JP2001524155A - サイクリックcoパージおよび触媒再生を伴うスラリー炭化水素合成方法 - Google Patents

サイクリックcoパージおよび触媒再生を伴うスラリー炭化水素合成方法

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Abstract

(57)【要約】 スラリー炭化水素合成方法において、部分的に失活した触媒を、サイクリック再生プロセスを利用して再生する。この方法では、スラリー中に導入されるシンガスまたはCOの流れを止めて炭化水素合成反応を停止させ、水素の存在下でパージガスでスラリーからCOをパージし、水素含有再生ガスで触媒を再生し、合成ガス供給物を反応器に再び供給することによって炭化水素合成反応を再開させる。パージガスおよび/または再生ガスの全部または一部分は、それぞれパージおよび/または再生の間、再循環させてもよい。パージ中に必要となる水素は、典型的にはパージガスの一部分である。

Description

【発明の詳細な説明】 サイクリックCOパージおよび触媒再生を伴うスラリー炭化水素合成方法 開示の背景発明の分野 本発明は、炭化水素スラリー中の固体触媒粒子の再生方法に関する。より詳細 には、本発明は、スラリーから周期的にCOをパージし、次いで触媒再生ガスをス ラリーに送入して触媒の活性を回復することを含むスラリー炭化水素合成方法に 関する。パージガスおよび再生ガスはいずれも、触媒失活種を除去した後で再循 環させてもよい。発明の背景 スラリー炭化水素合成(HCS)は周知である。スラリーHCS方法では、H2とCOと の混合物を含む合成ガス(シンガス(syngas))を第3の相として反応器中のス ラリーに送入してバブリングする。スラリー液には、合成反応の炭化水素生成物 が含まれ、分散された懸濁固体には、好適なフィッシャー・トロプシュ型炭化水 素合成触媒が含まれる。このような3相スラリーを含む反応器は、米国特許第5, 348,982号に開示されているように、「気泡塔(bubble column)」と呼ばれるこ とがある。スラリー反応器を分散床(dispersed bed)として操作するかスラン プ床(slumped bed)として操作するかにかかわらず、スラリー中の混合状態は、 典型的には2つの理論限界状態の間、すなわちプラグ流と逆混合流との間の状態 であろう。窒素を含む炭化水素フィードストック(すなわち天然ガス)または窒 素含有化合物を含む炭化水素フィードストック(すなわち残油、石炭、頁岩、コ ークス、タールサン ドなど)から製造されるシンガスには、反応性スラリーを汚染し触媒を急速にし かし可逆的に失活させるHCNおよびNH3が必ず含まれる。HCS反応の副生物として スラリー中で形成される特定の含酸素化合物および炭素質化合物もまた急速な失 活を引き起こすと考えられる。これらの種によるこうした触媒の失活は可逆的で あり、失活した触媒を水素と接触させると触媒活性は回復する(触媒は再生され る)。反応性スラリー中のHCS触媒の活性は、スラリーを水素または水素含有ガ スと接触させることにより間欠的にまたは連続的に再生されて触媒再生済スラリ ーが得られる。これについては、例えば米国特許第5,260,269号、同第5,268,344 号、および同第5,283,216号に開示されている。英国特許第2,299,767号は、完全 逆混合連続攪拌タンク反応器中におけるバッチ方式の触媒再生に関する。しかし ながら開示によると、この方法では3〜5日ごとに12〜24時間の再生時間が必要で ある。 本発明の概要 本発明は、最初に水素含有パージガスを用いてスラリーからCOをパージし、次 にパージされたスラリーに、所望の程度の触媒再生が行われるまで水素含有触媒 再生ガスを送入することによって、CO含有HCSスラリー中で炭化水素合成(HCS) 触媒をそのままで(in-situ)再生させる方法に関するものである。このスラリ ーは、炭化水素スラリー液中に触媒粒子とガスバブルとを含んでなる3相フィッ シャー・トロプシュ型スラリーである。スラリー液には、反応条件で液体である HCS反応の炭化水素生成物が含まれ、パージする前のスラリー中に存在するガス バブルには、未反応合成ガス(シンガス)とHCS反応のガス生成物とが含まれる 。本発明の方法は、サイクリックな、すなわち周期的なバッチ方法である。なぜ なら、スラリーへの合成ガスまたはCOの流れを止めてCOパージを行う間、炭化水 素合成反応は実質 的に停止するからである。シンガスには、H2とCOとの混合物が含まれる。好まし い実施態様では、COの供給源に関係なく、触媒が再生されるまでスラリー中へ導 入するCO流を更新しない。HCS反応器中へ導入するCO流を停止し、スラリーから 残留COをパージし、触媒を再生し、更に反応器をオンラインで炭化水素製造モー ドに戻すのに必要な時間は、パージおよび/または再生が貫流方式、再循環方式 、またはそれらの組合せであるか否かに依存する。貫流方式では、ほんの2〜5分 間でパージを行うことが可能である。それに続く触媒の貫流再生は10分間以内に 行うことができる。これに対して、再循環パージおよび再循環再生の両方を行う 場合には、再循環パージは典型的には約45分間以内に行われ、再循環再生は典型 的には約30分間以内に行われるであろう。再循環とは、パージガスであるか再生 ガスであるかにかかわらず、スラリーに送入されたそれぞれのガスの少なくとも 一部分、好ましくは該ガスの大部分をパージまたは再生中に再循環させてスラリ ー中に戻すことを意味する。しかしながら、再循環再生ガスの場合、触媒再生は 、触媒失活種を含有する再生生成物ガス(オフガス)を生じる。これらの種は、 再生中にガスがスラリーへ再循環される前に、水を用いてガスから除去されて、 再汚染およびスラリー中で再生される触媒の失活を回避する。この選択は、ガス の利用可能性、コスト、および所望の反応器の生産性によって決まる。例えば貫 流パージおよび貫流再生の場合にはいずれも、所用時間は最小になるが、ガスを 再循環させてスラリー中に戻すことはしないので、必要となるガス使用量(H2を 含む)は最大になる。パージガスおよび再生ガスの両方を再循環させると更に時 間はかかるが、H2を含めて、メークアップガスの必要量は最も少ない。この場合 には、パージガスおよび再生ガスの両方を予備加熱してスラリー温度の過度の低 下を回避しなければならないこともあるが、パージおよび再生の両方を貫流方式 で行う 場合には、ガスを予備加熱する必要はないと思われる。再循環再生ガスで貫流パ ージを行うのに必要な時間は、他の2方式の場合の中間に位置する。方式のいか んにかかわらず、本発明のパージおよび再生の実施態様のいずれについても、パ ージおよび再生に必要な時間は、英国特許第2,299,767A号に開示されている方法 に必要な12〜24時間よりも少なくなるであろう。パージおよび再生の間は反応器 中で炭化水素の製造は行われず、発熱HCS反応が起こらないので、スラリー温度 は低下するであろう。パージおよび再生に時間がかかるほど、冷却を防止するた めにスラリーに加える必要のある熱は多くなるであろう。