JP2002003840A - 抗酸化剤の製造方法 - Google Patents
抗酸化剤の製造方法Info
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Abstract
極度に低減した、抗酸化剤を簡便な方法で工業的に有利
に製造する方法の提供。 【解決手段】 抗酸化成分を含む植物を、アルコール濃
度20〜80重量%のアルコール水溶液にて抽出し、得
られた植物抽出液のアルコール濃度を10重量%以下と
した後に、合成吸着剤に通液することを特徴とする抗酸
化剤の製造方法。
Description
に関し、更に詳しくは、抗酸化成分を含有するローズマ
リー、セージ等のハーブ系香辛料植物またはそれらの混
合物の抽出液から、臭気成分が極度に低減された、天然
の抗酸化剤を製造する方法に関する。
辛料植物が、抗酸化成分を含有することは既知であり、
該抗酸化成分の抽出について従来種々検討されてきた。
しかし、ハーブ系の香辛料植物は、独特の強い臭気を有
するため、これらをそのまま、もしくは粗精製状態で抗
酸化剤として食品、化粧品等に用いる場合、その独特の
臭気のために利用上の制約を受けていた。そこで、抗酸
化成分の精製を目的として、活性炭、珪藻土、酸性白色
土等の吸着剤を用いた精製処理(特開昭55−1025
08号公報、特開昭57−203445号公報等)が検
討されてきたが、完全に脱臭することは困難であった。
また、超臨界流体を用いて抽出を行うことにより、無臭
の抗酸化成分を製造する検討もなされている(特開平3
−9984号公報)が、超臨界抽出は設備費が高く、生
産コスト的に不利である。
ーズマリー抽出液の抽出物を吸着させた樹脂担体をカラ
ムに充填し、溶媒で脱着溶離する方法が記載されてい
る。しかし、この方法も脱臭という観点からは不十分で
あった。
化成分を含有する植物から、臭気が極度に低減した、抗
酸化剤を簡便な方法で工業的に有利に製造する方法を提
供することである。
に鑑み鋭意検討を行った結果、特定のアルコール濃度の
アルコール水溶液によって抽出された抗酸化成分を含有
する植物の抽出液について、アルコール濃度を一定以下
とした後に、合成吸着剤に通液し、特に特定の連続通液
条件として通過液を回収することによって、臭気成分が
簡便で効率的に除去されることを見いだし、この知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
物を、アルコール濃度20〜80重量%のアルコール水
溶液にて抽出し、得られた植物抽出液のアルコール濃度
を10重量%以下とした後に、合成吸着剤に通液するこ
とを特徴とする抗酸化剤の製造方法にある。
る。本発明に用いられる、臭気成分及び抗酸化成分を含
む植物原料としては、特に限定されるものではないが、
ハーブ系香辛料植物が好ましく、中でもローズマリー、
セージ、オレガノ、タイム、マジョラム、クローブ、ペ
パーミント、ブラックペッパー、ターメリック、ジンジ
ャー、シソ、シナモン、ナツメグ等がより好ましく、ロ
ーズマリー、セージ等が特に好ましい。ハーブ系香辛料
植物、特にローズマリー、セージ等は、有用な抗酸化成
分を多く含有していることから飲食品、化粧品等に広く
使用されうる一方で、飲食品、化粧品等に配合されては
不都合な臭気成分をも含有している。
有用な抗酸化成分を、工業的に有利に収率よく抽出し、
臭気成分を、簡便な方法で効率よく除去することができ
る。ここで、「抗酸化成分」とは、食品、化粧品等を酸
化して劣化させることを防止する成分、すなわち油脂類
の変質、色素の退色、香味の劣化、褐変現象等を防止す
る成分を表わす。具体的には、例えば、ローズマリー等
に含まれるロスマリン酸、ロスマノール、カルノソール
等、ターメリック等に含まれるクルクミン等が挙げられ
る。また、「臭気成分」とは、特に強い臭気を発する化
合物を意味するものであり、飲食品、化粧品等に混入さ
れていても支障をきたさない低臭気成分は含まれない。
このような臭気成分の具体例としては、ショウノウ、シ
ネオール、リモネン、ピネン等のテルペン類;リナロー
ル等の不飽和アルコール類;ボルネオール等のテルペン
アルコール類等が挙げられる。これらの中でも、テルペ
ンアルコール類等が特に大きな臭気原因となる。これら
臭気成分は、例えば、ローズマリーにはショウノウ、リ
ナロール、ボルネオール等が含まれており、これらを除
