JP2002014338A - 液晶表示装置およびその照明装置 - Google Patents

液晶表示装置およびその照明装置

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JP2002014338A
JP2002014338A JP2000194632A JP2000194632A JP2002014338A JP 2002014338 A JP2002014338 A JP 2002014338A JP 2000194632 A JP2000194632 A JP 2000194632A JP 2000194632 A JP2000194632 A JP 2000194632A JP 2002014338 A JP2002014338 A JP 2002014338A
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liquid crystal
light
crystal display
wavelength region
selective reflection
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Application number
JP2000194632A
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English (en)
Inventor
Mitsuyoshi Miyai
三嘉 宮井
Hiroshi Oshitani
宏史 押谷
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示画素と非表示画素における反射光のコン
トラストを大きくして、表示品位の高い液晶表示装置を
提供する。 【解決手段】 本発明は、液晶表示パネルとフロントラ
イトを備えた液晶表示装置において、液晶表示パネル
は、光を所定の反射コントラスト以上で選択反射する選
択波長領域を有し、フロントライトは、選択波長領域に
おいて光強度の極大値を有する光を照明する液晶表示装
置を提供することを目的とする。これにより、表示画素
と非表示画素における反射光のコントラストを大きくし
て、その表示品位を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の光波長域に
ある光を選択的に反射する液晶表示パネルを照明するた
めの照明装置、およびこれを用いた液晶表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やパームトップコンピュ
ータなどの小型で軽量の電子機器の普及が目覚しく、こ
れらの電子機器において反射型液晶表示装置が用いられ
ている。反射型液晶表示装置は、CRT、プラズマディ
スプレイなどの他の表示装置と比較して、消費電力が小
さく、安価で、しかも小型・軽量であるといった優れた
利点を有する表示装置である。
【0003】これまで広く利用されてきた反射型液晶表
示素子は、ネマチック相(例えば、ツイステッドネマチ
ックモードやスーパーツイステッドネマチックモード)
の液晶層を用いて、入射光の互いに直交する光成分に位
相差を与えることにより、光の透過・非透過を選択して
表示する反射型液晶表示素子(以下、「ネマチック式反
射型液晶表示素子」という。)である。このネマチック
式反射型液晶表示素子は、背面に反射板を有し、表示面
に偏光板を有する。このとき、照明された光の半分が偏
光板により吸収され、残り半分の光しか入射光として表
示に寄与しないので、観察者に対して出射される光の強
度は半減する。つまり、表示が暗くなる。また、ネマチ
ック式反射型液晶表示素子は、カラー表示するために、
1枚の液晶表示パネル上の画素を、青色、緑色、および
赤色表示するための画素に3分割しているので、各色を
表示するために反射(出射)する光の強度は、照明され
た光の強度の1/6となる。また、各々の画素上に対応
する色のカラーフィルタを配置しているので、入射光は
カラーフィルタによっても吸収されて、さらに表示が暗
くなる。
【0004】そこで、従来式のネマチック式反射型液晶
表示素子とは異なり、光を選択的に反射するコレステリ
ック相を呈する液晶相を用いた反射型液晶表示素子(以
下、「カイラルネマチック式反射型液晶表示素子」とい
う。)の開発が進められてきた。カイラルネマチック式
