JP2001526652A - 環式ラクタムの製造方法 - Google Patents
環式ラクタムの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
下式(I)
で表され、かつ式中のR1が水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールを、Aが、非置換の、又は1,2,3,4,5又は6個の、アルキル、シクロアルキル、アリールのうちから相互に関係なく選択される基により置換されているC3−C12アルキレンを、それぞれ意味する場合の環式ラクタムを製造するために、下式(II)HR1N−A−CN (II)で表され、かつ式中のR1、Aが上述した意味を有する場合のω−アミノカルボニトリルを、触媒の存在下に転化させる方法であって、これが(a)上記ニトリル(II)をオリゴマー混合物に転化する工程、(b)触媒K1を添加し、このK1含有オリゴマー混合物を過熱水蒸気で処理する工程を含有することを特徴とする方法。
Description
【発明の詳細な説明】
環式ラクタムの製造方法
本発明は、少なくとも一種類の触媒の存在下において、ω−アミノカルボニト
リルを転化させることにより、環式ラクタムを製造する方法に関する。
環式ラクタムは、開環付加重合によりポリアミド(ナイロン)を製造するため
の出発材料として広く使用されている。最も重要なラクタムは、ε−カプロラク
タム、すなわちε−アミノカプロン酸の環式アミドであって、ナイロン6
を製造するための最も重要な方法は、シクロヘキサノンオキシムルートである。
これによりシクロヘキサノンが、ヒドロキシルアミンと反応せしめられ、形成さ
れたオキシムは、ベックマン転移に附され、ε−カプロラクタムを形成する。こ
の古典的製造ルートは、二工程又はそれより多い工程を必要とし、従って硫酸塩
副生成物、その他の副生成物をもたらすのが、改善が必要とされている。
そこで、更に最近の環式ラクタム製造方法は、出発材料としてω−アミノカル
ボニトリルを利用する。すなわち、例えば6−アミノカプロニトリルを、アジポ
ニトリルの両ニトリル基の一方を選択的に水素添加することにより、製造する。
米国4628085号特許明細書には、6−アミノカプロニトリルと水を、気
相において、300℃で、特定の酸性シリカゲル上で反応させることを記載して
いる。水、アンモニア及び水素/窒素で希釈することにより、定量的転化率及び
95%を超える選択性を以てカプロラクタムを得ることができる。しかしながら
、丁度150時間経過すると、シリカゲルは不活性化し、転化率、選択性は著し
く低下する。
同様の気相方法が、米国特許4625023号明細書に記載されているが、こ
の場合、6−アミノカプロニトリル、アジポニトリル、アンモニア、水及び搬送
ガスから成る著しく希釈されたガス流が、シリカゲル及び銅/クロム/バリウム
チタン酸化物の触媒床上を走過せしめられる。転化率85%からのカプロラクタ
ム選択性は91%である。この方法においても、選択性が極めて迅速に低下する
ことが指摘されている。
同国2245129号特許明細書には、二段階法による線形ポリアミドの製造
方法が記載されている。この第一工程において、6−アミノカプロニトリルの5
0%濃度水溶液を220℃に2時間加熱して低分子量の中間生成物をもたらし、
これを、アンモニア及び過剰量の水の除去後、第二工程において、更に重合させ
る。
同国2301964号特許明細書には、水溶液形態のアミノカプロニトリルを
、285℃において非触媒的に、カプロラクタムに転化する方法が記載されてい
る。しかしながら、その収率は80%以下であって極めて低く、更に明確にされ
ていない多量の残渣がもたらされる。
仏国特願公開2029540号公報には、金属ZnもしくはCu粉末、ルビジ
ウム、鉛、水銀又は21から30あるいは39から48の原子番号を有する元素
の酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、又はシアン化物のうちから選択される触媒
を使用して、6−アミノカプロニトリルを環化してカプロラクタムとする方法が
記載されており、カプロラクタムは83%までの収率で得られる。しかしながら
、所望のカプロラクタムから完全に触媒を除去するについては問題がある。カプ
ロラクタムは使用される触媒金属の可溶性成分と反応して化合物を形成すること
ができ、あるいは機械的撹拌により極めて微細な粉末が形成され得るからである
。
米国特許3485821号明細書には、150から350℃で、6−アミノカ
プロン酸を水溶液中で環化してカプロラクタムを形成する方法が記載されている
。
西独特願公開952442号公報には、5−ホルミルバレリン酸エステルを、
二工程にわたって還元的にアミノ化し、カプロラクタムならびにアミノカプロン
酸を得る方法を開示している。
また米国特許3988319号明細書には、6−アミノカプロン酸を、溶媒と
