JP2001513500A - 躁病の治療のためのnk−1受容体拮抗薬の使用 - Google Patents

躁病の治療のためのnk−1受容体拮抗薬の使用

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JP2001513500A
JP2001513500A JP2000506966A JP2000506966A JP2001513500A JP 2001513500 A JP2001513500 A JP 2001513500A JP 2000506966 A JP2000506966 A JP 2000506966A JP 2000506966 A JP2000506966 A JP 2000506966A JP 2001513500 A JP2001513500 A JP 2001513500A
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ルプニアツク,ナデイア・メラニー
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メルク シャープ エンド ドーム リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、躁病又は軽躁病の治療又は予防用薬剤の製造のための、経口的に活性な、長時間作用するCNS−浸透性NK−1受容体拮抗薬を、任意に抗精神病剤と共に使用する方法、このNK−1受容体拮抗薬を用いた治療方法、及びこれを含む製薬組成物及び製品を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 この発明は、NK−1受容体拮抗薬の投与による躁病の治療又は予防に関する
【0002】 躁病のエピソードは、異常に持続する高揚した誇大妄想的な興奮的(irri
table)気分が存在する明確な期間によって規定される。この異常な気分の
期間は、少なくとも1週間持続しなければならない(又は入院が必要ならばこれ
より短い)。この気分障害には、次のものを含むリストのうちの少なくとも3つ
の追加の症状を伴なわなければならない。すなわち、過大な自己評価又は誇大妄
想症、睡眠の必要性の減少、慌ただしい話し方、発想の飛躍、狂乱性、目標に向
けた活動あるいは精神運動活動に関わることが多くなること、及び痛ましい結果
になる可能性が高い愉快な活動に過度に関わることなどである。気分が(高揚又
は誇大妄想的ではなく)興奮的である場合、前記症状のうちの少なくとも4つが
存在しなければならない。この障害は、社会的又は職業的な役割を果たす上で顕
著な障害を引起こすほど、あるいは入院が必要なほど十分に重大なものでなけれ
ばならない。あるいはこの障害は、精神病的特色の存在を特徴とする。このエピ
ソードは、濫用薬物、薬剤処理、鬱病のためのその他の身体的処理(例えば電気
痙攣治療又は光線療法)、又は毒素への暴露の直接的な生理学的作用に因るもの
であってはいけない。このエピソードはまた、医学的全身状態(例えば多発性硬
化症、脳腫瘍)の直接的な生理学的作用に因るものであってはいけない(精神障
害の診断及び統計学マニュアル、第4版、アメリカ精神医学協会(Diagno
stic and Statistical Manual of Menta
l Disorders,Fourth Edition,American
Psychiatric Association)、1994年)。
【0003】 躁病エピソードの高揚した気分は、多幸感、異常な愉快さ、機嫌のよさ、又は
意気盛んであるとして説明することができる。その人の気分は、初めは関わりの
ない観察者にとっては感染性を有するかもしれないが、この人をよく知っている
人々には過度であると認識される。気分の誇大妄想性は、人間同士の、又は性的
、あるいは職業的相互作用に対する絶え間ない無差別な熱狂を特徴とする。高揚
した気分は、原型的症状と考えられるが、主な気分障害は、特にその人の望みが
邪魔された時の興奮性であろう。気分の不安定さ(例えば多幸症と興奮性とが交
互になること)が頻繁に見られる。
【0004】 躁病の治療には、薬剤と心理学的管理とを用いる。一般的には薬物、例えばハ
ロペリドール又はクロルプロマジンを、症状を制御するのに用いることができる
。躁病の1つ以上のエピソードが出た後は、多くの場合炭酸リチウムが処方され
る。薬物、例えばハロペリドール及びクロルプロマジンは、一般的にはいくつか
の副作用を伴なう。副作用には、錐体外路症状、急性ジストニー、遅発性ジスキ
ネジア、アカシジア、ふるえ、頻拍、眠気、錯乱、体位性低血圧、目のかすみ、
緑内障の急発、口腔乾燥、便秘、排尿躊躇、及び性機能障害が含まれる。リチウ
ムの治療指数は低く、安全な臨床使用には、血漿濃度の精密な調節が必要である
。リチウムの副作用には、ふるえ、嘔吐、下痢、渇き、及び多尿が含まれる。
【0005】 ニューロキニン1(NK−1;サブスタンスP)受容体拮抗薬は、タキキニン
、特にサブスタンスPの過剰又は不均衡と関連したいくつかの生理学的障害の治
療のために開発されつつある。サブスタンスPが関わっている状態の例には、中
枢神経系障害、例えば不安症、鬱病、及び精神病が含まれる(例えば国際(PC
T)特許明細書第WO95/16679号、第WO95/18124号、及び第
WO95/23798号参照)。
【0006】 国際(PCT)特許明細書第WO96/24353号(1996年8月15日
に公開されたもの)は、精神病障害が、タキキニン拮抗薬と、セロトニン作用薬
又は選択的セロトニン再摂取阻害剤(SSRI)との組合わせを用いて治療しう
ることを示唆している。NK−1受容体拮抗薬が単独で躁病又は軽躁病の治療に
効果があろうとの結論に導く開示は、第WO96/24353号にはない。さら
には、これを読んだ当業者を、躁病又は軽躁病の治療に効果があるであろうよう
なNK−1受容体拮抗薬の同定に導くような方向付けも、第WO96/2435
3号にはない。同様に、5−HT1A受容体の作用及びセロトニン再摂取の阻害
は、一般に抗精神病薬の作用と関連したメカニズムではないことも分るであろう
。 躁病の治療のための既存の薬剤の欠点から見て、躁病の安全かつ効果的な新たな
治療法が必要である。
【0007】 従って本発明は、躁病の治療又は予防用薬剤の製造のための、NK−1受容体
拮抗薬の使用を提供する。
【0008】 本発明はまた、有効量のNK−1受容体拮抗薬を、このような治療が必要な患
者に投与することを含む、躁病の治療又は予防方法をも提供する。
【0009】 本発明のさらにもう1つの態様において、NK−1受容体拮抗薬を、少なくと
も1つの製薬的に許容しうるキャリヤー又は賦形剤と共に含む、躁病の治療又は
予防のための製薬組成物が提供される。
【0010】 本発明の範囲内には、軽躁病の治療又は予防におけるNK−1受容体拮抗薬の
使用が含まれる。軽躁病エピソードは、次の点で躁病エピソードとは異なる。す
なわち、社会的及び職業的な役割を果たす上で顕著な障害を引起こすほど、ある
いは入院が必要なほど十分に重大なものではなく、精神病的特色がないという点
である。
【0011】 従って本発明のもう1つの態様において、軽躁病の治療又は予防用薬剤の製造
のための、NK−1受容体拮抗薬の使用が提供される。
【0012】 本発明はまた、有効量のNK−1受容体拮抗薬を、このような治療が必要な患
者に投与することを含む、軽躁病の治療又は予防方法をも提供する。 本発明のさらにもう1つの態様において、NK−1受容体拮抗薬を、少なくとも
1つの製薬的に許容しうるキャリヤー又は賦形剤と共に含む、軽躁病の治療又は
予防のための製薬組成物が提供される。
【0013】 通常の抗精神病薬とNK−1受容体拮抗薬との組合わせは、躁病の治療におい
て高められた効果を与えうることも分るであろう。このような組合わせにより、
躁病エピソードを治療するための素早い作用が開始され、これによって「必要に
応じてというベース」に基づいた処方が可能になると期待されるであろう。さら
にはこのような組合わせによって、抗精神病剤の効率と妥協することなく、より
低用量の抗精神病剤を用いることが可能になり、これによって不都合な副作用の
リスクが最小限にされうる。このような組合わせのさらにもう1つの利点は、N
K−1受容体拮抗薬の作用によって、抗精神病剤によって引起こされる不都合な
副作用、例えば急性ジストニー、ジスキネジア、アカシジア、及びふるえが減少
されるか又は予防されうることである。 従って本発明のもう1つの態様によれば、躁病の治療又は予防用薬剤の製造のた
めの、NK−1受容体拮抗薬及び抗精神病剤の使用が提供される。
【0014】 本発明はまた、ある量のNK−1受容体拮抗薬とある量の抗精神病剤とを、こ
れらが一緒になって効果的な軽減を与えるように、このような治療が必要な患者
に投与することを含む、躁病の治療又は予防方法をも提供する。 本発明のさらにもう1つの態様において、NK−1受容体拮抗薬及び抗精神病剤
を、少なくとも1つの製薬的に許容しうるキャリヤー又は賦形剤と共に含む製薬
組成物が提供される。
【0015】 NK−1受容体拮抗薬及び抗精神病剤は、躁病の治療又は予防における同時又
は別々の又は逐次使用のための組合わせ調製物として存在してもよいことが分る
であろう。このような組合わせ調製物は、例えばツインパックの形態であっても
よい。
【0016】 従って本発明のもう1つの態様又はこれに代る態様において、躁病の治療又は
予防における、同時又は別々の又は逐次使用のための組合わせ調製物としての、
NK−1受容体拮抗薬と抗精神病剤とを含む製品が提供される。
【0017】 本発明の組合わせを用いる場合、NK−1受容体拮抗薬及び抗精神病剤は、同
じ製薬的に許容しうるキャリヤー中にあってもよく、従って同時に投与されても
よいことが分るであろう。これらは、別々の製薬的キャリヤー中にあってもよく
、例えば同時に服用される通常の経口投薬形態にあってもよい。「組合わせ」と
いう用語はまた、これらの化合物が別々の投薬形態で提供されて、逐次投与され
る場合のことをも言う。従って例えば、抗精神病剤がタブレットとして投与され
、ついで適当な時間内に、NK−1受容体拮抗薬が経口投薬形態、例えばタブレ
ット又は急速溶解経口投薬形態として投与されてもよい。「急速溶解経口調剤」
とは、患者の舌の上にのせられた時、約10秒以内に溶解する経口送達形態を意
味する。
【0018】 本発明の範囲内には、軽躁病の治療又は予防における、抗精神病剤と組合わさ
れたNK−1受容体拮抗薬の使用が含まれる。
【0019】 ここで用いられている「治療」という用語は、躁病又は軽躁病の治療と、予防
又は予防的治療との両方のことを言う。
【0020】 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬は、次の特許に記載されている。す
なわち、公開欧州特許明細書第0360390号、第0394989号、第04
29366号、第0443132号、第0482539号、第0512901号
、第0512902号、第0514273号、第0514275号、第0517
589号、第0520555号、第0522808号、第0528495号、第
0532456号、第0533280号、第0536817号、第054547
8号、第0577394号、第0590152号、第0599538号、第61
0793号、第0634402号、第0686629号、第0693489号、
第0694535号、第0699655号、第0699674号、第07070
06号、第0708101号、第0714891号、第0723959号、第0
733632号、及び0776893号;国際特許明細書第90/05525号
、第90/05729号、第91/09844号、第91/18899号、第9
2/01688号、第92/06079号、第92/12151号、第92/1
5585号、第92/17449号、第92/20661号、第92/2067
6号、第92/21677号、第93/00330号、第93/00331号、
第93/01159号、第93/01165号、第93/01169号、第93
/01170号、第93/06099号、第93/09116号、第93/10
073号、第93/14113号、第93/18023号、第93/19064
号、第93/21155号、第93/21181号、第93/23380号、第
93/24465号、第94/01402号、第94/02461号、第94/
03429号、第94/03445号、第94/04494号、第94/044
96号、第94/05625号、第94/07843号、第94/10165号
、第94/10167号、第94/10168号、第94/10170号、第9
4/11368号、第94/13639号、第94/13663号、94/14
767号、第94/15903号、第94/19320号、第94/19323
号、第94/20500号、第94/26735号、第94/26740号、第
94/29309号、第95/02595号、第95/04040号、第95/
04042号、第95/06645号、第95/07886号、第95/079
08号、第95/08549号、第95/11880号、第95/14017号
、第95/15311号、第95/16679号、第95/17382号、第9
5/18124号、第95/18129号、第95/19344号、第95/2
0575号、第95/21819号、第96/22525号、第95/2379
8号、第95/26338号、第95/28418号、第95/30674号、
第95/30687号、第96/05193号、第96/05203号、第96
/06094号、第96/07649号、第96/10562号、第96/16
939号、第96/18643号、第96/20197号、第96/21661
号、第96/29304号、第96/29317号、第96/29326号、第
96/29328号、第96/31214号、第96/32385号、第96/
37489号、第97/01553号、第97/01554号、第97/030
66号、第97/08144号、第97/14671号、第97/17362号
、第97/18206号、第97/19084号、第97/19942号、第9
7/21702号、第97/30055号、第97/38692号、第97/4
9710号、及び第98/01450号;及び英国特許明細書第2266529
号、第2268931号、第2269170号、第2269590号、第227
1774号、第2292144号、第2293168号、第2293169号、
第2302689号、及び第2309458号である。
【0021】 NK−1受容体拮抗薬と組合わせて使用するのに適した抗精神病剤には、フェ
ノチアジン、チオキサンテン、ヘテロ環式ジベンザゼピン、ブチロフェノン、ジ
フェニルブチルピペリジン、及び抗精神病剤のインドロン類が含まれる。フェノ
チアジンの適切な例には、クロルプロマジン、メソリダジン、チオリダジン、ア
セトフェナジン、フルフェナジン、ペルフェナジン、及びトリフルオペラジンが
含まれる。チオキサンテンの適切な例には、クロルプロチキセン及びチオチキセ
ンが含まれる。適切なジベンザゼピンの例には、クロザピン及びオランザピンが
含まれる。ブチロフェノンの例はハロペリドールである。ジフェニルブチルピペ
リジンの例は、ピモジドである。インドロンの例は、モリンドロンである。その
他の抗精神病薬剤には、ロキサピン、スルピリド、及びリスペリドンが含まれる
。NK−1受容体拮抗薬と組合わせて用いられた時の抗精神病剤は、製薬的に許
容しうる塩の形態にあってもよいことが分るであろう。例えば、クロルプロマジ
ン塩酸塩、メソリダジンベシレート、チオリダジン塩酸塩、アセトフェナジンマ
レエート、フルフェナジン塩酸塩、フルルフェナジンエナセート、フルフェナジ
ンデカノエート、トリフルオペラジン塩酸塩、チオチキセン塩酸塩、ハロペリド
ールデカノエート、ロキサピンスクシネート、及びモリンドン塩酸塩である。ペ
ルフェナジン、クロルプロチキセン、クロザピン、オランザピン、ハロペリドー
ル、ピモジド、及びリスペリドンは、通常、非塩形態で用いられる。
【0022】 特に好ましいNK−1受容体拮抗薬は、欧州特許明細書第0577394号に
記載されているもの、すなわち、下記式(I):
【0023】
【化1】 の化合物、又はこれらの製薬的に許容しうる塩である。ここにおいて、 Rは、下記のものから成る群より選ばれ: (1)水素; (2)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC1〜6アルキル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜3アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−NR10、ここにおいて、R及びR10は独立に下記のもの
から選ばれる: (i)水素、 (ii)C1〜6アルキル、 (iii)ヒドロキシ−C1〜6アルキル、及び (iv)フェニル、 (i)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (j)−NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (k)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (l)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (m)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (n)ヘテロ環、ここにおいてこのヘテロ環は下記のものから成る群より選
ばれる: (A)ベンズイミダゾリル、 (B)ベンゾフラニル、 (C)ベンズチオフェニル、 (D)ベンゾキサゾリル、 (E)フラニル、 (F)イミダゾリル、 (G)インドリル、 (H)イソキサゾリル、 (I)イソチアゾリル、 (J)オキサジアゾリル、 (K)オキサゾリル、 (L)ピラジニル、 (M)ピラゾリル、 (N)ピリジル、 (O)ピリミジル、 (P)ピロリル、 (Q)キノリル、 (R)テトラゾリル、 (S)チアジアゾリル (T)チアゾリル、 (U)チエニル、 (V)トリアゾリル、 (W)アゼチジニル、 (X)1,4−ジオキサニル、 (Y)ヘキサヒドロアゼピニル、 (Z)オキサニル、 (AA)ピペラジニル、 (AB)ピペリジニル、 (AC)ピロリジニル、 (AD)テトラヒドロフラニル、及び (AE)テトラヒドロチエニル、 及びここにおいて、このヘテロ環は非置換、又は下記のものから選ばれる1つ
又はそれ以上の置換基で置換されている: (i)非置換、又はハロ、−CF、−OCH、又はフェニルで置換され
ているC1〜6アルキル、 (ii)C1〜6アルコキシ、 (iii)オキソ、 (iv)ヒドロキシ、 (v)チオキソ、 (vi)−SR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (vii)ハロ、 (viii)シアノ、 (ix)フェニル、 (x)トリフルオロメチル、 (xi)−(CH−NR10、ここにおいて、mは0、1、又は
2であり、R及びR10は前記と同じである、 (xii)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同
じである、 (xiii)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と
同じである、 (xiv)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである、及び (xv)−(CH−OR、ここにおいて、m及びRは前記と同じ
である; (3)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC2〜6アルケニル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (i)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (j)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (k)ヘテロ環、ここにおいてこのヘテロ環は前記と同じである; (4)C2〜6アルキニル、 (5)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているフェニル: (a)ヒドロキシ、 (b)C1〜6アルコキシ、 (c)C1〜6アルキル、 (d)C2〜5アルケニル、 (e)ハロ、 (f)−CN、 (g)−NO、 (h)−CF、 (i)−(CH−NR10、ここにおいて、m、R、及びR は、前記と同じである、 (j)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (k)−NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (l)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (m)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (n)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (o)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; R及びRは、独立に下記のものから成る群より選ばれ: (1)水素; (2)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC1〜6アルキル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−NR10、ここにおいて、R及びR10は独立に下記のもの
から選ばれる: (i)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (j)−NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (k)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (l)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (m)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (3)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC2〜6アルケニル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (i)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (j)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (4)C2〜6アルキニル、 (5)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているフェニル: (a)ヒドロキシ、 (b)C1〜6アルコキシ、 (c)C1〜6アルキル、 (d)C2〜5アルケニル、 (e)ハロ、 (f)−CN、 (g)−NO、 (h)−CF、 (i)−(CH−NR10、ここにおいて、m、R、及びR は、前記と同じである、 (j)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (k)−NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (l)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (m)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (n)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (o)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; 及び基R及びRは、互いに結合して、下記のものから成る群より選ばれる
ヘテロ環式環を形成してもよく: (a)ピロリジニル、 (b)ピペリジニル、 (c)ピロリル、 (d)ピリジニル、 (e)イミダゾリル、 (f)オキサゾリル、及び (g)チアゾリル、 及びここにおいてこのヘテロ環式環は、非置換、又は下記のものから選ばれる
1つ又はそれ以上の置換基で置換されている: (i)C1〜6アルキル、 (ii)オキソ、 (iii)C1〜6アルコキシ、 (iv)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じであ
る、 (v)ハロ、及び (vi)トリフルオロメチル; 及び基R及びRは、互いに結合して、下記のものから成る群より選ばれる
炭素環式環を形成してもよく: (a)シクロペンチル、 (b)シクロヘキシル、 (c)フェニル、 及びここにおいて、この炭素環式環は、非置換、又は下記のものから選ばれる
1つ又はそれ以上の置換基で置換されている: (i)C1〜6アルキル、 (ii)C1〜6アルコキシ、 (iii)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (iv)ハロ、及び (v)トリフルオロメチル; 及び基R及びRは、互いに結合して、下記のものから成る群より選ばれる
ヘテロ環式環を形成してもよく: (a)ピロリジニル、 (b)ピペリジニル、 (c)ピロリル、 (d)ピリジニル、 (e)イミダゾリル、 (f)フラニル、 (g)オキサゾリル、 (h)チエニル、及び (i)チアゾリル、 及びここにおいてヘテロ環式環は、非置換、又は下記のものから選ばれる1つ
又はそれ以上の置換基で置換されている: (i)C1〜6アルキル、 (ii)オキソ、 (iii)C1〜6アルコキシ、 (iv)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じであ
る、 (v)ハロ、及び (vi)トリフルオロメチル; Xは、下記のものから成る群より選ばれ; (1)−O−、 (2)−S−、 (3)−SO−、及び (4)−SO−; Rは、下記のものから成る群より選ばれ:
【0024】
