JP2001525159A - アクチュエータおよび装置 - Google Patents

アクチュエータおよび装置

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アクチュエータ物質において生じる磁場誘導歪みに基づくアクチュエータ、リニアモータ、回転モータに関する。これらの歪みは、印加された磁場によるアクチュエータ物質の双晶構造の再配列向によって引き起こされる。

Description

【発明の詳細な説明】 アクチュエータおよび装置 発明の分野 本発明は、その動作が磁場によるアクチュエータ物質の双晶配向を制御する方 法に基づくアクチュエータおよび装置に関する。本目的は、これらのアクチュエ ータを使用して、形状変化、運動、および力を生じさせることである。 発明の背景 運動(および力)の制御は、機械工学上の基本的な要素の1つである。新物質 の開発に伴い、アクチュエータ物質と称される特殊な機能性物質を使用して、運 動および力を生じさせることが可能になっている。入手可能なアクチュエータ物 質の最も重要なグループは、圧電セラミックス、磁気歪み金属間化合物および形 状記憶合金である。圧電セラミックは、磁場にさらされると歪みを生じる。これ らの物質の周波数応答は速いが、歪み振幅は非常に小さく、これらの物質の有用 性を制限する。磁気歪み物質は、磁場がかかった際に歪む。特定の高い磁気歪み 金属間化合物(たとえば、Etrema Products,Inc.,Ames,IA,USA製、Terfenol -D)は、0.17%までの歪みを提供し、これは現在の圧電性物質のそれよりも 高い程度のオーダーである。この磁気歪み金属間化合物の周波数応答は、圧電性 物質のそれよりも低い。形状記憶金属は、ある温度で可塑性変形された場合、合 金特有の変態温度よりも高い温度に上げると、それらの元の変形のない状態に戻 ることができる物質である。これらの物質では、結晶構造は、機械的負荷または 温度にさらされると、マルテンサイト相に変化、またはマルテンサイト相から相 変態する。 機械的変形された形状記憶物質が、加熱後に元の形態に戻る際のプロセスは、一 方向形状記憶効果と称される。その物質を引き続いて冷却しても形状変化が回復 することはないであろう。一方向形状記憶効果は、装置の固定、締め付け、およ びプレストレスに利用される。数パーセントの歪みは完全に回復可能であり、9 00MPaよりも大きい回復応力が達成されている。2方向効果の場合には、変 形は必要ではなく、物質は、合金特有の温度まで加熱および冷却することによっ て得られる2つの形態を「記憶する」。2つの形態間の温度差は、1から2K程 度に小さくてもよい。2方向形状記憶効果を示す物質は、アクチュエータにおい て力および変位を発生さるために使用することができる。そららのアクチュエー タは、機械工学、ロボット工学、および生物医学工学に適用される。最も広く使 用されている形状記憶物質は、Ni-Ti合金および銅系合金である。この形状記憶 アクチュエータの欠点は、熱制御(特に冷却において)による応答が遅いことと 、多くの合金では1パーセントのみである効率(エネルギー転換)が低いことで ある。 物質は、形状記憶効果を発生するため、双晶下部構造(substructure)を示さな ければならない。形状記憶物質の形状変化は、外部応力のかかる領域において双 晶構造が再配向することに基づいている。双晶再配向の2次元図が図1に示され る。図1(a)は、外部応力がなく、1および2で示される均等な双晶変態相を 示す。応力がかかった場合(図1(b))、双晶境界が移動し、変態相2が変態 相1に代わって成長し、加えられた応力により良好に適応する形状を作り出す。 このように、双晶境界が移動する結果、一方の双晶変態相がもう一方に転換する 。その変態相は、加えられた応力に最も都合よく配向して成長することになる。 結局、図1(c)に示すように、マルテンサイトの単一変態相は、十分な量だけ 歪ませることにより、生成可能である。マルテンサイト相においては、変態相は 通常いくつかの結晶学的方向に配向されている。したがって、双晶構造の再配向 により物質を複雑に形状変化することができ、形状の完全な回復が得られること になる。結晶学的な分析によると、マルテンサイト相間の境界も双晶境界と同様 に振る舞う、すなわち、マルテンサイト自身の個々のプレートは、隣接したプレ ートに対して双晶であることを示している。このため、双晶境界という用語は、 一般にマルテンサイト相内の境界同士の境界、ならびにプレート内の境界同士の 境界のことをいう(この定義は後述する磁性制御された双晶境界にも関係する) 。物質によっては、加えられた応力が、双晶下部構造が優先的に加えられた応力 に従って配向するマルテンサイト相の形成を引き起こすものがある。双晶境界方 向と平行に配向された磁場は、物質において最も大きな磁場誘導歪み(magnetic field induced strain)を生成することが、最近計算された。双晶構造の再配 向は、適切な物質では数パーセント(たとえば、Ni-Ti形状記憶合金では10パ ーセント近く)の回復可能歪みに応答する。合金によっては、双晶構造の再配向 必要な応力が非常に低いものがある。図2は、選択した形状記憶合金物質の応力 -歪み曲線を示す。それらほとんどの合金において、4パーセントの歪みは20 から50MPaの応力により達成されることがわかる。1から30MPa程度の 低い応力で1パーセントの歪みが生じる。双晶変態相の再配向により1パーセン トの歪みを生成するために必要な歪みエネルギー密度は、図2の応力-歪み曲線 、歪み軸、および垂直な破線によって限定された領域である。In-Tl合金、Ni-Mn -Ga(強磁性Ni2MnGa)合金、Cu-Zn-Sn合金およびCu-Zn合金の歪みエネルギー密 度は、それぞれ104、8.5×104、1.1×105、および2.3×105J /m3である。 以下において、磁気異方性エネルギーが、本発明において重要な役割を果たすた め、紹介される。強磁性結晶体磁気結晶的異方性エネ ルギーは、磁化容易方向と称される、特定の限定された結晶軸に沿って磁化を配 向するエネルギーである。図3は、六方晶系構造を有する単結晶コバルトの磁化 曲線を示す。この磁化容易方向は、単位セルの平行軸である。図3に示されるよ うに、この方向においては、低磁場値で飽和に達する。基底面における試料の飽 和はさらに困難である。8kGよりも大きな磁場が飽和に必要である。基底面方 向は、磁化困難方向と呼ばれる。それらの異なった方向における磁化プロセスに 対応する磁気異方性エネルギー密度は、それらの方向の磁化曲線の間の領域であ る。コバルトでは、困難方向において試料を飽和させるのに必要なエネルギ一密 度は、約5×105J/m3(図3の飽和曲線間の領域)である。難磁化性の鉄系 およびコバルト系合金の異方性エネルギー密度は、105から最大107J/m3 の範囲である。108J/m3に近い最も高い異方性エネルギー密度(K1値)は 、低温で4fメタルにある。Co5Nd、Fe14Nd2B、およびSm2Co17等の金属間化合物 では、室温での異方性エネルギー密度は、それぞれ1.5×107、5×107お よび3.2×106J/m3である。 外部磁場適用下における双晶構造の再配向は、物質における形状変化、運動、お よび力を生成する方法として近年示唆された。図4は、磁場がかけられることに よる双晶構造の再配向の原理の二次元図を示す。強磁性結晶物質においては、外 部磁場が存在しない場合、磁化ベクトルは磁化容易方向に沿っている。この状態 は、2つの双晶変態相について図4(a)に示されている。磁化容易方向は各々 の変態相の単位セルの側面に平行である。なお、容易方向は単位セルの側面と必 ずしも平行である必要はなく、その物質の特性的なその他の何れの結晶学的な方 向であってもよい。外部磁場が強磁性結晶物質にかかった場合、磁化ベクトルは 単位セルの容易方向から外部磁場の方向に回転する傾向がある。図3において六 方晶系コバル トとして示されたように、この図においてUkと示される磁気結晶的異方性エネ ルギーが高ければ、磁化を容易方向からの回転に必要な磁場の強さもまた高くな る。双晶変態相を回転させるエネルギー(すなわち、双晶境界の運動エネルギー )が磁気結晶的異方性エネルギーUkと比較して十分に低い場合には、双晶変態 相は外部磁場によって回転され、単位セルの元の容易方向に磁化が残留する。図 4bは、1つの変態相の単位セルがどのように外部磁場によって別の方向に回転 するかを示す(磁化は、例示のためこの図においては、外部磁場の方向と平行に 転回すると仮定される)。結果的に、図5に示すように、磁場に適合して配向し ている双晶は、もう一方の双晶に代わって成長する。図5(a)は、均等な双晶 変態相が存在する場合の磁場が存在していない初期の状態を表す。図5(b)は 、磁化容易方向が外部磁場の方向とは異なる単位セルが、どのように磁場方向に 沿って回転されるかを示す。この結果、前記適合するよう配向した双晶変態相が 成長し、もう一方の変態相が減少する。最終的には、図5(c)に示すように、 双晶変態相の一方だけが残ることになる。 双晶変態相の再配向の磁場制御により、適切な物質では数パーセントの回復可能 歪みが発生することが期待される(形状記憶合金における応力により引き起こさ れる回復可能歪みと類似するように)。特定の磁気誘導応力に達するためには、 物質の磁気結晶的異方性エネルギーUkがこの応力を達成するため双晶変態相を 再配向するのに必要なエネルギーよりも大きい必要がある。後者のエネルギー、 すなわち双晶構造の再配向のためのエネルギーとして定義されかつEtwで示され るエネルギーには、物質の形状変化に関係した歪みおよび消失エネルギー項(te rm)も含む。双晶境界の速度は、多くの物質において非常に高速であり、音速の ごくわずかである。これは、磁場によって引き起こされるストロークがこのよう な物質におい て非常に高速であることを意味する。磁場が引き起こす歪みは、非化学量的Ni2M nGa合金において実証された。 発明の概要 本発明は、運動および力を生じさせる特定の磁気駆動アクチュエータおよび装置 、および能動素子の形状変化を監視する上記装置に関する。本アクチュエータの 動作は、運動を引き起こすアクチュエータの能動素子の物質の双晶構造の、磁場 制御された再配向に基づく。この種のアクチュエータは、数パーセント(形状記 憶合金と同程度の大きさ)の歪みを発生させることができる。こららのアクチュ エータの磁性制御により、形状記憶合金に比して応答速度は非常に速く、より正 確な制御性および効率を備えたものとなる。この新たな磁気駆動アクチュエータ は、機械工学において大きな可能性を発揮することになる。それらは多くの用途 において、水圧、空圧および電磁装置にとって代わることになる。これらのアク チュエータの採用により、従来技術を使用するのに比較して、簡単、軽量、かつ より信頼性のある構造がもたらされる。双晶再配向は三次元で生じるため、磁気 制御下で複雑な形状変化を生成することができる。本発明の適用可能性は、遠隔 地にあるアクチュエータの電源を制御および供給することが可能であるため、拡 大される。制御された運動または所望の形状変化(たとえば、曲げ、剪断、捻れ 、挟む、締め付け、流体移送(pumping))を行う機械全体は、小さくかつ適切 な形状を有し、前もって配向された一個の物質であってもよい。多くの物質では 双晶サイズが小さいため、本発明は、マイクロおよびナノテクノロジーにおいて も非常に高い可能性を有することが期待される。リニアおよび回転モータ、ポン プ、バルブ、カプラ、バイブレータ、および他の多くの機器もまた、本発明に関 係する。逆作用(inverse effect)において、磁場は、本発明に従って作成され た能動素子が変形したときに、変更される。これは、たとえば、位置決定装置、 ジョイスティック、キーボード、応力センサ、および電力発生器において、能動 素子の形状の状態を監視するために使用することができる。 図面の簡単な説明 図1は、マルテンサイト物質における形状変化の概略的な(二次元)描写を示す 、すなわち、 図1(a)は、通常の開始状態を示す。応力のかかっていない物質は、均等な双 晶変態相1および2からなる。2つの変態相間の破線(鏡面)は、双晶境界と称 される。 図1(b)は、外部応力界(field)(τ1)が物質に作用するステップを示す。 加えられた応力に適合して配向している双晶変態相2が成長し、変態相1が収縮 し、その結果物質が非常に小さく歪んで形状変化し、 図1(c)は、十分な量歪んだ後の最終的な状態、すなわち、両方の変態相が1 つの変態相2に凝縮したことを示す。 図2は、双晶構造の再配向中の、単結晶合金であるIn-Tl、Cu-Zn-Sn、およびNi- Mn-Gaホイスラー合金(Ni2MnGa)、および多結晶Cu-Zn形状記憶合金の応力―歪み (引張)曲線を示す。 図3は、単結晶コバルトの磁化曲線を示す。 図4は、本発明の原理、すなわち外部磁場による双晶変態相の回転を示し、 図4(a)は、外部磁場の存在しない状態を示す。磁化Mは2つの異なる双晶変 態相に属する単位セルにおける磁化容易方向に整列している。この描写において 、磁化容易方向は単位セルの側面と平行であると仮定されており、 図4(b)は、磁場Hをかけたことによる双晶変態相の回転を示す。磁場はHと 平行な上部双晶変態相の単位セルの磁化と整列する傾 向がある。磁気結晶的異方性エネルギーが高く、双晶境界運動のエネルギーが十 分に低い場合、双晶変態相は磁場の方向と平行に回転し、磁化は、単位セルの磁 化容易方向に残留し、またあるいは、双晶境界と平行でもある。 図5は、物質の形状変化およびアクチュエータの運動および力を生じさせる双晶 物質の磁場誘導形状変化の原理を示し、 図5(a)は、外部磁場の存在しない開始状態を示す。物質は、均等な2つの双 晶変態相からなる。磁化は、各変態相(磁化ベクトルの一部分のみが示される) における単位セルの側面と平行して整列する。 図5(b)は、外部磁場H1が物質に作用するステップを示す。磁場の方向に適 合して配向されている双晶変態相が成長し、もう一方の変態相が収縮し、結果と して非常に小さな歪みおよび物質の形状変化が生じる。 図5(c)は、磁場による双晶構造の完全な再配向後の最終的な状態を示す。他 方の双晶変態相は消滅し、一方の変態相のみが存在している。 図6aは、双晶平面における転位を示し、図6(b)は、転位が距離x移動し、 容積Vが配向G1から配向G2に変態され、それにより、磁化がM1からM2に変化 した状態を示す。 図6c、dおよびeは、双晶転位の磁場誘導運動により駆動されるアクチュエー タ素子の物質の一部における磁場誘導剪断応力を概略的に示す。 図6cは、2つの双晶変態相が存在する開始状態を示す。図6dは、磁場が3つ の双晶転位を左から右に駆動するステップを示す。双晶転位のバーガーベクトル (burgers vector)はbで示される。図6eは、転位が図面に示される物質の部 分から移動した後の最終的な状態を示す。転位の磁場誘導運動は、物質における 剪断応力を発 達させている。 図7aは、周波数応答測定で使用された機器を示し、A試料、B交流コイル、C 直流磁石、Cレーザビームである。 図7bは、周波数の関数としての振動振幅を示す。 図8aおよびbは、コイルによって誘導された磁場において捻り変形を示すアク チュエータ素子を示す。 図9は、磁場(a)なしで、かつ磁場(b)において冷却中のNi−Ga-Mn試料 の相対歪みを示す。 図10aは、非化学量的Ni2MnGa物質における磁場の関数としての磁場誘導歪み を示す。磁場の方向は、測定中に歪みが測定された方向からそれに平行な方向に 回転した。 図10bは、オーステナイト柱状結晶に垂直な平面におけるX線回折においてC u放射線で測定した(400)オーステナイト屈折(relection)の柱状図であ る。 図11は、回転軸の関数としての回転する磁場における磁場誘導歪みを示す。 図12は、磁場の異なる方向における室温でのFe-26,5Pdにおける磁場の関数 としての磁場誘導歪みを示す。負荷は、(a)300N、(b)500N、およ び(c)800Nであった。 図13は、方向および絶対値を変更することかできるアクチュエータ構成を示し 、(1)円筒形アクチュエータ素子、(2)試料の軸の(os)方向における歪み を測定する歪み計、(3)芯、(4)電磁石コイル、(5)試料軸の方向に磁場 を生じさせるFe-Nd-B永久磁石、(6)磁束通路。力Fは、素子の軸方向におい てアクチュエータ素子に負荷をかける。 図14は、歪み測定の方向における負荷静的バイアス磁場H1に垂直な磁場H2の 関数としての磁場誘導歪みを示す。超弾性圧縮歪みは0.46%である。 図15は、アクチュエータ素子の線形歪み(伸張または収縮)の負荷方向に関す るバイアス磁場の配向、および磁場誘導歪みを誘導する磁場の選択された配向を 示す。力Fは、正または負であり得る。 図16は、アクチュエータ素子のねじる(ねじり)形状変化についての負荷方向 方向に関するバイアス磁場の配向、および磁場誘導歪みを誘導する磁場の選択さ れた配向を示す。 図17は、アクチュエータ素子の湾曲した形状変化についての負荷方向方向に関 するバイアス磁場の配向、および磁場誘導歪みを誘導する磁場の選択された配向 を示す。 