JP2002019030A - 燃料油不透過性ゴム積層体 - Google Patents

燃料油不透過性ゴム積層体

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JP2002019030A
JP2002019030A JP2000204011A JP2000204011A JP2002019030A JP 2002019030 A JP2002019030 A JP 2002019030A JP 2000204011 A JP2000204011 A JP 2000204011A JP 2000204011 A JP2000204011 A JP 2000204011A JP 2002019030 A JP2002019030 A JP 2002019030A
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fuel oil
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Tokuhide Aoyama
徳秀 青山
Takashi Fujimaki
隆 藤巻
Masao Iwazawa
雅男 岩澤
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GOMU NO INAKI KOGYO KK
Gomuno Inaki Co Ltd
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GOMU NO INAKI KOGYO KK
Gomuno Inaki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のゴム製ダイヤフラムにはない、極めて
優れた燃料油不透過性を有するゴム積層体を提供するこ
と。 【構成】 少なくとも一層の樹脂フィルム層体14と、
少なくとも一層のゴム層16とが積層されてなる燃料油
不透過性ゴム積層体であって、樹脂フィルム層体14
が、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(以下「E
VOH」とする)を含む燃料油不透過性フィルム層であ
って、該樹脂フィルム層体に前記ゴム層を加硫成形して
形成した積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料油不透過性ゴ
ム積層体に関する。より詳しくは、燃料油不透過性を有
する樹脂フィルム層体にゴム層を加硫成形して一体形成
することにより燃料油不透過性を向上させたゴム積層体
に関する。
【0002】以下、本発明の燃料油不透過性ゴム積層体
をダイヤフラムとして使用する場合を例にとり説明する
が、本発明はこれに限られるわけではなく、本発明の趣
旨を逸脱しない限り種々の製品に適用可能である。例え
ば自動車における各種燃料系部品(ダイヤフラム、ガス
ケット、ホース、燃料タンク等)として使用できる。
【0003】
【従来の技術】従来、ダイヤフラムの分野において、耐
熱性、耐低温性が良好なポリアミド、ポリイミド、ポリ
アミドイミド、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂フ
ィルム層と、圧力変動に対応可能なゴム層とを積層した
構造の自動車用ダイヤフラムが知られている。
【0004】近年、自動車に対する環境規制が厳しくな
る傾向にあり、自動車からの燃料油の揮発量低減要求
(通称:エバポ規制)が出されつつある。そのため、従
来のダイヤフラムに比して、燃料油透過量を抑えたダイ
ヤフラムを提供することが希求されている。
【0005】しかし、現行のゴム製ダイヤフラムで、燃
料(ガソリン)透過の規制に対して考慮されているもの
は、本発明者らが知るかぎりにおいては存在せず、例え
ば、自動車燃料系スイッチにおけるダイヤフラムの場
合、ガソリン不透過性においては不十分であるという問
題があった(特開平8−219283号)。
【0006】また、高い燃料油不透過性能を有するエチ
