JP2002005210A - コイルスプリング組付装置 - Google Patents

コイルスプリング組付装置

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JP2002005210A
JP2002005210A JP2000184936A JP2000184936A JP2002005210A JP 2002005210 A JP2002005210 A JP 2002005210A JP 2000184936 A JP2000184936 A JP 2000184936A JP 2000184936 A JP2000184936 A JP 2000184936A JP 2002005210 A JP2002005210 A JP 2002005210A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ショックアブソーバーのピストンロッド等の
軸部材に挿入されたコイルスプリングを圧縮する際の軌
跡を、コイルスプリングの種類に応じた最適軌跡に変更
できるようにすること。 【解決手段】 ばね受け3上のC形等のコイルスプリン
グ1bの上端部を一対の押圧爪31a、31bで押圧し
て圧縮する装置において、一対の押圧爪31a、31b
を独自に駆動させる一対のコイルスプリング圧縮機30
a、30bを配設した。この圧縮機30a、30bは左
右対称の同一構造で、一方の圧縮機30aは、押圧爪3
1aをその軸線方向に往復移動させるX方向駆動部40
aと、この駆動部40aをその移動方向と直交する横方
向に往復移動させるX−Y方向駆動部50aと、これら
各駆動部40a、50aを支持して上下動させるZ方向
駆動部60aとを備える。これら各駆動部を独自に駆動
制御して、押圧爪31aをコイルスプリング1bの形状
に合わせて三次元移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車サスペンシ
ョンのショックアブソーバー等にコイルスプリングを組
み付けるコイルスプリング組付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車サスペンションのショックアブソ
ーバーに同軸にコイルスプリングを圧縮して組み付ける
コイルスプリング組付装置の従来例を図3に示す。同図
のコイルスプリング組付装置は、水平な物品保持台10
上の左右両端部に一対のコイルスプリング圧縮機20
a、20bを配置した構成で、物品保持台10上の中央
部に物品位置決め台11が設置され、物品位置決め台1
1上にショックアブソーバー(オイルダンパー)2が略
鉛直に位置決め載置される。ショックアブソーバー2の
上端からピストンロッドのストレートな軸部材4が真上
に突出して、軸部材4の周囲にコイルスプリング1aが
軸部材4と同軸状に挿入される。コイルスプリング1a
は中心線が直線であるストレート形で、ショックアブソ
ーバー2の上端に形成された円形のばね受け3でコイル
スプリング1aの下端部が位置決め保持される。圧縮前
のコイルスプリング1aの上端部は軸部材4の上端の近
辺に位置する。軸部材4の上端部には雄ねじ部4’が形
成され、後述するコイルスプリング圧縮動作時に雄ねじ
部4’に図示しないアッパーサポータ等がナットランナ
ー等で螺装されて、軸部材4にコイルスプリング1aが
組み付けられる。
【0003】左右一対のコイルスプリング圧縮機20
a、20bは同一構造で、各々が略鉛直なコイルスプリ
ング1aの左右等距離の部所に180°間隔で対向させ
て配置される。一方のコイルスプリング圧縮機20a
は、物品保持台10上の片端部から真上に延在させた垂
直壁21aに上下動可能に連結された昇降部材22a
と、昇降部材22aに水平姿勢で固定されたシリンダ2
3aとを有する。そして垂直壁21aに鉛直に固定され
たガイド27に沿って昇降部材22aが上下動するよう
になっている。
【0004】シリンダ23aから水平方向前方(図3の
左方向)に延びるピストンロッド24aの先端部に、コ
