JP2001520889A - ポリヌクレオチドトランスフェクション複合体を調製する方法 - Google Patents

ポリヌクレオチドトランスフェクション複合体を調製する方法

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JP2001520889A JP2000518100A JP2000518100A JP2001520889A JP 2001520889 A JP2001520889 A JP 2001520889A JP 2000518100 A JP2000518100 A JP 2000518100A JP 2000518100 A JP2000518100 A JP 2000518100A JP 2001520889 A JP2001520889 A JP 2001520889A
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ブライデンボーグ,ロバート
ウォーレン,ダング
コー,ゲイリー
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バレンティス,インコーポレイティド
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Abstract

(57)【要約】 細胞へのポリヌクレオチド供給に好適な、ポリヌクレオチド及び、ポリカチオン、特にカチオン性脂質のトランスフェクション複合体の調製に関する方法が提供される。具体的には、小容積の、二重フィード工程を利用したトランスフェクション複合体調製のための方法が提供される。複合体は最小容積の乱流混合条件に生ずる条件下に、それぞれポリヌクレオチドとポリカチオンを含む2種類のフィード流を衝突させ形成し、層流条件下にトランスフェクション複合体を除去する。あるいは、成分は静力学的ミキサ内に混合される。本工程は容易にスケールを変更でき、再現性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 〔発明の属する技術分野〕 関連出願の相互参照 本発明は共にここに参照され、取り込まれている1997年10月24日特許出願第60
/063,126号、及び1998年7月28日特許出願第60/094,437号の一部を継承するもの
である。
【0002】 本発明はポリヌクレオチドトランスフェクション複合体の調製、及び細胞へポ
リヌクレオチドを供給するためのそれらの応用に関する。具体的には、本発明は
in vivo 及びin vitroでの真核生物細胞のトランスフェクションに好適なポリヌ
クレオチド及びポリカチオンの複合体を調製するための方法に関する。
【0003】 〔従来の技術〕 細胞に外来性の遺伝性物質を導入するための方法は数多くあり、例えば遺伝子
機能の研究や、治療を目的とするex vivo 又はin vivo の遺伝的改良に関する研
究を含む広範囲の応用に利用されている。Ex vivo の遺伝的改良には、ヒトを含
む動物からの特定細胞を除去し、外来遺伝物質を導入し、その後遺伝的に改良さ
れた細胞を動物に再度導入することを含む。これに対し、in vivo の遺伝的改良
の場合遺伝物質は、標的となる細胞により取り込まれる適当な供給用媒体を利用
しヒトを含む動物に直接導入される。
【0004】 一般に細胞内への核酸導入に利用される各種方法は、外来遺伝子の効率的な取
り込みと発現を最終目的としている。具体的には、ヒト及び/又は各種商業的に
重要な動物への外来性の核酸の供給は、多くの重要な疾病の予防、緩和および治
癒、及び商業的に重要な特徴を有する動物の開発をもたらす。外来の遺伝物質、
DNA またはRNA は発現した場合に細胞内に欠損、または産生量が不十分であるタ
ンパク質を産生する機能遺伝子を、あるいは例えばウイルス感染した細胞または
癌細胞に細胞機能を干渉するアンチセンスDNA またはRNA 、あるいはリボザイム
を供給し、それにより病的状態に対する効果的治療法を供給する。
【0005】 細胞への遺伝子の供給は、一般に工学的に作られたウイルスが利用される。一
般にウイルスベクターは遺伝子供給には効果的であるが、例えばin vivo に供給
された場合に免疫反応を刺激するといった欠点を有している。従って、結果とし
て数多くの非ウイルス型核酸供給システムが開発され、また現在も開発されてい
る。即ち、例えば細胞への核酸供給の仲介には一般にカチオン性脂質が利用され
る。例えば、リポソームと医薬組成物、及びそれら成分の臨床状況への応用を含
む、脂質担体を利用する技術を記した米国特許第5,264,618 号を参照せよ。その
他の非ウイルス性遺伝子供給システムとしては、正に電荷した担体分子、例えば
ペプチド、例えばポリ−L−リジン、ポリヒスチジン、ポリアルギニン、又は合
成ポリマー、例えばポリエチルイミンやポリビニルピロリドンを含む。
【0006】 核酸は一般には巨大な多価アニオン性分子であり、従って荷電相互作用を通じ
カチオン性脂質及び他の正に荷電した担体と結合する。正に荷電した担体(また
はポリカチオン)は核酸と強い複合体を形成し、それにより核酸を凝縮し、核酸
分解酵素による分解から保護すると考えられている。更に、ポリカチオン担体は
、正の電荷を複合体に提供することで、負に荷電した細胞膜への結合を改善し、
及び/あるいは細胞質からDNA が転写されると思われる核への輸送を促進するこ
とで、トランスフェクションを仲介し得る。
【0007】 カチオン性脂質を介した供給に関し、カチオン性脂質は典型的には非カチオン
性脂質、通常中性脂質と混合され安定したリポソームが形成され、続いて該リポ
ソームは供給される核酸と混合される。リポソームは大きな単膜小胞(LUV )、
あるいは多層膜小胞(MLV )、または小さな単膜小胞(SUV )である。リポソー
ムはトランスフェクトされる標的細胞に最適な濃度及び比率で核酸と溶液中で混
合され、カチオン性脂質−核酸トランスフェクション複合体を形成する。脂質組
成を変えることでin vivo の特定組織中に選択的な核酸供給が可能になる。国際
特許出願WO96/40962及びWO/96/40963 号を参照せよ。
【0008】 ポリカチオン性核酸担体の幾つかについては、トランスフェクション効率はポ
リカチオン/核酸複合体の特性に大きく依存している。最適なトランスフェクシ
ョン効率を生む複合体の性質は、供給様式、例えばex vivo かin vivo 、に依存
している;in vivo 供給の場合、投与経路、例えば静脈、筋肉内、腹膜内、吸入
等;標的細胞等に依存する。従って、使用目的により好適な担体は異なる。ポリ
カチオン性担体の選択に加え、トランスフェクション効率は電荷や大きさと言っ
た複合体の特定の物理学的特性にも依存するだろう。これらの特性は複合体の調
製方法に大きく依存している。従って、特にヒトの治療目的に関しては、高度に
制御可能な様式にて核酸/ポリカチオン担体複合体を形成せしめる方法を得るこ
とが望まれる。更に、高い再現性を持ち、スケール変更可能な複合体調製工程を
得ることが望まれる。
【0009】 本発明はこれら及び関連する利点を提供する。 関連文献 陽イオン脂質担体はプラスミドDNA (Felgner ら、(1987)「Proc.Natl.Acad.S
ci.(USA)」 84:7413-7416); mRNA(Malone ら、(1989)「Proc.Natl.Acad.Sci.(US
A)」86:6077-6081);及び精製転写因子(Debsら、(1990)「J.Biol.Chem.」265:10
189-10192)を機能形態での細胞内供給を仲介することが示されている。DNA に関
