JP2001527037A - Z−4−ヒドロキシタモキシフェン及びシクロデキストリンを含む混合物及び薬剤学的組成 - Google Patents
Z−4−ヒドロキシタモキシフェン及びシクロデキストリンを含む混合物及び薬剤学的組成Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明はZ-4-ヒドロキシタモキシフェンと少なくとも一種のシクロデキストリンとから成る又は両者を含む一種の混合物及び一種の薬剤学的組成に関する。
Description
【0001】 (発明の分野) 本発明は、溶解度と安定度とを改善したZ-4-ヒドロキシタモキシフェンの新規
の薬剤学的組成に関する。
の薬剤学的組成に関する。
【0002】 (本発明の背景) 4-ヒドロキシタモキシフェン[1-(p-s-ジメチルアミノエトキシフェニル)-1-(
p-ヒドロキシフェニル)-2-フェニル-1-ブテン]は、よく知られた抗腫瘍性アン チエストロゲンであるタモキシフェンの代謝物質である。タモキシフェンは非ス
テロイド性アンチエストロゲンで、主としてホルモン依存性の乳癌の治療に用い
られる。特殊の試験により、タモキシフェンよりも4-ヒドロキシタモキシフェン
の方が乳癌の治療に有効であることが判明した(Jordan V.C. et al.; J. Endocr
. (1977), 75, 305-316)。この4-ヒドロキシタモキシフェンには二つの異性体、
Z-異性体とE-異性体とがある。Z-異性体は乳癌の治療に有効な成分であるが、こ
の異性体の安定度は極めて低い。4-ヒドロキシタモキシフェンのZ-E-異性化は主
として溶液の中で行われ、二つの異性体が短時間で平衡に達する。E-異性体はエ
ストロゲン活性を示し、この活性はZ-異性体と対照をなしている。乳癌の治療に
はその効果を保証するために、E-異性体の含有量を1%未満に抑える必要がある。
Z-4-ヒドロキシタモキシフェンのもう一つの問題はその水性媒質への低い溶解度
である。注射用の溶液を得るには、4-ヒドロキシタモキシフェンは水性媒質に可
溶でなければならない。従って抗癌性抗エストロゲン薬の非経口処方が強く待望
されている。注射可能の高濃度の4-ヒドロキシタモキシフェンの処方は臨床上次
のような場合に大きな恩恵をもたらす筈である:
p-ヒドロキシフェニル)-2-フェニル-1-ブテン]は、よく知られた抗腫瘍性アン チエストロゲンであるタモキシフェンの代謝物質である。タモキシフェンは非ス
テロイド性アンチエストロゲンで、主としてホルモン依存性の乳癌の治療に用い
られる。特殊の試験により、タモキシフェンよりも4-ヒドロキシタモキシフェン
の方が乳癌の治療に有効であることが判明した(Jordan V.C. et al.; J. Endocr
. (1977), 75, 305-316)。この4-ヒドロキシタモキシフェンには二つの異性体、
Z-異性体とE-異性体とがある。Z-異性体は乳癌の治療に有効な成分であるが、こ
の異性体の安定度は極めて低い。4-ヒドロキシタモキシフェンのZ-E-異性化は主
として溶液の中で行われ、二つの異性体が短時間で平衡に達する。E-異性体はエ
ストロゲン活性を示し、この活性はZ-異性体と対照をなしている。乳癌の治療に
はその効果を保証するために、E-異性体の含有量を1%未満に抑える必要がある。
Z-4-ヒドロキシタモキシフェンのもう一つの問題はその水性媒質への低い溶解度
である。注射用の溶液を得るには、4-ヒドロキシタモキシフェンは水性媒質に可
溶でなければならない。従って抗癌性抗エストロゲン薬の非経口処方が強く待望
されている。注射可能の高濃度の4-ヒドロキシタモキシフェンの処方は臨床上次
のような場合に大きな恩恵をもたらす筈である:
【0003】 1)組織の中に高濃度を得る試みの場合。これは特に4-ヒドロキシタモキシフェ
ンを細胞傷害性薬剤と併用して患者に投与する場合に特に必要で、高血漿濃度の
方が低濃度の場合よりも(細菌の)多剤耐性を打ち消すために有効である。注射可
能の処方があれば、患者を長時間処置することなく、血液及び組織の中に最高濃
度を得ることができる。 2)腫瘍の中に局所的に投与する場合。この方法により効果のある高濃度を腫瘍
の中に作ることが可能になる。
ンを細胞傷害性薬剤と併用して患者に投与する場合に特に必要で、高血漿濃度の
方が低濃度の場合よりも(細菌の)多剤耐性を打ち消すために有効である。注射可
能の処方があれば、患者を長時間処置することなく、血液及び組織の中に最高濃
度を得ることができる。 2)腫瘍の中に局所的に投与する場合。この方法により効果のある高濃度を腫瘍
の中に作ることが可能になる。
