JP2001524297A - マルチスケールゼロツリーエントロピー符号化装置および方法 - Google Patents

マルチスケールゼロツリーエントロピー符号化装置および方法

Info

Publication number
JP2001524297A
JP2001524297A JP50888899A JP50888899A JP2001524297A JP 2001524297 A JP2001524297 A JP 2001524297A JP 50888899 A JP50888899 A JP 50888899A JP 50888899 A JP50888899 A JP 50888899A JP 2001524297 A JP2001524297 A JP 2001524297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelet
tree
zero
encoding
wavelet coefficients
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP50888899A
Other languages
English (en)
Inventor
ソドガー,イラジ
チャイ,ビン−ビン
ハトラック,ポール
リー,ホン−ジュ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US09/107,544 external-priority patent/US6269192B1/en
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Publication of JP2001524297A publication Critical patent/JP2001524297A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T9/00Image coding
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/30Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using hierarchical techniques, e.g. scalability
    • H04N19/36Scalability techniques involving formatting the layers as a function of picture distortion after decoding, e.g. signal-to-noise [SNR] scalability
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/60Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding
    • H04N19/63Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding using sub-band based transform, e.g. wavelets
    • H04N19/64Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding using sub-band based transform, e.g. wavelets characterised by ordering of coefficients or of bits for transmission
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/60Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding
    • H04N19/63Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding using sub-band based transform, e.g. wavelets
    • H04N19/64Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding using sub-band based transform, e.g. wavelets characterised by ordering of coefficients or of bits for transmission
    • H04N19/645Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding using sub-band based transform, e.g. wavelets characterised by ordering of coefficients or of bits for transmission by grouping of coefficients into blocks after the transform
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/60Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding
    • H04N19/63Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding using sub-band based transform, e.g. wavelets
    • H04N19/64Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding using sub-band based transform, e.g. wavelets characterised by ordering of coefficients or of bits for transmission
    • H04N19/647Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using transform coding using sub-band based transform, e.g. wavelets characterised by ordering of coefficients or of bits for transmission using significance based coding, e.g. Embedded Zerotrees of Wavelets [EZW] or Set Partitioning in Hierarchical Trees [SPIHT]

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 空間、画質及び複雑さのスケーラビリティにおいて柔軟度を持ってビットストリームを生成するウェーブレットツリーを符号化する装置(100)とそれに関連する方法が開示される。ゼロツリーエントロピー(ZTE)符号化方法は、マルチスケールゼロツリー符号化スキームを実装することにより完全にスケーラブルな符号化方法を実現するように拡張される。

