JP2002021556A - エンジンの冷却構造。 - Google Patents

エンジンの冷却構造。

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JP2002021556A
JP2002021556A JP2000203281A JP2000203281A JP2002021556A JP 2002021556 A JP2002021556 A JP 2002021556A JP 2000203281 A JP2000203281 A JP 2000203281A JP 2000203281 A JP2000203281 A JP 2000203281A JP 2002021556 A JP2002021556 A JP 2002021556A
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cooling water
case
lubricating oil
oil
engine
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JP2000203281A
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English (en)
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Kazuya Nishizawa
和也 西澤
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却水が冷却水ポンプからシリンダジャケッ
ト内に到達するまでの間においても冷却作用を有効に発
揮できるエンジンの冷却構造を提供する。 【解決手段】 シリンダブロック3に、ピストン14が
挿入されるシリンダボア3aの周囲を囲むシリンダジャ
ケット3e及びクランク軸7とカム軸18とを連結する
カムチェンが挿通配設されるチェン室3cが形成された
エンジン1の上記シリンダジャケット3eに冷却水を供
給する冷却構造において、カム室の潤滑油をクランクケ
ース2内に戻す潤滑油通路を上記チェン室3cからクラ
ンクケース2内を通るように形成し、冷却水ポンプ11
0から吐出された冷却水を上記シリンダジャケット3e
に供給する冷却水供給通路3dをクランクケース2から
シリンダブロック3内を通るように、かつ該冷却水供給
通路3d及び上記潤滑油通路の少なくとも一部が隣接す
るよう配置形成し、冷却水を上記冷却水供給通路3dを
介して上記シリンダジャケット3eに供給するととも
に、潤滑油をカム室から上記潤滑油通路を通ってクラン
クケース2内に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリンダボアの周囲
を冷却水により冷却するようにしたエンジンの冷却構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】シリンダボアの周囲を冷却する冷却構造
として、従来、シリンダボアの周囲を囲むようにシリン
ダジャケットを形成し、該シリンダジャケットにクラン
クケースの外側に配索された供給パイプを接続し、冷却
水ポンプから吐出された冷却水を上記供給パイプを介し
て上記シリンダジャケットに供給する構造のものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来の冷
却構造の場合、冷却水ポンプから吐出された冷却水は、
供給パイプ内を通ってシリンダジャケットに供給される
ようになっていることから、シリンダジャケット内に到
達するまでは冷却作用を発揮できない。
【0004】本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ
たものであり、冷却水が冷却水ポンプからシリンダジャ
ケット内に到達するまでの間においても冷却作用を有効
に発揮できるエンジンの冷却構造を提供することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、シリンダブロ
ックに、ピストンが挿入されるシリンダボアの周囲を囲
むシリンダジャケット及びクランク軸とカム軸とを連結
するカムチェンが挿通配設されるチェン室が形成された
エンジンの上記シリンダジャケットに冷却水を供給する
冷却構造において、カム室の潤滑油をクランクケース内
に戻す潤滑油通路を上記チェン室からクランクケース内
を通るように形成し、冷却水ポンプから吐出された冷却
水を上記シリンダジャケットに供給する冷却水供給通路
をクランクケースからシリンダブロック内を通るよう
に、かつ該冷却水供給通路及び上記潤滑油通路の少なく
とも一部が隣接するよう配置形成し、冷却水を上記冷却
水供給通路を介して上記シリンダジャケットに供給する
とともに、潤滑油をカム室から上記潤滑油通路を通って
クランクケース内に戻すことを特徴としている。
【0006】ここで本発明は、複数気筒及び単気筒エン
ジンの両方に適用可能であり、また複数気筒の場合には
上記潤滑油通路を一端の気筒の外側に設ける場合、及び
2つの気筒の間に設ける場合のいずれでも採用可能であ
る。
【0007】
【発明の作用効果】本発明によれば、冷却水ポンプから
吐出された冷却水は冷却水供給通路を通ってシリンダジ
ャケットに流入し、カム室の潤滑油は潤滑油通路を通っ
てクランクケースに戻るが、この際に潤滑油と冷却水と
が隣接した状態で、かつ対向して流れるように構成した
ので、該隣接流れにおいて潤滑油と冷却水との間で熱交
換が行われ、潤滑油の異常昇温が防止され、潤滑油の耐
久性が高まる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0009】図1ないし図33は、本発明の一実施形態
を説明するための図であり、図1,図2はエンジンユニ
ットの平面図,側面図、図3,図4,図5はエンジンの
ヘッドカバー部分の正面図,断面平面図,断面側面図、
図6,図7はヘッドカバーを外した状態のシリンダヘッ
ドの正面図,断面側面図、図8はクランク軸部分の断面
平面図、図9はクランク軸右端部の拡大図、図10,図
11,図12はVベルト式無段変速機の断面平面図,右
側面図,断面背面図、図13は遠心式多板クラッチ機構
の断面平面図、図14,図15,図16はクランクケー
スの左側面図,左一部断面側面図,各部の断面図、図1
7は左ケースカバーの内面から見た側面図、図18は冷
却水ポンプ,潤滑油ポンプ部分の断面正面図、図19は
左ケースカバーの断面平面図、図20は右ケースの内側
から見た側面図、図21は伝動ケースの左側面図、図2
2は外側ケースの断面背面図、図23は伝動ケースの断
面平面図、図24は内側ケース,外側ケースの側面図、
図26,図27はは冷却水配管の左側面図,平面図、図
28はラジエータの正面図、図29は吸気系,二次空気
供給系の左側面図、図30は吸気系の模式平面図、図3
1はフートボード部分の断面背面図、図32はスクータ
型自動二輪車の左側面図である。
【0010】なお、本実施形態における前後,左右,上
下とは、特記なき限り、シートに着座した状態で見た場
合を意味する。
【0011】まず概略構成について説明する。
【0012】各図において、140はスクータ型自動二
輪車であり、該自動二輪車140の車体フレーム141
は前端のヘッドパイプ125aからシート142の搭載
部に向けて斜め下方に延びさらに後方に延びる上辺部1
25dを有する左右一対のメインフレーム125と、ヘ
ッドパイプ125aからメインフレーム125の下方に
延びさらに後方に延びる下辺部143aを有する左右一
対のダウンチューブ143とを備えている。上記ヘッド
パイプ125aにより前フォーク145が左右に操向自
在に枢支され、該前フォーク145の下端には前輪14
6が軸支され、上端には操向ハンドル147が固定され
ている。
【0013】上記メインフレーム125の上辺部125
dからダウンチューブ143の下辺部143aにかけて
はフートボード144により囲まれている。このフート
ボード144は、左右一対の低床の足載部144aと、
該足載部144a,144a間にてトンネル状に上方に
膨出するトンネル部144bを有する。
【0014】上記シート142は運転者が着座するフロ
ントシート142aと後席乗員が着座するタンデムシー
ト142bとからなる。そしてフロントシート142a
の後部下方に後席乗員用のタンデムステップ148が配
設されている。該タンデムステップ148は運転者用の
上記足載部144aより寸法Hだけ高所に配置され、車
体フレームにボルト締め固定されている。
【0015】そして上記フートボード144内でかつ上
記左,右のメインフレーム125及びダウンチューブ1
43の間にエンジン1が配設されている。このエンジン
1は車体フレーム141に防振ゴム等を介してあるいは
直接ボルト締め固定されている。上記エンジン1の回転
はクランク軸7から、クランクケース2の右側壁に結合
されたVベルト式無段変速機構8を介してメイン軸9に
伝達され、該メイン軸9に装着された遠心式多板クラッ
チ機構10を介して中間軸15からドライブ軸11に伝
達され、さらに該ドライブ軸11からチェン式伝動機構
12を介して後輪13に伝達される。
【0016】上記エンジン1は、水冷式4サイクル並列
2気筒4バルブエンジンであり、左,右ケース2a,2
bに2分割されたクランクケース2の前壁にシリンダブ
