JP2002006320A - 液晶装置、投射型表示装置及び電子機器 - Google Patents

液晶装置、投射型表示装置及び電子機器

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JP2002006320A
JP2002006320A JP2001064072A JP2001064072A JP2002006320A JP 2002006320 A JP2002006320 A JP 2002006320A JP 2001064072 A JP2001064072 A JP 2001064072A JP 2001064072 A JP2001064072 A JP 2001064072A JP 2002006320 A JP2002006320 A JP 2002006320A
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crystal device
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Kinya Ozawa
欣也 小澤
Tsuyoshi Maeda
強 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高精細な投射型の液晶パネルに対
してディスクリネーションに起因する表示欠陥を生じな
いようにして高コントラストな表示を可能とした液晶装
置及び投射型表示装置の提供を目的とする。 【解決手段】 本発明は、一方の基板10と他方の基板
20との間に液晶層50が挟持され、このうち、基板1
0上に、マトリクス状に配置された画素電極9aと、該
複数の画素電極を各々駆動するTFT30が設けられて
いる。ここで、基板間の液晶の厚さをd、基板面の液晶
配向角(プレチルト角)θpとし場合に、20°≦θp
≦30°、1≦d/Lの関係を満足させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配向膜のプレチル
ト角、さらには、画素電極同士の間隙、液晶層の厚さを
特定の関係に規定した液晶装置と、それを用いた投射型
表示装置と電子機器に関し、特に、ディスクリネーショ
ンラインに起因する表示欠陥の発生を抑制した技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、液晶表示装置は、直視型のみ
ではなく、プロジェクションテレビ等の投射型表示素子
としても需要が高まってきている。ここで、液晶表示装
置を投射型表示素子として使用する場合に、従来の画素
数で拡大率を高めると、画面の粗さが目立ってくる。そ
こで、高い拡大率でも精細な画像を得るためには、画素
数を増やすことが必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶表
示装置の面積を一定として画素数を増やす場合、特にア
クティブマトリクス型の液晶表示装置では、画素以外の
配線部分やスイッチング素子の部分が占める面積が相対
的に大きくなるので、これらの部分を覆い隠すブラック
マトリクスの面積が増大する。
【0004】さらに、この場合に問題になるのは、画素
と画素との距離、即ち、画素電極と画素電極との間隙が
必然的に狭くなるので、ある1つの画素電極に着目する
と、隣接する他の画素電極の周縁部から受ける電界の影
響によって、ディスクリネーション(液晶分子の転傾)
が発生しやすくなる、という点である。ディスクリネー
ションが発生するのであれば、当該発生部分を、当該配
線部分やスイッチング素子の部分とともに、ブラックマ
トリクスにより覆い隠すことが必要となる。
【0005】このように、液晶表示装置の面積を一定と
して画素数を増やす場合、配線部分やスイッチング素子
の部分のみならず、ディスクリネーションの発生部分に
ついても、ブラックマトリクスにより覆い隠すことが必
要となるので、ブラックマトリクスの面積が表示領域に
対して極端に大きくなる。したがって、この場合、表示
に寄与する画素開口部の面積が減少して開口率が低下す
る結果、表示画面が暗くなって、画像品位を低下させ
る、という問題があった。
【0006】ここで、ディスクリネーションによる表示
欠陥について詳述する。現在の投射表示素子をして用い
る液晶表示装置にあって、高精細構造としたものでは、
複数マトリクス状に配列する矩形状の画素電極の幅が2
0×10-6m(20μm)角程度に微細化されている。
さらに、高精細化された液晶表示装置において、反射型
の構造を採用すると、基板上に形成したスイッチング素
子を絶縁膜で覆った上に、画素電極をほとんど隙間なく
配置することができる。このため、反射型の構造の液晶
表示装置では、画素電極同士の間隙を、わずか1×10
-6m(1μm)程度まで狭めることができるようになっ
てきている。
【0007】このように画素電極の間隔が狭められた液
晶表示装置にあっては、図11に示すように、一方の基
板側に設けられる画素電極100、101の間隔Lが1
×10-6m程度であり、これに対向する基板側に設けら
れる共通電極102と、画素電極100、102との間
隔dが2×10-6〜4×10-6mであるので、相隣接す
る画素電極100、101間の境界部分に存在する液晶
には強い横電界が作用することになる。ここで例えば、
共通電極102をアースして0Vに固定し、画素電極1
00に+5Vを印加し、画素電極101に−5Vを印加
して液晶を配向制御する場合、電圧を印加することで基
板に対して起立するタイプの液晶を使用すると、図12
に示すように、画素電極100に対応する領域の液晶に
あって画素電極101に近い側の領域の液晶には、+5
Vと−5Vの電位差である10Vの横電界が発生して、
この横電界の影響を受けた液晶は、本来とは異なる向き
に配向する可能性が高い。即ち、画素電極100で配向
制御すべき領域の液晶において、一部の液晶が他の液晶
と微妙に異なる方向に向くことになる。この結果、配向
方向が微妙に異なる液晶の境界領域(図12に符号DR
で示す境界線に沿う領域)にディスクリネーションライ
