JP2001512344A - Rgdアミノ酸配列をもつペプチドの表面被覆を有する骨置換材 - Google Patents

Rgdアミノ酸配列をもつペプチドの表面被覆を有する骨置換材

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、RGDアミノ酸配列を有するペプチドで表面が被覆された多孔質ポリマー材料をベースとする骨置換材に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 RGDアミノ酸配列をもつペプチドの 表面被覆を有する骨置換材 本発明はRGDアミノ酸配列をもつペプチドの表面被覆を有する多孔質ポリマー 材料をベーストする骨置換材に関する。 骨置換材は病気や事故に起因する外科手術後の欠損のために骨構造を取り換え たり又は再構築したいるするためのインプラントとして用いられる材料を意味す る。例として種々のタイプの骨補綴(人工器官)、例えば骨髄釘、骨ねじや骨接 合プレートの形の骨結合成分、海綿質欠損や歯抜去腔に充填するためのインプラ ント材および顎顔面の範囲の外形欠損を形成外科的に治療するためのインプラン ト材などの造形インプラントが擧げられる。 合体(同化)法にとって特に好ましいと思われるインプラント材は高い生物活 性をもつもの、すなわち人体によって受け入れられ人体中に組み込まれるもので ある。骨置換材の場合、このことは内因性の組織、特に骨に対する強固か永久的 な接着を意味し、直ちに起こらねばならぬ。 今日まで最も好ましい合体(同化)結果は実際に内因性の材料、すなわち骨移 植片の場合にのみ得られることが知られている。骨移植片の利用可能性はその性 質によって限られる。自己由来の移植片、すなわち同一個人からの移植片は、実 際に適当な形と量で得られるならば、少なくとも一つの外科手術を加えるだけで 除くことができ、引き続いて除去部位でさらなる治癒過程を生じさせる。また、 同じことが原則として相同性の移植片、すなわち同種の個々の供与者からの移植 片にもあてはまる。後者の場合はまた相溶性の問題とさらに、未だ完全には防止 できないウイルス、例えば特に肝炎やHIVのウイルスに感染する危険性がある。 さらに供与材を骨銀行に貯蔵することはコストがかかりまた、最終分析では、た だ時間に限りがある。 人体に関係のない合成材料または人材に関係のある材料でつくられた骨置換用 のインプラント材はその性質と組成によって生物不活性から生物活性にわたる挙 動を示す。しかしながら内因性の骨移植片を埋め込んで得られる結果は今日まで いかなる合成インプラント材によっても達成されていない。 最近の調査ではインプラント材を骨の中に組み込むには表面の細胞集落形成が 先行しなければならないことがわかっている。これに細胞外基質の沈積と新しい 骨組織の生成が続く。全過程は多元的であり、骨置換材の性質、基体になる骨の 生命力および生体力学的環境によってかなり影響を受ける。 良好なあるいは非常に良好な骨導電性をりん酸カルシウムセラミックス、ヒド ロキシアパタイト含有ボーンセメントおよび特に親水性の表面を特徴とする特定 のポリマーがもつことが知られている。しかしこれら材料の良好な骨導電性は最 適化された生体力学的性質と両立できないことが多く、したがって特にセラミッ クスはもろく骨の弾性要件に対する適合性は低い。 インテグリン(細胞中の蛋白質)の発見と共に表面に対する細胞接着を刺激す ることの一つの可能性が見出された。インテグリンは構造蛋白質のアミノ配列、 例えばRGD配列を認識しそこに結合する。このため人体中で細胞の接着が調節さ れる。 インプラントの合体(同化)を促進する目的で合成によって得られるRGD配列 をもつペプチドをインプラントの表面に施すことは知られている。今日まで開示 されたインプラントは大部分、特にチタンまたはチタン合金でつくられた、金属 補綴である。しかし内因性の骨移植片を埋め込んで得られる結果に近い結果を与 える説得力あるこの種のインプラントは未だに得られていない。 したがって本発明は細胞接着を生じさせるのみならずより早く骨の中に組み込 まれることができ、したがって内因性骨移植片の生物学的活性にできるだけ近い 活性をもつ骨置換材を提供するという問題に基づいていた。 このことは本質的にRGDアミノ酸配列をもつペプチドの表面被覆を有する多孔 質ポリマー材料よりなる骨置換材によって達成されることが今やわかっている。 インプラントの表面に合成によって得られるRGD配列をもつペプチドを施すこ とは知られている。今日までに開示され試験されたインプラントは大部分、特に チタンまたはチタン合金でできた、金属補綴である。