する担体としての脂質利用を報告している文献には以下が含まれる:Zhu ら、(1
993)「Science 」261:209-211; Vigneron ら、(1996)「Proc.Natl.Acad.Sci,USA
」93:9682-9686;Hoflandら、(1996)「Proc.Natl.Acad.Sci.USA」93:7305-7309;
Alton ら、(1993)「Nat.Genet.」5:135-142; von der Leyenら、(1995)「Proc.N
atl.Acad.Sci.(USA)」92:1139-1141; マウスの肺へ噴霧遺伝子供給用担体として
の脂質を応用を報告しているStribling ら、(1992)「Proc.Natl.Acad.Sci(USA)
」89:11277-11281も参照せよ。遺伝子治療に於けるリポソームのレビューについ
ては、Lasic とTempleton,(1996)「Adv.Drug Deliv. Rev.」20;221-266. を参照
せよ。
【0010】 カチオン性脂質介在遺伝子供給に果たすヘルパー脂質の役割については、Feln
ger ら、(1994 )「H.Biol.Chem.」269(4);2550-2561(DOPE を用いた改良型トラ
ンスフェクションを記述している);及びHui ら、(1996 )「Biophys, J. 」71
:590-599に記述されている。In vivo に於けるリポソームに及ぼすコレステロー
ルの影響はSempleら(1996 )「Biochem.」35(8);2521-2525 に記述されている。
【0011】 DNA 供給へのカチオン性ペプチド及びタンパク質の利用は、Emi ら、(1997)「
Biochme Biophys Res.Comm. 」231(2);421-424(ポリアルギニン);Fritz ら、
(1996) 「Hum.Gene.Ther.」7(12):13951494( ヒストンHI及びSV40大T 抗原核局
在シグナル);Gao とHuang(1996) 「Biochemistry」35(3)1027-1036(ポリ−L
−リジン、プロタミン);LegendreとSzoka(1993) 「Proc.Natl.Acad.Sci USA」
90(3);893-897(グラミシジンS);及びNiidome ら、(1997)「J. Biol.Chem. 」
272(24)]15307-15312 (陽イオンα螺旋オリゴペプチド)に報告されている。別
のトランスフェクション促進作用物質はIbanezら、(1996)「Biochem Cell Biol
」(スペルミジン);Budkerら、(1997)「Biotechniques 」23(1):139 (ヒスト
ンHI及び両親媒性ポリアミン);及びBarthel ら、(1993)「DNA Cell Biol.」12
(6):553-560(リポスペルミン)に記載されている。
【0012】 界面活性剤存在下にまず脂質ミセルを形成しカチオン性脂質/核酸トランスフ
ェクション複合体を調製する方法はWO96/37194号に報告されている。ポリエチレ
ングリコール−リン脂質共役体及びポリアミンはHongら、(1997)400(2):233-23
7 に報告されている。 発明の要約 本発明はポリヌクレオチドトランスフェクション複合体を調製する方法、溶液
中にポリヌクレオチドを含むフィード流と、溶液中にポリカチオン性担体を含む
第2フィード流を提供し、混合液を静力学的ミキサーを通し流すことで上記2つ
のフィード流を混合することを含む方法を提供する。好ましくは、2つのフィー
ド流は合流点にて収束し、合流点より最小距離離れて位置する静力学的ミキサー
内を流れ、それによりポリヌクレオチドトランスフェクション複合体が生成する
【0013】 (発明の詳細な説明) 核酸:ポリカチオン性担体トランスフェクション複合体の物理的性質は、それ
らを調製する方法に大きく依存している。典型的には、トランスフェクション複
合体はある液体を別の液体、即ち核酸をポリカチオンに、あるいはポリカチオン
を核酸に、絶えず攪拌しながら加え調製する。In vivo での利用に関しては、複
合体形成工程に於いて巨大凝集体あるいは沈殿の形成を防止することが望ましい
【0014】 ここに記すポリヌクレオチドトランスフェクション複合体調製方法は、従来認
識されていない複数の観察に基づいている。例えば、トランスフェクション複合
体の性質が核酸とポリカチオン溶液の濃度に依存していること、及び核酸:ポリ
カチオン比が中性電荷に近づくほど複合体はより大きくなることである。また、
複合体形成の動力学は極めて速い。こうして形成された複合体は出発成分と相互
作用する。即ち、溶液中に複合体が存在することにより、出発成分間の相互作用
の性質が変化する。液体を混合している間は複合体濃度が増加するために、複合
体形成工程を通し複合体による干渉が顕著に増加する。実際、各出発成分(核酸
またはポリカチオン)を新たに加えると、複合体/出発成分の状態は異なってく
る。
【0015】 従って、本発明の方法は拡散及びポリカチオン性担体分子を最小容量に反応し
、複合体を形成せしめることができる。こうして形成された複合体は迅速に取り
出され、それにより複合体と複合体形成の工程とが干渉することを最小限に留め
ている。工程は、混合容積内で核酸およびポリカチオンの濃度を調節しながら、
両成分の適切な混合を保証する。
【0016】 実施態様の1つでは、低容積2フィード流工程は、最小容積の2フィード流(
核酸及びポリカチオン)衝突部、および相互作用部分より複合流が出る出口を含
む。本工程は高度に制御可能、再現可能であり、又容易に増減が可能である。 好適実施態様では、混合液が静力学的ミキサーを通過することで、核酸及びポ
リカチオン担体分子は完全に混合される。静力学的ミキサーは、核酸の剪断を最
小にしながら実質的に完全な混合が可能であることから有益である。さらに、静
力学的ミキサーは持続的な流れを可能にし、容易に増減が可能であることから、
大規模なスケールで核酸トランスフェクション複合体を経済的に調製することが
できる。
【0017】 本明細書の目的に於いては、「静力学的ミキサー」という語は、2種類または
それ以上の液体に十分な接触時間を提供し、これら液体の本質的に完全な混合を
可能にするいずれかのフロースルー型装置を意味する。典型的には、静力学的ミ
キサーは溶液を逆向き回転流の中に接触せしめ、これらを乱流または層流の中に
混合する内部螺旋構造を含む。この様なミキサーは、例えば米国特許第3,286,92
2 号に記述されている。
【0018】 本書に於ける「トランスフェクション」とは、外来の核酸分子をin vivo ある
いはin vitroの何れかに於いて細胞内に供給する方法にあって、該方法により細
胞が核酸を取り込み、細胞内に於いて機能的であるものを意味する。外来性核酸
を取り込む細胞は「宿主細胞」、「標的細胞」または「トランスフェクト細胞」
と呼ばれる。核酸が意図した如く機能できる時、核酸は宿主細胞内で機能的であ
る。通常外来性核酸は、所望の遺伝子をコードするDNA と、DNA が転写及び翻訳
されたなら、それにより宿主細胞にそこにコードされたペプチドまたはタンパク
質を宿主細胞が生産させ、目的の機能を現す適当な制御要素より成る発現カセッ
トを含む。DNA はトランスフェクト細胞に於いて欠損しているか、あるいは量的
に不十分又は活性が弱い形で産生しているか、又は分泌しているタンパク質にあ
って、トランスフェクト細胞以外の細胞では有効であるタンパク質をコードして
いる。供給される外来性核酸の別の例には、例えばアンチセンスオリゴヌクレオ