図18a、b、およびcは、アクチュエータ構成の例を示し、(1)アクチュエ ータ素子、(2)試料の最も長い寸法の方向に対して角度θをなす磁場を生成す るバイアス磁石、(3)試料の最も長い寸法の方向に磁場を生じさせる電磁石、 (4)磁束通路。 図19は、回転する磁場を誘導することができる磁場発生源(コイル)のセット を示す。図20は、かけられた磁場においてその形状を変化させる本体を示す。 磁場が回転すると、その形状(楕円の長軸)も回転する。 図21は、電気中継(electric relay)動作を実証するのにも使用される、基本 的なアクチュエータを示し、 Aはアクチュエータ素子(磁場誘導歪みを発生する)、Bはマイクロメータの可 動部であり、Cはマイクロメータであり、Dはアクチュエータ(ばね)のエンド プレートであり、Eはアクチュエータの本体であり、Fは絶縁体であり、Gは電 気接点を示す。他のすべての部分は、電気伝導体である。 図22は、流体調節器を示し、AおよびBの両方はアクチュエータ素子であって もよい。図23は、調節器および調節器を駆動するアクチュエータの例を示す。 図24は、流体調節器を示す。AおよびBの両方はアクチュエータ素子であって もよい。図25は、駆動磁場が流動溝の外側にある流体調節器を示し、Aはかけ られた磁場において形状が変化する本体であり、Bは流動溝であり、Cは磁場発 生源(コイル)であり、Dは本体Aのスペーサである。 図26は、フラップ調節器を示す。 図27は、ピストン型ポンブを示す。 図28は、MSM箔の形状変化に基づくポンプを示す。 図29は、受動ポンプを示す。 図30は、箔の起伏が流体を転送するポンプを示す。 図31は、カプラを示す。Aは、かけられた磁場において、バーBに対して収縮 するか、またはそれから外向きに膨張するスリーブ/管である。あるいは、軸は 磁場において伸長または収縮することができる。 図32(a)は、バーBが、かけられた磁場において該バーに押しつけるアクチ ュエータ素子Aによって連結されたカプラを示す。 図32(b)は、バーAが、電磁石Aのかけられた磁場において寸法が増大する MSM物質から形成されたカプラを示す。 図33は、結合が、2つの機械素子BとCとの間に設置されるリングまたはスリ ーブAの磁場誘導形状変化に基づくカプラを示す。 図34は、機械素子内にあるアクチュエータ素子Aが磁場で膨張するカプラを示 す。 図35は、ディスクBが2つ以上のアクチュエータ素子Aによって両側から、ま たは他方の側が支持されている、またはディスクが十分に剛性である場合には、 片側のみからプレスされるカプラを示す。 図36は、その動作が、電磁石Aによって誘導されるかけられた磁場においてM SM物質から形成されるディスクBの厚さの変化に基 づくカプラを示す。ディスクは電磁石に対してプレスされる。 図37は、アクチュエータがディスクの軸の方向にプレスされるときに、2つの 同軸に配置されたディスクが互いに結合するカプラを示す。 図38は、ディスクの1つに適切に配置された2つ以上のアクチュエータが一方 のディスクに対してプレスされる、カプラを示す。 図39は、リニアモータの原理を示し、Aは主アクチュエータであり、Bは軸方 向アクチュエータであり、Cはクランプ/カプラであり、Dはガイドバーである 。 図40は、ガイドバーに沿って移動するリニアモータを示し、Aは主アクチュエ ータのアクチュエータ素子であり、BはAを駆動する電磁石であり、CはE上に 把持/連結される軸方向アクチュエータ素子であり、DはCを駆動する電磁石で あり、Eはそれに沿ってリニアモータが移動するガイドである。 図41は、回転モータの原理を示し、Aはかけられた磁場におけるねじりにより 変形される主アクチュエータのアクチュエータ素子であり、BはAを駆動する電 磁石であり、Cはかけられた磁場において半径方向に膨張するアクチュエータ素 子であり、DはCを駆動する電磁石である。 図42は、モータの原理を示し、Aは、コイルBによって誘導された磁場がかけ られるとき、ねじり変形(ねじり)を発達させるアクチュエータ素子であり、C はクランプ/カプラであり、Dは中でモータが回転する管である。モータは、ア クチュエータ素子が別の方向に巻かれたさらなるコイルによって誘導される磁場 においても伸張/収縮する場合、管で直線運動を生成することもできる。 図43は、図42に示したのと同様のモータの原理を示すが、但しモータはバー Dを中心として回転する。 図44は、ケービングするための振動器を示し、AはMSM素子で あり、Bはブレードであり、Cはコイルであり、Dは電源である。 図45は、力センサの例を示し、Aは弾性MSM素子であり、Bはピックアップ コイルであり、Cは可動センサヘッドであり、Dは測定機器である。 図46aは、磁場誘導剪断応力を測定するのに使用される装置を示す。図46b は、プレストレスの方向および試料にかけられた適用された磁場の方向を示す。 図46cは、剪断を示す。 発明の詳細な説明 本発明は、磁場を適用した双晶構造の再配向に基づき、運動およひ力を発生さ せるアクチュエータおよび装置に関する。また、反対に作用する装置、すなわち 、物質の変形により物質の双晶構造が変化した時、磁場を変化させる装置に関す る。 双晶は、磁場に対し好適な配向に成長し、他は収縮して、アクチュエータのア クチュエータ素子を形成するためのアクチュエータ物質の形状を変化させる。磁 場による双晶変態相の再配置は、双晶転位の磁場誘導運動に基づいている。磁場 による双晶転位に課された力は、以下に由来する。 レッジを有する一貫した双晶境界を考える(図6a)。レッジは、一回の双晶 転位によりこの境界上に形成されたものである。各側の粒子は、G1およびG2 と表されている。対応する磁化ベクトルはそれぞれ、M1、M2である。Hは外部 の磁場を表す。転位は、位置Aから位置Bまで距離xを移動することとした(図 6b)。この系により得られる仕事量は、単位線長さ当たりの転位にかかる力F に転位の際移動した面積Aを積算したものである。すなわち、 ΔW=FA=FxL (1) であり、式中Lは、双晶転位の線長さを表す。仕事量は、系の関連 するエネルギー差ΔEよりも大きくなくてはならない。双晶転位の運動により、 容量VはG1配向からG2配向へと変化し、したがってΔEは、磁気エネルギー 密度G1およびG2の差にVを積算した値に等しくなる。 ΔE=(V/2)μ0(M2−M1)H=(dxL/2)μ0(ΔM)H (2 ) 式中、dは双晶平面間の間隔、μ0は真空の浸透性を表し、ΔM=M2−M1であ る。転位にかかる力は、等式(1)、(2)を平均化することにより求められる 。 F=(d/2)μ0(ΔM)H (3) 適用においては、アクチュエータ物質は、剪断応力τを生じる機械的(内部お よび/または外部)負荷に抗するように作用しなくてはならない。FがPeach-Ko chler force FPK=τb(式中bは、双晶転位のバーガーベクトル)より大きい 時、磁場は変形を制御する。したがって磁場により保持されることが可能である 機械的剪断応力の最大値τmaxは、 τmax=(d/2b)μ0(ΔM)H=(μ0/2s)(ΔM)H ( 4) となり、式中s=b/dはねじり剪断である。 例えば、正方晶格子のc軸に沿った双晶平面(101)および配向(10−1 )の容易磁化の場合、最大応力は、 τmax tetr=(μ0θ2MnH)/((θ2−1)(θ2+1)1/2) =(μ0MnH)/((2・21/2(θ−1)) (5) であり、式中θは正方晶性、nは双晶配向を有する単位ベクトルを表す。推定は 、θ−1<<1である時妥当する。 以上に示したように、磁場は剪断応力を誘導し、剪断応力は双晶変態相におい て剪断歪みを引き起こす。異なる双晶変態相間の比率 は、双晶転位の磁気駆動された運動により変化し、比率の変化がアクチュエータ 素子の形状変化をもたらす。図6cから6eは、二つの双晶変態相からなる観念 上のアクチュエータ素子の一部における磁場誘導形状変化を概略的に示している 。図6cに示すアクチュエータ素子の一部に磁場が加えられると、双晶転位は図 6d中を左から右へと移動し、一方の双晶変態相の比率を増加させて他方を減少 させる。最終的には、図6eに示すように、このプロセスの後ただ1つの双晶変 態相のみしか存在しないようにしてもよい。双晶転位の磁場誘導運動により、図 6eに示すように格子は剪断されてしまっている。それゆえ磁場は、一部が図6 および6eに示されているアクチュエータ素子中に剪断歪みを誘導する。磁場は 、双晶境界方位に平行に配向されるか、または双晶変態相の容易軸の方位または 物質中に所望の剪断歪みを誘導する他の方位に配向される。剪断歪みは、基本的 な磁場誘導形状変化であり、本発明に係わるすべての磁場誘導形状変化中に局所 的に存在する。 双晶変態相間の比率変化は、双晶変態相の転向または再配向とも呼ばれる。比 率変化は、物質の他の考え得る相の変形または不適当な配向を有する他の双晶変 態相の変形がもたらす内部負荷に抗して作用し、あるいはアクチュエータ素子の 外部負荷に抗して作用する。本発明に係わるアクチュエータ素子の物質は好適な 数の双晶変態相からなり、変態相は、アクチュエータ素子の物質に磁場が課され た時、所望の形状変化が収容され得るような配向を有する。物質の形状は、磁場 を取り除くかまたはその強度および/または方位を変化させることにより、完全 にまたは部分的に回復可能である。本発明に係わる磁場誘導歪みは、磁気形状記 憶(MSM)効果とも称され、1つの相において、例えばマルテンサイトにおい て生じることが強調される。「従来の」形状記憶効果とは異なり、オーステナイ ト、マルテンサイト間の相変化は本発明においては必要ではない 。MSM効果が生じる物質は、MSM物質と呼ばれる。アクチュエータ素子と呼 ばれるのは、異なる双晶およびマルテンサイト変態相間の比率変化に基づき磁場 によりその形状を変化させるMSM物質からなるエレメントである。MSMアク チュエータは、アクチュエータ素子の磁場誘導形状変化に基づき運動と力とを生 じる装置である。能動素子は、アクチュエータ素子を意味する総称であり、また 、反MSM効果に基づき素子が変形される時磁場変化を誘導するために用いられ るMSM物質からなる素子をも意味する。 アクチュエータを動作可能にするには、アクチュエータ素子の物質(以下、ア クチュエータ物質とも称する)の磁気結晶的異方性エネルギーUKは、アクチュ エータ物質における双晶構造ETWの再配向のエネルギーと、アクチュエータの負 荷に抗する仕事量を含むアクチュエータの仕事量との合計よりも大きくなくては ならない。仕事項(work term)は、正でも負でもよい。仕事量が負であれば、外 部応力が双晶構造の再配向を補助し、必要な磁場エネルギーを減少させることが できる。アクチュエータを制御する磁場エネルギーは、ETWとアクチュエータの 仕事量との合計よりも大きくなくてはならない。UKが高いほど、それだけ大き な磁場エネルギーがアクチュエータの機械的仕事量に変換され、それゆえよりお おきな力が得られる。 アクチュエータ素子のマルテンサイト物質における磁場誘導剪断歪みはまた、 磁場において異なる双晶変態相間の比率を変化させることによっても生じられ得 る。比率変化は、磁場に関して好適な方位にあるマルテンサイトプレートの成長 の配向と、他の変態相の収縮とに基づいている。ある結晶依存方位にあるマルテ ンサイトプレートは、マルテンサイト変態相と呼ばれる。マルテンサイトプレー トは、一または二以上の変態相を含む。物質の磁気結晶的異方性エネルギーは高 くなくてはならない。高い異方性は、マルテンサイト プレートが磁場によりある一定の方位に成長することを可能にする。磁場が取り 除かれた時またはその方位が変化した時、異なるマルテンサイト変態相間の比率 は変化し、アクチュエータ素子の形状を変化させる。アクチュエータ素子におけ る磁場誘導剪断歪みは、異なるマルテンサイト変態相間の比率変化に基づき、マ ルテンサイトプレート中の双晶変態相間の比率変化にも基づいている。このため 、以下の議論においては、アクチュエータ素子の形状変化に関し双晶変態相と双 晶構造とはしばしばマルテンサイト変態相およびマルテンサイト構造をも意味す る。 磁場誘導剪断歪みは、異なる温度下(室温を含む)で測定され、例えば非化学 量のNi2MnGa合金を用いた。X線解析を室温におけるマルテンサイトの開 始温度以下かつ室温以下の温度で実施した結果、ある解析ピークの強度における 磁場誘導変化が観察され、それによって、磁場において異なる双晶変態相間の比 率が変化するとアクチュエータ素子を形成するMSM物質の形状変化か引き起こ されることが確認された。 双晶構造の再方向付けに基づく磁場誘導形状変化の周波数応答は高いが、それ は双晶境界の早い運動(音速)のためである。したがって周波数応答は、機構そ のものではなく他の要因、例えば渦電流損失によって制限される。組成がNi− 28.5Mn−25.5Gaである非化学量的Ni2MnGa試料−の周波数応 答が測定された。長さ12mmの試料を図7に示す試料ホルダーに設置した。オ ーステナイト試料を織ると、試料の最長寸法は方向(400)と平行であった。 マルテンサイト試料について−20(Cにて周波数測定を行った。試料の最長寸 法と平行に7.50eの磁場を誘導した交流コイルは、試料に線状剪断を引き起 こした。系は、測定中、静電バイアス磁場を生じる電磁石の磁場内に設置された 。異なる周波数毎に交流コイルの生じる剪断歪み振幅を、該バイアス磁場の関数 と して測定した。得られた曲線は、バイアス磁場の関数として測定された剪断歪み の導関数であり、剪断歪みはバイアス磁場の不在下、個別に測定されたものであ る。図7bは周波数の関数として振動の振幅を示す。振幅は、レーザー振動計の 濾過周波数5kHzまでは極めて一定しているように見うけられる。周波数応答 は、5kHzより高いように見られるが、5kHzを超える振幅は、レーザー振 幅計のフィルタリングおよび試料の渦電流損失のために小さい。 本発明による新規なアクチュエータは、電気エネルギーを用いて運動、力およ び形状変化を生む新しい方法を提示する。物質の属性に基づいて運動と力とを生 じる他のいずれの方法も、これら新規なアクチュエータほどの高い剪断歪み、力 、速度および精度の組み合わせを獲得できるものはない。有望な適用例としては 、燃料噴射器類、高圧ポンプ類、能動振動制御用アクチュエータ類、能動ばね類 、バルブリフター類、バルブ制御器類、ロボット類、精密工具類、およびリニア モーター類が挙げられる。アクチュエータはまた、感知能および制御能と一体化 されることも可能である。そのような構造は適応可能構造またはインテリジェン ト構造と呼ばれ、航空宇宙、自動車、造船および土木工学、精密加工、および製 造工学において応用されている。最も広く用いられているアクチュエータは、空 圧および水圧系、電磁ドライブ、および圧電性物質や磁歪金属間化合物、形状記 憶合金などのアクチュエータ物質である。本発明による新規なアクチュエータは 、技術上および商業上の大きな可能性を呈する。それらは、モーターや他の電磁 力に基づく装置が現在そうであるように広く利用されるようになり得る。幾つか の工学分野においては新規なアクチュエータは、そのより簡潔な構造、よりよい 性能および信頼性、およびより低いコストのために従来の電気装置に取って代わ ることが予想されている。 アクチュエータ素子の物質の磁場誘導形状変化は双晶変態相にお ける剪断歪みに基づいているものの、加えられた磁場におけるアクチュエータ素 子の巨視的な形状変化は例えば、伸張、収縮、曲げ、剪断またはねじれ、または これらのあらゆる組み合わせである。これは、本発明に係わるアクチュエータお よび該アクチュエータに基づく装置の適用可能性を多数の工学および加工分野に おいて有意に拡大する。統御された運動および一定の形状変化を磁場により発揮 するアクチュエータ/機械は、適切に形作られ、予め配向された一個の物質であ ってもよい。その形状と初期双晶構造を設計することにより、アクチュエータは 、磁場の強度が反復される時複雑な形状変化を繰り返すことができる。アクチュ エータの運動の跡は、磁場の方位を変更することにより変化させられる。 本発明の方法は、アクチュエータの動作を距離を置いて制御することを可能に する。遠隔操作は例えば、プロセス制御および生体医学への適用において好適で ある。 本発明に係わるアクチュエータは、加えられた磁場における双晶構造の再配向 に基づきアクチュエータの運動と力とを生じるアクチュエータ素子と、制御(駆 動)磁場を生じる磁石(通常は一個の電磁石または異なる配向の数個の電磁石) とを備え、また任意には、アクチュエータ素子に接続する磁束通路を有するバイ アス磁石と、機械的歪み用の機械的負荷系とを備える。 特殊な適用においては、アクチュエータ素子の形状変化をもたらす双晶構造の 再配向は、物質をそのキュリー点より低温に冷却し磁気構造を整えて得られる内 部磁場によって誘導されることも可能であり、あるいは機械的応力を加えたり、 物質に電流を通じることにより再配向を誘導することもできる。 アクチュエータ素子は、外部負荷またはアクチュエータのプレストレスに無関 係にまたは抗して線形歪み、すなわち伸張または収縮を生じ、歪みの発生は、双 晶構造およびアクチュエータ素子物質の マルテンサイト変態相を磁場誘導再配向させることによる形状変化に基づいてい る。アクチュエータ素子に加えられる磁場の方位は、線形歪みの方位に平行であ るか、または磁場により誘導される所望の変形、例えば最大の変形を得ることが できる方位である。