JP2001511766A - 新規アミノピペラジン誘導体 - Google Patents

新規アミノピペラジン誘導体

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JP2001511766A
JP2001511766A JP52240198A JP52240198A JP2001511766A JP 2001511766 A JP2001511766 A JP 2001511766A JP 52240198 A JP52240198 A JP 52240198A JP 52240198 A JP52240198 A JP 52240198A JP 2001511766 A JP2001511766 A JP 2001511766A
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一郎 嶋
和彦 大根
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藤沢薬品工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 この発明は、コリン作動性増強作用などを有し、一般式〔I〕で表わされる新規アミノピペラジン誘導体およびそれらの医薬として許容される塩、それらの製造法、それらを含有する医薬組成物に関するものである。 式中、R1は低級アルキルなどであり、R2はアリールなどであり、Aは−C(=O)−または−SO2−であり、 Qは−N=CH−などであり、Xは低級アルキレンなどであり、R3およびR4は互いに結合して低級アルキレンなどを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 新規アミノピペラジン誘導体 技術分野 この発明は、医薬として有用な新規アミノピペラジン誘導体およびそれらの医 薬として許容される塩に関するものである。 背景技術 若干のアミノピペラジン誘導体が、たとえばPCT国際公開No.WO91/01979に おいて抗健忘症剤または抗痴呆剤として有用であることが知られている。 発明の開示 この発明は、新規アミノピペラジン誘導体およびそれらの医薬として許容され る塩に関するものである。 より詳細には、それは、コリン作動性増強作用を有する新規アミノピペラジン 誘導体およびそれらの医薬として許容される塩、それらの製造法、それらを含有 する医薬組成物ならびに哺乳動物のための中枢神経系障害の治療および/または 予防方法、より詳しくは、健忘症、痴呆、老年性痴呆などの治療方法に関するも のである。さらに、目的化合物は、精神分裂症、うつ病、脳梗塞、頭部損傷、ニ コチン禁断症状、脊髄損傷、不安、頻尿、尿失禁、筋緊張性ジストロフィー、注 意不足機能亢進障害、昼間の強度の眠気(ナルコレプシー)、パーキンソン病ま たは自閉症に対する治療および/または予防剤として有用であると期待される。 この発明の一目的は、コリン作動性増強作用を有する新規かつ有用なアミノピ ペラジン誘導体およびそれらの医薬として許容される塩を提供することである。 この発明の他の一目的は、該アミノピペラジン誘導体およびそれらの塩の製造 法を提供することである。 この発明の別の一目的は、該アミノピペラジン誘導体およびそれらの医薬とし て許容される塩を活性成分として含有する医薬組成物を提供することである。 この発明のさらに一つの目的は、該アミノピペラジン誘導体およびそれらの医 薬として許容される塩を用いて、哺乳動物における前記諸疾患を治療および/ま たは予防する医療方法を提供することである。 この発明のアミノピペラジン誘導体は新規であって、つぎの一般式〔I〕によ って表わすことができる: 式中、R1は低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロ低級アル キル、アリール、アル低級アルコキシ、アリールオキシ、アリールアミノもしく は複素環基であり、各々に適当な置換基で置換されていてもよく、またはアシル であり、 R2は低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロ低級アルキル 、アリール、アル低級アルコキシ、低級アルコキシ、アリールオキシもしくは複 素環基であり、各々に適当な置換基で置換されていてもよく、またはアシルであ り、 Aは−C(=O)−または−SO2−であり、 (ここに、R5は水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、アシルま たは複素環基であり、R6は水素または低級アルキルである)であり、 Xは適当な置換基で置換されていてもよい低級アルキレンであり、 R3およびR4は各々水素または低級アルキルであるかまたは互いに結合し、環 状炭化水素もしくは複素環と縮合していてもよい低級アルキレンを形成する。 ただし、R1が各々にハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル、アリー ル、アル低級アルコキシもしくは複素環基であり、 R2が各々にハロゲンで置換されていてもよいシクロ低級アルキル、アリール もしくはアル低級アルキルであり、 Xがエチレンであり、 R3およびR4が互いに結合してエチレンを形成しているときには、 (ここに、R5は置換低級アルキル、アリール、アシルまたは複素環基である) であるか、もしくは、 (ここに、R5は水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、アシルま たは複素環基であり、R6は低級アルキルである)であり; R1がハロゲンで置換されていてもよいアリールであり、 Xがエチレンであり、 R3およびR4が互いに結合してエチレンを形成しており、 R2が低級アルコキシであり、 であるか、または、 R2がアリールであり、 Qが−N=CH−であるときには、 Aは−C(=O)−である。 ならびにそれらの医薬として許容される塩である。 目的化合物〔I〕またはその塩は、下記反応式で示される方法によって製造で きる。方法1 方法2 方法3 方法4 方法5 方法6 方法7 方法8 方法9 ここに、R1、R2、R3、R4、R5、A、QおよびXは各々上に定義した通りで あり、 (ここに、R6は上に定義した通りである)であり、 (ここに、R5およびR6は各々上に定義した通りである)であり、 R5 aは低級アルキルまたは置換低級アルキルであり、 R3 aおよびR4 aは各々低級アルキルであるかまたは互いに結合して低級アルキ レンを形成し、(ここに、R6 aは低級アルキルである)であり、 Zは酸残基であり、 R7は適当な置換基で置換されていてもよいアリールであり、 R1 aは適当な置換基で置換されていてもよいアリールアミノであり、 R1 bはエステル化されたカルボキシで置換されたアリールであり、 R1 cはカルボキシで置換されたアリールであり、 R2 aはハロゲンで置換されていてもよいアリールであり、 R1 dは低級アルキルであり、 R2 bはエステル化されたカルボキシで置換されたアリールであり、 R2 cはカルボキシで置換されたアリールであり、 R1 eはニトロで置換されたアリールであり、 R1 fはアミノで置換されたアリールである。 本明細書の上記および後記の説明において本発明の範囲に包含されるべき種々 の定義の好適な例を、以下に詳細に説明する。 「低級」なる語は、とくに断らない限り、1〜6個の炭素原子を有する基を意 味するものとする。 「低級アルケニル」および「低級アルキニル」なる表現における低級部分は、 2〜6個の炭素原子を有する基を意味するものとする。 「シクロ低級アルキル」なる表現における低級部分は、3〜6個の炭素原子を 有する基を意味するものとする。 好適な「低級アルキル」ならびに「置換低級アルキル」、「アル低級アルキル 」、「ハロ低級アルキル」、「低級アルキルアミノ」、「低級アルキルシリル」 、「低級アルキルチオ」および「低級アルキルスルホニル」なる表現における好 適なアルキル部分としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル 、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、エチルプロピル、ヘキシルなどの 直鎖状または分枝鎖状のC1〜C6アルキルが挙げられ、なかでも好ましいのはメ チルである。 好適な「低級アルケニル」としては、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペン テニル、ヘキセニル、イソプロペニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサ ジエニルなどの直鎖状または分枝鎖状のC2〜C6アルケニルが挙げられる。 好適な「低級アルキニル」としては、エチニル、プロパルギル、ブチニルなど のC2〜C6アルキニルが挙げられ、なかでも好ましいのはエチニルである。 好適な「シクロ低級アルキル」としては、シクロプロピル、シクロブチル、シ クロペンチル、シクロヘキシルなどのシクロ(C3〜C6)アルキルが挙げられ、 なかでも好ましいのはシクロプロピルである。 好適な「アリール」ならびに「アル低級アルコキシ」、「アリールオキシ」、 「アリールアミノ」、「アリールスルホニル」、「アロイル」および「アル低級 アルキル」なる表現における好適なアリールもしくはアル部分としては、フェニ ル、ナフチル、低級アルキル置換フェニル〔たとえばトリル、キシリル、メシチ ル、クメニル、ジ(第三級ブチル)フェニルなど〕などが挙げられ、なかでも好 ましいのはフェニルまたはトリルである。 好適な「アル低級アルキル」としては、ベンジル、フェネチル、フェニルプロ ピル、ベンズヒドリル、トリチルなどが挙げられ、なかでも好ましいのはベンジ ルである。 好適な「低級アルキレン」ならびに「低級アルキレンジオキシ」なる表現にお ける好適な低級アルキレン部分としては、、メチレン、エチレン、トリメチレン 、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、エチルエチ レンなどの直鎖状または分枝鎖状のC1〜C6アルキレンが挙げられ、なかでも好 ましいのはメチレン、エチレンまたはトリメチレンである。 好適な「低級アルコキシ」ならびに「アル低級アルコキシ」および「ハロ低級 アルコキシ」なる表現における好適な低級アルコキシ部分としては、メトキシ、 エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、メチルプロポキシ、ブトキシ、イソブ トキシ、第三級ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどの直鎖状または 分枝鎖状のC1〜C6アルコキシが挙げられ、なかでも好ましいのはメトキシま たは第三級ブトキシである。 好適な「アル低級アルコキシ」としては、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ 、フェニルプロポキシ、ベンズヒドリルオキシ、トリチルオキシなどが挙げられ る。 好適な「ハロゲン」ならびに「ハロ低級アルキル」なる表現における好適なハ ロ部分としては、弗素、塩素、臭素および沃素が挙げられ、なかでも好ましいの は弗素である。 