レン−酢酸ビニル共重合体けん化物にポリアミド、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリエチレンテレフタレー
トを混合したブレンドポリマー(ポリマーアロイ)製の
ダイヤフラムが提案されているが、ゴム製のものとは異
なり、圧力変動による繰り返しにより、疲労し易く耐久
性がないという問題点があった(特開平9−11106
4号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
を解決するためになされたものであり、耐油性、耐低温
性が良好で、かつ優れた燃料油不透過性を有するゴム積
層体(成形物)を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決すべく、鋭意開発・研究に努力する過程で、下
記構成の燃料油透過性ゴム積層体に想到した。
【0009】少なくとも一層の樹脂フィルム層体と、少
なくとも一層のゴム層とが積層されてなる積層体であっ
て、樹脂フィルム層体が、エチレン−酢酸ビニル共重合
体けん化物(以下「EVOH」とする)からなる燃料油
不透過性フィルム層を含み、樹脂フィルム層体にゴム層
が加硫成形して一体形成されてなることを特徴とする。
【0010】さらに、樹脂フィルム層体が、EVOHか
らなる燃料油不透過性フィルム層の少なくとも片面に、
非水分透過性フィルム層を積層した複合フィルム構造で
あることが、EVOHの燃料透過量が外部雰囲気の湿度
条件に影響を受けにくいため望ましい。
【0011】そして、前記燃料油不透過性ゴム積層体
は、ゴム層を外側層、樹脂フィルム層体を中間層とした
サンドイッチ構造、あるいは、ゴム層を中間層、樹脂フ
ィルム層体を外側層としたサンドイッチ構造とすること
ができる。
【0012】そして、燃料油不透過性フィルム層を、層
厚:15〜350μmとすると、良好な燃料油不透過性
を有する積層体を得ることができる。
【0013】さらに、ゴム層にニトリルゴム、水素添加
ニトリルゴム、ふっ素ゴム又はフロロシリコーンゴムか
ら選択される材料を使用すると、本発明の積層体をダイ
ヤフラムに適用可能であり望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の燃料油不透過性ゴ
ム積層体について、燃料油系ダイヤフラムを例にとり、
詳細に説明を行なう。
【0015】図1は、本発明の燃料油不透過性ゴム積層
体であるゴム製ダイヤフラムの断面図である。本発明の
積層体を自動車用ダイヤフラムに適応する際には、燃料
油ガスの透過を抑えることが要求される。ここで、燃料
油とは、主としてガソリンを指すが、その他、ディーゼ
ル油、LPG、CNG(Compressed Natural Gas:天然
圧縮ガス)、アルコール燃料油等の汎用燃料油も含む概
念とする。
【0016】本発明の燃料油不透過性ゴム積層体12
は、少なくとも一層の樹脂フィルム層体14と、少なく
とも一層のゴム層16とが積層されてなる積層体である
ことを基本的特徴とする。
【0017】図2は、本発明の燃料油不透過性ゴム積層
体12Aの一例を示す断面図である。図2に示す積層体
12Aは、フィルム層体14のどちらか片面のみにゴム
層16を設けた構造である。本構造をダイヤフラムに適
応する際には、フィルム側が、燃料油接触面となる様に
成形することが望ましい。ゴム層の燃料油からの保護の
見地から望ましく、また、ゴム側を燃料油接触面とする
と、燃料油がゴム層を透過することにより接着界面の強
度低下が考えられるためである。なお、この積層構造は
図1(a)におけるダイヤフラム12の積層構造と同一
タイプである。
【0018】なお、その他各種タイプの積層構造が考え
られるが代表的なものを図3以降に示す。図3に示した
積層体12Bは、シート状の樹脂フィルム層体14に耐
油性のゴム層16,16を設けた構造で、上部ゴム層と
下部ゴム層の間に樹脂フィルム層体が挟まれたサンドイ
ッチ構造を有している。なお、この積層構造は、図1
(b)におけるダイヤフラム12の積層構造と同一タイ
プである。
【0019】また、図4に示す積層体12Cは、ゴム層
16を挟んで上部樹脂フィルム層体及び下部樹脂フィル
ム層体を設けたサンドイッチ構造であり、図5に示す積
