JP2002008006A - 画像処理条件決定方法および装置 - Google Patents

画像処理条件決定方法および装置

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JP2002008006A
JP2002008006A JP2000184935A JP2000184935A JP2002008006A JP 2002008006 A JP2002008006 A JP 2002008006A JP 2000184935 A JP2000184935 A JP 2000184935A JP 2000184935 A JP2000184935 A JP 2000184935A JP 2002008006 A JP2002008006 A JP 2002008006A
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Hiroshi Tanaka
弘 田中
Kazuo Shimura
一男 志村
Takeshi Okubo
猛 大久保
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像処理条件決定装置において、部位に応じ
て自動的に設定した条件で画像処理を施しても、常に読
影能に適した画像となるようにする。 【解決手段】 被写体の部位を示す情報を取得する部位
情報取得手段41と、撮影条件を取得する撮影条件取得
手段42と、取得した被写体の部位を示す情報と撮影条
件とに基づいて画像処理の条件を決定する画像処理条件
決定手段43と、決定された条件にしたがって画像デー
タS1に対して画像処理を施す画像処理手段44とを備
えた画像処理装置40とする。マンモグラフィ撮影の場
合、乳房の圧迫厚さTに関する情報を撮影条件として撮
影条件取得手段42に入力する。圧迫厚さTは乳腺量が
多い方が少ないときよりも大きくなるので、圧迫厚さT
の大・小に応じて周波数強調処理の強調度も大・小とな
るように画像処理条件を決定する。これにより部位とし
ての乳房と乳腺量とに応じた好ましい画像処理条件を自
動設定したとき、常に読影能に適した画像とすることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体を撮影して
取得した医用画像に施す画像処理の条件を決定する画像
処理条件決定方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被写体を撮影して取得した医用画像を診
断に利用する場合には、CRTやフィルムに出力される
画像が読影し易いものとなるように、被写体の注目部位
に応じた画像処理を施すのが一般的である。
【0003】このように画像処理を施した画像を用いて
診断を行なう形態として、例えばマンモグラフィ(乳房
診断)がある。このマンモグラフィは、主に、低周波帯
域像である腫瘤陰影と高周波帯域像である石灰化像とを
峻別して読影するものであり、画像処理としては、腫瘤
陰影は低周波帯域が強調され石灰化像は高周波帯域が強
調されるように、各画像の周波数帯域の特徴に基づいて
周波数強調処理やダイナミックレンジ圧縮処理などを施
すのが一般的である。
【0004】また、被写体の注目部位を肺とする胸部X
線撮影を行なって肺ガンなどの診断を行なう利用形態の
場合には、肺野部分が鮮明に見えるように周波数強調処
理を施すのが一般的である。
【0005】ここで、画像処理に際して用いられる処理
パラメータなどの画像処理条件は、被写体の注目部位
(診断対象部位)を示す情報に基づいて、部位ごとに読
影に適した画像が得られるように予め定められた標準的
な条件(以下標準条件という)を設定して画像処理を施
すようにしている。これにより、被写体の部位に拘わら
ず、常に好ましい画像処理が施された画像が得られるよ
うになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、患者の
体格などの所謂個体差によっては、部位に応じて設定さ
れた標準条件の下に処理された画像では読影能上不十分
なことがある。
【0007】この場合、従来は、最初に部位に応じた標
準条件を設定して画像処理を施して画像確認をした後
に、画像ごとに、より読影に適した画像が得られるよう
