【発明の詳細な説明】
フェノール酸エステラーゼ及びその使用
技術分野
本発明は、フェノール酸エステラーゼ活性を有する酵素、当該酵素をコード化
するDNA分子、及び当該酵素の製造方法および使用に関する。
背景技術
植物細胞壁は、2つの部分、即ち一次壁および二次壁に分けられる。一次細胞
壁は、3つの主要分類に属する多糖類、即ちセルロース、ヘミセルロース及びペ
クチンからなる。二次細胞壁は、同様に、リグニンと共に多糖類を含有する。植
物細胞壁中の一般的な高分岐多糖類であるヘミセルロースは、セルロース及びリ
グニンに結合すると共にヘミセルロース自体にも結合する。これらの結合は、植
物構造の安定化および支持に寄与する。
キシロース主鎖を有するヘミセルロースは、キシランと称される。果実、野菜
、豆類、穀類、草類、軟材および硬材等の広範囲の種々の植物中に存在するキシ
ランは、α−L−アラビノース、α−D−グルクロン酸および/又はα−D−グ
ルクロン酸の4−O−メチルエーテル誘導体等の、糖残基で置換されてもよい直
鎖β−(1−4)−D−キシロピラノース重合体である。多くのキシランは、ま
た、クマリン酸およびフェルラ酸等のフェノール酸残基でエステル化される。こ
れらフェノール酸残基は、α−L−アラビノフラノシルキシランのエステル結合
中に存在し、キシラン分解酵素、いわゆるキシラナーゼからキシランを保護し、
また、リグニンと共有結合を形成することによって植物細胞壁に構造安定性を付
与する。更に、フェルラ酸は、異なるキシラン鎖間でジフェルラ酸ブリッジとし
て存在し、植物細胞に更なる構造的支持を付与する(Linden、J.C.他
、American Chemical Society Symposium
Series、vol 566(1994)、452−467参照)。
植物細胞壁多糖類を酵素分解することにより、フェノール酸エステルを加水分
解し
、植物細胞壁を消化することができる多数の微生物が知られている。これら微生
物の中には、フェノール酸エステラーゼ活性、即ちクマル酸エステラーゼ活性、
フェルラ酸エステラーゼ活性またはこれら両活性を示す酵素を含んでいる微生物
が存在する。
例えば、Borneman、W.S.他Applied and Envir
onmental Micorbiology、Vol 58(1992)、3
762−3766頁には、嫌気性菌ネオカリマスチタス(Neocallima
stix)菌株MC−2から単離された、それぞれFAE−I及びFAE−II
で表される2つのフェルラ酸エステラーゼ(FAE)が記載されている。FAE
−IIは、(O−{5−O−[(E)−フェルロイル]−α−L−アラビノフラ
ノシル}−(1−3)−O−β−D−キシロピラノシル−(1−4)−D−キシ
ロピラノース(FAXX)基質に特異性を示すことが報告されており、一方FA
E−Iは、FAXX分解活性と(O−{5−O−[(E)−p−クマロイル]−
α−L−アラビノフラノシル}−(1−3)−O−β−D−キシロピラノシル−
(1−4)−D−キシロピラノース(PAXX)分解活性(最大代謝比、FAX
X:PAXX=3:1)とを共に示すことが報告されている。これら2つの酵素
の最適pHは、FAXXを基質として使用した場合、それぞれ6.2及び7.0
であることが示されている。
英国特許第2,301,103号公報には、クロカビ(Aspergillu
s・niger)から得られるFAE、並びにこの酵素をコード化する遺伝子が
開示されている。上記酵素は、フェルラ酸メチルを基質として使用するとき、最
適pH約5及び最適温度約50〜60℃を示す。
フェルラ酸エステラーゼ活性を有するその他の精製酵素も知られている(例え
ば、McCrae、S.I.他、Enzyme Microb.Technol
.、vol 16(1994)、826−834頁;Faulds、C.B.及
びWilliamson、G.、Microbiology、vol 140(
1994)、779−787頁;Castanares、A.他、Enzyme
Microb.Technol.、vol 14(1992)、875頁;及
びKroon、P.A.他、Biotechnol.Appl.Biochem
.、vol 23(1996)、255−262頁を参照)。これらの酵素は、
約5.0〜6.0の範囲の最適pH及び30〜60℃の最適温度を有する。
フェノール酸エステラーゼ活性を有する酵素は、多くの工業的、農業的および
保健用途で使用可能であり、これらの用途では、約6.5又はそれ以上のpH値
および/または45℃以上の温度で使用し得る。
発明の要旨
本発明の目的は、良好なフェノール酸エステラーゼ活性を有する酵素を提供す
ることにある。
本発明の他の目的は、比較的多量に得られる、フェノール酸エステラーゼ活性
を有する酵素源を提供することにある。
本発明の他に別の目的は、フェノール酸エステラーゼ活性を有する酵素の製造
方法を提供することにある。
本発明の他に別の目的は、フェノール酸エステラーゼ活性を有する酵素の、食
料および飼料の調製、紙およびパルプの加工並びにリグノセルロース廃物の生物
学的変換への使用を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、以下の詳細な説明から明らかになる。
本発明の要旨は、基質として33μMのFAXXを含有するクエン酸/オルト
リン酸水素二ナトリウム緩衝液中で測定した際、6.5を越える、好ましくは約
7.0の最適pH、及び45℃より高い、好ましく50℃より高い、より好まし
くは約55℃の最適温度を有することを特徴とするフェノール酸エステラーゼ活
性を示す酵素に存する。好ましくは、前記酵素は、フェルラ酸エステラーゼ活性
およびクマル酸エステラーゼ活性を示す。
また、本発明の要旨は、Piromyces Sp、例えばピロマイセス エ
クイ(Piromyces equi)、更に好ましくは受託番号375061
により国際細菌学協会(IMI:International Mycolog
ical Institute;所在地:ベイクハムレーン、イーガム、サーリ
ー、英国(Bakeham Lane,Egham,Surrey,UK)に寄
託されたPiromyces equi菌株から得られるフェノール酸エステラ
ーゼ活性を示す酵素に存する。
好ましくは、本発明の酵素は、SEQ ID No:1に従うアミノ酸配列ま
たは
その機能性誘導体からなる。本発明の酵素の機能性誘導体とは、SEQ ID
No:1に従うアミノ酸配列内に1つ以上のN−末端、C−末端または内部置換
、挿入および/または欠落を有する酵素として規定され、基質としてFAXX3
3μMを含有するクエン酸/オルトリン酸水素二ナトリウム緩衝液中で測定した
際、6.5を越える、好ましくは約7.0の最適pH、及び45℃より高い、好
ましくは50℃より高い、より好ましくは約55℃の最適温度を有しているもの
である。より好ましくは、本発明の酵素は、SEQ ID No:3に従うアミ
ノ配列またはその機能性誘導体からなる。