好適な「ハロ低級アルキル」としては、クロロメチル、ジクロロメチル、フル オロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタクロロエチルなど の、1個以上のハロゲンで置換された低級アルキルが挙げられ、なかでも好まし いのはトリフルオロメチルである。 好適な「ハロ低級アルコキシ」としては、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ 、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ペンタクロ ロエトキシなどの、1個以上のハロゲンで置換された低級アルコキシが挙げられ 、なかでも好ましいのはトリフルオロメトキシである。 好適な「低級アルキルアミノ」としては、メチルアミノ、エチルアミノ、プロ ピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、第三級ブチルアミノ、イソブ チルアミノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ ノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジペンチルア ミノ、ジヘキシルアミノ、N−メチルエチルアミノなどのモノまたはジ低級アル キルアミノが挙げられ、なかでも好ましいのはジメチルアミノである。 好適な「低級アルキルシリル」としては、トリメチルシリル、ジメチルシリル 、トリエチルシリルなどのモノ、ジまたはトリ低級アルキルシリルが挙げられ、 なかでも好ましいのはトリメチルシリルである。 好適な「低級アルキレンジオキシ」としては、メチレンジオキシ、エチレンジ オキシなどが挙げられ、なかでも好ましいのはメチレンジオキシである。 好適な「複素環基」としては、窒素原子、硫黄原子および酸素原子のうちから 選ばれた少なくとも1個のヘテロ原子を含有するものが挙げられ、かかるものと しては飽和または不飽和の単環式または多環式複素環基が包含され、好ましい複 素環基としては、1〜4個の窒素原子を含有する不飽和3〜6員複素単環基、た とえばピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジ ニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル〔たとえば4H−1,2,4−ト リアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリルな ど〕、テトラゾリル〔たとえば1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリルなど〕 など; 1〜4個の窒素原子を含有する飽和3〜7員複素単環基、[たとえばピロリジニ ル、イミダゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、ホモピペラジニルなど]; 1〜5個の窒素原子を含有する不飽和縮合複素環基、たとえばインドリル、イソ インドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、 イミダゾピリジル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニ ル〔たとえばテトラゾロ〔1,5−b〕ピリダジニルなど〕、キノキサリニルな ど; 1個の酸素原子を含有する不飽和3〜6員複素単環基、たとえばピラニル、フリ ルなど; 1個の酸素原子を含有する飽和3〜6員複素単環基、たとえば1H−テトラヒド ロピラニル、テトラヒドロフラニルなど; 1〜2個の硫黄原子を含有する不飽和3〜6員複素単環基、たとえばチエニルな ど; 1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子とを含有する不飽和3〜6員複素単環 基、たとえばオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル〔たとえば1 ,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジ アゾリルなど〕、オキサゾリニル〔たとえば2−オキサゾリニルなど〕など; 1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子とを含有する飽和3〜6員複素単環基 〔たとえばモルホリニルなど〕; 1〜2個の酸素原子と1〜3個の窒素原子とを含有する不飽和縮合複素環基〔た とえばベンゾフラザニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリルなど〕 1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子とを含有する不飽和3〜6員複素単環 基、たとえばチアゾリル、チアジアゾリル〔たとえば1,2,4−チアジアゾリル 、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリルなど〕など; 1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子とを含有する飽和3〜6員複素単環基 〔たとえばチアゾリジニルなど〕; 1〜2個の硫黄原子と1〜3個の窒素原子とを含有する不飽和縮合複素環基〔た とえばベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど〕; 1〜2個の酸素原子を含有する不飽和縮合複素環基〔たとえばベンゾフラニル、 ベンゾジオキソリル、クロマニルなど〕など が挙げられる。 該「複素環基」は、上に例を挙げて説明したごとき低級アルキルで置換されて いてもよく、なかでも好ましいのは、チエニル、ピリジル、メチルピリジル、キ ノリル、インドリル、キノキサリニル、ベンゾフラニルまたはテトラメチルクロ マニルである。 好適な「アシル」ならびに「アシルオキシ」および「アシルアミノ」なる表現 における好適なアシル部分としては、カルボキシ;エステル化されたカルボキシ ;低級アルキル、アル低級アルキル、アリールスルホニル、低級アルキルスルホ ニルもしくは複素環基によって置換されていてもよいカルバモイル;低級アルカ ノイル;アロイル;複素環カルボニルなどが挙げられる。 該エステル化されたカルボキシとしては、置換または無置換低級アルコキシカ ルボニル〔たとえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカル ボニル、ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、2−ヨードエトキシ カルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルなど〕、置換または無置 換アリールオキシカルボニル〔たとえばフェノキシカルボニル、4−ニトロフェ ノキシカルボニル、2−ナフチルオキシカルボニルなど〕、置換または無置換ア ル低級アルコキシカルボニル〔たとえばベンジルオキシカルボニル、フェネチル オキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキ シカルボニルなど〕などが挙げられる。 低級アルキルで置換されたカルバモイルとしては、メチルカルバモイル、エチ ルカルバモイル、プロピルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカル バモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイルなどが挙げられる。 アル低級アルキルで置換されたカルバモイルとしては、ベンジルカルバモイル 、フェネチルカルバモイル、フェニルプロピルカルバモイルなどが挙げられ、な かでも好ましいのはベンジルカルバモイルである。 アリールスルホニルで置換されたカルバモイルとしては、フェニルスルホニル カルバモイル、トリルスルホニルカルバモイルなどが挙げられる。 低級アルキルスルホニルで置換されたカルバモイルとしては、メチルスルホニ ルカルバモイル、エチルスルホニルカルバモイルなどが挙げられる。 複素環基で置換されたカルバモイルとしては、上述したごとき複素環基で置換 されたものが挙げられる。 低級アルカノイルとしては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、 イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、トリフル オロアセチルなどの置換または無置換のものが挙げられる。 アロイルとしては、ベンゾイル、ナフトイル、トルオイル、ジ第三級ブチルベ ンゾイルなどが挙げられ、なかでも好ましいのはベンゾイルである。 「複素環カルボニル」なる表現における複素環部分としては、複素環基として 上記したものが挙げられる。 好適な「酸残基」としては、ハロゲン〔たとえばフルオロ、クロロ、ブロモ、 ヨード〕、アレーンスルホニルオキシ〔たとえばベンゼンスルホニルオキシ、ト シルオキシなど〕、アルカンスルホニルオキシ〔たとえばメシルオキシ、エタン スルホニルオキシなど〕などが挙げられ、なかでも好ましいのはハロゲンである 。 好適な「環状炭化水素」としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼ ン、ナフタレン、インダン、インデンなどの飽和または不飽和環状炭化水素が挙 げられる。 好適な「置換低級アルキル」としては、ハロゲン、アリール、アシル、低級ア ルコキシ、アリールオキシなどで置換された低級アルキルが挙げられ、なかでも 好ましいのはベンジルである。 好適な「複素環」としては、前述の複素環基に水素が付加したものが挙げられ る。 R1で表わされる低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロ低 級アルキル、アリール、アル低級アルコキシ、アリールオキシ、アリールアミノ もしくは複素環基の置換基としての好ましい「適当な置換基」としては、ハロ低 級アルキル、ハロ低級アルコキシ、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アル キルアミノ、アシルアミノ、アシル、低級アルキルシリル、低級アルコキシ、ア リール、低級アルキレンジオキシ、アシルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ 、シアノ、アリールオキシ、低級アルキルチオなどが挙げられる。 R1で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよい低級アルキ ル」としては、低級アルコキシで置換されていてもよい低級アルキルが挙げられ 、なかでも好ましいのはメトキシメチルである。 R1で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよい低級アルケ ニル」としては、アリールで置換されていてもよい低級アルケニルが挙げられ、 なかでも好ましいのはプロペニル、ブタジエニルまたはスチリルである。 