してのメタノール又はエタノール中において環化する方法が記載されている。し
かしながら、6−アミノカプロン酸の二次的反応を回避するため、アミノ酸は、
極めて徐々に溶解させねばならないので、これは固体として存在しない。これは
約170℃の温度を必要とする。更に溶液中の水分量は40%を超えてはならな
い。さもないと開鎖重合体が形成されるからである。なお、アルコールを再使用
する場合、反応水を除去しなければならない。
Ind.Eng.Chem.Process Des.Dev.17(197
8)9−16には、6−アミノカプロン酸を水中において環化し、カプロラクタ
ムを形成する場合、濃度を13%未満、温度を約300℃にしないと、著しいオ
リゴマー性がもたらされる旨記載されている。
Tetrahedron Lett.21(1980)2443−2466に
おけるA.ブレイド−フロントの報文には、酸化アルミニウムもしくはシリカゲ
ル中において、トルエン懸濁液としての6−アミノカプロン酸を、反応水の除去
により環化させる方法が記載されている。カプロラクタムの完全な脱着のために
は、触媒はメチレンクロリド/メタノールで洗浄し、生成重合体をジエチルエー
テルで析出、沈殿させねばならない。20時間経過後のカプロラクタム収率は、
酸化アルミニウム上で82%、シリカゲル上で75%である。
欧州特願公開271815号公報には、6−アミノカプロン酸エステルを芳香
族溶媒に溶解させ、100から320℃でこれを環化させると同時に費消された
アルコールを除去することにより、上記エステルを環化してカプロラクタムを形
成する方法を記載している。
同376122号公報には、6−アミノカプロン酸エステルを、芳香族炭化水
素に溶解させ、追加的な水の存在下に、230から350℃で環化させることに
よる上記エステルをカプロラクタムに環化させる方法が記載されている。
ナイロン6を分解してカプロラクタムに戻すことは公知である。高温における
酸性もしくは塩基性触媒の作用下において、水蒸気の作用による低圧域で分解が
しばしば生起する。
Chem.Ing.Tech.45(1973)1510には、過熱水蒸気を
使用し、カプロラクタム水溶液を濃縮して、ナイロン廃棄物からこの分解法を利
用し、工業的に実施することが記載されている。
欧州特願公開529470号公報においては、この分解は酸化アルミニウム流
動床で行われる。
同529470号公報の方法においては、ナイロン6分解触媒として炭酸カリ
ウムが使用され、反応は250から320℃で行われ、同時に減圧下においてカ
プロラクタムの蒸留除去が行われる。
上述したナイロン6の分解によりカプロラクタムを得る方法は、すべて、極め
て膨大なエネルギーを費消する多量の水と、燐酸、その塩、炭酸カリウム又はア
ルカリ金属酸化物のような触媒とを除去しなければならない欠点を有する。気相
反応の場合には、通常、重合体は270から400℃の範囲に加熱され、流動床
反応器において水と共に分解される。触媒床の凝集による副生成物の形成及び触
媒の接着的凝集による不活性化が生ずる。
米国特許4568736号明細書には、例えば燐酸、亜燐酸、次亜燐酸のよう
な燐含有触媒の存在下において、ω−アミノニトリルを水と反応させてポリアミ
ドを製造する方法が記載されている。この反応は二段階で行われ、第一工程は、
200から300℃の間の温度、約14から56バールの間の加圧状態を維持し
て、低分子量ポリアミド中間生成物を形成し、第二工程は、圧力を大気圧と同じ
、又はこれより低い圧力に低下させ、同時に低分子量ポリアミド中間生成物を重
合させる温度まで上昇させて、高分子量ポリアミドを形成する。この第二工程は
、一般的に、不活性ガス中で行われる。これにより得られる生成物は、通常、燐
を含有しており、その品質は、環式ラクタムの重合により得られる生成物より劣
る。
WO95/14665号公報には、反応条件下において可溶性の組成分を持た
ない均一系触媒の存在下、固定床反応器中、液相において、アミノカルボニトリ
ルを水と反応させて環式ラクタムを製造する方法が記載されている。反応は水又
は水性混合溶媒中で行われる。反応温度は、一般に約140から320℃であり
、圧力は250バールまでの圧力下に行われる。この方法の欠点は、好ましくな
い副生成物、例えば反応条件下に分解しないオリゴマー及び6−アミノカルボア
ミドのような副生成物の形成である。更にアルコール性混合溶媒を使用する場合
、好ましくないエステル、例えばエチル−6−アミノカプロアートが形成される
。
西独特願公開4443125号公報には、不均一系触媒及び水の存在下、加圧
下において、6−アミノカプロニトリルを加熱することによりカプロラクタムを
製造する方法が記載されている。この方法の第一工程は、ニトリル、水及びアル
コールの混合物を、触媒の存在下に反応させて、所望のカプロラクタムの他に更