チド、mRNA、リボザイム、又はアンチセンスRNA又はDNA/RNAキメ
ラをコードするRNAを含む。所望の核酸は発現した時に内因性遺伝子の発現を
活性化する細胞因子をコードするDNA も含む。
【0019】 「トランスフェクション効率」とは、細胞集団中のトランスフェクトされた細
胞の相対数、及び/またはトランスフェクト細胞で得られた発現レベルを示す。
プロモーター、エンハンサー等の適当な制御要素を利用することで、宿主細胞内
の遺伝子発現のレベルを変調することは当業者に公知である。特定の目的に必要
な、又は望まれるトランスフェクション効率は目的、例えば治療対象の病気、及
びトランフェクトされた細胞内の遺伝子発現のレベルに依存する。
【0020】 「ポリカチオン」とは、核酸と結合した時にイオン相互作用により核酸と相互
作用する複数の正の電荷を有する分子成分を意味している。「ポリカチオン性担
体」とは、ポリヌクレオチドと結合した時、真核生物細胞をトランスフェクトす
るのに好適な複合体を形成するポリカチオンを意味する。例えば、カチオン性脂
質は細胞への核酸供給に関する効果的なポリカチオン性担体である事が示されて
いる。典型的には、カチオン性脂質担体はカチオン性脂質と非カチオン性脂質(
通常は中性脂質)成分を共に有するリポソームの形状をなしている。即ち、「脂
質担体」または「カチオン性脂質担体」とは、細胞への作用物質供給を目的とし
た、1以上のカチオン性脂質、及び任意に1以上の非カチオン性脂質を含む脂質
組成物である。脂質担体は例えばリポソーム、ミセル、交互配置二重膜等を含む
物理形状の何れかである。
【0021】 「カチオン性脂質」という用語は、生理学的pHに於いて正に荷電した脂質を
包含することを意図しており、またより具体的には例えば4級アンモニウム塩成
分を含む構成的に正に荷電している脂質である。遺伝子供給に使用されるカチオ
ン性脂質は、典型的には親水性の極性先端部と親油性の脂肪族鎖より構成される
。同様にカチオン性の極性先端基を有するコレステロール誘導体も有用である。
Farhood ら、(1992)「Biochim.Biophys.Acta」1111:239-246;Vigneron ら、(199
6 )「Proc.Natl.Acad.Sci.(USA )」93:9682-9686。
【0022】 脂質担体は通常カチオン性脂質と中性脂質を、通常約等モル含んでいる。中性
脂質はリポソーム中の安定した脂質二重層の維持に役立ち、またトランスフェク
ション効率に大きく影響する。リポソームは単一の脂質二重層(単層)又は1よ
り多い二重層(多層)を有している。リポソームは一般にその大きさにより分類
され、直径が約50ないし80nmは「小」と呼ばれ、約80ないし1000nm以上は「大」
と呼ばれる。即ち、リポソームは通常大単層小胞(LUV )、多層小胞(MLV )あ
るいは小単層小胞(SUV )と呼ばれる。カチオン性リポソームの製造方法は当業
者公知である。「Liposome Technology 」(CFC Press, NY 1984); 「Liposomes
By Ortro」(Marcel Schher, 1987);「Methods Biochem Anal. 」33:337462 (19
88)を参照せよ。
【0023】 所望のカチオン性脂質には、例えばイミダゾリニウム誘導体(WO95/14380号)
、グアニンジン誘導体(WO95/14381号)、ホスファチジルコリン誘導体(WO95/3
5301号)及びピペラジン誘導体(WO95/14651号)が含まれる。本発明に利用でき
るカチオン性脂質の例には、DOTIM (BODAI とも呼ぶ)(Solodin ら、(1995)「
Biochem 」34:13537-13544)、DDAB(Roseら、(1991 )「BioTechniques 」10(4
):520-525 )、DOTMA (米国特許第5,550,289 号)、DOTAP (EiblとWooley(197
9)「Biophys.Chem. 」10:261-271)、DMRIE (Felgner ら、(1994 )「J.Biol.C
hem.」269(4):2550-2561)、EDMPC (Avanti Polar Lipids 社,Alabaster, Alab
ama より市販されている)、DCChol(Gau 及びHuang(1991) 「Biochem,Biophys.
Res.Comm. 」179:280-285 )、DOGS(Behrら、(1989 )「Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA」86:692-6986 )、MBOP(MeBOP とも呼ばれる)WO95/74651号及びWO97/00241
号に記述されているものが含まれる。特に好適なものは、気道上皮細胞への供給
にはEDMPC であり、各種臓器、特に肺の血管肺非細胞への噴霧供給としてはDOTI
M 、DOTAP またはMBOPである。さらに、1種類以上のカチオン性脂質種を有する
カチオン性脂質担体は、本発明の方法による複合体産生に利用できる。
【0024】 トランスフェクション複合体に利用される中性脂質は既知であり、例えばジオ
レオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)、Hui ら、(1996 )「Biophy
s.J.」(71)590-599 、コレステロール、Liu ら、(1997 )「Nat.Biotech.」(15)
:167-173;およびジラウロイルホスファチジルエタノールアミン(DLPE)(同時
出願中の特許出願番号08/832,749)を含む。一般にカチオン性脂質及び非カチオ
ン性脂質はほぼ等モル量で使用される。
【0025】 さらにポリカチオン性担体には、天然および合成の、正に荷電したペプチドと
タンパク質、及びポリアミン、炭水化物または合成ポリカチオン性ポリマーが含
まれる。例としては、ポリリジン、ポリアルギニン、プロタミン、ポリブレン、
ヒストン、カチオン性デンドリマー、及びウイルスペプチドに基づく、細胞結合
性、エンドゾーマル放出あるいは核局在機能等を有する合成ポリペプチドを含む
。特定の応用に関し、ポリカチオン性担体はカチオン性脂質及びペプチド成分を
含むことができる。WO96/22765号を参照せよ。
【0026】 核酸は、例えば直線状、環状またはスーパーコイル状の;単鎖、二重鎖、三重
鎖あるいは四重鎖、さらに安定化を目的として天然に生起する窒素含有塩基とリ
ン酸エステル結合、及び非天然型塩基および結合を有するものを含むあらゆる物
理形状を取ることができる。好ましくは、スーパーコイル状のプラスミドDNA の
形状である。プラスミドDNA は組み込むDNA 配列に関し大きさの制限がなく、細
菌細胞から増殖、精製することで大量に製造することができることから、DNA ト
ランスフェクションに適宜利用される。
【0027】 「トランスフェクション複合体」または「ポリヌクレオチドトランスフェクシ
ョン複合体」とは、真核細胞をトランスフェクトするために利用する、いずれか
の物理形状のポリカチオン性担体と核酸の組合せを意味する。トランスフェクシ
ョン複合体には例えばレセプターリガンドまたは抗体断片の様な標的分子、ある
いはその他のアクセサリー分子の様な追加成分を含むことができる。例えば、細
胞核へのポリヌクレオチドの輸送を促進するために核局在ペプチドを含めること
ができる。Kalderonら、(1984 )「Cell」39;499-509 ;Cgelsky ら、(1989)「
Mol.Cell.Biol.」9:2487-2492; Dignwall 及びLaskey(1991)「Trends Biochem.S
