JP2002015452A - 光学ヘッド - Google Patents

光学ヘッド

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JP2002015452A
JP2002015452A JP2000192266A JP2000192266A JP2002015452A JP 2002015452 A JP2002015452 A JP 2002015452A JP 2000192266 A JP2000192266 A JP 2000192266A JP 2000192266 A JP2000192266 A JP 2000192266A JP 2002015452 A JP2002015452 A JP 2002015452A
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JP2000192266A
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English (en)
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Buncho Yamazaki
文朝 山崎
Akihiro Arai
昭浩 荒井
Hideki Aiko
秀樹 愛甲
Toru Nakamura
徹 中村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の光学的超解像は、光学ヘッドの光束中
に、固定された別部材で遮光領域を設けており、対物レ
ンズの移動により、有効光束中の遮光領域の位置が相対
的に変化し、光スポットの大きさや形状が変化するとい
う課題があった。 【解決手段】 対物レンズ4の少なくとも1つの表面略
中央に、前記対物レンズの有効径よりも小さい遮光領域
10を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、瞳関数変形手段に
より、レーザ光の瞳関数を変形させて微細スポットによ
る記録または再生を行う光ディスク装置に利用可能な、
光学ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ光を用いる情報記録媒体(以下、
単に光ディスクという)は、種々の分野で利用されてい
る。光ディスクは、基板に記録層が設けられている。半
導体レーザから出射されたレーザ光は、対物レンズを介
し集光されて記録層に照射され、これにより記録層にマ
ークを形成して情報の記録等が行われ、またその反射光
から情報の再生が行われている。今日、この様な光ディ
スクに対して記録できる情報の高密度化が求められてい
る。
【0003】一般に、記録層に照射されるレーザスポッ
トのスポット径は、主に対物レンズの開口数NAに反比
例し、レーザの波長に比例する。この様な観点から、光
ディスクに対して記録/再生を行う光学ヘッドにおい
て、レーザ光の瞳関数を変化させて超解像効果を起こさ
せることにより、超解像スポットのスポット径が、超解
像効果を起こさない場合のレーザスポットのスポット径
より小さくなることを利用して、高密度記録を行えるよ
うにする提案がなされている。
【0004】図14は、例えば、対物レンズの入射瞳の
中央部の光強度を低下させて集光した際の光強度分布を
示したものである。この様に瞳関数を変化させることは
アポダイゼーションと呼ばれている。
【0005】従来のアポダイゼーションは、特開平10
−320820号公報に記載されたものが知られてい
る。図15に従来の光学ヘッドの構造を示しており、レ
ーザ光を出射する半導体レーザ101、レーザ光の中央
一部分を遮光する瞳関数変形手段である遮光領域11
0、レーザ光を収束して平行光にするコリメートレンズ
102、入射したレーザ光の偏光状態により、前記レー
ザ光を透過または反射する偏光ビームスプリッタ10
3、レーザ光を集光して光ディスク105の記録層10
6にレーザスポットを形成する対物レンズ104、反射
光を受光して再生信号およびサーボ信号を出力する検出
光学系107等を有している。
【0006】半導体レーザ101から出射されたレーザ
光は、遮光領域110でその中央部分の一部が遮光さ
れ、コリメートレンズ102により平行光に集束され
る。その後、レーザ光は偏光ビームスプリッタ103を
透過し、対物レンズ104に入射し、光ディスク105
の記録層106にレーザスポットが形成される。前記対
物レンズ104に入射するレーザ光の中央部が遮光領域
110で遮光されているために、記録層106に形成さ