ロック3,シリンダヘッド4,及びヘッドカバー5をシ
リンダボア軸線aが水平線に対してわずかに上方に傾斜
するように積層締結し、シリンダブロック3のシリンダ
ボア3a,3a内にピストン14,14を摺動自在に挿
入し、該両ピストン14,14をコンロッド6,6によ
り360度位相のクランク軸7に連結した概略構造を有
している。
【0017】上記シリンダヘッド4及びヘッドカバー5
内には、気筒毎に2本ずつ設けられた吸気,排気弁1
6,17を吸気,排気カム軸18,19により吸気,排
気リフタ20,21を介して直接押圧して吸気,排気弁
開口4a,4bを開閉する直動式動弁機構22が配設さ
れている。
【0018】上記気筒毎に2つずつ設けられた排気弁開
口4b,4bは1つの排気ポート4dに合流しつつ該シ
リンダヘッド4の下側壁面に略垂直下方に屈曲するよう
に導出されている。該各排気ポート4dの外部接続開口
には気筒毎に1本の排気管135aが接続されており、
該排気管135aは途中に連通パイプを備え、また1つ
の共通のサイレンサ135bに接続されている。
【0019】そして上記排気管135aは上述の一段高
く配置されたタンデムステップ148の下方を通るよう
に配管されている。このようにタンデムステップ148
を一段高く配置したので、該ステップ下方に空間が形成
され、該空間を利用して排気管135aを無理なく配管
できる。
【0020】また上記気筒毎に2つずつ設けられた吸気
弁開口4a,4aは、車体搭載状態でシリンダボア線a
より上側に位置し、1つの吸気ポート4cに合流しつつ
ヘッドカバー5側に導出されている。この吸気ポート4
cは、車両側方から見ると上記吸気弁開口4aからシリ
ンダボア軸線aに対して概ね60度をなすよう斜め上方
に延び、さらに該シリンダボア軸線aと略平行をなすよ
うに屈曲されており、その外部接続端面4fはヘッドカ
バー側合面4eと同一平面をなしている。
【0021】そして上記吸気ポート4cの外部接続端面
4fにはキャブジョイント(吸気マニホールド)23を
介して気筒毎に1つずつ設けられた気化器24が接続さ
れている。上記キャブジョイント23及び気化器24に
より形成された吸気通路の軸線bは車両側方から見て上
記シリンダボア軸線aと略平行をなしている。
【0022】次に上記気化器の配置構造について説明す
る。
【0023】ここで本実施形態エンジン1は、並列2気
筒でカムチェンを車幅方向一側(左側)に備えたサイド
カムチェン方式のものである。そしてこのエンジン1
は、平面視で、左,右のシリンダボア線a,aの中心を
通るエンジン中心線Aを車体中心線Dに対して反カムチ
ェン側にLだけ偏位させて車体に搭載されている。
【0024】上記のようにエンジン1を搭載する場合
に、左,右気筒の気化器24,24をエンジン中心線A
を中心に左,右振り分け配置にした場合、該気化器24
が該エンジンを覆うフートボード144のトンネル部1
44bに干渉する恐れがあり(図31の破線参照)、こ
れを回避するにはトンネル部114bの幅を拡げざるを
得なくなる懸念がある。
【0025】上記問題を回避するために、本実施形態で
は、左,右の気化器24,24を上記車体中心線Dを中
心に振り分け配置し、シリンダヘッド4に形成された吸
気ポート4c及び4c′を上記カムチェン側に屈曲さ
せ、該両吸気ポートの外部接続口4p,4p′間の中心
線を上記車体中心線Dに一致させている(図30参
照)。これにより、左,右の気化器24,24がフート
ボードのトンネルに干渉し難くなり、トンネル幅の拡大
を回避している。
【0026】また上記シリンダヘッド4のカバー側合面
4eと吸気ポート4cの外部接続端面4fを面一とした
ので、車両側面から見た時キャブジョイント23を湾曲
させることなく気化器24の配置位置を低く、つまり略
水平をなすシリンダボア軸線aに近くなるように配置で
き、吸気抵抗を小さくできるとともに、気化器24がエ
ンジン上方に位置する例えばフートボード144のトン
ネル部144aの天壁と干渉するのを回避できる。
【0027】なお、上記気化器の配置構造は、単気筒エ
ンジンの場合にも適用可能である。この場合、吸気ポー
トの外部接続口をカムチェン側に偏位させて配置し、該
偏位した外部接続口に接続された気化器が車体中心線上
に位置するようにシリンダボア中心線を車体中心線から
反カムチェン側に偏位させて該エンジンを車体に搭載す
る。
【0028】次に動弁系の潤滑構造について説明する。
【0029】上記吸気,排気弁16,17は略30度の
バルブ挟み角をなしており、バルブスプリング25によ
り上記弁開口を閉じるように付勢されている。また上記
吸気,排気リフタ20,21は吸気,排気弁16,17
の上端に装着され、シリンダヘッド4に上記バルブ挟み
角に対応して形成された吸気,排気リフタガイド穴4
g,4h内に摺動自在に挿入されている。このリフタガ
イド穴4g,4hは上記シリンダヘッド4内をカム軸側
部分と燃焼室側部分とに画成する隔壁4jに形成された
ボス部4i,4iをバルブ軸方向に貫通するように形成
されている。
【0030】上記吸気,排気カム軸18,19はそのカ
ムジャーナル部18a,19aがカム軸受26により回
転自在に軸支されており、また左端に一体形成されたカ
ムスプロケット18c,19cの下半部はシリンダヘッ
ド4の左端に形成されたチェン室4n内に位置してい
る。なお、このチェン室4nはシリンダボア軸線aと直
角に断面したとき(横断面)長方形状なし、該シリンダ
ボア軸線a方向に貫通している。
【0031】そして上記カム軸受26はシリンダヘッド
4に一体形成されたヘッド側受部27と、該ヘッド側受
部27にボルト28で締め付け固定されたカムキャップ
29とで構成されている。ここで上記ヘッド側受部27
の合面27aは上記ヘッドカバー側合面4eからブロッ
ク側合面4kの反対側に突出している。この突出量は上
記カムジャーナル部18a,19aの半径より少し大き
い値に設定されている。これによりヘッド側受部27に
軸受面27cを機械加工により形成する際に工具が上記
ヘッドカバー側合面4eに干渉するのを回避できる。従
ってシリンダヘッド4のヘッドカバー側合面4eに上記
工具との干渉を回避するための逃げ穴を形成する必要が
なく、ヘッドカバー側合面4eが凹みのない平坦面とな
るので、シール性を向上できる。
【0032】ちなみにヘッドカバー側合面に凹みを設け
た場合、該凹み部分にはシールゴムを配設することとな
るが、本実施形態エンジンのように略水平に配置するエ
ンジンの場合、シールゴムの一部が潤滑油中に浸漬する
こととなり、シール性に対する信頼性を十分に高く保持
するのは困難である。
【0033】そして本実施形態の動弁機構22は、上記
吸気,排気リフタ20,21とカムノーズ18b,19
bとの摺動部の潤滑性を良好にするためのオイル溜まり
30を備えている。このオイル溜まり30は、上記ヘッ
ド側受部27とで上記リフタガイド穴4g,4hの開口
周縁の下側部分を囲むように上記隔壁4jに立設された
受け壁27bと、上記カムキャップ29同士を連結する
ようにドーム状に一体形成された覆い壁29aとで受け
皿状に構成されている。なお、上記受け壁27bの端面
は上記ヘッド側受部27の合面27aと同一平面をなし
ている。
【0034】このように本実施形態では、オイル溜まり
30をカムノーズ18b,19bが潤滑油中に浸るよう
に形成したので、該オイル溜まり30に溜まった潤滑油
がカム軸の回転に伴ってカムノーズ18b,19bで跳
ね上げられ、該カムノーズ18b,19bと吸気,排気
リフタ20,21との摺動面及び該リフタとリフタガイ
ド穴4g,4hとの摺動面に潤滑油が十分に供給され、
潤滑性を向上できる。
【0035】また上記シリンダヘッド4の隔壁4jの、
吸気リフタガイド穴4g用ボス部4iの上側部分には、
上記カム軸配置室側を吸気弁16用バルブスプリング2
5の配置室側に連通させる連通孔4mが形成されてい
る。これにより潤滑油が連通孔4mを通ってカム軸18
側から上記バルブスプリング配置室側に導入され、該潤
滑油が吸気弁16とバルブガイド16aとの摺動部に供
給され、この点からも潤滑性を向上できる。
【0036】さらにまた上記ヘッドカバー5内にはエン
ジン内から外部に排出されるブローバイガス中に混入す
るオイルミストを分離するためのブリーザ機構31が設
けられている。このブリーザ機構31は、ヘッドカバー
5の内面にブリーザ凹部5aを形成し、該凹部5aの燃
料室側に向う開口を板金製の底板32により閉塞してブ
リーザ室33を形成した概略構造を有している。
【0037】上記ブリーザ室33は、シリンダボア軸線
a方向に見たとき(図3参照)、左,右の点火プラグ挿
入孔5b′,5bの間の部分に位置する入口部33aと
排気側部分を覆う本体部33bと、左側の点火プラグ挿
入孔5b′とスプロケット配置室5cとの間に位置する
出口部33cとから構成されている。上記底板32の上
記入口部33a部分には下面に板金製でハット状の部材
を接合することにより入口室32aが形成されている。
この入口室32aの上記左側の点火プラグ挿入穴5b′
と対向する壁面には多数の小径の導入孔32bが形成さ
れており、また上記底板32の入口室32aに対応する
部分にはその一部を切り起こすことにより連通孔32c
が形成されている。さらにまた上記本体部33bはヘッ
ドカバー5に一体形成された隔壁5c,上記底板32に
形成された隔板32eにより複数の小部屋に画成されて