液晶表示素子は、固有の光波長域にある光を選択的に反
射する。また、青色、緑色、および赤色に相当する光波
長域にある光を選択的に反射するカイラルネマチック式
液晶表示素子を積層したカイラルネマチック式RGB液
晶表示素子を形成することにより、フルカラーで表示可
能な液晶表示素子を実現することができる。こうして、
このカイラルネマチック式RGB液晶表示素子を用いれ
ば、上述のネマチック式反射型液晶表示素子には必要で
あった偏光板やカラーフィルタを省略することができ
る。したがって、偏光板やカラーフィルタにより入射光
が吸収されることを防止できるので、照明される光に対
して、表示に寄与する光の比率を大きくして、明るい表
示を実現することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コレス
テリック相を呈する液晶材料は、プレーナ配列状態にあ
るとき、任意の可視光波長を有する光を一様に反射する
のではなく、固有の光波長領域にある光を選択的に反射
する。液晶材料は、例えば、緑色可視光の波長領域にあ
る光を選択的に反射する。つまり、緑色可視光を他の色
に比べて強く反射する。また、液晶材料によって反射さ
れる光の反射率(以下、「液晶反射率」という。)は、
後述するように、光波長に依存した実質的なガウス分布
上の関数値で与えられる。
【0006】このように、カイラルネマチック式液晶表
示素子は、選択反射特性を有する。換言すると、緑色に
相当する光波長領域の光を主に選択反射する緑色液晶表
示パネルは、青色および赤色に相当する光波長領域にお
いて、極めて低い液晶反射率を有する。同様に、青色に
相当する光波長領域の光を主に選択反射する青色液晶表
示パネルは、緑色に相当する光波長領域において、比較
的に低い液晶反射率を有し、赤色相当する光波長領域に
おいては、ほとんど光を反射しない。さらに、赤色に相
当する光波長領域の光を主に選択反射する赤色液晶表示
パネルは、青色および緑色に相当する光波長領域におい
て、極めて低い液晶反射率を有する。
【0007】このように、カイラルネマチック式液晶表
示素子は、選択反射波長特性を有するために、照明され
る光の波長によっては、表示画素において反射される光
強度が非常に弱くなり、あるいは非表示画素からの光反
射が強くなり、表示画素と非表示画素の間における反射
光の強弱(コントラスト)が極端に小さくなる。また、
液晶で反射されない光が光吸収層に到達するまでに、透
明電極、配向膜、絶縁層などにおいて部分的に反射さ
れ、結果的にコントラストを低下させている。反射光の
コントラストが小さくなると、液晶表示パネルとしての
表示品位は低下する。
【0008】また、プレーナ配列状態の液晶材料は、右
円偏光光または左円偏光光のいずれか一方のみを反射し
他方を透過する。このため、選択反射されない右または
左円偏光光が、透明電極、配向膜、絶縁層などにおいて
部分的に反射されてしまい、コントラストを低下させる
原因になっている。
【0009】そこで本発明は、表示画素と非表示画素か
らの反射光のコントラストが所定の値より大きくなるよ
うな光波長を有する光を液晶表示パネルに照明すること
により、表示品位の高い液晶表示装置、およびこの液晶
表示装置に用いられる照明装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、入射光を所定の波長領域において選択反射すること
により表示を行う液晶表示素子と、液晶表示素子が選択
反射を行う選択反射波長領域内に光強度の極大値を有す
る光を、液晶表示素子の観察側から照射するためのフロ
ントライトとを備えた液晶表示装置を提供する。
【0011】請求項2に記載の本発明は、入射光を所定
の波長領域において選択反射することにより表示を行う
液晶層を複数積層してなる液晶表示素子と、各液晶層が
選択反射を行う選択反射波長領域のうち少なくとも1つ
の波長領域内に光強度の極大値を有する光を、液晶表示
素子の観察側から照射するためのフロントライトとを備
えた液晶表示装置を提供する。
【0012】請求項3に記載の本発明は、前記複数の液
晶層には、互いに選択反射波長領域が異なる少くとも2
つの液晶層が含まれる。
【0013】請求項4に記載の本発明において、前記フ
ロントライトの照射光は、複数の液晶層の選択反射波長
領域内にそれぞれ光強度の極大値を有する。
【0014】請求項5に記載の本発明において、前記フ