れるレーザスポットは通常のスポット径より小さい超解
像スポットとなっている。
【0007】一方、記録層106で反射されたレーザ光
は、対物レンズ104に戻り平行光となって偏光ビーム
スプリッタ103に入射する。レーザ光の偏光方向によ
り、偏光ビームスプリッタ103で反射されて光路分離
が行われ、検出光学系107に入射する。これにより再
生信号およびサーボ信号が検出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成においては遮光領域110が対物レンズ104と別部
材で構成されているため、光ディスク105の偏心に追
従する光学ヘッドのトラッキング動作時に、対物レンズ
104が光ディスク105の半径方向に移動して、対物
レンズ104の有効領域に対する遮光領域110の位置
が相対的に変化し、レーザスポットの形状や大きさが変
化するという課題がある。
【0009】本発明はアポダイゼーションによりレーザ
スポットを微細化する際に、上記トラッキング動作時の
対物レンズ移動によるスポットの形状や大きさの変化を
抑制し、微小スポットを安定して得ることができる光学
ヘッドを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、請求項1記載の光学ヘッドは、光源と、前記光源か
ら出射された光線を情報記録媒体に集光する対物レンズ
と、前記情報記録媒体からの反射光を検出する検出手段
とを具備し、前記対物レンズの少なくとも1つの表面略
中央に、前記対物レンズの有効径よりも小さい遮光領域
を設けたことを特徴としている。
【0011】請求項2記載の光学ヘッドは、前記遮光領
域は、前記情報記録媒体のトラックに平行な略帯状であ
ることを特徴としている。
【0012】請求項3記載の光学ヘッドは、前記遮光領
域は、前記情報記録媒体のトラックに平行な略帯状の遮
光領域であり、前記対物レンズの有効直径をD、前記略
帯状の遮光領域における前記情報記録媒体の半径方向の
幅をWとして、WをDで除して算出されるW/Dが、
(数4)を満たすことを特徴としている。
【0013】 0.05≦W/D≦0.15 (数4) 請求項4記載の光学ヘッドは、前記遮光領域は、0次回
折光の回折効率が略0の回折格子であることを特徴とし
ている。
【0014】請求項5記載の光学ヘッドは、前記遮光領
域は、前記光源から出射された光線を反射する光反射面
であり、前記光反射面からの反射光を用いて、前記対物
レンズの位置を検出する対物レンズ位置検出手段を具備
したことを特徴としている。
【0015】また、請求項6記載の光学ヘッドは、光源
と、前記光源から出射された光線を情報記録媒体に集光
する対物レンズと、前記情報記録媒体からの反射光を検
出する検出手段とを具備し、前記対物レンズの少なくと
も1つの表面略中央に、前記対物レンズの有効径よりも
小さく、0次回折光の回折効率Tとして、(数5)を満
たす回折格子を形成したことを特徴としている。
【0016】0.2≦T≦0.6 (数5) 請求項7記載の光学ヘッドは、前記回折格子は、前記情
報記録媒体のトラックに平行な略帯状であることを特徴
としている。
【0017】請求項8記載の光学ヘッドは、前記回折格
子は、前記情報記録媒体のトラックに平行な略帯状の回
折格子であり、前記0次回折光の回折効率をT、前記対
物レンズの有効直径をD、前記略帯状の回折格子におけ
る前記情報記録媒体の半径方向の幅をWとして、WをD
で除して算出されるW/Dが、(数6)を満たすことを
特徴としている。
【0018】 0.7T≦W/D≦1.3T (数6) また、請求項9記載の光学ヘッドは、光源と、前記光源
から出射された光線を情報記録媒体に集光する対物レン
ズと、前記情報記録媒体からの反射光を検出する検出手
段とを具備し、前記対物レンズの少なくとも1つの表面
略中央に、前記対物レンズの有効径よりも小さく、透過
率Tとして、(数5)を満たす光透過領域を形成したこ
とを特徴としている。
【0019】請求項10記載の光学ヘッドは、前記光透
過領域は、前記情報記録媒体のトラックに平行な略帯状
であることを特徴としている。
【0020】請求項11記載の光学ヘッドは、前記光透
過領域は、前記情報記録媒体のトラックに平行な略帯状
の光透過領域であり、透過率をT、前記対物レンズの有
効直径をD、前記略帯状の光透過領域における前記情報
記録媒体の半径方向の幅をWとして、WをDで除して算
出されるW/Dが、(数6)を満たすことを特徴として
いる。
【0021】請求項12記載の光学ヘッドは、前記光透
過領域は、前記光源から出射された光線の一部は透過