イルスプリング圧縮用押圧爪25aが固定される。押圧
爪25aの下面に溝26が形成され、この溝26にコイ
ルスプリング1aの上端部の線材が嵌入されるようにし
てある。他方のコイルスプリング圧縮機20bは、物品
保持台10の他端部から真上に延在させた垂直壁21b
にガイド27に沿って上下動可能に連結された昇降部材
22bと、昇降部材22bに水平姿勢で固定されたシリ
ンダ23bとを有し、シリンダ23bから水平方向前方
(図3の右方向)に延びるピストンロッド24bの先端
部にコイルスプリング圧縮用押圧爪25bが固定され
る。
【0005】左右一対のコイルスプリング圧縮機20
a、20bの各押圧爪25a、25bの一対が、圧縮前
のコイルスプリング1aの上端部の左右両側に互いに先
端側をコイルスプリング1aの中心に向けて180°間
隔で待機する。一対のコイルスプリング圧縮機20a、
20bは、コイルスプリング1aを圧縮する前にコイル
スプリング1aの種類に応じて一対の押圧爪25a、2
5bが適正なコイルスプリング圧縮の動作をするように
予めティーチングされて、次のようにコイルスプリング
1aを圧縮する。
【0006】ショックアブソーバー2のばね受け3上に
位置決め保持されたコイルスプリング1aの上端部の左
右両側方で一対の押圧爪25a、25bが上下動して、
各々の高さがコイルスプリング1aの上端部の左右2箇
所の高さに適応させて設定されると、両コイルスプリン
グ圧縮機20a、20bのシリンダ23a、23bが作
動して左右一対の押圧爪25a、25bがコイルスプリ
ング1aに向かって前進する。各押圧爪25a、25b
が定ストローク前進して、両者の下面の溝26,26が
コイルスプリング1aの上端部の2箇所の真上に位置す
ると、シリンダ23a、23bが作動停止してロック状
態になる。次に、両コイルスプリング圧縮機20a、2
0bの昇降部材22a、22bが、図示しない油圧シリ
ンダの動力でもって同時に下降する。この下降動作で左
右一対の押圧爪25a、25bの溝26,26がコイル
スプリング1a上端部の2箇所に同時に係合してからこ
れを真下に押圧し、そのままコイルスプリング1aをそ
の中心線方向に圧縮する。
【0007】左右一対の押圧爪25a、25bでコイル
スプリング1aの上端部が定ストロークだけ圧縮され
て、軸部材4の上端部が圧縮コイルスプリング上に所定
長突出すると、この上端部の雄ねじ部4’に対して真上
から例えばアッパーサポータが螺装される。次に、両昇
降部材22a、22bが真上に上昇してコイルスプリン
グ1aへの圧縮力が解除され、この解除でコイルスプリ
ング1aが軸方向に弾性復帰してその上端がアッパーサ
ポータに弾性係合し、ショックアブソーバー2へのコイ
ルスプリング1aの組み付けが終了する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図3に示すようなコイ
ルスプリング組付装置は、ストレートなコイルスプリン
グをその中心線に沿って直線的に圧縮する構造である
が、中心線が非直線のコイルスプリングでは次のような
不具合が発生する可能性がある。
【0009】例えば、自動車のショックアブソーバーに
装着されるコイルスプリングは、図3に示すようなスト
レート形コイルスプリング1aに限らず、図4に示すよ
うな中心線が円弧状を成すC形コイルスプリング1b等
も使用される場合がある。このC形コイルスプリング1
bをショックアブソーバー2の軸部材4の周囲に嵌挿し
てばね受け3上に載せ、コイルスプリング1bの上端部
の180°間隔の2箇所に従来の左右一対の押圧爪25
a、25bを係合させてコイルスプリング1bを鉛直方
向に圧縮すると、コイルスプリング1bの円弧状の中心
線のために、鉛直方向の圧縮力でコイルスプリング1b
の上端部と下端部との間の中央部が横方向に位置ずれを
起こし、この位置ずれによる応力でコイルスプリング1
bの下端部がばね受け3から外れる可能性がある。
【0010】本発明の目的は、ストレート形コイルスプ
リングは勿論のこと、C形コイルスプリング等の多種類