おり、該各小部屋は隔板32eに形成された連通孔32
dにより連通している。
【0038】上記オイルミストを含むブローバイガスは
上記導入孔32bから入口室32a内に進入し、連通孔
32c,32dを通り、その途中でオイルミストが底板
32,隔壁5c,隔板32e,ブリーザ凹部5aに付着
すること等により分離され、排出管33dからエンジン
外方に排出され、例えば吸気系に吸引される。
【0039】このように本実施形態では、ヘッドカバー
5の裏面に板金製の底板32を取り付けることによりブ
リーザ室33を形成したので、簡単な構造でブリーザ機
構31を実現でき、オイルミストを分離除去できる。な
お、ブリーザ機構31により分離された潤滑油及び動弁
機構22を潤滑した潤滑油は上記チェン室4nの下側を
通ってクランクケース2の後述するオイルパン内に戻
る。
【0040】次にエンジンのバランサ装置及びクランク
軸の潤滑構造について説明する。
【0041】上記クランクケース2はクランク軸7と直
交する左右分割面Cに沿って左,右ケース2a,2bに
分割可能となっており、該分割面をまたぐように往復式
バランサ装置が配設されている。このバランサ装置は、
バランサシリンダ40を気筒軸線aと反対側に延びるよ
うに、かつ左,右ケースの両方に跨がるように配置する
とともに、該右ケース2bに固定し、該バランサシリン
ダ40内にバランサピストン39を摺動自在に挿入し、
該バランサピストン39をバランサコンロッド38によ
り上記クランク軸7のバランサ偏芯ピン7fに連結した
概略構造のものである。
【0042】また上記各気筒のコンロッドが接続される
左,右のクランクピン(偏芯ピン)7a,7bはクラン
クアーム7d,7cによってクランク軸線cから偏芯し
ているのであるが、これらのクランクアームのうち相互
に対向する内側のクランクアーム7c,7cの反クラン
クピン側に延びるバランサウェイト7e,7eが上記バ
ランサコンロッド38が接続されるバランサ偏芯ピン7
fを支持するバランサクランクアームに兼用されてい
る。
【0043】上記クランク軸7の左,右のコンロッド6
a,6bが接続される左,右のクランクピン7a,7b
はそれぞれ内,外のクランクアーム7c,7dによりク
ランク軸線から該エンジンの1/2ストロークだけ半径
方向外側に偏芯するように配置されている。そして上記
クランク軸7の上記外クランクアーム7d,7dに隣接
する左,右クランクジャーナル部7p,7qは大径の
左,右メイン軸受34a,34bで軸支され、また左,
右端部は小径のサブ軸受35a,35bで軸支されてい
る。上記メイン軸受34a,34bは、平面視で左,右
のシリンダボア軸線a,aの中心を通るエンジン中心線
Aの左,右対称位置に配置され、左,右ケース2a、2
bに嵌合されて支持されている。
【0044】上記クランク軸7の左側端部にはフライホ
イールマグネト41がクランク軸7のテーパ部7gにテ
ーパ嵌合され、カラー41aを介してナット41bによ
り締め付け固定されている。そして上記左端のサブ軸受
35aは上記カラー41aの端部に装着され、上記左ケ
ース2aの左合面に装着された左ケースカバー36の軸
受ボス部36a内に嵌合支持されている。
【0045】上記クランク軸7の左,右クランクピン7
a,7bを支持する外クランクアーム7d,7dにはク
ランク軸線を挟んで上記クランクピン7a,7bの反対
側に延びるようにバランスウェイト7eが一体形成され
ている。また、内クランクアーム7c,7cのバランサ
ウェイト7e,7e部分同士はバランサ機構のバランサ
ピン7fで接続されている。このバランサピン7fはク
ランク軸線から上記1/2ストロークより僅かに小さく
偏芯している。そして上記バランサピン7fにはバラン
サコンロッド38を介してバサランサピストン39が連
結されており、該バランサピストン39はバラサンサシ
リンダ40内に摺動自在に挿入されている。
【0046】ここで左,右ケース2a,2bの分割ライ
ンCは上記エンジン中心線Aから左側に偏位しており、
そのため上記バランサシリンダ40の大部分は上記右ケ
ース2b内に位置している。そしてこのバランサシリン
ダ40は上記右ケース2bの内面に形成された支持リブ
2cにボルト40aにより締め付け固定されている。上
記バランサシリンダ40は、クランク軸線方向に見たと
き該バランサシリンダ40の軸線と左,右のシリンダボ
アの軸線aとが一直線をなし、平面から見たとき両軸線
が平行をなすように配設されている。
【0047】また上記クランク軸7には潤滑油ポンプか
ら圧送された潤滑油をコンロッド6a,6bとクランク
ピン7a,7bとの回転摺動連結部に導くためののオイ
ル孔7iが形成されている。このオイル孔7iはクラン
ク軸7の左端面に開口しており、右端面には開口してい
ない。そして上記開口7jは上記左ケースカバー36に
形成されたオイル供給室36b内に位置している。この
オイル供給室36bに供給された潤滑油がオイル孔7i
から上記各クランクピンに形成された連通孔7kを通っ
て上記回転摺動連結部に供給される。
【0048】ここで本実施形態エンジンはクランク軸7
の右端に乾式のVベルト式無段変速機構8を備えている
が、クランク軸の潤滑に当たり、上述のとおり左端側か
ら潤滑油を供給するようにしたので、右端側のVベルト
に潤滑油が付着するおそれがない。
【0049】次にVベルト式無段変速機構8について説
明する。
【0050】本実施形態エンジンのVベルト式無段変速
機構8は、上記クランク軸7の右端部7mに駆動側プー
リ42を装着し、該クランク軸7の後方にこれと平行に
配置されたメイン軸9の右端部に従動側プーリ43を装
着し、該両プーリ42,43にVベルト44を巻回する
とともに、これらをクランクケース2と別個独立に形成
されたベルトケース(ベルト室)45で囲んだ概略構造
のものである。
【0051】上記駆動側プーリ42は、上記クランク軸
7の右端部7mに固定された固定プーリ半体42aと軸
方向にスライド可能に装着された可動プーリ半体42b
とからなる。上記固定プーリ半体42aは上記右端部7
mにスプライン嵌合しており、また段部7hに対してス
ライドカラー46,カムプレート47,カラー48を介
してナット49により締め付け固定されている。そして
上記右端のサブ軸受35bは上記カラー48に装着さ
れ、ベルトケース45の外側ケース50内に嵌合されて
支持されている。
【0052】上記可動プーリ半体42bの裏面にはカム
面42cが外周側ほど軸方向外側に位置する曲面状に形
成されており、また上記カムプレート47のカム面47
aは外周側ほど軸方向内側に傾斜している。この両カム
面42cと47aとで挟まれた空間内にはグリスが充填
されるとともにウェイト51が配設されている。クラン
ク軸7の回転が上昇するにつれて上記ウェイト51が遠
心力で径方向外方に移動して可動プーリ半体42bを軸
方向内側に移動させ、その結果プーリ径が大きくなり、
減速比が小さくなる。
【0053】そして上記可動プーリ半体42bには上記
グリスの飛散を防止するためのカバープレート52が装
着されている。このカバープレート52は板金製で底面
52aに開口52bを有する環状のもので、その筒状部
52cと可動プーリ半体42bの外周面との間にはオイ
ルシール53が介設されている。また上記筒状部52か
ら径方向外方に折り曲げ形成されたフランジ部52dが
ボルト54により上記可動プーリ半体42bの外周に凸
設されたボス部42dに締め付け固定されている。
【0054】このようにカバープレート52を可動プー
リ半体42bに装着するに当たり、オイルシール54を
介在させるとともに、該オイルシール54より外方に屈
曲形成されたフランジ部52dをボルト締めしたので、
クランク軸7の回転に伴って上記グリスが洩れるのを防
止できる。ちなみに上記オイルシール53より径方向内
側部分をボルト締めした場合には、上記ウェイト51部
分のグリスが遠心力で外方に流れ、このボルト締め部分
から洩れ出す可能性があり、これを防止するために該ボ
ルト部分にもシール部材が必要となるが、本実施形態で
はこのようなシール部材を必要とすることなくグリスの
洩れを防止できる。
【0055】また、上記クランク軸7の右端部に装着さ
れたカラー48の内面には、クランク軸7の右端部7m
の外表面とでグリス溜を形成する凹部48aが環状に凹
設されており、さらに該グリス溜をサブ軸受35bの内
輪とカラー48との嵌合面に連通させる連通孔48bが
形成されている。そして上記グリス溜にはグリスが封入
されており、これによりサブ軸受35bの内輪がカラー
48ひいてはクランク軸7に対して相対回転する場合の
発熱を防止している。
【0056】また上記サブ軸受35bの装着面には表面
硬度を高めるためる熱処理を施すのが一般的であるが、
本実施形態ではクランク軸7にカラー48を装着し、該
カラー48に軸受を装着したので、該カラー48に熱処
理を施すこととなる。そのため、クランク軸7の右端部
7mに直接軸受を装着する場合のようにクランク軸に表
面処理を施す必要がなく、熱処理コストを低減でき、ま
たカラー48の摩耗時にはこれを簡単に交換でき、この
点でも低コストとなる。
【0057】ここで上記ナット49は上記外側ケース5
0に形成された貫通孔50aから外方に露出しており、
該外側ケース50を装着した状態でナット49に工具を
掛けてクランク軸7を回転させることが可能となってい
る。これによ点検整備時にケースカバー51を取り外す