ンと称される線状の表示欠陥が生じてしまうことにな
る。なお、この線状の表示欠陥の幅を実際に測定してみ
たところ、平均的に3×10-6m(μm)程度の幅であ
ることが判明した。
【0008】ここで、図14は、従来型の液晶表示装置
において、画素部における光の反射状態を計算して、そ
の明度を表したものである。この図に示されるように、
画素内の輝度は、ディスクリネーションラインの発生に
より、特に画素の両サイドにおいて低下していることが
わかる。
【0009】ところで、ディスクリネーションによる表
示欠陥をできるだけ解消するという目的から、相隣接す
る画素電極の極性をできるだけ同一にすることが可能な
フレーム反転駆動方式を採用し、表示の際のフレーム毎
に同一極性の電圧を全画素電極に印加して液晶を駆動す
ることもなされているが、フレーム反転駆動方式では上
述のような問題を完全には解消できるものではなかっ
た。即ち、表示領域の全面を白または黒のいずれかの表
示とする場合には、フレーム反転駆動が有効ではあるも
のの、表示領域内に白表示と黒表示とが混在するような
表示形態では、白表示と黒表示の境界部分が灰色表示に
近い表示となってしまい、境界部分の表示がにじんだ状
態となってしまう。例えば、図13に示すように、白表
示の背景に黒表示で「A」の文字を表示しようとした場
合、黒表示の「A」の輪郭部分の周囲の白表示部分に、
ディスクリネーションラインに起因する灰色表示領域が
生成されて、「A」の文字の輪郭が不鮮明となって、コ
ントラストの低い表示形態となってしまう。特に、投射
型表示素子では、拡大投射表示ゆえに事態はより深刻と
なる。
【0010】一方、液晶の駆動方式には、フレーム反転
駆動方式の外に、縦の1ライン毎、あるいは、横の1ラ
イン毎に駆動電圧の極性を入れ替えるライン反転駆動方
式や、隣接する画素電極毎に駆動電圧の極性を入れ替え
るドット反転駆動方式などが知られており、それぞれの
駆動方式に長所があるので、プロジェクタ用の液晶パネ
ルにおいて種々の駆動方式を選択できることが望まし
い。ただし、前述したディスクリネーションラインが発
生する問題から、高精細な液晶パネルの駆動方式とし
て、隣接する画素電極間の電位差が大きくなるライン反
転駆動方式や、ドット反転駆動方式を採用することがで
きないという事情がある。
【0011】さらに、現在、プロジェクタに要求される
性能は、第1に明るさであり、この点は、画素に対応し
てマイクロレンズを設け、開口部分に光を収束すること
で、実効開口率を向上させることが可能ではある。ただ
し、マイクロレンズを設けると、画素に入射する光束密
度は大きくなる結果、配向膜が損傷して液晶に配向異常
が生じる可能性が指摘されている。なお、以上において
は、説明の簡略化のために、液晶表示装置に通常設けら
れているカラーフィルタや偏光板を除外して、パネル単
独での開口率を問題として説明した。
【0012】本発明は、上述した事情を背景としてなさ
れたものであり、その目的とするところは、配向膜のプ
レチルト角、さらには、画素電極同士の間隙、液晶層の
厚さを特定の関係に規定することにより、液晶の異常配
向に起因する表示欠陥の発生を抑制して、明るい表示が
可能な液晶装置、投射型表示装置および電子機器の提供
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る液晶装置にあっては、相対向する面にそ
れぞれ配向膜が設けられた一対の基板間に液晶が挟持さ
れてなり、複数の走査線と、複数のデータ線と、これら
走査線およびデータ線により区画された画素領域毎に設
けられたスイッチング素子および画素電極とを有する液
晶装置であって、前記配向膜によるプレチルト角が20°
以上30°以下になっていることを特徴としている。この
構成によれば、ディスクリネーションに起因する表示欠
陥が画素外に置かれるので、ディスクリネーションの発
生部分を遮光するためのブラックマトリクスを余計に設
けなくて済む結果、その分だけ明るい表示を確保するこ
とが可能となる。
【0014】ここで、本発明において、前記配向膜が酸
化シリコンまたは窒化シリコンからなる構成が望まし
い。このよう材料から例えば斜方蒸着法を用いて配向膜
を形成すると、20°以上30°以下のプレチルト角を比較
的容易に実現でき、さらに、光による配向膜の分解が防
止されるので、配向異常の発生を防止することができ
る。
【0015】また、本発明において、前記一対の基板間
に挟持される液晶層の厚さ(セルギャップ)をdとし、
前記画素電極同士の間隙をLとしたときに、d/L≧1
なる関係を満たすことが望ましい。ディスクリネーショ
ンは、セルギャップdが小さくなるにつれて、また、画
素電極同士の間隙Lが狭くなるにつれて、それぞれ顕著
に現れるが、このようなd/L≧1なる関係を満たせ
ば、横電界の影響が少なく、かつ、開口率を大きくとる
ことができる。
【0016】さらに、本発明では、前記画素電極が光反
射性の金属電極である構成としても良い。画素電極が光
反射性の金属電極から構成すると、スイッチング素子や
配線を画素電極の下層に形成することができる。このた
め、画素電極をスイッチング素子や配線の配置と関係な
く配置することができる。
【0017】さて、本発明に係る投射型液晶装置は、上
記液晶装置を備えているので、ディスクリネーションに
よる表示欠陥を防止した明るい表示が可能となる。
【0018】具体的には、光源と、前記光源からの光を
変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調され
た光を投射する投射レンズとが具備され、前記光変調装
置として上記液晶装置が用いられた構成とすると、拡大
投射する際に、ディスクリネーションによる表示欠陥を
防止した明るい表示が可能となる。
【0019】同様に、光源と、前記光源からの光を変調
する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光
を投射する投射レンズとが具備され、前記光変調装置と
して上記液晶装置が青系の表示部に用いられた構成とす
ると、青色の純度を向上させた表示が可能となる。