加えられる磁場の方位はまた、線形歪みの方位に垂直な軸の 周りを回転することもでき、あるいは線形歪みの方位と線形歪みに垂直な方位と の間で瞬時に転向するかまたは次第に転向することが可能であり、それには二個 または三個以上の異なる磁場発生源、たとえば電磁石や電磁石と永久磁石との組 み合わせを利用する。アクチュエータ素子は、加えられた駆動磁場において所望 の磁場誘導歪み、例えば最大歪みを得るのに好適な方位と絶対値を有する静電磁 場により歪ませることができる。 アクチュエータ素子の磁場誘導形状変化は、曲げであってもよい。アクチュエ ータ素子は、外部負荷またはアクチュエータのプレストレスに無関係にまたは抗 して曲げることができ、曲げは、アクチュエータ素子物質の双晶構造またはマル テンサイト変態相を磁場誘導再配向させることによる形状変化に基づいている。 加えられる磁場の方位は、アクチュエータ素子の中間点における接線に平行であ るか、または所望の曲げ歪み、例えば最大の歪みを得ることができる方位である 。加えられる磁場の方位は、アクチュエータ素子の中間点における接線と0〜9 0度の角度をなすこともでき、あるいは所望の形状変化が得られる方位であって もよい。磁場の強度と方位は、時間との関係において変動し、同時に動作する静 電バイアス磁石と電磁石が数個あってもよい。曲げられたアクチュエータ素子の 脚部間の角度も小さくすることができ、そのため磁場誘導形状変化は、ピンセッ トの開口に似ていることが強調される。 アクチュエータ素子の巨視的な形状変化は、剪断歪みであってもよい。剪断歪 みは、外部負荷またはアクチュエータのプレストレス に無関係な変形またはそれに抗する変形である。形状変化は、双晶構造およびア クチュエータ素子物質のマルテンサイト変態相の磁場誘導再配向に基づいている 。アクチュエータ素子に加えられる磁場の方位は、剪断歪みの方位に平行である か、または磁場により誘導される所望の変形、例えば最大の剪断歪みを得ること ができる方位である。加えられる磁場の方位はまた、剪断平面に垂直な軸の周り あるいは所望の循環的剪断歪みを得ることができるような軸の周りを回転するこ ともできる。また、磁場は、二方位間で瞬時に転向するかまたは次第に転向する ことも可能であり、それには二個または三個以上の異なる磁場発生源、たとえば 電磁石や電磁石と永久磁石との組み合わせを利用する。アクチュエータ素子は、 加えられた駆動磁場において所望の磁場誘導歪み、例えば最大歪みを得るのに好 適な方位と絶対値を有する静電磁場により歪ませることができる。 操作すべきアクチュエータ素子の形状変化は、外部負荷またはアクチュエータ のプレストレスに無関係なまたはそれに抗するねじれであってもよく、よじれと も称される。アクチュエータ素子は例えば、円形の断面を有する立体バーまたは 管である。管状の素子は、管の壁部における形状変化が剪断であるため、ねじれ を生じるうえで都合がよい。磁場は、好適な磁場発生源を用いて管の周りを循環 することができる。この磁場の方位はアクチュエータ素子物質の剪断平面と平行 である。以下にこの例についてより詳細に述べる。加えられる磁場の方位は、ア クチュエータ素子のねじれ軸と平行であってもよく、管状アクチュエータ素子の 壁部を通って半径方向に向けられていてもよく、あるいは所望のねじれ変形が得 られるような方位であってもよい。磁場は、アクチュエータ素子所望の循環的ね じれ形状変化が得られるような軸の周りを回転することもでき、あるいは所望の 形状変化が得られるような二方位間で瞬時に転向する かまたは次第に転向することもできる。アクチュエータ素子は、静電磁場により 歪ませることまたは例えばプレストレスをかけてねじれさせることができ、加え られる駆動磁場において最大のねじれ歪みを得る。 中空のバーまたは円形の管中にねじれ生じさせるには、図8aに示すようにコ イルを管中でトロイド状に巻けばよい。この時磁場は、管の回りを循環する。加 えられた磁場において剪断歪みを発達させるようなMSM物質にあっては、コイ ルが磁場を誘導すると管はねじれにより変形する。幾つかの場合では、物質中の 双晶構造は、主要な双晶境界方位がコイルの誘導した磁場と平行に揃えられるよ うに配向される。この方位に実質的に配向されたそれら双晶変態相は、管のねじ れ変形に最も有効に寄与する。ねじれ形状変化を生じるこの種のアクチュエータ 素子は、多くの適用、例えば後述する電気モーター類において利用可能である。 素子を他の機械部品に設置するには、異なる種の配置が可能である。そのような 配置のひとつに、図8bに示すように管の両端から素子を固定するというものが ある。 磁場を加えることによるアクチュエータ素子の形状変化は、異なる形状変化、 例えば伸張(または収縮)、曲げ、剪断およびねじれの組み合わせでもあり得る 。あるいは、素子の一部がそれらのいずれかを生じ、残りの部分がそれら形状変 化の他の組み合わせにより形状を変化させてもよい。MSMアクチュエータ素子 に加え、MSM感知素子も非常に小さくすることが可能である。したがってそれら は、マイクロシステムへの応用に好適である。 上記に提示したいずれかの磁場誘導形状変化をするアクチュエータ素子は、輪 や楕円などの閉ループであってもよく、直線的な部品から成っていてもよく、あ るいはより複雑な形状として駆動磁場用に閉磁束通路を形成するものであっても よい。駆動磁場は、ループ の周りまたはループの一部の周りにトロイド状に巻き付けたコイルなどの磁場発 生源により生じ、あるいは一個の電磁石または磁場の方位がアクチュエータ素子 の所望の形状変化を生じるように配置した数個の磁石により生じる。磁場の方位 と強度は、時間と共に変動することがでる。アクチュエータ素子は、例えばアク チュエータ素子ループの形状を変化させることにより負荷またはプレストレスを 加えられていてもよい。ループはまた、アクチュエータ(MSM)物資よりなる 一部と、ループを介して磁束を通す強磁性物質よりなる他の部分とから構成され 得る。開アクチュエータ素子ループにおいては、磁場はループの一端からループ へと導かれる。この配置が好適であるのは、アクチュエータ素子の周りの空間が 限られている適用や、電磁石または静電バイアス磁石を素子の近傍に配すること が困難な適用である。これは、以下に論じられるMSM物質組成物の場合に重要 となる。 本説明中に述べたいずれかの様式でもって共に動作するアクチュエータ素子ま たは数個の素子は、他の物質、例えば金属、セラミックまたは重合物質(例えば エラストマー類)よりなるマトリクス内に配置でき、組成物構造を形成する。ア クチュエータ素子は、組成物の所望の形状変化が得られるような方法でマトリク スに配置する。組成物は、アクチュエータ素子の作動を制御するために用いられ る信号を発するセンサを含むこともできる。MSM組成物の一例は、MSM配線 を設置した重合バーである。配線がバーの長い辺に沿った片側付近に配置されて いる場合、配線に磁場が加えられて配線におけるMSMの形状変化が収縮である 時、バーは曲がる。配線が中立軸にある場合、バーは曲がらないが、その剛性は 配線に磁場が加えられると変化する。配線がバー中にらせん状に設置されている 場合、磁場におけるバーの形状変化はよじれである。重合組成物または他の組成 物の多くの形状は、幾つかの形状のMSMアクチュエ ータ素子と幾つかの形状変化形態を磁場に設置することにより複雑に形状変化さ せられる。磁場は、組成物の外部からMSM素子に加えることができ、または磁 場は、素子の端部から素子に及ぼすことができる。あるいは、コイルおよび/ま たは永久磁石は、組成物中、MSM素子との関連において適切な位置に設置する こともできる。上記の組成物は、アクチュエータとして多種の適用において用い ることが可能であり、例えばロボットアーム類、マニピュレーター類、能動振動 制御装置類、位置決め装置類、バイブレータ類、カプラ類およびポンプ類に応用 できる。針状の織られたNi−28.5Mn−24.5GaMSMアクチュエー タ素子を、バー状金型の対称軸から離れた長方位に沿ってエポキシ樹脂に含浸し た。硬化後、組成物を、針の方向と平行である加えられる磁場中に配置すること により、バーの曲げ形状変化が誘導された。 MSM素子同士は、異なる相互配向において組み合わせることができ、各素子 が磁場において所望の形状変化を発揮する。加えられた磁場におけるこの複合系 の形状変化は、異なる応用毎に適応化される。例えば、0.2mm程の厚みを有 するNi−28.5Mn−24.5Ga5GaMSMアクチュエータ素子の織ら れた箔同士は、方位(400)の柱状オーステナイト粒子が平面において互いに 垂直になるように接着された。マルテンサイト状態において磁場誘導形状変化を 測定すると、加えられた磁場において一つの箔が収縮する一方、他の箔が伸張す るので、組成物は曲がる。同じ組成のMSM物質箔もまたシリコンウェーハ上に 接着され、接着料からなるMSM被膜がシリコン基板上に作られた装置に形状変 化を引き起こすことを証する。MSM被膜はシリコン上および他の好適な物質上 に異なる薄膜処理技術を用いて形成されてもよく、例えばエピタキシャル薄膜成 長法、蒸着、レーザー切除または化学法が利用される。アクチュエータ素子の形 状形成は、エッチング、レーザー加工ま たは微細加工により行うことができる。薄膜から/薄膜中に形成されるMSMア クチュエータ素子および感知素子は、マイクロシステム技術において特別重要に なるものと予想される。アクチュエータ素子または感知素子、またはこれらの一 部は、基板から自由であってもよく、あるいは基板に固定されていてもよい。 MSM能動素子は、歪みおよび応力を、機械的変化により生じた能動素子の物 質の形状が変化したために生じる、引き起こされた磁場を計測することによって 検知するセンサとしての働きもある。素子は、むき出しであってもよく、あるい はマトリックスの中に、または基板上に固定されていてもよい。能動素子が変化 すると、異なる双晶変態相の比率が変わる。変態相の磁化が能動素子の物質の磁 気結晶的異方性エネルギーが高いことにより、単位セルの確実な(容易な)方向 に固定されるため、双晶変態相の比率が変化すると、能動素子周辺の磁場は変わ る。これを逆MSM効果と呼ぶ。素子周辺の磁場の構成は、素子の双晶構造に左 右される。したがって、素子周辺の磁場の構成を計測すると、能動素子の変化の 状態または形状を確定できる。逆MSM効果には、ジョイスティック、位置決め 装置、キーボードから、ストレスセンサ、発電器に及ぶ多様な用途を有する。 逆MSM効果を利用する装置は、変化した能動素子上に形成され、能動素子に 引き起こされた磁場を感知するデバイスから構成される。該装置はまた、バイア ス磁石および/または磁束通路を含み、これらは磁束を能動素子から他のデバイ ス、たとえば、磁場センサへ、あるいはバイアス磁石から能動素子へと導く。ま た装置は、能動素子に予め圧力をかけるデバイスを含む。装置の能動素子および /または他の構成要素は複合物の所定位置にあるか、あるいは薄膜からなり、マ イクロメカニカルデバイスであってもよい。薄膜は基板上に存在しない場合と形 成される場合がある。装置の構成要素は この中で結合するか、あるいは互いに一定の距離を置いてもよい。能動素子周辺 の異なる位置に配置されている磁場の、強度および/または方向を検知する磁場 センサをいくつか使用することによって、能動素子の複雑な形状変化、たとえば 、伸長、収縮、曲げ、剪断、ねじれ、あるいは上記を組み合わせたものを検知し 確定することができる。たとえば、双晶変態相を初期時点でランダムに配向する と、素子の外部で検知された磁場は非常に小さい。そして能動素子が、双晶変態 相のうちの一方が優勢となるように変化すると、素子の外部の磁場が高くなり、 その配向は優勢な双晶変態相の単位セルにより確定する。能動素子の異方性エネ ルギーが高いために、磁場は外部の磁場により回転しようとしても双晶配向によ り確定される方向に整合する傾向がある。能動素子は、応力制御される永久磁石 のように振る舞う。能動素子を他の方法で変化させると、素子周辺の磁場構成が 変わる。 逆MSM効果を適用する一例としては、ジョイスィテック状のデバイスがある 。ジョイスティック(能動素子)の異なる形状変化が確定すると、この情報はた とえば、コンピュータに転送される。ここで説明されている能動素子と装置は、 位置をモニタするデバイスにおいて使用することができる。たとえば、デバイス (キーボード)のある位置に圧力をかけるという情報をモニタすることができる 。互いに対して移動する機械の部品の位置を確定することもできる。また装置を 使用して、たとえば重み、負荷セルの応力をモニタすることができる。ダイナミ ックな適用の例としては、加速センサがある。能動素子の変化により磁束が変わ ると、適切な方法で素子外部に配置されているコイルに電流が引き起こされる。 コイルの電気回路が閉じると、素子が周期的に負荷し、電流が発生する。能動素 子のMSM物質の異方性エネルギーが高いために、装置を電力発電の特定の適用 に使用することができる。電流が抵抗力のあるデバイ スを介して導かれると、周期的にあるいは、即座に負荷された素子の振動エネル ギーが抵抗器において分散し、この分散は電気抵抗を変えることで制御すること ができる。この原理を、例えば機械の振動制御に利用することができる。逆MS M効果を利用する装置の動作は異なる周波数で周期的に負荷される、合金Ni-28. 5Mn-24.5Gaからなる能動素子周辺に配置されているコイルに引き起こされた電圧 をロックイン増幅器で計測することで実証される。 アクチュエータおよび感知用の適用において使用される能動素子は多結晶ある いは単結晶オーステナイトから、特定の変態温度(Ms)以下に冷却するか、マル テンサイト相を歪みによって引き起こすか、あるいは応力または磁場によって変 化を助けるかによって、変位変化させた下部双晶構造を示す強磁性マルテンサイ ト相に変化させる。双晶変態相の系が、外部磁場の物質の形状変化に適合して、 MSM効果をもたらす場合、あるいは、逆MSM効果をもたらすために上記の物 質からなる能動素子を負荷する時に、双晶変態相の比率が変わる(その結果、素 子外部の磁場が変わる)場合、アクチュエータの素子はまた、成長双晶あるいは 変化双晶からなる下部構造を示す強磁性金属または、セラミック性の物質で形成 されていてもよい。 能動素子の双晶変態相およびマルテンサイト変態相を適切な方法で配向するこ とは、非常に重要であり、これによりアクチュエータの素子において、大きな磁 場誘導歪みを得ると共に、逆MSM効果の適用において能動素子を負荷する時に 所望の磁場を得ることができる。変態相の配向は、様々な方法で実行される。素 子をマルテンサイトの変化を介してオーステナイト領域の高温から、負荷する時 のMs以下の低温に冷却することが1つの方法である。負荷する時の方向およびス トレスのレベルは磁場の下で所望される変化に左右される。たとえば、アクュチ ュエータの素子の、所望の磁場誘導歪み が線状の歪みである場合、負荷を圧縮することができる。アクチュエータの素子 を磁場のずれ歪みに展開する必要がある場合、アクチュエータの素子を、素子の ずれ歪みを引き起こす負荷の下でマルテンサイトの変態温度に冷却することは当 然である。この手順により、双晶変態相およびマルテンサイトの変態相の配向が 行われ、上記の変態相の双晶平面が結晶学的同価で可能であるようなずれの平面 に接するようになる。また初期のオーステナイトが配向して、ずれの平面が変化 するマルテンサイトの双晶平面のうち一面と平行するような場合、最大の磁場誘 導ずれ歪みを得ることができる。負荷の下でMs温度以下に冷却する間にマルテン サイトの変態相および双晶変態相の配向は、能動素子の所望の磁場誘導歪みの方 向とは異なる、負荷の応力の方向で実行される。また、異なる方向で磁場の下の Ms温度以下に冷却することでマルテンサイトの変態相および双晶変態相を配向す ることができる。 適切な方向で負荷および/または磁場の下に能動素子を冷却し双晶変態相およ びマルテンサイトの変態相を配向することによりオーステナイト状態の多結晶構 造により形成される能動素子の磁場誘導歪みをかなり増加させることができる。 ポリクリスタルをテキスチャ化あるいは、さらにランダムに配向してもよい。負 荷および/または磁場に下に能動素子を冷却しマルテンサイトを変化させている 間に、異なるオーステナイトのグレインにおける、上記の双晶変態相およびマル テンサントの変態相の配向が負荷および/または磁場の下の応力により生じる好 まし配向と接するように、これらが形成されることが好ましい。これは、各オー ステナイトのグレインに選択可能な変態相の方向がいくつかあり得るために可能 である。したがって、初期のオーステナイトの方向を配向して能動素子の好まし く配向された双晶構造を得る必要はなく、むしろ初期の多結晶オーステナイトで あるアクチュエータの素子においてよい性能を得られ る。しかし、能動素子の物質が最適に配向される初期の単結晶オーステナイトで ある場合、最大の磁場誘導歪みを得られり。 上述した任意の磁場誘導の形状変化を展開させるアクチュエータの素子は、外 部の負荷またはプレストレスがオーステナイトから超弾性マルテンサイトを変化 させる場合、上記のMs温度(マルテンサイトの初期の温度)以上で動作すること ができる。また、能動素子の変化が超弾性マルテンサイトを変化させる場合、逆 MSM効果が上記のMs温度以上で働く。