JP2001517946A - 抗真菌活性物質のスクリーニング方法 - Google Patents

抗真菌活性物質のスクリーニング方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は抗真菌活性物質をスクリーニングし、それにより真菌類、特にサッカロミセス・セレビシエ由来の必須遺伝子および機能的類似体および/または一連の相同性を有する真菌類遺伝子を標的として使用する方法に関する。このように該方法は真菌類由来の必須遺伝子を標的として使用することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 抗真菌活性物質のスクリーニング方法 本発明は、抗真菌活性物質をスクリーニングする方法であって、菌類、特にサ ッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)由来の必須遺伝子、な らびに機能に関して相同な菌遺伝子および/または配列を標的として使用する方 法に関する。 公知の真菌感染のスペクトルは、皮膚表面または爪の真菌感染から生命を脅か す可能性のある内部器官の真菌症感染へとさまざまに拡大する。この性質の感染 症およびそれらに付随する後遺症は真菌症と呼ばれている。 真菌症の治療には抗真菌(静真菌または殺菌)活性物質が用いられる。しかし ながらこれまでは、アンフォテリシンB、ナイスタチン、ピマリシン、グリセオ フルビン、クロトリマゾール、5−フルオロシトシンおよびバトラフェンなど比 較的少ない薬理学的に活性な物質が利用できるに過ぎなかった。特に真菌類およ び宿主細胞はいずれも真核細胞であるので、真菌感染症を医薬で治療することは 非常に困難である。このため、公知の抗真菌活性物質を含んでなる薬剤の服用に はしばしば望ましくない副作用が伴う。例えば、アンフォテリシンBは腎毒性作 用を有する。従って、免疫系が損なわれた場合の予防として、またすでに感染が 存在する場合の双方において真菌症を治療するのに使用可能な医薬を製造するた めに使用できる薬理学的に活性な物質が大いに必要となる。同時に、この物質は 付随して宿主生物を損なうことなく選択的に真菌類の増殖および複製を予防する ことができるような特異的な作用プロフィールを示すべきである。 これまでには抗真菌活性物質を同定する矛盾のない、有益な試験方法がなかっ た。 WO95/11969には、抗真菌物質をスクリーニングする方法であって、 試験する物質の作用をタンパク質の翻訳に対するその作用により測定する方法が 記載されている。 本発明の目的は、抗真菌活性物質を同定する方法であって、できる限り普遍的 に使用でき、かつ、大量の可能性ある活性化合物をできる限り効果的な方式で試 験することが可能な方法を開発することにある。 この方法の重要な特徴は、真菌の必須遺伝子をスクリーニングの標的として使 用することである。この方法は、特に必須遺伝子がコードするタンパク質の生化 学的作用のいずれの詳細な知識も必要としないということにより、公知の方法と は異なる。 本発明は、抗真菌活性物質を発見する方法であって、真菌の必須遺伝子および /または標的としてのこれら必須遺伝子の産物を使用する方法に関する。特に抗 真菌活性物質は、それが真菌の必須遺伝子の機能的発現(転写および翻訳)また はコードされているタンパク質の機能的活性を完全にもしくは部分的に阻害する ことの結果として発児される。 本発明は、抗真菌活性物質を発見する方法であって、 a)サッカロミセス・セレビシエの必須タンパク質の発現を制御し、かつ/ま たはサッカロミセス・セレビシエの必須タンパク質もしくはその一部をコードす る核酸、またはコードされている必須タンパク質自身、あるいは b)別の真菌種に由来し、かつa)に記載のタンパク質と機能的に類似である タンパク質の発現を制御し、かつ/もしくは別の真菌種に由来し、かつa)に記 載のタンパク質と機能的に類似のタンパク質をコードする別の核酸、またはコー ドされている機能的に類似のタンパク質自身を標的として用い、次いで a)サッカロミセス・セレビシエの必須タンパク質の発現またはコードされて いる必須タンパク質自身の機能的活性に対する調べようとする物質の作用、また は b)別の真菌種に由来する機能的に類似のタンパク質の発現、もしくはコード されている機能的に類似のタンパク質自身の機能的活性に対する調べようとする 物質の作用を決定することを含んでなる方法に関する。 本方法の1つの具体例では、核酸は必須遺伝子またはその一部、例えば必須遺 伝子のプロモーターもしくは必須遺伝子のエンハンサーである。 本発明は真菌類において必須遺伝子を同定することを含み、次いでこの遺伝子 をスクリーニング工程で使用できる。 本発明はまず、サッカロミセス・セレビシエにおいて必須遺伝子を同定するこ とを含む。本発明はまた、サッカロミセス・セレビシエ(S.セレビシエ)で同 定した必須遺伝子を用いて、他の真菌類で機能的に類似の遺伝子を同定すること を含む。適当であれば、これら機能的に類似の遺伝子は他の真菌類の必須遺伝子 であってもよい。 S.セレビシエで必須遺伝子を同定するためには、個々のS.セレビシエ遺伝 子を相同組換えによりS.セレビシエケノムから除去する。除去されたDNAセ グメントが必須遺伝子であるならば、この欠失はS.セレビシエ細胞にとって致 死的である。S.セレビシエゲノムに適当な欠失を作出し、その欠失を保持する S.セレビシエ細胞を選択できるようにするためには、調べようとするS.セレ ビシエ遺伝子をマーカー遺伝子で置換する方法を使用する。このマーカー遺伝子 (選択マーカーの遺伝子)を用いて、相同組換えが起こった細胞を選択すること ができる。なぜならば、これらの細胞では調べようとする遺伝子が選択マーカー の遺伝子で置換されているからである。使用可能な選択マーカーの例としては、 優性選択マーカーまたは栄養要求性マーカーが挙げられる。 使用される栄養要求性マーカーは、アミノ酸または核塩基合成経路の鍵酵素を コードする遺伝子である。例えば、ロイシン(例えば、LEU2遺伝子)、ヒス チジン(例えば、HIS3遺伝子)もしくはトリプトファン(例えば、TRP1 遺伝子)のアミノ酸代謝からの、または核塩基ウラシルの代謝からの(例えば、 URA3遺伝子)酵素をコードするS.セレビシエ遺伝子がマーカーとして使用 できる。 本方法は、栄養要求性S.セレビシエ細胞または系統、すなわち各々の場合に おいて用いるマーカーをコードする遺伝子が1以上の突然変異を有し、それによ り機能的に活性な酵素が確実に発現しない細胞または系統を使用できることが必 要である。これら栄養要求性細胞または系統は、それに対応するアミノ酸または 核塩基を含む栄養培地でしか増殖できない。使用できる系統の例としては、栄養 要求性および/または核塩基マーカーを有するS.セレビシエ実験系統の総てが 挙げられる。二倍体S.セレビシエ細胞または系統を用いるならば、対応するマ ーカー遺伝子は相同突然変異型として存在していなければならない。特に、CE N.PK2系統(Scientific Research & Development GmbH,Oberursel,Germany) またはその系統の同質遺伝子誘導体が使用される。 本方法はまた、いずれの好適な栄養要求性マーカも持たないS.セレビシエ細 胞または系統、例えば原栄養体S.セレビシエ細胞または系統の使用も含む。そ の場合には、優性選沢マーカー、例えばカナマイシン耐性遺伝子などの耐性遺伝 子をマーカーとして使用できる。 S.セレビシエ遺伝子内で調べようとするS.セレビシエ遺伝子のDNA配列 がマーカー遺伝子配列で全てまたは部分的に置換されている相同組換えを達成す るためには、マーカー遺伝子が5’および3’末端で、調べようとするS.セレ ビシエ遺伝子の5’および3’末端の配列セグメントと相同な配列でフランクさ れているDNA断片を使用する。 適当なDNA断片を調製するためには、欠失している特異的なS.セレビシエ 遺伝子に多少なりとも同程度によく適合した種々の方法が利用できる。好適なS . セレビシエ細胞または系統中への形質転換には直鎖DNA断片を使用する。相同 組換えにより、この断片はS.セレビシエのゲノムに組込まれる。 これら種々の方法は以下の工程に使用できる: 1.欠失カセットを作出する「従来法」(Rothstein,R.J.(1983)Methods in Enzymology Vol.101,202-211)。 2.PCR技術をを用いる「従来法」(「改良型従来法」)。 3.SFH(短いフランキング相同性)PCR法(Wach,A et al.(1994)Yeast 10:1793-1808;Guldner,U.et al.(1996)Nucleic Acids Research 24:2519-2524) 。 1.S.セレビシエゲノムに欠失カセットを作出する「従来法」では、調べよ うとする遺伝子は好適なベクター中にすでに存在しているか、またはかかるベク ターに組込まれているのいずれかである。例えばpBR、pUCおよびpBlu escript(登録商標)誘導体は総て、本方法に使用できる。例えば、適当 に選択される制限切断部位を用いて、これらのベクターの1つから調べようとす る遺伝子配列の主要な部分を除去するが、これに関しては、調べようとする遺伝 子の5’および3’領域はベクター内に留まる。その場合、選ばれた選択マーカ ーの遺伝子はこれらの残留した領域の問に組込まれている。 2.この「従来法」の改良型ではPCR技術を用いる。この方法では、調べよ うとするS.セレビシエ遺伝子領域は各々コーディング配列の3’および5’末 端に位置し、これがPCR技術により増幅される。この方法では、増幅されるの は調べようとする遺伝子の2末端の端部領域だけであり、これにより調べようと する各遺伝子について、ある場合には遺伝子の5’を増幅し、また別の場合には 3’末端を増幅するというような2種類のPCR反応を行うことが必要となる。 増幅される末端領域のDNAセグメントの長さは、例えばこの領域に存在する制 限切断部位に依存する。概して、増幅される調べようとする遺伝子の末端領域は 50〜5000塩基対の長さであり、500〜1000塩基対(bp)の間の長 さが特に好ましい。 S.セレビシエのゲノムDNAは、例えばPCR反応の鋳型として使用できる 。野生型遺伝子または改変野生型遺伝子もPCR反応の鋳型として使用できる。 プライマー対(各々の場合でセンスプライマーおよびアンチセンスプライマー)は 、それらが調べようとするS.セレビシエ遺伝子のそれぞれ3’および5’末端 の配列セグメントと対応するように構築する。特に、プライマーは、ベクターへ の組込みを達成するために好適な制限切断部位が使用できるように選択する。 