【0004】 ドイツ特許第28 07 599号には乳癌の処置のための4-ヒドロキシタモキシフェ ンの使用が開示してある。欧州特許第0 287 690号では4-ヒドロキシタモキシフ ェンのZ-異性体の溶剤との付加化合物の形成による安定化を開示しているが、こ
の安定化の方法は非常に時間が掛かり複雑である。付加化合物の形成に好ましい
溶剤としてアセトン、ブタノン、アセチルアセトン、メシチルオキシド、酢酸エ
チル及びアセト酢酸エチルを挙げているが、この種の付加化合物は非経口投与に
は適当でない。欧州特許第0 616 529 号にはタモキシフェン、トレミフェン、デ
スメチルタモキシフェン又はデスメチルトレミフェンのような抗腫瘍薬の、改善
した溶解度を確保するように安定な乳剤又はリポソームの形態にした非経口製剤
が開示してある。
の安定化の方法は非常に時間が掛かり複雑である。付加化合物の形成に好ましい
溶剤としてアセトン、ブタノン、アセチルアセトン、メシチルオキシド、酢酸エ
チル及びアセト酢酸エチルを挙げているが、この種の付加化合物は非経口投与に
は適当でない。欧州特許第0 616 529 号にはタモキシフェン、トレミフェン、デ
スメチルタモキシフェン又はデスメチルトレミフェンのような抗腫瘍薬の、改善
した溶解度を確保するように安定な乳剤又はリポソームの形態にした非経口製剤
が開示してある。
【0005】 E-異性体の含有量が1%未満のZ-4-ヒドロキシタモキシフェンの安定な溶液、費
用の掛からない容易な安定化の方法、及び治療に有効な量のZ-4-ヒドロキシタモ
キシフェンを水溶液中に溶解する可能性の問題は未だに解決されていない。
用の掛からない容易な安定化の方法、及び治療に有効な量のZ-4-ヒドロキシタモ
キシフェンを水溶液中に溶解する可能性の問題は未だに解決されていない。
【0006】 (発明の概要) 本発明の主目的はZ-4-ヒドロキシタモキシフェンの安定度と水溶性とを改善し
た新規な組成を提供することである。
た新規な組成を提供することである。
【0007】 ここで意外なことに、Z-4-ヒドロキシタモキシフェンをシクロデキストリンと
の錯体の形成により安定化し得ることが見出された。更に水溶液中のZ-4-ヒドロ
キシタモキシフェンの溶解度をZ-4-ヒドロキシタモキシフェン/シクロデキスト リン錯体の形成により改善し得ることも判明した。従って、改善された溶解度と
安定度とを備えたZ-4-ヒドロキシタモキシフェン/シクロデキストリン錯体を含 む特殊の剤形を生産することが可能になった。
の錯体の形成により安定化し得ることが見出された。更に水溶液中のZ-4-ヒドロ
キシタモキシフェンの溶解度をZ-4-ヒドロキシタモキシフェン/シクロデキスト リン錯体の形成により改善し得ることも判明した。従って、改善された溶解度と
安定度とを備えたZ-4-ヒドロキシタモキシフェン/シクロデキストリン錯体を含 む特殊の剤形を生産することが可能になった。
【0008】 即ち本発明はZ-4-ヒドロキシタモキシフェンとシクロデキストリンとから成る
、又は両者を含む一種の混合物に関する。
、又は両者を含む一種の混合物に関する。
【0009】 本発明によればZ-4-ヒドロキシタモキシフェンはそれ自体、又は薬剤学的に容
認できるその塩類、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、酒石酸塩又はク
エン酸塩として使用することができる。
認できるその塩類、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、酒石酸塩又はク
エン酸塩として使用することができる。
【0010】 シクロデキストリンとしては薬剤学的に容認できるシクロデキストリン又は薬
剤学的製剤に使用されるシクロデキストリンであればよい。
剤学的製剤に使用されるシクロデキストリンであればよい。
【0011】 例えばシクロデキストリンは、γ-シクロデキストリン、β-シクロデキストリ
ン、ジメチル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキスト
リン、ランダムにメチル化したβ-シクロデキストリン及びマルトシル-β-シク ロデキストリンから成るグループから選択された少なくとも一つの成分であって
もよい。 特にシクロデキストリンはγ-シクロデキストリンである。
ン、ジメチル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキスト
リン、ランダムにメチル化したβ-シクロデキストリン及びマルトシル-β-シク ロデキストリンから成るグループから選択された少なくとも一つの成分であって