さらに、ポリマー、金属あ るいはセラミック材料などの表面を、とりわけ、RGD配列をもつ、ペプチド で処理することは知られている(例えばWO 91−05036から)。しかし、 この場合これらのペプチドは明らかに共有的に結合している。(すなわち)前記 の表面は反応性基で適当に活性化され、カップリング剤を用いてペプチドと反応 するが、その際ペプチドは共有的に結合する。しかしこの引例にはインプラント の表面で細胞接着を刺激するぺプチドで負荷された(すなわち共有結合の明確な 生成のない)本発明の多孔質ポリマー状骨置換材に導く手がかりは含まれていな い。 したがって本発明はRGDアミノ酸配列をもつペプチドの表面被覆を有する多孔 質ポリマー材料をベーストする骨置換材に関する。 本発明は特に造形インプラントの形のこの種の骨置換材に関する。 本発明はまた二つ以上の別個の成分よりなる移植キットに関し、その一成分は 本発明の骨置換材を含み、他の成分はRGDアミノ酸配列をもつペプチドの液体製 剤を含む。 さらに本発明は骨置換用の多孔質および/または表面が組織化された(surface textured)ポリマー材料の表面に負荷させるためのRGDアミノ酸配列をもつペプ チドの使用に関し、これによって材料の表面に対する細胞接着を刺激して生物学 的活性化が生じる。 さらに本発明は多孔質ポリマー材料をベースとする骨置換材をその表面に対す る細胞接着を刺激することによって生物学的に活性化する方法に関し、この方法 はその表面をRGDアミノ酸配列をもつペプチドの液体製剤で被覆することを特徴 とする。 ポリマー材料は生体相溶性の低い材料であり、その機械的性質を骨の機械的性 質に合わせることはできるけれども、この材料は骨と結合しないので今日まで骨 置換材として用いられることはなかった。 本発明の妥当性は、機械的な理由から骨置換材として非常に望ましいこの低生 体相溶性のポリマー材料がRGDペプチドを負荷することによって最適化され生体 相溶性が得られるということで示される これに関連して好ましい多孔質ポリマー材料は本質的にポリアクリレートおよ び/またはポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチ レン(PE)、ポリプロピレン(PP)および/またはポリテトラフルオロエチレン(PTF E)である。もちろん、これらポリマー同志のコポリマー、およびこれらのポリマ ーと他のポリマーのコポリマと用いることも可能である。この種のポリマー材料 の製造は一般に当業者に知られており、ここで詳細に述べる必要はない。 好ましい実施態様では、多孔性ポリマー材料自身は本発明の骨置換材に於いて 造形インプラントの形をとり、あるいは他の好ましい実施態様では、造形インプ ラントの表面または表面被覆を形成する。 特に好ましい本発明の造形品は部分的または完全に連通した細孔系をもつもの である。このような細孔系をもつポリマーは、例えば、特眼EP 0705609 に記載の方法のようにつくることができる。しかし当業者は多孔質ポリマー材料 を製造する一般的方法をさらによく知っており、したがってこのことをさらに追 求する必要はない。さらにこの種の材料はまた市場で手に入れることもできる。 当業者はこれら材料の組成とそれを加工する方法に精通している。 これに関連して、特に粒子状または繊維状のポリマーまたはポリマーと鉱物質 または金属性添加物の複合材料もまた好まれる。 もしポリマー材料自身が多孔質インプラントの形をとるならば、このインプラ ントは例えば上記のEP 0705609に記載の方法によってポリメチルメタク リレート(PMMA)粒子を局部融解(spot fusion)してつくることができる。この 方法は本質的に三つの異なる成分を混合することによって行われる。第一成分は アクリルおよび/またはメタクリルエステルの微粒ポリマー(これらのポリマー は市場で手に入る)と重合触媒、X線コントラストメディア(対比媒体)、充填 材および染料のような他の適当な添加物よりなる固体成分である。第二の成分は アクリルおよび/またはメタクリルエステルモノマーと重合促進剤や安定剤のよ うな適当な添加剤よりなる液体成分である。第三の成分は0.5ないし10mm の最大粒径をもつ生体相溶性材料の粗粒粒体よりなる。好ましい材料はポリアク リリレートおよび/またはポリメタクリレート、ポリオレフィン、アクリレート とスチレンおよび/またはブタジエンのコポリマー、およびエポキシ樹脂をベー ストする。この三つの主要成分は一緒に混合される。これら成分を十分に混合し た後、存在する触媒によって重合が始まる。