ロントライトの照射光は、すべての液晶層の選択反射波
長領域内にそれぞれ光強度の極大値を有する。
【0015】請求項6に記載の本発明は、前記液晶層に
は、少なくとも青色の選択反射を行う青色表示用液晶
層、緑色の選択反射を行う緑色表示用液晶層、および赤
色の選択反射を行う赤色表示用液晶層が含まれる。
【0016】請求項7に記載の本発明において、前記選
択反射波長領域は、選択反射状態における光反射率の、
非選択反射状態における光反射率に対する比で表される
コントラストが2以上となる波長領域である。
【0017】請求項8に記載の本発明において、前記選
択反射波長領域は、選択反射状態における光反射率の、
非選択反射状態における光反射率に対する比で表される
コントラストが5以上となる波長領域である。
【0018】請求項9に記載の本発明は、前記液晶表示
素子の背面に光吸収層を有する。
【0019】請求項10に記載の本発明において、前記
液晶層が、液晶のコレステリック層からの選択反射を利
用して表示を行うものである。
【0020】請求項11に記載の本発明において、前記
液晶層は、ネマティック液晶にカイラル材を添加してな
るカイラルネマティック液晶を含む。
【0021】請求項12に記載の本発明は、入射光を所
定の波長領域において選択反射することにより表示を行
う液晶表示素子に対して、該液晶表示素子が選択反射を
行う選択反射波長領域内に光強度の極大値を有する光を
照射するための光源を備えた照明装置を提供する。
【0022】請求項13に記載の本発明は、入射光を所
定の波長領域において選択反射することにより表示を行
う液晶層を複数積層してなる液晶表示素子に対して、各
液晶層が選択反射を行う選択反射波長領域のうち少なく
とも1つの波長領域内に光強度の最大値を有する光を照
射するための光源を備えた照明装置を提供する。
【0023】請求項14に記載の本発明において、前記
光源の照明光は、複数の液晶層の選択反射波長領域内に
それぞれ光強度の極大値を有する。
【0024】請求項15に記載の本発明において、前記
光源の照射光は、すべての液晶層の選択反射波長領域内
にそれぞれ光強度の極大値を有する。
【0025】請求項16に記載の本発明は、前記液晶層
には、少なくとも青色の選択反射を行う青色表示用液晶
層、緑色の選択反射を行う緑色表示用液晶層、および赤
色の選択反射を行う赤色表示用液晶層が含まれる。
【0026】請求項17に記載の本発明は、光強度の極
大値の波長が互いに異なる複数の光源を備える。
【0027】請求項18に記載の本発明は、光強度の極
大値を複数有する単一の光源を備える。
【0028】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1を参照しなが
ら、本発明に係る実施の形態1のカイラルネマチック式
液晶表示装置について説明する。図1は、実施の形態1
のカイラルネマチック式液晶表示装置1の断面図であ
る。このカイラルネマチック式液晶表示装置1は、概
略、観察者側から光を照明するフロントライトユニット
10と、カイラルネマチック式緑色液晶表示パネル30
を備える。
【0029】フロントライトユニット10は、例えば、
約540nmの光波長でピーク値を有する緑色LEDラ
ンプなどの所定の発光波長特性を有する光を発する光源
11、光源11からの光を緑色液晶表示パネル30の方
へ導くための導光板12、光源11からの光を効率よく
導光板12の方へ反射させるためのリフレクタ13、お
よび導光板12と緑色液晶表示パネル30の間に設けた
反射防止膜14を備えている。
【0030】カイラルネマチック式緑色液晶表示パネル
30は、一対の透明基板31a、31bと、シール材3
2と、その間に封入された室温でコレステリック相を呈
する液晶材料33とを有する。また、この透明基板31
a、31bの対向する表面上には、それぞれ、所定の間
隔をあけて平行に配置された複数の透明電極34a、3
4bが設けられている。透明電極34a、34bは、垂
直方向に交差するように向き合っており、両者が交差す
る領域が画素となる。さらに、この液晶表示パネル30
は、下側の透明基板31bの下側表面に、光を吸収する
ための光吸収層35を有する。
【0031】次に、このカイラルネマチック式液晶表示
装置1の動作について説明する。フロントライトユニッ
ト10の光源11からの緑色光は、リフレクタ13によ
り効率よく集光されて導光板12へ入射する。また、導
