JP2002011049A - 座席式担架 - Google Patents

座席式担架

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JP2002011049A JP2000175274A JP2000175274A JP2002011049A JP 2002011049 A JP2002011049 A JP 2002011049A JP 2000175274 A JP2000175274 A JP 2000175274A JP 2000175274 A JP2000175274 A JP 2000175274A JP 2002011049 A JP2002011049 A JP 2002011049A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾斜場所での使用時における搬送者の負担を
軽減し得ると共に、角部のある階段や狭い場所でも容易
に使用し得る担架を提供する。 【解決手段】 互いに平行に所定距離を隔てて位置せし
められた一対の支持棒10を、それぞれ、炭素繊維強化
樹脂製の中空のパイプ部材にて構成すると共に、長さ方
向中間部の互いに対応する二箇所において、該一対の支
持棒10の平行状態を維持しつつ、同一の方向に屈曲せ
しめて階段状と為すことにより、それら一対の支持棒1
0間に架設されたシート12にて形成される載置部16
に段差を形成せしめて、座席部36を設けるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、傷病者等を乗せて運ぶ用具であ
る担架に係り、特に、角部のある狭い通路や階段、或い
は坂道や階段等の傾斜場所において好適に使用可能な担
架の構造に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、事故現場等から歩行が困難とな
った傷病者等を乗せて運ぶ用具として、両端に把持部を
有する一対の支持棒を互いに平行に所定距離を隔てて位
置せしめた状態において、それら支持棒間にシートを架
設することにより、所定幅の載置部を形成してなる構成
の担架が知られている。そして、一般に、このような担
架にあっては、一対の支持棒のそれぞれが、長尺で、強
度の高い鉄製の直管等からなっており、それによって、
傷病者等が、載置部上において寝かせられた状態で、安
全に運搬され得るようになっている。
【0003】ところが、かくの如き構造の従来の担架に
おいては、傷病者等が、脚を伸ばして楽に寝かせられた
状態で乗せられ得るように、全長が十分に長くされてい
るため、狭い通路や階段の角部等では、その曲がり角が
曲がり切れずに、使用が不可能となる場合があったので
あり、また、坂道や階段等の傾斜した場所で使用する際
には、載置部上に寝かせられた傷病者等が載置部から滑
り落ちたりしないように、担架の前後で、それを支持し
て、傷病者を搬送する運搬者(担架の取扱者)が、それ
ぞれ、腰を曲げて担架の支持位置を低くしたり、或いは
担架を差し上げて、その支持位置を高くしたりして、担
架を水平に保持しなければならず、それが、搬送者にと
って大きな負担となる等の問題も、内在していたのであ
る。
【0004】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景にして為されたものであって、その解決課題と
するところは、坂道や階段等の傾斜場所での使用時にお
ける搬送者(取扱者)の負担を効果的に軽減し得ると共
に、角部のある狭い通路や階段等でも容易に使用が可能
な担架を提供することにある。
【0005】
【解決手段】そして、本発明は、かくの如き課題を解決
するために、両端に把持部を有する支持棒の一対を互い
に平行に所定距離を隔てて位置せしめた状態において、
それら支持棒間にシートを架設することにより、所定幅
の載置部が形成されるようにした担架において、前記一
対の支持棒を、それぞれ、炭素繊維強化樹脂からなる中
空のパイプ部材にて構成すると共に、該一対の支持棒に
おける長さ方向中間部の互いに対応する二箇所におい
て、それら一対の支持棒の平行状態を維持しつつ、同一
の方向に、それら各支持棒をそれぞれ屈曲せしめて階段
状と為すことにより、前記載置部の支持棒長さ方向にお
ける中間部に段差を形成せしめて、座席部としたことを
特徴とする座席式担架を、その要旨とするものである。
【0006】このような本発明に従う座席式担架にあっ
ては、載置部の支持棒長さ方向における中間部に設けら
れた座席部に、膝を曲げて腰掛けさせるようにして、傷
病者等を載置部上に寝かせることが出来、それによっ
て、傷病者等が脚を伸ばした状態で載置部上に寝かされ
る従来の担架に比して、載置部上に寝かされる傷病者等
の負担を増すことなく、全体の長さを効果的に短く為す
ことが可能となったのであり、その結果、階段や狭い通
路の曲がり角も、傷病者等を乗せた状態でスムーズに曲
がることが出来ることとなったのある。
【0007】しかも、かかる座席式担架においては、上
述の如く、傷病者等が座席部に腰掛けるようにして載置
部上に寝かされるようになっているところから、全体を
傾ける場合に、載置部上に寝かされる傷病者等の頭部側
を傾きの上側に位置するように為せば、傷病者等が載置
部上から滑り落ちるようなことが有利に阻止され得るの
であり、それによって、例えば、坂や階段等の傾斜した
場所で使用する際にあっても、担架の前後で、それを支
持して、傷病者を搬送する運搬者が、それぞれ、腰を曲
げて担架の支持位置を低くしたり、或いは担架を差し上
げて、その支持位置を高くしたりして、担架を水平に保
持する必要が、効果的に解消され得ることとなるのであ
る。
【0008】従って、かくの如き本発明に従う座席式担
架にあっては、角部のある狭い通路や階段等でも容易に
使用が可能となっているばかりでなく、坂道や階段等の
傾斜場所で使用する際にも、載置部に傷病者等を乗せて
搬送する搬送者の負担が極めて効果的に軽減され得るの
である。
【0009】また、本発明に従う座席式担架において
は、一対の支持棒が、それぞれ、炭素繊維強化樹脂から
なる中空のパイプ部材にて構成されているところから、
従来の鉄パイプからなる支持棒の比べて、それら一対の
支持棒の重量が有利に軽くされ得、それによって、担架
全体の重量も効果的に軽量化され得ることとなり、以て
その使用性や取扱性が極めて効果的に高められ得るので
ある。しかも、そのような炭素繊維強化樹脂からなる中
空のパイプ部材は、載置部上に乗せられる傷病者の重量
によって、ある程度の撓りを生ずるものであるため、剛
直感がなく、傷病者等への負担を和らげることも可能と
なるのである。
【0010】なお、このような本発明に従う座席式担架
の好ましい態様の一つによれば、前記支持棒の両端に設
けられた前記把持部が、該支持棒の延長線を含む垂直面
内に位置する、手指の挿入可能な内孔を有するリングに
て構成され、該リングが、その全周にわたって、該内孔
内に手指を挿入した状態で把持され得るように構成され
る。かかる構成を採用すれば、例えば、担架を傾ける場
合や、搬送者の腰よりも高い位置に担架を持ち上げる場
合等において、搬送者が把持部の最も把持し易く且つ最
も力を出し易い部分を把持しつつ、担架を支持すること
が出来、それによって、傷病者等を乗せて運ぶ際におけ
る使用性が有利に高められ得ると共に、搬送者の負担
が、より一層効果的に軽減され得ることとなるのであ
る。
【0011】また、前記把持部が上述の如きリングにて
構成される場合には、有利には、該リングの内周部が、
内周方向に連続した波型形状とされる。このような構成
を採用すれば、リングの内孔内に挿入された手指の腹部
の横側部分を、リングの内周部における波型形状の山部
に引っ掛けつつ、該リングを把持することが出来、それ
によって、リングを把持した際の指の滑りが効果的に防
止され得、以て、更に一層優れた使用性が発揮され得る
こととなるのである。
【0012】さらに、かくの如き本発明に従う座席式担
架の別の有利な態様の一つによれば、前記一対の支持棒
のそれぞれにおける長さ方向中間部の二箇所に設けられ
た前記屈曲部位のうちの該支持棒の一端部側の屈曲部位
から該支持棒の他端部までの他端部側部分に、第一の補
助棒が、該支持棒の一端部の側に向かって延び出すよう
に設けられ、該第一の補助棒と、該一対の支持棒のそれ
ぞれにおける前記一端部側の屈曲部位から該支持棒の一
端部までの一端部側部位とにて、前記座席部の脚部が形
成される。
【0013】このような構成を有する座席式担架におい
ては、第一の補助棒と各支持棒の前記一端側部位とにて
座席部の脚部が形成されているところから、載置部を起
こせば椅子のような使い方をすることが可能となり、そ
れによって、例えば、エレベータ内等、傷病者等を載置
部上に寝かせた状態で搬送することが不可能な狭い場所
等へ、載置部上に乗せられた傷病者等を運び込む場合に
あっても、傷病者等を椅子に座らせた如き状態で運び込
むことが出来るのである。
【0014】従って、かくの如き本発明に従う座席式担
架を用いれば、載置部上に乗せられた傷病者等を上述の
如き狭い場所へ搬送する際における傷病者等に対する負
担が効果的に軽減され得るのであり、また、載置部を起
こして、椅子のようにして使用する場合には、傷病者等
を搬送する搬送者が、載置部が倒れないように支持する
だけで良いため、かかる搬送者に対する負担も、有利に
軽減され得ることとなるのである。
【0015】なお、そのように、本発明に従う座席式担
架において、前記第一の補助棒と各支持棒の前記一端側
部位とにて座席部の脚部が形成される場合には、有利に
