JP2001523268A - プレグナン−3,20−ジオールのモノおよびジ硫酸エステル - Google Patents

プレグナン−3,20−ジオールのモノおよびジ硫酸エステル

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JP2001523268A JP54816298A JP54816298A JP2001523268A JP 2001523268 A JP2001523268 A JP 2001523268A JP 54816298 A JP54816298 A JP 54816298A JP 54816298 A JP54816298 A JP 54816298A JP 2001523268 A JP2001523268 A JP 2001523268A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、プロゲステロン剤として有用な式(I): [式中、RおよびR1は、各々独立して、水素またはSO3 -+;X+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数1〜6のアルキルアンモニウム、各アルキル基の炭素数1〜6のジアルキルアンモニウムまたは各アルキル基の炭素数1〜6のトリアルキルアンモニウム;ただし、RおよびR1は、両方が水素であることはない]で示される化合物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 プレグナン-3,20-ジオールのモノおよびジ硫酸エステル 発明の背景 プレマリン(PREMARIN)(複合型エクインエストロゲン)などの天然に存在する実 質的に純粋で低毒性のエストロゲン組成物の使用は、閉経後症候群や、エストロ ゲン欠乏症の女性における骨粗穀鬆症/骨欠乏症、およびホルモン関連の他の障 害における徴候を軽減する好ましい治療法になりつつある。天然に存在するエス トロゲン組成物のエストロゲン成分は、一般的には、エストロン、エクイリン、 エクイレニン、17β-エストラジオール、ジヒドロエクイレニンおよび17β- ジヒドロエクイレニンの硫酸エステルとして同定されている(米国特許第2,834,7 12号)。エストロゲン組成物は、通常、有機酸または無機酸のアルカリ金属塩を 用いて、実質的に中性のpH約6.5〜7.5で緩衝化または安定化される。尿素 も安定化剤として用いられている(米国特許第3,608,077号)。合成の複合型エス トロゲンを安定化させるために抗酸化剤を配合したり、加水分解を防ぐためにト リス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)を用いたpH調節の失敗につい ては、米国特許第4,154,820号に考察されている。 ここに記載されている化合物の3つである5α-プレグナン-3β,20β-ジオ ールの3-硫酸エステルのナトリウム塩、5α-プレグナン-3β,20β-ジオー ルの20-硫酸エステルのナトリウム塩および5α-プレグナン-3β,20β-ジ オールの3,20-(ビス)硫酸エステルの(ビス)ナトリウム塩は、プレマリン(PRE MARIN)(複合型エクインエストロゲン)の副成分である。3β-ヒドロキシ-5,7, 9-エストラトリエン-17-オンの調製は、ディー・バネルジー(D.Banerjee)に より、インダストリエ・キミクエ・ベルゲ・サプリメント(Ind.Chim.Belge.S uppl.)2:435(1959)に開示されているが、この化合物の有用性は与えられていな い。 発明の説明 本発明によれば、式:[式中、RおよびR1は、各々独立して、水素またはSO3 -+; X+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数1〜6のア ルキルアンモニウム、各アルキル基の炭素数1〜6のジアルキルアンモニウム、 各アルキル基の炭素数1〜6のトリアルキルアンモニウムまたは各アルキル基の 炭素数1〜6のテトラアルキルアンモニウム; ただし、RおよびR1は、両方が水素であることはない] で示される化合物が提供される。 アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩およびカリウム塩が挙げられ、ナトリ ウム塩が特に好ましい。アルカリ土類金属塩としては、カルシウム塩およびマグ ネシウム塩が挙げられる。適当なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピ ル、ブチル、ペンチルおよびヘキシルが挙げられ、好ましいアルキル基はメチル およびエチルである。1個より多くのアルキル基が存在する場合、これらの基は 同一であっても相異なっていてもよい。好ましいトリアルキルアンモニウム塩は トリメチルアンモニウム塩およびトリエチルアンモニウム塩である。 本発明の塩は、好ましくは1%より高い純度を有する。 