JP2001519795A - 既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長の変調方法 - Google Patents

既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長の変調方法

Info

Publication number
JP2001519795A
JP2001519795A JP54234998A JP54234998A JP2001519795A JP 2001519795 A JP2001519795 A JP 2001519795A JP 54234998 A JP54234998 A JP 54234998A JP 54234998 A JP54234998 A JP 54234998A JP 2001519795 A JP2001519795 A JP 2001519795A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mcp
arteries
collateral
growth
cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP54234998A
Other languages
English (en)
Inventor
ヴォルフガンク シャーペル
ヴルフ デー イトー
Original Assignee
マックス プランク ゲゼルシャフト ツール フェルデルング デル ヴィーセンシャフテン エーファウ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by マックス プランク ゲゼルシャフト ツール フェルデルング デル ヴィーセンシャフテン エーファウ filed Critical マックス プランク ゲゼルシャフト ツール フェルデルング デル ヴィーセンシャフテン エーファウ
Publication of JP2001519795A publication Critical patent/JP2001519795A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/177Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • A61K38/1793Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for cytokines; for lymphokines; for interferons
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/19Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • A61K38/195Chemokines, e.g. RANTES
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K48/00Medicinal preparations containing genetic material which is inserted into cells of the living body to treat genetic diseases; Gene therapy

Abstract

(57)【要約】 既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長の変調が記載される。組織または細胞を単球走化性タンパク質(MCP)または前記MCPをコードする核酸分子と接触させることを特徴とする既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長の増進方法が提供される。更に、既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長を増進するための医薬組成物の調製のためのMCPまたは前記MCPをコードする核酸分子の使用が記載される。また、組織または細胞を単球の吸引により既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長を抑制する薬剤と接触させることを特徴とする腫瘍の治療方法が提供される。また、腫瘍の治療用の医薬組成物の調製のための単球の吸引により既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長を抑制する薬剤の使用が記載される。