【0020】また、本発明に係る電子機器は、上記液晶
装置を備えているので、ディスクリネーションによる表
示欠陥を防止した明るい表示が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面に基づいて説明するが、本発明は以下の実施形態に
限定されるものではない。
【0022】<液晶装置の画素部>まず、本発明の第1
実施形態に係る液晶装置について説明する。まず、この
液晶表示装置の画素部について、図1および図2を参照
して説明する。図1は、液晶装置の画像表示領域を構成
するマトリクス状に形成された複数の画素における各種
素子や、配線などの等価回路である。図2は、図1に示
したTFT1個に係るTFTアレイ基板を拡大して示す
拡大断面図である。尚、断面図においては、各層や各部
材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層
や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0023】さて、図1において、本実施形態による液
晶装置の画像表示領域においては、m本の走査線3aが
行方向に延在する一方、n本のデータ線6aが列方向に
延在するとともに、これらの走査線3aとデータ線6a
との交差部分に対応して、TFT30と画素電極9aと
が、マトリクス状に配列している。ここで、TFT30
のゲート電極は走査線3aに接続され、そのソース電極
はデータ線6aに接続され、そのドレイン電極は画素電
極9aに接続されている。また、m本の走査線3aの各
々には、所定のタイミングで順番にアクティブレベルと
なる走査信号G1、G2、…、Gmがそれぞれ印加され
る構成となっており、また、n本のデータ線6aの各々
には、ある走査信号がアクティブレベルとなる期間に、
画像信号S1、S2、…、Snが、この順番で線順次
に、または、相隣接する複数のデータ線6a同士のグル
ープ毎に、それぞれ供給される構成となっている。
【0024】したがって、ある走査信号がアクティブレ
ベルになると、当該走査信号が供給される走査線3aの
1行分のTFT30は一斉にオンすることになる。そし
て、このオン期間に、供給される画像信号S1、S2、
…、Snが、当該1行分の画素電極9aの各々に書き込
まれて、後述する対向基板に形成された対向電極との間
で一定期間保持されることになる。
【0025】ここで、液晶は、印加される電圧レベルに
より分子集合の配向や秩序が変化することにより、ここ
を通過する光を変調し、階調表示を可能にする。液晶が
ノーマリーホワイトモードであれば、印加された電圧に
応じて入射光がこの液晶部分を通過不可能とされ、ノー
マリーブラッグモードであれば、印加された電圧に応じ
て入射光が液晶部分を通過可能とされて、全体として液
晶装置からは画像信号に応じた強度を持つ光が出射す
る。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐ
ために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液
晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。この蓄
積容量70により、画素電極9aの電圧を、ソース電圧
が印加された時間よりも3桁程度長い時間保持できるの
で、保持特性が改善されて、コントラスト比の高い液晶
装置が実現できる。
【0026】次に、図2の拡大断面図に示すように、T
FTアレイ基板10には、各画素電極9aに隣接する位
置に、画素スイッチング用TFT(スイッチング素子)
30が設けられている。一方、画素電極9aにおいてT
FT30とは反対側には配向膜16が設けられている。
なお、TFTアレイ基板10は、後述するように対向電
極や配向膜が形成された対向基板と一定の間隙を保って
貼り合わせられ、この間隙に液晶が封入されて、液晶層
50が形成されている。また、この液晶層50は、画素
電極9aと対向電極とに電圧差がない状態で、両基板に
形成された配向膜により所定の配向状態となるように構
成されている。
【0027】さて、TFTアレイ基板10には、画素ス
イッチング用TFT30に対向する位置に第1遮光膜1
1aが設けられている。第1遮光膜11aは、好ましく
は不透明な高融点金属であるTiや、Cr、W、Ta、
Mo及びPdのうちの少なくとも一つを含む金属単体、
合金、金属シリサイド等から構成されている。このよう
な材料から第1遮光膜11aを構成すれば、後に行われ
る高温処理により、第1遮光膜11aが破壊されたり溶
融したりしないようにできる。また、第1遮光膜11a
により、TFTアレイ基板10の側からの戻り光等が画
素スイッチング用TFT30のチャネル領域1a'やL
DD領域1b、1cに入射する事態を未然に防ぐことが
でき、光電流の発生により画素スイッチング用TFT3
0の特性が劣化することを防止できる。
【0028】次に、第1遮光膜11aと複数の画素スイ
ッチング用TFT30との間には、第1層間絶縁膜12
が設けられている。第1層間絶縁膜12は、画素スイッ
チング用TFT30を構成する半導体層1aを、第1遮
光膜11aから電気的に絶縁するために設けられるもの
である。更に、第1層間絶縁膜12は、TFTアレイ基
板10の全面に形成されることにより、画素スイッチン
グ用TFT30のための下地膜としての機能をも有す
る。即ち、TFTアレイ基板10の表面の研磨時におけ
る荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用T
FT30の特性の劣化を防止する機能を有する。ここ
で、第1層間絶縁膜12は、例えば、NSG(ノンドー
プトシリケートカラズ)や、PSG(リンシリケートガ
ラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG
(ボロンリンシリケートガラス)などの高絶縁性ガラス
又は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等からなる。こ