【化2】 (1) (2)−Y−C1〜8アルキル、ここにおいてアルキルは、非置換、又は下記
のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換されている: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じである
、 (i)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (j)−NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (k)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (l)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (m)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (3)−Y−C2〜6アルケニル、ここにおいてこのアルケニルは、非置換、
又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換されている: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (i)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (j)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (4)−O(CO)−フェニル、ここにおいてフェニルは、非置換、又はR 、R、及びRの1つ又はそれ以上で置換されている; Rは、下記のものから成る群より選ばれ: (1)非置換、又はR11、R12、及びR13の1つ又はそれ以上で置換さ
れているフェニル; (2)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC1〜8アルキル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じである
、 (i)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (j)−NRCO、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (k)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある; (l)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (m)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (3)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC2〜6アルケニル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある; (i)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (j)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (4)ヘテロ環、ここにおいてこのヘテロ環は前記と同じである; R、R、及びRは、独立に下記のものから成る群より選ばれ; (1)水素; (2)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC1〜6アルキル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じである
、 (i)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (j)−NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (k)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある; (l)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (m)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (3)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC2〜6アルケニル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある; (i)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (j)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (4)C2〜6アルキニル: (5)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているフェニル: (a)ヒドロキシ、 (b)C1〜6アルコキシ、 (c)C1〜6アルキル、 (d)C2〜5アルケニル、 (e)ハロ、 (f)−CN、 (g)−NO、 (h)−CF、 (i)−(CH−NR10、ここにおいて、m、R、及びR は前記と同じである、 (j)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (k)−NRCO、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (l)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある; (m)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (n)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである; (o)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (6)ハロ、 (7)−CN、 (8)−CF、 (9)−NO、 (10)−SR14、ここにおいて、R14は、水素又はC1〜5アルキルで
ある、 (11)−SOR14、ここにおいて、R14は前記と同じである、 (12)−SO14、ここにおいて、R14は前記と同じである、 (13)NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じであ
る、 (14)−CONRCOR、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (15)NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じである;
(16)NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (17)ヒドロキシ、 (18)C1〜6アルコキシ、 (19)COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (20)CO、ここにおいて、Rは前記と同じである、 R11、R12、及びR13は、独立にR、R、及びR、又は−OXの
定義から選ばれ; Yは、下記のものから成る群より選ばれ; (1)単結合、 (2)−O−、 (3)−S−、 (4)−CO−、 (5)−CH−、 (6)−CHR15−、及び (7)−CR1516−、ここにおいては、R15及びR16は、独立に下
記のものから成る群より選ばれる: (a)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置
換されているC1〜6アルキル: (i)ヒドロキシ、 (ii)オキソ、 (iii)C1〜6アルコキシ、 (iv)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (v)フェニル、 (vi)−CN、 (vii)ハロ、 (viii)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (ix)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (x)−NRCO、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (xi)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (xii)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (xiii)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (b)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置
換されているフェニル: (i)ヒドロキシ、 (ii)C1〜6アルコキシ、 (iii)C1〜6アルキル、 (iv)C2〜5アルケニル、 (v)ハロ、 (vi)−CN、 (vii)−NO、 (viii)−CF、 (ix)−(CH−NR10、ここにおいて、m、R、及び
10は前記と同じである、 (x)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (xi)−NRCO、ここにおいて、R及びR10は前記と同
じである、 (xii)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と
同じである; (xiii)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前
記と同じである、 (xiv)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (xv)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; Zは次のものから選ばれ; (1)水素、 (2)C1〜4アルキル、及び (3)ヒドロキシ、但しYが−O−であるならば、Zはヒドロキシ以外のもの
であり、あるいはYが−CHR15−であるならば、その場合Z及びR15は互
いに結合して二重結合が形成されることを条件とする。
【0025】 式(I)の特に好ましい化合物は、次のような化合物:すなわち、 Rが下記のものから成る群より選ばれ: (1)下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換されているC 1〜6 アルキル: (a)ヘテロ環、ここにおいて、このヘテロ環が下記のものから成る群より
選ばれる: (A)ベンズイミダゾリル、 (B)イミダゾリル、 (C)イソキサゾリル、 (D)イソチアゾリル、 (E)オキサジアゾリル、 (F)ピラジニル、 (G)ピラゾリル、 (H)ピリジル、 (I)ピロリル、 (J)テトラゾリル、 (K)チアジアゾリル (L)チアゾリル、及び (M)ピペリジニル、 及びここにおいて、このヘテロ環は、非置換、又は下記のものから選ばれる
1つ又はそれ以上の置換基で置換されている: (i)非置換、又はハロ、−CF、−OCH、又はフェニルで置換され
ているC1〜6アルキル: (ii)C1〜6アルコキシ、 (iii)オキソ、 (iv)チオキソ、 (v)シアノ、 (vi)−SCH、 (vii)フェニル、 (viii)ヒドロキシ、 (ix)トリフルオロメチル、 (x)−(CH−NR10、ここにおいて、mは0、1、又は2
であり、R及びR10は、独立に下記のものから選ばれる: (I)水素、 (II)C1〜6アルキル、 (III)ヒドロキシC1〜6アルキル、及び (IV)フェニル、 (xi)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (xii)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同
じである、 R及びRは、独立に下記のものから成る群より選ばれ: (1)水素、 (2)C1〜6アルキル、 (3)C2〜6アルケニル、及び (5)フェニル; Xは−O−であり; Rは、次のものであり:
【0026】
【化3】 は、非置換又はハロで置換されているフェニルであり; R、R、及びRは、独立に下記のものから成る群より選ばれ: (1)水素、 (2)C1〜6アルキル、 (3)ハロ、及び (4)−CF; Yは−O−であり;及び Zは水素又はC1〜4アルキルである; 及びこれらの製薬的に許容しうる塩である。
【0027】 式(I)の特に好ましい化合物は、次のとおりである: 4−(3−(1,2,4−トリアゾロ)メチル)−2(S)−(3,5−ビス
(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)−3(S)−フェニル−モルホリン;
4−(3−(1,2,4−トリアゾロ)メチル)−2(S)−(3,5−ビス
(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)−3(R)−フェニル−モルホリン;
4−(3−(5−オキソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)−
2(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)−3−(S
)−フェニル−モルホリン;及び 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3(S)−(4−(フルオロフェニル)−4−(3−(5−オキ
ソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン;又はこれの製
薬的に許容しうる塩。
【0028】 さらに好ましいNK−1受容体拮抗薬は、国際(PCT)特許明細書第WO9
5/18124号に記載されているもの、すなわち、式(II):
【0029】
【化4】 の化合物、又は製薬的に許容しうるこれらの塩又はプロドラッグである。ここ
において、 Rは、水素、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、CF
NO、CN、SR、SOR、SO、CO、CONR
2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、又はC1〜4アルコキシによって置
換されているC1〜4アルキルであり、ここにおいてR及びRは、各々独立
に水素又はC1〜4アルキルを表わす; Rは、水素、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシによって置
換されているC1〜6アルコキシ、又はCFであり; Rは、水素、ハロゲン、又はCFであり; Rは、水素、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、CF
NO、CN、SR、SOR、SO、CO、CONR
2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、又はC1〜4アルコキシによって置
換されているC1〜4アルキルであり、ここにおいてR及びRは、各々独立
に水素又はC1〜4アルキルを表わす; Rは、水素、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシによって置
換されているC1〜6アルコキシ、又はCFであり; Rは、任意に=O、=S、又はC1〜4アルキル基によって置換され、かつ
任意に式ZNRの基によって置換されている2又は3個の窒素原子を含む
5員又は6員のヘテロ環式環であり、ここにおいて、 ZはC1〜6アルキレン又はC3〜6シクロアルキレンである; Rは、水素、C1〜4アルキル、C3〜7シクロアルキル、又はC3〜7
クロアルキルC1〜4アルキル、又はC1〜4アルコキシ又はヒドロキシルによ
って置換されているC2〜4アルキルであり; Rは、水素、C1〜4アルキル、C3〜7シクロアルキル、又はC3〜7
クロアルキルC1〜4アルキル、又はC1〜4アルコキシ、ヒドロキシル、又は
N、O、及びSから選ばれる1つ又は2つのヘテロ原子を含む4、5、又は6員
ヘテロ脂肪族環から選ばれる1つ又は2つの置換基によって置換されているC 〜4 アルキルであり; あるいはR、R、及びこれらが結合している窒素原子は、任意にヒドロキ
シ基によって置換され、かつ任意に二重結合を含む4〜7個の環原子のヘテロ脂
肪族環を形成し、この環は、任意に酸素又は硫黄環原子、基S(O)又はS(O
、あるいはNH又はNR部分(ここにおいてRは任意にヒドロキシ又は
1〜4アルコキシによって置換されているC1〜4アルキルである)の一部で
ある第二窒素原子を含んでいてもよく: あるいはR、R、及びこれらが結合している窒素原子は、6〜12個の環
原子の非芳香族アザ二環式環系を形成し; あるいはZ、R、及びこれらが結合している窒素原子は、任意に酸素環原子
を含んでいてもよい4〜7環原子のヘテロ脂肪族環を形成し; R9a及びR9bは、各々独立に水素又はC1〜4アルキルであり、あるいは
9a及びR9bは、これらが結合している炭素原子と共にC5〜7環が形成さ
れるように結合しており; Xは、任意にオキソによって置換されている1〜4個の炭素原子のアルキレン
鎖であり;及び Yは、任意にヒドロキシル基によって置換されているC1〜4アルキルである
; 但し、YがC1〜4アルキルであるならば、Rは少なくとも前記のような式
ZNRの基によって置換されているという条件がある。
【0030】 式(II)の特に好ましい化合物は、式(IIa):
【0031】
【化5】 の化合物及び製薬的に許容しうるこれらの塩である。 ここで、 Aはフッ素又はCFであり; Aはフッ素又はCFであり; Aはフッ素又は水素である; 及びX、Y、及びRは、式(II)に関して定義されているものである。
【0032】 式(II)の特に好ましい化合物には次のものが含まれる: 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−4−(5−(ジメチルアミノ)メチル−1,2,3−トリアゾー
ル−4−イル)メチル−3−(S)−フェニルモルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−4−(5−(ジメチルアミノ)メチル−1,2,3−トリアゾー
ル−4−イル)メチル−3−(S)−(4−フルオロフェニル)モルホリン;及
び製薬的に許容しるこれらの塩。
【0033】 さらに好ましいNK−1受容体拮抗薬は、欧州特許明細書第WO95/237
98号に記載されているもの、すなわち式(III):
【0034】
【化6】 の化合物、又は製薬的に許容しうるこれらの塩である。ここにおいて、 R及びRは、独立に下記のものから成る群より選ばれ: (1)水素 (2)非置換、又は下記のものから成る群より選ばれ置換基の1つ又はそれ以
上で置換されているC1〜6アルキル (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−NR10、ここにおいて、R及びR10は独立に下記のもの
から選ばれる: (i)水素、 (ii)C1〜6アルキル、 (iii)ヒドロキシ−C1〜6アルキル、及び (iv)フェニル、 (i)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (j)−NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (k)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (l)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (m)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (3)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC2〜6アルケニル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (i)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (j)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (4)C2〜6アルキニル; (5)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているフェニル: (a)ヒドロキシ、 (b)C1〜6アルコキシ、 (c)C1〜6アルキル、 (d)C2〜5アルケニル、 (e)ハロ、 (f)−CN、 (g)−NO、 (h)−CF、 (i)−(CH−NR10、ここにおいて、m、R、及びR は、前記と同じである、 (j)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (k)−NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (l)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (m)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (n)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (o)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; 及び基R及びRは、互いに結合して下記のものから成る群より選ばれる炭
素環式環を形成してもよく: (a)シクロペンチル、 (b)シクロヘキシル、 (c)フェニル、 及びここにおいて、炭素環は非置換、又は下記のものから成る1つ又はそれ以
上の置換基で置換されており: (i)C1〜6アルキル、 (ii)C1〜6アルコキシ、 (iii)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (iv)ハロ、及び (v)トリフルオロメチル; 及び基R及びRは、互いに結合して下記のものから成る群より選ばれるヘ
テロ環式環を形成してもよく: (a)ピロリジニル、 (b)ピペリジニル、 (c)ピロリル、 (d)ピリジニル、 (e)イミダゾリル、 (f)フラニル、 (g)オキサゾリル、 (h)チエニル、及び (i)チアゾリル、 及びここにおいて、ヘテロ環式環は、非置換、又は下記のものから選ばれる1
つ又はそれ以上の置換基で置換されており: (i)C1〜6アルキル、 (ii)オキソ、 (iii)C1〜6アルコキシ、 (iv)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じであ
る、 (v)ハロ、及び (vi)トリフルオロメチル; R、R及びRは、独立に下記のものから成る群より選ばれ; (1)水素; (2)非置換、又は下記のものから選ばれる1つ又はそれ以上の置換基で置換
されているC1〜6アルキル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じである
、 (i)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (j)−NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (k)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (l)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、及び (m)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (3)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC2〜6アルケニル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (i)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (j)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (4)C2〜6アルキニル; (5)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているフェニル: (a)ヒドロキシ、 (b)C1〜6アルコキシ、 (c)C1〜6アルキル、 (d)C2〜5アルケニル、 (e)ハロ、 (f)−CN、 (g)−NO、 (h)−CF、 (i)−(CH−NR10、ここにおいて、m、R、及びR は前記と同じである、 (j)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (k)−NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (l)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (m)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (n)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (o)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (6)ハロ、 (7)−CN、 (8)−CF、 (9)−NO、 (10)−SR14、ここにおいて、R14は水素又はC1〜5アルキルであ
る、 (11)−SOR14、ここにおいて、R14は前記と同じである、 (12)−SO14、ここにおいて、R14は前記と同じである、 (13)NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じであ
る、 (14)CONRCOR、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (15)NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じである;