R1で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよい低級アルキ ニル」としては、アリールで置換されていてもよい低級アルキニルが挙げられ、 なかでも好ましいのはエチニルまたはフェニルエチニルである。 R1で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよいシクロ低級 アルキニル」としては、シクロプロピルが挙げられる。 R1で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよいアリール」 としては、ハロ低級アルキル、ハロ低級アルコキシ、低級アルケニル、低級アル キニル、低級アルキルアミノ、低級アルキルシリル、低級アルコキシ、低級アル キレンジオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、シアノ、アリール、アリールオ キシ、アシル、アシルアミノもしくは低級アルキルチオで置換されていてもよい アリールが挙げられ、なかでも好ましいのは、トリフルオルメチル、トリフルオ ロメトキシ、エテニル、エチニル、ジメチルアミノ、トリメチルシリル、メトキ シ、メチレンジオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、シアノ、フェニル、フェ ノキシ、カルボキシ、メトキシカルボニル、メチルスルホニル、アセトアミドも しくはメチルチオで置換されていてもよいフェニルである。 R1で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよいアル低級ア ルコキシ」としては、アル低級アルコキシが挙げられ、なかでも好ましいのはベ ンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロポキシ、ベンズヒドリルオキシ またはトリチルオキシである。 R1で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよいアリールオ キシ」としては、アリールオキシが挙げられ、なかでも好ましいのはフェノキシ である。 R1で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよいアリールア ミノ」としては、アリールアミノが挙げられ、なかでも好ましいのはアリールア ミノである。 R1で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよい複素環基」 としては、ピリジル、メチルピリジル、(ヒドロキシ)テトラメチルクロマニル が挙げられる。 R1で表わされる好ましい「アシル」としては、アロイルが挙げられ、なかで も好ましいのはベンゾイルである。 R2で表わされる低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロ低 級アルキル、アリール、アル低級アルコキシ、低級アルコキシ、アリールオキシ もしくは複素環基の置換基として好ましい「適当な置換基」としては、ハロ低級 アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルキルアミノ、アシル、低 級アルキルシリル、低級アルコキシ、アリール、低級アルキレンジオキシ、アシ ルオキシ、ヒドロキシ、シアノ、アリールオキシ、アシルアミノ、ニトロ、ハロ ゲン、ハロ低級アルコキシ、低級アルキルチオなどが挙げられる。 R2で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよい低級アルキ ル」としては、アリールまたはアリールとヒドロキシで置換されていてもよい低 級アルキルが挙げられ、なかでも好ましいのはベンジルまたはフェニルヒドロキ シメチルである。 R2で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよい低級アルケ ニル」としては、アリールで置換されていてもよい低級アルケニルが挙げられ、 なかでも好ましいのはスチリルである。 R2で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよい低級アルキ ニル」としては、アリールで置換されていてもよい低級アルキニルが挙げられ、 なかでも好ましいのはエチニルまたはフェニルエチニルである。 R2で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよいアリール」 としては、ハロ低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、低級アルキル アミノ、低級アルコキシ、低級アルキレンジオキシ、ヒドロキシ、シアノ、アリ ール、アリールオキシ、アシル、アシルアミノ、ニトロ、ハロゲン、ハロ低級ア ルコキシもしくは低級アルキルチオで置換されていてもよいアリールが挙げられ 、なかでも好ましいのは、トリフルオロメチル、エテニル、エチニル、ジメチル アミノ、メトキシ、メチレンジオキシ、ヒドロキシ、シアノ、フェニル、フェノ キシ、カルボキシ、メトキシカルボニル、メチルスルホニル、アセトアミド、ニ トロ、フルオロ、トリフルオロメトキシもしくはメチルチオで置換されていても よいフェニルである。 R2で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよいアリールオ キシ」としては、アリールオキシが挙げられ、なかでも好ましいのはフェノキシ である。 R2で表わされる好ましい「適当な置換基で置換されていてもよい複素環基」 としては、キノリル、チエニル、ピリジル、メチルピリジル、(ヒドロキシ)テ トラメチルクロマニル、フルオロインドリル、キノキサリニルまたは(クロロ) フェニルベンゾフラニルが挙げられる。 R2で表わされる好ましい「アシル」としては、アロイルが挙げられ、なかで も好ましいのはベンゾイルである。 Q中のR5で表わされる好ましい「アリール」としては、フェニルまたはトリ ルが挙げられる。 Q中のR5で表わされる好ましい「置換低級アルキル」としては、アリールで 置換された低級アルキルが挙げられ、なかでも好ましいのはベンジルである。 Q中のR5で表わされる好ましい「複素環基」としては、ピリジルが挙げられ る。 Q中のR6で表わされる好ましい「低級アルキル」としては、メチルが挙げら れる。 Xで表わされる低級アルキレンの置換基としての好ましい「適当な置換基」と しては、オキソ、低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキルまたはアシルが挙げら れ、なかでも好ましいのはオキソ、ジオキソ、メチル、ジメチル、ヒドロキシメ チルまたはベンジルカルバモイルである。 Xで表わされる好ましい「低級アルキレン」としては、メチレン、エチレン、 トリメチレンが挙げられる。 R3およびR4で表わされる好ましい「低級アルキル」としては、メチルが挙げ られる。 R3とR4が互いに結合して形成する好ましい「低級アルキレン」としては、エ チレンまたはトリメチレンが挙げられる。 好ましい「低級アルキレンと縮合した環状炭化水素」としては、ベンゼンが挙 げられる。 目的化合物〔I〕の医薬として許容される好適な塩は、慣用の無毒性塩であっ て、それらとしては、無機酸付加塩〔たとえば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、 燐酸塩など〕、有機酸付加塩〔たとえば蟻酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、 マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエ ンスルホン酸塩など〕などの酸付加塩、アミノ酸との塩〔たとえばアスパラギン 酸塩、グルタミン酸塩など〕、アルカリ金属塩〔たとえばナトリウム塩、カリウ ム塩など〕、アルカリ土類金属塩〔たとえばカルシウム塩、マグネシウム塩など 〕などの金属塩などが挙げられる。 目的化合物〔I〕の製造法を、以下、詳細に説明する。方法1 化合物〔Ia〕またはその塩は、化合物〔II〕またはその塩を化合物〔III〕 またはそのカルボキシ基またはスルホ基における反応性誘導体もしくはそれらの 塩と反応させることにより、製造できる。 化合物〔Ia〕および〔II〕の好適な塩としては、化合物〔I〕について例を 挙げて説明したものと同じものを挙げることができる。 化合物〔III〕およびそのカルボキシ基またはスルホ基における反応性誘導体 の 好適な塩としては、化合物〔I〕について例を挙げて説明した金属塩またはアル カリ土類金属塩が挙げられる。 化合物〔III〕のカルボキシ基またはスルホ基における好適な反応性誘導体と しては、エステル、酸ハロゲン化物、酸無水物などが挙げられる。それら反応性 誘導体の好適な例としては、酸ハロゲン化物〔たとえば酸塩化物、酸臭化物など 〕;対称酸無水物;脂肪族カルボン酸〔たとえば酢酸、ピバル酸など〕、置換燐 酸〔たとえばジアルキル燐酸、ジフェニル燐酸など〕などの酸との混合酸無水物 ;置換または無置換低級アルキルエステル〔たとえばメチルエステル、エチルエ ステル、プロピルエステル、ヘキシルエステル、トリクロロメチルエステルなど 〕、置換または無置換アル低級アルキルエステル〔たとえばベンジルエステル、 ベンズヒドリルエステル、p−クロロベンジルエステルなど〕、置換または無置 換アリールエステル〔たとえばフェニルエステル、トリルエステル、4−ニトロ フェニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、ペンタクロロフェニル エステル、ナフチルエステルなど〕などのエステルまたはN,N−ジメチルヒド ロキシルアミン、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシフタルイミド 、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールもしくは1−ヒドロキシ−6−クロロ−1 H−ベンゾトリゾールとのエステルなどが挙げられる。これらの反応性誘導体は 、使用する化合物〔III〕の種類に応じて適宜選択できる。 反応は、通常、水、アセトン、ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン、塩 化エチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド 、ピリジンなどの慣用の溶媒もしくは反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の 有機溶媒中で実施する。これらの溶媒のうち、親水性の溶媒は水との混合物とし て使用してもよい。 化合物〔III〕を遊離酸の形またはその塩の形で用いるときには、N,N’−ジ シクロヘキシルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチル カルボジイミド、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ イミド、塩化チオニル、塩化オキサリル、塩化低級アルコキシカルボニル〔たと えばクロロ蟻酸エチル、クロロ蟻酸イソブチルなど〕、1−(p−クロロベンゼ ンスルホニルオキシ)−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾールなどの慣用の縮 合剤の存在下で反応を実施することが好ましい。 