【発明の詳細な説明】
所定の係数を用いて空間色彩多重化カラーイメージを復号化する方法と装置
本発明の背景
本発明は圧縮、送信、受信、記憶及びイメージ質の改善に用いられる空間色彩
多重化デジタルカラーイメージの復号化に関する。
関連する背景資料及び開示は、共同発明され共同譲渡された米国特許第5,3
98,066号(以下、’066発明という)、及び共同発明され共同譲渡され
た1995年3月10日提出の米国特許出願第08/401,825号から知ら
れ、これらは共にいずれにしても参照されるべく編入される。従来技術の他の背
景情報及び説明は、これらの出願と共に引用及び提出されたレファレンスから知
ることができる。
上記刊行物に一貫して記載されているように、デジタルイメージ処理において
は、イメージ表現は数値アレイとして記憶され伝送される。イメージは格子状に
分割される。格子内の各々の小さな四角をピクセルと称する。各ピクセルでのイ
メージ強度は、数値に変換されアレイ内に記憶される。イメージを表す数値アレ
イをイメージ面と称する。
黒白(グレースケール)イメージは一般に2次元アレイとして表され、アレイ
内の1つのピクセル値の位置はイメージ内のピクセルの位置に対応する。グレー
スケールイメージのアレイ内の各位置には、一般に例えば0から255までの整
数(8ビット2進数)のような数が記憶できる。このことは、イメージ内の各ピ
クセルでは256個の異なるグレールベルのうちの1つのレベルで表示できるこ
とを意味している。
カラーイメージは一般に3つの2次元アレイにより表される。各アレイ(即ち
、面)は例えば赤、緑、又は青のよ、うな原色のうちの一つを表す。それらの面
が重なり合うことにより、表示イメージ内の各ピクセルにおいてそのピクセルで
の赤、緑、及び青の値の合成が表示される。通常の24ビットカラーシステムで
は、その3面の各々における各ピクセルは0から255までの値を記憶できる。
こ
のことは、2563即ち1千6百万の異なる色のうちの1つが各ピクセルで表示
できることを意味している。通常のデジタルカラーイメージは107ビット/イ
メージ(TVフレーム)から1010ビット/イメージ(衛星イメージ)までの範
囲の大きさを有し、従って効率的な記憶と伝送の問題が生じる。
実際、写実的なデジタルイメージの情報を表すのに要求されるビット数は、知
覚される画質をたいして損なうことなく次の事実を利用して大きく減じることが
できる。つまり、通常のイメージにおいてはピクセル値が3つの領域、即ち、ス
ペクトル領域(なぜなら、例えばRGBのような異なるスペクトル帯域のピクセ
ル値は一般に強く相関しているので。)、空間領域(なぜなら、近隣のピクセル
も強く相関する傾向があるので。)、及び動的イメージの時間領域(なぜなら、
連続したフレームはよく類似する傾向があるので。)で非常に冗長的である事実
を利用するのである。イメージ圧縮技術は、これらの冗長性を除去することによ
り、イメージを表すのに要求されるビット数を減少できる。
上記引用された刊行物は、従来技術のデジタルカラーイメージシステムのうち
の1つのタイプについて述べており、これは、CCDアレイを覆うモザイクカラ
ーフィルターを有する単一アレイCCDタイプカメラを用いている。これらのカ
メラはそれらの固有の特質によりあらゆるピクセルでただ1つのカラー成分を含
むイメージ表現を作り出す。成分の配列はフィルター内のモザイクパターンによ
り決まる。このようなシステムにより作られたデジタルイメージは、空間色彩多
重化されていると称される。
上記引用された刊行物は、他の2つの手段、すなわち、’066特許に記載さ
れたように3面イメージを復号化するか、又はアレイオフセットを有する複数ア
レイCCDタイプカメラを用いるかのどちらかにより空間色彩多重化デジタルイ
メージ面を作る手段と、’825出願に記載されているように複数アレイCCD
イメージを単一空間色彩多重化面として解釈しその面を復号化して分解能強化イ
メージを作る手段とについても述べる。
M面が作られるけれども、M面内のスペクトルピクセルのパターンがどんなも
のであっても、一般にM面は、全マルチスペクトルイメージ面を再度作るべく、
見られる前に復号化されなければならない。上記引用刊行物に述べられているよ
うに、空間多重化デジタルイメージを復号化するための従来技術の方法は、一般
にイメージが、全3面RGBイメージとして再構成される前にYIQ JPEG
として復号化されることをまず要求する。
本発明の発明者は、’066特許において、YIQのような別のカラー表現に
変換することなく空間色彩イメージを直接復号化するための方法とシステムにつ
いて説明した。この復号化は、どのように作られるかには関係なく、2つのスペ
クトル成分のみを用いて多重化面を含む如何なる空間色彩多重化面に対しても有
効でありそのように説明された。
これは、YIQ変換の必要なシステムに対する単純化であり改良であることが
示された一方、この復号化においてさえ、マルチパス数学プロセスが、高品質イ
メージを復号化するのに要求される。
必要なのは、空間色彩多重化イメージ面をより早く効率的に復号化して全マル