去することで臭気が極度に低減された抗酸化剤が得られ
る。本発明は、テルペンアルコール類の除去に特に有効
である。
は、全草、各植物部位または該部位の2種以上を混合し
たものを用いることができるが、好ましくは葉もしくは
全草が用いられる。これら植物原料は、生でも乾燥物で
もよいが、好ましくは乾燥物である。粉砕程度は特に制
限されないが、例えば粗切り状態が好ましい。
際し、抽出溶媒としては、アルコール水溶液が用いられ
る。アルコールとしては、通常、炭素数1〜8、好まし
くは炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状の飽和アルコー
ルである。具体的には、例えば、メタノール、エタノー
ル、n−ブタノール等が挙げられ、これらの中でも、メ
タノール、エタノールが好ましい。該アルコール水溶液
のアルコール濃度は、通常20〜80重量%、好ましく
は30〜60重量%、更に好ましくは40〜60重量%
である。抽出時の温度としては、植物原料の種類等にも
よるが、通常室温〜90℃、好ましくは50〜80℃の
範囲である。更に好ましくは、常圧にてアルコール水溶
液が還流する程度の温度である。このとき、抽出器は解
放系でも閉鎖系でもよい。抽出時間は、原料及び抽出温
度等にもよるが、通常0.5〜10時間、好ましくは1
〜4時間である。
分ける手段は、濾過等の公知の方法が用いられる。抽出
処理後の植物原料残査に対し、更に抽出操作を1〜3
回、好ましくは2回程度行ない、最初の抽出溶液と合わ
せて用いてもよい。
酸化成分が効率よく抽出される。植物原料は、その1〜
100倍量の、好ましくは2〜10倍量の抽出溶媒によ
って、効率的に抽出される。また抽出溶液の濃度は、通
常0.1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%の範
囲である。この濃度範囲においては、抗酸化成分の抽出
効率が特に好ましい。
目的で、合成吸着剤で処理される。合成吸着剤処理の前
処理として、抽出溶液からアルコールの一部又は全部を
除去する必要がある。ここで、アルコールの除去は、そ
れ自体既知の通常用いられる方法で行なうことができ
る。アルコールを除去した濃縮抽出溶液のアルコール濃
度としては、低いほどよく、通常10重量%以下、好ま
しくは8重量%以下、更に好ましくは5重量%以下、特
に好ましくは1重量%以下、最も好ましくは、ほぼ水溶
液の状態である。
ある。この沈殿物には油溶性の抗酸化成分が多く含有さ
れているので、濾過等の手段により分離して回収しても
よい。こうすることにより、合成吸着剤処理時の吸着剤
への負荷が減少するため、吸着剤のライフを延長させる
ことができ、水溶性抗酸化剤の臭気の低減を効率的に行
うことができる。
とともに、抽出物の濃度を調節することが望ましい。抽
出物の濃度としては、通常0.1〜20重量%、好まし
くは1〜10重量%である。濃度調節の方法としては、
水添加等が挙げられる。抽出物の濃度調節時期として
は、特に制限されることはなく、アルコール除去操作と
は独立に行なうことができる。好ましくはアルコール除
去時又は除去後である。
抽出溶液は、合成吸着剤に通液し処理される。本発明で
用いられる合成吸着剤としては、特に限定されないが、
例えば、比表面積約が300〜1500m2/g程度、
細孔容積が0.3〜2.5mL/g程度、最頻度半径が
20〜700Å程度が好ましい。このような合成樹脂の
具体例としては、ダイヤイオンTMHP20、HP21等
のHP樹脂;セパビーズTMSP825、SP850、S
P207等のSP樹脂(以上、三菱化学社製);アンバ
ーライトTMXAD−2、XAD−4、XAD−16(以
上、ロームアンドハース社製)等のスチレン−ジビニル
ベンゼン系樹脂;ダイヤイオンTMHP2MG(三菱化学
社製)、アンバーライトTMXAD−7、XAD−8(以
上、ロームアンドハース社製)等のアクリル系樹脂等が
挙げられる。これらの合成吸着剤は市販されている。
ばバッチ方法と連続処理方法が挙げられる。バッチ方法
としては、例えば、カラムのように下端が解放可能な容
器中で合成吸着剤と濃縮抽出溶液とを一定時間、必要に
応じて攪拌等を行い接触させ濃縮抽出液を取り出せばよ
い。また合成吸着剤を充填したカラム等に濃縮抽出溶液
を連続的に通液し、臭気成分が合成吸着剤に吸着され臭
気の低減された濃縮抽出溶液を連続して回収する連続処