アクチュエータの素子はまた、適温で変 化し、磁場とこの処置は、循環して能動素子の性能を向上させると共に、アクチ ュエータの素子の所望の形状変化を作りだすことができる。以下のセクションで は、いくつかの例を提示する。これらの例では、単に原理を示すか、その動作を 例示するか、あるいは1つの集団を表すことが多いが、限定するものとして理解 されるべきではない。 例1(a) 単結晶オーステナイト性非正規組成のNi2MnGa-試料(5.0×5.0×2.2 mm3のサイズ)を使用して磁場誘導ずれ歪みを計測する。一定のずれプレストレ スを空圧ずれデバイスにより試料に加える。図46aにデバイスと試料を概略的 に示す。計測エラーを少なくするために、デバイスは完全に、非強磁性材からな る。図46aのセットアップは、空圧ベロウ1、線状の移動軸3、試料4、取り 付け具5、位置センサ6で構成される。試料4(2.2×5.0mmのサイズ)を この薄い両側からデバイスの移動軸3と取り付け具5の間に固定する。試料の断 面全体をずれストレスに露出させる。次にデバイス全体と試料を温度制御されア ルコールが循環している容器に浸す。試料の温度をサーモカップル2で計測し、 軸3の位置を位置センサ6で計測する。容器とデバイスを電磁石に設置し制御可 能なDC磁場を試料に加えるようにする。磁場Hと加えられた応力Fの 方向は図46bに示す試料に影響する。 まず、一定圧力Pをデバイスのベロウ1に加えることにより、室温でずれプレ ストレスtを試料に加える。試料とデバイスが冷却すると、温度がT=−3℃から 始まりT=−8℃に落ちて、変位の増加が観察される。ずれ歪み(4%)に引き 起こされたこの温度は、試料のマルテンサイトが変成したため生じたと説明され る。ずれ歪みは、変化する間に双晶変態相およびマルテンサイトの変態相の配向 をする。T=−11℃になるまで冷却を続け、そして、磁場が試料に加えられる 。計測された、磁場により引き起こされる歪み(を、図46cに提示する。H=5 kOeの最高磁場で、計算した磁性ずれ歪み(maxは、0.30%である。テスト結 果を確証するために、1サイクル毎に(maxが0.3%で磁場サイクルを4回繰り 返す。 例1(b) 非正規組成多結晶Ni2MnGa試料の歪みにかかる磁場の効果を、冷却中の温度の 関数として計測する。試料の化学成分は、Ni-28.5Mn-24.5Gaで、サイズは、10 ×10×15mm3である。オーステナイトグレインは、直径が約0.5mmのカ ラムである。このカラムを方向(400)に整合させる。Cu照射のX線回折法で 計測されたオーステナイト(400)の反射のポール図により、試料の構造がテ クスチャ化されていることが証明される。このX線回折計測において、方向(4 00)は試料の平面(10×10mm2)と直交している。ポール図を図23に示 す。シャープ(400)のピークは明らかにテキスチャ化された構造を示す。歪 みの計測は、試料の最大のサイズ(15mm)である、方向(400)の歪みゲー ジで実行される。図9aには、温度の関数としての冷却中の試料の歪みを示す。 2℃乃至7℃の温度範囲で歪みが増加したことにより、オーステナイト相がマル テンサイト相に変化することが明らかになる。マルテンサイトの形成はまた、他 の方法、たとえば金相学により確認 することができる。ある保持されているオーステナイトを−15℃で観察する。 冷却中の試料が拡大する(1.7×10-3)のは、オーステナイトの単位セルの 容積よりもマルテンサイトの単位セルの容積のほうが大きいためである。Ms温度 以下で本物質の1つの柱状のグレインから切った直径が約0.1mmの(単結晶) 片上でなされたX線回折計測により、マルテンサイト相の双晶変態相の強度が外 部の磁場の下に変わったことが明らかにされた。これは、この物質において磁場 誘導歪みの発生源が主に、双晶構造の再配向により生じたことを明らかにする。 図9bに約6kOeの外部磁場において冷却中の同じ試料の歪みを示す。磁場は 歪みゲージ(試料の最大のサイズ)方向と平行である。試料は約2.5×10-3 に圧縮するようである。図9aおよび図9bでは試料が、冷却を磁場が存在しない 時に行うのと比較して、磁場が存在する時に冷却を行うほうが、−15℃で0. 34%短いことを示す。これは、磁場が、変化されるマルテンサイトの配向に影 響することを明らかにしている。磁場に対する好適な配向のマルテンサイトの変 態相と双晶変態相を、結果として試料が圧縮するようにすることが好ましい。本 合金の格子状の正方性c/aは約0.95である。c軸は、容易磁化の方向であり 、マルテンサイトの単位セルは、(短い)c軸が磁場と平行することで磁場のマ ルテンサイトの変化中に試料が圧縮するように、整合する傾向がある。磁場が存 在する時としない時の冷却中に実行された計測のマルテンサイト相のあるX線回 折ピークの強度が変わることにより、双晶変態相の比率が磁場において変わった ことが確認される。一定温度で磁場が存在する時としない時にマルテンサイト上 でなされた回折計測により、マルテンサイトのピークの強度が磁場に左右され、 これは、観察された磁場誘導歪みの発生源が双晶変態相の比率が変わったことに より生じることを示す、ことも明らかにされた。 例2 次に磁場が存在しないで熱変化したマルテンサイトの双晶構造の磁場誘導再配 向により生じる試料の歪みを研究する。ここでの物質は例1bの時と同じである 。試料は、直径が10mmで厚さが4mmのディスクである。試料を非磁性のステン レスからなるホルダーに配置し、この中で試料は図10aに示すように圧縮され る。歪みを圧縮負荷の方向に歪みゲージで計測する。方向(400)の格子の柱 状のグレインもまたこの方向である。図10bには試料がテキスチャ化されるこ とを確認するX線回折により計測されたポール図400を示す。試料ホルダーは 、試料のシリンダーの軸の周りを回転することができる。図10aは−10℃で 外部の負荷を与えない、磁場の関数としての歪みを示している。試料は、磁場( 図10にH1で記されている部分)が0から600mTに変化し、その後−600m Tに、そして0に戻る時に圧縮するようである。試料は、磁場(図10にH2で記 されている部分)が歪みゲージの方向と直交する方に向く時に拡大する。この実 験により、磁場が90度回転し、磁場の強度をこの最大値に維持している時に、 最大の歪みが得られることが明らかにされる。磁場を1つの方向からもう一方の 方向へ、つまり、定義されている軸の周りの磁場の方向に回転させることはMS Mアクチュエータの1つの操作モードである。 図11は、磁場が回転する(角度(を増す)時の試料の歪みを概略的に示す。 角度(が変わると、図8による試料のサイズLが変わる。最小値L1は磁場方向+− H1、最大値L2は磁場方向+−H2において得られる。アクチュエータの磁場の回 転は、アクチュエータを機械的に外部磁場において回転させることにより、また は2つ以上の磁場発生源、たとえば磁場が互いに直交し、位相差が90度の正弦 電流により駆動される電磁石またはコイルで構成することができる。各電磁石は 、図19に示されるように軸方向に配置される2つの 別々の電磁石に分かれる。磁場が互いに公差し、位相か互いに対して120度シ フトする3つの電磁石を使用することができる。隣接する電磁石の駆動電流の位 相シフトもまた、120度である。回転する磁場の絶対値はまた、時間の関数と して変化する場合がある。 電磁石の1つは、永久磁石に置き換えられる。ここで提示されている例は、限定 するものとして理解されるべきではない。 例3 磁場に関数としての多結晶Fe-Pd試料の歪みを室温で圧縮負荷の下に研究する 。Pd含有量は約29.5マス%である。合金は銅の成型で溶解し鋳造された誘導 である。インゴットは、1100℃で48時間真空の石英カプセルで処理した後 に、900℃で1時間アニーリングし、水を急冷した溶解液である。インゴット の一部を冷却し、かき混ぜて約100%にし、再び900℃で1時間アニーリン グし、水を急冷した。直径が10mmで厚さが2mmのディスクをスパーク加工する 。歪みゲージをこのディスク上に接着剤で固定する。歪みゲージは負荷方向の歪 みを計測する。ディスク試料を例2で使用したものと同じホルダーに設置する。 試料は外部の応力により圧縮負荷される。歪みは、上昇する負荷の関数としてか なり線状に減少する。試料の最大圧縮は、1000Nで約0.12%であり、約 100Mpaのストレスに対応する。応力が解除されると、歪みは回復する。この 回復可能な歪みは超弾性的な挙動を示す。つまり、好適に配向されたマルテンサ イトの板が負荷の下に形成される。 図12a、bおよびcは、3つの異なる負荷値の下に磁場の関数としての試料の 歪みを示す。試料をON、300N(図12a)、500N(図12b)、800N(図1 2c)で圧縮負荷する。試料ホルダーは異なる位置の試料のシリンダの軸の周り で回転する。角度(を、(図12bでは20度の角度が不足していることを除き )負荷の 各値で0、20、40、60、90度で固定する。 歪みを、図12に示すように、異なる(の値と室温での異なる圧縮負荷に対す る磁場の関数として計測する。この合金の最大磁場誘導MSM歪みは、約1.5 ×10-4であり、試料の(=0乃至90度の回転に対応する。この値は、この合 金の磁気歪みより高い。マルテンサイト相の単位セルが正方性で、c/aが1より 大きいため、試料が磁場方向に拡大する傾向がある。磁化の容易軸は、c方向で ある。図12は、角度(が0、20、40度の時に試料が負荷方向に拡大し、(が 60、あるいは90度の時に圧縮していることを示す。800Nの負荷の下での 最大歪みは0.67×10-4であり、試料の(=0乃至90度の回転に対応する 。この歪みは300Nの負荷の下で計測された歪みの約半分である。これは、こ の物質において磁場誘導ストレスを非常に高く展開できることを明らかにしてい る。応力800Nは、本試料の約80Mpaのストレス値に対応する。 磁化が0乃至90度の間で変化する、あるいは1kHzの周波数で同じ試料のシ リンダの軸の周りを回転すると仮定すると、歪みとストレスの出力から計算され た電力出力密度は、約700W/kgである。これを計算するには、アクチュエー タの素子を変成器の核と同じように積み重ねて、うず電流損を低減することを仮 定する。周波数が5kHzの場合、電力出力密度は3.5kW/kgである。この値は 、通常の電気モータの電力出力密度より高い振幅のオーダである。MSM効果は 、周波数が5kHzを越える時に生じることが以下に示されている。さらに、振幅 のオーダを越えると、より高い電力出力密度は、オーステナイトの構造がテキス チャ化または、単結晶化されるFe−Pd合金において得られる。これは、このよう な試料のMSM効果がかなり高いためである。 例4 本例において、非化学量的Ni2MnGa合金(例1と同一の合金)から作製さ れるアクチュエータ素子における磁場誘導歪みが、外部磁場の異なる方向に室温 で圧縮負荷の下で検討される。この物質は室温ではオーステナイトであるが、マ ルテンサイトは室温での負荷下で変態する。アクチュエータ物質は直径13mm 、長さ30mmであった。0Mpaから90Mpaに圧縮することによって、部 分的に回復可能な超弾性歪み0.6%が発生し、応力支持されたマルテンサイト が負荷の下で変態することがわかった。この素子において、オーステナイト円柱 状粒子の方向(400)は円筒軸に直交する平面において配向された。 アクチュエータ物質の歪みが、強度および方向が可変の磁場によって制御可能な アクチュエータを図13に示す。負荷方向は試料の円筒軸沿いであった。試料( 1)は、トランスフォーマから作製された装置の積層した磁束通路と直交する加 工スリットに設置された。このアクチュエータを以下「トランスフォーマアクチ ュエータ」という。磁束は、その円筒軸に垂直な試料を通過させた。空気中の磁 場(試料なし)は0.25Tと測定された。試料の磁場誘導歪みは、装置のコイ ルにそれぞれ交流電流と直流電流を供給することによって交流および静止磁場に おけるこのような配置で測定された。また図13は、試料の円筒軸方向に磁場を 生じるもう一つの磁気回路を示す。Fe−B−Nd永久磁石(5)は10mmの 空気差で0.6Tの磁場を生じるが、磁束の主要部がトランスフォーマプレート (3)を通過するので、この磁気回路が図13に示された配置において設置され ると磁場は小さくなった。図13に示された組合せ配置において、「トランスフ ォーマアクチュエータ」のコイルに電流が供給されていない場合、磁場は試料の 円筒軸(長手方向磁場)に沿っている。横方向磁場が「トランスフォーマアクチ ュェータ」によって増加するとき、アクチュエータ素子の磁場方向は円筒軸方向 から横方向磁場の方向に回転し始める。同時に、生じた磁場の強度は増加してい く。交流電流が「トランスフォーマアクチュエータ」に供給される場合、磁場は 2つの強度値間と同様に2方向間の交流である。 コイル4によって生じた、コイルの孔において測定された磁場は、約0.3Tで ある。しかし、コイルによって生じた磁束は試料に達する前に永久磁石5によっ て妨げられる。永久磁石を設置する際、コイル4は永久磁石(長手方向)および 「トランスフォーマアクチュエータ」(横方向)によって生じた静止磁場の異な る方向および強度での周波数応答の測定に主に使用された。永久磁石が設置され ていないと、コイル4によって生じた試料の磁場ははるかに大きい。コイル4お よび「トランスフォーマアクチュエータ」は異なる強度、周波数および相で電流 を交流することによって供給され、アクチュエータ素子の円筒軸および「トラン スフォーマアクチュエータ」の横方向の磁場方向によって決定される平面の2方 向間で回転あるいはフリップし得る試料の磁場を生じる。また、磁場強度は、制 御状態で適時変化することができる。最終的に、交流磁場はアクチュエータ素子 に磁場誘導MSM歪みを生じる。歪みの方向および振幅は、MSM合金の組成、 格子構造の向きおよび引っ張り、圧縮、曲げ、剪断またはねじれ等が可能な試料 への応力による。磁場誘導歪みは、異なる圧縮負荷値において、永久磁石による 磁場にバイアスをかけて、およびかけずに測定された。オーステナイトコラムが 圧縮方向に整列された試料のバイアス磁場なく測定された結果は、横方向磁場の 例2に示したものと同様であった。磁場誘導歪みもまた、永久磁石を一定にする ことによって生じた横方向磁場H2、長手方向磁場H1の関数として圧縮負荷下で 測定された。図14は、試料((400)方向の円柱粒子を円筒軸と直交する平 面において配向した)を0.46%圧縮したときの歪み対H2を示して いる。歪み曲線は非対称の挙動を示す。歪みは、負の磁場値よりも正の磁場値の 方が大きい。これは、このような構造のオーステナイト試料の変形によってマル テンサイトを生成し、その双晶構造が、磁場誘導歪みにより非対称の挙動を示す ような配向が好ましいことを意味している。 以上に示した例で明らかなように、双晶変態相とマルテンサイト変態相の再配向 に基づいた磁場誘導MSM歪みによって、応力は高くなり(100Mpaをはる かに上回る)、動力(power)出力濃度は高くなる。MSMアクチュエータはま た、双晶境界が物質のほぼ音速で移動可能であるために、高周波数で動作するこ とができる。交流磁場によって生じる渦電流損失は、MSM物質の周波数応答を 制限する。したがって、磁束通路物質と同様に高周波数で駆動されるMSM物質 は、薄い絶縁板を積層して作製することが推奨されるので、電流の循環が妨げら れる。場合によっては、MSM物質を薄いワイヤーまたは粒子で作製することが できる。 例4:アクチュエータ構成 図15は、外部磁場によってアクチュエータ素子の形状変化がどのように制御可 能であるかという基本構成を示す。簡潔化のために、アクチュエータ素子を立体 バーで示す。実際のアクチュエータ素子は複雑な形状を呈していてもよい。図1 5に示される基本構成は、アクチュエータ素子のある点(小さい素子)において 局部的に適用できる。本例において、負荷の方向はバーの最長寸法の方向と平行 であるとする。磁場でアクチュエータ素子が生み出す力と歪みは静的であるか、 その値は時間の関数として可変であってもよい。歪みは、伸長または収縮が可能 である。例えば、磁場発生源は電磁石、コイルあるいは永久磁石にしてもよい。 あるいは、磁場は、アクチュエータ素子において、または機械的負荷、温度変化 あるいは電流密度によって引き起こされる強磁性遷移を介した磁束通路において 生じる。バイアス磁場発生源は、永久磁石、電磁石またはコイルでもよい。また 、バイアス磁場によってアクチュエータ素子の形状変化をもたらす。これらの変 化は静的であるか、またはその数値は時間の関数として可変としてもよい。図1 5(a)において、磁場はアクチュエータ素子の最長寸法の方向と平行であり、 図15(b)においては、角度qが磁場方向とアクチュエータ素子の最長寸法の 方向の間にある。角度は一定であり、磁場の絶対値は時間の関数として可変とな り、あるいは角度もまた、適時変化が可能である。磁場方向と絶対値の変動は磁 場発生源を利用して行うことができ、該発生源は、これらによって生じた磁場が 例えばx−y平面またはx−y−z空間上で互いに直交する適当な方向に向けら れるように配置されている。磁場発生源は電磁石、コイルまたは永久磁石でもよ く、磁場はアクチュエータ素子において、または機械的な負荷、温度変化あるい は電流密度によって引き起こされる強磁性遷移を介した磁束通路において生じ得 る。 