Description

【発明の詳細な説明】 マルチスケールゼロツリーエントロピー符号化装置および方法 本願は、本願中に参照記述する1997年7月11日付け提出の米国仮特許出 願第60/052,245号の利益を請求する。 本発明は画像及びビデオの処理システムに関し、より詳細には、空間、画質及 び複雑さのスケーラビリティにおいて柔軟度を持ってビットストリームを生成す るウェーブレットツリーを符号化する画像及びビデオの処理システムに関する。 開示の背景 データ圧縮システムは、最少のビット数で可能な限り正確に情報を表現するた めに有効であり、蓄積装置に蓄積又は伝送システムで伝送すべきデータ量を最少 にする。ウェーブレット変換、若しくは階層的サブバンド分割として知られてい る方法は、かような分割が原画像の階層的マルチスケール表現をもたらすので最 近は低ビットレートの画像圧縮に使用されている。ウェーブレット変換は低ビッ トレート画像符号化の重要な実施形態、即ち、非ゼロ値のロケーションを示す2 値マップ(ウェーブレットツリー)若しくは変換係数の「重要度マップ」として 知られる2値マップの符号化に応用される。スカラー量子化とエントロピー符号 化を用い、例えば1bit/pelより少ない非常に低いビットレートを達成す るために、量子化後の最尤シンボル(ゼロシンボル)の確率は極めて高くなけれ ばならない。通常、予定ビットの大半は、重要度マップの符号化に使用されなけ ればならない。この重要度マップの符号化において有効な改善は、蓄積又は伝送 に先立ち情報を圧縮するために重要な改善をもたらす。 この課題を達成するために、「ゼロツリー」と呼ばれる新しい構造が開発され た。ウェーブレット係数は、所与のしきい値Tに関し、Tより小さいか又は等し いならば重要でないとする。このゼロツリーは、粗いスケールでの1つのウェー ブレット係数が所与のしきい値Tに関し重要でないならば、より細かいスケール の同一空間ロケーションにおける同じ方位の全てのウェーブレット係数はTに関 し多分重要でない可能性が高いと云う仮定に基づいている。 さらに詳細には、階層的サブバンドシステムの場合、最高周波数サブバンドを 除く、所与のスケールにおける全ての係数は、ウェーブレットツリーと云う名前 の構造に従う同じ方位のより細かいスケールでの1組みの係数と関係がある。最 も粗いスケールの係数を親ノードと呼び、同じ方位の次に粗いスケールの同じ空 間及び時間的ロケーションに対応する全ての係数を子ノードと呼ぶ。1つの所与 の親ノードに対し、同一ロケーションに対応する同じ方位の全てのより細かいス ケールの全係数の組みを子孫と呼ぶ。同様に、1つの所与の子ノードに対し、同 一ロケーションに対応する同じ方位のより粗いスケールの係数の組みを先祖と呼 ぶ。 各々のノードは、分割スケール順に最粗レベルから最細緻レベルまで走査され る。これは、子は、その親と、その親が走査された同じスケールの全てのサブバ ンドにおける全ての親が走査されるまで走査されないことを意味する。これは、 二次元データセットのウェーブレット変換の係数によって規定された全ウェーブ レットツリーにまたがってサブバンド毎に走査する修正された幅優先タイプであ る。 係数が重要であるか否かを決定する或るしきい値が与えられると、1つのノー ドは、1)そのノードの係数が重要でない大きさを持ち、2)そのノードがルー トの子孫ではなく、即ち粗いスケールからは完全には推定できず、3)その子孫 が全て重要でないならば、ZEROTREE ROOTとよぶ。ZEROTREE ROOTは、より細かい スケールにおける係数が重要でないことが完全に予測可能であることを示す特別 な符号を用いて符号化する。2値重要度マップを効率よく符号化するために、4 つのシンボル、即ち、ZEROTREE ROOTとISOLATED ZERO及び2つの非ゼロシンボル であるPOSITTVE SIGNIFICANTとNEGATIVE SIGNIFICANTをエントロピー符号化する 。 1995年5月2日に発行され、本明細書において参考例として引用する米国 特許第5,412,741号は、高度の圧縮により情報を符号化するための装置 および方法を開示している。この装置はこれまでの技術よりもより効率的な方法 で、ウェーブレット係数をゼロツリー符号化することを利用している。この装置 のカギは、走査すべき係数インデックスのリストをダイナミックに生成し、この ダイナミックに生成したリストがシンボルを符号化すべき係数インデックスしか 含まないようにすることである。このような方法は、係数インデックスの静的リ ストを使用し、a)シンボルを符号化するのか、またはb)シンボルが完全に予 測可能であるかどうかを判断するために各係数を個々にチェックしなければなら ない従来技術よりも劇的に改善されている。米国特許第5,412,741号に 記述されているように、この方法は、埋め込み型ゼロツリーウェーブレット(E ZW)法として知られている。 これとは別に、二次元データセットのウェーブレット変換係数によって規定さ れる全てのウェーブレットツリーを深さ優先で走査して、ウェーブレットツリー (例えば、ゼロツリー)を符号化する方法がある。このウェーブレット符号化方 法は、ゼロツリーエントロピー(ZTE)符号化法として知られており、199 7年12月31日に提出された本願にも参照引用した米国特許出願「ウェーブレ ットに基づく符号化方法により生成されたウェーブレットツリーを符号化するた めの装置および方法」(代理人整理番号SAR12234、米国特許第09/0 02,251号)に記述されている。 ZTE法は有効なウェーブレット符号化方法であることは判明しているが、マ ルチスケールウェーブレット符号化を可能とする、即ち、空間的解像度と画質の スケーラビリティを提供できる柔軟なウェーブレット符号化方法は、種々の応用 において利益をもたらす。 従って、空間、画質及び複雑さのスケーラビリティにおいて柔軟度を持ってビ ットストリームを生成するウェーブレットツリーの符号化技術が求められている 。 発明の要約 本発明は、空間、画質及び複雑さのスケーラビリティに関して柔軟なビットス トリームを生成するウェーブレットツリーの符号化装置とその方法に関する。こ のZTE法は、マルチスケールゼロツリー符号化スキームを実施することにより 、完全にスケーラブルな符号化を実現するために拡張される。 より詳細には、第1空間解像度(及び/又は画質(信号対雑音比(SNR)) レイヤのウェーブレット係数を先ず最初に第1量子化器Q0で量子化する。量子 化された係数をゼロツリーコンセプトを用いて走査し、次に、重要度マップと量 子化係数をエントロピー符号化する。このレベルのエントロピー符号化器の出力 BS0は、ビットストリームの第1部分を構成する。次に、第1レイヤの量子化 ウェーブレット係数を再構成し、当初ウェーブレット係数から差し引く。この「 差分」ウェーブレット係数は符号化器の次の段階に送り込まれ、ここではウェー ブレット係数を第2(後続)量子化器Q1で量子化し、続けてゼロツリー走査し エントロピー符号化する。この段階の出力BSIは出力ビットストリームの第2 部分を構成する。 第2段階の量子化係数を再構成し、当初ウェーブレット係数から差し引く。こ の処理をN段階まで実行し、Nレイヤのスケーラビリティを提供する。各段階は 、1レイヤのSNR又は空間(又は両方の)スケーラビリティを表す。空間的ス ケーラビリティは、入力画像の異なる空間解像度に上記N段の符号化器を適用す ることにより提供される。かように、広範囲のスケーラビリティのレベルまたは レイヤを効率よく生成し、ビットストリームに挿入し、特定の用途において必要 に応じ、例えば復号器により抽出する。 図面の簡単な説明 本発明の教示は、以下の添付図面を参照して次の詳細な説明を読めば容易に理 解されるであろう。 図1は、本発明の画像符号化器のブロック図である。 図2は、図1に示された符号化器の符号化方法を示すフローチャートである。 図3は、ウェーブレットツリーにおける3つのスケールに分割された画像にお けるサブバンドの親と子の依存性を示す概略図である。 図4は、サブサンプリングされた画像の3つの世代における親と子の関係を示 す図である。 図5は、ウェーブレットツリーにおける種々のノードの相互の関係を示す概略 図である。 図6は、ウェーブレットツリーのウェーブレットブロック表現である。 図7は、本発明によって実行される量子化方法のフローチャートである。 図8は、本発明によって実行されるシンボル割り当て方法のフローチャートで ある。 図9は、空間解像度のスケーラビリティレイヤを持つビットストリームのブロ ック図である。 図10は、SNR又は画質のスケーラビリティレイヤを持つビットストリーム のブロック図である。 図11は、SNRと空間解像度の組み合わせスケーラビリティレイヤを持つビ ットストリームのブロック図である。 図12は、図1の画像符号化装置の詳細ブロック図である。 図13は、4つの非ゼロウェーブレット係数を示す概略図である。 図14は、SNRスケーラビリティレイヤを生成する符号化器部分を示すブロ ック図である。 図15は、前レイヤから次レイヤの重要度マップを予測する状態図である。 図16は、ゼロツリー状態を用いて各ウェーブレット係数の状態を追跡する状 態図である。 図17は、本発明の符号化システムと復号システムを示す図である。 理解を容易にするために、図面に共通する同一要素にはできる限り同じ参照番 号を用いて表示した。 詳細な説明 図1は、本発明の符号化装置100のブロック図であり、図2は図1の符号化 装置100の動作を示すフローチャートである。本発明をよく理解するために、 読者は本発明の下記の説明を図1と図2を参照しながら読むべきである。さらに 、本発明は先ずZTEに関し説明し、次にマルチスケールZTEを実現するため に必要な変更に関して説明する。 符号化器100はウェーブレットツリ一生成器104と、オプションのウェー ブレットツリー再構成器108と、量子化器110と、シンボル割り当て器11 2と、エントロピー符号化器114とを含む。これら構成要素はポート102の 入力画像をポート116における符号化された出力画像に処理するように直列に 接続されている。この入力画像は一般に画像スキャナーまたはコンピュータグラ フィックシステムから発生できるような、ピクセル化された(デジタル化された )写真画像である。しかしながら、入力画像はビデオ画像のうちの一連のフレー ムにおける1つのフレーム、またはビデオ符号化システムによって発生される動 き補償された差分フレームでもよい。一般に、本発明は任意の形態のデジタル化 された画像またはその一部を処理するようになっている。従って、作動方法は一 般にステップ202にて、1つの「画像」、すなわち任意の形態の二次元データ を入力することによって開始する。 ウェーブレットツリー生成器104は(ステップ204にて)入力画像の従来 のウェーブレットツリー表現を発生するよう、ウェーブレット階層的サブバンド 分割を実行する。かかる画像分割を行うために、二次元の各々で2回サブサンプ リングを行うことにより画像が水平高域−垂直高域(HH)、水平高域−垂直低 域(HL)、水平低域−垂直高域(LH)および水平低域−垂直低域(LL)周 波数サブバンドに分割される。次に、LLサブバンドを更に二次元の各々で2回 サブサンプリングし、HH,HL,LHおよびLLサブバンドの一組を生成する 。サブサンプリングを3回行っている図3に示されているようなサブバンドのア レイを発生するよう、このサブサンプリングを再帰的に行う。実際には4回以上 のサブサンプリングを行うことが好ましいが、本発明は任意の回数のサブサンプ リングに適応できる。サブバンド間の親との依存性は、親ノードのサブバンドか ら子ノードのサブバンドを示している矢印として示されている。最低周波数のサ ブバンドは頂部の左側のサブバンドLL3であり、最高周波数のサブバンドは底 部右側のサブバンドHH1である。この例ではすべての子ノードは1つの親を有 する。J.M.シャピロ著の論文「ウェーブレット係数のゼロツリーを使用した 埋め込み型画像符号化(Embedded Image Coding Using Zerotrees of Wavelet Co efficients)」、信号処理に関するIEEEトランザクション、第41巻、第1 2号、第3445〜62ページ、1993年12月には、サブバンド分解の詳細 な説明が記載されている。 図4は、サブサンプリングされた画像の3世代における親と子の関係を示す。 単一の親ノード400は4回のサブサンプリングにより、すなわち2次元の各々 で2回のサブサンプリングを行うことにより、画像内の同一領域に対応する4つ の子ノード402を有する。各子ノード402はその後の4回のサブサンプリン グにより4つの対応する次世代の子ノード404を有する。親ノードをその子お よび孫に関連づける関係、すなわちデータ構造がウェーブレットツリーである。 低−低サブバンドにおける各ペルまたはピクセルはこれに関連する「ツリー」で あることに留意されたい。しかしながら、共に取り上げられる低−低サブバンド から延びる複数のツリーを、当技術分野では一般に、画像に関する「ウェーブレ ットツリー」と称す。本明細書はこのような用語の使用例にも従うものとする。 再び図1および図2に戻ると、量子化器110は(ステップ210にて)「深 度優先」(depth-first)パターンでパス106を通ってウェーブレットツリー の係数を量子化する。