のような第1層間絶縁膜12により、第1遮光膜11a
が画素スイッチング用TFT30等を汚染する事態を未
然に防ぐこともできる。なお、TFTアレイ基板10に
不透明なSi基板を用いた場合、第1遮光膜11aは不
要となる。
【0029】続いて、画素スイッチング用TFT30を
構成する半導体層1aの表面には、熱酸化処理等による
ゲート絶縁膜2が形成され、さらに、ポリシリコン膜か
らなる走査線3aが形成されている。このため、走査線
3aのうち、半導体層1aと交差する部分がTFT30
のゲート電極として機能し、また、半導体層1aのう
ち、当該走査線3aの直下の部分がチャネル領域1a'
として機能することになる。さらに、半導体層1aのう
ち、チャネル領域1a'に隣接する両側には、それぞれ
低濃度ソース領域(ソース側LDD領域)1b、同低濃
度ドレイン領域(ドレイン側LDD領域)1cが設けら
れ、さらに外側には、それぞれ高濃度ソース領域1d、
高濃度ドレイン領域1eが設けられて、TFT30は、
いわゆるLDD(Lightly Doped Drain)構造を有して
いる。なお、各領域1b、1c、1d、1eは、半導体
層1aに対し、n型又はp型のチャネルを形成するかに
応じて所定濃度のn型用又はp型用のドーパントをドー
プすることにより形成されている。なお、n型チャネル
のTFTは、動作速度が速いという利点があり、画素の
スイッチング素子である画素スイッチング用TFT30
として用いられることが多い。
【0030】また、画素電極9aの材料には、透過型で
あれば、ITO(Indium Tin Oxide)のような透明導電
膜が望ましく、一方、反射型であれば、Al又はAgなど
の反射性の高い導電膜で形成すれば良い。
【0031】さて、TFT30を構成する半導体層1a
のうち、高濃度ソース領域1dは、ゲート絶縁膜2およ
び第2層間絶縁膜4を開孔するコンタクトホール5によ
って、Al等の低抵抗な金属膜や金属シリサイド等の合金
膜などの遮光性薄膜からなるデータ線6aに接続される
一方、高濃度ドレイン領域1eは、ゲート絶縁膜2、第
2層間絶縁膜4および第3層間絶縁膜7を開孔するコン
タクトホール8によって対応する画素電極9aに接続さ
れている。なお、高濃度ドレイン領域1eと画素電極9
aとは、データ線6aと同一のA1膜や走査線3aと同
一のポリシリコン膜を中継して電気的に接続するように
してもよい。
【0032】なお、TFT30は、上述のようにLDD
構造を持つのが好ましいが、低濃度ソース領域1b及び
低濃度ドレイン領域1cに不純物イオンの打ち込みを行
わないオフセット構造を持ってよいし、ゲート電極3a
をマスクとして高濃度で不純物イオンを打ち込み、自己
整合的に高濃度ソース及びドレイン領域を形成するセル
フアライン型のTFTであってもよい。
【0033】一方、TFT30の半導体層3aのうち、
高濃度ドレイン領域1eに隣接する高濃度領域1fは、
走査線3aと略平行に延在する容量線3bの形成位置ま
で延設されているとともに低抵抗化されている。このた
め、蓄積容量70は、高濃度領域1fと容量線3bの一
部とによってゲート絶縁膜2を誘電体として挟持した構
成となっている。ここで、蓄積容量70の誘電体は、高
温酸化によりポリシリコン膜上に形成されるTFT30
のゲート絶縁膜2に他ならないので、薄く且つ高耐圧の
絶縁膜とすることができる。このため、蓄積容量70
は、比較的小面積で大容量とすることができる。
【0034】この結果、データ線6a下の領域及び走査
線3aに沿うスペースという開口領域を外れたスペース
を有効に利用して、画素電極9aの蓄積容量を増やすこ
とが出来る。なお、画素電極9aをデータ線6aや走査
線3a上に絶縁膜を介して形成しても構わない。
【0035】なお、本実施形態では、画素スイッチング
用TFT30のゲート電極(データ線3a)をソース−
ドレイン領域1b及び1e間に1個のみ配置したシング
ルゲート構造としたが、これらの間に2個以上のゲート
電極を配置してもよい。この際、各々のゲート電極には
同一の信号が印加されるようにする。このようにデュア
ルゲート(ダブルゲート)或いはトリプルゲート以上で
TFTを構成すれば、チャネルとソース−ドレイン領域
接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低減す
ることができる。これらのゲート電極の少なくとも1個
をLDD構造或いはオフセット構造にすれば、更にオフ
電流を低減でき、安定したスイッチング素子を得ること
ができる。
【0036】次に、上述した構造の液晶表示装置におい
て、配向膜による液晶のプレチルト角、画素電極9aの
間隙、および、液晶層の厚さの関係について検討する。
まず、説明の便宜のため、図3に示すように、画素電極
9aの本体部9a1同士の間隙をL(×10-6m)と
し、画素電極9aの配列ピッチをP(×10-6m)と
し、さらに、液晶層の厚さ(基板10側の配向膜16と
基板20側の配向膜22との間の間隔であるセルギャッ
プ)をd(×10-6m)とする。また、液晶分子の長軸
と基板(配向膜)面とのなす角度(プレチルト角)をθ
pとする。
【0037】まず、図1および図2の構成において、配
列ピッチPを25×10-6mとし、画素電極9aを15
×10-6m角の大きさとした(したがって、間隙Lは1
0×10-6mである)。また、セルギャップdを5×1
-6mに設定した、さらに、配向膜16、22に無機材
料であるSiO2を用い、斜方蒸着法によって、プレチルト
角θpが25°となるように設定するとともに、両基板間
で45°のツイストネマティック配向モードとした。この
際、ネガ型のネマティック液晶の屈折異方性Δnとセル
ギャップdとの積Δn・dの値を0.48×10-6mと
した。
【0038】さらに、図示省略するが、対向基板20に
は、基板背面(上側)において、感光性樹脂からなるマ
イクロレンズと、マイクロレンズを覆うアクリル系接着
層と、カバーガラスとが形成されている。
【0039】このような条件下において、相隣接する画
素電極からの横電界の影響を考慮しつつ、液晶配向状態