ci. 」16:478-481参照。インターナリゼーション後のエンドゾームからのトラン
スフェクション複合体の放出を促進するために、トランスフェクション複合体に
タンパク質またはペプチドを含めることができる。Rja-Walia ら、(1995 )「Hu
m.Gene Therap.」2:521-530;Bai ら、(1993 )「J.Virol.」67:5198-5205。さら
に細胞核への輸送なしに細胞質内での遺伝子発現を促すために、転写及び/また
は翻訳に関与する酵素を含ませることもできる。Gao 及びHuang(1993) 「Nucl A
cids Res. 」21:2867-2872。
【0028】 In vivo に於いて所望する標的細胞へ複合体を狙い供給するために、トランス
フェクション複合体に標的成分を含ませ、調製することもできる。即ち、適当な
レセプターを発現している細胞への供給を目的としてレセプターリガンドを、ま
たは特異的細胞表面分子を発現している細胞にトランスフェクション複合体を狙
いを付けさせるための抗体断片を含ませることは当業者公知であるWO96/37194号
;Ferkolら、(1993)「J.Clin.Invest.」92:2394-2400を参照。
【0029】 ポリカチオン性担体及びポリヌクレオチド分子は混合され、ポリヌクレオチド
トランスフェクション複合体を生ずる。混合条件に加え、これら複合体の物理構
造はポリカチオン性担体と核酸成分、それらの比率、各濃度、緩衝液のイオン強
度等にも依存する。ポリカチオン性担体は水性溶液中で核酸と混合され、その濃
度と比はトランスフェクトされる標的細胞に合わせて最適化される。
【0030】 カチオン性脂質/ポリヌクレオチド複合体を調製する場合、典型的にはカチオ
ン性脂質はリポソームの形状をとる。脂質混合体は典型的にはクロロフォルム中
で調製され、乾燥、例えば5%デキストロース水溶液または生理的緩衝液中で再水
和されリポソームを形成する。低イオン強度溶液が好ましい。リポソームはIUV
、MLV あるいはSUV であろう。通常再水和により形成されたリポソームはMLV が
主体であり、SUV はMLV を超音波処理するか、または孔径が50ないし600nm の範
囲の膜を押し出し通過させ、その大きさを小さくして形成される。最も好ましく
は、リポソームは例えば400nm 、200nm および50nmといった具合に孔径が小さく
なる、一連の膜を押し出し通過させる。
【0031】 核酸は通常、追加イオンが複合体形成工程に干渉することを防止するために、
低イオン強度に調製されたプラスミドDNA であろう。低イオン強度液とは、電気
伝導率がおよそ35mS、好ましくは約10mS、最も好ましくは約1mS より小さい液体
を意味する。望ましくは、DNA 液は塩を含まない。好ましくはDNA は5%のデキス
トロールの5mM Tris-HCl(pH8.0)溶液中に存在する。
【0032】 核酸およびポリカチオン性担体液は所望濃度に別々に調製され、2つのフィー
ド流で供給される。図1に例示される実施態様の一つでは、2つのフィード流10
、20はT連結部30で衝突する。該T連結部30内で2つの液の混合により形成され
た複合体は、相互作用部位から出る。 チューブのサイズおよび流速は、T連結部で適当な混合が提供されるように選
ぶ。乱流はレイノルズ数、Reを用いて次式より計算し、決定される。
【0033】 Re=Dvρ/μ (式中Dはチューブの直径(cm )を、vは流速(cm/ 秒)、ρは液体の密度(g/
ml)をμは液体の粘度(センチポイズ)を現す)。層流から乱流への転移条件は
2,100<Re<3,000にある。Bird、Stewart およびLightfoot 、「Transport Phenom
ena 」(John Wiley & Sons, Inc,1960),p.108 。
【0034】 選択されたパラメータは乱流条件下の混合に提供される。即ち、加えられたフ
ィード流は乱流条件下に供給され、又は層流条件下に供給され、液流の衝突より
乱流混合が提供される。実施態様の幾つかでは、流量は入力流内に層流を供給す
るが、T連結部では乱流条件になる様に選択される。一般に、チューブサイズ及
び核酸ならびにポリカチオン性担体液の流入量は、流出速度が少なくとも7.5cm/
秒、通常は少なくとも約10cm/ 秒、およびしばしば少なくとも約20cm/ 秒になる
様に選択される。レイノルズ値として表わした場合、流出液のReは少なくとも18
0 であることが好ましく、通常は少なくとも約250 であり、しばしば約500 以上
である。液体が乱流条件下に提供される場合、核酸液のRe値は、核酸が剪断力に
より分解する点を条件とする。少なくとも約7100までのRe値は核酸の分解を起こ
さない。
【0035】 当業者は、ポリカチオン性担体液の流量またはレイノルズ値が核酸液のそれら
と同一である必要がないことを認識するだろう。本発明での利用に好適な流量の
例は以下の実施例4に提供されている。以下に掲げるパラメータより、層流範囲
内にあるRe、Re=1870 、及び衝突流より生まれる乱流混合を得る。チューブ直径
および速度は約70ml/ 分の流量に相当する。 D=1/32インチ=0.079cm v=235.77cm/ 秒 ρ≡1.00g/cc μ≡1.00センチポイズ 生成物液流40は、より大きな管直径の帰結として層流を発生する様に計画され
ている。上記実施例では、3/32インチ=0.238cmのチューブ直径より層流条件が生
まれる。層流は流内での混合及び形成されたポリカチオン/核酸複合体間の相互
作用を減じる。チューブの長さが排出パイプの長さに等しいLeを越えると、生成
物流は安定して完全な層流となり、混合による乱流の影響は排除される。Perry
及びGreen 、「Perry's Chemical Engineering Handbook 」第6版(McGraw-Hill
Inc., NY 1984),pp.5-34 参照。Re、D、およびLe間の管径は以下の等式にて表
される: Le=0.035D Re 上記実施例に於いて、生成液流チューブ40の長さは25.4cmであり、これはLeに
求められる長さ約10.4cmより長い。層流が発生した後、生成物は収集される。こ
れにより、生成物が形成された直後の生成物間の相互作用は最小限度となる。
【0036】 上記実施例に於いて、フィード流はポリヌクレオチド及びポリカチオンが完全
に混合する限り、T連結部以外の何れの場所で供給されても良い。例えば、フィ
ード流はY連結部に、または連結された円柱に提供されてもよく、あるいは静力
学的ミキサー内に供給されても良い。さらに、例えば最終の複合体が3以上の成
分を含む場合には、必要に応じて2種類より多いフィード流が提供されても良い
【0037】 上記の如く、静力学的ミキサーは複合体調製にも利用できる。この様な実施態
様では、静力学的ミキサーは核酸液及びポリカチオン担体液の合流部分より最小
距離下流に接続される。適当な混合は大きな粒子(>1(m)の形成を防止する上で
重要であり、混合容器の容積を大きくした場合の限定要因となる。静力学的ミキ
サーを使用すると、剪断応力を小さくし、その結果強力な混合条件時に見られる
核酸の分解を低下させながら、核酸とポリカチオン性担体成分を十分混合するこ
とが可能になる。静力学的ミキサーは、例えば容積が1リットルを越える様な大
きな用量を混合する場合に特に好ましい。
【0038】 混合の強さは、ミキサーを通過する液量及び使用するミキサーの種類、ミキサ
ーの直径、ミキサー内の要素の数を変えるこで調節される。層流型静力学的ミキ
