JP2002004814A - 再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置 - Google Patents

再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置

Info

Publication number
JP2002004814A
JP2002004814A JP2000183361A JP2000183361A JP2002004814A JP 2002004814 A JP2002004814 A JP 2002004814A JP 2000183361 A JP2000183361 A JP 2000183361A JP 2000183361 A JP2000183361 A JP 2000183361A JP 2002004814 A JP2002004814 A JP 2002004814A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turbine
air
compressor
pressure
steam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000183361A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4446215B2 (ja
Inventor
Moichi Uji
茂一 宇治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2000183361A priority Critical patent/JP4446215B2/ja
Publication of JP2002004814A publication Critical patent/JP2002004814A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4446215B2 publication Critical patent/JP4446215B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

Landscapes

  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷遮断時にタービンのオ−バ−スピ−ドを
確実に回避でき、かつエクセルギー・ロスを減少させ、
発電効率を向上させることができる再生式蒸気噴射ガス
タービン発電装置を提供する。 【解決手段】 圧縮機2で圧縮した圧縮空気を燃焼器3
の手前で全量抽気し、これをタービン排熱による再生熱
交換器16で加熱した後、燃焼器に供給する再生式蒸気
噴射ガスタービン発電装置において、圧縮空気を昇圧し
て再生熱交換器に供給する空気昇圧装置20と、空気昇
圧装置をバイパスして圧縮空気を燃焼器に直接供給する
バイパス空気ライン23と、バイパス空気ラインに設置
され圧縮機側が燃焼器側より圧力が高いときのみ該ライ
ンを連通させる逆止弁24とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電と水蒸気生成
を行うガスタービン発電装置に係り、更に詳しくは、ガ
スタービンに昇温・昇圧した空気とともに水蒸気を噴射
する再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンへ水蒸気を注入する二流体
サイクルガスタービンとしては、例えば特公昭54−3
4865号の「二作動流体ヒートエンジン」が知られて
いる。この二流体サイクルガスタービン(以下、発明者
の名前からチエン・サイクルと呼ぶ)は、図7に例示す
るように、絞り弁1、コンプレッサー2、燃焼室3、水
処理装置4、ポンプ5、熱交換器6、タービン7、8、
コンデンサー9、等から構成され、大気中から吸入した
空気をコンプレッサー2で圧縮して燃焼室3に供給し、
この圧縮空気で燃料を燃焼させて高温の燃焼ガスを発生
し、この燃焼ガスによりタービン7、8を駆動してコン
プレッサー4及び負荷を駆動し、更にタービンを出た燃
焼ガスにより熱交換器6で水蒸気を発生させ、コンデン
サー9で水分を回収して大気中に放出するようになって
いる。かかるチエン・サイクルは、燃焼室3に熱交換器
6で発生した水蒸気Sを噴射するためタービンに流入す
る燃焼ガスの流量が増大し、かつ燃焼ガスの比熱が増大
することからタービンの出力と熱効率を高めることがで
きる特徴を有している。
【0003】また、このチエン・サイクルを改善した二
流体サイクルガスタービンとして、本願発明の発明者
は、特公平8-26780号を創案し出願している。
【0004】特公平8-26780号の「部分再生式二