層体12Dは、ゴム層16と樹脂フィルム層体14とが
順に交互に積層された複合フィルム構造を有するもので
ある。いずれの積層構造であっても、ダイヤフラムに適
応した場合、耐油性、耐候性、及び燃料油不透過性を満
足することが可能である。
【0020】なお、上記積層構造において、各ゴム層
は、同一材料を使用してもよいし、各層毎に性質の異な
る材料を使用したゴム層を積層してもよい。例えば、図
1(b)のダイヤフラムにおいては、燃料油接触面側の
ゴム層に耐油性の良好な材料を使用し、他方のゴム層
に、耐候性の良好なゴム層を使用することができる。
【0021】そして、樹脂フィルム層体14の材料とし
ては、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVO
H)を使用する。
【0022】EVOHは熱可塑性プラスチックの中で
は、最高のガスバリア性を有する材料として知られてい
る汎用材料である。さらに、耐油性、耐候性、成形性等
の特性も非常に優れている。
【0023】上記EVOHにおける、エチレンと酢酸ビ
ニルとの共重合比率は、積層体が燃料油不透過性を有す
る範囲内とし、通常エチレン含有量が5〜50 mol%、
望ましくは、10〜50 mol%、さらに望ましくは30
〜50 mol%のものが好適に使用可能である。エチレン
含有量が50 mol%以上になると、燃料油不透過性が劣
り望ましくない。また逆に酢酸ビニルの含有量が多すぎ
ると、成形性に劣るため、積層体として不向きである。
【0024】また、酢酸ビニル成分のけん化度も、積層
体が燃料油不透過性を有する範囲内とする。通常、酢酸
ビニル成分のけん化度50 mol%以上、望ましくは、7
0 mol%以上、より望ましくは90 mol%以上とする。
市販のEVOHとしては、酢酸ビニル成分のけん化度9
5 mol%以上のものが入手し易く望ましい。けん化度が
低過ぎると、燃料油不透過性に劣り望ましくない。
【0025】上記EVOHフィルム層は、外気条件の影
響を受けやすく、外気の状態により、燃料油透過量に変
化が生じる。特に、EVOHは−OH基を多く有するた
め、雰囲気の湿度の影響を受けやすい。EVOHフィル
ム層が水分を多く含むと、燃料油透過量が増加し望まし
くない。そのため、樹脂フィルム層体14を、EVOH
フィルム層に非水分透過性フィルム層を積層した複合フ
ィルム構造(図2における樹脂フィルム層体14a、1
4b)とすると、積層体の燃料不透過性を良好に維持す
ることができる。
【0026】非水分透過性フィルム層は、両側からEV
OHフィルム層を挟む状態で、サンドイッチ状に積層す
ることが望ましいが、EVOHフィルム層の片側のみに
設ける構造としてもよい。
【0027】なお、前記非水分透過性フィルム層の材料
としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチ
レン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリ塩化ビニル等を好適に使用することができ
る。
【0028】そして、上記樹脂フィルム層体14に前記
ゴム層16を加硫成形して一体形成し、本発明の耐燃料
透過性ゴム積層体を形成する。
【0029】ゴム層16の材料としては、ダイヤフラム
の特性を発揮可能な材料を使用することが望ましい。耐
油性、燃料油不透過性、耐老化性、耐寒性等、各種条件
を考慮に入れると、ダイヤフラムとしてはニトリルゴ
ム、水素添加ニトリルゴム、ふっ素ゴム、フロロシリコ
ーンゴム等を使用することができる。なお、前記ゴム層
は適宜、補強剤、充填剤、可塑剤、酸化防止剤、加工助
剤、加硫剤、加硫促進剤等の配合剤が添加されたものと
することができる。
【0030】ニトリルゴムは、一般的に耐油性、燃料不
透過性、耐摩耗性等に優れた材料である。具体的には、
結合アクリロニトリル量15〜50%のニトリルゴムが
使用可能である。
【0031】水素添加ニトリルゴムとしては、上記ニト
リルゴムのブタジエン単位の二重結合部に水素添加した
ポリマーを使用することができる。水素添加することに
より、耐熱性、耐老化性が向上することが知られてい
る。水添率60〜98%のものが市販されており、好適