もよい。 特にシクロデキストリンはγ-シクロデキストリンである。
【0012】 更に本発明の混合物は、Z-4-ヒドロキシタモキシフェンの水性媒質中の安定度
及び溶解度が改善される量のシクロデキストリンから成る又はこれを含むことが
できる。
及び溶解度が改善される量のシクロデキストリンから成る又はこれを含むことが
できる。
【0013】 更に本発明の混合物は、1:1乃至1:50、好ましくは1:1乃至1:20、特に1:1乃至1
:10の範囲内のZ-4-ヒドロキシタモキシフェンとシクロデキストリンとのモル比 を有することができる。
:10の範囲内のZ-4-ヒドロキシタモキシフェンとシクロデキストリンとのモル比 を有することができる。
【0014】 更に本発明の混合物は - Z-4-ヒドロキシタモキシフェンとシクロデキストリンとを液状媒質の中に溶 解又は懸濁し、次に - 溶液又は懸濁液を乾燥する ことによって得ることができる。
【0015】 液状媒質としては水性媒質特に水であってもよい。更に液状媒質に前記の溶解
又は懸濁の際又はその後で超音波を掛けることができる。
又は懸濁の際又はその後で超音波を掛けることができる。
【0016】 更に生成した溶液又は懸濁液を乾燥する前にろ過する、特に平均孔径約0.45μ
m又はそれ以下のメンブランフィルタを用いてろ過することができる。
m又はそれ以下のメンブランフィルタを用いてろ過することができる。
【0017】 更に随意に超音波で処理し随意にろ過して得られた溶液又は懸濁液を冷却し、
生じた沈殿物を分離し、分離した沈殿物を乾燥するようにしてもよい。
生じた沈殿物を分離し、分離した沈殿物を乾燥するようにしてもよい。
【0018】 更に本発明は、本発明の混合物と随意の補助剤とを含む又はその両者から成る
薬剤学的組成に関する。
薬剤学的組成に関する。
【0019】 本発明の薬剤学的組成は、非経口投与、経口投与、直腸投与、経皮投与及び点
眼投与から成るグループから選ばれた一種の投与のために調製することができる
。
眼投与から成るグループから選ばれた一種の投与のために調製することができる
。
【0020】 特に本発明の薬剤学的製剤は非経口投与のために調製することができる。
【0021】 即ち、本発明の薬剤学的製剤は本発明の混合物の水性媒質中の溶液又は懸濁液
を含み又はその何れかから成り、その一つの好ましい実施の形態によれば水性媒
質は水又は生理食塩水である。
を含み又はその何れかから成り、その一つの好ましい実施の形態によれば水性媒
質は水又は生理食塩水である。
【0022】 即ち、本発明の基礎を成す課題は、 活性成分及び賦形剤としてのZ-4-ヒドロキシタモキシフェンと 少なくとも一種のシクロデキストリン とを含む又はこの両者から成る薬剤学的組成によって解決される。
【0023】 本発明の組成の調製に使用することのできる補助剤に関しては、従来の技術例
えばドイツ特許第28 07 599号、欧州特許第0 287 690号又は欧州特許第0 616 52
9号を参照すればよい。
えばドイツ特許第28 07 599号、欧州特許第0 287 690号又は欧州特許第0 616 52
9号を参照すればよい。
【0024】 本発明を更に明確に説明するために次の実施例を記載するが、これらの実施例
は本発明の範囲をいささかも限定するものではない。
は本発明の範囲をいささかも限定するものではない。
【0025】 実施例1: 4-ヒドロキシタモキシフェン (分子量387.5) 50 mg(0.129 mmol) とγ-シクロ
デキストリン(分子量1297) 1.0 g (0.771 mmol) とを生理食塩水(リン酸塩緩衝
液使用pH 7)35 mlに溶解し、約5分間超音波で処理して乳光を発する溶液を得 た。この溶液中の4-ヒドロキシタモキシフェンの含有量は5%であった。孔径0.45
μmのメンブランフィルタを用いてろ過した後で透明のろ液をドライアイス/エタ
ノール混合物で冷却し、錯体を冷凍乾燥により分離した。得られた錯体の4-ヒド
ロキシタモキシフェンの含有量は3.33±0.1重量%であった。
デキストリン(分子量1297) 1.0 g (0.771 mmol) とを生理食塩水(リン酸塩緩衝
液使用pH 7)35 mlに溶解し、約5分間超音波で処理して乳光を発する溶液を得 た。この溶液中の4-ヒドロキシタモキシフェンの含有量は5%であった。孔径0.45
μmのメンブランフィルタを用いてろ過した後で透明のろ液をドライアイス/エタ
ノール混合物で冷却し、錯体を冷凍乾燥により分離した。得られた錯体の4-ヒド
ロキシタモキシフェンの含有量は3.33±0.1重量%であった。