数分の間、この組成物は液状を保つ か あるいは塑性変形が可能であり、そのあとで硬化した最終製品ができる。したが ってこのようにして好ましくは連通する多孔性をもつボーンセメント粒子から多 孔質インプラントを製造することが可能である。これら材料は本発明にしたがっ てRGD含有ペプチドを負荷される。この多孔質骨置換材は液状または塑性の段階 で骨プロテーゼを移植するためのボーンセメントとして従来の方法で用いること ができる。外科医はこの組成物をいかなる形や大きさの造形品にも変えることが でき、硬化後は、これら造形品を骨の欠損部をつくりなおしすために、あるいは 人体の処置すべき領域への局部的活性物質貯蔵所として移植することができる。 好ましい実施態様において多孔質ポリマー材料は0.05mmないし2.50m m,特に好ましくは0.10mmないし1.25mmの平均孔径をもつ。 かくして本発明によれば造形インプラントの表面は多孔質の形状をもつことが 必要であり、このことは、例えば多孔質表面被覆または相当する粗面をもつ複合 材料またはボーンセメントを用いることによって達成することができる。 もし多孔質ポリマー材料が造形インプラントの表面または表面被覆を形成する ならば、多孔質ポリマーの層で被覆されうる限り、それらは全てのよく知られて 従来型のインプラント材料で構成することができる。インプラント材は鉱物質、 特にセラミックスの材料、生理学的に許容できる金属材料、生理学的に許容でき るポリマー材料、および前記の種類の二つ以上の材料よりなる複合材料の群に分 類することができる。 適当な鉱物質材料の例として、例えば特に炭酸カルシウム、りん酸カルシウム およびこれらの化合物からなる系のようなカルシウム含有材料をベーストする材 料がある。りん酸カルシウムの群の中から好ましいといわれるものとしてヒロド キシアパタイト、りん酸三カルシウムおよびりん酸四カルシウムが擧げられる。 しかし、鉱物をベーストするインプラント材はセラミックスとして、すなわち 十分高い温度で焼結された材料または加工物の形で用いられる場合にのみ通常高 い機械的安定性を保証する。 ボーンセラミックとこれをつくる特に好ましい方法についての詳細は、例えば 特許文書DE 3727606、DE 3903695、DE 4100897およびDE 4028683に見出される。 使用される金属材料は主としてチタンあるいはチタン合金である。また特に興 味のあるものとしてその機械的性質が純ポリマーがカバーする場合よりもずっと 広い範囲をカバーする複合材料も擧げられる。したがってRGDペプチドで被覆さ れたポリマーを骨置換材として用いる以外にこの種の材料と他のインプラント成 (原文のまま)を組み合わせることもまた非常に重要である。 このような組合せについて述べた一例は金属補綴(人工器官)(例えばチタン) と本発明によって処理された多孔質ポリマーを組み合わせることである。この目 的のために、例えばチタンインプラントはポリマーと組み合わせるためにそれ自 体知られた方法で処理される。このことは例えばケブロック法(Kevloc process) やサリコーター法(Sulicoater process)(DE 4225106に記載)で起こり うる。多孔質ポリマーの層は次に例えばEP 0705609に記載の方法に似た 方法で予備処理されたチタン表面に施される。補綴のポリマー被覆部分は次にRG Dペプチド被覆される。 この発明の他の好ましい実施態様は次に述べるインプラント材によって示され る。チタンインプラントの代りに繊維複合材料(炭素繊維とエポキシ樹脂)でで きた相当するインプラントを、例えば、PMMAの多孔質層で被覆し、その後にペプ チド被覆を行う。この種のインプラントは骨に適合した弾性をもつという長所が あり、境界層のない骨―インプラント界面をつくり、インプラントから骨への最 適の力伝達が得られる。臨床的には、このインプラントはストレスをかばうこと により骨吸収を防ぎ、補綴はより長く保持される。 適当なインプラント材に施される多孔質ポリマー層は0.2mmないし25m m、特に好ましくは2.0mmないし20mmの層の厚さをもつことが好ましい 。 平均孔径は0.05mmから2.50mmの範囲にあることが好ましく、その範 囲は0.1mmから1.25mmであることが特に好ましい。 本発明によって用いられるRGD配列をもつ適当なペプチドは、アルギニン―グ リシン―アスパラギン酸(RGD)のアミノ酸配列をもちかつそのペプチドおよび非 ペプチド置換基によってポリマー表面に付着することができる、全てのペプチド と非ペプチド置換基をもつペプチド化合物である。 