この熱の一部分は反応 器中の熱交換機およびパイプを利用して加えてもよいが、そのほかの便利な方法 としては、パージガスおよび再生ガスを反応器のスラリー中に送入する前に、こ れらのガスを加熱することが挙げられる。 COパージは、触媒の失活を防止するのに十分な水素を含有するパージガスを用 いて行う。有用なパージガスとしては、例えばH2と、N2、CH4などのような希釈 ガスとの混合物が挙げられる。HCSプラントが、シンガス生成用の酸素を供給す る極低温酸素発生装置を備える場合、十分な供給量の窒素が利用可能である。商 用サイズの反応器の場合には、COパージ中、所定容積のガスをスラリーに送入し て流上させ、それに続く再生は、触媒粒子をスラリー中に分散および懸濁させた 状態で保持するに十分な条件下で行い、触媒粒子を水素と接触させた状態に保つ ことによって失活を防止することが重要である。この失活が起こってしまうと、 完全にはもとに戻すことはできない。この流量は、典型的には触媒がスラリーの 底部のガス注入手段中を降下して漏れるのを防止するために必要な量よりも実質 的に少ない。このようにガス整流板中を降下して触媒が漏れるのを防止すること は、通常反応器中 への最低必要ガス流量を決定することになるであろう。また、この最低流量は、 典型的にはスラリー液中に分散および懸濁させた状態でガス粒子を保持するのに 必要なガス流量よりも多いが、反応器中での所望の炭化水素合成に必要な流量よ りも少ない。従って、スラリー中を通過する未反応水素を含有するガスを再循環 させてスラリーの底部に再びフィードバックしないかぎり、パージおよび再生の ためにすべてのまたはほとんどの水素を使用することは非効率的である。窒素、 メタンなどのような希釈ガスが十分な量で利用できない場合、スラリー成分にも 後続の再生にも悪影響を及ぼさないプロセスガスなどの他のガスを使用すること ができる。例えば、少量のCOを含有する未反応シンガスと一緒に、N2、CH4、CO2 などを含むHCS反応器由来の再循環テールガスを使用してもよい。パージガス中 にCOが存在する場合、COの量は、10モル%未満、好ましくは5モル%未満であり 、水素は、H2対CO比が3:1を超える量、好ましくは4:1を超える量、より好ましく は5:1を超える量で存在しなければならない。パージガスにはまったくCOが含ま れずかつ再生の前にスラリーからほとんどすべてのCOを除去することが好ましい 。従って、HCS反応器テールガスのようなCO含有ガスまたは他のCO含有ガスをパ ージガスとして使用する場合、ガスからCOを除去した後でパージガスの全部また は一部分としてスラリーに導入することが好ましい。こうした処理は、吸着、化 学的スクラビング、水性ガス転化反応器中への導入などによって行うことができ る。COはほんの数分で反応器からパージすることができるので、この時点で触媒 再生ガスをスラリー中に送入する。更に、パージによってスラリーからCOのすべ てを除去することが好ましいが、残存するCOはいずれも再生ガス中のH2と反応す ることによって除去されるであろうから、少量(例えば、<10容積%)であれば 残存していてもよい。ただし、これによって、すべてのCOが消費される まで触媒の再生は抑制される。 触媒再生ガスには水素が含まれるが、典型的には触媒を懸濁状態に保つことが できるようにかつ上述したように触媒がガス注入装置中を降下して漏れるのを防 止できるように、1種以上の希釈ガスが一緒に含まれる。触媒再生中、パージさ れたスラリーに水素含有再生ガスを送入してバブリングする。このとき水素は、 可逆的に失活した触媒粒子と接触して触媒を再生させる。ほとんどの場合、触媒 活性は完全にまたはほとんど完全に回復される。再生ガス中に存在する水素の量 は、典型的には再生生成物ガスに未反応水素が含まれるようにかつスラリー全体 にわたり触媒粒子が水素と接触した状態に保持されるようにするのに十分な量で あろう。この未反応水素は有用であり、処理後に回収して再生ガスの一部分とし て反応器中に再循環させてもよいし、燃料としてもしくはフレア中で燃焼させて もよいし、またはシンガス発生ステップに戻してもよい。再生を行うと、触媒失 活種を含有する触媒再生反応のガス生成物(再生オフガス)を生じる。おもにNH3 を含有するこれらの種は水で除去可能なため、水でガスをスクラビングするこ とによりこれらの種を除去した後、再生ガスの一部分としてスラリー中に戻す。 オフガス中に存在する未反応水素の量は、再生ガス中のその濃度に依存し、例え ば約3〜50モル%の範囲またはそれ以上の量が可能である。 従って、本発明の方法には、(a)HCSスラリー中へ導入するCOの流れを停止さ せるステップ、(b)パージガスおよびH2をスラリー中に送入してCOを除去し、C O低減スラリーを調製するステップ、(c)CO低減スラリーにH2含有再生ガスを送 入して少なくとも部分的に触媒粒子を再生させ、再生済触媒スラリーを形成する ステップ、次に(d) 再生済触媒スラリーにH2とCOとの混合物を送入して炭化水素合成を再開するステ ップが含まれる。ほとんどの場合、パージガスにH2が含まれる方が便利である。 スラリー中へ導入するCO流を完全に停止させることが好ましいが、いくらかのCO がスラリー中に流入したままの状態であってもよい。この場合、スラリー中に流 入する全ガス中の全CO含有量が10モル%未満、好ましくは5モル%未満であり 、かつ全H2対CO比が3:1を超える値、好ましくは4:1を超える値、より好ましくは 5:1を超える値であるかぎり、本発明の方法は依然として有効であろう。しかし ながら、COは、主にメタンへの転化によって消費されるであろう。ただし、この とき再生にかかる時間の増大および/または再生ガス中のH2の必要量の増大を伴 う。従って、本発明の実施手順に関して、「COの流れを停止させる」という表現 には、上記の量のCOがスラリー中に流入してもよいという意味も含まれる。ただ し、本発明の好ましい実施態様では、文字通りの意味で使用される。更なる実施 態様では、再生反応により生じる水除去可能な触媒失活種を含有する触媒再生中 に生じた水素含有オフガスの少なくとも一部分を水と接触させることにより(例 えばスクラビングすることにより)ガスからこれらの種を除去し、このガスを再 生ガスの一部分としてスラリー中に再循環させる。より特定の実施態様では、本 発明の方法は、 (a)1種以上の触媒失活種および炭化水素合成触媒の存在下で、H2とCOとの 混合物を含む合成ガスを、該ガスから炭化水素を形成するのに有効な反応条件で 炭化水素合成スラリー中に送入するステップであって、該炭化水素の少なくとも 一部分が該反応条件で液体であり、該スラリーが該液体炭化水素を含有する炭化 水素スラリー液中に該触媒と該ガスバブルとを含み、該種が少なくとも部分的に 該触媒を可逆的に失活させて該反応中に失活触媒スラリーを形成するステップと 、 (b)該スラリー中へ導入するCOの流れを停止させるステップと、 (c)パージガスおよびH2を該スラリーに送入してCOを除去し、CO含有量が該 スラリー中の該ガスの10モル%未満、好ましくは5モル%末満であるCO低減スラ リーを形成するステップと、 (d)該CO低減スラリーにH2含有触媒再生ガスを送入して少なくとも部分的に 該失活触媒を再生させ、再生済触媒スラリーを形成するステップと、 (e)該再生済スラリー中に合成ガスを送入して炭化水素を生成させるステッ プと、 を含むスラリーHCS方法に関する。 