即ち、この方法は、各ツリーを低−低サブバンド(LL3 )中のルートから子へと移動する。 図5は、各ツリーを横断するのに使用される深度優先パターンを示す。例えば LL3におけるノード500で開始し、次に太いパスに進むことにより、本発明 の深度優先プロセスはサブバンドLH3におけるノード502に進み、次にサブ バンドLH2におけるノード504に進む。この深度優先横断プロセスはノード 504から連続的にサブバンドLH1内のノード506,508,510および 512に進み、すなわちノード504のすべての子に進み、次に504(514 、524、534)の親類に進み、ここで次の親類および子に進む前に、各親類 の4人の子を横断する。一旦ツリーの全枝を横断すると、横断プロセスはノード 500の別の子のノード、例えばノード544に進む。深度優先横断プロセスは このノードからノード546,548,550,552および554に進み、そ の後、ノード556に進み、更に別のノードに進む。 各枝を横断する際に係数を離散した値に量子化する。本発明では任意の量子化 方法を使用する。この量子化プロセスは連続する係数の値を正の値、負の値また はゼロの値のいずれかを有する離散した値にマッピングする。要するに、深度優 先走査パターンではそれらの親504の後であって隣接する親514,524お よび534のいずれよりも前で、子506,508,510および512を走査 する。このように所定の空間ロケーションを示すすべての係数を親500から子 502、孫504などの周波数が高くなる順に走査し、その後、次の隣接する空 間ロケーションの係数を走査する。 この深度優先走査パターンのこれまでの説明は、「トップダウン」パターンと して説明したが、深度優先走査パターンはボトムアップからの走査も含む。この ように、ツリーの「葉」(最底部ノード)でスタートし、ツリーを上に進むよう 量子化を行うこともできる。図5の例を参照すると、「ボトムアップ」パターン ではまずノード506,508,510および512を量子化し、次にノード5 04を量子化し、次にツリーを上に進み、最後にノード500を量子化する。一 旦、そのツリーの量子化を完了すると、量子化プロセスは別のツリーを次々に量 子化し、すべてのツリーにおけるすべてのノードを量子化するまで量子化を続け る。後に説明するように、トップダウンではなくボトムアップパターンを使用す ると、本発明はより効率的に実施できる。 この深度優先走査パターンを容易にするため、本発明は「ウェーブレットブロ ック」を形成するよう、各ウェーブレットツリーの量子化された係数を再構成す る。図1および図2に示されるように、量子化を行う前に(ステップ206で) ウェーブレットツリー再構成器108内で再構成を行う。 図6は、本発明により発生されたウェーブレットブロック604を略図で示す ものである。本発明はウェーブレットツリー602内の低−低バンド606(L L3)におけるピクセル600から延びるツリー602をウェーブレットブロッ ク604にマッピングする。画像フレーム608の各ウェーブレットブロック6 04はフレーム内のブロックの空間ロケーションにおけるフレームを示すすべて のスケールおよび方向の係数を含む。係数のメモリロケーションをウェーブレッ トブロックを形成する新しいメモリロケーションに物理的にマッピングし直すこ とにより、再構成を行う。このように、連続したアドレスロケーションに所定の ウェーブレットブロックのすべての係数を記憶する。これとは異なり、係数を物 理的に再配置せず、仮想メモリ内にマッピングし直してもよい。従って、物理的 メモリに対するインデックスを生成し、このメモリでインデックス(仮想メモリ )はウェーブレットブロックに配列されるメモリロケーションを有する。インデ ックスへアクセスするごとに、係数を記億する物理的メモリロケーションへイン デックスへのアドレスをマッピングする。従って、仮想メモリ方法によりメモリ 内の係数を物理的に再配置することなく、ウェーブレットブロックの利点を活用 できる。 深度優先走査パターンを使用することにより、各ウェーブレットブロックの係 数を量子化するよう、各ウェーブレットブロックを完全に走査し、その後、次の ブロック、更に次のブロックを走査する。例えばブロック610を完全に走査し 、次にブロック612を走査し、次にブロック614を走査し、同じようにウェ ーブレットブロックのフレームを通してラスター走査パターンで次々にブロック を走査する。ブロックの順序はラスター走査パターンにする必要はなく、アプリ ケーションが望む任意の順序とすることができる。この順序は所定のオブジェク トに対応するブロックを走査し、符号化し、その後、他のオブジェクトを走査し 、符号化するようなオブジェクト指向の順序も含む。ブロック全体は連続するメ モリアドレスにあるので、所定のブロックに対する第1メモリ入力をまたは最終 メモリ入力を選択し、上り順または降順ですべての他のアドレスにアクセスする ことにより、トップダウンパターンまたはボトムアップパターンでブロックを容 易に走査できる。 重要なことはかかる再構成によりフレーム内の空間ロケーションに基づき、異 なる量子化スケールを各ウェーブレットブロックに割り当てできることである。 これにより、係数の空間ロケーションに対し、および/または係数によって表現 される周波数バンドに従って、量子化器110を特別に割り当てることができる 。このように、画像の中心または画像内の所定のオブジェクトをエッジよりもよ り正確に量子化できるよう、画像内で量子化スケールを変えることができる。同 様に、他の周波数と異なるスケールを使って、より高い周波数(またはある事項 に対しては低い周波数,中間周波数,種々の周波数バンドなど)を量子化できる ように、量子化スケールを周波数に依存させることもできる。また、単一量子化 器の代わりに1つの量子化マトリックスを使って各ウェーブレットブロックを符 号化してもよい。 ウェーブレットブロックは本発明を実施するのに直感的データ構造を形成する が、ウェーブレットブロックを使用することは任意であり、本発明の符号化器1 00および後述する他の符号化器を実現する上では必ずしも必要ではない。後述 するように、本発明の改良されたツリー横断プロセスおよび改良された符号化技 術と共に、従来のツリー構造を使用できる。このように、図1および図2は再構 成器およびそれに関連する機能をそれぞれバイパスするパス106およびパス2 08として再構成器のオプションとしての性質を示している。 量子化後、ツリーの各ノードでは量子化された係数はゼロ値または非ゼロ値の いずれかを示す。あるノードの係数がゼロでかつ、そのすべての子孫がゼロツリ ーを形成すれば、「ゼロツリー」である。すなわちすべての子孫のノードはゼロ の値を有する。深度優先方法により各ツリーを再び走査することにより、ウェー ブレットツリーの量子化された係数を効率的に符号化する。従って、ツリーを横 断し、ノードの量子化された値だけでなく、各ノードの子孫の量子化された値に も依存して、各ノードに特定のシンボルを割り当てることにより、シンボル割り 当て器112は(ステップ212で)作動する。 特に本発明の方法はノードごとに3つのシンボルZEROTREE ROOT,VALUED ZERO TREE ROOTおよびVALUEのうちの1つを割り当てる。ZEROTREE ROOTとは、ゼロツ リーのルート(根元)にある係数を示す。シンボルを割り当てる走査の後では、 ツリー内のすべての係数は値ゼロを有することが判っているので、ゼロツリーを 更に走査する必要はない。VALUED ZEROTREE ROOTとは、係数がゼロでない値を有 し、4つすべての子がZEROTREE ROOTを有すノードのことである。このツリーの 符号化走査はこのノードよりも決して下に進まない。VALUEシンボルは値をもつ 係数を示す。この時係数値はゼロであってもなくてもよいが、非ゼロの値を持つ 子孫がツリーに沿ってどこかに存在する。オプションとして重要度マップに第4 のシンボル、すなわちISOLATED ZERO(IZ)を加えることがで きる。この場合IZシンボルはゼロの値を有する係数であるが、ツリーに沿った ある部分にゼロではない子孫が存在する。IZを加えた場合、VALUEは1個以上 のゼロではない子孫を有するゼロではない係数しか示さない。 シンボルを量子化し、シンボルをノードに割り当てるよう、ツリーを最も効率 的に走査するために、量子化器はシンボル割り当て器と共に作動する。図7はゼ ロツリーの係数を量子化するのに使用される量子化方法700の詳細なフローチ ャートを示し、図8は量子化された係数値を示すよう、シンボル値を割り当てる ためのシンボル割り当て方法800の詳細なフローチャートを示す。 方法700はブロック702で開始し、ステップ704に進み、ここでウェー ブレットツリー内のノードから係数値が検索される。後述するように、量子化方 法は、ウェーブレットツリーをボトムアップの深度優先パターンで走査する。従 って、第1アドレスは常に最高周波数サブバンドに位置し、方法を繰り返すごと に、この方法はツリーを上に進み、より低い周波数のサブバンドに進む。量子化 された値が生成される際に、この方法は子ノードの量子化された値、すなわち子 の値またはゼロの追跡を維持する。ステップ706にて、この方法は検索された 係数値を正の値、負の値またはゼロの値に量子化する。ステップ708では、ち ょうど量子化された係数値に関連したノードに対する予備的なシンボル値でマー クマップが更新される。マークマップのシンボルは子ノードの値だけでなく現在 のノードの値にも応じて決定される。走査はボトムアップ方法で実行されるので 、マークマップは最終的にノードがZEROTREE ROOTであるか否かを表現すること はできない。従って、すべてのノードに予備的シンボル値が割り当てられた後に 、最終的にシンボル値を割り当てるように再びトップダウンパターンでツリーが 走査される。マークマップとは量子化方法700により満たされるウェーブレッ トツリーノードのインデックスである。マークマップにおけるアドレスごとに、 この方法は予備的シンボル、すなわち潜在的なVALUE、潜在的なVALUED ZEROTREE ROOTまたは潜在的なZEROTREE ROOT(およびオプションとしてISOLATED ZERO) を記憶する。量子化された係数値が値を有していれば、その係数に対するマーク マップロケーションに潜在的なVALUEシンボルをマークする。量子化された係数 値がゼロ値であり、その子ノードのすべてがゼロ値であれば、マークマ ップロケーションに潜在的なZEROTREE ROOTをマークする。オプションとして量 子化された係数がゼロ値を有し、その子孫の一部がゼロでなければ、その係数に TSOLATED ZEROシンボルをマークする。最後に、量子化された値がある値を有し 、その子がすべてゼロ値であれば、マークマップロケーションに潜在的なVALUED ZEROTREE ROOTをマークする。 ステップ710で、本方法はウェーブレットツリー内のすべてのノードが量子 化されたかどうかを問い合わせる。問い合わせに対する答えが否定的であれば、 この方法はステップ712に進み、ここでウェーブレットツリー内の新しい(次 の)ノードまたはツリーを量子化するために選択する。次に本方法はステップ7 04へ戻る。ステップ710での問い合わせに対する回答が肯定的であれば、本 方法はステップ714へ進む。本方法はステップ714にてすべてのツリーが量 子化されたかどうかを問い合わせる。この問い合わせに対する回答が否定的であ れば、この方法はステップ716にて新しい(次の)ツリー、すなわち量子化を 選択する。ステップ714における問い合わせに対する回答が肯定的であれば、 本方法はステップ718に進む。本方法700におけるこの点にて、すべてのツ リー内のすべてのノードの量子化および予備的なシンボルの割り当てが完了する 。ステップ718にて、本方法700は図8のシンボル割り当て方法800を呼 び出す。シンボルが割り当てられた後、方法700はブロック720で終了する 。 方法800はトップダウンパターン、すなわち根元から葉の方向へツリーを走 査する。しかしながら、ツリーはZEROTREE ROOTまたはVALUED ZEROTREE ROOTが 発生するごとに剪定されるので、本方法はすべてのノードにはアクセスしなくて よい。特に方法800はステップ802でスタートし、ステップ804に進む。 ステップ804では、この方法は量子化された係数のツリーから量子化された係 数を検索する。ステップ806で本方法は検索された係数に対応するマークマッ プ内の予備的シンボルを検索する。この方法はステップ808で予備的なシンボ ルが潜在的なZEROTREE ROOTであるかどうかを問い合わせる。この問い合わせに 対する回答が肯定的であれば、この方法はステップ810でノードにZEROTREE R OOTシンボルを割り当てる。次にステップ812でこの方法はツリーを 剪定する。すなわちこの方法は定義によりすべてのノードがゼロ値を有するので 、このZEROTREE ROOTノードよりも下のすべてのノードを無視する。 この方法は、ステップ820ですべてのノードが選択されているかどうかを問 い合わせる。すべての820における問い合わせに対する回答が否定的であれば 、NOパスに沿ってステップ814へ進む。ステップ814でトップダウンの深 度優先走査を実行するように、ツリー内で剪定された枝をスキップした後に次の ノードを選択する。 