次に示す好ましいペプチドとペプチド化合物のリストは単に説明のためのもの であって決して限定する性格をもつものではなく、次に示す略語が用いられる。 Asp=アスパラギン酸 Gly=グリシン Arg=アルギニン Tyr=チロシン Ser=セリン Phe=フェニルアラニン RGD(Arg―Gly―Asp)、GRGD(Gly―Arg―Gly―Asp)、GRGDY(Gly―Arg―Gly―Asp ―Tyr)、RGDS(Arg―Gly―Asp―Ser)、GRGDS(Gly―Arg―Gly―Asp―Ser)、RGDF(A rg―Gly―Asp―Phe)、GRGDF(Gly―Arg―Gly―Asp―Phe)、ペプチドと脂肪酸の化 合物あるいはアクリレート置換RGDペプチド。 これらペプチドは線状または環状のどちらでもよい。 本発明の骨置換材をRGD配列をもつペプチド化合物またはペプチドで被覆する ことはそれ自体難しくない。被覆は適当なペプチドの適当な液体溶液から出発す ることが好ましく、その中に負荷されるべき材料を浸漬する。これに関連してイ ンプラントの表面に最終被覆が広い範囲にわたって溶液の濃度に比較的無関係で あることを示すことは可能であった。非常に低い濃度でも、浸漬時間を適当に延 ばすことによって表面のほぼ完全な負荷を達成することができる。 ペプチド溶液の好ましい濃度範囲は10ng―100μg/mlであるというこ とができる。浸漬時間は10分ないし24時間であることが好ましい。 ペプチドを用いる表面被覆は自由表面の50%ないし100%であることが好 ましい。 さらに、ペプチド物質はさらなる処理なしにポリマー表面に強固に付着する。 インプラントは通常の方法、例えばγ線照射、熱または酸化エチレンによって殺 菌され、いつでも移植ができる状態にある。 好ましい実施態様において、本発明の骨置換材はいつでも用いられかつ二つ以 上の別個の成分よりなる移植キットの形をとり、その一つの成分は、好ましくは 造形インプラントの形の、多孔質ポリマー材料を含み、他の成分はRGD配列を もつペプチドの液体製剤を含む。この種の実施態様は本発明の骨置換材の完成品 を長期に保存する際に起こりうる安定性の問題に効果的に対処するために特に有 利である。この種の移植キットの形の本発明の骨置換材は外科手術の直前または 手術中に予め決められた方法で多孔質ポリマー状移植材料にRGDペプチド含有溶 液を負荷させて用いられる。 かくして、この実施態様に基づいて、本発明の骨置換材は相同性および自己由 来の骨移植片の少なくとも同等の代替品を表し、あるいは他のタイプの骨置換材 の合体(同化)挙動からみて可成りの改良となる。 RGD配列をもつペプチドが多孔質のポリマーインプラント上で固定化されてい るために、本発明の骨置換材は細胞接着を生じさせるのみならず、これらインプ ラント材の骨の中への組み込みが未処理のインプラントの場合よりもずっと早く 行われることを実験で示すこともまた可能であった。 骨置換材とインプラント材が、それらが全体としてまたは部分的に多孔質ポリ マー材料でできているかあるいはインプラントがこのような多孔質ポリマー層で 被覆されているかどちらかの性質または意途のものである限り、骨置換用のイン プラントの合体(同化)挙動に及ぼすRGD被覆層の有益な効果は、既に述べたよ うに、実際上全てのタイプの骨置換材およびインプラント材に適用できる。この 要件はまた例えば表面が多孔質構造をもつか少なくとも粗面にされたインプラン トによっても満たされる。 挿入の部位の必要条件や使用目的によって、本発明の骨置換材が造形インプラ ントの形のみならずまた粉体、粒体、粒子あるいは繊維の形をとることは原則的 に可能である。 これ以上の説明がなくても当業者は上記の記述を最も広い意味で利用できると 思われる。したがって好ましい実施態様は単に説明のためのものであっていずれ にしても決して開示を限定するものではないと解釈すべきである。 これまでとこれから述べる全ての出願、特許および刊行物の完全な開示は引例 として本出願に含まれている。 次の実施例は本発明を表すものである。 実施例1: a)多孔質ポリマー造形品の製造 低粘度ボーンセメント(組成:31gのポリメチルメタクリレート/ポリメチ ルアクリルト(原文のまま)(94/6)コポリマー、6gのヒドロキシアパタ イト粉末、3gの二酸化ジルコニウム)を従来の方法で30mlのメチルメタク リレートモノマーと攪拌混合する。これら成分は過酸化ベンゾイル/ジメチル― p―トルイジンの始動系を含む。100gの純粋な、円筒状ポリメチルメタクリ レート粒体(直径2mm、長さ3mm)をこのペーストに加えボーンセメントペ ーストと完全に混合する。