5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3-硫酸エステルのナトリウム塩、 5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの20-硫酸エステルのナトリウム塩お よび5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの( ビス)ナトリウム塩がプレマリン(PREMARIN)(複合型エクインエストロゲン)の副 成分であるので、本発明は、また、5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3 -硫酸エステルのナトリウム塩を1%より高い純度で、5α-プレグナン-3β,2 0β-ジオールの20-硫酸エステルのナトリウム塩を1%より高い純度で、およ び5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの (ビス)ナトリウム塩を1%より高い純度で提供する。 本発明は、また、実質的に5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3-硫酸 エステルのナトリウム塩からなる化合物、実質的に5α-プレグナン-3β,20 β-ジオールの20-硫酸エステルのナトリウム塩からなる化合物および実質的に 5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの(ビス) ナトリウム塩からなる化合物を提供する。 本発明は、さらに、実質的に式: [式中、RおよびR1は、各々独立して、水素またはSO3 -+; X+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数1〜6のア ルキルアンモニウム、各アルキル基の炭素数1〜6のジアルキルアンモニウム、 各アルキル基の炭素数1〜6のトリアルキルアンモニウムまたは各アルキル基の 炭素数1〜6のテトラアルキルアンモニウム; ただし、RおよびR1は、両方が水素であることはない] で示される化合物からなる組成物を提供する。 本発明は、さらに、式: [式中、RおよびR1は、各々独立して、水素、SO3HまたはSO3 -+; X+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数1〜6のア ルキルアンモニウム、各アルキル基の炭素数1〜6のジアルキルアンモニウム、 各アルキル基の炭素数1〜6のトリアルキルアンモニウムまたは各アルキル基の 炭素数1〜6のテトラアルキルアンモニウム] で示される化合物をプロゲステロン剤として用いる方法を提供する。 本発明は、さらに、式Iで示される化合物からなる組成物を提供する。特に、 本発明は、少なくとも1%の式Iで示される化合物からなる組成物を提供する。 本発明のある態様は、唯一のプロゲステロン剤が式Iで示される化合物である組 成物を提供する。本発明の具体例としては、唯一の活性化合物が式Iで示される 化合物である組成物が挙げられる。これらの具体例には、他の賦形剤および担体 が含まれていてもよいが、さらなる活性物質は含まれない。 本発明は、また、式Iで示される化合物の製造方法を提供する。本発明は、5 α-プレグナン-3,20-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの(ビス)塩(す なわち、AおよびBが各々独立して硫酸エステル塩である化合物)の製造方法を 提供する。かかる製造方法は、 a)適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステル を医薬上許容される塩に変換すること、 b)5α-プレグナン-3,20-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの医薬 上許容される塩を適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールの3,20-(ビス)硫 酸エステルの異なる医薬上許容される塩に変換すること、あるいは、 c)適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールを5α-プレグナン-3,20-ジ オールの3,20-(ビス)硫酸エステルの所望の医薬上許容される塩に直接変換す ることからなる。 5α-プレグナン-3,20-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルは、この酸 を適当な塩基、例えば、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、あ るいは第一、第二、第三または第四アミンの炭酸塩で中和することにより、医薬 上許容される塩に変換すればよい。アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩は 、適当なアルカリ金属の水素化物、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム または水素化リチウムを用いて調製すればよい。 適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの医 薬上許容される塩は、置換により、イオン交換樹脂を用いることにより、あるい は複分解(メタセシス反応)により、異なる医薬上許容される塩に変換してもよい 。