Description

【発明の詳細な説明】 既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長の変調方法 本発明は一般に既存の細動脈連結からの側副動脈またはその他の動脈の成長の 変調方法に関する。特に、本発明は組織または細胞を単球走化性タンパク質(MCP )または前記MCPをコードする核酸分子と接触させることを特徴とする既存の細動 脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長の増進方法を提供する。 また、本発明は既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の側 副成長を増進するための医薬組成物の調製のためのMCPまたは前記MCPをコードす る核酸分子の使用に関する。更に、本発明は組織または細胞を単球の吸引により 既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長を抑制する薬 剤と接触させることを特徴とする腫痘の治療方法に関する。更に、本発明は腫瘍 の治療用の医薬組成物の調製のための単球の吸引により既存の細動脈連結からの 側副動脈及び/またはその他の動脈の成長を抑制する薬剤の使用を伴う。 動脈閉塞疾患の被験者の治療において、現行の治療戦略の殆どがそれらの作用 を軽減することを目的とする。治癒的アプローチのみが血管形成(気球拡張)ま たはバイパス手術を伴う。前者は再狭窄の高いリスクを有し、虚血性心臓疾患の ようなある種の動脈閉塞疾患にのみ行い得る。後者は観血的であり、またある種 の動脈閉塞疾患に制限される。側副成長の増進に確立された治療はない。 成体生物の血管成長は二つの異なるメカニズム、毛細管の成長開始(血管形成) 及び真の側副動脈への既存の細動脈連結のin situ拡大により進行する1。最近の 研究は主成分としての血管内皮成長因子(VEGF)による血管形成をもたらすメカニ ズムを開示していた2-6。この特定の内皮マイトジェンはヒポキシアによりアッ プレギュレートされ、大腿動脈切除後にウサギ後肢に注入された時に血管成長を 促進することができる7,8。しかしながら、これらの研究は血管形成と称される メカニズムである毛細管成長開始と、真の側副動脈成長を区別しなかった。VEGF は内皮細胞についてのみ分裂促進性であるが、側副動脈成長は内皮細胞及び平滑 筋細胞の増殖を必要とし、顕著なリモデリンクプロセスが生じる1,9-12。更に、 主 として毛細管成長開始は、例えば、ブタ心臓中の虚血テリトリーまたは迅速に増 殖している腫瘍中で観察される1,3,13,14。しかしながら、真の側副動脈成長は 研究された殆どのモデルで虚血から一時的かつ空間的に解離される。それ故、虚 血テリトリー中の血管形成について記載されたような別のメカニズムまたは付加 的なメカニズムが側副動脈成長を説明するのに必要とされる。先の研究から、こ れらの側副動脈は既存の細動脈連結から成長することが知られている1。 しかしながら、VEGF及びその他の成長因子の如き薬剤が動脈閉塞後の血管形成 の発生を刺激するのに現在使用されているが、このような薬剤は真の側副動脈へ の既存の細動脈連結の成長を変調することができるとは考えられない。 こうして、本発明の技術上の問題は既存の細動脈連結からの側副動脈及び/ま たはその他の動脈の成長の変調のための医薬組成物及び方法を提供することであ る。 この技術上の問題の解決が請求の範囲に特徴付けられる実施態様を提供するこ とにより達成される。 それ故、本発明は組織または細胞を単球走化性タンパク質(MCP)または前記MCP をコードする核酸分子と接触させることを特徴とする既存の細動脈連結からの側 副動脈及ひ/またはその他の動脈の成長の増進方法に関する。 本発明の目的のために、既存の細動脈連結からの動脈の成長はまた“動脈形成 ”と称される。特に、“動脈形成”は血液を虚血性組織、腫瘍または炎症の部位 に供給する既存の細動脈連結からの内皮細胞及び平滑筋細胞の増殖による動脈の in situ成長である。これらの血管は冒された組織の外部で大いに成長するが、 血管形成プロセスによる疾患組織中で成長開始する毛細管よりも虚血テリトリー 、腫瘍または炎症の部位への栄養の送出に極めて重要である。 本発明の状況において、“単球走化性タンパク質”または“MCP”という用語 は単球に作用して単球活性化蓄積及び移動の強化をもたらすことができるタンパ ク質及びペプチドを表す35。こうして、本発明によれば、あらゆるMCPまたはMCP に機能上均等であり、即ち、単球を活性化し、吸引することができるその他の物 質が本発明の目的に使用し得る。本発明に使用されるMCPの作用は上記特異性に 制限されないかもしれないが、それらはまた、例えば、好酸球、リンパ 球亜集団及び/または幹細胞に作用し得る。 本発明によれば、単球走化性タンパク質-1(MCP-1)による単球の吸引により、 側副動脈の成長及び動脈形成が大腿動脈閉塞後に動物で有意に増進されることが わかった。本発明の範囲内で行った実験は、MCP-1の局所注入が内皮細胞及び/ または平滑筋細胞に対する増殖作用と同時の単球蓄積の強化による増進された血 管成長のために大腿動脈閉塞後に側副及び末梢のコンダクタンスの両方を増大す ることを実証する。こうして、MCPまたはMCPをコードする核酸分子が単球をある 種の組織または細胞に吸引するのに使用でき、これが順に側副動脈の成長だけで なく、既存の細動脈連結からの動脈の成長(これは幾つかの閉塞性疾患の治癒に 必要とされる)をもたらす。 MCP-1は血管平滑筋細胞及び内皮細胞を含む多くの細胞により分泌される14-kD a糖タンパク質であり29-32、ナノモル以下の濃度で単球走化性を誘発する33。MC P-1はβケモキンレセプターCCR2及びCCR4(これらは両方とも主として単球により 発現されるが、また好塩基性細胞、Tリンパ球及びBリンパ球に存在することが わかった)の強力なアゴニストである34。これらのGタンパク質結合された7膜 貫通ドメインレセプターは単球の活性化及びインテグリンの増大された付着性を もたらし、そのプロセスは最終的に内皮細胞における単球静止をもたらす35。MC P-1遺伝子は大きい種間相同性を示し30、種々のサイトカイン(例えば、腫瘍壊 死因子α)及び免疫グロブリンGにより誘発し得る36。最近、MCP-1の遺伝子発 現及びタンパク質分泌がまたせん断応力及び周期的歪によりアップレギュレート されることがin vitroで示された16-18。これらの機械力は増大された単球付着 をもたらす培養されたヒト内皮細胞中の単球走化性タンパク質-1(MCP-1)分泌を 増大することが最近示された16-18。これらの知見は、増殖インデックスが最高 に増大される時に、単球がイヌ心臓中の冠状動脈狭窄の誘発後に側副動脈の血管 壁に付着し、移動するという観察を補完する19。更に、単球蓄積はまた血管形成 のブタミクロエンボリゼーションモデルで観察される20。更に、MCP-1mRNAの増 大されたレベルがミクロエンボライズされたブタ心筋の虚血性組織21だけでなく 再灌流された虚血性心筋37中に見られた。しかしながら、単球が血管形成に関係 することを示す幾つかの論文22-24が公表されているが、単球は側副動脈の発 生及び動脈形成に役割を果たすとは考えられていなかった25。 本発明の方法及び使用に使用されるMCPは従来技術に記載された種々の源から 得られる。例えば、Proosl69、Dahinden70、Alam71及びOppenheim72を参照のこ と。可能性が、機能性部分を含むMCPの種々の誘導体または上記のMCPに機能上均 等であるタンパク質の調製について、組換えDNA技術の使用に存する。この状況 において、この明細書に使用されるMCPの“機能性均等物”または“機能性部分 ”は単球を吸引する生物学的性質を少なくとも有するMCPの一次構造コンホメー ションの一部または全部を有するタンパク質を意味する。前記タンパク質の機能 性部分または機能上均等なタンパク質はアミノ酸欠失、例えば、基礎となるDNA の部位誘導突然変異誘発によるアミノ酸配列の置換、挿入、付加及び/または置 換によるMCPの誘導体であってもよい。組換えDNA技術は当業壱に公知であり、例 えば、Sambrookら(Molecular cloning;A Laboratory Manual,第2編,Cold Spri ng Harbour Laboratory Press,Cold Spring Harbour NY(1989))に記載されてい る。例えば、Tyrへのアミノ酸Leu25及びVal27の突然変異がインターロイキン8 (これは通常単球を活性化しない)に新規な単球ケモアトラクタント活性を導入 することがわかった66。 MCPもしくはその機能性部分またはMCPに機能上均等であるタンパク質は従来技 術69-72に記載されたアミノ酸及びDNA配列を使用する既知の通常の化学合成また は組換え技術により生成されてもよく、例えば、MCPは調節配列の制御下の発現 後にMCPもしくはその機能性部分またはMCPに機能上均等であるタンパク質をコー ドするDNA配列で形質転換された好適な細胞または細胞系を培養することにより 生成されてもよい。