に画像処理条件を設定し直す、すなわちオペレータ指令
により個体差に応じて画像処理条件を再調するというこ
とが行なわれてれており、煩わしかった。
【0008】また、グリッドの有無やグリッドの種類
(ピッチなどの違い)、あるいは使用するイメージング
プレート(蓄積性蛍光体シート)の種類によっても、標
準条件の下に処理された画像では読影能上不十分なこと
があり、前記個体差による場合と同様に、これらの違い
に応じて画像処理条件を再調する必要が生じていた。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、被写体の部位だけでなく、撮影の条件にも拘わ
らず、読影に適した画像が常に得られるようにすること
のできる画像処理条件決定方法および装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明者らの調査によ
れば、部位に応じた標準条件で画像処理が施された画像
の読影のし易さは、放射線の照射時間や管電圧あるいは
乳房を挟む圧板の間隔などの撮影条件と一定の関係を有
し、且つ撮影条件は体格などに起因する部位の状態とも
一定の関係を有し、撮影条件を画像処理条件の決定の判
断に利用することにより、画像処理条件の再調の必要性
を緩和できるということを見いだした。本発明はこのよ
うな知見に基づいてなされたものである。
【0011】すなわち、本発明の画像処理条件決定方法
は、被写体を撮影して取得した医用画像に施す画像処理
の条件を決定する画像処理条件決定方法であって、被写
体の部位と撮影の条件とに基づいて画像処理の条件を決
定することを特徴とするものである。
【0012】ここで、撮影の条件とは、グリッドの有無
やグリッドの種類(ピッチなどの違い)、あるいは使用
するイメージングプレートの種類(感度などの違い)な
どに限らず、被写体の体格などに応じて設定される撮影
装置側の設定条件をも含む意味である。つまり、この撮
影の条件が異なると画像データも異なってくるもの、換
言すればこれらの条件が画像データに反映されるもので
あればどのようなものであってもよい。
【0013】例えば被写体の体格などに応じて設定され
る撮影の条件(撮影装置側の設定条件)としては、マン
モグラフィ撮影時の場合には乳腺量と一定の関係を有す
る乳房の圧迫状態であり、胸部X線撮影の場合には胸の
厚さと一定の関係を有する放射線の照射時間であり、胃
透視撮影の場合には腹部の厚さやバリウムの量と一定の
関係を有する管電圧(線源に印加される電圧)などであ
り、これら撮影の条件は同一部位であっても被写体の体
格などに応じて該被写体ごとにそれぞれ異なる値を呈す
るものである。
【0014】本発明の画像処理条件決定方法において
は、被写体の部位ごとに設定されている標準の画像処理
条件(標準条件)を撮影を行なった際の撮影の条件に基
づいて調整することにより画像処理の条件の決定を行な
ったり、または被写体の部位ごとおよび撮影の条件ごと
に設定されている多数の画像処理条件の中から撮影を行
なった際の撮影の条件に応じた画像処理条件を選択する
ことにより画像処理の条件の決定を行なうことができ
る。
【0015】本発明の画像処理条件決定装置は、被写体
を撮影して取得した画像に施す画像処理の条件を決定す
る画像処理条件決定装置であって、被写体の部位を示す
情報を取得する部位情報取得手段と、撮影の条件を取得
する撮影条件取得手段と、取得した被写体の部位を示す
情報と取得した撮影の条件に基づいて画像処理の条件を
決定する画像処理条件決定手段とを備えたことを特徴と
するものである。
【0016】本発明の画像処理条件決定装置において
は、画像処理条件決定手段を、被写体の部位ごとに設定
されている標準の画像処理条件を撮影を行なった際の撮
影の条件に基づいて調整することにより画像処理の条件
の決定を行なう、または被写体の部位ごとおよび撮影の
条件ごとに設定されている多数の画像処理条件の中から
撮影を行なった際の撮影の条件に応じた画像処理条件を
選択することにより画像処理の条件の決定を行なうもの
とすることができる。
【0017】
【発明の効果】本発明の画像処理条件決定方法および装
置によれば、部位に加えて、グリッドの形態やイメージ
ングプレートの種類あるいは被写体の体格などと一定の
関係を有する撮影装置側の設定条件などの撮影の条件を