強塩基による弱塩基の置換を利用し、適当な塩基、例えば、水酸化物を用いて 、例えば、アミン塩をアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩に変換すればよ い。例えば、トリエチルアミン塩などのトリアルキルアミン塩は、それを水酸化 ナトリウム水溶液などのアルカリ金属の水酸化物で処理することにより、ナトリ ウム塩などのアルカリ金属塩に変換すればよい。置換は、イオン交換樹脂を用い て実施してもよい。あるいは、複分解により、ある塩を別のものに変換してもよ い。例えば、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩は、アルカリ金属塩で置換 しうる。例えば、5α-プレグナン-3,20-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エス テルのカルシウム塩を水に溶解した後、例えば、炭酸ナトリウムを加えればよい 。次いで、不溶性の炭酸カルシウムが沈殿して、5α-プレグナン-3,20-ジオ ールの3,20-(ビス)硫酸エステルのナトリウム塩が得られる。 所望の5α-プレグナン-3,20-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの医 薬上許容される塩は、適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールを直接変換する ことにより調製してもよい。これは、それを適当なアミン-三酸化硫黄錯体と反 応させることにより、例えば、それをトリアルキルアミン-三酸化硫黄錯体(例え ば、トリエチルアミン-三酸化硫黄錯体)と反応させて、対応するトリアルキルア ミン塩(例えば、トリエチルアミン塩)を得ることにより実施しうる。要すれば、 この塩は、次いで、上記のように、本発明の別の塩に変換してもよい。 本発明は、また、5α-プレグナン-3,20-ジオールの3-硫酸エステル塩ま たは5α-プレグナン-3,20-ジオールの20-硫酸エステル塩(すなわち、Aお よびBの一方が硫酸エステル塩であり、他方が水素である化合物)の製造方法を 提供する。かかる製造方法は、 a)適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ硫酸エステルを医薬上許 容される塩に変換すること、 b)適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ硫酸エステルの医薬上許 容される塩を適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ硫酸エステルの異 なる医薬上許容される塩に変換すること、 c)対応する5α-プレグナン-3-オール,20-ケトのモノ硫酸エステル塩ま たは5α-プレグナン-3-ケト-20-オールのモノ硫酸エステル塩を所望の5α- プレグナン-3,20-ジオールの3-硫酸エステル塩またはの5α-プレグナン-3 ,20-ジオールの20-硫酸エステル塩に変換すること、 d)5α-プレグナン-3,20-ジオールを所望の5α-プレグナン-3,20-ジ オールのモノ硫酸エステルの所望の医薬上許容される塩に変換すること、 e)対応する20-保護化-5α-プレグナン-3,20-ジオールの3-硫酸エス テル塩または3-保護化-5α-プレグナン-3,20-ジオールの20-硫酸エステ ル塩を脱保護化すること、あるいは、 f)適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ硫酸エステルの医薬上許 容される塩のある立体異性体を反転により別のものに変換することからなる。 適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ硫酸エステルの医薬上許容さ れる塩への変換、および適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ硫酸エ ステルの医薬上許容される塩の適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ 硫酸エステルの異なる医薬上許容される塩への変換は、上記の方法に類似して実 施すればよい。 5α-プレグナン-3-オール,20-ケトのモノ硫酸エステル塩または5α-プレ グナン-3-ケト-20-オールのモノ硫酸エステル塩は、適当な還元剤、例えば、 LiBH4を用いた還元より、所望の5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ 硫酸エステル塩に変換すればよい。要すれば、ある立体異性体は、反転により、 例えば、ミツノブ(MITSUBOBU)反転により別のものに変換してもよい。 5α-プレグナン-3,20-ジオールは、上記の方法に類似して、所望の5α- プレグナン-3,20-ジオールのモノ硫酸エステルの所望の医薬上許容される塩 に直接変換してもよい。 所望の5α-プレグナン-3-オール,20-ケトのモノ硫酸エステル塩を調製す るためには、第二のヒドロキシ基を保護する必要がある。