更なる実施態様では、パージガスおよび/または再生ガスのすべてまたは一部 分を再循環させてスラリー中に戻す。ステップ(c)でスラリーに送入する追加 のH2は、パージガスの一部分であってよい。再生ガスを再循環させる場合、上述 したように水などでスクラビングを行った後、スラリー中に戻す。更にもう1つ の実施態様では、パージガスおよび/または再生ガスのすべてまたは一部分を予 備加熱した後、スラリー中に送入する。多数のHCS段階を利用する実施態様では 、第1段階の下流の1つ以上の段階から得られたテールガスをパージガスおよび 再生ガスとして使用してよい。ただし、H2対COのモル比は、>3:1、好ましくは>4 :1、より好ましくは>5:1であり、ガス中のCO含有量は、パージガスとして使用す る場合、約10モル%未満である。H2対CO比およびCO含有量の調節は、周知の方法 を用いたCO除去および/またはH2添加を行うことにより実施可能である。 図面の簡単な説明 図1は、再生専用の高温および低温分離器を用いない本発明のHCS 方法のボックスタイプの概略図である。 図2は、高温および低温分離器が再生専用である本発明のHCS方法のボックス タイプの概略図である。 詳細な説明 フィッシャー・トロプシュスラリーHCS方法においては、H2とCOとの混合物を 含むシンガスを、炭化水素、好ましくは液体炭化水素に接触転化される反応生成 物HCSスラリー中にバブリングする。水素対一酸化炭素のモル比は、約0.5から4 まで広範に変化させることが可能であるが、より典型的には約0.7〜2.75、好ま しくは約0.7〜2.5の範囲内である。フィッシャー・トロプシュHCS反応に対する 理論モル比は2.0であるが、当業者には周知のように、理論比以外の値を使用す る理由が多数存在する。それについて考察することは本発明の範囲外である。ス ラリーHCS方法では、H2対COのモル比は典型的には2.1/1である。スラリーHCS方 法の条件は、触媒および所望の生成物に依存して変化する。スラリーHCS方法に おいて主にC5+パラフィン(例えば、C5+〜C200)、好ましくはC10+パラフィンを 含有する炭化水素を形成するのに有効な典型的な条件としては、例えば温度、圧 力、および時間ガス空間速度がそれぞれ、約320〜600°F、80〜600psi、および 単位時間あたりかつ単位触媒容積あたりのCOおよびH2ガス混合物の標準容積とし て表した場合に100〜40,000V/hr/Vである条件が挙げられる。スラリー触媒再生 に対する温度および圧力の条件は、炭化水素合成に対する条件と類似しており、 従来技術の中で開示されている。シンガスは、例えば米国特許第4,888,131号お よび同第5,160,456号に開示されている流動床シンガス発生装置(FBSG)のよう に当業者に周知の種々の手段により形成可能である。これについては更に説明す るま でもない。供給源に関係なく、シンガスには、典型的にはNH3およびHCNのような 触媒失活種が含まれる。先行技術で教示されているように、これらの種による失 活は可逆的であり、水素と接触させることにより触媒を再生することができる。 可逆的に失活した触媒の触媒活性のこうした回復は、触媒再生と呼ばれる。触媒 の失活は、酸素化物および炭素前駆物質によっても引き起こされ、これらの物質 の一部分は、HCS方法時に形成されることもある。可逆的触媒失活種の発生源ま たは濃度に関係なく、触媒の活性を回復させるために周期的に再生を行う必要が ある。炭化水素生成物へのCOの転化により測定した場合の触媒の活性が、新しい 触媒を基準に予め決められたレベル(例えば、85〜90%)まで低下した場合には 常に、再生を行うことになるであろう。触媒の活性が約50〜95%の範囲内のいず れの値に低下しても触媒を再生させることは可能であるが、典型的には、活性が 約85〜90%の値に低下したときに再生を行うことになるであろう。再生を行う頻 度は、シンガス供給物中の失活種のレベルに依存する。再生中、これらの種(例 えばNH3およびHCN、主にNH3)が形成され、再生反応のガス生成物(再生オフガ ス)の一部分として除去される。好ましい実施態様では、再生のためにスラリー 中へ再循環させることのできるかなりの量の未反応H2がオフガス中に含まれるよ うに十分なH2を再生ガス中に含有させる。しかしながら、触媒失活種が存在する 場合には、オフガスを水と接触させてガスから触媒失活種を除去する必要がある 。このような接触またはスクラビングは、ベンチュリスクラバ、充填塔などにガ スを送入することにより容易に行われる。 本発明の方法は、再生中、シフト条件下または非シフト条件下で行うことが可 能であるが、非シフト条件の方が好ましい。COが再生ガス中に存在する場合かつ 存在するCO2の量が5〜10モル%未満である 場合、シフトが起こるであろう。シフトとは、COが水蒸気と反応してH2およびCO2 を生成する水性ガス転化反応を意味する。水性ガス転化反応を抑制するための 条件は、再生の対象となる特定のHCS触媒にいくらか依存するであろうが、一般 的には、これらの条件としては、(i)温度が約250℃以下であること、(ii)実 質的にCOが存在しないこと、(iii)シフト反応を防止するのに十分な量(すな わち>5モル%、好ましくは>10モル%)のCO2が再生テールガス中に存在するこ とが挙げられる。典型的な商用シンガス供給物には、炭化水素合成の前にCO2除 去を行わないかぎり、少なくとも2〜3モル%、より一般的には5〜10モル%のCO2 が含まれる。ただし、こうしたCO2除去を行うことは、通常経済的でない。この ような多量のCO2の存在は、非常に高い温度(例えば>500°F)でなければ、Co触 媒による水性ガスシフトの誘発を一般に防止するであろう。これは、実験室装置 を用いた予測も再現も行えない商用サイズのスラリーHCS反応器で行った実験に 基づくものである。典型的な商用シンガス供給物には、炭化水素合成の前にCO2 除去を行わないかぎり、少なくとも2〜3モル%、より一般的には5〜10モル%のC O2が含まれる。ただし、こうしたCO2除去を行うことは、通常経済的でない。こ のような多量のCO2の存在は、非常に高い温度(例えば>500°F)でなければ、Co 触媒による水性ガスシフトの誘発を一般に防止するであろう。従って、もう1つ の実施態様では、本発明は、水性ガス転化反応を抑制するのに十分な量のCO2を 存在させて再生を行うことにより、触媒再生方法中の水性ガス転化反応を低減、 好ましくは防止するための方法に関するものである。商用スラリーHCS反応器は 、典型的には高さが20フィート以上、直径が5フィート以上であり、温度および 反応物濃度は底部から上部まで変化する。これは、CSTRに匹敵するほどの逆混合 系ではない。 