光板12は、図1で示すように、液晶表示パネル30に
対して傾斜した表面を有しているので、光源11からの
緑色光を液晶表示パネル30全体に亙って均一に照明す
ることができる。また、導光板12の表面は、光源11
からの光が液晶表示パネル30の方へ効率よく照明する
ように、段差状または鋸状の微小な突起部(図示せず)
を有している。こうして、導光板12からの光は、反射
防止膜14を介して、液晶表示パネル30を照明する
が、反射防止膜14により、フロントライトユニット1
0と液晶表示パネル30の間の界面で光が反射するのを
極力抑えることができる。
【0032】カイラルネマチック式液晶表示パネル30
は、上述のように、マトリックス状の透明電極34を有
し、この透明電極34の間に所定のパルス電圧を印加す
ることにより、内部に介在する液晶材料33がプレーナ
配列状態またはフォーカルコニック配列状態となるよう
に切り替えることができる。
【0033】表示したい画素(表示画素)に関連する透
明電極34に、緑色表示用液晶材料33がプレーナ配列
状態となるようなパルス電圧を印加する。すると、この
表示画素に入射する光のうち、とりわけ緑色に相当する
波長領域に含まれる光が多く選択反射される。一方、表
示させない画素(非表示画素)に関連する透明電極34
には、液晶材料33がフォーカルコニック配列状態とな
るようなパルス電圧を印加する。すると、非表示画素に
入射する光のうち、ほとんどの光は、液晶材料33を透
過して、光吸収層35で吸収される。こうして、この緑
色液晶表示パネル30は、表示画素と非表示画素の間に
おける反射光の強弱(コントラスト)により、表示素子
として機能することができる。
【0034】また、コレステリック相を呈する緑色表示
用液晶材料33は、電圧無印加状態で、プレーナ配列状
態とフォーカルコニック配列状態の2つの安定的な状態
を維持することができる(双安定性を有する)。図2
は、プレーナ配列状態とフォーカルコニック配列状態に
ある緑色表示用液晶材料33の光反射特性(光の波長と
反射率との関係)の一例を示す図である。図2の実線で
示すように、プレーナ配列状態にある液晶材料33が所
定の波長λを有する光を反射する比率(以下、「緑色液
晶反射率fb(λ)」という。)は、実質的なガウス分
布上の関数値をとり、約545nmでピーク値を有す
る。
【0035】一方、可視光を選択する液晶材料の場合、
フォーカルコニック状態では、ほぼすべての可視光を透
過する。しかしながら実際には、図2の破線で示すよう
に、フォーカルコニック配列状態にある緑色表示用液晶
材料33は、可視光域全体に亙ってほぼ一定の小さな反
射率を示す。これは、例えば、液晶材料33と透明電極
34の間の界面、透明電極34と透明基板31a、31
bの間の界面、または透明基板31bと光吸収層35の
間の界面において、光が反射されることに起因するもの
と考えられる。そこで、フォーカルコニック状態におい
て観測される弱い反射はすべてこれらの界面からの反射
によるものと仮定して以下の説明を行う。また、これら
の界面で所定の波長λを有する光を反射する比率を以
下、「緑色界面反射率rb(λ)」ということにする。
【0036】ここで、図3を参照しながら、表示画素と
非表示画素の間における反射光のコントラストについて
説明する。図3(a)および(b)は、緑色表示用液晶
材料33が、各々、プレーナ配列状態およびフォーカル
コニック配列状態にあるときの液晶表示パネル30の断
面図を示す。この断面図においては、対向する透明電極
34を省略してある。
【0037】緑色表示用液晶材料33がプレーナ配列状
態にあるとき、所定の波長λを有する光は、入射強度I
(λ)で入射すると、緑色表示用液晶材料33と上述の
界面の両方で観察者側に反射するので、反射光の光強度
p(λ)が次式で表される。
【数1】 Rp=fb(λ)×I(λ) +(1−fb(λ))×I(λ)×rb(λ) (1)
【0038】一方、緑色表示用液晶材料33がフォーカ
ルコニック配列状態にあるとき、所定の波長λを有する
光は、入射強度I(λ)で入射すると、上述の界面にお
いて観察者側に反射されるので、反射光の光強度R
f(λ)が次式で表される。
【数2】Rf=rb(λ)×I(λ)
【0039】すると、表示画素と非表示画素からの反射
光のコントラストC(λ)は、次式で表される。
【数3】 C(λ)=Rp/Rf =fb(λ)×(1/rb(λ)−1)+1 (3)