更に、本発明の酵素は、好ましくは、SEQ ID No:1に従うDNA配
列またはその機能性誘導体によりコード化される。より好ましくは、本発明の酵
素は、SEQ ID No:3に従うDNA配列またはその機能性誘導体により
コード化される。
本発明は、上記特性の一つ以上を示すフェノール酸エステラーゼに関する。
更に、本発明の要旨は、フェノール酸エステラーゼ活性を示す酵素をコード化
するDNA分子に存する。当該DNA分子は、SEQ ID No.1に従うD
NA配列もしくはその機能性誘導体または同族体を含むことを特徴とする。前記
SEQ ID No.1に従うDNA配列の機能性誘導体とは、SEQ ID
No.1に従うDNA配列内に一つ以上の5’−、3’−又は内部置換、挿入お
よび/または欠落を有するDNA配列として規定され、基質としてFAXX33
μMを含有するクエン酸/オルトリン酸水素二ナトリウム緩衝液中で測定した際
、6.5を越える、好ましくは約7.0の最適pH、及び45℃より高い、好ま
しくは50℃より高い、より好ましくは約55℃の最適温度を有すると共にフェ
ノール酸エステラーゼ活性を示す酵素をコード化する能力を保持している。前記
本発明のDNA配列の機能性同族体とは、SEQ ID No.1又はSEQ
ID No.3に従うDNA配列に対し、好ましくは75%の相同率、より好ま
しくは85%の相同率、最も好ましくは95%の相同率を有するDNA配列とし
て規定される。より好ましくは、本発明の酵素コード化DNA分子は、SEQ
ID No.3に従うDNA配列もしくはその機能性誘導体または同族体からな
る。
好ましい実施態様においては、本発明のDNA分子は、前記DNA分子を複製
し得
るベクター配列および/または前記酵素を、原核または真核宿主細胞内で発現し
得るベクター配列を有する。
更に、本発明の要旨は、一つ以上の本発明のDNA分子を含む形質転換原核細
胞または真核細胞にある。好ましくは、前記細胞は、枯草菌(Bacillus
subtilis)等のE.coli,Bacillus sp.、Lact
obacillus,sp.及びLactococcus sp.、アスペルギ
ルス(Aspergillus)、Trichoderma、Penicill
ium、Mucor、Kluyveronyces及びサッカロミセスセレビシ
エ(Saccharomyces cerevisiae)等のSacchar
omycesからなる群より選択される。
本発明の酵素は、トウモロコシ、大豆およびキャノーラ(canola)/ア
ブラナ種子等の形質転換植物内、又はポテト、ニンジン及びテンサイ等の植物の
塊茎内で発現させることができる。
適当な段階、例えば収穫期に、発現または潜伏した本発明のエステラーゼを導
入することにより、成長中に形質転換植物または塊茎構造を弱める恐れが少なく
なる。
形質転換原核または真核細胞の製造方法は公知である。アスペルギルス(As
pergillus)等の形質転換菌類、サッカロミセス(Saccharom
yces)等の形質転換酵母および形質転換植物も、同様に、公知であり、英国
特許第2,301,103号およびヨーロッパ特許第479,359号および4
49,375号各公報で教示される方法により製造可能である。
また、本発明の要旨は、フェノール酸エステラーゼ活性を有する酵素または酵
素製剤の製造方法にあり、当該酵素は、自然界の生物、形質転換細胞または本発
明の酵素を発現可能な生物から単離されることを特徴とする。更に、本発明の要
旨は、例えば、細胞または生物抽出物として得られた部分的精製製剤を含む酵素
製剤にある。
本発明の酵素製剤は、更に、一つ以上の多糖類改質酵素および/または多糖類
分解酵素を含むことができる。前記多糖類改質酵素および/または多糖類分解酵
素は、好ましくは、キシラナーゼ、アラビナナーゼ、α−L−アラビノフラノシ
ダーゼ、エンドグルカナーゼ、α−D−グルクロニダーゼ、ペクチナーゼ、アセ
チルエステラーゼ、マンナナーゼ、アセチルキシランエステラーゼ及び他のグリ
コシル加水分解酵素か
らなる群より選択される。
本発明の酵素製剤は、更に、アミラーゼ、プロテアーセ、α−ガラクトシダー
ゼ、フィターゼ及びリパーゼからなる群より選択された一つ以上の酵素を含むこ
とができる。
本発明に係わる酵素および/または酵素製剤の使用は、フェノール酸部位を有
する基質からフェノール酸を遊離する工程での使用を含む。
前記本発明の酵素および/または酵素製剤は、同様に、動物飼料製造で使用す
ることもでき、植物材料、特に植物細胞壁が高フェノール酸含量を有する飼料の
消化性を高める。更に、本発明の酵素および/または酵素製剤は、トウモロコシ
、草類およびアルファルファ等の穀物に使用して、予め細胞壁含量を調製するこ
とにより家畜に対する消化性を改良する。前記本発明の酵素および/または酵素
製剤は、同様に、人用食料製造にも使用できる。
また、本発明の要旨は、フェノール酸エステラーゼ活性を示す本発明の酵素ま
たは酵素製剤からなる飼料添加物および当該飼料添加物を含む飼料にある。
前記本発明の酵素および/または酵素製剤は、同様に、紙およびパルプ工業、
例えばセルロースパルプからのリグニンの除去に使用できる。加えて、キシラン
分解酵素と組合せ使用した場合、本発明の酵素および/または酵素製剤は、パル
プからのリグニンの溶解性および抽出性を高めることによってブリーチングに要
する塩素量を減じるのに有効である。
さらには、キシラナーゼ及び/またはセルラーゼと組合せ使用した場合、本発
明の酵素および/または酵素製剤は、植物材料またはリグノセルロース廃物から
糖類への生物学的変換、例えば、薬剤または燃料製造、及び/又はフェノール酸
の製造に使用し得る。
図面の簡単な説明
図1は、基質としてFAXXを使用して測定された、本発明のフェノール酸エ
ステラーゼのpH特性図である。
図2は、基質としてFAXXを使用して測定された、本発明のフェノール酸エ
ステラーゼの温度特性図である。
発明の詳細な説明
以下、本発明を、実施例により詳述するが、これら実施例は単なる例示であり
、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
実施例1
炭素源として0.10%可溶キシラン及び0.5%シグマセル(Sigma
Chemical社製、プーレ、ドーセット、英国)を含む反蒭胃液含有媒体(
Kemp,P.、Lander,D.J.及びOrpin,C.G.著「J.G
en.Microbiol.」、vol 130(1984)、27−37頁参
照)中で39℃嫌気性条件下において、馬盲嚢から分離し、次の各文献:Orp
in、C.G.著、J.Gen.Microbiol.、vol 123(19
81)、287−296頁参照;E.A.Munn著、嫌気性菌類、生物学、生
態学および機能(Anaerobic Fungi Biology,Ecol
ogy and Function)、D.0.Mountfort及びC.G
.0rpin編、マーセルデッカー社(Marcel Dekker,Inc.