も判断材料として画像処理条件を決定するようにしたの
で、この決定された画像処理条件に基づいて画像処理が
施された画像の読影性能は、グリッドの形態などや被写
体の個体差に応じた設定条件などの撮影条件の違いの影
響を受けることがなく、オペレータ指令による再調を行
なわなくても、読影に適した画像を常に得ることができ
る。これにより、撮影条件に応じて画像処理条件を再調
する煩わしさを軽減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0019】図1は本発明の画像処理条件決定装置の一
実施形態を備えた画像処理装置のブロック図、図2はこ
の画像処理装置を備えた医療ネットワークシステムの構
成を示すブロック図、図3は画像処理装置の処理対象と
なる医用画像をイメージングプレート(蓄積性蛍光体シ
ート)IPに蓄積記録する撮影装置の構成を示す機能ブ
ロック図である。
【0020】図2に示すシステムは、各撮影室に備えら
れた撮影装置10により蓄積性蛍光体を有してなるイメ
ージングプレート(蓄積性蛍光体シート)IPに患者の
放射線画像を蓄積記録し、蓄積記録された放射線画像を
撮影室近傍の読取室に設けられた読取装置30により読
み取り、画像処理装置40において階調処理や周波数強
調処理などの所望の画像処理を画像処理を読み取った画
像に対して施し、処理後の画像をCRTなどの画像表示
手段39に表示(ソフトコピー)するとともに、画像デ
ータをネットワーク90を介して画像保存手段としての
ファイルサーバ50に一旦格納し、ファイルサーバ50
から画像データを読み出してレーザスキャナなどを用い
た画像記録装置60によりフィルムなどにハードコピー
出力したり画像診断装置70により画像診断を行なった
りするように構成されている。
【0021】図1に示すように、画像処理装置40は、
撮影の対象である被写体の部位を示す情報を取得する部
位情報取得手段41と、撮影条件を取得する撮影条件取
得手段42と、取得した被写体の部位を示す情報と撮影
条件とに基づいて画像処理の条件を決定する画像処理条
件決定手段43と、決定された条件にしたがって入力さ
れた画像データに対して画像処理を施して処理済画像デ
ータS5を得る画像処理手段44とを備えている。部位
情報取得手段41、撮影条件取得手段42、および画像
処理条件決定手段43により、本発明の画像処理条件決
定装置49が構成される。
【0022】また図2に示すように、画像処理装置40
は、患者を識別するための患者識別情報や撮影部位など
を示す撮影メニューなどが記録されたIDカードを読み
取る識別情報入力装置(IDターミナル)20と、イメ
ージングプレートを読み取って画像データS1を取得し
該画像データS1を画像処理装置40に入力する読取装
置30と、処理済画像データS5に基づいて可視画像を
表示出力する画像表示手段39とが接続されており、カ
ードリーダで読み取られた各種情報は読取装置30に入
力されるとともに、該各種情報のうちの撮影部位を示す
情報J1が画像処理装置40に入力される。なお、読取
装置30、画像処理装置40、あるいは画像表示手段3
9はそれぞれ任意の組合せで一体化されたものであって
もよい。
【0023】読取装置30は、被写体の透過放射線像が
エネルギ情報として蓄積記録されているイメージングプ
レートIPを励起光としてのレーザ光で走査して、蓄積
されたエネルギに応じた光量で発光する輝尽発光光を光
電的に読み取ることにより、被写体の透過放射線像をデ
ジタル画像として取得するCR(コンピューテッド・ラ
ジオグラフィ)装置であり、病院などの医療機関におい
て広く使用されているものである。
【0024】画像診断装置70は、例えば特開平8-2944
79号により開示されているように、全体画像表示手段お
よび局所画像表示手段の両者の機能を兼ねるCRTなど
の不図示の画像表示手段を有しており、モフォロジー処
理に基づく異常陰影検出アルゴリズムにより微小石灰化
部の陰影候補(以下微小石灰化陰影候補という)を検出
するとともに、アイリスフィルタ処理に基づく異常陰影
検出アルゴリズムにより腫瘤部の陰影候補(以下腫瘤陰
影候補という)を検出する装置であって、被写体の放射
線画像の全体を表す全体画像や標識を付した全体画像、
および全体画像を表すデジタル画像データ(以下全体画
像データという)に基づいて検出された微小石灰化陰影