図17は、磁場および物質の最長寸法の方向にあるアクチュエータ素子のねじれ 変形の負荷方向の対応構成を示す。アクチュエータ素子は、簡潔にするために円 形管で示す。MSM物質の双晶構造は、本磁場構成によってアクチュエータ素子 のねじれ変形を引き起こすように配向される。図16は、磁場およびアクチュエ ータ素子の折曲げ変形の負荷方向の対応構成を示している。MSM物質の双晶構 造は、本磁場構成によってアクチュエータ物質の折曲げ変形を引き起こすように 配向される。系の対称性が圧縮/伸長およびねじれの場合よりも低いので、折り 曲げる場合には外部磁場の方向を決めるためにもう一つの角度が必要となる。 多くの適用では、機械成分の磁場誘導MSM歪みは収縮/伸長、曲げ、剪断およ びねじれを同時に含んでもよい。また、アクチュエータ素子の形状は複雑であっ てもよい。その場合には、上記に示した いくつかの基本構成が、アクチュエータ素子の小さい素子に局部的に適用される 。巨視的な本体の形状の全変化は局部構成の積層である。 図18は、いくつかのアクチュエータの例を示している。永久磁石2は横方向静 的バイアス磁場を生じ、交流長手方向磁場を生じる電子磁石1は、アクチュエー タ素子を駆動する。磁束通路は、この図に示していない。図16(b)は、アク チュエータ素子の同様の形状変化を生じる別の配置を示している。磁束通路を4 で付す。図16(c)において、2つの電磁石は互いに直交する磁場を生じる。 磁場の回転は、異なる方法で発生させることができる。図19は、異なる相にお いて電流が供給される電磁石またはコイルに基づいた双晶構造を示している。磁 場で伸長するようなMSMアクチュエータ素子を、磁場が回転する装置に設置す る場合、アクチュエータ素子の寸法もまた磁場の回転面で回転する。例えば、円 筒は、半径方向に印加された磁場において楕円になる。磁場が回転すると、楕円 の長軸も回転する。バーの磁場誘導歪みとほぼ同じ値の公差で、円筒を同軸円形 管の内側に設置すると、長円バーと管との間の容積(volume)もまた回転する(図 20)。回転数は数kHzにまで非常に高くすることができる。この容積は流体 あるいは他の物質で満たしてもよい。それらの物質は混合され、粉砕され、また はその容積で他の方法で処理されてもよい。また、この回転容積をポンプまたは 別の種類のアクチュエータにおいて使用してもよい。 例5:電気接触器 印加された磁場の方向に収縮を生じるアクチュエータの一例を図21に示す。ア クチュエータ素子はマイクロメータの端部に配置された。マイクロメータが回転 すると、アクチュエータ素子は、マイクロメータと、アクチュエータ素子と、ア クチュエータの本体と、か らなる電気回路を閉鎖するアクチュエータの他端に接触する。非化学量的Ni2 MnGa物質がアクチュエータ素子として使用される場合、アクチュエータ素子 の方向に磁場を印加する際に、電気回路が開いた。電気回路が再び閉じるまで磁 場を変化させずにマイクロメータを回転させて、アクチュエータ素子の磁場誘導 収縮を測定した。外部磁場によるMSM物質の双晶および/またはマルテンサイ ト変態の比率の変化に基づくアクチュエータ素子の形状変化を基にした電気接触 器の動作原理をこの実験は示している。接触器もまた、交流磁場を使ってテスト された。またアクチュエータの端のばねは、負荷方向と直交する磁場においてア クチュエータの動作をテストするとき、アクチュエータ素子のプレストレス負荷 として使用した。このテストにおいて、電気接触器は破損しなかった。接触器に 使用したアクチュエータ素子の動力出力濃度は約1kW/kgである。本MSM 技術によって、高速かつパワフルな接触器および対応装置を製造することができ る。接触器が正確に動きを制御するので、電圧がゼロの時点で交流電流と接触す ることができる。これは、高電圧継電気および接触器において重要なことである 。MSM物質において高速で大きな磁場誘導歪みが得られるので、回路の故障時 に電気接触点を互いに離して動かすことが可能になる。これは、高電圧時のスパ ークを回避し、高周波数交流電流が開接触器を通過するのを防ぐのに重要である 。高周波数電流を接触および遮断する接触器において、接触点間の差を増加する ことによって静電容量(capacitance)が減少することは重要である。また、M SMアクチュエータはコンデンサのプレート間の距離を変化させることによって 静電容量を制御するためにも使用可能である。また、MSMアクチュエータ素子 の磁気誘導形状変化は、磁場を検出するためにも使用可能である。そのような構 成の一例は、電極間の距離がMSMアクチュエータ素子によって変化するコンデ ンサである。磁場 が該素子にかけられると、コンデンサ電極間の差は変化する。磁場は静電容量の 変化から決定する。 例9で述べたリニヤモータもまた、電気接触器およびコンデンサにおける距離を 変化するのに使用可能である。磁場において様々な種類の形状変化、例えば、曲 げ、剪断あるいはねじれを生じるアクチュエータ素子の歪みおよび力に関する磁 場方向の適切な構成および本願に示された異なるアクチュエータの例は、電気接 触器に使用可能である。また、接触器およびコンデンサは、マイクロメカニカル であってもよい。これらは、例えば、基板(例えばシリコン)上の薄膜工程によ って製造が可能である。 例6:流体調節器 電気接触器用の図21に示すような構造と同様の基本構造は、バルブ、調節器 および注入器内の液体または気体の流動を調節するのに使用可能である。アクチ ュエータ素子(actuating element)は、例えば流動を制限および閉鎖する錐体 を移動可能である。高速な応答(数kHzの周波数)および潜在的にはアクチュ エータ物質の寸法の数パーセントであるアクチュエータ物質の大きな変位は多く の適用に好適なかかるバルブ、調節器および注入器を作製する。MSM物質がも たらす力が大きいため、ディーゼルエンジン用の燃料注入器のような、高圧バル ブ調節器および注入器もまた製造可能である。バルブ、調節器および注入器はフ ィードバック制御も可能であり、例えばエンジンの燃料注入器において重要であ る。燃焼温度/応力および排気ガスの組成を検出し、エンジンの最適動作を得る ために燃料注入器を実時間で制御することが可能である。また、複雑な燃料注入 プロフィール(燃料注入量/時間)も生成され得る。図22は、バルブまたは注 入器の一例を示す。また図23において、磁場発生源(コイル)および磁束通路が 示されている。流動は部品AおよびBの相互距離を変えることにより調節される 。これは錐体 の対称軸方向にアクチュエータ素子の長さを変化させることにより起こり得る。 アクチュエータ素子は錐体を移動する。錐体自体はMSM物質からも製造され得 る。もう一つの可能性としては、MSM物質から部品Bを製造することである。 磁場では、この部品は放射状に延び、錐体軸が対称軸である。また例9において 記載するリニアモーターもまた、流動調節器の錐体を移動するために使用可能で ある。 図24は、バーと、該バーの周りに同軸に配置される管と、からなるバルブ、 調節器または注入器の原理を概略的に表している。流体は、バーと管との間の円 形スリットを通過する。流動は、MSM物質から製造される管の直径を外磁場に より変えることによって制御される。代替的な方法として、MSM物質から製造 されたバーの直径を磁場の分だけ延ばすものがある。また、部品は円筒形のもの の代わりに円錐形であってもよい。 いくつかの生物医学および処置の適用において、管内の流動は流動溝を通過す る機械部品または電線の接合または誘導も必要とせず正確に調節できることが重 要である。図25は、接触しない(contactless)調節器の原理を表している。 MSM物質から製造された適当な形状のアクチュエータ素子は、好ましくは非磁 性物質で作製された流動溝の内側に設置される。例えば、流動溝の周りに配置さ れるコイルである、流動溝の外側に配置される磁場発生源は、管の内側のアクチ ュエータ素子の形状を制御し、したがって流体の流動を調節およびさらに閉鎖も する。本例においてアクチュエータ素子の所望の磁場誘導形状変化は、その直径 を延ばしたようなものである。アクチュエータ素子は固体状、中空状であっても よく、またはMSM物質から作製されない他の部品から構成されてもよい。また 、運動拡大メカニクス(motion magnification mechanics)を使用してもよい。 また、該素子は、他の形状のMSMワイヤー、シート またはMSM物質を含む複合物質であってもよい。図25に示すように、流動溝 の断面は円形、長円形、矩形または選択される適用に適するいかなる形状として もよい。 フラップ調節器の2つの構造を図26に示す。それらのうち1つにおいて、流 動溝は、互いに対してV字型の位置にある2つのフラップによって開閉される。 V字の角度は印加された磁場において、ねじれ変形をもたらすMSMアクチュエ ータまたはアクチュエータ素子により変化する。2つのフラップは、MSMアク チュエータ素子の各端において固定されている。代替的な方法として、フラップ の間に、磁場で曲がるMSM物質から作製されるヒンジを作製するものがある。 フラップはまた、流動溝の内側でへ回転する1枚板から作製されてもよい。MS Mねじれアクチュエータまたはアクチュエータ素子が、回転を取り決めてもよく 、アクチュエータの一端はフラップに固定されており、他端は流動溝に固定され ている。曲げMSMアクチュエータ素子は、運動の拡大のための機械的な配列と 同様に使用されることができる。 アクチュエータ素子および本願に示す異なるアクチュエータの例の、歪みおよ び力に対する磁場の方向の適切な構成は、バルブ、調節器および注入器内におい て使用が可能である。また、流動調節器、バルブおよび注入器はマイクロメカニ カルとしてもよい。 例7:ポンプ MSMポンプの原理は、MSMアクチュエータ素子の磁場誘導形状変化により 、流体、通常は液体を送り込むために使用されるチャンバの容積が変化するとし たものである。図27は、ピストン型MSMポンプを示す。ピストンAの動きは MSMアクチュエータ素子の広範囲の形状変化により生成される。磁場発生源は 、チャンバBの外側に同軸に設置可能である。吸入および排出バルブとしては、 前述の例6で示す適切なバルブが使用可能である。 図28には、例えば化学製品および薬品を送り込む、または分析のために試料 を取り出すためのマイクロメカニカル用途に適するポンプの構造が示されている 。湾曲したMSM箔は、例えばシリコンのような基板上に付着される。基板を貫 く2つの穴が、湾曲したMSM箔と基板の間の窪みまで通じている。穴の形状は 、流動の摩擦が流動の内側と外側方向で異なるような形状である(図29)。こ のような形状の1つは錐体である。窪みの容量が、MSM箔の形状を、この箔を 渡る磁場により、またはポンプの外側にある磁場発生源により変えることによっ て変化すると、流体は穴を通りより小さい摩擦方向へと流れ始める。 基板により制限されている波状MSMアクチュエータ素子もまた、ポンプに使 用できる。波形(wave)と基板の間の容積は、磁場がポンプの外側からアクチュ エータ素子箔に印加されるか、またはその箔において通電されると、ポンプ装置 の一端から移動する。原理を図30に示す。 多くの生物医学および処置の適用において、ポンプが処置または人体等の生物 学的環境に設置が可能であり、ポンプを駆動する動力が遠隔で供給されるは有益 である。 例8:カプラ 以下のグループ分けを使用してもよい。MSMアクチュエータ素子は、2つ以 上の本体または機械部品を結合するために用いる。本体Aが移動または回転する 他の本体Bと結合していれば、および本体Aが、単体として他の本体Bとともに またはより低速て移動し始めるのであれば、結合が摺動するとみなされる場合、 これはカプラの問題である。本体Aと本体Bのカップリングの目的が本体Bの速 度を低速にするかまたは停止することであれば、および本体Aが固定されていれ ば、これはブレーキの問題である。カップリングの目的が本体AおよびBの動き と関係なく本体同士を固定していれば、 これはコネクタまたはファスナの問題である。本体Aと本体Bの間には摩擦を増 加する物質がいくらかあり得る。MSMアクチュエータは大きな力、大きな磁場 誘導歪みおよび迅速な応答を提供するため、装置のカップリングにおいて非常に 効果的である。また、結合される部品間の応力を非常に正確に制御することがで きる。これは、他の多くのカップリング用途と同様に、MSMブレーキを例えば 自動ブレーキ系について実現可能にする。 これら全ての場合において、同様の構造が適用できる。例8において記載し、 図31〜図38に示す以下の事例をカプラというが、同時にブレーキコネクタ およびファスナを意味する。 図31は、円形軸Bと、該軸の周りに同軸に設置される管Aと、からなるカプラ の原理を概略的に示している。軸は管に沿って軸方向に移動してもよく、もしく は管に対して管の内側に回転してもよい。MSM物質から作製された管の磁場誘 導形状変化が原因で管の直径が小さくなると、カップリングが起こる。管の外側 の形状は円形である必要はない。軸はまた、軸に押しつける2つ以上の部品によ り結合されてもよい(図32)。押圧装置は、アクチュエータ素子の広範囲の形 状変化を基にしたMSMアクチュエータとすることが可能である。円形の穴に軸 Bを結合する代替的な方法として、MSM物質から軸自体を作製するものかある 。軸に沿ってまたは軸を横切って移送される印加された磁場において、軸の直径 は局部的に大きくなり、このため穴に対して軸を結合する。図33に示すように 、カップリング本体は、2つの同軸の円形表面の間で環状としてもよい。カップ リングは、MSM物質から作製される環の磁場誘導形状変化に基づく。 図34は、カップリング本体Aが回転円形本体Bの内側に設置されるカプラの 原理を示す。アクチュエータ素子の広範囲の形状変化により、本体Aを本体Bに 結合する。この構造はブレーキおいて特 に有用である。 MSMアクチュエータ素子Aは、両側で、または他方側が指示される場合には 単に一側から、回転ディスクBと結合可能である。この原理を図53に示す。こ れは、例えばブレーキにおいて有用な構造でもある。代替として、ディスクは、 印加された磁場において厚みを増すMSM物質から作製されてもよい。この事例 を図36に示す。本体Aは、ここでは電磁石等の磁場発生源を表す。 図37は、ディスクが互いに押しつけられるときに、同軸に設置された2枚の 円形ディスクが、離れている場合と、結合し合う場合とで関係なく回転可能であ るカプラの原理を示している。印加された磁場にアクチュエータ素子が延在する MSMアクチュエータを使用してディスクの一方を軸方向に移動させることがで きる。アクチュエータは全てのディスクを他方のディスクに押しつけてもよく、 あるいは、図38に示すように一方のディスクの軸方向に平行に幾つかのアクチ ュエータを取付けることも可能である。 例9:リニアモータ リニアモータの運動は、前述のアクチュエータによって行われる連続ステップ からなっており、以下では主アクチュエータと呼ぶ。主アクチュエータの両端部 には2個の補助アクチュエータが取付けられている。補助アクチュエータは主ア クチュエータの前後運動と同期して、主アクチュエータがそれに沿って進行する ガイド上に交互に固定される。ガイド上でのリニアモータの1ステップは、例え ば主アクチュエータの伸張相中に、一端の補助アクチュエータが固定された場合 、(かつ他端の補助アクチュエータが固定されない場合)、および主アクチュエ ータの逆方向運動中に他端の補助アクチュエータが固定される場合に生ずる。リ ニアモータの原理は図39に示されている。リニアモータの直線運動の速度は主 アクチュエータの周波数または振幅によって制御することができ、また、補助ア クチュエータの固定相を反転することによって直線運動の方向は逆転する。 リニアモータの基本形状には例えば下記のような異なるバリエーションがある 。 1.補助アクチュエータは1つのガイドバー上に固定され、主アクチュエータは ガイドバーの横にある。 2.補助アクチュエータは平行な2つのガイドバー上に固定され、主アクチュエ ータは双方のバーの間に配置される。 3.補助アクチュエータは管の内部に固定され、すべてのリニアモータが管の内 部にある。4.ガイドバーが主アクチュエータのアクチュエータ素子に設けられ た穴を貫通する。補助アクチュエータは同じガイドバー上に固定される(図40 ) 5.アクチュエータの負荷方向に対する磁場の方向を0度から90度まで変更で きる。主アクチュエータの前後運動は、主アクチュエータのアクチュエータ素子 の長手方向の振動モード(すなわちリニアモータの直線運動の方向)の機械的共 振である周波数、またはこれらのアクチュエータの機械的共振、またはリニアモ ータの構造全体の機械的共振周波数で行われることが有利である。主アクチュエ ータおよび補助アクチュエータを駆動する電磁石、および電磁駆動系は、これら の電磁石が主アクチュエータと補助アクチュエータの機械的共振がリニアモータ を駆動している周波数と同じ電磁共振周波数で動作するように設計し、また、モ ータの運動の最高の精度、速度、および力を得るために固定のタイミングが最適 になるようにディジタルで制御することができる。 例10 MSM材料で達成されるものと予期される高周波数での磁場によって誘導され る数パーセントの歪みによって、数メートル/秒に及ぶ高速度が得られることが ある。リニアモータの場合、アクチュエ ータの前後運動は特定の電気機械装置を使用して1方向に向けられる。