を計算して、光の反射率が画素電極においてどのような
明度となるかをシミュレートした結果を、図8に示す。
この図では、図14に示す従来例と比較して明らかにデ
ィスクリネーションに起因する表示欠陥が低減している
ことが判る。
【0040】続いて、プレチルト角θpを変化させた場
合に、Δn・dを0.48μmに固定したとき、必要と
なるセルギャップdの計算結果を、次表(表1)に示
す。なお、この表には、駆動方式としてドット反転駆動
方式を採用した場合の反射率、および、その応答速度の
計算結果についても併せて示す。
【0041】
【表1】
【0042】この表1からプレチルト角θpが30°以上
では、セルギャップdが大きくなることがわかる。ま
た、応答時間はセルギャップdの2乗に比例して大きく
なることが知られているので、セルギャップdが大きく
なる方向は好ましくない。また、プレチルト角θpが20
°以下では、反射率が減少しているが、これは、ディス
クリネーションが発生しているためである。よって、プ
レチルト角θpを、20°以上30°以下に設定するのが望
ましいと、考える。
【0043】上述したように、横電界の影響は、セルギ
ャップdが小さいほど受けやすく、また画素電極同士の
間隙Lが狭いほど受けやすいので、高精細のパネルであ
れば、顕著に現れることになる。また、表1で述べたよ
うにセルギャップdが大きくなると、応答時間が大きく
なるが、明るさに関しては、Δn・dを一定とする場合
に、セルギャップdを小さくすると、Δnの大きな液晶
材料が必要となる。ただし、Δnの大きな液晶には、信
頼性のあるものが少ないため、プロセス上不利である。
【0044】次に、画素電極9aの配列ピッチPを10
μmで、かつ、セルギャップdを3.2μmで一定とし
た場合に、画素電極同士の間隙Lを変化させたときの、
開口率の変化について次表(表2)に示す。
【0045】
【表2】
【0046】ここで、プレチルト角θpを、20°以上30
°以下に設定する。横電界の影響が少なく、かつ、開口
率を大きくとり高コントラストを得るためには、セルギ
ャップdと間隙Lとの間に、d/L≧1なる関係が必要
である。ノーマリーホワイト表示モードの場合画素電極
同士の間隙を小さくして開口率を大きく取ることができ
ても横電界の発生により黒表示で光抜けが起きる。光抜
けにより開口率が大きくても明るく高コントラスト表示
は得られない。現在の投射型装置における液晶表示装置
のコントラストは200以上が要求されている。これを
実現するために上記条件は必要である。
【0047】したがって、プレチルト角θpを、20°以
上30°以下に設定するとともに、セルギャップdと間隙
Lとの間に、d/L≧1なる関係を満たすようにすれ
ば、隣接する他の画素電極による横電界の影響を受けて
もディスクリネーションラインが画素内に生じるおそれ
が少なくなって、高精細な表示構成であってもコントラ
スト比の高く高品位な表示が可能となる。
【0048】<液晶装置の全体構成>次に、本実施形態
に係る液晶装置の全体構成を図4および図5を参照して
説明する。図4において、TFTアレイ基板10の上に
は、シール材52がその縁に沿って設けられ、その内側
に並行して、周辺見切りとしての遮光膜53が設けられ
ている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動
回路101及び実装端子102がTFTアレイ基板10
の一辺に沿って設けられており、走査線駆動回路104
が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。
走査線3aに供給される走査信号の遅延が問題にならな
いのならば、走査線駆動回路104は片側だけでも良い
ことは言うまでもない。また、データ線駆動回路101
を画像表示領域の辺に沿って両側に配列してもよい。更
に、TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領
域の両側に設けられた走査線駆動回路104の間をつな
ぐための複数の配線105が設けられている。そして、
図5に示すように、シール材52とほぼ同じ輪郭を持つ
対向基板20が当該シール材52によって一定のギャッ
プdを保ってTFTアレイ基板10に固着されるととも
に、この空間に液晶が封入され、液晶層50が形成され
る。なお、シール材52は、例えば光硬化性樹脂や熱硬
化性樹脂などからなる接着剤であり、この中には、棒状
や球形のスペーサ(図面では省略した)が混入されて、
一定のギャップdが保たれる構成となっている。
【0049】また、対向基板20の投射光が入射する側
及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には各
々、例えば、TN(ツイステッドネマティック)モード
のほか、STN(スーパーTN)モード、強誘電性液晶
(FLC)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイ
トモード/ノーマリーブラッグモードの別に応じて、偏
光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向
で適宜配置される。
【0050】以上説明した実施形態に係る液晶装置は、
カラー液晶プロジェクタに適用されるため、3枚の液晶
装置がRGB用のライトバルブとして各々用いられると
ともに、各液晶装置には、後述するように各々RGB色
分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色
の光が投射光として各々入射されることになる。
【0051】従って、本実施の形態では、対向基板20
側に、カラーフィルタは設けられていない。しかしなが
ら、対向基板20にあって、画素電極9aに対向する領
域にRGBのカラーフィルタをその保護膜と共に形成し
てもよい。このようにすれば、液晶プロジェクタ以外の
直視型や反射型のカラー液晶テレビなどのカラー液晶装
置に各実施の形態における液晶装置を適用できる。更に
また、対向基板20上に、何層もの屈折率の相違する干
渉層を堆積することで、光の干渉を利用して、RGB色