候補や腫瘤陰影候補などの異常陰影候補を含む局所領域
の画像(以下局所画像という)に対して所定の画像強調
処理を施した処理済局所画像とを所定のレイアウトで画
像表示手段に表示する装置である。
【0025】読取装置30とネットワーク90との間に
は、読取装置30によって取得されたデジタル画像を、
ファイルサーバ50に格納する前にCRTモニタなどの
表示媒体上に表示して、画像濃度、コントラストなどの
画質チェック、撮影範囲などのチェックを行なうQA−
WS(画像品質チェック用ワークステーション)を設け
るようにしてもよい。
【0026】一方図3に示すように撮影装置10には、
高電圧を発する高電圧電源11と、該高電圧電源11と
接続され放射線を発する線源12と、該線源12と対向
するように配され、被写体9およびイメージングプレー
トIPを透過した透過放射線を検知するフォトタイマ1
5とが設けられている。
【0027】フォトタイマ15は、被写体を透過した透
過放射線を検知し、該透過放射線の総量が所定量となっ
たときに、高電圧電源11から線源12への電圧印加を
停止させて、被写体9への放射線照射を停止させるよう
に設けられたものであり、フォトタイマ15により検知
された検知結果J2は高電圧電源11に入力されるとと
もに読取装置30を介して画像処理装置40の撮影条件
取得手段42にも入力される。また、高電圧電源11か
ら線源12に入力された高電圧、すなわち撮影時の管電
圧に関する情報J3が読取装置30を介して画像処理装
置40の撮影条件取得手段42に入力される。
【0028】次に上記構成のシステムの作用について概
説する。
【0029】病院の受付窓口などに設けられたIDカー
ド書込装置により患者のID情報がIDカードに記録さ
れる。
【0030】患者はIDカードを受け取り、所定の診療
科目の医師の診断や問診を受ける。この診断や問診結果
に応じて撮影部位や撮影方向などの撮影メニューが決め
られ、IDカードに撮影メニュー情報が追加記録(追
記)される。
【0031】次に患者は放射線科に向かい、読取室に待
機している放射線医にIDカードを渡す。放射線医はI
Dカードをカードリーダで読み取る。これらの読み取っ
たID情報や撮影メニュー情報が図示しない表示パネル
に表示される。またこの読み取った撮影メニュー情報の
うち撮影部位を示す情報J1が画像処理装置40の部位
情報取得手段41に入力される。
【0032】また放射線医は撮影用のイメージングプレ
ートIPのバーコードをバーコードリーダで読み取る。
これにより撮影に用いられるイメージングプレートIP
と患者や撮影メニューとを対応付けることができる。
【0033】表示の確認を行なった放射線医は、画像処
理装置40の処理対象となる医用画像を以下のようにし
てイメージングプレートIPに蓄積記録させる。先ず、
線源12とフォトタイマ15との間にイメージングプレ
ートIPの記録面が線源12に対向するように配する。
撮影対象である被写体9を線源12とイメージングプレ
ートIPとの間に且つ撮影部位がイメージングプレート
IPの中心に位置するように配し、高電圧電源11から
線源12に高電圧を入力すると線源12から放射線が発
せられる。この放射線は被写体9を透過しイメージング
プレートIPに入射し、さらにこのイメージングプレー
トIPを透過してフォトタイマ15に入射する。これに
より、被写体9を透過した放射線の線量に応じて、被写
体9の透過放射線像がエネルギ情報としてイメージング
プレートIPに蓄積記録される。
【0034】一方、この撮影における被写体9およびイ
メージングプレートIPを透過した透過放射線の線量を
フォトタイマ15が検知しており、検知結果J2が高電
圧電源11に入力されるとともに、読取装置30を介し
て画像処理装置40の撮影条件取得手段42にも入力さ
れる。
【0035】また、高電圧電源11から線源12に入力
された高電圧、すなわち撮影時の管電圧に関する情報J
3が読取装置30を介して画像処理装置40の撮影条件
取得手段42に入力される。
【0036】この撮影の後、被写体9の透過放射線像が
エネルギ情報として蓄積記録されているイメージングプ
レートIPを読取装置30に装填して読み取ることによ
り、透過放射線像をデジタル画像として取得する。取得
されたデジタル画像を担持する画像データS1は画像処