の非直線コイルスプリングを良好に圧縮して軸部材に組
み付けることのできる汎用性に優れたコイルスプリング
組付装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、定位置のばね受けから所定のZ方向に延在さ
せた直線状の軸部材の周囲に嵌挿され、片端側が前記ば
ね受けに支持されたコイルスプリングの他端側を左右一
対のコイルスプリング圧縮用押圧爪で押圧して、コイル
スプリングをばね受け側に圧縮して組み付けるコイルス
プリング組付装置において、軸部材の両側方の定位置に
配置されて各々が前記一対の押圧爪を独自に駆動させる
左右一対のコイルスプリング圧縮機を備え、この左右一
対のコイルスプリング圧縮機の各々は、1つの押圧爪を
前記Z方向と直交する所定のX方向に往復移動させるX
方向駆動部と、このX方向駆動部と押圧爪のユニット全
体をX方向に往復移動、及び、Z方向及びX方向の両方
向に直交するY方向に往復移動させるX−Y方向駆動部
と、このX−Y方向駆動部と前記X方向駆動部のユニッ
トを支持してZ方向に往復移動させるZ方向駆動部とを
有することを特徴とする。
【0012】ここで、Z方向は通常において鉛直方向で
あるが、鉛直方向に限定されない。単機のコイルスプリ
ング圧縮機で1つの押圧爪を、X方向とY方向とZ方向
にそれぞれに往復移動させることで、押圧爪が三次元で
上下左右前後運動する。したがって、左右一対のコイル
スプリング圧縮機で左右一対の押圧爪をそれぞれ独自に
三次元運動させると、形状の異なる複数種類のコイルス
プリングのそれぞれの形状に適した運動軌跡で左右一対
の押圧爪を動かして、形状の異なる多種類のコイルスプ
リングを適正に圧縮することができるようになる。
【0013】上記X−Y方向駆動部は、上記X方向駆動
部と押圧爪のユニット全体をX方向に往復移動させるX
方向サーボモータと、同ユニットをZ方向及びX方向の
両方向に直交するY方向に往復移動させるY方向サーボ
モータで構成してもよい。
【0014】つまり、コイルスプリングを圧縮する方向
がZ方向であり、このZ方向と直交するX方向とY方向
はコイルスプリングを直接には圧縮しない方向であっ
て、このX方向とY方向での押圧爪の移動はストレート
形コイルスプリングには不要であり、他のC形等の種類
のコイルスプリングにおいて必要となることがあり、こ
の必要時だけにサーボモータで押圧爪をX方向とY方向
に高精度に移動させるようにすることで、コイルスプリ
ング組付装置の動作がより安定する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を図に
基づき説明する。図1はコイルスプリング組付装置の全
体を示し、図2は同コイルスプリング組付装置の要部の
相対位置関係を示す。同図に示されるコイルスプリング
組付装置は、図3及び図4装置と同様に、ショックアブ
ソーバー2にストレート形コイルスプリング1a或いは
C形コイルスプリング1bを組み付け、また、図示しな
い他形状の異種コイルスプリングも組み付け可能であ
る。このコイルスプリング組付装置は、物品保持台10
上に位置決め保持された鉛直なショックアブソーバー2
から真上に延在するピストンロッドの軸部材4に嵌挿さ
れたコイルスプリング、例えばC形コイルスプリング1
bの左右両側方の定位置に一対のコイルスプリング圧縮
機30a、30bを配備して構成される。
【0016】左右一対のコイルスプリング圧縮機30
a、30bは同一構造であって、C形コイルスプリング
ス1aが嵌挿される軸部材4の左右等距離に180°間
隔で対向させて配置される。両コイルスプリング圧縮機
30a、30bは、図3と同様な物品保持台10上の両
端部から真上に延在させた垂直壁21a、21bに組み
付けられる。一対のコイルスプリング圧縮機30a、3
0bの構造を説明する前に、コイルスプリング組付対象
の軸部材4の鉛直な軸方向をZ方向、このZ方向と直交
する水平な図1の左右方向をX方向、このX方向及びZ
方向に共に直交する水平方向をY方向(図1紙面と直交
