JP2001521898A - 心筋虚血およびアンギナの処置のためのキナプリルの使用 - Google Patents

心筋虚血およびアンギナの処置のためのキナプリルの使用

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Abstract

(57)【要約】 心筋虚血および狭心症がキナプリルおよびキナプリラートによって防止および処置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明は心筋虚血のおそれのある、または処置の必要がある哺乳動物にキナプ
リルまたはキナプリラートの有効量を投与することからなる心筋虚血とくに狭心
症の予防または処置方法に関する。
【0002】
【背景技術】
アンギオテンシン変換酵素(ACE)の阻害剤として知られている多くの薬剤
が血圧の上昇に伴う哺乳動物の状態の処置に慣例的に使用されている。キナプリ
ルを含めたいくつかこれらの薬剤はまたうっ血性心不全の処置にも適用されてい
る。これらは重篤な心脈管系疾患であり、進行した冠動脈疾患および家族歴に由
来する場合がしばしばある。多くの人々はより重篤度の低い心脈管系疾患、たと
えば日常生活的虚血およびアンギナとくに狭心症に罹患する。これは多くの場合
、心筋への不十分な酸素化血液の供給により、窒息感および死の切迫感を伴う発
作性胸部痛であり、努力や興奮によって促進される。狭心症は、エルスナー喘息
、ヘバーデン喘息、ルーノン−ヘバーデン病およびステノカルジアとしても知ら
れている。日常生活的虚血とは血管の機能性収縮または実際の閉塞による心筋部
分における血液の欠損状態である。このような状態はまた、サイレント虚血また
は日常生活的虚血とも呼ばれ、これらはしばしば通常の活動および感情で自然に
起こる。サイレント虚血は日内リズムをもって起こるので、大部分の病相は神経
ホルモンの活性化が上昇した1日の最初の6時間の歩行時に見られる。サイレン
トな日常生活的虚血は運動によって誘発される虚血よりも有意に低い心拍数およ
び拡張期血圧時に起こるので、総じて、心筋の酸素要求の増大によるものではな
い。サイレントな日常生活的虚血は、有害な帰結、たとえば慢性的な安定したア
ンギナ、不安定なアンギナ、および心筋梗塞の再発、心不全の増悪、ならびに突
然死を伴うことがある。研究の結果、日常生活的虚血(たとえば、歩行時ECG
によって)と診断された患者の約4分の1は診断後1年以内に1回か2回以上の
有害な帰結(たとえば、虚血関連の原因による入院、心筋梗塞および死)に出会
う。
【0003】 本発明者らは今回、キナプリルまたはキナプリアートが心筋虚血およびさらに
重篤なアンギナの防止に有効であることを発見した。これらの薬剤は予期に反し
て、冠状動脈の虚血領域への心筋血流を改善する能力において他のACE阻害剤
より優れていて、その結果、冠状動脈疾患の患者の冠抵抗性を低下させる。これ
らの化合物はまた驚くべきことに、内皮誘発血管運動および内皮依存性血流誘発
血管拡張の改善によって心筋虚血の頻度および重症度の低下に他のACE阻害剤
よりも有効である。
【0004】
【発明の開示】
本発明は哺乳動物の心筋虚血およびアンギナを防止する方法において、危険に
さらされているか、または処置を必要とする哺乳動物に、有効量のキナプリルま
たはキナプリラートを投与する方法を提供する。本発明はまたキナプリルまたは
キナプリラートを投与することからなる内皮機能の改善方法を提供する。
【0005】 好ましい実施態様では、キナプリル、とくに好ましくは医薬的に許容される塩
、最も好ましくはその塩酸塩が使用される。キナプリル塩酸塩は、2−[2−(
1−エトキシカルボニル−3−フェニル−プロピルアミノ)−プロピオニル]−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸一塩酸塩である。こ れは市販されていて、所望により水和物として利用することができる。
【0006】 他の好ましい実施態様では、キナプリルの二酸型であるキナプリラートが使用
される。キナプリラートは2−[2−(1−カルボキシ−3−フェニル−プロピ
ルアミノ)−プロピオニル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3− カルボン酸である。
【0007】 本発明の他の実施態様は、キナプリルまたはキナプリラートを投与することに
よって冠動脈の内皮機能を改善する方法である。
【0008】 本発明の方法の実施に際しては、キナプリルおよびキナプリラートは、現在市
販されている製剤または実質的に均等な製剤に製剤化され、高血圧症およびうっ
血性心不全の処置のためのそれらの通常かつ慣用の投与量レベルで使用される。
たとえばキナプリル塩酸塩は、通常の賦形剤たとえばカルデリラワックス、クロ
スポビドン、ゼラチン、ラクトース、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシ
