Aは、実施例において0.1mN〜1μNを測定する
ことができるセンサである。
【0035】このような構造にすると、小レンジ用歪セ
ンサ80Aのレンジ幅は大レンジ用歪センサ70の分解
能より大きな値、例えば10倍以上、とした場合でも、
レンジ幅が不足することなく、上述の中レンジ用歪セン
サ110を用いて測定することができる。即ち、先ず、
測定力Wが印加されると小レンジ用空間64A内におい
て小レンジ用測定舌部61に起歪が発生し小レンジ用歪
センサ80Aより歪信号を得ることができる。更に、測
定力Wが加わると小レンジ用測定舌部61Aが小レンジ
用先端保護部62Cに接触して飽和状態になる。この状
態で更に測定力Wが加わると中レンジ用空間64B内に
おいて小レンジ用先端保護部62Cの起歪により中レン
ジ用歪センサ110から歪信号を得ることができる。更
に測定力Wが加わわり、小レンジ用先端保護部62Cが
中レンジ用先端保護部62Dに接触すると中レンジ用歪
センサ110による測定は飽和状態になる。更に、この
状態で測定力Wが加わると大レンジ用応力集中部52D
が狭まる方向に変化して起歪が発生し大レンジ用歪セン
サ70による歪信号を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】上記説明したように、本発明の微小力測
定方法及び微小力測定器は、応力集中力の異なる位置に
複数の歪センサを起歪体と一体成形に形成したことによ
り、測定精度を維持させながら測定範囲を広く取ること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の微小力測定器
の全体構成図である。
【図2】同測定力による大小レンジ用歪センサの起歪状
態を示したものであり、(A)は小レンジ範囲の測定力
の場合、(B)は小レンジ範囲の限界、(C)は小レン
ジの限界を超え更に測定力が加わり大レンジ範囲の測定
力による起歪状態である。
【図3】図3は、図2における(A)〜(B)における
測定力と出力電圧(歪信号)との関係を示したグラフで
ある。
【図4】本発明に係る第2の実施の形態の微小力測定器
の全体構成図である。
【図5】本発明に係る第3の実施の形態の微小力測定器
の全体構成図である。
【図6】本発明に係る第4の実施の形態の微小力測定器
の全体構成図である。
【図7】従来技術における微小力測定器を示したもので
あり(A)は側面図、(B)は正面図である。
【図8】従来技術における微小力測定器を固定第に取り
付けたときの状態を示した説明図である。
【符号の説明】
50 測定本体部 50A 測定本体部 50B 測定本体部 50C 測定本体部 51 接合部 52 大レンジ用応力集中部 52a 大レンジ用応力集中部 52b 大レンジ用応力集中部 52C 大レンジ用応力集中部 52D 大レンジ用応力集中部 60 測定先端部 60A 測定先端部 60B 測定先端部 61 測定舌部 62 先端保護部 62a 過大力保護部 62b 過大力保護部 62D 中レンジ用先端保護部 63 過大力保護機構部 64 空間 64A 小レンジ用空間 64B 中レンジ用空間 65 小レンジ用応力集中部 70 大レンジ用歪センサ 70a 大レンジ用歪センサ 70b 大レンジ用歪センサ 70B 大レンジ用歪センサ 80 小レンジ用歪センサ 80A 小レンジ用歪センサ 90 固定台 100 大レンジ用歪センサ部 101 空間部 110 中レンジ用歪センサ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶シリコン(Si)を用いて歪センサ
    を起歪体と一体に形成する微小力測定器であって、該歪
    センサを応力集中力の異なる位置に複数個配置するよう
    にして前記起歪体に一体成形し、該一体成形した複数の
    歪センサにより微小な力関係を測定するようにしたこと
    を特徴とする微小力測定方法。
  2. 【請求項2】前記複数の歪センサは、応力集中力が異な
    る大レンジ用歪センサ及び小レンジ用歪センサとから形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の微小力
    測定方法。
  3. 【請求項3】前記小レンジ用歪センサには、過大力によ
    る破壊を防止する過大力保護機構部を設けると共に、小
    レンジの範囲内において自由に変形できる空間を設けた
    ことを特徴とする請求項2に記載の微小力測定方法。
  4. 【請求項4】前記大レンジ用歪センサは、その先端にか
    かる力の全てを歪信号に変換できるようにしたことを特
    徴とする請求項2に記載の微小力測定方法。
  5. 【請求項5】前記小レンジ用歪センサは、その先端に印
    加される測定力の全てが前記大レンジ用歪センサの歪発
    生部にかかるようにしたことを特徴とする請求項2、3
    又は4に記載の微小力測定方法。
  6. 【請求項6】片持ち梁形状に形成した起歪体と、該起歪
    体の固定点と測定力の測定点との間に該起歪体と一体成
    形に形成すると共に、該起歪体の歪により歪信号を生成
    する歪センサと、該歪センサに歪を発生させるための応
    力集中部とを備えた微小力測定器であって、前記歪セン
    サは、応力集中力が異なる応力集中部のそれぞれに対応
    させて前記起歪体と一体成形に形成したことを特徴とす
    る微小力測定器。
  7. 【請求項7】前記起歪体は、単結晶シリコン(Si)で
    形成したことを特徴とする請求項6に記載の微小力測定
    器。
  8. 【請求項8】前記応力集中力が異なる応力集中部のそれ
    ぞれに対応させて形成した歪センサは、応力集中力が異
    なる大レンジ用歪センサと小レンジ用歪センサであるこ
    とを特徴とする請求項6に記載の微小力測定器。
  9. 【請求項9】前記小レンジ用歪センサは、過大力による
    破壊を防止する過大力保護機構部を設けると共に、小レ
    ンジの範囲内において自由に変形できる空間を設けたこ
    とを特徴とする請求項8に記載の微小力測定器。
  10. 【請求項10】前記大レンジ用歪センサは、その先端に
    かかる力の全てを歪信号に変換できるようにしたことを
    特徴とする請求項8に記載の微小力測定器。
  11. 【請求項11】前記小レンジ用歪センサは、その先端に
    印加される測定力が前記大レンジ用歪センサの歪発生部
    にもかかるようにしたことを特徴とする請求項8、9又
    は10に記載の微小力測定器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013044605A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Casio Comput Co Ltd 操作子及び方法
CN106932127A (zh) * 2017-05-02 2017-07-07 赵雪至 一种推拿按摩力测量装置

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