を作り出すダイクロイックフィルタを形成してもよい。
このダイクロイックフィルタ付き対向基板によれば、よ
り明るいカラー液晶装置が実現できる。
【0052】また、各画素に設けられるスイッチング素
子としては、正スタガ型又はコブラナー型のポリシリコ
ンTFTであるとして説明したが、逆スタガ型のTFT
やアモルファスシリコンTFT等などの、他の型のTF
Tに対しても、実施形態は有効である。
【0053】尚、本実施の形態では、TFTを用いて画
素電極9aを駆動するように構成したが、TFT以外
の、例えば、TFD(Thin Film Diode:薄膜ダイオー
ド)等のアクティブマトリクス素子を用いることも可能
であり、更に、液晶装置をパッシブマトリクス型の液晶
装置として構成することも可能である。
【0054】図6は、本実施形態の液晶装置を駆動する
場合に適用できる駆動方式について説明するためのもの
である。第1に、図6(a)に示すように枠線で囲んだ
区形状の領域を1つの画素と見立てると、全部の画素に
ついてフレーム毎に同一極性の電圧で駆動する方式、換
言すると、図6(a)に示すフレームでは+の電位を全
画素に印加し、図示しない他のフレームでは−の電位を
全画素に印加する、という電圧印加をフレーム毎に繰り
返し行うフレーム反転駆動方式を採用できる。第2に、
図6(b)に示すように上下左右に隣接する画素の1つ
1つで互いに極性が異なる電圧を印加して駆動するドッ
ト反転駆動方式を採用することができる。第3に、図6
(c)に示すように横の1ライン毎に印加する電位を逆
極性とするか、図6(d)に示すように縦の1ライン毎
に印加する電位を逆極性とするライン反転駆動方式を採
用することができる。
【0055】ここで、従来の高精細の液晶装置におい
て、複数の画素電極の間隔を1×10 -6m程度に狭めた
構造では、横電界の影響でフレーム反転駆動方式しか採
用できない。これは、ドット反転駆動あるいはフレーム
反転駆動を行うと、ディスクリネーションラインを生じ
て表示欠陥が発生するおそれがあるからである。これに
対し、本実施形態の構造を採用すると、隣接する画素の
間で印加電圧の極性が異なるような駆動方式を採用して
も、表示領域にディスクリネーションラインを生じるお
それが少なくなるので、図6(b)に示すドット反転駆
動方式や、同図(c)または同図(d)に示すライン反
転駆動方式を採用しても、ディスクリネーションの発生
を抑えることができる。従って、本実施形態では、いず
れの駆動方式でも適用することができるので、汎用性を
高めることができる。
【0056】<第2実施形態>次に、本発明の第2実施
形態に係る液晶装置について説明する。この液晶装置
は、第1実施形態におけるTFTアレイ基板10を半導
体基板とするとともに、この半導体基板に画素スイッチ
ング用の能動素子を作り込んだものである。この際、半
導体基板は光の透過性を有しないので、液晶装置は反射
型として用いられる。
【0057】図7は、同実施形態に係る反射型液晶装置
において、画素スイッチング用の電界効果トランジスタ
1個分の構成を示す断面図である。なお、等価回路的に
は、図1に示した第1実施形態と何ら代わるところはな
い。
【0058】さて、図において、符号101は、単結晶
シリコンのようなP型あるいはN型の半導体基板であ
り、符号102は、半導体基板101の表面に形成され
て、基板より不純物濃度の高いP型あるいはN型のウェ
ル領域である。ウェル領域102は、特には限定されな
いが、例えば、縦768個×横1024個あるいはそれ
以上の画素を有するような高精細な液晶パネルの場合、
それらの画素のウェル領域を共通ウェル領域として形成
されるが、他のデータ線駆動回路や走査線駆動回路、入
力回路、タイミング回路等の周辺回路を構成する素子が
形成される部分のウェル領域とは分離して形成されるこ
ともある。
【0059】次に、符号103は、半導体基板101の
表面に形成された素子分離用のフィールド酸化膜(いわ
ゆるLOCOS)である。フィールド酸化膜103は、
例えば選択熱酸化によって形成される。フィールド酸化
膜103には、開口部が形成され、この開口部の内側中
央にシリコン基板表面の熱酸化により形成されるゲート
酸化膜114を介して、ポリシリコンまたはメタルシリ
サイド等からなるゲート電極105a及び走査線が形成
され、ゲート電極105aの両側にあって基板表面側に
はウェル領域102より高不純物濃度のN型不純物層
(ドーピング層)からなるソース領域106a、ドレイ
ン領域106bが形成され、これらにより電界効果トラ
ンジスタ(FET:スイッチング素子)105が構成さ
れている。
【0060】上記ソース領域106a、ドレイン領域1
06bの上方には、BPSG(Boron Phosphorus Silic
a Grass)膜のような第1層間絶縁膜104を介して、
1層目のアルミニウム層からなる第1の導電層107
a、107bが形成される。このうち、第1の導電層1
07aは、第1層間絶縁膜104に形成されたコンタク
トホールを介してソース領域106aと電気的に接続さ
れ、データ信号の電圧をソース領域106aに供給する
ソース電極(データ線に相当する)を構成する。また、
第1導電層107bは、第1層間絶縁膜104に形成さ
れたドレイン電極を構成する。
【0061】次に、上記第1の導電層107a、107
bの上には二酸化シリコンのような絶縁膜からなる第2
層間絶縁膜108が形成され、さらにその上方にはアル
ミニウム層あるいはタンタル層からなる第2の導電層1
09が形成されている。
【0062】さらに、第2の導電層109の上方には、
二酸化シリコンや、窒化シリコン、酸化タンタル等の高
誘電率の材料からなる絶縁層110が形成され、その上
にドレイン電極107bに接続された光反射性の金属か
らなる画素電極112が形成されている。このような画
素電極112は、第2の導電層109とともに絶縁層1
10を挟持している。したがって、ここに、保持容量1
13が構成されることになる。このため第2の導電層1
09は、その表面が平坦化されていることが望ましい。
なお、第2の導電層109には、液晶パネルにおける共
