JP2002016203A - 低温用蛇行細管ヒートパイプ - Google Patents

低温用蛇行細管ヒートパイプ

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JP2002016203A
JP2002016203A JP2000233696A JP2000233696A JP2002016203A JP 2002016203 A JP2002016203 A JP 2002016203A JP 2000233696 A JP2000233696 A JP 2000233696A JP 2000233696 A JP2000233696 A JP 2000233696A JP 2002016203 A JP2002016203 A JP 2002016203A
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heat pipe
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heat
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JP2000233696A
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Hisateru Akachi
久輝 赤地
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TS Heatronics Co Ltd
Original Assignee
TS Heatronics Co Ltd
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    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • F28D15/0266Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes with separate evaporating and condensing chambers connected by at least one conduit; Loop-type heat pipes; with multiple or common evaporating or condensing chambers

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】+50℃〜−50℃の間の所定の温度領域で活
発な熱媒体としての機能を発揮する低温用ヒートパイプ
の提供。 【解決手段】蛇行細管ヒートパイプの、所定の部分をア
キュムレータとして構成するか、小型アキュムレータタ
ンクを併設する。作動流体として臨界温度+50℃以
下、臨界圧力50Kg/cm以上、沸点0℃以下の凝
縮性二相流体が封入し、アキュムレータの温度は常に+
50℃以下に制御する。一例として作動流体を二酸化炭
素とし、冷却手段としてペルチエ効果応用温度制御手段
を適用することにより、加熱手段である半導体素子温度
を−20℃に冷却することが出来た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒートパイプの構造に関
するものであり、特に発熱体温度を従来型ヒートパイプ
の適用時の常用温度を従来より50℃以上も低温化せし
める事を可能にする低温用ヒートパイプの構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ヒートパイプはあくまでも熱輸送用また
は温度拡散用の部品であり、冷却または放熱手段の補助
手段としての熱媒体に過ぎない。熱媒体であるヒートパ
イプの機能の殆どはヒートパイプ内に封入されてある熱
媒流体の物性に左右される。最近の冷却技術においては
発熱素子を0℃〜−50℃に至る低温領域においても冷
却手段を有効に活用する為の、効果的な熱媒体機能を有
する低温用ヒートパイプの出現が要望されつつある。然
し近来、世界的な規模で各種冷媒の環境破壊問題が取り
上げられ、その対策の一環としてフロン冷媒は使用禁止
に近い規制対象となっている。フロン冷媒は低温用ヒー