英国特許第2,299,767A号には、CSTR実験室反応器中での周期的バッチ式方法が 開示されている。この方法では、合成ガス中の水素の量は、H2対CO比が2:1より もわずかに大きくなるように、すなわち2:1から2.15:1までとし、反応器中への シンガスの流動を低減させ、結果としてCOのすべてが消費されるようにする。こ れとは対照的に、炭化水素スラリー液中に担持Co金属触媒を含むスラリーHCS反 応器の場合には、例えばH2対COの理論モル比は2.1:1である。ただし、これに限 定されるものではない。モル比が、例えば2.2、2.5、または2.9:1の場合でさえ も、合成ガスの供給流量を非常に低くし、温度を非常に高くし、および/または 実質的に水性ガス転化反応を起こしてH2を生成させながらCOを消費しないかぎり 、商用サイズの反応器中ではHCS反応によってCOのすべてが消費されることはな い。従って、こうした低いH2対COモル比を有するガスを、商用サイズの反応器中 で触媒再生のために使用することはできない。更に、温度および反応物濃度が全 体にわたり一定であるCSTR実験室反応器中の完全逆混合条件を、ガスバブルがス ラリー中を上昇するにつれてシンガス濃度が低下しHCS反応のガス生成物が増大 する商用サイズのHCS反応器に適用することはできない。可能ではあっても、実 用上は、H2対CO比を非常に大きく(例えば少なくとも>3:1)しないかぎり、典型 的には商用サイズの反応器中において100%のCO転化率は達成されない。比を大 きくすると、望ましからぬメタンの生成および合成反応により形成された価値あ る液体炭化水素の加水分解が起こり易くなる。商用サイズの反応器は、典型的に は所望の炭化水素生成に基づく所定の範囲内の合成ガス流量になるようにデサイ ンされている。この流量を、すべてのCOが消費されるのに十分な程度にまで低減 させた場合、触媒の磨砕およびガス整流板を介した漏れを起こすであろう。従っ て、この特許公開の教示は、本発明の方法にも商用サイズのHCS反応器にも 適用できない。 図1は、本発明の1実施態様に係る2段階スラリー炭化水素合成方法の概略ブ ロック図である。この場合には、HCS反応器中へ導入するCO流を周期的に停止さ せ、スラリーからCOをパージし、再生ガスをスラリーに送入して上昇させること により触媒を再生し、次にスラリー中へのCO流の導入を再開する。第1段階のス ラリー反応器10は、HCSスラリー(図示せず)の入った円筒形容器12を具備する 。シンガス供給ライン14は、H2とCOとの混合物を含有するシンガスを、ライン15 を経由して反応器の底部に送入する。その際、好適なガス注入手段(図示せず) によりライン15からスラリーの底部にバブルとしてシンガスを注入し、スラリー 液中の固体触媒粒子と反応させて炭化水素にする。この炭化水素の少なくとも一 部分は反応条件で液体である。液体炭化水素は、当業者には周知の通り、反応器 のスラリー中または外付けの濾過装置中の1個以上の濾過器のような好適な手段 により触媒粒子から分離させる。この特定の実施態様では、ボックス16として簡 単に示された1個以上の液体濾過器を反応性スラリー中に浸漬することにより、 ライン18を介して反応器から液体炭化水素生成物を取り出し、更なる処理および 品質向上(upgrading)を行ってより価値の高い生成物、すなわち販売に供され る純正品にする。第1段階の反応器中に供給されるシンガスには、H2とCOとの混 合物が含まれる。2段階以上のHCS方法では、1台または複数台の第1段階の反 応器は、100%未満の転化率(転化率とは、反応器中でH2と反応するシンガス供 給物中のCOのモル%を意味する)で運転され、未反応シンガスを生成する。未反 応シンガスおよびHCS反応のガス生成物は、スラリーを通って反応器の上部まで 上昇させ、ガス生成物ライン28を介してテールガスとして取り出される。第1段 階の反応器(1台または複数台) から得られるテールガスが2段階の反応器(1台または複数台)に送られる供給 ガスを含む2段階炭化水素合成においては、第1段階の反応器(1台または複数 台)に供給されるシンガスの量および第1段階のCO転化率は、第1段階から送出 されるテールガス中の未反応シンガスの量が、シンガスプラントからシンガス補 充(syngas make-up)をほとんど、好ましくはまったくすることなく、第2段階 へ供給される供給ガスの必要量を満たすのに十分なものとなるように設定しなけ ればならない。第1段階のテールガスを第1熱交換器30に送入し、そこで冷却し て水蒸気の一部分およびC10 〜12+炭化水素をガスから液体として凝縮させる。実 際の量および炭素数は、ガスの組成ならびに分離器の温度および圧力に依存する 。凝縮された液体と残留ガスとの混合物を、ライン32を介して分離器34に送入し 、そこでライン36を介して底部から液体を取り出し、ライン38を介して上部から ガスを取り出す。分離器34は高温分離器であり、典型的には、約200〜300°Fの 温度および200〜600psiの圧力で操作されるであろう。実際の圧力は、反応器の 圧力ならびにガスラインおよび熱交換器に関連した圧力低下により決定される。 実際の圧力はまた、反応器中の触媒に依存し、鉄をベースとしたHCS触媒は100〜 150psiで使用可能であるが、コバルト触媒はより典型的には200〜600psiで使用 される。水および炭化水素の低減したテールガスを分離器34から取り出し、ライ ン38を介して第2熱交換器40に送入し、ここで更に冷却して残存する水のほとん どおよびより重質の炭化水素をガスから凝縮させる。その後、ライン46を介して 水および炭化水素凝縮物を取り出し、実質的に水およびC5+の低減したテールガ スをガス供給ライン47および49を介して第2段階のスラリーHCS反応器50の底部 に送入し、第1段階の反応器の場合とほぼ同じようにして、反応器中のHCSスラ リー(図示せず)の底部に送入してバブリングする。第2段階の分離器に対する 典型的な 温度および圧力は、50〜150°Fの範囲および約200〜600psiの圧力であると思わ れる。高温分離器34の圧力に対する前述の考慮事項と同じことがここでもあては まる。第2段階すなわち低温分離の後にガス中に残留する水蒸気の量は、典型的 には0.2〜0.5モル%の範囲内であろう。反応器50中では、H2およびCOを含有した テールガスをスラリー中で触媒粒子と接触させ、ガス中のCOの少なくとも一部分 を炭化水素に転化する。この炭化水素の少なくとも一部分は反応条件で液体であ る。第2段階のスラリー反応器50はまた、3相HCSスラリー(図示せず)と、液 体炭化水素生成物を触媒粒子から濾液として分離するための液体濾過手段54とが 入った中空の外側管胴52を具備する。この場合、ライン56を介して濾液を反応器 から取り出し、処理および品質向上を行ってより有用な生成物にするなどのステ ップに送る。第2段階の反応器50もまた、100%未満のCO転化率で操作し、未反 応のH2およびCOが、HCS反応のガス生成物と一緒に、テールガスの一部分として 反応器から送出されるようにする。