組換えタンパク質の生成に適した技術が、例えば、Sambrook らの上記文献に記載されている。化学合成手段による本発明の方法及び使用に有 益な上記のMCP及びタンパク質の構築方法がまた当業者に知られている。 別の実施態様において、本発明は既存の細動脈連結からの側副動脈及び/また はその他の動脈の側副の成長を増進するための医薬組成物の調製のための単球走 化性タンパク質(MCP)または前記MCPをコードする核酸分子の使用に関する。 医薬組成物は少なくとも一種の上記のMCP、及び必要により医薬上許される 担体または賦形剤を含む。好適な医薬担体の例が当業界で公知であり、食塩加リ ン酸緩衝液、水、エマルション、例えば、油/水エマルション、種々の型の湿潤 剤、滅菌液等が挙げられる。このような担体を含む組成物は通常の方法により製 剤化し得る。医薬組成物は好適な投薬量で被験者に投与し得る。投薬レジメは担 当医師により患者の状態、疾患の重度及びその他の臨床因子を考慮して決められ てもよい。好適な組成物の投与は異なる方法、例えば、静脈内投与、腹腔内投与 、皮下投与、筋肉内投与、局所投与または皮内投与により行なわれてもよい。 好ましい実施態様において、本発明の方法及び使用に使用される前記MCPはMCP -1、MCP-2、MCP-3、MCP-4、MIP-1αRANTES、J-309もしくはその他のあらゆるCC- ケモカインまたはN-ファルネシルペプチド、C5a、ロイコトリエンB4もしくは血 小板活性化因子(PAF)35,48のような古典的ケモアトラクタントからなる群から選 ばれる。 特に好ましい実施態様において、本発明の方法及び使用は、好ましくは冠状動 脈疾患、脳閉塞疾患、末梢閉塞疾患、内臓閉塞疾患、腎臓動脈疾患及び隔膜動脈 不全からなる群から選ばれる閉塞性疾患を患う被験者の治療のためである。 更に好ましい実施態様において、本発明の方法及び使用は動脈を損傷または破 壊する薬剤もしくは放射線または手術措置への暴露の間またはその後の被験者の 治療のためである。 好ましい実施態様において、本発明の方法及び使用に使用されるMCPは組換えM CPである。本発明の方法及び使用に使用し得るMCPをコードするDNA配列は従来技 術、例えば、Garcia-Zepeda34に記載されている。更に、MCPのDNA配列及びアミ ノ酸配列はGene Bankデータベースで入手し得る。上記のように、組換えタンパ ク質の生成方法は当業者に公知である。例えば、Sambrookの上記文献を参照のこ と。 更に好ましい実施態様において、医薬組成物は成長因子、好ましくは繊維芽細 胞成長因子または血管内皮成長因子(VEGF)と連係の投与に設計される。この実施 態様は毛細管の成長開始(血管形成)及び真の側副動脈への既存の細動脈連結の in situ拡大の両方の増進に特に適している。例えば、MCP-1の如きMCP、及びVEG Fの如き成長因子を含む医薬組成物が末梢血管疾患または冠状動脈疾 患の治療に使用し得る。 別の好ましい実施態様において、本発明の方法は (a)細胞を被験者から得、 (b)MCPをコードする核酸分子を前記細胞に導入し、それにより単球の吸引に適し た形態のMCPの発現及び分泌を与え、そして (c)工程(b)で得られた細胞を被験者に再度導入することを特徴とする。 MCP及びMCPをコードする核酸分子は単独または組み合わせて、また必要により 医薬上許される担体または賦形剤と一緒に投与されることが本発明により考えら れる。前記核酸分子は細胞のゲノムに安定に組み込まれてもよく、または染色体 外の形態で維持されてもよい。一方では、ウイルスベクターがある種の細胞また は組織、好ましくは既存の細動脈連結の周囲の細胞及び組織をトランスフェクト するのに使用し得る。核酸分子及び/またはタンパク質を特定の細胞にターゲテ ィングすることができる要素が従来技術、例えば、Somia,Proc.Natl.Acad.S ci.,USA92(1995),7570-7574に記載されている。こうして、本発明の方法及び使 用を体細胞遺伝子治療に使用することが可能であり、これはex vivo技術またはi n vivo技術による細胞への機能性遺伝子の導入に基いており、これは遺伝子移入 の最も重要な応用の一つである。例えば、Schaper73及びその中に引用された文 献を参照のこと。 こうして、好ましい実施態様において、本発明の使用のための医薬組成物に含 まれる核酸分子は、例えば、前記核酸分子の直接導入または前記核酸分子を含む プラスミド、リポソーム中のプラスミド、もしくはウイルスベクター(例えば、 アデノウイルス、レトロウイルス)の導入による単球の吸引に適した形態でin v ivoの細胞によるMCPの発現及び分泌のために設計される。 先に説明したように、既存の細動脈連結からの動脈の成長は腫瘍への栄養の送 出に必須である。こうして、腫瘍への前記血管の成長が抑止される場合、腫瘍増 殖の抑止及び/または抑制が予想されるべきである。それ故、本発明はまた組織 または細胞を単球の吸引により既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはそ の他の動脈の成長を抑制する薬剤と接触させることを特徴とする腫瘍の治療方法 に関する。既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長を 抑制 する薬剤はペプチド、タンパク質、核酸、抗体、小さい有機分子、ホルモン、神 経伝達物質、ペプチド擬態、またはPNA(Mihler,Nature Medicine 1(1995),879- 880;Hupp,Cell 83(1995),237-245;Gibbs,Cell 79(1994),193-198)であってもよ い。 更に、本発明は胛痙の治療用の医薬組成物の調製のための単球の吸引により既 存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長を抑制する薬剤 の使用に関する。 好ましい実施態様において、上記の本発明の方法及び使用に使用される薬剤は MCPの生物活性を抑制し、かつ/またはMCPのレセプターにより単球中で誘発され る細胞内シグナルを抑制し、好ましくは前記薬剤はMCPとそのレセプターの相互 作用を阻止する。MCPの種々のレセプターが従来技術、例えば、Charo68及びChem okine Receptors62に記載されている。更に、MCP-レセプターのリン酸化がレセ プター脱感作及び内在化を媒介し、レセプターのリン酸化部位を変化することに より、MCP-1及び関連ケモカインに対する白血球の走化性応答が変調し得ること が最近示された67。 別の好ましい実施態様において、前記レセプターはCCR1、CCR2、CCR4及びCCR5 からなる群から選ばれる。 好ましい実施態様において、MCPとそのレセプターの相互作用を抑制する薬剤 は (i)抗MCP抗体及び抗MCP-レセプター抗体、及び/または (ii) MCPタンパク質の非刺激形態及びMCP-レセプターの可溶性形態 からなる群から選ばれる。 抗MCP抗体または抗MCP-レセプター抗体は抗原として精製MCPまたはそのレセプ ターもしくは部分を使用して公知の方法により調製し得る。モノクロナール抗体 は、例えば、Kohler及びMilstein,Nature 256(1975),495、及びGalfre,Meth.Enz ymol.73(1981),3に記載された技術により調製でき、これらは免疫された動物に 由来する牌臓細胞へのマウスミエローマ細胞の融合を含む。更に、前記MCPまた はそれらのレセプターの抗体またはそのフラグメントは、例えば、Harlow及びLa ne“Antibodies,A Laboratory Manual”,CSH Press,Cold Spring Harbour,1988に記載されている方法を使用することにより得られる。これらの 抗体はモノクロナール抗体、ポリクローナル抗体または合成抗体並びに抗体のフ ラグメント、例えば、Fab、Fv、またはscFvフラグメント等であってもよい。MCP の非刺激形態及びMCP-レセプターのアンタゴニストは、例えば、Gong65に記載さ れている。 別の実施態様において、側副動脈の成長及び/または動脈形成を抑制する薬剤 はMCPまたはそのレセプターのアンチセンスRNAである。MCPをコードする遺伝子 及び/またはそのレセプターをコードする遺伝子の発現を不活化することが望ま しいかもしれない。これは、例えば、MCPまたはそのレセプターをコードするmRN A転写産物またはその部分の相補ストランドに相当し、または含む核酸分子を使 用することにより達成し得る。このような分子はDNAもしくはRNAまたはこれらの ハイブリッドであってもよい。更に、前記核酸分子は、例えば、オリゴヌクレオ チドアンチセンスアプローチに普通使用されるチオエステル結合及び/またはヌ クレオチド類似体を含んでもよい。