理装置40に入力されて所定の画像処理が施され、処理
後の画像が画像表示手段39に表示されるとともにネッ
トワーク90に出力される。
【0037】ここで画像処理装置40においては、画像
処置条件決定手段43が、部位情報取得手段41により
取得した撮影部位を示す情報J1と撮影条件取得手段4
2により取得した撮影条件とに基づいて入力された画像
データS1に対する画像処理の条件(以下画像処理条件
ともいう)を決定し、決定した画像処理条件を画像処理
手段44に設定する。画像処理手段44は設定された画
像処理条件にしたがって画像処理を施す。このように画
像処理装置40は、被写体の注目部分である撮影部位と
撮影条件とに応じて画像処理条件を決定する(制御す
る)ように構成されており、撮影部位だけでなく撮影条
件にも影響されることなく、常に診断に適した画像が得
られるようになっている。以下画像処理装置40の作用
について具体的に説明する。
【0038】最初に、撮影装置10が胸部X線撮影を行
なうものであって、取得した画像を結核などの診断に用
いる場合について説明する。この場合、部位情報取得手
段41は識別情報入力装置20から入力された部位情報
J1から撮影部位が胸部であることを取得する。また、
撮影条件取得手段42は、入力されたフォトタイマ15
の検知結果J2に基づいて撮影条件の一態様である放射
線の照射時間を取得する。
【0039】本願発明者らの調査によれば、胸部X線撮
影を行なって得た画像は、同一画像処理条件で画像処理
を施した場合であっても、胸の厚い被写体の画像は、胸
の薄い被写体の画像に比べて、鮮鋭度が劣ったボケた画
像になる傾向にあることが判った。
【0040】一方、図2に示すように、撮影装置10に
おいては、被写体を透過した透過放射線をフォトタイマ
15で検知し、透過放射線の総量が所定量となったとき
に被写体への放射線照射を停止させるように構成してい
るが、胸の厚い被写体を撮影すると、該被写体に吸収さ
れる線量が多く透過放射線の単位時間当たりの線量が少
なくなり、この結果、胸の薄い被写体撮影に比べて、放
射線の照射時間が長くなる。
【0041】そこで、画像処理条件決定手段43は、撮
影条件の一態様である照射時間が所定時間よりも長いと
きには胸の厚い被写体であると判断(推定)し、照射時
間が所定時間よりも長いときには周波数強調処理の強調
度が標準値よりも高くなるように画像処理条件を決定す
る。これにより照射時間が所定時間よりも長いときすな
わち胸の厚い被写体の画像であっても、処理後の画像の
鮮鋭度を向上させることができるので、診断のし易い画
像になる。つまり、部位としての胸部と胸部の厚さの違
い(個体差)とに応じた好ましい画像処理条件を自動設
定したとき、常に読影能に適した画像とすることがで
き、胸部の厚さの違いに応じて画像処理条件を再調する
必要性はなくなる。
【0042】なお、画像処理条件の決定に際しては、照
射時間が長いときには短いときに比して強調度が強くな
る方向に、すなわち胸の厚い被写体の画像に対する場合
の方が胸の薄い被写体撮影の画像に対する場合よりも周
波数強調処理の強調度が高くなるように、照射時間に応
じて強調度を連続的に制御するようにしてもよい。
【0043】次に、撮影装置10がマンモグラフィの撮
影を行なうものであって、取得した画像を乳ガンなどの
診断に用いる場合について説明する。この場合、部位情
報取得手段41は識別情報入力装置20から入力された
部位情報J1から撮影部位が乳房であることを取得す
る。
【0044】また、マンモグラフィ撮影を行なう場合、
図4に示すように、2枚の圧板200の間に診断対象部
位となる乳房を挟んで撮影を行なう。このときの両圧板
200間の間隔である圧迫厚さT(cm)に関する情報
を読取装置30を介して撮影条件取得手段42に入力す
るように構成する。
【0045】本願発明者らの調査によれば、マンモグラ
フィにおいては、乳腺の量が多い乳房の画像は乳腺の量
が少ない乳房の画像に比べて鮮鋭度が劣ったボケた画像
になる傾向にあることが判った。
【0046】一方、乳腺の量の多少は外見からだけでは
判断が困難であるのに対して、マンモグラフィ撮影の際
の両圧板200間の間隔である圧迫厚さTは、概して、
乳腺の量が多い乳房の場合の方が乳腺の量が少ない乳房
の場合よりも大きくなる傾向にある。