ガスライン58を介して上部からテールガスを 取り出し、第1のすなわち高温の熱交換器60に送入し、そこで水の一部分および C4+炭化水素生成物を凝縮させて液体にする。このガスと液体との混合物を、ラ イン62を介して第1冷却器60から第1分離器64に送入する。ライン66を介して分 離器の底部から液体を取り出し、ライン68を介して水および炭化水素の低減した テールガスを第2のすなわち低温の熱交換器70に送入し、そこでガスを更に冷却 し、残存する水のほとんどおよびより重質の炭化水素を凝縮させて液体にする。 このガスと液体との混合物を、ライン72を介して第2冷却器70から第2分離器74 に送入し、そこでガスと液体との混合物から液体を沈降させて、ライン76を介し て取り出す。水および炭化水素の低減したテールガスを、ライン78を介して分離 器74から送出させる。第1段階の低温分離器44から取り出されたガスの場合と同 じように、典型的にはライン78を介して取り出されたガス中に残存する水蒸気の 量もまた、0.2〜0.5モル%の範囲内であろう。 第1段階の反応器10中の触媒の活性が50〜95%の間のいずれかの値よりも低下 した場合、例えば90%よりも低下した場合、反応器に導入するCOまたはシンガス の流れを停止させ、H2と、N2のような希釈剤との混合物、または単に希釈剤だけ 含むパージガスを、ライン100、102、103、および15を介して反応器のスラリー 中に送入して上昇させる。これは、CO流を停止させている間にライン14および15 を介して反応器中にH2を供給し続けるか否かによる。概要のところで既に述べた ように、CH4のような他の希釈剤を使用してもよい。パージガスおよび再生ガス の両方のすべてまたは一部分は、水素リッチ水素化異性化ガス(例えば主にH2お よびCH4)または他の好適で利用可能なプロセスガスであってもよい。炭化水素 および水の低減した第2段階のHCSテールガスを使用する場合、図に示された例 では、ライン78、82、および83を介してこのガスをスクラバ20に送入し、そこで 水と接触させてNH3および他の水除去性触媒失活種を除去する。ライン22を介し て水をスクラバ中に送入し、ライン24を介してアンモニア水溶液を除去する。ラ イン26を介して水素リッチガスをスクラバから熱交換器112中に送入し、そこで ガスを加熱し、次いでライン114を介して水性ガス転化反応触媒に接触させるこ とによりCOをガス中に残存する水蒸気と反応させ、H2およびCO2を生成させる。 これによりテールガスからCOを低減、好ましくは除去すると同時に、H2含有量を 増大させ、その後パージガスおよび/または再生ガスとしてスラリー中に送入す る。H2を含有しCOを含有しないこのテールガスを水性ガス転化反応器116にライ ン86を介して送入し、圧縮機87により圧縮し、次いでライン90、102、103、およ び15を介してパージガスおよび/ または再生ガスのすべてまたは一部分として反応器10のスラリー中に送入する。 場合により、熱交換器91によりガスを加熱して、触媒のタイプにもよるが、パー ジおよび再生の間、反応器中のスラリー温度を約350〜550°Fの範囲内に保持す る。鉄ベース触媒では温度を550°F程度まで高くすることができ、一方、コバル トベース触媒では典型的には550°F未満で操作することになろう。スラリーから COを除去した後、この実施態様ではパージガスと同じになる触媒再生ガスをパー ジされたスラリーに送入し、スラリーを通って上昇させることにより、触媒粒子 を再生する。好ましい実施態様(ほんとうに好ましいであろうか?)である更な る実施態様では、かなりの量のH2(例えば≧10モル%)を含有する再生オフガス を、再生中にオーバヘッドとして取り出し、最初に第1段階の高温および低温分 離器に送入し、次にライン48、110、83などを介してスクラバおよびシフト反応 器のループに送入することによって、少なくとも一部分を再生ガスとしてスラリ ー中に再循環させる。この間、バルブ109を開き、バルブ45を閉じて、もう1つ の第1段階のHCS反応器から得られたシンガスまたは第1段階のテールガスを、 ライン120および49を介して、またはバルブ89を開いてライン88および49を介し て第2段階のHCS反応器にHCS供給物として送入する。第2段階の反応器中の触媒 はときどき再生を行う必要があるが、その再生の頻度は、第1段階の反応器10の 場合よりもはるかに少ない。なぜなら、第1段階および第2段階の間で、シンガ ス供給物中に最初に存在する水除去可能な触媒失活種のほとんどすべてが、2段 階の冷却および凝縮によって除去されるからである。従って、第2段階の触媒を 再生するために、反応器50に導入される、H2およびCOを含有するテールガスの流 れを停止させ、ライン124を介してテールガスを一時的に他の第2段階のHCS反応 器(図示せず)に送入してシンガスを発生させ、燃料として使用するかまたはフ レア 中で燃焼させる。パージガスをライン120および49を介して導入する。またこの パージガスには、第1段階の反応器10に対して先に開示した実施態様のいずれの 場合とも同じ可能性および組合せが含まれるであろう。ライン58を介して第2段 階の再生オフガスを、第2段階の反応器テールガス用高温および低温熱交換器な らびに分離器に送入し、次に、ライン78、82、および83を介して水スクラバおよ びシフト反応器のループ中に送入する。便宜上、図示されていないが、場合によ り、パージ中および/または再生中に第2段階の反応器中に供給されるパージガ スおよび/または再生ガスを加熱するための熱交換器が圧縮機87と反応器50との 間に置かれる。このほか、所望により、パージガスおよび再生ガスのすべてまた は一部分は、他の第2段階の反応器(図示せず)から回収され、水性ガス転化反応 器に送入され、次に、反応器50のスラリー中に送入されるCOの含まれないテール ガスであってよい。 図2は、本発明のもう1つの実施態様に係る2段階スラリー炭化水素合成方法 の概略ブロック図である。この場合には、再生オフガス浄化専用の、熱交換器、 高温および低温分離器ドラム、ならびにスクラバに、再生オフガスを送入する。 これは図1に示した実施態様とは異なる。図1では、再生オフガス浄化に使用す る高温および低温分離器は、反応器の上部から送出されるHCSテールガスに使用 するものと同じである。図2に示した実施態様では、1セットの高温および低温 分離器を1台以上の第1段階の反応器中でテールガス浄化に使用することができ 、更に別の1セットを1台以上の第2段階の反応器に使用することができる。な ぜなら、再生オフガス浄化では反応器テールガスに使用するものと同じ高温およ び低温分離器を使用しないからである。この実施態様では、先の実施態様の場合 と同様に、HCS反応器中へ導 入するCO流を周期的に停止させ、スラリーからCOをパージし、再生ガスをスラリ ーに送入して上昇させることにより触媒を再生し、次いでスラリー中へのCO流の 導入を再開する。第1段階のスラリー反応器150は、HCSスラリー(図示せず)の 入った円筒形容器152を具備する。シンガス供給ライン154は、H2とCOとの混合物 を含有するシンガスを、ライン156に送入する。