前期修飾は細胞中のエンドヌクレアーゼ及び /またはエキソヌクレアーゼに対する核酸分子の安定化に有益であるかもしれな い。前記核酸分子はまた細胞中の前記核酸分子の転写を可能にするキメラ遺伝子 を含む適当なベクターにより転写されてもよい。このような核酸分子はMCPまた はそのレセプターをコードするmRNAを特異的に開裂するリボザイム配列を更に含 んでもよい。更に、MCPまたはそのレセプターをコードする遺伝子の領域に相補 性であるオリゴヌクレオチドが設計でき(三重らせん;Lee Nucl.Acids Res.6(197 9),3073;Cooney,Science 241(1988),456及びDervan,Science 251(1991)を参照の こと)、それによりMCPまたはそのレセプターの転写及び生成を阻止する。 好ましい実施態様において、アンチセンスRNAは血管細胞または腫瘍への既存 の細動脈連結の周囲の細胞中で発現されるように設計される。 好ましい実施態様において、本発明の方法及び使用は、好ましくは結腸癌、肉 腫、乳癌、頭部/首の癌、中皮腫、グリア芽細胞腫、リンパ腫及び髄膜種からな る群から選ばれる血管腫瘍である腫瘍の治療に使用される。 好ましい実施態様において、本発明の使用における医薬組成物はカテーテルに より動脈内経路、静脈内経路、腹腔内経路または皮下経路による投与について設 計される。本発明の実施例において、MCP-1タンパク質のヒト形態が浸透圧ミニ ポンプにより局所投与された。MCP-1と同じ経路により2種の動物に注入されたB rdUについての陽性免疫組織化学染色は、側副循環への物質の局所送出が実施可 能であることを実証した。 前記MCP及びそのコードする核酸分子は種々の形態で治療目的に使用し得る。 本明細書に記載されたように、移植ポンプにより局所に、または動脈もしくは静 脈の巨丸剤として、特別に設計されたカテーテルもしくはその他の装置により全 身または局所に投与される。それらはまた側副動脈成長が促進されることを要す るあらゆるその他の組織または筋肉内に注射し得る。また、それらは注射の前に マイクロカプセルまたは微小球体に結合し得る。 別のアプローチはプラスミド、もしくはリポソームに封入されたプラスミド、 またはウイルスベクターを使用して、遺伝子移入アプローチを使用することであ ろう。二重気球またはその他のカテーテルのような多重装置が設計されたin viv o遺伝子移入アプローチが使用されてもよく、または上記のように標的組織への 直接注射によるものであってもよい。また、血管成長が促進または抑制される必 要がある組織に滞在することが知られている細胞を生体から分離するex vivoア プローチを使用することが可能であり、次いでこれらの細胞は上記方法の一つを 使用してトランスフェクトされ、再度注射される。 本発明の使用及び方法は既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他 の動脈の成長の変調に関係し、または依存すると従来知られていなかった全ての 種類の疾患の治療に使用し得る。本発明の方法及び使用はヒトに使用されること が望ましいかもしれないが、動物の治療がまた本明細書に記載された方法及び使 用により含まれる。 図面の簡単な説明 図1:ウサギ後肢中の大腿動脈閉塞後の単球/マクロファージ蓄積。A)単球が 切除された側副動脈の壁に付着する(矢印)。緑色(明るい)に染色する二つの別 のマクロファージは既に血管壁に侵入していた。B)マクロファージがまた低い 肢中に細胞間に見られる(矢印)。C)及びD)緑色(明るい)に染色する単球/ マクロファージがMCP1で治療された動物中に極めて多数である(スケールバー:2 0mm)。 図2:大腿動脈閉塞の1週間後のウサギ後肢の死後の血管造影図。A)MCP-1治 療によらない。B)局所MCP-1注入の1週間後。典型的ならせん状の外観を有す る側副血管の密度がMCP-1で治療された動物の後肢中で著しく増大される。 図3:A)増殖マーカーとしてミニポンプにより連続的に注入され、アクチンの マーカーとしてのファロイジン-TRITCで対比染色されたブロモデオキシウリジン (BrdU)の染色(緑色(明るい)の蛍光)。大腿動脈閉塞の第一週中の内皮細胞及び 平滑筋細胞中のBrdUの顕著なとり込み。B)正常なひ腹筋中のCD31の抗体による 毛細管の比染色。C)閉塞の1週間後のCD31について染色された同じ筋肉。毛細 管の数が増加した。D)閉塞及びMCP1注入の1週間後のひ腹筋。毛細管がMCP1治 療後に多数である(全ての写真中のスケールバー:20mm)。 図4:急性、1週間、3週間後の閉塞または閉塞なしの対照後肢と比較した局所 MCP-1注入による大腿動脈閉塞の1週間後のウサギ後肢の正味のコンダクタンス 。MCP-1で治療された動物の正味のコンダクタンスは同じ時間の大体動脈閉塞後 の対照動物よりも有意に高く、閉塞されなかった肢の値に達した(急性閉塞と較 べて*p<0.05かつ**p<0.01;MCP-1治療しない閉塞の1週間と較べて+p<0.05)。 図5:異なる領域中の急性、1週間、及び3週間後の対照後肢と比較した局所MC P-1注入による大腿動脈閉塞の1週間後のウサギ後肢の側副動脈コンダクタンス 。MCP-1で治療された動物の側副コンダクタンスは四頭筋及び長内転筋領域で同 じ時間の大体動脈閉塞後の対照動物よりも有意に高かった。これらの値は大腿動 脈閉塞の3週間後に対照動物で観察された値よりも高い傾向があった(急性閉塞 と較べて*p<0.05かつ**p<0.01;MCP-1治療しない閉塞の1週間と較べて++p<0.01 )。 図6:急性、1週問、3週間の閉塞後の対照後肢と比較した局所MCP-1注入によ る大腿動脈閉塞の1週間後のウサギ後肢の末梢コンダクタンス。MCP-1で治療さ れた動物の末梢コンダクタンスは同じ時間の大体動脈閉塞後の対照動物よりも 有意に高かった。側副動脈コンダクタンスと同様に、これらの値は大腿動脈閉塞 の3週間後に対照動物で観察された値よりも高い傾向があった(急性閉塞と較べ て*p<0.05かつ**p<0.01;MCP-1治療しない閉塞の1週間と較べて++p<0.01)。 図7:立体の3次元血管造影図中の幹領域、中央ゾーン領域及びリエントリー領 域により同定された側副動脈の数。閉塞の1週間後の側副動脈(右足)の数は担 体単独で措置された動物と較べてMCP-1で治療された動物でほぼ2倍高かった。 有意差が閉塞されなかった左の対照足に見られなかった。 実施例が本発明を説明する。 実施例1:動物の大腿動脈閉塞及び薬剤の局所送出 本研究を動物の保護に関するドイツの法律の58に従ってthe State of Hesse, Regierungspasidium Darmstadtの許可により行った。それは米国国立健康協会に より発行されたthe Guide for the Care and Use of Laboratory Animals(NIH P ublication No.85-23,1985に改定)と一致する。12匹のウサギを7日の左右の大 腿動脈閉塞にかけた。それらをランダムに指定して浸透圧ミニポンプ(2ML-2Alz a社、USA;10ml/hの速度で2mLの食塩加リン酸緩衝液(PBS)中3mg)により局所に単 球走化性タンパク質-1(MCP-1;Pepro Tech社(Rocky Hill,NJ,USA))、浸透圧ミニ ポンプによりPBSを受け、または治療しなかった。9匹の追加の動物を比較のた めに大腿動脈閉塞にかけず、急性閉塞または21日の大腿動脈閉塞にかけた。2匹 の動物をMCP-1と同じ経路によりブロモデオキシウリジン(BrdU:シグマ・ケミカ ルズ(セントルイス))を送出する浸透圧ミニポンプ(2ML-2Alza社、USA)で供給 して局所送出系の機能を確かめ、側副動脈及び毛細管の増殖を研究した。 初期手術のために、動物をケタミン塩酸塩(体重1kg当り4-8mg)及びキシラジ ン(体重1kg当り8-9mg)の筋肉内注射により麻酔した。必要により、麻酔薬の補 給投薬量(初期の投薬量の10-20%)を静脈内投与した。手術を無菌条件下で行 った。大腿動脈を露出し、大腿回旋動脈の分岐の遠位に配置されたカテーテルの 先端で上流に位置する無菌ポリエチレンカテーテル(内径1mm、外径1.5mm)でカ ニユーレ挿入した。カテーテルそれ自体を下腹部の皮膚の下に移植 された浸透圧ミニポンプ(2ML-2Alza社、USA)に連結した。ウサギに特別に設計し たボディスーツを装備し、これがそれらを自由に移動させたが、自己断節を防止 した。それらを大きいケージに一緒に収容し、水及び食物に自由に接近させて移 動度を確保した。犠牲前に、動物はケタミン塩酸塩及びキシラジンの別の筋肉内 注射を受けた。次いで動物が気管切開を受け、人口呼吸させた。ペントバルビタ ール(毎時体重1kg当り12mg)で深部麻酔した。頚動脈を連続の圧力モニタリン グのためにカニューレ挿入した。サフェナマグナ(saphena magna)動脈(ヒトの 前頚骨動脈;ウサギの下肢及び足への主動脈供給)を足首の直ぐ上に露出させ、 ポリエチレン管(内径0.58mm、外径0.96mm)でカニューレ挿入した。