ステップ808における問い合わせに対する回答が否定的であれば、NOパス に沿ってステップ816に進む。ステップ816でこの方法はマークマップが潜 在的なVALUED ZEROTREE ROOTの潜在的シンボルを含むかどうかを問い合わせる。 ステップ816における問い合わせに対する回答が肯定的であれば、ステップ8 22において、この方法はノードにVALUED ZEROTREE ROOTシンボルを割り当て、 その値を非ゼロ値のリストに入れ、ステップ824でツリーを剪定する。ステッ プ820で、すべてのノードが選択されたかどうかを問い合わせる。ステップ8 20における問い合わせに対する回答が否定的であれば、この方法はステップ8 14に進む。次にステップ814において、剪定された枝をスキップしながら、 この方法はシンボル割り当てのための次のノードを選択する。 ステップ816における問い合わせに対する回答が否定的であれば、この方法 はステップ818においてVALUEシンボルをノードに割り当て、値ゼロを含む値 のリストに値を入れる。ステップ820ですべてのノードが選択されたかどうか を問い合わせる。このステップ820における問い合わせに対する回答が否定的 であれば、ステップ814に進む。次にステップ814でシンボル割り当てのた めの次のノードを選択する。 すべてのノードにシンボルが割り当てられるまで、この割り当て方法は続く。 従って、ステップ820における問い合わせに対する回答が肯定的であれば、こ の方法はステップ826に進み、ここでこの方法800は終了するか、方法70 0へ戻る。図7および8にて説明したこれらの方法は、ゼロツリーエントロピー 符号化(ZTE)としてひとまとめに知られているものである。 図1および図2に戻ると、エントロピー符号化器114、例えば従来の算術符 号化器を使ってシンボルおよび値を符号化する(ステップ214)。符号化を行 う1つの可能な方法は次のとおりである。まず3シンボルアルファベットを使っ てシンボルを符号化する。値ゼロを含まないアルファベットを使い、VALUED ZER OTREE ROOTシンボルに1:1対応する非ゼロ値のリストを符号化する。値ゼロを 含むアルファベットを使用し、VALUEシンボルに1:1対応する他の係数を符号 化する。走査において達する、子を有しない葉となっているノードに対して、ル ートシンボルを適用することはできない。従って、このノードに対するシンボル を符号化せず、値ゼロを含むアルファベットを使用して係数を符号化することに より、一部のビットを節約できる。 シンボルのための3シンボルまたはオプションとしての4シンボル符号化アル ファベット、および値のためのマルチシンボルアルファベットを使用する、図示 された符号化器は、ウィッテン他による論文「データ圧縮のための算術符号化(A rithmetic Coding for Data Compression)」ACMの技術報告書、第30巻、第 6号、第520〜540ページ、1987年6月に開示された符号化器に従うも のである。実際に、当業者であれば割り当てられたシンボルに従い、係数の値、 (または値の表現)を符号化するだけで、本発明を変更できることが認識できよ う。すなわち係数の重要性を示すシンボルを符号化することなく、係数の値だけ を符号化する。 符号化器100は(ステップ216にて)ポート116で符号化された出力画 像を発生する。本発明を利用することにより、ウェーブレットツリーの各ノード における3つのシンボルのうちの1つと係数値を符号化するためのビットとを使 用して、画像を高速かつ効率的に符号化する。 本発明においては、前記ゼロツリーエントロピー符号化(ZTE)法を、空間 、画質及び複雑さのスケーラビリティに柔軟性を持たせたビットストリームを生 成するウェーブレットツリーの符号化に適用する。図9乃至11を参照し、異な るスケーラビリティを有するビットストリームの3つの異なる例について詳述す る。 図9は、Mレイヤの空間解像度スケーラビリティを有するビットストリーム9 00のブロック図である。即ち、このビットストリームは、入力画像の空間解像 度912−942を表現する情報がビットストリーム900の異なる部分910 −940に対応するように構成されている。このように、復号器は、入力画像の 空間解像度912を得ることが必要であれば、ビットストリームの対応部分91 0を単純に復号する。又、より高い入力画像の空間解像度を得ることが必要であ れば、復号器は必要に応じ、ビットストリームの関連部分を単純に復号する。 図10は、NレイヤのSNR(信号雑音比)または画質のスケーラビリティを 有するビットストリーム1000のブロック図である。即ち、このビットストリ ームは、入力画像の異なる画質1012−1042を示す情報がビットストリー ム1000の異なる部分1010−1040に対応するように構成されている。 このように、復号器は、入力画像の特定の画質1012を得る必要があれば、ビ ットストリームの対応部分1010を単純に復号する。又、より高い入力画像の 画質を得ることが必要であれば、復号器は必要に応じ、ビットストリームの関連 部分を単純に復号する。 最後に、図11のビットストリーム1100は、Mレイヤの空間解像度とNレ イヤのSNR(信号雑音比)のスケーラビリティを、即ち、SNR−空間の複合 スケーラビリティを有している。即ち、このビットストリームは、入力画像の異 なる複合SNR−空間スケーラビリティ1112−1142を示す情報がビット ストリーム1100の異なる部分1110−1140に対応するように構成され ている。このように、復号器は、入力画像の特定の組み合わせSNR−空間スケ ーラビリティ1112を得る必要があれば、ビットストリームの対応部分111 0を単純に復号する。(SNR,空間)スケーラビリティの数と種類は、符号化 器により、ビットストリーム中に記述されている。 図12は、画像符号化器100の詳細ブロック図である。より詳細には、離散 ウェーブレット変換(DWT又はウェーブレットツリー生成装置)104におい て入力画像に2回の二次元ウェーブレット分割を実施する。輝度の分割レベル数 は、符号化器100により規定され、ビットストリーム中に記述される。色成分 は輝度成分よりも1だけ小さいレベルに分割される。 次に、この符号化器は、最低サブバンドを・他のサブバンドとは別個に異なる 符号化をする。これらの係数を、例えば、一様ミッドライザー量子化器110a を 用いて量子化する。最低サブバンド係数を量子化後、予測モジュール112aが 後方予測符号化方法を用いて下記のようにLLバンドの量子化値を符号化する。 図13を参照すると、a,b,cおよびxがLLバンドにおける4つのゼロで ないウェーブレット係数である場合、次のようにxに関し差分値を符号化する。 絶対値(a−b)<絶対値(a−c)であれば、x−cを符号化し、 そうでなければ、x−bを符号化する。 (1) 次に、復号器は次のように値xを計算する。 絶対値(a−b)<絶対値(a−c)であれば、x=値+cとし、 そうでなければ、x=値+bとする。 (2) ここで、「値」とは復号器が受信する値のことである。要するに、式(1)は 、絶対値(a−b)<絶対値(a−c)であれば、xはc(水平方向の係数)に 近く、そうでなければ、xはb(垂直方向の係数)に近いことを意味する。従っ て、この方法は予測がベースとする方向を記述するのに、ビット(オーバーヘッ ド)を伝送する必要がない。 次に、後方予測による係数を、適応算術符号化器114aを用いて符号化する 。先ず、係数の中で最小値を見つける。この値「バンドオフセット」を全ての係 数から差し引き、下限をゼロに制限する。次ぎに、係数中の最大値(「バンド最 大値」)を見つける。「バンドオフセット値」と「バンド最大値」をビットスト リーム中に入れる。即ち、この算術符号化器は、「バンド最大値」のもとを一様 に配分することで初期化される。次に、係数を走査し、この適応算術符号化器で 符号化する。 図12に戻り、符号化器は、より高いサブバンドを低−低サブバンドとは異な る方法で符号化をする。より詳細には、広範囲のスケーラビリティのレベル又は レイヤを実現するために、マルチスケールゼロツリー符号化方法を採用し、量子 化器110b、ゼロツリー走査(ZTS)112b及び算術符号化器114bを 、図14に示すような複数段に実装する。 図4はSNRレイヤを生成するための符号化器の部分1400のブロック図で ある。より詳細には、この符号化器の符号化部1400は複数の段14101=n より成り、各段は1つのSNRレイヤの生成を支援する。 動作時、特定の空間解像度(入力画像の異なる空間解像度を使用できる)の入 力画像のウェーブレット係数を、量子化器Q01412で量子化する。これらの 量子化された係数を、ZTSモジュール1414で、前記ゼロツリーコンセプト を用いて走査し、重要度マップと量子化係数を図7及び図8で説明したエントロ ピー(算術)符号化器1416を用いてエントロピー符号化する。このレベルに おけるエントロピー符号化器1416の出力BS0は、ビットストリームの第1 部分、即ち、第1SNRレイヤである。 現エントロピー(算術)符号化器は、例えば、係数値の範囲と他の係数値に対 するロケーションに関する傾向を洞察又は明らかにするための統計値を集める。 かような情報を用い、算術符号化器は、例えば、より少ないビットの割り当てた シンボルを用いて頻繁に遭遇するタイプ又は係数値を示し、符号化の効率を改善 することができる。異なるエントロピー(算術)符号化器を実装した複数の他の 実施例について以下に説明する。 次に、第1レイヤの量子化ウェーブレット係数を再構成し、逆量子化器141 8及びバッファー1419を介して当初のウェーブレット係数から差し引く。「 残差ウェーブレット係数」を符号化器の第2段14102に供給し、残差ウェー ブレット係数を量子化器Q1で量子化しZTSモジュール1424で走査し、エ ントロピー符号化器1426でエントロピー符号化する。注意すべき点は、残差 ウェーブレット係数は量子化プロセスにより導入された誤差を示していることで ある。従って、後続出力BSxは、量子化ウェーブレット係数の再構成を精緻に するために復号器が使用できる「更新値」として認められる。しかしながら、次 の段で量子化器のスケールを変えると、前段では存在しなかった新しいウェーブ レット係数が出現する(例えば、これらの新しいウェーブレット係数は、前段で はゼロに量子化されていた)ことにも留意すべきである。この量子化プロセスに ついてさらに説明する。この第2段の出力BS1は、出力ビットストリームの第 2部分であり、例えば、第1SNRレイヤと結合すると第2SNRレイヤを生成 する追加情報である。 第2段14102の量子化係数も再構成して当初のウェーブレット係数から差 し引く。プロセスは次の段に継続する。図14に示すように、符号化器のN+1 段は、N+1レイヤのSNRスケーラビリティを提供する。各段は1レイヤのS NRを示している。空間(又は空間とSNRの)スケーラビリティを得るために 、入力画像の異なる空間解像度を経路1405の入力として供給することができ る。例えば、入力画像の複数の異なる空間解像度を第1段14101で処理し複 数の空間スケーラビリティを発生させることができる。一方、空間とSNRの両 方のスケーラビリティを望む場合は、入力画像の各空間解像度を符号化部140 0の次段で処理すればよい。 量子化 前述のように広範囲のスケーラビリティレベルを効率よく実現するために、本 発明においてはマルチレベル量子化方法を採用している。即ち、QnをQn-1とあ る関係を持つようにすることができ、これを符号化器で規定し、ビットストリー ムに書き込むことにより、任意の応用における複雑さと符号化の効率及びスケー ラビリティのレベルとタイプ間の正しいトレードオフ(折り合い)を支援する非 常に柔軟なアプローチを提供する。例えば、第1段での量子化の後、各ウェーブ レットはゼロか非ゼロの何れかである。しかしながら、各後続レベルのスケーラ ビリティに対し、異なる量子化のステップサイズを指定して、前レベルにおける ウェーブレット係数の再構成を更新することができる。例えば、全ての量子化器 は、量子化ステップサイズの2倍のデッドゾーンを有する一様ミッドライズ量子 化器とすることができる。これらの量子化ステップサイズを、符号化器でビット ストリーム中に規定し、例えば、量子化又はビンインデックス(格納箇所)を送 る。 好適な実施例において、このMZTE量子化方法は、1組みの量子化ステップ サイズQより成り、各SNRレイヤは1個の関連Q値を有する。Q値は、正の整 数であり、1量子化レベルのそのSNRレイヤにおける全範囲を示している。第 1レイヤの場合、各量子化レベルは、ゼロレベルでなければ、Q値([レベル* Q,...,(レベル+1)*Q−1])を示し、ゼロレベルであれば、2Q−1 値([−(Q−1)])を示す。後続のSNRレイヤの場合も、値の数が1つ多 い か1つ少ない点を除き同様である。 当初の量子化の場合、ウェーブレット係数を第1SNRレイヤに対するQ値で 単純に除算し、これにより当初の量子化レベルを得る。連続するSNRレイヤの 場合は、量子化値を更新する補正インデックスのみを送る。更新値は「残差」と 呼び、更新レベル数を最初に計算して算定する。 M−ROUND(prevQ/curQ) (3) 式中、prevQは前SNRレベルのQ値で、curQは現SNRレイヤのQ値 で、ROUNDは最も近い整数への丸めを示す。尚、割り算自体は整数でなくて もよい。 