pUCベクター、pBPベクターおよびpBluescript(登録商標) ベクターの誘導体はベクターとして使用可能である。すでに選択マーカーをコー ドする遺伝子を含んでいるベクターが特に好適である。この目的のために、選択 マーカーHIS3、LEU2、TRP1またはURA3の遺伝子を含むベクター が特に使用できる。この目的のため、例えば、プラスミドpPK5/6(配列番 号18)、pPK7/8(配列番号19)、pPK9/10(配列番号20)およ びpPK13/14(配列番号21)を使用できる。プラスミドpPK5/6p PK7/8、pPK9/10およびpPK13/14のヌクレオチド配列は配列 一覧に示されている。これらのプラスミドの調製は実施例2〜6に記載されてい る。 PCRにより生成された、調べようとするS.セレビシエ遺伝子のDNAセグ メントは、選択マーカーをコードする遺伝子の2つの末端でベクターに組込まれ ており、「従来法」同様、使用する選択マーカーが2つに末端において調べよう とする遺伝子の相同なDNA配列でフランクされ、すでにベクター中に存在して いる。 3.S.セレビシエにおいて相同組換えは、驚くほど極めて効果的かつ正確に 進行するので、調べようとするS.セレビシエ遺伝子と相同であり、かつ、選択 マーカーの遺伝子をフランクしているDNAセグメントの長さは、適当であれば 、 「改良型従来法」の場合よりも実質的に短く作ることができる。調べようとする 遺伝子と相同なフランキング領域の長さは約20〜60塩基対が必要であるに過 ぎず、特に好ましくは30〜45塩基対である。SFH−PCR法の特に有利な 点は精巧なクローニング工程が不要であるということである。 PCR反応は使用しようとする選択マーカーの遺伝子を含むDNA鋳型に対し て行い、これに関しては、使用するプライマーを、センスプライマーのDNA配 列が選択マーカー配列の5’末端と相同であり、さらにプライマーがその5’末 端に、好ましくは40ヌクレオチドの長さであり、かつ、調べようとするS.セ レビシエ遺伝子の5’末端の配列に対応する領域を有するように構築する。 類似の方法では、アンチセンスプライマーを、選択マーカーの遺伝子配列の3 ’末端に相補的となるように構築し、このプライマーは同時に、5’末端で同様 に好ましくは40ヌクレオチドの長さであり、かつ調べようとする遺伝子の3’ 末端に配列に対応する領域を含有するものである。 すでに栄養要求性または選択マーカーの遺伝子を含有しているベクターは、例 えばSFH−PCR法により、調べようとするS.セレビシエ遺伝子を増幅する ために使用される。プラスミドpUG6は特に鋳型として使用される。このプラ スミドはloxP−KanMX−loxPカセット(Guldener,U.et al.(199 6)Nucleic Acids Research 24:2519-2524)を含んでおり、すなわちカナマイシ ン耐性遺伝子が各末端でloxP配列によりフランクされている(loxP−K anMX−loxPカセット)。このカセットの使用は、loxP−KanMX −loxPカセットを調べようとするS.セレビシエ遺伝子が位置していた遺伝 子座に組込んだ後、適当であればカナマイシン耐性遺伝子をS.セレビシエのゲ ノムから再び除去できるという利点を有する。これはバクテリオファージP1 Cre組換え酵素を用いて実施できる。Cre組換え酵素はloxP配列を認識 し、2つのloxP配列の間にあるDNAを相同組換え法により除去する。この 結果、 1つのloxP配列だけが残存するようになり、いわゆるマーカー回復が達成さ れ、すなわちS.セレビシエ系統は再度loxP−KanMX−loxPカセッ トで形質転換される。特にこのことは、致死性の表現型を得るために2以上の機 能的に相同な遺伝子を欠失させる場合に有利である。 SFH−PCR法では、PCR反応において、それらの3’末端に、好ましく は約20ヌクレオチドの長さであり、かつ、loxP−KanMX−loxPカ セットのそれぞれ左側または右側の配列と相同な領域を有するプライマーを用い 、各々の場合においてこれらプライマーはそれらの5’末端に、好ましくは40 ヌクレオチドの長さであり、かつ、調べようとする遺伝子の末端で配列セグメン トと相同な領域を有する。 3つの方法総てで、両末端を調べようとする遺伝子の相同配列でフランクされ た選択された選択マーカーの遺伝子を含む直鎖欠失カセットが得られる。これら の欠失カセットは、二倍体S.セレビシエ系統の形質転換に使用される。この目 的のためには、例えば二倍体S.セレビシエ系統CEN.PK2(Scientific Rese arch & Development GmbH,Oberursel,Germany)が使用できる。 CEN.PK2 Mata/MAT α ura3-52/ura3-52 leu2-3,112/leu2-3,112his3△1/his 3△1trp1-289/trp1-289 MAL2-8C/MAL2-8C SUC2/SUC2 系統CEN.PK2は公知の方法を用いて増殖、培養する(Gietz,R.D.et al .(1992)Nucleic Acids Research 8:1425;Guldener,U.et al.(1996)Nucle ic Acids Research 24:2519-2524)。 使用するS.セレビシエ系統の細胞を、公知の方法(例えば、Sambrook et al .(1989)Molecular Cloning,A laboratory Manual.Cold Spring Harbor Laborat ory Press)を用いて適当量の直鎖欠失カセットDNAで形質転換する。その後 細胞を培養している培地を新しい培地、対応するアミノ酸(例えば、ヒスチジン 、ロイシンもしくはトリプトファン)または核塩基(例えば、ウラシル)を含ま ないいわゆる 選択培地に交換するか、あるいはカナマイシン耐性遺伝子を含有する欠失カセッ トを用いる場合は、次いで細胞をゲンチシン(G418(登録商標))を含有する 培地で培養する。別法として、形質転換細胞は、適当な培地を用いて調製した寒 天プレート上で平板培養できる。この結果、変更した条件下で増殖できるのは相 同組換えが起こった形質転換体だけであるので、これらの細胞が選択されること になる。 しかしながらほとんどの場合、二倍体S.セレビシエ細胞または系統を形質転 換したときには、2セットの染色体として存在する調べようとする2コピーの遺 伝子のうち1コピーがだけが欠失カセットのDNAで置換される。このことは、 調べようとする遺伝子の1コピーが選択マーカーの遺伝子で置換され、一方、調 べようとする遺伝子の他方のコピーがゲノム中に保持されている異型接合性二倍 体S.セレビシエ細胞または異型接合性二倍体S.セレビシエ変異系統が形成す ることを意味している。このことは、このようにして必須遺伝子が欠失していれ ば、異型接合性二倍体細胞またはS.セレビシエ変異系統は必須遺伝子の第2の コピーがなお存在している結果、生存力を維持し続けるという利点を有する。 適当であれば、所定の染色体の遺伝子座(調べようとする遺伝子の遺伝子座) に欠失カセットのDNAが正しく組込まれているかどうかは、サザンブロット解 析(Southern,E.M.(1975)J.Mol.Biol.98:503-517)により、または特異的プライ マーを用いる診断PCR解析(Guldener,U et al.(1996)Nucleic Acids r esearch 24:2519-2524)により確認することができる。 個々の二倍体細胞の遺伝的分離は四分子分析によって監視することができる。 このために、公知の方法を用いて二倍体系統、特に異型接合性二倍体変異系統を 刺激し、例えば酢酸カリウムプレート上の窒素欠乏によって還元分裂(減数分裂) を行わせる(Sherman,F.et al.(1986)Cold Spring Harbor Laboratory Press ,Cold Spring Harbor,N.Y.;Guthrie,C.und Fink,G.R.(1991)Methods in Enzymology. Volume 194.Academic Press,San Diego,3-21;Ausubel,F.M.et al.(1987)Curre nt Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,Inc.,Chapter 13)。減 数分裂の結果、4つの子嚢胞子(分離体)を含有する子嚢が形成され、これはザ イモラーゼ(Ausubel et al.(1987))で子嚢胞子壁を部分的に酵素消化した後、 マイクロマニピュレーター(例えばSINGER製)を用いて個々に単離することがで きる。例えば、2セットの染色体中の必須遺伝子が相同組換えにより置換されて いる異型接合性二倍体変異系統を四分子分析に付せば、2つの分離体だけが生き 残り、すなわちこれらの分離体は必須遺伝子をなお保持している。他の2つの分 離体は、これらの分離体が調べようとする、この場合には必須である遺伝子を欠 くので生存力がない。 このようにして調べられた遺伝子が本当に必須であるかどうか、または調べよ うとする遺伝子の遺伝子座に隣接し、かつ、必須であり得る遺伝子が相同組換え により「損傷を受けている」かどうかを確認するために、異型接合性二倍体S. セレビシエ変異系統を、調べようとする遺伝子を含む動原体プラスミドで形質転 換する。この形質転換体を四分子分析に付す。2つではなく4つの生存力ある分 離体が再度得られれば、調べようとする、動原体プラスミドに存在する遺伝子は 2つの生存力のない半数体S.セレビシエ細胞/変異系統における欠失を相補す ることができ、それにより検討下にあるS.セレビシエ遺伝子が必須であること がわかる。 用いる動原体プラスミドは、少ないコピー数、例えば細胞当たり1または2コ ピーで存在するプラスミドであることが好ましい。この目的のためには、例えば 、プラスミドpRS313、pRS314、pRS315およびpRS316(S ikorski,R.S.and Hieter,P.(1989)Genctics 122:19-27)、または類似のプラスミ ドを用いることができる。次いで、調べようとする遺伝子、好ましくはそれらの 5’および3’非コーディング領域をもこれらのプラスミドに組込む。 記載の方法を用いて、そのDNA配列が完全に、または部分的に知られている 個々のサッカロミセス・セレビシエ遺伝子を調べることができる。S.セレビシ エゲノムの全DNA配列は、1996年4月24日にWorld Wide W eb(WWW)に公開した。 WWWを通じてS.セレビシエゲノムのDNA配列を入手するには以下の可能 性がある。 