方向)とすると、各コイルスプリング圧縮機30a、3
0bはX方向駆動部40a、40bと、X−Y方向駆動
部50a、50bとZ方向駆動部60a、60bを有す
る。
【0017】一方のコイルスプリング圧縮機30aは、
1つの押圧爪31aを独自に上下左右前後方向の三次元
で駆動させてコイルスプリング1bを圧縮するもので、
押圧爪31aを図1で左右のX方向に往復移動させるX
方向駆動部40aと、X方向駆動部40aと押圧爪31
aのユニット全体をX方向とY方向に往復移動させるX
−Y方向駆動部50aと、X−Y方向駆動部50aとX
方向駆動部40aのユニットを支持して図1上下のZ方
向に往復移動させるZ方向駆動部60aを有する。他方
のコイルスプリング圧縮機30bは、他の1つの押圧爪
31bを独自に上下左右前後方向の三次元で駆動させて
コイルスプリング1bを圧縮するもので、押圧爪31b
をX方向に往復移動させるX方向駆動部40bと、X方
向駆動部40bと押圧爪31bのユニット全体をX方向
とY方向に往復移動させるX−Y方向駆動部50bと、
X−Y方向駆動部50bとX方向駆動部40bのユニッ
トを支持してZ方向に往復移動させるZ方向駆動部60
bを有する。
【0018】一方のコイルスプリング圧縮機30aのZ
方向駆動部60aは、垂直壁21aにガイド27を介し
てZ方向往復移動(上下動)可能に連結された昇降部材
61aと、昇降部材61aを上下動させる駆動源例えば
油圧シリンダ62aを備える。昇降部材61aにX−Y
駆動部50aが設置され、X−Y駆動部50aにX方向
駆動部40aが設置される。図2に示すようにX−Y駆
動部50aは、例えば昇降部材61aにX方向に往復移
動可能に設置されたX方向スライド台51aと、X方向
スライド台51aにY方向に往復移動可能に設置された
Y方向スライド台52aを有する。X方向スライド台5
1aは昇降部材61aにガイド53を介して設置され、
昇降部材61aに固定された駆動源例えばX方向サーボ
モータ54aで駆動制御される。Y方向スライド台52
aはX方向スライド台51aにガイド55を介して設置
され、X方向スライド台51aに固定された駆動源例え
ばY方向サーボモータ56aで駆動制御される。Y方向
スライド台52aに設置されるX方向駆動部40aは、
Y方向スライド台52aに固定された駆動源例えばエア
ーシリンダ41aと、エアーシリンダ41aからコイル
スプリング1b側に延びるピストンロッド42aを有
し、ピストンロッド42aの先端に押圧爪31aが固定
される。X方向駆動部40aの基本構造は、図3のシリ
ンダ23aと押圧爪25aのユニットと同一である。
【0019】他方のコイルスプリング圧縮機30bのZ
方向駆動部60bは、垂直壁21bにガイド27を介し
てZ方向往復移動可能に連結された昇降部材61bと、
昇降部材61aを上下動させる駆動源の油圧シリンダ6
2bを有し、昇降部材61bにX−Y駆動部50bが設
置され、X−Y駆動部50bにX方向駆動部40bが支
持される。X−Y駆動部50bは、例えば昇降部材61
bにX方向に往復移動可能に設置されたX方向スライド
台51bと、X方向スライド台51bにY方向に往復移
動可能に設置されたY方向スライド台52bを有する。
X方向スライド台51bは昇降部材61bにガイド53
を介して設置され、昇降部材61bに固定されたX方向
サーボモータ54bで駆動制御される。Y方向スライド
台52bはX方向スライド台51bにガイド55を介し
て設置され、X方向スライド台51bに固定されたY方
向サーボモータ56bで駆動制御される。また、Y方向
スライド台52bに設置されるX方向駆動部40bは、
Y方向スライド台52bに固定されたエアーシリンダ4
1bと、エアーシリンダ41bからコイルスプリング1
b側に延びるピストンロッド42bを有し、ピストンロ
ッド42bの先端に押圧爪31bが固定される。
【0020】左右一対のコイルスプリング圧縮機30
a、30bの各押圧爪31a、31bの一対が、圧縮前
のコイルスプリング1bの上端部の左右両側に配置され