前のSNRレイヤの各逆量子化範囲は、できる限り均等に更新レベルを作用さ せるように分割される。この分割は、prevQをcurQで等分割できる場合 (例えば、prevQ=25でcurQ=5)、全ての分割サイズを同じにする 。prevQがcurQで等分割できない場合(例えば、prevQ=25でc urQ=10)、分割区間に最大1の相違がある。大きい方の分割区間はゼロに 近い側の分割である。残差は、当初の量子化されていない値が実際に存在する分 割区画の数である。このインデックスのために2つのシナリオを提示する。 ケースI:前SNRレベルがゼロに量子化されていれば(即ち、その値がデッ ドゾーンにあった場合)、残差は、{−m,...,0,...,+m}中の2m−1 個の値のうち1つでなければならない。 ケースII:前SNRレベルが非ゼロに量子化されていれば、(この符号は逆 量子化器において既に知られているので)、残差は、{0,...,m−1}中の m個の値のうち1つでなければならない。 この可能な残差値の制限は、連続する量子化値間の関係と、或る与えられた値 が最後のSNRのパスにおいてゼロに量子化されたか否かに基づいている(これ らの事実は両方共、復号器において知られている)。上記と同様な理由により、 2つの残差モデル(1つは第1のケース用で1つは第2のケース用)を算術符号 化に用いることにより符号化率を高めることができる。 逆量子化の場合、(現SNRレイヤにおける)再構成レベルは逆量子化の範囲 の中間点であると考えられる。かように、誤差は該当逆量子化レベルの範囲の半 分に制限される。当初量子化値と残差により与えられた量子化レベルを再構成す ることが可能である。上述の量子化方法は、又、各追加SNRスケーラビリティ に対する量子化ステップサイズの半分を拘束条件とする画像のビット平面符号化 を実施できる。 ゼロツリー走査及び適応算術符号化 ゼロツリー走査は、スケール上のウェーブレット係数の振幅には強い相関が存 在することが観測されていることと、係数の部分的な配列の前提条件に基づいて いる。図6は、親と子を箱で示し線で結んだウェーブレットツリーを示している 。最も低い周波数サブバンド(図3の上方左)は後方予測を用いて別個に符号化 しているので、ウェーブレットツリーは隣のより高いバンドから走査を開始する 。 前述のZTSモジュールにおいて、係数がゼロであり、そのノードの全ての子 がゼロツリーであるノードには、ゼロツリーが存在すると見なす。ウェーブレッ トツリーは、各ツリーを、低−低バンドのルートから子を通り走査し、遭遇した 各ノードに4つのシンボル(ZEROTREE ROOT(ZRT)、VALUED ZEROTREE ROOT (VZRT)、VALUE(VAL)又はTSOLATED ZERO(IZ))の中の1つを割り 付けることにより、効率よく表現され符号化される。「ゼロツリー」は、かよう なツリーの全ての係数はゼロの振幅を有していることが知られているので、以後 走査する必要がない。「VALUED ZEROTREE ROOT」は、係数が非ゼロで、4つの子 が全てゼロツリールートであるノードであり、即ち、このツリーの走査はこのシ ンボルで停止することができる。VALUEシンボルは、ゼロ又は非ゼロのいずれか の振幅を有し、幾つかの非ゼロの子孫を有する係数を特定する。TSOLATED ZERO (IZ)シンボルは、ゼロであるがそのツリーの下方に非ゼロを有するノードを 特定する。 図14の各レイヤにより生成された重要度マップは、次レイヤの重要度マップ を予測するために使用される。このプロセスを図15に示す。即ち、1つのノー ドが、1つのレイヤにおいて重要であることが判明(VALシンボルで特定)し た場合、後続のレイヤにも重要度が残ると見なされるので、重要度シンボルを再 送する必要はなく、その(大きさを更新する)更新値のみを各パスの中のビット ストリームに挿入する。同様にして、1つのノードがVZTRであると判明すれ ば、次のパスはVZTRであるかVALノードになる。第4シンボルIZを使用 すれば、IZシンボルの付いたノードは次回の反復においては、VAL又はIZ にマップされる。2つの連続するスケーラビリティレイヤ中のIZシンボル付き ノードの下の部分木(サブツリー)を比較することによりさらなる改善が実現で きる。このサブツリーが同一の重要度マップを有していれば、符号化器はIZシ ンボルに代えてZTRシンボルを送り、第2レイヤ中の重要度マップをスキップ する。(IZまたはVALシンボルに代えて送られてきた)ZTRシンボルを受 信次第、復号器は前レイヤからこのサブツリーの重要度マップを検索し、サブツ リーを更新値だけで更新する。 ゼロツリーシンボルと量子化値を、適応算術符号化器114bを用いて符号化 する。この算術符号化器はゼロツリーの統計値を適応的に追跡する。ゼロツリー ステージで生成したシンボルと量子化係数値を、適応算術符号化器と4個のシン ボルアルファベットを用いてすべて符号化する。VALUED ZEROTREE ROOTシンボル に1対1で対応するその他の非ゼロ量子化係数のリストを、ゼロを含まないアル ファベットを用いて符号化する。VALUEシンボルに1対1で対応する残りの係数 はゼロを含むアルファベットを用いて符号化する。1回の走査において到達した 子を持たない葉であるノードには、ルートシンボルは付けられない。従って、こ のノードのシンボルを符号化しないことと、ゼロを含むアルファベットを用いて 係数を符号化することにより若干のビットを節約することができる。 より詳細には、この算術符号化器において、3つの異なるテーブル(TYPE ,VALZ,VALNZ)は同時に符号化しなければならない。各テーブルの統 計値は異なり、従って算術符号化器は少なくとも3つの異なる確率モデル(各テ ーブルにつき1つのモデル)を追跡しなければならない。本発明の1つの実施例 において、これらの値を符号化するために5つの異なるモデルを使用する。即ち 、1)TYPE,2)低一低バンドの非ゼロ量子化係数を符号化するためのDC ,3)その他の3つの低解像度バンドの非ゼロ量子化係数を符号化するためのA C,4)VALUED ZEROTREE ROOTシンボルに1対1で対応するその他の非ゼロ量子 化係数を符号化するためのVALNZ,5)VALUEシンボルに1対1で対応する 残りの係数を符号化するためのVALZを使用する。任意のウェーブレットブロ ック中の各ウェーブレット係数に対して、先ず係数を符号化し、次にそのタイプ と値を計算し、最後にこれらの値を算術符号化する。算術符号化器の確率モデル は、各テーブルに適したものを選択する。各モデルに対し、アルファベット範囲 を判定し、この値(最大のアルファベット“max_alphabet”)をビットストリー ムに入れる。 符号化器の出力は、各輝度及び色成分につき1つのビットストリームである。 従って、各動き補償残差フレーム毎に3つの異なるビットストリームを生成する 。3つのビットストリームを連鎖させ、適当なヘッダを付け、符号化器の主出力 ビットストリームにはめ込む。全ての輝度成いは色の残差成分がゼロに量子化さ れている場合は、スキップコードを送り、その残差成分の符号化コストを最小に する。 別案として、本発明は算術符号化器用のゼロ次と1次の混合確率モデルを内蔵 する。この算術符号化器を最適に動作させことを実例で説明するには、シンボル の結合確率を使用することが通常必要であろう。符号化したシンボルの過去の履 歴に基づき、必要とする確率のモデル化を試みる。使用できる簡単なモデルは、 符号化されるシンボルの(過去における)発生数にのみ基づくゼロ次モデルであ る。即ち、ゼロ次モデルは、累積モデルである。かように、1つのnシンボルシ ーケンス(ここでは、x1,x2,...,xnと規定する)を符号化するために 、各確率Pr(x1,x2,...,xn)は、Pr(x1)Pr(x2)...Pr (xn)と計算される頻度数により近似させる。このモデルは或る推定分布に頻 度数カウントを介して初期化されねばならない。一様分布が仮定されることも多 い。この初期化のために、このモデルは、頻度数カウントが(もし存在するなら ば)「真」のゼロ次分布Pr(xi)に反映されるまでに、幾つかのシンボルを 符号化する必要がある。 ゼロ次モデルを改善したものが、発生した前シンボルに条件づけられた各シン ボルの発現数の追跡状態を保持する一次モデルである。即ち、一次モデルは過去 の発現を小さな「窓」で単純に回顧する。このモデルは、確率Pr(x1)Pr (x2|x1)...Pr(xn|x(n−1))を計算する。しかしながら、こ の方法は「真」の一次分布を反映させるためにはゼロ次分布よりもより多くのシ ンボルを得なければならない。かように、一次モデルをある期間作動させるまで は、算術符号化器は、「真」の一次分布を最適に実行できない。 本発明の別の実施例では、両方の分布を同時に使用する折衷案であり、ゼロ次 モデルと一次モデルの組み合わせを含んでいる。ゼロ次モデルは真の分布をより 迅速に反映するので、最初の符号化シンボルにはより大きく作用すべきであり、 一次モデルは十分な数のシンボルが符号化された後で前者に代わり作用させた方 がよい。 本発明に混合モデルを用いるために、各モデルを4つの異なるテーブルを用い て追跡する。最初の2つのテーブルはゼロ次モデルの頻度数カウントと累積頻度 数カウントに対応する。その頻度数カウントは、或るシンボルが過去に発現した 回数を意味する。第3と第4のテーブルは、一次モデルの頻度数カウントと累積 頻度数カウントに対応する。一次テーブルの場合、各シンボルの出現に、これら のテーブルのどれよりも大きい一定の整数値を付加することが許される。この追 加カウント値を与えることにより、一次テーブルの重みをゼロ次テーブルよりも 大きくする。 nsymを符号化するシンボルの数と仮定する。これらのシンボルは(0,1 ,...,nsym−1)の中の1つであると推定できる。ゼロ次の場合、頻度数 カウントテーブル用のnsymの要素と、累積頻度数カウントテーブル用のns ym+1要素が必要である(累積頻度数カウントテーブル用の追加要素は常にゼ ロであり、プログラミングを簡単にするために用いられる)。一次テーブルの場 合、発現した最後のシンボルであり得る各nsymシンボルのカウントを保持す る必要がある。かように、nsym*nsym要素が頻度数カウントテーブル用 に必要であり、nsym*(nsym+1)要素が累積頻度数カウントテーブル 用に必要である。ゼロ次テーブルは、一様分布を反映するように初期化され(全 てのシンボルに対し頻度数カウント=1)、一次テーブルは、当初計数を全てゼ ロにセットする。 符号化された最後のシンボルに対応する状態(又はコンテキスト)変数を維持 する。シンボル0に初期化する(即ち、符号化された最初のシンボルは、0シン ボルが符号化された最後のシンボルであるかのように一次テーブル値をインクリ メントする)。この変数は、各シンボルの符号化毎に新しいシンボルに更新され る。 算術符号化器が必要とするモデル確率を生成するために使用される実際の頻度 数は、ゼロ次と一次のテーブルから得られる値の単純合計である。例えば、符号 化された最後のシンボルがSであり、新しいシンボルがTであり、一次テーブル が符号化された最後のシンボルに対応する第1次元をもつ2次元であると推定す れば(則ち、一次テーブルがゼロ次テーブルと類似のnsymの一次テーブルよ り成っている)、ゼロ次テーブル中のS番目の要素とT番目の一次テーブル中の S番目の要素の頻度数の合計を使用する。freqZerothをゼロ次テーブ ル、freqFlrstを一次テーブルとすると、これを、freqZerot h[S]+freqFirst[T][S]と書くことができる。 本発明のマルチスケールZTE(MZTE)法の1実施例において、上記混合 次モデルを使用し算術符号化器の性能を下記のように改善している。 a)残差の独立確率モデル:前スケーラビリティレイヤの1つにおいて1つの 値が非ゼロに量子化された場合、それを残差であると見なし、その更新インデッ クスを、別の適応モデルによってエントロピー符号化する。この適応モデルは、 値とは全く異なる残差の統計学的ふるまいを示す。 b)改善された混合次モデル:「実際の」確率のさらによい推定値を得るため に、1次及び混合次確率モデルを符号化器に付加する。1次モデルは、混合次モ デルにより、エントロピー符号化を実行するために使用される。つまり、この方 法は、最後の発現シンボルの大きさが或る特定の予め規定された範囲に入るもの と仮定された、1つのシンボルが発現する確率を推定することを試みる。 単純な一次モデルは、ゼロ次モデルと比べ、事前に推定した「真」の確率分布 を表現するためにより多くのシンボルを要し、分布の変化に反応するためにもよ り多くのシンボルを要する。これは、書き込むテーブルが多いことによるもので ある。 混合次モデル部は、ゼロ次モデルより重みをつける。この重みづけは、頻度数 カウントの増分(インクリメント)を通して実現する。ゼロ次モデル部が単位増 分を用い、一方一次モデル部は1より大きい値の増分を用いる。実験結果を用い 、一次増分は、符号化される異なるタイプのシンボルセット毎に固定されている 。混合次モデルは、ゼロ次モデルの迅速適応時間と一次モデルのより良い確率表 現間のバランスを特徴とする。 バイレベル(ビットプレーン)算術符号化 別の実施例で、本発明のMZTE法は、バイレベル(ビットプレーン)算術符 号化を含んでいる。