MIPS(Munich Information Centre of Protein Scquence) アドレス:http://speedy.mips.biochem.mpg.de/mips/yeast/yeast-genom.htm lx SGD(Saccharomyces Genome Database,Stanford) アドレス:http://genome-www.stanford.edu/Saccharomyces YPD(Yeast Protein Database,Cold Spring Harbor) アドレス:http://www.prteome.com/YPDhome.html また、S.セレビシエゲノムの全DNA配列は欧州(例えばアドレス:ftp.mip s.embnet.org)、米国(アドレス:genome-ftp.stanford.edu)または日本(アド レス:ftp.nig.ac.jp)のFTP(ファイル変換プロトコール)を通じても利用 できる。 この配列情報により、個々のサッカロミセス・セレビシエ遺伝子の各々がS. セレビシエにとって必須であるかないかを決定するために記載の方法を使用する ことができる。 このようにしてS.セレビシエのケノムにおいて以下の遺伝子、すなわちYG R046w、YGR048w、YGR060w、YJL074c、YJR136 c、YJR141w、YBR167c、YPL252c、YPL242c、YO R119c、YPL235w、YOR110w、YNL182c、YOR206 w、YJL054w、YJL039c、YNL258c、YNL245c、YN L038w、YNL251c、YNL256w、YNL260c、YIR012 w、YLR086w、YLR076c、YLR100w、YIR010w、YI L003w、YBR102c、YOL010w、YKL013c、YKL018 w、およびYLL003wが必須であると同定された。 表6ではこれら必須遺伝子の概要およびそれに関する情報を提供する。第1列 には作出した変異系統(必須遺伝子がマーカー遺伝子で置換されたCEN.PK 2系統)の名称を挙げ、第2列には必須遺伝子の系統的遺伝子名(対応するDN A配列がその下にデータベースに保存されている名称)を挙げ、第3列にはこれ らの系統を作出するために使用される選択マーカーを挙げ、第4および第5列に は必須遺伝子の欠失したヌクレオチドおよびそれらに対応するアミノ酸(位置1 は対照位置として供され;位置1はオープンリーディングフレームの可能性ある 開始コドンATGのAである)を挙げている。それらが利用可能な限り、遺伝子 名称(第6列)およびデータベース(DB)における登録(第7列)についても 挙げている。遺伝子の必須の性質に関するデータベース登録も特にこの列に記録 されている。例えばYGR060w遺伝子の場合、この遺伝子はこれまで必須で はないと分類されてきたことが記録されている。CEN.PK2系統を用いると 、いま、驚くべきことにYGR060w遺伝子が結局必須であることがわかった 。これに加え、第8列は、それが利用できる限り、例えば必須であると同定され た遺伝子またはコードされるタンパク質の機能、および/または他の遺伝子もし くはタンパク質との相同性/同一性に関するさらなる情報を挙げている。 表6に示された情報は、S.セレビシエ遺伝子のDNA配列(第2列)が知ら れているが、この遺伝子またはコードされるタンパク質の機能または特性につい てはこれまでにはほとんど知られておらず、かつ、これらの遺伝子のまたはこれ らの遺伝子によりコードされるタンパク質の必須の機能がいずれもこれまで知ら れていなかったということを概説するものである。 必須であると同定された遺伝子配列は遺伝子データベース、例えば系統的遺伝 子名(表6の第2列)の下にある前記のデータベースで入手できる。本発明は必 須遺伝子YGR046w、YGR048w、YGR060w、YJL074c、 YJR136c、YJR141w、YBR167c、YPL252c、YPL2 42c、YOR119c、YPL235w、YOR110w、YNL182c、 YOR206w、YJL054w、YJL039c、YNL258c、YNL2 45c、YNL038w、YNL251c、YNL256w、YNL260c、 YIR012w、YLR086w、YLR076c、YLR100w、YIR0 10w、YIL003w、YBR102c、YOL010w、YKL013c、 YKL018w、およびYLL003wの使用に関する。 表6の第1列に明示されたサッカロミセス・セレビシエ系統、すわなちCEN .EN27、CEN.EN28、CEN.EN8、CEN.RO23、CEN. RO30、CEN.RO6、CEN.RO8、CEN.SR14、CEN.SR 15、CEN.SR2、CEN.SR26、CEN.SR41、CEN.SR5 5、CEN.SR66、CEN.SR80、CEN.SR81、CEN.HE1 、CEN.HE17、CEN.HE18、CEN.HE2、CEN.HE4、C EN.HE9、CEN.HI10、CEN.HI23、CEN.HI28、CE N.HI31、CEN.HI5、CEN.HI7、CEN.FE8、CEN.K R28、CEN.TS02、CEN.TS04およびCEN.ZI26は、前記 の3つの方法のうちの1つを用いてCEN.PK2系統(Scientific Research & Technologie GmbH,Oberursel,Germany)から作出した。これらの系統は表6の 第4列に挙げられたヌクレオチド(または第5列に挙げられたアミノ酸)が表6 の第3列に挙げられた選択マーカーで置換されていたことにより定義される。 本発明は系統CEN.EN27、CEN.EN28、CEN.EN8、CEN .RO23、CEN.RO30、CEN.RO6、CEN.RO8、CEN.S R14、CEN.SR15、CEN.SR2、CEN.SR26、CEN.SR 4 1、CEN.SR55、CEN.SR66、CEN.SR80、CEN.SR8 1、CEN.HE1、CEN.HE17、CEN.HE18、CEN.HE2、 CEN.HE4、CEN.HE9、CEN.HI10、CEN.HI23、CE N.HI28、CEN.HI31、CEN.HI5、CEN.HI7、CEN. FE8、CEN.KR28、CEN.TS02、CEN.TS04およびCEN .ZI26、ならびにこれらの系統を作出する方法およびこれらの系統の使用に 関する。 本方法の1つの具体例では、サッカロミセス・セレビシエの必須遺伝子、特に YGR046w、YGR048w、YGR060w、YJL074c、YJR1 36c、YJR141w、YBR167c、YPL252c、YPL242c、 YOR119c、YPL235w、YOR110w、YNL182c、YOR2 06w、YJL054w、YJL039c、YNL258c、YNL245c、 YNL038w、YNL251c、YNL256w、YNL260c、YIR0 12w、YLR086w、YLR076c、YLR100w、YIR010w、 YIL003w、YBR102c、YOL010w、YKL013c、YKL0 18w、およびYLL003wまたはその一部を使用して、対応する遺伝子、特 に他の真菌類において一連の類似かつ/または機能的に類似の遺伝子を同定する 。 公知の方法を用い、例えば相同性スクリーニング(Sambrook,J.et al.(1989 )Molecular Cloning.Cold Spring Harbor Laboratory Press,N.Y.)により、ま たは特異的プライマーを用いるPCR技術により、対応する真菌類のゲノムライ ブラリーおよび/またはcDNAライブラリーから一連の相同性を有する遺伝子 を単離することができる。 他の真菌種の機能的に類似の遺伝子とは、他の真菌種においてS.セレビシエ で同定された必須遺伝子のそれと類似または同一の機能を有する遺伝子である。 この機能的に類似の遺伝子は、適当であれば、対応するS.セレビシエ遺伝子と 機能的に相同であってよい。機能的に類似の遺伝子は、適当であれば、対応する S.セレビシエの必須遺伝子と実質的に相同であってよい。他の真菌類由来の機 能的に類似のまたは機能的に相同な遺伝子は、好ましくはその機能が対応するS .セレビシエタンパク質のそれと類似のタンパク質(機能的に類似のタンパク質) 、またはその機能が対応するS.セレビシエタンパク質のそれと相同なタンパク 質(機能的に相同なタンパク質)をコードする。他の真菌類由来の機能的に類似 のもしくは機能的に相同な遺伝子、あるいはこれらの遺伝子がコードするタンパ ク質は、対応するS.セレビシエ必須遺伝子またはこの遺伝子がコードするタン パク質の機能を完全にもしくは部分的に相補することができる。 従って本発明はまた、S.セレビシエにおける必須遺伝子と機能的に類似の遺 伝子が他の真菌類で同定できる方法に関する。本発明は特に、サッカロミセス・ セレビシエ由来の必須遺伝子を用いて、他の真菌類で機能的に類似の遺伝子を同 定する方法に関する。 他の真菌類で機能的に類似の遺伝子を同定するこれらの方法では、サッカロミ セス・セレビシエ必須遺伝子が調節可能なプロモーターの制御下に置かれている サッカロミセス・セレビシエ細胞を作出することが好ましい。このようにして改 変したサッカロミセス・セレビシエ細胞を好ましくは次いで、調節可能なプロモ ーターが活性化される増殖条件下で増殖させ、この改変S.セレビシエ細胞を、 他の真菌種から調製し、発現ベクター中に存在しているcDNAで形質転換し、 その後例えば培養条件を変更することによってこの調節可能なプロモーターのス イッチが切られ、このようにして他の真菌種由来の機能的に類似のタンパク質を コードするcDNAが発現するサッカロミセス・セレビシエ細胞が選択される。 サッカロミセス・セレビシエ必須遺伝子と機能的に類似であり、かつ、他の真 菌種に由来する遺伝子に相当するcDNAを次いで、適当であれば、選択したS . セレビシエ細胞から単離し、解析することができる。このようにして別の真菌種 由来の機能的に類似の遺伝子のコーディング配列を直接利用することができる。 このcDNAを用い、公知の方法を適用することにより、例えば他の真菌種から 調製したゲノムライブラリーを相同性に関してスクリーニングすることにより、 他の真菌種において機能的に類似の遺伝子を同定することができる。またこれに より、次いで機能的に類似の遺伝子の調節配列、例えばプロモーターおよびエン ハンサーが利用可能となる。 