(16)NRCO10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (17)ヒドロキシ、 (18)C1〜6アルコキシ、 (19)COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (20)CO、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (21)2−ピリジル、 (22)3−ピリジル、 (23)4−ピリジル、 (24)5−テトラゾリル、 (25)2−オキサゾリル、及び (26)2−チアゾリル; R11、R12、及びR13は、独立にR、R、及びR、又は−OXの
定義から選ばれ; Aは、下記のものから成る群より選ばれ: (1)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC1〜6アルキル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、ここにおいて、ハロはフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード
であり、 (h)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じである
、 (i)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (j)−NRCO、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (k)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (l)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (m)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (2)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているC2〜6アルケニル: (a)ヒドロキシ、 (b)オキソ、 (c)C1〜6アルコキシ、 (d)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (e)フェニル、 (f)−CN、 (g)ハロ、 (h)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある; (i)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (j)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (3)C2〜6アルキニル; Bは、ヘテロ環であり、ここにおいて、このヘテロ環は下記のものから成る群
より選ばれる:
【0035】
【化7】 及びここにおいて、このヘテロ環は、−Xに加えて、下記のものから選ばれる1
つ又はそれ以上の置換基で置換されてもよい: (i)非置換、又はハロ、−CF、−OCH、又はフェニルで置換され
ているC1〜6アルキル、 (ii)C1〜6アルコキシ、 (iii)オキソ、 (iv)ヒドロキシ、 (v)チオキソ、 (vi)−SR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (vii)ハロ、 (viii)シアノ、 (ix)フェニル、 (x)トリフルオロメチル、 (xi)−(CH−NR10、ここにおいて、mは0、1、又は
2であり、R及びR10は前記と同じである、 (xii)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同
じである、 (xiii)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と
同じである、 (xiv)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである、及び (xv)−(CH−OR、ここにおいて、m及びRは前記と同じ
である; pは0又は1であり; Xは、次のものから選ばれ: (a)−PO(OH)O・M、ここにおいて、Mは製薬的に許容しう
る一価の対イオンである、 (b)−PO(O・2M、 (c)−PO(O・D2+、ここにおいて、D2+は製薬的に許容し
うる二価の対イオンである、 (d)−CH(R)−PO(OH)O・M、ここにおいて、Rは水
素又はC1〜3アルキルある、 (e)−CH(R)−PO(O・2M、 (f)−CH(R)−PO(O・D2+、 (g)−SO−・M、 (h)−CH(R)−SO−・M、 (i)−CO−CHCH−CO−・M、 (j)−CH(CH)−O−CO−R、ここにおいて、Rは下記のも
のから成る群より選ばれる:
【0036】
【化8】 (k)水素、但しpが0であり、かつR11、R12、及びR13のどれも
−OXでないならば、その場合Xは水素以外のものであるという条件がある; Yは、下記のものから成る群より選ばれ; (1)単結合、 (2)−O−、 (3)−S−、 (4)−CO−、 (5)−CH−、 (6)−CHR15−、及び (7)−CR1516−、ここにおいては、R15及びR16は独立に下記
のものから成る群より選ばれ; (a)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置
換されているC1〜6アルキル: (i)ヒドロキシ、 (ii)オキソ、 (iii)C1〜6アルコキシ、 (iv)フェニル−C1〜3アルコキシ、 (v)フェニル、 (vi)−CN、 (vii)ハロ、 (viii)−NR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (ix)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (x)−NRCO、ここにおいて、R及びR10は前記と同じで
ある、 (xi)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (xii)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (xiii)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; (b)非置換、又は下記のものから選ばれる置換基の1つ又はそれ以上で置換
されているフェニル: (i)ヒドロキシ、 (ii)C1〜6アルコキシ、 (iii)C1〜6アルキル、 (iv)C2〜5アルケニル、 (v)ハロ、 (vi)−CN、 (vii)−NO、 (viii)−CF、 (ix)−(CH−NR10、ここにおいて、m、R、及び
10は前記と同じである、 (x)−NRCOR10、ここにおいて、R及びR10は前記と同じ
である、 (xi)−NRCO、ここにおいて、R及びR10は前記と同
じである、 (xii)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前記と
同じである; (xiii)−CONR10、ここにおいて、R及びR10は前
記と同じである、 (xiv)−COR、ここにおいて、Rは前記と同じである、 (xv)−CO、ここにおいて、Rは前記と同じである; Zは次のものから選ばれ: (1)水素、 (2)C1〜6アルキル、及び (3)ヒドロキシ、但しYが−O−であるならば、Zはヒドロキシ以外のもの
であるか、あるいはYが−CHR15−であるならば、その場合Z及びR15
、互いに結合して二重結合が形成されてもよいという条件がある。
【0037】 式(III)の特に好ましい化合物は、次のもの:すなわち、 R及びRが、独立に下記のものから成る群より選ばれ: (1)水素、 (2)C1〜6アルキル、 (3)C2〜6アルケニル、及び (4)フェニル; R、R、及びRは、独立に下記のものから成る群より選ばれ: (1)水素、 (2)C1〜6アルキル、 (3)フルオロ、 (4)クロロ、 (5)ブロモ、 (6)ヨード、及び (7)−CF; R11、R12、及びR13は、独立に下記のものから成る群より選ばれ: (1)フルオロ、 (2)クロロ、 (3)ブロモ、及び (4)ヨード; Aは非置換C1〜6アルキルであり; Bは次のものから成る群より選ばれ;
【0038】
【化9】 pは0又は1であり; Xは次のものから選ばれ: (a)−PO(OH)O・M、ここにおいて、Mは製薬的に許容しう
る一価の対イオンである、 (b)−PO(O・2M、 (c)−PO(O・D2+、ここにおいて、D2+は製薬的に許容し
うる二価の対イオンである、 (d)−CH(R)−PO(OH)O−・M、ここにおいてRは水素
又はC1〜3アルキルである、 (e)−CH(R)−PO(O・2M2+、 (f)−CH(R)−PO(O・D2+、 (i)−CO−CHCH−CO−・M、 (j)−CH(CH)−O−CO−R、ここにおいて、Rは下記のも
のから成る群より選ばれる:
【0039】
【化10】 及びYは−O−であり; Zは水素又はC1〜6アルキルである; 及び製薬的に許容しうるこれらの塩である。
【0040】 式(III)の特に好ましい化合物には、次のものが含まれる: (1)2−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)
−3−(S)−フェニル−4−(3−(5−オキソ−1H,4H−1,2,4−
トリアゾロ)メチル)モルホリンN−オキシド; (2)2−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)
−3−(S)−フェニル−4−(3−(4−(エトキシカルボニルオキシ−1−
エチル)−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン;
(3)2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニル)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(4
−モノホスホリル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モル
ホリン; (4)2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニル)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(1
−モノホスホリル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モル
ホリン; (5)2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニル)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(2
−モノホスホリル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モル
ホリン; (6)2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニル)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(5
−オキシホスホリル−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン; (7)2−(S)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニル)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(1
−モノホスホリル−5−オキソ−4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モル
ホリン; 及び製薬的に許容しうるこれらの塩。
【0041】 もう1つの好ましいNK−1受容体拮抗薬は、欧州特許明細書第WO96/0
5181号に記載されているもの、すなわち式(IV):
【0042】
【化11】 の化合物: ここにおいて、 Xは、式NRの基、又はC−又はN−結合イミダゾリル環であり; Yは、水素であるか、又は任意にヒドロキシ基によって置換されているC1〜 アルキル基であり; Rは、水素、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、CF
NO、CN、SR、SOR、SO、CO、CONR
2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、又はC1〜4アルコキシによって置
換されているC1〜4アルキルであり、ここにおいてR及びRは、各々独立
に水素又はC1〜4アルキルを表わし; Rは、水素、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシによって置
換されているC1〜6アルコキシ、又はCFであり; Rは、水素、ハロゲン、又はCFであり; Rは、水素、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、ヒドロキ
シ、CF、NO、CN、SR、SOR、SO、CO、CO
NR、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、又はC1〜4アルコキ
シによって置換されているC1〜4アルキルであり、ここにおいてR及びR は、既に定義されたものと同じであり; Rは、水素、ハロゲン、C1〜6アルキル、C1〜4アルコキシによって置
換されているC1〜6アルコキシ、又はCFであり; Rは、水素、C1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロ
アルキルC1〜4アルキル、フェニル、又はC1〜4アルコキシ又はヒドロキシ
によって置換されているC2〜4アルキルであり; Rは、水素、C1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル、C3〜7シクロ
アルキルC1〜4アルキル、フェニル、又はC1〜4アルコキシ、ヒドロキシ、
又はN、O、及びSから選ばれる1つ又は2つのヘテロ原子を含む4、5、又は
6員のヘテロ脂肪族環から選ばれる1つ又は2つの置換基によって置換されてい
るC2〜4アルキルであり; あるいはR及びRは、これらが結合している窒素原子と共に、4〜7個の
環原子の飽和又は一部飽和ヘテロ環式環を形成し、この環は、任意にこの環の中
に、1つの酸素又は硫黄原子、又はNR、S(O)、又はS(O)から選ば
れる1つの基を含んでいてもよく、かつこの環は、任意に、ヒドロキシC1〜4 アルキル、C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、オキソ、COR、又はCO (ここにおいてRは、既に定義されているものと同じである)から選ば
れる1つ又は2つの基によって置換されていてもよく; あるいはR及びRは、これらが結合している窒素原子と共に、6〜12個
の環原子の非芳香族アザ二環式環系を形成し; Rは、水素、C1〜4アルキル、ヒドロキシC1〜4アルキル、又はC1〜 アルコキシC1〜4アルキルであり;及び R9a及びR9bは、各々独立に水素又はC1〜4アルキルであり、あるいは
9a及びR9bは、これらが結合している炭素原子と共に、C5〜7環が形成
されるように結合している; 及び製薬的に許容しうるこれの塩である。
【0043】 式(IV)の特に好ましい化合物は、式(IVa)の化合物及び製薬的に許容
しうるこれらの塩である:
【0044】
【化12】 ここにおいて、 Aはフッ素又はCFであり; Aはフッ素又はCFであり; Aはフッ素又は水素である; 及びX及びYは、式(I)に関して定義されているものである。
【0045】 本発明に用いられる式(IV)の特定の化合物には次のものが含まれる: 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(4−モルホリノ
ブト−2−イン−イル)モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−4−(4−N,N−ジメチルアミノブト−2−イン−イル)−3
−(S)−(4−フルオロフェニル)モルホリン; 4−(4−アゼチジニルブト−2−イン−イル)−2−(R)−(1−(R)
−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)エトキシ)−3−(S)−
(4−フルオロフェニル)モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−(4−(4−イミダゾ
リルブト−2−イン−イル)モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−(4−(4−(N−メ
チルピペラジニル)ブト−2−イン−イル)モルホリン; 4−(4−ビス(2−メトキシエチル)アミノブト−2−イン−イル)−2−
(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)エト
キシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(4−ピロリジノ
ブト−2−イン−イル)モルホリン; 3−(S)−(4−フルオロフェニル)−2−(R)−(1−(R)−(3−
フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)エトキシ)−4−(4−モル
ホリノブト−2−イン−イル)モルホリン; 3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(4−モルホリノブト−2−イ
ン−イル)−2−(R)−(1−(R)−(3−(トリフルオロメチル)フェニ
ル)エトキシ)モルホリン; 4−(4−アゼチジニルブト−2−イン−イル)−3−(S)−(4−フルオ
ロフェニル)−2−(R)−(1−(R)−(3−(トリフルオロメチル)フェ
ニル)エトキシ)モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−4−(4−(N−(2−メトキシエチル)−N−メチル)アミノ
ブト−2−イン−イル)−3−(S)−フェニルモルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−4−(4−(N−シクロプロピル−N−(2−メトキシエチル)
アミノ)ブト−2−イン−イル)−3−(S)−フェニルモルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−4−(4−(N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)ア
ミノ)ブト−2−イン−イル)−3−(S)−フェニルモルホリン; 4−(4−N,N−ジメチルアミノ)ブト−2−イン−イル)−3−(S)−
(4−フルオロフェニル)−2−(R)−(1−(S)−(3−フルオロ−5−
(トリフルオロメチル)フェニル−2−ヒドロキシエトキシ)モルホリン; 4−(4−アゼチジニルブト−2−イン−イル)−3−(S)−(4−フルオ
ロフェニル)−2−(R)−(1−(S)−(3−フルオロ−5−(トリフルオ
ロメチル)フェニル)−2−ヒドロエトキシ)モルホリン; 2−(R)−(1−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)−2−ヒドロキシエトキシ)−4−(4−(N,N−ジメチルアミノ)ブト−
2−イン−イル)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)モルホリン; 4−(4−アゼチジニルブト−2−イン−イル)−2−(R)−(1−(S)
−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル−2−ヒドロエトキシ)−3
−(S)−(4−フルオロフェニル)モルホリン; 4−(4−N−ビス(2−メトキシ)エチル−N−メチルアミノ)ブト−2−
イン−イル)−2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニル)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)モルホリン
; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(4−(2−(S
)−メトキシエチル)ピロリジノ)ブト−2−イン−イル)モルホリン; 4−(4−(7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタノ)ブト−2−イン−イ
ル)−2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェ
ニル)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−4−(4−ジイソプロピルアミノブト−2−イン−イル)−3−
(S)−(4−フルオロフェニル)モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フ
ェニル)エトキシ)−4−(4−(2−(S)−(メトキシメチル)ピロリジノ
)ブト−2−イン−イル)−3−(S)−フェニルモルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(4−(2−(S
)−(ヒドロキシメチル)ピロリジノ)ブト−2−イン−イル)モルホリン; 及び製薬的に許容しうるこれらの塩。
【0046】 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬のもう1つの種類は、欧州特許明細
書第0436334号に記載されているもの、すなわち式(V):
【0047】
【化13】 の化合物又は製薬的に許容しうるこれらの塩である。ここにおいて、 Yは、(CHであり、ここにおいて、nは1〜4の整数であり、前記(
CHにおける炭素−炭素単結合のどれも、任意に炭素−炭素二重結合によ
って置換されていてもよく、前記(CHの炭素原子のどれも、任意にR で置換されていてもよく、前記(CHの炭素原子のどれも、任意にR
置換されていてもよく; Zは、(CHであり、ここにおいて、mは0〜6の整数であり、(CH の炭素−炭素単結合のどれも、任意に炭素−炭素二重結合又は炭素−炭素
三重結合によって置換されていてもよく、前記(CHの炭素原子のどれも
、任意にRで置換されていてもよく; Rは、水素であるか、又は任意にヒドロキシ、C1〜4アルコキシ、又はフ
ルオロで置換されているC1〜8アルキルであり; Rは、水素、C1〜6直鎖又は枝分れアルキル、C3〜7シクロアルキル(
ここにおいて前記シクロアルキルにおけるCH基の1つは、任意にNH、酸素
、又は硫黄によって置換されていてもよい)から選ばれる基;フェニル及びナフ
チルから選ばれるアリール;インダニル、チエニル、フリル、ピリジル、チアゾ
リル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、トリアゾリル、テトラ
ゾリル、及びキノリルから選ばれるヘテロアリール;フェニル−C2〜6アルキ
ル、ベンズヒドリル、及びベンジルであり、ここにおいて前記アリール及びヘテ
ロアリール基の各々、及び前記ベンジル、フェニル−C2〜6アルキル、及びベ
ンズヒドリルのフェニル部分は任意に、独立にハロ、ニトロ、C1〜6アルキル
、C1〜6アルコキシ、トリフルオロメチル、アミノ、C1〜6アルキルアミノ
、C1〜6アルキル−O−CO、C1〜6アルキル−O−CO−C1〜6アルキ
ル、C1〜6アルキル−CO−O、C1〜6アルキル−CO−C1〜6アルキル
−O−、C1〜6アルキル−CO、C1〜6アルキル−CO−C1〜6アルキル
−、ジ−C1〜6アルキルアミノ、−CONH−C1〜6アルキル、C1〜6
ルキル−CO−NH−C1〜6アルキル、−NHCOH、及び−NHCO−C 〜6 アルキルから選ばれる1つ又はそれ以上の置換基で置換されていてもよく;
ここにおいて前記ベンズヒドリルのフェニル部分の1つは、任意にナフチル、チ
エニル、フリル、又はピリジルによって置換されていてもよい; Rは、水素、フェニル、又はC1〜6アルキルであり; あるいはR及びRは、これらが結合している炭素と共に、3〜7個の炭素
原子を有する飽和環を形成し、ここにおいて前記環におけるCH基のうちの1
つは、任意に酸素、NH、又は硫黄によって置換されていてもよい: Rは、フェニル及びナフチルから選ばれるアリール;インダニル、チエニル
、フリル、ピリジル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサ
ゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、及びキノリルから選ばれるヘテロアリー
ル;及び3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、ここにおいて前記
シクロアルキルにおける(CH)基のうちの1つは、任意にNH、酸素、又は
硫黄によって置換されていてもよく: ここにおいて前記アリール及びヘテロアリール基の各々は、任意に1つ又はそ
れ以上の置換基によって置換されていてもよく、前記C3〜7シクロアルキルは
、任意に1つ又は2つの置換基で置換されていてもよく、前記置換基の各々は、
独立にハロ、ニトロ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、トリフルオロメ
チル、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、−CO−NH−C1〜6アルキル、C 1〜6 アルキル−CO−NH−C1〜6アルキル、−NHCOH、及び−NHC
O−C1〜6アルキルから選ばれる; R及びRは、各々独立に、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロ、アミノ、オキソ
、シアノ、メチレン、ヒドロキシメチル、ハロメチル、C1〜6アルキルアミノ