ウム、合成赤色酸化鉄、および二酸化チタンと共に製剤化される。製剤は経口投
与用にキナプリル塩酸塩5mg、10mg、20mgおよび40mgを含有する錠剤とし
て使用することができる。キナプリラートも同様に錠剤、カプセル、皮膚パッチ
、坐剤、溶液または非経口もしくは経口投与用に慣用される他の剤形に製剤化さ
れ供給される。本発明の方法の実施に要求される「有効量」は、内皮機能の改善
ならびに虚血およびアンギナの防止または制御を生じるキナプリル、その塩、ま
たはキナプリラートの量である。
【0009】 キナプリルおよびキナプリラートが冠状動脈の内皮機能を改善し、虚血および
アンギナを防止および処置する能力は、いくつかの多重患者臨床試験により確立
された。以下の詳細な実施例には様々な臨床試験について記述する。
【0010】 実施例1 この試験は、キナプリルの虚血状態を低減する能力ならびにアンギナ症状を防
止または低減する能力を評価するためにとくに設計されたものである。この試験
は、16週の、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、平行グループ多重センター
試験とした。試験には、冠状動脈疾患と診断された450例の患者を使用した。
適確患者は、48−時間歩行ECGモニタリング時に少なくとも1mmもしくはそ
れ以上のST低下の病相を1回またはそれ以上伴う運動トレッドミル試験により
確立された虚血を有する。6カ月以内の血管形成、制御されていない高血圧症、
心不全ならびにインスリン依存性糖尿病を有する患者は試験から除外した。第一
の効果のパラメーターは、キナプリルの経口処置8週後のトレッドミル運動試験
における1mm ST低下(虚血の指標)に至るまでの運動時間である。第二の効 果のパラメーターには、4、8および16週における歩行時ECGモニタリング
ならびに8および16週における運動トレッドミル試験に際しての運動持続時の
虚血相の頻度および持続が包含される。試験はキナプリル対プラセボの処置間に
おける50%の変化を検出する80%の能力を有する。このベースライン特性は
、平均年齢67歳、男性78%、女性22%、歩行時ECGモニタリングにおい
てそれぞれ平均12.7分持続する平均4回の虚血相が明らかである。試験グル ープはまた、狭心症発作が起こるまでの平均運動時間216秒を有する。試験前
にアスピリンの投与を受けていない患者は、最初のスクリーニング受診時に初期
用量162mg(81mg錠2個)の服用を要求され、試験期間中を通じて無期限に
少なくとも81mg/日の用量を維持される。試験開始時に少なくとも81mg/日
またはそれ以上の用量でアスピリンを服用中の患者は、すべて試験期間中を通じ
てその用量に維持される。
【0011】 患者は、二重盲検にされたキナプリル錠またはプラセボの34日分が入った薬
剤容器を受け取る。二重盲検相では、患者は各受診時に前回の受診時に配布され
た容器を返還し、新しい医薬の供給を受ける。患者は毎日同じ時間にボトルAか
ら1個、ボトルBから1個の2個の錠剤を服用するように指示される。登録され
た患者の半数は、試験開始時に40mg/日のキナプリルの服用を始め、全16週
の試験期間を通じてこの用量を継続する。登録された患者の他の半数は試験の最
初の8週間はプラセボを消費し、ついで残りの8週には80mg/日のキナプリル
を服用する。
【0012】 実施例2 他の臨床試験は血管アンギオテンシン変換酵素および虚血の決定因子に対する
キナプリルの作用を測定するために実施された。この試験は選択動脈系冠状動脈
バイパス手術を受けた患者において、心筋虚血に対するキナプリルによる1年処
置の効果を評価するために設計された。この試験では、冠状動脈バイパス移植(
CABG)が予定されていた149例の患者を、手術の約27日前にプラセボお
よび処置薬群に無作為に割り付けた。手術の前に、すべての患者は耐性を評価す
るためにキナプリル5mgの経口試験用量を服用した。摂取2時間後に血圧を測定
し、定常的な血液化学(ナトリウム、カリウム、およびクレアチン)をCABG
の直前に測定した。
【0013】 患者にはプラセボまたはキナプリル塩酸塩を与えた(手術後1年間、毎日2個
の20mg錠)。ベースライン特性はプラセボ処置群およびキナプリル処置群で匹
敵するものであった。患者にはCABG後1年間毎日薬を服用させ、その時点で
各患者について運動試験を実施した。1年間の処置期間後、48−時間ホルター
も実施した。狭心症の再発、心筋梗塞、虚血卒中または一過性の虚血発作を含む
すべての臨床的虚血症状を記録した。
【0014】 全体としてすべての試験患者では、総運動持続が77±7秒だけ増大した。無
作為化の時点(CABGの前)では虚血STセグメント変化がすべての試験患者
に存在し、手術1年後には全患者の33%に存在した。臨床的な虚血症状の有意
な低下がキナプリル処置群で証明された(キナプリル塩酸塩服用患者の4%に対
し、プラセボ処置患者の18%が虚血を示した)。これらのデータは図1に示す
。48−時間ホルターモニタリングでは、プラセボ患者の20%に対して、キナ