かかる方法では、遺伝子YGR046w、YGR048w、YGR060w、 YJL074c、YJR136c、YJR141w、YBR167c、YPL2 52c、YPL242c、YOR119c、YPL235w、YOR110w、 YNL182c、YOR206w、YJL054w、YJL039c、YNL2 58c、YNL245c、YNL038w、YNL251c、YNL256w、 YNL260c、YIR012w、YLR086w、YLR076c、YLR1 00w、YIR010w、YIL003w、YBR102c、YOL010w、 YKL013c、YKL018w、およびYLL003wの群より選択されるサ ツカロミセス・セレビシエ必須遺伝子の1つを調節可能なプロモーターの制御下 に置くことが好ましい。 例えば、他の真菌類で機能的に類似の遺伝子を発見するためには、公知の方法 (Sambrock et al.,1989)により、調べようとする真菌種からmRNAを単離する こともできるし、同様に公知の方法(Sambrock et al.,1989;またはcDNA合成 キット、例えばStratagene製)により、このmRNAからcDNAを調製するこ ともできる。 調製したcDNAは指定の方法で好適な発現ベクター中に組込むことができる 。 例えば、次いで発現ベクターの適したプロモーターの前に正しい方向でクロー ニングすることを可能にするのに好適な制限切断部位を有するプライマーの存在 下でcDNAの第1鎖を合成することができる。使用する制限切断部位は、公知 の制限切断部位のいずれであってもよい。使用するプライマーは例えば、以下に 記載のおよそ50ヌクレオチドの長さのプライマーであってよい: 配列番号1:5’−GAGAGAGAGAGAGAGAGAGAACTAGTX XXXXXTTTTTTTTTTTTTTTTTT−3’ 配列(X)6は例えばXhoIの好適な制限切断部位を表す。 第2鎖の合成後に二本鎖cDNAの付着端は埋めることができ(平滑末端の作 製)、次いでこのcDNAの末端を好適なDNAアダプター配列と連結させるこ とができる。DNAアダプター配列は、cDNAの第1鎖を合成するためのプラ イマーに使用した制限切断部位とは異なるべき制限切断部位を含んでいなければ ならない。DNAアダプターは例えば、互いに相補的であり、かつ、それらの末 端に制限切断部位の付着端を呈するな9量体および13量体オリゴヌクレオチド からなってよい。例えば、これらの末端はEcoRI切断部位であってもよい: 配列番号2:5’XXXXXGGCACGAG3’ 3’ XCCGTGCTC5’ 示されたアダプター配列のX列は制限切断部位の付着端である。 次いで、適当なアダプター配列とともに提供されるcDNAを制限エンドヌク レアーゼ、例えばcDNAの第1鎖を合成するためのプライマーにその認識部位 が使用されたXhoIで切断する。この例では、得られるcDNAは結果として その3’末端にXhoI突出末端を、またその5’末端にEcoRI突出末端を 有し、その結果、制限酵素XhoIおよびEcoRIで切断した発現ベクターに 指定の様式で組込まれることが可能となる。 好適な発現ベクターとしては特に、大腸菌(E.coli)/S.セレビシエシャトル ベクター、すなわち大腸菌にもS.セレビシエにも使用可能なベクターがある。 か かるベクターは次いで例えば大腸菌内で複製できる。使用する発現ベクターはS .セレビシエ細胞中に多数のコピーで存在するベクターであっても、これらの細 胞に少数のコピーで存在するものであってもよい。例えばpRS423−pRS 426シリーズ(pRS423、pRS424、pRS425、pRS426) またはpRS313−pRS316シリーズ(pRS313、pRS314、p RS315、pRS316)由来のベクター(Sikorski,R.S.and Hieter P.,(19 89)Genetics 122:19-27;Christianson,T.W.et al.,(1992)Gene 110;119-122) がこの目的に好適である。 この発現ベクターは好適なS.セレビシエプロモーターとターミネーターを有 するべきである。使用する発現ベクターがこれらを有していなければ、適当なプ ロモーターおよびターミネーターを、それがなお、作出されるcDNAを次に組 み込むことができるように挿入する。S.セレビシエ遺伝子MET25、PGK 1、TPI1、TDH3、ADHIおよびURA3のプロモーターが特に好適で ある。改変されていない形態の野生型遺伝子のプロモーターと特定のアクチベー ター配列および/またはリプレッサー配列が除去されるよう改変したプロモータ ーの双方が使用できる。好適なターミネーターの例としてはS.セレビシエ遺伝 子MET25、PGK1、TPI1、TDH3、ADHIおよびURA3のター ミネーターがある。 他の真菌種において機能的に類似の遺伝子を発見する方法では、S.セレビシ エの必須遺伝子を選択し、この遺伝子を統合的に(1)か、または染色体外に(2 )かのいずれかで調節可能なプロモーターの制御下に置く。 1.S.セレビシエゲノムに調節可能なプロモーターを組込むためには、この プロモーターを、例えばPCRを介する相同組換え(Guldener et al.,1996)によ り、選択した必須遺伝子の天然プロモーターと交換する。PCRを介する相同組 換えは、例えば二倍体S.セレビシエ系統CEN.PK2において行うことができ る。 遺伝的分離は四分子分析により確認できる。 四分子分析では、4つの生存力のある子嚢胞子が得られ、2つの半数性分離体 では選択された必須遺伝子は天然プロモーターの制御下にあり、他の2つの分離 体では調節可能なプロモーターの制御下にある。後者の半数性分離体を、発現ベ クターに存在するcDNAでの形質転換に使用する。 2.染色体外の変法では、発現ベクターに存在するcDNAを含有する、選択 されたS.セレビシエの必須遺伝子をまず好適な発現ベクター、例えば大腸菌/ S.セレビシエシャトルベクター中の調節可能なS.セレビシエプロモーターの 下流に挿入する。例えばこの目的のため、S.セレビシエゲノムDNAに対して 行うPCRにより、この必須遺伝子をATG開始コドンから終結配列まで、およ びそれを含んで増幅することができる。このために使用するプライマーは、それ らが好適な制限酵素の認識部位を含むように構築することができ、この部位は次 いで発現ベクターの調節可能なプロモーターの下流への挿入を助長する。 この組換え発現ベクターは次いで、調節可能なプロモーターの制御下にプラス ミドによりコードされる、選択されたS.セレビシエ必須遺伝子のコピーを含有 し、対応する変異型対立遺伝子をトランス相補するのに使用する。対応する変異 型対立遺伝子は、相同組換えにより作製し、表6(表6の第1列)に挙げた異型 接合性二倍体変異系統から選択することができる。 選択されたS.セレビシエ必須遺伝子を含有する発現ベクターは、選択された S.セレビシエ必須遺伝子の代わりに選択マーカーの遺伝子を保持する、対応す る異型接合性二倍体変異系統中へ形質転換する。形質転換体は、使用する発現ベ クターに存在する栄養要求性または核塩基マーカーに関して選択することにより 単離する。得られた形質転換異型接合性二倍体変異系統を四分子分析に付す。こ の分析により4つの生存力のある分離体が得られる。対応する変異型対立遺伝子 のマーカーおよび発現ベクターをさかのぼって調べることにより、必須遺伝子の ゲノムコピーが除去された分離体から形質転換した野生型分離体を識別すること ができる。選択された必須遺伝子のゲノムコピーが除去された分離体を、トラン ス相補型半数体変異系統と呼ぶ。それらを発現ベクターに存在し、調べようとす る真菌種に由来するcDNAでの形質転換に使用する。 特に、必須遺伝子の1つをマーカー遺伝子で置換した異型接合性二倍体サッカ ロミセス・セレビシエ細胞を、調節可能なプロモーターの制御下にサッカロミセ ス・セレビシエ必須遺伝子のコーディング部分を含む組換え発現ベクターで形質 転換する。例えば、異型接合性二倍体サッカロミセス・セレビシエ細胞において 、必須遺伝子を栄養要求性マーカーをコードする遺伝子か、または耐性遺伝子で 置換する。 本方法では、CEN.PK2系統のサッカロミセス・セレビシエ細胞を用いる ことが好ましい。この系統を用いて、そのゲノムにおいて必須遺伝子の天然プロ モーターを調節可能なプロモーターで置換したサッカロミセス・セレビシエ細胞 、または染色体外で必須遺伝子の天然プロモーターを調節可能なプロモーターで 置換したかかる細胞を作出することもまた好ましい。 本発明は、他の真菌類において機能的に類似の遺伝子および/または機能的に 類似のタンパク質を同定する、特にカンジダ・アルビカンス(Candida albicans) およびアスパルギルス・フミガタス(Aspargillus fumigatus)において機能的に 類似の遺伝子を同定する方法での、CEN.EN27、CEN.EN28、CE N.EN8、CEN.RO23、CEN.RO30、CEN.RO6、CEN. RO8、CEN.SR14、CEN.SR15、CEN.SR2、CEN.SR 26、CEN.SR41、CEN.SR55、CEN.SR66、CEN.SR 80、CEN.SR81、CEN.HE1、CEN.HE17、CEN.HE1 8、CEN.HE2、CEN.HE4、CEN.HE9、CEN.HI10、C EN.HI23、CEN.HI28、CEN.HI31、CEN.HI5、CE N.HI 7、CEN.FE8、CEN.KR28、CEN.TS02、CEN.TS04 およびCEN.ZI26系統のサッカロミセス・セレビシエ細胞の使用に関する 。さらに本発明は、機能的に類似のヒト、動物もしくは植物遺伝子、またはそれ らの遺伝子がコードするタンパク質を同定するための(あるいは機能的に類似の ヒト、動物もしくは植物遺伝子、またはそれらの遺伝子がコードするタンパク質 がいったい存在するかどうかを調べるための)サッカロミセス・セレビシエ細胞 の使用に関する。 使用できる調節可能なプロモーターは活性化可能なプロモーターおよび/また は活性化できないプロモーター、または抑制可能なプロモーターである。これら のプロモーターは自然におよび/または人工的に配列したプロモーター配列から なってよい。 使用できる調節可能なプロモーターの例としては、GAL1遺伝子のプロモー ターおよび対応するプロモーター誘導体、例えば様々なUAS(上流活性化配列) エレメントが除去されたプロモーター誘導体がある(GALS,GALL;Mumberg,J.et al .,(1994)Nucleic Acids Research 22:5767-5768)。使用できる他の調節可能なプ ロモーターとしては、FBP1、PCK1およびICL1などの糖新生遺伝子の プロモーター、またはその一部分、例えばそれらのアクチベーター(UAS1も しくはUAS2)またはリプレッサー(URS、上流リプレッション配列)配列 (Niederacher et al.(1992)Curr.Genet.22:363-370;Proft et al.