トパイプの作動流体として不可欠な冷媒であり、フロン
冷媒の優れた物性に依存してきた低温用ヒートパイプは
性能維持の面でも、応用技術の面、製造販売の面でも致
命的な打撃を蒙りつつある。このような低温用ヒートパ
イプを良好に作動せしめる現用の唯一の冷媒としてアン
モニアがあるが、この冷媒には毒性及び爆発限界があ
り、製造工程が危険作業であるとして製造条件に厳しい
規制が設けられてあり、宇宙用ヒートパイプ以外では殆
ど使用不可能な状態である。
【0003】他方では、近来の電子機器は小型化の一途
を辿り、またそれに適用される半導体素子の集積度は製
造技術及び実装技術の進歩につれて、6年に10倍のペ
ースで高密度化の一途を辿ってきた。また半導体素子の
作動速度もクロック動作周波数の増大に従って高速化し
てきた。素子の発熱量は高密度化と高速化に従って大幅
に増大しつつあり。更に機器の機能に対する要求は、高
密度化、高速化、小型化とは背反する高い信頼性が要求
されるようになっている。これに対して現在の実装技術
による高密度化は殆ど限界に近づきつつあり、更に半導
体素子そのものの素子密度の高密度化も限界に近づきつ
つある。更にまた素子高温化による信頼性低下を防ぐ為
の発熱減少対策も限界に近づきつつある。
【0004】このような状勢における機器の発熱問題の
解決手段としては発熱素子温度を大幅に低下せしめ、0
℃以下可能な限り低温化せしめることが効果的である。
作動中の電子機器の発熱素子温度を0℃以下可能な限り
低温化せしめることは以下の作用を発揮する。(1)…
大部分の発熱素子は低温化により熱入力時の損失電力が
大幅に減少することが経験的に広く知られている。損失
電力の低下は発熱素子の発熱量を低下せしめ、その低温
化に必要なエネルギー消費をも減少せしめ、二重の効果
により発熱素子の冷却を益々容易ならしめる。(2)…
発熱素子の低温化はアレニゥス則により素子寿命を大幅
に延長せしめる。温度が10℃低下する毎に化学反応速
度は1/2に減速するから、50℃温度が低下すると素
子の温度依存分寿命は2=32倍に伸びる。然し素子
の寿命は温度に依存するだけでなく熱応力にも依存する
から、熱応力減少分による寿命延長もある。夫々に設計
の異なる各種発熱素子について温度低下による寿命の延
長割合を推定することは正確には不可能であるが、50
℃の温度低下は素子の寿命を少なくも10倍以上は延長
させると考えられている。これは機器の総合的な信頼性
を10倍以上向上させると考えても良い。(3)…然し
素子温度の低下は必ずしも寿命延長効果があるとは限ら
ない。−50℃から+30℃の間の大きな温度変化の繰
返し熱負荷が、低温領域であっても高密度微細化素子の
寿命低下の要因となるのでこの点は低温化による寿命延
長効果に対する負の効果として考慮の中にいれる必要が
ある。(4)…それらを勘案すれば−50℃まで適用可
能な熱媒体機能を発揮するヒーとパイプが完成しても、
現状では周囲の各種電子部品の耐抵温性が伴わない点も
あり、実用的に有効利用できる温度は−10℃前後であ
る。然し各種電子部品の耐低温特性が改善され、実装技
術が改善されれば発熱素子の低温化は−50℃前後まで
有効利用が可能になることが推定される。その場合は発
熱素子の寿命は少なくも数倍以上10倍程度の延長が保
証され、または大幅な過負荷に耐えられると共に更に数
倍の高密度化または高速度化も可能になることが推定さ
れる。
【0005】このように作動中の半導体発熱素子の温度
を降下せしめる温度制御装置には各種の装置があるが、
ペルチエ効果応用冷却素子の適用は、温度制御が容易な
点、また小型化が可能な点から最も望ましい。然しペル
チエ効果応用冷却素子はその低温面で吸収した熱量を高
温面から効果的に放熱せしめる必要があり、その為には
比較的大きな面積の放熱面が必要となる。またペルチエ
効果応用素子は素子個々は極めて小型、小熱輸送量であ
り、それを集積し、大面積化することにより有効な冷却
効果が得られる。このようであるからペルチエ効果応用
素子を有効に利用する為には、小型小面積の半導体の熱
量を大面積のペルチエ効果応用プレートに拡散伝熱せし
める必要がある。このような理由から通常の温度領域で
はペルチエ効果応用冷却素子の集積プレートを効果的に
応用する為には、温度拡散用プレートヒートパイプを介
在せしめて放熱せしめる事が一般的となっている。然し