反応温度はとくに限定されず、冷却下ないし加熱下で反応を実施できる。方法2 化合物〔Ib〕またはその塩は、化合物〔II〕またはその塩を化合物〔IV〕と 反応させることにより、製造できる。 化合物〔Ib〕および〔II〕の好適な塩としては、化合物〔I〕について例を 挙げて説明したものと同じものを挙げることができる。 この反応は、通常、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、クロロホル ム、塩化メチレンなどの溶媒または反応に悪影響を及ぼさないその他の任意の有 機溶媒中で実施する。 反応温度はとくに限定されないが、通常は、冷却下ないし加温下で反応を実施 する。方法3 化合物〔Id〕またはその塩は、化合物〔Ic〕またはその塩を化合物〔V〕 と反応させることにより、製造できる。 化合物〔Ic〕および〔Id〕の好適な塩としては、化合物〔I〕について例 を挙げて説明したものと同じものを挙げることができる。 本反応は、アルカリ金属(たとえばリチウム、ナトリウム、カリウムなど)、 アルカリ土類金属(たとえばカルシウムなど)、アルカリ金属水素化物(たとえ ば水素化ナトリウムなど)、アルカリ土類金属水素化物(たとえば水素化カルシ ウムなど)などの塩基の存在下で実施することが好ましい。 この反応は、通常、N,N−ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテル、テト ラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエンなどの溶媒または反応に悪影 響を及ぼさないその他の任意の溶媒中で実施する。 反応温度はとくに限定されず、通常、冷却下ないし加熱下で反応を実施する。方法4 化合物〔I〕またはその塩は、化合物〔VI〕またはその塩を化合物〔VII〕ま たはそのカルボキシ基またはスルホ基における反応性誘導体もしくはそれらの塩 と反応させることにより、製造できる。 化合物〔VI〕の好適な塩としては、化合物〔I〕について例を挙げて説明した ものと同じものを挙げることができる。 化合物〔VII〕およびそのカルボキシ基またはスルホ基における反応性誘導 体の好適な塩としては、化合物〔I〕について例を挙げて説明した金属塩または アルカリ土類金属塩が挙げられる。 この反応は、方法1と実質的に同様にして実施でき、従って、この反応の反応 態様および反応条件〔たとえば溶媒、反応温度など〕については、方法1のとこ ろでの説明を参照されたい。方法5 化合物〔Ie〕またはその塩は、化合物〔IIa〕またはその塩を化合物〔VIII 〕またはその塩と反応させることにより、製造できる。 化合物〔IIa〕の好適な塩としては、化合物〔I〕について例を挙げて説明し たものと同じものを挙げることができる。 化合物〔Ie〕および〔VIII〕の好適な塩としては、化合物〔I〕について例 を挙げて説明した金属塩またはアルカリ土類金属塩が挙げられる。 この反応は、トリ低級アルキルアミン〔たとえばトリメチルアミン、トリエチ ルアミンなど〕の存在下で実施することも好ましい。 反応は、通常、反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒、たとえば水、ジオキサ ン、アルコール〔たとえばメタノール、エタノールなど〕、テトラヒドロフラン またはこれらの混合物中で実施する。 反応温度はとくに限定されないが、通常は、加温下ないし加熱下で反応を実施 する。方法6 化合物〔If〕またはその塩は、化合物〔VI〕またはその塩を化合物〔IX〕と 反応させることにより、製造できる。 化合物〔If〕および〔VI〕の好適な塩としては、化合物〔I〕について例を 挙げて説明したものと同じものを挙げることができる。 この反応は、方法2と実質的に同様にして実施でき、従って、この反応の反応 態様および反応条件〔たとえば溶媒、反応温度など〕については、方法2のとこ ろでの説明を参照されたい。方法7 化合物〔Ih〕またはその塩は、化合物〔Ig〕またはその塩を脱エステル反 応に付すことにより、製造できる。 化合物〔Ig〕および〔Ih〕の好適な塩としては、化合物〔I〕について例 を挙げて説明したものと同じものを挙げることができる。 反応は、加水分解などの常法に従って実施する。 加水分解は、塩基もしくはルイス酸を含めての酸の存在下で実施することが好 ましい。好適な塩基としては、アルカリ金属〔たとえばリチウム、ナトリウム、 カリウムなど〕、アルカリ土類金属〔たとえばマグネシウム、カルシウムなど〕 、これらの水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩、トリアルキルアミン〔たとえば トリメチルアミン、トリエチルアミンなど〕、ピコリン、1,5−ジアザビシク ロ〔4.3.0〕ノン−5−エン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン 、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデク−7−エンなどの無機塩基およ び有機塩基が挙げられる。好適な酸としては、有機酸〔たとえば蟻酸、酢酸、プ ロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など〕、無機酸〔たとえば塩酸 、臭化水素酸、沃化水素酸、硫酸など〕およびルイス酸〔たとえば三臭化硼素な ど〕が挙げられる。 反応は、通常、水、アルコール〔たとえばメタノール、エタノールなど〕、キ シレン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、塩化メチレン、テトラヒド ロフラン、これらの混合物などの溶媒または反応に悪影響を及ぼさないその他の 任意の溶媒中で実施する。液状の塩基または酸を溶媒として用いることもできる 。反応温度はとくに限定されないが、通常は、冷却下ないし加温下で反応を実施 する。方法8 化合物〔Ij〕またはその塩は、化合物〔Ii〕またはその塩を脱エステル反 応に付すことにより、製造できる。 化合物〔Ii〕および〔Ij〕の好適な塩としては、化合物〔I〕について例 を挙げて説明したものと同じものを挙げることができる。 この反応は、方法7と実質的に同様にして実施でき、従って、この反応の反応 態様および反応条件〔たとえば溶媒、反応温度など〕については、方法7のとこ ろでの説明を参照されたい。方法9 化合物〔Il〕またはその塩は、化合物〔Ik〕またはその塩を還元すること により、製造できる。 化合物〔Ik〕および〔Il〕の好適な塩としては、化合物〔I〕について例 を挙げて説明したものと同じものを挙げることができる。 この反応には、化学還元および接触還元が含まれ、これらは常法に従って実施 する。 化学還元に使用すべき好適な還元剤は、金属〔たとえば錫、亜鉛、鉄など〕、 かかる金属および/もしくは金属化合物〔たとえば塩化クロム、酢酸クロムなど 〕と有機酸もしくは無機酸〔たとえば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ 酢酸、p−トルエンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸など〕との組合せ、かかる金 属および/もしくは金属化合物と塩基〔たとえばアンモニア、塩化アンモニウム 、水酸化ナトリウムなど〕との組合せ、水素化アルミニウム化合物〔たとえば水 素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化アルミニウ ム、水素化トリメトキシアルミニウムリチウム、水素化トリ−t−ブトキシアル ミニウムリチウムなど〕などの水素化金属化合物、水素化硼素化合物〔たとえば 水素化硼素ナトリウム、水素化硼素リチウム、水素化シアノ硼素ナトリウム、水 素化硼素テトラメチルアンモニウム、ボラン、ジボランなど〕、燐化合物〔たと えば三塩化燐、三臭化燐、トリフェニルホスフィン、トリエチルホスフィンなど 〕などである。 接触還元に使用するのに好適な触媒は、白金触媒〔たとえば白金板、海綿状白 金、白金黒、コロイド白金、酸化白金、白金線など〕、パラジウム触媒〔たとえ ば海綿状パラジウム、パラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム炭、コロイド パラジウム、パラジウム/硫酸バリウム、パラジウム/炭酸バリウムなど〕、ニ ッケル触媒〔たとえば還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネーニッケルなど〕、コ バルト触媒〔たとえば還元コバルト、ラネーコバルトなど〕、鉄触媒〔たとえ ば還元鉄、ラネー鉄など〕、銅触媒〔たとえば還元銅、ラネー銅、ウルマン銅な ど〕などの慣用のものである。 還元は、通常、溶媒中で実施する。使用するのに好適な溶媒としては、水、ア ルコール〔たとえばメタノール、エタノール、プロパノールなど〕、アセトニト リル、またはジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの他の慣 用の溶媒、もしくはこれらの混合物が挙げられる。 反応温度はとくに限定されないが、加温下ないしは加熱下で反応を実施するの が好ましい。 上記諸方法によって得られた化合物は、粉末化、再結晶、カラムクロマトグラ フィー、再沈澱などの常法によって単離、精製できる。 化合物〔I〕および他の化合物は、不斉炭素原子および二重結合に基づく光学 異性体または幾何異性体などの立体異性体を1個以上包含しうるが、かかる異性 体およびそれらの混合物はすべてこの発明の範囲に包含されるものである。 また、化合物〔I〕またはその医薬として許容される塩のいかなる溶媒和物〔 たとえば包接化合物(たとえば水和物など)〕も、この発明の範囲に包含される ものである。 目的化合物〔I〕およびその医薬として許容される塩は、強いコリン作動性増 強作用を有し、哺乳動物のための中枢神経系障害、より詳しくは健忘症、痴呆、 老年性痴呆などの治療に有用である。さらに、目的化合物は、精神分裂症、うつ 病、脳梗塞、頭部損傷、ニコチン禁断症状、脊髄損傷、不安、頻尿、尿失禁、筋 緊張性ジストロフィー、注意不足機能亢進障害、昼間の強度の眠気(ナルコレプ シー)、パーキンソン病または自閉症に対する治療および/または予防剤として 有用であると期侍される。 目的化合物〔I〕の有用性を例証するために、化合物〔I〕の薬理データを以 下に示す。試験例 ラットにおける陰茎勃起 (この試験は、ザ・ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(Jp n.J.Pharmacol.)第64巻第147−153頁(1994年)に記載のそれと同様にして 実施した。) (i)方法 8週齢の雄性フィッシャー344ラット(n=7)を用いた。すべてのラットを 、試験前連続3日間、毎日3分間、指触した。ラットは6群として試験し、種々 用量の試験化合物を半無作為的順序で投与した。