は、該第一の補助棒が、長さ方向一方側の端部におい
て、前記支持棒の他端部側部分に対して着脱可能に設け
られることとなる。このような構成を採用すれば、座席
部の脚部が不必要な場合には、第一の補助棒を取り外し
て使用することが可能となり、それによって、狭い場所
への搬送がない普段の使用時に、第一の補助棒が邪魔と
なって使用性が低下したり、或いは該第一の補助棒によ
って重量が嵩んで取扱性が低下したりするようなこと
が、有利に回避され得るのである。
【0016】また、本発明に従う座席式担架において、
前記第一の補助棒と各支持棒の前記一端側部位とにて座
席部の脚部が形成される場合には、別の好ましい態様と
して、前記一対の支持棒のそれぞれにおける前記他端部
側部分に、前記第一の補助棒を該支持棒の前記一端部側
と他端部側の両側の方向に向かって移動可能に保持する
第一の保持部材が移動不能に設けられて、該第一の補助
棒が、該第一の保持部材に保持せしめられていると共
に、該第一の保持部材による該第一の補助棒の保持状態
下での該第一の補助棒の移動を所定の移動位置にて阻止
する移動阻止手段が設けられる構成が、有利に採用され
る。これによって、座席部の脚部が必要な時に、該脚部
が、第一の補助棒にて、より迅速に且つスムーズに形成
することが可能となるのである。
【0017】さらに、本発明に従う座席式担架におい
て、前記第一の補助棒と各支持棒の前記一端側部位とに
て座席部の脚部が形成される場合には、更に別の有利な
態様として、前記第一の補助棒の延出方向先端部に、転
動部材が設けられる構成が採用される。
【0018】このような構成を有する座席式担架にあっ
ては、例えば、載置部を起こして椅子のようにした状態
から、該載置部を所定の角度だけ傾けて、第一の補助棒
の先端に設けられた転動部材のみを接地させると共に、
該第一の補助棒の先端側とは反対側に位置する把持部を
一人の搬送者が把持して、該転動部材を地面上を転動さ
せるようにすれば、傷病者等を載置部上に腰掛けさせた
状態で、一人の搬送者によって搬送することが可能とな
り、それによって、更に一層優れた使用性が発揮され得
ることとなるのである。
【0019】また、特に、転動部材が先端部に設けられ
た第一の補助棒が、前記第一の保持部材により、前記支
持棒の一端部側と他端部側の両側の方向に向かって移動
可能に保持せしめられると共に、かかる第一の保持部材
による保持状態下での第一の補助棒の移動が、前記移動
阻止手段にて、所定の移動位置において阻止されるよう
に構成される場合には、載置部の傾きの大きさに応じ
て、第一の補助棒の長さを短く為すことが出来、それに
よって、載置部上に乗せられた傷病者等の重心と担架の
接地点との水平方向位置ずれを可及的に小さくしつつ、
載置部を傾けることが可能となるのである。従って、そ
のような構成とされた第一の補助棒を有する座席式担架
にあっては、載置部上に乗せられた傷病者等を一人で搬
送する搬送者が、把持部を把持する高さ位置を変えて
も、それに応じて、第一の補助棒の長さを変更すれば、
該搬送者に掛かる荷重負担の増大が可及的に抑制され
得、以て、より優れた使用性や取扱性が、更に一層有効
に発揮され得ることとなるのである。
【0020】さらに、本発明に従う座席式担架の他の望
ましい態様の一つによれば、前記一対の支持棒のそれぞ
れにおける長さ方向中間部の二箇所に設けられた前記屈
曲部位のうちの該支持棒の他端部側の屈曲部位と、該支
持棒の一端部の間に、第二の補助棒が、それら該支持棒
の他端部側の屈曲部位と一端部とを連結するように設け
られる。このような構成を有する座席式担架にあって
は、傷病者等の足が、第二の補助棒が設けられる各支持
棒の前記他端部側に位置せしめられるようにして、傷病
者等を載置部上に乗せて使用すれば、例えば、載置部に
乗せられた傷病者等を窓を通じて屋内から屋外へ搬送す
る際や、塀等を乗り越えて搬送する場合等に、それら窓
の枠や塀の内面或いは角部等に対して前記第二の補助棒
を滑らせることによって、載置部が、前記段差部等にお
いて、窓枠や塀の上端部に引っ掛かるようなことがな
く、窓内や塀の上を容易に且つスムーズに通過せしめら
れ得ることとなり、これによっても、搬送者の負担が有
利に軽減され得るのである。
【0021】また、このような構成を有する座席式担架
においては、把持部を把持する搬送者とは別の搬送者
が、第二の補助棒を把持しつつ搬送することが可能とな
り、それによって、より優れた使用性が発揮され得ると
いった利点も得られることとなるのである。
【0022】さらに、かかる本発明に従う座席式担架に
おいては、有利には、前記第一の補助棒と前記第二の補
助棒の両方が設けられることとなるが、その場合にあっ
ては、好ましくは、それら第一の補助棒と第二の補助棒
とが同一の棒材にて構成されると共に、前記一対の支持
棒のそれぞれにおける前記他端部側部分に、該棒材を、
その一端部において取り外し可能に固定する第一の固定
部材が設けられて、該棒材が、該第一の固定部材を介し
て、該支持棒の該他端部側部分に対して着脱可能に設け
られ、更に、該一対の支持棒のそれぞれにおける前記他
端部側の屈曲部位と該支持棒の前記一端部に、該棒材
を、その両端部において取り外し可能に固定する第二の
固定部材が設けられて、該棒材が、該第二の固定部材を
介して、該支持棒の該他端部側の屈曲部位と該一端部と
に対して着脱可能に設けられることとなる。
【0023】このような構成を有する座席式担架にあっ
ては、第一の補助棒と第二の補助棒が設けられているこ
とによって奏され得る前述せる如き効果が有効に享受さ
れ得ると共に、それら第一の補助棒と第二の補助棒とを
別個の棒材にて構成する場合に比べて、有利に軽量化が
図られ得ると共に、材料コストの低減が図られ得ること
となるのである。
【0024】さらに、本発明に従う座席式担架におい
て、前記第一の補助棒と前記第二の補助棒の両方が設け
られる場合の望ましい別の態様に一つによれば、前記第
一の補助棒と前記第二の補助棒とが同一の棒材にて構成
されると共に、前記第一の保持部材が、前記一対の支持
棒のそれぞれにおける前記他端部側の屈曲部位に、該一
対の支持棒の一方から他方に向かって該支持棒に対して
直角な方向に延びる回動軸回りに回動可能に設けられて
いる一方、該一対の支持棒のそれぞれにおける前記一端
部に、該棒材を、該第一の保持部材に対する保持側とは
反対側の端部において位置固定に且つ着脱可能に保持す
る第二の保持部材が設けられ、更に、該第一の保持部材
の回動を所定の回動位置にて阻止する回動阻止手段が設
けられることとなる。
【0025】これによっても、第一の補助棒と第二の補
助棒が設けられていることによって奏され得る効果と、
それら第一の補助棒と第二の補助棒とが同一の棒材によ
って構成されていることよって得られる優れた特徴が、
それぞれ有効に享受され得るのであり、また、本発明に
従う座席式担架においては、座席部の脚部が、必要な時
に、より迅速に且つスムーズに形成され得るといった利
点も得られることとなるのである。
【0026】また、かくの如き本発明に従う座席式担架
の他の好ましい態様の一つによれば、前記一対の支持棒
のそれぞれにおける長さ方向中間部の二箇所に設けられ
た前記屈曲部位のうちの該支持棒の一端部側の屈曲部位
から該支持棒の一端部までの長さ方向の一方側部分と、
該支持棒の他端部側の屈曲部位から該支持棒の他端部ま
での長さ方向の他方側部分と、それら一端部側の屈曲部
位から他端部側の屈曲部位までの長さ方向の中間部分と
が、それぞれ独立した別個の前記パイプ部材にて構成さ
れると共に、該一方側部分を与えるパイプ部材と該中間
部分を与えるパイプ部材とが、少なくともそれら二つの
パイプ部材を屈曲せしめた位置と二つに折り畳んだ位置
との間で一軸回りに回動可能に連結し、且つ該屈曲位置
と該折畳み位置とにおいてかかる回動を阻止し得るよう
に構成された第一の連結部材を介して、相互に連結され
る一方、該他方側部分を与えるパイプ部材と該中間部分
を与えるパイプ部材とが、少なくともそれら二つのパイ
プ部材を屈曲せしめた位置と伸展させた位置との間で一
軸回りに回動可能に連結し、且つ該屈曲位置と該伸展位
置とにおいてかかる回動を阻止し得るように構成された
第二の連結部材を介して、相互に連結されることとな
る。
【0027】このような構成を有する座席式担架におい
ては、各支持棒の前記一方側部分を与えるパイプ部材と
前記中間部分を与えるパイプ部材とが二つに折り畳まれ
た状態下で、それらのパイプ部材の回動を阻止せしめる
と共に、前記他方側部分を与えるパイプ部材と該中間部
分を与えるパイプ部材とが伸展せしめられた状態下で、
それらのパイプ部材の回動を阻止せしめることによっ
て、各支持棒、ひいては担架全体が、二つに折り畳まれ
ると共に、そのような折畳み状態が、維持せしめられ得
るのである。
【0028】従って、かくの如き座席式担架にあって
は、例えば、その収納時等に、上述の如くして、二つに
折り畳まれた状態とされることにより、小さな収納スペ
ース内に、コンパクトに収納され得ることとなり、以
て、より一層優れた取扱性が、極めて有効に発揮され得
るのである。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明に係る座席式担架の具体的な構
成について、図面を参照しつつ、詳細に説明することと
する。
【0030】先ず、図1乃至図3には、本発明に従う構
造を有する座席式担架の一実施形態が、平面形態、側面
形態、及び横断面形態において、それぞれ概略的に示さ
れている。そこにおいて、一対の支持棒10,10が、
互いに平行に所定距離を隔てて、担架の前後方向(図1