これは、最終的には除 去されて生成物を与える適当な保護基を用いて、従来の手段で達成すればよい。 本発明は、また、式Iで示される遊離硫酸/硫酸エステル(すなわち、Aおよび Bの少なくとも一方が遊離硫酸である化合物)の製造方法を提供する。かかる製 造方法は、例えば、硫酸、クロロ硫酸またはアミド硫酸を用いて、対応するヒド ロキシ化合物をスルホン化することからなる。あるいは、対応するモノまたはビ ス硫酸エステルの塩のpHを調節して、所望の遊離酸を得てもよい。 本発明は、また、5α-プレグナン-3,20-ジオール(すなわち、AおよびB がいずれもヒドロキシ基である化合物)の製造方法を提供する。かかる製造方法 は、適当な還元剤、例えば、LiBH4を用いて、対応する3,20-ジ-ケト化合 物を還元することからなる。 本発明は、また、化学的方法により調製された式Iで示される化合物、特に上 記の方法に従って調製されたものを提供する。本発明は、また、かかる方法によ り得ることができる式Iで示される化合物を提供する。 本発明の化合物は、スキームI〜IIIの方法に従って、容易に入手可能な出発 物質から調製することができる。例えば、スキームIに従って、市販されている 5α-プレグナン-3β,20β-ジオール(1)[ディー・エム・グリック(D.M.Gli ck)およびエイチ・ヒルシュマン(H.Hirschmann)、ジャーナル・オブ・オーガニ ック・ケミストリー(J.Org.Chem.),27,3212(1962)]を、室温下、テトラヒドロ フランなどの適当な溶媒中、2当量またはそれ以上のトリエチルアミン:三酸化 硫黄試薬で処理して、5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの(ビス)硫酸エス テルの(ビス)トリエチルアンモニウム塩(2a)を得る。このトリエチルアンモニ ウム塩(2a)を、イオン交換クロマトグラフィー(ダウエックス(Dowex)50X8 、Na+型)により、ナトリウム塩(2b)に変換する。 スキームIIに従って、市販されている5α-プレグナン-3β,20β-ジオール の3-酢酸エステル(3)[ダブリュー・クライン(W.Klyne)およびディー・エイチ ・アール・バートン(D.H.R.Barton)、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカ ル・ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.),71,1500(1949)]を、1当量またはそれ以 上のトリエチル:三酸化硫黄試薬で処理して、5α-プレグナン-3β,20β-ジ オールの3-酢酸エステル・20-硫酸エステルのトリエチルアンモニウム塩 (4)を得る。このトリエチルアンモニウム塩(4)をメタノール/水酸化ナトリウ ム水溶液で処理して、5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの20-硫酸エス テルのナトリウム塩(5)を得る。 スキームIIIに従って、5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの20-酢酸エ ステル(6)[エイ・ブテナント(A.Butenandt)および(J.Schmidt)、ヒェーミッ シェ・ベリヒテ(Chem.Ber.),67,1893(1934)の方法に従って、5α-プレグナン- 3β,20β-ジオールのジ酢酸エステルから調製]を、1当量またはそれ以上の トリエチルアミン:三酸化硫黄試薬で処理して、5α-プレグナン-3β,20β- ジオールの20-酢酸エステル・3-硫酸エステルのトリエチルアンモニウム塩( 7)を得る。このトリエチルアンモニウム塩(7)をメタノール/水酸化ナトリウム 水溶液で処理して、5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3-硫酸エステル のナトリウム塩(8)を得る。 本発明の代表的な化合物(5α-プレグナン-3β,20β-ジオール)のプロゲス テロン活性は、インビトロでの標準的な薬理学的試験法で評価した。用いた方法 および得られた結果について、以下に簡単に説明する。 これらの標準的な薬理学的試験法の結果は、本発明の化合物がプロゲステロン 性であることを示している。この試験法では、化合物のプロゲステロン活性は、 高レベルのプロゲステロン受容体を発現するヒト乳癌細胞系であるT47D細胞 におけるそのアルカリホスファターゼ酵素活性の刺激に基づいて定量される。こ れは、プロゲスチン受容体と、活性化プロゲスチン受容体により刺激された応答 とがいずれもこれら細胞に内生的である十分に確立された方法である。細胞は、 低血清培地中で1日間予備調整した後、試験化合物で処理する。アルカリホスフ ァターゼ活性は、処理の24時間後に測定する。プロゲステロンおよび酢酸メド ロキシプロゲステロンなどの参照プロゲスチンは、アルカリホスファターゼの3 0〜60倍高い誘発をもたらすが、これは活性であるのに低いナノモル濃度しか 必要としない。プロゲスチンにより誘発されたアルカリホスファターゼ活性はR U486などのプロゲスチン受容体拮抗物質により遮断または阻害されるが、こ れは応答の特異性を示している。