チスペクトルイメージを得ることができる方法及びシステムである。好ましくは
、本方法は一般化でき、最小の計算と処理が求められる一方で、幾つかの異なる
タイプの空間色彩多重化面を有利に復号化する。
本発明の概略
本発明によれば、例えばRGB(赤、緑、青)から成る少なくとも2つのデジ
タルマルチスペクトル面を含み且つ空間的及び色彩的に多重化されたマルチスペ
クトルイメージが、単純化された相関復号方法を用いてマルチスペクトルイメー
ジに復号化される。単純化された相関復号化方法は、欠落ピクセルの近隣の複数
スペクトル面内でピクセル値の重み付き合計を計算することにより、1つのスペ
クトル面内の欠落ピクセル値を求めることから成る。重み付き合計は、各々のス
ペクトル面内の値の特定パターンを用いて計算される。この特定パターンは、場
合によっては異なるピクセル位置に対して、空間色彩多重化面内の同じスペクト
ル面とは異なる。
本発明は、任意の数のタイプのカラーイメージングデバイスと組み合わせて使
用され得る。カラーイメージングデバイスは、リセプター間でオフセットを有す
るマルチリセプターデバイスとすることが出来る。この場合には、本発明はイメ
ージングデバイスからデータを圧縮解除することにより、取り込まれたイメージ
の分解能を効果的に高めることができる。カラーイメージングデバイスは2つだ
けセンサーを含んだイメージングデバイスとすることも出来る。これらのセンサ
ーは、1つはR用で1つはG用であり、赤(又は他の色)で書き込まれた又はス
タンプされた材料が他の書き込みから区別されなければならない場合に、バンク
ドキュメントを処理するというような特別の用途に用いられる。
本発明はRGBカラー原色に符号化された写実的なカラーイメージを扱うこと
に関して記載される。しかしながら、本発明がマルチスペクトルにも使用できる
ことは当業者には明らかとなるであろう。一つの選択肢として、シアン、マゼン
ダ、イエローを使うシステムのような、カラー表現にRGB以外の原色を用いる
カラーシステムで本発明を用いることができる。他の選択肢として、衛星からの
イメージ、赤外線検出器からのイメージ、又はX線検出器からのイメージのよう
な異なるタイプのマルチスペクトルデータを処理するシステムで本発明を用いる
ことができる。
本発明は、添付の図面に関する以下の詳細な説明を参照するとよりよく理解で
きるであろう。
図面の簡単な説明
図1は、本発明による復号化を使用できる基本的多重化及び多重分離処理を用
いたデータ圧縮システム例のブロック図である。
図2は、多重化入力装置を用いたデータ圧縮システムの別の実施例のブロック
図である。
図3A〜3Bは、デジタルデータの空間色彩多重化面の異なる例を示し、これ
らに対して、本発明の種々の実施態様に従って本発明が有利に使用できる。これ
らの図には、本発明を説明する例として用いられるデジタルデータから成る特定
の1つの周期的空間色彩多重化面の最小セルが示される。
図4は、本発明による一般化された復号化方法のフローチャートである。
図5は、異なるサンプルピクセル対のグループを示す最小セルの図であり、本
発明により同様の復号化パターンが用いられる。
図6A〜6Cは、本発明の実施態様により図5のセル例内の種々のサンプルピ
クセル位置における欠落ピクセル値の復号化を説明する図である。
図7A〜7Hは、本発明の実施態様により種々のサンプルピクセル位置におけ
る欠落ピクセル値を復号化するための係数値例を説明する図である。
図8は、本発明の1実施態様に従って動作するよう設計されたイメージ圧縮用
システムの概略ブロック図である。
図9は、本発明の別の実施態様に従い、強化された分解能を有する3センサー
CCDカメラの概略ブロック図である。
図10は、コンピュータ読み取り可能媒体を読み取る能力を有し、且つ、シス
テムが本発明に従って動作するのを可能にするコンピュータシステムのブロック
図である。
図11は、本発明のソフトウエア実施態様を実行するよう使用されるコンピュ
ータシステム10のシステムブロック図である。
好適実施例の説明デジタルイメージ処理及び圧縮に関連のある定義と用語
明細書中の大文字R,G,B及びMは、イメージまたはイメージの分離可能な
成分を表す値の2次元アレイを示すのに用いられる。この値の2次元アレイは「
面」とも称される。例えば、R面とは、イメージのあらゆる位置(ピクセル)で
の赤成分を表す値の2次元アレイのことである。文字グループRGB及びYIQ
は、別々に張られたイメージ成分面の合成としてのイメージを表す値の3次元ア
レイを示す。Mは、空間色彩多重化面を表すのに用いられる。
RGB*、M*、R*、G*、B*のようにアスタリクス(*)を付して用いられ
る大文字は、ある種の処理を受けた後のイメージまたはイメージの分離可能な成
分を表す値のアレイを示すのに用いられる。
小文字のr,g,bはイメージ面内の個々のピクセルを指すのに用いられる。
これらの文字が下付文字sを付して用いられると(rs,gs,又はbs)、元の
イメージから直接サンプリングされ変えられてないピクセル値を示す。これら