及び図2中、上下方向)に延びるように位置せしめられ
ている一方、それら支持棒10,10間に、シート12
が架設乃至は張架せしめられていると共に、それら一対
の支持棒10,10を連結する連結棒14a〜14bが
4本が設けられており、それら4本の連結棒14a〜1
4bにて支持棒10,10の間隔が維持されて、シート
12上に傷病者等を乗せ得る程度の幅の載置部16が形
成されるようになっている。なお、支持棒10,10の
両端には、担架を持ち運びするための把持部18,18
が、一体的に設けられている。
【0031】より具体的には、このような構成の担架に
おいて、前記一対の支持棒10,10は、それぞれ、炭
素繊維強化樹脂製で、所定長さを有する直管からなる第
一、第二、及び第三の3本のパイプ20,22,24を
互いに接続して一本化せしめることにより、構成されて
いるのである。
【0032】すなわち、この支持棒10を構成する3本
のパイプ20,22,24を与える炭素繊維強化樹脂製
の直管は、よく知られているように、炭素繊維を織成し
てなるカーボンクロスを円筒状に巻いた状態において、
それに含浸せしめたエポキシ樹脂等の熱硬化型の樹脂を
加熱、硬化せしめることによって得られる複合パイプ部
材であって、ここでは、カーボンクロスと共に、更に、
ガラス繊維を織成してなるガラスクロスが積層されて、
円筒状とされ、所定の樹脂にて硬化、一体化せしめられ
てなる構造とされている。また、そのような3本のパイ
プ20,22,24のうち、第一のパイプ20は、一般
的な成人の上半身の長さよりも若干長い長さとされてい
る一方、第二のパイプ22は、該成人の腰から膝までの
長さに略相当する長さか、若しくはそれよりも所定寸法
短い長さとされ、更に、第三のパイプ24は、該成人の
膝から踵までの長さよりも若干長い長さとされている。
【0033】そして、第一のパイプ20が、担架の前部
(図1及び図2における上部)において、その長さ方向
に延びるように位置せしめられている一方、第二のパイ
プ22が、該第一のパイプ20における担架の後部側端
部から、担架の上方(図2における左方向)に向かっ
て、直角に延びるように位置せしめられており、また、
第三のパイプ24が、第二のパイプ22における第一の
パイプ20側の端部とは反対側の端部から、担架の後部
(図1及び図2における下部)に向かって直角に且つ第
一のパイプ20と平行に延びるように、位置せしめられ
ている。そして、そのように位置せしめられた第一、第
二、及び第三のパイプ20,22,24が、互いに直角
な3方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の3方向)に
延びる三つのジョイント部を有する継手部材26の二つ
のジョイント部にそれぞれ外挿、固定されることにより
接続されて、一本化せしめられているのである。
【0034】これによって、一対の支持棒10,10
が、長さ方向中間部の互いに対応する二箇所において、
直角に屈曲せしめられてなる階段状形態をもって、それ
ぞれ構成されており、また、各支持棒10を与える第
一、第二、及び第三のパイプ20,22,24の合計長
さが、従来の担架における支持棒の長さと略同一の寸法
とされているものの、支持棒10の両端部間の距離、即
ち、それら両端部間の直線的な長さは、階段状に屈曲せ
しめられている分だけ、従来の担架の支持棒よりも十分
に短い長さとされている。そして、そのような階段状形
態を有する一対の支持棒10,10が、互いに所定距離
を隔てた位置において平行状態を維持しつつ、それぞれ
のものにおける担架の後部に位置する部分が、その前部
に位置する部分に対して上方に段付けされた如き状態
で、配置せしめられているのである。
【0035】一方、かかる一対の支持棒10,10の間
を連結する4本の連結棒14a〜14bも、該一対の支
持棒10,10と同様な構造を有する炭素繊維強化樹脂
からなる直管にて構成されている。また、そのような4
本の連結棒14a〜14bにあっては、それらのうち、
2本の連結棒14a,14aが、一対の支持棒10,1
0の互いに対応する両端部間に位置せしめられている一
方、残りの2本の連結棒14b,14bが、それら一対
の支持棒10,10の互いに対応する二つの屈曲部間に
位置せしめられている。そして、支持棒10,10の対
応する端部間に位置する2本の連結棒14a,14a
が、それぞれのものの両端部に固設されたアルミ製等の
剛性のある取付スリーブ28を各支持棒10に外挿、固
定せしめることにより、該支持棒10,10の対応する
各端部に取り付けられており、また、支持棒10,10
の対応する二つの屈曲部間に位置する2本の連結棒14
b,14bは、それぞれの両端部を、各支持棒10の二
つの屈曲部にそれぞれ配設された前記継手部材26,2
6の各支持棒10間に延びるジョイント部に外挿、固定
せしめることにより、それら支持棒10,10の対応す
る各屈曲部に取り付けられているのである。
【0036】かくして、上述の如き配置形態とされた一
対の支持棒10,10間の間隔が一定に維持されるよう
になっており、また、それら一対の支持棒10,10と
4本の連結棒14a〜14bとによって形成された、担
架の骨組みを構成する、全体として階段状形態を呈する
フレームが、堅固なものとなって、担架に捩じり方向の
力が作用しても、そのフレームが歪んだり、撓んだりし
ないようになっている。そして、それによって、前記シ
ート12の載置部16上に乗せられる傷病者等の支持が
困難となることもなく、その取扱い・搬送作業を有利に
行い得ることとなるのである。
【0037】また、ここでは、一対の支持棒10,10
のそれぞれにおける前記第一のパイプ20に、載置部1
6上に乗せられる傷病者等を固定する固定バンド30,
30が設けられており、それによっても、かかる傷病者
等をより有利に搬送せしめ得るようになっている。な
お、この固定バンド30,30は、一方の先端に設けら
れた弾性変形可能な爪部32を、他方の先端に設けられ
た係止部34に弾性変形下で挿通せしめることにより、
該係止部34に対してワンタッチで係止せしめる公知の
係止機構を有しており、かかる係止機構によって、固定
バンド30,30が互いに連結され得るようになってい
る。
【0038】そして、特に、本実施形態では、前述せる
如く、各支持棒10,10が、従来の担架における支持
棒よりも十分に短い長さをもって構成されているところ
から、かかる支持棒10,10の長さに相当するフレー
ム全体の長さも、従来の担架のフレーム全長よりも短く
されており、以て担架全体の長さも、従来品に比べて有
利に短く為され得ているのである。
【0039】また、上述の如く、4本の連結棒14a〜
14bにて連結された一対の支持棒10,10の間に架
設乃至は張架せしめられたシート12は、軽量なポリビ
ニルアルコール繊維(商品名:ビニロン)製の矩形の布
にて構成されている。そして、かかる合成繊維製のシー
ト12が、一対の支持棒10,10と4本の連結棒14
a〜14bにて形成された階段状形態を呈するフレーム
に対して、その略全体をくるむようにして取り付けられ
ることにより、前記傷病者等を乗せ得る載置部16が形
成されるようになっており、また、それによって、一対
の支持棒10,10のそれぞれのものにおける第一のパ
イプ20,20間に架設されたシート12部分と、第三
のパイプ24,24間に架設されたシート12部分との
間で、第二のパイプ22,22の間に架設されたシート
12部分にて段付けされた段差が形成されているのであ
る。なお、ここでは、前述の如く、第一のパイプ20
が、一般的な成人の上半身の長さよりも若干長くされて
いる一方、第二のパイプ22が、該成人の腰から膝まで
の長さと略同じか、それよりも所定寸法短い長さとさ
れ、更に、第三のパイプ24が、該成人の膝から踵まで
の長さよりも若干長くされていることによって、第一の
パイプ20,20間と、第二のパイプ22,22間と、
第三のパイプ24,24間のシート12部分が、それぞ
れ、載置部16に乗せられる傷病者等の上半身と、腰か
ら膝までの部位と、膝から踵までの部位を載置可能な大
きさとされている。
【0040】かくして、本実施形態では、支持棒10の
長さ方向における載置部16の中間部に、第二のパイプ
22,22間に架設されたシート12部分からなる、一
般的な成人が腰掛け可能な大きさの座席部36が設けら
れているのである。
【0041】一方、支持棒10の両端部に設けられた、
担架を持ち運びするための把持部18は、図4及び図5
に示されるように、支持棒10と同様な炭素繊維強化樹
脂製の中空のパイプ部材が円形に成形されてなる、全体
として、略リング形状をもって、構成されている。更
に、このリング状の把持部18は、手指が挿入可能な内
孔を有しており、その全周にわたって、該内孔内に手指
を挿入した状態で把持され得る大きさとされている。
【0042】そして、このようなリング状の把持部18
にあっては、内孔内に挿入された指の腹部が接触せしめ
られ得る大きさの谷部38と、該指の腹部の横側部分が
引っ掛かり得る大きさの山部40が、内周部に対して、
その内周方向の全周にわたって交互に且つ連続的に形成
されて、かかる内周部が波型形状とされている。これに
よって、把持部18の内孔内に挿入された指の腹部の横
側部分を、前記山部40にそれぞれに引っ掛けつつ、把
持部18が把持され得るようになっており、以て、把持
部18を把持した際の指の滑りが、効果的に防止され得
るようになっているのである。
【0043】また、かかる把持部18は、上述の如く、
中空のパイプ部材にて形成されていることによって、内