試験化合物は、使用直前に0.5 %メチルセルロースに懸濁させ、試験開始直前に、1ml/kgの割合の体積を腹腔 内投与した。インジャンクション後ただちに、各ラットをパースペックス製ボッ クス(25x25x35cm)に入れ、60分間挙動を観察し、その間の陰茎勃起の回数を 数えた。ラットの観察を容易にするため、各々のボックスの背後に鏡を置いた。 データは平均回数として表わした。 (ii)試験結果 試験化合物 用量 陰茎勃起 (実施例番号) (mg/kg) (回数/時) 2 1 2.57 3−2) 0.1 1.71 14−3) 0.32 1.57 ジャーナル・オブ・ファーマコロジー・アンド・エクスペリメンタル・セラピ ューティックス第279巻第3号第1157−1173頁(1996年)の記載から、上記の活 性を有する化合物が記憶欠損(すなわち健忘症、痴呆、老年性痴呆など)を改善 することが明らかである。さらに、上記活性を有する化合物は、この特許出願よ り前に出願されたいくつかの特許出願から、前記の諸疾患に対する治療および/ または予防剤として有用であると期待される。 医療目的には、本発明の化合物〔I〕およびその医薬として許容される塩は、 該化合物の一つを活性成分とし、これを経口または非経口投与に適した固体、半 固体または液体の有機または無機賦形剤などの製薬上許容される担体とともに含 有する医薬製剤の形で使用できる。該医薬製剤としては、カプセル剤、錠剤、糖 衣錠剤、坐剤、液剤、懸濁剤、乳剤などが挙げられる。これらの製剤には、所望 により、補助物質、佐剤、安定剤、湿潤剤または乳化剤、緩衝剤、その他の常用 添加剤を配合することができる。 化合物〔I〕の用量は、患者の年齢、状態によっても変動するであろうが、平 均1回用量約0.1mg、1mg、10mg、50mg、100mg、250mg、500mgおよび1000mg の化合物〔I〕が、上記諸疾患の処置に有効である。一般には、1日当り0.1mg /個体〜約1,000mg/個体の間の量を投与すればよい。 以下の製造例および実施例は、この発明を詳述するために示すものである。製造例1 1−ニトロソホモピペラジン(4.174g)とトリエチルアミン(9ml)とのジ クロロメタン(25ml)溶液に、攪拌下、0℃で、塩化ベンジルオキシカルボニル (5ml)を滴下した。反応混合物を外界温度で1時間攪拌した。反応混合物を水 で希釈し、分液した。有機層を水(2回)、食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで 乾燥し、濃縮して、1−ベンジルオキシカルボニル−4−ニトロソホモピペラジ ン(6.0g)を得た。この製品は、精製することなく次工程に使用した。製造例2 ラセミ−1−アセチルピペラジン−2−カルボン酸エチル(0.5g)の水(5m l)中スラリーに、25℃以下で、濃塩酸(1.5ml)を滴下した。0℃で、亜硝酸ナ トリウム(380mg)の水(2ml)溶液を滴下した。混合物を0℃で2時間攪拌し た。水酸化ナトリウム(726mg)の水(10ml)溶液を0℃で滴下した。水を蒸発 させて、粗製のラセミ−1−アセチル−2−カルボキシ−4−ニトロソピペラジ ン(1.0g)を得た。この粗製品、ベンジルアミン(0.6ml)ならびに1−ヒドロ キシベンゾトリアゾール(1.351g)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)溶 液に、0℃で、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ ミド塩酸塩(1.92g)を加えた。反応混合物を外界温度で4時間攪拌した。この 反応混合物を酢酸エチルと食塩水との混合物中に注いだ。有機層を合わせ、硫酸 マグネシウムで乾燥し、濃縮して、ラセミ−N−ベンジル−1−アセチル−4− ニトロソピペラジン−2−カルボキシアミド(655mg)を得た。この製品は、精 製することなく次工程に使用した。製造例3 (S)−1−アセチル−2−メチルピペラジン(424mg)の水(2.5ml)中スラ リーに、25℃以下で、濃塩酸(0.9ml)を滴下した。亜硝酸ナトリウム(227mg) の水(2ml)溶液を0℃で滴下した。混合物を0℃で2時間攪拌した。水酸化ナ トリウム(409mg)の水(6ml)溶液を0℃で滴下した。混合物をクロロホルム で抽出し、水で洗い、蒸発させて、(S)−1−アセチル−2−メチル−4−ニ トロソピペラジン(350mg)を得た。この製品は、精製することなく次工程に使 用した。製造例4 1−ベンジルオキシカルボニル−4−ニトロソホモピペラジン(1.0g)の水 (2.0ml)−酢酸(1.09ml)中混合物に、氷水浴で冷却しながら、8〜13℃で( 発熱反応)、亜鉛粉末(745mg)を加えた。浴を除去したのち、55℃まで昇温し 、反応混合物を30〜40℃でさらに1時間攪拌した。反応混合物に、酢酸(1.09ml )および亜鉛粉末(745mg)を追加し、40℃で1時間攪拌した。冷却後、濾過し て残存亜鉛を除去し、セライト層をメタノール(5ml)で洗った。濾液を合わせ 、35℃以下で、ジクロロメタン(10ml)および水酸化ナトリウム(1.6g)の水 (5ml)溶液中に加えた。生じた沈澱をセライトを用いて除去し、残留物をジク ロロメタン(20ml)で洗った。濾液を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過 した。濾液を減圧下で濃縮し、1−アミノ−4−ベンジルオキシカルボニルホモ ピペラジン(690mg)を得た。この製品は、精製することなく次工程に使用した 。製造例5 ラセミ−N−ベンジル−1−アセチル−4−ニトロソピペラジン−2−カルボ キシアミド(655mg)の水(2ml)および酢酸(0.65g)中混合物に、氷水浴中 で冷却しながら、8〜13℃で(発熱反応)、亜鉛粉末(443mg)を2時間にわた って分割して加えた。浴をはずしたのち、55℃まで昇温し、反応混合物をさらに 2時間、30〜40℃で攪拌した。濾過して残留亜鉛を除去し、セライトをメタノー ル(50ml)で洗った。濾液を合わせ、35℃以下で、ジクロロメタン(40ml)およ び水酸化ナトリウム(460mg)の水(6ml)溶液中に加えた。生じた沈澱をセラ イトを用いて濾別し、残留物をクロロホルム(50ml)で洗った。濾液を合わせ、 水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、ラセミ−N−ベンジル−1− アセチル−4−アミノピペラジン−2−カルボキシアミド(274mg)を得た。こ の製品は、精製することなく次工程に使用した。製造例6 (S)−1−アセチル−2−メチル−4−ニトロソピペラジン(350mg)の水 (2ml)および酢酸(0.59ml)中混合物に、氷水浴で冷却しながら、8〜13℃で (発熱反応)、亜鉛粉末(401mg)を2時間にわたって分割して加えた。浴をは ずしたのち、55℃まで昇温し、反応混合物をさらに2時間、45℃で攪拌した。濾 過して残留亜鉛を除去し、セライトをメタノール(10ml)で洗った。濾液を合わ せ、35℃以下で、ジクロロメタン(40ml)および水酸化ナトリウム(409mg)の 水(6ml)溶液中に加えた。生じた沈澱をセライトを用いて濾別し、残留物をク ロロホルム(50ml)で洗った。濾液を合わせて、水で洗い、硫酸マグネシウムで 乾燥し、濃縮して、(S)−1−アセチル−4−アミノ−2−メチルピペラジン (320mg)を得た。この製品は、精製することなく次工程に使用した。製造例7 ラセミ−4−ベンジルオキシカルボニルピペラジン−2−カルボン酸エチル( 4g)とトリエチルアミン(5.1ml)とのジクロロメタン(50ml)溶液に、攪拌 下、0℃で、無水酢酸(1.72ml)を加えた。混合物を外界温度で3時間攪拌し、 クロロホルムで希釈し、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食 塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をフラッシュカラム クロマトグラフィーにより精製した。酢酸エチル−n−ヘキサン(2:1)混合 物で溶出して、ラセミ−1−アセチル−4−ベンジルオキシカルボニルピペラジ ン−2−カルボン酸エチル(4.63g)を得た。 製造例8 (S)−1−第三級ブトキシカルボニル−2−メチル−3−オキソ−4−ベン ジルピペラジン(1.0g)のテトラヒドロフラン(15ml)溶液に、窒素雰囲気下 、0℃で攪拌しながら、ボラン−ジメチルスルホキシド錯体(0.49ml)を加えた 。45℃で1.5時間攪拌後、ボラン−ジメチルスルホキシド錯体(0.46ml)を追加 し、反応混合物を45℃でさらに2時間攪拌した。0℃に冷却後、反応混合物をメ タノールで希釈して、反応を終焉させた。溶媒を蒸発させたのち、残留物をフラ ッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。酢酸エチル−n−ヘキサン( 1:8)混合物で溶出して、(S)−1−第三級ブトキシカルボニル−2−メチ ル−4−ベンジルピペラジン(934mg)を得た。 製造例9 (S)−1−第三級ブトキシカルボニル−2−メチル−4−ベンジルピペラジ ン(864mg)のメタノール(5ml)溶液に、攪拌下、濃塩酸(0.94ml)を加えた 。反応混合物を50℃で1時間攪拌した。冷却後、溶媒を蒸発させた。残留物を1 N水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した(3回)。 有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して、(S)−1−ベンジル −3−メチルピペラジン(588mg)を得た。 製造例10 (S)−1−ベンジル−3−メチルピペラジン(588mg)とトリエチルアミン (0.47ml)とのジクロロメタン(5ml)溶液に、0℃で攪拌下、無水酢酸(0.32 ml)を加えた。反応混合物を外界温度で4時間攪拌した。この溶液にメタノール を加え、蒸発させた。残留物を酢酸エチルにとり、水および食塩水で洗った。有 機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ ーにより精製した。酢酸エチル−n−ヘキサン(2:1)混合物で溶出して、( S)−1−アセチル−4−ベンジル−2−メチルピペラジン(660mg)を 得た。 製造例11 25%臭化水素−酢酸(1.5ml)とアニソール(0.09ml)との溶液に、窒素雰囲 気下、N−(4−ベンジルオキシカルボニル−1−ホモピペラジニル)−p−フ ルオロベンズアミド(529mg)を3分間かけて滴下した。反応混合物を外界温度 で3.5時間攪拌し、ジエチルエーテルで希釈した。生じた沈澱を集め、ジエチル エーテルで洗って、N−(1−ホモピペラジニル)−4−フルオロベンズアミド 臭化水素酸塩(606mg)を得た。この製品は、さらに精製することなく次工程に 使用した。製造例12 N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−第三級ブトキシカルボキシアミド (16g)に、4N塩化水素−酢酸エチル(250ml)を加え、混合物を外界温度で 4時間攪拌した。沈澱を集め、酢酸エチルで洗って、1−アセチル−4−アミノ ピペラジン二塩酸塩(14g)を得た。 