)、ニューヨーク、1994、47−105頁に記載され、かつブタペスト条約
に基づき受託番号375061により国際細菌学協会(Internation
al Mycological Institute:IMI)に寄託されたP
iromyces equiを培養した。全RNAを、上記条件下で成長した菌
類から抽出し、ポリ(A)+RNAをオリゴ(dT)クロマトグラフにより選択
し、次いで、二本鎖cDNAを、選択RNAから合成した。合成されたcDNA
を、ZAP−cDNA合成キットを使用してλZAPII中にクローニングし、
メーカー(Stratagene社製、ラ・ジョーラ、カルフォルニア州、米国
)の指示マニュアルに従って真空パッケージした(Xue,G.P.他著、J.
Gen.Microbiol.、vol 138(1992)、1413−14
20頁およびAli,B.R.S.他著、FEMS Microbiol.Le
tt.、vol 125(1995)、15−22頁参照)。組換えファージを
、軟寒天オーバーレイ中のE.coli XL1−Blueの菌叢上での平板培
養により成長させ、Ali,B.R.S.他著、FEMS Microbiol
.Let
t.、vol 125(1995)、15−22頁に記載の方法で精製した菌セ
ルラーゼ/ヘミセルラーゼ複合体に対する抗体を使用してスクリーニングした。
一次抗体としてラビット−アンチコンプレックス抗体を使用するファージプラー
クの抗体スクリーニングは、以下で述べる手順を除いて、基本的に、ピコブルー
(picoBlue:登録商標)免疫スクリーニングキット(Stratage
ne社製)に添付された指示マニュアルに記載の通りに行った。即ち、イソプロ
ピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG:0.33mM)を、直接、
組換えλZAPII及び宿主バクテリア(E.coli XL1−Blue)を
含有する軟寒天オーバーレイに添加した。;プラークを、ハイボンド−C(Hy
bond−C)フィルター(Amersham社製)上に取り上げた。;ブロキ
ング溶液は、BSAの代わりに、乾燥ミルク粉末(4体% W/V)を含んでい
た。;ホースラディシュペルオキシダーゼ(シグマケミカル社製)に結合した抗
ラビット免疫グロブリンG(IgG)(全分子)を、二次抗体として使用した。
;着色発育溶液は、過酸化水素(0.5μl/ml)含有50mMトリス−塩酸
緩衝液、pH7.4中に、3,3’−ジアミノベンジジン(0.5mg/ml)
を含んでいた。
エステラーゼの形成は、Dalrymple,B.P.他著、FEMS Mi
crobiol.Lett.、vol 143(1996)、115−120頁
の記載に従って、抗体スクリーニングによって選択されたクローンが、[4−メ
チルウンベリフェロイル(p−トリメチルアンモニウムシンナメートクロリド)
]を加水分解する酵素を合成したことで確認された。
DNA単離、制限エンドヌクレアーゼ消化、連結反応、形質転換およびエステ
ラーゼ遺伝子のDNA配列決定等の一般的分子生物学的操作は、Sambroo
k他著「分子クローニング:研究室マニュアル」、第2版(1989)、コール
ドスプリングハーバー、ニューヨークの記載に従って行った。
本発明のフェノール酸エステラーゼ活性を示す酵素をコード化する遺伝子のヌ
クレオチド配列の決定を行ったところ、SEQ ID No.30に従う配列で
あった。読み取り枠は、予測分子量55,540ドルトンを有する536アミノ
酸のタンパク質をコード化する1608ヌクレオチドを含む。
実施例2
最適pHの測定
SEQ ID No.1によりコード化された切頭形酵素を、50mMトリス
−塩酸、pH9.0、50mM NaCl、10mM MgCl2、200μM
dNTPs、50ピコモルのプライマー:
5’末端:5’−CGCGGATCCAACAGCGGTCCAACTGTT
G−3’
3’末端:5’−GCGAATTCTTATCTTATGGGAGAGAG−
3’及び250ng鋳型DNAからなる緩衝液中でPCR反応(94℃30秒間
、50℃45秒間および72℃1分間を20サイクル)により形成し、ベクター
pET32a(Novagen社製、ウィスコンシン州、米国)を使用して、E
.coli BL21(DE3)(Novagen社製)内で発現させた。
酵素は、pETベクターに関して使用するNovagen社から提供されたガ
イドラインに従って、タロン(Talon)樹脂(クローンテック(Clont
ech)研究所社製、カルフォルニア州、米国)に結合することにより、新たに
調製された無細胞抽出液から精製され、制限級トロンビン(シグマ社製)を使用
してその金属親和性樹脂から分離した。酵素は、更に、以下の方法で精製した。
即ち、1mlのモノQ(MonoQ)カラム(ファーマシア(Pharmasi
a)社製)を、10mMトリス、pH8.0で平衡させ、フレッシュな酵素を添
加した。酵素は、塩化ナトリウム勾配(10mMトリス、pH8.0中で0〜0
.5M NaCl)により1.0ml/分で溶離し、1.0mlの画分を捕集し
た。酵素は、pH値3〜7の範囲に関してはマクイルバイン(McIlvain
e)緩衝液(クエン酸/オルトリン酸水素二ナトリウム;Biochemica
l Research、第3版、Dawson、Elliot、Elliot、
Jones、オックスフォードサイエンス出版、オックスフォード大学プレス、
1987参照)中で検定し、またpH値8〜9の範囲に関しては塩化カリウム/
ホウ酸を含む緩衝液中で検定した。上記検定は、FAXXの最終濃度33μMの
条件下37℃で行った。FAXXからのフェルラ酸の遊離は、Faulds,C
.B.及びWilliamson,G.著、Microbiology、vol
140(1994)、779−787頁の記載に従って、335nmで3
分間連続的にモニターされた。
検定結果を、図1に示す。図1から分かるように、本発明の酵素は、pH約5
.5及び約8.5において50%の活性を示した。
基質としてFAXXを使用した本発明の酵素の最適温度を求めるため、FAX
Xを33μMの濃度で使用して、100mMのMOPS緩衝液中でpH6.0に
て検定を行った。インキュベーション温度は、サーモスタット制御分光光度計を
使用して、20〜70℃の範囲で変化させた。FAXXからのフェルラ酸の遊離
は、上記したように、335nmで測定された。結果を、図2に示す。
速度論(動力学)
本発明の酵素のKm及びVmaxは、基質としてFAXX及びAra2F(O−[
2−O−(トランス−フェルロイル)−α−アラビノフラノシル]−(1−5)
−L−アラビノフラノース)を使用して求めた。FAXXは、3.72μM〜4
9.18μMの範囲の濃度で使用し、Ara2Fは、4.46μM〜122.9
2μMの範囲の濃度で使用した。検定は、90ng酵素を含む100mM−MO
PS(3−[N−モルフォリノ]プロパンスルホン酸)緩衝液中で37℃及びp
H6.0にて行った。両基質とも、フェルラ酸の遊離は、上記したように、33
5nmで測定された。
上記実験の結果に基づき、本発明の酵素は以下の反応速度定数を有することが
判明した。
基質 Km Vmax
FAXX 3.0±0.3μM 35.6±0.9μモル/分/mg
Ara2F 234±27μM 19.6±1.7μモル/分/mg
よって、本発明の酵素は、基質としてFAXXを使用した上記条件下で約3.