この混合組成物をポリプロピレンの型に入れ約15分 間硬化させる。その結果、相互に連絡する細孔と20%の多孔度をもつ製品が得 られる。 b)RGDペプチドを用いるポリマー状造形品の負荷 RGDペプチドを負荷させるために、a)のようにして得られた造形品をテトラペ プチドGRGDの濃度100μg/mlの溶液中に、浸漬時間約60分浸漬し、最後 に乾燥する。次に被覆の成果を細胞接着試験で測定した。その結果負荷されなか った円筒物は実際に細胞集落を形成しないが、これに反し本発明の材料は細孔の 中に深く入り込んだ濃い細胞芝(cell lawn)を生ずることがわかる。 実施例2: 実験的調査 種:兎 インプラント:a) 多孔質PMMA造形品 b) GRGDで被覆された本発明のPMMA造形品 両インプラントはγ線照射によって殺菌され兎の大腿に移植 された。 移植部位:左右の大腿の膝蓋骨の活動する支(持)点(sliding bearing) の中に。 二週間後に組織を検査して、新しい骨の生成と硬質化(mineralization) が認められた。 結果: a)PMMA インプラントベッドは、結合組織が浸透した新たにできた小柱状骨(tr abecular bone)の薄い円形のリングだけを示す。小柱状骨がセメントビーズ上 に明らかに直接重なっていることはない。 b)PMMA+GRGD この場合新しい小柱状骨の生成が広範囲認められ全インプラントの3/ 4を包んでおり、小柱状骨はセメントビーズ上に直接重なっている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY ,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM ,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E S,FI,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z W

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.RGDアミノ酸配列をもつペプチドの表面被覆を有することを特徴とする、 多孔質ポリマー材料をベースとする骨置換材。 2.多孔質ポリマー材料が造形インプラントの形をとることを特徴とする、請 求項1の骨置換材。 3.多孔質ポリマー材料が造形インプラントの表面または表面被覆を形成する ことを特徴とする、請求項1または2の骨置換材。 4.多孔質ポリマー材料が鉱物質または金属性材料あるいは複合材料よりなる 造形インプラントの表面または表面被覆を形成することを特徴とする、請求項1 ないし3のいずれか1項の骨置換材。 5.多孔質ポリマー材料が基本的にポリアクリレートおよび/またはポリメタ クリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび /またはポリテトラフルオロエチレンおよび/またはこれらのポリマーと他のポ リマーのコポリマーであることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項 の骨置換材。 6.これら多孔質造形品が部分的または完全に連通する細孔系をもつことを特 徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項の骨置換材。 7.RGDアミノ酸配列をもつペプチドの表面被覆が自由表面の50%ないし1 00%になることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1項の骨置換材。 8.一成分が請求項1ないし7のいずれか1項の骨置換材を含み、他の成分が RGDアミノ酸配列をもつペプチドの液体製剤を含む、二つ以上の別個の成分より なる移植キット。 9.骨置換用の多孔質および/または表面が組織化されたポリマー材料の表面 に負荷させるための、これによって該表面に対する細胞接着を刺激して生物学的 活性化を生じさせる、RGDアミノ酸配列をもつペプチドの使用。 10.多孔質ポリマー材料の表面をRGDアミノ酸配列をもつペプチドの液体製 剤で被覆することを特徴とする、該材料の表面に対する細胞接着を刺激して該材 料をベースとする骨置換材を生物学的に活性化する方法。
JP53622098A 1997-02-20 1998-02-11 Rgdアミノ酸配列をもつペプチドの表面被覆を有する骨置換材 Pending JP2001512344A (ja)

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