それらを末 梢圧力の測定のためのStatham P23DC圧力変換器(Statham,Spectramed,USA)に 連結した。5000単位のヘパリンによるヘパリン処理後に、両方の外腸骨動脈を露 出し、内径2.0mmの金属管でカニューレ挿入した。腹部回旋動脈及び精動脈を結 さつし、ターニケットを両方の大腿の近位に置いて大腿動脈を開放したままにし た。大腿静脈及び坐骨静脈を静脈血液の排出のために切開した。次いで動物を採 血し、足を股関節部の上で切断し、灌流装置に迅速に移した。動物は一次手術中 またはその後に死ななかった。それはまた大腿動脈閉塞後に壊疸または機能の肉 眼的損傷を観察されなかった。2匹の動物が空気塞栓のためにその研究から除外 されるべきであった。実験を終了した後、ミニポンプの溜めに残っている全ての 液体を回収し、計量した。ブロモデスオキシウリジン(BrdU)を受ける2匹の対 照動物では、BrdU染色をいずれかに記載された通常の免疫組織化学方法26により 行った。溜めに残っている液体の評価は、10ml/hの速度のポンピングが全ての実 験で達成されたことを明らかにした。BrdUについて陽性免疫組織化学染色は、浸 透圧ミニポンプによる側副循環への局所注入が実施可能であることを実証した。 実施例2:ex vivo圧力−流量関係 Stoecketローラーポンプ(Stoecket GmbH、ドイツ)及びJostraM2膜酸素発生器 (Jostra GmbH、ドイツ)を使用して、足を37℃に温めた自己酸素化血液で灌流 した。ヘマトクリットを34%〜37%に保ち、酸素飽和を99%に保った。 パパベリン(シグマ・ケミカルズ、セントルイス、米国)25mgを灌流液(初回感 作容積:60ml)に添加することにより最高の血管拡張を得た。足を3種の異なる 圧力レベル(40、60及び80mmHg)で灌流した。安定化後に、放射性微小球体を注 射し、シリンジポンプ(BraunMelsung、ドイツ)を使用して、基準サンプルを抜 き取った。夫々の圧力レベルについて、ルテニウム、セリウム及びニオブまたは スカンジウムで標識した微小球体(デュポンNENプロダクツ、USA)をランダムに 選んだ。これは組織潅流を異なる灌流圧力に関係付けた。T201フローメーター( トランソニック・システムズ社、USA)に連結した超音波インライン・フロー・ プローブを使用して全流量を測定した。全身の圧力及び末梢毛細管圧力をStatha m P23DC圧力変換器(Statham,Spectramed,USA)でトレースした。全ての記録を 演算化記録システム(MacLab,Apple Microsoft USA)にオンラインで移し、そこ からそれらを更なる処理のために回収した。四頭筋、長内転筋及び大内転筋、ひ 腹筋、ヒラメ筋及びひ骨筋を足から切開し、夫々の筋肉を近位末端から遠位末端 へと五つの連続サンプルに分けた。サンプルを計量し、続いて既に記載されたGe -検出器27を使用して夫々の基準サンプルと一緒に分析した。灌流された合計27 の後肢のうちの4つを除外した。何とならば、末梢圧力が得られなかったからで あり、1つをサンプリングエラーのため側副コンダクタンス及び毛細管コンダク タンスの測定から除外した。ミニポンプによりPBSを受ける動物と治療を受けな い動物の間にコンダクタンスに有意差はなかった(正味のコンダクタンス:57.2+ /-8.60vs69.2+/-10.01;側副コンダクタンス:24.5+/-5.69 vs 25.3+/-3.29;全て のデータの単位はml/分/100mmHgである)。それ故、これらの二つのグループを最 終の分析で合わせた。 サンプル流量の計算のために、筋肉重量1グラム当りの平均サンプル活性(Am /g)を使用し、筋肉重量1グラム当りの全流量(Ft/g)に関係付け、これは式Fs=F t/Am x Asを使用してサンプル流量(Fs)の計算を可能にした。これは式Fs=Asl Ar x Wr/tに従ってサンプル活性(As)、基準サンプル活性(Ar)、基準サンプルの重量 (Wr)及び基準サンプル抜き取りの時間(t)からのサンプル流量(Fs)の計算と良い 相関関係があった。 本モデルにおいて、典型的ならせん形成で大腿動脈閉塞後に発生する側副動脈 は血液を遠位内転筋領域及び下の足に供給する。全身の圧力(SP)及び末梢圧力を 伏在動脈(PP)中で使用した。静脈圧力は大気圧(AP;この場合にはゼロ)に等しか った。動脈抵抗は側副抵抗及び末梢抵抗よりも極めて低いので、それらを無視す ることができる。SPは側副動脈の幹領域の圧力に相当する。PPはリエントリー領 域の圧力であり、下の足中の循環の圧力ヘッドと同じであり、APは末梢循環の静 脈末端の圧力と同じである。側副流量(Fc)は遠位内転筋の組織への流量(FdTA)+ 下の足の組織への流量(FTII)の合計に等しい(骨への流量は非常に小さく、足へ の主動脈供給が結さつされた。それ故、これらの値を本発明者らの計算で無視し た)。側副抵抗(Rc)を遠位内転筋及び下の足に行く流量により割られた灌流圧力( SP)と末梢圧力(PP)の圧力差と定義した。末梢抵抗(Rp)を下の足への流量(FTII) により割られた末梢圧力(PP)と定義し、正味のコンダクタンスを超音波流量プロ ーブで記録された正味の流量により割られた全身の圧力(SP)と定義した。これら の抵抗の逆数値が側副コンダタタンス、末梢コンダクタンス及び正味のコンダク タンス(Cc、Cp及びCb)に相当する。正圧切片が最高の血管拡張でさえも観察さ れるので、全てのコンダクタンスを圧力流量関係の傾きから計算した。 大腿動脈閉塞の1週間後に、圧力流量関係から計算された正味のコンダクタン スはMCP-1で治療された動物で有意に高かった(142.1+/-31.71ml/分/100mmHg vs 66.2+/-7.76ml/分/100mmHg;p<0.05)(図4)。閉塞の7日後に、MCP-1で治療し た動物の正味のコンダクタンスは大腿動脈閉塞の3週間後に未治療の動物よりも 高いレベルに達し、閉塞しなかった後肢の値に匹敵した。 また、側副コンダクタンスはこの治療を受けない動物と較べてMCP1で治療され た動物で閉塞の1週間後に有意に高かった(70.6+/-19.23ml/分/100mmHgvs25.12+ /-2.59ml/分/100mmHg;p<0.01)(図5)。1週問にわたってMCP-1を受けた動物の側 副コンダクタンスは側副成長が観察された全ての領域で大腿動脈閉塞の3週問後 に未治療の動物よりも大きい傾向があった。また、子牛のコンダクタンスはMCP- 1を受けなかったウサギと較べてMCP-1治療を受けた動物で大腿動脈閉塞の1週間 後に有意に高かった(119.3+/-22.37ml/分/100mmHg vs 45.4+/-6.80ml/分/100mmH g;p<0.01)(図6)。全てのデータを平均+/-SEMとして表す。 グループ間の比較を不対スチューデントt試験により行った。不等分散の場合、 Mann-Whitney Rank Sum試験を使用した。0.05以下の確率値が統計有意差の推定 に必要とされた。 MCP-1による治療は側副コンダクタンス及び末梢コンダクタンスの両方を大腿 動脈閉塞の7日後に未治療の動物と較べて2倍に増大した。こうしてMCP-1で局 所注射された動物は閉塞の1週間後に正常のコンダクタンス値に達し、一方、未 治療の動物のコンダクタンス値は閉塞の3週間後でさえも正常レベルにもどらな かった。上記のように、MCP-1は主として単球のケモアトラクタントとして知ら れている31,35。それ故、一つの可能な説明は、MCP-1が単球の吸引及び活性化に より側副コンダタタンス及び末梢コンダクタンスにその顕著な効果を与え、これ が順に内皮細胞及び平滑筋細胞の増殖をもたらす成長因子を生成することであろ う。これは単球がおそらく我々の側副動脈の源である小さい細動脈連結に付着す ることを必要とする35,48,49。これらの既存の細動脈連結は、下の足への主動脈 供給が閉塞される時にせん断応力の大きな増加を経験する。 実施例3:死後の血管造影 最高の血管拡張後に足を37℃に温め、Krebs-Henseleit緩衝塩溶液で1分間灌 流し、続いてFulton28により開発された処方に従ってビスマス及びゼラチンをベ ースとする造影剤で灌流した。続いて肢を砕いた氷の上に置くことにより造影剤 をゲル化させ、血管造影図を単一封入されたStructurixD7DWフィルム(AGVA、ド イツ)を使用するBalteau放射線装置(Machlett laboratories、USA)で二つの異 なる角度で撮影した。得られる立体写真は三次元の側副成長の分析を可能にした 。 死後の血管造影図は深在大腿動脈の灌流床を内転筋中のサフェナ・パルバ(sap hena palva)動脈の灌流床に連結し、外側大腿回旋動脈の灌流床を四頭筋中のゲ ヌアレス(genuales)動脈の潅流床に連結する長内転筋、大内転筋及び中間広筋(v astus intermedius muscle)中で主としてらせん状側副を示した。