【0040】上式(3)から明らかなように、所定の光
波長にλに対する、緑色液晶反射率fb(λ)が大きい
ほど、コントラストC(λ)は大きくなる。また、緑色
界面反射率rb(λ)が小さいほど、コントラストC
(λ)は大きくなる。緑色界面反射率rb(λ)は、上
述の通り、光波長に対する依存性は小さく、全波長領域
においてほぼ一定しているので、緑色液晶反射率f
b(λ)に大きい値を与える光波長λを有する光を、こ
の緑色表示用液晶材料33に照明すると、高いコントラ
ストを得られることが期待される。すなわち、液晶材料
の反射率のピーク値を示す波長に近い波長を持つ光ほ
ど、より高いコントラストにて表示を行わせることがで
きる。
【0041】そこで、コントラストを基準にして、選択
反射波長領域を複数のレベルに段階分けすることができ
る。例えば、表示画素と非表示画素からの反射光のコン
トラストC(λ)が、2未満であるとき、液晶表示素
子としての表示品位が劣るレベル、コントラストC
(λ)が、2ないし5であるとき、実使用上差し支えの
ないレベル、5以上であるとき、表示品位が極めて良
好であるレベルというふうに段階分けされる。
【0042】そこで、C(λ)>2を上記(3)に代入す
ると、次の不等式が得られる。
【数4】 {fb(λ)+1}×{1−rb(λ)}>1 (4)
【0043】同様に、C(λ)>5を上記(3)に代入す
ると、次の不等式が得られる。
【数5】 {fb(λ)+4}×{1−rb(λ)}>4 (5)
【0044】上式(4)および(5)が成立するときの
光波長λを、図2の概略図から読取ることができる。す
なわち、図2の光波長領域Dgおよびdgで示す光波長領
域における波長が、各々、上式(4)および(5)を満
足する。したがって、光波長領域Dgにおける光波長を
有する光を、この液晶材料33に照明すると、コントラ
ストが2より大きい反射光が得られる。同様に、光波長
領域dgにおける光波長を有する光を、この液晶材料3
3に照明すると、コントラストが5より大きい反射光が
得られる。
【0045】本発明に係る緑色液晶表示パネル30を照
明するフロントライト10は、液晶材料33の選択反射
波長領域におけるピーク反射率を示す波長にほぼ一致す
る。約540nmの光波長でピーク値を有する緑色LE
Dランプをその光源11として用いているので、この光
源11からの光強度が、極めて良好な(5より大きい)
コントラストを与える光波長領域dgの範囲において、
他に比べて著しく強いため、表示品位の高いカイラルネ
マチック式液晶表示装置1を実現することができる。
【0046】ところで、このように、実使用上差し支え
のないレベル(2より大きい)のコントラストを与える
光波長領域Dg、および極めて良好な(5より大きい)
コントラストを与える光波長領域dgが液晶材料33に
依存して決定される。これまで緑色表示用液晶材料33
を含む液晶パネル30について説明したが、同様に、青
色液晶パネル20および赤色液晶パネル40は、図4お
よび図5で示すように、各々、実使用上差し支えのない
レベルである(2より大きい)コントラストを与える光
波長領域Db、Dr、および極めて良好な(5より大き
い)コントラストを与える光波長領域db、drを有す
る。
【0047】青色液晶パネル20、緑色液晶パネル3
0、および赤色液晶パネル40が有する実使用上差し支
えのないであるレベル(2より大きい)コントラストを
与える光波長領域と、極めて良好な(5より大きい)コ
ントラストを与える光波長領域を下表のように整理する
ことができる。
【表1】
【0048】以上のように、液晶表示パネル20、3
0、40に対して、(極めて)良好なコントラストを与
える光波長領域にある光を、より多く照明することによ
り、同様に、より表示品位の高い液晶表示パネル20、
30、40を実現できることは明白である。
【0049】例えば、本発明に係る青色および赤色液晶
表示パネルを照明するフロントライト10は、それらの
光源11として、450nmおよび610nmの光波長
でピーク値を有する青色LEDおよび赤色LEDを用い
ることができる。こうして、表示品位の高い青色および
赤色カイラルネマチック式液晶表示装置1を形成するこ
とができる。この場合も、赤色光源および青色光源の光
強度のピーク値を示す波長がそれぞれ赤色表示用液晶表
示材料および青色用液晶材料のピーク反射率を示す波長
にほぼ一致させれば極めて表示品位の高い表示を実現す
