JP2001507225A - 気泡カラムによる微小藻類の脱水方法 - Google Patents

気泡カラムによる微小藻類の脱水方法

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Abstract

(57)【要約】 藻類の水性懸濁液を、水性懸濁液から分離することができる、気泡及び吸着された藻類細胞の泡沫を生じさせるために、気泡カラム又は改良気泡カラムの中に導入する、微小藻類の水性懸濁液の脱水方法が開示される。一つの有利な態様に於いて、気泡カラムは、それらの夫々が、各ループ流ゾーンをライザー及びダウンカマーに分割するための、カラム内に同心的に設置されたドラフト管によって規定されている3個のループ流ゾーンを有する、多段ループ流浮遊カラムである。気体及び塩水の微細な気泡は、ライザー内で並流上方フロー状態であり、ダウンカマー内で並流下方フロー状態である。ダウンカマー内に於けるよりも高い気体ホールドアップがライザー内で促進され、それによって塩水をループ流内で、ライザーを通して上方に且つダウンカマーを通して下方に循環させる。隣接するループ流ゾーンの間の液体連通は実質的に排除される。水性懸濁液から分離することができる、藻類が富化した泡沫が生じる。本発明の方法は、Dunaliella salinaからの混合カロテノイドの回収での用途を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 気泡カラムによる微小藻類の脱水方法 発明の分野 本発明は、藻類からの成分の回収方法に関する。更に詳しくは、本発明は、Du naliella salinaからの混合カロテノイドの回収方法に関する。 発明の背景 カロテノイドは、オレンジ色及び黄色野菜並びに多くの暗緑色食品中に見出さ れる濃い黄橙色顔料である。β−カロテンは、種々のカロテノイドの中で最も豊 富に存在するものである。β−カロテンは、体内でビタミンAに転換されること ができる。ビタミンAは、貯蔵することができない水溶性ビタミンとは違って、 限られた時間の間、体内、主として貯蔵に貯蔵することができる脂溶性ビタミン である。ビタミンAは、大量に摂取すると場合によっては毒性である。しかしな がら、β−カロテンは、必要に応じて体内でビタミンAに転換されるので、典型 的に、大量に摂取する場合でもビタミンAの非毒性供給源と考えられる。 β−カロテンは、動物組織内の有害な酸化作用を打ち消すことができる酸化防 止剤として確認されている。このためビタミンAの非毒性供給源として、β−カ ロテンは非常に価値があり、栄養補給剤として商業的に重要である。しかしなが ら、最近、典型的にβ−カロテンが現実に見出されている混合カロテノイドから 単離された栄養補給剤としてのβ−カロテンの健康上の利点に関する懸念が高ま っている。 β−カロテンを含有する植物誘導混合カロテノイドは、ニンジン、ホウレンソ ウ及びパーム油を含む多数の供給源から得ることができるが、その相対濃度は、 Dunaliella属の藻類に於いて、より高い。これらの藻類は普通、濃厚塩溶液中に 見出される。適当な成長条件下で、藻類の乾燥重量の10%を越えるものが混合カ ロテノイドであろう。 例えば、Dunaliella salinaは、高い温度、強い光及び塩水(ブライン)の単 位体積当たり約20重量%より高い塩化ナトリウムの濃度を有する塩溶液への曝露 によりストレスを受けたとき、顕著な量のカロテノイド及びグリセロールを蓄積 する傾向がある。カロテノイドは、藻類を日光から保護すると考えられる。カロ テノイドの濃度は、藻類の耐塩性の限界まで塩水の塩濃度が増加すると共に増加 する。 Dunaliella salinaからβ−カロテン、カロテノイド及びその他の価値のある 成分を回収するために非常に多数の方法が提案されている。Dunaliella salina は、現在それから幾つかの栄養補給剤が製造されているβ−カロテン及びその他 のカロテノイドの供給源を提供する。しかしながら、潜在的に毒性の溶媒及びそ の他の望ましくない物質を含有しない形での、Dunaliella salinaからのカロテ ノイドの経済的で有効な回収は、幾らか問題がある。カロテノイドの供給源とし てのDunaliella salinaの商業的利用は、非常に多くの困難を伴う。 Dunaliella salinaを含む耐塩性藻類は、典型的に、ユタ州のグレート・ソル ト・レークを含む塩湖に見出される。湖及びその他の自然環境からDunaliella s alinaを収穫することは典型的に、部分的に、非制御成長条件で見出される低濃 度のために、商業的に実施できない。 商業的に、Dunaliella salinaは通常、特別に構築された野外の池に作られた 培地から収穫される。この野外の池は典型的に、カロテノイドの製造を促進する ために、降雨量が少なく、曇った日が僅かである暑く乾燥した気候の地域に構築 される。 藻類を成長させるために、二つの異なった養殖方法が開発されている。これら は集約的方式(intensive mode)と粗放的方式(extensive mode)である。両方 の養殖技術では、光合成によるバイオマス生産のために必要である、必須無機栄 養素、リン、窒素、鉄及び微量金属を供給するために、培地に肥料を添加するこ とが必要である。 生産のこの二つの方式の間の主な相違は、成長培地の混合である。集約的池で は機械的混合装置が使用され、他方、粗放的池は風による混合に頼っている。そ れで、藻類成長に影響を与える要因は、集約的養殖に於いて一層正確に制御する ことができる。 集約的方式及び粗放的方式の両方に於いて、成長培地の塩分は、普通、塩化ナ トリウム約18〜27重量%/塩水の単位体積の特定の範囲内に制御される。この濃 度範囲は、最大カロテノイド産生を与えると考えられる。Dunaliella salinaに ついての最適成長範囲は、塩分約18〜21%であると言われている。藻類バイオマ スに於ける最大カロテノイド生産は、約27%より高い塩分で起こると言われてい る。塩水培地の単位体積当たりの最大カロテノイド生産は、塩分約24%で起こる と報告されている。 集約的養殖のための野外池は典型的に、幾らか高価であり、しばしばコンクリ ートで構築され、プラスチックで内張りされる。塩水深さは一般的に20cmに制御 され、これは藻類バイオマスを生産するための最適深さであると考えられている 。集約的養殖のために、多数の池の形状が提案されている。しかしながら、野外 水路池が典型 的に商業的に最も重要である。