理方法がある。この方法は簡便で短時間で効率的に臭気
成分の除去を行うことができ、且つ水溶性抗酸化成分も
収率良く回収できるのでより好ましい。
することがある。)においては合成吸着剤カラムの形状
は特に制限無いが、通常円筒型の一般的なカラムが用い
られる。通液速度としては、通常、SV(1時間当たり
の通液量/吸着剤の見掛け体積)で0.1〜20、好ま
しくは0.5〜10、更に好ましくは1〜5の範囲であ
る。その際の温度としては、特に制限されるものではな
いが、通常5〜40℃で実施される。
剤相を通過する濃縮抽出溶液が、合成吸着剤1gに対
し、抽出物を乾燥重量で0.3g以上含有するように調
節するとよい。上限は特に限定されるものではないが、
吸着剤処理により臭気の低減された濃縮抽出溶液を連続
して回収できるように当業者が設定すればよい。好まし
くは0.3g〜3gの範囲である。こうすることによ
り、有用な抗酸化成分の合成吸着剤への吸着が、更に抑
制される。
例えば、濃縮抽出溶液の一部を取り、溶媒を蒸発乾固さ
せて抽出乾燥物重量を測定し、濃縮抽出溶液中の抽出物
濃度を算出し、その濃度に基づいて合成吸着剤に通液す
る液量を決めてもよいし、濃度と液量から処理に用いる
合成吸着剤の量を決めてもよい。
のようなハーブ系香辛料植物を用いる際には、濃縮抽出
溶液の一部を採り、その吸光度測定値、例えば、ローズ
マリーからの抽出物の場合には280nmにおける溶液
の吸光度値から大凡の抽出物含有量を把握することがで
きる。つまり、予め液中の抽出物濃度と上記吸光度値と
の相関関係を求めておくことにより、濃縮抽出溶液の吸
光度値から該液中の抽出物乾燥重量を算出することがで
きる。これはハーブ系香辛料植物における抗酸化成分含
有量が多いことによる。
剤6.5g(見掛け体積約10mL)に対し、上記濃縮
抽出溶液を通常20〜5000mL、好ましくは100
〜1000mL程度通液するとよい。
ことにより、水溶性抗酸化成分を多く含む抗酸化成分が
吸着剤層から早く溶出し、臭気成分は吸着剤層に長時間
滞留するため、抗酸化成分を効率よく回収することがで
きる。
ば、該成分が吸着剤層から溶出し始めた時点が挙げら
れ、具体的にはカラムから出てきた液を波長280nm
等の光源を用いて吸光度を測定し、吸光度が上昇を開始
した点を回収開始点とる方法が挙げられる。回収の終点
としては、例えば、カラム出口にて通過液の臭いを嗅い
で臭気が感じられたと人間が判断した時点、又は通過液
中の臭気成分、たとえばショウノウ、ボルネオール、リ
ナロール等をヘッドスペースGC法等にて分析し、これ
らの臭気成分の通過液中濃度が急激に増加し始める直前
の時点等が挙げられる。回収の終点においては、使用後
のカラムを、未使用又は再生後の充填カラムに交換して
もよく、並列に接続したカラムの流路を切り替えて使用
してもよく、直列に複数接続して上流側のカラムの終点
後、該カラムを取り除き、下流側に未使用又は再生後の
充填カラムを設置してもよく、あるいはそれらを組み合
わせて用いてもよい。
低減された抗酸化成分、特に水溶性成分を多く含有する
抗酸化成分を取得することができる。更に、使用後の充
填カラムに対し、30〜60重量%のアルコール水溶液
を通液することにより、吸着剤に吸着したまま残った水
溶性抗酸化成分を脱着させて回収することもできる。
の純度をさらに高めるために、合成吸着剤カラムやオク
タデシル基化学結合型シリカ(ODS)カラム等を用い
たクロマト分離等の方法を併用してもよい。
除去する際に析出し、分離回収された、油溶性抗酸化成
分を多く含有している沈殿物については、70重量%以
上の高濃度アルコール水溶液に溶解することによって得
ることができ、また、吸着剤処理時に溶出せず、吸着剤
に残存した抗酸化成分(主に油溶性)については、合成
吸着剤を、2〜100倍(容量)の70重量%以上の高
濃度アルコール水溶液、またはアルコールで処理し脱着
溶離させて回収することができる。該高濃度アルコール
水溶液またはアルコールによる処理は、該液を吸着剤に
通液してもよく、吸着剤を浸せきさせてもよい。また場
合によっては加熱処理して残存した抗酸化成分を脱着さ
せてもよい。このようにして得られる油溶性抗酸化成分
は、更に、これらの操作に加え、合成吸着剤カラムやオ
クタデシル基化学結合型シリカ(ODS)カラム等を用
いたクロマト分離等の方法を併用して精製してもよい。