流体ガスタービン」は、図8に模式的に示すように、空
気を圧縮する圧縮機2と、燃料を燃焼させる燃焼器3
と、燃焼ガスにより駆動され圧縮機を駆動するタービン
7とからなるガスタービンと、水蒸気S(飽和蒸気)を
駆動源として圧縮空気を昇圧しかつ両流体を混合する混
合器10と、タービン7の下流に設けられ混合器10に
よる混合ガスをタービン排気で加熱するための過熱器6
と、過熱器6の下流に設けられタービン排気を熱源とし
て水を蒸発させる排熱ボイラ12と、圧縮機2による圧
縮空気の一部を燃焼器3へその残部を混合器10に導く
ための空気ライン13と、排熱ボイラ12による水蒸気
Sの一部を混合器に送る主蒸気ライン14と、混合器1
0による混合ガスを過熱器6を介して燃焼器3に導くた
めの混合ガスライン15と、を備えたものである。
【0005】この部分再生式二流体ガスタービンでは、
ガスタービンの排熱を回収して生成された水蒸気Sで圧
縮空気の一部を吸引・混合し、更に過熱器6でガスター
ビンの排熱回収を行った後、燃焼器内に噴射するので、
ガスタービンの排熱回収で温度を高められた空気の分、
チエン・サイクルより多くのエネルギー回収ができ、サ
イクル効率を向上させることができる。
【0006】図9と図10は、上述したチエン・サイク
ルと二流体ガスタービンの排熱回収線図である。これら
の図において、横軸はガスタービン排ガスを基準とした
交換熱量、縦軸は温度である。なお、横軸は具体的には
ガスタービン排ガスの0℃を基準とするエンタルピーに
相当する。これらの図において、ガスタービン排ガス
は、約550℃から約150℃まで冷却され、その熱量
で水が飽和温度まで加熱され、飽和温度で蒸発して飽和
蒸気となり、更に加熱されて過熱蒸気となる。
【0007】蒸発後の熱回収が、図7のチエン・サイク
ルでは蒸気のみの加熱であるのに対して、図8の部分再
生式二流体ガスタービンでは蒸気と空気の混合ガスの加
熱となる。そのため、図8では、圧縮空気の混合により
温度が上昇し、更に混合ガスの流量が増大するので温度
上昇勾配が緩くなる。その結果、図8に斜線で示す領域
に相当する分の有効エネルギーの回収がチエン・サイク
ルより多くなり、その分サイクル効率が向上する。その
結果、この例では、発電機端効率が41.10%から4
1.18%に上昇している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一方、発電と水蒸気生
成を行うガスタービン発電装置としては、図11に示す
ように、圧縮機2で圧縮した空気の全量を再生熱交換器
16に供給して昇温・昇圧し、これを燃焼器3に供給す
る再生サイクルも知られている。この再生サイクルは、
熱交換過程におけるエクセルギ−ロスが小さいため、上
述した部分再生式二流体ガスタービンよりも発電効率を
向上させることができる。また、この再生サイクルは、
圧縮機2における圧縮比が小さいため、圧縮機出口の空
気温度が低くなり、高温部の冷却に有利である特徴があ
る。
【0009】しかしこの再生サイクルは、以下の問題点
があった。 (1)再生熱交換器16の圧損が大きく、これにより性
能が低下する。 (2)圧縮機出口温度が高いため、排熱回収量が少な
い。 (3)負荷遮断時の対応が困難である。 すなわち、発電装置において、落雷等の影響で負荷が急
激に0となる負荷遮断への対応は不可欠であり、従来は
負荷遮断時にこれを検知して燃料を急激に絞っている。
しかし、この手段では再生熱交換器の蓄熱は高温の空気
として燃焼器を介してタ−ビンに持ち込まれるため、燃
料を絞ってもオ−バ−スピ−ドを回避できなかった。ま
た、この対策として、図のA弁又はB弁を備え、これを
負荷遮断時に開放して高温空気の導入を低減している
が、大型弁を必要とするため、瞬時停電(100ms以
下)に対応できず、かつその後タ−ビンの自立運転がで
きなくなる問題点があった。
【0010】本発明はかかる問題点を解決するために創
案されたものである。すなわち、本発明の目的は、負荷
遮断時にタービンのオ−バ−スピ−ドを確実に回避で
き、かつエクセルギー・ロスを減少させ、発電効率を向
上させることができる再生式蒸気噴射ガスタービン発電
装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、圧縮機
(2)で圧縮した圧縮空気を燃焼器(3)の手前で全量
抽気し、これをタービン排熱による再生熱交換器(1
6)で加熱した後、燃焼器に供給する再生式蒸気噴射ガ
スタービン発電装置において、前記圧縮空気を昇圧して
再生熱交換器に供給する空気昇圧装置(20)と、該空
気昇圧装置をバイパスして圧縮空気を燃焼器に直接供給
するバイパス空気ライン(23)と、該バイパス空気ラ
インに設置され圧縮機側が燃焼器側より圧力が高いとき