プリル塩酸塩服用患者の13%が1回もしくは2回以上の虚血相を示した。この
試験の結果は、虚血症状の臨床的に関連するリスク低下(RR)がキナプリル塩
酸塩により達成されることを証明するものである(図1参照)。
【0015】 実施例3 他の臨床試験においては、キナプリル塩酸塩が、前腕部の上腕動脈における内
皮機能および血流誘発拡張を改善する相対的な能力を決定するために、数種の心
脈管系薬剤と比較した。内皮機能の改善は、虚血およびアンギナの低下を招来す
る。冠状動脈疾患と診断された患者における上腕動脈血流誘発血管拡張(FMD
)における4種の抗高血圧薬(キナプリル塩酸塩、エナラプリル、ロサルタンお
よびアムロジピン)の慢性効果を比較するためには高分解能超音波を用いた。患
者は部分ブロック、クロスオーバーデザインの試験に登録し、1〜4の異なるオ
ープンラベル薬剤処置群に無作為化した。上腕動脈血流誘発血管拡張は薬剤投与
前および各試験薬剤での8週処置後に再度評価した。
【0016】 高分解能超音波分析では、冠状動脈疾患を有する患者はFMD(6.2±0.6
%,n=80)が有意に損傷を受け、正常患者(10.8±0.8%,n=40,
p<0.05)と有意差のあることが確立された。キナプリル塩酸塩は、この試 験では、血流誘発血管拡張の臨床的に有意な改善を生じる唯一の抗高血圧薬であ
った。結果は図2に示す。FMDの絶対的変化は以下の表1に示す。
【0017】
【表1】 上述のデータから、キナプリルが驚くべきことに、その内皮機能の改善能力に
おいて、他のACE阻害剤より優れていることが確立された。
【0018】 実施例4 この試験はキナプリラートによって生じる心筋血流の部位的変化を測定するた
めに設計された。単一血管冠状動脈疾患と診断され、正常左心室機能を有する正
常血圧患者12例を登録した。患者は、安静時、および一般に心筋にストレスを
負荷することが知られている変力性薬剤、ドブタミン塩酸塩の静脈内投与により
生じた最大ストレス時に、[15O]水ポジトロン射出断層撮影法によって分析し
た。キナプリラートの投与前に連続画像撮影を実施し、ついで、キナプリラート
10mg IV用量の投与後に反復した。
【0019】 12例の正常血圧患者中、9例は男性、平均年齢59歳であった。各患者は、
陽性の運動ストレスECG(ST−セグメント低下>0.2mV,n=8)または 陽性タリウム走査(n=4)を有し、冠状動脈に近位高グレード狭窄(>70%
の直径低下)を示し、正常な左心室機能を有した。10例の患者は左前下行動脈
に、2例は左回旋枝動脈に狭窄を有した。
【0020】 ポジトロン射出断層撮影(PET)は、視野16.2cmの軸野をもつ全身スキ ャナー(Siemans CTI ECATEXACT 921)を用いて実施した。各患者には、心筋の グルコース取り込みを増大させるためにPET走査開始前30分に経口グルコー
ス50gを与えた。ついで各患者に30秒を要する緩徐ボーラスとして15〜2
0mCiの[15O]水を静脈内に注射して安静時[15O]水走査を開始した。15 の断層像が180秒で(6個が5秒、10個が15秒で)得られた。最初の[15 O]水PET走査の完了後、心筋ストレスをドブタミンのIV注射(最大用量40
μg/kg/分)により開始した。第二の[15O]水走査はストレス試験の終わる 前2分に、最大用量のドブタミン時に開始した。第二の[15O]水走査の完了後
の拡張期血圧が100mmHgより高い場合は、10mg用量のキナプリラートを5分
間を要してIV投与した。患者はPETスキャナー上さらに30分、位置を変えな
いで保持した。ついで安静/ストレスプロトコールを反復した。第二のストレス
プロトコールの完了後、患者に10mCiの[18F]フルオロ−デオキシ−グルコ ースを与え、さらにPETを30分にわたって実施した(6画像の放出走査、各
5分)。
【0021】 PET画像の全セット(キナプリラート投与および非投与、安静/ストレス)
に番号を付し、2名の観察者により無作為に分析した(画像選択ならびに興味あ
る領域の抽出および順位判定)。画像は減衰、ランダム事象、不動時間喪失およ
び散乱照射を補正した。不動時間喪失は全試験の15%未満であった。
【0022】 図3Aは、心筋の正常領域および虚血を測定する領域の両者について、安静時
およびストレス下の心筋血流(ml/分/g)を示す。試験患者に帰属する60の
領域中、狭窄冠状動脈によって供給される部分の20の領域が虚血であることが見
いだされ、残る38の領域は対照として用いた。図3Aはストレス時(ドブタミ
ン注入によって促進される)に上昇した(キナプリラート処置前)正常対照(非
虚血)領域の血流が0.9ml/分/gから2.3ml/分/gになるのに対し、虚血
領域では血流は安静時もストレス時も同じ値(1.2ml/分/g)を示した。図 3Bはキナプリラートの心筋血流に対する効果を示す。キナプリラートIV投与後
、安静時の心筋血流は対照および虚血領域と同じに(1.1ml/分/g)維持さ れた。ドブタミンストレス時には、対照領域における心筋血流の増加はキナプリ