0℃〜−50℃の如き低温度で良好に熱量を拡散せしめ
る事の可能なヒートパイプはフロン規制下の現在の冷媒
選択範囲では存在せず、このような低温下で良好に熱媒
体機能を発揮するヒートパイプの出現が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】ヒートパイプはその
温度が作動流体の臨界温度を超えると作動流体は二相流
体としての機能を失なうと共に冷媒作用を全く失い、温
度は急上昇しヒートパイプは破損に至る場合も有る。こ
の事態を避ける為ヒートパイプに対する入力熱量は作動
流体の臨界温度を超えることの無いよう制御される。従
って通常のヒートパイプの到達する上限温度は作動流体
の臨界温度であると考えて良い。現在常用されているヒ
ートパイプの臨界温度は低いものでも+100℃であ
り、上限温度は極めて高い。このような上限温度の高い
ヒートパイプは下限温度も高く、これを−50℃等まで
引き下げる事は容易ではない。
【0007】多少の困難はあってもヒートパイプ制御の
下限温度を0℃〜−50℃まで引き下げる事は冷却技術
的に不可能ではない。然し従来の冷媒選択範囲におい
て、特に昨今の厳しいフロン規制下では、このような低
温でヒートパイプを良好に作動せしめる低沸点冷媒は入
手不可能であり、それに加えてオゾン破壊係数DOP=
0、地球温暖化係数GWT≦300、で且つ毒性ゼロの
如き厳しい規制条件では入手機会は皆無に近いと云え
る。更にこのような極めて低い温度でヒートパイプを作
動せしめる低沸点冷媒は一般的には常温における飽和蒸
気圧、及び臨界圧力が極めて高く、従来構造のヒートパ
イプでは内圧上昇に耐えられない点が大きな問題点であ
った。本願発明は従来型のヒートパイプのこのような問
題点を解決し、機器の信頼性を向上せしめ、実装の更な
る高密度化、素子集積度の更なる高密度化にも対応する
事を可能ならしめる。
【0008】
【問題点を解決する為の手段】問題点解決の為の手段と
しての本願発明の低温用蛇行細管ヒートパイプの基本的
な構造は以下の通りである。図1、図2は本願発明の基
本的な構造を示す説明図であり、図1は蛇行細管ヒート
パイプ1−1、図2はループ型蛇行細径トンネルヒート
パイプ1−2を内蔵したプレートヒートパイプ1であ
る。図においては受熱部、と放熱部は図示を省略してあ
る。省略してある理由はヒートパイプはそのどの部分を
受熱部としても、放熱部としても適用することが可能で
あり作動させることが出来ることによる。然しヒートパ
イプ全体としては一部を受熱部として受熱せしめる場合
は他の一部に放熱部を設けて温度の平衡を保つ必要があ
ることは当然であり、ヒートパイプの作動流体の温度を
常に臨界温度以下に保持せしめる必要があることも公知
当然の技術である。図1において2,3は夫々液相作動
流体、気相作動流体である。受熱部と放熱部を有するコ
ンテナ内の作動流体2、3の平均温度は作動流体2,3
の臨界温度を超えることの無いよう入力熱量が制御され
てある。蛇行細管ヒートパイプ1−1または蛇行細径ト
ンネルヒートパイプ1−2を内蔵するプレートヒートパ
イプ1において、蛇行細管コンテナはその所定の部分が
アキュムレータとして構成されてあるか、蛇行細管コン
テナと細管5−2により連結されてある小型のアキュム
レータタンク4−1が併設されて構成されてあるか何れ
かの構造になっている。図1に例示の作動流体2,3は
臨界温度+50℃以下、臨界圧力50Kg/cm
上、沸点0℃以下の凝縮性二相流体であり、アキュムレ
ータ温度は常に作動流体の臨界温度よりは低く作動流体
温度よりは高い温度に制御されてあることを特徴として
いる。また本実施例に云う蛇行細管ヒートパイプは蛇行
細管コンテナの両端末が連結されて作動流体が連通自在
であるように構成されてあり、蛇行回数2回(単ルー
プ)を最小蛇行回数とするループ型蛇行細管ヒートパイ
プ、及び蛇行細管コンテナの両端末が封止閉塞されであ
る非ループ型蛇行細管ヒートパイプの両タイプを含むも
のである。図3には蛇行回数2回のループ型蛇行細管ヒ
ートパイプの例を示してある。
【0009】
【作用】1、ヒートパイプが蛇行細管ヒートパイプであ
ることの作用 従来型のヒートパイプの場合、作動流体の飽和蒸気圧に
耐え得る内圧強度は一般的には20Kg/cmが限界
であった。それに対して蛇行細管ヒートパイプは管径が