ることができる。
【0050】実施の形態2.図6を参照して、本発明に
係るカイラルネマチック式液晶表示装置の実施の形態2
について説明する。実施の形態2のカイラルネマチック
式液晶表示装置2は、青色、緑色、および赤色に相当す
る波長領域を選択的に反射するカイラルネマチック式液
晶表示パネル20、30、40を積層して、カイラルネ
マチック式RGB液晶表示素子を形成した点以外は、実
施の形態1と同様に構成されたものであるので、詳細な
説明を省略する。
【0051】光源11からの光は、例えば、図7で示す
ように、青色光、緑色光、および赤色光に相当する波長
領域に極大値(ピーク値)強度を有することが好まし
い。また、この光源11からの光は、極めて良好な(5
より大きい)コントラストを与える光波長領域dの範囲
(各々、430nmないし490nmの青色光波長領
域、510nmないし570nmの緑色光波長領域、お
よび590nmないし630nmの赤色光波長領域)に
極大値を有することが、より好ましい。この光源11
は、3波長域発光型蛍光管であってもよいし、青色、緑
色、および赤色LEDを組み合わせたものであってもよ
い。
【0052】こうして、本発明に係るフロントライト1
0は、液晶表示素子20、20、40に対して、極めて
良好な(5より大きい)コントラストを与える光を照明
することができる。その結果、表示品位の高いカイラル
ネマチック式RGB液晶表示装置2を形成することがで
きる。
【0053】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、液晶
表示素子が選択反射を行う選択反射波長領域内に光強度
の極大値を有する光を照射するためのフロントライトと
を備えたことにより、コントラストが大きく、表示品位
の高い液晶表示装置を提供することができる。
【0054】請求項2に記載の本発明によれば、複数の
液晶層積層にともなうコントラスト低下を効果的に防止
することができ、やはりコントラストが大きく、表示品
位の高い高い液晶表示装置を提供することができる。
【0055】請求項2において、請求項3に記載するよ
うに、互いに選択反射波長領域が異なる少なくとも2つ
の液晶層が含まれることにより、複数色の表示を行うこ
とができる。
【0056】また、請求項4に記載するように、複数の
液晶層の選択反射波長領域内にそれぞれ光強度の極大値
を有する照明光を用いることにより、反射率が大きく明
るい表示を実現することができる。
【0057】さらに、請求項5に記載するように、すべ
ての液晶層の選択反射波長領域内にそれぞれ光強度の極
大値を有する照明光を用いることにより、より反射率お
よびコントラストが大きい表示を実現することができ
る。
【0058】さらにまた、請求項6に記載するように、
青・緑・赤の各色表示用の液晶表示層を積層することに
より、コントラストが大きく、表示品位の高いフルカラ
ー表示を行うことができる。
【0059】請求項7に記載するように、コントラスト
が2以上となる波長領域を選択反射波長領域とすること
で、コントラストをより大きくすることができる。ま
た、請求項8に記載するように、コントラストが5以上
となる波長領域を選択反射波長領域とすることで、さら
にコントラストを大きくすることができる。
【0060】請求項9に記載するように、光吸収層を設
けることにより、液晶層で選択反射されなかった光を光
吸収層で吸収することができ、よりコントラストを大き
くすることができる。
【0061】請求項10に記載するように、コレステリ
ック相からの選択反射を利用して表示を行うことによ
り、偏光板などが不要となり、光の利用効率が高く明る
い表示を行うことができる。請求項11に記載するよう
に、カイラルネマティック液晶をコレステリック層を示
す液晶として用いると、選択反射波長の調整が容易で、
液晶層にメモリ性を持たせることができる。
【0062】一方、請求項12に記載の本発明によれ
ば、液晶表示素子の選択反射波長領域内に光強度の極大
値を有する光を照射するため、コントラストが大きく、
表示品位の高い表示を液晶表示素子に行わせることがで
きる。
【0063】請求項13に記載の本発明によれば、複数
の液晶層積層にともなうコントラスト低下を効果的に防
止することができ、やはりコントラストが大きく、表示
品位の高い表示を液晶表示素子に行わせることができ
る。
【0064】請求項14において、請求項13に記載す