のみ該ラインを連通させる逆止弁(24)とを備えたこ
とを特徴とする再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置が
提供される。
【0012】上記本発明の構成によれば、空気昇圧装置
(20)により圧縮機(2)で圧縮した圧縮空気を昇圧
して再生熱交換器(16)に供給するので、再生熱交換
器(16)でタービン排熱の熱エネルギーを回収してエ
クセルギー・ロスを減少させ、発電効率を向上させるこ
とができる。また、バイパス空気ライン(23)に逆止
弁(24)を備えているので、負荷遮断時にタービンの
回転を停止させるだけで、逆止弁(24)が開き、空気
昇圧装置及び再生熱交換器をバイパスして圧縮空気を加
熱せずに燃焼器に直接供給することができ、タービンの
自立回転を維持したままで、オ−バ−スピ−ドを確実に
回避できる。
【0013】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
空気昇圧装置(20)は、タービン(20a)と圧縮機
(20b)が機械的に連結されたターボコンプレッサで
あり、該タービン(20a)は、タービン排熱による排
熱回収ボイラ(12)で発生した高圧蒸気で駆動され
る。この構成により、排熱回収ボイラ(12)によりタ
ービン排熱の熱エネルギーを更に回収することができ、
かつ発生した高圧蒸気でターボコンプレッサを駆動し
て、圧縮空気を効率的に昇圧することができる。
【0014】また、前記ターボコンプレッサのタービン
(20a)を出た水蒸気の少なくとも一部が圧縮機(2
0b)を出た高圧空気と混合され、再生熱交換器(1
6)に供給され、前記水蒸気の残部はプロセス蒸気とし
て、外部に供給される。この構成により、水蒸気を高圧
空気と混合して燃焼器に噴射することができ、その分、
発電出力を高め、かつ低NOx化を図ることができる。
また、必要に応じてプロセス蒸気を外部に供給すること
ができる。
【0015】前記排熱回収ボイラ(12)は、低圧蒸気
と高圧蒸気を発生し、前記タービン(20a)は、高圧
蒸気で駆動され、低圧蒸気はタービンをバイパスして圧
縮機(20b)を出た高圧空気と混合され、再生熱交換
器(16)に供給される。この構成により、排熱回収ボ
イラ(12)で低圧蒸気と高圧蒸気を発生するので、タ
ービン排熱の熱エネルギーを可能な限り回収することが
できる。また、発生した高圧蒸気でターボコンプレッサ
を駆動して、圧縮空気を効率的に昇圧することができ、
かつ全ての蒸気を高圧空気と混合して燃焼器に噴射する
ことができ、その分、発電出力を高め、かつ低NOx化
を図ることができる。
【0016】前記空気昇圧装置(20)は、タービン
(20a)、圧縮機(20b)及び発電機(31)が機
械的に連結されたタービン発電機である。この構成によ
り、タービン出力に余裕がある場合に、タービン発電機
で発電ができ、発電出力を高めることができる。
【0017】前記空気昇圧装置(20)は、互いに機械
的に連結されたタービン(20a)と圧縮機(20b)
からなり、かつタービン軸は、前記圧縮機(2)で駆動
される発電機(1)に機械的に連結されている。この構
成により、1つの発電機(1)を2つのタービン(7,
20a)が駆動することができる。
【0018】前記空気昇圧装置(20)は、タービン排
熱による排熱回収ボイラ(12)で発生した高圧蒸気で
駆動されるエジェクターである。この構成により、機械
的な可動部分なしに圧縮機(2)で圧縮した圧縮空気を
昇圧して再生熱交換器(16)に供給することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において共通す
る部分には同一の符号を使用する。図1は、本発明の再
生式蒸気噴射ガスタービン発電装置10の第1実施形態
の全体構成図である。この図に示すように、本発明の再
生式蒸気噴射ガスタービン発電装置10は、圧縮機2で
圧縮した圧縮空気を燃焼器3の手前で抽気ライン22を
介して全量抽気し、これを加熱ライン25を介して再生
熱交換器16に供給し、ここでタービン排熱により全量
の圧縮空気を加熱した後、燃焼器ライン26を介して圧
縮空気を燃焼器3に供給するようになっている。
【0020】本発明の再生式蒸気噴射ガスタービン発電
装置は、更に、空気昇圧装置20、バイパス空気ライン
23及び逆止弁24を備える。空気昇圧装置20は、こ
の例では、タービン20aと圧縮機20bが機械的に連
結されたターボコンプレッサであり、圧縮機2で圧縮し
た圧縮空気を昇圧し、加熱ライン25を介して再生熱交
換器16に供給する。また、タービン20aは、タービ
ン排熱による排熱回収ボイラ12で発生した高圧蒸気が
高圧蒸気ライン28を介して供給されて駆動される。こ
の高圧蒸気ライン28には、電磁開閉弁28aが設けら