だけで外側ケース50を取り外すことなくクランク軸7
を回転させることができ、点検整備性を向上できる。
【0058】ちなみに本実施形態エンジンが搭載される
スクータ型自動二輪車の場合、上記Vベルト式無段変速
機構8はその大部分が車体カバーによって覆われている
こと等から、上記外側カバー50を取り外すには他の多
くの部品を取り外す必要があり、上記点検整備時に外側
ケース50を取り外す構造の場合、その作業性が悪化す
るが、本実施形態ではこのような問題を回避できる。
【0059】上記従動側プーリ43は、上記メイン軸9
の右側部9aに固定された固定プーリ半体55と、これ
より車幅方向内側にかつ軸方向にスライド可能に装着さ
れた可動プーリ半体56とからなる。上記固定プーリ半
体55は鉄製のプーリ本体55aの軸芯に筒状でアルミ
合金製のガイド筒55bをリベット55cにより固定し
た構造のものである。上記ガイド筒55bは車幅方向内
側に延び、上記右端部9aにスプライン嵌合し、さらに
カラー55e,55dを介してナット55fにより軸受
57aに対して上記ガイド筒55bを締め上げることに
より上記右側部9aに固定されている。
【0060】上記可動プーリ半体56は鉄製のプーリ本
体56aの軸芯に筒状でアルミ合金製のスライド筒56
bをリベット56cにより固定した構造のものである。
そして上記スライド筒56bは車幅方向内側に延び、上
記ガイド筒55b上にスライド自在に装着されている。
また上記スライド筒56bには軸方向に延びるカム溝5
6dが形成されており、さらに該カム溝56dを覆うよ
うにガイドパイプ56eが装着されている。上記カム溝
56d内にはトルクカム60がスライド可能に係合して
おり、該トルクカム60は上記ガイド筒55bにねじ込
み固定されている。さらに上記スライト筒56は付勢ば
ね58によりプーリ半径が大きくなる方向に付勢されて
いる。なお、図12において、図示上半分は可動プーリ
半体56が最小プーリ半径位置に位置する状態を、図示
下半分は可動プーリ半体56が最大プーリ半径位置に位
置する状態を示す。
【0061】また上記プーリ本体56aの裏面(反ベル
ト係合面)には複数の送風用の羽根56gが一体形成さ
れている。この羽根56gの大きさは可動プーリ半体5
6が最小プーリ半径位置からさらに内側に移動した際に
ベルトケース45の内側ケース61との間に僅かな隙間
が生じるように設定されている。
【0062】そして上記トルクカム60は、急加速時等
の大きいトルクが必要な場合に、可動プーリ半体56を
固定プーリ半体55に対して相対回転させることで即座
にプーリ半径の大きい位置に移動させ、もって大きなト
ルクを後輪に伝えるためのものであるが、本実施形態で
は可動プーリ本体56の軸方向内側への移動量を規制す
るためのストッパとしても機能している。即ち、可動プ
ーリ半体56が最小プーリ半径位置よりさらに内側に移
動するとトルクカム60がカム溝56dの図示右端に当
接し、それ以上の移動を規制する。これにより何らかの
理由により可動プーリ半体56が最小プーリ半径位置よ
りさらに内側に移動した場合であっても上記羽根56が
内側ケース61に干渉することがないようになってい
る。
【0063】ここで59は点検整備作業時にVベルト4
4を着脱する場合に一次的にねじ込む作業用ボルトを示
す。このボルト59を固定プーリ半体55のプーリ本体
55aとガイド筒55bのフランジ部55gとの重なり
部にねじ込んで可動プーリ半体56を付勢スプリング5
8に抗して最小プーリ半径位置側に移動させることによ
りVベルト44を着脱できる。そして本実施形態では、
上記鉄製のフーリ本体56aの内周縁56fの内径を上
記作業用ボルト59の先端が該内周縁56fに当たるよ
うに設定しており、これにより該作業用ボルト59がア
ルミ合金製のスライト筒56bに当たることによるへた
りを回避している。
【0064】上記ベルトケース45はアルミ合金製で、
クランクケース2とは完全に別体に構成されており、か
つ上記外側ケース50と内側ケース61との左,右2分
割構造となっている。この外側,内側ケース50,61
はノックピン62により相互の位置決めを行うとともに
右ケース2aにボルト63で共締めにより締め付け固定
されている。そしてベルトケース45の外表面は防音カ
バー70により所定の隙間を開けて覆われており、該防
音カバー70の内面には吸音材71が貼着されている。
【0065】ここで上記外側ケース50はVベルト機構
の略全体を収容する側面視楕円形の碗状のものであり、
該楕円碗状の外周壁に相当する周壁50b及び底壁に相
当する外側壁50a部分を有している。一方上記内側ケ
ース61は外側ケース50の車幅方向外方に向う開口を
塞ぐ浅い皿状のものである。また上記右ケース2aと上
記内側ケース61の前部との間には狭い隙間しかないの
に対し、後部との間には、右ケース2aを車幅方向内側
に凹ませることにより比較的大きな空間dが形成されて
いる。
【0066】そして上記内側ケース61の前部には右ケ
ース2bのクランク軸支持ボス部2dが露出し得る径の
前部開口61aが形成されており、該前部開口61aと
支持ボス部2dとの間には環状のシールプレート64が
挟持されている。このシールプレート64の外周縁には
上記前部開口61aと支持ボス部2dとの間をシールす
るシール部材64aが、内周縁には上記支持ボス部2d
とクランク軸7との間をシールするオイルシール64b
がぞれぞれ設けられている。
【0067】上記内側ケース61の後部には上記従動プ
ーリ43の付勢スプリング58部分が挿通する後部開口
61bが形成されている。該前部開口61bは上記付勢
スプリング58の周囲に空気通路が生じるよう大径に形
成されている。そしてこの内側ケース61の後部と右ケ
ース2bとの間には、冷却空気導入路65のジョイント
66のカップ部66aが上記空間dを埋めるように配置
されて挟持されている。このカップ部66aの開口66
bの端面は上記内側ケース61の背面に形成された支持
ボス部61cに嵌合支持され、該カップ部66aの背面
は上記右ケース2bの右側面にシール部材66cを介在
させて当接している。
【0068】上記冷却空気導入路65はゴム製の上記ジ
ョイント66のジョイント部66dにゴム製のジョイン
トダクト67を介して樹脂製の冷却空気クリーナ68を
接続した構造のものである。上記ジョイント部66dは
上記カップ部66aの上縁に形成されており、これに上
記ジョイントダクト67の下流端部67aが嵌合され、
固定バンド67bで固定されている。このジョイントダ
クト67はクランクケース2の上側にて燃料タンク12
1とヘルメットボックス122との間を車幅方向に横切
るように延びており、軸直角方向の断面でみると車両前
後方向寸法が上下方向寸法より長い長方形状をなしてい
る。
【0069】上記ジョイントダクト67の上流端部に上
記冷却空気クリーナ68の筒状のケース本体68aが嵌
合接続されている。このケース本体68aの上流側開口
を覆うように蒲鉾型のエレメント68bが配設されてい
る。そして上記エレメント68bの外側は車体カバー6
9に一体形成されたクリーナ蓋部69aにより覆われて
いる。
【0070】そして上記外側ケース50の外側壁50a
の上記従動側プーリ43を覆う部分には後部空気出口5
0cが下方に延びるダクト状に一体形成されている。さ
らに上記防音カバー70には上記後部空気出口50cを
出た冷却空気を該ベルトカバー45の下側に向けて排出
させる後部排出部70aが形成されている。
【0071】また上記外側ケース50の周壁50bの前
面には前面空気出口50dが内側ケース61とで下方に
延びる筒状をなすように形成されている。また外側壁5
0aの上記駆動側プーリ42を覆う部分には前部側面空
気出口50eが形成されており、該前部空気出口50e
を出た冷却空気は防音カバー70との間を通し、下側に
形成された前部排出部70bから排出される。
【0072】メイン軸9が回転すると送風用羽根56g
により冷却空気が冷却空気クリーナ68からジョイント
ダクト67,ジョイント66を介してベルトケース45
の従動側プーリ43配置室内に導入され、その一部は該
従動側プーリ43部分を冷却した後、後部空気出口50
cから排出され、また残りの一部は駆動側プーリ42の
配置室側に導かれ、前面空気出口50d及び前部側面空
気出口50e,前部排出部70bから排出される。
【0073】本実施形態では、ベルトケース45をクラ
ンクケース2と完全に別体に構成したので、エンジン発
生熱がベルトケース45内に伝達するのを軽減でき、エ
ンジン発生熱によりベルトケース内温度が上昇するのを
抑制してVベルトの寿命を延長できる。またベルトケー
ス45がエンジン騒音を遮断することから、外部に放出
される騒音を低下できる効果もある。
【0074】またベルトケース45とクランクケース2
の側壁との間に空間dを形成し、該空間dを通して冷却
空気をベルトケース45内に導入する構造としたので、
該冷却空気によりクランクケース2自体をも冷却できる
効果が得られる。
【0075】また冷却空気クリーナ68を車体左側に配
置し、ここから吸い込んだ空気をジョイントダクト67
で車体右側に導く構造としたので、冷却空気クリーナ6
8の配置スペースを容易確実に確保できる。この場合
に、前側に配置された燃料タンク138と後側に配置さ
れた収納ボックス139との間というその配置構造上確
保し易い空間を通るように上記ジョイントダクト67を