水路池では、混合を与えるために外輪が使用され る。塩及び肥料濃度、塩水のpH並びに培地の純度を含む、化学的及び生物学的パ ラメーターが注意深く制御される。 粗放的養殖は、オーストラリアの暑い乾燥した地域で実施されている。粗放的 養殖のための野外池は、一般的に集約的養殖のためのものよりも大きく、通常、 湖床内に構築される。この野外池は典型的に、土の堤防で境界が定められている 。混合装置は使用されない。池内の混合は、風によって生じる。池深さ及び化学 組成は、最大カロテノイド生産のために最適化される。 しかしながら、最大カロテノイド生産並びに培地純度及び安定性についてのパ ラメーターは、効率的な混合がないこと及び粗放的池のより大きい体積のために 、粗放的池に於いて集約的池に於けるように容易に制御されない。塩水の組成は 変動する。藻類バイオマスは、集約的池に於けるよりも低く濃縮される。粗放的 池は、捕食者(predators)及び競争者による侵入を受けやすい。 捕食者及び競争者は典型的に、約20%またはそれ以上の塩分で生き残ることが できない。池の塩分が約20%未満に低下すると、培地は、数が急速に増加し、Du naliella salina集団を滅ぼし得る捕食者が、はびこるようになるであろう。主 な捕食者は、繊毛のある原生動物Fabrea salina及びブラインシュリンプArtemia salinaである。約15%より低い塩濃度で、他の藻類は栄養分についてDunaliell a salinaと競争する傾向があり、追加の捕食者がDunaliella salina個体数を更 に減少させるであろう。 塩水からの藻類の回収は、より薄い培地のために、粗放的池に於いて集約的池 に於けるよりも一層問題である。しかしながら、藻類は、粗放的池の縁で及び天 然の塩湖に於いて堆積列(windrow)に濃縮する傾向があることが観察された。藻 類はしばしば湖又は池の表 面を越えて吹き飛ばされ、それらは風下側で堆積列に集まり、濃縮する。堆積列 を収穫する能力は、藻類のより高い濃度のために、方法経済性を顕著に改良でき たことが認められた。にもかかわらず、堆積列を収穫するための満足できる技術 は、一般的に利用可能ではない。 固定された収穫プラント場所から堆積列(windrows)を一様に収穫することは 、普通、不可能である。風の方向は通常、比較的予測できないものであり、しば しば変化し得る。堆積列は、池又は湖の縁に沿った異なった場所で形成されるか もしれない。堆積列が固定された収穫プラント場所で形成されないとき、藻類が 激減した薄い懸濁液が処理され、減少した生産速度になる。処理費用は一層薄い 培地に付随するために、収穫費用は高くなる。 にもかかわらず、より高い収穫費用は、集約的養殖のためのコンクリートの構 築及びプラスチック内張り池に付随する資本費用により相殺され得る。土の粗放 的池のための単位体積当たりの池構築費用は、集約的養殖の内張りコンクリート 池のためのものよりも著しく低い。 藻類が自然に成長する湖から藻類を収穫できた場合、池構築費用、肥料費用及 び塩水調製費用は多分、実質的に除くことができることが認められた。しかしな がら、湖及び他の天然の環境から藻類を収穫することは、典型的に、非経済的で あり、商業的有用性を有しないと考えられてきた。普通、湖水の塩分、湖水のミ ネラル及び栄養組成への制御の程度並びに天然の塩湖内での混合の程度は存在し ない。安定性の不確かな藻類の薄い培養物が生じるであろう。 Dunaliella salinaは部分的に、それらが成長する塩水から藻類を分類する際 に問題及び困難に遭遇するために、薄い培地の処理は一般には経済的ではない。 藻類は移動性で、中間の密度(density) 及び約12〜16ミクロン×25ミクロンの小さい楕円形状を有し、藻類を収穫するこ とを幾らか困難にする。 Dunaliella salinaは典型的に、沈澱器、遠心分離器、フィルター、吸着剤又 は他の分離手段と組み合わせて、化学的凝集剤又は凝固剤を使用することによっ て、それが見出される塩水から分離される。例えば、シランを含む化学的処理剤 を、吸着媒体に適用して、吸着を向上させることができる。β−カロテン、カロ テノイド及びその他の価値のある成分を、グリセロール及びタンパク質を含む藻 類から抽出するために、種々の方法が提案された。抽出のための溶媒として、炭 化水素溶媒、食用油溶媒及び超臨界二酸化炭素が提案されている。成分の抽出を 促進するために、藻類を機械的手段によって崩壊させることができる。 凝集剤及び凝固剤のような化学的添加物は、部分的に、これらの成分を藻類懸 濁液、特に薄い懸濁液に添加することの費用のために、カロテノイド及びβ−カ ロテンの供給源としてのDunaliella salinaの商業的利用を制限してきた。化学 的添加物、化学的処理剤及び炭化水素溶媒は、栄養補給剤に於いて望ましくない と考えられる。 Dunaliella salinaを一層経済的に且つ効率よく収穫すること並びに望ましく ない添加物を最少にして又は無しで、カロテノイド及びその他の価値のある成分 を抽出することが望ましいであろう。 発明の要約 本発明は、その中で藻類が成長する培地から微小藻類を分離し、続いて藻類か ら成分を回収するための方法を提供する。この方法には、藻類を脱水し、そして それから抽出可能な成分を経済的に抽出することができる藻類の濃縮物を得るこ とができる吸着気泡分離法 (adsorptive bubble separation method)が含まれる。抽出可能な濃縮物は、広 範囲の初期濃縮物から得ることができる。成長培地又は藻類濃縮物を汚染し得る 化学的添加物及び処理剤を避けることができる。成長培地及び藻類残渣は、所望 により、成分の抽出後に供給源に戻すことができる。 本発明は、天然に存在する湖又は池内で見出される薄い懸濁液から得られる藻 類を経済的に脱水することが可能である。薄い懸濁液中の細胞濃度はときには、 成長培地1ml当たりわずか細胞数2,000であることもある。藻類を脱水するために 、複数の吸着気泡分離装置を使用することができる。藻類は、連続する吸着気泡 分離工程で、ますます濃縮されるようになる。 本発明は、堆積列の収穫に適用することができ、これには移動可能な収穫処理 プラントが含まれる。一つの面に於いて、吸着気泡分離法は、軽量プラスチック スから製造することができ、小さい設置面積を有する、空気泡沫浮遊(froth flo tation)装置を使用する。