(1995)Mol.Gen .Genet.246:367-373;Schuller et al.,(1992)EMBO J.11:107-114;Guarente et a l.,(1984)Cell 36:503-511)がある。 本方法は、このようにして改変した(すなわち調節可能なプロモーターを含む) S.セレビシエを、調節可能なプロモーターが活性となり、その結果S.セレビ シエ必須遺伝子が発現する増殖条件下で増殖させることを含む。次いでこのS. セレビシエ細胞を調べようとする真菌種のcDNAを含む典型量の組換え発現ベ クターで形質転換する。その後さらにこの形質転換体は、そのcDNAが組換え 発現ベクターに存在するタンパク質を発現する。 本方法は、増殖条件を、その制御下で選択されたS.セレビシエ必須遺伝子が 発現する調節可能なプロモーターのスイッチが切られるよう変更することを含む 。例えば、増殖条件は培地を変更することにより改変できる。例えば、GAL1 プロモーター、またはこのプロモーターの誘導体を使用するのであれば、ガラク トースを含有する培地(誘導状態)からグルコースを含有する培地(抑制状態)へ変 更できる。 このように変更された条件は、組換え発現ベクターが他の真菌種の機能的に類 似の遺伝子のcDNAを持たない(すなわち、その必須遺伝子の機能が機能的に 類似の遺伝子で補うことができない)S.セレビシエ細胞に対しては致死的であ る。これに対し、他の真菌種の機能的に類似の遺伝子が発現するS.セレビシエ 細胞は、機能的に類似の遺伝子がコードするタンパク質で致死的な代謝欠陥を補 うことができるため、これらの細胞は生存できる。 本方法は、公知の方法(Strathern,J.N.and Higgins,D.R.(1991)Recovery o f Plasmids from Yeast into Escherichia coli:Shuttle Vectors in:Guthrie,C .and Fink,G.R.Methods in Enzymology.Volume 194.Guide to yeast genetics a nd molecular biology.Academic Press,San Diego,319-329)を用いる生存してい る形質転換細胞から発現ベクター(プラスミド)を単離し、次いでDNA解析法 を用い、例えばDNA配列決定法(Sanger et al.,(1977)Proc.Natl Acad.Sci.US A 74;5463-5467)によりcDNAを解析することを含む。 本方法は、S.セレビシエ遺伝子を、他の真菌種における機能的に類似のかつ /または一連の相同遺伝子、特にヒト、動物および植物に対して病原性のある機 能的に類似のかつ/または一連の相同な真菌類の遺伝子の同定に使用することを 含む。例えばこの目的に、藻菌綱または真菌綱、特に担子菌亜綱および子嚢菌亜 綱の菌類、特にヘミアスコミケタレス(Hemiascomycetales)(酵母)およびプレク タスカレス(Plectascales)(カビ)およびギムナスカレス(Gymnascales)(皮膚およ び毛髪菌類)、または線菌鋼、特にコニジオスポラレス(Conidiosporales)(皮膚 菌)亜鋼およびタロスポラレス(Thallosporales)(出芽菌)亜鋼の菌類を使用する ことができ、特にムコール(Mucor)、リゾプス(Rhizopus)、コッキジオイデス(Co ccidioides)、パラコッキジオイデス(Paracoccidioides)(ブラシリエンシス(bra siliensis))(ブラソミケス・ブラシリエンシス(Blasomyces brasiliensis))、 エンドミケス(Endomyces)(ブラソミケス(Blastomyces))、アスペルギルス(Asper gillus)、ペニシリウム(Penicillium)(スコプラリオプシス(Scopulariopsis))ト リコフィトン(Trichophyton)(クテノミケス(Ctenomyces))、エピデルモフィトン (Epidermophyton)、ミクロスポロン(Microsporon)、ピエドライア(Piedraia)、 ホルモデンドロン(Hormodendron)、フィアロフォラ(Phialophora)、スポロトリ コン(Sporotrichon)、クリプトコッカス(Cryptococcus)、カンジダ(Camdida)、 ケオトリクム(Geotrichum)およびトリコスポロン(Trichosporon)属が使用される 。 特に、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、アスペルギルス・フミガ タス(Aspergillus fumigatus)、コッキジオイデス・イミチス(Coccidioides imm itis)、クリプトコッカス・ネオホルマンス(Cryptococcus neoformans)、ヒス トプラズマ・カプスラタム(Histoplasma capsulatum)、ブラソミケス・デルマ チチジス(Blasomyces dermatitidis)、パラコッキジオイデス・ブラシリエンス (Paracoccidioides brasiliens)およびスポロスリックス・スケンキー(Sporoth rix schenckii)の使用が強調される。 本方法は、サッカロミセス・セレビシエ由来の必須遺伝子および他の真菌類由 来の機能的に類似の遺伝子を使用して、これらのS.セレビシエ必須遺伝子もし くは機能的に類似の遺伝子の機能的発現、および/またはコードされているタン パク質の機能的活性を完全にまたは部分的に阻害することができる物質を同定す ることを含む。好ましくは、他の真菌類の機能的に類似の遺伝子またはこれらの 遺伝子によりコードされているタンパク質もまた必須である。本方法は、例えば 医薬を製造するため、真菌類の増殖を阻害し、さらに抗菌剤として使用できる物 質を同定するのに使用できる。 本方法の特有の特徴は、サッカロミセス・セレビシエ由来の必須遺伝子または 他の真菌類由来の機能的に類似の遺伝子、特に他の真菌種に必須である遺伝子を 、物質をスクリーニングするための標的として使用するということである。本方 法は、S.セレビシエ由来の必須遺伝子および他の真菌類由来の機能的に類似の 、かつ/または一連の相同性を有するS.セレビシエ必須遺伝子を標的として使 用可能であることを含む。 本方法の1つの具体例は、細胞、特に標的として使用する必須遺伝子を過剰発 現する真菌細胞を作出し、次いでこれらの細胞を試験物質とともにインキュベー トすることである。このように、この物質の増殖阻害作用は必須標的遺伝子に関 して決定可能である。また本方法で調べる個々の遺伝子は、標的遺伝子または調 べようとする遺伝子ともいう。標的遺伝子は、S.セレビシエ必須遺伝子、特に 遺伝子YGR046w、YGR048w、YGR060w、YJL074c、Y JR136c、YJR141w、YBR167c、YPL252c、YPL24 2c、YOR119c、YPL235w、YOR110w、YNL182c、Y OR206w、YJL054w、YJL039c、YNL258c、YNL24 5c、YNL038w、YNL251c、YNL256w、YNL260c、Y IR012w、YLR086w、YLR076c、YLR100w、YIR01 0w、YIL003w、YBR102c、YOL010w、YKL013c、Y KL018wもしくはYLL003wの1つ、または別の真菌種由来の機能的に 類似の遺伝子であってよい。 本方法では、標的遺伝子を過剰発現する細胞に対する物質の増殖阻害作用が決 定される。これに関連して、その物質は必須遺伝子または機能的に類似の遺伝子 の発現の阻害か、かつ/またはコードされているタンパク質の機能的活性の阻害 のいずれかが可能である。 もう1つの具体例は、細胞、特に異なる程度で標的遺伝子を発現する真菌細胞 を作出し、次いでこれらの細胞を試験物質とともにインキュベートし、この物質 の細胞に対する増殖阻害作用を比較により決定することである。 本方法は、2以上の細胞、特にそれらが異なる程度で標的遺伝子を発現すると いう事実により互いに異なる真菌細胞またはそれらに由来する系統の使用を含む 。例えば、2、3、4、5、10もしくはそれ以上の細胞またはそれらに対応す る系統は、所定の濃度で使用される物質の増殖阻害作用に関しては比較により分 析できる。かかる濃度系により、例えば抗真菌活性物質を細胞傷害性または不活 性物質から識別できる。 本方法の特殊な1つの具体例は、スクリーニングに半数体真菌細胞/系統を使 用することであり;この目的のために、特に半数体S.セレビシエ細胞/系統を 使用することができる。 本方法は、標的として選択される必須遺伝子を、好適な発現ベクターへの組込 むことを含む。 大腸菌/S.セレビシエシャトルベクターは、好適な発現ベクターの例である 。特に細胞当りのコピー数の異なるベクターが使用できる。例えば、一方では形 質転換S.セレビシエ細胞にできる限り大きなコピー数で存在するベクターが、 他方では小さなコピー数で存在するベクターが使用できる。1つの具体例では、 S.セレビシエゲノムへ標的遺伝子を組込むことを可能にする発現ベクターを使 用する。 好適な発現ベクターの例としては、ベクターpRS423、pRS424、p RS425、pRS426、pRS313、pRS314、pRS315、pR S316、pRS303、pRS304、pRS305、pRS306がある(S ikorski and Hieter,1989;Christianson,et al.,1992)。 pRS423−pRS426系のベクターは大きなコピー数(約50〜100 コピー/細胞)で存在している。これに対し、pRS313−pRS316系の ベクターは小さなコピー数(約1〜2コピー/細胞)で存在している。これら2 種の系に由来するベクターを使用すれば、標的遺伝子は染色体外コピーとして存 在する。このpRS303−pRS306系のベクターを使用して、標的遺伝子 をゲノムへ組込むことができる。S.セレビシエ細胞に存在するコピー数に関し てのみ異なる、これら3種の異なるタイプの発現ベクターを使用することにより 、それぞれS.セレビシエ必須遺伝子または機能的に類似の遺伝子の発現の識別 または等級付けを達成することができる。 本方法は、例えば、ベクターのコピー数/細胞が異なる種々の発現ベクターで 形質転換した細胞(例えば、真菌細胞)/系統に関する物質の増殖阻害作用を比 較により決定することを含む。かかる細胞は必須標的遺伝子を異なる程度で発現 でき、物質に対して段階的な反応を示す。 本方法はまた、発現ベクター内の特に選択されたプロモーターおよびターミネ ーター、例えば、S.