ライン156はガスを反応器の底部 に供給し、そこから好適なガス注入手段(図示せず)により、スラリーの底部に バブルとしてシンガスを注入し、スラリー液中の固体触媒粒子と反応させて炭化 水素にする。この炭化水素の少なくとも一部分は反応条件で液体である。液体炭 化水素は、反応器のスラリー中または外付けの濾過装置中の1個以上の濾過器の ような好適な手段により触媒粒子から分離させる。この特定の実施態様では、ボ ックス158として簡単に示された1個以上の液体濾過器を反応性スラリー中に浸 漬することにより、ライン160を介して反応器から液体炭化水素生成物を取り出 し、分別および/または1回以上の転化操作によって、より価値の高い生成物、 すなわち販売に供される純正品に品質向上する。この第1段階の反応器を100% 未満の転化率で操作する。未反応シンガスおよびHCS反応のガス生成物は、スラ リーを通って反応器の上部まで上昇させ、ガスライン162を介してテールガスと して取り出す。先の実施態様の場合と同様に、第1段階の反応器(1台または複 数台)に供給されるシンガスの量および第1段階のCO転化率は、第1段階のテー ルガス中の未反応シンガスの量が、シンガスプラントからのシンガス補充(syng as make-up)をほとんど、好ましくはまったく使用することなく、第2段階へ供 給される供給ガスの必要量を満たすのに十分なものとなるように設定しなければ ならない。第1段階の反応器から取り出されたテールガスをライン162および164 を介して第1段階の高温熱交換器166に送入し、そこでガスを冷却して水蒸気の 一部 分およびC10 〜12+炭化水素を液体として凝縮させる。実際の量および炭素数は、 ガスの組成ならびに分離器の温度および圧力に依存する。凝縮された液体と残留 ガスとの混合物を、ライン168を介して分離器170に送入し、そこでライン172を 介して底部から液体を取り出し、ライン174を介して上部からガスを取り出す。 この高温分離器に対する典型的な温度は、約200〜300°Fの範囲であり、圧力は 反応器中の圧力よりもわずかに低いであろう。水および炭化水素の低減したテー ルガスを分離器170から取り出し、ライン174を介して第1段階の低温熱交換器17 6に送入し、ここで更に冷却して残存する水のほとんどおよびより重質の炭化水 素をガスから凝縮させ、その後、ライン178を介して分離器180に送入する。ライ ン182を介して水および炭化水素凝縮物を取り出し、実質的に水およびC5+の低減 したテールガスをガス供給ライン184および188を介して第2段階のスラリーHCS 反応器190の底部に送入し、第1段階の反応器150の場合とほぼ同じようにして、 反応器中のHCSスラリー(図示せず)の底部に送入してバブリングする。第2段 階の低温分離器に対する典型的な温度および圧力は、50〜150°Fの範囲、約200 〜600psiの圧力であり、ガス中に残存する水蒸気の量は0.2〜0.5モル%の範囲内 であると思われる。反応器190中では、H2およびCOを含有したテールガスをスラ リー中で触媒粒子と接触させ、ガス中のCOのほとんどを炭化水素に転化する。こ の炭化水素の少なくとも一部分は反応条件で液体である。第2段階のスラリー反 応器190はまた、3相HCSスラリー(図示せず)と、液体炭化水素生成物を触媒粒 子から濾液として分離するための液体濾過手段194とが入った中空の外側管胴192 を具備する。この場合、ライン196を介して濾液を反応器から取り出し、分別お よび/または1回以上の転化操作によって、より価値の高い生成物に品質向上す るなどの処理を行う。第2段階の反応器190もまた、100%未満のCO転化率で操作 し、未反 応のH2およびCOが、HCS反応のガス生成物と一緒に、テールガスとして反応器か ら送出されるようにする。ガスライン198および200を介して上部からテールガス を取り出し、第1熱交換器204に送入し、そこで冷却して水の一部分およびC4+炭 化水素生成物を凝縮させる。このガスと液体との混合物を、ライン206を介して2 04から第1分離器208に送入する。ライン210を介して分離器の底部から液体を取 り出し、ライン212を介して水および炭化水素の低減したテールガスを第2熱交 換器214に送入し、そこでガスを更に冷却し、残存する水のほとんどおよびより 重質の炭化水素を凝縮させて液体として取り出す。このガスと液体との混合物を 、ライン216を介して熱交換器214から第2分離器218に送入し、そこでガスから 液体を沈降させて、ライン220を介して取り出す。水および炭化水素の低減した テールガスを、ライン220を介して分離器218から送出させる。このテールガスは 種々の目的に使用することが可能である。例えば、燃料として使用したり、再循 環させてシンガスを発生させたり、触媒を再生するために使用したり、更に冷却 して炭化水素を回収するなどを行うことが可能である。第2段階の高温および低 温分離器の温度はそれぞれ、典型的には約200〜300°Fおよび50〜150°Fの範囲 であろう。 第1段階の反応器10中の触媒の活性が50〜95%の間のいずれかの値よりも低下 した場合、例えば90%よりも低下した場合、1個以上のバルブ(図示せず)のよ うな任意の好適な手段により、反応器に導入するシンガスの流れを停止させ、H2 と、N2のような希釈剤との混合物を含有するパージガスを、ライン256、254、26 2などを介して最後にライン156中を流上させ、反応器のスラリー中に送入し、更 にスラリーを通って上昇させる。また、他のライン(図示せず)からライン154 に導入するなどにより、または任意の他の便利な手段を用いて、パー ジガスをライン154および156を介して導入することも可能である。概要のところ で既に述べたように、CH4のような他の希釈剤を使用してもよい。パージガスの すべてまたは一部分は、水素リッチ水素化異性化オフガス(例えば主にH2および CH4)または他の好適で利用可能な水素含有プロセスガスであってもよい。貫流 パージ方式では、パージの対象となる反応器、この実施態様では、1台以上の第 1段階の反応器(ここでは1台の反応器150だけが図示されている)からライン1 62を介して、水素含有パージガスを送出する。パージガスが冷却器および分離器 を通って第2段階の反応器(1台または複数台)中に送入されることがないよう に、バルブ手段224を開き、ライン164中の対応するバルブ手段(図示せず)を閉 める。この実施態様では、依然としてオンラインで炭化水素を生成させている第 1段階の他の反応器から送出されるテールガスを、再生の対象となる第1段階の 反応器から送出されるパージガスにより希釈または汚染されることのない状態で 冷却器および分離器に通して第2段階の反応器に送入する。反応器150から回収 したパージガスを、ライン222および226を介して、図に示されている冷却装置、 分離装置、および水スクラビング装置に送入し、ライン252を介して系から取り 出す。