製造例13 ラセミ−1−アセチル−4−ベンジルオキシカルボニルピペラジン−2−カル ボン酸エチル(346mg)のメタノール(10ml)溶液に、10%パラジウム炭(110mg )を加え、混合物を、1気圧下、外界温度で5時間攪拌した。パラジウム炭をセ ライトを用いて濾別し、濾液を濃縮して、油状物を得た。これをフラッシュカラ ムクロマトグラフィーにより精製した。メタノール−酢酸エチル(1:10)混合 物で溶出して、ラセミ−1−アセチルピペラジン−2−カルボン酸エチル(160m g)を得た。 製造例14 (S)−1−アセチル−2−メチル−4−ベンジルピペラジン(1.87g)を、 水酸化パラジウム(600mg)を触媒として、外界温度で3時間水素化した。触媒 を濾別し、溶媒を蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し た。メタノール−クロロホルム(1:5)混合物で溶出して、(S)−1−アセ チル−2−メチルピペラジン(440mg)を得た。 製造例15 N−(4−ベンジルオキシカルボニル−1−ピペラジニル)−第三級ブトキシ カルボキシアミド(28g)のメタノール(250ml)溶液に、10%パラジウム炭( 5g)を加え、混合物を、3気圧の水素下に外界温度で1時間攪拌した。パラジ ウム炭を濾別し、濾液を濃縮して、N−(1−ピペラジニル)−第三級ブトキシ カルボキシアミド(17.6g)を得た。 実施例1 1)25%臭化水素−酢酸(30ml)とアニソール(1.6ml)との溶液に、窒素雰囲 気下に、N−(4−ベンジルオキシカルボニル−1−ピペラジニジル)−p−フ ルオロベンズアミド(10g)を15分間かけて滴下した。反応混合物を外界温度で 3時間攪拌した。生じた沈澱を集め、ジエチルエーテルで洗って、N−ピペラジ ニル−p−フルオロベンズアミド臭化水素酸塩(10.2g)を吸湿性の白色固体と して得た。 2)N−ピペラジニル−p−フルオロベンズアミド臭化水素酸塩(500mg)の1 N水酸化ナトリウム水溶液(5ml)およびジオキサン(5ml)溶液に、外界温度 で、塩化シクロプロパンカルボニル(0.3ml)を加え、溶液を同温度で2時間攪 拌した。減圧下で溶媒を除去後、残留物を酢酸エチルに溶解させ、食塩水で洗っ た(2回)。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物を 20%エタノール−水から再結晶して、N−(4−シクロプロパンカルボニル−1 −ピペラジニル)−p−フルオロベンズアミド(0.20g)を得た。 実施例2 N−ピペラジニル−p−フルオロベンズアミド臭化水素酸塩(500mg)の1N 水酸化ナトリウム水溶液(5ml)およびジオキサン(5ml)溶液に、外界温度で 、塩化2−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(0.363ml)を加え、溶液を同温 度で2時間攪拌した。減圧下で溶媒を除去後、残留物を酢酸エチルに溶解させ、 食塩水で洗った(2回)。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し た。残留物を酢酸エチル−ジエチルエーテルから再結晶して、N−〔4−o−( トリフルオロメチル)ベンゾイル−1−ピペラジニル〕−p−フルオロベンズア ミド(0.39g)を得た。 実施例3 実施例2と同様にして、つぎの化合物を得た。 1)N−(4−p−メトキシベンゾイル−1−ピペラジニル)−p−フルオロベ ンズアミド 2)N−(4−ピペロニロイル−1−ピペラジニル)−p−フルオロベンズアミ ド 3)N−〔4−(p−トリフルオロメトキシ)ベンゾイル−1−ピペラジニル〕 −p−フルオロベンズアミド 4)N−(4−フェノキシカルボニル−1−ピペラジニル)−p−フルオロベン ズアミド 実施例4 N−ピペラジニル−p−フルオロベンズアミド臭化水素酸塩(300mg)の1N 水酸化ナトリウム水溶液(3ml)およびジオキサン(3ml)溶液に、外界温度で 、無水クロトン酸(0.22ml)を加え、溶液を同温度で1時間攪拌した。減圧下で 溶媒を除去後、残留物を酢酸エチルに溶解させ、食塩水で洗った(2回)。有機 層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物を酢酸エチル−ジ エチルエーテルから結晶化させて、N−(4−クロトノイル−1−ピペラジニル )−p−フルオロベンズアミド(0.15g)を得た。 実施例5 N−ピペラジニル−p−フルオロベンズアミド臭化水素酸塩(300mg)、桂皮 酸(161mg)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(173mg)のN,N−ジメ チルホルムアミド(6ml)溶液に、5℃で、N−エチル−N’−(3−ジメチル アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(246mg)およびトリエチルアミン(0.2 8ml)を加えた。混合物を5℃で1時間攪拌したのち、酢酸エチルおよび食塩水 中に注いだ。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物を 酢酸エチル−ジエチルエーテルから結晶化させて、N−(4−シンナモイル−1 −ピペラジニル)−p−フルオロベンズアミド(0.14g)を得た。 実施例6 実施例5と同様にして、つぎの化合物を得た。 1)N−(4−p−ジメチルアミノベンゾイル−1−ピペラジニル)−p−フル オロベンズアミド 2)N−(4−フェニルプロピオロイル−1−ピペラジニル)−p−フルオロベ ンズアミド 3)N−〔4−(6−メチルニコチノイル)−1−ピペラジニル〕−p−フルオ ロベンズアミド4)N−〔4−フェニルグリオキシロイル−1−ピペラジニル〕−p−フルオロ ベンズアミド 5)N−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カ ルボニル)−1−ピペラジニル〕−p−フルオロベンズアミド 6)N−〔4−(4−ビニルベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−4−フルオロ ベンズアミド 7)N−〔4−(4−エチニルベンゾイル)−1−ピペラジニル−4−フルオロ ベンズアミド8)N−〔4−(4−フェノキシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−4−フル オロベンズアミド 9)N−〔4−(4−アセトアミドベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−4−フ ルオロベンズアミド 10)4−〔4−(1−(4−フルオロベンゾイルアミノ)ピペラジニル)カルボ ニル〕安息香酸メチル 11)N−〔4−(4−メチルチオベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−4−フル オロベンズアミド 12)N−〔4−(4−ニトロベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−4−フルオロ ベンズアミド 13)N−〔4−(4−メチルスルホニル)ベンゾイル〕−1−ピペラジニル〕− 4−フルオロベンズアミド 14)N−〔4−(4−ヒドロキシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−4−フル オロベンズアミド 実施例7 1−アセチル−4−アミノピペラジン二塩酸塩(300mg)、6−ヒドロキシ− 2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(382mg)、1−ヒドロキ シベンゾトリアゾール(244mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(6ml)溶液に 、5℃で、N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド 塩酸塩(350mg)およびトリエチルアミン(0.78ml)を加えた。混合物を5℃で 2時間攪拌し、酢酸エチルおよび食塩水の中へ注いだ。有機層を合わせ、硫酸マ グネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物を酢酸エチルから結晶化させて、N−( 4−アセチル−1−ピペラジニル)−6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメ チルクロマン−2−カルボキシアミド(0.17g)を得た。 実施例8 実施例7と同様にして、つぎの化合物を得た。 1)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−6−メチルピリジン−3−カル ボキシアミド 2)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−ビニルベンズアミド 3)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)シンナモイルアミド 4)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)フェニルプロピオロイルアミド 5)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−5−フロオロインドール−2− カルボキシアミド 6)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−ジメチルアミノベンズアミ ド 7)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)キノリン−2−カルボキシアミド 8)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−フェノキシベンズアミド 9)4−〔N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)カルバモイル〕安息香酸メ チル 10)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−アセトアミドベンズアミド 11)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−2−ヒドロキシ−2−フェニル アセトアミド 12)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)キノリン−8−カルボキシアミド 13)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−メトキシベンズアミド 14)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)フェニルグリオキシルアミド 15)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−エチニルベンズアミド16)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)キノキサリン−6−カルボキシア ミド 17)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−(メチルチオ)ベンズアミ ド 18)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−(メチルスルホニル)ベン ズアミド 19)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−ヒドロキシベンズアミド 20)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−5−クロロ−3−フェニルベン ゾフラン−2−カルボキシアミド 実施例9 N−ピペラジニル−p−フルオロベンズアミド臭化水素酸塩(300mg)とトリ エチルアミン(0.41ml)とのジクロロメタン(6ml)溶液に、0℃で攪拌下、塩 化4−シアノベンゾイル(196mg)を加えた。