、ジ−C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキル−O−
CO、C1〜6アルキル−O−CO−C1〜6アルキル、C1〜6アルキル−C
O−O、C1〜6アルキル−CO−C1〜6アルキル−O−、C1〜6アルキル
−CO−、C1〜6アルキル−CO−C1〜6アルキル、及びRの定義におい
て示されている基から選ばれ; Rは、−NHCOR、−NHCH、SO、又はR、R
及びRの定義のどれかにおいて示されている基の1つであり; Rは、オキシミノ(=NOH)又はR、R、及びRの定義のどれかに
おいて示されている基の1つであり; Rは、C1〜6アルキル、水素、フェニル、又はフェニルC1〜6アルキル
である;但し、(a)mが0である時Rは存在せず、(b)R、R、R 、又はRがRに定義されているのと同じである時、これは、これが結合して
いる炭素と共に、Rとの環を形成することはできず、(c)R及びRが同
じ炭素原子に結合している時、その場合R及びRの各々が、独立に水素、フ
ルオロ、及びC1〜6アルキルから選ばれるか、あるいはまたR及びRは、
これらが結合している炭素と共に、C3〜6飽和炭素環式環を形成し、この環は
、これらが結合している窒素含有環と共にスピロ化合物を形成するという条件が
ある。
【0048】 式(V)の特に好ましい化合物は、(2S,3S)−シス−3−(2−メトキ
シベンジルアミノ)−2−フェニルピペリジン;又は製薬的に許容しうるこれの
塩である。
【0049】 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬のもう1つの種類は、国際特許明細
書第WO93/21155号に記載されているもの、すなわち式(VI):
【0050】
【化14】 の化合物、又は製薬的に許容しうるこれらの塩である。ここにおいて、 基Rは、任意にハロゲン原子又はメチル基によって2−又は3−置換されてい
るフェニル基であり; Rは、任意に置換されているフェニル、シクロヘキサジエニル、ナフチル、
インデニル、又は任意に置換されているヘテロ環であり; Rは、H、ハロゲン、OH、アルキル、アミノアルキル、アルキルアミノア
ルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アシルオ
キシ、カルボキシ、任意に置換されているアルキルオキシカルボニル、ベンジル
オキシカルボニル、アミノ、又はアシルアミノであり; Rは、任意に2−置換されているフェニルであり; Rは、OH又はRがHである時フッ素であり; 又はR及びRはOHであり; 又はR及びRは共に結合を形成する。
【0051】 式(VI)の特に好ましい化合物は、(3aS,4S,7aS)−7,7−ジ
フェニル−4−(2−メトキシフェニル)−2−[(2S)−(2−メトキシフ
ェニル)プロピオニル]ペルヒドロイソインドール−4−オ−ル;又は製薬的に
許容しうるこれの塩である。
【0052】 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬のもう1つの種類は、欧州特許明細
書第0591040号に記載されているもの、すなわち式(VII):
【0053】
【化15】 の化合物である。ここにおいて、 Arは、任意に置換されている単環式、二環式、又は三環式芳香族又はヘテロ
芳香族基を表わし; Tは、1つの結合、ヒドロキシメチレン基、C1〜4アルコキシメチレン基、
又はC1〜5アルキレン基を表わし; Ar’は、非置換、又はハロゲン好ましくは塩素又はフッ素、トリフルオロメ
チル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキルから選ばれる1つ又はそれ以上の
置換基によって置換されているフェニル基(ここにおいて前記置換基は同一又は
異なっていてもよい);チエニル基、ベンゾチエニル基;ナフチル基;又はイン
ドリル基を表わし; Rは、水素、C1〜4アルキル、ω−C1〜4アルコキシC1〜4アルキル、
又はω−C2〜4アルカノイルオキシC1〜4アルキルを表わし; Qは水素を表わし; 又はQ及びRは共に、1,2−エチレン、1,3−プロピレン、又は1,4−
ブチレン基を形成し; Amは、基:
【0054】
【化16】 を表わし、ここにおいて、X、X、及びXは、これらが結合している窒
素原子と共に、任意にフェニル又はベンジル基によって置換されているアザ二環
式、又はアザ三環式環系を形成する;及び Aは、製薬的に許容しうるアニオンを表わす。
【0055】 式(VII)の特に好ましい化合物は、(+)1−[2−[3−(3,4−ジ
クロロフェニル)−1−[(3−イソプロポキシフェニル)アセチル]−3−ピ
ペリジニル]エチル]−4−フェニル−1−アザビシクロ[2,2,2]オクタ
ン;又は製薬的に許容しうるこれの塩、特にこれの塩化物である。
【0056】 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬のもう1つの種類は、欧州特許明細
書第0532456号に記載されているもの、すなわち、式(VIII):
【0057】
【化17】 の化合物、又は製薬的に許容しうるこれらの塩である。ここにおいて、 Rは、任意に置換されているアラルキル、アリールオキシアルキル、ヘテロ
アラルキル、アロイル、ヘテロアロイル、シクロアルキルカルボニル、アラルカ
ノイル、ヘテロアリールアルカノイル、アラルコキシカルボニル、又はアリール
カルバモイル基、又は任意に低級アルカノイル又はカルバモイル−低級アルカノ
イル基によってN−置換されているα−アミノ酸のアシル基を表わし; Rは、シクロアルキル又は任意に置換されているアリール又はヘテロアリー
ル基を表わし; Rは、水素、アルキル、カルバモイル、又は任意にカルボキシ又はエステル
化又はアミド化カルボキシによって置換されているアルカノイル又はアルケノイ
ル基を表わし; Rは、任意に置換されているアリール基又は任意に一部飽和したヘテロアリ
ール基を表わし; Xは、メチレン、エチレン、結合、任意にケタール化されたカルボニル基、
又は任意にエーテル化されたヒドロキシメチレン基を表わし; Xは、アルキレン、カルボニル、又は結合を表わし;及び Xは、カルボニル、オキソ−低級アルキル、オキソ(アザ)−低級アルキル
、又は任意にフェニル、ヒドロキシメチル、任意にエステル化された又はアミド
化されたカルボキシ、又は(α−位以外において)ヒドロキシによって置換され
ているアルキル基を表わす。
【0058】 式(VIII)の特に好ましい化合物は、(2R,4S)−2−ベンジル
−1−(3,5−ジメチルベンゾイル)−N−(4−キノリニルメチル)−4−
ピペリジンアミン;又は製薬的に許容しうるこれの塩である。
【0059】 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬のもう1つの種類は、欧州特許明細
書第0443132号に記載されているもの、すなわち、式(IX):
【0060】
【化18】 の化合物、又は製薬的に許容しうるこれらの塩である。ここにおいて、 Rは、アリール、又は式:
【0061】
【化19】 の基であり; Xは、CH又はNであり;及び Zは、O又はN−Rであり、ここにおいて、Rは水素又は低級アルキルで
ある; Rは、ヒドロキシ又は低級アルコキシであり; Rは、水素又は任意に置換されている低級アルキルであり; Rは、任意に置換されているアル(低級)アルキルであり; Aは、カルボニル又はスルホニルであり;及び Yは、1つの結合又は低級アルケニレンである。
【0062】 式(IX)の特に好ましい化合物は、式(IXa):
【0063】
【化20】 の化合物、又は製薬的に許容しうるこれの塩である。
【0064】 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬のもう1つの種類は、国際特許明細
書第WO92/17449号に記載されているもの、すなわち、式(X):
【0065】
【化21】 の化合物、又は製薬的に許容しうるこれらの塩である。ここにおいて、 Rは、インダニル、フェニル、及びナフチルから選ばれるアリール;チエニ
ル、フリル、ピリジル、及びキノリルから選ばれるヘテロアリール;及び3〜7
個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、ここにおいて、前記炭素原子の1
つは、任意に窒素、酸素、又は硫黄によって置換されていてもよく;ここにおい
て前記アリール及びヘテロアリール基の各々は、任意に1つ又はそれ以上の置換
基で置換されていてもよく、前記C3〜7シクロアルキルは、任意に1つ又は2
つの置換基で置換されていてもよく、前記置換基は、独立にクロロ、フルオロ、
ブロモ、ヨード、ニトロ、任意に1〜3個のフルオロ基で置換されているC1〜 10 アルキル、任意に1〜3個のフルオロ基で置換されているC1〜10アルコ
キシ、アミノ、C1〜10アルキル−S−、C1〜10アルキル−S(O)−、
1〜10アルキル−SO−、フェニル、フェノキシ、C1〜10アルキル−
SONH−、C1〜10アルキル−SONH−C1〜10アルキル−、C 〜10 アルキルアミノ−ジC1〜10アルキル−、シアノ、ヒドロキシ、3〜7
個の炭素原子を有するシクロアルコキシ、C1〜6アルキルアミノ、C1〜6
アルキルアミノ、HC(O)NH−、及びC1〜10アルキル−C(O)NH−
である;及び Rは、チエニル、ベンズヒドリル、ナフチル、又は任意に独立に、クロロ、
ブロモ、フルオロ、ヨード、3〜7個の炭素原子を有するシクロアルコキシ、任
意に1〜3個のフルオロ基で置換されているC1〜10アルキル、及び任意に1
〜3個のフルオロ基で置換されているC1〜10アルコキシから選ばれる1〜3
個の置換基で任意に置換されているフェニルである。
【0066】 式(X)の特に好ましい化合物は、(2S,3S)−3−(2−メトキシ−5
−トリフルオロメトキシベンジル)−アミノ−2−フェニルピペリジン;又は製
薬的に許容しうるこれの塩である。
【0067】 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬のもう1つの種類は、国際特許明細
書第WO95/08549号に記載されているもの、すなわち、式(XI):
【0068】
【化22】 の化合物、又は製薬的に許容しうるこれらの塩である。ここにおいて、 Rは、C1〜4アルコキシ基であり; Rは、
【0069】
【化23】 であり; Rは、水素又はハロゲン原子であり; R及びRは、各々独立に水素又はハロゲン原子、あるいはC1〜4アルキ
ル、C1〜4アルコキシ、又はトリフルオロメチル基を表わしてもよく; Rは、水素原子、C1〜4アルキル、(CHシクロプロピル、−S(
O)1〜4アルキル、フェニル、NR、CHC(O)CF、又は
トリフルオロメチル基であり; R及びRは、各々独立に水素原子、又はC1〜4アルキル、又はアシル基
を表わしてもよく; xは0又は1を表わし; nは0、1、又は2を表わし;及び mは0又は1を表わす。
【0070】 式(XI)の特に好ましい化合物は、(2−メトキシ−5−テトラゾール−1
−イル−ベンジル)−([2S,3S]−2−フェニル−ピペリジン−3−イル
)−アミン;及び[2−メトキシ−5−(5−トリフルオロメチル−テトラゾー
ル−1−イル)ベンジル]−([2S,3S]−2−フェニル−ピペリジン−3
−イル)−アミン;又は製薬的に許容しうるこれらの塩である。
【0071】 本発明に用いられるタキキニン拮抗薬のもう1つの種類は、国際特許明細書第
WO95/14017号に記載されているもの、すなわち、式(XII):
【0072】
【化24】 の化合物、又は製薬的に許容しうるこれらの塩である。ここにおいて、 mは0、1、2、又は3であり; nは0又は1であり; oは0、1、又は2であり; pは0又は1であり; Rは、フェニル、2−又は3−インドリル、2−又は3−インドリニル、ベン
ゾチエニル、ベンゾフラニル、又はナフチルであり; このR基は、1つ又は2つのハロ、C1〜3アルコキシ、トリフルオロメチル
、C1〜4アルキル、フェニル−C1〜3アルコキシ、又はC1〜4アルカノイ
ル基で置換されていてもよく; Rは、トリチル、フェニル、ジフェニルメチル、フェノキシ、フェニルチオ
、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、インドリニル、
インドリル、ベンゾチエニル、ヘキサメチレンイミニル、ベンゾフラニル、テト
ラヒドロピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、還元キノリニル、還元イソ
キノリニル、フェニル−(C1〜4アルキル)−、フェニル−(C1〜4アルコ
キシ)−、キノリニル−(C1〜4アルキル)−、イソキノリニル−(C1〜4 アルキル)−、還元キノリニル(C1〜4アルキル)−、還元イソキノリニル−
(C1〜4アルキル)−、ベンゾイル−(C1〜3アルキル)−、C1〜4アル
キル、又は−NH−CH−Rであり; このR基のどれも、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、トリフ
ルオロメチル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4アルキル)アミ
ノ、又はC2〜4アルカノイルアミノで置換されていてもよく; あるいはこのR基のどれも、フェニル、ピペラジニル、C3〜8シクロアル
キル、ベンジル、C1〜4アルキル、ピペリジニル、ピリジニル、ピリミジニル
、C2〜6アルカノイルアミノ、ピロリジニル、C2〜6アルカノイル、又はC 1〜4 アルコキシカルボニルで置換されていてもよく; これらの基のどれも、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、トリフ
ルオロメチル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4アルキル)アミ
ノ、又はC2〜4アルカノイルアミノで置換されていてもよく; あるいはRは、アミノ、脱離基、水素、C1〜4アルキルアミノ、又はジ(
1〜4アルキル)アミノであり; Rは、ピリジル、アニリノ−(C1〜3アルキル)−、又はアニリノカルボ
ニルであり; Rは、水素、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルスルホニル、カルボキシ
−(C1〜3アルキル)−、C1〜3アルコキシカルボニル−(C1〜3アルキ
ル)−、又は−CO−Rであり; Rは、水素、C1〜4アルキル、C1〜3ハロアルキル、フェニル、C1〜 アルコキシ、C1〜3ヒドロキシアルキル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ
、ジ(C1〜4アルキル)アミノ、又は−(CH−Rであり; qは0〜3であり; Rは、カルボキシ、C1〜4アルコキシカルボニル、C1〜4アルキルカル
ボニルオキシ、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4アルキル)アミ
ノ、C1〜6アルコキシカルボニルアミノ、又はフェノキシ、フェニルチオ、ピ
ペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、インドリニル、イン
ドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、キノリニル、フェニル−(C1〜4 アルキル)−、キノリニル−(C1〜4アルキル)−、イソキノリニル−(C 〜4 アルキル)−、還元キノリニル(C1〜4アルキル)−、還元イソキノリニ
ル−(C1〜4アルキル)−、ベンゾイル−C1〜3アルキル−であり; これらのアリール又はヘテロ環式R基のどれも、ハロ、トリフルオロメチル
、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルキル、アミノ、C1〜4アルキルアミノ、
ジ(C1〜4アルキル)アミノ、又はC2〜4アルカノイルアミノで置換されて
いてもよく; あるいはこのR基のどれも、フェニル、ピペラジニル、C3〜8シクロアル
キル、ベンジル、ピペリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、C 2〜6 アルカノイル、又はC1〜4アルコキシカルボニルで置換されていてもよ
く; これらの基のどれも、ハロ、トリフルオロメチル、アミノ、C1〜4アルコキ
シ、C1〜4アルキル、C1〜4アルキルアミノ、ジ(C1〜4アルキル)アミ
ノ、又はC2〜4アルカノイルアミノで置換されていてもよく; Rは、水素又はC1〜6アルキルであり; Rは、フェニル、フェニル−(C1〜6アルキル)−、C3〜8シクロアル
キル、C5〜8シクロアルケニル、C1〜8アルキル、ナフチル、C2〜8アル
ケニル、又は水素であり; 水素以外のこれらの基のどれも、1つ又は2つのハロ、C1〜3アルコキシ、
1〜3アルキルチオ、ニトロ、トリフルオロメチル、又はC1〜3アルキル基
で置換されていてもよく;及び Rは、水素又はC1〜8アルキルである; 但し、Rが水素又はハロであるならば、Rは、フェニル、フェニル−(C 1〜6 アルキル)−、C3〜8シクロアルキル、C5〜8シクロアルケニル、又
はナフチルであるという条件がある。
【0073】 式(XII)の特に好ましい化合物は、[N−(2−メトキシベンジル)アセ
チルアミノ]−3−(1H−インドール−3−イル)−2−[N−(2−(4−
ピペリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)アセチルアミノ]プロパン;又
は製薬的に許容しうるこれの塩である。
【0074】 前記化合物は、目下研究中のNK−1受容体拮抗薬を例証するものにすぎない
。化合物のこのような列挙は、包括的なものという意図はないので、本発明の使
用及び方法では、あらゆるNK−1受容体拮抗薬、特に経口的に活性で、長時間
作用し、CNS浸透性であるNK−1受容体拮抗薬を用いることができる。従っ
て本発明は、化合物の特別な構造の種類に厳密に限定されるわけではない。
【0075】 式(I)、(II)、(III)、及び(IV)の好ましい化合物は、シス配
列においてモルホリン環上に2−及び3−置換基を有するものであり、好ましい
立体化学は、次の一般式:
【0076】
【化25】 に示されているようなものである。
【0077】 ベンジルオキシ部分がα−置換されている場合、α−炭素の好ましい立体化学
は、置換基がアルキル(例えばメチル)基である時の(R)であるか、又は置換
基がヒドロキシアルキル(例えばヒドロキシメチル)基である時の(S)である
【0078】 ここにおいて他の規定がなされていなければ、適切なアルキル基には、1〜6
個の炭素原子を含む直鎖及び枝分れアルキル基が含まれる。典型的な例には、メ
チル及びエチル基、及び直鎖又は枝分れプロピル及びブチル基が含まれる。特別
なアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、
第二ブチル、及び第三ブチルである。
【0079】 ここにおいて他の規定がなされていなければ、適切なアルケニル基には、2〜
6個の炭素原子を含む直鎖及び枝分れアルケニル基が含まれる。典型的な例には
、ビニル及びアリル基が含まれる。
【0080】 ここにおいて他の規定がなされていなければ、適切なアルキニル基には、2〜
6個の炭素原子を含む直鎖及び枝分れアルキニル基が含まれる。典型的な例には
、エチニル及びプロパルギル基が含まれる。
【0081】 ここにおいて他の規定がなされていなければ、適切なシクロアルキル基には、
3〜7個の炭素原子を含む基が含まれる。特別なシクロアルキル基は、シクロプ
ロピル及びシクロヘキシルである。
【0082】 ここにおいて他の規定がなされていなければ、適切なアリール基には、フェニ
ル及びナフチル基が含まれる。
【0083】 特別なアリールC1〜6アルキル、例えばフェニル−C1〜6アルキル基は、
ベンジルである。
【0084】 ここにおいて他の規定がなされていなければ、適切なヘテロアリール基には、
ピリジル、キノリル、イソキノリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル
、ピラニル、フリル、ベンゾフリル、チエニル、ベンズチエニル、イミダゾリル
、オキサジアゾリル、及びチアジアゾリル基が含まれる。
【0085】 ここで用いられている「ハロゲン」という用語には、フッ素、塩素、臭素、及
びヨウ素が含まれる。
【0086】 この発明に用いられる化合物は、1つ又はそれ以上の不斉中心を有していても
よく、従って鏡像体として、おそらくはジアステレオ異性体として存在してもよ
い。本発明は、すべてのこのような異性体及びこれらの混合物の使用に関すると
理解すべきである。
【0087】 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬の適切な製薬的に許容しうる塩には
、酸付加塩が含まれる。これらは、例えばこの化合物の溶液と、製薬的に許容し
うる非毒性酸、例えば塩酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、クエン酸
、酒石酸、炭酸、リン酸、又は硫酸の溶液とを混合することによって形成するこ
とができる。アミン基の塩はまた、第四アンモニウム塩を含んでいてもよい。こ
れらの塩において、アミノ窒素原子は、アルキル、アルケニル、アルキニル、又
はアラルキル基を有している。この化合物が酸性基、例えばカルボン酸基を有し
ている場合、本発明はまた、これの塩、好ましくは非毒性の製薬的に許容しうる
これの塩、例えばこれのナトリウム、カリウム、及びカルシウム塩をも考慮して
いる。
【0088】 本発明によるNK−1受容体拮抗薬と組合わせて用いられる抗精神病剤の適切
な製薬的に許容しうる塩には、NK−1受容体拮抗薬の塩に関連して前記されて
いる塩が含まれる。
【0089】 従って本発明は、躁病の治療又は予防のための薬剤の製造のための、式(I)
、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VII
I)、(IX)、(X)、(XI)、及び(XII)の化合物から選ばれるNK
−1受容体拮抗薬の使用を提供する。
【0090】 本発明はまた、躁病の治療又は予防のための方法をも提供する。この方法は、
式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、
(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、及び(XII)の化合物から選ば
れるNK−1受容体拮抗薬の有効量を、このような治療が必要な患者に投与する
ことを含んでいる。
【0091】 本発明のさらにもう1つの態様において、式(I)、(II)、(III)、
(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、
(XI)、及び(XII)の化合物から選ばれるNK−1受容体拮抗薬を、少な
くとも1つの製薬的に許容しうるキャリヤー又は賦形剤と共に含む、躁病の治療
又は予防のための製薬組成物が提供される。
【0092】 好ましくは本発明による組成物は、単位投薬形態、例えばタブレット、ピル、
カプセル、粉末、グラニュール、溶液、又は懸濁液、又は座薬形態、経口、非経
口、直腸投与用、吸入又は通気によるもの、あるいは経皮パッチ又は頬面窩洞吸
収ウェハースによる投与用の形態にある。
【0093】 固体組成物、例えばタブレットを調製するためには、主要活性成分を、製薬キ
ャリヤー、例えば通常のタブレット形成成分、例えばコーンスターチ、ラクトー
ス、スクロース、ソルビトール、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシ
ウム、リン酸二カルシウム又はガム、及びその他の製薬希釈剤、例えば水とを混
合して、本発明の化合物又は非毒性の製薬的に許容しうるこれの塩の均質混合物
を含む固体予備調剤組成物を形成する。これらの予備調剤組成物について均質で
あると言う場合、活性成分がこの組成物全体に均一に分散され、従ってこの組成
物は、等しい効果のある単位投薬形態、例えばタブレット、ピル、及びカプセル
に容易に細分されうるという意味である。ついでこの固体予備調剤組成物は、本
発明の活性成分0.1〜約500mgを含む、前記の種類の単位投薬形態に細分
される。この新規組成物のタブレット又はピルは、被覆されるか、あるいは混合
されて、長期間の作用という利点を与える投薬形態を生じうる。例えばタブレッ
ト又はピルは、内部調剤と外部調剤成分とを含んでいてもよく、後者は、前者の
上を覆う外皮の形態にある。これら2つの成分は、腸溶性層によって分けられて
いてもよい。この層は、胃での分解に抵抗するのに役立ち、内部成分を無傷のま
まで十二指腸に入れるか、放出を遅らせることができる。このような腸溶性層又
はコーティングには多様な材料を用いることができる。このような材料には、い
くつかのポリマー酸、及びポリマー酸と、例えばセラック、セチルアルコール、
及び酢酸セルロースのような材料との混合物が含まれる。
【0094】 本発明の新規組成物が、経口的又は注入によって組込まれうる液体形態には、
水溶液、適切に味付けされたシロップ、水性又は油懸濁液、及び食用油、例えば
綿実油、ゴマ油、ココヤシ油、ピーナッツ油、又は大豆油で味付けされたエマル
ジョン、並びにエリキシル及び同様な製薬ビヒクルが含まれる。水性懸濁剤に適
した分散剤又は懸濁剤には、合成及び天然ガム、例えばトラガカント、アカシア
、アルギネート、デキストラン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース、ポリビニル−ピロリドン、又はゼラチンが含まれる。
【0095】 注入による投与に好ましい組成物には、界面活性剤(又は湿潤剤又は界面活性
剤)と組合わせて、あるいはエマルジョン(油中水又は水中油エマルジョン)の
形態において、活性成分としてNK−1受容体拮抗薬を含む組成物が含まれる。
【0096】 適切な界面活性剤には、特に非イオン剤、例えばポリオキシエチレンソルビタ
ン(例えばTweenTM20、40、60、80、又は85)、及びその他の
ソルビタン(例えばSpanTM20、40、60、80、又は85)が含まれ
る。界面活性剤を含む組成物は、0.05〜5%の界面活性剤、好ましくは0.