の文字が下付文字cを付して用いられると(rc,gc,又はbc)、本発明のイ
メージ圧縮解除システムの構成要素により計算されたピクセル値を示す。
角括弧<>は、イメージ面の局所部分マトリックス内のピクセルから計算され
た局所平均値を示すのに用いられる。
復号カーネル又は復号マトリックスなる用語は、欠落ピクセル値及び関連係数
を求めるのに用いられるサンプルパターンを示す。復号カーネルは、M面の周り
を移動し、欠落ピクセルが復号化されているピクセルに対して位置するカーネル
の中心として回転する。最小セル内のどこにピクセルが位置しているかに依存し
て、M面内のピクセルに対する幾つかの異なる復号カーネルが存在する。システム概観
図1は、本発明が使用できる1タイプのイメージ圧縮及び圧縮解除システムの
特定の実施例のブロック図である。このシステムは、説明のためにのみ示され、
本発明の技術は、異なるタイプの空間色彩多重化イメージと共に用いることが出
来ることが分かる。
この図に示されるように、フルカラー場面10がイメージ取り込み手段20に
与えられる。取り込み手段20は、あらゆるピクチャー要素(ピクセル)の位置
で取り込まれた複数の離散スペクトル成分(例えば、R,G,B)からのデータ
と共にマルチスペクトルイメージを取り込む。取り込み手段20は、ランダムア
クセスメモリと結合したデジタルスキャナーとできるし、あるいはコンピュータ
メモリ又は磁気若しくは光記憶媒体のような記憶手段と結合した如何なるタイプ
のアナログ又はデジタルカメラとすることもできる。取り込み手段20は、ラン
ダムアクセルメモリに以前記憶されていたイメージをビデオテープ又はレーザー
ディスクなどに受け取るための手段、又はコンピュータにより作られたイメージ
を受け取るための手段とすることもできる。この例のイメージ取り込み手段20
ではイメージ表現はアイコン22で示されている3面RGBアレイである。
イメージが取り込み手段20に一旦存在すると、イメージマルチプレクサー3
0に送られる。イメージマルチプレクサー30は、1つの実施例においてはあら
ゆるピクセルでイメージのただ一つのスペクトル成分に関する情報を抽出するこ
とによりM面と称する(「多重化された(multiplexed)」面なので。)イメージ
32の新しいデータ表現を構築する。マルチプレクサー30は、’066特許に
詳細に記載されているように動作できる。従って、3つの分離可能なスペクトル
成分から作られたイメージに対して、マルチプレクサー30はソースイメージを
表現するのに必要なデータを3面ソース表現を基にした元のデータの1/3のサ
イズに「圧縮」する。それからこの圧縮されたデータは伝送又は記憶手段40に
送られる。この伝送又は記憶手段40としては、電気的情報を伝送又は記憶する
のに知られている如何なる手段でもよい。伝送又は記憶の後、デコーダー50は
、本発明の方法を用いて多重化面を復号化してRGB*面52を復元する。RG
B*面52は取り込み手段20に初めに取り込まれた全データセットの近い近似
である。復元されたデータセットは表示装置60に送られ、見ることができるよ
うに表示する。
図2は、多重化入力装置70を用いて本発明が利用され得る別のシステムのブ
ロック図である。多重化入力装置70としては、モザイクカラーフィルター付C
CDセンサーカメラや又は(以下に更に十分に説明する実施例で用いられる)セ
ンサー間のオフセットを有するマルチセンサーCCDカメラのような、イメージ
から多重化面を直接取り込むための周知の如何なる手段でも用いることができる
。この実施例では、イメージがM面に多重化される前には決して全RGB面とし
ては存在しない。多重化入力装置70のM面出力は、記憶又は伝送手段40に直
接入力される。デマルチプレクサー50はその出力を受け取り多重分離してRG
B*面52を作る。これらのRGB*面52は、イメージの全RGB表現が表すも
のに近い近似となっている。一例において、本デバイスは、ユニークなモザイク
フィルターの配列を使用し、計算のオーバーヘッドを最小とし高いレベルのイメ
ージ圧縮と優れたイメージ復元を達成する処理を用いる。別の例においては、本
デバイスは、多重化入力装置として、センサー間オフセットを有するマルチセン
サーCCDカメラを用いる。M面
本発明は、32のようなM面を復号化することに関する。この面は、任意の数
の異なるピクセルパターンを有することができ、その主要な特徴は、この面が空
間的に多重化されることである。一般に、M面内の各位置では、ただ1つのスペ
クトル成分に対するピクセル値が存在し、このスペクトル成分が存在するかは、
M面内のピクセル位置に依存する。(本発明は、ハイブリッドM面にも適用でき
、ハイブリッドM面では、各位置は、1より多いスペクトル面からの値を含む。
)
M面が拡張されるとき、M面内の所与の位置に存在するスペクトル値は、しば
しばサンプル値として参照される。というのは、この値は、一般に全スペクトル
イメージから直接サンプリングされた値を表すからである。
図3Aは、M面32のような空間色彩的に多重化されたイメージ面内の8x8