し、一部を反射する光反射面であり、前記光反射面から
の反射光を用いて、前記対物レンズの位置を検出する対
物レンズ位置検出手段を具備したことを特徴としてい
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図13を用いて説明する。
【0023】(実施の形態1)図1は本発明の一実施の
形態を示し、図1において1は半導体レーザ、2はコリ
メートレンズ、3は偏光ビームスプリッタ、4は対物レ
ンズ、5は光ディスク、6は記録層、7は検出光学系、
10は遮光領域である。図2に示すように遮光領域10
は、対物レンズ4の有効領域略中央に、例えば、蒸着で
形成された光吸収膜コーティングにより設けられてい
る。
【0024】以上のように構成されたに光学ヘッドにつ
いて、以下その動作を述べる。半導体レーザ1から出射
されたレーザ光は、コリメートレンズ2により平行光に
集束され、偏光ビームスプリッタ3を透過する。その
後、対物レンズ4に入射し、光ディスク5の記録層6に
レーザスポットが形成される。ここで、レーザ光の中央
部が遮光領域10で遮光されているために、記録層6に
形成されるレーザスポットは通常のスポット径よりも小
さい超解像スポットとなっている。
【0025】一方、記録層6で反射されたレーザ光は、
対物レンズ4に戻り平行光となって偏光ビームスプリッ
タ3に入射する。レーザ光の偏光方向により、偏光ビー
ムスプリッタ3で反射されて光路分離が行われ、検出光
学系7に入射する。
【0026】ここで、検出光学系7に入射したレーザ光
によるサーボ信号を用いて、対物レンズ4を2軸方向に
駆動することにより、光ディスク5の面振れ、偏心に追
従する。すなわち、対物レンズ4をレーザ光の光軸方向
に駆動することにより光ディスク5の面振れに追従す
る、いわゆるフォーカス動作を行い、対物レンズ4を光
ディスク5の半径方向に駆動することにより偏心に追従
する、いわゆるトラッキング動作を行う。
【0027】なお、光ディスク5の偏心に追従する光学
ヘッドのトラッキング動作により、対物レンズ4の移動
が生じても、以下のようにレーザスポットに対する遮光
領域10の相対的な位置は変化しない。これを図3を用
いて説明する。図3(a)は従来の構成を示したもので
あり、遮光領域110を、対物レンズ104とは別に設
けている。一方、図3(b)は本実施の形態における構
成を示したもので、対物レンズ4に一体に形成された遮
光領域10を有する。
【0028】図3(a)の場合は、光学ヘッドのトラッ
キング動作時の対物レンズ104の移動により、対物レ
ンズ104と遮光領域110の相対位置関係がずれる。
従って、レーザ光の必要光束に対して本来の位置とは異
なる箇所に対して遮光を行うため、所望のレーザスポッ
トを得ることができない。
【0029】しかし、図3(b)の場合は、光学ヘッド
のトラッキング動作時の対物レンズ4の移動によっても
遮光領域10の相対位置関係は保たれるため、レーザ光
の必要光束に対して本来の位置は変わらず、常に所望の
レーザスポットを得ることができる。
【0030】よって、遮光領域10を対物レンズ4に一
体に設けたことにより、レーザスポットの大きさや形状
の変化は抑制され、常に安定した超解像スポットを得る
ことができる。
【0031】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2を示す。なお、実施の形態1と同一構成に関しては、
同一符号を用いて説明を省略する。図4に示すように、
対物レンズ4の有効領域に対して、光ディスク5の半径
方向に直角、すなわちトラック方向に平行な略帯状の遮
光領域11が、例えば、蒸着で形成された光吸収膜コー
ティングにより設けられている。
【0032】遮光領域11は光ディスク5の半径方向の
みのアポダイゼーションとなるため、図5に示すように
半径方向のみ超解像効果によりスポット径が小さくな
る。ここで、光ディスクの高密度化により半径方向のト
ラックピッチが小さくなると、記録時にレーザスポット
の熱の作用で、隣接トラックの信号を消してしまう、い
わゆるクロスイレースの問題が発生する。しかし、本実
施の形態に示した構成では、光ディスク半径方向のスポ
ット径を小さくしているため、クロスイレースの低減に
非常に有効である。一方、トラック方向には超解像効果
を起こさないため、トラック方向にサイドローブは形成
されず、符号間干渉を抑制することができる。
【0033】さらに実施の形態1で示したように、光学
ヘッドのトラッキング動作により、対物レンズ4の移動
が生じても、レーザスポットに対する遮光領域11の相