混合物を外界温度で3時間攪拌し 、酢酸エチルで希釈し、水で洗った(2回)。有機層を分離して、硫酸マグネシ ウムで乾燥し、濃縮した。結晶性残留物をメタノール、酢酸エチルおよびn−ヘ キサンから再結晶して、N−〔4−(シアノベンゾイル)−1−ピペラジニル〕 −4−フルオロベンズアミド(199mg)を得た。 実施例10 実施例9と同様にして、つぎの化合物を得た。 N−〔4−(4−フェニルベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−4−フルオロ ベンズアミド 実施例11 1−アセチル−4−アミノピペラジン二塩酸塩(300mg)のジクロロメタン( 9ml)溶液に、外界温度で、トリエチルアミン(0.77ml)およびクロロ蟻酸フェ ニル(0.261ml)を加えた。混合物を同温度で1時間攪拌したのち、水で洗った (2回)。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物を酢 酸エチルおよびジエチルエーテルから結晶化して、N−(4−アセチル−1−ピ ペラジニル)カルバミン酸フェニル(0.29g)を得た。 実施例12 実施例11と同様にして、つぎの化合物を得た。 1)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−トリフルオロメトキシベン ズアミド 2)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−トリフルオロメチルベンズ アミド 実施例13 1−アセチル−4−アミノピペラジン二塩酸塩(250mg)とトリエチルアミン (0.65ml)とのジクロロメタン(9ml)溶液に、0℃で攪拌下、塩化2−チオフ ェンカルボニル(0.19ml)を加えた。混合物を外界温度で1時間攪拌し、酢酸 エチルで希釈し、水で洗った(2回)。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾 燥し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製した。メタノー ルと酢酸エチルとの(1:10)混合物で溶出して、結晶を得た。エタノールから 再結晶して、N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)チオフェン−2−カルボ キシアミド(256mg)を得た。 実施例14 実施例13と同様にして、つぎの化合物を得た。 1)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−ニトロベンズアミド 2)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−フェニルベンズアミド 3)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−シアノベンズアミド 4)N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−N’−メチル−N’−フェニル 尿素 実施例15 1−アセチル−4−アミノピペラジン二塩酸塩(250mg)の1N水酸化ナトリ ウム水溶液(3.5ml)およびジオキサン(3.5ml)溶液に、外界温度で塩化ピペロ ニロイル(320mg)を加え、混合物を同温度で1時間攪拌した。減圧下で有機溶 媒を除去後、残留物を集め、水および酢酸エチルで洗った。残留物を20%エタノ ール水から結晶化させて、N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)ピペロニロ イルアミド(0.15g)を得た。 実施例16 1−アミノ−4−ベンジルオキシカルボニルホモピペラジン(690mg)とトリ エチルアミン(0.77ml)とのジクロロメタン(5ml)溶液に、0℃で攪拌下、塩 化4−フロオロベンゾイル(0.33ml)を加えた。混合物を外界温度で1時間攪拌 し、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水および食塩水で洗った。 有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフ ィーにより精製した。酢酸エチル−n−ヘキサン(2:1)混合物で溶出して、 N−(4−ベンジルオキシカルボニル−1−ホモピペラジニル)−4−フルオロ ベンズアミド(716mg)を得た。 実施例17 ラセミ−N−ベンジル−1−アセチル−4−アミノピペラジン−2−カルボキ シアミド(274mg)とトリエチルアミン(0.28ml)とのジクロロメタン(5ml) 溶液に、0℃で攪拌下、塩化4−フルオロベンゾイル(0.13ml)を加えた。混合 物を外界温度で1時間攪拌し、水および食塩水で洗った。有機層を硫酸マグネシ ウムで乾燥し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製した。 メタノール−クロロホルム(1:9)混合物で溶出して、結晶を得た。メタノー ル、酢酸エチルおよびn−ヘキサンから再結晶して、ラセミ−N−〔4−アセチ ル−3−(N−ベンジルカルバモイル)−1−ピペラジニル〕−4−フルオロベ ンズアミド(104mg)を得た。 実施例18 (S)−1−アセチル−4−アミノ−2−メチルピペラジン(320mg)とトリ エチルアミン(0.57ml)とのジクロロメタン(10ml)溶液に、0℃で攪拌下、塩 化4−フルオロベンゾイル(0.27ml)を加えた。混合物を外界温度で3時間攪拌 し、水および食塩水で洗った。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。 残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製した。メタノール−クロロホルム (1:9)混合物で溶出して、(S)−N−(4−アセチル−2−メチル−1− ピペラジニル)−4−フルオロベンズアミド(50mg)を得た。 実施例19 1−アセチル−4−アミノピペラジン二塩酸塩(300mg)のエタノール(10ml) およびトリエチルアミン(0.78ml)溶液に、p−フルオロベンズアルデヒド(0. 164ml)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。減圧下で溶媒を除去後、残留 物を酢酸エチルおよび水で処理した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥 し、濃縮した。残留物をジイソプロピルエーテルから結晶化させて、1−アセチ ル−4−(4−フルオロベンジリデン)アミノピペラジン(0.15g)を得 た。 実施例20 N−ピペラジニル−p−フルオロベンズアミド臭化水素酸塩(300mg)とトリ エチルアミン(0.412ml)とのジクロロメタン(6ml)溶液に、外界温度で、フ ェニルイソシアナート(0.186ml)を加え、反応混合物を同温度で1時間攪拌し た。沈澱を濾取し、ジクロロメタンおよび水で洗った。残留物を乾燥して、N− (4−フェニルカルバモイル−1−ピペラジニル)−p−フルオロベンズアミド (0.23g)を得た。 実施例21 二炭酸ジ第三級ブチル(33g)のジクロロメタン(350ml)溶液に、5℃で、 1−ベンジルオキシカルボニル−4−アミノピペラジン(35g)のジクロロメタ ン(350ml)溶液を滴下した。溶媒を除去後、酢酸エチル(600ml)を加えて、混 合物を処理した。沈澱を濾別し、酢酸エチルで洗った。濾液を1N塩酸、飽和炭 酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗った。有機層を集め、硫酸マグネシウ ムで乾燥し、濾過した。減圧下で溶媒を除去後、残留物をジイソプロピルエーテ ルから結晶化させて、N−(4−ベンジルオキシカルボニル−1−ピペラジニル )−第三級ブトキシカルボキシアミド(29.5g)を得た。 実施例22 N−(1−ホモピペラジニル)−4−フルオロベンズアミド臭化水素酸塩(455 mg)の1N水酸化ナトリウム水溶液(3.2ml)溶液に、0℃で、無水酢酸(0.2ml )を加え、溶液を外界温度で1.5時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル−n− ブタノール混合物で抽出した。有機層を食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥 し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製した。メタノール −酢酸エチル(1:15)混合物で溶出し、油状物を得た。この油状物を0℃以下 で酢酸エチル処理して結晶化させ、N−(4−アセチル−1−ホモピペラジニル )−4−フルオロベンズアミド(137mg)を得た。 実施例23 N−(1−ピペラジニル)−第三級ブトキシカルボキシアミド(15g)のジク ロロメタン(200ml)溶液に、無水酢酸(7.74g)ならびにピリジン(6.63ml) を加えた。混合物を外界温度で1時間攪拌した。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム 水溶液および食塩水で洗った。有機層を集め、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮 した。残留物をn−ヘキサンを用いて粉末化して、N−(4−アセチル−1−ピ ペラジニル)−第三級ブトキシカルボキシアミド(16.4g)を得た。 実施例24 N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)−4−フルオロベンズアミド(230m g)とN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)との混合物に、0℃で攪拌しながら 、水素化ナトリウム(60%油中分散物、35mg)を一度に加えた。混合物を1時間 攪拌したのち、臭化ベンジル(0.17ml)をこの混合物に0℃で加えた。0℃で1. 5時間攪拌後、水を加え、溶媒を蒸発させた。残留物を酢酸エチルにとり、食塩 水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグ ラフィーにより精製した。