この試験法で評価した場合、5α-プレグナン- 3β,20β-ジオールは、IC50が5×10-5であり、これはプロゲステロン活 性を示している。 本発明の化合物の神経保護効果および認知強化効果は、本発明の代表的な化合 物である5α-プレグナン-3β,20β-ジオールのカルシウムおよびカリウムチ ャネル電流に対する効果を測定するインビトロでの標準的な薬理学的試験法で評 価した。簡単に説明すると、以下の方法を用いた。 全細胞記録法を用いて、培養した海馬ニューロンからのカルシウムおよびカリ ウム電流を記録した。評価すべき化合物は、毎日、新しく400μMエタノール 原液に調製した。試験化合物は、食塩水に希釈して最終濃度2μMとした。対照 、試験化合物および洗出(washout)溶液中におけるカルシウムまたはカリウム電 流の振幅は、各条件下で、少なくとも10電流トレースから測定した。時間と共 にカルシウム電流が減少するのを補償するために、対照および洗出電流を平均化 した。薬物を用いた場合の電流振幅は、平均化した対照および洗出電流で割って 、変化率(%)を求めた。各試験化合物についての平均、標準偏差および誤差を算 出して、対(paired)T-検定を用いて、対照からの有意性を求めた。5α-プレグ ナン-3β,20β-ジオールは、対照に対して、上昇したカリウムチャネル電流 を19.95±3.46%だけ増大させた(p=0.0005)が、このことは、5 α-プレグナン-3β,20β-ジオールがニューロンを過分極化し、それにより、 それらをより容易に他の刺激に対して応答させることを示している。カルシウム チャネル電流は、対照から有意に変化しなかった(対照に対して、2.20±0. 97%だけ上昇した)。これらの結果は、本発明の化合物が、癲癇発作を予防し たり、認知強化に有用であることを示している。 本発明の化合物は、プロゲステロン剤である。標準的な薬理学的試験法で得ら れた結果に基づいて、本発明の化合物は、経口避妊薬(男性用および女性用)とし て、ホルモン置換療法(特に、エストロゲンと併用した場合)において、子宮内膜 症の黄体期欠如、胸部や前立腺の良性疾患、および前立腺や子宮内膜の癌の治療 において有用である。本発明の化合物は、また、癲癇発作を予防するのに、認知 強化に、アルツハイマー病、痴呆、閉経に関連する血管運動の徴候、および中枢 神経系の他の障害を治療するのに有用である。本発明の化合物は、さらに、赤血 球生成を刺激するのに有用である。 本発明の化合物は、単独の治療薬としてそれのみで用いることもできるし、他 のエストロゲン、プロゲスチンおよび/またはアンドロゲンなどの他の薬剤と組 合わせて用いることもできる。 本発明の化合物は、そのままで、あるいは、医薬上担体を用いて、投与用に製 剤することができる。その割合は、該化合物の溶解度および化学的性質、選択さ れた投与の経路、および標準的な薬理学的実務により決定される。医薬用担体は 、固形または液状のいずれであってもよい。 固形担体は、香味剤、滑沢剤、可溶化剤、懸濁化剤、充填剤、流動化剤、圧縮 助剤、結合剤または錠剤崩壊剤としても作用しうる1種またはそれ以上の物質を 挙げることができる。それはカプセル化材料とすることもできる。散剤の場合、 担体は、細かく粉砕された固形物であり、やはり細かく粉砕された有効成分と混 合されている。錠剤の場合、有効成分は、必要な圧縮特性を有する担体と適当な 割合で混合され、所望の形状および寸法に圧縮成形される。散剤および錠剤は、 好ましくは、99%までの有効成分を含有する。適当な固形担体としては、例え ば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、乳糖、デキ ストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシメ チルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリジン、低融点ワックスおよびイオ ン交換樹脂が挙げられる。 液状担体は、液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤および加圧組成 物を調製するのに用いられる。有効成分は、水、有機溶剤、両方の混合物または 医薬上許容される油脂などの医薬上許容される液状担体に溶解または懸濁するこ とができる。液状担体は、可溶化剤、乳化剤、緩衝化剤、保存剤、甘味剤、香味 剤、懸濁化剤、増粘剤、着色剤、粘度調節剤、安定剤または浸透圧調節剤などの 他の適当な医薬用添加物を含有することができる。経口および非経口投与用の液 状担体の適当な例としては、水(上記のような添加物、例えば、セルロース誘導 体、好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウム溶液を部分的に含有する )、アルコール(一価アルコールおよび多価アルコール、例えば、グリコールを含 む)およびそれらの誘導体、レシチン、ならびに油(例えば、分別ヤシ油および落 花生油)が挙げられる。非経口投与の場合、担体は、オレイン酸エチルおよびミ リスチン酸イソプロピルなどの油状エステルとすることもできる。滅菌液状担体 は、非経口投与用の無菌液状組成物に有用である。