【0026】 実施例2: 実施例1の4-ヒドロキシタモキシフェン/γ-シクロデキストリン錯体155.2 mg を蒸留水50 mlに溶解したところ、直ちに透明な溶液が得られた。この溶液のpH
は約7.1であった。この溶液を孔径0.22μmのメンブランフィルタを用いてろ過し
、溶液を複数のフラスコに満たした。このサンプルを無菌状態で室温(25℃)及び
4℃で8日間保管した。溶液の含有量を50%のエタノールで5倍に希釈してから、分
光計で測定した。標準品の4-ヒドロキシタモキシフェンの含有量(25℃、保管せ ず)は98.5μg/mlであった。25℃で8日後の4-ヒドロキシタモキシフェンの含有量
は98.1μg/ml、4℃で8日後の4-ヒドロキシタモキシフェンの含有量は98.5μg/m
lであった。
は約7.1であった。この溶液を孔径0.22μmのメンブランフィルタを用いてろ過し
、溶液を複数のフラスコに満たした。このサンプルを無菌状態で室温(25℃)及び
4℃で8日間保管した。溶液の含有量を50%のエタノールで5倍に希釈してから、分
光計で測定した。標準品の4-ヒドロキシタモキシフェンの含有量(25℃、保管せ ず)は98.5μg/mlであった。25℃で8日後の4-ヒドロキシタモキシフェンの含有量
は98.1μg/ml、4℃で8日後の4-ヒドロキシタモキシフェンの含有量は98.5μg/m
lであった。
【0027】 実施例3: 安定度試験を室温で24時間実施した。実施例1の4-ヒドロキシタモキシフェン
/γ-シクロデキストリン錯体を水に溶かし、室温で日光に晒した。E/Z-異性体の
比を毛管電気泳動(CE)により分析した。その結果を表1に示す。E異性体の量は 検出限界に達せず、これがシクロデキストリン錯体の安定化効果を表している。
/γ-シクロデキストリン錯体を水に溶かし、室温で日光に晒した。E/Z-異性体の
比を毛管電気泳動(CE)により分析した。その結果を表1に示す。E異性体の量は 検出限界に達せず、これがシクロデキストリン錯体の安定化効果を表している。
【0028】
【表1】
【0029】 実施例4: 10日間の安定度試験を、4-ヒドロキシタモキシフェンと実施例1により調製し
た4-ヒドロキシタモキシフェン/γ-シクロデキストリン錯体とを使用して、10日
間の安定度試験を水及び96%エタノールの中で、室温で通常の日光に晒して実施 した。E/Z-異性体の比の変化を毛管電気泳動により分析した。その結果を表2に
示す。
た4-ヒドロキシタモキシフェン/γ-シクロデキストリン錯体とを使用して、10日
間の安定度試験を水及び96%エタノールの中で、室温で通常の日光に晒して実施 した。E/Z-異性体の比の変化を毛管電気泳動により分析した。その結果を表2に
示す。
【0030】
【表2】
【0031】 水に溶かした4-ヒドロキシタモキシフェン/γ-シクロデキストリン錯体では異
性体の比率の変化は検出されなかった(re/z =0)。 4-ヒドロキシタモキシフェン/γ-シクロデキストリン錯体の溶剤として96%エ タノールを使用した場合には異性体の比率が少し変化した(re/z =0.048)。 96%エタノールに溶かした4-ヒドロキシタモキシフェンでは異性体の比率がか なり変化した(re/z =0.223)。 4-ヒドロキシタモキシフェンは水に不溶のため、水の中での異性体の比率の変
化は調査できなかった。
性体の比率の変化は検出されなかった(re/z =0)。 4-ヒドロキシタモキシフェン/γ-シクロデキストリン錯体の溶剤として96%エ タノールを使用した場合には異性体の比率が少し変化した(re/z =0.048)。 96%エタノールに溶かした4-ヒドロキシタモキシフェンでは異性体の比率がか なり変化した(re/z =0.223)。 4-ヒドロキシタモキシフェンは水に不溶のため、水の中での異性体の比率の変
化は調査できなかった。
【0032】 実施例5: 実施例1の固形の錯体の12ヶ月の安定度試験を、制御した条件(25℃、相対湿 度(R.H.)60 %)の下で実施し、対照サンプルとして同錯体を冷蔵庫(4℃、湿度は 調節せず)の中で同じ期間保管した。E/Z-異性体の比を毛管電気泳動により測定 した。その結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4C076 AA12 AA16 BB01 BB05 BB24 BB31 CC27 EE39 FF33 FF36 FF63 4C206 AA01 AA02 FA25 MA05 MA37 MA41 MA72 MA75 MA78 MA80 MA83 NA02 NA03 ZB26
Claims (16)
- 【請求項1】 Z-4-ヒドロキシタモキシフェンと少なくとも一種のシクロデ
