JP2001508321A - 改良された呼吸に向けた粘着帯を有する改良された外科用マスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 人の鼻および口を覆う外科用マスクが開示されている。そのマスクは、鼻を通る空気の流れを促進するように設計される。マスクは、鼻を覆うように止められたとき、より多くの空気が流れるように鼻の通路を開く剛い粘着帯を有している。さらに、剛い粘着帯は、吐き出された空気がマスクの頂部を通って逃げることを防止すると共に、着用者の眼鏡またはその他の表面に凝縮しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】 改良された呼吸に向けた粘着帯を有する改良された外科用マスク ［技術分野］ 本発明は、一般に着用者の鼻および口を覆うマスクに関し、さらに詳しく言え ば、着用者への空気の流れを改善しかつマスクの上部からの空気および蒸気の逃 げを制限する外科用マスクに関するものである。 ［背景技術］ 医師は、手術室にいる間、外科手術中の細菌の拡散を防ぐために、使捨て外科 マスクを着用する。代表的な外科マスクは、伸縮自在の通気性フィルタと、２組 のひもとからできている。マスクは、２組のひもを着用者の頭と首のまわりに結 び付けることによって、着用者の鼻と口の上に固定される。マスクはまた、その 上縁にそって延びる少なくとも１つの薄い金属製バンドからなる。バンドは、マ スクが着用されたときに良好に密着するように着用者の鼻のまわりに押し付けら れる。 医師は長時間にわたって外科用マスクをしばしば着用するので、外科用マスク は快適であり、かつ、着用者が実行すべき能力を妨げてはならない。マスクは１ 回の使用で使い捨てられるので、マスクは安価でなくてはならない。金属製バン ドが着用者の鼻をつまむので、代表的な外科マスクは不快である。さらに、鼻を 圧迫するので、バンドは鼻を通る空気の流れを拘束し、着用者の呼吸を困難にす る。 外科マスクは、眼鏡をかけている医師あるいは手術マイクロスコープを作業を する医師にとって別の問題を提起する。すでに鼻をはさんでいる金属製バンドに よって外科用マスクの頂上に眼鏡を乗せるさいに増大された不快感が現れる。さ らに、金属製バンドがマスクの頂部から空気を逃がさないので、吐き出された空 気がマスクの頂部から離れ、着用者の眼鏡またはマイクロスコープの接眼鏡の上 に凝縮し、着用者の視界を妨げる。 １つの解決策は、マスクの上縁に外科テープを貼り付けて、マスクと着用者の 鼻および頬との間に気密シールを形成することである。しかし、テープは外科マ スクから上方に延びかつ着用者の眼の近くに延びるので、マスクに外科テープを 貼るということは余分な時間を要し、着用者の不快感を一層増すことにもなる。 米国特許第４，６３５，６２８号に開示されているような別の解決策は、マス クの頂部からの蒸気の逃げを拘束するために、積層湿気障壁を金属製バンドと共 に用いることである。積層湿気障壁と金属製バンドとの組合せによる１つの欠点 は、眼鏡をかけた着用者が我慢しなければならない増加された嵩である。追加さ れた特徴はまた、部品の値段、増加された製造時間のために、マスクの費用を上 げる。さらに、外科マスクを結び付けるさいの金属製バンド同様に、このバンド が着用者の鼻をはさんで鼻を通る空気の流れを制限する。類似の解決策が、マス クの内部上面を粘着性材料で被覆することを提起している。金属製バンドと組み 合せた粘着性材料は、マスクを着用者の顔面に保持する。しかし、この解決策は 、制限された空気流、複雑性、製造費の同様な多くの問題を必然的に伴う。 着用者の鼻および口を覆い、鼻を通る空気流を促進し、マスクの頂部から吐き 出された気の逃げを防止する安く、快適な外科マスクを有することが有益である 。 ［発明の開示］ 本発明は、着用者の鼻を通る空気の流れを促進するように設計された外科用マ スクを特徴としている。マスクは、通気材料からなり、かつ、マスクが着用され たときに着用者の顔面に接触するように設計された内面を有するフィルタを備え ている。フィルタは、マスクが着用者の鼻および口の上に置かれたときに外方に 膨張するいくつかの折目を有している。マスクは、頭と首のまわりに締め付けら れたとき、マスクを着用者の鼻および口の上に固定するひものようないくつかの コネクタをも有している。 さらに、フィルタの内面は、一旦曲げられてしまうと最初の位置に向かってバ イアスを与えるように剛くかつ可撓性のある帯をもっている。剛く、粘着性の帯 が内面の上縁に装着され、かつ、着用者の鼻と接触するように配置された粘着層 を有している。