設置面積が小さいために、この設備は、堆積列形成の 場所に容易に移動される、平床トラック、トレーラー、いかだ又は池の容易に移 動可能な輸送装置の上に装着することができる。この設備は、堆積列が設備の方 に来るのを待つのではなくて、堆積列の方に進むことが可能である。 本発明はまた、細胞数がときには、成長培地1ml当たり細胞数数百万に達する 、養殖された粗放的及び集約的池に見出される、より濃縮された懸濁液を経済的 に脱水することが可能である。 この方法は数個の工程からなる。第一に、その成長(又は増殖)培地内の藻類 の懸濁液を、その中でDunaliella salinaが繁茂している、ユタ州のグレート・ ソルト・レークの塩水を含む、集約的池、粗放的池又は天然に存在する湖を含ん でよい供給源から得る。藻 類懸濁液を得た後、吸着気泡分離によって、これを水性培地から分離することが できる。 一つの面に於いて、本発明には、Dunaliella属の藻類の藻類懸濁液を脱水し、 望ましくない化学的添加物又は処理剤の不存在下に藻類から成分を抽出するため の、一般的に機械式及び空気式泡沫浮遊方法を含む分散気体浮遊法、溶解気体浮 遊方法並びに電気分解方法が含まれる。Dunaliellaからの混合カロテノイドの高 い回収になる食品グレード溶媒を使用することができる。 電気分解及び溶解気体浮遊は、必ずしも分散気体浮遊と同等ではない。水性培 地が濃塩水であるとき、塩水は真水よりも導電性であるために、電気分解浮遊技 術のためにより多くの電流が必要である。気体は典型的に、真水中に於けるよう に容易に濃縮塩水中に溶解しない。 Dunaliella salinaは、藻類細胞体をカプセルに包み込んでいる膜を破裂させ 、次いで凝固剤又は凝集剤の不存在下に起泡方法によって水を除去することによ って脱水することができる。理論によって結び付けられることを望まないが、藻 類細胞体をカプセルに包み込んでいる膜が破裂したとき、藻類細胞体は、塩水と 緊密接触している気体の疎水性気泡の上に吸着すると信じられる。典型的に藻類 細胞体のフロックを引き離すと期待できる高剪断条件を使用することができ、こ れは、方法が凝集した本体を浮遊させることに指向している場合に望ましくない と考えられる。藻類はまた、安定な泡沫(froth)を容易に作るために十分な濃 度及び力の天然に生じる界面活性剤を含有していると思われる。幾つかの破裂方 法を、下記の「詳細な説明」で論じる。 分散気体浮遊の部分組(subset)である泡沫浮遊に於いて、気体は微細な気泡 の中に分散される。気体は、空気又はカロテノイドの 酸化を避けるために酸素若しくは酸化剤を含有しない気体であってよい。微細な 気泡及び藻類懸濁液は緊密接触されて、藻類を気泡の表面上に吸着し、気泡及び 藻類凝集体(agglomerate)並びに藻類が激減した塩水を形成する。気泡及び藻類 凝集体は、藻類懸濁液の濃縮泡沫として液相から分離される。 所望により、回収を増加させるために、浮遊助剤を使用することができる。凝 集剤及び凝固剤は、少なくとも塩水中のDunaliella salinaの脱水のために必要 ではないが、所望により使用することができる。破裂した藻類は、凝集によって ではなく、気泡への付着によって浮遊される。小さい気泡を与え、緊密な気泡及 び粒子接触を与えるために、高剪断界(high shear field)を使用することがで き、他方、凝集及び浮遊方法に於いては、フロック破壊を最少にするために典型 的に低剪断界が使用される。 泡沫浮遊のための気体は、藻類懸濁液の液体ジェットを発生させ、この液体ジ ェットを、気体を通して気体の藻類懸濁液中の分散物の中に突入させることによ って、微細な気泡の中に分散させることができる。下記の「詳細な説明」で説明 するジェームソン(Jameson)セルは、本発明のこの面と関連させて使用すること ができる一つの装置である。 気体は、カラムに於けるのと同様に、液相の中に気体を散布することによって 微細な気泡の中に分散させることができる。ときには、「MSTLFLO」と呼ばれる 、多段ループ流浮遊カラムは、本発明のこの面を実施する際に有用である一つの 装置である。 気体は、気体を藻類懸濁液の中に導入し、懸濁液及び気体を機械的に剪断する ことによって、微細な気泡の中に分散させることができる。気体は、小さい気泡 を発生させるための静止ミキサーを含む、乱流高速度流で気体を液体の中に導入 することによって、微細な 気泡の中に分散させることができる。典型的に、液体は、真水、塩水又は界面活 性剤溶液であろう。 小さい気泡を生じさせ、気泡と藻類懸濁液との間の緊密接触を与えるための、 上記の及びその他の装置の組合せが、状況及び利用可能な装置に依存して有用で あろう。 微細な気泡と藻類懸濁液との間の緊密接触は、幾つかの方法で達成することが できる。気泡と懸濁液とは、機械的に又は空気的に混合することができる。機械 的混合装置では典型的に、機械的混合及び曝気又は通気(aeration)を与えるた めに、垂直シャフト上の回転インペラーが使用される。曝気はまた、ブロワーを 使用することによって与えることができる。 空気混合は、気泡及び藻類懸濁液の二相系に気体を添加して、混合することに なる密度差を作ることに頼っている。気泡と藻類懸濁液とは、各方法で、向流又 は並流(cocurrent flow)又はこれらの組合せで接触させることができる。 吸着気泡分離工程は典型的に、藻類懸濁液を更に濃縮するために繰り返される 。Dunaliella salinaからの混合カロテノイドの抽出を含む、藻類からの抽出可 能な成分の抽出のために適した、懸濁液中の藻類の濃度が得られる。 本発明の他の面に於いて、方法には藻類懸濁液を濾過することが含まれる。藻 類懸濁液は、深床濾過媒体(deep bed filtration media)と接触させるか又は精 密濾過に於けるように、濾過膜を貫通させることができる。深床濾過による濾過 は普通、吸着気泡分離工程の前の予備濃縮工程として起こる。藻類は典型的に、 普通、藻類懸濁液を十分な圧力低下によって藻類懸濁液を通過させることにより 、濾過の前に破裂させるが、下記の「詳細な説明」で説明する破裂方法の何れも が十分であろう。精密濾過は典型的に、藻類成分の高 密度(beuse)気体抽出のために適した藻類の濃度を得るために、吸着気泡分離工 程の後で実施される後濃縮工程として有用である。 他の面に於いて、本発明には、脱水した懸濁物を適当な溶媒と接触させること により、脱水した藻類懸濁物から成分を抽出することが踏まれる。