0のKm及び約35のVmaxを有する。
100mM−MOPS緩衝液(0.02%アジドを含む)、pH6.0、酵素
44ng、上記基質1mMから構成される37℃での検定により、フェルラ酸メ
チル、クマル酸メチル及びp−クマル酸メチルに対する本発明の酵素の比活性を
求めた。15分間のインキュベーションの後、沸騰により反応を停止し、単離し
た遊離酸を逆相HPLCを使用して測定した(Kroon、P.A.及びWil
liamson,G.著、Biotechnol. Appl. Bioche
m.、vol 23(19
96)、263−267頁参照)。上記実験の結果を、以下に示す。
更に、Ferreira、L.M.A.他著、Biochem.J.、vol
294(1993)、349−355頁に記載の方法に従って、p−ニトロフ
ェニルアセテート、α−ナフチルアセテート、α−ナフチルブチレート、α−ナ
フチルカプロエート、α−ナフチルカプリレート及びα−ナフチルラウレートに
対する本発明の酵素の比活性を求めた。上記検定の結果を以下に示す。
基質 比活性(U*/mg)
p−ニトロフェニルアセテート 204.3
α−ナフチルアセテート 121
α−ナフチルブチレート 220
α−ナフチルカプロエート 256
α−ナフチルカプリレート 54
α−ナフチルラウレート 6
フェルラ酸メチル 10.6
クマル酸メチル 10.5
p−クマル酸メチル 2.7
*:1Uは、1μモル/分のエステル加水分解を生じる酵素量として規定した
。 DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Phenolic esterase and use thereof
Technical field
The present invention relates to an enzyme having phenolic esterase activity, which encodes the enzyme.
The present invention relates to a DNA molecule, and a method for producing and using the enzyme.
Background art
The plant cell wall is divided into two parts, a primary wall and a secondary wall. Primary cells
The wall is composed of three main classes of polysaccharides: cellulose, hemicellulose and pesticides.
Consists of Kuching. The secondary cell wall also contains polysaccharides along with lignin. Planting
Hemicellulose, a common hyperbranched polysaccharide in the cell wall, is
It binds to gnin and also to hemicellulose itself. These connections are
It contributes to the stabilization and support of the product structure.
Hemicellulose having a xylose backbone is called xylan. Fruits, vegetables
Xylem present in a wide variety of plants, including beans, cereals, grasses, softwoods and hardwoods
The orchid may comprise α-L-arabinose, α-D-glucuronic acid and / or α-D-g
Directly substituted with a sugar residue, such as a 4-O-methyl ether derivative of rucuronic acid.
Chain β- (1-4) -D-xylopyranose polymer. Many xylan
It is esterified with phenolic acid residues such as coumaric acid and ferulic acid. This
These phenolic acid residues are formed by ester bond of α-L-arabinofuranosyl xylan.
Present in xylan-degrading enzymes, protecting xylan from so-called xylanase,
It also provides structural stability to plant cell walls by forming covalent bonds with lignin.
Give. In addition, ferulic acid forms a diferulic acid bridge between different xylan chains.
And provide additional structural support to plant cells (Linden, JC, et al.).
, American Chemical Society Symposium
Series, vol 566 (1994), 452-467).
Hydrolysis of phenolic esters by enzymatic degradation of plant cell wall polysaccharides
Answer
Numerous microorganisms are known that can digest plant cell walls. These microbes
Some of the products include phenolic esterase activity, that is, coumarate esterase activity,
A microorganism containing an enzyme exhibiting ferulic acid esterase activity or both activities
Exists.
See, for example, Borneman, W.M. S. Other Applied and Envir
original Microbiology, Vol 58 (1992), 3
On pages 762-3766, the anaerobic bacterium Neocalimastatus (Neocallima) is described.
six) FAE-I and FAE-II, respectively, isolated from strain MC-2
Two ferulic acid esterases (FAEs) are described. FAE
-II represents (O- {5-O-[(E) -feruloyl] -α-L-arabinofura)
Nosyl}-(1-3) -O-β-D-xylopyranosyl- (1-4) -D-xy
It has been reported to show specificity for lopyranose (FAXX) substrates, whereas FA
EI shows FAXX degradation activity and (O- {5-O-[(E) -p-coumaroyl]-
α-L-arabinofuranosyl}-(1-3) -O-β-D-xylopyranosyl-
(1-4) -D-xylopyranose (PAXX) decomposition activity (maximum metabolic ratio, FAX
X: PAXX = 3: 1). These two enzymes
Of pH 6.2 and 7.0, respectively, when FAXX was used as the substrate.
It is shown that
British Patent No. 2,301,103 discloses a black mold (Aspergillus).
s.niger) and the gene encoding this enzyme
It has been disclosed. The above enzyme uses methyl ferulate as a substrate when
It shows an appropriate pH of about 5 and an optimum temperature of about 50-60 ° C.
Other purified enzymes having ferulic acid esterase activity are also known (eg,
For example, McCrae, S.A. I. Et al., Enzyme Microb. Technol
. Vol 16 (1994) 826-834; B. Passing
And Williamson, G .; , Microbiology, vol 140 (
1994), 779-787; Castanares, A .; Other, Enzyme
Microb. Technol. , Vol 14 (1992), p. 875;
And Kroon, P.M. A. Et al., Biotechnol. Appl. Biochem
. , Vol 23 (1996), pages 255-262). These enzymes are
It has an optimum pH in the range of about 5.0-6.0 and an optimum temperature of 30-60 ° C.
Enzymes with phenolic esterase activity are available in many industrial, agricultural and
It can be used in healthcare applications, where pH values of about 6.5 or higher
And / or may be used at temperatures above 45 ° C.
Summary of the Invention
An object of the present invention is to provide an enzyme having good phenolic esterase activity.
It is to be.
Another object of the present invention is to provide a phenolic esterase activity which can be obtained in relatively large amounts.
It is to provide an enzyme source having the following.
Another object of the present invention is to produce an enzyme having phenolic esterase activity.
It is to provide a method.