セレビシエプロモーターおよびターミネーターの間に挿入 されている標的遺伝子により、種々の細胞、特に真菌細胞(制御された過剰発現) 中の標的遺伝子の発現レベルの変更を達成することを含む。この目的のためには 例えば、様々なレベルではあるが構成的に発現するS.セレビシエ遺伝子のプロ モーターが好適である。かかるプロモーターの例としては、S.セレビシエ遺伝 子MET25、PGK1、TPI1、TDH3、ADHI、URA3およびTR P1の天然のプロモーター、またこれらのプロモーターの適当な誘導体、例えば 、あるアクチベーター配列および/またはリプレッサー配列を含まないプロモー ター誘導体がある。 また調節可能なプロモーターは、標的遺伝子の過剰発現の制御を達成するにも 好適である。例えば、GAL1遺伝子の天然プロモーターまたはこのプロモータ ーの適当な誘導体、例えば、種々のUASエレメントが除去された誘導体(GALS, GALL;Mumberg et al.,(1994)Nucleic Acids Research 22:5767-5768)、また糖 新生遺伝子のプロモーター、例えばプロモーターFBP1、PCK1およびIC L1、またはこれらプロモーターの一部、例えば適当な活性化できない、または 抑制試験プロモーターのアクチベーター(UAS1またはUAS2)またはリプ レッサー(URS)配列(Schuller et al.,(1992)EMBO J.11:107-114;Guarente et al.,(1984)Cell 36:503-511;Niederacher et al.(1992)Curr.Genet.22:363-3 70;Proft et al.(1995)Mol.Gen.Genet.246:367-373))を使用できる。 発現ベクターのターミネーターは、例えば、S.セレビシエ遺伝子MET25 、PGK1、TPI1、TDH3、ADHIおよびURA3のターミネーター配 列であってもよい。 本方法は、一連の発現ベクターを作出可能であることを含み、その総てが、適 当であれば種々の強度のプロモーターおよび/または種々の方法で調節されるプ ロモーターを用い、適切に選択した種の発現ベクターを使用すること、および/ または好適な発現ベクターを作出することにより、それらが標的遺伝子を異なる 程度で(様々なレベルで)発現するという点で互いに異なってはいるが、同一の 標的遺伝子を含む。かかる一連の発現ベクターを使用すると、その長さで細かく 等級付けされる標的遺伝子の発現が達成できる。かかる一連の発現ベクターを使 用して、標的遺伝子を異なる程度で発現する真菌細胞/真菌系統を作出できる。 本方法は、発現ベクターを半数体野生型S.セレビシエ細胞へ形質転換するこ とを含む。得られた細胞/系統を液体培地で増殖させ、種々の濃度の調べようと する物質とともにインキュベートし、標的遺伝子を異なる程度で発現する細胞/ 系統の増殖挙動に対するこの物質の作用を比較により分析する。本方法はまた、 参照として、いずれの標的遺伝子も含まない適切な発現ベクター種で形質転換し た半数体S.セレビシエ細胞/系統を使用することも含む。 本方法は、これらの条件下、発現強度は特定の培地の選択により著しく影響を 受け得るので、調節可能なプロモーターを使用する場合、特にGAL1プロモー ターおよびその誘導体(GALSおよびGALL)を使用する場合、種々の培地 で物質をスクリーニング可能であることを含む。例えば、GAL1プロモーター の発現強度は下記のように低下する:2%ガラクトース>1%ガラクトース+1 %グルコース>2%グリセロール>2%グルコース。 S.セレビシエ野生型細胞の増殖を阻害する物質の増殖阻害作用は、S.セレ ビシエ必須遺伝子または別の真菌種由来の機能的に類似の遺伝子の過剰発現によ り、完全にまたは部分的に無効にすることができる。 本方法はまた、ヒト、動物または植物において、S.セレビシエ遺必須伝子の 機能的に類似のかつ/または一連の相同性を有する対応物を同定することを含む 。同様に、対応するヒト、動物または植物遺伝子を本方法で標的遺伝子として使 用して、抗真菌活性物質がこれらの標的遺伝子にも作用するかどうかを確認する こともできる。このように真菌類(または特定の真菌種)の増殖を特異的に阻害 する物質を同定することが可能であるので、これは本方法の特に有利な点である 。特異的な抗真菌活性物質は、対応する、機能的に類似のかつ/または一連の相 同性を有するヒト、動物もしくは植物遺伝子、またはこれらの遺伝子がコードす るタンパク質に、比較的作用が低いか、あるいは全く作用しないかのいずれかで あるはずである。 本方法はまた、対応する必須真菌遺伝子に機能的に類似のかつ/または一連の 相同性を有するヒト、動物または植物遺伝子がいったい存在するのかどうかを確 認できることを含む。これは、同定された真菌の必須遺伝子、またはこれらの遺 伝子の一部の、例えばデータベースで入手可能なヒト、動物または植物配列/遺 伝子との相同性を確認することにより行うことができる。このように予め、研究 の性質によって同定された真菌必須遺伝子からの選択が可能であり、これに関し て、例えば、一連の相同性を有する、かつ/または機能的に類似の遺伝子はヒト には存在しない。 このように、本方法は例えば、次いでヒトの身体に損なわない抗真菌活性物質 を特に同定する多くの可能性を提供する。例えば、免疫系が損なわれる真菌症の 治療または予防用医薬を製造するために使用できる物質を同定することが可能で ある。例えばこれらの物質は、例えばHIV感染すなわちエイズ、または糖尿病 などの疾患の経過で起こる真菌感染症の治療に使用する医薬を製造するために使 用できる。本方法はまた、殺真菌剤を製造するために、特にヒトおよび動物に無 害な殺真菌剤を製造するために使用できる物質の同定に用いることができる。本 方法はまた、例えば、食料品およびボディケア物質を保存するために使用できる 特異的な抗真菌活性物質の同定にも使用できる。 さらに本方法はまた、第1工程で、機能的に類似の遺伝子が別の真菌種にいっ たい存在するかどうかを確認する工程を使用することが可能であるため、極めて 特異的な方法で特定の真菌種の増殖だけを阻害する抗真菌活性物質を同定する可 能性も提供する。他方、本方法はまた、第1工程で、S.セレビシエにおいて必 須である遺伝子と機能的に類似の遺伝子が可能な限り多くの他の真菌種(例えば 、ヒトに対して病原性のある真菌種)に存在するかどうかを立証する工程を使用 することができるので、多数の真菌種(広いスペクトルの抗真菌物質)に対して 同時に活性がある物質を同定するのに使用することができる。 このスクリーニング法の特に有利な点は、使用する遺伝子が必須であることが 十分に知られていることであり、すなわち必須遺伝子の機能、またはコードされ ているタンパク質の機能についてのさらなる情報は必要ではない。これらの遺伝 子の多くのDNA配列は入手できないため、これは、他の真菌種の機能的に類似 の遺伝子を同定するためのS.セレビシエの必須遺伝子の使用に特に有利である 。 下記は本方法の特に有利な点である: S.セレビシエ必須遺伝子の生化学的機能についてのいずれの知識も必要では ない。その配列が総てまたは部分的に知られているあらゆる遺伝子を試験し、そ れらが必須であるかどうかを決定することができる。 S.セレビシエ必須遺伝子を使用して、他の真菌種由来の機能的に類似の遺伝 子を同定することができ、ここで再びこれらの遺伝子の生化学的機能について知 られている必要は全くなく。 これに加え、他の真菌種由来の機能的に類似の可能性のある遺伝子の配列が知 られている必要はない。それは同定される機能的に類似のcDNAまたは解明さ れる遺伝子の配列だけである。 抗真菌活性物質を発見する方法において、その物質が必須または機能的に類似 の遺伝子の機能的発現を阻害するかどうか、またはそれがコードされているタン パク質の機能的活性を阻害するかどうかについては区別がない。 同時に、物質の作用を機能的に類似のヒト、動物および植物遺伝子またはコー ドされているタンパク質対して試験することもできるし、あるいは機能的に類似 のまたは一連の相同性を有する遺伝子がいったい存在するのかどうかについて確 認することもできる。 このように個々の物質をそれらの特異的活性について効率的に試験することが できる。 実施例: 実施例1:YJR141wについて記載した(表6)欠失カセットを作出する「従 来法」 S.セレビシエHIS3遺伝子を用いるS.セレビシエORF YJR141w 遺伝子の欠失: 1)1.7kbのXbaI断片(S.セレビシエのケノムDNAまたはYJR 141w遺伝子を含む、相当するコスミドクローンのいずれかから得た)を制限 酵素XbaIで線状化したpuC18ベクターにクローン化した。 2)次いで、1)で得たプラスミドを制限酵素BstEIIで切断し、DNAの 突出末端をKlenowポリメラーゼ酵素(Sambrook et al.,1989)で埋めた後、 得られた直鎖DNA断片を制限酵素ClaIで切断した。これにより3.52k b(キロ塩基対)のサイズのDNA断片と0.87kbのサイズのDNA断片を 得た。 3)S.セレビシエHIS3遺伝子をゲノムの1.6kbBamHI断片とし て、制限酵素BamHIで切断したpBluescriptIIKS+ベクター( stratagene製)に挿入し、これによりプラスミドpMR240を作出した。 4)次いで、プラスミドpMR240を制限酵素XhoIで切断し、さらにD NAの突出末端をKlenowポリメラーゼを用いて埋めた。この直鎖DNA断 片を制限酵素ClaIで切断した。これによりS.セレビシエHIS3遺伝子を 含む1.36kbのDNA断片を得た。 5)2)で得た3.52kbのDNA断片を4)で得た1.36kbのDNA 断片に連結し、これによりプラスミドpRO6を作出した。YJR141wのコ ーディング領域の870BpDNAセグメントを、プラスミドpRO6から欠失 させ、HIS3選択マーカーで置換した。 6)プラスミドpRO6を制限エンドヌクレアーゼPvuIIで線状化し、S. セレビシエを形質転換するのに用いた。 実施例2:SFH法のためのプラスミドの構築 1)ベクターpBluescript(登録商標)IIKS+(stratagene;配 列入手先:Genebank(登録商標)X52327)を開始ベクターとして用いた。 2)pBluescript(登録商標)IIKS+ベクターを制限酵素Not Iで線状化し、次いで緑豆5’−3’エキソヌクレアーゼとともにインキュベー トすることにより突出末端を取り除いた。ベクターpKS+ΔNotI(Not I制限切断部位を持たないpBluescript(登録商標)IIKSベクター) を末端切断型DNA断片を再連結することにより作製した。 