に水、アルコール、6−アミノカプロン酸エステル、アンモニア及びハイボイラ
ー(高沸点分)、例えば6−アミノカプロアミド及びカプロラクタムオリゴマー
を含有する混合物を形成する。この混合物を次いで蒸留後処理に附し、塔頂留分
、カプロラクタム及び塔底生成物を得る。更に処理するため塔頂留分を第一工程
に返還することができる。しかしながら、必要に応じて、これを塔底生成物と共
に更に他の反応器に給送し、選択的に再びアルコール及び/又は水及び/又は6
−アミノカプロニトリルと混合し、同様に反応させてカプロラクタムを形成し、
これを蒸留による後処理に附することもできる。又、必要に応じて、蒸留塔底生
成物を蒸留に附し、第一反応器又は更に他の反応器に返還し、必要に応じて水及
び/又はアルコールと混合し、再加熱し、再び後処理してカプロラクタムを得る
こともできる。塔底生成物を必要に応じて水と混合し、別の反応器において、触
媒を混合することなく加熱し、後処理してカプロラクタムを得ることもできる。
場合により塔底生成物を水及び塩基と混合し、他の反応器中で混合し、同様に後
処理してカプロラクタムを得ることもできる。この方法において良好な転化、収
率を達成するためには、塔頂留分と塔底生成物を蒸留機から外し、これらを別個
に後処理する循環法を行ってカプロラクタムを得る必要がある。第一の場合には
、高転化率を達成するため、長い反応器滞留時間を必要とし、第二の場合にはこ
の他の反応器のための追加的設備投資を必要とする。このために、この公知方法
は他の公知方法に比べて経済的に不利であり、更にこの方法では、溶媒としてア
ルコールを使用する必要があり、これは望ましくない6−アミノカプロン酸エス
テルの形成をもたらす。
そこで、本発明の目的は、ω−アミノカルボニトリルから環式ラクタムを製造
するための改善された方法を提供することである。更に具体的には、非効率的な
上述各公知方法の欠点を少なくとも部分的に回避することである。更に、本発明
方法は、反応バッチの大部分を循環させて長時間にわたる滞留時間を回避させ、
別個の他の反応冊における反応バッチの後処理に高額の投資をする必要を回避さ
せる。
しかるに、上述の目的は、ω−アミノカルボニトリルをまず触媒的にオリゴマ
ーに転化し、次いでこれを過熱水蒸気を使用して分解し、環式ラクタムとするこ
とにより上記各目的が達成され得ることが本発明者らにより見出された。
すなわち、本発明は、下式(I)
で表され、かつ式中の
R1が水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールを、
Aが、非置換の、又は1,2,3,4,5又は6個の、アルキル、シクロアル
キル、アリールのうちから相互に関係なく選択される基により置換されているC3
−C12アルキレンを、それぞれ意味する場合の環式ラクタムを製造するために
、下式(II)
HR1N−A−CN (II)
で表され、かつ式中のR1、Aが上述した意味を有する場合のω−アミノカルボ
ニトリルを、触媒の存在下に転化させる方法であって、これが
(a)上記ニトリル(II)をオリゴマー混合物に転化する工程、
(b)触媒K1を添加し、このK1含有オリゴマー混合物を過熱水蒸気で処理
する工程を含有することを特徴とする方法を提供する。
本発明の目的からして、ここで使用される「アルキル」なる用語は、直鎖及び
分岐アルキルであって、好ましくはC1−C12、ことにC1−C6アルキルを意味
し、具体的には、例えばメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル
、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペ
ンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシルを
意味する。
環式アルキルは、好ましくはC3−C8シクロアルキル、例えばシクロプロピル
、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオ
クチル、更にはシクロペンチルメチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシル
メチル、シクロヘキシルエチルを意味する。
アリールは、フェニル、トリル、ナフチルであるのが好ましい。
6−アミノカプロニトリルを式(II)のω−アミノカルボニトリルとして使
用する場合には、工程(a)で形成されるオリゴマーは、例えば下式で表される
化合物を含有する。
ただし、mは0から20の全数、
xはCN、COOR、CONH2又はCOOH、
RはC1−C5アルキルを意味する。
或いは、オリゴマーは、更に下式
(カプロラクタムイミノペンチル)
で表される化合物を含有する。
オリゴマー混合物は、更に6−アミノカプロニトリル及び/又はカプロラクタ
ムの他の前駆物質、例えば6−アミノカプロン酸、エステル、アミドを含有して