サーが好ましい。例えば、本発明のトランスフェクション複合体の調製ではKeni
cs送流静力学的ミキサー〔長さ約17.8cm(7インチ)、21要素、外直径約0.635
cm(0.250インチ)、内直径約0.475 cm(0.187 インチ)、316Lステンレス鋼〕は
、2つのフィード流が衝突する連結部の下流に接続される。ポリヌクレオチド液
を含むフィード流#1、及びポリカチオン性担体液、又は分散液を含むフィード流
#2は、約50ないし250ml/分の流量に相当する約5.18〜23.47cm/秒(0.17〜0.77フ
ィート/ 秒)の典型的な直線速度で連結部内を流れ、そして約100 ないし180ml/
分が好ましい。静力学的ミキサーは少なくとも21要素を含んでおり、36エレメン
トまで増加できるだろう。
【0039】 合流した液流はすぐに静力学的ミキサーに流れ込み、2つの液流の混合及びト
ランスフェクション複合体の形成を促進する。得られたポリヌクレオチドトラン
スフェクション複合体を含む混合液は静力学的ミキサー出口流より集められる。
あるいは、乱流型静力学的ミキサーが利用できる(例えば21要素を持つKornax静
力学的ミキサー、長さ約12.7cm(5インチ)、外直径約0.64cm(1/4 インチ)、
内直径約0.493 cm(0.194 インチ)、316Lステンレス鋼)。しかし、乱流型静力
学的ミキサーを使用する場合、核酸が剪断されることを防ぐために直線速度は大
きく減少させなければならない。別の静力学的ミキサーは、長さ約 15.24〜26.6
7 cm(6〜10.5インチ)、外直径約 0.478〜0.635 cm(0.188〜0.25インチ)、内
直径約 0.335〜0.493 cm(0.132〜0.194 インチ) 、24ないし36要素の範囲のStat
ornix (Conprotec 、 Inc.,Salem,NH )より得ることができるだろう。こきに記
述された分析方法を利用することで、全直線速度範囲を通じ核酸の完全性をモニ
ターし、適格処理量および適格合格品を得る条件を決定することができる。
【0040】 図7には、静力学的ミキサーを使い核酸及びポリカチオンの完全な混合を提供
する例示的システムが示されている。 タンク1はポリカチオン性担体液又は分散液を含み、タンク2は核酸液を含む
。ポンプは始動すると、液はライン及びT連結部の両方に同時に流れる。こうし
て生じた2つの液流は静力学的ミキサーの螺旋要素により容易に混合し、ポリヌ
クレオチド複合体が形成され無菌容器内に採取される。タンク1及びタンク2の
初期濃度と流量を調製することで、得られるトランスフェクション複合体に於け
る核酸に対するポリカチオン性担体の割合を所望の比率にすることができる。
【0041】 本発明の方法により調製された複合体を調べるための各種方法が知られている
。目視検査により、複合体の凝集に関する最初の情報が得られるだろう。分光光
度分析を利用して光学密度を測定すれば複合体の凝集状態に関する情報が得られ
るだろう;表面電荷はゼータ電位を測定して決定できるだろう;アガロースゲル
電気泳動を利用すれば複合体内のポリヌクレオチド分子の量と物理状態を検証で
きるだろう;粒度計測は市販装置を使い行えるだろう;HPLC分析からは得られた
成分比率に関し追加の情報が得られるだろう;そしてデキストロース又はショ糖
密度を利用すれば形成された複合体の成分と不均一性を分析できるだろう。
【0042】 ここに記述した複合体調製方法を使えば、所望する応用に応じた各種処方でポ
リヌクレオチドトランスフェクション複合体が調製できることを認識できるだろ
う。本発明の複合体に期待される応用としては、カチオン性脂質、及びリポフェ
クチン(Lipofectin)の様な市販のカチオン性脂質調製品を含むその他のカチオ
ン性担体を利用する既知のin vivo 及びin vitroでのトランスフェクション法、
及び市販カチオン性脂質技術と方法を用いた公開技術が含まれる。一般には、La
sic 及びTempleton(1996) 「Adv.Drug Deliv.Rev. 」20:221-226及び本書引用の
参考資料を参照。即ち、複合体内の各成分の割合、最終濃度、緩衝液等は、出発
成分を調製することで容易に調節される。この方法により、高度に調節された様
式にてトランスフェクション複合体を生じせしめ、出発材料を効果的に利用し、
且つ活性型トランスフェクション複合体を得ることができる。
【0043】 カチオン性脂質核酸トランスフェクション複合体は、トランスフェクトする標
的細胞に合わせ各種処方にて調製できる。例えばWO96/40962号及びWO96/40963号
を参照。ある範囲内の脂質核酸複合体処方は細胞トランスフェクションに効果的
であるが、最適条件は所望する実験系にて経験的に決定される。脂質担体組成は
、例えばマウスの様な動物の特定組織へin vitroまたはin vivo でのレポーター
遺伝子供給能力より評価することができる(例えばクロラムフェニコールアセチ
ルトランスフェラーゼルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ又はβ−ガラク
トシダーゼをコードするCAT )。
【0044】 In vitroトランスフェクションに関しては、サザンブロット分析、ノーザンブ
ロット分析、ウエスタンブロット分析、PCR 、RT-PCR、ELISA 及びレポーター遺
伝子活性アッセイを含む、DNA 取り込み、及び転写並びに/またはタンパク質産
生を決定する標準的分子生物学技術を利用し、標的細胞をトランスフェクトする
能力について様々な組合せが試験されている。定型的には、in vitroでの細胞ト
ランスフェクションは細胞培養培地中に核酸と脂質を混合し、約10ないし15分間
、室温で脂質−核酸トランスフェクション複合体を形成させることを含む。トラ
ンスフェクション複合体を細胞に加え、37℃で約4時間反応させる。複合体含有
培地を取り除き、新しい培地に入れ換えてから細胞を更に24ないし48時間培養す
る。
【0045】 In vivo に於いては、例えば気道上皮細胞トランスフェクトへのEDMPC の利用
(WO96/40963号)の様に、脂質担体調製に特定のカチオン性脂質を利用すること
で特定の細胞を選択的にトランスフェクトし、又はカチオン性脂質−核酸処方を
変更することで所望の細胞型を選択的にトランスフェクトする(WO96/40962号)
。即ち、例えば負に荷電した複合体が望まれる場合、相対的に少量のカチオン性
脂質を核酸と複合させ、カチオン性脂質に対する核酸の割合を高くする。逆に、
正に荷電した複合体が望まれる場合には、より多くのカチオン性脂質を核酸と複
合し、カチオン性脂質に対する核酸の割合を低くする。
【0046】 脂質混合体は、標的細胞のタイプに合わせて様々な比率でDNA と複合化するが
、一般には約6:1 ないし1:20(gDNA:モルカチオン性脂質)である。例えば噴霧
による気管内、あるいは鼻内投与により気道上皮細胞のトランスフェクトする場
合には、正味の負に荷電した複合体が好ましい。即ち、好適なDNA :カチオン性
脂質比は約10:1ないし約1:20であり、好ましくは3;1 である。静脈投与の場合、
好適なDNA :カチオン性脂質比は約1:3.5 ないし約1:20(gDNA:モルカチオン性
脂質)であり、最も好ましくは約1:6 ないし約1:15(gDNA:モルカチオン性脂質
)である。核酸濃度、緩衝液のタイプや濃度といったその他のパラメータもトラ
ンスフェクション効率に影響し、又当業者による通常の実験にて最適化すること
ができる。
【0047】 供給は当業者公知の方法、例えば静脈、腹膜内、気管内、筋肉内、皮内等いず