配置したので、車体左側の冷却空気クリーナから右側の
ベルトケース45に冷却空気を導く場合のダクト配置ス
ペース上の問題を回避できる。また冷却空気クリーナ6
8の蓋部材に車体カバー69に形成した蓋部69aを兼
用したので、冷却空気クリーナ68の必要配置スペース
を削減でき、この点からも配置スペースの確保が容易で
ある。
【0076】なお、本実施形態では、冷却空気をベルト
ケース45と右ケース2bとの間の空間からベルトケー
ス45内に供給し、ベルトケース45の外側に形成した
後部空気出口50cから排出したが、これと逆に冷却空
気をベルトケース45の外側から供給し、内側の右ケー
ス2bとの間の空間から排出するように構成することも
可能である。このような構成とした場合には、ベルトに
温度の低い冷却空気を当てることができ冷却性を高める
ことができる。
【0077】次に自動遠心クラッチ機構10について説
明する。
【0078】本実施形態エンジンの自動遠心クラッチ機
構10は上記メイン軸9の左側部9bに装着されてい
る。該クラッチ機構10は、メイン軸9に底壁部72a
と周壁部72bを有する碗状のアウタクラッチ(入力側
ハウジング)72を共に回転するようスプライン嵌合等
により結合し、該アウタクラッチ72内に筒部73aと
ハブ部73bを有する筒状のインナクラッチ73(出力
側ハウジング)を同軸配置し、該インナクラッチ73の
ハブ部73bの軸芯に筒状の出力軸74を共に回転する
ようスプライン嵌合等により結合し、該出力軸74を軸
受57d,57eを介して上記メイン軸9で回転自在に
支持した概略構造を有する。なお、57fは中間軸15
の中間大歯車15aに噛合する出力歯車である。
【0079】上記アウタクラッチ72内には5枚のアウ
タクラッチ板75が配置され、その両端に位置するよう
に2枚の押圧プレート75a,75bが配置され、該ア
ウタクラッチ72と共に回転するように該アウタクラッ
チ72に係止している。また上記各アウタクラッチ板7
5及び押圧プレート75a,75bの間にはインナクラ
ッチ板76が配置され、インナクラッチ73と共に回転
するように該インナクラッチ73の外周に係止してい
る。また上記アウタクラッチ板75,75間には該アウ
タクラッチ板75の間隔を広げることによりインナクラ
ッチ板76との張り付きを防止する付勢ばね板77が配
設されている。
【0080】そして上記アウタクラッチ72の底壁部7
2aの内側にはカム面72cが形成されており、該カム
面72cと上記押圧プレート75aとの間には鋼球製の
ウェイト78が配設されている。このウェイト78は遠
心力によりクラッチ機構の半径方向外方に移動するに伴
ってカム面72cにより右方(クラッチ接続方向)に移
動し、押圧プレート75aを押圧移動させ、これにより
該クラッチ機構を接続状態とする。
【0081】ここで上記カム面72cは、上記ウェイト
78を遠心力の増大に伴って上記アウタクラッチ板75
とインナクラッチ板76とを圧接させる位置に移動する
ように案内する駆動面72dと、上記ウェイト78を遠
心力の減少に伴って上記両クラッチ板75,76の圧接
を解除する位置に移動するように案内する逃げ面72e
とを有する。上記移動面72dはクラッチ軸線と直角の
直線eとなす角度がθ1に設定されており、上記逃げ面
72eはク上記移動面72dの径方向内側に連続するよ
うに形成され、上記直線eとなす角度が上記θ1より大
きいθ2に設定されている。
【0082】上記メイン軸9の中央部9cは軸受57a
を介して右ケース2bのメインボス部2eで軸支され、
右端部はベルトケース45の外側ケース50のボス部5
0dで軸支されている。また上記メイン軸9の左端部は
軸受57cを介してオイル室内側半体108の後壁10
8aの中央に形成されたボス部108bで軸支されてい
る。なお、後述するように上記、オイル室内側半体10
8は左ケースカバー36のオイル室外側半体36cにボ
ルト締め固定されてオイル貯留室107を形成する。
【0083】そして上記メイン軸9の上記左側部9bの
軸芯にはオイル通路9dが形成され、該オイル通路9d
は上記オイル室半体108内に形成されたオイル導入穴
108cに開口している。このオイル通路9dの途中か
ら半径方向外方に延びる分岐孔9e,9fが形成されて
いる。一方の分岐孔9eはクラッチアウタ72aのボス
部72fの先端部に切欠き形成されたオイル孔72gを
介して上記アウタ,インナクラッチ72,73で囲まれ
た空間に連通しており、アウタ,インナクラッチ板7
5,76間に潤滑油を供給するうようになっている。ま
た上記他方の分岐孔9fはメイン軸9と出力軸74との
間の空間に連通しており、軸受57d,57eに潤滑油
を供給するようになっている。
【0084】本実施形態クラッチ機構10では、ウェイ
ト78はエンジン回転が上昇するにつれて遠心力でクラ
ッチ径方向外方に移動し、カム面72cによりその軸方
向位置が決定される。そしてエンジン回転が所定値以上
になると上記ウェイト78が移動面72dにより押圧プ
レート75aを右方に押圧移動させてアウタ,インナク
ラッチ板75,76を圧接させ、これによりエンジン回
転がメイン軸9から出力軸74に伝達され、該回転によ
りチェン式伝動機構12を介して後輪が回転駆動され
る。
【0085】そしてエンジン回転数の減少に伴ってウェ
イト78が径方向内方に移動し、エンジン回転数が所定
値以下になると逃げ面72eにより上記ウェイト78の
左方移動が許容され、上記圧接力が開放され、上記アウ
タ,インナクラッチ板75,76が相対回転し、エンジ
ン回転はメイン軸9と出力軸74との間で遮断される。
【0086】そして本実施形態では、上記逃げ面72e
の傾斜角度θ2を、θ2>θ1と大きく設定したので、
上記エンジン回転の伝達が遮断された場合において、ウ
ェイト78の左方移動許容量が上記逃げ面72eの傾斜
角度θ2を移動面72dの角度θ1と同一とした場合に
比較してLだけ大きくなり、そのため上記付勢ばね板7
7により上記アウタ,インナクラッチ板75,76間の
隙間を十分に確保でき、その結果、上記両クラッチ板7
5,76の張り付きによる引きずりを無くすことがで
き、エンジン停止時の車両移動が容易となる。
【0087】次にエンジンの潤滑系統について説明す
る。
【0088】本潤滑系統は、オイルパン112と別体で
オーバーフロー用の上部開口を有するオイル貯留室10
7を備えている。このオイル貯留室107は、上記左ケ
ース2aの外側に装着された左ケースカバー36の上記
メイン軸9に対向する部分に配設されている。そしてこ
のオイル貯留室107は左ケースカバー36の内面に一
体形成されたオイル室外側半体36cと、該オイル室外
側半体36cの内側開口にボルト締め固定されたオイル
室内側半体108とで構成されており、両半体36cと
108とはボルト107cで着脱可能に結合されてい
る。
【0089】また上記オイル貯留室107の外側面は防
熱カバー109で囲まれている。この防熱カバー109
は内面には断熱材109aが貼着された碗状のものであ
り、上記左ケースカバー36のオイル室外側半体36c
部分にボルト109bで締め付け固定されている。これ
により貯留されている高温の潤滑油により乗員が火傷等
を負うのを防止できる。なお、上記防熱カバー109は
樹脂製であるが、その中央部分109cは他の部分とは
別体となっており、外表面にはクロムメッキが施されて
いる。
【0090】このようにオイル貯留室107を、左ケー
スカバー36内に一体形成したオイル室外側半体36c
と、該半体に取り付けたオイル室内側半体108とで形
成したので、オイルパンと別体のオイル貯留室をクラン
クケースのケースカバー内空間を有効利用して支障なく
実現できる。
【0091】また本潤滑系統は、リターンポンプ113
とフィードポンプ114とを同軸にかつ背中合わせに結
合した潤滑油ポンプ111を左ケース2a内に備え、オ
イルパン112内の潤滑油を上記リターンポンプ113
により汲み上げて上記オイル貯留室107内に貯留する
とともに、該オイル貯留室107内の潤滑油を上記フィ
ードポンプ114によりクランク軸7の軸受部,カム軸
の軸受部等の被潤滑部に圧送供給し、該被潤滑部を潤滑
した潤滑油は再びオイルパン112内に落下する構造と
なっている。
【0092】上記潤滑油ポンプ111は、車両側方から
見ると、左ケースカバー36の上記オイル室外側半体3
6cと上記フライホイールマグネト41が収容された部
分とので挟まれた部分の下部に配設されており、また該
潤滑油ポンプ111の外側には冷却水ポンプ110が同
軸をなすように配設されている。
【0093】上記潤滑油ポンプ111の回転軸111a
は上記冷却水ポンプ110の回転軸110aと着脱可能
にかつ回転力伝達可能に係合しており、該潤滑油ポンプ
111の回転軸111aに固定された駆動スプロケット
111bがクランク軸7のポンプ駆動スプロケット7n
にチェン111cにより連結されている。
【0094】上記リターンポンプ113は、上記オイル
パン112内に溜まっている潤滑油を先端にオイルスト
レーナ113aを備えた吸引ホース113bを介して吸
引し、左ケース2aに形成されたリターン通路113
c,113d,左ケースカバー36のオイル室外側半体
36cの側壁に形成されたリターン通路113eを介し
て上記オイル貯留室107に送る。そしてこのオイル貯
留室107を構成するオイル室内側半体108又はオイ
ル室外側半体36cにはオーバーフロー開口108dが