Another object of the present invention is to provide an enzyme having phenolic esterase activity.
Preparation of feed and feed, processing of paper and pulp, and biomass of lignocellulosic waste
To provide use for biological transformations.
Still other objects of the present invention will become apparent from the following detailed description.
The gist of the present invention is that citric acid / ortho containing 33 μM of FAXX as a substrate
When measured in disodium hydrogen phosphate buffer, greater than 6.5, preferably about
Optimal pH of 7.0 and above 45 ° C, preferably above 50 ° C, more preferred
Phenolic esterase activity having an optimum temperature of about 55 ° C.
It exists in enzymes that show sex. Preferably, the enzyme is ferulic acid esterase activity
And coumarate esterase activity.
In addition, the gist of the present invention is that of Piromyces Sp.
Quy (Piromyces equi), more preferably accession number 375061
By the International Society for Bacteriology (IMI: International Myclog)
Ical Institute; Location: Bakeham Lane, Egham, Saari
To UK (Bakeham Lane, Egham, Surrey, UK)
Phenolic acid estera obtained from the deposited Pyromyces equi strain
It is present in enzymes that show lyase activity.
Preferably, the enzyme of the present invention has an amino acid sequence according to SEQ ID No: 1.
Or
It consists of its functional derivatives. The functional derivative of the enzyme of the present invention refers to SEQ ID
No. One or more N-terminal, C-terminal or internal substitutions in the amino acid sequence according to 1:
, Defined as an enzyme with insertions and / or deletions and FAXX3 as a substrate
Measured in citrate / disodium hydrogen orthophosphate buffer containing 3 μM
In this case, the optimum pH is over 6.5, preferably around 7.0 and above 45 ° C.
Preferably having an optimum temperature above 50 ° C, more preferably about 55 ° C
It is. More preferably, the enzyme of the present invention is an enzyme according to SEQ ID No: 3.
Or a functional derivative thereof.
Furthermore, the enzyme of the present invention preferably has a DNA sequence according to SEQ ID No: 1.
Encoded by a sequence or a functional derivative thereof. More preferably, the yeast of the present invention
Element is determined by a DNA sequence according to SEQ ID No: 3 or a functional derivative thereof.
Coded.
The present invention relates to phenolic esterases that exhibit one or more of the above properties.
Further, the gist of the present invention is to encode an enzyme exhibiting phenolic esterase activity.
DNA molecules that The DNA molecule has SEQ ID No. D according to 1
It is characterized by including an NA sequence or a functional derivative or homologue thereof. Said
SEQ ID No. Functional derivative of the DNA sequence according to SEQ.
No. One or more 5'-, 3'- or internal substitutions, insertions or
And / or defined as a DNA sequence with deletions and FAXX33 as substrate
When measured in disodium citrate / hydrogen orthophosphate buffer containing μM
PH above 6.5, preferably about 7.0, and above 45 ° C, preferably
Or an optimum temperature above 50 ° C., more preferably about 55 ° C.
It retains the ability to encode an enzyme that exhibits nolate esterase activity. Said
The functional homologue of the DNA sequence of the present invention refers to SEQ ID No. 1 or SEQ
ID No. 3, preferably 75% homology to the DNA sequence according to 3, more preferably
Or a DNA sequence having a homology of 85%, most preferably a homology of 95%.
Stipulated. More preferably, the enzyme-encoding DNA molecule of the invention comprises SEQ.
ID No. 3 or a functional derivative or homologue thereof.
You.
In a preferred embodiment, the DNA molecule of the invention replicates said DNA molecule.
Can
Vector sequences and / or said enzymes are expressed in prokaryotic or eukaryotic host cells.
With the resulting vector sequence.
Further, the gist of the present invention is to provide a transformed prokaryotic cell comprising one or more DNA molecules of the present invention.
Vesicles or eukaryotic cells. Preferably, the cells are Bacillus (Bacillus).
E. subtilis). coli, Bacillus sp. , Lact
obacillus, sp. And Lactococcus sp. , Asperghi
Rus (Aspergillus), Trichoderma, Penicill
ium, Mucor, Kluyveronyces and Saccharomyces cerevisiae
D (Saccharomyces cerevisiae) and other Sacchar
omyces.
The enzymes of the present invention include corn, soy and canola / canola.
Within transformed plants such as brassica seeds or plants such as potatoes, carrots and sugar beet
It can be expressed in tubers.
At an appropriate stage, for example, at the harvest stage, the expressed or latent esterase of the invention is introduced.
Less likely to weaken the transformed plant or tuber structure during growth
Become.
Methods for producing transformed prokaryotic or eukaryotic cells are known. Aspergillus (As
pergillus) and Saccharomyces (Saccharomyces).
yeasts and transformed plants are also known and are
Patents 2,301,103 and EP 479,359 and 4
It can be manufactured by the method taught in each of JP-A-49,375.
Further, the gist of the present invention is to provide an enzyme or an enzyme having phenolic esterase activity.
Enzyme production method, wherein the enzyme is a natural organism, a transformed cell or a plant of the present invention.
It is characterized by being isolated from an organism capable of expressing the light enzyme. Furthermore, the essential points of the present invention
For example, enzymes including partially purified preparations obtained as cells or biological extracts
In the formulation.
The enzyme preparation of the present invention may further comprise one or more polysaccharide modifying enzymes and / or polysaccharides.
Degradative enzymes can be included. The polysaccharide modifying enzyme and / or the polysaccharide degrading enzyme
Preferably, xylanase, arabinase, α-L-arabinofuranosi
Enzyme, endoglucanase, α-D-glucuronidase, pectinase,
Chillesterase, mannanase, acetyl xylan esterase and other
Kosyl hydrolase?
Selected from the group consisting of:
The enzyme preparation of the present invention further comprises an amylase, a protease, α-galactosidase
Containing one or more enzymes selected from the group consisting of
Can be.
The use of the enzymes and / or enzyme preparations according to the present invention involves the presence of a phenolic acid moiety.
In the step of releasing phenolic acid from the substrate.
The enzymes and / or enzyme preparations of the invention are likewise used in animal feed production.
It is also possible to use plant material, especially feed where the plant cell wall has a high phenolic acid content.
Increase digestibility. Further, the enzyme and / or enzyme preparation of the present invention
The cell wall content should be adjusted beforehand for cereals such as cereals, grasses and alfalfa.
This improves digestibility for livestock. The enzyme and / or enzyme of the present invention.
The formulation can also be used for human food production.
Further, the gist of the present invention is to provide an enzyme of the present invention showing phenolic esterase activity.
Or a feed additive comprising an enzyme preparation and a feed containing the feed additive.
The enzymes and / or enzyme preparations of the present invention may also be used in the paper and pulp industry,
For example, it can be used to remove lignin from cellulose pulp. In addition, xylan
When used in combination with a degrading enzyme, the enzyme and / or enzyme preparation of the present invention
Essential for bleaching by increasing the solubility and extractability of lignin from
It is effective in reducing the amount of chlorine to be produced.