ピクセル領域の図である。この図は、空間色彩的に多重化されたイメージの1タ
イプの例を表し、本発明を効果的に利用できる。図3Aの文字R、G、Bは各々
M面内の一つのピクセルの位置を表し、そのピクセルに記憶されたカラー成分を
示す。例えば、Rピクセル120は値rsを記憶し、この値は元のソースRGB
面のその位置からの赤成分のサンプリング値である。同様に、Gピクセル値12
3はその位置のRGB面からのサンプリング緑成分gsを記憶する。Bピクセル
128は、値bを記憶し、’066特許によると、この値bは、元のイメージの
部分マトリックス内の青値の平均baか、又は’066特許に記載されているよ
うに元のイメージからのサンプル値bsのどちらかとできる。この特定のパター
ンと幾つかの関連パターンは、本発明の譲受人によりクロモプレックス(Chromop
lex)(TM)パターンと称される。
M面内の各ピクセルR、G又はBは3つのRGB面のうちの1つのみの値を記
憶し他の2つの面の値は捨てるので、M面32は元のRGB面が使用するデータ
スペースの1/3を使用してイメージを表す。従って3:1のデータ圧縮が空間
色彩多重化により達成される。
図3Bは、本発明により復号化され得るM面32の別の可能な構成を示す。こ
れらは、周知のベイヤーパターン(Bayer-pattern)、フィールドスタガード(fiel
d-staggered)3G CFA、ラインスタガード(line-staggered)3G CFA、
インターラインジオメトリ(interline geometry)CFA、修正ベイヤー(modif
ied Bayer)、及び緑チェッカーフィールドシーケンス(green checker field seq
uence)を含む。例えばソニー株式会社により使用されるパターン、交互カラーラ
インのサンヨーパターン、又は空間多重化M面を構築するための他の任意のパタ
ーンのような他のパターンも、本発明により復号化され得る。
CCDカメラ又はフラットベット若しくは他のタイプのスキャナーのような、
モザイクフィルターを有するCCDタイプデバイスによりM面が直接作られる場
合には、図3A〜3Bは、70のような多重化入力装置のフィルターモザイク内
で使用される赤、緑及び青フィルターをも表す。
異なるファクターが、図3に示されるようなサンプリングパターンの形式の基
礎となる。もし最終イメージが、人により見られる実際の世界イメージとなるよ
うならば、Gは、Rサンプルが後に続く選択されたM面パターンを支配し得る。
というのは、人の目は、R原色よりもG原色により感応しやすく、B原色にはず
っと少なく感応する。従って、人間の視覚に対して最適化するよう設計されたパ
ターンは、B値より大きいG及びR値を含み得る。
JPEGや他の圧縮方法によりイメージが量子化される場合、選択されたパタ
ーンは、その方法の要求により影響される。例えば、JPEGでは、標準化され
たJPEG方法の1つの厳しい側面は、基本的な8x8サイズのピクセルブロッ
クが、コサイン変換のための基本関数の範囲を定める。従って、起こり得る如何
なる多重化の位相誘導効果も、イメージを空間−周波数ドメインに変換するのに
必要なJPEG基本関数に対して存在しないように、標準の偶数約数が望まれる
。
2つのバンクドキュメントを処理するのに用いられるか、又は衛星若しくはX
線イメージ用のM面イメージは、用途に依存して異なる最適M面パターンを有す
る。最小セル
種々のタイプのM面パターンが一般に有する1つの特徴は、それらが周期的で
あることであり、このことは、全M面を構築するのに必要なだけしばしば繰り返
される幾つかの基本最小パターンが存在することを意味する。この最小パターン
は、最小セルと称され、最小セルの1例が、図3Aと図5に122として示され
る。1実施態様によると、本発明は、この最小セルを分析して欠落ピクセル値の
復号化において使用するべく適当な係数を求めることにより、相関復号化のプロ
セスを単純化し、M面を通してずっと対応するピクセル位置上でそれらの同じ係
数を用いる。イメージ復号化
一般に、イメージ復号化は、M面内の各ピクセル位置を順に検査する50のよ
うなデコーダーから成る。上述し図3及び図4にも示されたように、M面は、そ
の位置での1つだけのスペクトル而を表す値を含む。M面を復号化することは、
各位置での欠落スペクトル成分の近似を求めることから成る。これは、上記引用
特許に従って、相関復号化プロセスを用いて達成され、この場合、所与の位置に
存在する値とそのスペクトル面内の周囲値との差は、異なるスペクトル面内の計
算値と他のスペクトル面内の値との差に相関する。
上記参照された特許には、M面を復号化するための幾つかの代替方法が記載さ
れている。こららの方法は、幾つかの異なるプロセスを結合して全体のイメージ
の質を高めており、これには、カラーシミ(speckles)、ぼけ(blurriness)及びパ
ターンノイズを低減することも含まれる。初めに引用した特許では、欠落ピクセ
ルの初期近似の後、高品質の復号化は、各ピクセル及び最終の復号化ピクセル値