部に、空洞部42が形成されており、この空洞部42内
に、該空洞部42を径方向に二つに仕切る、補強材とし
てのリブ44が固設されている。なお、この補強材とし
てのリブ44は、ここでは、軽くて強い航空ベニヤが用
いられている。これによって、把持部18の強度がより
一層高められているのである。
【0044】そして、図1及び図2に示されるように、
リング状の把持部18が、支持棒10の延長線を含む垂
直面内に位置し、且つ各支持棒10,10の互いに対応
する端部において、中心軸が同一線上に位置する状態
で、外周面に一体形成された取付突部46において支持
棒10の両端部内にそれぞれ挿通せしめられて、固定さ
れているのである。なお、図1乃至図3中、48,48
は、補助バンドであり、把持部18を把持して担架を持
ち運ぶ搬送者が、首等に掛けて、腕力による担架の支持
力を自ら補助するものである。
【0045】ところで、このような構造とされた本実施
形態の座席式担架を用いて、傷病者等を搬送する場合に
は、例えば、先ず、担架の長さ方向における載置部16
の中間部に設けられた座席部36に、膝を曲げて腰掛け
させるようにした状態で、傷病者等を載置部16上に寝
かせた後、固定バンド30,30にて傷病者等を固定す
る。その後、二人の搬送者が、担架の前後において、補
助バンド48をそれぞれ首等に掛けると共に、各支持棒
10の両端の把持部18,18をそれぞれ把持して、担
架を持ち上げる。そして、任意の場所に搬送するのであ
る。
【0046】このように、本実施形態に係る座席式担架
にあっては、傷病者等が、座席部36に腰掛けるように
して、載置部16上に寝かされた状態で搬送され得るよ
うになっているところから、担架を傾けても、載置部1
6上に寝かされた傷病者等の頭部側を傾きの上側に位置
せしめれば、傷病者等が載置部16上から滑り落ちるよ
うなことがなく、それによって、例えば、坂や階段等の
傾斜した場所で使用する際にあっても、担架を無理に水
平にする必要が有利に解消せしめられ得、以てそれら坂
や階段等での使用時における搬送者の負担が、極めて効
果的に軽減され得ることとなるのである。
【0047】また、本実施形態の座席式担架において
は、前述の如く、該担架の骨組みを構成するフレームが
階段状形態をもって構成されていることによって、担架
全体の長さが、従来の担架の全長よりも有利に短くされ
ているところから、例えば、階段や狭い通路の曲がり角
も傷病者等を乗せた状態でスムーズに曲がることが出
来、以て従来の担架では使用が困難であった、角部のあ
る階段や狭い場所でも、容易に使用され得るのである。
なお、そのように、全長が短くされていても、前述の如
く、傷病者等が、座席部36に腰掛けるようにして、載
置部16上に寝かされた状態で搬送され得るようになっ
ているため、載置部16上に寝かされた傷病者等が、そ
の姿勢に苦痛を感じることはない。
【0048】さらに、本実施形態の座席式担架にあって
は、そのフレームを構成する支持棒10や連結棒14a
〜14bと、支持棒10の両端に設けられた把持部18
が、全て、炭素繊維強化樹脂からなる中空のパイプ部材
にて構成され、しかも、シート12も、軽くて強いポリ
ビニルアルコール繊維からなる布にて構成されていると
ころから、フレームが鉄パイプからなるものや、把持部
18が木製のもの、或いはシート12が綿布や帆布等の
布はくからなる従来の担架に比して、強度を低下させる
ことなく、その軽量化が、極めて有利に図られ得ている
のである。また、そのように、フレームを与える支持棒
10や連結棒14a〜14bが炭素繊維強化樹脂からな
る中空のパイプ部材にて構成されていることによって、
傷病者等が載置部16上に乗せられた際に、フレームに
おいて、ある程度の撓りが生ぜしめられ得ることとな
り、以て、剛直感等の傷病者等への負担が、効果的に和
らげられ得るといった利点も発揮され得るのである。
【0049】更にまた、本実施形態の座席式担架におい
ては、支持棒10の両端に設けられた把持部18が、リ
ング形状を呈し、その全周にわたって、内孔内に手指を
挿入した状態で把持され得るようになっているところか
ら、例えば、担架を傾ける場合や、搬送者の腰よりも高
い位置に担架を持ち上げる際等において、搬送者が、把
持部18において、最も把持し易く且つ最も力の出し易
い部分を把持しつつ、担架を支持することが出来、それ
によって、傷病者等を乗せて運ぶ際における使用性が効
果的に高められ得ると共に、搬送者の負担が、より一層
有利に軽減され得ることとなるのである。
【0050】また、本実施形態の座席式担架にあって
は、把持部18の内周部が、谷部38と山部40が内周
方向において交互に連続形成された波型形状とされてお
り、把持部18の内孔内に挿入された指の腹部の横側部
分を山部40に引っ掛けつつ、把持部18を把持するこ
とによって、指の滑りが防止され得るようになっている
ところから、更に一段と優れた使用性乃至は取扱性が発
揮され得るのである。
【0051】ところで、本発明に従う座席式担架は、上
述した例示の構造のみに限定して解釈されるものでは決
してなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、各
種の変形を加えることが可能であり、その別の例が、図
6乃至図1 に示されている。なお、それら図6乃至図
1 においては、上述の実施形態と同一の構造とされた
部材及び部位については、図中、それぞれ、上述の実施
形態と同一の符号を付すことにより、その詳細な説明
は、省略した。
【0052】すなわち、先ず、図6及び図7には、載置
部16における座席部36に対して脚部が形成されてな
る構造の例が示されている。そこにおいて、一対の支持
棒10,10は、それぞれ、前記実施形態と同様に、3
本のパイプ20,22,24が、互いに直角に接続さ
れ、全体として、長さ方向中間部における二つの屈曲部
位50,52において、直角に屈曲せしめられてなる階
段形態をもって、構成されている。そして、ここでは、
各支持棒10の二つの屈曲部位50,52のうち、第一
のパイプ20と第二のパイプ22との接続部分にて構成
される第一の屈曲部位50に、第一の補助棒としての脚
パイプ54が、その一端部において接着される等して、
一体的に取り付けられている。
【0053】この脚パイプ54は、各支持棒10を与え
る第一、第二、及び第三のパイプ20,22,24と同
様な構造を有する炭素繊維強化樹脂製の直管からなって
おり、また、第二のパイプ22と第三のパイプ24の接
続部分にて構成される第二の屈曲部位52から、該第三
パイプ24の端部に取り付けられた前記把持部18の先
端までの長さと同一の長さを有して、構成されている。
そして、このような脚パイプ54の2本のものが、それ
ぞれ、一対の支持棒10,10の前記第一の屈曲部位5
0,50から、第三のパイプ24における把持部18の
取付側に向かって、それぞれ、第三のパイプ24,24
と平行して延び出しているのである。
【0054】かくして、本実施形態では、一対の支持棒
10,10を、第三のパイプ24側を下にして立てるこ
とにより、第三のパイプ24,24とそれらの端部にそ
れぞれ取り付けられた把持部18,18とにて、第二の
パイプ22,22間に架設されたシート12部分からな
る座席部36の二つの前側脚部が形成される一方、2本
の脚パイプ54,54にて、該座席部36の後側脚部が
形成されるようになっているのである。
【0055】このように、本実施形態の座席式担架にお
いては、座席部36の前側及び後側脚部が、一対の支持
棒10,10の第三のパイプ24,24と2本の脚パイ
プ54,54とにて形成されているところから、載置部
16に傷病者等を乗せた状態で、該載置部16を起こす
ことによって、傷病者等を椅子に座らせた如き状態をな
すことが出来るのであり、それによって、例えば、エレ
ベータ内等、傷病者等を載置部16上に寝かせた状態で
搬送することが不可能な狭い場所等へも、載置部16上
に乗せられた傷病者等を椅子に座らせた如き状態で運び
込むことが可能となるのである。
【0056】従って、このような座席式担架を用いれ
ば、載置部16上に乗せられた傷病者等を上述の如き狭
い場所へ搬送する際に、傷病者等に対する負担が効果的
に軽減され得るのであり、また、載置部16を立てて傷
病者等を椅子に座らせるようにして使用する場合には、
搬送者が、載置部16が倒れないように支持するだけで
良いため、搬送者に対する負担も有利に軽減され得るこ
ととなるのである。
【0057】なお、本実施形態では、脚パイプ54,5
4が、一対の支持棒10,10における第一の屈曲部位
50,50に対して、それぞれ、接着される等して直接
に且つ一体的に取り付けられていたが、その取付構造
は、何等これに限定されるものではなく、適当な取付部
材や固定部材等を介して、第一の屈曲部位50、或いは
第一のパイプ20や第二のパイプ22等に取り付けるよ
うにしても良い。
【0058】また、図8には、脚パイプ54,54を一
対の支持棒10,10に対して、それぞれ着脱可能に取
り付けた例が示されている。即ち、本実施形態では、片
側有底円筒状の固定筒体56,56が、各支持棒10を
与える第一のパイプ20のそれぞれに対して、接着等に
より一体的に接合されている。そして、それら各固定筒
体56の内孔内に、脚パイプ54を、その一端部におい
て挿通せしめた状態下で、脚パイプ54の上端部に設け
られた係止突起58を、固定筒体56の筒壁部に形成さ
れた係合孔60に係合せしめることによって、脚パイプ
54が、固定筒体56に対して、着脱可能に挿通固定さ
れるようになっているのである。
【0059】また、ここでは、係止突起58が、球面形