算術符号化器は、n個の入れ物(ビン)をもつ確率モデル( nはセット中の最大値)を有しているので、これらの値を符号化する別の方法は 、値を2進数で表現し各桁を2値符号化器を用いて(ビットプレーンによる符号 化として知られている方法で)符号化することである。則ち、この確率モデルは 、ウェーブレット量子化値を符号化するために2つの入れ物(1つは“0”でも う1つは“1”)だけを持つ。この方法では、適応モデルを一様分布により初期 化する。最上位のビット(MSB)から始め、値の全てのMSBを1つの適応モ デルを用いて符号化する。その後、このモデルを一様分布にリセットして、全て の値の2番目のビットを符号化する。このプロセスを、全ての値の最後の桁を符 号化するまで繰り返す。桁数を復号器に送る。 このバイレベル符号化スキームは、MZTE法の全ての符号化モードにおいて 使用できる。この2値算術符号化は、Nシンボル算術符号化より少ない計算量で すむ。符号化効率は、大きさを1つのシンボルとして符号化することにより改善 される。 残差のハンドリング 本発明の別の実施形態は、上述のマルチスケールゼロツリーエントロピー符号 化(MZTE)方法を改善する残差ハンドリング法を含んでいる。繰り返しにな るが、或る与えられたノードにおけるウェーブレット係数値が、その前の(空間 又はSNR)スケーラビリティレイヤにおける量子化後に非ゼロ値を持っていた 場合、後続レイヤにおけるノードの更新値を残差と呼ぶ。 上述のMZTEにおいて、ゼロツリー構造が1つのスケーラビリティレイヤに 形成されると、残差は、非残差と同様に取り扱うことができる。即ち、これらの 値は、「先祖」ノード(該当空間ロケーションを持つ低周波数バンド中のノード )のゼロツリータイプの割り当てと、それら自身のノードのゼロツリータイプの 割り当ての双方で、重要度を特定する。かように、残差がゼロであり、ノードが 葉でない(即ち、子孫を持っている)場合、その残差値(更新インデックス)は 送る必要はない。これは、ゼロツリーのタイプが残差値がゼロである情報を復号 器に十分に提供できる事実による。ノードがゼロであれば、ノードのゼロツリー タイプはZR子孫,ZTR又はIZの何れかである。1つのノードのZTR子孫 の状態は、ZTRであり、IZタイプは符号化しビットストリームに書きこまな ければならない。全ての子孫がゼロである場合に、1つのZTRが送られ、それ 以外はIZが送られる。残差が非ゼロであれば、(その子孫の重要度に従って) VALまたはVZTRタイプが割り当てられ、更新インデックスの値が送られる 。 符号化の効率を改善するために、残差ハンドリングの3つの実施形態を代替実 装することが可能である。第1の形態は、1つのスケーラビリティレイヤにゼロ ツリー構造が形成されると、全ての残差を、ゼロ値を有しているかのように取り 扱う。第2の形態は、残差値(更新インデックス)を(ゼロであるか否かに拘ら ず)常に送る。最後の形態は、ゼロツリータイプの残差は送らない。 これらの変更は、残差がZTRの子孫(全ての子孫がまたZTRの子孫である ことを意味する)でなければ、その最初の非残差の子孫は必ず符号化されなけれ ばならないことを示している。これは、このタイプの残差を送らず、その子孫の 重要度に関する情報を送らないためである。即ち、1つのノードがゼロツリータ イプVZTR又はZTRであれば、その子孫ノードは全てゼロである。1つのノ ードがタイプVAL又はIZであれば、幾つかの重要な子孫が存在する。ゼロ値 の残差もこの場合は送らねばならない。符号化率の観点からは、上記の2つの事 実は、残差についてタイプ情報を送らないことと、ゼロツリー生成時に残差がゼ ロ値を持つかのように残差が作用する事実に基づき、より多くのゼロツリーを発 生させる事実との、トレードオフの関係にある。 適応レート 上述のMZTE算術符号化器の1つの実施例において、複数の確率モデルを採 用し、各々のモデルをヒストグラムとして実装している。各ヒストグラムは最大 頻度数をもち、シングル量子化及びマルチ量子化モードで使用される全てのモデ ルにおいて、そのヒストグラムの最大頻度数を大きな固定値(214-1)に設定し ている。各シンボルを符号化/復号した後、対応ヒストグラムのエントリーがイ ンクリメントされる。ヒストグラム中の全てのカウントの合計が最大頻度数カウ ント値に達すると、各エントリーに1加えて2の整数除算をする。全ての算術モ デルは、各SNRレイヤの最初と各色成分に対し初期化される。 最大頻度数カウントはモデルの適応レートを制御することが判っている。言い 換えれば、最大頻度数カウントは、先に符号化したシンボルの現ヒストグラムに 対する影響量を制御する。最大頻度数カウントが大きければ大きいほど、先に符 号化したシンボルの影響が長くなる。本発明の他の実施例は、2つの適応レート 制御方法を含んでいる。 先ず、各モデルのアルファベットのシンボル数が異なっているので、MZTE 中の異なるモデルの最大頻度数を、特にいくらかのモデルの最大頻度数の値を減 らすことにより変える方法である。かようにして、各確率モデルを、それ自身の 確率分布に適応するように調節できる。 次に、最大頻度数を変えるのと同様の効果を達成する他の方法は、モデルの初 期化の頻度数を変えることである。各SNRレイヤの始めと各色成分に対し全て のモデルを初期化するのに代えて、各色及びSNRループにおける各サブバンド 毎に全てのモデルの初期化を行なう。 MZTE符号化のためのゼロツリーの状態 本MZTE法の他の実施例は、「ゼロツリーの状態」を用い、符号化器と復号 器の両方の計算上の複雑さを軽減する。運転時、上記MZTE法は、与えられた ツリーのウェーブレット係数の重要度を示す1組みのシンボル(例えばゼロツリ ーシンボル)を用いる同様のコンセプトを採用する。これらのゼロツリーシンボ ルをビットストリームに入れて、所定のツリーのウェーブレット係数の重要度を 表示する。 しかしながら、現及び前のスケーラビリティレイヤにおける各シンボルと他の ゼロツリーシンボル間の相互依存関係が高いので、符号化器側で正しいシンボル を発見し、復号器側でシンボルを正しく理解することが複雑な仕事になる。本実 施例は、「ゼロツリーの状態」と称する新しいゼロツリーシンボルの組みを導入 する。これらのシンボルはビットストリームには入れずに、所与の画素、即ちウ ェーブレットツリーの特定のノードにおける符号化器/復号器の次に可能な状態 を決めるために使用する。 上述のMZTE法は、符号化のために、3つのシンボルの組み(ZTR,VA L,VZTR)又は4つのシンボルの組み(ZTR,VAL,VZTR,IZ) を使用することができる。これらのゼロツリーシンボルはビットストリームに入 れるが、シンボルの新しい組(ゼロツリーの状態)は各係数の状態を追跡するた めに用いられる。各ウェーブレット係数は、各スケーラビリティレイヤにおいて 1つの独特なゼロツリーの状態を持つ。その係数は、当初のゼロツリーシンボル を用いて、或る状態から他の状態に移行し符号化/復号される。図16は各ウェ ーブレット係数の状態を追跡するための状態図を示している。7つのシンボル( S_DC,S_LEAF,S_NZ,S_ROOT,S_RLEAF,S_RV AL,S_RVZTR)の組みを、ゼロツリーの状態のために使用する。ここで 、S_DC,S_LEAF,S_NZ,S_ROOTは初期状態であり得る。こ れらのシンボルの定義は、下記の通りである。 S_DC(1610):DCウェーブレット係数の状態である。符号化が始ま ると、同じ状態に留まる。 S_ROOT(1640):ゼロツリー状態である。係数はゼロで、その子孫 は全てゼロである。ゼロツリールートZTRが出現し状態1640に戻る。係数 がゼロで、その子の1つがゼロでない場合、孤立したゼロが発現し状態1640 に戻る。係数が値を持っていれば、その値が量子化され、その大きさが送られる 。係数が値を持っているが子供が全てゼロであれば、その値を量子化しVZTR を送る。 S_RVAL(1660):残差VALUE状態である。係数は、前のスケーラビ リティレイヤにおいてVALとして少なくとも1回符号化されている。 S_RVZTR(1670):残差VALUED ZEROTREE状態である。その係数は 、前スケーラビリティレイヤにおいてVZTRとして少なくとも1回符号化され ている。 S_LEAF(1620):ゼロツリーの葉に位置し、現スケーラビリティレ イヤにおいて初めて符号化されるウェーブレット係数に対するの状態である。 S_NZ(1630):初めて符号化される非ゼロウェーブレット係数に対す る状態である。 S_RLEAF(1650):前スケーラビリティレイヤにおいて少なくとも 1回符号化されているゼロツリーの葉に位置するウェーブレット係数に対する状 態である。 S_RVAL(1660):前スケーラビリティレイヤにおいて少なくとも1 回符号化されている非ゼロウェーブレット係数に対する状態である。 図16は、ゼロツリーの状態を示す状態図である。図16に見られるように、 ゼロツリーシンボルとその値を1つの状態から他の状態に移行させて符号化する 。図中、ビットストリームに入れるゼロツリーシンボルとその可能値は全ての遷 移に示してある。「黒点●」はその係数の値又は大きさを送ることを示し、「括 弧()」は送らないことを、「破線…」は空間レイヤの付加を示す。 これらの状態マシーンを使用すると、各状態に対し個別のモデルを関連づける ことにより符号化器及び復号器は共に容易に算術符号化モデルを切り替えること ができる。エントロピー符号化値として各遷移は、どのモデルが値の符号化/復 号に用いられるかを示す。 図17は、本発明の符号システム1700と復号システム1705を示す。符 号化システム1700は汎用コンピュータ1710と種々の入出力装置1720 より成る。この汎用コンピュータは中央処理装置(CPU)1712と記憶装置 1714と画像シーケンスを受信して符号化する符号化装置1716より成る。 好適な実施例において、符号化装置1716は、前述の符号化器100及び/ 又は符号化器1400である。この符号化装置1716は、通信チャンネルを介 してCPU1712と接続した物理的な装置であってよい。代わりに、符号化装 置1716を応用ソフトウェア(又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせ )で構成してもよく、例えば、特定用途用集積回路(ASIC)を用い、記憶装 置、例えば、磁気ディスク又は光ディスクからロードさせ、コンピュータの記憶 装置1714に常駐させてもよい。かようにすれば、本発明の符号化器100及 び符号化器1400を、符号化器で生成したビットストリームを含め、コンピュ ータが読み取り可能な媒体に格納できる。 コンピュータ1710は、複数の入出力装置1720と接続でき、この入出力 装置は、キーボード,マウス,カメラ,カムコーダ,ビデオモニタと、テープド ライブ,フロッピードライブ,ハードドディスクライブ又はコンパクトディスク ドライブを含むがそれだけに限定されない任意数の画像装置又は記憶装置を含む 。 入力装置は、符号化ビットストリームを生成するためにコンピュータに入力を 供給し、記憶装置または画像装置からビデオ画像シーケンスを受信する。 符号化システムは通信チャンネル1750を介して復号システムと接続される 。但し、本発明は特定タイプの通信チャンネルに限定されるものではない。 復号システム1705は、汎用コンピュータ1730と種々の入出力装置17 40とより成る。この汎用コンピュータは中央処理装置(CPU)1732と記 憶装置1734と符号化された画像シーケンスを受信して復号する復号装置17 36より成る。 好適な実施例において、復号装置1736は、前述の符号化器100と140 0で生成したビットストリームを復号するために符号化器100と1400に補 追した復号器である。この復号装置1736は、通信チャンネルを介してCPU 1732と接続した物理的な装置であってよい。代わりに、この復号装置173 6を応用ソフトウェアで表現し、記憶装置、例えば、磁気ディスク又は光ディス クからロードさせ、コンピュータの記憶装置1734に常駐させてもよい。かよ うにすれば、本発明の符号化器100及び1400の補追復号器をコンピュータ が読み取り可能な媒体に格納できる。 コンピュータ1730は、複数の入出力装置1720と接続でき、この入出力 装置は、キーボード,マウス,ビデオモニタと,テープドライブ,フロッピード ライブ,ハードドディスクライブ又はコンパクトディスクドライブを含むがそれ だけに限定されない任意数の画像記録又は配信装置を含む。入力装置は、復号し たビデオ画像列をコンピュータが記憶し分配できるように作動する。 本発明の教示を含む種々の実施態様について詳細記述して来たが、当業者なら ば、これらの教示を含む多くの他の変更態様を容易に工夫できよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,HU,IL,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 チャイ,ビン−ビン アメリカ合衆国,08536 ニュージャージ ー州,プレンズボロ,51―03 フォックス ラン ドライブ (72)発明者 ハトラック,ポール アメリカ合衆国,08648 ニュージャージ ー州,ローレンスビル,51 ノースブルッ ク アベニュー (72)発明者 リー,ホン−ジュ アメリカ合衆国,08550 ニュージャージ ー州,ウェスト ウィンザー,3 ディン スモア レーン