【0047】そこで、画像処理条件決定手段43は、撮
影条件の一態様である圧迫厚さTと予め定めた基準値を
比較することにより、例えば乳腺の量の多・中・少に対
応するように圧迫厚さTを大・中・小の3つに分類す
る。そして、圧迫厚さTの大・中・小に応じて、周波数
強調処理の強調度が高・中・低となるように画像処理条
件を決定する、つまり乳房用の画像処理条件として、乳
腺の量に対応する圧迫厚さTに応じた3つの強調度を予
め用意しておき、用意された3つの強調度の中から実際
の圧迫厚さTに応じた条件を選択することで、その圧迫
厚さTに応じた画像処理条件を決定する。
【0048】これにより圧迫厚さTが大すなわち乳腺の
量の多い乳房の画像であっても、処理後の画像の鮮鋭度
を向上させることができるので、診断のし易い画像にな
る。つまり、部位としての乳房と乳腺量とに応じた好ま
しい画像処理条件を自動設定したとき、常に読影能に適
した画像とすることができ、乳腺量の違い(個体差)に
応じて画像処理条件を再調する必要性はなくなる。
【0049】なお、画像処理条件の決定に際しては、乳
房用としての標準の条件である標準強調度を予め設定し
ておき、圧迫厚さTが大きいときには小さいときに比し
て強調度が強くなる方向に、すなわち乳腺の量の多い乳
房の画像に対する場合の方が乳腺の量の少ない乳房の画
像に対する場合よりも周波数強調処理の強調度が高くな
るように、圧迫厚さTに応じて、乳房用に設定された前
記標準強調度をさらに連続的に調整(制御)するように
してもよい。
【0050】次に、撮影装置10が胃透視撮影(マーゲ
ンX線撮影)を行なうものであって、取得した画像を胃
ガンなどの診断に用いる場合について説明する。この場
合、部位情報取得手段41は識別情報入力装置20から
入力された部位情報J1から撮影部位が胃であることを
取得する。
【0051】本願発明者らの調査によれば、胃透視によ
り得た画像は、図2中Xで示す胃を放射線照射方向の中
心とする腹部の厚い所謂太った人やバリウム量が多い撮
影だったときには、細った人やバリウム量が少ない撮影
だったときに比べて、コントラストの低下した画像にな
る傾向にあることが判った。
【0052】一方、胃透視撮影を行なう場合、よく知ら
れているように、体格やバリウム量に応じて線源への印
加電圧すなわち撮影時の管電圧を自動調整することが行
なわれる。このとき、管電圧は、概して、太った人やバ
リウム量が多い場合の方が、細った人やバリウム量が少
ない場合に比べて高くなる傾向にある。
【0053】そこで、画像処理条件決定手段43は、管
電圧に関する情報J3に基づいて撮影条件の一態様であ
る印加電圧が所定値よりも高いときには太った人が被写
体であるあるいはバリウム量が多い撮影であると判断
(推定)し、印加電圧が所定値よりも高いときには階調
処理におけるコントラストの傾き(強調度)が標準値よ
りも強く(傾斜がきつく)なるように画像処理条件を決
定する。
【0054】これにより印加電圧が所定値よりも高いと
き煮えられた画像すなわち太った人やバリウム量が多い
場合の画像であっても、処理後の画像のコントラストを
強くさせることができるので、診断のし易い画像にな
る。つまり、部位としての胃と該胃を放射線照射方向の
中心とする腹部の厚さとに応じた好ましい画像処理条件
を自動設定したとき、常に読影能に適した画像とするこ
とができ、前記腹部の厚さの違い(個体差)に応じて画
像処理条件を再調する必要性はなくなる。
【0055】なお、画像処理条件の決定に際しては、印
加電圧が高いときには低いときに比してコントラストの
傾きが強くなる方向に、すなわち太った人やバリウム量
が多い撮影により得られた画像に対する場合の方が細っ
た人やバリウム量が少ない撮影により得られた画像に対
する場合よりも階調処理におけるコントラストの傾斜が
強くなるように、印加電圧の大きさに応じて階調特性
(コントラストの傾き)を連続的に制御するようにして
もよい。
【0056】なお、上記実施形態では、マンモグラフィ
撮影における乳房の圧迫状態、胸部X線撮影における放
射線の照射時間、あるいは胃透視撮影における管電圧を
撮影の条件として用いていたが、これに限らず、同一部
位であっても被写体ごとにそれぞれ異なる値を呈するも
のであればその他の条件を撮影の条件として用いること
ができる。
【0057】また、上記各実施形態においては、被写体