に使用可能である。
【0032】ふっ素ゴムは、一般的に耐薬品性とともに
耐摩耗性、耐熱老化性、燃料油不透過性等に優れた材料
である。ふっ化ビニリデン系、ふっ化ニトロソ系、ふっ
化アクリレート系、ふっ化ポリエステル系のゴムがあ
る。具体的には、ふっ化ビニリデン系の、ふっ化ビニリ
デン−六ふっ化プロピレン共重合体、ふっ化ビニリデン
−六ふっ化プロピレン−四ふっ化エチレン共重合体等を
使用可能である。
【0033】フロロシリコーンゴムは、耐油性、耐熱老
化性、耐寒性等に優れた材料であり自動車業界において
汎用されている。
【0034】ゴム層の役割は、外部の圧力変動に対する
積層体の疲労を低減させ、成形物の耐久性を向上させる
こと、及び耐油性を担保すること等である。
【0035】そして、前記ゴム層16は、前記樹脂フィ
ルム層体14に加硫成形して形成される。具体的には、
金型内に未加硫ゴムと、樹脂フィルム層体とを仕込み、
加圧加熱するプレス法を使用して加硫接着を行なえばよ
い。
【0036】樹脂フィルム層体とゴム層との接着性が弱
い場合には、樹脂フィルム層体のゴム層との接着面側に
エポキシ系、フェノール系、シラン系等の汎用の接着剤
を塗布した後、上記金型内に仕込む。
【0037】なお、燃料油不透過性は低下するが、樹脂
フィルム層体に表面積の10%以内(望ましくは5%以
内)で、パンチングプレート状に孔を設ければ、樹脂フ
ィルム層体と、ゴム層との接着性が良好でない場合であ
っても接着剤層が不要となる。
【0038】本発明では、燃料油不透過フィルム層とし
てEVOHを使用しているため、EVOH(融点:16
0〜191℃、軟化点:150〜181℃)の融点以下
で加硫成形を行なう必要がある。そのため、加硫成形温
度としては、120〜160℃、望ましくは120〜1
50℃とする。
【0039】この際、ゴムの加硫剤は、上記加硫成形温
度範囲で加硫させ得る汎用の加硫剤を適宜選択して使用
する。なお、この際加硫促進剤等を使用して加硫速度を
調整することもできる。
【0040】加硫剤としては、有機過酸化物、硫黄及び
硫黄化合物、オキシム−ニトロソ化合物、ポリアミン、
樹脂橋かけ剤等、多種あるが、いずれも使用可能であ
り、使用するゴム材料に合わせて適宜選択する。なお、
加硫剤の添加量は、汎用法に従って適宜決定すればよ
い。
【0041】特に、有機過酸化物はより低温での加硫成
形が可能であり、成形品のシール性も良好であることか
ら望ましい。有機過酸化物としては、1分半減期温度が
90〜170℃、望ましくは120〜160℃のものを
好適に使用することができる。具体的には、ジクミルパ
ーオキシド(DCP)、1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−
ブチルパーオキシイソブチレート、ベンゾイルパーオキ
シド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)等が例示できる。上記有機過酸化物を用いての加硫
は、例えば140℃で約20〜40分である。
【0042】なお、有機過酸化物による加硫の際は、架
橋効率の改善、物性改善のため、硫黄、ジペンタメチレ
ンチウラムテトラスルフィド(DPTT)、ジベンゾイ
ルキノンジオキシム、トリアリルイソシアヌレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、エチレング
リコールジメタクリレート等の架橋助剤を添加してもよ
い。
【0043】上述のEVOHフィルムの厚さは、15〜
350μm、望ましくは、20〜300μmとすると積
層体に満足な燃料油不透過性を付与できる。燃料油透過
量は、略フィルム厚に比例して減少するため、フィルム
層体の厚みが15μm未満であると、燃料油不透過性能
を充分発揮し難い。また、フィルム厚が350μm以上
であると、製品の剛性が増し、製品としての用途に適さ
なくなる。
【0044】なお、EVOHフィルムに非水分透過性フ
ィルムを積層した複合フィルムを使用する場合は、EV
OHフィルムと非水分透過性フィルムの合計フィルム厚
が350μm以下となるよう設計する。
【0045】さらにダイヤフラムの場合は、使用時の外