対的な位置は変化しないため、レーザスポットの大きさ
や形状の変化は抑制され、常に安定した超解像スポット
を得ることができる。
【0034】ここで、図4に示すように、対物レンズ4
の有効直径をD、遮光領域のディスク半径方向の幅をW
とした場合、WをDで除して算出されるW/Dを変化さ
せたときのスポット径、および、メインのレーザスポッ
トのピーク強度に対する、サイドローブのピーク強度の
割合を、対物レンズ開口数NA=0.65、レーザ波長
λ=660nmの条件の下、計算した結果が図6であ
る。
【0035】図6から明らかなように、W/Dを大きく
することで半径方向のスポット径は小さくなるが、サイ
ドローブのピーク強度が大きくなり、またトラック方向
のスポット径も大きくなる。サイドローブのピーク強度
が大きくなると、隣接するトラックの信号を読みとる、
いわゆるクロストークが発生し、トラック方向のスポッ
ト径が大きくなると、光ディスク信号再生時の分解能が
低下する。従って、W/Dを必要以上に大きくすること
は好ましくない。従って、図6より、半径方向のスポッ
ト径を5%以上低減し、かつ、トラック方向のスポット
径を5%以上増大させない、実用上のW/Dの範囲とし
ては、(数7)が望ましい。
【0036】 0.05≦W/D≦0.15 (数7) この範囲においては、メインのレーザスポットのピーク
強度に対する、サイドローブのピーク強度の割合は20
%以下となる。
【0037】なお、実施の形態1および2においては、
遮光領域を蒸着による光吸収膜コーティングで設けた場
合について述べたが、遮光領域のシルク印刷や、0次回
折光の回折効率が略0の回折格子を形成することにより
遮光領域を設けた場合等についても、同様の効果が得ら
れることは言うまでもない。
【0038】ここで、回折格子は、例えば、樹脂製の対
物レンズの製造課程において、一体成形することが可能
である。すなわち、0次回折光の回折効率が略0の回折
格子を形成することで遮光領域を設けた場合には、超解
像効果を付加させるための特別な行程が不要となる。
【0039】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3を示す。なお、実施の形態1、2と同一構成に関して
は、同一符号を用いて、説明を省略する。図7に示すよ
うに、対物レンズ4の有効領域略中央に、0次回折光の
回折効率Tの回折格子12が一体に構成されている。こ
こで、レーザ光の一部が回折格子12で回折されている
ために、記録層6に形成されるレーザスポットは通常の
スポット径よりも小さい超解像スポットとなっている。
回折格子12は、例えば、樹脂製の対物レンズ4の製造
課程において、一体成形することが可能である。すなわ
ち、超解像効果を付加させるための特別な行程が不要と
なる。
【0040】さらに実施の形態1で示したように、光学
ヘッドのトラッキング動作により、対物レンズ4の移動
が生じても、レーザスポットに対する回折格子12の相
対的な位置は変化しないため、レーザスポットの大きさ
や形状の変化は抑制され、常に安定した超解像スポット
を得ることができる。
【0041】また、実施の形態2で示したように、回折
格子12を対物レンズ4の有効領域に対して、光ディス
ク5のトラック方向に平行な略帯状とすることで、光デ
ィスク半径方向のスポット径を小さくでき、前記クロス
イレースの低減が図れるとともに、トラック方向には超
解像効果を起こさないため、トラック方向のサイドロー
ブによるレーザスポットは形成されず、符号間干渉を抑
制できる。
【0042】ここで回折格子12は、0次回折光の回折
効率Tを任意に決定することができるものである。0次
回折光の回折効率T=0、0.2、0.4、0.6にお
いて、対物レンズの有効直径をD、遮光領域のディスク
半径方向の幅をWとした場合、W/Dを変化させたとき
のスポット径、および、メインのレーザスポットのピー
ク強度に対する、サイドローブのピーク強度の割合を、
対物レンズ開口数NA=0.65、レーザ波長λ=66
0nmの条件の下、計算した結果を図8および図9に示
す。
【0043】図8より、0次回折光の回折効率Tを大き
くした場合、所望のスポット径を得るためには、W/D
を大きくすればよい。例えば、回折効率T=0、W/D
=0.1の場合と同等の半径方向のスポット径を得るた
めに、回折効率T=0.2の場合はW/D=0.25、
回折効率T=0.4の場合は、W/D=0.5にすれば
よい。
【0044】ここで図9より、0次回折光の回折効率T
が大きいほど、つまり、回折効率T=0、W/D=0.