前述のよ うに、このようなリニアモータは標準的には3個のアクチュエータからなってお り、そのうちの1個はリニアモータを動作させる主アクチュエータであり、残り はリニアモータがそれに沿って進行するガイド上で主アクチュエータの周波数と 同期的に、主アクチュエータの後端と前端に交互に固定される2個の補助アクチ ュエータである。図39はこのようなリニアモータの例を示している。磁気歪み テルフェノール−D材料によってストロークが発生されるアクチュエータに基づ くリニアモータのモデルが10から200Hzの異なる周波数でテストされた。 主アクチュエータのステップは0.05から0.1mmであった。むしろ緩速の 直線運動が得られたが、実験の結果、アクチュエータ素子を磁気歪み材料ではな くMSM材料で製造しても、リニアモータの原理が働くことが実証された。更に 、速度は系の機械的共振に対応する周波数で最高であることが判明した。 例11:回転モータ 回転モータの回転は、以下では主アクチュエータと呼ぶ前述の主アクチュエー タのねじれ(角)運動によって生ずる連続的なステップからなっている。2個の 補助アクチュエータが主アクチュエータの両端部に取付けられている。補助アク チュエータは主アクチュエータの前後のねじれ運動と同期して、主アクチュエー タがその周囲を回転するガイド上に交互に固定される。ガイドの周囲のモータの 回転運動の1ステップは、主アクチュエータの1方向でのねじれ運動のステップ 中に補助アクチュエータが一端で固定され(かつ、他端では補助アクチュエータ は固定されず)、また、主アクチュエータの逆方向運動中に他端の補助アクチュ エータが固定された場合に生ずる。角運動の速度は主アクチュエータの周波数ま たは振幅を変更することによって制御され、角運動の方向は補助アクチュエータ の固定相が反転することによって逆転される。 MSMアクチュエータによって極めて多様な構造のモータが可能になる。その 幾つかでは、角運動のステップは回転軸を中心とする円の接線方向に配置された 1個の、または幾つかの主アクチュエータによって発生され、前後の伸張運動が 生ずる。 主アクチュエータの前後のねじれ運動は、主アクチュエータの軸のねじれ振動 モードの機械的共振、または主および補助アクチュエータの機械的共振、または モータの振動部品の構造全体の機械的共振の周波数で生ずることが有利である。 主および補助アクチュエータを駆動する電磁石および電磁駆動系を、これらの電 磁石が主および補助アクチュエータがモータを駆動する機械的共振周波数と同じ 電磁共振で動作するように設計してもよい。前述のモータのガイドバーをモータ の回転軸にすることができる。 モータの構造は、磁場によって制御されるモータ軸の1部分のねじれ(ひねり )の形状の変化によって生ずる連続的なステップによって回転運動が生ずるよう な構造にしてもよい。その場合は、軸のひねり部分が主アクチュエータになる。 2個の補助アクチュエータが主アクチュエータの両端に取付けられる(図41を 参照)。 モータの主アクチュエータのねじれ運動は、例えば、それによって磁場発生源 が誘導される磁場が管の周囲を循環するように配置された中空のバー、すなわち 管を用いて発生することができる。このような磁場発生源の例には管に環状に巻 回されたコイルがある。対応するアクチュエータ素子は前述しており、図8に示 されている。図42および43はモータの2つの例を示している。図42では、 ねじれ形状の変化を生ずるアクチュエータは管の内部で動作し、図43ではアク チュエータはバーの周囲で動作する。 磁場発生源は、それらによって誘導された磁場(単数または複数)がねじれア クチュエータおよび補助固定アクチュエータの所望の 形状変化をも生ずるように配置することができる。補助アクチュエータは、例え ば主アクチュエータのねじれ部品の両端に取付けられた円筒形、または多面形( 面の数は主アクチュエータのねじれ角に対応する)のバーに固定されてもよい。 円筒形または多面形のバーは磁場内で半径方向に伸張される。例えばねじれアク チュエータがアクチュエータ素子の軸線方向にも伸張可能であるようにねじれア クチュエータを修正することによって、または一方がねじれ運動を担い、他方が バーもしくは管に沿った伸張運動を担う2個の別個の主アクチュエータを据え付 けることによって、直線運動と回転運動とを複合するモータを製造することもで きる。この種類の複合モータには、例えばロボットのアーム、マニプュレータ、 および機械の自動化に大きな可能性を持っている。 本発明に基づく回転モータの利点は、高速であり、全速度範囲でトルクが大き く、加速度が高く、角位置が精確であることである。例えば、ねじれステッブを 3.6°とし、周波数を1000Hzとすれば、モータは10回転/秒で回転す る。 リニア、回転、および複合モータは精密機械的にも製造できる。シリコンは弾 性定数が高く、機械的特性に優れ、僅かな許容差でエッチングおよび精密加工す ることができるので、シリコンは精密機械モータの有用な支援材料の1つである 。更に多数の素子を同じチップ上に製造することもできる。 例12:位置決め装置 MSMアクチュエータによって精密で、大きく、迅速な運動が可能になるので 、MSMのアクチュエータ、リニアモータ、回転モータおよび複合式モータは位 置決め装置に適している。位置決め装置は相互に所望の機能を果たす単数または 複数個のMSMアクチュエータおよびモータから構成することができる。位置決 め装置によって一次元、二次元および三次元の運動が可能である。三次元位置決 め装置の例は、互いに垂直に実装された3つのリニアモータからなるセットアッ プである。この種類の装置は、例えばマイクロ回路および電子基板をテスト、組 立ておよび製造する電子工学技術に適しているものと期待される。MSMの形状 変化は、曲げ、ねじれおよびその他の態様とすることもできる。磁場発生源から 距離を隔てた処理工程または生体内でも動作するロボット・アームおよびマニピ ュレータは位置決め装置の例である。顕微手術用のマニピュレータおよびその方 の器具は生物医学の用例である。 例13:振動装置 構造 振動を発生する装置は単数または複数のMSMアクチュエータ素子と、前記装 置に統合することができる単数または複数の可変磁場発生源からなっている。磁 場発生源(単数または複数)は装置の外側にあってもよいが、アクチュエータ素 子が所望のMSM形状変化を誘導するような磁場をアクチュエータ素子に対して 生成しなければならない。磁場は磁気回路によってアクチュエータ素子(単数ま たは複数)に印加することができ、前記磁気回路は単数または複数個の受動部品 (例えば永久磁石、永久磁石粒子、磁気抵抗部品、磁束通路、磁心材料)および /または能動部品(磁気コイル、導電体、積層導電体、および絶縁構造、または その他の磁場生成装置)から構成することができる。磁場は振動装置の外部から 印加することもできる。生成される運動はアクチュエータ素子の特性と、磁場の 大きさと方向とによって左右される。(例えば永久磁石またはバイアス電流によ って生成される)バイアス磁場によって、または(例えばばね、油圧または空気 圧、質量、機械的ギヤ、レバーによって)アクチュエータ素子に加圧することに よって、装置の効率を高めたり、制御したりすることができる。必要ならば、プ レストレス、または冷却系によってMSM素子の温度を制御することができる。 例えば、航空および宇宙の用例では、環境の温度は広範囲で変化することがあり 、MSM素子の双晶境界の移動性、機械的特性、および磁気特性が向上するよう に通常は温度制御系が必要である。 用途 上記の方法で構成された装置は材料の機械的加工に使用することができる。装 置の能動MSM素子を工具として形成することができ、またはMSMアクチュエ ータ素子は、材料の粉砕、切断、穿孔、のみ切り、パンチ、穴開け、研磨、木工 彫刻、分割または変形のための工具または刃を動かすことができる。MSMアク チュエータ素子または刃をアクチュエータ素子、刃、またはアクチュエータ系全 体の特定の周波数(共振)で振動するように設定することで、装置の効率を高め ることができる。能動素子は、超音波ワッシャのような所望の標的に機械的エネ ルギーを加える流体、気体または粉末のような中間媒体を機械的に動かしたり振 動させることができる。液体溶液からの粒子の分離、分子の制動、または部品や フィルタの洗浄の場合のように標的材料の所望の効果を得るために、アクチュエ ータ素子の周波数および振幅(ひいては発生する運動)を制御することができる 。能動素子は中間媒体に晒されている表面を振動させることによって機械的振動 を発生することができる。この表面は、例えば中間媒体内の板、または容器の壁 や底部でよく、振動が超音波洗浄または表面のキャビテーションを誘導すること で洗浄部品に使用することができる。振動装置はまた、低粘性の流体、または高 粘性の流体(例えば乾燥前のコンクリート、溶解材料、ポリマー、または接着剤 )から気泡を除去するためにも使用できる。 その構造を前述した振動を発生する装置は、ラウドスピーカ(空気またはその 他の中間媒体における)、ソナー装置、または水中通信のような中間媒体中で音 波を生成するために使用することができる。この振動は前記装置によって板、錐 面またはその他の表面を動 かすことによって発生することができる。表面は弾性ばね、ゴムまたは弾性ポリ マーによって支持され、前記装置によって前後に移動することができる。この装 置は更に、振動を患者の骨に加えれば、補聴器のような通信用にも利用できる。 壁またはビームのような構造を介した通信は、この装置によって振動を該構造に 加えることで可能である。固体、液体または気体の中間媒体の振動を検出するた め逆MSM効果を利用できる。 振動装置のその他の用例には、機械モータ、コンベヤおよびマニピュレータが ある。MSMアクチュエータ素子はソリッドステート・モータに振動を発生する ことができる。これらのモータは、(例えばオートフォーカスのカメラレンズの )回転モータ、位置決め装置、またはリニアモータの制御された機械的運動を生 成するために利用できる。単数または複数のモータ部品の固体振動によって所望 の運動が生成される。運動の方向、速度およびその増分はアクチュエータ素子の 振幅と周波数とによって制御することができる。アクチュエータ素子によって生 成される振動は機械的表面振動を利用するコンベヤに利用することができる。表 面の振動によって表面上にある物体が移動する。コンベヤ運動の方向と速度は、 ソリッドステート・モータと同様に制御することができる。振動装置は更に、表 面が機械的(固体)振動により互いに移動するマニピュレータにも利用できる。 確実に制御可能な接合部を形成するように、表面を例えば球形にすることができ る。接合部のねじれはソリッドステート・モータと同様に制御できる。振動が停 止すると、接合部はMSM効果によって移動を停止し、または互いに「グリップ 」される。機械的固体振動装置は、マニピュレータ、ロボットの用途、または位 置決めの用途に利用することができる。 更に、その他の用例としては能動振動制動系で所望の逆振動を生成するために 使用される振動装置である。このような装置は広い周 波数範囲で精密かつ迅速に振動を生成することができる。前述のように、直流か ら5kHz以上の周波数が測定された。アクチュエータ素子の運動を制御する装 置の磁場発生源は、プログラム可能な制御系によって電流を調整できるコイルで よい。電流を制御するために、制動される物体に置かれた振動センサからの信号 が利用される。MSMアクチュエータ素子は所望の振動を直接、または機械的伝 動装置のような運動増幅装置によって、または流路の断面積を縮小することで流 速を高めることによって運動が増幅される流体を利用した運動増幅装置によって 所望の振動を生成することができる。アクチュエータ素子は直線、曲げ、ずれ、 またはねじれ振動のような異なる種類の振動を生成することができる。軸および 回転部品のねじれ逆振動(等価平衡または形状制御)は直線的の逆振動と共に上 記の装置によって生成することができる。より複雑な能動振動制動系では共通の 制御系によって幾つかの振動装置を制御することができる。振動装置は、機器、 構造、または車両の能動的懸架系に使用可能である。これらの系には前述のよう に振動装置とリニアモータの双方を含めることができる。 装置のアクチュエータ素子は、(例えばシリコンのような)弾性構造に集積さ れ、構造の機械的運動を誘導するストリング、条片、またはワイヤであることが できる。これらの装置は例えば人工心臓のような人工臓器に使用することができ る。 センサおよび出力変換装置 MSM能動素子が外力によって変形すると、前述のように素子の周囲の磁場が 変化する。磁場の変化はコイルにより電圧を発生するために利用でき、または素 子によって磁気回路の磁束の変化を誘導することができる。このように、力また は機械的運動を検出するためのセンサを構成することができる。能動素子に質量 を接続すれば、加速度センサを構成することができる。質量の加速によって能動 素子に機械的力が生じ、それによって検出可能な磁場の変化が生ずる。この素子 はばねの歪みを検出するためにばねを装着することができ、それによって同様の 方法で力を測定できる。素子の機械的特性が適切であれば、能動素子自体がばね として機能することができる。 MSMアクチュエータ、リニアモータ、回転モータ、および複合モータの他の 用途は下記のような用途に使用することができる。 MSMアクチュエータ、リニアモータ、回転モータ、および複合モータは、変 位センサまたは加速度センサにより得られた情報を利用して確実に制御すること ができる迅速かつ精密な運動を生成するために、ロボットおよびマニピュレータ で使用することができる。これらは更に、例えば現在は油圧制御が利用されてい る航空機またはその他の物体の翼のフラップを制御することができ、またはヘリ コプタの回転翼の形状を変更したり、回転翼羽根を方向転換したりすることさえ 可能である。乱流を最小限にし、性能を高めるためにファン、タービンおよびプ ロペラの羽根を方向転換し、またはそれらの形状を変更することもできる。兵器 系統はMSM装置の大きな利用分野である。センサから得られた情報に基づいた フィードバック制御を利用して兵器を迅速かつ精確に標的に向けることができる 。リニアモータはエレベータおよびリフタに利用できる。(例えばタービン、モ ータ、エンジンおよびロール内の)回転加工素子の重心を移動させることによっ て、機械素子は動作中に確実にバランスが取れる。MSMアクチュエータを使用 したエンジンのバルブ・リフタを製造することもできる。これらは現在使用され ている機械的リフタよりも迅速に動作し、その運動制御は機械的リフタよりも大 幅にフレキシブルである。バルブ制御は燃焼室の温度と圧力、並びに排気ガスを 監視するセンサから得られる情報を利用して、エンジンの性能を高めることがで きる。MSMアクチュエータ素子の製 造 MSMアクチュエータは能動素子、磁場発生源、本体構造、およびオプション としてプレストレス装置とから構成することができる。これらの部品は別個の部 品でもよく、互いに一体の部品でもよい。更に、MSM装置がその一部品(例え ば継電器、バルブ、力センサ等)である機械全体を一体構造にしてもよい。 製造される機械は例えば三次元CADモデルを使用してモデリングすることが できる。MSM能動素子、アクチュエータおよび装置は鋳造、粉末冶金方式、冷 間および熱間加工、機械加工、押し出しまたは成形溶接によって製造することが できる。材料の双晶構造を加工し、これに作用を及ぼすことで、MSM特性を増 強(「鍛練」)し、または変更することができる。 鋳造は特に大量生産する場合に適した方法である。以下の方法を採用すること ができる。再利用不能な鋳造方法には、サンドキャスティング、精密鋳造、真空 鋳造、ショーキャストおよびユニキャスト方式がある。再利用可能な鋳造方法に はチル鋳造、低圧鋳造、温室鋳造、冷室鋳造、回転鋳造、連続鋳造がある。鋳造 方法は合金、製造量、および製造の種類(単独、連続、または大量生産)に応じ て選択される。 精密鋳造方式で、鋳型は通常はワックスモデルを用いて作製され る。モデル はセラミック鋳型材料溶液に何回か浸され、乾燥されてからワックスが除去され る。鋳型は焼きなましによって硬化される。材料は固化が遅くなり、薄い構造の 鋳造が可能になるように予熱された鋳型で鋳造される。この方法によって複雑な アクチュエータ素子、アクチュエータ、および表面品質が高く、寸法が精密な装 置を製造することができる。 ワックスの代わりに、モデルは、ポリスチロールから作ることが でき、金属 鋳型内で高圧ガスを以ってポリスチロールを膨張させ ることにより作製される。金属鋳型は機械加工で作製できる。この方法では、精 密鋳造の場合と同様にモデル上にセラミック鋳型が作製される。モデルはこれも 再利用可能なモデルによってセラミック材料から製造することができる。鋳型シ ェルは、鋳造時に加圧される鋳物砂により支えることができる。加圧は、多孔性 の鋳型材料を通じての吸引を生じ、それにより溶解物を鋳型の狭い部分に浸透し 易くする。薄く複雑な部品の鋳造が加圧によって可能となる。 溶解材料は例えば水晶または金属管内に製造された鋳型内に吸引することがで きる。加圧した誘導炉のAl23のカップから溶解金属を吸引することによって 、MSM合金Ni2MnGaおよびFe−29.5Pdから長さが30ないし5 0mmで直径が3mmのバーが製造された。 