を得る前に多数回訪れる近隣を用いて、復号化面を数回パスすることを要求する
。
上記開示された復号化は、幾つかの離散工程を有し、これらの工程は、全体の
イメージに対して各々1つ順に行われなければならなかった。というのは、各工
程は、それに先立つ工程に依存していたからである。これは、次の工程に移る前
に各工程の結果をバッファーに記憶しなければならないので、最適タイプのアル
ゴリズムではない。これは、時間及び/又はバッファーメモリに関してコストが
掛かる。本発明の実施態様により、50のようなデコーダーは、拡張された係数
マトリックスを用いて各欠落ピクセル値の重み付き合計を計算することにより、
1回のパスで効果的な復号化を達成できる。
図6は、本発明の実施態様のM面復号化機能の一般的な手順のフローチャート
である。欠落ピクセル値が復号化される現在位置において、まずデマルチプレク
サーは、その位置でどのピクセル値が欠落しているのかを求める(S4)。特定
実施態様により、デマルチプレクサーは、最小セル内のどの位置が復号化されて
いるのかを求め、その位置に適したサンプリングパターンを選択し(S6)欠落
ピクセルを求める。それから、デマルチプレクサーは、そのサンプリングパター
ンに対する符号付き重みファクターのマトリックスを検索する(S10)。次に
、デマルチプレクサーは、重き付きサンプル値の総和を求め、検索されたマトリ
ックスに従って種々のスペクトル面からサンプル値を取り、重み付け係数を適用
し、欠落ピクセル値を得るべく合計を求めることにより、欠落ピクセルに対する
値を求める(S12)。計算値は、再構成されたイメージ面内の適当な位置に記
憶される(S14)。これで、M面内の1つの位置での1欠落ピクセル値の復号
化が完了し、本方法は次の欠落ピクセル値にループする(S24)。サンプルパターンの復号化の特定例
本発明により、所与のピクセル位置に対する復号化マトリックスは、その位置
の周りのM面の最小セル内のサンプル値の特定構成に基づく。最小セルの幾つか
の構成では、セル内部に幾つかのピクセル位置があり、これらのピクセル位置は
、こられの周りに同じサンプルパターン、よって同じ復号化マトリックスを有す
る。他のピクセル位置は、例えばマトリックスの回転により別の位置のマトリッ
クスから容易に導き出せる復号化マトリックスを有し得る。
例として、図5は、クロマプレックス(Chromaplex)(TM)パターンからの最
小セル122を示し、その底に8対のピクセル位置が示され、任意の対における
2つのピクセル位置は同じ復号化マトリックスを有する。図5に示されるように
、4対の等価G位置、3対の等価R位置及び1対の等価B位置がある。各位置に
対して、それらの位置で2つの欠落ピクセル値を復号化するには2つの復号化パ
ターンが必要である。
図6A〜6Cは、図5に示された最小セル122を備えたRGB M面に対す
る復号化パターンの組の特定の1例を示す。図6Aでは、308及び309で示
された2つのパターンが、円内の文字Gで示されたサンプルGピクセル値が存在
する位置において、欠落R及び欠落Bピクセル値を復号化する。この位置は、復
号化カーネル又はマトリックスの中心としても指定される。復号化マトリックス
内の文字R,B及びGは、M面内のサンプル値を示し、こららのサンプル値は、
以下に述べるような合計技術に従って欠落値を計算するのに用いられる。空いた
ボックスは、示された現在位置において欠落ピクセル値を復号化するのに用いら
れないM面内の位置を示す。
2つのカーネル308及び308は、301に示された2つのG位置での欠落
値に対するサンプルパターンである。それらの位置のどちらかが復号化ルーチン
での現在位置であるならば、カーネル308は、その位置に対するカーネル中心
を有して配置され、サンプルは、カーネルにより示されるようにM面から取られ
る。次に、以下に記載されるように、これらのサンプルは、それらに対して重み
付け係数を適用し、欠落ピクセル値を決めるべく合計が求められる。
最小セル122内の他のG位置に対するサンプリングパターンを求めるために
、パターン308及び309が回転される。パターン308及び309は、30
2により示される2つのG位置に対して90度時計回りに回転され、303によ
り示される2つのG位置に対して180度時計回りに回転され、304により示
される2つのG位置に対して270度時計回りに回転される。
同様に、図6B及び6Cは、サンプリングされたR及びB値をそれぞれ保持す
る位置での欠落値に対する復号化パターンを示す。321に示された2つのB値
は、それらの周囲のサンプル値パターンに関して同一であり、よって、異なるB
位置に対してパターンを回転する必要はないことに留意されたい。復号化係数の特定例
図6A〜6Cに示されるパターンは、欠落ピクセル値の近隣でのどのサンプル
値が、その欠落値を求めるのに用いられるかを説明しているが、欠落値を得るた
めにそれらのサンプルに対して行われることを特定してはいない。
欠落ピクセル値を復号化する方法の1例は、図7A〜7Hに示される。図7A
〜7Hは、係数値の特定の例を示し、これらの係数値は、図6A〜6Cに示され