この溶媒は、 所望により、次の抽出のために藻類懸濁液の中に予め分散させることができる。 本発明の実施で使用するために適した抽出溶媒は、食用油、矯味・矯臭剤(flavo rant)、石油化学溶媒及び高密度気体を含むが、必ずしも同等の結果になるとは 限らない。一般的に安全であると認められている矯味・矯臭剤は典型的に、抽出 溶媒としての優れた品質を有し、粘度が低く、使用が容易であり、食用油よりも 大きい溶媒力を有する。石油化学溶媒は普通、栄養補給剤に関連して望ましくな く、この理由のためにしばしば避けられる。 懸濁液中の藻類の適当な濃度が得られると、抽出を、所望により、超臨界の又 は臨界下の二酸化炭素及びその他の気体を含む高密度気体によって行うことがで きる。典型的に、藻類は、泡沫浮遊の後で、精密濾過膜を貫通させて、高密度気 体で成分を抽出するために適した貯留物(retentate)濃度を得ることによって濃 縮される。しかしながら、所望により、精密濾過工程を伴って又は伴わずに、よ り一般的な抽出方法を使用することもできる。 それで、本発明は、とりわけ、Dunaliella salinaを収穫し、脱水するための 及び藻類から混合カロテノイドを抽出するための、典型的な先行方法に比較して 一層経済的に有効で、環境的に健全で且つ栄養的に受れ入れられる方法を提供す る。収穫は薄い濃縮物、堆積列又はより濃縮された供給源から行うことができる 。所望により、移動可能な収穫装置を使用することができる。脱水は、凝集剤、 凝固剤又はその他の望ましくない添加物の不存在下で、吸着気泡分 離によって行うことができる。β−カロテン及びその他のカロテノイドを、濃縮 藻類から、食品グレード溶媒で抽出して、混合カロテノイドの食品源を製造する ことができる。 図面の簡単な説明 本発明の特徴及び利点の幾つかを述べた。他の利点は、添付する図面と結び付 けて、本発明の説明を進めるとき明らかになるであろう。 図1は、藻類の懸濁液を得、この藻類を脱水し、そしてこの藻類から成分を抽 出するための方法の工程系統図を表わす。 図2は、藻類細胞体(algal body)を破裂させるためのポンプループの概略表 示である。 図3は、藻類懸濁液の十字流精密濾過路の概略表示である。 図4は、図3の十字流精密濾過路のための、時間に亘るフラックス(flux)の グラフ表示である。 図5は、泡沫浮遊方法の種々のゾーンを説明する泡沫浮遊方法の概略表示であ る。 図6は、藻類懸濁液を脱水するための、予備濃縮器(rougher)、濃縮器及び捕 集器(scavenger)を含む泡沫浮遊路の概略表示である。 図7は、機械式泡沫浮遊セルの概略表示である。 図8は、単一ダウンカマージェームソンセルの概略表示である。 図9は、MSTLFLOカラムとも呼ばれている、多段ループ流泡沫浮遊カラムの概 略表示である。 図10は、ときには気泡カラム又は汎用カラムと呼ばれる、カナディアンカラム の概略表示である。 図11は、ジェームソンセル予備濃縮器、第一ジェームソンセル濃 縮器、第二MSTLFLO濃縮器、十字流精密濾過装置、連続式高密度気体抽出装置及 び混合カロテノイド生成物を与えるためのサイクロン分離機を含む、有利な泡沫 浮遊路の概略表示である。 図12は、藻類からの混合カロテノイド及びその他の価値のある成分の抽出のた めの工程系統図である。 詳細な説明 藻類が成長している培地から藻類を分離するための、本発明による一般化方法 の工程を、図1に表示する。図1を、Dunaliella salinaから混合カロテノイド を抽出する目的のために、藻類Dunaliella salinaを含有する塩水を脱水するこ とを参照して、以下に説明する。 Dunaliella salinaは、種々の藻類の中で、それが典型的に、真の細胞壁を有 しない単細胞化葉緑素含有有機体として存在する点で、幾らか独特である。その 代わり、Dunaliella salinaは、本発明の実施の際に破裂する保護リン脂質膜を 有すると考えることができる。藻類細胞体の内部成分(膜ではない)は、塩水中 で吸着気泡分離の条件下で、Dunaliella salinaの好都合な表面活性挙動の大き な原因となっている。 Dunaliella属は、Dunaliella bardawil種を含むと信じられ、本明細書に記載 したような発明は、Dunaliella bardawilに完全に適用できると信じられること が認められるべきである。Dunaliellaの分類法に関する文献に於いて幾らかの混 乱が存在するようであり、Dunaliella salinaとDunaliella bardawilとは、同一 である可能性がある。 しかしながら、本発明の面の実施によって脱水することができる他の藻類(真 水藻類及び塩水藻類)の両方が存在するが、必ずしも 同等の結果になるとは限らないことが認められるべきである。他の藻類は、所望 により、本発明により抽出可能であり得るカロテノイド、タンパク質及びその他 の有機化合物を含む望ましい成分を含有し得るが、これも必ずしも同等の結果に なるとは限らないことが認められるべきである。本発明の面は、一般的に線藻植 物類及び紅藻類の藻類に適用可能であると信じられる。 下記の概要は、詳細な説明の残りの部分及び読者の便利のための実施例を述べ るものである。 I.藻類の収穫 II.藻類細胞の破裂 III.化学的助剤及び化学的処理剤、任意であるが、普通必要ではない IV.成長培地から藻類を分離するための機械的濾過 V.藻類を脱水するための吸着気泡分離 A.一般的考察 B.泡沫浮遊 C.泡沫浮遊路 1.予備濃縮(roughing) 2.濃縮 3.捕集(Scavenging) D.機械式及び空気式浮遊セル全般 1.機械式浮遊セル 2.空気式浮遊セル a.ジェームソンセル b.多段ループ−流浮遊カラム(MSTLFLO) c.カナディアンカラム d.空気散布ハイドロサイクロン(ASH) e.EKOFLOT空気式浮遊セル f.ミクロセル(Microcel)TM微小気泡浮遊カラム g.他の浮遊装置 E.有利な泡沫浮遊路 VI.濃縮藻類懸濁液からの選択された成分の路 A.成分の精製及び分離 B.β−カロテン及びその他のカロテノイド C.製品及び応用 D.グリセロール、タンパク質及びその他の成分 VII.実施例 A.ポンプループ内での細胞破裂 B.深床濾過 C.精密濾過 D.泡沫浮遊 1.機械式泡沫浮遊 2.空気式泡沫浮遊 a.ジェームソンセル b.多段ループ流泡沫浮遊カラム(MSTLFLO) c.カナディアンカラム d.空気散布式液体サイクロン(ASH) E.価値のある成分の回収 1.