MCP-1治療した 動物の後肢から撮影した血管造影図はこれらの側副血管の密度の著しい増大を示 した(図2A及びB)。側副血管は正常な動物及びMCP-1治療した動物の下 の肢の血管造影図には見られなかった。 実施例4:組織研究 腹部大動脈に内径2mmの金属カニューレを挿入し、胸部を開き、心臓を露出し た。すすぎ液の排出を可能にするために右心房を切除した後、固定灌流を食塩加 リン酸緩衝液(PBS)中に0.5%のBSA、EDTA5mM、0.317mg/lのアデノシンを含むす すぎ液x1.5で5分間にわたって開始し、続いて20分間にわたってBSAを含まない すすぎ液中の4%のホルマリンで固定した。続いて死後の血管造影を実施例3に 記載されたようにして行った。これは側副血管、それらの幹領域及びリエントリ ー領域の正確な局在化及び切除を可能にした。 免疫組織化学研究のために、サンプルを20%の蔗糖中に一夜保存し、次いで凍 結し、-130℃に窒素冷却したメチルブタン中のコルクに取り付けた。更なる処理 まで、それらを-80℃で貯蔵した。BrdUの視覚化のために、20mmのクリオスタッ ト切片をLeica CM 3000 cryotom中で得、シリコーン被覆スライドに取り付け、 2モル/lのHCl中で38℃で20分間インキュベートした。PBS中で5分間にわたって 3回すすいだ後、それらをBrdUの一次抗体(クローンBU20a、DAKO社)とともにP BS中で1:20で4℃で一夜インキュベートした。検出のために、サンプルをPBS中 で1時間にわたって1:100でビオチニル化ロバ抗マウス抗体(DIANOVA社)とともに インキュベートし、続いてPBS中で1:100で30分間にわたってストレプトアビジン -cy2(Biotrend,Koeln,ドイツ)とともにインキュベートした。最後に切片を核染 色としての7-アミノアクチノマイシンD(PBS中1:50の7-AAD、Molecular Probes ,Eugene,Oregon USA)またはアクチンのマーカーとしてのファロイジン-TRTC(PB S中1:100)で対比染色した。スライドをモビオール(Hoechst,Frankfurt/M,ドイツ )に取り付け、Leica共焦レーザー顕微鏡で見た。同じに処理したが、一次抗体を 省いた隣の切片は陰性対照として利用することができた。毛細管内皮細胞の免疫 組織化学染色を上記プロトコルに従って行ったが、一次抗体として内皮特異性抗 原であるCD31の抗体(DACO、ドイツ)を使用した。マクロファージの染色を一次 抗体としてのウサギマクロファージの特異的抗体であるRAM411(DACO、ドイツ) を使用して行った。大腿動脈 閉塞後に、単球/マクロファージが切除された側副動脈の血管壁及び下の肢の間 隙に蓄積することがわかった(図1A及びB)。それらはMCP-1で治療された動物中 で多数であった(図1C及びD)。更に、白色のプラークがMCP-1を受けた全ての動 物中の注入部位付近に肉眼で見られた。これらのプラークはRam11(Dako GmbH,Ha mburg,ドイツ)による免疫組織化学染色により主として単球/マクロファージと 同定された多数の単核細胞を含んでいた。注射部位の肉眼検査及び子牛筋肉から の大腿及び組織切片からの側副動脈の組織試験により、MCP-1注射が本発明者ら の実験で単球蓄積の増大をもたらすことが明らかになった。BrdUについての切除 された側副動脈の陽性染色は、大腿の血管造影で観察された側副血管が本当に増 殖しているという証拠を与えた。 閉塞の7日後に切除された側副動脈はBrdU染色で内皮細胞及び平滑筋細胞の増 殖を示した(図3A)。毛細管内皮細胞の増殖が下の肢に見られ、閉塞の7日後に毛 細管の数の増加をもたらした(対照の足:図3B;閉塞の7日後の足:図3C)。MCP1 治療された動物は閉塞の1週間後に未治療の動物よりも下の肢に多くの毛細管を 示し、MCP1による毛細管成長開始の増進を示した(図3D)。 連続のBrdU注入後の免疫組織化学研究は、内皮細胞及び同様に平滑筋細胞に関 する正常な発生時間が少なくとも6ケ月であり、増殖が正常な動脈に通常見られ ないという事実39を考慮して、大腿中の側副血管形成が内皮細胞及び平滑筋細胞 の増殖に関与することを明らかに実証した。増殖の程度はアメロイド・コンスト リクター配置後のイヌの心臓中の側副動脈の増殖の程度に似ており、腫瘍の増殖 の程度に接近する40。これはMCP-1が仮定の認められていない慢性血管拡張効果 により側副動脈増殖を増進するという可能性を排除しないが、側副コンダクタン スの増大の速さ及ひ大きさはその他の既知の血管拡張剤41-44よりもはるかに高 い。更に、単球は非常に強力な血管拡張剤である酸化窒素シンターゼを培養され た大腿内皮細胞中でダウンレギュレートすることが示され、MCP-1が血管拡張を 増進するのではなく抑制することを示唆した45。それ故、血管拡張は上記知見で は説明できそうにない。血管造影図における側副動脈の高密度は、側副動脈成長 が側副コンダクタンスの増大の原因であるという概念を更に支持する。 大腿とは対照的に、側副動脈の密度が増大され、更に多くの毛細管が閉塞の7 日後に対照動物と較べてMCP-1で治療した動物の子牛筋肉からの組織切片に見ら れた。CD31の抗体(PECAM)を内皮細胞のマーカーとして選んだ。何とならば、こ の細胞付着分子は内皮細胞で構成的に発現され、それらの表現型または活性化に 依存しないからである46,47。増殖のマーカーとしてBrdUを使用して、子牛筋肉 中で増殖している毛細管のみを検出した。その他の血管型はこの領域で成長しな いことがわかった。側副コンダクタンスについて、血管拡張による受動血管拡大 はその測定を最高の血管拡張で行うことにより末梢コンダクタンス変化の理由と して排除し得る。こうして末梢コンダクタンスの変化はおそらく毛細管成長開始 に起因する。 組織データは多くの単球がMCP-1で治療された動物中で蓄積することを示唆す る。単球は多量の成長因子を潜在的に生成することができるので、これは単球が MCP-1治療で見られる変化の媒介物質であるという仮説を更に支持する。 要するに、本発明者らの結果は、単球の強力かつ特異的なケモアトラクタント であるMCP-1の局所注入が側副コンダクタンスだけでなく末梢コンダクタンスを 著しく増大することができることを示した。血管造影及び組織学上の知見は、こ の効果が強化された側副動脈及び毛細管の増殖のためであることを示し、単球の 付着、活性化及び移動が血管成長の両方の型に重要な役割を果たすことを示唆す る。 実施例5:側副動脈の数 死後の血管造影図を実施例3に記載されたようにして得た。定量化のために、 骨を摘出し、大腿筋を広げ、その後に組織をBalteau放射線装置に入れた。これ は立体血管造影図におけるそれらの幹領域、中央ゾーン領域及びリエントリー領 域により個々の側副動脈の同定及びカウンティングを可能にした。こうしてカウ ントされた側副動脈の数は四つの異なる観察により独立に得られた場合の個々の 動物で異ならなかった。血管造影図を片側の大腿動脈閉塞後に浸透圧ミニポンプ により局所にMCP-1を受けた6匹の動物から得、大腿動脈閉塞後に同じ経路によ り担体PBSを受けた6匹の動物の血管造影図と比較した。結果を図7に示す。 閉塞の7日後に、側副動脈の数はPBS単独を受けた動物と比較してMCP-1を 受けた動物でほぼ2倍高かった(30.17+/-1.96 vs 16.17+/-1.4;P<0.001)。表1 を参照のこと。 表1:立体の3次元血管造影図中の幹領域、中央ゾーン領域及びリエントリー領 域により同定された側副動脈の数。閉塞の1週間後の側副動脈(右足)の数は担 体単独で措置された動物と較べてMCP-1で治療された動物でほぼ2倍高かった。 閉塞されなかった左の対照足では有意差が見られなかった。閉塞されなかった対 照足中のMCP-1で治療された動物及び担体で措置された動物の間の側副動脈の数 に有意差はなく、付加的なメカニズムが閉塞により誘発される側副成長を増進す るために必要であることを示唆する。それ故、MCP-1は血管閉塞のない部位中の 側副成長またはその他の血管の成長を増進しないであろう。 実施例6:MRI走査により見られるMCP-1治療の長期効果 MCP-1で治療された6匹の動物及び6匹の動物を片側大腿動脈閉塞の正確に7日 、2週間、1ケ月、2ケ月及び3ケ月後にMRI走査で調べた。解剖学的構造を高 分解T1-SE像で分析した。MR-血管造影を3-DFISPシーケンスで行った。灌流をGD- DTPAの静脈内巨丸後にTFL-SR-シーケンスで測定した。分析を異なる筋肉グルー プに応じて行った。MCP-1で治療した動物中の側副動脈の数は調べた時間枠中で 高かった。対照動物とは対照的に、大腿動脈の逆行性ファイリングをMCP-1治療 した動物で閉塞の2週間後に既に基準化した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 45/00 A61P 35/00 A61P 9/00 A61K 37/24 35/00 37/02