る復号化パターンを用いて、欠落ピクセルを取り囲む近隣での単純な重き付き合
計を求めることにより、欠落ピクセル値を求めるために用いら得る。これらの数
値係数の値は、人間による概算や試行錯誤により選択又は調整され得るし、又は
以下に述べる自動手順により作られ得る。
例として、図7Aは、係数408を示し、これは、パターン308を用いてG
サンプル値を有する位置での欠落赤ピクセル値を求めるのに用いることができる
。分かるように、最も大きな単一寄与は、正係数0.8を有するその位置での緑
サンプル値の値から来る。周囲のR,G及びB値は、割り当てられた正及び負の
係数であり、その近隣の他のスペクトル面で起こっていることに対して欠落R値
を相関させる。同様に、残りの例の係数パターンは、図6A〜6Cに示されたパ
ターン及びパターン309、418〜318などに対応する係数409と共に使
用され得る。これらの係数値は、図6A〜6Cに示されたようなパターンと共に
回転される。
’066特許に開示されたようなシミ補正及び他の技術による相関復号化と共
に述べたパターン及び係数を見てみると、本発明を用いた計算は、十分に早くで
き、且つ、完全な’066方法よりも復号化ピクセル当たりに必要な計算量がよ
り少なくできることが示される。また、本発明による復号化は、’066特許に
より求められる複数回のパスではなく、大きなイメージをたった1回のパスにて
実行され得る。復号化係数及びパターンの発生
図7A〜Hに示される復号化パターン及び係数は、種々の方法により本発明に
従って求めることができる。1例として、これらのパターン及び係数は、試行錯
誤により選択でき、これは、復号化される特定のM面パターンに関する知識と得
られる復号化イメージの所望の質を用いて適当な初期係数を選択し、次に幾つか
のサンプルイメージを復号化し必要なら係数を調整することを繰り返して、経験
のあるスペクトルエンジニアが行う。バンクドキュメント処理用の2つのカラー
イメージのようなユニークなパターンや特定の用途に対しては、この「手動(by
hand)」アプローチは、特に適切となり得る。体系的な復号化の一般原理
本発明の他の実施態様により、復号化パターンは、’066特許に記載のもの
と類似のマルチパス相関復号化プロセスに従うことにより求められる。しかしな
がら、現在の発明では、このマルチパスプロセスは、特定のM面パターンの最小
セルの一つに対してただ1回だけ行われ、得られる係数は、そのM面パターンに
より符号化される如何なるイメージに対しても簡単な合計を用いて適用できる。
復号化係数を求めるために、本発明による1以上の体系的方法は、まず可能な
最も小さい2次元アレイを求めることから開始し、このアレイは、M面内の復号
化されるべき位置上に中心を置き、各スペクトル面から少なくとも1つのサンプ
ルを含む。図3Aに示されたパターンでは、これは3x3アレイである。
次に、これらの周囲サンプル値(−1から1までの間)の寄与に対する概算係
数値が、上記引用された’066特許に記載された相関符号化の手順の近似を用
いて、これらの値に対して選択される。たとえ周囲アレイ内の幾つかのサンプル
が選択されたカラーでないとしても、このプロセスは、一度に2つのカラー、中
心に対応する1つのカラー、及び中心の周りのサンプルから成る円形対象アレイ
に対応するもう一方のカラーと共に適用される。
もしイメージが2より多いスペクトル成分を有するならば、より高い次数のス
ペクトル面のサンプルに対応する係数の概算値を調整するために、係数の幾つか
の部分集合を特定する必要がある。係数のこれらの部分集合は、それらのサンプ
ル上に中心を有する最小セルを用いて上記工程を適用すること、及び異なるカラ
ー対を選択することにより計算される。このように、初期最小セル内のそれらを
越えた追加サンプル位置は、復号化パターンの一部となる。幾つかの位置は、一
方が概算値である2つ以上の係数、及び部分集合に対して計算される1つ以上の
値を有する。復号化パターン内のすべてのピクセルでは、得られる全ての係数は
、1つの係数に線形的に結合されてそのピクセル内のサンプルへの正味の効果を
作りだすべきである。
シミ補正のような復号化の質を改善するための追加の任意手順が、サンプリン
グパターンに対して適用され、該サンプリングパターンが、既に係数を有する位
置の幾つかにおいて再度影響される。復号化方法の特定の実施
本発明により、係数をさらに正確に求めることもでき、以下に記載の幾つかの
精密化を用いて、’066特許に開示された方法と類似の方法に従い、復号化カ
ーネルを求める。例として、係数パターン419を求めるためのプロセスが、以
下に説明される。この例が用いられる理由は、小さな復号化カーネルが得られる
からである。
一実施態様に従い赤サンプルでの青値を復号化するために、まず、5x5近隣
上に、
b=R−Ravg+Bavg
のような等式を適用する。
方法を一般化するために、復号化されているピクセルからの明確なオフセット
座標を用いて、次のように等式が書かれ得る。
b=R(0,0)−〔R(0,0)+R(-2,0)+4R(0,-2)+4R(0,+2)+4R(+2,0)