パージの間、スラリー中に残存するCOの一部分は、触媒の存在下でパージ ガス中のH2と反応することにより除去され、更に該COの一部分は希釈剤と混合し 、そのまま混合した状態で除去される。貫流パージの場合、オーバヘッドガスと してスラリーから除去されたCOは、スラリー中に戻されることはない。従って、 パージガスが再循環されない貫流パージの場合、5分以下でスラリーからCOをパ ージすることが可能である。再循環方式で操作する場合、HCS反応器から放出さ れたパージガスを、ライン162、222、および226を介して、専用の冷却系、分離 系、およびスクラビング系に送入し、再循環再生ガスとして使用する。この場合 、更 に圧縮機260によりガスを圧縮し、ライン262、266、268、および156を介して再 び反応器中に供給する。再循環パージ操作方式は貫流パージ方式よりも時間がか かるが(例えば5分間に対して30分間)、必要となる希釈剤の量および圧縮機へ の負荷は低減する。再循環パージの間の希釈剤の増加を低減させるために、ブリ ードライン252を用いて、再循環の対象となるパージガスの一部分を除去するこ とができる。また、反応器に戻される再循環パージガスに、ライン256を介して メークアップ水素または水素含有ガスを供給する。パージの対象となる反応器の スラリー中の少なくとも大部分、好ましくは全部を除去した後、水素含有触媒再 生ガスをスラリー中に送入し、そこで触媒と接触させて触媒の再生を行う。利用 可能性および組成にもよるが、パージおよび再生の両方に対して同じガス供給源 を使用してもよいし使用しなくてもよい。パージされたスラリーを再生する間、 再生ガスは反応器150中を上昇し、ライン162を介して送出され、次いでライン22 2および226を介して、高温および低温熱交換器ならびに分離器228、232、238、2 42を含む専用の再生ガス浄化装置に送入され、更にガススクラビング装置に送入 され、そこで水によりガスがスクラビングされ、残存する再生反応の水除去可能 な生成物が除去される。貫流方式で再生を行ってもよいが、再循環方式の方が、 H2が保持され、全体のガス必要量が低減するという点で好ましい。再生中、水除 去可能な触媒失活種が生成する。従って、ライン162、222、および226を介して 再生オフガスをガス浄化装置に送入する。HCS反応器テールガスに関連した処理 と同様に、高温および低温熱交換器228および238ならびに関連する気液分離器23 2および242にオフガスを送入し、そこからライン246を介してスクラバに送入し 、その中を通過させる。熱交換器によりガスを冷却し、水のほとんどおよびC4+ 炭化水素を、酸素化物および水除去可能な窒素種と一緒に、ライン234および244 を介して液体とし て除去する。スクラバ248中では、オフガスをHCSプロセス水のような水と接触さ せることにより、更に触媒失活種のレベルを低下させ、クリーンなガスを生成さ せる。ライン250および254を介してクリーンなオフガスを圧縮機260に送入し、 そこからライン262、266、および156を介してHCS反応器中に戻す。必要な場合に は、ライン256を介してメークアップH2をクリーンな再循環再生ガスに供給する が、このメークアップH2は、H2であってもよいしH2含有ガスであってもよい。場 合にもよるが、再生後に炭化水素合成が再開できるようにスラリーを再加熱する のに時間およびコストがかかる程度にまで反応器のスラリー温度が低下しないよ うに、必要があれば熱交換器264を使用して再生ガスおよび/またはパージガス を予備加熱する。ライン272を用いると再循環再生ガスを第2段階の反応器(190) に導入することができる。2台以上の第2段階の反応器を使用する場合、第2段 階の反応器のうちの1台で再生を行いながら、他の第2段階の反応器(1台また は複数台)中で炭化水素生成を継続させる。ライン198および276を介して第2段 階反応器再生オフガスをガス浄化系に送入し、第1段階の再生用として再循環さ せる。バルブ270、274、202、および278により、第1段階の反応器およびガス浄 化系を、テールガス熱交換器および気液分離処理から、更に炭化水素生成がオン ラインで行われているHCS反応器から分離することができる。本発明の1実施態 様では、反応器のスラリー中に送入される再生ガスのH2対COのモル比が3:1を超 える値、好ましくは4:1を超える値、更に好ましくは5:1を超える値であり、かつ ガス中の全CO含有量が10モル%未満、好ましくは5モル%未満である条件で、多 くの水および炭化水素が除去されたテールガスを、再生ガスの全部または一部分 として使用してもよい。テールガスのCO含有量が多すぎてこのように使用できな い場合、物理的なもしくは化学的な吸着または吸収などの改質装置である水性ガ ス 転化反応器に送入し、ガスのCO含有量を上限値10モル%未満まで減少させること ができる。便宜上、これらの装置については説明しない。更に、テールガスを再 生ガスの全部または一部分として使用する場合、テールガスを冷却し、好ましく は水でスクラビングし、水の大部分およびいずれの触媒失活種についてもそのほ とんどすべてを分離して除去することになるであろう。 これらの実施態様ではいずれも2段階の炭化水素合成を利用するが、本発明は 、2段階に限定されるものではなく、1段階、2段階、および3段階以上で行っ てもよい。1段階、2段階、および3段階以上の使用については、当業者には周 知であり、よく理解されている。2段階以上を使用すると、柔軟性および全体と してのCO転化率を、1段階だけのときに得られるものよりも増大させることがで きる。または、2段階以上の炭化水素合成の場合、1段階だけの場合よりも熱移 動の負荷が低減し、発熱的な炭化水素合成反応の熱は2つ以上の段階にわたり分 配される。このことは、所望の生成物に対して最適な選択性を与える条件で各段 階を実施できることを意味する。また、これにより主に第1段階に対する触媒再 生の要件が軽減される。プラント設計および所望の生成物に依存して、第2段階 は、第1段階よりも低い圧力または高い圧力で行われる。第2段階をより高圧で 行う場合、供給ガスとして第2段階に供給する第1段階のテールガスの圧力を増 大させるために圧縮機を使用する。供給ガス中のより少量の反応物およびより高 濃度の不活性物質(主にCH4、CO2、およびN2)を少なくとも部分的に補充するた めに、より高い第2段階の圧力を使用することができる。更に、各図中には2段 階の実施態様の各段階に対して反応器は1台だけ示されているが、2台以上の反 応器を使用してもよく、より典型的には各段階に対して2台以上の反応器を使用 してもよい。具体的 には、第1段階で3台以上の反応器を使用し、第2段階で2台以上の反応器を使 用してもよいが、これに限定されるものではない。このようにすれば、保守およ び修理のために反応器をオフラインにすることができ、しかもこのときに全体の HCS方法を停止させる必要はない。最後に、以上の説明はスラリーHCS方法に対す るものであるが、本発明はそのような方法に限定されるものではなく、固定床プ ロセスおよび流動床プロセスで実施することも可能である。 