れの方法でも投与できる。PCT 特許出願WO96/40962号は、in vivo でのDNA 供給
に関するカチオン性脂質担体の調製及び応用について記している。鼻内または口
腔内供給を介した噴霧投与の場合、カチオン性脂質−核酸トランスフェクション
複合体は噴霧化の応力と肺気道内の環境の両方に耐性であり、肺細胞をトランス
フェクトすることができる。カチオン性脂質−DNA トランスフェクション複合体
の噴霧投与を介した遺伝子供給技術は、米国特許第5,641,662 号に記述されてい
る。
【0048】 以下例示により実施例を提供するが、もとよりこれに限定されるものではない
。 実施例 実施例1:DNA 及びリポソームの調製 ECMVプロモーター制御下にあるCAT レポーター遺伝子を含むプラスミドp4119
を5mg/ml濃度に10mMTris-HCl中に調製した。コレステロール(Sigma 、St.Louis
,MO )及びDOTIM (Sigma )をクロロフォルム(EMS Sciences, Gibbstown, NJ
)に1:1 モル比に溶解し、ローターリーエバポレーターで脂質フィルムを作製し
た。このフィルムを5%(w/v )デキストロース水溶液(D5W )を用い室温にて水
和し、孔径400nm 、200nm 及び50nmを有する一連の膜に押し通した。リポソーム
はD5W 中に40mM濃度に調製した。リポソーム分散液中のDOTIM 及びコレステロー
ルの最終濃度はHPLCによりDOTIM16.4mM 、コレステロール16.9mMと決定された。
【0049】 約25mgのDNA を一晩2Lの2.5mM ヒスチジン(Sigma )D5W 液(pH6.0 )に透析
した。DNA 濃度は237nm の吸光度より決定し、0.625mg/mlに調製した。 実施例2:DNA およびリポソームの沈殿点滴定 リポソーム液1ml (3.75mM DOTIM)を4ml バイアルにはかり取り、ゆっくりと
攪拌した。DNA 液50μl を加え、約5分間攪拌した。粒度情報用に10μl のサン
プルを取り出し、30X にD5W で希釈した。肉眼で凝集体が確認できるまでDNA の
添加とサンプリングを繰り返した。NiComp370 サブミクロン粒度測定装置(Part
icle Sizing Systems Inc, Santa Barbara, CA)を使い粒度データを得た。初期
濃度1.875mM および7.5mM のDOTIM を用いて、滴定作業を繰り返した。DNA 濃度
を変更し、DNA :脂質比を一定に保った。DNA に対するリポソームの滴定も同様
にして行った。
【0050】 図2には出発成分の滴定により得た平均粒度が示してある。我々は沈殿発生が
粒径約240nm で始まることを観察した。DNA/リポソーム比が1:3mgDNA:μmol 陽
イオン脂質(理論電荷は中性)に達したとき、複合体は沈殿を開始する。我々は
、イオン相互作用を低下させることでより短い範囲のファンデルワールス力を優
勢にでき、複合体粒子が凝集すると仮説を立てた。大きな凝集体および自然沈殿
の形成を阻止するためには、DNA/リポソーム複合体に互いに反発しあう正味のイ
オン電荷、あるいはファンデルワールス力がもはや有効でなくなる立体的束縛を
付与しなければならない(例えばステアルスリポソーム、Lasic,1997)。
【0051】 滴定実験より、DNA/リポソーム複合体が理論値である1:3 よりかなり早期に沈
殿を開始することが判明した。沈殿を防ぐために正味の正電荷を持つように計画
された処方でさえ、電荷を中和しようとする駆動力により局所環境に於いて中性
に近い複合体の形成を可能にした。DNA の複合体に対する親和性と、遊離状態に
あるリポソームに対する親和性とは競合した。この最終産物による干渉は、最終
産物の形成に伴い顕著に増加した。この方法で形成された複合体はリポソームの
利用を非効率にし、凝集し易い複合体を生じた。より均一な複合体形成が促進さ
れる条件は、産物の出発成分間の相互作用に及ぼす干渉を低減した。
【0052】 実施例3:各種DNA/リポソーム複合体形成方法の比較 方法1.0.625mg/ml濃度のDNA をDOTIM/コレステロールリポソーム(DOTIM 濃
度3.75mM)の混合液に加え、ガラス製バイアル中、500rpmで攪拌した。等量のDN
A を37.5ml/ 分の速度で分散させ、20秒間混合した。最終DNA 濃度及びDOTIM 濃
度はそれぞれ0.3125mg/ml 及び1.875mM であった。最終DNA:カチオン性脂質比は
1:6 (μgDNA:nmole カチオン性脂質)であった。複合体は、同一方法により、
最終DNA :カチオン性脂質比1:12(μgDNA:nmole カチオン性脂質)についても
調製した。
【0053】 方法2.複合体を、DNA をリポソーム液に6ml/分の速度で加えた事以外は方法
1記載と同様に調製した。 方法3.DNA 液(0.625mg/ml)10mlを60mlのベクトンディッキンソン社製プラ
スチックシリンジに入れた。10mlのリポソーム液(DOTIM 濃度3.75mM)を調製し
、別のシリンジに入れた。2本のシリンジをPIFEチューブ(ID=1/32";OD=1/16"
)でPTFET字連結部の両端に接続した。T字出口には長さ25.4cmのPTFEチューブ
断片(ID=3/32";OD=5/32")が接続された。シリンジをプログラム可能なマルチ
シリンジポンプ(Cole Parmer Instrument Co., Vernon Hillls, IL)に搭載した
。シリンジ内容物を同時に70ml/ 分の速度でT字連結内に押し出し、出口チュー
ブを通して滅菌容器内に採取した。残存内容物を廃棄した。最終のDNA 及びDOTI
M 濃度はそれぞれ0.3125mg/ml 及び1.875mM であった(1:6 比(μgDNA;nmole
カチオン性脂質)。本法を用い、最終濃度0.3125mg/ml のDNA 及び3.75mMのDOTI
M (1:12比(μgDNA:nmole カチオン性脂質))のDNA/リポソーム複合体も調製
した。
【0054】 DNA/リポソーム複合体の特性付けの方法には、400nm での分光光度計測分析、
部ルックへ分ゼータプラス(Brookhaven Zetaplus)(Brookhaven Instruments, H
oltsville, New York)を利用したゼータ電位分析<NiComp370 を利用した粒度分
析、およびデキストロース密度遠心分離(下記)が含まれる。さらに、in vivo
に於ける複合体のトランスフェクション活性は、100 μl のIV尾静脈注射24時間
後のICR マウスの肺に於けるCAT 発現より決定された。CAT 発現はELISA アッセ
イにて決定し、総タンパク質量で正規化した(ngCAT/mg総タンパク質)。
【0055】 デキストロース勾配(5%w/v ないし20%w/v)はBioComp Gradient Master(BioC
omp Instruments, Inc., New Brunswick, Canada) を用いて調製した。室温にて
遠心管(12ml)の半量を5%デキストロースで満たし、続いて注意しながらシリン
ジとカニューレを使いチューブ底に20% デキストロース6ml を加える。チューブ
をGradient Master に入れ、直線勾配を作製する様プログラム(時間=2分25秒
、角度81.5°、設定速度=15)する。勾配を5℃、12時間平衡化する。約200ml
のサンプルを勾配頂部に乗せ、SW-41 ローター付きベックマン社製-70 超遠心分
離装置を用い40,000rpm 、1時間遠心、4℃にて遠心分離した。遠心された勾配