形成されており、該オイル貯留室107内の潤滑油はそ
の量が多くなるとこのオーバーフロー開口108dから
オーバーフローし、上記オイルパン112内に戻る。
【0095】また上記オイルパン112の側壁部にはド
レン穴112a形成されており、該ドレン穴112aに
はドレンボルト116が螺挿されている。そして上記ド
レン穴112aにはオイル貯留室107の底部に連通す
る排油通路107aが連通している。従って潤滑油の交
換作業においては、オイル注入口107bのオイルキャ
ップ(図示せず)を取り外すとともに、上記ドレンボル
ト116を取り外す。すると上記オイルパン112内の
潤滑油とオイル貯留室107内の潤滑油の両方が同時に
排出される。
【0096】また、潤滑油を予め定められた規定量供給
するには、上記ドレンボルト116を螺挿した後、潤滑
油をオイルパン112内の油面が左ケースカバー36に
装着されたオイルレベルゲージ115のオイルレベルに
達するまで上記オイル貯留室107内にオイル注入口1
07bから供給する。この場合、まずオイル貯留室10
7内の油面がオーバーフロー開口108dに達した後、
潤滑油がオーバーフローしてオイルパン112内の油面
が上昇し、オイルレベルゲージ115のオイルレベルに
達することとなる。
【0097】上述のように本実施形態では、1つのドレ
ンボルト116を取り外すだけオイル貯留室107及び
オイルパン112内の両方の潤滑油を同時に排出でき、
潤滑油の排出が容易である。またオイル貯留室107に
潤滑油を供給するだけで該オイル貯留室107及びオイ
ルパン112の両方の油面を容易確実に所定値にするこ
とができる。このように本実施形態では、オイル貯留室
107をオイルパン112と別個に備えていながら潤滑
油の交換作業が容易である。
【0098】上記フィードポンプ114は、上記オイル
貯留室107内の潤滑油をオイル通路114a,114
bを介して吸引し、これを昇圧してオイル通路114
c,114d,逆止弁114e,リリーフ弁114fを
介してオイルクーラ114gに供給し、該オイルクーラ
114gで冷却された潤滑油の一部をオイル通路114
h,オイルホース114i,オイル通路114j,オイ
ル供給室36bからクランク軸7のオイル孔7iに供給
し、他の一部をオイル通路114kを介してカム軸1
8,19に供給する。なお114mはオイルクーラ11
4gの出口側に配設されたオイル圧力スイッチである。
【0099】また上記フィードポンプ114の上端部に
はエア抜き孔114nが形成され、該エア抜き孔114
nにはエア抜きパイプ114pが接続されている。この
エア抜きパイプ114pは上方に延び、上端部に取り付
けられたバルブ114qは左ケース2aの上部に位置
し、エア抜き作業時に外部操作開口からこのバルブ11
4qを開閉操作することにより、エア抜きができるよう
になっている。
【0100】次にエンジン出力を後輪に伝達する動力伝
達装置について説明する。
【0101】本動力伝達装置はチェン式伝動機構12を
備えており、該チェン式伝動機構12は、オイルバス方
式のもので、アルミ合金製で側面視略長円状の伝動ケー
ス79内に収容されている。この伝動ケース79は、外
側ケース81と内側ケース82との左,右2分割構造の
ものであり、間にシール用ガスケット99を介在させ、
ノックピンにより位置決めするとともに、ボルト79a
で分割可能に結合されている。またこの伝動ケース79
は後輪13を車体に対して上下揺動自在に支持するリヤ
アームの左側アーム本体として機能する。
【0102】上記伝動ケース79は右側アーム本体80
とその前部同士が結合され、平面から見ると全体として
門形をなしている。詳細には、上記内側ケース82の前
部から車幅方向内側に延びる結合ブラケット82aと、
上記右側アーム本体80から車幅方向内側に延びるブラ
ケット80aとがボルト締めにより結合されている。
【0103】そして上記内側ケース82の前端部はピボ
ット筒83の左端により軸受84aを介して回動自在に
支持されており、該ピボット筒83の右端は上記クラン
クケース2の左ケース2aの後端に形成されたピボット
支持部2fにボルト締め結合されている。また、上記右
側アーム本体80の前端部の内側面にはピボット軸80
bが上記ピボット筒83と同軸をなすように突設されて
おり、該ピボット軸80bは軸受84bを介して右ケー
ス2bの後端に形成されたピボット支持部2gにより回
動自在に支持されている。このようにして上記伝動ケー
ス79及び右側アーム本体80は一体のリヤアームとな
って上下揺動するようになっている。
【0104】上記チェン式伝動機構12は、上記ドライ
ブ軸11の左端にスプライン嵌合等により装着された駆
動スプロケット85と上記伝動ケース79内に配設され
た中間軸86にスプライン嵌合等により装着された中間
従動スプロケット87とを一次チェン88で連結すると
ともに、上記中間軸86にスプライン嵌合等により装着
された中間駆動スプロケット89と後輪13のハブ部9
1に結合された従動スプロケット92とを二次チェン9
3で連結した構造のものである。
【0105】ここで上記一次チェン88には、二次チェ
ン93より幅狭の細いものが採用されており、また上記
二次チェン93は一次チェン88より車幅方向外側に配
置されでいる。
【0106】上記ドライブ軸11の右側部分は軸受84
c,84cを介して上記左,右ケース2a,2bにより
軸支され、またドライブ軸11の左端に装着された駆動
スプロケット85のボス部85aは軸受84dを介して
外側ケース81の前端ボス部81aにより軸支されてい
る。また上記中間軸86の左,右端部は軸受86a,8
6bを介して外側,内側ケース81,82の中間ボス部
81b,82bにより軸支されている。
【0107】また上記従動スプロケット92の軸芯部に
は筒体92aが一体形成されている。該筒体92aの上
記従動スプロケット92より左側部分は外側軸受94a
を介して外側ケース81の後端部内面に一体に突出形成
された後端ボス部81cにより軸支され、また右側部分
は内側軸受94bを介して内側ケース82の後端部内面
に一体に突出形成された後端ボス部82cにより軸支さ
れている。
【0108】ここで外側ケース81の後端ボス部81c
の内側先端部は従動スプロケット92の左側面に凹設さ
れた凹部92b内に挿入されており、そのため上記外側
軸受94aは従動スプロケット92内に位置している。
これにより該後端軸支部分の車幅方向突出量を抑制し、
伝動装置全体の車幅方向寸法の拡大を防止している。
【0109】また上記内側軸受94bは上記一次チェン
88の延長線上に位置している。即ち、該一次チェン8
8を二次チェン93の内側に配置したことにより、一次
チェン88の後方で後輪の外側に空間が形成されてお
り、この空間を利用して内側軸受94bが配設されてい
る。この点からも伝動装置の車幅方向寸法の拡大を防止
している。
【0110】また上記筒体92aの右端部は上記ハブ部
91の左端面にボルト締め固定されたカバープレート9
5の筒状の連結ボス部95aの内周面にスプライン嵌合
等により結合されている。また上記筒体92a内に後輪
軸90の左側部分が同軸をなすように挿通されており、
該後輪軸90の左端部90aは上記外側ケース81の後
端ボス部81cから車幅方向外方に突出している。そし
てこの突出部は、上記軸受94cとの間にカラー96a
〜96cを介在させてナット97により締め付け固定さ
れている。これにより後輪13は伝動ケース79の外側
ケース81を基準にして軸方向位置が規定される。な
お、91aは後輪制動装置のディスクプレートである。
【0111】このように本実施形態では、後輪軸90の
右端部を右側アーム本体80により支持するとともに、
左端部を伝動ケース79の外側ケース81より外方に突
出させるとともに、該突出部にナット97を螺着するこ
とにより該後輪軸90の左端部を支持したので、該後輪
軸90の支持スパンを大きくでき、その支持強度を向上
できる。
【0112】また上記後輪軸90の外側に配置された筒
体92aを、内側ケース82に配設された内側軸受94
bと、外側ケース81に配設された外側軸受94aとで
軸支したので、該筒体92aの支持スパンを大きくで
き、その支持強度を向上できる。
【0113】このように上記一次チェン88に二次チェ
ン93より幅狭の細いものを採用し、また上記二次チェ
ン93を一次チェン88より車幅方向外側に配置したの
で、上述の筒体92aの支持スパンを広くしながら、特
に伝動ケース79の前部の車幅の拡大を回避できる。
【0114】上記伝動ケース79内には、上記二次チェ
ン93の軌道内に位置するようにブリーザ室98が形成
されている。このブリーザ室98は、下段右室r1,下
段左室r2及び上段室r3を備えている。これらの室r
1〜r3は、外側,内側ケース81,82の内面から延
びる側面視(図24,25参照)で長方形状をなす周壁
98a及び内部の隔壁98bにより直方体状でさらに上
下二段に画成された空室を形成し、さらに下段の空室を
上記ガスケット99の隔壁部99aにより左右に画成す
ることにより形成されたものである。なお、上段の左,
右室は隔壁部99aに形成された開口99bにより連通
している。また図24,図25は内側ケース82,外側
ケース81を合面側から見た状態を示している。
【0115】上記外側カバー81の側壁81dの上記ブ
リーザ室98構成部位には排出継手100が連通接続さ