1〜2.5%含むのが好都合であろう。必要であればその他の成分、例えばマン
ニトール又はその他の製薬的に許容しうるビヒクルを添加してもよいことが分る
であろう。
【0097】 適切なエマルジョンは、商品として入手しうる脂肪エマルジョン、例えばIn
tralipidTM、LiposynTM、InfonutrolTM、Li
pofundinTM、及びLipiphysanTMを用いて調製することが
できる。活性成分は、予め混合されたエマルジョン組成物中に溶解されてもよく
、あるいはまた油(例えば大豆油、サフラワー油、綿実油、ゴマ油、コーン油、
又はアーモンド油)中に溶解されてもよく、リン脂質(例えば卵リン脂質、大豆
リン脂質、又は大豆レシチン)及び水と混合して形成されたエマルジョン中に溶
解されてもよい。その他の成分、例えばグリセロール又はグルコースを添加して
、エマルジョンの濃度を調節してもよいことも分るであろう。適切なエマルジョ
ンは、一般的には20%までの油、例えば5〜20%を含むものであろう。脂肪
エマルジョンは、好ましくは脂肪滴0.1〜1.0μm、特に0.1〜0.5μ
mを含み、pHが5.5〜8.0であろう。
【0098】 吸入又は通気用の組成物には、製薬的に許容しうる水性又は有機溶媒中溶液及
び懸濁液、又はこれらの混合物、及び粉末が含まれる。液体又は固体組成物は、
前記のような適切な製薬的に許容しうる賦形剤を含んでいてもよい。好ましくは
これらの組成物は、局所的又は全身的効果のために、経口又は鼻呼吸器経路で投
与される。好ましくは製薬的に許容しうる滅菌溶媒中の組成物は、不活性ガスを
用いて霧状にされてもよい。霧状溶液は、噴霧装置から直接吸込まれてもよく、
あるいは噴霧装置を、顔面マスク、テント、又は断続的正圧呼吸機に接続させて
もよい。溶液、懸濁液、又は粉末組成物は、この調剤を適切に送達する装置から
、好ましくは経口的にあるいは鼻から投与されてもよい。
【0099】 本発明の組成物はまた、通常技術を用いて経皮(trans−dermal)
パッチ形態での投与用のものが提供されてもよい。これらの組成物はまた、例え
ば吸収ウェハースを用いた頬面窩洞経由で投与されてもよい。
【0100】 経口投与のためのタブレット、ピル、カプセル、又はウェハース形態の組成物
が特に好ましい。
【0101】 本発明はさらに、NK−1受容体拮抗薬と抗精神病剤とを含む製薬組成物の調
製方法をも提供する。この方法は、NK−1受容体拮抗薬及び抗精神病剤と、製
薬的に許容しうるキャリヤー又は賦形剤とを組合わせることをも含んでいる。
【0102】 単一あるいは別々の製薬組成物として組合わせて投与された場合、このNK−
1受容体拮抗薬及び抗精神病剤は、所望の効果が現れるのに適した比で提供され
る。特にNK−1受容体拮抗薬と抗精神病剤との重量比は、適切には0.001
〜1から1000〜1、特に0.01〜1から100〜1であろう。
【0103】 NK−1受容体拮抗薬についての最小限の投薬レベルは、1日あたり約5mg
、好ましくは1日あたり約10mg、特に1日あたり約20mgである。NK−
1受容体拮抗薬についての最大限の投薬レベルは、1日あたり約1500mg、
好ましくは1日あたり約1000mg、特に1日あたり約500mgである。こ
れらの化合物は、毎日1〜3回、好ましくは1日1回投与される。
【0104】 抗精神病剤についての最小限の投薬レベルは、選ばれた薬剤に応じて様々であ
ろうが、一般的には最も強力な化合物の場合1日あたり約0.5mg、あるいは
あまり強力でない化合物の場合1日あたり約20mgである。抗精神病剤につい
ての最大限の投薬レベルは、一般的には最も強力な化合物の場合1日あたり30
mg、あるいはあまり強力でない化合物の場合1日あたり200mgである。こ
れらの化合物は、毎日1〜3回、好ましくは1日1回投与される。
【0105】 躁病の治療又は予防に用いるのに必要なNK−1受容体拮抗薬の量は、選ばれ
る特定の化合物又は組成物と共に様々に変るだけでなく、投与経路、治療されて
いる状態の性質、及び患者の年齢及び状態によっても様々に変り、究極的には患
者の医師又は薬剤師の考え次第であることが分るであろう。
【0106】 組合わせて用いられる場合、躁病の治療又は予防に用いるのに必要なNK−1
受容体拮抗薬及び抗精神病薬の量は、選ばれる特定の化合物又は組成物と共に様
々に変るだけでなく、投与経路、治療されている状態の性質、及び患者の年齢及
び状態によっても様々に変り、究極的には患者の医師又は薬剤師の考え次第であ
ることが分るであろう。
【0107】 式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)
、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、及び(XII)の化合物は、次
の特許に記載されている方法によって調製することができる。すなわちそれぞれ
、第EP−A−0577394号(又は第WO95/16679号)、第WO9
5/18124号、第WO95/23798号、WO96/05181号、第E
P−A−0436334号、第WO93/21155号、第EP−A−0591
040号、第EP−A−0532456号、第EP−A−0443132号、第
WO92/17449号、第WO95/08549号、及び第95/14017
号である。
【0108】 本発明に用いるのに特に好ましい式(I)、(II)、(III)、(IV)
、(V)、(VI)、(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)
、及び(XII)のNK−1受容体拮抗薬は、強力なNK−1受容体拮抗薬であ
る化合物、すなわち10nM未満のNK−1受容体親和性(IC50)を備えた
化合物である。
【0109】 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬の特に好ましい種類は、経口的に活
性な、長時間作用し、CNS浸透性である化合物である。このような化合物は、
以下に記載される薬理学的アッセイを用いて同定することができる。躁病の治療
又は予防におけるNK−1拮抗薬のこの亜類(sub−class)の使用は、
本発明のもう1つの態様を表わす。
【0110】 従って本発明は、躁病の治療のための一日一回の経口薬剤としてのCNS浸透
性NK−1受容体拮抗薬の使用を提供する。この種類の化合物は有利なことに、
躁病の通常の治療と比較した場合、素早い作用の開始及び低い副作用プロフィー
ルを示す。
【0111】 特に本発明は、躁病治療用の一日一回の経口薬剤において特に効果的であろう
ようなNK−1受容体拮抗薬の同定手段を提供する。
【0112】 本発明に用いられる経口的に活性な、長時間作用するCNS浸透性NK−1受
容体拮抗薬(あとで規定されるもの)の種類のまれな薬理学によって、付随治療
の必要もなく、特に抗精神病剤の付随使用の必要もなく、躁病の治療が可能にな
る。
【0113】 さらには本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬の種類のまれな薬理学の結
果として、素早い作用が開始される。
【0114】 従って本発明は、躁病の治療又は予防のための経口投与に適した薬剤の製造の
ための、経口的に活性な、長時間作用するCNS浸透性NK−1受容体拮抗薬(
あとで規定されるもの)の使用を提供する。
【0115】 本発明はまた、躁病の治療又は予防方法をも提供する。この方法は、経口的に
活性な、長時間作用するCNS浸透性NK−1受容体拮抗薬(あとで規定される
もの)の有効量を、このような治療が必要な患者に経口投与することを含む。
【0116】 本発明のもう1つの態様において、経口的に活性な、長時間作用するCNS浸
透性NK−1受容体拮抗薬(あとで規定されるもの)を、製薬的に許容しうるキ
ャリヤー又は賦形剤と共に含む、躁病の治療用の経口製薬組成物が提供される。
【0117】 躁病がリチウムで不適切に治療されているような患者集団が存在する。さらに
はリチウムの副作用によって有害な影響を受けている患者がいることもある。
【0118】 従って本発明は、リチウムに対して反応しない(non−responsiv
e)か、あるいはリチウムが禁忌である患者における、躁病の治療又は予防のた
めの経口投与に適した薬剤の製造のための、経口的に活性な、長時間作用するC
NS浸透性NK−1受容体拮抗薬の使用を提供する。
【0119】 本発明はまた、リチウムに対して反応しないか、あるいはリチウムが禁忌であ
る患者における、躁病の治療又は予防のための方法をも提供する。この方法は、
経口的に活性な、長時間作用するCNS浸透性NK−1受容体拮抗薬の有効量を
、このような治療が必要な患者に経口投与することを含む。
【0120】 同様に、躁病が抗精神病剤で不適切に治療されているような患者集団も存在す
る。さらには、抗精神病剤の副作用によって有害な影響を受け、従って抗精神病
剤の単独又はNK−1受容体拮抗薬との組合わせ使用が望ましくないであろうよ
うな患者がいることもある。
【0121】 従って本発明は、抗精神病剤に対して反応しないか、あるいは抗精神病剤が禁
忌である患者における、躁病の治療又は予防のための経口投与に適した薬剤の製
造のための、経口的に活性な、長時間作用するCNS浸透性NK−1受容体拮抗
薬の使用を提供する。
【0122】 本発明はまた、抗精神病剤に対して反応しないか、あるいは抗精神病剤が禁忌
である患者における、躁病の治療又は予防のための方法をも提供する。この方法
は、経口的に活性な、長時間作用するCNS浸透性NK−1受容体拮抗薬の有効
量を、このような治療が必要な患者に経口投与することを含む。
【0123】 経口的に活性な、長時間作用するCNS浸透性NK−1受容体拮抗薬として本
発明に用いるのに好ましいNK−1受容体拮抗薬は、次の特許に記載されている
化合物の種類から選ばれる。すなわち、欧州特許明細書第0577394号、及
び国際特許明細書第95/08549号、第95/18124号、第95/23
798号、第96/05181号、及び第97/49710号(出願番号第PC
T/GB97/01630号)である。このような化合物の調製法は、前記出版
物に十分に記載されている。
【0124】 従って本発明に用いられるのに特に好ましいその他のNK−1受容体拮抗薬に
は、次のものが含まれる: (3S,5R,6S)−3−[2−シクロプロポキシ−5−(トリフルオロメ
トキシ)フェニル−1−オキサ−7−アザ−スピロ[4,5]デカン; (3R,5R,6S)−3−[2−シクロプロポキシ−5−(トリフルオロメ
トキシ)フェニル−1−オキサ−7−アザ−スピロ[4,5]デカン; 2−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)−3−
(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(5−オキソ−1H,4H−1
,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−4−(3−(5−オキソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾロ
)メチル)−3−(S)−フェニル−モルホリン; 2−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)−4
−(3−(5−オキソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)−3−
(S)−フェニル−モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(5−オキ
ソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−4−(5−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−1,2,3−ト
リアゾール−4−イル)メチル−3−(S)−フェニルモルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−4−(5−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−1,2,3−ト
リアゾール−4−イル)メチル−3−(S)−(4−フルオロフェニル)モルホ
リン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(4−モノ
ホスホリル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン
; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(1−モノ
ホスホリル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン
; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(2−モノ
ホスホリル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン
; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(5−オキ
シホスホリル−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン; 2−(S)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(1−モノ
ホスホリル−5−オキソ−4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン
; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)エトキシ)−4−(4−N,N−ジメチルアミノブト−2−イン−イル)−3
−(S)−(4−フルオロフェニル)モルホリン; 2−(R)−(1−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
)−2−ヒドロエトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1
,2,4−トリアゾ−ル−3−イル)メチルモルホリン、又は製薬的に許容しう
るこれらの塩。
【0125】 NK−1受容体拮抗薬の調製法についての十分な記載を、ここに引用された文
献に見ることができる。
【0126】 国際特許明細書第WO97/49710号(出願番号第PCT/GB97/0
1630号)に記載されている、本発明における経口的に活性な、長時間作用す
るCNS浸透性NK−1受容体拮抗薬として使用される2つの化合物は、次の方
法に従って調製することができる。
【0127】 (調製物1)(2S)−1−第三−ブトキシカルボニル−2−フェニルピペリジン−3−オン ジクロロメタン(75ml)中ジメチルスルホキシド(20.80ml、22
.90g、29.3ミリモル)を、ジクロロメタン(350ml)中塩化オキサ
リルの冷却(−70℃)溶液(13.95ml、20.30g、160ミリモル
)に1滴ずつ添加した。この混合物を、−70℃で15分間攪拌し、ついでジク
ロロメタン(150ml)中(2S,3S)−1−第三−ブトキシカルボニル−
3−ヒドロキシ−2−フェニルピペリジン(欧州特許明細書番号第052849
5−A号に記載されている方法によって調製されたもの;36.91g、133
ミリモル)を1滴ずつ添加した。この混合物を、−70℃で20分間攪拌し、つ
いで−30℃まで温めた。この混合物を、−50℃まで冷却し、トリエチルアミ
ン(55.95ml、40.45g、400ミリモル)をゆっくりと添加した。
この混合物を、0℃まで温め、氷冷ジクロロメタン(250ml)で希釈した。
この混合物を氷冷水性クエン酸溶液(5%、2×300ml)及び水(300m
l)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、溶媒を減圧下で蒸発させると、表題化合
物が黄色い油として生じた(42.3g)。これはそれ以上精製することなく直
ちに用いられた。H NMR(250MHz、CDCl)δ7.5−7.3
(5H、m)、5.8(1H、brs)、4.2(1H、brs)、3.4(1
H、m)、2.6(2H、m)、2.0(2H、m)、及び1.54(9H、s
)。
【0128】 (調製物2)(2S,3R)−1−第三−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−3−(2− メチレン−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルピペリジン THF(0.91M、3ml)中3−(クロロマグネシオ)−2−(フェノキ
シメチル)−1−プロペン溶液(Louwら、Tetrahedron、48、
6087−6104、1992年;3−クロロ−2−(フェノキシメチル)−1
−プロペン2.74ミリモルから調製されたもの)を、THF(3ml)中(2
S)−1−第三−ブトキシカルボニル−2−フェニルピペリジン−3−オン(調
製物1)溶液にゆっくりと添加した。この混合物を室温で1時間攪拌し、ついで
飽和水性塩化アンモニウム(20ml)を添加し、この混合物を酢酸エチル(2
0ml)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、溶媒
を減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲル上カラムクロマトグラフィーで精製し
、ヘキサン/酢酸エチル(100:0から80:20まで増加するもの)で溶離
すると、表題化合物が生じた。H NMR(360MHz、CDCl)δ7
.48(2H、d、J=6.9Hz)、7.35−7.2(6H、m)、6.9
−6.88(3H、m)、5.4(1H、s)、5.15(2H、d、J=13
.7Hz)、4.61(2H、s)、4.11(2H、m)、3.17(1H、
m)、2.66及び2.59(2H、ABd、J=14.0Hz)、1.95(
2H、m)、1.79(2H、m)、及び1.36(9H、s).m/z(ES )424(M+1)。
【0129】 (調製物3)(5R,6S)−3−メチレン−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブト キシカルボニル)アザ−スピロ[4,5]デカン THF(20ml)中(2S,3R)−1−第三−ブトキシカルボニル−3−
ヒドロキシ−3−(2−メチレン−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルピ
ペリジン(調製物2、1.53g、3.62ミリモル)の冷却(−80℃)溶液
に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、1.45ml、3.62ミリモ
ル)、ついで塩化亜鉛(THF中0.5M、7.24ml、3.62ミリモル)
溶液を添加した。この溶液を室温まで温めて、テトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム(0)(0.23g、0.2ミリモル)を添加した。混合物を
、泡立ち窒素で脱ガスし、還流下16時間加熱した。混合物を冷却し、溶媒を減
圧下で蒸発させた。残渣を、酢酸エチルと2M水酸化ナトリウムとに分けた。有
機相を飽和ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、シリカゲルを含むカラム
クロマトグラフィーで精製した(0%〜50%までの間で増加する割合の酢酸エ
チルを含むヘキサンで溶離した)。これらのフラクションの蒸発によって、(6
S,5R)−3−メチレン−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシ
カルボニル)アザ−スピロ[4,5]デカンが生じた。H NMR(360M
Hz、CDCl)δ7.58(2H、d、J=8.4Hz)、7.32−7.