により、それ自体既知の通常用いられる方法により溶媒
の一部又は全部を除去し、濃縮物を得ることもできる
し、抗酸化成分を固体状として回収することもできる。
かくして、臭気が低減された抗酸化成分、特に臭気の極
めて少ない水溶性抗酸化成分を得ることができる。
又は油溶性抗酸化成分を多く含有する抗酸化剤は、優れ
た抗酸化能を有しており、そのまま飲食品や化粧品など
の抗酸化剤として使用できる。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、下記の実施例及び比較例において、抗酸化能
評価及び官能評価は次のとおり行った。
較した。電子供与能はラジカル部分を有する化合物、
1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル(以下、
「DPPH」と称する)が還元されるとその還元度合に
より吸光度が減少することを利用して測定した。同一ま
たは同種の物質ではこの電子供与能の価数が高いほど、
抗酸化能が高いと言える。具体的な測定方法は以下の通
りである。
媒(抗酸化成分A、B、D、E、F、G、Hは水、抗酸
化成分Cはエタノール)に溶解し、これを電子供与能測
定用原液とした。この電子供与能測定用原液を溶媒(抗
酸化成分A、B、D、E、F、G、Hは水、抗酸化成分
Cはエタノール)で希釈し、これを試験溶液とした。試
験溶液0.05mLと1Mトリス・塩酸緩衝液(pH
7)0.05mLと80mg/LのDPPH−エタノー
ル溶液2.0mLと溶媒2.9mL(抗酸化成分A、
B、D、E、F、G、Hは水、抗酸化成分Cはエタノー
ル)とを混合し、室温にて20分間静置後、室温下で5
25nmにおける吸光度(以下、「OD525(sam
ple)」と称する)を測定した。
ール0.05mLを用いたものを対照とし、80mg/
LのDPPH−エタノール溶液2.0mLに代えてエタ
ノール2.0mLを用いたものをブランクとして、それ
ぞれについて同様に525nmにおける吸光度(以下、
それぞれ「OD525(control)」および「O
D525(blank)」と称する)を測定した。各抗
酸化成分の電子供与能測定用原液の電子供与能は以下の
式により算出した。 電子供与能=[OD525(control)−{OD
525(sample)−OD525(blan
k)}]/(試験溶液調製時の電子供与能測定用原液の
希釈率) 官能評価 評価基準は、人間が臭いを嗅いで判断することとし、完
全無臭(水分のみ)の場合の評価を「−」とし、原料抽
出液乾固物の評価を「++++」とする5段階の評価と
した。
ール水溶液を1000mL加えて3時間70℃にて還流
し、その後ろ紙でろ過して抽出液を得た。ろ紙上のロー
ズマリー抽出残さを、さらに1000mLの50%エタ
ノール水溶液にて上記と同様に、抽出操作を更に2回繰
り返して抽出液を得た。これらの抽出液を合わせ約27
00mLのローズマリー抽出液を得た。これを、エバポ
レータを用いて減圧下(約50mmHg)、約55℃に
て溶媒留去し、水添加することにより、沈殿物を含むエ
タノール含有量1重量%以下(液体クロマトグラフィー
の検出限界以下)の濃縮抽出液500mLを得た。これ
を、平均孔径1.6μmのガラス繊維フィルターでろ過
してろ液と沈殿物とに分けた。
mφ)にスチレン−ジビニルベンゼン系樹脂吸着剤(三
菱化学社製:ダイヤイオンTMHP20)を20mL込ん
だ装置に、SV=約3の通液速度で通液し、無臭の通過
液500mLを得た。この場合、合成吸着剤相を通過す
る濃縮抽出溶液は、合成吸着剤1gに対して抽出物を乾
燥重量で0.8g含有していた。この通過液をエバポレ
ーターで溶媒留去し、固形の水溶性抗酸化成分Aを約1
2g得た。
エタノール水溶液をSV=約3で通液し、得られた通過
液をエバポレーターで溶媒留去し、約1gの水溶性抗酸
化成分Bを得た。
エタノール水溶液をSV=約3で通液し、得られた通過
液をエバポレーターで溶媒留去し、約1.5gの油溶性
抗酸化成分Cを得た。
官能評価結果を表1に示した。 実施例2 セージ乾燥葉(粗切り)100gに60%メタノール水
溶液を1000mL加えて5時間70℃にて還流し、そ
の後ろ過して抽出液を得た。セージ残さを、さらに10
00mLの60%メタノール水溶液にて同様に抽出する
操作を2回繰り返して抽出液を得た。これらの抽出液を