通電位電極Vcomあるいはその近傍、又は上記画素電極
(反射電極)112に印加された電圧(データ信号電
圧)の振幅の中心電位あるいはその近傍、又は上記の共
通電極電位と上記の電圧振幅中心電圧の中間の電位、の
いずれかの所定の電位を与える配線が電気的に接続され
ている。なお、共通電極電位Vcomとは液晶層を極性反
転駆動する際の反転中心電位に相当する。
【0063】そして、図7に示す画素電極12は、平面
的には、第1実施形態と同様にマトリクス状に配置さ
れ、これらの画素電極112上に図面では省略した配向
膜が形成されるとともに、半導体基板101と対向する
側には、第1実施形態と同様な対向基板が配置され、さ
らに、両基板間に液晶層が挟持されてなり、反射型の液
晶表示装置が構成されることとなる。
【0064】この第2実施形態に係る液晶表示装置の半
導体基板101においても先の実施形態の構造と同様
に、プレチルト角θpを、20°以上30°以下に設定する
とともに、セルギャップdと間隙Lとの間に、d/L≧
1なる関係を満たすようにすれば、隣接する他の画素電
極による横電界の影響を受けてもディスクリネーション
ラインが画素内に生じるおそれが少なくなって、高精細
な表示構成であってもコントラスト比の高く高品位な表
示が可能となる。
【0065】<プロジェクタ>次に、上述した実施形態
の液晶装置を用いた応用例のいくつかについて説明す
る。まず、液晶装置をライトバルブに用いた投射型表示
装置(液晶プロジェクタ)について説明する。図9は、
この液晶プロジェクタの構成を示す図である。
【0066】この液晶プロジェクタは、システム光軸L
に沿って配置した光源部710と、インテグレータレン
ズ720と、偏光変換素子730から概略構成される偏
光照明装置700と、この偏光照明装置700から出射
されたS偏光光束を、S偏光光束反射面741により反
射させる偏光ビームスプリッタ740と、偏光ビームス
プリッタ740のS偏光光束反射面741から反射され
た光のうち、青色光(B)の成分を分離するダイクロッ
クミラー742と、分離された青色光(B)を変調する
反射型液晶ライトバルブ745Bと、青色光が分離され
た後の光束のうち、赤色光(R)の成分を反射させて分
離するダイクロックミラー743と、分離された赤色光
(R)を変調する反射型液晶ライトバルブ745Rと、
ダイクロックミラー743を通過する残りの光の緑色光
(G)を変調する反射型液晶ライトバルブ745Gと、
3つの反射型液晶ライトバルブ745R、745G、7
45Bにて変調された光をダイクロックミラー743、
742、偏光ビームスプリッタ740にて合成し、この
合成光をスクリーン760に投写する投写光学系750
とから構成されている。ここで、3つの反射型液晶ライ
トバルブ745R、745G、745Bには、それぞれ
実施形態に係る反射型の液晶表示装置(液晶パネル)が
用いられている。
【0067】この構成において、光源部710から出射
されたランダムな偏光光束は、インテグレータレンズ7
20により複数の中間光束に分割された後、第2のイン
テグレータレンズを光入射側に有する偏光変換素子72
0により偏光光束がほぼ揃った一種類の偏光光束(S偏
光光束)に変換されてから偏光ビームスプリッタ740
に至るようになっている。偏光変換素子730から出射
されたS偏光光束は、偏光ビームスプリッタ740のS
偏光光束反射面741によって反射され、反射された光
束のうち、青色光(B)の光束がダイクロックミラー7
42の青色光反射層にて反射され、反射型液晶ライトバ
ルブ745Bによって変調される。また、ダイクロック
ミラー742の青色光反射層を透過した光束のうち、赤
色光(R)の光束はダイクロックミラー743の赤色光
反射層にて反射され、反射型液晶ライトバルブ745R
によって変調される。一方、ダイクロックミラー743
の赤色光反射層を透過した緑色光(G)の光束は反射型
液晶ライトバルブ745Gにより変調される。以上のよ
うにして反射型液晶ライトバルブ745R、745G、
745Bによって色光の変調がなされる。
【0068】これらの液晶パネルの画素から反射された
色光のうち、S偏光成分はS偏光を反射する偏光ビーム
スプリッタ740を通過せず、P偏光成分は通過する。
この偏光ビームスプリッタ740を透過した光により画
像が形成される。従って、投写される画像は、TN型液
晶を液晶パネルに用いた場合は、OFF画素の反射光が
投写光学系750に至り、ON画素の反射光レンズに至
らないので、ノーマリーホワイト表示となる。
【0069】また、実施形態に係る液晶表示装置を特に
青色系のライトバルブ745Bに用いて、青光のカット
オフ波長を400nmにすると、色純度をあげた表示が
可能となる。
【0070】反射型液晶パネルは、ガラス基板にTFT
アレイを形成したタイプと比較して半導体技術を利用し
て画素を形成するので、画素数をより多く形成でき、パ
ネルサイズも小さくできるので、高精細な画像を投射で
きるとともに、プロジェクタ自体の小型化に寄与する。
【0071】<電子機器>次に、実施形態に係る液晶表
示装置のいずれかを備えた電子機器の具体例について説
明する。図10(a)は、携帯電話の一例を示した斜視
図である。図10(a)において、符号1000は携帯
電話本体であり、符号1001は実施形態に係る液晶表
示装置を用いた液晶表示部である。
【0072】また、図10(b)は、腕時計型電子機器
の一例を示した斜視図である。図10(b)において、
符号1100は時計本体であり、符号1101は実施形
態に係る液晶表示装置のいずれかを用いた液晶表示部で
ある。
【0073】図10(c)は、ワープロ、パソコンなど
の携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図
10(c)において、符号1200は情報処理装置であ
り、符号1202は、キーボードなどの入力部であり、
符号1204は情報処理装置本体であり、符号1206
は実施形態に係る液晶表示装置を用いた液晶表示部であ
る。
【0074】これらの電子機器は、それぞれ、第1また