21(3H、m)、5.23(1H、s)、5.06(1H、m)、4.97(
1H、m)、4.39(2H、ABd、J=13.3Hz)、3.99(1H、
dd、J=13.3、4.48Hz)、2.83(1H、ABd、J=15.5
Hz)、2.7(1H、td、J=12.5、3.93Hz)、2.5(1H、
ABd、J=15.4Hz)、2.15(2H、td、J=12.0、0.4H
z)、1.69(2H、m)、及び1.46(9H、s)、m/z(ES)3
29(M+2H−BuOCO)。
【0130】 (調製物4)(5R,6S)−3−ケト−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシ カルボニル)アザ−スピロ[4,5]デカン ジクロロメタン(55ml)及びメタノール(5ml)中(5R,6S)−3
−メチレン−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)ア
ザ−スピロ[4,5]デカン(調製物3;0.665g)の冷却溶液(−80℃
)を通して、オゾンと酸素との混合物を45分間泡立てた。この溶液を窒素でパ
ージした後、ジメチルスルフィド(0.5ml)を添加し、ついで窒素下、室温
で16時間攪拌した。溶媒を真空除去し、残渣を酢酸エチルと水とに分けた。有
機相を乾燥し(MgSO)、蒸発させ、残渣を、シリカゲルを含むカラムクロ
マトグラフィーで精製した(0%〜10%までの間で増加する割合の酢酸エチル
を含むヘキサンで溶離した)。これらのフラクションの蒸発によって、表題化合
物が生じた。H NMR(250MHz、CDCl)δ7.58(2H、d
、J=6.2Hz)、7.37−7.26(3H、m)、5.3(1H、s)、
4.15及び4.09(2H、ABd、J=17.4Hz)、3.97(1H、
m)、2.80(1H、td、J=12.9、4.0Hz)、2.74及び2.
48(2H、ABd、J=18.1Hz)、2.29(2H、m)、1.88−
1.63(2H、m)、及び1.44(9H、s)、m/z(ES)332(
M+1)。
【0131】 (調製物5)(5R,6S)−3−トリフルオロメチルスルホニルオキシ−6−フェニル−1 −オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)アザ−スピロ[4,5]デス−3 −エン THF中1Mナトリウムヘキサメチルジシラジド(0.38ml、0.38ミ
リモル)の冷却(−80℃)溶液に、THF(3ml)中(5R,6S)−3−
ケト−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)アザ−ス
ピロ[4,5]デカン(調製物4;0.105mg、0.319ミリモル)溶液
を添加した。この溶液を1時間−80℃で攪拌し、ついでTHF(3ml)中2
−[N,N−ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ]−5−クロロピリ
ジン(0.163g、0.415ミリモル)溶液を添加した。この溶液を、−8
0℃で30分間、ついで室温で30分間攪拌し、その後飽和塩化アンモニウム溶
液及び酢酸エチルの添加によって急冷した。乾燥(MgSO)有機相を、シリ
カゲルを含むカラムクロマトグラフィーで精製した(0%〜5%までの間で増加
する割合の酢酸エチルを含むヘキサンで溶離した)。これらのフラクションの蒸
発によって、表題化合物が生じた。H NMR(360MHz、CDCl
δ7.4(2H、d、J=7.3Hz)、7.3−7.22(3H、m)、6.
01(1H、t、J=2.13Hz)、5.13(1H、s)、4.56及び4
.26(2H、ABdd、J=12.4、1.97Hz)、4.10(1H、d
t、J=12.6、4.22Hz)、3.00(1H、m)、2.28−2.0
4(2H、m)、1.88−1.76(2H、m)、及び1.37(9H、s)
、m/z(ES)464(M+1)。
【0132】 (調製物6)(5R,6S)−3−トリメチルスタニル−6−フェニル−1−オキサ−7−( 第三−ブトキシカルボニル)アザ−スピロ[4,5]デス−3−エン THF(10ml)中(5R,6S)−3−トリフルオロメチルスルホニルオ
キシ−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)アザ−ス
ピロ[4,5]デス−3−エン(調製物5;0.482g、1.04ミリモル)
、塩化リチウム(0.264g、6.25ミリモル)、炭酸リチウム(0.07
6g)、及びヘキサメチルジスタンナン(0.96g、2.9ミリモル)脱ガス
溶液に、トリフェニルホスフィンパラジウム(0)(0.06g)を添加した。
この溶液を脱ガスし、ついで60℃で5時間窒素下加熱した。水(20ml)及
び酢酸エチル(20ml)を添加し、乾燥有機相を、シリカゲルを含むカラムク
ロマトグラフィーで精製した(0%〜5%までの間で増加する割合の酢酸エチル
を含むヘキサンで溶離した)。これらのフラクションの蒸発によって、表題化合
物が結晶固体として生じた。H NMR(360MHz、CDCl)δ7.
25(2H、d、J=7.3Hz)、7.1−7.0(3H、m)、5.83(
1H、t、J=2.5Hz)、4.78(1H、s)、4.48及び4.02(
2H、dd、J=12.9、2.3Hz)、3.96(1H、dd、J=6.1
6、13.4Hz)、2.95(1H、td、J=13.3、4.5Hz)、1
.84(1H、m)、1.68(1H、m)、1.60(2H、m)、1.19 (9H、s)、及び0.0(6H、s)。
【0133】 (調製物7)(2S,3R)−1−第三−ブトキシカルボニル−3−(3−ヒドロキシプロピ ン−1−イル)−2−フェニルピペリジン−3−オール O−トリメチルシリルプロパルギルアルコール(24.51ml、20.47
g、160ml)を、臭化エチルマグネシウムの冷却(−10℃)溶液(テトラ
ヒドロフラン中1M、160ml、160ミリモル)にゆっくりと添加した。こ
の混合物を0℃で20分間、ついで室温で2時間攪拌した。混合物を−10℃ま
で冷却し、テトラヒドロフラン(200ml)中(2S)−1−第三−ブトキシ
カルボニル−2−フェニルピペリジン−3−オン(調製物1;42.3g)溶液
を、30分間にわたって一滴ずつ添加した。(−5℃以下の内部温度)。混合物
を室温で14時間攪拌し、水(300ml)及び飽和水性塩化アンモニウム(3
00ml)中に注ぎ込み、酢酸エチル(2×300ml)で抽出した。組合わさ
れた有機フラクションをブライン(300ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO )、溶媒を減圧下に蒸発させた。残渣を酢酸エチル(500ml)中に溶解し、
フッ化テトラブチルアンモニウム溶液(THF中1M、160ml、160ミリ
モル)を一滴ずつ添加した。混合物を室温で30分間攪拌し、水(300ml)
を添加し、層を分離させた。水性層を酢酸エチル(2×300ml)で抽出し、
組合わされた有機フラクションを、水(300ml)及びブライン(300ml
)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、溶媒を減圧下に蒸発させると、掲題粗化合
物がオレンジ色の油として生じた(45g)。この粗物質をシリカゲル上のフラ
ッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン/酢酸エチル(90
:10から25:75まで増加するもの)で溶離すると、表題化合物がコハク色
の油として生じた(32.2g)。H NMR(CDCl)δ7.53−7
.55(2H、m)、7.19−7.35(3H、m)、5.56(1H、s)
、4.27(2H、s)、3.99−4.03(1H、m)、3.25(1H、
brs)、2.77−2.81(1H、m)、2.77(1H、brs)、2.
12−2.20(1H、m)、1.91−1.99(2H、m)、1.77−1
.83(1H、m)、及び1.39(9H、m)。
【0134】 (調製物8)2−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノール クロロホルム(280ml)中4−トリフルオロメトキシフェノール(35.
6g、0.2モル)の冷却(0℃)溶液に、クロロホルム(50ml)中臭素(
32g、0.2モル)溶液を一滴ずつ添加した。この溶液を0℃で1時間、室温
で2時間攪拌した。ジクロロメタン(200ml)及び水(400ml)を添加
し、有機相をさらに、水(400ml)、ブライン(200ml)で洗浄し、乾
燥した(MgSO)。溶媒を除去し、残渣を減圧で蒸留によって精製すると、
表題化合物が生じた。H NMR(250MHz、CDCl)δ7.38(
1H、d、J=2.1Hz)、7.13(1H、dd、J=9.1、2.1Hz
)、7.03(1H、d、J=9.1Hz)、及び5.53(1H、s)。
【0135】 (調製物9)2−ベンジルオキシ−5−(トリフルオロメトキシ)ブロモベンゼン 2−ブロモ−4−(トリフルオロメトキシ)フェノール(調製物8;5g、2
0ミリモル)を、N,N−ジメチルホルムアミド(60ml)中に溶解し、炭酸
カリウム(5.4g、40ミリモル)を添加し、ついで臭化ベンジル(3.5m
l、30ミリモル)を添加し、反応物を周囲温度で15時間攪拌した。反応物を
水(150ml)で希釈し、酢酸エチル(3×60ml)中に抽出した。組合わ
された有機フラクションを、水(100ml)、ブライン(100ml)で洗浄
し、乾燥し(MgSO)、真空蒸発させた。シリカ上の精製、ヘキサン中2%
及び5%酢酸エチルでの溶離によって、表題化合物が透明油として生じた(6.
7g、96%)。H NMR(250MHz、CDCl)δ5.47(2H
、s)、7.23(1H、d、J=9Hz)、7.43(1H、dd、J=8.
2、2.9Hz)、及び7.75(6H、m)。
【0136】 (調製物10)Z−(2S,3R)−1−第三−ブトキシカルボニル−3−(3−ヒドロキシプ ロプ−1−エン−1−イル)−2−フェニルピペリジン−3−オール 鉛で被毒された炭酸カルシウム上パラジウム(Lindlar触媒、2g)を
、酢酸エチル(300ml)中(2S,3R)−1−第三−ブトキシカルボニル
−3−(3−ヒドロキシプロピン−1−イル)−2−フェニルピペリジン−3−
オール(調製物7;32g、96.6ミリモル)溶液に添加し、混合物を水素下
(1気圧)4時間攪拌した。混合物を濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させると、表
題化合物が油として生じた(32g、100%)。H NMR(360MHz
、CDCl)δ7.42(2H、d、J=7.6Hz)、7.35−7.25
(3H、m)、5.83(1H、d、J=12.3Hz)、5.68(1H、d
t、J=12.3、6.0Hz)、5.06(1H、s)、4.27(1H、m
)、4.12(2H、m)、3.32(1H、m)、3.13(1H、s)、2
.28(1H、t、J=5.9Hz)、2.02(1H、m)、1.92−1.
78(3H、m)、及び1.32(9H、s)、m/z(ES)334(M+
1)。
【0137】 (調製物11)(5R,6S)−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル )アザ−スピロ[4,5]デス−3−エン THF(100ml)中ジエチルアゾジカルボキシレート(18.2ml、1
15ミリモル)を、THF(700ml)中Z−(2S,3R)−1−第三−ブ
トキシカルボニル−3−(3−ヒドロキシプロプ−1−エン−1−イル)−2−
フェニルピペリジン−3−オール(調製物10;32g、96ミリモル)及びト
リフェニルホスフィン(30.2g、115ミリモル)溶液に一滴ずつ添加した
。混合物を0℃で30分間、ついで室温で1.5時間攪拌した。溶媒を、減圧下
で蒸発させ、残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーによっ
て精製し、ヘキサン/酢酸エチル(95:5から80:20まで増加するもの)
で溶離すると、表題化合物が無色固体として生じた(23.4g、77%)。 H NMR(CDCl)δ7.45(2H、d、J=7.4Hz)、7.27
(2H、t、J=7.4Hz)、7.20(1H、t、J=7.4Hz)、6.
03(1H、dt、J=6.1、2.0Hz)、5.68(1H、dt、J=6
.1、2.0Hz)、5.06(1H、s)、4.61(1H、dt、J=13
.1、2.0Hz)、4.32(1H、dt、J=13.1、2.0Hz)、4
.08(1H、m)、3.05(1H、m)、2.05(1H、m)、1.75
(3H、m)、及び1.37(9H、s)、m/z(ES)316(M+1)
【0138】 (調製物12)2−ベンジルオキシ−5−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン 臭化ベンジル(66.17ml、95.35g、0.56モル)を、ジメチル
ホルムアミド(160ml)中4−(トリフルオロメトキシ)フェノール(90
.26g、0.51モル)と炭酸カリウム(140.97g、1.2モル)との
混合物に添加し、この混合物を、室温で72時間攪拌した。混合物を水(1.5
l)中に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×500ml)で抽出した。組合わされた有
機フラクションを水性炭酸ナトリウム(飽和、500ml)で洗浄し、乾燥し(
MgSO)、溶媒を減圧下で蒸発させると、表題化合物が無色固体として生じ
た(133.5g、99%)。H NMR(360MHz、CDCl)d7
.39(5H、m)、7.14(2H、d、J=9.0Hz)、6.95(2H
、d、J=9.0Hz)、及び5.05(2H、s)。
【0139】 (調製物13)2−ベンジルオキシ−5−(トリフルオロメトキシ)ヨードベンゼン クロロホルム中のヨウ素(71.96g、0.28モル)を、ジクロロメタン
中2−ベンジルオキシ−5−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(調製物12、
73.06g、0.27モル)とトリフルオロ酢酸銀(71.57g、0.32
モル)との混合物中に一滴ずつ添加し、この混合物を室温で18時間攪拌した。
混合物をセリートを通して濾過し、水性チオ硫酸ナトリウム(5%、2×2l)
で洗浄し、乾燥し(MgSO)、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、シリカ
ゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、ヘキサン/酢酸
エチルで溶離すると、表題化合物が無色油として生じた(108.03g)。こ
れは11%の未反応2−ベンジルオキシ−5−(トリフルオロメトキシ)ヨード
ベンゼンを含んでいた。H NMR(360MHz、CDCl)d7.67
(1H、d、J=2.8Hz)、7.40(5H、m)、7.16(1H、dd
、J=8.9、2.8Hz)、6.82(1H、d、J=8.9Hz)、及び5
.14(2H、s)。
【0140】 (調製物14)(5R,6S)−3−(2−ベンジルオキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フ ェニル)−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)アザ −スピロ[4,5]デス−3−エン トルエン(25ml)中(5R,6S)−3−トリメチルスタニル−6−フェ
ニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)アザ−スピロ[4,5]
デス−3−エン(調製物6;6.43ミリモル)、塩化リチウム(0.163g
)、ベンジルオキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェノール(調製物9、7
.7ミリモル)を、トリフェニルホスフィンパラジウム(0)(0.37g)の
添加前に脱ガスした。この溶液を、110℃まで14時間加熱する前に十分に脱
ガスした。溶液を水と酢酸エチルとに分けて、乾燥有機相を、シリカゲルを含む
カラムクロマトグラフィーで精製する(0%〜4%まで増加する割合の酢酸エチ
ルを含むヘキサンで溶離する)と、表題化合物が生じた。H NMR(360
MHz、CDCl)δ1.33(9H、s)、1.65(1H、m)、1.7
6(2H、m)、2.08(1H、m)、3.11(1H、m)、4.08(1
H、m)、4.60(1H、dd、J=12.2Hz、J=2Hz)、4.92
(1H、dd、J=12.1Hz、J=1.8Hz)、5.08(1H、s)、
5.1(2H、q、J=11.5Hz);6.65(1H、s)、6.94(2
H、d、J=8.9Hz)、7.08(1H、d、J=9Hz)、7.18(2
H、t、J=8.1Hz)、7.25(3H、m)、7.38(5H、m)。
【0141】 (調製物15)(3S,5R,6S)−3−(2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメトキシ) フェニル)−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)ア ザ−スピロ[4,5]デカン (5R,6S)−3−(2−ベンジルオキシ−5−(トリフルオロメトキシ)
フェニル)−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)ア
ザ−スピロ[4,5]デス−3−エン(調製物14)(3.88g)を、酢酸エ
チル(15ml)及びメタノール(15ml)中に溶解した。炭素上水酸化パラ
ジウム(1.00g)を添加し、懸濁液を水素雰囲気下(50psi)72時間
振とうした。混合物を濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を中圧シリカゲ
ルクロマトグラフィーで精製し、ヘキサン/酢酸エチル(75:25)で溶離す
ると、次のものが生じた。すなわち、(3R,5R,6S)−3−(2−ヒドロ
キシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−6−フェニル−1−オキサ−
7−(第三−ブトキシカルボニル)アザ−スピロ[4,5]デカン(191mg
):H NMR(250MHz、CDCl)δ7.70(2H、d、J=7
.3Hz)、7.33(2H、t、J=7.3Hz)、7.26(1H、d、J
=7.3Hz)、7.05(1H、brs)、6.96(2H、m)、6.82
(1H、d、J=9.4Hz)、5.43(1H、s)、4.27(1H、m)
、4.01(1H、m)、3.95(1H、m)、3.73(1H、m)、2.