れている。
【0021】更にターボコンプレッサ20のタービン2
0aを出た水蒸気の少なくとも一部が圧縮機20bを出
た高圧空気と混合され、加熱ライン25を介して再生熱
交換器16に供給されま。また、水蒸気の残部はプロセ
ス蒸気として、プロセスライン29から外部に供給され
る。
【0022】バイパス空気ライン23は、空気昇圧装置
20(ターボコンプレッサ)をバイパスして圧縮空気を
燃焼器3に直接供給する。なお、この例では、バイパス
空気ライン23が燃焼器ライン26に連通しこのライン
を介して圧縮空気を燃焼器3に供給するようになってい
るが、独立して燃焼器3に直接供給してもよい。逆止弁
24は、バイパス空気ライン23に設置され、圧縮機側
が燃焼器側より圧力が高いときのみこのライン23を開
放して連通させる。この逆止弁24は、例えば、逆止ダ
ンパーであり、数100mmAq程度の差圧で作動する
のがよい。
【0023】上述した図1の再生式蒸気噴射ガスタービ
ン発電装置によれば、空気昇圧装置20により圧縮機2
で圧縮した圧縮空気を昇圧して再生熱交換器16に供給
するので、再生熱交換器16でタービン排熱の熱エネル
ギーを回収してエクセルギー・ロスを減少させ、発電効
率を向上させることができる。また、バイパス空気ライ
ン23に逆止弁24を備えているので、負荷遮断時に電
磁開閉弁28aを瞬時に閉じてタービンの回転を停止さ
せるだけで、逆止弁24が開き、空気昇圧装置及び再生
熱交換器をバイパスして圧縮空気を加熱せずに燃焼器に
直接供給することができ、タービンの自立回転を維持し
たままで、オ−バ−スピ−ドを確実に回避できる。な
お、電磁開閉弁28aは、高圧蒸気用の小径の弁である
ため、瞬時停電(100ms以下)に十分対応できる。
【0024】図2は、本発明の第2実施形態図である。
この図において、空気昇圧装置20は、図1におけるタ
ーボコンプレッサの代わりに、タービン20a、圧縮機
20b及び発電機31が機械的に連結されたタービン発
電機となっている。その他の構成は、図1の第1実施形
態と同様である。この構成により、タービン20aの出
力に余裕がある場合に、発電機1と共にタービン発電機
でも発電ができ、発電出力を高めることができる。
【0025】また、空気昇圧装置20を、互いに機械的
に連結されたタービン20aと圧縮機20bで構成し、
そのタービン軸を、圧縮機2で駆動される発電機1(主
発電機)に機械的に連結してもよい。この構成により、
1つの発電機1を2つのタービン7,20aが駆動する
ことができる。
【0026】図3は、本発明の第3実施形態図である。
この図において、(A)は図1における空気昇圧装置2
0(ターボコンプレッサ)、(B)はこれに代わるエジ
ェクターである。この図に示すように、空気昇圧装置2
0を、タービン排熱による排熱回収ボイラ12で発生し
た高圧蒸気Aで駆動されるエジェクターに置き換え、蒸
気と空気の混合気Cを高圧蒸気ライン28を介して再生
熱交換器16に供給してもよい。この構成により、機械
的な可動部分なしに圧縮機2で圧縮した圧縮空気を昇圧
して再生熱交換器16に供給することができる。
【0027】図4は、本発明の第4実施形態図である。
この図において、排熱回収ボイラ12は、低圧排熱回収
ボイラ12aと高圧排熱回収ボイラ12bからなり、低
圧蒸気と高圧蒸気の2圧の蒸気を発生する。また、空気
昇圧装置20(ターボコンプレッサ)のタービン20a
は、この高圧蒸気で駆動され、低圧蒸気は低圧蒸気ライ
ン27によりタービン20aをバイパスして加熱ライン
25に合流し、ここで圧縮機20bを出た高圧空気と混
合され、再生熱交換器16に供給されるようになってい
る。その他の構成は、第1実施形態と同様である。この
構成により、排熱回収ボイラ12で低圧蒸気と高圧蒸気
を発生するので、タービン排熱の熱エネルギーを可能な
限り回収することができる。また、発生した高圧蒸気で
ターボコンプレッサを駆動して、圧縮空気を効率的に昇
圧することができ、かつ全ての蒸気を高圧空気と混合し
て燃焼器に噴射することができ、その分、発電出力を高
め、かつ低NOx化を図ることができる。
【0028】図5は、図1の排熱回収線図である。この
図において、横軸はガスタービン排ガスを基準とした交
換熱量(ガスタービン排ガスの0℃を基準とするエンタ
ルピー)であり、縦軸は温度である。
【0029】この図において、ガスタービン排ガスは、
約600℃から約200℃まで冷却され、その熱量で水
が飽和温度まで加熱され、飽和温度で蒸発して飽和蒸気
となり、更に加熱されて過熱蒸気となる。
【0030】図5から明らかなように、排熱ボイラ12
には低圧給水ポンプで給水(例えば約50℃)が供給さ
れ、その一部が高圧(例えば約2.5MPa)の蒸気と
して、タービン20aに供給される。この高圧蒸気の蒸