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 組織または細胞を単球走化性タンパク質(MCP)または前記MCPをコードする核 酸分子と接触させることを特徴とする既存の細動脈連結からの側副動脈及び /またはその他の動脈の成長の増進方法。 2. 既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の側副の成長を 増進するための医薬組成物の調製のための単球走化性タンパク質(MCP)また は前記MCPをコードする核酸分子の使用。 3. 前記MCPがMCP-1、MCP-2、MCP-3、MCP-4、MIP-1α、RANTES、J-309もしくは その他のあらゆるCC-ケモカインまたはN-ファルネシルペプチド、C5a、ロイ CコトリエンB4もしくは血小板活性化因子(PAF)のような古典的ケモアトラク タントからなる群から選ばれる請求の範囲第1項に記載の方法または請求の 範囲第2項に記載の使用。 4. 閉塞性疾患を患う被験体の治療のための請求の範囲第1項もしくは第3項に 記載の方法または請求の範囲第2項もしくは第3項に記載の使用。 5. 閉塞性疾患が冠状動脈疾患、脳閉塞疾患、末梢閉塞疾患、内臓閉塞疾患、腎 臓動脈疾患及び隔膜動脈不全からなる群から選ばれた動脈の閉塞性疾患であ る請求の範囲第4項に記載の方法または使用。 6. 動脈を損傷または破壊する薬剤もしくは放射線または手術措置への暴露中 またはその後の被験体の治療のための請求の範囲第1項もしくは第3項に記 載の方法または請求の範囲第2項もしくは第3項に記載の使用。 7. MCPが組換えMCPである請求の範囲第1項もしくは第3項〜第6項のいずれか 一項に記載の方法または請求の範囲第2項〜第6項のいずれか一項に記載の 使用。 8. 医薬組成物が繊維芽成長因子または血管内皮成長因子のような成長因子と一 緒の投与のために設計される請求の範囲第2項〜第7項のいずれか一項に記 載の使用。 9. (a)細胞を被験体から得、 (b)MCPをコードする核酸分子を前記細胞に導入し、それにより単球の吸引に 適した形態のMCPの発現及び分泌を与え、そして (c)工程(b)で得られた細胞を被験体に再度導入することを特徴とする請求の範 囲第1項または第3項〜第7項のいずれか一項に記載の方法。 10.医薬組成物中の核酸分子が単球の吸引に適した形態でインビボの細胞による MCPの発現及び分泌のために設計される請求の範囲第2項〜第8項のいずれ か一項に記載の使用。 11.組織または細胞を単球の吸引により既存の細動脈連結からの側副動脈及び/ またはその他の動脈の成長を抑制する薬剤と接触させることを特徴とする腫 瘍の治療方法。 12.腫痛の治療用の医薬組成物の調製のための単球の吸引により既存の細動脈連 結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長を抑制する薬剤の使用。 13.薬剤がMCPの生物活性を抑制し、かつ/またはMCPのレセプターにより単球中 で誘発される細胞内シグナルを抑制する請求の範囲第11項に記載の方法また は請求の範囲第12項に記載の使用。 14.薬剤がMCPとそのレセプターの相互作用を阻止する請求の範囲第13項に記載 の方法または使用。 15.レセプターがCCR1、CCR2、CCR4及びCCR5からなる群から選ばれる請求の範囲 第14項に記載の方法または使用。 16.MCPとそのレセプターの相互作用を阻止する薬剤が (i)抗MCP抗体及び抗MCP-レセプター抗体、及び/または (ii)MCPタンパク質の非刺激形態及びMCP-レセプターの可溶性形態 からなる群から選ばれる請求の範囲第14項または第15項に記載の方法または使 用。 17.薬剤がMCPまたはそのレセプターのアンチセンスRNAである請求の範囲第11項 に記載の方法または請求の範囲第12項に記載の使用。 18.アンチセンスRNAが血管細胞または腫瘍への既存の細動脈連結の周囲の細胞中 で発現されるように設計される請求の範囲第17項に記載の方法または使用。 19.腫瘍が血管腫瘍である請求の範囲第11項もしくは第13項〜第18項のいずれ か一項に記載の方法または請求の範囲第12項〜第18項のいずれか一項に記載 の使用。 20.腫瘍が結腸癌、肉腫、乳癌、頭部/首の癌、中皮腫、グリア芽細胞腫、リン パ腫及び髄膜種からなる群から選ばれる請求の範囲第19項に記載の方法また は使用。 21.医薬組成物がカテーテルにより動脈内経路、静脈内経路、腹腔内経路または 皮下経路による投与について設計される請求の範囲第2項〜第8項または第 12項〜第20項のいずれか一項に記載の使用。
JP54234998A 1997-04-04 1998-04-01 既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長の変調方法 Ceased JP2001519795A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP97105647 1997-04-04
EP97105647.8 1997-04-04
PCT/EP1998/001891 WO1998044953A1 (en) 1997-04-04 1998-04-01 Methods for the modulation of the growth of collateral arteries and/or other arteries from preexisting arteriolar connections