Furthermore, when used in combination with xylanase and / or cellulase,
Ming enzymes and / or enzyme preparations are derived from plant material or lignocellulosic waste.
Biological conversion to sugars, eg, drug or fuel production, and / or phenolic acid
Can be used for the production of
BRIEF DESCRIPTION OF THE FIGURES
FIG. 1 shows a phenolic acid ester of the present invention measured using FAXX as a substrate.
FIG. 4 is a diagram showing a pH characteristic of a sterase.
FIG. 2 shows the phenolic acid of the present invention measured using FAXX as a substrate.
FIG. 4 is a temperature characteristic diagram of a steerase.
Detailed description of the invention
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples, but these examples are merely illustrative.
However, the present invention is not limited to these examples.
Example 1
As a carbon source, 0.10% soluble xylan and 0.5% sigmacell (Sigma)
Gastric fluid containing media (Chemical, Poule, Dorset, UK)
Kemp, P .; Lander, D .; J. And Orpin, C .; G. FIG. "JG
en. Microbiol. Vol 130 (1984), pp. 27-37.
Under the anaerobic condition at 39 ° C. under the following conditions:
in, C.I. G. FIG. Author, J. et al. Gen. Microbiol. , Vol 123 (19
81) at pages 287-296; A. Munn, Anaerobic fungi, biology, raw
Morphology and Function (Anaerobic Fungi Biology, Ecol)
ogy and Function); 0. Mountfort and C.I. G
. 0rpin, Marcel Dekker, Inc.
), New York, 1994, pp. 47-105, and the Budapest Treaty.
International Bacteriological Association (Accession No. 375061)
al Myological Institute (IMI)
Iromyces equi was cultured. Total RNA was collected from bacteria grown under the above conditions.
And poly (A) + RNA selected by oligo (dT) chromatography
Then, double-stranded cDNA was synthesized from the selected RNA. Synthesized cDNA
Was cloned into λZAPII using the ZAP-cDNA synthesis kit,
Manufacturer (Stratagene, La Jolla, California, USA
) Was vacuum packaged according to the instruction manual (Xue, GP, et al., J. Am.
Gen. Microbiol. , Vol 138 (1992), 1413-14.
20 and Ali, B. et al. R. S. Other authors, FEMS Microbiol. Le
tt. , Vol 125 (1995), pp. 15-22). Recombinant phage
In soft agar overlay. cultivation of E. coli XL1-Blue on the bacterial flora
Ali, B. R. S. Other authors, FEMS Microbiol
. Let
t. , Vol 125 (1995), pp. 15-22.
Screening was performed using an antibody against the lurase / hemicellulase complex.
Phage puller using rabbit-anti-complex antibody as primary antibody
Antibody screening is essentially picoblue, except for the procedures described below.
(PicoBlue®) immunoscreening kit (Stratage
The procedure was carried out as described in the instruction manual attached to the company (ne). That is,
Pill-β-D-thiogalactopyranoside (IPTG: 0.33 mM) was directly
Recombinant λZAPII and host bacteria (E. coli XL1-Blue)
Added to the contained soft agar overlay. The plaque is treated with Hybond-C (Hy).
bond-C) filter (manufactured by Amersham). ; Broki
The drying solution contained dry milk powder (4% w / v) instead of BSA.
Was. An antibody bound to horseradish peroxidase (Sigma Chemical)
Rabbit immunoglobulin G (IgG) (all molecules) was used as a secondary antibody.
A colored growth solution containing 50 mM Tris-HCl containing hydrogen peroxide (0.5 μl / ml);
3,3'-diaminobenzidine (0.5 mg / ml) in buffer, pH 7.4
Was included.
Esterase formation is described in Dallrymple, B .; P. Other authors, FEMS Mi
crobiol. Lett. , Vol 143 (1996), pp. 115-120.
The clones selected by the antibody screening as described in [4.
Chillumbelliferoyl (p-trimethylammonium cinnamate chloride)
] Was synthesized from the enzyme.
DNA isolation, restriction endonuclease digestion, ligation, transformation and
General molecular biology operations such as DNA sequencing of the lase gene are described in Sambrook.
K. et al., Molecular Cloning: Laboratory Manual, Second Edition (1989), Call
Performed as described in De Spring Harbor, New York.
The gene encoding the enzyme having phenolic esterase activity of the present invention
When the nucleotide sequence was determined, SEQ ID No. In an array according to 30
there were. The open reading frame is 536 amino acids with a predicted molecular weight of 55,540 daltons.
Includes 1608 nucleotides encoding the acid protein.
Example 2
Optimal pH measurement
SEQ ID No. Truncated enzyme encoded by 50 mM Tris
-Hydrochloric acid, pH 9.0, 50 mM NaCl, 10 mM MgClTwo, 200 μM
dNTPs, 50 pmol primer:
5 'end: 5'-CGCGGATCCAACAGCGGGTCCAACTGTT
G-3 '
3 'end: 5'-GCGAATTCTTATCTTATGGGAGAGAG-
PCR reaction in buffer consisting of 3 'and 250 ng template DNA (94 ° C for 30 seconds
, 50 ° C. for 45 seconds and 72 ° C. for 1 minute for 20 cycles).
Using pET32a (Novagen, Wisconsin, USA),
. coli BL21 (DE3) (Novagen).
The enzyme was purchased from Novagen for use with the pET vector.
According to the guidelines, Talon resin (Clont)
ech) Laboratories, California, USA)
Purified from the prepared cell-free extract and uses restricted-grade thrombin (Sigma)
And separated from the metal affinity resin. The enzyme was further purified by the following method.
That is, a 1 ml Mono Q column (Pharmacia)
a) (manufactured by the company), equilibrated with 10 mM Tris, pH 8.0, and added with fresh enzyme.
Added. The enzyme was prepared using a sodium chloride gradient (0 to 0 in 10 mM Tris, pH 8.0).
. (5M NaCl) at 1.0 ml / min, collecting 1.0 ml fractions.
Was. The enzyme is McIlvain for the pH range 3-7.
e) Buffer (citrate / disodium hydrogen orthophosphate; Biochemica)
l Research, Third Edition, Dawson, Elliot, Elliot,
Jones, Oxford Science Publishing, Oxford University Press,
1987) and for the pH range 8-9 potassium chloride /
The assay was performed in a buffer containing boric acid. The above assay was performed at a final concentration of 33 μM of FAXX.
It was carried out at 37 ° C. under the conditions. Release of ferulic acid from FAXX is described in Faulds, C.
. B. And Williamson, G .; Written by Microbiology, vol.
140 (1994), pages 779-787, 3 at 335 nm.
Monitored continuously for minutes.