メタノール−酢酸エチル(1:5)混合物で溶出して 、結晶を得た。酢酸エチルおよびn−ヘキサンから結晶化させて、N−(4−ア セチル−1−ピペラジニル)−N−ベンジル−4−フルオロベンズアミド(260m g)を得た。 実施例25 4−〔4−(1−(4−フルオロベンゾイルアミン)ピペラジニル)カルボニ ル〕安息香酸メチル(500mg)のメタノール(10ml)溶液に、外界温度で攪拌下 、1N水酸化ナトリウム水溶液(1.6ml)を加え、混合物を同温度で5時間攪拌 した。溶媒を蒸発させたのち、残留物を水で希釈し、1N塩酸で中和し、酢酸エ チル−テトラヒドロフラン混合物で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥 し、濃縮した。残留物をメタノール、酢酸エチルおよびn−ヘキサンから再結晶 して、4−〔4−(1−(4−フルオロベンゾイルアミノ)ピペラジニル)カル ボニル〕安息香酸(260mg)を得た。 実施例26 4−〔N−(4−アセチル−1−ピペラジニル)カルバモイル〕安息香酸メチ ル(300mg)のメタノール(9ml)溶液に、外界温度で攪拌下、1N水酸化ナト リウム水溶液(1.2ml)を加え、混合物を同温度で10時間攪拌した。溶媒を蒸発 させたのち、残留物を水で希釈し、1N塩酸で中和し、酢酸エチル−テトラヒド ロフラン混合物で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残 留物をテトラヒドロフランおよび酢酸エチルで洗って、4−〔N−(4−アセチ ル−1−ピペラジニル)カルバモイル〕安息香酸(290mg)を得た。 実施例27 N−〔4−(4−ニトロベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−4−フルオロベ ンズアミド(254mg)を、メタノール(10ml)中、10%パラジウム炭(73mg)を 触媒として、外界温度で4時間水素化した。セライトパッドで触媒を濾去し、濾 液を減圧下で濃縮して、結晶を得た。これらの結晶をメタノール、酢酸エチルお よびn−ヘキサンから再結晶して、N−(4−(4−アミノベンゾイル)−1− ピペラジニル〕−4−フルオロベンズアミド(188mg)を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 25/28 A61P 25/28 43/00 111 43/00 111 C07D 213/82 C07D 213/82 215/58 215/58 223/02 223/02 241/44 241/44 295/22 295/22 A 307/85 307/85 311/58 311/58 333/40 333/40 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),CA,CN,JP,K R,US

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 式 の化合物およびその医薬として許容される塩。 〔式中、R1は低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロ低級ア ルキル、アリール、アル低級アルコキシ、アリールオキシ、アリールアミノもし くは複素環基であり、各々に適当な置換基で置換されていてもよく、またはアシ ルであり、 R2は低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロ低級アルキル 、アリール、アル低級アルコキシ、低級アルコキシ、アリールオキシもしくは複 素環基であり、各々に適当な置換基で置換されていてもよく、またはアシルであ り、 Aは−C(=O)−または−SO2−であり、 (ここに、R5は水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、アシルま たは複素環基であり、R6は水素または低級アルキルである)であり、 Xは適当な置換基で置換されていてもよい低級アルキレンであり、 R3およびR4は各々水素または低級アルキルであるかまたは互いに結合し、環 状炭化水素もしくは複素環と縮合していてもよい低級アルキレンを形成する。 ただし、R1が各々にハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル、アリー ル、アル低級アルコキシもしくは複素環基であり、 R2が各々にハロゲンで置換されていてもよいシクロ低級アルキル、アリール もしくはアル低級アルキルであり、 Xがエチレンであり、 R3およびR4が互いに結合してエチレンを形成しているときには、 (ここに、R5は置換低級アルキル、アリール、アシルまたは複素環基である) であるか、もしくは、 (ここに、R5は水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、アシルま たは複素環基であり、R6は低級アルキルである)であり、 R1がハロゲンで置換されていてもよいアリールであり、 Xがエチレンであり、 R3およびR3が互いに結合してエチレンを形成しており、 R2が低級アルコキシであり、 であるか、または、 R2がアリールであり、 Qが−N=CH−であるときには、 Aは−C(=O)−である。〕 2. 式 〔式中、R1は低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロ低級ア ルキル、アリール、アル低級アルコキシ、アリールオキシ、アリールアミノもし くは複素環基であり、各々に適当な置換基で置換されていてもよく、またはアシ ルであり、 R2は低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロ低級アルキル 、アリール、アル低級アルコキシ、低級アルコキシ、アリールオキシもしくは複 素環基であり、各々に適当な置換基で置換されていてもよく、またはアシルであ り、 Aは−C(=O)−または−SO2−であり、 (ここに、R5は水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、アシルま たは複素環基であり、R6は水素または低級アルキルである)であり、 Xは適当な置換基で置換されていてもよい低級アルキレンであり、 R3およびR4は各々水素または低級アルキルであるかまたは互いに結合し、環 状炭化水素もしくは複素環と縮合していてもよい低級アルキレンを形成する。 ただし、R1が各々にハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル、アリー ル、アル低級アルコキシもしくは複素環基であり、 R2が各々にハロゲンで置換されていてもよいシクロ低級アルキル、アリール もしくはアル低級アルキルであり、 Xがエチレンであり、 R3およびR4が互いに結合してエチレンを形成しているときには、 (ここに、R5は置換低級アルキル、アリール、アシルまたは複素環基である) であるか、もしくは、 (ここに、R5は水素、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、アシルま たは複素環基であり、R6は低級アルキルである)であり、 R1がハロゲンで置換されていてもよいアリールであり、 Xがエチレンであり、 R3およびR4が互いに結合してエチレンを形成しており、 R2が低級アルコキシであり、 であるか、または、 R2がアリールであり、 Qが−N=CH−であるときには、 Aは−C(=O)−である。〕 の化合物またはその医薬として許容される塩を製造するために、 a)式 の化合物またはその塩を式 の化合物またはそのカルボキシ基またはスルホ基における反応性誘導体もしくは それらの塩と反応させて、式 の化合物またはその塩を生成させる〔上記式中、R1、R2、R3、R4、R5、A 、QおよびXは各々上に定義した通りであり、 (ここに、R6は上に定義した通りである)であり、 (ここに、R5およびR6は各々上に定義した通りである)である〕か、 b)式 の化合物またはその塩を式 の化合物と反応させて、式 の化合物またはその塩を生成させる〔上記式中、R1、R2、R3、R4、R5、A およびXは各々上に定義した通りである〕か、 c)式 の化合物またはその塩を式 の化合物と反応させて、式 の化合物またはその塩を生成させる〔上記式中、R1、R2、AおよびXは各々上 に定義した通りであり、 R3 aおよびR4 aは各々に低級アルキルであるかまたは互いに結合して低級アル キレン基を形成し、 R5 aは低級アルキルまたは置換低級アルキルであり、 (ここに、R6 aは低級アルキルである)であり、 Zは酸残基である〕か、 d)式の化合物またはその塩を式 の化合物またはそのカルボキシ基またはスルホ基における反応性誘導体もしくは それらの塩と反応させて、式 の化合物またはその塩を生成させる〔上記式中、R1、R2、R3、R4、A、Qお よびXは各々上に定義した通りである〕か、 e)式 の化合物またはその塩を式 の化合物またはその塩と反応させて、式 の化合物またはその塩を生成させる〔上記式中、R1、R2、R3、R4、Aおよび Xは各々上に定義した通りである〕か、 f)式の化合物またはその塩を式 の化合物と反応させて、式 の化合物またはその塩を生成させる〔上記式中、R2、R3、R4、QおよびXは 各々上に定義した通りであり、 R7は適当な置換基で置換されていてもよいアリールであり、 R1 aは適当な置換基で置換されていてもよいアリールアミノである〕か、 g)式 の化合物またはその塩を脱エステル反応に付して、式 の化合物またはその塩を生成させる〔上記式中、R3、R4、A、QおよびXは各 々上に定義した通りであり、 R1 bはエステル化されたカルボキシで置換されたアリールであり、 R1 cはカルボキシで置換されたアリールであり、 R1 aはハロゲンで置換されていてもよいアリールである〕か、 h)式 の化合物またはその塩を脱エステル反応に付して、式 の化合物またはその塩を生成させる〔上記式中、R3、R4、A、QおよびXは各 々上に定義した通りであり、 R1 dは低級アルキルであり、 R2 bはエステル化されたカルボキシで置換されたアリールであり、 R2 cはカルボキシで置換されたアリールである〕か、 i)式 の化合物またはその塩を還元して、式 の化合物またはその塩を生成さる〔上記式中、R2、R3、R4、A、QおよびX は各々上に定義した通りであり、 R1 eはニトロで置換されたアリールであり、 R1 fはアミノで置換されたアリールである〕 ことを特徴とする前記式〔I〕の化合物またはその医薬として許容される塩の製 造法。 3. 活性成分としての請求の範囲第1項記載の化合物と製薬上許容される実質 的に無毒性の担体または賦形剤とを組み合わせて含有する医薬組成物。 4. 医薬として使用するための請求の範囲第1項記載の化合物。 5. 請求の範囲第1項記載の化合物の有効量を咄乳動物に投与することを特徴 とする健忘症、痴呆または老年性痴呆の治療および/または予防方法。 6. 哺乳動物における健忘症、痴呆または老年性痴呆を治療および/または予 防する医薬を製造するための請求の範囲第1項記載の化合物の使用。
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