HCS方法では、シフトまたは非シフト条件下で、好ましくは特に触媒金属がCo 、Ru、またはそれらの混合物を含む場合に水性ガス転化反応がほとんどまたはま ったく起こらない非シフト条件下で、H2とCOとの混合物を含むシンガスを、好適 なフィッシャー・トロプシュタイプのHCS触媒と接触させることにより、液体お よび気体の炭化水素生成物が得られる。好適なフィッシャー・トロプシュ反応タ イプの触媒には、例えば1種以上の第VIII族触媒金属、例えばFe、Ni、Co、Ru、 およびReが含まれる。1実施態様において、触媒には、好適な無機担体物質、好 ましくは1種以上の耐火金属酸化物を含む物質に担持された、触媒として有効な 量のCoと、Re、Ru、Fc、Ni、Th、Zr、Hf、U、Mg、およびLaのうちの1種以上と が含まれる。特に、より高分子量で主にパラフィン系の液体炭化水素生成物が望 まれるスラリーHCS方法を利用する場合、Co含有触媒に対する好ましい担体には 、チタニアが含まれる。有用な触媒およびその調製については周知であり、例え ば米国特許第4,568,663号、同第4,663,305号、同第4,542,122号、同第4,621,072 号、および同第5,545,674号に具体例が記載されている。ただし、これらに限定 されるものではない。 本発明に係るHCS方法により調製される炭化水素は、典型的には C5+炭化水素の全部または一部分を分別および/または転化処理にかけることに よって、より価値の高い生成物に品質向上される。転化とは、炭化水素の少なく とも一部分の分子構造が変化する1種以上の操作を意味し、非接触処理(例えば 水蒸気分解)と、留分を好適な触媒に接触させる接触処理(例えば接触分解)と の両方が含まれる。反応物として水素が存在する場合、このような方法のステッ プは典型的には水素化転化と呼ばれ、具体例としては水素化異性化、水素化分解 、水素化脱蝋、水素化精製、および水素化処理と呼ばれるより過酷な水素化精製 が挙げられる。これらの水素化転化処理はいずれも、パラフィンに富んだ炭化水 素供給物を含めて、炭化水素供給物の水素化転化に対する文献で周知となってい る条件で行われる。転化により形成されるより価値の高い生成物の具体例として は、1種以上の合成原油、液体燃料、オレフィン、溶剤、潤滑油、工業用または 医薬用の油、ワックス質炭化水素、窒素および酸素含有化合物などが挙げられる が、これらに限定されるものではない。液体燃料としては、1種以上の自動車ガ ソリン、ディーゼル燃料、ジェット燃料、および灯油が挙げられ、一方、潤滑油 としては、例えば自動車油、ジェット油、タービン油、および金属加工油が挙げ られる。工業用油としては、削井用液、農業用油、熱媒液などが挙げられる。 本発明の実施手順の種々の他の実施態様および変更態様は、自明であろう考え られるとともに、以上に記載の本発明の範囲および精神から逸脱することなく、 当業者により容易に実施できると考えられる。従って、本明細書に添付の請求の 範囲は、以上の記載内容そのものに限定されるものではなく、これらの請求の範 囲には、本発明に関連した当業者により等価物であるとみなされるすべての特徴 および実施態様を含めて本発明のもつ特許取得可能な新規な特徴はいずれも含ま れ るものと考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミッチェル,ウィラード エヌ. アメリカ合衆国,ミシシッピ州 39157 リッジランド,サマーズ ベイ ドライブ 156

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.可逆的に失活した触媒粒子とH2およびCOを含有するガスバブルとを含んでな る3相炭化水素合成スラリー中の該触媒粒子を再生するための方法であって、該 方法は、下記ステップ(イ)および(ロ)を含むことを特徴とする触媒の再生方 法。 (イ)COを含有しないパージガスおよびH2を該スラリー中に送入して該COを除去 し、COを低減したスラリーを形成するステップ (ロ)次いで、H2含有触媒再生ガスを該COを低減した該スラリー中に送入して、 少なくとも部分的に該触媒粒子を再生して、再生済触媒スラリーおよび再生オフ ガスを形成するステップ 2.該再生ガスは、H2:CO比が3:1を超え、CO含有量が10モル%未満 である炭化水素合成反応器テールガスを含むことを特徴とする請求の範囲1記載 の触媒の再生方法。 3.該再生オフガスは、未反応H2を含み、かつ水でスクラッビングして触媒失 活種を除去された後、該再生ガスのすべてまたは一部として、該スラリー中に循 環して戻されることを特徴とする請求の範囲1記載の触媒の再生方法。 4.該テールガスの少なくとも一部は、該スラリーを通過した後水で洗浄されて 該触媒失活種を除去され、再生ガスとして該スラリーに再循環されることを特徴 とする請求の範囲2記載の触媒の再生方法。 5.該パージガスの少なくとも一部は、パージ中に該スラリー中に再循環される ことを特徴とする請求の範囲1記載の触媒の再生方法。 6.該再生は、水性ガス転化反応を抑制するために十分な量のCO2の存在下に 行われることを特徴とする請求の範囲2記載の触媒の再生方法。 7.次の(a)〜(e)からなるステップを含むことを特徴とするスラリー炭化 水素合成方法。 (a)1種以上の触媒失活種および炭化水素合成触媒の存在下で、H2とCOとの混 合物を含む合成ガスを、該ガスから炭化水素を形成するのに有効な反応条件で炭 化水素合成スラリー中に送入するステップであって、該炭化水素の少なくとも一 部分が該反応条件で液体であり、該スラリーが該液体炭化水素を含有する炭化水 素スラリー液中に該触媒と該ガスバブルとを含み、該種が少なくとも部分的に該 触媒を可逆的に失活させて該反応中に失活触媒スラリーを形成するステップ (b)該スラリー中へ導入するCOの流れを停止させるステップ (c)パージガスおよびH2を該スラリーに送入してCOを除去し、CO含有量が該ス ラリー中の該ガスの10モル%未満であるCO低減スラリーを形成するステップ (d)該CO低減スラリーにH2含有触媒再生ガスを送入して、少なくとも部分的に 該失活触媒を再生させ、再生済触媒スラリーを形成するステップ (e)該再生済スラリー中に合成ガスを送入して、炭化水素を生成させるステッ プ 8.該スラリーを通過する該パージガスの少なくとも一部は、パージガスとして 該スラリーに再循環されることを特徴とする請求の範囲7 に記載のスラリー炭化水素合成方法。 9.該再生ガスの少なくとも一部は、水で洗浄して、再生によって形成された触 媒失活種を除去した後、再生ガスとして該スラリー中に再循環されることを特徴 とする請求の範囲7に記載のスラリー炭化水素合成方法。 10.該再生ガスは、炭化水素合成反応器テールガスを含み、かつ該炭化水素合 成テールガスは、水蒸気と液体炭化水素の一部が除去され、もしCOが存在する 場合には該ガスの10モル%未満の量で存在し、H2対COモル比が3:1を超 えることを特徴とする請求の範囲7記載のスラリー炭化水素合成方法。
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