3)プラスミドpKS+ΔNotIを制限酵素PstIおよびBamHIで切 断し、プライマー対PK3/PK4から作出したDNAオリゴヌクレオチドを開 環プラスミドに連結した。このようにして作出したプラスミドpKS+new( 配列番号17)はPStIとBamHI制限切断部位の間に新しい制限切断部位 NotI、StuI、SfiIおよびNcoIを含んでいる。: pstI−NotI−StuI−SfiI−NcoI−BamHI 4)プラスミドpKS+new(配列番号17)をプラスミドpPK5/6(配 列番号18)、pPK7/8(配列番号19)、pPK9/10(配列番号20) およびpPK13/14(配列番号21)を作製するための開始ベクターとして 用いた。適当なアミノ酸/核塩基/栄養要求性マーカーの遺伝子を、好適なプラ イマーを用いるPCRにより、野生型または改変野生型遺伝子から増幅した(実 施例4および実施例5)。 実施例3:プラスミドpPK5/6(pKS+new−HIS3)(配列番号1 8)の構築: HIS3遺伝子をプライマーPK5およびPK6を用いたPCRにより、S. セレビシエのゲノムDNAから増幅させ、次いで制限酵素BamHIおよびNo tIで切断し、BamHIおよびNotIで切断したプラスミドpKS+new に挿入した。下線を引いたプライマーのDNAセグメントはS.セレビシエ遺伝 子の各相同配列に相当するセグメントに対応する。 実施例4:プラスミドpK7/8(pKS+new−LEU2)(配列番号19) の構築: S.セレビシエLEU2遺伝子をプライマーPK7およびPK8を用いて、P CRにより鋳型(改変野生型遺伝子)として機能するYcplac111ベクタ ーDNA(Gietz,R.D.and Sugino,A.(1988)Gene 74:527-534)から増幅し、次いで 、増幅したDNAを制限酵素BamHIおよびNotIで切断し、BamHIお よびNotIで切断したプラスミドpKS+newに挿入した。 実施例5:プラスミドpPK9/10(pKS+new−URA3)(配列番号 20)の構築: S.セレビシエURA3遺伝子をプライマーPK9およびPK10を用いて、 PCRにより鋳型(改変野生型遺伝子)として機能するYcplac33ベクタ ーDNA(Gietz,R.D.and Sugino,A.(1988)Gene 74:527-534)から増幅し、次いで 、増幅したDNAを制限酵素BamHIおよびNotIで切断し、BamHIお よびNotIで切断したプラスミドpKS+newに挿入した。実施例6:プラスミドpPK13/14(pKS+new−TRP1)(配列番 号21)の構築: TRP1遺伝子をプライマーPK13およびPK14を用いて、PCRにより S.セレビシエケノムDNAから増幅し、次いで、増幅したDNAを制限酵素B amHIおよびPstIで切断し、BamHIおよびPstIで切断したプラス ミドpKS+newに挿入した。 実施例7:YGR046wについて記載したPCR技術を用いる「従来法」(「改 良型従来法」) 1)YGR046wの3’領域をプライマーXSL−2N2およびG385− 1(項目4参照)を用いて、鋳型として機能するS.セレビシエのゲノムDNA から増幅した。次いで、増幅したDNAを制限酵素ClaIおよびEcoRIで 切断し、得られた508BpのDNA断片を、予め制限酵素ClaIおよびEc oRIで切断したプラスミドpPK9/10に連結した。得られたプラスミドを p119−58とした。 2)YGR046wの5’領域をプライマーG385−3およびX9R2(項 目4参照)を用いて、鋳型として機能するS.セレビシエのゲノムDNAから増 幅した。次いで、増幅したDNAを制限酵素BamHIおよびBglIIで切断し 、得られた1336Bpの断片を、予めBamHIで切断したプラスミドp11 9−58に挿入した。得られたプラスミドをpEN27とした。 3)プラスミドpEN27を制限酵素SacIおよびAsp718で線状化し た後、S.セレビシエを形質転換するのに用いた。 4)使用したプライマー: 実施例8: S.セレビシエ系統CEN.PK2細胞を公知の方法に従って、各場合におい て約5μgの直鎖欠失カセットDNA(Gietz et al.,1992;Guldener et al.,199 6)で形質転換した。この形質転換混合物を適当な選択培地上で平板培養した。 カナマイシン耐性遺伝子を含有する欠失カセットを用いた場合には、形質転換 細胞をゲンチシン(G418(登録商標))を含有する完全培地(YEPD)上で 平板培養した。いわゆる栄養要求性マーカーを含有する欠失カセットを用いた場 合には、形質転換細胞を適当なアミノ酸(ヒスチジン、ロイシン、トリプトファ ン)または核塩基(ウラシル)を含まない合成最小培地(SCD)上で平板培養 した。これにより変更した条件下で増殖できるのは相同組換えが起こった形質転 換体だけであるので、これらの細胞を選択した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AU,BA,BB,BG,BR,CA,CN,CU, CZ,EE,GE,GW,HU,ID,IL,IS,J P,KP,KR,LC,LK,LR,LT,LV,MG ,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,RO, SG,SI,SK,SL,TR,TT,UA,US,U Z,VN,YU (72)発明者 トーマス、ムンダー ドイツ連邦共和国イェーナ、エンゲルプラ ッツ、3 (72)発明者 チルマー、シュースター ドイツ連邦共和国ベルネック、アイヒェン ウェーク、40 (72)発明者 ホルスト、フェルトマン ドイツ連邦共和国ミュンヘン パージンガ ー、ホイウェーク、86 (72)発明者 ビルフリート、クラーマー ドイツ連邦共和国ゲッティンゲン、シュト ラーセ、アン、デル、ザンクト、ビンツェ ンツ、キルヒェ、10 (72)発明者 フリートリッヒ、カール、ツィマーマン ドイツ連邦共和国オーベル―ラムシュタッ ト、ゲーテシュトラーセ、12 (72)発明者 カール−ディーター、エンツィアン ドイツ連邦共和国オーベルウルゼル、オー ベルウルゼラー、シュトラーセ、43 (72)発明者 マチアス、ローゼ ドイツ連邦共和国ノイ―アンシュパッハ、 テオドール―ホイス―シュトラーセ、4 (72)発明者 ペーター、ケッター ドイツ連邦共和国オーベルウルゼル、イン ドゥストリーシュトラーセ、3アー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 抗真菌活性物質を発見する方法であって、 a)サッカロミセス・セレビシエの必須タンパク質の発現を制御し、かつ/ま たはサッカロミセス・セレビシエの必須タンパク質もしくはその一部をコードす る核酸、またはコードされている必須タンパク質自身、あるいは b)別の真菌種に由来し、かつa)に記載のタンパク質と機能的に類似である タンパク質の発現を制御し、かつ/もしくは別の真菌種に由来し、かつa)に記 載のタンパク質と機能的に類似のタンパク質をコードする別の核酸、またはコー ドされている機能的に類似のタンパク質自身を標的として用い、次いで a)サッカロミセス・セレビシエの必須タンパク質の発現またはコードされて いる必須タンパク質自身の機能的活性に対する調べようとする物質の効果、また は b)別の真菌種に由来する機能的に類似のタンパク質自身の発現、もしくはコ ードされている機能的に類似のタンパク質の機能的活性に対する調べようとする 物質の効果を決定することを含んでなる方法。 2. 核酸が必須遺伝子である、請求項1記載の方法。 3. 遺伝子が、遺伝子YGR046w、YGR048w、YGR060w、 YJL074c、YJR136c、YJR141w、YBR167c、YPL2 52c、YPL242c、YOR119c、YPL235w、YOR110w、 YNL182c、YOR206w、YJL054w、YJL039c、YNL2 58c、YNL245c、YNL038w、YNL251c、YNL256w、 YNL260c、YIR012w、YLR086w、YLR076c、YLR1 00w、YIR010w、YIL003w、YBRI02c、YOL010w、 YKL013c、YKL018w、およびYLL003wの群より選択される、 請求項1および2いずれか1項に記載の方法。 4. 他の核酸が、遺伝子YGR046w、YGR048w、YGR060w 、YJL074c、YJR136c、YJR141w、YBR167c、YPL 252c、YPL242c、YOR119c、YPL235w、YOR110w 、YNL182c、YOR206w、YJL054w、YJL039c、YNL 258c、YNL245c、YNL038w、YNL251c、YNL256w 、YNL260c、YIR012w、YLR086w、YLR076c、YLR I00w、YIR010w、YIL003w、YBR102c、YOL010w 、YKL013c、YKL018w、およびYLL003wのうちの1つと機能 的に類似である、別の真菌種由来の遺伝子である、請求項1〜3のいずれか1項 に記載の方法。 5. 核酸が必須遺伝子のプロモーターである、請求項1〜4のいずれか1項 に記載の方法。 6. プロモーターが、遺伝子YGR046w、YGR048w、YGR06 0w、YJL074c、YJR136c、YJR141w、YBR167c、Y PL252c、YPL242c、YOR119c、YPL235w、YOR11 0w、YNL182c、YOR206w、YJL054w、YJL039c、Y NL258c、YNL245c、YNL038w、YNL251c、YNL25 6w、YNL260c、YIR012w、YLR086w、YLR076c、Y LR100w、YIR010w、YIL003w、YBR102c、YOL01 0w、YKL013c、YKL018w、およびYLL003wのプロモーター シリーズから選択される、請求項5記載の方法。 7. 必須タンパク質が、YGR046w、YGR048w、YGR060w 、YJL074c、YJR136c、YJR141w、YBR167c、YPL 252c、YPL242c、YOR119c、YPL235w、YOR110w 、 YNL182c、YOR206w、YJL054w、YJL039c、YNL2 58c、YNL245c、YNL038w、YNL251c、YNL256w、 YNL260c、YIR012w、YLR086w、YLR076c、YLR1 00w、YIR010w、YIL003w、YBR102c、YOL010w、 YKL013c、YKL018w、およびYLL003wから選択される遺伝子 の1つによってコードされている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。 