発線は、図2における約220℃の定温線である。
【0031】その後の再生熱交換器16における加熱で
は、タービン20aを出た低圧蒸気が混合されているの
で、空気量及び蒸気量とも従来より多く、温度上昇勾配
が一層緩くなる。
【0032】この排熱回収線図から明らかなように、本
発明の構成では、水+蒸気の水平線、及び蒸気+空気の
線がそれぞれ排ガス温度に近づいている。従って排ガス
温度線との間の面積、いわゆるエクセルギー・ロス(無
効エネルギー)が小さくなる。その結果、この例では、
発電機端効率を約41.58%まで向上させることがで
きる。
【0033】図6は、図4の排熱回収線図である。この
図において、ガスタービン排ガスは、約600℃から約
160℃まで冷却され、その熱量で水が飽和温度まで加
熱され、飽和温度で蒸発して飽和蒸気となり、更に加熱
されて過熱蒸気となる。
【0034】図6から明らかなように、排熱ボイラ12
には低圧給水ポンプで給水(例えば約50℃)が供給さ
れ、その一部が低圧(例えば約1.4MPa)の蒸気と
なり、更に高圧(約6.3MPa)の蒸気となる。この
高圧蒸気がタービン20aに供給される。この高圧蒸気
の蒸発線は、図6における約280℃の定温線である。
【0035】その後の再生熱交換器16における加熱で
は、タービン20aを出た全蒸気が圧縮空気と混合され
ているので、空気量及び蒸気量とも更に多くなり、温度
上昇勾配が一層緩くなる。
【0036】この排熱回収線図から明らかなように、本
発明の構成では、水+蒸気の水平線、及び蒸気+空気の
線がそれぞれ更に排ガス温度に近づいている。従って排
ガス温度線との間の面積、いわゆるエクセルギー・ロス
(無効エネルギー)が小さくなる。その結果、この例で
は、発電機端効率を約43.13%まで向上させること
ができる。
【0037】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できる
ことは勿論である。
【0038】
【発明の効果】上述した本発明によれば、以下の効果が
得られる。 1.圧縮空気と蒸気の混合気でガスタービン排熱を回収
することにより、圧縮空気のみで排熱回収を行う再生サ
イクルに比べ、排熱回収におけるエクセルギーロスが小
さくなるため、熱効率が向上する。圧縮空気に混合する
蒸気は、前記の熱交換を完了した排ガスにより生成させ
るため、低温域の排熱まで有効に回収することができ
る。 2.圧縮空気と蒸気とは、混合前にそれぞれ圧縮と膨張
を行う。蒸気はエキスパンダーで膨張し、発生動力によ
り圧縮機を駆動し、1段目の圧縮機を出た圧縮空気を更
に昇圧する。これにより、エキスパンダー出口の蒸気圧
力と2段目の圧縮機出口の圧縮空気圧力とは等しくなっ
て混合される。この操作により、従来の再生サイクルに
おける再生熱交換器の圧損を補うことができる。 3.前記2の操作により、燃焼器入口圧力が1段目圧縮
機出口の圧力より高くなるため、1段目圧縮機出口と燃
焼器入口とを短絡させる回路は逆止弁により閉じられて
いるため、エキスパンダーが駆動している間は圧縮空気
の全量が再生熱交換器に導入される。負荷遮断が発生し
ても、エキスパンダーへの蒸気を遮断することにより、
前記の逆止弁が開となり、圧縮空気は再生熱交換器をバ
イパスし、過速度を防止できる。
【0039】従って、本発明の再生式蒸気噴射ガスター
ビン発電装置は、負荷遮断時にタービンのオ−バ−スピ
−ドを確実に回避でき、かつエクセルギー・ロスを減少
させ、発電効率を向上させることができる、等の優れた
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置
の第1実施形態の全体構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態図である。
【図3】本発明の第3実施形態図である。
【図4】本発明の第4実施形態図である。
【図5】図1の排熱回収線図である。
【図6】図4の排熱回収線図である。
【図7】従来の二流体サイクルガスタービンの全体構成
図である。
【図8】先行出願の部分再生式二流体サイクルガスター
ビンの全体構成図である。
【図9】図7の排熱回収線図である。
【図10】図8の排熱回収線図である。
【図11】従来の再生サイクル(再生式ガスタービン発
電装置)の全体構成図である。
【符号の説明】
1 絞り弁、2 圧縮機(コンプレッサー)、3 燃焼
器(燃焼室)、4 水処理装置、5 ポンプ、6 過熱
器、7,8 タービン、9 コンデンサー、10 再生
式蒸気噴射ガスタービン発電装置、11 発電機(主発
電機) 12,12a,12b 排熱回収ボイラ、16 再生熱
交換器、20 空気昇圧装置(ターボコンプレッサ)、
20a タービン、20b 圧縮機、23 バイパス空
気ライン、24 逆止弁、31 発電機