The test results are shown in FIG. As can be seen from FIG. 1, the enzyme of the present invention has a pH of about 5
. 5 and about 8.5 showed 50% activity.
To determine the optimal temperature of the enzyme of the present invention using FAX as a substrate, FAX
X to a pH of 6.0 in 100 mM MOPS buffer using a concentration of 33 μM.
The test was performed. Incubation temperature is controlled by a thermostat-controlled spectrophotometer.
Used and varied in the range of 20-70 ° C. Release of ferulic acid from FAXX
Was measured at 335 nm as described above. The results are shown in FIG.
Kinetics (dynamics)
K of the enzyme of the present inventionmAnd VmaxIs FAXX and Ara as substratesTwoF (O- [
2-O- (trans-feruloyl) -α-arabinofuranosyl]-(1-5)
-L-arabinofuranose). FAXX was 3.72 μM to 4
Used at concentrations in the range of 9.18 μM, AraTwoF is between 4.46 μM and 122.9.
Used at concentrations in the range of 2 μM. The assay was performed with 100 mM MO containing 90 ng enzyme.
37 ° C. and p in PS (3- [N-morpholino] propanesulfonic acid) buffer
H6.0. For both substrates, the release of ferulic acid, as described above,
Measured at 5 nm.
Based on the results of the above experiments, the enzyme of the present invention may have the following reaction rate constants:
found.
Substrate Km Vmax
FAXX 3.0 ± 0.3 μM 35.6 ± 0.9 μmol / min / mg
AraTwoF 234 ± 27 μM 19.6 ± 1.7 μmol / min / mg
Therefore, the enzyme of the present invention has about 3.
K of 0mAnd about 35 VmaxHaving.
100 mM MOPS buffer (containing 0.02% azide), pH 6.0, enzyme
Assay at 37 ° C. consisting of 44 ng, 1 mM of the above substrate showed that ferulic acid
Specific activity of the enzyme of the present invention for chill, methyl coumarate and p-methyl coumarate
I asked. After a 15 minute incubation, the reaction was stopped by boiling and isolated.
Free acid was determined using reverse phase HPLC (Kroon, PA and Wil).
liamson, G .; Authors, Biotechnol. Appl. Bioche
m. , Vol 23 (19
96), pages 263-267). The results of the above experiment are shown below.
Further, Ferreira, L. et al. M. A. Other authors, Biochem. J. , Vol
294 (1993), pages 349-355.
Enyl acetate, α-naphthyl acetate, α-naphthyl butyrate, α-na
For futylcaproate, α-naphthyl caprylate and α-naphthyl laurate
The specific activity of the enzyme of the present invention was determined. The results of the above test are shown below.
Substrate specific activity (U * / mg)
p-Nitrophenyl acetate 204.3
α-Naphthyl acetate 121
α-Naphthyl butyrate 220
α-Naphthyl caproate 256
α-Naphthyl caprylate 54
α-Naphthyl laurate 6
Methyl ferulate 10.6
Methyl coumarate 10.5
2.7 p-methyl coumarate
*: 1 U is defined as the amount of enzyme that causes ester hydrolysis at 1 μmol / min.
.
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成11年6月2日(1999.6.2)
【補正内容】
請求の範囲
1.基質としてFAXX33μMを含有するクエン酸/オルトリン酸水素二ナト
リウム緩衝液中で測定した際、6.5より大きな最適pH及び45℃より高い最
適温度を有するとともに、基質としてFAXXを含有するMOPS緩衝液中で3
7℃及びpH6.0で測定した際、約3.0μmのKm及び約35μmol/分
/mg蛋白のVmaxを有することを特徴とするフェノール酸エステラーゼ活性を
有する酵素。
2.前記酵素が約7.0の最適pH及び/又は約55℃の最適温度を有する請求
項1に記載の酵素。
3.前記酵素が、Piromyces Sp、好ましくは、受託番号37506
1で国際細菌学協会(International Mycological
Institute:IMI)に寄託されたPiromyces equiから
得られる請求項1又は2に記載の酵素。
4.前記酵素が、SEQ ID No.1、SEQ ID No.3又はこれら
の機能性誘導体で与えられるアミノ酸配列から成る請求項1〜3の何れかに記載
の酵素。
5.前記酵素が、SEQ ID No.1、SEQ ID No.3若しくはこ
れらの機能性誘導体または同族体に従ったDNA配列によってコード化されてい
る請求項1〜4の何れかに記載の酵素。
6.請求項1〜5に記載の酵素をコード化するDNA分子であって、SEQ I
D No.1、SEQ ID No.3若しくはこれらの機能性誘導体または同
族体に従ったDNA配列を含むことを特徴とするDNA分子。
7.更に、原核または真核宿主細胞内で前記酵素を発現し得るベクター配列を有
する請求項6に記載のDNA分子。
8.請求項6又は7に記載の一つ以上のDNA分子を有する形質転換された原核
細胞、真核細胞または生物。
9.請求項1〜5に記載のフェノール酸エステラーゼ活性を有する酵素または酵
素製剤の製造方法であって、請求項8に記載の細胞または生物から単離すること
を特徴とする製造方法。
10.請求項1〜5の何れかに記載の酵素を含み及び/又は請求項9に記載の方
法により得られた酵素製剤。
11.更に、一つ以上の多糖類改質酵素および/または多糖類分解酵素を含む請
求項10に記載の酵素製剤。
12.前記多糖類改質酵素および/または多糖類分解酵素が、キシラナーゼ、ア
ラビナナーゼ、α−L−アラビノフラノシダーゼ、エンドグルカナーゼ、α−D
−グルクロニダーゼ、ペクチナーゼ、アセチルエステラーゼ、マンナナーゼ、ア
セチルキシランエステラーゼ及び他のグリコシル加水分解酵素からなる群より選
択される請求項11に記載の酵素製剤。
13.更に、アミラーゼ、プロテアーゼ、α−ガラクトシダーゼ、フィターゼ及
びリパーゼからなる群より選択された一つ以上の酵素を含む請求項10〜12の
何れかに記載の酵素製剤。
14.フェノール酸部位を有する基質からフェノール酸を遊離または調製する工
程での、請求項1〜5の何れかに記載の酵素および/または請求項10〜13の
何れかに記載の酵素製剤の使用。
15.請求項1〜5の何れかに記載の酵素および/または請求項10〜13の何
れか
に記載の酵素製剤の動物飼料製造における使用。
16.請求項1〜5の何れかに記載の酵素および/または請求項10〜13の何
れかに記載の酵素製剤の食料製造における使用。
17.請求項1〜5の何れかに記載の酵素および/または請求項10〜13の何
れかに記載の酵素製剤の紙製造における使用。
18.請求項1〜5の何れかに記載の酵素および/または請求項10〜13の何
れかに記載の酵素製剤の、植物材料またはリグノセルロース廃物を糖類に生物学
的変換する工程における使用。
19.家畜用植物の消化性を改良するために、請求項1〜5の何れかに記載の酵
素および/または請求項10〜13の何れかに記載の酵素製剤の作物における使
用。
20.請求項1〜5の何れかに記載の酵素および/または請求項10〜13の何
れかに記載の酵素製剤を含む飼料添加物。
21.請求項20に記載の飼料添加物を含む飼料。[Procedure for Amendment] Article 184-8, Paragraph 1 of the Patent Act [Date of Submission] June 2, 1999 (1999.6.2) [Details of Amendment] Claims 1. It has an optimum pH greater than 6.5 and an optimum temperature greater than 45 ° C. when measured in a disodium citrate / hydrogen orthophosphate buffer containing 33 μM of FAXX as a substrate and in a MOPS buffer containing FAXX as a substrate. An enzyme having phenolic esterase activity, characterized in that it has a K m of about 3.0 μm and a V max of about 35 μmol / min / mg protein when measured at 37 ° C. and pH 6.0. 2. The enzyme of claim 1, wherein the enzyme has an optimum pH of about 7.0 and / or an optimum temperature of about 55C. 3. The enzyme according to claim 1 or 2, wherein the enzyme is obtained from a Piromyces Sp, preferably a Piromyces equi deposited with the International Mycological Institute (IMI) under accession number 375061. 