加圧組成物用の液状担体は、 ハロゲン化炭化水素または他の医薬上許容される噴射剤とすることができる。 無菌の液剤または懸濁剤である液状医薬組成物は、例えば、筋肉内、腹腔内ま たは皮下への注射により利用することができる。無菌液剤は、静脈内投与するこ ともできる。本発明の化合物は、また、液状または固形のいずれの組成物形態で あっても、経口的に投与することができる。 本発明の化合物は、従来の坐剤の形態で直腸内または膣内に投与してもよい。 鼻腔内または気管支内への吸入法または吹込法により投与する場合、本発明の化 合物は、水溶液または半水溶液に製剤すればよい。これらは、次いで、エアロゾ ルの形態で利用することができる。本発明の化合物は、また、活性化合物および 担体を含有する経皮パッチ剤の使用により、経皮的に投与してもよい。ただし、 この担体は、活性化合物に不活性であり、皮膚に非毒性であり、また、皮膚を介 した血流中への全身吸収用薬剤の送達を可能にするものとする。かかる担体は、 クリーム剤および軟膏剤、ペースト剤、ゲル剤、ならびに閉鎖用具など、かなり 多くの形態を取りうる。クリーム剤および軟膏剤は、粘稠な液体や、水中油型ま たは油中水型のいずれの半固体乳濁液であってもよい。また、有効成分を含有す るワセリンまたは親水ワセリンに分散した吸収性粉末からなるペースト剤も適当 である。様々な閉鎖用具、例えば、必要に応じて担体と共に有効成分を含有する 貯蔵部を覆う半透膜や、有効成分を含有するマトリクスなどを用いて、有効成分 を血流中に放出させてもよい。他の閉鎖用具は文献に公知である。 用量に関する要件は、採用する特定の組成物、投与の経路、現れる徴候の重篤 度、および治療する特定の患者によって変化する。標準的な薬理学的試験法で得 られた結果に基いて、活性化合物の計画的な一日量は、0.02μg/kg〜75 0μg/kgである。治療は、一般的には、上記化合物の至適な投与量より少な い低用量から開始される。その後、かかる状況下で至適な効果が得られるまで、 用量を増大させる。経口、非経口、経鼻または気管支内投与用の正確な用量は、 治療を受ける個々の患者に係る経験に基いて、投与する医師により決定される。 好ましくは、上記医薬組成物は、単位剤形、例えば、錠剤またはカプセル剤であ る。かかる剤形では、上記組成物は、適当量の有効成分を含有する単位用量に細 分される。単位剤形は、包装された組成物、例えば、分包散剤、バイアル、アン プル、充填済シリンジまたは液体含有薬袋とすることができる。単位剤形は、例 えば、カプセル剤または錠剤それ自体とすることもできるし、あるいは、かかる 組成物を適当数の包装形態とすることもできる。 本発明の代表的な化合物の調製を以下に示す。 実施例1 5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの(ビ ス)トリエチルアンモニウム塩 (2a) 5α-プレグナン-3β,20β-ジオール(1)(3.0g、9.375ミリモル)を 360mlのテトラヒドロフランおよび100mlのジクロロメタンに溶解した 。三酸化硫黄-トリエチルアミン錯体(10.8g、39.6ミリモル)を加え、こ の溶液を室温で20時間攪拌した。ジクロロメタンを真空中で除去した。残渣を ブフナー漏斗で濾過し、テトラヒドロフランで洗浄し、20時間乾燥させて、表 題の化合物を白色の固形物(4.98g、78%)として得た。 5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの(ビ ス)ナトリウム塩 (2b) 粗製のトリエチルアンモニウム塩(2a)を250mlの蒸留水に溶解し、この 溶液をイオン交換樹脂(ダウエックス(Dowex)50X8 Na+-型)に通過させた。 このカラムを100mlの蒸留水ですすぎ、溶離液を凍結乾燥させた。6.8g( 82.9%)。生成物を100mlのメタノール中で攪拌し、濾過した。濾液を真 空中で濃縮し、固形の生成物をエーテルで採取し、ブフナー漏斗で濾過し、乾燥 させて、表題化合物を白色の固形物(6.1g、74%)として得た。 実施例2 5α-プレグナン-3β-アセトキシ-20β-オールの20-硫酸エステルのトリ エチルアンモニウム塩 (4) 5α-プレグナン-3β-アセトキシ-20β-オール(3)(7.5g、20.63ミ リモル)を700mlのテトラヒドロフランに溶解し、三酸化硫黄-トリエチルア ミン錯体(13g、47.7ミリモル)を加えた。この混合物を室温で20時間攪 拌し、濾過した。濾液を真空中で濃縮し、残渣をエーテルと共に摩砕した。沈殿 物をブフナー漏斗で採取し、エーテルで洗浄し、乾燥させて、表題化合物を白色 の固形物(9.6g、86%)として得た。 5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの20-硫酸エステルのナトリウム塩( 5) 粗製のトリエチルアンモニウム塩(4)を300mlのメタノールに溶解し、1 00mlの1N水酸化ナトリウムを加えた。この混合物を72時間攪拌し、粗生 成物をブフナー漏斗で濾過し、真空中で20時間乾燥させた。この物質を100 mlのメタノールに溶解し、濾過した。