回転鋳造の場合は鋳型が回転され、それによって溶解物が鋳型の狭い部分に浸 透し易くなる。鋳型の形状は通常は、鋳込み管路が回転軸の近傍にあるように形 成される。Fe−29.5PdのMSM材料の製造が回転鋳造によってテストさ れた。金属は鋳造前にAl23のカップ内の誘導炉によって溶解された。 MSM能動素子、アクチュエータおよび装置は再利用可能な鋳型内で鋳造する ことによっても製造でき、この鋳型は金属、セラミックまたは黒鉛によって製造 してもよい。Ni2MnGa合金は冷却された金属鋳型で鋳造された。様々な形 状のMSMアクチュエータ素子はダイアモンド刃およびスパーク加工によって鋳 造材料から加工された。 テクスチャード構造は粒子の配向が不規則である材料よりもMSM応答が良好 である。配向された粒子と単一の結晶はブリッジマン方式、または溶解物が液体 金属浴中で冷却される液体冷却方式のような方向性固化方式によって成長するこ とができる。テクスチャは例えば圧延または臨海歪みによる材料の機械的変形に よっても形成 することかできる。合金Fe−30Ni−10Co−4Tiが1100℃の温度 で10回熱間圧延され、総圧延比を約100%にし、次に約600℃で更に10 回熱間圧延され、この温度での総圧延比は100%を超えた。オーステナイト構 造は明らかに粒子配向された。圧延方向での磁場で行われた歪み測定の結果、粒 子配向が不規則であるサンプルで測定された歪みよりも約100%大きい、磁場 によって誘導された歪みが生ずることが判明した。この実験によって、MSM歪 みを大きくするには変形が適切な方法であることが確証された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 981501 (32)優先日 平成10年6月30日(1998.6.30) (33)優先権主張国 フィンランド(FI) (31)優先権主張番号 981611 (32)優先日 平成10年7月15日(1998.7.15) (33)優先権主張国 フィンランド(FI) (31)優先権主張番号 982407 (32)優先日 平成10年11月6日(1998.11.6) (33)優先権主張国 フィンランド(FI) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 磁場を能動素子の形状変化と結合させる装置であって、 強磁性体金属ないしセラミック物質から作製され、結晶成長工程、前記物質の 変形または相変態、たとえば冷却中の変位変態または/および変形または/およ び合金依存特性温度未満で磁場を印加することにより生成される双晶と、双晶お よび/または配向が異なるマルテンサイト変態相の比率変化に必要とされるエネ ルギーより大きいかまたは比較可能な磁性結晶異方性エネルギーと、からなる下 部構造を呈する、前記能動素子を備える、装置。 2. 前記装置は、前記能動素子と、バイアス磁場を発生させる1つ以上のデバ イス、および/または機械的プレ負荷を発生させる1つ以上のデバイス、および /または前記能動素子に磁場をガイドする磁束通路と、からなる、請求の範囲第 1項に記載の装置。 3. 前記装置は、前記能動素子の形状が、変形中に前記能動素子の前記物質の 形状変化に適応する、双晶および/または配向の異なるマルテンサイト変態の比 率の変化に基づく磁化の方向が変化することから、機械的に負荷を与えることに よって変化すると、前記磁場の方向および/または絶対値の変化をもたらすよう に設計される、請求の範囲第1項または第2項に記載の装置。 4. 前記能動素子により誘導される磁界の助けによって前記能動素子の形状の 状態を決定するデバイスを有する、請求の範囲第3項に記載の装置。 5. 前記能動素子は、位置決めデバイス、キーボード、ジョイスティック、ま たは同様の機器、あるいはその一部品である。請求の範囲第4項に記載の装置。 6. 前記能動素子によって誘導される磁場を決定するための少なくとも1個の 磁場センサを含む、請求の範囲第4項に記載の装置。 7. 前記装置は、マイクロメカニカルデバイスであって、前記能動素子の前記 物質は薄膜である、請求の範囲第4項に記載の装置。 8. 前記薄膜は、シリコン様の基板上に設けられる、請求の範囲第7項に記載 の装置。 9. 前記装置は、磁場変化を電流に変換するデバイスを含む、請求の範囲第3 項に記載の装置。 10. 磁場変化を電流に変換する前記デバイスは、前記磁場変化がその中で電 圧を誘導するように配置されるコイルであって、該コイルを電気回路に接続する と電流を発生するようにした、請求の範囲第9項に記載の装置。 11. 前記装置は、センサを用いて磁場変化を検出することによって、力、加 速度および振動、または磁場変化により誘導される電圧または電流を監視するよ うに設計される、請求の範囲第3項、第9項または第10項に記載の装置。 12. 前記装置は、機械振動から電力を生成するように設計される、請求の範 囲第3項、第9項または第10項に記載の装置。 13. 前記電流は、電力を他形態のエネルギーたとえば熱に転換して、振動エ ネルギーを吸収するデバイスに移送される、請求の範囲第10項に記載の装置。 14. 前記装置は、磁場エネルギーが双晶転位をもたらすのに十分大きいと、 双晶境界と平行に剪断歪みを誘導することによって配向が異なる双晶変態相の大 きさが変化することから、前記印加された磁場により誘導される前記能動素子の 形状変化に基づいて力および運動を発生させるように設計される、請求の範囲第 1項または第2項に記載の装置。 15. 前記装置は、前記アクチュエータ素子の前記物質の磁性結晶異方性エネ ルギーが、他の変態相に対し、磁場について有利な配向となる前記マルテンサイ ト変態相の相対的比率の成長を配向する のに十分大きいと、配向が異なるマルテンサイト変態相の比率が変化することか ら、前記印加された磁場により誘導される前記アクチュエータ素子の形状変化に 基づいて力および運動を発生させるように設計される、請求の範囲第1項、第2 項または第14項に記載の装置。 16. 前記装置は、アクチュエータ素子と、適切な方向の磁場および絶対値を 前記アクチュエータ素子に印加する1つ以上の磁場発生源と、任意として、バイ アス磁場を発生させるバイアス発生源であるこれらの発生源の1つ以上、および /または機械的プレ負荷を発生させる1つ以上のデバイス、および/または前記 アクチュエータ素子に磁場をガイドする磁束通路と、からなり、これによって前 記磁場発生源は、適宜前記装置の外側に配設される、請求の範囲第14項に記載 の装置。 17. 前記バイアス磁場発生源の1つ以上は静的である、請求の範囲第14項 および第16項に記載の装置。 18. 前記磁場発生源は、前記アクチュエータ素子に印加される磁場が、前記 アクチュエータ素子において線形歪み(伸長および収縮)、曲げ、ねじれまたは 剪断の形状変化を発生させるように配置される、請求の範囲第14項および第1 6項に記載の装置。 19. 前記磁場発生源は、前記磁場が前記アクチュエータ素子の最長寸法のも のと略平行となるように配置される、請求の範囲第14項乃至第18項に記載の 装置。 20. 前記磁場発生源は、前記磁場の前記形状変化が最大となるように配置さ れる、請求の範囲第14項乃至第18項に記載の装置。 21. 前記磁場発生源は、前記磁場が前記アクチュエータ素子の最長寸法の方 向と0乃至90度の角をなすように配置される、請求の範囲第14項乃至第18 項に記載の装置。 22. 前記磁場発生源により誘導される前記印加された磁場の方 向は、前記磁場の絶対値が一定状態であるように前記アクチュエータ素子の最長 寸法の方向に対して変化する、請求の範囲第14項乃至第18項に記載の装置。 23. 前記磁場発生源により誘導される前記印加された磁場の方向および絶対 値は、前記アクチュエータ素子の最長方向の方向に対して変化する、請求の範囲 第14項乃至第18項に記載の装置。 24. 前記磁場発生源により誘導される前記印加された磁場の方向は、前記ア クチュエータ素子の最長寸法の方向と直交する軸を中心に回転する、請求の範囲 第14項乃至第18項に記載の装置。 25. 前記磁場発生源により誘導される前記印加された磁場の方向は、即座に フリップ(flip)するか、あるいは前記アクチュエータ素子の最長方向の方向から これと直交する方向またはその角度の任意の部品と直交する方向に次第に変化す る、請求の範囲第14項乃至第18項に記載の装置。 26.前記アクチュエータ素子の前記磁場誘導形状変化は剪断である、請求の範 囲第14項乃至第25項のいずれか1記載の装置。 27. 前記能動素子の変形により誘導される剪断歪みは、前記磁場の変化を生 成するために利用される、請求の範囲第4項乃至第13項のいずれか1記載の装 置。 28. 前記静的または適宜変動する磁場は、所望の剪断歪みが得られる方向に 配向され、これにより前記能動素子が必要に応じて剪断歪みによりプレストレス を加えられる、請求の範囲第26項に記載の装置。 29. 前記磁場は、前記剪断面と平行に整列される、請求の範囲第26項に記 載の装置。30. 前記能動素子における前記双晶およびマルテンサイト変態相 は、剪断負荷下でマルテンサイト開始温度未満で前記能動素子を冷却することに よって配向されており、および/または磁場は適切な配向がなされ、好ましくは 前記能動素子 の双晶面が、前記剪断面と略平行である、請求の範囲第26項に記載の装置。 31. 前記アクチュエータ素子の前記磁場誘導形状変化は、曲がった状態であ る、請求の範囲第14項乃至第18項に記載の装置。 32. 前記磁場発生源は、前記磁場が前記アクチュエータ素子の中間点におけ る接線と略平行となるように配置される、請求の範囲第14項乃至第18項およ び第31項に記載の装置。 33. 前記発生源により誘導される、前記アクチュエータ素子の中間点の接線 の方向に対する前記磁場方向は、前記所望の曲げ歪みが得られるように、たとえ ば歪みが最大となるように選定される、請求の範囲第14項乃至第18項および 第31項に記載の装置。 34. 前記磁場発生源は、前記磁場が、前記接線により画定される面において 、前記アクチュエータ素子の中間点における接線と前記接線面と直交する軸とが 0乃至90度をなすように配置される、請求の範囲第14項乃至第18項および 第31項に記載の装置。 35. 前記磁場発生源は、前記磁場が、前記アクチュエータ素子の中間点にお ける接線面と直交する軸と0乃至90度をなすように配置される、請求の範囲第 14項乃至第18項および第31項に記載の装置。 36. 前記磁場は、前記アクチュエータ素子を通って移送される、請求の範囲 第14項乃至第18項および第31項に記載の装置。 37. 前記磁場発生源は、前記磁場が、前記アクチュエータ成分の中間点にお ける接線の方向、または前記アクチュエータ素子の中間点における接線面と直交 する軸を中心に回転するように配置される、請求の範囲第14項乃至第18項お よび第31項に記載の装置。 38. 前記磁場発生源は、前記磁場が、即座にフリップするか、あるいは前記 アクチュエータ素子の中間点における接線の方向からこれと直交する方向または その角度の部品と直交する方向に次第に 変化するように配置される、請求の範囲第14項乃至第18項および第31項に 記載の装置。 39. 前記曲げ状態のアクチュエータ素子の脚部同士の角は、90度未満であ る、請求の範囲第14項乃至第18項および第31項に記載の装置。 40. 前記アクチュエータ素子の前記磁場誘導形状変化は、外部負荷または前 記アクチュエータのプレストレスに対してねじれている、あるいは負荷の全くな い状態でねじれている、請求の範囲第14項乃至第18項に記載の装置。 41. 前記アクチュエータ素子は固体状のバーである、請求の範囲第14項乃 至第18項および第40項に記載の装置。 42. 前記アクチュエータ素子は中空状のバーである、請求の範囲第14項乃 至第18項および第40項に記載の装置。 43. 前記アクチュエータ素子は円形管である、請求の範囲第14項乃至第1 8項および第40項に記載の装置。 44. 前記磁場発生源は、前記磁場が前記アクチュエータ素子のねじれ軸と平 行となるように配置される、請求の範囲第14項乃至第18項および第40項乃 至第43項に記載の装置。 45. 前記磁場発生源は、前記磁場が、前記アクチュエータ素子の前記ねじれ 軸の方向に対し、前記所望のねじれ歪みが得られるように、たとえば前記歪みが 最大となるように選定されるように配置される、請求の範囲第14項乃至第18 項および第40項乃至第43項に記載の装置。 46. 前記磁場発生源は、前記磁場が前記アクチュエータ素子のねじれ軸と直 交するように配置される、請求の範囲第14項乃至第18項および第40項乃至 第43項に記載の装置。 47. 前記磁気発生源は、前記磁場が、前記アクチュエータ素子の前記ねじれ 軸の方向と直交する軸を中心に回転するように配置さ れる、請求の範囲第14項乃至第18項および第40項乃至第43項に記載の装 置。 48. 前記磁場発生源は、前記磁場が、即座にフリップするか、あるいは前記 アクチュエータ素子の前記ねじれ軸の方向からこれと直交する方向またはその角 度の部品と直交する方向に次第に変化するように配置される、請求の範囲第14 項乃至第18項および第40項乃至第43に記載の装置。 49. 前記磁場は、前記中空状のアクチュエータ素子の壁を通って放射状に移 送される、請求の範囲第14項乃至第18項ならびに第40項、第42項および 第43項に記載の装置。 50. 前記磁場は、前記中空状のバーまたは円形管におけるトロイド状に巻き 付けられたコイルにより誘導され、前記固体状のバーまたは管の周りを旋回し(c irculate)、これにより前記アクチュエータ素子のねじれ変形を発生させる、請 求の範囲第14項乃至第18項ならびにび第40項、第42項および第43項に 記載の装置。 51. 前記アクチュエータ素子は、静的磁場によりバイアスがかけられること で、所望のねじれ歪み、たとえば最大歪みが前記印加された駆動磁場において得 られる、請求の範囲第14項乃至第18項ならびに第31項、第40項乃至第4 3項および第50項に記載の装置。 52. 前記アクチュエータ素子は、ねじれ状にプレストレスが加えられること で、所望のねじれ歪み(たとえば最大歪み)を発生させるのに最適に整列された 双晶構造が、印加された磁場において得られる、請求の範囲第14項乃至第18 項ならびに第31項、第40項乃至第43項および第50項に記載の装置。 53. 前記アクチュエータ素子は、所望の歪み(たとえば最大歪み)が前記印 加された磁場において得られるように双晶変態相を整列させた状態で負荷を加え られる、請求の範囲第14項乃至第18 項ならびに第31項、第40項乃至第43項および第50項に記載の装置。 54. Ms(マルテンサイト開始温度)を上回る温度で動作する前記アクチュ エータ素子は、外部負荷またはプレストレスによりオーステナイトから変態した 超弾性マルテンサイトである、請求の範囲第14項乃至第18項ならびに第31 項、第40項乃至第43項および第50項に記載の装置。 55. 前記磁場の印加下での前記アクチュエータ素子の形状変化は、伸長(収 縮)、曲げ、ねじれまたは剪断の組合せである、請求の範囲第14項乃至第18 項ならびに第31項、第40項乃至第43項および第50項に記載の装置。 56. 前記アクチュエータ素子は、前記素子の一部品における前記磁場の印加 下での前記アクチュエータ素子の形状変化は、伸長(収縮)、曲げ、ねじれまた は剪断の組合せであって、他の部品においては、前記形状変化がこれらの形状変 化の他の組合せである、請求の範囲第14項乃至第18項ならびに第31項、第 40項乃至第43項および第50項に記載の装置。 57. 前記アクチュエータ素子の適切な微細構造は、適当な温度および磁場に おける変形によって、ならびに所望の形状変化をもたらすのに必要であるときの 処理(訓練処理)の繰り返しによって改善される、請求の範囲第14項乃至第1 8項ならびに第31項、第40項乃至第43項および第50項に記載の装置。 58. 前記アクチュエータ素子および磁束通路は、電気絶縁層と付着された薄 膜からなり、磁場を変更することにより生じる前記物質の渦電流損失を減少させ る、請求の範囲第14項乃至第18項ならびに第31項、第40項乃至第43項 および第50項に記載の装置。 59. 前記アクチュエータ素子またはこれとともにいくつかの素 子は、金属、セラミックまたは重合体物質、たとえば弾性ポリマーから作製され たマトリクス状に配置され、これにより複合構造が形成される、請求の範囲第1 4項乃至第18項ならびに第31項、第40項乃至第43項および第50項に記 載の装置。 60. 前記磁場発生源は、前記磁場が前記磁場の可変または一定の絶対値を有 する軸を中心に回転するように配置される、請求の範囲第14項乃至第18項な らびに第31項、第40項乃至第43項および第50項に記載の装置。 61. 前記磁場発生源は電磁石またはコイルである、請求の範囲第14項乃至 第18項ならびに第31項、第40項乃至第43項および第50項に記載の装置 。 62. 前記磁場発生源のいくつかは永久磁石である、請求の範囲第14項乃至 第18項ならびに第31項、第40項乃至第43項および第50項に記載の装置 。 63. 