4. The enzyme is SEQ ID No. 1, SEQ ID No. The enzyme according to any one of claims 1 to 3, comprising an amino acid sequence provided by 3 or a functional derivative thereof. 5. The enzyme is SEQ ID No. 1, SEQ ID No. An enzyme according to any of claims 1 to 4, which is encoded by a DNA sequence according to 3 or a functional derivative or homologue thereof. 6. A DNA molecule encoding the enzyme of claim 1, wherein the DNA molecule encodes the enzyme according to SEQ ID NO. 1, SEQ ID No. 3. A DNA molecule comprising a DNA sequence according to 3 or a functional derivative or homologue thereof. 7. 7. The DNA molecule of claim 6, further comprising a vector sequence capable of expressing said enzyme in a prokaryotic or eukaryotic host cell. 8. A transformed prokaryotic cell, eukaryotic cell or organism having one or more DNA molecules according to claim 6 or 7. 9. A method for producing an enzyme or an enzyme preparation having phenolic esterase activity according to any one of claims 1 to 5, which is isolated from the cell or organism according to claim 8. 10. An enzyme preparation comprising the enzyme according to any one of claims 1 to 5 and / or obtained by the method according to claim 9. 11. The enzyme preparation according to claim 10, further comprising one or more polysaccharide modifying enzymes and / or polysaccharide degrading enzymes. 12. The polysaccharide-modifying enzyme and / or polysaccharide-degrading enzyme may be xylanase, arabinanase, α-L-arabinofuranosidase, endoglucanase, α-D-glucuronidase, pectinase, acetylesterase, mannanase, acetylxylan esterase and other enzymes. The enzyme preparation according to claim 11, which is selected from the group consisting of glycosyl hydrolases. 13. The enzyme preparation according to any one of claims 10 to 12, further comprising one or more enzymes selected from the group consisting of amylase, protease, α-galactosidase, phytase and lipase. 14. Use of the enzyme according to any one of claims 1 to 5 and / or the enzyme preparation according to any one of claims 10 to 13 in a step of releasing or preparing phenolic acid from a substrate having a phenolic acid moiety. 15. Use of the enzyme according to any one of claims 1 to 5 and / or the enzyme preparation according to any one of claims 10 to 13 in animal feed production. 16. Use of the enzyme according to any one of claims 1 to 5 and / or the enzyme preparation according to any one of claims 10 to 13 in food production. 17. Use of the enzyme according to any one of claims 1 to 5 and / or the enzyme preparation according to any one of claims 10 to 13 in paper production. 18. Use of the enzyme according to any one of claims 1 to 5 and / or the enzyme preparation according to any one of claims 10 to 13 in a step of biologically converting plant material or lignocellulosic waste into saccharides. 19. Use of the enzyme according to any one of claims 1 to 5 and / or the enzyme preparation according to any one of claims 10 to 13 in crops for improving digestibility of livestock plants. 20. A feed additive comprising the enzyme according to any one of claims 1 to 5 and / or the enzyme preparation according to any one of claims 10 to 13. 21. A feed comprising the feed additive of claim 20.
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C12N 5/10 D21C 9/00
9/18 C12R 1:645)
D21C 9/00 C12N 15/00 ZNAA
//(C12N 15/09 ZNA 5/00 A
C12R 1:645) C12R 1:645)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY,
DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I
T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ
,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,
NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L
S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ
,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL
,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,
BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E
E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU
,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,
KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M
D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL
,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,
SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U
Z,VN,YU,ZW
(72)発明者 ピーター ジェフリー ヘイゼルウッド
イギリス国 CB8 8AL サフォーク
ニューマーケット ダッチェスドライブ
109A
(72)発明者 ジョン ハリー ギルバート
イギリス国 NE9 5XS タイン ア
ンド ウエア ゲイツヘッド ロウフェル
ケルズガーデンズ 16──────────────────────────────────────────────────続 き Continued on the front page (51) Int.Cl. 7 Identification symbol FI Theme coat ゛ (Reference) C12N 5/10 D21C 9/00 9/18 C12R 1: 645) D21C 9/00 C12N 15/00 ZNAA // (C12N 15/09 ZNA 5/00 A C12R 1: 645) C12R 1: 645) (81) Designated countries EP (AT, BE, CH, CY, DE, DK, ES, FI, FR, GB, GR, IE) , IT, LU, MC, NL, PT, SE), OA (BF, BJ, CF, CG, CI, CM, GA, GN, ML, MR, NE, SN, TD, TG), AP (GH, GM, KE, LS, MW, SD, SZ, UG, ZW), EA (AM, AZ, BY, KG, KZ, MD, RU, TJ, TM), AL, AM, AT, AU, AZ BA, BB, BG, BR, BY, CA, CH, CN, CU, CZ, DE, DK, EE, ES, FI, GB, GE, GH, GM, GW, HU, ID, IL, IS, JP , KE, KG, KP, KR, KZ, LC, LK, LR, LS, LT, LU, LV, MD, MG, MK, MN, MW, MX, NO, NZ, PL, PT, RO, RU, SD, SE, SG, SI, SK, SL, TJ, TM, TR, TT, UA, UG, US, UZ, VN, YU, ZW (72) Inventor Peter Jeffrey Hazelwood United Kingdom CB8 8AL Suffolk Newmarket Dutchess Drive 109A (72) Inventor John Harry Gilbert UK NE9 5XS Tine and Wear Gateshead Loeffel Kells Gardens 16