溶媒分布係数 2.液体抽出 3.液体抽出物質移動動力学 4.リモネンによるカロテノイドの連続抽出 I.藻類の収穫 図1に戻って、塩水中のDunaliella salinaの懸濁液からなる供 給物流が、工程20によりその供給源から得られる。この供給物流は典型的に、供 給源からの藻類懸濁液を、藻類を脱水するために使用される装置の方にポンプ輸 送することによって得られるものとする。一般的に、藻類を収穫するために遠心 ポンプを使用するが、他のポンプを置き換えることができる。遠心ポンプは、全 ての種類の液体を輸送するために、化学産業に於いて最も広く使用されているポ ンプの一つである。 藻類懸濁液を供給源から脱水設備の方に輸送するために、移動可能な収穫ポン プが使用されることが、ときには望ましい。この方式で、本発明を堆積列の収穫 に適用することができる。このポンプは、浮動ポンプ若しくは水中ポンプであっ てよく又は堆積列形成の場所に容易に配置することができるいかだ若しくはその 他の装置の上に装着することができる。 本発明の脱水方法は主として、小さい設置面積を有する泡沫浮遊カラムを使用 することに頼っている。小さい設置面積のために、この装置は、供給物流を受け 取るためのポンプ輸送場所の方に又はその近くに容易に移動される、平床トラッ ク、トレーラー、いかだ又は他の容易に移動可能な輸送装置の上に装着すること ができる。この装置は、収穫場所が装置の方に来るのを待つのではなくて、収穫 場所の方に行くことができる。 供給物流のために得られる藻類懸濁液は、薄い懸濁液から、より濃縮された懸 濁液までの広範囲の濃度に亘って変わることができる。本発明は、天然に存在す る湖及び池の中に見出される薄い懸濁液を脱水することが可能である。例えば、 本発明は、ユタ州のグレ−ト・ソルト・レークから得られるDunaliella salina の自然のままの集団の懸濁液を収穫し、脱水するために有用である。 薄い懸濁液中の細胞濃度は、ときには、成長培地1ml当たり2,0 00細胞数のように低い。移動可能な収穫ポンプを使用することによって、移動可 能な収穫ポンプは堆積列が形成される場所の方に行くことができるので、藻類懸 濁液を得ることの経済性を改良することができる。 本発明は、細胞数がときには、成長媒体1ml当たり細胞数数百万に達する、養 殖された粗放的及び集約的池に見出される一層濃縮された懸濁液を経済的に脱水 することが可能である。 II.藻類細胞の破裂 典型的に、図1の工程22に示されるように、吸着気泡分離又は深床濾過によっ て、懸濁液を脱水する前にDunaliella salina細胞を破裂させることが有用であ る。高い回収が、懸濁液1ml当たり混合カロテノイド0.0003mgから、1ml当たり 混合カロテノイド0.3mgまでの範囲に亘って、破裂された細胞について観察され た。この範囲は、1ml当たり約2,000〜3,000,000の藻類細胞数に相当する。 細胞を破裂させることは、空気の存在下で実施することができるが、有利には 、破裂した細胞成分の酸素への曝露を最少にするために、酸素又は酸化剤の不存 在下に実施される。カロテノイドを含む価値のある化合物の酸化を実質的に除く ことができる。適当な気体には、窒素、二酸化炭素、アルゴン及び一般的に化学 的に不活性であると考えられるその他の貴ガス並びにこれらの気体の混合物を含 む、藻類細胞成分に対して不活性であるものが含まれる。 カロテノイドを回収するために、空気式泡沫浮遊の前に細胞を破裂させること が必要である。しかしながら、別の前破裂工程が必要ないように、下記のように 、空気式浮遊装置を、細胞を破裂させる条件で運転できることが理解されるべき である。細胞は、機械式泡沫浮遊装置のローター及びステーター機構によって作 られる剪断界で破裂する傾向がある。利用できる細胞の95%より多くの回収が、 無傷の細胞を機械式泡沫浮遊装置に供給することから得られた。吸着気泡分離工 程の前又は後に、藻類懸濁液を濃縮するために深床濾過を使用する場合に、深床 が藻類細胞体を有効に捕捉するためであるとき、細胞を破裂させることが典型的 に必要である。 細胞を破裂させるために、全ての適当な手段を使用することができる。細胞は 、高剪断ミキサー及びフレンチプレスを含む機械的手段によって破裂させること ができる。細胞は、懸濁液をポンプループ内の弁に通して循環させることによっ て破裂させることができる。 藻類細胞はまた、第一段脱水工程として、藻類懸濁液を、ジェームソンセルに 高圧で通過させることによって破裂させることもできる。ジェームソンセル及び 細胞を破裂させるためのその運転は、藻類懸濁液を脱水するための泡沫浮遊技術 と関連させて下記に説明する。ジェームソンセル内で藻類を破裂させることによ って、別の破裂工程を回避することができる。 ポンプループを通して懸濁液を循環させることは、供給源から脱水設備に塩水 を輸送するために使用される収穫ポンプを通して、供給物の幾らかの部分を再循 環することによって容易に行うことができる。 ポンプループ内の弁を通して懸濁液を循環させることにより藻類細胞を破裂さ せるための装置を、図2に示す。図2は、どのようにして圧力低下及び再循環率 が、ポンプループ内の藻類細胞を破裂させるために決定されるかを示す、下記の 実施例で説明される。 図2に示されるように、藻類懸濁液は、供給源34から、遠心ポンプであってよ いポンプ38を通して、脱水装置36の方に輸送される。ポンプ排出ライン40は、塩 水を脱水装置の方に供給する。ポンプ排出ライン内の絞り弁42は、圧力低下を調 節するために設けられてい る。塩水は供給物入口ライン44を通した脱水装置に入る。再循環ライン46は、塩 水をポンプの排出側から取入れ側の方に再循環させるために設けられている。再 循環ラインを通過する流量は、ポンプループ内の弁50を通過する所望の再循環% を与えるために必要なとき変えられる。 二つのパラメーターによって、圧力低下により藻類懸濁液を通過させることに よって破裂される細胞の数が制御される。第一のパラメーターは、圧力低下の大 きさである。第二のパラメーターは、圧力低下による通過の数である。破裂した 細胞の%は、圧力低下及び再循環%を増加させると共に増加する。約200psigよ り小さい圧力低下で、40%より多い細胞破裂を得るために、多重通過が必要であ る。しかしながら、再循環率が約100%より大きいとき、約150psigより大きい圧 力低下で運転することには利点はわずかであると思われる。圧力低下による多重 通過によって、破裂された細胞の%が増加する。 