れており、該排出継手100に接続された排出ホース1
01は該側壁81dの外表面に沿って後方に延び、上記
後輪軸固定用ナット97の後側にて下方前方に円弧状に
屈曲してさらに前方に延び、上記排出継手100の前方
にて上方に立ち上がっている。また上記外側ケース81
のブリーザ室98の後壁付近には潤滑油注入口81eが
形成されており、該注入口81eにはゲージ102a付
きのオイルキャップ102が螺着されている。
【0116】上記伝動ケース79内の空気は上記各歯車
及びチェンの回転により攪拌されてオイルミストを含ん
でいる。このオイルミスト含有空気は、上記下段右室r
1の底面に形成された導入孔98cから該下段右室r1
内に進入し、上記ガスケット99の隔壁部99aに形成
された左右連通孔99bを通って下段左室r2内に進入
し、上記隔壁98bに形成された上下連通孔98dを通
って上段室r3内に進入する。そして上記空気に含まれ
るオイルミストは上記ブリーザ室98を通過する際に壁
面に付着する等により分離され、オイルミストが分離さ
れた空気が上記排出ホース101を通って外部に排出さ
れる。
【0117】そして上記外側ケース81の側壁81dに
はケースカバー103がボルト104a,104aによ
り着脱可能に締め付け固定されている。このケースカバ
ー103は側面視で概略長円状をなし、上記排出継手1
00,排出ホース101,オイルキャップ102及び後
輪軸90のナット97螺着部を覆う大きさを有し、内面
には吸音材105が貼着されている。なお、106は伝
動ケース79の底面に螺挿され、該伝動ケース79内の
潤滑油を排出するためのドレンボルトである。
【0118】このように本実施形態では、二次チェン9
3の軌道内に位置するようにブリーザ室98を配設した
ので、空きスペースを有効利用してブリーザ室を設ける
ことができる。また上記排出ホース101,オイルキャ
ップ102,及び後輪軸90のナット97螺着部をケー
スカバー103によって覆ったので、外観の低下を回避
できるとともに、騒音の外方放出を抑制できる。
【0119】ここで図2に示すように、上記チェン式伝
動機構12のドライブ軸11,中間軸86,後輪軸90
及びエンジン側の中間軸15は同一直線上に配置されて
おり、上記Vベルト式伝動機構8のメイン軸9は上記直
線より上側に偏位するように配置されている。このよう
にメイン軸9を上側に配置した分だけ中間軸15及びチ
ェン式伝動機構12全体を前寄りに配設でき、その結果
伝動装置全体で見たときの前後方向寸法を短縮できる。
【0120】また本実施形態では、Vベルトを使用した
乾式のVベルト式伝動機構8をクランクケース2の右側
に配置し、オイルバス式のチェン式伝動機構12を左側
かつ後方に配置したので、オイルバスの潤滑油が乾式の
Vベルトにかかるのを回避できる。
【0121】次に冷却水系統について説明する。
【0122】本実施形態エンジンの冷却水系統は、エン
ジンを冷却するメイン系と、オイルクーラ114gに冷
却水を供給するオイルクーラ系と、気化器24の凍結を
防止するためのキャブ系とを備えている。上記メイン系
では、上記冷却水ポンプ110が冷却水をラジエータ1
17の二次側ヘッダ117cから戻りホース118を介
して吸引し、これを昇圧して供給ホース119を介して
左ケース2aのエンジン給水口2hに供給する。該エン
ジン給水口2hに供給された水はシリンダブロック3に
形成された冷却水供給通路3dを通ってシリンダボア3
aを囲むように形成されたシリンダジャケット3eに供
給され,該シリンダジャケット3eから図示しないシリ
ンダヘッドの冷却ジャケットを通ってエンジン排水口2
iからサーモスタット弁120,及び連通ホース121
を介してラジエータ117の一次側ヘッダ117bに供
給される。
【0123】ここでカム軸18,19を潤滑した潤滑油
はヘッドカバー5,シリンダヘッド4,シリンダブロッ
ク3に形成され、潤滑油通路として機能するチェン室5
c,4n,3cを通ってオイルパン112に落下する。
【0124】そして上記シリンダジャケット3eへの冷
却水供給通路3dはシリンダブロック3の潤滑油通路と
して機能するチェン室3cに隣接するように位置してお
り、しかもこの際冷却水と潤滑油とが対向して流れるよ
うに構成されている。そのため冷却水と潤滑油との間で
熱交換が行われ、潤滑油の異常昇温が防止され、潤滑油
の耐久性を向上できる。
【0125】また上記オイククーラ系では、上記メイン
系の供給ホース119のエンジン給水口2h近傍部分で
分岐されたクーラ給水ホース123aにより冷却水をオ
イルクーラ114gに供給し、該オイルクーラ114g
を出た冷却水をクーラ戻りホース123bによりラジエ
ータ117の一次側ヘッダ117bに戻すようになって
いる。
【0126】上記キャブ系では、エンジン内冷却水を上
記サーモスタット弁120の弁体より上流側から取り出
してキャブ一次側ホース124aで気化器24のジャケ
ットに供給し、該気化器24を経た冷却水をキャブ二次
側ホース124bで上記ラジエータ117の一次側ヘッ
ダ117bに戻すようになっている。
【0127】なお、125caは冷却水ポンプ110内
から供給ホース119内にかけて残留している空気を抜
くためのエア抜きホース,125bはエンジン内に残留
している空気を抜くためのエア抜きホースである。また
127はヘッドパイプ125aの前方に位置する車体カ
バー支持用フレーム125dに取り付けられた補水キャ
ップであり、該補水キャップ127は補水ホース122
でレジエータ117の一次側ヘッダ117bに接続され
ている。
【0128】ここで上述のように、上記冷却水ポンプ1
10は、乾式で水の進入を阻止すべきVベルト式無段変
速機構8の反対側(車幅方向左側)に配置されており、
そのため冷却水ポンプ110の配置に起因して乾式のベ
ルトケース45内に水が進入するのを回避できる。
【0129】そして上記冷却水ポンプ110をベルトケ
ースの反対側に配置するにあたり、ケースカバー36の
車幅方向に突出したフライホイールマグネト41を収容
するフラマグ収容部36cの後側に冷却水ポンプ110
を配置したので、該フラマグ収容部36cが保護部材と
して機能し、該冷却水ポンプ110を前方から来る飛び
石等から保護できる。
【0130】また上記冷却水ポンプ110を、上記ケー
スカバー36の上記フラマグ収容部36cと、上記クラ
ッチ機構10の軸方向外側に配置されているオイル収容
室107との間の相対的に凹んだ部分に配置したので、
デッドスペースを有効利用して冷却水ポンプ110を配
置できる。
【0131】また上述のようにエンジン1をフートボー
ド144内に配置するとともに、ラジエータ117をフ
ートボード144内前端部に配置し、該ラジエータ11
7と冷却水ポンプ110とをフートボード144の下方
に配索した冷却水戻りホース118で接続したのでデッ
ドスペースを有効利用して冷却水配管を行うことができ
る。
【0132】また、上記ラジエータ117は、円弧板状
をなすように屈曲形成されたコア部117aの右端に一
次側ヘッダ117bを、左端に二次側ヘッダ117cを
それぞれ設け、背面に送風ファン117dを配設した概
略構造のものである。上記送風ファン117dは上記コ
ア部117aの高さ寸法より大きい外径を有し、該コア
部117aの上縁から上方に突出するように配設されて
いる。そこで本実施形態では、この突出部(図28の斜
線を施した部分)を覆うカバー117eを設けた。これ
により送風ファン117dにより吸引された冷却風は全
てコア部117aを通過することとなり、送風効率の低
下を回避している。
【0133】さらにまた上記送風ファン117dにはブ
リーザパイプ117fが接続されている。このブリーザ
パイプ117fは送風ファン117dへの接続位置から
一旦上方に延長された後下方に屈曲されている。これに
より車輪で跳ね上げられた水あるいは雨水等が該ブリー
ザパイプ117f内に進入するのを防止している。
【0134】上記ラジエータ117は、上述のように円
弧状に形成され、かつ垂直状態から後方に倒れるように
傾斜させて配置されており、そのため車幅方向外側に位
置する一次,二次ヘッダ117b,117cの路面から
の高さが中央部よりも高くなっており、その結果、ラジ
エータを垂直状態に配置した場合よりもバンク角θを大
きく確保できる(図28参照)。
【0135】なお、ラジエータ117は上述の配置によ
り上方に湾曲していることからヘッダ部等に空気が溜ま
るおそれがあるが、本実施形態では、ヘッダ部をエア抜
きパイプ124cにより補水キャップに接続したので、
上記空気を排出できる。なお、このエア抜きパイプ12
4cはフートホード144内に配索したので、配置スペ
ース上の問題が生じることはない。
【0136】次に吸気系統について説明する。
【0137】本実施形態エンジン用吸気装置のエアクリ
ーナ126は図30に示すように車両中心線D上にかつ
ヘッドパイプ125aより前側に搭載されている。この
エアクリーナ126はカマボコ状のエレメント126a
をその円弧外周面が内部に位置するようにエアクリーナ
ケース126b内に配置し、該円弧内周面側を覆うよう
に蓋プレート126cを取り付けた構造のものである。
なお、図30は本実施形態における吸気系を模式的に示
したものである。
【0138】そして上記エアクリーナケース126bは
前フォーク145のフォーク本体145aの回動軌跡E
の前方にて左右に膨出する箱状のものであり、これの前