〕/5+〔B(-1,-1)+B(+1,+1)+b0(-1,+1)+b0(+1,-1)〕/4
係数整数を作るために20を掛けることにより、次式が得られる。
20b=20R(0,0)−4R(0,0)−4R(-2,0)−4R(0,-2)−4R(0,+2)−
4R(+2,0)+5B(-1,-1)+5B(+1,+1)+5b0(-1,+1)+5b0(+1,-1)
項をまとめると、次式の重き付き等式が得られる。
20b(0,0)=16R(0,0)−4R(-2,0)−4R(0,-2)−4R(0,+2)−4R(+ 2,0)
+5B(-1,-1)+5B(+1,+1)+5b0(-1,+1)+5b0(+1,-1)
この等式の座標を319に示されたM面と比較すると、等式からの青値の幾つ
かが、M面内の赤サンプル上に実際に配置される。これらのピクセルでは、青値
も次のように復号化されなければならない。
20b(0,0)=16R(0,0)−4R(-2,-2)−4R(-2,+2)−4R(+2,-2)−4
R(+2,+2)+5B(-2,0)+5B(+2,0)+5B(0,-2)+5B(0,+2)
この等式の座標は、符号化されでいるピクセルに関係する。元の等式内のb0( -1,+1)
及びb0(+1,-1)での青値が復号化されているので、この座標シフトをb0
等式に加える。
20b0(-1,+1)=16R(-1,+1)−4R(-3,-1)−4R(-3,+3)−4R(+1,-1)
−4R(+1,+3)+5B(-3,+1)+5B(+1,+1)+5B(-1,-1)+5B(-1,+3);
20b0(+1,-1)=16R(+1,-1)−4R(-1,-3)−4R(-1,+1)−4R(+3,-3)
−4R(+3,+1)+5B(-1,-1)+5B(+3,-1)+5B(+1,-3)+5B(+1,+1)
ここで、これらの等式を元の等式に代入し、適当な重みを保持し項をまとめる
と、次式のように最終コンボリュージョンカーネルを得る。
20b(0,0)=16R(0,0)−4R(-2,0)−4R(0,-2)−4R(0,+2)−4R(+ 2,0)
+5B(-1,-1)+5B(+1,+1)+5b0(-1,+1)+5b0(+1,-1);
20b(0,0)=16R(0,0)−4R(-2,0)−4R(0,-2)−4R(0,+2)−4R(+ 2,0)
+5B(-1,-1)+5B(+1,+1)+5〔{16R(-1,+1)−4R(-3,-1)−4R(- 3,+3)
−4R(+1,-1)−4R(+1,+3)+5B(-3,+1)+5B(+1,+1)+5B(-1,-1)+
5B(-1,+3)}/20〕+5〔{16R(+1,-1)−4R(-1,-3)−4R(-1,+1)−4
R(+3,-3)−4R(+3,+1)+5B(-1,-1)+5B(+3,-1)+5B(+1,-3)+5B(+1,+ 1)
}/20〕
全係数を整数とするために、4を掛けると次式となる。
80b(0,0)=64R(0,0)−16R(-2,0)−16R(0,-2)−16R(0,+2)−
16R(+2,0)+20B(-1,-1)+20B(+1,+1)+16R(-1,+1)−4R(-3,-1)−
4R(-3,+3)−4R(+1,-1)−4R(+1,+3)+5B(-3,+1)+5B(+1,+1)+5B(-1 ,-1)
+5B(-1,+3)+16R(+1,-1)−4R(-1,-3)−4R(-1,+1)−4R(+3,-3)
−4R(+3,+1)+5B(-1,-1)+5B(+3,-1)+5B(+1,-3)+5B(+1,+1)
ここで、項をまとめ、復号化マト・リックス419内のそれらの列に従って項
をプリントアウトすると次式が得られる。
80b(0,0)=−4R(-3,-1)+5B(-3,+1)−4R(-3,+3)
−16R(-2,0)
−4R(-1,-3)+30B(-1,-1)+12R(-1,+1)+5B(- 1,-3)
−16R(0,-2)+64R(0,0)−16R(0,+2)
+5B(+1,-3)+12R(+1,-1)+30B(+1,+1)−4R(+1,+3 )
−16R(+2,0)
−4R(+3,-3)+5B(+3,-1)−4R(+3,+1)
等式中の全ての係数を80で割り、419に示される係数を得る。
上記したことは、コンボリュージョンカーネルの計算の1例にすぎない。現実
世界への適用で使用される実際のカーネルは、もっと多くの工程を含み得るが、
それは問題ではない。というのは、特定のパターンに対しては1回だけ計算する
必要があり、これらの係数が用いられて実際のイメージが復号化されるからであ
る。’066特許でのピクセルの実際の復号化は、精密化手順の幾つかに対して
より多くの工程を含む。
実際には、幾つかの近似が行われて大きなコンボリュージョンカーネルが作ら
れる。このカーネルは、例えば最終強面復号化工程をパターン削減/再飽和工程
と結合することで、大きな近隣操作から得られる。大きくなった(45x45)
これらのカーネルは、素早く小さい値に落ち、従って、任意にクリップされてそ
れらのサイズを小さく保持するが機能的なまま残る。これは、本発明のコンボリ