73(2H、m)、2.33(1H、m)、1.87−1.58(4H、m)、
及び1.50(9H、s)、及び(3S,5R,6S)−3−(2−ヒドロキシ
−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−6−フェニル−1−オキサ−7−
(第三−ブトキシカルボニル)アザ−スピロ[4,5]デカン(2.3mg): H NMR(360MHz、CDCl)δ1.38(9H、s)、1.73
(2H、m)、1.81(1H、m)、2.18(2H、m)、2.50(1H
、m)、2.81(1H、m)、3.62(1H、t、J=7.2Hz)、3.
92(1H、m)、3.98(1H、d、J=13.2Hz)、4.23(1H
、m)、5.33(1H、s)、6.75(1H、d、J=8.5Hz)、6.
94(2H、m)、7.25(1H、m)、7.31(2H、m)、及び7.5
5(2H、d、J=7.8Hz)である。
【0142】 (調製物16)(3R,5R,6S)−3−(2−ベンジルオキシ−5−(トリフルオロメトキ シ)フェニル)−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル )アザ−スピロ[4,5]デカン ジメチルホルムアミド(100ml)中2−ベンジルオキシ−5−(トリフル
オロメトキシ)ヨードベンゼン(調製物13、21.8g、55.2ミリモル)
、(5R,6S)−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニ
ル)アザ−スピロ[4,5]デス−3−エン(調製物11、7.0g、22.1
ミリモル)、テトラ−n−ブチルアンモニウム塩化物(6.18g、22.2ミ
リモル)、塩化リチウム(9.35g、0.22モル)、及び蟻酸カリウム(5
.64g、67.0ミリモル)の混合物を、耐火石材(firestone)バ
ルブで脱ガスした(5×)。酢酸パラジウム(491mg、2.2ミリモル)を
添加し、混合物を耐火石材(firestone)バルブで脱ガスした(5×)
。混合物を60℃で15時間攪拌し、ついでさらに2−ベンジルオキシ−5−(
トリフルオロメトキシ)ヨードベンゼン(調製物13、4.32g、11.0ミ
リモル)、蟻酸カリウム(2.78g、33.5ミリモル)、及び酢酸パラジウ
ム(260mg、1.1ミリモル)を添加した。混合物を60℃で22時間攪拌
し、冷却し、濾過した。溶媒を減圧下で蒸発させ、水(600ml)を添加し、
混合物を酢酸エチル(2×300ml)で抽出した。組合わされた有機フラクシ
ョンをブライン(300ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、溶媒を減圧下
で蒸発させた。残渣を、シリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーに
よって精製し、ヘキサン/ジクロロメタン(75:25から0:100まで増加
するもの)、ついでジクロロメタン/酢酸エチル(95:5)で溶離すると、表
題化合物が生じた(9.42g、73%)。H NMR(360MHz、CD
Cl)d7.56(2H、d、J=7.7Hz)、7.40−7.20(8H
、m)、7.14(1H、d、J=2.0Hz)、7.00(1H、dd、J=
8.9、2.0Hz)、6.88(1H、d、J=8.9Hz)、及び5.30
(1H、s)、5.08(2H、s)、4.27(1H、m)、3.97(1H
、m)、3.87(2H、m)、2.78(1H、m)、2.56(1H、m)
、2.15(1H、m)、1.96(1H、m)、1.67(3H、m)、及び
1.42(9H、s)。
【0143】 (調製物17)(3R,5R,6S)−3−(2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメトキシ) フェニル)−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)ア ザ−スピロ[4,5]デカン 炭素上のパラジウム(10%、0.59g)を、メタノール−水(99:1、
200ml)中(3R,5R,6S)−3−(2−ベンジルオキシ−5−(トリ
フルオロメトキシ)フェニル)−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブト
キシカルボニル)アザ−スピロ[4,5]デカン(調製物16、6.10g、1
0.5ミリモル)溶液に添加し、この混合物を水素下(50psi)72時間攪
拌した。混合物を濾過し、エタノールで洗浄し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残
渣をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、ジクロロメ
タン/酢酸エチル(99:1から90:10まで増加するもの)で溶離すると、
表題化合物が生じた。H NMR(360MHz、CDCl)d7.70(
2H、d、J=7.3Hz)、7.33(2H、t、J=7.3Hz)、7.2
6(1H、d、J=7.3Hz)、7.05(1H、brs)、6.96(2H
、m)、6.82(1H、d、J=9.4Hz)、5.43(1H、s)、4.
27(1H、m)、4.01(1H、m)、3.95(1H、m)、3.73(
1H、m)、2.73(2H、m)、2.33(1H、m)、1.87−1.5
8(4H、m)、及び1.50(9H、s)。
【0144】 (調製物18)(3S,5R,6S)−3−[2−(1−フェニルチオシクロプロプ−1−イル )オキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−6−フェニル−1−オキ サ−7−(第三−ブトキシカルボニル)アザ−スピロ[4,5]デカン (3S,5R,6S)−3−(2−ヒドロキシ−5−(トリフルオロメトキシ
)フェニル)−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)
アザ−スピロ[4,5]デカン(調製物15)(290mg、0.59ミリモル
)をトルエン(5ml)中に溶解し、炭酸銀(179mg、0.65ミリモル)
を、1ポーションとして添加した。ついで(1−ヨードシクロプロプ−1−イル
)フェニルスルフィド(Cohen T.及びMatz J.R.,J.Am.
Chem.Soc.1980年、102、6902)(180mg、0.65ミ
リモル)を、室温で1分間で添加した。混合物を55℃で4時間攪拌し、ついで
さらに炭酸銀(179mg、0.65ミリモル)のさらに他のいくつかのポーシ
ョン及び(1−ヨードシクロプロプ−1−イル)フェニルスルフィド(180m
g、0.65ミリモル)を添加した。混合物を55℃でさらに3時間攪拌し、冷
却し、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマ
トグラフィーで精製し、ヘキサン/酢酸エチル(90:10から80:20まで
増加するもの)で溶離すると、表題化合物が無色油として生じた(120mg、
32%)。H NMR(250MHz、CDCl)δ7.55−7.44(
4H、m)、7.36−7.23(7H、m)、7.13−7.02(2H、m
)、5.16(1H、brs)、4.09(1H、t、J=6Hz)、4.03
−3.92(1H、m)、3.67−3.49(2H、m)、2.94−2.7
9(1H、m)、2.26(1H、dd、J=7.9、12.9Hz)、2.1
5−2.01(2H、m)、1.76−1.59(3H、m)、1.53−1.
45(4H、m)、及び1.36(9H、s).m/z(ES)642(M+
1)。
【0145】 (調製物19)(3R,5R,6S)−3−[2−(1−フェニルチオシクロプロプ−1−イル )オキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−6−フェニル−1−オキ サ−7−(第三−ブトキシカルボニル)アザ−スピロ[4,5]デカン 調製物18の方法に従って、(3R,5R,6S)−3−(2−ヒドロキシ−
5−(トリフルオロメトキシ)フェニル)−6−フェニル−1−オキサ−7−(
第三−ブトキシカルボニル)アザ−スピロ[4,5]デカン(調製物17)から
調製された。H NMR(360MHz、CDCl)δ7.57(2H、a
pp.d、J=7.6Hz)、7.45(2H、app.d、J=7.7Hz)
、7.36−7.19(7H、m)、7.16−7.06(2H、m)、5.2
8(1H、brs)、4.13(1H、app.t、J=7.8Hz)、3.9
6(1H、br.d、J=13Hz)、3.80−3.60(2H、m)、2.
79(1H、br.t、J=13Hz)、2.50(1H、dd、J=13、7
.9Hz)、2.17(1H、dt、J=13、4.6Hz)、1.80(1H
、dd、J=12、9.8Hz)、1.75−1.38(7H、m)、及び1.
44(9H、s).m/z(ES)642(M+1)。
【0146】 (調製物20)(3S,5R,6S)−3−[2−シクロプロポキシ−5−(トリフルオロメト キシ)フェニル]−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニ ル)アザ−スピロ[4,5]デカン ナフタレン(120mg、0.936ミリモル)を、窒素下THF(1.5m
l)中に溶解し、新たにカットしたリチウム金属(7.0mg、0.94ミリモ
ル)を添加した。ついで混合物を室温で20分間音波処理し、リチウムナフタレ
ニドのダークグリーン溶液をつくる。この溶液を−78℃まで冷却し、ついでT
HF(0.5ml)中(3S,5R,6S)−3−[2−(1−フェニルチオシ
クロプロプ−1−イル)オキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−6
−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)アザ−スピロ[4
,5]デカン(調製物18)(120mg、0.187ミリモル)を1分間にわ
たって添加した。反応混合物を30分間攪拌し、ついで水(5ml)及びエーテ
ル(10ml)を添加した。これらの層を分離し、水層をエーテル(10ml)
で抽出した。組合わされた有機フラクションを乾燥し(MgSO)、溶媒を減
圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し、
ヘキサン/酢酸エチル(90:10から80:20まで増加するもの)で溶離す
ると、表題化合物が無色油として生じた(58.6mg、59%)。H NM
R(250MHz、CDCl)δ7.58−7.52(2H、m)、7.36
−7.17(4H、m)、7.10−7.01(2H、m)、5.18(1H、
brs)、4.20(1H、t、J=6.7Hz)、4.05−3.95(1H
、m)、3.76−3.55(3H、m)、2.92−2.79(1H、m)、
2.37(1H、dd、J=12.9、7.8Hz)、2.18−2.06(2
H、m)、1.80−1.67(3H、m)、1.38(9H、s)、及び0.
86−0.73(4H、m).m/z(ES)534(M+1)。
【0147】 (調製物21)(3R,5R,6S)−3−[2−シクロプロポキシ−5−(トリフルオロメト キシ)フェニル]−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニ ル)アザ−スピロ[4,5]デカン ナフタレン(120mg、0.936ミリモル)を、窒素下THF(1.5m
l)中に溶解し、新たにカットしたリチウム金属(7.0mg、0.94ミリモ
ル)を添加した。ついで混合物を室温で20分間音波処理し、リチウムナフタレ
ニドのダークグリーン溶液をつくる。窒素下THF(2ml)中(3R,5R,
6S)−3−[2−(1−フェニルチオシクロプロプ−1−イル)オキシ−5−
(トリフルオロメトキシ)フェニル]−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三
−ブトキシカルボニル)アザ−スピロ[4,5]デカン(調製物19、135m
g、0.21ミリモル)溶液を−78℃まで冷却し、THF中リチウムナフタレ
ニドの溶液を、強い緑色が持続するまで一滴ずつ添加した。ついで反応物を1分
間攪拌し、水(5ml)を添加し、混合物を室温まで温めた。エーテル(10m
l)を添加し、これらの層を分離した。水相をもう1つのエーテルポーション(
10ml)で抽出し、組合わされた有機相を乾燥し(MgSO)、溶媒を減圧
下で蒸発させた。残渣をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し、ヘ
キサン/酢酸エチル(50:50)で溶離すると、表題化合物が無色油として生
じた(87mg、78%)。H NMR(360MHz、CDCl)δ7.
59(2H、app.d、J=7.6Hz)、7.32(2H、app.t、J
=7.6Hz)、7.27−7.18(2H、m)、7.11−7.03(2H
、m)、5.32(1H、brs)、4.29−4.21(1H、m)、3.9
7(1H、br.d、J=13Hz)、3.83−3.68(3H、m)、2.
76(1H、dt、J=13、4.1Hz)、2.55(1H、dd、J=13
、7.2Hz)、2.22(1H、dt、J=12、5.2Hz)、1.85(
1H、dd、J=13、9.9Hz)、1.80−1.63(3H、m)、1.