いてもよい。
本発明による環式ラクタム(I)の新規製造方法は、分解自体、バッチ式もし
くはセミバッチ式で行うこともできるが、連続的に行うのが好ましい。適当な反
応器は、当業者に周知であるが、一般的に、管状反応器、加熱式撹拌反応冊が使
用される。第二工程(b)用には、過熱水蒸気給送用装置、場合により更に蒸留
塔が付設される。この反応に適する反応装置は、例えば「ウルマンス、エンツィ
クロペディー、デル、テヒニッシェン、ヘミー」第3版、1巻、743頁以降に
記載されている。高沸点環式ラクタムの製造用に、蒸留を使用する場合、塔頂に
おける縮合を回避するため、熱安定性カラムヘッドを使用するのが好ましい。必
要に応じて、工程(a)及び/又は(b)及び/又は、その後の水分除去は、又
別個の反応器において行うこともできる。
工程(a)
本発明方法の第一の実施態様は、ニトリル(II)を水中において液相でオリ
ゴマー混合物に転化する処理を包含する。このための温度は、100から350
℃、ことに120から250℃、時間は約1から48時間、好ましくは約2から
24時間である。
水のω−アミノカルボニトリルに対するモル比は、一般的に約0.01:1、
ことに約0.5から10:1の範囲である。
この実施態様において、式(II)のω−アミノカルボニトリルは、溶媒では
なく水中で使用されるのが有利である。これにより従来方法におけるω−アミノ
カルボン酸エステル形成の問題が回避される。しかしながら、必要に応じて、水
及び不活性溶媒を含有する混合溶媒を使用することもできる。これに使用される
適当な溶媒としては、石油エーテルのような脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンのような芳香族炭化水素、ピロリドンのようなラクタム、N−メチ
ルピロリドン、N−メチルカプロラクタム、N−エチルカプロラクタム、アルキ
ル置換ラクタム、更にはカルボン酸エステル、ことに炭素原子数1から8のカル
ボン酸のエステルが挙げられる。ω−アミノカルボニトリルは、反応関与体とし
ても溶媒としても使用される。
工程(a)の第一実施態様において、ニトリル(II)のオリゴマー混合物へ
の転化において触媒K1が存在する。オリゴマーの形成及び分解に対して共に作
用する触媒K1については後述する。一般的に、触媒K1が工程(a)で使用さ
れる場合には工程(b)であらためてこれを添加する必要はない。
本発明第一実施態様の工程(a)において得られるオリゴマー混合物は、更に
処理することなく、そのまま工程(b)で使用される。オリゴマー化の過程で放
出されるアンモニアは、残余構成分の反応の間に分離除去され得る。
本発明第二実施態様において、オリゴマー混合物は、本願明細書に合併される
べき米国特許2245129号明細書に記載された方法で製造され得る。これに
記載されている生成オリゴマーの重合方法に関する詳述は省略する。これらオリ
ゴマーは、本発明方法の第二工程(b)における分解に使用される。
本発明工程(a)の第三の実施態様において、ニトリル(II)は、水の不存
在下、不活性溶媒中において、オリゴマー混合物に添加される。この場合、反応
温度は一般的に約100から250℃の範囲、ことに120から230℃の範囲
になされる。反応時間は、一般的に約1から80時間、ことに2から60時間の
範囲が好ましい。
本発明方法の公知(a)の有利な第三実施態様において、ニトリル(II)の
オリゴマー混合物への転化は、触媒K2の存在下に行われる。この触媒K2は、
工程(b)で使用される触媒K1と一般的に相違する。適当な触媒K2について
は後述する。反応が終了すると、この触媒K2は、生成オリゴマー混合物から分
離される。これは、慣用の方法、例えば析出沈殿、濾過又は遠心分離により不均
一系触媒用として行われる。この分離を行うための適当な方法は、上述したウル
マンのエンツィクロペディー、デル、テヒニッシェン、ヘミー、第3版、1巻、
470頁以降に記載されている。
本発明第一工程(a)の第四実施態様においては、オリゴマー混合物は、In
org.Chem.8(1996)89−105頁におけるS.I.ムラハシの
報文に記載されているような低原子価ルテニウム錯体を使用して、あるいはこの
分野の技術者に周知のように慣用の態様による銅触媒によって形成され得る。
オリゴマー混合物の工程(b)における更に他の処理前に、添加された不活性
溶媒及び/又は未転化ニトリル(II)及び/又は更に他の揮発性副生成物を同
様に混合物から除去するのが一般的である。この分離、除去は、例えば蒸留、こ
とに約1から100ミリバールのような減圧下、あらかじめ選定された反応温度
範囲内の温度で、例えば工程(b)用に必要な蒸留カラムにより行われ得る。
本発明工程(a)の第二実施態様において、オリゴマー混合物を製造するのに
適する不活性溶媒は、本発明方法の第一実施態様に関連して上述したような不活
性溶媒である。