8. 別の真菌種由来のタンパク質が、YGR046w、YGR048w、Y GR060w、YJL074c、YJR136c、YJR141w、YBR16 7c、YPL252c、YPL242c、YOR119c、YPL235w、Y 0R110w、YNL182c、YOR206w、YJL054w、YJL03 9c、YNL258c、YNL245c、YNL038w、YNL251c、Y NL256w、YNL260c、YIR012w、YLR086w、YLR07 6c、YLR100w、YIR010w、YIL003w、YBR102c、Y OL010w、YKL013c、YKL018w、およびYLL003wから選 択される遺伝子の1つによってコードされている必須タンパク質と機能的に類似 である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。 9. 他の真菌種が担子菌類、子嚢菌類、およびヒホミケス類から選択される 、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。 10. 他の真菌種が、ヘミアスコミケタレス(Hemiascomycetales)(酵母菌) 、プレクタスカレス(Plectascales)(カビ)、ギムナスカレス(Gymnascales)(皮膚 および毛髪真菌)、コニジオスポラレス(Conidiosporales)(皮膚真菌)、タロスポ ラレス(Thallosporales)(出芽真菌)、ムコール(Mucor)、リゾプス(Rhizopus)、 コッキジオイデス(Coccidioides)、パラコッキジオイデス(Paracoccidioides)( ブラシリエンシス(brasiliensis))(ブラソミケス・ブラシリエンシス(Blasomyce s brasiliensis))、エンドミケス(Endomyces)(ブラストミケス(Blastomyces)) 、アスペルギルス (Aspergillus)、ペニシリウム(Penicillium)(スコプラリオプシス(Scopulariops is))、トリコフィトン(Trichophyton)(クテノミケス(Ctenomyces))、エピデルモ フィトン(Epidermophyton)、ミクロスポロン(Microsporon)、ピエドライア(Pied raia)、ホルモデンドロン(Hormodendron)、フィアロフォラ(Phialophora)、スポ ロトリコン(Sporotrichon)、クリプトコッカス(Cryptococcus)、カンジダ(Candi da)、ゲオトリクム(Geotrichum)およびトリコスポロン(Trichosporon)から選択 される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。 11. 他の真菌種が、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、アスペ ルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)、コッキジオイデス・イミチス( Coccidioides immitis)、クリプトコッカス・ネオホルマンス(Cryptococcus neo formans)、ヒストプラズマ・カプスラータム(Histoplasma capsulatum)、ブラソ ミケス・デルマチチジス(Blasomyces dermatitidis)、パラコッキジオイデス・ ブラシリエンス(Paracoccidioides brasiliens)およびスポロスリックス・スケ ンキー(Sporothrix schenckii)から選択される、請求項1〜10のいずれか1項 に記載の方法。 12. サッカロミセス・セレビシエ必須遺伝子または他の真菌種由来の機能 的に類似の遺伝子を過剰発現する細胞を作出し、この細胞を調べようとする物質 とともにインキュベートし、次いでこの物質の増殖抑制作用を測定する、請求項 1〜11のいずれか1項に記載の方法。 13. サッカロミセス・セレビシエ必須遺伝子または別の真菌種由来の機能 的に類似の遺伝子を種々の程度で発現する少なくとも2種の細胞を作出し、これ らの細胞を調べようとする物質とともにインキュベートし、次いでこの物質の増 殖抑制作用を比較する事によって決定する、請求項1〜12のいずれか1項に記 載の方法。 14. 細胞がCEN.PK2系統のサッカロミセス・セレビシエ細胞または この系統の誘導体である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。 15. 細胞が半数体サッカロミセス・セレビシエ細胞である、請求項1〜1 4のいずれか1項に記載の方法。 16. 別の真菌種における機能的に類似の遺伝子を、 a)サッカロミセス・セレビシエ必須遺伝子が調節可能なプロモーターの制御 下に置かれているサッカロミセス・セレビシエ細胞を作出し、 b)このようにして改変したサッカロミセス・セレビシエ細胞を調節可能なプ ロモーターが活性化する増殖条件下で増殖させ、 c)この改変サッカロミセス・セレビシエ細胞を、他の真菌種から調製し、発 現ベクターに存在するcDNAで形質転換し、 d)他の真菌種において機能的に類似のタンパク質をコードするcDNAを発 現するサッカロミセス・セレビシエ細胞しか生存できないように培養条件を変更 することにより、この調節可能なプロモーターのスイッチを切り、次いで e)適当であれば、、サッカロミセス・セレビシエ必須遺伝子と機能的に類似 の他の真菌種の遺伝子に相当するcDNAを単離、分析することにより同定する 、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。 17. サッカロミセス・セレビシエ必須遺伝子が、遺伝子YGR046w、 YGR048w、YGR060w、YJL074c、YJR136c、YJR1 41w、YBR167c、YPL252c、YPL242c、YOR119c、 YPL235w、YOR110w、YNL182c、YOR206w、YJL0 54w、YJL039c、YNL258c、YNL245c、YNL038w、 YNL251c、YNL256w、YNL260c、YIR012w、YLR0 86w、YLR076c、YLR100w、YIR010w、YIL003w、 YBR102c、YOL010w、YKL013c、YKL018w、およびY LL003wの群より選択される、請求項16記載の方法。 18. サッカロミセス・セレビシエ細胞がCEN.PK2系統の細胞である 、請求項16および17のいずれか1項に記載の方法。 19. そのゲノム内で必須遺伝子の天然プロモーターが調節可能なプロモー ターで置換されているサッカロミセス・セレビシエ細胞を作出する、請求項16 〜18のいずれか1頃に記載の方法。 20. 必須遺伝子の1つがマーカー遺伝子で置換されているサッカロミセス ・セレビシエ細胞を、調節可能なプロモーターの制御下にサッカロミセス・セレ ビシエ必須遺伝子のコーディング部分を含む組換え発現ベクターで形質転換する 、請求項19記載の方法。 21. サッカロミセス・セレビシエが異型接合性二倍体である、請求項19 および20のいずれか1項に記載の方法。 22. 異型接合性二倍体サッカロミセス・セレビシエ細胞において、必須遺 伝子が栄養要求性マーカーをコードする遺伝子で置換されている、請求項19〜 21のいずれか1項に記載の方法。 23. 異型接合性二倍体サッカロミセス・セレビシエ細胞において、必須遺 伝子が耐性遺伝子で置換されている、請求項19〜21のいずれか1項に記載の 方法。 24. 染色体外において必須遺伝子の天然プロモーターが調節可能なプロモ ーターで置換されているサッカロミセス・セレビシエ細胞を作出する、請求項1 9記載の方法。 25. サッカロミセス・セレビシエ細胞が、CEN.EN27、CEN.E N28、CEN.EN8、CEN.RO23、CEN.RO30、CEN.RO 6、CEN.RO8、CEN.SR14、CEN.SR15、CEN.SR2、 CEN.SR26、CEN.SR41、CEN.SR55、CEN.SR66、 CEN.SR80、CEN.SR81、CEN.HE1、CEN.HE17、C EN.HE18、CEN.HE2、CEN.HE4、CEN.HE9、CEN. HI10、CEN.HI23、CEN.HI28、CEN.HI31、CEN. HI5、CEN.HI7、CEN.FE8、CEN.KR28、CEN.TS0 2、CEN.TS04およびCEN.ZI26系統の細胞から選択される、請求 項12〜24のいずれか1項に記載の方法。 26. 請求項25記載のCEN.EN27、CEN.EN28、CEN.E N8、CEN.RO23、CEN.RO30、CEN.RO6、CEN.RO8 、CEN.SR14、CEN.SR15、CEN.SR2、CEN.SR26、 CEN.SR41、CEN.SR55、CEN.SR66、CEN.SR80、 CEN.SR81、CEN.HE1、CEN.HE17、CEN.HE18、C EN.HE2、CEN.HE4、CEN.HE9、CEN.HI10、CEN. H123、CEN.HI28、CEN.HI31、CEN.HI5、CEN.H I7、CEN.FE8、CEN.KR28、CEN.TS02、CEN.TS0 4およびCEN.ZI26系統の1つのサッカロミセス・セレビシエ細胞。 27. 他の真菌種において機能的に類似の遺伝子を同定する方法における、 請求項25記載の系統のサッカロミセス・セレビシエ細胞の使用。 28. カンジダ・アルビカンスおよびアスペルギルス・フミガタスにおいて 機能的に類似の遺伝子を同定するための、請求項26および27のいずれか1項 に記載のサッカロミセスセレビシエ細胞の使用。 29. 機能的に類似のヒト、動物または植物遺伝子を同定するための、請求 項26記載のサッカロミセス・セレビシエ細胞の使用。 30. 抗真菌活性物質を同定する方法における、請求項26記載のサッカロ ミセス・セレビシエ細胞の使用。 31. プラスミドpPK5/6、pPK7/8、pPK9/10またはpP K13/14を用いてS.セレビシエケノムにおける個々の遺伝子をマーカー遺 伝子で置換することにより、S.セレビシエの必須遺伝子を同定する、請求項1 〜15のいずれか1頃に記載の方法。 32. 配列番号18のプラスミドpPK5/6。 33. 配列番号19のプラスミドpPK7/8。 34. 配列番号20のプラスミドpPK9/10。 35. 配列番号21のプラスミドpPK13/14。
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