再循環率が約100〜300%で、圧力低下が約50〜200psigであるポンプループに よって与えられる、圧力低下により藻類懸濁液を通過させることによって、Duna liella salinaを破裂させることが有用であることが決定された。再循環率が約2 00〜300%で、約100〜150psigの圧力低下が有用であることも決定された。III .化学的助剤及び化学的処理剤、(任意的であるが普通必要では ない) 藻類を収穫及び脱水するための化学的助剤及び化学的処理剤は、特に、藻類か ら得られた製品が、栄養補給剤中に使用されるものである場合、下記のような種 々の理由のために普通望ましくない。化学的助剤及び処理剤は通常、本発明の実 施には必要ないことが強調されるべきである。脱水のための化学的助剤及び処理 剤は、本発明 の他の面に関連させて本明細書で説明された細胞破裂技術を実施することによっ て回避することができる。にもかかわらず、所望により、化学的助剤及び処理剤 をオプションとして使用することができる。 化学的助剤は、脱水の前に所望のとき又は必要なとき、種々の目的のために藻 類懸濁液に添加することができる。分離効率を改良するために添加される化学的 助剤は、三つのカテゴリー、即ち、凝集剤、表面変成剤及び予備分散溶媒に分類 することができる。カロテノイドを回収するために下流の抽出工程に関連させて 使用される溶媒は、懸濁液を脱水する前を含む、抽出工程の前の或る点で、藻類 懸濁液中に分散させることができる。これらの溶媒は「予備分散」されると言わ れる。予備分散溶媒を含む溶媒は、本発明の抽出工程に関連させて後で説明する 。イオン性凝固剤及びポリマー性凝集剤のような凝集剤を、一層容易に分離され る、より大きい集塊を生じさせるために添加することができる。藻類を一層浮遊 性にするために、泡起剤(frother)及び捕集剤(collector)のような表面変性剤を 添加することができる。 化学的助剤は、細胞破裂の後で且つ吸着気泡分離の前に、混合装置に添加する ことができる。しかしながら、Dunaliella salinaを脱水するために、望ましく ない化学的助剤を使用することは、本発明の実施によれば普通は必要でない。本 発明により実施される細胞破裂技術は、藻類の脱水を可能にするために十分であ る。 化学的助剤は、藻類成分から製造される栄養補給剤の及び藻類が成長する培地 の品質及び価値に悪影響を与えるおそれがある。幾つかの化学添加剤は、栄養補 給剤の製造方法に於いて望ましくないであろう。藻類成長培地及び藻類残渣に関 して、化学的助剤を使用することから廃棄問題が生じ得る。例えば、望ましくな い化学的助剤 は、塩水を湖に戻すとき、グレート・ソルト・レークから得られた藻類懸濁液を 脱水する際に避けるべきである。 或る化学的助剤は、経済的観点から望ましくない。藻類が、天然の湖及び幾つ かの粗放的池に見出される比較的薄い懸濁液から得られるとき、藻類細胞体を凝 析させるために、大量のミョウバンのような化学品が必要である。典型的に、次 の分離工程では、藻類細胞体から化学添加物を分離することが必要であり、これ は製造費用を更に増加させる。 通常必要ではないが、泡沫浮遊方法に於いて藻類の回収を向上させるために、 泡起剤を使用することが望ましいと考えられる。泡起剤は、泡沫浮遊装置に入る 前に気相若しくは液相に添加することができ又は泡沫の安定性を上昇させるため に及び小さい気泡を発生させるために、泡沫浮遊装置内の藻類懸濁液に直接添加 することができる。泡起剤の例には、2−エチルヘキサノール、メチルイソブチ ルカルビノール(これはMIBCとしても知られている)及びダウフロス(Dowfroth )250が含まれる。ダウフロス250は、ミシガン州ミッドランド(Midland)にある ダウ・ケミカル社(Dow ChemicalCompany)から市販されている泡起剤である。 泡起剤を使用するとき、泡起剤用量は、藻類懸濁液が脱水される方式に幾らか依 存して変化する。典型的に、泡起剤用量は約5〜25ppmの範囲内である。 しかしながら、Dunaliella salinaからカロテノイドを回収するために、泡起 剤は通常必要でないことが強調されるべきである。理論によって結び付けられる ことを望まないが、藻類は、飽和塩水中で小さい気泡を発生するために十分な濃 度及び界面活性剤力の化合物を含有していると信じられる。 供給材料中の藻類は、浮遊の選択率を改良するために、捕集剤及び抑制剤(dep ressor)で状態調整することができる。例えば、耐塩 性細菌又は他の望ましくない競争藻類若しくは捕食者に優先して、Dunaliella s alinaを吸着するための気泡の選択性を増加させることが望ましいであろう。捕 集剤は、藻類細胞体と結合し、それを気泡表面に付着又は吸着させて、藻類細胞 体が気泡と共に除去できるようになる。他方、抑制剤は懸濁液中に存在する望ま しくない成分と結合して、それらの気泡への付着を実質的に妨げる。抑制剤を使 用することは、他の方法では実質的な汚染物質が藻類と共に回収される場合に望 ましいであろう。 凝集剤には、合成ポリマー及びイオン性凝固剤が含まれる。イオン性凝固剤に は典型的に、ミョウバン又は塩化第二鉄が含まれる。一般的に、凝集剤は避ける のが望ましい。凝集剤は、本発明の実施に於いて必要であるとは考えられない。 しかしながら、これは、状況に依存して、本発明の種々の面で利点があるものと 決定されることができ、利点のために使用することができる。例えば、深床濾過 媒体からの藻類成分の回収はときには、凝集剤を使用することによって改良でき る。IV .成長培地から藻類を分離する機械的濾過 図1に戻って、本発明の方法には任意に種々の濾過工程が含まれていてよい。 機械的濾過工程は、それぞれ工程24及び28に示されるように、塩水からの藻類の 吸着気泡分離の前及び後の両方で有用である。典型的に、藻類懸濁液は、深床濾 過を使用することによって、吸着気泡分離の前に濃縮することができる。藻類懸 濁液は、精密濾過によって吸着気泡分離の後で濃縮することができる。しかしな がら、これらの濾過工程の全ては、吸着気泡分離の前又は後で実施できること及 びある場合には、吸着気泡分離は必要でないかもしれないことが認められるべき である。しかしながら、吸着気泡分離は典型的に、その成分を得るために藻類懸 濁液を十分に濃縮するため の最も経済的な手段を提供する。 深床濾過は、藻類懸濁液を、供給物中固体約1%の経済的に実際的な限界まで 濃縮するために有用な技術である。