濾液を400mlのエーテルで希釈し、 18時間攪拌し、ブフナー漏斗で濾過して、表題化合物を白色の固形物(3.6g 、48%)として得た。 元素分析の結果(C21355SNaとして): 計算値:C,59.69;H,8.35; 実測値:C,59.28;H,8.07。 実施例3 5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの20-酢酸エステル・3-硫酸エステ ルのトリエチルアンモニウム塩 (7) 5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの20-酢酸エステル(6)(エイ・ブテ ナント(A.Butenandt)、ジェイ・シュミット(J.Schmidt)[ヒェーミッシェ・ベリ ヒテ(Chem.Ber.),67,1893(1934)]に従って、市販されている5α-プレグナン- 3β,20β-ジオールのジ酢酸エステルから調製)(0.75g、21ミリモル)を 10mlのテトラヒドロフランに溶解し、トリエチルアミン-三酸化硫黄錯体(0 .45g、25ミリモル)を加えた。この混合物を室温で20時間攪拌した。30 mlのエーテルを加えた後、沈殿物が形成した。これをブフナー漏斗で採取し、 エーテルで洗浄し、乾燥させて、表題化合物を白色の固形物(0.8g、70%) として得た。 5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3-硫酸エステルのナトリウム塩(8 ) 5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3-硫酸エステルのトリエチルアン モニウム塩(7)(1.3g、24ミリモル)を50mlの20%水酸化ナトリウム 水溶液および50mlのメタノールの混合物に溶解した。この混合物を室温で3 0時間攪拌した。メタノールを真空中で除去し、この水溶液を300mlのn- ブタノールで抽出した。ブタノール溶液をセライトで濾過し、真空中で濃縮して 、ガラス状の残渣を得た。この残渣をエタノールに溶解し、活性炭を加えた。こ の混合物をセライトで濾過し、真空中で濃縮して、固形の残渣を得た。この残渣 を500mlのエーテルと共に摩砕し、ブフナー漏斗で採取し、乾燥させて、表 題化合物を白色の固形物(0.8g、79%)として得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07J 7/00 C07J 7/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 フレッチャー,ホーレス・ザ・サード アメリカ合衆国19464ペンシルベニア州ポ ッツタウン、シャファー・ロード2382番 (72)発明者 フアン,ウェンジョン・ジェイムズ アメリカ合衆国08876ニュージャージー州 サマービル、ウッドビル・テラス8番 (72)発明者 カガン,マイケル・ゼット アメリカ合衆国08536ニュージャージー州 プレインズボロー、マッケンジー・レイン 4番 (72)発明者 シャー,シエド・ムザファー アメリカ合衆国07936ニュージャージー州 イースト・ハノーバー、イベット・ドライ ブ13番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式: [式中、RおよびR1は、各々独立して、水素またはSO3 -+; X+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数1〜6のア ルキルアンモニウム、各アルキル基の炭素数1〜6のジアルキルアンモニウム、 各アルキル基の炭素数1〜6のトリアルキルアンモニウムまたは各アルキル基の 炭素数1〜6のテトラアルキルアンモニウム; ただし、RおよびR1は、両方が水素であることはない] で示される化合物。 2.5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3-硫酸エステルのナトリウム 塩であって、該化合物が1%より高い純度である請求項1記載の化合物。 3.5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの20-硫酸エステルのナトリウ ム塩であって、該化合物が1%より高い純度である請求項1記載の化合物。 4.5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの (ビス)ナトリウム塩であって、該化合物が1%より高い純度である請求項1記載 の化合物。 5.実質的に、式: [式中、RおよびR1は、各々独立して、水素またはSO3 -+; X+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数1〜6のア ルキルアンモニウム、各アルキル基の炭素数1〜6のジアルキルアンモニウム、 各アルキル基の炭素数1〜6のトリアルキルアンモニウムまたは各アルキル基の 炭素数1〜6のテトラアルキルアンモニウム; ただし、RおよびR1は、両方が水素であることはない] で示される化合物からなる組成物。 6.5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3-硫酸エステルのナトリウム 塩である請求項5記載の組成物。 