合わせ、エバポレータを用いてメタノールを留去したと
ころ、沈殿が析出した。これを、平均孔径1.6μmの
ガラス繊維フィルターでろ過し、ろ液500mLと沈殿
物を得た。このろ液をガラス製カラム(径12.5mm
φ)にダイヤイオンTMHP20(三菱化学社製)を20
mL込んだ装置に、SV=約3の通液速度で通液し、水
溶性抗酸化成分を含む無臭の通過液500mLを得た。
この場合、合成吸着剤相を通過する濃縮抽出溶液は、合
成吸着剤1gに対して抽出物を乾燥重量で約0.6g含
有していた。この通過液をエバポレーターで溶媒留去
し、固形の水溶性抗酸化成分Eを10g得た。
能評価結果を表1に示した。 比較例1 実施例1と同様の方法で、沈殿物を含む濃縮抽出液を得
た。これを平均孔径1.6μmのガラス繊維フィルター
でろ過し、ろ液500mLを得た。このろ液をエバポレ
ーターで溶媒留去し、水溶性抗酸化成分Eを約16g得
た。
評価結果を表1に示した。 比較例2 実施例2と同様の方法で、沈殿物を含む濃縮抽出液を得
た。これを平均孔径1.6μmのガラス繊維フィルター
でろ過し、ろ液500mLを得た。このろ液をエバポレ
ーターで溶媒留去し、水溶性抗酸化成分Fを約12g得
た。
評価結果を表1に示した。 比較例3 実施例1と同様の方法で、沈殿物を含む濃縮抽出液を得
た。これを平均孔径1.6μmのガラス繊維フィルター
でろ過し、ろ液500mLを得た。このろ液をガラス製
カラム(径12.5mmφ)に粒状活性炭を20cm3
仕込んだ装置に、SV=約3の通液速度で通液し、水溶
性抗酸化成分を含む通過液500mLを得た。この場
合、活性炭相を通過する濃縮抽出液は、活性炭1gに対
して抽出物を乾燥重量で0.8g含有していた。この通
過液をエバポレーターで溶媒留去し、水溶性抗酸化成分
Gを約10g得た。
評価結果を表1に示した。 比較例4 実施例2と同様の方法で、沈殿物を含む濃縮抽出液を得
た。これを平均孔径1.6μmのガラス繊維フィルター
でろ過し、ろ液500mLを得た。このろ液をガラス製
カラム(径12.5mmφ)に粒状活性炭を20mL仕
込んだ装置に、SV=約3の通液速度で通液し、水溶性
抗酸化成分を含む通過液500mLを得た。この場合、
活性炭相を通過する濃縮抽出液は、活性炭1gに対して
抽出物を乾燥重量で0.6g含有していた。この通過液
をエバポレーターで溶媒留去し、水溶性抗酸化成分Hを
約8g得た。
評価結果を表1に示した。
い
Claims (5)
- 【請求項1】 抗酸化成分を含む植物を、アルコール濃
度20〜80重量%のアルコール水溶液にて抽出し、得
られた植物抽出液のアルコール濃度を10重量%以下と
した後に、合成吸着剤に通液することを特徴とする抗酸
化剤の製造方法。 - 【請求項2】 合成吸着剤相を通過する植物抽出液が、
合成吸着剤1gに対し、抽出物を乾燥重量で0.3g以
上含有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 植物がハーブ系香辛料植物であることを
特徴とする請求項1または2に記載の方法。 - 【請求項4】 臭気成分がテルペンアルコール類である
請求項1から3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】 請求項1から4に記載の方法により得ら
れる、臭気が低減された抗酸化剤。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015063493A (ja) * | 2013-09-26 | 2015-04-09 | 池田食研株式会社 | シソ科植物エキスの製造方法 |
JPWO2014148605A1 (ja) * | 2013-03-21 | 2017-02-16 | 株式会社明治 | 白色度の高いローズマリー抽出物およびその製造方法 |
-
2001
- 2001-03-26 JP JP2001086950A patent/JP4051890B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPWO2014148605A1 (ja) * | 2013-03-21 | 2017-02-16 | 株式会社明治 | 白色度の高いローズマリー抽出物およびその製造方法 |
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