この限界を越えると、深床濾過は幾らか非経 済的である。濾過媒体から固体を除去するための逆洗浄は、固体濃度が上昇する につれてますます頻繁になる。カラムを通して液体を賦勢するための、フィルタ ーが運転される圧力は大きくなる。このため、深床濾過は典型的に、吸着気泡分 離の前に藻類懸濁液を濃縮するために有用であり、吸着気泡分離が完結した後で は有用性は幾らか小さくなる。 深床濾過は、それを通して藻類懸濁液が重力の下で下方に流れる粒状媒体、普 通砂の床に頼る。藻類は、粒状媒体の気孔内及び媒体の粒子の間の隙間空間内に 析出する。 深床濾過は、濾し濾過(straining filtration)と混同してはならない。濾す ことは、網又は布帛の表面で起こる。しかしながら、深床フィルターは、その体 積全体で、貫流している懸濁液から藻類細胞を保有する見込みを有する各細孔及 びボイド空間で粒子を保有する。 適当な深床濾過媒体には、石英砂、ザクロ石砂、無煙炭、ガラス繊維及びこれ らの混合物のような、商業的方法で典型的に使用されるものが含まれる。この媒 体は、吸着気泡分離によって価値のある成分の更なる濃縮のために藻類細胞を回 収するために、真水又は塩水で洗浄することができる。 この媒体を溶媒と接触させて、捕捉された藻類細胞から価値のある成分を回収 することもできる。Dunaliella salinaからのカロテノイドの抽出に関連して後 で示す溶媒が、深床フィルター内で藻類細胞体から同様の成分を抽出するために 有用であろう。 無傷の細胞又は破裂した細胞の成分を、深床フィルターによって 回収することができる。無傷の細胞は、濾過の前に細胞を凝集させることによっ て回収することができる。しかしながら、細胞が濾過の前に破裂されていると、 回収は典型的に著しく改良される。塩水1ml当たり少なくとも0.002mgのカロテノ イドを含有する藻類供給物懸濁液について、本発明を実施することにより、70% より大きいカロテノイドの回収が達成された。本発明の実施で深床フィルターを 使用することの例を、実施例に示す。 Dunaliella salina中のカロテノイドの濃度を、深床濾過又は吸着気泡分離法 の実際的限界を越えて上昇させることが、幾つかの抽出方法又は他の理由から有 用であろう。典型的に、吸着気泡分離法は、約10,000ppmより低い、カロテノイ ドの最大濃度についての実際的上限を有する。藻類懸濁液中のカロテノイド濃度 は、高密度気体抽出を含む、経済的に実用的である幾つかの精製方法について約 10,000ppmより大きくすべきである。 精密濾過は、塩水中のDunaliella salinaの懸濁液中のカロテノイド濃度を、 浸透液(permeate)中のカロテノイドの測定可能な損失無しに、通常吸着気泡分 離によって得ることができるものを一桁越えて増加させる。本発明の実施と関連 させて精密濾過を実施することによって、約20,000ppmまでの濃度が得られた。 十字流精密濾過方法の概略を、図3に示す。図3の装置を使用する精密濾過を、 VIIcとして実施例に示す。 図3に示されるように、例えば、泡沫浮遊セルから得ることができる、塩水中 のDunaliella salinaの懸濁液を、保持タンク62に装入する。この懸濁液は、ポ ンプ64により十字流ミクロフィルター66に輸送される。任意に、フィルターに入 る前に懸濁液を冷却するために、熱交換器68を設けることができる。ミクロフィ ルターには、それに沿って藻類懸濁液が送液される多孔質膜が取り付けられてい る。典型的な膜は、例えば、酸化ジルコニウムを含むセラミック材料からなって おり、普通10ミクロンより小さい絶対等級を有するであろう。 この膜は典型的に、円筒の構造中に存在し、懸濁液は円筒を通過して送液され る。塩水は膜を貫通し、ライン69によって浸透液として除去される。藻類細胞体 は懸濁液中に留まり、ライン70により保有液として円筒を貫通する。この保有液 は保持タンクに戻し、十字な濃度が得られるまで数回フィルターを通して循環さ せることができる。また、この保有液は、精密濾過の他の段階又はライン72によ り抽出器に直接送ることができる。 カロテノイド液滴は普通、直径がミクロンの1/10より小さく、浸透液中で顕 著な損失が通常予想される。泡沫浮遊装置から得られる懸濁液中の藻類細胞体は 典型的に破裂されており、懸濁液は幾らかゼリー状であり、通常、膜を急速に詰 まらせると予想される。にもかかわらず、本発明の方法を実施することによって 、カロテノイドは典型的に浸透液中に検出できず、フラックスに於ける初期低下 の後、膜を越えるフラックスは、圧力低下の増加無しに実質的に一定に留まって いる。 懸濁液中の塩濃度を低下させるために、真水を供給物又は保有液に添加するこ とができる。保有液中の所望の最終の塩及びカロテノイド濃度を得るために、追 加の濾過及び希釈工程を必要なとき追加することができる。濾過が続く希釈は、 ときには「ダイアフィルトレーション(diafiltration)」と呼ばれる。精密濾過 及びダイアフィルトレーションについてのフラックス対時間のプロットを図4に 示し、実施例と関連させて後で説明する。V.藻類を脱水するための吸着気泡分離 A.一般的考察 図1に戻って、藻類細胞が工程22によって破裂された後、若しあれば、仕意の 濾過工程24及び28を実施し、次いで工程26により、藻類懸濁液を濃縮するために 必要なとき吸着気泡分離を実施する。 吸着気泡分離は、藻類懸濁液を通過する気泡の表面への藻類細胞物質の選択的 吸着をベースにしている。気泡は、藻類物質を運び去る泡沫を形成するために、 典型的に頂部に上昇する。吸着気泡分離法は、多量の塩水から少量の藻類を取り 出すために適している。 種々の吸着気泡分離技術が存在しており、その幾つかに於いては泡沫が発生し 、その幾つかに於いては泡沫が発生しない。藻類を脱水するための一つの有用な 吸着気泡分離技術は、「泡沫浮遊」と称される分散気体浮遊技術である。気体が 液体の中に分散される一般化された泡沫浮遊技術の概略を、図5に示す。 本発明の実施で有用である他の吸着気泡分離技術は、電気分解浮遊及び溶解気 体浮遊である。しかしながら、これらの方法には実際的な限界が存在すること及 びこれらは必ずしも分散気体浮遊と同等でないことが認められるべきである。電 気分解浮遊に於いて、気泡は、藻類から分離すべき水性媒体を通して電流を流す ことによって発生する。水性媒体が濃縮塩水である場合は、気泡を発生させるた めに比較的大きい電流が必要であろう。