細いので耐圧強度が高く、内径2mmの場合少なくも内
圧100Kg/cmに耐える強度がある。更に内径を
1mm、0.5mm等に細くし、管の内壁面を無欠陥状
態に形成する事で内圧200Kg/cmに耐えるよう
に構成する事も可能である。これは臨界圧力の極めて高
い、飽和蒸気圧の極めて高い作動流体の適用を可能に
し、また充分に沸点の低い作動流体の適用を可能にし、
本願発明の基本構造を提供する。またこれは管外径を1
mm以下とし、またはプレート厚さを1mm以下と細径
化せしめても、細管内圧力損失に耐えて良好に作動する
ヒートパイプの提供を可能にし、蛇行細管ヒートパイプ
及びこれを内蔵するプレートヒートパイプの小型化、薄
型化、軽量化などに大きく貢献する。更に蛇行細管ヒー
トパイプは作動液の軸方向振動を熱輸送の主たる熱輸送
原理としているから、その熱輸送性能には重力依存性が
極めて少なく、即ち保持姿勢依存性が極めて少なく、ト
ップヒートモードでも優れた熱輸送性能を発揮するすぐ
れた機能を有する。更にまたその作動中は蛇行により形
成される直管部群の各細管ヒートパイプ内の気相作動液
の圧縮性と弾性は隣接する各細管ヒートパイプに対し
て、アキュムレータとしての機能を発揮し、その優れた
機能を蛇行細管ヒートパイプに付与する。即ち蛇行細管
ヒートパイプは小型アキュムレータ群を備えたヒートパ
イプであると云える。
【0010】2、作動流体の臨界温度が+50℃以下で
あることの作用 臨界温度はその温度以上にはヒートパイプ温度を上昇さ
せるべきではない限界の温度である。従って制御技術上
の余裕を考慮すればヒートパイプは+45℃以上には温
度上昇しないよう制御される。ペルチエ効果応用素子の
如き強制冷却手段の温度降下能力は+50℃前後である
から、+45℃に制御されたヒートパイプを更に強制冷
却することにより、このヒートパイプの制御領域の最低
温度が−5℃になることを意味する。これは冷却出発点
を+20℃とした場合、発熱素子温度を−30℃まで冷
却することが可能になることをも意味する。即ちこの蛇
行細管ヒートパイプの熱媒能力は低沸点作動液の機能を
フルに活用し、半導体素子を極低温まで冷却する事を可
能にする。この作用は本願発明における最も重要な作用
である。
【0011】3、作動が流体の臨界圧力が50Kg/c
以上であることの作用 蛇行細管ヒートパイプは受熱部における作動流体の核沸
騰に起因する作動流体の軸方向振動により熱量を輸送す
るから、臨界圧力が高い(即ち飽和蒸気圧が高い)ほど
高性能を発揮させることが可能である。一般に低温用ヒ
ートパイプを低温に保持した場合、ヒートパイプの活性
が大幅に低下し熱輸送性能が大幅に低下するが、低温に
おける飽和蒸気圧が充分に高い場合は活性低下が少な
く、大きな低温熱輸送能力が維持される。一般に臨界圧
力の高い冷媒は低温時の飽和蒸気圧も高いので低温熱輸
送能力も大きいことが期待される。。
【0012】4、作動流体の沸点が0℃以下(但し飽和
蒸気圧にて)であることの作用。 蛇行細管ヒートパイプは作動流体の核沸騰に起因する軸
方向振動を主たる熱輸送のエネルギー源として作動す
る。従って沸点が−30℃である作動流体を適用すれば
本願発明のヒートパイプは−30℃で作動することを意
味する。従って本願発明の低温用蛇行細管ヒートパイプ
は−30℃から臨界温度+50℃の間の広範囲な作動領
域を有する事になる。
【0013】5、アキュムレータの作用 蛇行細管ヒートパイプは臨界温度近くになると作動が不
安定になる。これは蛇行細管ヒートパイプが作動流体の
核沸騰により発生する軸方向振動を熱輸送の主たる基本
原理としており、細管内作動流体温度が振動に対応して
常に振動的変動をしていることに起因して、その変動波
の高温側の一部が臨界温度に達した場合、その部分の作
動流体が二相流体としての機能を失い、即ち蛇行細管ヒ
ートパイプが部分的に、且つ間欠的にヒートパイプとし
ての機能を失うと共に作動流体の振動状態が不安定にな
ることであると思われる。アキュムレータはこのことに
よる不安定な温度変化、即ち飽和蒸気圧の不安定な変化
を、アキュムレータ内蒸気の圧縮性により吸収し、飽和
蒸気圧による作動流体の振動を安定化せしめ、温度の振
動的変化を安定化せしめ、熱輸送状態をも安定化せしめ
る作用を発揮する。これは作動流体温度が臨界温度を部
分的または間欠的に超えて振動しても、それによる間欠