状を呈する先端面を有すると共に、図示しないばね等に
より突出方向に付勢せしめられた状態下で、突出/引込
み移動可能とされていることによって、単に、脚パイプ
54を固定筒体56の内孔内に挿通せしめるだけで、係
止突起58の係合孔60に対する係合状態が得られるよ
うになっており、更に、かかる係止突起58を押圧し、
引込み移動させることによって、かかる係合状態が解除
され、そして、その状態で、脚パイプ54を固定筒体5
6の内孔内から引き抜くだけで、脚パイプ54の固定筒
体56から取り外され得るようになっているのである。
【0060】かくして、本実施形態においては、座席部
36の脚部が不必要な場合には、脚パイプ54を取り外
して使用することが可能となり、それによって、狭い場
所への搬送がない普段の使用時に、脚パイプ54が邪魔
となって使用性が低下したり、或いは該脚パイプ54に
よって重量が嵩んで取扱性が低下したりするようなこと
が、有利に回避され得るのである。
【0061】なお、この脚パイプ54を着脱可能に挿通
固定する固定筒体56の構造や、かかる固定筒体56に
対する脚パイプ54の固定構造、更には脚パイプ54自
体の構造も、本実施形態に示されるものに限定されるも
のでないことは、言うまでもないところである。
【0062】さらに、図9には、脚パイプ54,54を
一対の支持棒10,10のそれぞれに設ける別の例が示
されている。ここでは、第一のパイプ20,20(図示
せず)に、その長さ方向に延びる円筒状の挿通部62を
備えた第一の保持部材64の一対が、それぞれ、接着等
により移動不能に一体接合され、この一対の第一の保持
部材64,64のそれぞれの挿通部62に対して、各脚
パイプ54が、各支持棒10の長さ方向に移動可能に挿
通されると共に、所定の移動位置にて、固定的に保持せ
しめられるようになっている。
【0063】より具体的には、図10からも明らかなよ
うに、一対の第一の保持部材64,64の挿通部62,
62の筒壁部における互いの対向部位には、圧縮コイル
ばね66が一つずつ内装されたハウジング68,68が
一体形成されている。更に、それら各ハウジング68内
には、移動阻止手段としての係合ピン70が、圧縮コイ
ルばね66にて、挿通部62の筒壁側に向かって付勢せ
しめられた状態で、その先端部において、挿通部62の
筒壁部におけるハウジング形成部位に設けられた貫通孔
72を通じて、該挿通部62の内孔内に突入せしめられ
ている。そして、2本の脚パイプ54,54が、一対の
保持部材64,64の挿通部62,62の内孔内に挿通
せしめられた状態下で、該内孔内に突入せしめられた係
合ピン70,70の先端部が、脚パイプ54,54に設
けられた係合孔74,74内に更に突入し、係合せしめ
られることによって、脚パイプ54,54が、一対の第
一の保持部材64,64のそれぞれの挿通部62内にお
いて、所定の移動位置にて、移動不能に保持せしめられ
得るようになっているのである。
【0064】また、係合ピン70,70は、それらの間
に張架せしめられたワイヤ76によって互いに連結せし
められており、それによって、このワイヤ76を手前の
方向等に引っ張れば、係合ピン70,70が、それぞ
れ、脚パイプ54,54の係合孔74,74及び挿通部
62,62の貫通孔72,72から引き抜かれ、以て、
各脚パイプ54の各第一の保持部材64に対する保持状
態が解除されて、一対の支持棒10,10の長さ方向の
両方向において、挿通部62内を再び自由に移動せしめ
られ得るようになっている。
【0065】そして、ここでは、特に、係合孔74が、
各脚パイプ54に対して、上下方向方向に三つ並んで設
けられており、それら三つの係合孔74のうち、最上部
に位置する係合孔74aに対して各保持部材64の係合
ピン70が係合せしめられた際には、図9において実線
で示される如く、各脚パイプ54の各挿通部62への挿
通側とは反対側の先端が接地した状態下で、載置部16
が上下方向に直立せしめられるようになっている。ま
た、上下方向の真ん中に位置する係合孔74bに対して
各保持部材64の係合ピン70が係合せしめられた際に
は、載置部16が後方に若干傾斜した状態とされるよう
になっている。そして、最下部に位置する係合孔74
(図示せず)に対して各保持部材64の係合ピン70が
係合せしめられた際には、図9に二点鎖線で示される如
く、各脚パイプ54が、上方に大きく移動せしめられ
て、第一のパイプ20と重なるように位置せしめられる
一方、各挿通部62からの下方への延出長さが極端に小
さくされるようになっている。
【0066】かくして、本実施形態では、載置部16を
寝かせて使用する通常の使用状態において、各脚パイプ
54を第一のパイプ20と重なるように位置させること
により、それら各脚パイプ54が邪魔とならないようし
て使用することが出来るのであり、また、載置部16を
立てて傷病者等を椅子に座らせるようにして使用する場
合には、各脚パイプ54にて、かかる椅子(座席部3
6)の脚部が、より迅速に且つスムーズに形成され得る
のである。更に、本実施形態においては、載置部16を
後方に傾斜させた状態で立てることが出来るところか
ら、傷病者等を椅子に座らせるようにして使用する場合
における傷病者等の負担が、より効果的に軽減され得る
のである。
【0067】なお、このように、脚パイプ54,54
は、一対の支持棒10,10の第三のパイプ24,24
と共に、座席部36の脚部を形成し、傷病者等を椅子に
座らせた如き状態で、載置部16上に乗せ得るように為
すものであるが、例えば、図11に示される如く、各脚
パイプ54の先端部に、転動部材としての車輪75をそ
れぞれ設けても良い。このような構造を有する本実施形
態においては、例えば、図11に示される如き状態か
ら、上側の把持部18,18を把持して、担架全体を後
ろ側(図11中、右側)に傾けることにより、各脚パイ
プ54の各車輪75のみを接地させ、各把持部18を押
して、各車輪75を回転させるようにすれば、載置部1
6の座席部36上に腰掛けるようにして乗せられた傷病
者等を、上側の各把持部18を把持する一人の搬送者に
て、容易に搬送することが可能となるのであり、以て、
より優れた使用性が発揮され得ることとなるのである。
【0068】また、図示されてはいないものの、各支持
棒10に対して、図9及び図10に示される如き構造を
有する一対の第一の保持部材64,64を設けると共
に、各脚パイプ54に対して、係合孔74を上下方向に
多数設けることにより、各脚パイプ54が、上下方向の
任意の移動位置で、各第一の保持部材64にて保持せし
められて、各脚パイプ54の、座席部16から下方に延
び出す部分の長さが任意に変更され得るように構成し、
そして、このような各脚パイプ54の先端部に、車輪7
5を、それぞれ設けるようにしても良い。
【0069】このようにすれば、担架全体を後ろ側に傾
けた際に、その傾きの大きさに応じて、脚パイプ54,
54の第一の保持部材64,64に対する保持位置を変
えることにより、座席部36から下方に延び出す部分の
長さを短くすることによって、載置部16上に乗せられ
た傷病者等の重心と、担架の接地点である各車輪75と
の水平方向位置ずれを可及的に小さく為すことが出来る
のである。従って、上述の如き構造によれば、搬送者
が、把持部18を把持する高さ位置を変えても、それに
応じて、脚パイプ54,54の、座席部36から下方に
延び出す部分の長さを調節することにより、搬送者に掛
かる荷重負担の増大が可及的に抑制され得、以て、より
優れた使用性や取扱性が、更に一層有効に発揮され得る
こととなるのである。なお、本実施形態においては、転
動部材が、車輪75にて構成されていたが、かかる転動
部材としては、転動によって担架を移動せしめ得るもの
であれば、コロやキャスタ等の公知の転動部材が何れも
採用され得ることは、言うまでもないところである。
【0070】また、図12及び図13には、一対の支持
棒10,10のそれぞれにおける前記第一の屈曲部位5
0と第三のパイプ24の把持部18取付側端部との間
に、第二の補助棒としての連結パイプ78が、それらを
連結するように設けられてなる構造を有する例が、示さ
れている。
【0071】この連結パイプ78も、各支持棒10を与
える第一、第二、及び第三のパイプ20,22,24と
同様な構造を有する炭素繊維強化樹脂製の直管からなっ
ており、両端部において、各支持棒10の第一の屈曲部
位50と第三のパイプ24の把持部18取付側端部とに
対して、接着等により一体的に固定されている。
【0072】このような構造を有する本実施形態におい
ては、例えば、載置部16に乗せられた傷病者等を窓を
通じて屋内から屋外へ搬送する際や、塀等を乗り越えて
搬送する場合等に、それら窓の枠や塀の内面或いは角部
等に対して連結パイプ78,78を滑らせることによっ
て、階段状に屈曲された形態を有する載置部16が、窓
枠や塀の上端部に引っ掛かるようなことなく、窓内や塀
の上を容易に且つスムーズに通過せしめられ得ることと
なり、以て搬送者の負担が有利に軽減され得るのであ
る。また、本実施形態にあっては、把持部18,18を
把持する搬送者とは別の搬送者が、連結パイプ78,7
8を把持しつつ搬送することが可能となり、それによっ
て、より優れた使用性が発揮され得るといった利点も得
られるのである。なお、各支持棒10の第一の屈曲部位
50と第三のパイプ24の把持部18取付側端部とに対
する連結パイプ78の取付構造や、連結パイプ78自体
の構造も、本実施形態に示されるものに、決して限定さ
れるものでないことは、勿論である。
【0073】さらに、図14には、脚パイプ(54)と