7.5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの20-硫酸エステルのナトリウ ム塩である請求項5記載の組成物。 8.5α-プレグナン-3β,20β-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの (ビス)ナトリウム塩である請求項5記載の組成物。 9.式: [式中、RおよびR1は、各々独立して、水素、SO3HまたはSO3 -+; X+は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、炭素数1〜6のア ルキルアンモニウム、各アルキル基の炭素数1〜6のジアルキルアンモニウム、 各アルキル基の炭素数1〜6のトリアルキルアンモニウムまたは各アルキル基の 炭素数1〜6のテトラアルキルアンモニウム; ただし、RおよびR1は、両方が水素であることはない] で示される化合物と医薬用担体からなる医薬組成物。 10.少なくとも1%の請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物からなる医 薬組成物。 11.それを必要とする哺乳動物にプロゲステロン療法を提供する方法であっ て、プロゲステロン有効量の請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物を該哺乳 動物に投与することからなる方法。 12.それを必要とする哺乳動物の癌、中枢神経系の障害、痴呆またはアルツ ハイマー病を治療または阻害する方法であって、有効量の請求項1〜4のいずれ か1項記載の化合物を該哺乳動物に投与することからなる方法。 13.医薬品としての請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物の使用。 14.哺乳動物にプロゲステロン療法を提供する医薬品あるいは哺乳動物の癌 、中枢神経系の障害、痴呆またはアルツハイマー病を治療または阻害する医薬品 の製造における請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物の使用。 15.式I(ここで、AおよびBが各々独立して硫酸エステル塩である)で示さ れる化合物の製造方法であって、 a)適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステル を医薬上許容される塩に変換すること、 b)5α-プレグナン-3,20-ジオールの3,20-(ビス)硫酸エステルの医薬 上許容される塩を適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールの3,20-(ビス)硫 酸エステルの異なる医薬上許容される塩に変換すること、あるいは、 c)適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールを5α-プレグナン-3,20-ジ オールの3,20-(ビス)硫酸エステルの所望の医薬上許容される塩に直接変換す ることからなる製造方法。 16.式I(ここで、AおよびBの一方が硫酸エステル塩であり、他方が水素 である)で示される化合物の製造方法であって、 a)適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ硫酸エステルを医薬上許 容される塩に変換すること、 b)適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ硫酸エステルの医薬上許 容される塩を適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ硫酸エステルの異 なる医薬上許容される塩に変換すること、 c)対応する5α-プレグナン-3-オール,20-ケトのモノ硫酸エステル塩ま たは5α-プレグナン-3-ケト-20-オールのモノ硫酸エステル塩を所望の5α- プレグナン-3,20-ジオールの3-硫酸エステル塩またはの5α-プレグナン-3 ,20-ジオールの20-硫酸エステル塩に変換すること、 d)5α-プレグナン-3,20-ジオールを所望の5α-プレグナン-3,20-ジ オールのモノ硫酸エステルの所望の医薬上許容される塩に変換すること、 e)対応する20-保護化-5α-プレグナン-3,20-ジオールの3-硫酸エス テル塩または3-保護化-5α-プレグナン-3,20-ジオールの20-硫酸エステ ル塩を脱保護化すること、あるいは、 f)適当な5α-プレグナン-3,20-ジオールのモノ硫酸エステルの医薬上許 容される塩のある立体異性体を反転により別のものに変換することからなる製造 方法。 17.式I(ここで、AおよびBの少なくとも一方は遊離硫酸である)で示され る化合物の製造方法であって、対応するヒドロキシ化合物をスルホン化すること からなる製造方法。 18.式I(ここで、AおよびBはいずれもヒドロキシ基である)で示される化 合物の製造方法であって、対応する3,20-ジ-ケト化合物の還元からなる製造 方法。
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