部圧力への応答性(追従性)を確保するため、剛性を抑
える必要がある。そのため、上述の樹脂フィルム層体の
厚さは15μm〜70μmとすることが望ましい。フィ
ルム厚を厚くしすぎると、稼動性が確保し難くなり、シ
ール性の低下につながるため望ましくない。
【0046】また、ゴム層の厚みは製品によって異なる
が、例えば、直径50mmのダイヤフラムの場合は、中心
部2〜5mm、周辺部(膜厚部)0.2〜0.5mmとする
(図1参照)。
【0047】なお、本発明の発明性には影響を与えない
が、樹脂フィルムをゴム部材により被覆したダイヤフラ
ムが実開昭57−61268号、実開平3−63833
号、実開平4−74770号等に開示されている。
【0048】
【発明の効果】本発明の燃料油不透過性ゴム積層体は、
少なくとも一層の樹脂フィルム層体と、少なくとも一層
のゴム層とが積層されてなる積層体であって、樹脂フィ
ルム層体が、EVOHからなる燃料油不透過性フィルム
を含み、樹脂フィルム層体にゴム層を加硫成形して一体
形成した構成とすることにより、従来のゴム製ダイヤフ
ラムにはない、極めて優れた燃料油不透過性を有するゴ
ム積層体を提供することができる。
【0049】
【実験例】以下本発明について行なった実験例について
説明を行なう。なお、実験例において使用した各材料
は、以下のとおりである。
【0050】エチレン−酢酸ビニル共重合体95%けん
化物(EVOH):クラレ株式会社製「エバール EF
−F」 フロロシリコーンゴム:東レシリコーン株式会社製「L
S−63U」 有機シラン系接着剤:横浜高分子株式会社製「モニカス
16A」 水素添加ニトリルゴム:日本ゼオン株式会社製「Zetpol
1020」 加硫剤:東レシリコーン株式会社製「C−21A」 可塑剤:黒金化成株式会社製「ジオクチルフタレート
(DOP)」 加硫剤:日本油脂株式会社製「パーヘキサ3M−40」 加硫助剤:日本化成株式会社製「TAIC」 <実施例1>図3に示す構造の、直径:50mm、厚み:
1mmの平形の円形ゴム板を製造した。平形円形シート状
の25μm厚のEVOHフィルムの片面に、有機シラン
系接着剤をハケ塗り塗布したのち金型中に設置し、未加
硫のフロロシリコーンゴム100質量部、加硫剤1質量
部を仕込み、加硫温度:140℃、圧力:12MPa、
加硫時間:20min で試験加硫プレスにて加圧加硫し
た。
【0051】<実施例2>実施例1と同様の構造を有す
る平形の円形ゴム板(直径50mm、厚み1mm)を製造し
た。ゴム層の材料として水素添加ニトリルゴム:100
質量部、カーボンブラック(FT):80質量部、可塑
剤:40質量部、加硫剤:12質量部、加硫助剤:3質
量部を使用した。そして、実施例1と同様の方法でフィ
ルム層に有機シラン系接着剤を塗布し、試験加硫プレス
にて加圧加硫した。加硫条件は、加硫温度:150℃、
圧力:12MPa、加硫時間:20min とした。
【0052】<比較例1>図6に示す構造の直径50mm
の平形のゴム板を製造した。金型中に未加硫のフロロシ
リコーン100質量部、加硫剤1質量部を仕込み試験加
硫プレスにて、加硫温度:140℃、圧力:12MP
a、加硫時間:20min の条件で加圧加熱した。ゴム層
の厚さは1mmとした。
【0053】<比較例2>比較例1と同様の構造を有す
る平形の円形ゴム板を製造した。ゴム層の材料として、
水素添加ニトリルゴム:100質量部、カーボンブラッ
ク(FT):80質量部、可塑剤:40質量部、加硫
剤:12質量部、加硫助剤:3質量部を使用し比較例1
と同様、加硫成形した。加硫条件は加硫温度:150
℃、圧力:12MPa、加硫時間:20min とした。
【0054】上記実施例、比較例で得られた各ゴム板の
燃料油透過量を測定した。測定は、まず内径35mm、深
さ15mm、内容積19cm3 の容器内に燃料油を5cm3
れ、各実験例で作製したゴム板で蓋をした。そのまま規
定温度(40℃)で一定時間(24〜48h)放置した
のち、放置前後の重量を測定することにより下記計算式
を用いて算出した。
【0055】 P=W・T/S・D P:透過量(g・mm/m2・day) W:重量減少(g) T:試料厚さ(mm) S:試料断面積(m2) D:放置時間(日)。