連結パイプ(78)の機能を兼ね備えた補助パイプ80
が設けられてなる構造の例が示されている。ここでは、
補助パイプ80が、各支持棒10を与える第一、第二、
及び第三のパイプ20,22,24と同様な構造を有す
る炭素繊維強化樹脂製の直管からなっている。また、各
支持棒10の第一のパイプ20における載置部16の後
側に、補助パイプ80を着脱可能に挿通固定する、第一
の固定部材としての固定筒体56が設けられている一
方、各支持棒10の第一の屈曲部位50と第三のパイプ
24の把持部18取付側端部における各支持棒10の互
いの対向側とは反対側の部分には、第二の固定部材とし
ての固定ブッシュ82,84が、それぞれの中心軸を、
第一の屈曲部位50と第三のパイプ24の把持部18取
付側端部とを結ぶ直線と同一線上に位置せしめるように
して、それぞれ接着等により一体的に設けられている。
なお、固定筒体56は、図8に示されるものと同様な構
造を有しいる。また、各支持棒10の第一の屈曲部位5
0に設けられた固定ブッシュ82は、補助パイプ80が
軸方向に移動可能に挿通せしめられる内孔を備えた円筒
形状をもって構成されている一方、第三のパイプ24の
把持部18取付側端部に設けられた固定ブッシュ84
は、補助パイプ80の一端部が挿通可能な片側有底円筒
形状を有して構成されている。
【0074】そして、本実施形態では、図14において
実線で示されるように、補助パイプ80を、その一端部
において、固定筒体56に対して挿通固定することによ
って、かかる補助パイプ80が脚パイプ(54)として
機能せしめられ得るようになっており、また、図14に
おいて二点鎖線で示される如く、補助パイプ80を固定
筒体56から取り外して、固定ブッシュ82,84内に
挿通して固定することにより、補助パイプ80が、連結
パイプ(78)として機能せしめられ得るようになって
いるのである。なお、ここでは、補助パイプ80に設け
られた二つの係止突起58,58を、固定筒体56と固
定ブッシュ82にそれぞれ形成された係合孔60,60
に係合せしめることにより、補助パイプ80が、固定筒
体56及び固定ブッシュ82,84に対して固定される
ようになっている。
【0075】このような本実施形態においては、別部材
にて構成された脚パイプ54,54と連結パイプ78,
78の両方を一緒に設ける場合に比して、座席式担架全
体の軽量化と、材料コストの低減が、共に有利に図られ
得ることとなるのである。
【0076】また、図15には、脚パイプ(54)と連
結パイプ(78)の機能を兼ね備えた補助パイプ80が
別の取付構造をもって設けられた例が示されている。こ
こでは、各支持棒10の第三のパイプ24の把持部18
取付側端部における各支持棒10の互いの対向側とは反
対側の部分に、固定ブッシュ84が、図14に示される
ものと同様な構造をもって、位置固定に設けられてい
る。また、各支持棒10の第一の屈曲部位50における
各支持棒10の互いの対向側とは反対側の部分には、第
一の保持部材としての保持ブッシュ86が設けられてい
る。
【0077】この保持ブッシュ86にあっては、図16
に示されるように、一対の支持棒10,10の一方のも
のから他方のものに向かう方向において、該支持棒10
に直角な方向に延びる回動軸88を介して、第一の屈曲
部位50を構成する第一のパイプ20部分に取り付けら
れていることによって、該回動軸88回りに回動可能と
されており、また断面六角形状の脚部を有する、回動阻
止手段としての二つの固定ピン90,90が、筒壁部を
径方向に挿通、配置せしめられて、成っている。そし
て、補助パイプ80が、その一端部において、かかる保
持ブッシュ86内に挿通せしめられた状態下で、各固定
ピン90が、その脚部において、該補助パイプ80と第
一及び第二のパイプ20,22とにそれぞれ設けられ
た、該脚部に対応した六角形状の固定ピン挿通孔92,
94,96内に、それぞれ挿通せしめられることによっ
て、保持ブッシュ86の回動が、所定の回動位置にて阻
止されると共に、補助パイプ80が、固定ブッシュ86
に対して固定せしめられるようになっているのである。
【0078】なお、ここでは、第一及び第二のパイプ2
0,22に対して、固定ピン挿通孔94,96が、対を
なして二組設けられており、対を為す一方の組の固定ピ
ン挿通孔94,96内に、各固定ピン90を挿通せしめ
ることにより、図14において実線で示されるように、
保持ブッシュ86が、第一のパイプ20の長さ方向に、
中心軸の延出方向を一致せしめた第一の回動位置におい
て、回動が阻止せしめられるようになっている。また、
対を為す他方の組の固定ピン挿通孔94,96(図示せ
ず)内に、各固定ピン90を挿通せしめることにより、
図15において二点鎖線で示されるように、保持ブッシ
ュ86が、前記固定ブッシュ84と同一の軸線上に位置
する第二の回動位置において、回動が阻止せしめられる
ようになっているのである。
【0079】かくして、本実施形態においては、保持ブ
ッシュ86を前記第一の回動位置にて回動を阻止せしめ
た状態で、該保持ブッシュ86に対して補助パイプ80
を固定することにより、該補助パイプ80が、脚パイプ
(54)として機能せしめられ得るようになっており、
また、保持ブッシュ86を前記第二の回動位置にて回動
を阻止せしめた状態で、補助パイプ80の一端部を該保
持ブッシュ86に固定すると共に、その他端部を固定ブ
ッシュ84に固定することにより、該補助パイプ80
が、連結パイプ(78)として機能せしめられ得るよう
になっているのである。このような本実施形態にあって
も、脚パイプ(54)と連結パイプ(78)の両方の機
能を備えた補助パイプ80を設けることによって得られ
る前述せる如き効果が、有効に享受され得ることとなる
のである。
【0080】なお、本実施形態では、保持ブッシュ86
と固定ブッシュ84とが、各支持棒10の第一の屈曲部
位50と第三のパイプ24の把持部18取付側端部とに
おける各支持棒10の互いの対向側とは反対側の部分に
それぞれ設けられていたが、例えば、それら保持ブッシ
ュ86と固定ブッシュ84とを、各支持棒10の第一の
屈曲部位50と第三のパイプ24の把持部18取付側端
部とにおける各支持棒10の互いの対向側に設けるよう
にしても良い。そうすれば、保持ブッシュ86に挿通せ
しめられる補助パイプ80が、第一のパイプ20に設け
られる固定バンド30に邪魔されることなく、該第一の
パイプ20の長さ方向に移動可能とされ、それによっ
て、補助パイプ80を、第一のパイプ20と重なるよう
な移動位置において固定的に保持することが可能とな
る。そして、その結果として、載置部16を寝かせて使
用する通常の使用状態において、補助パイプ80,80
を第一のパイプ20,20と重なるように位置させるこ
とにより、それら各補助パイプ80が邪魔とならないよ
うにして使用することが出来るのであり、また、載置部
16を立てて傷病者等を椅子に座らせるようにして使用
する場合には、各補助パイプ80にて、かかる椅子(座
席部36)の脚部が、より迅速に且つスムーズに形成さ
れ得ることとなるのである。
【0081】また、図17〜図21には、各支持棒10
を折り畳み可能となす構造の例が示されている。ここで
は、支持棒10の一端部から該一端部側の屈曲部位まで
の、長さ方向の一方側の部分を与える第一のパイプ20
と、支持棒10の該一端部側の屈曲部位からその他端部
側の屈曲部位までの、長さ方向中間部分を構成する第二
のパイプ22とが、第一の連結部材98を介して連結さ
れており、また、支持棒10の他端部から該他端部側の
屈曲部位までの、長さ方向の他方側の部分を与える第三
のパイプ24と該第二のパイプ22とが、第二の連結部
材100を介して連結されている。
【0082】そして、それら第一及び第二の連結部材9
8,100のうち、第二の連結部材100は、図18に
示される如く、雌部材102と雄部材104とを有し
て、成っている。また、雌部材102は、有底円筒状の
取付部106を有しており、この取付部106の一方側
の底部外面には、同一形状を呈する二つの連結円板10
8,110が、所定間隔をおいて互いに対向位置する状
態で、一体的に設けられている。更に、かかる雌部材1
02にあっては、一方の連結円板108における他方の
連結円板110側とは反対側の面に、円筒状突起112
が、一体的に突出形成されている一方、他方の連結円板
110における該一方の連結円板108側とは反対側の
面には、略片側有底円筒形状を呈するハウジング114
がねじ止めされている。
【0083】また、このハウジング114内には、横断
面六角形状を呈する係合ピン116が、その基部側端部
を、該ハウジング114の底部から外方に突出させ、且
つ先端部を、雌部材102における前記他方の連結円板
110に設けられた貫通孔118を通じて、該他方の連
結円板110と前記一方の連結円板108との対向面間
に突入位置せしめた状態で、軸方向に移動可能に挿入さ
れている。更に、該ハウジング114内には、圧縮コイ
ルばね120が、その両端部を、ハウジング114の底
部内面と、係合ピン116に設けられたフランジ部12
2とに対して係止せしめた状態で、収容されている。こ
れによって、係合ピン116の基部側端部を摘んで、軸
方向に引っ張ると、該係合ピン116の先端部が、二つ
の連結円板108,110の対向面間から、ハウジング
114内に引込み移動せしめられ、また、その状態か
ら、該係合ピン116に対する引っ張り力を解除する
と、圧縮コイルばね120の付勢力により、該係合ピン
116の先端部が、二つの連結円板108,110の対
向面間に再び突入位置するように、突出移動せしめられ