るように、複数の液晶層の選択反射波長領域内にそれぞ
れ光強度の極大値を有する照明光を用いることにより、
反射率が大きく、明るい表示を液晶表示装置に行わせる
ことができる。
【0065】また、請求項15に記載するように、すべ
ての液晶層の選択反射波長領域内にそれぞれ光強度の極
大値を有する照射光を用いることにより、液晶表示素子
に、より反射率およびコントラストが大きい表示を行わ
せることができる。
【0066】さらに、請求項16に記載するように、液
晶表示素子が青・緑・赤の各色表示用の液晶表示層を積
層したものであれば、コントラストが大きく、表示品位
の高いフルカラー表示を行なわせることができる。
【0067】さらにまた、請求項17に記載するよう
に、光強度の極大値の波長が互いに異なる複数の光源を
用いることにより、各光源の光強度の極大値を各液晶層
の選択反射波長領域内に収めることが容易となる。
【0068】請求項18に記載するように、光強度の極
大値を複数有する単一の光源を用いることにより、装置
構成を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る実施の形態1のカイラ
ルネマチック式液晶表示装置の断面図である。
【図2】 図2は、プレーナ配列状態とフォーカルコニ
ック配列状態にある緑色表示用液晶材料の光反射特性
(光の波長と反射率との関係)の一例を示す図である。
【図3】 図3は、プレーナ配列状態およびフォーカル
コニック配列状態にある緑色表示用液晶材料を含む液晶
表示パネルの断面図を示す。
【図4】 図4は、プレーナ配列状態とフォーカルコニ
ック配列状態にある青色表示用液晶材料の光反射特性
(光の波長と反射率との関係)の一例を示す図である。
【図5】 図5は、プレーナ配列状態とフォーカルコニ
ック配列状態にある赤色表示用液晶材料の光反射特性
(光の波長と反射率との関係)の一例を示す図である。
【図6】 図6は、本発明に係る実施の形態2のカイラ
ルネマチック式液晶表示装置の断面図である。
【図7】 図7は、本発明に係る実施の形態2の照明装
置の光源からの光の分光スペクトルを示した概略図であ
る。
【符号の説明】
1 カイラルネマチック式緑色液晶表示装置、2 カイ
ラルネマチック式RGB液晶表示装置、10 フロント
ライトユニット、20 カイラルネマチック式青色液晶
表示パネル、30 カイラルネマチック式緑色液晶表示
パネル、40 カイラルネマチック式赤色液晶表示パネ
ル、11 光源、12 導光板、13 リフレクタ、1
4 反射防止膜、31 透明基板、32シール材、33
液晶材料、34 透明電極、35 光吸収層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H089 HA22 HA31 HA32 QA16 RA05 RA10 TA17 TA18 TA20 2H091 FA14Z FA23Z FA34Z FA37X FA41X FA45X HA07 HA10 LA17 5G435 AA02 BB12 BB16 EE22 FF03 FF08 GG24

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光を所定の波長領域において選択反
    射することにより表示を行う液晶表示素子と、液晶表示
    素子が選択反射を行う選択反射波長領域内に光強度の極
    大値を有する光を、液晶表示素子の観察側から照射する
    ためのフロントライトとを備えた液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 入射光を所定の波長領域において選択反
    射することにより表示を行う液晶層を複数積層してなる
    液晶表示素子と、各液晶層が選択反射を行う選択反射波
    長領域のうち少なくとも1つの波長領域内に光強度の極
    大値を有する光を、液晶表示素子の観察側から照射する
    ためのフロントライトとを備えた液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の液晶層には、互いに選択反射
    波長領域が異なる少なくとも2つの液晶層が含まれる請
    求項2記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記フロントライトの照射光は、複数の