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(2)で圧縮した圧縮空気を燃焼
    器(3)の手前で全量抽気し、これをタービン排熱によ
    る再生熱交換器(16)で加熱した後、燃焼器に供給す
    る再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置において、 前記圧縮空気を昇圧して再生熱交換器に供給する空気昇
    圧装置(20)と、該空気昇圧装置をバイパスして圧縮
    空気を燃焼器に直接供給するバイパス空気ライン(2
    3)と、該バイパス空気ラインに設置され圧縮機側が燃
    焼器側より圧力が高いときのみ該ラインを連通させる逆
    止弁(24)とを備えたことを特徴とする再生式蒸気噴
    射ガスタービン発電装置。
  2. 【請求項2】 前記空気昇圧装置(20)は、タービン
    (20a)と圧縮機(20b)が機械的に連結されたタ
    ーボコンプレッサであり、該タービン(20a)は、タ
    ービン排熱による排熱回収ボイラ(12)で発生した高
    圧蒸気で駆動される、ことを特徴とする請求項1に記載
    の再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置。
  3. 【請求項3】 前記ターボコンプレッサのタービン(2
    0a)を出た水蒸気の少なくとも一部が圧縮機(20
    b)を出た高圧空気と混合され、再生熱交換器(16)
    に供給され、前記水蒸気の残部はプロセス蒸気として、
    外部に供給される、ことを特徴とする請求項2に記載の
    再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置。
  4. 【請求項4】 前記排熱回収ボイラ(12)は、低圧蒸
    気と高圧蒸気を発生し、前記タービン(20a)は、高
    圧蒸気で駆動され、低圧蒸気はタービンをバイパスして
    圧縮機(20b)を出た高圧空気と混合され、再生熱交
    換器(16)に供給される、ことを特徴とする請求項2
    に記載の再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置。
  5. 【請求項5】 前記空気昇圧装置(20)は、タービン
    (20a)、圧縮機(20b)及び発電機(31)が機
    械的に連結されたタービン発電機である、ことを特徴と
    する請求項1に記載の再生式蒸気噴射ガスタービン発電
    装置。
  6. 【請求項6】 前記空気昇圧装置(20)は、互いに機
    械的に連結されたタービン(20a)と圧縮機(20
    b)からなり、かつタービン軸は、前記圧縮機(2)で
    駆動される発電機(1)に機械的に連結されている、こ
    とを特徴とする請求項1に記載の再生式蒸気噴射ガスタ
    ービン発電装置。
  7. 【請求項7】 前記空気昇圧装置(20)は、タービン
    排熱による排熱回収ボイラ(12)で発生した高圧蒸気
    で駆動されるエジェクターである、ことを特徴とする請
    求項1に記載の再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置。
JP2000183361A 2000-06-19 2000-06-19 再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置 Expired - Lifetime JP4446215B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000183361A JP4446215B2 (ja) 2000-06-19 2000-06-19 再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000183361A JP4446215B2 (ja) 2000-06-19 2000-06-19 再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002004814A true JP2002004814A (ja) 2002-01-09
JP4446215B2 JP4446215B2 (ja) 2010-04-07