触媒K2及び/又は更に他の揮発性分を分離、除去した後、オリゴマー混合物
は、本発明第一実施態様により得られたオリゴマー混合物と同様にして、第二工
程(b)における分離に附される。
工程(b)
本発明方法において、式(I)の環式ラクタムは、触媒K1の存在下、オリゴ
マー混合物を、過熱水蒸気で処理し、分離し、必要であれば、更にオリゴマー混
合物の分別により得られる。触媒K1は、この目的のため、第一工程(a)にお
いてすでに添加されていない場合にはオリゴマー混合物に新たに添加される。過
熱水蒸気は、一般的に、オリゴマー混合物と共に反応器中に導入される。この導
入は、例えば、オリゴマー混合物液面下方の浸積管を経て行われ得る。反応混合
物の温度は約200から350℃、ことに約220から300℃の範囲内であり
、過熱水蒸気の温度は約240から320℃、ことに約260から300℃の範
囲である。
高沸点ラクタムの場合、固体生成物の堆積を回避するため、カラムヘッドを前
述のように熱安定型に形成することができる。
水蒸気スループットは、毎時、バッチ/l当たり200から800g、ことに
400から600gの範囲になされる。
生成物は式(I)のラクタムの水性留分混合物を含有するが、このラクタム液
面は、反応の継続ないし変動の増大と共に低下する。分離の終了は、塔頂におけ
る留分の温度低下から検知可能であるが、5重量%、ことに10重量%を超える
ラクタム分含有留分の生成物のみを使用するのが、その後の水分除去に好ましい
。工程(b)における分留塔底生成物のみを新たな分解のために使用するのが好
ましい。
工程(b)に次いで、依然存在する水及び低沸点分が、ラクタム留分から分離
除去され得る。ラクタム留分からの水分除去は、この分野の技術者に周知の態様
で行われる。例えば大気圧ないし準大気圧下における蒸留などである。低沸点分
の除去により単量体形成ブロック、例えば6−アミノカプロニトリル又は6−ア
ミノカプロン酸エステルとして使用するに適する物質がもたらされる場合には、
これらはオリゴマー化のために工程(b)に循環的に返送され得る。
本発明方法は、N−置換されていない環式ラクタムを製造するのに有利に使用
され得る。この場合、式(I)及び(II)中のR1は水素である。本発明方法
は、又式(I)においてアルキレンが置換されていない場合の環式ラクタムを製
造するのに適する。この場合、式(I)、(II)において、Aは非置換C3−
C12アルキレンである。
AはことにC3−、C5−、又はC11−アルキレンを意味するのがことに好まし
い。式(I)の対応する環式ラクタムは、γ−ブチロラクタム、ε−カプロラク
タム及びラウロラクタムである。式(I)の環式ラクタムは、ことにε−カプロ
ラクタムであるのが好ましい。
本発明方法の好ましい実施態様において、触媒K1は均一系触媒である。この
タイプの触媒K1としては、燐化合物を含有するものがことに好ましい。適当な
触媒としては、例えばオリゴマーアミドの分解用触媒としても使用され得る。米
国特許4568736号明細書に記載されているようなポリアミド製造触媒が挙
げられる。これには、例えば燐酸、ジ燐酸、メタ燐酸、ポリ燐酸が含まれる。更
に適当なこの種の触媒は、亜燐酸の塩、エステル、例えばトリメチルホスファイ
ト、トリエチルホスファイトのようなトリアルキルホスファイト、トリフェニル
ホスファイトのようなトリアリールホスファイトである。更に適当な触媒K1は
、ホスホン酸、燐−炭素結合を有するその有機誘導体、例えばアルキルホスホナ
ート、アリールホスホナートである。更に適当な触媒K1は、亜ホスホン酸のエ
ステル、塩、ホスホナート、ホスホン酸有機誘導体のエステル塩である。更に適
当な触媒K1は、亜ホスホン酸のエステル、塩、ホスフィン酸塩である。上述の
各触媒K1は、単独でも、混合物としても使用され得る。
本発明方法の好ましい実施態様において、触媒K1として、オルト燐酸又はポ
リ燐酸が使用される。
触媒K2は不均一系触媒であるのが好ましい。使用され得る不均一系触媒K2
の例としては、元素周期表第2、3又は4主族元素の酸性、塩基性又は両性酸化
物が挙げられる。例えば酸化マグネシウム、酸化硼素、酸化アルミニウム、酸化
錫、あるいは二酸化珪素、例えば発煙シリカ、シリカゲル、珪藻土、石英、又は
これらの組み合わせ、更には周期表第2、3、4、5又は6遷移金属の酸化物、
例えば酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化マンガン、ことに酸化チタン(無定形
、アナスターゼ、ルチル)又はこれらの組み合わせなどである。又、ランタニド
、アクチニドの酸化物、例えば酸化セリウム、酸化トリウム、酸化プラセドミウ
ム、酸化サマリウム、季土類混合酸化物又はこれと上述各酸化物との混合物も使
用可能である。更に他の触媒K2は、例えば酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化