はチューブ穿孔装置(Brandell)内に乗せられ、チューブ底内に1ml/分の速度で
30%w/vデキストロースが押し込まれる。チューブ内容物は、オンラインUV/VIS分
光高度計(Rainin)に通され、237nm (DOTIM 吸光度)の吸光度が測定された。
【0056】 表1は、3種類の方法で調製された複合体の光学密度(OD400 )、粒子サイズ
、ゼータ電位を比較している。方法1及び3に比べ、方法2の複合体はより高い
OD400 値と、より大きな粒子サイズ、より低いゼータ電位を有している。このこ
とは、方法2を用いて作られた複合体はより凝集し、正味の正電荷がより低く、
中性に近い複合体が形成されることを示唆している。方法1及び3を用い調製さ
れた複合体の特性には大きな差は無かった。
【0057】
【表1】
【0058】 表1.特性:複合体の光学密度(OD400 )、粒子サイズ、及びゼータ電位。光学
密度は5%w/v デキストロースで1:20に希釈したサンプルの、波長400nm に於ける
吸光度として表している。粒子サイズは、5%w/v デキストロースで1:30に希釈さ
れた複合体液の平均直径で表されている。ゼータ電位は、複合体を精製水で1:10
に希釈し得た。
【0059】 図3は、3種類の方法で調製されたDNA/リポソーム複合体(1:6DNA/ 脂質比)
のプロフィールを示す。これらプロフィールは、DNA/リポソーム集団タイプ間に
有意な差を示している。遊離型リポソームは勾配頂部に沈降したが、一般にはそ
れより中に貫入することはなかった。データは、方法1及び2については勾配頂
部に遊離型リポソームの残査に伴う大きなピークがあるのに対し、方法3では遊
離型リポソームの生成がより少ないことを示している。方法3に於いて遊離型リ
ポソームの量が少ないことは、遊離型リポソーム及びDNA の相互作用が増し、推
定された1:6 比により近いことによると思われる。
【0060】 方法3の複合体のプロフィールからは更に、方法1及び2に比べ集団がより密
度の低集団が残存していることを示しており、方法3の複合体ではDNA/リポソー
ムの相互作用がより強いという考えを指示している。さらに、表1に示すように
、方法2の複合体が最も大きな平均直径を有しており、同時に高密度集団を有す
るプロフィールを示すと共に、明らかに多くの遊離型リポソームを産生した。こ
の方法は、DNA の添加を遅くすることで生成物(複合体)と出発材料(DNA 及び
リポソーム)間の相互作用を小さくするよう計画されたものである。この方法で
生成された複合体は1:3 の中性荷電比率に向かう傾向を示し、従って沈殿点によ
り近い。
【0061】 方法3により生成された複合体のプロフィールは又複数の異なるDNA/リポソー
ム複合体の集団を示した。この方法で複数の異なる集団が生成されたことは、カ
チオン性脂質と負に荷電したDNA の間の相互作用が比較的高い比率であることを
反映しているのだろう。この複合化の方法は生成物と出発材料間の相互作用を小
さくする様に計画されたものであるが、DNA 、リポソーム及び複合体間の引力の
率が十分に高いため、複数の異なる集団が生成されたと考えられる。
【0062】 図4は複合体の密度勾配プロフィールがDNA:カチオン性脂質比1:12で生成され
たことを示している。3種類の方法それぞれについて、1:6 の複合体と比べた場
合DNA 含有集団内に大きな差は認められなかった。しかし遊離型リポソーム量に
ついては、1:12の方が多かった。 別の実験において、DNA-脂質複合体を方法3により比率1:6 で調製した。得ら
れた複合体を5℃4日後にグルコース密度勾配遠心分離で分析した。得られたプ
ロフィールは図5に示した。これら複合体の密度勾配プロフィールは、方法1及
び2を用いて得たDNA-脂質複合体に比べ、より均一な集団であることを示してい
る。
【0063】 表1のデータは、1:6 及び1:12複合体間のOD400 、サイズ及びゼータ電位に若
干の変動があることをを示した。しかしこれら測定値は全集団の平均値に基づく
ものであることから、この差は単に過剰の遊離型リポソームの存在によるもので
あろう。遠心分離プロフィールは、追加の遊離型リポソームを除き類似の結果を
示した。DNA/リポソーム複合体を伴う集団は何れの処方でも同一と考えられた。
【0064】 In vivo 発現。図6は注射24時間後、ICR マウス(n=6 )の肺に検出されたCA
T の発現レベルを示す。各試験変数に於いてCAT 発現は高い変動性を示したが、
未処理DNA に比べ有意なCAT 発現レベルを観察した。何れの方法、DNA:カチオン
性脂質比でも、同様の発現レベルを得た。 実施例4;DNA/リポソーム複合体の調製に関するフィード流パラメータの比較 上記DNA/リポソーム複合体の調製に関するフィード流パラメータを決定するた
めに、以下の実験を行った。調製の成功は、NiComp370 サブミクロン粒度計(Pa
rticle Sizing System Inc, Santa Barbara, CA )を用いた分析、及び沈殿の目
視検査より決定した。表2のデータは、システムの内容および試験したパラメー
ターを示しており、表中Reは平滑なチューブ内の流れについて計算されたレイノ
ルズ数である。
【0065】
【表2】
【0066】 表2の結果は、出口Reと沈殿なしに複合体を形成する能力との間に相関性があ
ることを示している。これらのデータより我々は出口のレイノルズ数の下限値パ
ラメータが 180〜250 以下であると規定できた。計算されたレイノルズ数は平滑
チューブに関する値であることを特記する必要があるだろう。チューブ内面が「
粗面性」を増すように変わった場合には、より低いレイノルズ数(上記計算値よ
り)で十分な混合条件を得られる。
【0067】
【表3】
【0068】 流量上限値は、これら実験に使用されたシリンジポンプの限界から決定された
。出口チューブの大きさはI.D.0.3mm 及び入り口流量50ml/ 分より、出口流速23
58cm/ 秒が得られ、この速度は沈殿なしにDNA/リポソームを生成できた。計算さ
れたこのシステムの入り口レイノルズ数は7074であった。このシステムのDNA の
完全性は工程前後にスーパーコイル型及びオープンサークル型を定量して決定さ
れた。データより、これら工程中にDNA に大きな分解は起きないことが示された
。この時点で上限値は決定できなかったが、データより複合体がDNA 損傷なしに
高いレイノルズ数(少なくとも7100)で生成できることが示唆された。
【0069】 実施例5:静力学的ミキサーを用いたDNA 及びリポソームの調製 本研究では、小量の希釈液(10ml)と静力学的ミキサー(処理能力>7ml)を利
用し、DNA/リポソーム複合体を形成した。 プラスミドDNA は濃度およそ5mg/mlの10mMTris-HCl、pH8.0 液として供給した
。このDNA を5%w/v デキストロールを用いて0.5mg/mlの濃度に希釈した。リポソ
ームは20mMエチル- ジミリストイル- ホスファチジルコリン(EDMPC)/20mM ヂフ
ィタノイル- ホスファチジルエタノールアミン(DipPE )の濃度に調製された。
リポソームは4mM のEDMPC/4mM のDipPE の濃度まで希釈された。下記手順により
、希釈されたDNA 及びリポソーム液を等量混合し、DNA/カチオン性リポソーム複
合体を調製した。
【0070】 A.希釈液法 希釈液法によるDNA/リポソーム複合体の製造は、連続混合しているリポソーム
分散液に等量のDNA を加えて行う。添加速度、ミキサーのタイプ、混合速度を最
適化し、使用容器の特異寸法に合った所望粒子サイズを得る。この作業では、容