としての患者の個体差に起因する撮影装置側の設定条件
を撮影条件として利用していたが、本発明はこれに限ら
ず、例えばグリッドの有無やグリッドの種類(ピッチな
どの違い)あるいは使用するイメージングプレートの種
類(感度などの違い)によって鮮鋭度が異なった画像と
なるので、グリッドの形態やイメージングプレートの種
類などを撮影条件として利用することができる。例え
ば、被写体の部位に応じた標準強調度を予め設定してお
き、グリッドの形態などに応じて設定された標準強調度
をさらに連続的に調整(制御)することで、鮮鋭度を調
整するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理条件決定装置の一実施形態を
備えた画像処理装置のブロック図
【図2】図1に示す画像処理装置を備えた医療ネットワ
ークシステムの構成を示すブロック図
【図3】放射線画像撮影装置の構成を示す機能ブロック
【図4】マンモグラフィ撮影を行なう場合における被写
体と圧板との関係を示した図
【符号の説明】
9 被写体 10 撮影装置 11 高電圧電源 12 線源 15 フォトタイマ 20 識別情報入力装置 30 読取装置 39 画像表示手段 40 画像処理装置 41 部位情報取得手段 42 撮影条件取得手段 43 画像処理条件決定手段 44 画像処理手段 49 画像処理条件決定装置 50 ファイルサーバ 60 画像記録装置 70 画像診断装置 90 ネットワーク 200 圧板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 猛 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 4C093 AA26 CA18 DA01 DA06 FF07 5B057 AA08 BA03 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CC01 CE03 CE11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を撮影して取得した医用画像に
    施す画像処理の条件を決定する画像処理条件決定方法で
    あって、 前記被写体の部位と前記撮影の条件とに基づいて前記画
    像処理の条件を決定することを特徴とする画像処理条件
    決定方法。
  2. 【請求項2】 前記画像処理の条件の決定を、前記被
    写体の部位ごとに設定されている標準の画像処理条件を
    前記撮影の条件に基づいて調整することにより行なう、
    または前記被写体の部位ごとおよび前記撮影の条件ごと
    に設定されている多数の画像処理条件の中から前記撮影
    を行なった際の撮影の条件に応じた画像処理条件を選択
    することにより行なうことを特徴とする請求項1記載の
    画像処理条件決定方法。
  3. 【請求項3】 被写体を撮影して取得した画像に施す
    画像処理の条件を決定する画像処理条件決定装置であっ
    て、 前記被写体の部位を示す情報を取得する部位情報取得手
    段と、 前記撮影の条件を取得する撮影条件取得手段と、 前記取得した被写体の部位を示す情報と前記取得した撮
    影の条件とに基づいて前記画像処理の条件を決定する画
    像処理条件決定手段とを備えたことを特徴とする画像処
    理条件決定装置。
  4. 【請求項4】 前記画像処理条件決定手段が、前記被
    写体の部位ごとに設定されている標準の画像処理条件を
    前記撮影の条件に基づいて調整することにより前記画像
    処理の条件の決定を行なう、または前記被写体の部位ご
    とおよび前記撮影の条件ごとに設定されている多数の画
    像処理条件の中から前記撮影を行なった撮影の条件に応
    じた画像処理条件を選択することにより前記画像処理の
    条件の決定を行なうものであることを特徴とする請求項
    3記載の画像処理条件決定装置。
JP2000184935A 2000-06-20 2000-06-20 画像処理条件決定方法および装置 Withdrawn JP2002008006A (ja)

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