鉄、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化タングステン又はこれらの混合物を含有
し得る。上述酸化物相互の混合物も使用可能である。同様にして若干のスルフィ
ド、セレニドテルルリド、例えば亜鉛テルルリド、錫セレニド、モリブデンスル
フィド、タングステンスルフィド、ニッケル、亜鉛及びクロムのスルフィドも使
用可能である。
上述各化合物は、周期表第1及び7主族元素の化合物でドーピングされ、ある
いはこれらを含有することも可能である。
更に、ゼオライト、ホスファート、ヘテロポリ酸、又酸性、アルカリ性イオン
これら各触媒は、50重量%までの銅、錫、亜鉛、マンガン、鉄、コバルト、
ニッケル、ルテニウム、パリジウム、白金、銀、又はロジウムを含有していても
よい。
触媒K2は、その組成に応じて、固体触媒としても、担持触媒としても使用さ
れ得る。例えば、二酸化チタンは押出成形体としても、あるいは担体上に施され
た二酸化チタン薄層としても使用され得る。TiO2を二酸化珪素、酸化アルミ
ニウム又は二酸化ジルコニウムのような担体上に施すには、文献記載のどのよう
な方法でも利用され得る。すなわち、TiO2の薄層は、チタンイソプロポキシ
ド又はチタンブトキシドのような有機チタン化合物の加水分解により、あるいは
TiCl4又はTi含有無機化合物の加水分解により容易に担体上に施され得る
。酸化チタン含有ゾルも同様に使用され得る。
触媒K2の量は、ω−アミノカルボニトリルの量に対して、0.01から5重
量%、ことに0.1から3重量%の範囲であるのが好ましい。
以下の実施例により、本発明を更に具体的に、但し、例示的に説明する。
実施例1
15cmのガラス製非充填真空カラム、蒸気導入管及び電気温度計を具備した
、500ml容積の三頚フラスコ中において、250g(2.2モル)の6−ア
ミノカプロニトリルを、20g(1.1モル)の水に溶解させた5gのポリ燐酸
(2.6g/ml濃度、ニトリルに対して2重量%)と混合した。このフラスコ
を、800w反射灯により加熱し、カラムヘッドを常に80℃に維持し、水冷ス
ーパーコンデンサとして構成した。不澄明溶液を18時間にわたって環流加熱し
、その間に温度は133から155℃に上昇した。次いで、この給送されたバッ
チを反射灯により250℃に加熱し、5gのアミノカプロニトリルを蒸留物とし
て除去した。次いで275℃の水蒸気を、250℃において、125g/hの割
合で導入し、過熱水蒸気を、大気圧力において、油加熱コイル(長さ1500m
m、直径6mm)で任意の温度に加熱し、反応フラスコ中に導入した。270−
275℃における高温反応媒体中を流過するカプロラクタム含有水蒸気は、塔頂
において80℃で凝縮される。凝縮物は種々の留分に捕集される。まず1時間後
に、33.1濃度のカプロラクタム水溶液201gが得られる。この留分は、更
に30.4g(0.27モル)のカプロラクタムイミノペンチルニトリル(カプ
ロラクタム−(6−アミノカプロニトリル))と、少量の未転化アミノカプロニ
トリルを含有する。更に2時間後、18.7%濃度のカプロラクタム溶液315
gが取り出され、更に2時間後に、14.4%濃度のカプロラクタム溶液277
g、更に45分後には、8.7%濃度のカプロラクタム溶液94g、更に1.5
時間後には、わずかに2.7%濃度のカプロラクタム溶液211gが得られる。
このようにして、7.3時間にわたって、総計1099gの15.8%濃度溶液
(カプロラクタム分174g)が得られる。分解の終了は塔頂温度の低下により
検知され得る。21.5gの塔底生成物は、触媒とオリゴマー残渣を含有してお
り、分解のために再使用され得る。
87%の転化率からの収率は76%である。選択率は87%である。塔底生成
物の再使用はカプロラクタムに関する選択率を増大させる。
実施例2
実施例1の装置において、500gのo−オキシレン中の100gの6−アミ
ノカプロニトリルを、酸化チタンと共に、160℃において40時間加熱環流さ
せた。次いで酸化チタン懸濁液から溶液を分離し、溶媒を蒸留分離し、残渣を1
ミリバール、156から158℃において蒸留し、600gの純粋なカプロラク
トアミノペンチルニトリルを得た。塔底生成物は、75gの未転化6−アミノカ
プロニトリルと、250gの実質上分解可能の重合体を含有する。
実施例1と同様に、250gのカプロラクタムイミノペンチルニトリルを、5
gのポリ燐酸濃度(濃度2.6g/ml出発材料に対して2重量%)と混合し、
このバッチを反射灯により250℃に加熱し、275℃における水蒸気を、12
5g/hの割合において250℃で導入した。270−275℃で加熱反応媒体
中を流過するカプロラクタム含有水蒸気を、塔頂において80℃で凝縮し、留出
物を各部で捕集した。1時間後に、33.8%濃度のカプロラクタム水溶液26