ュージョンカーネルが近く、実際に人間の目には知覚分離できるが、’066特
許に記載の全体プロセスに対しては数値的に等価ではないからである。
計算の精度をテストするために、1実施態様では、欠落値と同じスペクトル面
内のサンプル値に対して特定カーネル内の係数の合計は、1であり、他のスペク
トル面の各々における係数値の個々の合計は、0である。特定回路の実施例
図8は、本発明の多重分離化及び復号化機能を行うように設計された汎用シス
テムのブロック図である。図8は、圧縮データセットとして表現されたイメージ
を受け取り、圧縮解除し、表示するように設計された汎用システムを示す。イン
ターフェース回路918は記憶又は伝送装置40から信号を受け取り、圧縮デー
タセットをランダムアクセスメモリ(RAM)920に記憶する。
中央処理装置(CPU)923としては、汎用コンピューターの一部である標
準のマイクロプロセッサーか又は特別に構成されたマイクロコンピューターが使
える。メモリ925は、本発明により圧縮データセットを処理するようCPU9
23に指示する命令を含む。CPU923がこれらの復号化機能を行うとき、復
号化データはRAM920に記憶される。復号化機能が完了すると、結果として
得られるRAM920内のRGB復号化イメージは出力装置930で表示するた
めに表示ドライバー928に伝送される。マルチCCDカメラの分解能の改善
本発明の別の一側面においては、’825特許出願で述べられたようなシステ
ムに本発明の改善された方法を適用することにより、複数のCCDセンサーを用
いるマルチ空間イメージングデバイスの分解能を改善するのに本発明が用いられ
得る。この実施例の特定の1例では、図9に示されるように、個々のCCDアレ
イのいずれかより高い分解能を有したM面を構築する可能な充満方法により、デ
ジタルカメラが、2以上の別々のCCDアレイを使用して、1ピクセルの一部(
例えば1/2ピクセル)だけお互いに故意にオフセットしたセンサーで別々の完
全なスペクトル成分面を取り込む。次に、M面は、本発明の方法に従って復号化
される。コンピュータ読み取り可能媒体で実現される本発明
図10は、一実施態様に従って汎用ソフトウエアで実施する場合の、本発明の
方法を実行するのに使用されるコンピュータシステムの例を示す。図10は、モ
ニター703、スクリーン705、キャビネット707、キーボード709、及
びマウス711を含むコンピュータシステム10を示す。マウス111は、例え
ばマウスボタン113のような1以上のボタンを有し得る。示されたキャビネッ
ト107は、CD−ROMや他のタイプのディスク117を読み取るためのディ
スクドライブ715を収納する。キャビネット707は、ネットワーク媒体15
に接続するためのアダプター1だけでなく、プロセッサー、メモリ、ディスクド
ライブなどのような類似のコンピュータコンポーネント(図示せず)をも収納す
る。
図11は、本発明のソフトウエアを実行するのに用いられるコンピュータシス
テム10のシステムブロック図を示す。図10に示されるように、コンピュータ
システム10は、モニター703とキーボード709を含む。コンピュータシス
テム10は、さらに中央プロセッサー722、システムメモリ724、I/Oコ
ントローラー726、ディスプレイアダプター728、シリアルポート732、
ディスク736、ネットワークインターフェース738、アダプター1及びスピ
ーカー740のようなサブシステムを含む。メモリ、ハードディスク、フロッピ
ー、CD−ROM、テープ、フラッシュメモリなどのようなコンピュータ読み取
り可能媒体は、本発明を実施するコンピュータコードを含んだコンピュータプロ
グラムを記憶するのに使用され得る。本発明と共に使用するのに適した他のコン
ピュータシステムは、追加の又はより少ないサブシステムを含み得る。例えば、
別のコンピュータシステムは、1より多いプロセッサー722(すなわちマルチ
プロセッサーシステム)を含むことができ、1つのシステムは、キャッシュメモ
リを含み得る。
722の矢印は、コンピュータシステム10のシステムバスアーキテクチャー
を表す。しかしながら、これらの矢印は、サブシステムをリンクする如何なる相
互接続方法をも表す。例えば、スピーカー740は、ポートを介して他のサブシ
ステムと接続でき、又は中央プロセッサー722に内部で直接接続できる。しか
し、図11に示されたコンピュータシステム10は、本発明と共に使用するのに
適したコンピュータシステムの一例にすぎない。本発明と共に使用するのに適し
たサブシステムの他の構成は、当業者には容易に明らかとなる。
本発明は特定の実施例に関してこれまで説明されてきた。当該技術分野で通常
の知識を有する者ならば他の実施例も明白なものとなるであろう。従って、添付
の請求の範囲で示されるものを除いてはこの発明は制限されるものではない。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 マルテイネツ―ウーリイガス,ユージニオ
アメリカ合衆国カリフオルニア州94306
パロ・アルト、スター・キング・サークル
3703