Family

ID=18683960

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000183361A Expired - Lifetime JP4446215B2 (ja) 2000-06-19 2000-06-19 再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4446215B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015002402A1 (ko) * 2013-07-04 2015-01-08 삼성테크윈 주식회사 가스 터빈 시스템
KR20150005429A (ko) * 2013-07-04 2015-01-14 삼성테크윈 주식회사 가스 터빈 시스템
EP2876280A1 (de) * 2013-11-21 2015-05-27 Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. Mikrogasturbinenanordnung
JP2016539106A (ja) * 2013-12-19 2016-12-15 ハンワ ケミカル コーポレイション フタレート化合物の水素化方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015002402A1 (ko) * 2013-07-04 2015-01-08 삼성테크윈 주식회사 가스 터빈 시스템
KR20150005429A (ko) * 2013-07-04 2015-01-14 삼성테크윈 주식회사 가스 터빈 시스템
US10273882B2 (en) 2013-07-04 2019-04-30 Hanwha Aerospace Co., Ltd. Gas turbine system using supplemental compressed air to cool
KR102256476B1 (ko) * 2013-07-04 2021-05-27 한화에어로스페이스 주식회사 가스 터빈 시스템
EP2876280A1 (de) * 2013-11-21 2015-05-27 Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. Mikrogasturbinenanordnung
EP3741971A1 (de) 2013-11-21 2020-11-25 Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. Mikrogasturbinenanordnung
JP2016539106A (ja) * 2013-12-19 2016-12-15 ハンワ ケミカル コーポレイション フタレート化合物の水素化方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4446215B2 (ja) 2010-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2783748C (en) Power plant with co2 capture and method to operate such power plant
JP4754090B2 (ja) ガスタービン発電設備における圧縮機吐出ブリード空気回路及び関連の方法
US5491971A (en) Closed circuit air cooled gas turbine combined cycle
JP3652962B2 (ja) ガスタービンコンバインドサイクル
US20100170218A1 (en) Method for expanding compressor discharge bleed air
JPH11257023A (ja) ガスタービン群の運転方法
JP2001027131A (ja) 複圧蒸気噴射型部分再生サイクルガスタービン
JP3795124B2 (ja) 蒸気タービンの運転法
JPH11247669A (ja) ガスタービンコンバインドサイクル
JPH10131717A (ja) コンバインドサイクル発電プラント
JP4446215B2 (ja) 再生式蒸気噴射ガスタービン発電装置
JPS6267239A (ja) ガスタ−ビン動力発生法
JPH074210A (ja) 蒸気冷却ガスタービンコンバインドプラント
JP2002129977A (ja) ガスタービン設備
JPH06323162A (ja) 蒸気冷却ガスタービン発電プラント
JP3518252B2 (ja) クローズド蒸気冷却ガスタービンコンバインドプラント及びガスタービンコンバインドプラント
JPH02259301A (ja) 排熱回収ボイラ
JP3095680B2 (ja) 水素酸素燃焼タービンプラント
JP2001090949A (ja) 圧損低減型部分再生式二流体ガスタービンとその燃焼器
JP2001214758A (ja) ガスタービン複合発電プラント設備
JP2960371B2 (ja) 水素燃焼タービンプラント
JPH0275731A (ja) タービンプラント
JP2001207808A (ja) 蒸気冷却急速起動システム
JPH05163961A (ja) コンバインドサイクル発電プラント
JP3300079B2 (ja) コンバインドサイクルプラントの給水系装置および排熱回収ボイラ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070425

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091009

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091225

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100107

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4446215

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140129

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term