0gを得た。この留分は、更に78g(0.7モル)のカプロラクタムイミノペ
ンチルニトリルと痕跡量の未転化アミノカプロニトリルを含有する。更に、1時
間後に、20.2%濃度のカプロラクタム溶液146g、更に2時間後、7.9
%濃度のカプロラクタム溶液258gが得られ、このようにして6時間にわたり
、18.8%濃度のカプロラクタム溶液(カプロラクタム分181g)が合計で
964g得られた。分解の終了は、塔頂温度により検知可能である。15.5%
の残存塔底生成物は、触媒及びオリゴマー残渣を含有し、これらは更に分解させ
るために循環使用可能である。
転化率71%からの収率は67%であり、又選択性は95%である。塔底生成
物の再使用により、カプロラクタムに関する選択性は増大する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成11年4月30日(1999.4.30)
【補正内容】
請求の範囲
1.下式(I)
で表され、かつ式中の
R1が水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールを、
Aが、非置換の、又は1,2,3,4,5又は6個の、アルキル、シクロアル
キル、アリールのうちから相互に関係なく選択される基により置換されているC3
−C12アルキレンを、それぞれ意味する場合の環式ラクタムを、下式(II)
HR1N−A−CN (II)
で表され、かつ式中のR1、Aが上述した意味を有する場合のω−アミノカルボ
ニトリルを、燐化合物を含む触媒の存在下に転化させる方法であって、
(a)上記ニトリル(II)をオリゴマー混合物に転化する工程、
(b)触媒K1を添加し、このK1含有オリゴマー混合物を過熱水蒸気で処理
する工程を有することを特徴とする環式ラクタムの製造方法。
2.上記工程(a)における上記ニトリル(II)の転化を、水の存在下に行
うことを特徴とする、請求項1の方法。
3.上記工程(a)における上記の転化を、同じく上記触媒K1の存在下に行
うことを特徴とする、請求項2の方法。
4.上記工程(a)における上記ニトリル(II)の転化を、不活性溶媒中に
おいて行うことを特徴とする、請求項1の方法。
5.上記工程(a)における上記転化を、不均一系触媒K2の存在下に行い、
この触媒が、第2、3又は4主族、第2、3、4、5又は6遷移族、ランタニ
ド、アクチニド元素の少なくとも一種類の酸化物、硫化物、セレン化物及び/又
はテルル化物、ゼオライト、燐酸塩、ヘテロポリ酸、イオン交換体及びこれらの
混合物を含有することを特徴とする、請求項4の方法。
6.上記工程(a)における転化後、更に上記オリゴマー混合物から、上記触
媒K2、及び適当な場合には、上記溶媒及び/又は未転化ニトリル及び/又は更
に他の副生成物を除去することを特徴とする、請求項4又は5の方法。
7.工程(a)における上記転化を、100から350℃、ことに120から
250℃で行うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかの方法。
8.上記工程(b)における上記オリゴマー混合物の上記処理を200から3
50℃、ことに220から300℃において行うことを特徴とする、請求項1〜
7のいずれかの方法。
9.上記過熱水蒸気を、工程(b)において上記オリゴマー混合物中に流過さ
せることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかの方法。
10.上記触媒K1が、ω−アミノカルボニトリルに対して、0.01から10
重量%、好ましくは0.1から3重量%の量で使用されることを特徴とする、請
求項1〜9のいずれかの方法。
11.上記触媒K2が、更に周期表第1及び/又は第2主族の少なくとも一種類
の化合物を含有することを特徴とする、請求項5から10のいずれかの方法。
12.上記触媒K2が、Ti,Cu,Sn,Zn,Mn,Fe,Co,Ni,R
u,Pd,Pt、Ag及びRhのうちから選ばれる、少なくとも一種類の金属を
含有することを特徴とする、請求項5から11のいずれかの方法。
13.上記触媒K2が、ω−アミノカルボニトリルに対して、0.01から5重
量%、好ましくは0.1から3重量%の量で使用されることを特徴とする、請求
項5から12のいずれかの方法。
14.上記式(I)のラクタムが、ε−カプロラクタムであることを特徴とする
、請求項1〜13のいずれかの方法。
─────────────────────────────────────────────────────