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.複数のサブバンドに親と子の関係で構成した複数のウェーブレット係数を有 するウェーブレットツリーを発生するよう、ウェーブレット変換を利用して入力 画像をビットストリームに符号化するための方法において、該方法は、 (a)前記入力画像に対し複数の最初のウェーブレット係数を有するウェーブ レットツリーを生成するステップと、 (b)前記複数の最初のウェーブレット係数を第1の量子化器で量子化するス テップと、 (c)前記ウェーブレットツリーの前記量子化されたウェーブレット係数の少 なくとも1つに1つのシンボルを割り当てるために、前記複数のサブバンドの少 なくとも1つに対し深度優先のゼロツリー走査を実行するステップと、 (d)第1のスケーラビリティレイヤを生成するために前記割り当てシンボル に従って前記複数の量子化ウェーブレット係数を符号化するステップと、 (e)次のスケーラビリティレイヤを生成するために前記量子化ウェーブレッ ト係数を再構成するステップと、 を有することを特徴とする入力画像を符号化するための方法。 2.前記量子化ウェーブレット係数を再構成する前記ステップ(e)は、 (e1)前記量子化ウェーブレット係数を逆量子化するステップと、 (e2)前記再構成ウェーブレット係数を前記最初のウェーブレット係数から 差し引いて残差ウェーブレット係数を生成するステップと、 (e3)前記残差ウェーブレット係数から前記次のスケーラビリティレイヤを 生成するステップと、 を有する特徴とする請求項1に記載の方法。 3.前記次のスケーラビリティレイヤを生成する前記ステップ(e3)は、 (e31)前記複数の残差ウェーブレット係数を第2の量子化器で量子化する ステップと、 (e32)前記量子化された残差ウェーブレット係数の少なくとも1つに1つ のシンボルを割り当てるためにゼロツリー走査を実行するステップと、 (e33)前記次のスケーラビリティレイヤを生成するために前記割り当てシ ンボルに従って前記複数の量子化残差ウェーブレット係数を符号化するステップ と、 を有することを特徴とする請求項2に記載の方法。 4.前記符号化ステップ(e33)は、さらに、前記量子化残差ウェーブレット 係数を更新値を用いて符号化するステップを有することを特徴とする請求項3に 記載の方法。 5.前記ゼロツリー走査を実行するステップ(e32)は、 前記量子化残差ウェーブレット係数の少なくとも1つに1つのシンボルを割り当 てるためにゼロツリーの状態を使用するステップを有することを特徴とする請求 項3に記載の方法。 6.前記符号化ステップ(d)は、適応算術符号化器を使用し前記複数の量子化 ウェーブレット係数を符号化するステップを有することを特徴とする請求項1に 記載の方法。 7.前記符号化ステップ(d)は、適応ビットプレーン算術符号化器を使用し前 記複数の量子化ウェーブレット係数を符号化するステップを有することを特徴と する請求項1に記載の方法。 8.前記符号化ステップ(d)は、さらに、残差ハンドリングを用いて前記量子 化ウェーブレット係数を符号化するステップを有することを特徴とする請求項2 に記載の方法。 9.複数のサブバンドに親と子の関係で構成した複数のウェーブレット係数を有 するウェーブレットツリーを発生するよう、ウェーブレット変換を用い入力画像 をビットストリームに符号化するための装置において、 前記入力画像に対し複数の最初のウェーブレット係数を有するウェーブレット ツリーを生成する手段と、 前記複数の最初のウェーブレット係数を第1の量子化器で量子化する手段と、 前記ウェーブレットツリーの前記量子化されたウェーブレット係数の少なくと も1つに1つのシンボルを割り当てるために、前記複数のサブバンドの少なくと も1つに対し深度優先のゼロツリー走査を実行する手段と、 第1のスケーラビリティレイヤを生成するために前記割り当てシンボルに従っ て前記複数の量子化ウェーブレット係数を符号化する手段と、 次のスケーラビリティレイヤを生成するために前記量子化ウェーブレット係数 を再構成する手段と、 を有することを特徴とする入力画像を符号化するための装置。 10.復号器にスケーラブルな入力画像を選択可能に抽出させることを許すコン ピュータ読み取り可能な媒体中のビットストリームであって、 該ビットストリームは、前記入力画像に対し複数の最初のウェーブレット係数 を有するウェーブレットツリーを生成するためにウェーブレット変換を用い複数 のスケーラビリティレイヤに符号化された入力画像を有し、 前記複数の最初のウェーブレット係数は第1の量子化器で量子化され、 ゼロツリー走査は、前記ウェーブレットツリーの前記量子化ウェーブレット係 数の少なくとも1つに1つのシンボルを割り当てるために、前記複数のサブバン ドの少なくとも1つに対し深度優先で実行され、 前記複数の量子化ウェーブレット係数は、第1のスケーラビリティレイヤを生 成するために前記割り当てシンボルに従って符号化され、 前記量子化ウェーブレット係数は、前記複数のスケーラビリティレイヤを生成 するために再構成されることを特徴とするビットストリーム。 11.情報を符号化するために適応算術符号化器を使用するための方法において 、該方法は、 (a)前記情報を追跡するためにゼロ次モデルを用い少なくとも第1のテーブ ルを維持するステップと、 (b)前記情報を追跡するために一次モデルを用い少なくとも第2のテーブル を維持するステップと、 (c)前記第1と第2のテーブルに従って前記情報を符号化するステップと、 を有することを特徴とする適応算術符号化器を使用するための方法。
JP50888899A 1997-07-11 1998-07-13 マルチスケールゼロツリーエントロピー符号化装置および方法 Ceased JP2001524297A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US5224597P 1997-07-11 1997-07-11
US60/052,245 1997-07-11
US09/107,544 US6269192B1 (en) 1997-07-11 1998-06-30 Apparatus and method for multiscale zerotree entropy encoding
US09/107,544 1998-06-30
PCT/US1998/014160 WO1999003059A1 (en) 1997-07-11 1998-07-13 Apparatus and method for multiscale zerotree entropy encoding