るようになっているのである。
【0084】一方、雄部材104は、有底円筒状の取付
部124における一方側の底部外面に、雌部材102の
二つの連結円板108,110と略同一の形状と、それ
ら二つの連結円板108,110の間隔よりも僅かに小
さな厚さとを有する連結円板126が、一体的に設けら
れている。また、図18及び図19に示される如く、こ
の雄部材104の連結円板126の一方の面には、雌部
材102に設けられる係合ピン116の先端部が挿入可
能な二つの六角穴128a,128bが、互いに略18
0°の位相差をもって、形成されている。
【0085】そして、このような構造とされた第二の連
結部材100の雌部材102が、二つの連結円板10
8,110を外方に突出させつつ、取付部106におい
て、前記第二のパイプ22の端部に内挿固定されている
一方、雄部材104も、連結円板126を外方に突出さ
せつつ、取付部124において、前記第三のパイプ24
の端部に内挿固定されている。また、そのような状態下
で、雄部材104の連結円板126が、雌部材102の
二つの連結円板108,110の対向面間に挿入される
と共に、それら三つの連結円板108,110,126
のそれぞれの中心部に、回動軸130が挿通されている
ことによって、それら雌部材102と雄部材104と
が、該回動軸130回りに回動可能に連結されているの
である。
【0086】また一方、第一の連結部材98は、図20
に示される如く、六角穴128a,128bが、互いに
略90°の位相差をもって形成されている以外、第一の
連結部材100と同一の構造を有している。そして、か
かる第一の連結部材98にあっては、雌部材102と雄
部材104とが、それぞれの取付部106,124にお
いて、第二のパイプ22と第一のパイプ20の端部に、
それぞれ内挿固定されていると共に、それら雌部材10
2の二つの連結円板108,110と雄部材104の連
結円板126のそれぞれの中心部に挿通された回動軸1
30回りに回動可能に連結されているのである。
【0087】かくして、第二のパイプ22と第三のパイ
プ24とが、第二の連結部材100を介して、回動軸回
りに回動可能に連結されている一方、第一のパイプ20
と第二のパイプ22とが、第一の連結部材98を介し
て、回動軸130回りに回動可能に連結されている。そ
して、図18及び図19に示される如く、第二のパイプ
22と第三のパイプ24とが直角に屈曲せしめられた回
動位置において、雌部材102の前記他方の連結円板1
10に設けられた係合ピン116の先端部が、雄部材1
04の連結円板126に形成された二つの六角穴128
a,128bのうちの一方の六角穴128aに突入せし
められることにより、それら二つのパイプ22,24の
回動軸130回りの回動が阻止されるようになってお
り、また、図20に示されるように、第一のパイプ20
と第二のパイプ22とが直角に屈曲せしめられた回動位
置において、雌部材102の前記他方の連結円板110
に設けられた係合ピン116の先端部が、雄部材104
の連結円板126に形成された二つの六角穴128a,
128bのうちの一方の六角穴128aに突入位置せし
められることにより、それら二つのパイプ22,24の
回動軸130回りの回動が阻止されるようになってい
る。これによって、図17に示される如く、第一、第
二、及び第三のパイプ20,22,24が、階段状に屈
曲せしめられた状態において固定的に組み付けられて、
各支持棒10の階段状の屈曲形態が維持され得るように
なっているのである。
【0088】また、そのような状態から、第二の連結部
材100において、係合ピン116の先端部を雄部材1
04における連結円板126の一方の六角穴128aか
ら引き込み移動せしめ、そして、図19において矢印ア
にて示される方向に、第三のパイプ24を回動軸130
回りに回動させて、図21に示される如く、第二のパイ
プ22と第三のパイプ24とが一直線となるように、そ
れら二つのパイプ22,24を伸展せしめ、その状態下
で、係合ピン116の先端部を、該連結円板126の他
方の六角穴128bに突入せしめることにより、それら
二つのパイプ22,24の回動軸130回りの回動が、
再び阻止されるようになっている。一方、第一の連結部
材98においても、係合ピン116の先端部を雄部材1
04における連結円板126の一方の六角穴128aか
ら引き込み移動せしめ、そして、図20において矢印イ
にて示される方向に、第二のパイプ22を回動軸130
回りに回動させて、図21に示される如く、第一のパイ
プ20と第二のパイプ22とを二つに折り畳み、その状
態下で、係合ピン116の先端部を、該連結円板126
の他方の六角穴128bに突入せしめることにより、そ
れら二つのパイプ20,22の回動軸130回りの回動
も、再び阻止されるようになっている。これによって、
図21に示される如く、各支持棒10が、二つに折り畳
まれると共に、その状態が維持され得るようになってい
るのである。
【0089】このように、本実施形態においては、各支
持棒10が二つ折りにされて、担架全体が、二つに折り
畳まれ得るようになっているのであり、それによって、
例えば、担架を収納する際等に、小さな収納スペース内
に、コンパクトに収納され得、以て、より一層優れた取
扱性が、極めて有効に発揮され得ることとなるのであ
る。
【0090】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであっ
て、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受
けるものではない。
【0091】例えば、前記実施形態では、担架のより一
層の軽量化を図るために、シート12が、ポリビニルア
ルコール繊維からなる布にて構成されていたが、勿論、
従来の如く、綿布や帆布等の布はくを用いることも可能
である。
【0092】また、そのようなシート12の一対の支持
棒10,10間への架設構造は、特に限定されるもので
はないが、好ましくは、それら一対の支持棒10,10
を含んで構成される、担架の骨組を与えるフレーム全体
をくるみつつ、その端部同士を、例えばマジックテープ
(登録商標)やファスナー等にて連結したり、各支持棒
10,10に対して、紐等で結び付けたりすることによ
り、該一対の支持棒10,10間に架設されることとな
る。このようにすれば、シート12の取替えが極めて容
易に行うことが出来、それによって、シート12を、常
時、清潔に保つことが可能となるのである。
【0093】さらに、前記実施形態では、炭素繊維強化
樹脂製の3本のパイプ20,22,24を直角に接続し
て、一本化せしめることによって、全体として、階段状
に屈曲せしめられた支持棒10が形成されていたが、炭
素繊維強化樹脂製の1本のパイプ部材を階段状に屈曲変
形せしめて、支持棒10を構成したり、或いは炭素繊維
強化樹脂製の2本のパイプ部材や4本以上のパイプ部材
を用いて、長さ方向中間部の二箇所において階段状に屈
曲せしめられた支持棒10を構成しても、何等差し支え
ないのである。なお、支持棒10を複数本のパイプ部材
にて構成する場合には、その接続構造が、前記実施形態
に示されるものに、特に限定されるものでないことは言
うまでもないところである。
【0094】また、前記実施形態では、支持棒10が、
各屈曲部において直角に屈曲せしめられていたが、それ
ら屈曲部の屈曲角度は、何等これに限定されるものでは
なく、鈍角や鋭角とされていても良い。かかる屈曲部の
屈曲角度が鈍角とされる場合には、載置部16上に乗せ
られる傷病者等が、より楽な状態で、載置部16上に寝
かされ得ることとなる。
【0095】さらに、支持棒10に対する把持部18の
取付構造や、支持棒10と連結棒14の連結構造も、例
示の構造に止まることなく、当業者に知識に基づいて、
各種の構造が採用され得るものであることは、勿論であ
る。
【0096】また、前記実施形態では、把持部18が、
リング形状をもって構成されていたが、従来の如く、か
かる把持部18を、単なる棒形状において構成すること
も可能である。更に、把持部18をリング形状と為す場
合にあっても、その内周部が、例示される如き形状に何
等限定されるものではないのである。
【0097】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもないところである。
【発明の効果】
【0098】以上の説明からも明らかなように、本発明
に従う座席式担架にあっては、角部のある階段や狭い通
路等でも容易に使用され得ると共に、坂道や階段等の傾
斜場所で使用する際にも、搬送者の負担が極めて効果的
に軽減され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う座席式担架の一例を示す平面説明
図である。
【図2】図1に示される担架の側面説明図である。
【図3】図2における III−III 断面説明図である。
【図4】図2における部分拡大説明図である。
【図5】図4における V−V 断面説明図である。
【図6】本発明に従う座席式担架であって、座席部の脚
部が一体的に設けられてなるものの例を示す側面説明図
である。
【図7】図6に示された担架の背面説明図である。
【図8】本発明に従う座席式担架であって、座席部の脚
部が着脱可能に設けられてなるものの例を示す側面説明
図である。
【図9】本発明に従う座席式担架であって、座席部の脚
部が移動可能に設けられてなるものの例を示す背面説明
図である。
【図10】図9における部分断面拡大説明図であって、
座席部の脚部を移動を所定の移動位置において阻止する