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Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.下式(I) で表され、かつ式中の R1が水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールを、 Aが、非置換の、又は1,2,3,4,5又は6個の、アルキル、シクロアル キル、アリールのうちから相互に関係なく選択される基により置換されているC3 −C12アルキレンを、それぞれ意味する場合の環式ラクタムを、下式(II) HR1N−A−CN (II) で表され、かつ式中のR1、Aが上述した意味を有する場合のω−アミノカルボ ニトリルを、触媒の存在下に転化させる方法であって、これが (a)上記ニトリル(II)をオリゴマー混合物に転化する工程、 (b)触媒K1を添加し、このK1含有オリゴマー混合物を過熱水蒸気で処理 する工程を有することを特徴とする環式ラクタムの製造方法。 2.上記工程(a)における上記ニトリル(II)の転化を、水の存在下に行 うことを特徴とする、請求項1の方法。 3.上記工程(a)における上記の転化を、同じく上記触媒K1の存在下に行 うことを特徴とする、請求項2の方法。 4.上記工程(a)における上記ニトリル(II)の転化を、不活性溶媒中に おいて行うことを特徴とする、請求項1の方法。 5.上記工程(a)における転化を、触媒K2の存在下に行うことを特徴とす る、請求項4の方法。 6.上記工程(a)における転化後、更に上記オリゴマー混合物から、上記触 媒K2、及び適当な場合には、上記溶媒及び/又は未転化ニトリル及び/又は更 に他の副生成物を除去することを特徴とする、請求項4又は5の方法。 7.工程(a)における上記転化を、100から350℃、ことに120から 250℃で行うことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかの方法。 8.上記工程(b)における上記オリゴマー混合物の上記処理を200から3 50℃、ことに220から300℃において行うことを特徴とする、請求項1〜 7のいずれかの方法。 9.上記過熱水蒸気を、工程(b)において上記オリゴマー混合物中に流過さ せることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかの方法。 10.上記過熱水蒸気の温度が、240から320℃、ことに260から300 ℃であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかの方法。 11.上記触媒K1が、均一系触媒であることを特徴とする、請求項1〜10の いずれかの方法。 12.上記触媒K1が、燐化合物を含有することを特徴とする、請求項11の方 法。 13.上記触媒K1が、オルト燐酸、ジ燐酸、メタ燐酸、ポリ燐酸、トリアルキ ル亜燐酸塩、トリアリール亜燐酸塩、ホスホン酸、アルキルホスホン酸、アリー ルホスホン酸、ホスホナート、アルキルホスホナート、アリールホスホナート、 亜ホスホン酸塩、ホスフィン酸、ホスフィン酸塩、及びこれらの混合物のうちか ら選択されることを特徴とする、請求項11又は12の方法。 14.上記触媒K1が、オルト燐酸又はポリ燐酸であることを特徴とする、請求 項13の方法。 15.上記触媒K1が、ω−アミノカルボニトリルに対して、0.01から10 重量%、好ましくは0.1から3重量%の量で使用されることを特徴とする、請 求項1〜14のいずれかの方法。 16.上記触媒K2が不均一系触媒であることを特徴とする、前記各請求項のい ずれかの方法。 17.上記触媒K2が、第2、3又は4主族、第2、3、4、5又は6遷移族、 ランタニド、アクチニド元素の、少なくとも一種類の酸化物、硫化物、セレン化 物及び/又はテルル化物、ゼオライト、燐酸塩、ヘテロポリ酸、イオン交換体、 及びこれらの混合物を含有することを特徴とする、請求項16の方法。 18.上記触媒K2が、更に周期表第1及び/又は第2主族の少なくとも一種類 の化合物を含有することを特徴とする、請求項17の方法。 19.上記触媒K2が、Ti,Cu,Sn,Zn,Mn,Fe,Co,Ni,R u,Pd,Pt、Ag及びRhのうちから選ばれる、少なくとも一種類の金属を 含有することを特徴とする、請求項17及び18のいずれかの方法。 20.上記触媒K2が、ω−アミノカルボニトリルに対して、0.01から5重 量%、好ましくは0.1から3重量%の量で使用されることを特徴とする、請求 項1〜19のいずれかの方法。 21.上記式(I)及び(II)のR1が、水素であることを特徴とする、請求 項1〜20のいずれかの方法。 22.上記式(I)及び(II)のAが、非置換C3−C12アルキレンであるこ とを特徴とする、前記各請求項のいずれかの方法。 23.上記式(I)及び(II)のAが、C3−、C5−又はC11−アルキレンで あることを特徴とする、請求項22の方法。 24.上記式(I)のラクタムが、ε−カプロラクタムであることを特徴とする 、請求項21から23のいずれかの方法。
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