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001519795A true JP2001519795A (ja) 2001-10-23

Family

ID=8226664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP54234998A Ceased JP2001519795A (ja) 1997-04-04 1998-04-01 既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長の変調方法

Country Status (10)

Country Link
US (2) US6592862B1 (ja)
EP (2) EP1304123A3 (ja)
JP (1) JP2001519795A (ja)
AT (1) ATE232399T1 (ja)
CA (1) CA2284922A1 (ja)
DE (1) DE69811348T2 (ja)
DK (1) DK0969877T3 (ja)
ES (1) ES2187972T3 (ja)
PT (1) PT969877E (ja)
WO (1) WO1998044953A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6528625B1 (en) * 1996-10-28 2003-03-04 Millennium Pharmaceuticals, Inc. Anti-CCR5 antibodies and kits comprising same
JP4891477B2 (ja) * 1997-10-02 2012-03-07 マックス−プランク−ゲゼルシャフト ツール フォーデルング デル ヴィッセンシャフテン エー.ヴェー. 血管新生及び/または既存細動脈網から側枝動脈及び/または他の動脈の発達の調節に関する方法
US6749617B1 (en) 1997-11-04 2004-06-15 Scimed Life Systems, Inc. Catheter and implants for the delivery of therapeutic agents to tissues
US6312689B1 (en) 1998-07-23 2001-11-06 Millennium Pharmaceuticals, Inc. Anti-CCR2 antibodies and methods of use therefor
US6727349B1 (en) 1998-07-23 2004-04-27 Millennium Pharmaceuticals, Inc. Recombinant anti-CCR2 antibodies and methods of use therefor
US6696550B2 (en) 1998-07-23 2004-02-24 Millennium Pharmaceuticals, Inc. Humanized anti-CCR2 antibodies and methods of use therefor
US6245332B1 (en) 1999-01-15 2001-06-12 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Modulation of systemic memory T cell trafficking
US6488930B1 (en) 1999-01-15 2002-12-03 Millennium Pharmaceuticals, Inc. Anti-CCR4 antibodies and methods of use therefor
US6329510B1 (en) 1999-01-29 2001-12-11 Millennium Pharmaceuticals, Inc. Anti-CCR1 antibodies and methods of use therefor
WO2000060054A1 (en) * 1999-04-06 2000-10-12 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Pharmaceutical compositions comprising circulating blood cells, preferably monocytes and uses thereof
WO2001087314A1 (en) * 2000-05-18 2001-11-22 Genetix Pharmaceuticals, Inc. Methods and compositions for promoting angiogenesis using monocytes
EP1286698A1 (en) * 2000-05-19 2003-03-05 THE UNITED STATES GOVERNMENT as represented by THE DEPARTMENT OF HEALTH AND HUMAN SERVICES Methods for reducing tumor growth and metastasis by inhibiting mcp-1 activity
AU2002253785A1 (en) * 2000-11-08 2003-03-03 Boston Scientific Limited Catheter and implants for the delivery of therapeutic agents to tissues
PT2280070E (pt) * 2001-07-23 2015-10-29 Univ Leland Stanford Junior Métodos e composições para inibição mediada por iarn da expressão génica em mamíferos
US10590418B2 (en) 2001-07-23 2020-03-17 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Methods and compositions for RNAi mediated inhibition of gene expression in mammals
US20040151721A1 (en) 2001-10-19 2004-08-05 O'keefe Theresa Humanized anti-CCR2 antibodies and methods of use therefor

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5179078A (en) * 1989-05-12 1993-01-12 Dana Farber Cancer Institute Method of suppressing tumor formation in vivo
KR970703353A (ko) * 1994-05-16 1997-07-03 로버트 에이치. 벤슨 단핵구 주화성 단백질-4(monocyte chemotactic protein-4)
CA2188575A1 (en) 1995-02-28 1996-09-06 H. Kirk Hammond Gene transfer-mediated angiogenesis therapy
US6544543B1 (en) * 2000-12-27 2003-04-08 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Periodic constriction of vessels to treat ischemic tissue

Also Published As

Publication number Publication date
PT969877E (pt) 2003-06-30
EP0969877B1 (en) 2003-02-12
DE69811348T2 (de) 2003-12-24
ATE232399T1 (de) 2003-02-15
EP1304123A3 (en) 2003-11-19
CA2284922A1 (en) 1998-10-15
US6592862B1 (en) 2003-07-15
WO1998044953A1 (en) 1998-10-15
US20040023881A1 (en) 2004-02-05
DE69811348D1 (de) 2003-03-20
EP0969877A1 (en) 2000-01-12
DK0969877T3 (da) 2003-03-24
ES2187972T3 (es) 2003-06-16
EP1304123A2 (en) 2003-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE69821011T2 (de) Verfahren zur Modulierung der Neovaskularisierung und/oder des Wachstums kollateraler Arterien und/oder anderer Arterien aus bestehenden arteriolären Verbindungen
Yoshida et al. Suppression of retinal neovascularization by the NF-kappaB inhibitor pyrrolidine dithiocarbamate in mice.
JP2001519795A (ja) 既存の細動脈連結からの側副動脈及び/またはその他の動脈の成長の変調方法
Wiessner et al. Anti—Nogo-A antibody infusion 24 hours after experimental stroke improved behavioral outcome and corticospinal plasticity in normotensive and spontaneously hypertensive rats
US7214658B2 (en) Method of delivering a TNF antagonist to the brain of a human by perispinal administration without direct intrathecal injection
US10864229B2 (en) Use of nitrite salts in chronic ischemia
Tjuvajev et al. Corticotropin-releasing factor decreases vasogenic brain edema
JP2007501239A (ja) 放射線治療と組み合わせたvegfアンタゴニストの使用
Ghirnikar et al. Chemokine inhibition in rat stab wound brain injury using antisense oligodeoxynucleotides
Ásgeirsdóttir et al. Delivery of pharmacologically active dexamethasone into activated endothelial cells by dexamethasone–anti-E-selectin immunoconjugate
EA032569B1 (ru) Применение декстрансульфата, имеющего среднюю молекулярную массу mот 4500 до 7500 да, для индуцирования ангиогенеза у субъекта
Ancill et al. The pharmacology of the rat ureter in vivo
Cuevas et al. Inhibition of intra-tumoral angiogenesis and glioma growth by the fibroblast growth factor inhibitor 1, 3, 6-naphthalenetrisulfonate
Olson et al. The efficacy and distribution of suramin in the treatment of the 9L gliosarcoma
Kristensen et al. Changes in vascularization of human breast cancer xenografts responding to antiestrogen therapy
US20060073128A1 (en) Means and methods for the modulation of arteriogenesis
Guo et al. Proangiogenic functions of osteopontin-derived synthetic peptide RSKSKKFRR in endothelial cells and postischemic brain
US20060275303A1 (en) Modulating angiogenesis using LL-37/HCAP-18
YATES et al. Experimental studies in regional perfusion
Neroeva et al. Features of Local Expression of Genes of Immune Response Cytokines and Trophic and Vasoregulatory Factors in Modeling of Retinal Pigment Epithelium Atrophy
Banic et al. Effect of ridogrel, a thromboxane receptor blocker and synthesis inhibitor on plasma and red blood cell flow in an arterial skin flap in sheep
Low et al. Role of cimetidine in the prevention of intimal hyperplasia in rat carotid artery
Wen et al. SHORT COMMUNICATION HYPOTENSIVE EFFECTS OF PEPTIDE T IN CONSCIOUS RATS

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060613

A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20061030

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061205