壁に形成された開口126fに上記蓋プレート126c
が着脱可能に取り付けられている。該蓋プレート126
cには外気取入ダクト126dが接続形成されており、
該ダクト126dは上方に円弧状に屈曲してその吸込開
口126eは後方を指向している。なお上記蓋プレート
126cに上記エレメント126aが取り付けられてい
る。
【0139】そして上記エアクリーナケース126bに
は上記フォーク本体127aの回動軌跡E,E間にてヘ
ッドパイプ125aに近接するよう後方に膨出するダク
ト接続部126gが一体形成されている。このダクト接
続部126gの左右側壁には左右の吸気ダクト128,
128の上流端部128aが接続されており、該両吸気
ダクト128は上記フォーク本体127aの回動軌跡E
とヘッドパイプ125aとの間を通って後方斜め下方に
延び、その下流端部128bが上記左右の気化器24,
24に接続されている。そしてこの左右の吸気ダクト1
28,128の途中部同士はバイパスダクト129で連
通接続されている。本実施形態では吸気ダクト128の
気化器24直近部分がバイパスダクト129で接続され
ている。
【0140】このように本実施形態の吸気装置では、エ
アクリーナ126をヘッドパイプ125aの前側に搭載
したので、気化器24近傍に配置した場合のようにエア
クリーナのためにフロアトンネルが高くなるといった問
題を回避できる。またエアクリーナ126が高所かつ前
方にあるのでホコリ等を吸い込み難く、さらにまたエン
ジン近傍に位置する場合に比較して吸気温度が低いこと
からエンジンの充填効率を高めることができる点で有利
である。
【0141】またエアクリーナ126をヘッドパイプ1
25aの前方に配置するに当たり、エレメント126a
をカマボコ状とし、かつ円弧外周面をケース内部に向け
て配置したので、フロントフォークの回動軌跡Eを避け
つつ最もスムーズな吸気の流れを確保できる。
【0142】さらにまた左右の吸気ダクト128,12
8を気化器24近傍でバイパスダクト129により連通
接続したので、長い吸気ダクトを設けたことによる気化
器調整への影響を緩和できる。
【0143】次に排気系統について説明する。
【0144】本実施形態エンジン1の排気装置は、排気
通路に空気を供給する二次空気供給装置(AIS)13
3を備えている。この二次空気供給装置133は、上記
エアクリーナ126の左側にバルブユニット131及び
AISエアクリーナ130を配設して両者を連通ホース
130bで連通接続し、バルブユニット131の空気制
御弁側と吸気系のキャブジョイント23とを1本の負圧
導入ホース134で連通接続するとともに、バルブユニ
ット131の逆止弁側と各気筒の排気ポート4dに連通
する接続孔4gとを2本の供給ホース132により連通
接続した構造のものである。
【0145】上記AISエアクリーナ130は、筒状の
ケース内にエレメントを収容したものであり、ボルト1
30cにより上述のエアクリーナ126と共締めにより
車体フレームに取付られている。また該AISエアクリ
ーナ130への吸込ホース130aは下方に向けて屈曲
されており、雨水等の進入防止が図られている。
【0146】上記バルブユニット131の上記空気制御
弁は、吸気負圧により空気をAISエアクリーナ130
側から吸い込むとともに排気脈動により排気ポート4d
に供給するための弁であり、また上記逆止弁は上記吸気
制御弁の吐出側に接続され排気ポートからの排気の逆流
を防止するものである。
【0147】上記負圧導入ホース134は、フートボー
ド144のトンネル部144b内にてメインフレーム1
25に沿うように配索されている。また上記空気供給ホ
ース132はフートボード144内にてダウンチューブ
143の前方に位置する補助パイプ143bに沿うよう
に配索されている。
【0148】本実施形態の二次空気供給装置では、AI
Sエアクリーナ130及びバルブユニット131を、ヘ
ッドパイプ125aの前側という排気ポート4dから高
所に離れた位置に配設したので、これらをエンジン近傍
に配置した場合のような、配置スペースの確保が困難で
ある,フートボードの高さが高くなる,あるいは排気ガ
スにより汚損し易いといった問題を回避できる。
【0149】また上記バルブユニット131,AISエ
アクリーナ130等の二次空気供給装置の部品をエンジ
ンから分離された位置に搭載したので、これらの部品に
エンジンの振動が伝達されることがなく、該部品に振動
強度上の対策を施す必要がなく、軽量化,低コスト化上
有利である。
【0150】なお、上記実施形態では、上記空気制御弁
と逆止弁とをユニット化してエアクリーナ126の側部
に配設したが、図29に二点鎖線で示すように逆止弁1
31エンジンをエンジンの近傍に配設しても構わない。
このように逆止弁131aをエンジン近傍に配置した場
合は、空気供給ホース132内に排気ガスが進入するの
う防止でき、空気供給ホース132の汚損,耐久性低下
を回避できる。
【0151】また上記実施形態では、二次空気供給装置
専用のAISエアクリーナ130を設けたが、二次空気
をエアクリーナ126から採るようにしても良い。この
ようにした場合にはAIS専用エアクリーナが不要にな
る分だけ部品配置スペースに余裕が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上記実施形態のエンジンの平面図である。
【図2】上記実施形態のエンジンの側面図である。
【図3】上記実施形態のエンジンのヘッドカバー側から
見た正面図である。
【図4】図3のIV-IV 線断面図である。
【図5】図3のV-V 線断面図である。
【図6】上記実施形態のエンジンのヘッドカバーを取り
外して見た正面図である。
【図7】図6のVII-VII 線断面図である。
【図8】上記実施形態のエンジンのクランク軸部分の断
面平面図である。
【図9】図8のクランク軸の右端部の拡大図である。
【図10】上記実施形態のエンジンのVベルト式無段変
速機構の断面平面図である。
【図11】上記Vベルト式無段変速機構の側面図であ
る。
【図12】上記Vベルト式無段変速機構の従動側プーリ
部分の断面背面図である。
【図13】上記実施形態のエンジンのクラッチ機構部分
の断面平面図である。
【図14】上記実施形態のエンジンのクランクケース部
分の左側面図である。
【図15】上記実施形態のエンジンの左ケースカバーを
外した状態の左側面図である。
【図16】図15のXIVa-XIVa 〜XIVc-XIVc 線断面図で
ある。
【図17】上記実施形態のエンジンの左ケースカバーを
内側からみた側面図である。
【図18】図14のXVIII-XVIII 線断面図である。
【図19】図14のXIX-XIX 線断面図である。
【図20】上記実施形態エンジンの右ケースの左側面図
である。
【図21】上記実施形態エンジンの伝動ケースの左側面
図である。
【図22】図21のIIXII-IIXII 線断面図である。
【図23】図21のIIXIII-IIXIII 線断面図である。
【図24】上記伝動ケースの内側ケースの内側から見た
側面図である。
【図25】上記伝動ケースの外側ケースの内側から見た
側面図である。
【図26】上記実施形態エンジンの冷却水系統を示す側
面図である。
【図27】上記冷却水系統を示す平面図である。
【図28】上記冷却水系統のラジエータの模式正面図で
ある。
【図29】上記実施形態エンジンの吸気配管及び二次空
気供給配管の側面図である。
【図30】上記実施形態エンジンの吸気系統の模式平面
図である。
【図31】図32のIIIXI-IIIXI 線断面図である。
【図32】上記実施形態エンジンを搭載したスクータ型
自動二輪車の左側面図である。
【符号の説明】
3 シリンダブロック 14 ピストン 3a シリンダボア 3e シリンダジャケット 7 クランク軸 18,19 カム軸 3c チェン室 2 クランクケース 110 冷却水ポンプ 3d 冷却水供給通路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロックに、ピストンが挿入さ
    れるシリンダボアの周囲を囲むシリンダジャケット及び
    クランク軸とカム軸とを連結するカムチェンが挿通配設
    されるチェン室が形成されたエンジンの上記シリンダジ
    ャケットに冷却水を供給する冷却構造において、カム室
    の潤滑油をクランクケース内に戻す潤滑油通路を上記チ
    ェン室からクランクケース内を通るように形成し、冷却
    水ポンプから吐出された冷却水を上記シリンダジャケッ
    トに供給する冷却水供給通路をクランクケースからシリ
    ンダブロック内を通るように、かつ該冷却水供給通路及
    び上記潤滑油通路の少なくとも一部が隣接するよう配置
    形成し、冷却水を上記冷却水供給通路を介して上記シリ
    ンダジャケットに供給するとともに、潤滑油をカム室か
    ら上記潤滑油通路を通ってクランクケース内に戻すこと
    を特徴とするエンジンの冷却構造。
JP2000203281A 2000-07-05 2000-07-05 エンジンの冷却構造。 Withdrawn JP2002021556A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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