46(9H、s)、及び0.82−0.76(4H、m).m/z(ES)5
34(M+1)。
【0148】 (化合物A)(3S,5R,6S)−3−[2−シクロプロポキシ−5−(トリフルオロメト キシ)フェニル]−6−フェニル−1−オキサ−7−アザ−スピロ[4,5]デ カン塩酸塩 トリフルオロ酢酸(2.5ml)を、ジクロロメタン(25ml)中(3S,
5R,6S)−3−[2−シクロプロポキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フ
ェニル]−6−フェニル−1−オキサ−7−(第三−ブトキシカルボニル)アザ
−スピロ[4,5]デカン(調製物20;492mg、0.92ミリモル)の攪
拌冷却(0℃)溶液に一滴ずつ添加し、混合物を室温で3時間攪拌した。混合物
を水(50ml)中に注ぎ入れ、pHを水性水酸化ナトリウム(4M)でpH1
0.0まで調節し、混合物をジクロロメタン(3×50ml)で抽出した。組合
わされた有機フラクションを乾燥し(MgSO)、溶媒を減圧下で蒸発させた
。残渣をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、ジクロ
ロメタン/メタノール/アンモニア(aq.)(96:4:0.4から94:6
:0.6まで増加するもの)で溶離した。残渣をエタノール(20ml)中に溶
解し、氷で冷却し、及びエーテルを含んだ塩化水素(1M、1.8ml、1.8
ミリモル)を一滴ずつ添加した。混合物を0℃で5分間攪拌し、ついで溶媒を減
圧下で蒸発させた。残渣をエーテル(20ml)/エタノール(0.5ml)か
ら結晶化させ、固体を回収して、真空乾燥すると、表題化合物が無色油として生
じた(354mg、89%)。融点、214−216℃。H NMR(500
MHz、CDOD)δ7.59(2H、m)、7.52(3H、m)、7.2
6(1H、d、J=8.9Hz)、7.03(1H、dd、J=8.9、2.2
Hz)、6.20(1H、d、J=2.2Hz)、4.85(2H、brs)、
4.43(1H、s)、4.19(1H、t、J=8.0Hz)、3.87(1
H、quin、J=8.0Hz)、3.76(1H、m)、3.44(1H、m
)、3.25(2H、m)、2.29−1.78(6H、m)、0.80(2H
、m)、及び0.66(2H、m).m/z(ES)434(M+1)。実測
値:C、61.41;H、5.51;N、3.08。 C2426NO.HClは次の値を必要とする:C、61.34;H、
5.79;N、2.98%。
【0149】 (化合物B)(3R,5R,6S)−3−[2−シクロプロポキシ−5−(トリフルオロメト キシ)フェニル]−6−フェニル−1−オキサ−7−アザ−スピロ[4,5]デ カン 化合物Aに用いた方法に従って調製物21の化合物から調製した。H NM
R(360MHz、CDCl)δ7.50−7.42(2H、m)、7.36
−7.26(3H、m)、7.03(1H、d、J=8.9Hz)、6.95(
1H、br. d、J=8.9Hz)、6.81(1H、brs)、3.92(
1H、t、J=7.4Hz)、3.62−3.53(2H、m)、3.50(1
H、s)、3.20(1H、dd、J=12、4.2Hz)、2.77(1H、
dt、J=12.2.8Hz)、2.30−1.93(4H、m)、1.87(
1H、brs)、1.71−1.49(3H、m)、0.76−0.65(2H
、m)、及び0.65−0.54(2H、m).m/z(ES)434(M+
1)。
【0150】 本発明に用いられる特に好ましいNK−1受容体拮抗薬は、強力なNK−1受
容体拮抗薬である化合物、すなわちNK−1受容体親和性(IC50)が10n
M未満、有利には2nM未満、好ましくは1nM未満の化合物である。
【0151】 本発明に用いられる経口的に活性な、長時間作用するCNS浸透性NK−1受
容体拮抗薬の種類は、次のアッセイの組合わせを用いて同定される。
【0152】 アッセイ1:NK−1受容体結合 NK−1受容体結合アッセイは、CascieriらのJ.Pharmaco
l.Exp.Ther.、1992年、42、458によって記載されているア
ッセイ条件の修正方法を用いて、ヒトNK−1受容体を発現する無傷のチャイニ
ーズハムスターの卵巣(CHO)細胞において実施する。この受容体は、1細胞
あたり3×10受容体のレベルで発現される。細胞を単層培養で成長させ、酵
素を含まない解離溶液(Speciality Media Inc.)でプレ
ートから脱離させ、アッセイに使用する前に洗浄する。125I−Tyr−サ
ブスタンスP(0.1nM、2000Ci/ミリモル;New England
Nuclear)をテスト化合物(5μlのジメチルスルホキシド、DMSO
中に溶解されたもの)の存在下又は不存在下に、5×10CHO細胞と共にイ
ンキュベートする。リガンド結合を、0.25mlの50mMトリス−HCl、
pH7.5において実施する。これは、5mM MnCl、150mM Na
Cl、0.02%ウシ血清アルブミン(Sigma)、50μg/mlキモスタ
チン(Peninsula)、0.1nMフッ化フェニルメチルスルホニル、2
μg/mlペプスタチン、2μg/mlロイペプチン及び2.8μg/mlフロ
イルサッカリンを含むものである。インキュベーションは、平衡が得られるまで
(>40分)室温で行なわれ、Tomtek96−ウエルハーベスターを用いて
、0.1%ポリエチレンイミン中に予め浸されたGF/Cフィルター上の濾過に
よって、受容体−リガンド複合体を収集する。過剰サブスタンスP(1μM)を
用いて非特異的結合を測定するが、これは総結合の<10%を表わす。
【0153】 アッセイ2:アレチネズミの足タッピング(foot−tapping) 本発明に用いられるCNS浸透性NK−1受容体拮抗薬は、Rupniak
& Williams,Eur.J.Pharmacol.、1994年、26
5、179の方法に基づいて、例えばGR73632のようなNK−1受容体作
用薬の中枢注入によって誘発された、アレチネズミにおける足タッピングを阻害
する能力によって同定することができる。
【0154】 要約すれば、オス又はメスのモンゴルアレチネズミ(35〜70g)に、イソ
フルラン/酸素混合物の吸入によって麻酔をし、5ml/kgi.v.注入用量
においてテスト化合物又はビヒクルの投与を可能にするために、頚静脈を暴露す
ることができるようにする。あるいはまた、テスト化合物は、経口又は皮下又は
腹膜内経路で投与されてもよい。ついで、頭蓋骨を暴露するために頭皮の中心線
において皮膚切開を行なう。カフス付き27ゲージ針をブレグマの下4.5mm
の深さまで垂直に挿入することによって、選択的NK−1受容体作用薬(例えば
GR73632(dAla[L−Pro,Me−Leu10]−サブスタンス
P−(7−11))を脳室中に直接注入する(例えばテスト物質に応じて、5μ
li.c.v.において3pモル)。頭皮切開を閉じ、この動物を、透明なパー
スペクス観察箱(25cm×20cm×20cm)において麻酔から回復させる
。ついで足後部のタッピングの持続を、約5分間連続的に記録する。
【0155】 アッセイ3:フェレットの嘔吐 個別に収容されているオスのフェレット(1.0〜2.5kg)に、テスト化
合物を胃管栄養法により経口的に投与する。10分後、これらに約100gの缶
詰キャットフードを与える。経口投与後の60分の時点で、短時間のハロセン麻
酔下に挿入された頚静脈カテーテル経由でシスプラチン(10mg/kg)を静
脈内投与する。ついでカテーテルを除去し、頚動脈を結紮し、皮膚切開を閉じる
。これらのフェレットは急速に麻酔から回復し、10〜20分以内に動く。これ
らの動物を、麻酔から回復しつつある間、シスプラチン注入後4時間の間連続的
に観察する。シスプラチン投与後4時間の間に生じるむかつき及び嘔吐の回数を
、訓練を受けた観察者が記録する。
【0156】 アッセイ4:別離によって誘発された鳴き声(vocalisation) オスとメスのモルモットの子供を、この調査の間中、母親及び同腹子と共に家
族グループとして収容する。これらの子供が生後2週間で乳離れした後、実験を
開始する。実験に入る前、母子分離後に激しい鳴き声応答が再現可能に引き出さ
れることを確認するために、これらの子供を分ける。これらの子供を、ホームケ
ージから物理的に隔離されている部屋の中にある観察ケージ(55cm×39c
m×19cm)に15分間個別に入れ、このベースライン時間の間の鳴き声の持
続を記録する。5分以上の間鳴いている動物のみを、薬剤攻撃調査に採用する(
入手しうる子供の約50%は、この基準に達しない)。テスト日に、各々の子供
は、テスト化合物又はビヒクルの経口投与又はs.c.又はi.p.注入を受け
、ついで前記15分間の社会的隔離前の30〜60分間、その母親及び兄弟と一
緒のホームケージに直ちに戻される。薬剤処理日の鳴き声の持続は、各々の動物
について処理前ベースラインのパーセントとして表示される。同じ被験者を、6
週間まで1週間に一回再テストする。6〜8匹の動物が、各テスト化合物を受け
る。
【0157】 ここで用いられている「CNS−浸透性」という用語は、後で規定されるアレ
チネズミにおけるNK−1受容体拮抗薬誘発された足タッピングを阻害しうるN
K−1受容体拮抗薬について言う。
【0158】 本質的には、麻酔下、中央脳室内への直接のNK−1受容体作用薬、すなわち
GR73632(d Ala[L−Pro,Me−Leu10]−サブスタン
スP−(7−11))の注入によって誘発されたアレチネズミにおける足後部の
タッピングは、CNS−浸透性NK−1受容体拮抗薬がGR73632攻撃の直
前に静脈内投与された時に阻害される。ここにおいて、麻酔からの回復後5分間
の足後部のタッピングは、ID50≦3mg/kg、好ましくはID50≦1m
g/kgで阻害される。
【0159】 もう1つの方法において、NK−1受容体は、GR73632攻撃の1時間前
に経口投与され、ここにおいて、麻酔からの回復後5分間の足タッピングは、I
50≦30mg/kg、好ましくはID50≦10mg/kgで阻害される。
【0160】 本発明に用いられるCNS−浸透性NK−1受容体拮抗薬はまた、次に規定さ
れるモルモットの子供による別離によって誘発された鳴き声の軽減にも効果的で
ある。
【0161】 本質的に、モルモットの子供における鳴き声応答は、母親及び同腹子からの隔
離によって誘発され、この応答は、CNS−浸透性NK−1受容体拮抗薬が隔離
の30分前に皮下投与された時に軽減される。この場合、隔離の最初の15分間
の鳴き声は、ID50≦20mg/kg、好ましくはID50≦10mg/kg
、特にID50≦5mg/kgで軽減される。
【0162】 もう1つの方法において、NK−1受容体拮抗薬は、隔離の4時間前に経口投
与される。この場合、隔離の最初の15分間の鳴き声は、ID50≦20mg/
kg、好ましくはID50≦10mg/kg、特にID50≦5mg/kgで軽
減される。
【0163】 本発明により用いられるNK拮抗薬に適した選択多段は次のとおりである:
(i)放射性リガンド(radioligand)結合調査(アッセイ1)に
おけるヒトNK−1受容体への親和性を決定する;ID50≦10nM、好まし
くはID50≦2nM、特にID50≦1nMの化合物を選択する。
【0164】 (ii)NK−1作用薬の中枢注入により誘発されたアレチネズミにおける足
タッピングの阻害能力により(アッセイ2)、化合物がCNSに浸透する能力を
決定する;中枢NK作用薬攻撃の直前に投与された時に、ID50≦3mg/
kgi.v.、好ましくはID50≦1mg/kgi.v.で、あるいは攻撃の
1時間前ID50≦30mg/kgp.o.、好ましくはID50≦10mg/
kgp.o.で足タッピングを阻害する化合物を選択する。
【0165】 (iii)中枢NK作用薬攻撃の24時間前の静脈内投与後のアレチネズミ
の足タッピングアッセイにおける化合物の作用の中枢持続を決定する。前記段階
(ii)で決定されたID50と比較した、≦25倍能力損失を示す化合物を選
択する。但し24時間の予備処理後、ID50≦10mg/kgi.v.、好ま
しくはID50≦5mg/kgi.v.を条件とする。
【0166】 (iv)薬物動力学分析、経口投与後のアレチネズミの足タッピングアッセイ
における活性、及び/又はフェレットにおけるシスプラチン誘発された嘔吐を阻
害する能力(アッセイ3)により、化合物の経口バイオアベイラビリティーを決
定する;ID90≦3mg/kgp.o.、好ましくはID90≦1mg/kg
p.o.の化合物を選択する。
【0167】 本発明において用いるのに特に好ましい化合物は、段階(i)〜(iv)つい
で段階(v)を用いて同定される: (v)通常の抗精神病薬に感受性のあるアッセイにおいて化合物の活性を決定
する(モルモットの子供における嘆きの鳴き声の阻害(アッセイ4))。ID ≦20mg/kg、好ましくはID50≦10mg/kgの化合物を選択する
【0168】 本発明に用いられる好ましいさらに他の化合物は、段階(i)のNK−1受容
体結合基準を充たす化合物から選ぶことができる。これは、これに加えて、非特
異的蛋白質結合を示すためにヒト血清アルブミン(HSA)の存在下にインキュ
ベートされた時に、親和性において≦5倍シフトを有するものである。
【0169】 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬の一例は、化合物2−(R)−(1
−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−エトキシ)−3
−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(5−オキソ−1H,4H−
1,2,4−トリアゾロ)メチル−モルホリンである。これの調製法は、国際特
許明細書第WO95/16679号に記載されている。前記アッセイにおいて、
この化合物は次の活性を有する: ヒトNK−1受容体結合: ID50=0.1nM アレチネズミ足タッピング(5分): ID50=0.36mg/kgi.
v. アレチネズミ足タッピング(24時間):ID50=0.33mg/kgi.
v. フェレットの嘔吐: ID90<3mg/kgp.o. モルモットの鳴き声 (4時間予備処理): ID50=0.73mg/kgp.o
. 本発明に用いられるNK−1受容体拮抗薬のもう1つの例は、化合物2−(R
)−(1−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−2−ヒ
ドロキシエトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(1,2,
4−トリアゾ−ル−3−イル)メチルモルホリンである。この調製法は、国際特
許明細書第WO95/18124号及び米国特許第5,612,337号に記載
されている。前記アッセイにおいて、この化合物は次の活性を有する: ヒトNK−1受容体結合: ID50=0.12nM アレチネズミ足タッピング(5分): ID50=0.38mg/kgi.
v. アレチネズミ足タッピング(24時間):ID50=2.2mg/kgi.v
. フェレットの嘔吐: ID90=1mg/kgp.o. モルモットの鳴き声 (4時間予備処理): ID50=0.91mg/kgp.
o. 下記実施例は、本発明による製薬組成物を例証する。
【0170】 実施例1:NK−1拮抗薬50〜300mgを含むタブレット 量 mg NK−1拮抗薬 50.0 100.0 300.0 微晶質セルロース 80.0 80.0 80.0 加工食品コーンスターチ 80.0 80.0 80.0 ラクトース 189.5 139.5 139.5 ステアリン酸マグネシウム 0.5 0.5 0.5 活性成分、セルロース、ラクトース、及びコーンスターチの1ポーションを、
10%コーンスターチペーストと混合して粒状化する。結果として生じたグラニ
ュールを篩にかけ、乾燥し、コーンスターチの残りの部分及びステアリン酸マグ
ネシウムとブレンドする。ついで結果として生じたグラニュールを、1タブレッ
トあたり50mg、100mg、及び300mgのNK−1受容体拮抗薬を含む
タブレットに圧縮する。
【0171】 実施例2:非経口注入 活性成分 10〜300mg クエン酸一水和物 0.75mg リン酸ナトリウム 4.5mg 塩化ナトリウム 9mg 注入用水 10mlまで リン酸ナトリウム、クエン酸一水和物、及び塩化ナトリウムを、水1ポーショ
ン中に溶解する。活性成分をこの溶液中に溶解又は懸濁させ、容積に至るまで補
う。
【0172】 NK−1受容体拮抗薬と抗精神病剤との組合わせを含む製薬組成物は、別々の
活性成分を用いて、あるいは1つの組成物中に活性成分の組合わせを用いて調製
してもよい。このような組合わされた調製において、NK−1受容体拮抗薬と抗
精神病剤との比は、活性成分の選択に依るであろう。
【0173】 実施例3:NK−1拮抗薬50〜300mgとハロペリドール5〜10mgと を含むタブレット 量 mg NK−1拮抗薬 50.0 50.0 100.0 100.0 300.0 300.0 ハロペリドール 5.0 10.0 5.0 10.0 5.0 10.0 微晶質セルロース 80.0 80.0 80.0 80.0 80.0 80.0 加工食品コーンスターチ 80.0 80.0 80.0 80.0 80.0 80.0 ラクトース 184.5 179.5 134.5 129.5 134.5 129.5 ステアリン酸マグネシウム 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5
【0174】 実施例4:NK−1拮抗薬50〜300mgとクロルプロマジン塩酸塩25m gとを含むタブレット 量 mg NK−1拮抗薬 50.0 100.0 300.0 クロルプロマジン塩酸塩 25.0 25.0 25.0 微晶質セルロース 80.0 80.0 80.0 加工食品コーンスターチ 80.0 80.0 80.0 ラクトース 164.5 114.5 114.5 ステアリン酸マグネシウム 0.5 0.5 0.5 活性成分、セルロース、ラクトース、及びコーンスターチの1ポーションを、
10%コーンスターチペーストと混合して粒状化する。結果として生じたグラニ
ュールを篩にかけ、乾燥し、コーンスターチの残りの部分及びステアリン酸マグ
ネシウムとブレンドする。ついで結果として生じたグラニュールを、1タブレッ
トあたり50mg、100mg、及び300mgのCNS−浸透性NK−1受容
体拮抗薬を含むタブレットに圧縮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07D 221/20 C07D 221/20 265/32 265/32 413/06 413/06 (31)優先権主張番号 9812612.1 (32)優先日 平成10年6月11日(1998.6.11) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4C034 CK03 4C056 EB03 EC12 4C063 AA01 BB03 CC54 DD41 EE01 4C084 AA16 MA01 MA02 MA35 MA52 NA05 NA14 ZA022 ZA051 ZA052 ZC422 4C086 AA01 AA02 BC21 BC73 GA07 GA09 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 MA35 MA52 NA05 NA14 ZA02 ZA05 ZC42

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 躁病又は軽躁病の治療又は予防用薬剤の製造のための、経口
    的に活性な、長時間作用するCNS−浸透性NK−1受容体拮抗薬の使用。
  2. 【請求項2】 さらに、抗精神病剤の、同時又は別々の又は逐次投与を含む
    、請求項1に記載の使用。
  3. 【請求項3】 経口的に活性な、長時間作用するCNS−浸透性NK−1受
    容体拮抗薬を、少なくとも1つの製薬的に許容しうるキャリヤー又は賦形剤と共
    に含む、躁病又は軽躁病の治療又は予防のための製薬組成物。
  4. 【請求項4】 さらに抗精神病剤をも含む、請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 躁病又は軽躁病の治療又は予防における、同時又は別々の又
    は逐次使用のための組合わせ調製物としての、経口的に活性な、長時間作用する
    CNS−浸透性NK−1受容体拮抗薬と抗精神病剤とを含む製品。
  6. 【請求項6】 有効量の経口的に活性な、長時間作用するCNS−浸透性N
    K−1受容体拮抗薬を、このような治療が必要な患者に投与することを含む、躁
    病又は軽躁病の治療又は予防方法。
  7. 【請求項7】 ある量の経口的に活性な、長時間作用するCNS−浸透性N
    K−1受容体拮抗薬とある量の抗精神病薬とを、これらが一緒になって効果的軽
    減を与えるように、このような治療が必要な患者に投与することを含む、躁病又
    は軽躁病の治療又は予防方法。
  8. 【請求項8】 NK−1受容体拮抗薬が、第EP−A−0577394号、
    第WO−A−9508549号、第WO−A−9518124号、第WO−A−
    9523798号、第WO−A−9605181号、及び第WO−A−9749
    710号に記載されている化合物の種類から選ばれる、請求項1又は2に記載の
    使用、請求項3又は4に記載の組成物、請求項5に記載の製品、又は請求項6又
    は7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 NK−1受容体拮抗薬が、 (3S,5R,6S)−3−[2−シクロプロポキシ−5−(トリフルオロメ
    トキシ)フェニル−1−オキサ−7−アザ−スピロ[4,5]デカン; (3R,5R,6S)−3−[2−シクロプロポキシ−5−(トリフルオロメ
    トキシ)フェニル−1−オキサ−7−アザ−スピロ[4,5]デカン; 2−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)−3(
    S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(5−オキソ−1H,4H−1,
    2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
    )エトキシ)−4−(3−(5−オキソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾロ
    )メチル)−3−(S)−フェニル−モルホリン; 2−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルオキシ)−4−
    (3−(5−オキソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)−3−(
    S)−フェニル−モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
    )エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(5−オキ
    ソ−1H,4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
    )エトキシ−4−(5−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−1,2,3−トリ
    アゾロ−4−イル)メチル)−3−(S)−フェニルモルホリン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
    )エトキシ)−4−(5−(N,N−ジメチルアミノ)メチル−1,2,3−ト
    リアゾロ−4−イル)メチル−3−(S)−(4−フルオロフェニル)モルホリ
    ン; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
    )エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(4−モノ
    ホスホリル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン
    ; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
    )エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(1−モノ
    ホスホリル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン
    ; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
    )エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(2−モノ
    ホスホリル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン
    ; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
    )エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(5−オキ
    シホスホリル−1H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン; 2−(S)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
    )エトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−(3−(1−モノ
    ホスホリル−5−オキソ−4H−1,2,4−トリアゾロ)メチル)モルホリン
    ; 2−(R)−(1−(R)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
    )エトキシ)−4−(4−N,N−ジメチルアミノブト−2−イン−イル)−3
    −(S)−(4−フルオロフェニル)モルホリン; 2−(R)−(1−(S)−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル
    )−2−ヒドロキシエトキシ)−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−
    (1,2,4−トリアゾール−3−イル)メチルモルホリン; 又は製薬的に許容しうるこれらの塩、 から選ばれる、請求項1又は2に記載の使用、請求項3又は4に記載の組成物
    、請求項5に記載の製品、又は請求項6又は7に記載の方法。
JP2000506966A 1997-08-04 1998-07-31 躁病の治療のためのnk−1受容体拮抗薬の使用 Withdrawn JP2001513500A (ja)

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