粘着性帯は、フィルタの上縁を着用者の鼻に固定するように設計 されているので、マスクを鼻に合せるための金属製バンドを不要にする。剛く、 粘着性の帯は鼻の上でゆるく引っ張り、鼻の通路を開き、空気をより一層自由に 流れさせる。さらに、粘着性の帯は吐き出された空気がフィルタの上縁を通って 逃げ、眼鏡やその他の表面に凝縮しないようにする。 ［図面の簡単な説明］ 図１は、本発明の好適実施例にもとづく外科用マスクの斜視図であって、人に 着用されたときの状態を示す。 図２は、図１に示す外科用マスクの背面図である。 図３は、図２の３−３線からみた外科用マスクの横断面図である。 図４は、図１の４−４線からみた外科用マスクの横断面図である。 ［発明を実施するための最良の形態］ 図１を参照すれば、本発明の好適実施例にもとづく外科マスク１０が１対の眼 鏡１４をかけた着用者１２に装着されている。マスク１０は、着用者１２の鼻と 口とを覆うように設計されている。フィルタ１６は、それを着用者１２の顔面の 輪郭上を外側から伸長させる複数の折目１８を有している。マスク１０はまた、 マスク１０を着用者の顔面上に固定させるように用いられうる１つの（好ましく は複数の）のファスナ２０を有している。図示する実施例においては、ファスナ ２０は、１対の上方結びひも２２と、マスク１０の上縁２６および下縁２８から 延びる１対の下方結びひも２４とを有している。マスク１０が装着されたとき、 結びひも２２，２４は着用者１２の頭および首のまわりに固定される。 図２−４に示すように、フィルタ１６は、内面３０と、外面３２とを有してい る。帯３４は、好ましくは上縁２６付近で内面３０に取り付けられる。帯３４は 上縁２６全体にそって延びることもできるが、好ましくはその距離の一部分だけ に延び、マスク１０の両側部間で上縁２６にそって中央に寄せられる。 帯３４は、それが一旦曲げられてしまうと、それを最初の形状に戻すようにバ イアスをかける弾性層３６を有している。弾性層３６は、剛い紙板またはプラス チックのような様々な可撓性でしかも弾性のある材料からつくられうる。帯３４ は、さらに弾性層３６の内面４０に塗布された接着剤の層３８を有している。 帯３４は、その粘着性を損うこともあるダスト、糸くず、またはその他の粒子 による汚染を防止するために、接着剤の層３８に貼り付けられた剥離可能な裏当 て材４２をさらに有している。好ましくは、剥離可能な裏当て材４２は、図３に 示すような中央分割領域を有する。このようにして、剥離可能な裏当て材４２の 各半体は、図４に示すように、着用者１２の鼻４５に帯３４を付ける前に、接着 剤の層から剥がされることができる。 帯３４は、縫付け、接着を含めた種々の方法で内面３０に取り付けられうる。 しかし、帯３４は、それをフィルタ１６に対して定位置に固定保持する接着剤の 層４６をかいして内面３０に好ましく固定される。このようにして、帯３４は、 フィルタ１６および帯３４が、図４に最もよく示すように、着用者１２の鼻４５ のまわりに折り曲げられたときに、内面３０に固く取り付けられたままになって いる。 一旦取り付けられてしまうと、接着剤の層３８は、帯３４およびフィルタ１６ を着用者の鼻の定位置に保持し、着用者の眼鏡１４を妨害するであろう鼻４５を 通過する空気の上方流れを防止する。他方、弾性層３６は、帯３４およびフィル タ１６をそれらの最初の状態に戻すバイアスを与え、これにより、鼻を上方外側 にゆるく引っ張って鼻の通路を開く。その結果、帯３４は、着用者の鼻を通る空 気の流れを改善し、着用者の呼吸を容易にさせる。 さらに、帯３４は、図２に最もよく示すように、各端に膨張した領域４８を好 ましくは有している。膨張した領域４８は、着用者１２の鼻への帯３４の接着を 容易にして、鼻の通路２５を開くようにする。 種々の材料が帯３４の構成に用いられうる。実際には、弾性層３６は、異なる 程度の剛さ、すなわち弾性をもって設計されて、着用者１２がその人の好みに応 じてマスク１０を選べるようにする。具体的な帯３４は、ミネソタ５５３１７， チャンハッセンに所在するＣＮＳ会社によって製造されたＢｒｅａｔｈｅ Ｒｉ ｇｈｔ（登録商標）外部鼻拡張器がある。このＢｒｅａｔｈｅ Ｒｉｇｈｔ外部 鼻拡張器は、着用者の鼻に粘着するように設計された接着剤の層によって覆われ る弾性層を有している。弾性層は、呼吸を容易にするように着用者の鼻を広げる 。さらに、Ｂｒｅａｔｈｅ Ｒｉｇｈｔ外部鼻拡張器は、接着剤の層を保護はす るがしかし着用者の鼻への付着前に容易に剥しえる剥離可能裏当て材を有してい る。 上述したことは、本発明の好適実施例であり、本発明は図示した特別の形体に 限定されるものではないことは理解されるであろう。