【0056】燃料としては、 燃料油C:(JIS K 6258)(イソオクタン50容積%+
トルエン50容積%) ガソホールE10:(燃料油C90容積%+エタノー
ル10容積%) メタノール:(特級試薬) エタノール:(特級試薬) を使用した。
【0057】結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】表1より、実施例における積層体は、近年
の環境規制に対応可能な燃料油不透過性を有することが
分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層体を使用したゴム製ダイヤフラム
の断面図。
【図2】本発明の燃料油不透過性ゴム積層体の断面図。
【図3】同じく、本発明の他の燃料油不透過性ゴム積層
体の断面図。
【図4】同じく、本発明の他の燃料油不透過性ゴム積層
体の断面図。
【図5】同じく、本発明の他の燃料油不透過性ゴム積層
体の断面図。
【図6】比較例におけるゴム層の断面図。
【符号の説明】
12 燃料油不透過性ゴム積層体 14 樹脂フィルム層(樹脂フィルム層体) 16 ゴム層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤巻 隆 愛知県名古屋市緑区大高町字奥中道41番地 ゴムノイナキ株式会社内 (72)発明者 岩澤 雅男 千葉県山武郡松尾町富士見台208番75 ゴ ムノイナキ工業株式会社内 Fターム(参考) 3D038 CA04 CA25 CC20 3H111 AA04 CA53 CB03 DA14 DB08 3J045 AA08 AA20 BA02 CA07 EA01 EA02 4F100 AK01A AK52 AK69A AK69J AL01A AN00B AN00C AN02B AN02C AS00B AS00C BA02 BA03 BA06 BA10A BA10B BA10C GB90 JA20B JA20C JD02 JD02B JD02C YY00B YY00C

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一層の樹脂フィルム層体と、
    少なくとも一層のゴム層とが積層されてなる積層体であ
    って、 前記樹脂フィルム層体が、エチレン−酢酸ビニル共重合
    体けん化物(以下「EVOH」とする)からなる燃料油
    不透過性フィルム層を含み、 該樹脂フィルム層体に前記ゴム層を加硫成形して一体形
    成したことを特徴とする燃料油不透過性ゴム積層体。
  2. 【請求項2】 さらに、前記樹脂フィルム層体が、EV
    OHからなる燃料油不透過性フィルム層の少なくとも片
    面に、非水分透過性フィルム層を積層した複合フィルム
    構造であることを特徴とする請求項1記載の燃料油不透
    過性ゴム積層体。
  3. 【請求項3】 前記ゴム層を外側層、前記樹脂フィルム
    層体を中間層としたサンドイッチ構造であることを特徴
    とする請求項1又は2記載の燃料油不透過性ゴム積層
    体。
  4. 【請求項4】 前記ゴム層を中間層、前記樹脂フィルム
    層体を外側層としたサンドイッチ構造であることを特徴
    とする請求項1又は2記載の燃料油不透過性ゴム積層
    体。
  5. 【請求項5】 前記耐燃料透過性フィルム層が、層厚:
    15〜350μmであることを特徴とする請求項1、
    2、3又は4記載の燃料油不透過性ゴム積層体。
  6. 【請求項6】 前記ゴム層の材料がニトリルゴム、水素
    添加ニトリルゴム、ふっ素ゴム又はフロロシリコーンゴ
    ムの中から選択されることを特徴とする請求項1、2、
    3、4又は5記載の燃料油不透過性ゴム積層体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の燃料油不透過性ゴム積層
    体を用いて形成されたことを特徴とする燃料油不透過性
    ゴムダイヤフラム。
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