る。一対の各コイルスプリング圧縮機30a、30bに
C形コイルスプリング1bの適正な圧縮動作のためのテ
ィーチングが行われる。このティーチングは,C形コイ
ルスプリング1bの中心線が鉛直なZ方向に湾曲した円
弧状であることから、一対の押圧爪31a、31bがC
形コイルスプリング1bの湾曲中心線に沿ってZ方向に
湾曲した軌跡で下降するように行われる。
【0021】C形コイルスプリング1bを圧縮する前
に、図2(A)に示すように左右一対のコイルスプリン
グ圧縮機30a、30bの各エアーシリンダ41a、4
1bが作動して一対の押圧爪31a、31bをコイルス
プリング1bの上端部の180°間隔の2箇所に係合さ
せる。このときのコイルスプリング1bの上端部の中心
点をP1とする。左右一対の押圧爪31a、31bをコ
イルスプリング1bの上端部に係合させた状態で、各エ
アーシリンダ41a、41bが停止状態にロックされ
る。次に、各コイルスプリング圧縮機30a、30bの
Z方向駆動部60a、60bの油圧シリンダ62a、6
2bが同期して作動し、両者の昇降部材61a、61b
を同時に同速度で下降させてコイルスプリング1bの圧
縮動作が開始される。このコイルスプリング圧縮動作に
は比較的大きな動力が必要であることから、圧縮動力に
油圧シリンダ62a、62bを使用する。
【0022】コイルスプリング1bの圧縮開始から終了
まで、両方のZ方向駆動部60a、60bによる下降動
作が継続される。この下降動作の間に左右の各X−Y方
向駆動部50a、50bが予めティーチングされた情報
に基づいて独自に動作して、一対の押圧爪31a、31
bをC形コイルスプリング1bの湾曲中心線に沿うよう
にX方向とY方向に移動させる。例えば、コイルスプリ
ング1bの上端部が一対の押圧爪31a、31bで所望
のストロークだけ押圧されて、上端部の中心点が図2
(B)に示すように元のP1からP2に移動したと仮定
し、このときの中心点のP1からP2までのX方向距離
をα,Y方向距離をβとする。この場合、図2右側のX
−Y方向駆動部50aにおいてはX方向サーボモータ5
4aでX方向スライド台51aを図2右側に距離αだけ
移動させ、Y方向サーボモータ56aでY方向スライド
台52aを図2の下方向のY方向に距離βだけ移動させ
る。同時に、図2左側のX−Y方向駆動部50bにおい
ても、X方向サーボモータ54bでX方向スライド台5
1bを図2右側に距離αだけ移動させ、Y方向サーボモ
ータ56bでY方向スライド台52bを図2の下方向の
Y方向に距離βだけ移動させる。
【0023】ここで、図2(B)のC形コイルスプリン
グ1bの上端部の中心点P2が、圧縮前のC形コイルス
プリング1bの湾曲中心線上の一点となるように、上記
距離α、βを設定すると、一対の押圧爪31a、31b
はC形コイルスプリング1bの上端部を、C形コイルス
プリング1bの湾曲中心線に沿う三次元の円弧軌跡でも
って圧縮することになる。その結果、C形コイルスプリ
ング1bは、そのC形の形状に最も適した軸方向から圧
縮が行われて、ショックアブソーバー2のばね受け3か
らコイルスプリング1bの下端部が外れるといったトラ
ブルが解消され,C形コイルスプリング1bの軸部材4
への常に適正な組み付けが可能となる。
【0024】また、C形コイルスプリング1bの圧縮に
は比較的大きな動力が必要で、この動力に油圧シリンダ
62a、62bを使用するが、圧縮と同時に行われるX
−Y方向の横移動に要する動力は小さくてよく、かつ、
C形コイルスプリング1bの微妙な形状変化に高精度に
追従させてX−Y方向に移動させることが望まれること
から、X−Y方向移動の動力源にはサーボモータが有効
である。したがって、上記実施形態のようにX方向には
独立したサーボモータ54a、54bを,Y方向にも独
立したサーボモータ56a、56bを使用することが、
より高精度なC形コイルスプリング圧縮機を構成する上
で望ましい。
【0025】なお、図1のコイルスプリング組付装置で
ストレート形コイルスプリングを圧縮する場合は、左右
一対のコイルスプリング圧縮機30a、30bにおける