    液晶層の選択反射波長領域内にそれぞれ光強度の極大値
    を有する請求項2または3の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記フロントライトの照射光は、すべて
    の液晶層の選択反射波長領域内にそれぞれ光強度の極大
    値を有する請求項2または3の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記液晶層には、少なくとも青色の選択
    反射を行う青色表示用液晶層、緑色の選択反射を行う緑
    色表示用液晶層、および赤色の選択反射を行う赤色表示
    用液晶層が含まれる請求項2ないし5のいずれかに記載
    の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記選択反射波長領域は、選択反射状態
    における光反射率の、非選択反射状態における光反射率
    に対する比で表されるコントラストが2以上となる波長
    領域である請求項1ないし6のいずれかに記載の液晶表
    示装置。
  8. 【請求項8】 前記選択反射波長領域は、選択反射状態
    における光反射率の、非選択反射状態における光反射率
    に対する比で表されるコントラストが5以上となる波長
    領域である請求項1ないし6のいずれかに記載の液晶表
    示装置。
  9. 【請求項9】 前記液晶表示素子の背面に光吸収層を有
    する請求項1ないし8のいずれかに記載の液晶表示装
    置。
  10. 【請求項10】 前記液晶層が、液晶のコレステリック
    層からの選択反射を利用して表示を行うものである請求
    項1ないし9のいずれかに記載の液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 前記液晶層は、ネマティック液晶にカ
    イラル材を添加してなるカイラルネマティック液晶を含
    む請求項10の液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 入射光を所定の波長領域において選択
    反射することにより表示を行う液晶表示素子に対して、
    該液晶表示素子が選択反射を行う選択反射波長領域内に
    光強度の極大値を有する光を照射するための光源を備え
    た照明装置。
  13. 【請求項13】 入射光を所定の波長領域において選択
    反射することにより表示を行う液晶層を複数積層してな
    る液晶表示素子に対して、各液晶層が選択反射を行う選
    択反射波長領域のうち少なくとも1つの波長領域内に光
    強度の最大値を有する光を照射するための光源を備えた
    照明装置。
  14. 【請求項14】 前記光源の照明光は、複数の液晶層の
    選択反射波長領域内にそれぞれ光強度の極大値を有する
    請求項13の照明装置。
  15. 【請求項15】 前記光源の照射光は、すべての液晶層
    の選択反射波長領域内にそれぞれ光強度の極大値を有す
    る請求項13の照明装置。
  16. 【請求項16】 前記液晶層には、少なくとも青色の選
    択反射を行う青色表示用液晶層、緑色の選択反射を行う
    緑色表示用液晶層、および赤色の選択反射を行う赤色表
    示用液晶層が含まれる請求項13ないし15のいずれか
    に記載の液晶表示装置。
  17. 【請求項17】 光強度の極大値の波長が互いに異なる
    複数の光源を備えた請求項14または15に記載の照明
    装置。
  18. 【請求項18】 光強度の極大値を複数有する単一の光
    源を備えた請求項14または15に記載の照明装置。
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JP2010532497A (ja) * 2007-07-03 2010-10-07 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー カラー液晶ディスプレイパネル設計
CN112946947A (zh) * 2021-02-07 2021-06-11 捷开通讯(深圳)有限公司 反射型液晶显示屏及其制备方法、显示装置

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