器寸法を変更する場合には、事前にパラメータを最適化しておかねばならない。
製造に於いて混合様式は重要であり、厳密に制御されなければならない。
【0071】 希釈したリポソーム分散液5ml を滅菌した24mlのガラス容器に加える。所望の
寸法の攪拌子を加え、およそ800rpmの速度で回転させる。等量のDNA (5ml )を
ハミルトン社製マイクロラブ希釈装置、モデル#500シリーズ(Reno、NV)を用い
て1.25ml/ 分の速度で加えた。 B.静力学的ミキサー法 0.5mg/mlのDNA と4mMEDMPC/4mMDipPE リポソームを等量、単一フィード流内に
合わせて、21要素のKenics静力学的ミキサーyes (Chemineer 、North Andover,
MA)に、入り口流量80ml/ 分、直線流量に換算して0.45フィート/ 秒で送り込ん
だ。最終複合体は50mlの滅菌遠心分離管に採取された。
【0072】 複合体調製後、幾つかの物理的、及び化学的パラメータを試験し、2つの方法
の違いについて分析した。試験項目は、粒子サイズ、濁度、ゼータ電位、pH及び
DNAと脂質完全性試験である(HPLC、薄層クロマトグラフィー、及びアガロー
スゲル電気泳動)。複合体の物理特性については有意な差は認められなかった。
化学組成及び分解について有意さは観察されなかった。表4に示す如く、静力学
的ミキサにより生成された複合体の粒子サイズ幅は、希釈液法により生成された
ものに比べ狭かった。3KOV-3腫瘍を持つBalb/Cヌードマウスに250 μl の複合体
を腹腔内注射して行ったin vivo 試験では、いずれの方法で生成された複合体も
トランスフェクション効率が同じであった点は重要である。注射24時間後に腫瘍
を取り出し、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT )レポー
タータンパク質の存在について調べた。
【0073】
【表4】
【0074】 実施例6 本実験は、濁度(400nm での光学密度)、複合体サイズ(nm )、カチオン性担
体の完全性及びDNA の完全性に及ぼす流量増加の影響を明らかにする。複合体は
上記成分及び静力学的ミキサー法を利用し、表5に示す流量にて調製された。こ
れらのデータより、静力学的ミキサを利用したポリヌクレオチドトランスフェク
ション複合体の生成が、出発材料の物理的、化学的特性への影響を最小にして広
範囲の流量で実施可能であることが示された。試験流量でのフィード流のレイノ
ルズ数より、多くの場合で流れが層流条件内にあることが示された(注、静力学
的ミキサでReが1000以上の場合は乱流と考えられる)。従って、実施例5記載の
二重フィード流法の結果に比べ、出発材料への損傷リスクは低い。データを表5
にまとめた。
【0075】
【表5】
【0076】 ここに引用された全ての出版物及び特許出願は、ここに完全に記述されたもの
と同様にしてここに参照され、取り込まれる。 ここに記述された本発明が、添付したクレームの精神と範囲より逸脱すること
なく、多くの変更と改良が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ポリヌクレオチドトランスフェクション複合体を調製するための、2重フィー
ド法を示す。
【図2】 DNA :カチオン性脂質比に対する粒子サイズのプロットである。沈殿点までDN
A およびリポソーム濃度を上げながら、両成分を加えた。各プロットについて、
目標とするDNA :カチオン性脂質比(1mg :6(モル) は一定に保った。この比に
関し、DNA の濃度は目的濃度として提供した。DNA へのリポソームの添加、及び
リポソームへのDNA の添加は中性電荷のそれぞれ左と右に示されている。
【図3】 DNA :カチオン性脂質複合体(比率1:6 )の密度勾配プロフィールを示してい
る。プロフィールはフローセルUV分光光度計により、237nm にて測定された。遠
心分離されたサンプル(およそ13ml)内容物は、1ml/分の速度でフローセル内を
通過させた。縦軸は遠心分離チューブ内でのおおよその位置を示す。
【図4】 DNA :カチオン性脂質複合体(比率1:12)の密度勾配プロフィールを示してい
る。プロフィールはフローセルUV分光光度計により、237nm にて測定された。遠
心分離されたサンプル(およそ13ml)内容物は、1ml/分の速度でフローセル内を
通過させた。縦軸は遠心分離チューブ内でのおおよその位置を示す。
【図5】 2フィード法で調製されたDNA :カチオン性脂質複合体の密度勾配プロフィー
ルを示している。プロフィールはフローセルUV分光光度計により237nm にて測定
された。遠心分離されたサンプル(およそ13ml)内容物は、1ml/分の速度でフロ
ーセル内を通過させた。縦軸は遠心分離チューブ内でのおおよその位置を示す。
【図6】 以下の実施例記載の方法で調製された複合体を用いたCAT レポータープラスミ
ドをトランスフェクションした時得られた、CAT 発現により測定された肺組織内
のトランスフェクションレベルを示す棒グラフである。
【図7】 静力学的ミキサーを用いた本発明の方法を示す略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 コー,ゲイリー アメリカ合衆国,カリフォルニア 94402, サン マテオ,ティコンデロガ ドライブ 2361 Fターム(参考) 4B024 AA20 CA01 CA04 HA11 HA19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程を含むポリヌクレオチドトランスフェクション複
    合体を調製する方法: ポリヌクレオチド溶液を含む第1フィード流、及びポリカチオン溶液を含む第
    2フィード流を供給し、 静力学的ミキサーを利用して第1フィード流及び第2フィード流を混合し、そ
    れによりポリヌクレオチドトランスフェクション複合体を溶液の形で形成せしめ
    、及び ポリヌクレオチドトランスフェクション複合体液を取り出す。
  2. 【請求項2】 ポリヌクレオチドがDNAである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ポリカチオンが、カチオン性脂質、ポリリジン、ポリアルギ
    ニン、ポリヒスチジンからなる群から選択される請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 ポリカチオンがカチオン性脂質を含む請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 ポリカチオンがさらに中性脂質を含む請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 以下を含むポリヌクレオチドトランスフェクション複合体を
    調製する方法; ポリヌクレオチド溶液を含む第1フィード流、及びカチオン性リポソーム液を
    含む第2フィード流を供給し、 静力学的ミキサーを利用し第1フィード流及び第2フィード流を混合し、それ
    によりポリヌクレオチドトランスフェクション複合体を溶液の形で形成せしめ、
    及び ポリヌクレオチドトランスフェクション複合体液を取り出す。
  7. 【請求項7】 第1フィード流及び第2フィード流の混合が静力学的ミキサ
    ー内で起こる請求項6の方法。
  8. 【請求項8】 ポリヌクレオチドがDNA である、請求項6記載の方法。
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