は第2実施形態に係る液晶表示装置を液晶表示部として
備えたので、高コントラスト比で高精細な表示を得るこ
とができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、液
晶の異常配向に起因する表示欠陥の発生を抑制して、明
るい表示を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る液晶装置にあっ
て、TFTアレイ基板の表示領域の構成を示す等価回路
である。
【図2】 同TFTアレイ基板におけるTFT1個分の
構成を示す拡大断面図である。
【図3】 同液晶装置の画素ピッチと画素電極間隔と液
晶層厚との関係を説明するための概略説明図である。
【図4】 同液晶装置の全体構成を示す図である。
【図5】 図4のH−H'線に沿う断面図である。
【図6】 (a)〜(d)は、それぞれ同液晶装置に適
用可能な駆動方式の画素毎の電圧分布を示す図である。
【図7】 同液晶装置に、基板としてSi基板を用いた
場合の構成を示す断面図である。
【図8】 同液晶装置において、光の反射状態を計算し
て明度を示す図である。
【図9】 本発明に係る液晶装置を備えた液晶プロジェ
クタの一実施形態を示す構成図である。
【図10】 (a)は携帯電話を示す斜視図であり、
(b)は腕時計を示す斜視図であり、(c)は携帯型情
報処理装置を示す斜視図である。
【図11】 従来の液晶装置に備えられる素子基板側の
画素電極と対向基板側の共通電極との位置関係を示すた
めの図である。
【図12】 従来の液晶装置において横電界の影響によ
り液晶の配向状態にディスクリネーションを生じた状態
を示す図である。
【図13】 従来の液晶装置において白表示に黒表示で
「A」の文字を表示した状態を示す図である。
【図14】 従来の液晶装置において横電界の影響で液
晶配向にディスクリネーションを生じた配向状態での光
の反射を計算して、明度を示す図である。
【符号の説明】
8 …コンタクトホール 9a …画素電極 10 …基板 16 …絶縁層 20 …第2基板 30 …TFT 50 …液晶層 101…半導体基板 105…電界効果トランジスタ 112…画素電極 700…投射型表示装置 1000…携帯電話 1100…腕時計 1200…情報処理装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1368 G02F 1/1368 G03B 21/00 G03B 21/00 E 21/14 21/14 Z H04N 5/66 102 H04N 5/66 102A 5/74 5/74 B Fターム(参考) 2H088 EA15 HA13 HA14 HA15 HA18 HA21 HA24 HA28 JA05 JA13 JA17 KA14 MA04 MA06 2H090 HB03Y HB04Y LA01 LA04 LA05 LA09 LA12 LA16 LA20 MA10 2H091 FA05Z FA08X FA08Z FA11X FA14Y FA26X FA35Y FA41Z GA02 GA06 GA13 HA07 HA10 HA12 KA05 LA18 LA30 MA07 2H092 GA14 GA15 HA05 JA26 JA34 JA37 JA46 JB22 JB31 JB52 KA04 KA10 KB13 MA27 NA07 PA02 PA08 PA09 PA10 PA12 PA13 QA07 QA10 QA13 RA05 5C058 AA06 AB01 BA05 BA08 EA01 EA02 EA26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向する面にそれぞれ配向膜が設けら
    れた一対の基板間に液晶が挟持されてなり、複数の走査
    線と、複数のデータ線と、これら走査線およびデータ線
    により区画された画素領域毎に設けられたスイッチング
    素子および画素電極とを有する液晶装置であって、前記
    配向膜によるプレチルト角が20°以上30°以下にな
    っていることを特徴とする液晶装置。
  2. 【請求項2】 前記配向膜が酸化シリコンまたは窒化シ
    リコンからなることを特徴とする請求項1記載の液晶装
    置。
  3. 【請求項3】 前記一対の基板間に挟持される液晶層の
    厚さをdとし、前記画素電極同士の間隙をLとしたとき
    に、d/L≧1なる関係を満たすことを特徴とする請求
    項2に記載の液晶装置。
  4. 【請求項4】 前記画素電極が光反射性の金属電極であ
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    の液晶装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の液
    晶装置を備えたことを特徴とする投射型表示装置。
  6. 【請求項6】 光源と、前記光源からの光を変調する光
    変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射
    する投射レンズとが具備され、前記光変調装置として請
    求項1ないし5のいずれかに記載された液晶装置が用い
    られたことを特徴とする投射型表示装置。
  7. 【請求項7】 光源と、前記光源からの光を変調する光
    変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射
    する投射レンズとが具備され、前記光変調装置として請
    求項1ないし5のいずれかに記載された液晶装置が青系
    の表示部に用いられたことを特徴とする投射型表示装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし4のいずれかに記載の液
    晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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