的な圧力急上昇を吸収して蛇行細管ヒートパイプの作動
を、安定化せしめる作用を発揮する。この安定化作用は
作動流体の振動エネルギーを吸収することを意味するも
のではなく、振動波形の異常突出部のみを吸収するよう
にアキュムレータ内の温度及び圧力は制御される。アキ
ュムレータの他の作用としてアキュムレータ内の高圧気
相流体の圧縮性と弾性により蛇行細管ヒートパイプの軸
方向振動を増幅せしめる作用もあり、これにより熱輸送
性能が大幅に向上する。
【0014】従来アキュムレータは逆止弁と組合わせて
ループ型細管ヒートパイプの作動流体循環手段として適
用するのが通例であった。これに対して本願発明におけ
るアキュムレータは蛇行細管ヒートパイプの作動流体振
動作用とアキュムレータ内高圧気相流体の圧縮性による
弾性振動作用との相互作用による振動補完と増幅作用を
目的とするもので従来のアキュムレータとは作用目的を
全く異にする新規なアキュムレータ有効利用手段であ
る。更にアキュムレータの他の作用として、何らかの突
発的理由により蛇行細管ヒートパイプの温度が臨界温度
を超した場合に発生する異常な圧力増加を吸収すること
による細管コンテナの変形や破損を防止する安全装置と
しての機能をも発揮する。またアキュムレータは本願発
明の蛇行細管ヒートパイプの姿勢依存性を大幅に改善し
て、トップヒートモード時とボトムヒートモード時の熱
輸送性能差を殆ど無くする優れた作用がある。蛇行細管
ヒートとパイプにおいては蛇行により形成される直管部
群の各直管は隣接する各直管と相互にアキュムレータと
しての作用を発揮する機能を備えており、これが蛇行細
管ヒートパイプの優れた性能を保証している。これに対
して、アキュムレータとして特化設計された部分が付加
されることにより、その活性は極低温においても衰える
事が無いので本願発明の、蛇行細管ヒートパイプの熱輸
送性能は更に大幅に向上する。
【0015】6、総合的作用 問題点解決の為の手段に含まれる各種の条件は、従来の
低温用作動流体の選択範囲を広く拡大せしめ、低温用蛇
行細管ヒートパイプの作動流体として新規な各種作動流
体の適用を可能ならしめる。特に放熱手段として適用の
容易なペルチエ効果応用冷却手段を適用して、極低温の
沸点を有する作動流体の適用を可能ならしめる。これは
本願発明の蛇行細管ヒートパイプの適用により、併用さ
れる半導体素子の信頼性を高め、寿命を延長させ、同一
素子に適用可能な熱量範囲を拡大せしめ、更に素子の小
型化、高密度化、クロック周波数を増加させ動作速度を
向上させる等半導体素子の機能の向上にも大きく寄与す
る。
【0016】
【実施例】[第1実施例] 本第1実施例では作動流体
として二酸化炭素(CO)に着目した。二酸化炭素
(CO)は臨界温度が+31℃と極めて低いことによ
り、僅かな熱入力で忽ち臨界温度に達してしまうので通
常のヒートパイプには作動流体として適用する事が出来
なかった。また臨界圧力が72.8気圧と極めて高く、
従って各適用温度における飽和蒸気圧も従来のヒートパ
イプ作動流体に比較して約2倍前後にも達するので、通
常のコンテナ構造では強度が内圧に耐える事が出来ずヒ
ートパイプの作動流体として適用出来なかった。本実施
例では二酸化炭素の物性の、従来問題点とされてきた点
を利点として活用する逆転の発想により従来型ヒートパ
イプでは実現不可能とされてきた極低温用のヒートパイ
プを完成せしめた。
【0017】第1実施例はこれら図1、図2に例示のヒ
ートパイプの作動流体として二酸化炭素を封入した実施
例である。図において2は液相作動流体、3は気相作動
流体であって、第1実施例では夫々液相二酸化炭素及び
気相二酸化炭素である。二酸化炭素COの物性は問題
点を解決する為の手段の項で述べた低温用ヒートパイプ
の作動流体が具備すべき物性条件の総てに良好に適合す
る。臨界温度が+31℃であり沸点が0℃以下である冷
媒であることは、温度差50℃の冷却機能を有する冷却
手段を使用する事により、−20℃以下の低温でも良好
に作動するヒートパイプを提供出来る事を意味する。臨
界圧力が72.8気圧であることは、各温度条件におけ
る飽和蒸気圧が充分に高いことを意味する。これは沸点
が−50℃の如く充分に低くても、充分に高い内圧が維
持され、作動性が良好である事も意味している。一例を
挙げると内圧21Kg/cmにおける沸点は−17.