1の場合より、回折効率T=0.2、W/D=0.2
5、あるいは、回折効率T=0.4、W/D=0.5の
場合の方が、サイドローブのピーク強度を抑制できる。
すなわち、メインのレーザスポットのピーク強度低下が
抑制されるので、光ディスクに対する信号記録パワーの
増加を抑えることができる。
【0045】図8および図9より、所定の回折効率Tに
おいて、スポット径の低減に効果があり、かつ、サイド
ローブのピーク強度を増大させないようなW/Dの値
は、回折効率Tの値とほぼ等しくなっていることがわか
る。なお、半径方向のスポット径を5%以上低減し、か
つ、メインのレーザスポットのピーク強度に対する、サ
イドローブのピーク強度の割合が10%以下となる、実
用上の回折格子12の0次回折光の回折効率Tの範囲と
しては、(数8)を満たし、その場合、W/Dの範囲と
しては、(数9)を満たすことが望ましい。
【0046】 0.2≦T≦0.6 (数8) 0.7T≦W/D≦1.3T (数9) ここで、本実施の形態に用いられる回折格子は、格子領
域と格子外領域の平均位相差を0とすることが重要であ
る。図10は、回折格子12の断面を示しており、図1
0(a)は位相差あり、図10(b)は位相差なしの場
合である。図10(a)のように、格子領域と格子外領
域の平均位相差が0でない場合は、サイドローブのピー
ク強度が増大するなどの弊害が生じる。
【0047】なお、実施の形態3においては、0次回折
光の回折効率Tが(数8)を満たす回折格子を用いた場
合について述べたが、透過率Tが(数8)を満たす光透
過領域、例えば、蒸着で形成された光半透過膜等を用い
ても、同様の効果が得られることは明らかである。
【0048】(実施の形態4)次に本発明の実施の形態
4を示す。図11は本発明の実施の形態4を示し、図1
1において21は半導体レーザ、22はコリメートレン
ズ、23は偏光ビームスプリッタ、24は対物レンズ、
25は光ディスク、26は記録層、27は検出光学系、
28はミラー、29は光検出器、30は反射型回折格
子、31は反射光である。図12に示すように、対物レ
ンズ24の有効領域略中央に、反射型回折格子30が一
体に構成されている。
【0049】以上のように構成されたに光学ヘッドつい
て、以下、図11を用いてその動作を述べる。半導体レ
ーザ21から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ
22により平行光に集束され、偏光ビームスプリッタ2
3を透過する。その後、ミラー28で反射したレーザ光
は対物レンズ24に入射し、光ディスク25の記録層2
6にレーザスポットが形成される。また、光検出器29
は、反射型回折格子30の反射光31を受光できるよう
に配置されている。
【0050】一方、記録層26で反射されたレーザ光
は、対物レンズ24に戻り平行光となって偏光ビームス
プリッタ23に入射する。レーザ光の偏光方向により、
偏光ビームスプリッタ23で反射されて光路分離が行わ
れ、検出光学系27に入射する。ここで、レーザ光の一
部が反射型回折格子30で回折されているために、記録
層26に形成されるレーザスポットは通常のスポット径
よりも小さい超解像スポットとなっている。
【0051】図13(a)に示すように、光検出器29
は光ディスクの半径方向に2分割されており、それぞれ
の受光領域を29aおよび29bとすると、対物レンズ
24が所定の位置にある場合は、反射型回折格子30に
よる反射光31の、受光領域29aに入射する光量と、
受光領域29bに入射する光量は等しくなる。この時、
両者の光量の差動を演算すると0になる。
【0052】ここで、対物レンズ24が、光学ヘッドの
トラッキング動作により光ディスクの半径方向に移動し
た場合、図13(b)に示すように、反射光31の、受
光領域29aと、受光領域29bに入射する光量に差が
生じる。この時、両者の光量の差動を演算することによ
り、対物レンズ24の移動量を検出することができる。
この検出信号を用いることで、対物レンズの位置を制御
することが可能となる。
【0053】また、実施の形態1で示したように、光学
ヘッドのトラッキング動作により、対物レンズ24の移
動が生じても、レーザスポットに対する反射型回折格子
30の相対的な位置は変化しないため、レーザスポット
の大きさや形状の変化は抑制され、常に安定した超解像
スポットを得ることができる。
【0054】さらに、実施の形態2で示したように、反
射型回折格子30を対物レンズ24の有効領域に対し
て、光ディスク25のトラック方向に平行な略帯状とす
ることで、光ディスク半径方向のスポット径を小さくで
き、前記クロスイレースの低減が図れるとともに、トラ
ック方向には超解像効果を起こさないため、トラック方
向のサイドローブは形成されず、符号間干渉を抑制でき
ることは明らかである。
【0055】ここで、実施の形態4においては、対物レ
ンズ上に反射型回折格子を形成した場合について述べた