キストリンとを含む、又は両者から成る混合物。 - 【請求項2】 シクロデキストリンが薬剤学的に容認できるシクロデキスト
リン又は薬剤学的製剤に使用されるシクロデキストリンである、請求の範囲第1 項記載の混合物。 - 【請求項3】 シクロデキストリンが、γ-シクロデキストリン、β-シクロ
デキストリン、ジメチル-β-シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シク
ロデキストリン、ランダムにメチル化したβ-シクロデキストリン及びマルトシ ル-β-シクロデキストリンから成るグループから選択された少なくとも一種の成
分である、請求の範囲第1項又は第2項記載の混合物。 - 【請求項4】 シクロデキストリンがγ-シクロデキストリンである請求の 範囲第3項記載の混合物。
- 【請求項5】 混合物がZ-4-ヒドロキシタモキシフェンの水性媒質中の安定
度及び溶解度が改善される量のシクロデキストリンから成る又はこれを含む、前
記請求の範囲何れか1項記載の混合物。 - 【請求項6】 Z-4-ヒドロキシタモキシフェンとシクロデキストリンとのモ
ル比が1:1乃至1:50、好ましくは1:1乃至1:20、特に1:1乃至1:10の範囲内である 、前記請求の範囲何れか1項記載、特に請求の範囲第5項記載の混合物。 - 【請求項7】 混合物が - Z-4-ヒドロキシタモキシフェンとシクロデキストリンとを液状媒質の中に溶解
又は懸濁し、次に - 溶液又は懸濁液を乾燥する ことによって得られる、前記請求の範囲何れか1項記載の混合物。 - 【請求項8】 液状媒質が水性媒質特に水である、請求の範囲第7項記載の
混合物。 - 【請求項9】 前記の溶解又は懸濁の際又はその後で液状媒質に超音波を掛
ける請求の範囲第7項又は第8項記載の混合物。 - 【請求項10】 生成した溶液又は懸濁液を乾燥する前にろ過する、特に平
均孔径約0.45μmのメンブランフィルタを用いてろ過する、請求の範囲第7項乃 至第9項の何れか1項記載の混合物。 - 【請求項11】 随意に超音波で処理し随意にろ過して得られた溶液又は懸
濁液を冷却し、生じた沈殿物を分離し、分離した沈殿物を乾燥する、請求の範囲
第7項乃至第10項の何れか1項記載の混合物。 - 【請求項12】 前記請求の範囲の何れか1項記載の混合物と随意の補助剤と
随意の少なくとも一種の追加の活性成分とを含む又はこれらから成る薬剤学的組
成。 - 【請求項13】 非経口投与、経口投与、直腸投与、経皮投与及び点眼投与
から成るグループから選ばれた一種の投与のために調製された、請求の範囲第12
項記載の薬剤学的組成。 - 【請求項14】 前記製剤が特に非経口投与のために調製された、請求の範
囲第13項記載の薬剤学的組成。 - 【請求項15】 前記製剤が請求の範囲第1項乃至第11項の何れか1項記載 の混合物の水性媒質中の溶液又は懸濁液を含み又はその何れかから成る、請求の
範囲第14項記載の薬剤学的組成。 - 【請求項16】 水性媒質が水又は生理食塩水である、請求の範囲第15項記
載の薬剤学的組成。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP97122742.6 | 1997-12-23 | ||
EP97122742 | 1997-12-23 | ||
PCT/EP1998/008437 WO1999033451A2 (en) | 1997-12-23 | 1998-12-23 | Mixture and pharmaceutical composition comprising z-4-hydroxytamoxifen and cyclodextrin |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001527037A true JP2001527037A (ja) | 2001-12-25 |
Family
ID=8227868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000526208A Pending JP2001527037A (ja) | 1997-12-23 | 1998-12-23 | Z−4−ヒドロキシタモキシフェン及びシクロデキストリンを含む混合物及び薬剤学的組成 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP1043986B1 (ja) |
JP (1) | JP2001527037A (ja) |
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