8℃であり、内圧51.4.Kg/cmにおける沸点
は+15.6℃である。また通常流体の沸点に相当する
三重点は−56.6℃であその時の飽和蒸気圧は4.2
Kg/cmである。この数値は二酸化炭素作動流体を
封入した蛇行細管ヒートパイプは−17.8℃におい
て、HFC134a作動流体を封入した場合の+70℃
における作動と同等に活発に作動する事を示し、+1
5.6℃においてはHFC134a作動流体の9倍も活
発に作動する事を示している。また二酸化炭素はオゾン
破壊係数はゼロであり、地球温暖化係数はHFC134
aの1/1300に過ぎない点が大きな長所である。。
【0018】
【発明の効果】作動流体の選択範囲を低臨界温度、低沸
点、に重点をおく事に変更した事により、選択範囲が拡
大され、従来適用不可能とされてきた多くの二相凝縮性
流体が使用出来る事になった。特に環境破壊係数が極め
て小さい二酸化炭素が適用可能になった効果は大きなも
のであった。、二酸化炭素は昇華性を有するから固相、
液相、気相が共存する三重点を有し、その温度は−5
6.6℃であり、その時の圧力は4.2Kg/cm
ある。二酸化炭素を作動流体として適用したヒートパイ
プは三重点以上の温度で作動する。例えば−50℃の低
温でも本願発明の低温用蛇行細管ヒートパイプは良好に
作動する。本願発明の低温用蛇行細管ヒートパイプは従
来不可能とされてきた極低温における良好な熱媒体作用
を発揮するから、低温温度制御装置の適用が可能にな
り、これにより作動中の半導体素子の極低温化が可能に
なり、その寿命は少なくも数倍以上10倍程度の延長が
保証され、または大幅な過負荷に耐えられると共に2〜
3倍の高密度化または高速度化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の低温用蛇行蛇行細管ヒートパイプの
構造の一例を示す説明図である。。
【図2】本願発明の低温用蛇行蛇行細管ヒートパイプの
構造の他の一例であるループ型蛇行細径トンネルヒート
パイプを内蔵したプレートヒートパイプの説明図であ
る。
【図3】本願発明の低温用ループ型蛇行蛇行細管ヒート
パイプの構造の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 プレートヒートパイプ 1−1 蛇行細管ヒートパイプ 2 液相作動流体 3 気相作動流体 3−1 高温作動流体 4−1 アキュムレータタンク 4−2 アキュムレータタンク 5−1 連結細管 5−2 連結細管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受熱部と放熱部を有するコンテナ内の作
    動流体の平均温度が作動流体の臨界温度を超えることの
    無いよう入力熱量が制御されてある蛇行細管ヒートパイ
    プまたは蛇行細管ヒートパイプを内蔵するプレートヒー
    トパイプにおいて、蛇行細管コンテナの所定の部分がア
    キュムレータとして作用するよう構成されてあるか、蛇
    行細管コンテナと細管により連結されてある小型のアキ
    ュムレータが併設されて構成されてあるかの何れかであ
    り、蛇行細管コンテナ内には臨界温度+50℃以下、臨
    界圧力50Kg/cm以上、沸点0℃以下の二相凝縮
    性流体が作動流体として封入封止されてあり、アキュム
    レータは常に作動流体の臨界温度よりは低く且つ作動流
    体温度よりは高い温度に制御されてあることを特徴とす
    る低温用蛇行細管ヒートパイプ。
  2. 【請求項2】 二相凝縮性作動流体として二酸化炭素が
    適用されてある事を特徴とする請求項1に記載の低温用
    蛇行細管ヒートパイプ。
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