が、対物レンズ表面に光反射膜を蒸着した場合などにつ
いても、同様の効果が得られる。
【0056】また、対物レンズ表面に透過率Tが(数
8)を満たし、一部は反射する光透過領域、例えば、蒸
着で形成された光半透過膜等を用いることにより、実施
の形態3で示したように、光ディスクの半径方向のスポ
ット径を小さくでき、さらにサイドローブのピーク強度
を抑制できるため、メインのレーザスポットのピーク強
度低下を抑制され、その結果、光ディスクに対する信号
記録パワーの増加を抑えることができる。
【0057】なお、実施の形態1から4においては、図
1に示すような各種光学部品を用いた場合について述べ
たが、対物レンズとして集光ホログラム等を用いた光学
ヘッド、コリメートレンズの不必要な有限光学系の光学
ヘッド、偏光ビームスプリッタの不必要な無偏光光学系
の光学ヘッド、あるいは、光源と光検出器等を一体化し
た各種集積型の光学ヘッド等にも、本発明を適用できる
ことは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光学的超
解像効果による微小スポットを形成するための遮光領域
を、対物レンズの表面に設けることにより、トラッキン
グ動作時の対物レンズ移動によるスポットの大きさや形
状の変化を抑制し、超解像スポットを安定して得ること
ができるという顕著な効果が得られる。また、光ディス
ク半径方向のスポット径を小さくでき、クロスイレース
低減が図れるとともに、トラック方向の符号間干渉を抑
制することができる。さらに、遮光領域からの反射光を
用いて、光学ヘッドに対物レンズ位置検出機能を付加さ
せることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における概略構成図
【図2】本発明の実施の形態1における遮光領域の構成
を示す図
【図3】本発明の実施の形態1における対物レンズと遮
光領域の相対位置関係を示す図
【図4】本発明の実施の形態2における遮光領域の構成
を示す図
【図5】本発明の実施の形態2におけるレーザスポット
を示す図
【図6】本発明の実施の形態2におけるW/Dを変化さ
せたときのスポット径、および、メインのレーザスポッ
トのピーク強度に対するサイドローブのピーク強度の割
合を示す図
【図7】本発明の実施の形態3における遮光領域の構成
を示す図
【図8】本発明の実施の形態3におけるW/Dとスポッ
ト径の関係を示す図
【図9】本発明の実施の形態3におけるW/Dを変化さ
せたときの、メインのレーザスポットのピーク強度に対
するサイドローブのピーク強度の割合を示す図
【図10】本発明の実施の形態3における回折格子の格
子領域と格子外領域の平均位相差を示す図
【図11】本発明の実施の形態4における概略構成図
【図12】本発明の実施の形態4における遮光領域の構
成を示す図
【図13】本発明の実施の形態4における対物レンズと
反射光の位置を示す図
【図14】瞳関数が変化した光を集光した際の光強度分
布を示す図
【図15】従来の光学ヘッドにおける概略構成図
【符号の説明】
1,21,101 半導体レーザ 2,22,102 コリメートレンズ 3,23,103 偏光ビームスプリッタ 4,24,104 対物レンズ 5,25,105 光ディスク 6,26,106 記録層 7,27,107 検出光学系 10,11,110 遮光領域 12 回折格子 29 光検出器 30 反射型回折格子 31 反射光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 愛甲 秀樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中村 徹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H049 AA06 AA16 AA45 AA51 AA57 AA64 2H087 KA13 LA01 NA00 PA01 PA02 PA17 PB01 PB02 QA02 QA05 QA07 QA14 QA21 QA33 QA41 RA41 RA44 RA45 RA46 5D119 AA11 AA22 BA01 DA01 DA05 EB02 EC16 JA44

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、前記光源から出射された光線を
    情報記録媒体に集光する対物レンズと、前記情報記録媒
    体からの反射光を検出する検出手段とを具備し、前記対
    物レンズの少なくとも1つの表面略中央に、前記対物レ
    ンズの有効径よりも小さい遮光領域を設けたことを特徴
    とする光学ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記遮光領域は、前記情報記録媒体のト
    ラックに平行な略帯状であることを特徴とする、請求項