ラートの投与前後で同じであった。しかしながら、虚血領域における血流は有意
に改善された(1.2〜1.9ml/分/g)。したがって、虚血領域における冠状
予備能はキナプリラート後に有意に増加したが、キナプリラート投与後の対照領
域における冠状予備能よりも有意に低かった。
【0023】 対照領域および虚血領域の両者におけるキナプリラート投与前後の総冠状動脈
抵抗性を図4Aおよび4Bに示す。データは総冠状動脈抵抗性がドブタミンスト
レス時の対照領域において、キナプリラートによる処置前後の両者で有意に低下
することを確立する。これに反し、虚血領域の総冠状動脈抵抗性はドブタミンス
トレス時の初期には不変のままであったが、ドブタミンストレス時にはキナプリ
ラート注入後、有意に低下した。
【0024】 上述の臨床試験からのデータにより、キナプリルおよびキナプリラートは驚く
べきことに、ヒトにおいて、虚血およびアンギナの防止および処置ならびに内皮
機能の改善に有効であることが確定される。これらの化合物は、冠状動脈疾患の
家族歴を有するか、またはこのような疾患を発症するリスクにあり、したがって
心筋虚血および狭心症を招来する患者に、その治療有効量を投与することができ
る。これらの化合物はさらに、心筋虚血または狭心症に冒され処置を必要として
いる患者に投与することができる。正確な処置、たとえば用量、投与頻度、運動
および他の薬剤との併用については担当医または他の医学実務者によって指示さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 冠状動脈バイパス移植(CABG)1年後のホルター記録におけるキナプリル
処置患者の虚血症状およびサイレント虚血相の低下を示す図である。
【図2】 冠状動脈疾患が証明された患者のヒト内皮機能の改善におけるキナプリル、エ
ナラプリル、ロサルタンおよびアムロジピンの有効性を示す図である。
【図3A】 安静時およびストレス状態での心筋の非虚血および虚血領域への正常(対照)
血流を示す図である。
【図3B】 キナプリラートのIV投与後の心筋の非虚血および虚血領域への正常血流を示す
図である。
【図4A】 安静時およびストレス状態での心筋の非虚血および虚血領域の正常(対照)冠
状動脈抵抗性を示す図である。
【図4B】 キナプリラートのIV注入で処置された患者の心筋の非虚血および虚血領域の総
冠状動脈抵抗性を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AU,BA,BB,BG,BR,CA,CN, CU,CZ,EE,GE,HR,HU,ID,IL,I S,JP,KP,KR,LC,LK,LR,LT,LV ,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO, SG,SI,SK,SL,TR,TT,UA,US,U Z,VN,YU Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 BC30 MA01 MA04 NA14 ZA40 ZC20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心筋虚血のおそれのある、または処置の必要がある哺乳動物
    にキナプリル、その医薬的に許容される塩もしくはキナプリラートの有効量を投
    与することからなる心筋虚血の予防または処置方法。
  2. 【請求項2】 キナプリル塩酸塩を用いる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 キナプリラートを用いる請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 心筋虚血は狭心症である請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 キナプリル、その医薬的に許容される塩、またはキナプリラ
    ートの有効量を投与することからなる内皮機能の改善方法。
  6. 【請求項6】 キナプリル塩酸塩を投与することからなる請求項5に記載の
    方法。
JP2000518669A 1997-11-05 1998-09-22 心筋虚血およびアンギナの処置のためのキナプリルの使用 Pending JP2001521898A (ja)

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US6428697P 1997-11-05 1997-11-05
US60/064,286 1997-11-05
PCT/US1998/019737 WO1999022736A1 (en) 1997-11-05 1998-09-22 Use of quinapril for treating myocardial ischemia and angina

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