例えば、種々のフィルタ材 料およびファスナがマスクに用いられうる。さらに、マスクは慣用の折目をもっ て、または格別の用途によらずに構成されてもよい。帯の弾性のみならずその長 さも格別の用途に応じて変更され、あるいは使用者のためのマスクの広範な選択 を与えることもできる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ， ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ， ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，Ｐ Ｌ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 外科手術を行う人によって使用するためのマスクであって、通気性フィル タと、複数のファスナと、帯とからなり、前記通気性フィルタは上縁および下縁 を有し、さらに着用者の鼻および口を覆うように設計された内面を有し、前記フ ァスナは前記フィルタの前記上下縁に装着され、かつ、着用者の顔面のまわりに 前記マスクを固定するように形成され、前記帯は前記通気性フィルタに前記内面 の頂縁にそって取り付けられ、かつ、弾性層とおよび着用者の鼻に粘着するよう に設計された粘着層とを有し、該粘着層は鼻に貼り付けられた後に前記帯を最初 の位置へ戻すようにバイアスを与え、これにより着用者の鼻の通路を開くことを 特徴としたマスク。 ２． 前記通気性フィルタは、マスクが装着されたときに膨張するように設計さ れた複数の折目を有していることを特徴とした請求項１記載のマスク。 ３． 前記複数のファスナはひもであることを特徴とした請求項２記載のマスク 。 ４． 前記帯は接着剤によって前記フィルタに取り付けられることを特徴とした 請求項３記載のマスク。 ５． 呼吸を容易にする外科用マスクであって、通気性フィルタと、ファスナと 、帯とからなり、前記通気性フィルタは上縁、下縁、内面を有し、該内面は着用 者の鼻および口を覆うように形成され、前記ファスナは前記通気性フィルタに装 着され、かつ、着用者の顔面のまわりに前記マスクを固定するように設計され、 前記帯は前記通気性フィルタの内面の頂縁にそって中央に寄せられ配置され、該 帯は弾性層および接着剤を有し、該弾性層および接着剤は着用者の鼻に粘着し、 かつ、鼻の通路をより一層開いた状態に向けてバイアスをかけるように共同する ことを特徴とした外科用マスク。 ６． 前記通気性フィルタは、マスクが装着されたときに鼻および口を覆うよう に膨張するように設計された複数の折目を有していることを特徴とした請求項５ 記載の外科用マスク。 ７． 前記ファスナはひもであることを特徴とした請求項６記載の外科用マスク 。 ８． 前記帯は、前記接着剤上に配置された裏当て層を有することを特徴とした 請求項７記載の外科用マスク。 ９． 前記弾性層は、プラスチック材料からなることを特徴とした請求項５記載 の外科用マスク。 １０． 前記弾性層は、紙板材料からなることを特徴とした請求項５記載の外科 用マスク。 １１． 前記帯は、１対の膨張された端部を有していることを特徴とした請求項 ５記載の外科用マスク。 １２． 前記帯は、Ｂｒｅａｔｈｅ Ｒｉｇｈｔ（登録商標）外部鼻拡張器から なることを特徴とした請求項５記載の外科用マスク。 １３． 次の工程からなるマスクを形成する方法。 イ．上縁、下縁、外面、内面を有する通気性フィルタを準備すること、 ロ．前記通気性フィルタを着用者の鼻および口の上に選択的に保持するようにフ ァスナを前記通気性フィルタに取り付けること、 ハ．弾性の帯を前記通気性フィルタの内面に固定すること、ただし該弾性の帯は 曲げられたときに最初の状態に戻すバイアス力を与えることができること、 ニ．粘着層を前記弾性の帯の内面に塗布すること。 １４． 裏当て層を前記粘着層に貼る工程をさらに有していることを特徴とした 請求項１３記載の方法。 １５． 前記ファスナは、複数のひもからなることを特徴とした請求項１４記載 の方法。 １６． 前記通気性フィルタを準備する工程は、該通気性フィルタに折目を設け る工程を含んでいることを特徴とした請求項１５記載の方法。 １７． 前記裏当て層を除去する工程、および前記粘着層を着用者の鼻に押し付 ける工程をさらに有することを特徴とした請求項１４記載の方法。 １８． 前記弾性の層は、プラスチックからなることを特徴とした請求項１３記 載の方法。 １９． 前記弾性の層は、紙板材料からなることを特徴とした請求項１３記載の 方法。