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001524297A true JP2001524297A (ja) 2001-11-27

Family

ID=26730377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50888899A Ceased JP2001524297A (ja) 1997-07-11 1998-07-13 マルチスケールゼロツリーエントロピー符号化装置および方法

Country Status (9)

Country Link
EP (1) EP0996926B1 (ja)
JP (1) JP2001524297A (ja)
KR (1) KR100540275B1 (ja)
CN (1) CN1294522C (ja)
AU (1) AU8387698A (ja)
BR (1) BR9812518A (ja)
CA (1) CA2294159A1 (ja)
DE (1) DE69841488D1 (ja)
WO (1) WO1999003059A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7715638B2 (en) 2003-01-13 2010-05-11 Nokia Corporation Processing of images using a limited number of bits
JP2015204556A (ja) * 2014-04-15 2015-11-16 日本放送協会 コンテキストモデル生成装置、符号化装置、および復号装置

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9909605D0 (en) * 1999-04-26 1999-06-23 Telemedia Systems Ltd Networked delivery of media files to clients
US6351491B1 (en) * 1999-06-23 2002-02-26 Sarnoff Corporation Apparatus and method for optimizing the rate control for multiscale entropy encoding
US6781717B1 (en) * 1999-12-30 2004-08-24 Texas Instruments Incorporated Threshold screening using range reduction
AUPQ982400A0 (en) * 2000-09-01 2000-09-28 Canon Kabushiki Kaisha Entropy encoding and decoding
US6757434B2 (en) * 2002-11-12 2004-06-29 Nokia Corporation Region-of-interest tracking method and device for wavelet-based video coding
US7565018B2 (en) * 2005-08-12 2009-07-21 Microsoft Corporation Adaptive coding and decoding of wide-range coefficients
CN104749532B (zh) * 2015-03-20 2018-01-09 南京航空航天大学 一种航天器电源系统故障检测方法及装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5315670A (en) * 1991-11-12 1994-05-24 General Electric Company Digital data compression system including zerotree coefficient coding
GB2293733B (en) * 1994-09-20 1997-10-22 Ricoh Kk Encoder including an embedded coder for performing bit-significance encoding

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7715638B2 (en) 2003-01-13 2010-05-11 Nokia Corporation Processing of images using a limited number of bits
USRE43256E1 (en) 2003-01-13 2012-03-20 Nokia Corporation Processing of images using a limited number of bits
JP2015204556A (ja) * 2014-04-15 2015-11-16 日本放送協会 コンテキストモデル生成装置、符号化装置、および復号装置

Also Published As

Publication number Publication date
BR9812518A (pt) 2000-08-01
CN1268235A (zh) 2000-09-27
EP0996926A1 (en) 2000-05-03
EP0996926A4 (en) 2002-10-16
AU8387698A (en) 1999-02-08
DE69841488D1 (de) 2010-03-25
KR100540275B1 (ko) 2006-01-10
KR20010021741A (ko) 2001-03-15
WO1999003059A1 (en) 1999-01-21
CN1294522C (zh) 2007-01-10
CA2294159A1 (en) 1999-01-21
EP0996926B1 (en) 2010-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6269192B1 (en) Apparatus and method for multiscale zerotree entropy encoding
Taubman et al. Embedded block coding in JPEG 2000
US6236758B1 (en) Apparatus and method for encoding wavelet trees by backward predictive coding of wavelet transformed coefficients
Tsai et al. Stack-run image coding
JP3563740B2 (ja) 符号化,復号方法および装置
JP3108808B2 (ja) データ圧縮システム
JP4208900B2 (ja) 復号方法及び復号装置
JP3653183B2 (ja) ウェーブレット係数再構成処理方法及び装置、並びに記録媒体
JP2000174632A (ja) 埋め込み符号化/復号化方法及びシステム
JP2007267384A (ja) 圧縮装置及び圧縮方法
JPH11266161A (ja) データ圧縮方法及びデータ圧縮装置
JP2001524297A (ja) マルチスケールゼロツリーエントロピー符号化装置および方法
EP0914004A1 (en) Coding system and method for lossless and lossy compression of still and motion images
Bao et al. Design of wavelet-based image codec in memory-constrained environment
Saha et al. Adaptive wavelet coding of multimedia images
Zandi et al. CREW lossless/lossy medical image compression
Celik et al. Gray-level-embedded lossless image compression
Deng An interpolative subband coding algorithm for lossless image compression
Vandergheynst et al. Adaptive entropy-constrained matching pursuit quantization
Lee et al. Region-based scalable coding for interactive image/video communications over networks
Bao et al. Transactions Letters_
Lightstone Efficient variable rate image and video coding in an entropy-constrained framework
Joo et al. A new image coding technique with low entropy using a flexible zerotree
Yuan et al. Fast embedded image coding technique using wavelet difference reduction
Singh Wavelet Based Embedded Coding for Images (A novel extension of SPIHT and SPECK)

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050125

A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20050613

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050719