移動阻止手段の構造を示している。
【図11】本発明に従う座席式担架であって、座席部の
脚部に車輪を取り付けてなるものの例を示す側面説明図
である。
【図12】本発明に従う座席式担架であって、各支持棒
の屈曲部位と一端部とを連結する補助棒を設けてなるも
のの例を示す側面説明図である。
【図13】図11に示された担架の背面説明図である。
【図14】本発明に従う座席式担架であって、各支持棒
の屈曲部位と一端部とを連結する補助棒と座席部の脚部
とを設けてなるものの例を示す側面説明図である。
【図15】本発明に従う座席式担架であって、各支持棒
の屈曲部位と一端部とを連結する補助棒と座席部の脚部
とを設けてなるものの別の例を示す側面説明図である。
【図16】図14における部分断面拡大説明図であっ
て、座席部の脚部を保持する保持部材の回動を、所定の
回動位置において阻止する回動阻止手段移動の構造を示
している。
【図17】本発明に従う座席式担架であって、各支持棒
が折畳み可能とされたものの例を示す側面説明図であ
る。
【図18】図17のA矢視における要部を拡大して示
す、一部切欠図を含む要部拡大説明図である。
【図19】図17における部分拡大説明図である。
【図20】図17における部分拡大説明図である。
【図21】図17に示された座席式担架の使用状態を説
明する図であって、該担架を二つに折り畳んだ状態を示
している。
【符号の説明】
10 支持棒 12 シート 14a,14b 連結棒 16 載置部 18 把持部 36 座席部 38 谷部 40 山部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端に把持部を有する支持棒の一対を互
    いに平行に所定距離を隔てて位置せしめた状態におい
    て、それら支持棒間にシートを架設することにより、所
    定幅の載置部が形成されるようにした担架において、 前記一対の支持棒を、それぞれ、炭素繊維強化樹脂から
    なる中空のパイプ部材にて構成すると共に、該一対の支
    持棒における長さ方向中間部の互いに対応する二箇所に
    おいて、それら一対の支持棒の平行状態を維持しつつ、
    同一の方向に、それら各支持棒をそれぞれ屈曲せしめて
    階段状と為すことにより、前記載置部の支持棒長さ方向
    における中間部に段差を形成せしめて、座席部としたこ
    とを特徴とする座席式担架。
  2. 【請求項2】 前記支持棒の両端に設けられた前記把持
    部が、該支持棒の延長線を含む垂直面内に位置する、手
    指の挿入可能な内孔を有するリングにて構成され、該リ
    ングが、その全周にわたって、該内孔内に手指を挿入し
    た状態で把持され得るようになっている請求項1に記載
    の座席式担架。
  3. 【請求項3】 前記リングの内周部が、内周方向に連続
    した波型形状とされている請求項2に記載の座席式担
    架。
  4. 【請求項4】 前記一対の支持棒のそれぞれにおける長
    さ方向中間部の二箇所に設けられた前記屈曲部位のうち
    の該支持棒の一端部側の屈曲部位から該支持棒の他端部
    までの他端部側部分に、第一の補助棒が、該支持棒の一
    端部の側に向かって延び出すように設けられ、該第一の
    補助棒と、該一対の支持棒のそれぞれにおける前記一端
    部側の屈曲部位から該支持棒の一端部までの一端部側部
    位とにて、前記座席部の脚部が形成されている請求項1
    乃至請求項3の何れかに記載の座席式担架。
  5. 【請求項5】 前記第一の補助棒が、長さ方向一方側の
    端部において、前記支持棒の他端部側部分に対して着脱
    可能に設けられている請求項4に記載の座席式担架。
  6. 【請求項6】 前記一対の支持棒のそれぞれにおける前
    記他端部側部分に、前記第一の補助棒を該支持棒の前記
    一端部側と他端部側の両側の方向に向かって移動可能に
    保持する第一の保持部材が移動不能に設けられて、該第
    一の補助棒が、該第一の保持部材に保持せしめられてい
    ると共に、該第一の保持部材による該第一の補助棒の保
    持状態下での該第一の補助棒の移動を所定の移動位置に
    て阻止する移動阻止手段が設けられている請求項4に記
    載の座席式担架。
  7. 【請求項7】 前記第一の補助棒の延出方向先端部に、
    転動部材が設けられている請求項4乃至請求項6の何れ
    かに記載の座席式担架。
  8. 【請求項8】 前記一対の支持棒のそれぞれにおける長
    さ方向中間部の二箇所に設けられた前記屈曲部位のうち
    の該支持棒の他端部側の屈曲部位と、該支持棒の一端部
    の間に、第二の補助棒が、それら該支持棒の他端部側の
    屈曲部位と一端部とを連結するように設けられている請
    求項1乃至請求項3の何れかに記載の座席式担架。
  9. 【請求項9】 前記一対の支持棒のそれぞれにおける長
    さ方向中間部の二箇所に設けられた前記屈曲部位のうち
    の該支持棒の一端部側の屈曲部位から該支持棒の他端部
    までの他端部側部分に、第一の補助棒が、該支持棒の一
    端部の側に向かって延び出すように設けられ、該第一の
    補助棒と、該一対の支持棒のそれぞれにおける前記一端
    部側の屈曲部位から該支持棒の一端部までの一端部側部
    位とにて、前記座席部の脚部が形成されている請求項7
    に記載の座席式担架。
  10. 【請求項10】 前記第一の補助棒が、長さ方向一方側
    の端部において、前記支持棒の他端部側部分に対して着
    脱可能に設けられている請求項8に記載の座席式担架。
  11. 【請求項11】 前記第一の補助棒と前記第二の補助棒
    とが同一の棒材にて構成されると共に、前記一対の支持
    棒のそれぞれにおける前記他端部側部分に、該棒材を、
    その一端部において取り外し可能に固定する第一の固定
    部材が設けられて、該棒材が、該第一の固定部材を介し
    て、該支持棒の該他端部側部分に対して着脱可能に設け
    られ、更に、該一対の支持棒のそれぞれにおける前記他
    端部側の屈曲部位と該支持棒の前記一端部に、該棒材
    を、その両端部において取り外し可能に固定する第二の
    固定部材が設けられて、該棒材が、該第二の固定部材を
    介して、該支持棒の該他端部側の屈曲部位と該一端部と
    に対して着脱可能に設けられている請求項9に記載の座
    席式担架。
  12. 【請求項12】 前記一対の支持棒のそれぞれにおける
    前記他端部側部分に、前記第一の補助棒を該支持棒の前
    記一端部側と他端部側の両側の方向に向かって移動可能
    に保持する第一の保持部材が移動不能に設けられて、該
    第一の補助棒が、該第一の保持部材に保持せしめられて
    いると共に、該第一の保持部材による該第一の補助棒の
    保持状態下での該第一の補助棒の移動を所定の移動位置
    にて阻止する移動阻止手段が設けられている請求項8に
    記載の座席式担架。
  13. 【請求項13】 前記第一の補助棒と前記第二の補助棒
    とが同一の棒材にて構成されると共に、前記第一の保持
    部材が、前記一対の支持棒のそれぞれにおける前記他端
    部側の屈曲部位に、該一対の支持棒の一方から他方に向
    かって該支持棒に直角な方向に延びる回動軸回りに回動
    可能に設けられている一方、該一対の支持棒のそれぞれ
    における前記一端部に、該棒材を、該第一の保持部材に
    対する保持側とは反対側の端部において位置固定に且つ
    着脱可能に保持する第二の保持部材が設けられ、更に、
    該第一の保持部材の回動を所定の回動位置にて阻止する
    回動阻止手段が設けられている請求項11に記載の座席
    式担架。
  14. 【請求項14】 前記第一の補助棒の延出方向先端部
    に、転動部材が設けられている請求項8乃至請求項13
    の何れかに記載の座席式担架。
  15. 【請求項15】 前記一対の支持棒のそれぞれにおける
    長さ方向中間部の二箇所に設けられた前記屈曲部位のう
    ちの該支持棒の一端部側の屈曲部位から該支持棒の一端
    部までの長さ方向の一方側部分と、該支持棒の他端部側
    の屈曲部位から該支持棒の他端部までの長さ方向の他方
    側部分と、それら一端部側の屈曲部位から他端部側の屈
    曲部位までの長さ方向の中間部分とが、それぞれ独立し
    た別個の前記パイプ部材にて構成されると共に、該一方
    側部分を与えるパイプ部材と該中間部分を与えるパイプ
    部材とが、少なくともそれら二つのパイプ部材を屈曲せ
    しめた位置と二つに折り畳んだ位置との間で一軸回りに
    回動可能に連結し、且つ該屈曲位置と該折畳み位置とに
    おいてかかる回動を阻止し得るように構成された第一の
    連結部材を介して、相互に連結されている一方、該他方
    側部分を与えるパイプ部材と該中間部分を与えるパイプ
    部材とが、少なくともそれら二つのパイプ部材を屈曲せ
    しめた位置と伸展させた位置との間で一軸回りに回動可
    能に連結し、且つ該屈曲位置と該伸展位置とにおいてか
    かる回動を阻止し得るように構成された第二の連結部材
    を介して、相互に連結されている請求項1乃至請求項3
    の何れかに記載の座席式担架。
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