前記アクチュエータ素子および磁場発生源は、磁束通路により互いに連 結される、請求の範囲第14項乃至第18項ならびに第31項、第40項乃至第 43項ならびに第50項および第61項乃至第65項に記載の装置。 64. 前記アクチュエータ素子は、環、楕円または形状がさらに複雑なもの等 の閉ループであって、前記磁場発生源用の閉磁束通路を形成し、前記磁場は、前 記ループの所望の形状変化をもたらすのに好適な強度および方向を有する外部磁 場により前記ループに移送される、請求の範囲第14項乃至第18項ならびに第 31項、第40項乃至第43項ならびに第50項および第61項乃至第65項に 記載の装置。 65. 前記成分は一部環、楕円または形状がさらに複雑なもの等の開ループで あって、前記駆動磁場用の磁束通路を形成し、前記磁場は、前記ループの所望の 形状変化をもたらすのに好適な強度およ び方向を有する外部磁場により前記ループに移送される、請求の範囲第14項乃 至第18項ならびに第31項、第40項乃至第43項ならびに第50項および第 61項乃至第65項に記載の装置。 66. 前記駆動磁場は、環状の一部品の周りにトロイド状に巻き付けられたコ イルによって生成される、請求の範囲第14項乃至第18項ならびに第31項、 第40項乃至第43項ならびに第50項および第61項乃至第65項に記載の装 置。 67. 前記磁場は、前記開ループに該ループの両端を通して移送される、請求 の範囲第14項乃至第18項ならびに第31項、第40項乃至第43項ならびに 第50項および第61項乃至第65項に記載の装置。 68. 前記アクチュエータ素子は、前記ループの形状を変化させることによっ て負荷が加えられる、請求の範囲第63項乃至第65項に記載の装置。 69. 前記アクチュエータ素子の形状変化をもたらす前記双晶構造の再配向は 、前記物質をそのキュリー温度未満で冷却することによって、または機械的応力 を印加することによって、または電流を前記物質に流すことによって前記磁性構 造を配列することから、内部磁場により誘導される、請求の範囲第14項乃至第 18項ならびに第31項、第40項乃至第43項ならびに第50項および第61 項乃至第65項に記載の装置。 70. 前記アクチュエータはマイクロメカニカルデバイスである、先行する請 求の範囲のいずれか1に記載の装置。 71. 前記アクチュエータは、電流と接触するように設計される、請求の範囲 第14項乃至第18項ならびに第31項、第40項乃至第43項ならびに第50 項および第61項乃至第65項に記載の装置。 72. 前記アクチュエータは、コンデンサ板の相互位置を制御す るように設計される、請求の範囲第14項乃至第18項ならびに第31項、第4 0項乃至第43項ならびに第50項および第61項乃至第65項に記載の装置。 73. 前記アクチュエータは、流体の流動を、前記流動溝の断面を変えること によって調節するように設計される、請求の範囲第14項乃至第18項ならびに 第31項、第40項乃至第43項ならびに第50項および第61項乃至第65項 に記載の装置。 74. 前記調節器は、前記流動溝の外側に設置される磁場発生源を用いて、前 記流動溝の内側に配置されたアクチュエータ素子の形状を変えることにより前記 流動を調節するように設計される、請求の範囲第73項に記載の装置。 75. 前記調節器は、前記板を前記流動溝の内側にもってくることにより前記 流動を調節する、請求の範囲第73項に記載の装置。 76. 前記アクチュエータは流体を移送するためのポンプである、請求の範囲 第14項乃至第18項ならびに第31項、第40項乃至第43項ならびに第50 項および第61項乃至第65項に記載の装置。 77. アクチュエータは、一つの場所から別の場所への流体の量を変えるよう に設計されるか、あるいは、アクチュエータは、前記流動を制御するためにバル ブ系を用いて定期的に流体の量を変えるように設計され、これにより、前記バル ブ系は、反対方向の流動の別の摩擦に基づく受動(passive)バルブを含み、前記 流体を摩擦がさらに小さい方向に流すようにした、請求の範囲第76項に記載の 装置。 78. マイクロメカニカルデバイスを備える、請求の範囲第71項乃至第77 項に記載の装置。 79. 前記アクチュエータは、2つ以上の本体を互いにしっかりと、または互 いに対して前記本体を摺動させるようにし得る制御負 荷をもたせて結合するように設計される、請求の範囲第14項乃至第18項なら びに第31項、第40項乃至第43項ならびに第50項および第61項乃至第6 5項に記載の装置。 80. 移動または回転バーは、アクチュエータを用いて、または、前記バー自 体がアクチュエータ素子である場合には前記バーの周りに僅かな公差をもたせて 設置された磁場発生源を用いて、外側から結合するように設計される、請求の範 囲第79項に記載の装置。 81. 移動または回転バーは、結合される前記本体間に配置されるアクチュエ ータを用いて、結合するように設計される、請求の範囲第79項に記載の装置。 82. 回転ディスクは、前記ディスクを、前記ディスクの反対側または他方側 が支持されている場合には一方側で押下するアクチュエータを用いて結合される ように設計される、請求の範囲第79項に記載の装置。 83. それ自体アクチュエータ素子である前記回転ディスクは、前記ディスク の周りに僅かな公差をもたせて設置された磁場発生源と結合するように設計され る、請求の範囲第79項に記載の装置。 84. 移動または回転開口シリンダは、前記シリンダを前記シリンダの反対側 の内側から押下するアクチュエータを用いて結合されるように設計される、請求 の範囲第79項に記載の装置。 85. 2個の同軸回転ディスクは、これらを、1つのディスクを多数の位置で 押下する1つのアクチュエータまたはいくつかのアクチュエータを用いて、一緒 に押下することによって互いに結合されるように設計される、請求の範囲第79 項に記載の装置。 86. 前記アクチュエータは、ブレーキ、コネクタまたはカプラである、請求 の範囲第79項乃至第85項に記載の装置。 87. 前記アクチュエータは、機械振動を発生させるように設計される、請求 の範囲第14項乃至第18項ならびに第31項、第4 0項乃至第43項ならびに第50項および第61項乃至第65項に記載の装置。 88. 前記アクチュエータは、たとえば、工具、ドリル、ロックブレーカまた は同様の機器において使用されるシェーカである、請求の範囲第87項に記載の 装置。 89. 前記アクチュエータは、たとえば、フィルタの洗浄および粉末の分離に 使用するように設計される、請求の範囲第87項乃至第88項に記載の装置。 90. 前記アクチュエータは、超音波周波数で動作するように設計される、請 求の範囲第87項乃至第89項に記載の装置。 91. 前記アクチュエータは、構造および媒介物において振動を発生させるよ うに設計される、請求の範囲第87項に記載の装置。 92. 前記アクチュエータはラウドスピーカである、請求の範囲第87項およ び第91項に記載の装置。 93. 前記アクチュエータは、能動振動制御装置における逆振動(countervib ration)源である、請求の範囲第87項に記載の装置。 94. 前記アクチュエータはモータである、請求の範囲第1項乃至第68項の いずれか1記載の装置。 95. 前記モータはリニアモータであって、前記直線運動は、装置または主ア クチュエータおよび1つまたはいくつかの補助アクチュエータの運動により発生 する連続ステップからなる、請求の範囲第94項に記載の装置。 96. 前記補助アクチュエータは、前記主アクチュエータの両端に固定され、 ガイド上に交互に圧締するように設計され、これに沿って前記主アクチュエータ は、一端の前記補助アクチュエータが前記主アクチュエータの伸長相中に圧締さ れ、他端の前記補助アクチュエータが前記主アクチュエータの逆の運動中に圧締 されると、生成されるガイド上の前記直線運動の前記ステップに、前記主アクチ ュエータの前後運動に同期して進む、請求の範囲第95項に記載の装置。 97. 前記直線運動の速度は、前記主アクチュエータの周波数または振幅によ り制御されるように設計され、前記直線運動の方向は、前記補助アクチュエータ の圧締の相を反転することによって逆転する、請求の範囲第95項に記載の装置 。 98. 前記補助アクチュエータは、1本のガイドバー上で圧締されるように設 計され、前記主アクチュエータが前記バーの横にある、請求の範囲第95項に記 載の装置。 99. 前記補助アクチュエータは、2本の平行ガイドバー上で圧締されるよう に設計され、前記主アクチュエータが前記バーの間に対称に配置される、請求の 範囲第95項に記載の装置。 100. 前記補助アクチュエータは、管の内側で圧締されるように設計され、 該管の内側に前部のリニアモータがある、請求の範囲第95項に記載の装置。 101. 前記ガイドバーは、前記主アクチュエータの前記アクチュエータ成分 に作製された孔を通るように設計され、前記補助アクチュエータはこのガイドバ ー上で圧締されるように設計される、請求の範囲第95項に記載の装置。 102. 前記主アクチュエータの前後運動は、前記主アクチュエータの前記ア クチュエータ成分の長手方向振動モードの機械的共振である(すなわち、前記リ ニアモータの直線運動の方向の)周波数で発生し、および/または前記補助アク チュエータの前後運動は、これらのアクチュエータの機械的共振である周波数、 または前記リニアモータの全体構造の機械的共振である周波数で発生する、請求 の範囲第95項乃至第101項のいずれか1記載の装置。 103. 前記主および補助アクチュエータを駆動する、前記電磁石および前記 電磁石の電磁石駆、動系は、これらの電磁石が前記主お よび補助アクチュエータがリニアモータを駆動している機械的共振と同一周波数 の電磁石共振において動作するように設計される、請求の範囲第95項乃至第1 02項に記載の装置。 104. 前記主および補助アクチュエータを駆動する前記電磁石は、前記圧締 のタイミングが、前記モータの運動の最高精度、速度および力を得るために最適 化されるようにディジタル制御される、請求の範囲第95項乃至第103項のい ずれか1記載の装置。 105. 前記アクチュエータは、回転モータであって、その回転運動は、主ア クチュエータのねじれ(角)運動、および必要に応じて、1つまたはいくつかの 補助アクチュエータにより発生する連続ステップからなる、請求の範囲第94項 に記載の装置。 106. 前記補助アクチュエータは、前記主アクチュエータの両端に固定され 、ガイド上に交互に圧締し、この周りを、前記主アクチュエータの前後のねじれ 運動に同期して前記主アクチュエータが回転する、請求の範囲第105項に記載 の装置。 107. 前記角運動の速度は、前記主アクチュエータの周波数または振幅を変 えることにより制御され、前記角運動の方向は、前記補助アクチュエータの圧締 の相を反転することによって逆転する、請求の範囲第105項に記載の装置。 108. 前記角運動のステップは、回転軸を中心とした円上に接線状に、かつ 前後の伸長運動を行ううように配置された1つまたはいくつかの主アクチュエー タにより生成される、請求の範囲第105項に記載の装置。 109. 前記主アクチュエータの前後のねじれ運動は、前記主アクチュエータ の軸のねじれ振動モードの機械的共振である周波数で発生するように設計され、 および/または前記主アクチュエータの前後運動は、前記主アクチュエータの機 械的共振である周波数で発生するように設計され、および/または前記補助アク チュエータの 前後運動は、これらのアクチュエータの機械的共振である周波数で発生する、請 求の範囲第105項に記載の装置。 110. 前記主および補助アクチュエータは、前記モータの振動部品の全体構 造の機械的共振である同一周波数において動作するように設計される、請求の範 囲第105項に記載の装置。 111. 前記主および補助アクチュエータを駆動する、前記電磁石および前記 電磁石の電磁石駆動系は、これらの電磁石が前記主および補助アクチュエータが 前記モータを駆動する機械的共振と同一周波数の電磁石共振において動作するよ うに設計される、請求の範囲第105項に記載の装置。 112. ガイドが在って、前記モータは前記モータの回転軸である、請求の範 囲第105項乃至第111項のいずれか1記載の装置。 113. 前記回転運動は、磁場により制御される前記モータの主アクチュエー タのねじりにより発生する連続ステップによって生成され、前記主アクチュエー タの両端に前記2つの補助アクチュエータが固定される、請求の範囲第105項 乃至第112項のいずれか1記載の装置。 114. 前記角運動の速度は、前記主アクチュエータの周波数または振幅によ って制御され、前記角運動の方向は、前記補助アクチュエータの圧締の相を反転 することによって逆転する、請求の範囲第105項に記載の装置。 115. 前記主アクチュエータの前記駆動コイルは、前記モータの軸の周りに 配置されて、前記モータの回転軸の方向に磁場を発生させる、請求の範囲第10 5項に記載の装置。 116. 前記モータの前記アクチュエータを駆動する磁場は、前記モータの回 転軸と直交する方向にある、請求の範囲第88項に記載の装置。 117. 前記補助アクチュエータは、前記主アクチュエータのね じれ成分の両端で固定される円筒形または多角形バー上で圧締するように設計さ れる、請求の範囲第105項に記載の装置。 118. 前記円筒形または多角形バーは、磁場において放射状に延在する、請 求の範囲第117項に記載の装置。 119. 前記主アクチュエータの前後のねじれ運動は、前記主アクチュエータ の前記アクチュエータ成分のねじれ振動モードの機械的共振である周波数で発生 するように設計され、前記補助アクチュエータの前後運動は、これらのアクチュ エータの機械的共振である周波数、あるいは前記モータの前記振動部品の全体構 造の機械的共振である同一の周波数で発生するように設計される、請求の範囲第 105項乃至第118項のいずれか1記載の装置。 120. 前記主および補助アクチュエータを駆動する、前記電磁石および前記 電磁石の電磁石駆動系は、これらの電磁石が、前記主および補助アクチュエータ が前記モータを駆動する機械的共振と同一周波数の電磁石共振において動作する ように設計される、請求の範囲第105項乃至第119項のいずれか1記載の装 置。 121. 前記アクチュエータの1つ以上は、ある部品を精確かつ高速に三次元 上の位置に移動する位置決め装置の系を形成するように設計される、先行する請 求の範囲のいずれか1記載の装置。 122. 前記アクチュエータは、部品同士を互いに固定し、締め付け、圧締す るように設計される、請求の範囲第121項に記載の装置。 123. 前記アクチュエータは、ロボットおよびマニピュレータにおいて使用 され、変位または加速度センサにより得られる情報を用いて能動的に制御可能な 高速かつ精密な運動をもたらすように設計される、請求の範囲第121項に記載 の装置。 124. 前駆アクチュエータは、航空機において使用され、翼のフラップまた は他の物体を制御するように設計される、請求の範囲 第121項に記載の装置。 125. 前記アクチュエータは、兵器系において使用され、センサから得られ た情報を用いて能動的に制御可能な高速かつ精密な運動をもたらすことによって 兵器および制御系に指示を行うように設計される、請求の範囲第121項に記載 の装置。 126. 前記アクチュエータは、エレベータおよびリフタにおいて、または固 体、液体または気体媒介物においてたとえば音波もしくは超音波等機械的振動の 生成において使用されるように設計される、請求の範囲第121項に記載の装置 。 127. 前記アクチュエータは、構造物または機械における逆振動をもたらす 際に使用されて、振動およびノイズを能動的に制御するように設計される、請求 の範囲第121項に記載の装置。 128. 前記アクチュエータは、(たとえば、タービン、モータ、エンジンお よびロールにおける)回転機械素子の重心を移動する際に使用されて、その動作 中に該機械を能動的に平衡させるように設計される、請求の範囲第121項に記 載の装置。 129. 前記アクチュエータは、角の逆振動をもたらす際に使用されて、前記 機械の軸および他の回転部品の角振動を能動的に制御するように設計される、請 求の範囲第121項に記載の装置。 130. 前記アクチュエータは、電流と接触する際に使用されるように設計さ れる、請求の範囲第121項に記載の装置。 131. 前記アクチュエータは、バルブ内の液体または気体の流動を調節する 際に使用されるように設計される、請求の範囲第121項に記載の装置。 132. 前記アクチュエータは、ポンプにおいて使用されるように設計される 、請求の範囲第121項に記載の装置。 133. 前記アクチュエータは、気体または液体、特にエンジン内の燃料の流 動を調節するための注入ニードルを動かす際に使用さ れるように設計される、請求の範囲第121項に記載の装置。 134. 前記アクチュエータは、エンジンのバルブリフタにおいて運動をもた らす際に使用されるように設計される、請求の範囲第121項に記載の装置。 135. 前記アクチュエータは、機器および車両の能動懸架に使用されるよう に設計される、請求の範囲第121項に記載の装置。 136. 前記アクチュエータは、外科用器具および人工器官において使用され るように設計される、請求の範囲第121項に記載の装置。
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