X−Y駆動部50a、50bを動作停止状態にロックし
ておけば、図3装置と同様にしてストレート形コイルス
プリングの良好な圧縮を行うことができる。
【0026】また、本発明は自動車のショックアブソー
バーへのコイルスプリングの組付装置に限らず、さら
に、組付対象のコイルスプリングは中心線が湾曲したC
形やストレート形に限らない。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、軸部材に挿入されたコ
イルスプリングを押圧して圧縮する一対の押圧爪の各々
を独自に軸部材の軸方向のZ方向と、このZ方向に対す
る直交2方向のX方向及びY方向に往復移動可能にした
から、一対の押圧爪の各々を独自に三次元移動させてコ
イルスプリングを圧縮することができ、したがって、ス
トレート形コイルスプリングにおいてはストレートな中
心線方向に圧縮させ、C形コイルスプリングにおいては
その円弧状中心線に沿った円弧軌跡で圧縮させる等する
ことで、形状の異なる複数種類のコイルスプリングをそ
の形状に最も適合した圧縮軌跡で圧縮し、軸部材に組み
付けることができるようになって、高精度で高信頼度の
コイルスプリング組付装置が提供できる。また、形状の
異なる多品種のコイルスプリングの適正な圧縮動作が可
能となるので、自動車のショックアブソーバーや他の各
種産業機械に適用できる汎用性に優れたコイルスプリン
グ組付装置を提供できる。
【0028】また、一対の押圧爪をX−Y方向に移動さ
せる駆動源にサーボモータを使用することで、一対の押
圧爪がコイルスプリングを圧縮するときのX−Y方向の
移動をコイルスプリングの形状変更に高精度に追従させ
て制御することが容易となって、コイルスプリング組付
装置の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るコイルスプリング組
付装置の側面図。
【図2】(A)は図1のコイルスプリング組付装置のコ
イルスプリング圧縮前の要部を示す平面図、(B)はコ
イルスプリング圧縮時の同様の平面図。
【図3】従来のコイルスプリング組付装置の側面図。
【図4】図3のコイルスプリング組付装置によって図3
と異なる種類のコイルスプリングを圧縮するときの側面
図。
【符号の説明】
1a コイルスプリング 1b コイルスプリング 2 ショックアブソーバー 3 ばね受け 4 軸部材 30a、30b コイルスプリング圧縮機 31a、31b 押圧爪 40a、40b X方向駆動部 41a、41b エアーシリンダ 50a、50b X−Y方向駆動部 54a、54b X方向サーボモータ 56a、56b Y方向サーボモータ 60a、60b Z方向駆動部 62a、62b 油圧シリンダ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定位置のばね受けから所定のZ方向に延
    在させた直線状の軸部材の周囲に嵌挿され、片端側が前
    記ばね受けに支持されたコイルスプリングの他端側を左
    右一対のコイルスプリング圧縮用押圧爪で押圧して、コ
    イルスプリングをばね受け側に圧縮して組み付けるコイ
    ルスプリング組付装置であって、 前記軸部材の両側方の定位置に配置されて各々が前記一
    対の押圧爪を独自に駆動させる左右一対のコイルスプリ
    ング圧縮機を備え、この左右一対のコイルスプリング圧
    縮機の各々は、1つの押圧爪を前記Z方向と直交する所
    定のX方向に往復移動させるX方向駆動部と、このX方
    向駆動部と押圧爪のユニット全体をX方向に往復移動、
    及び、Z方向及びX方向の両方向に直交するY方向に往
    復移動させるX−Y方向駆動部と、このX−Y方向駆動
    部と前記X方向駆動部のユニットを支持してZ方向に往
    復移動させるZ方向駆動部とを有することを特徴とする
    コイルスプリング組付装置。
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