    1記載の光学ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記遮光領域は、前記情報記録媒体のト
    ラックに平行な略帯状の遮光領域であり、前記対物レン
    ズの有効直径をD、前記略帯状の遮光領域における前記
    情報記録媒体の半径方向の幅をWとして、WをDで除し
    て算出されるW/Dが、(数1)を満たすことを特徴と
    する、請求項1記載の光学ヘッド。 0.05≦W/D≦0.15 (数1)
  4. 【請求項4】 前記遮光領域は、0次回折光の回折効率
    が略0の回折格子であることを特徴とする、請求項1か
    ら請求項3のいずれか1項に記載の光学ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記遮光領域は、前記光源から出射され
    た光線を反射する光反射面であり、前記光反射面からの
    反射光を用いて、前記対物レンズの位置を検出する対物
    レンズ位置検出手段を具備したことを特徴とする、請求
    項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学ヘッド。
  6. 【請求項6】 光源と、前記光源から出射された光線を
    情報記録媒体に集光する対物レンズと、前記情報記録媒
    体からの反射光を検出する検出手段とを具備し、前記対
    物レンズの少なくとも1つの表面略中央に、前記対物レ
    ンズの有効径よりも小さく、0次回折光の回折効率Tと
    して、(数2)を満たす回折格子を形成したことを特徴
    とする光学ヘッド。 0.2≦T≦0.6 (数2)
  7. 【請求項7】 前記回折格子は、前記情報記録媒体のト
    ラックに平行な略帯状であることを特徴とする、請求項
    6記載の光学ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記回折格子は、前記情報記録媒体のト
    ラックに平行な略帯状の回折格子であり、前記0次回折
    光の回折効率をT、前記対物レンズの有効直径をD、前
    記略帯状の回折格子における前記情報記録媒体の半径方
    向の幅をWとして、WをDで除して算出されるW/D
    が、(数3)を満たすことを特徴とする、請求項6記載
    の光学ヘッド。 0.7T≦W/D≦1.3T (数3)
  9. 【請求項9】 光源と、前記光源から出射された光線を
    情報記録媒体に集光する対物レンズと、前記情報記録媒
    体からの反射光を検出する検出手段とを具備し、前記対
    物レンズの少なくとも1つの表面略中央に、前記対物レ
    ンズの有効径よりも小さく、透過率Tとして、(数2)
    を満たす光透過領域を形成したことを特徴とする光学ヘ
    ッド。
  10. 【請求項10】 前記光透過領域は、前記情報記録媒体
    のトラックに平行な略帯状であることを特徴とする、請
    求項9記載の光学ヘッド。
  11. 【請求項11】 前記光透過領域は、前記情報記録媒体
    のトラックに平行な略帯状の光透過領域であり、透過率
    をT、前記対物レンズの有効直径をD、前記略帯状の光
    透過領域における前記情報記録媒体の半径方向の幅をW
    として、WをDで除して算出されるW/Dが、(数3)
    を満たすことを特徴とする、請求項9記載の光学ヘッ
    ド。
  12. 【請求項12】 前記光透過領域は、前記光源から出射
    された光線の一部は透過し、一部を反射する光反射面で
    あり、前記光反射面からの反射光を用いて、前記対物レ
    ンズの位置を検出する対物レンズ位置検出手段を具備し
    たことを特徴とする、請求項9から請求項11のいずれ
    か1項に記載の光学ヘッド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003322793A (ja) * 2002-05-08 2003-11-14 Pentax Corp 光ヘッド用対物レンズ
JP2010205411A (ja) * 2007-01-08 2010-09-16 Samsung Electronics Co Ltd 複層ディスクでの層間干渉信号除去ユニットを採用した光ピックアップ装置及び光記録/再生装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003322793A (ja) * 2002-05-08 2003-11-14 Pentax Corp 光ヘッド用対物レンズ
JP2010205411A (ja) * 2007-01-08 2010-09-16 Samsung Electronics Co Ltd 複層ディスクでの層間干渉信号除去ユニットを採用した光ピックアップ装置及び光記録/再生装置

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