溶解気体浮遊に於いて、気体は、分離容 器内の圧力下で、供給物流の一部の中に溶解されており、次いで得られた混合物 が浮遊容器の中に導入される。圧力の突然の低下により、溶解した気体が核生成 し、小さい気泡を形成するようになる、塩水中の空気の溶解度は幾らか制限され 、それで、例えばヘリウムを含む、カロテノイドに悪影響を与えない、他の一層 溶解性の気体が選択される。 B.泡沫浮遊 図5に示されるように、泡沫浮遊装置には、気泡発生ゾーン84、 捕集ゾーン86、分離ゾーン88及び泡沫ゾーン90が含まれている。これらのゾーン の幾つか又は全部は、同じ容器を占めていてもよく又は占めていなくてもよい。 供給物流80は、選択された装置に依存して、捕集ゾーン86又は気泡発生ゾーン84 の何れかで泡沫浮遊装置に入る。何れの場合でも、気体は、気泡発生ゾーンを通 って、捕集ゾーン内の藻類懸濁液の中に分散されて、液体中の気体の二相分散液 を作る。藻類懸濁液の与えられた体積内で、藻類細胞体と衝突するために利用す ることができる気体の表面積を最大にするために、多数の小さい気泡を作ること が望ましい。 捕集ゾーンに於いて、藻類懸濁液は、緊密接触を促進する条件下で微細な気泡 と接触される。気泡は藻類細胞体と衝突して、気泡及び藻類凝集剤を形成する。 高い頻度の衝突を与えるために、捕集ゾーンに於いて強烈な混合を生じさせるこ とが望ましい。 捕集ゾーン内で気泡及び藻類凝集体が形成された後、次いでこれは、分離ゾー ン88に於いて藻類が激減した塩水から、典型的に重力によって分離される。気体 の密度は、塩水の密度よりも2〜3桁小さい。この密度差は、気体及び藻類凝集 体の気体及び液体分散液の表面の方への浮遊を促進し、そこで凝集体は泡沫ゾー ン90内で泡沫として蓄積する。 カロテノイドで富化された泡沫は、流93として泡沫ゾーンをオーバーフローす る。図6中の122で示されるような捕集樋は、典型的に、泡沫ゾーンオーバーフ ローを受け取り、そこで泡沫は崩壊される。藻類が激減した塩水であるアンダー フロー流92は、浮遊装置の下を流れ、再循環又は廃棄することができる。 吸着気泡分離装置で使用するための適当な気体は非毒性で非危険性でなくては ならず、これには、空気、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴン及び一般的に 化学的に不活性であると考えられるその 他の貴ガス並びにこれらの混合物が含まれる。酸素又は酸化剤を含有しない不活 性ガスが、細胞塊内に存在するカロテノイドの酸化を避けるために特に有用であ る。 C.泡沫浮遊路 泡沫浮遊装置は、藻類中に存在する価値のある成分の回収及び濃度を最大にす るために、浮遊路の中で使用することができる。浮遊法のための比較的高いエネ ルギー費用は、浮遊路を使用することによって達成できる高い回収及び濃縮係数 (concentration factor)によって補償される。 泡沫浮遊路を、空気式泡沫浮遊と関連させて使用することができる形式の直列 に連結した泡沫浮遊カラムについて、図6に概略する。しかしながら、示される 原理は、機械式及び空気式泡沫浮遊装置を含む泡沫浮遊路に一般的に適用される ことが理解されるべきである。 図6に示される泡沫浮遊路は、予備濃縮ゾーン94、濃縮ゾーン96及び捕集ゾー ン98からなっている。浮遊容器の機能は、3個のゾーンの1個に於ける路内のそ の位置に依存する。藻類懸濁液は、供給物流102として予備濃縮器100に入る。予 備濃縮器からのオーバーフローは、最初の濃縮器106への供給流104を与える。藻 類濃縮物は、最終濃縮器108から流110により引き出される。捕集器供給物流112 は、最初の濃縮器106から、カロテノイド回収を増加させるための最初の捕集器1 14へのアンダーフローによって与えられる。藻類が激減した塩水の排出流は、予 備濃縮器100及び最終捕集器116からのアンダーフローとして、それぞれアンダー フロー流118及び120として引き出される。最適製品回収及び濃度を与えるために 、所望の多数の段の濃縮器及び捕集器を補うことができる。所望により、捕集器 を除くことができる。また、流118である予備濃縮器 からのアンダーフローは、捕集ゾーン98で処理するための最初の捕集器114への 供給物流として与えることができる。この場合に、最初の濃縮器106からのアン ダーフローを、所望により予備濃縮器100に再循環するか又は排出流として引き 出すか又は最初の捕集器への供給物に含有させることができる。 1.予備濃縮 予備濃縮器100は、塩水から藻類を分離するための、予備濃縮ゾーン94に於け る最初の泡沫浮遊段階として機能する。予備濃縮器の目的は、濃度に於ける適度 の増加と共に高い藻類回収をもたらすことである。従って、予備濃縮器は典型的 に、適度の濃縮係数を有する価値のある生成物の回収を最大にする条件で運転さ れる。予備濃縮器として機能する浮遊装置は典型的に、濃縮器として機能するも のよりも高い表面気体速度で且つより薄い泡沫深さで作動する。 供給物102として予備濃縮器に送液される藻類懸濁液は、天然に存在する湖若 しくは池を含む、藻類が成長している供給源から又は集約的及び粗放的池を含む 、幾つかのその他の供給源から取得することができる。この懸濁液は、細胞を破 裂させるために又は塩水を機械的に濾過するために前記したように、必要なとき 予備処理することができる。生きている無傷の細胞若しくは破裂した細胞又はこ れらの組合せを、予備濃縮器に与えることができる。予備濃縮器は、前の細胞破 裂工程が実施されなかった場合に、供給物中の細胞の大部分が予備濃縮器内で破 裂するように運転される。 得られた気泡及び藻類凝集体は気体及び液体懸濁液の表面の方に浮かび、そこ で、これらは濃縮された泡沫として集まる。濃縮物は、予備濃縮器をオーバーフ ローして、捕集樋122の中に、次いで図11で252で示されるような保持タンクの中 に進む。予備濃縮器からのアンダーフロー118は、塩水源の方に再循環するか、 廃棄するか 又は並行に配置された浮遊装置の1個又はそれ以上の段によって更に処理するこ とができる。 2.濃縮 予備濃縮器100からのオーバーフローとして予備濃縮ゾーン94から出た藻類懸 濁液104は、直列に連結されて示されている1個又はそれ以上の濃縮器106,124 及び108によって、カロテノイドに更に富むようになる。濃縮ゾーンの目的は、 回収のためにカロテノイドに富んだ藻類濃縮物を製造することである。藻類細胞 は、泡沫に濃縮され、これは各濃縮器をオーバーフローする。濃縮器106及び124 からのオーバーフローは、次の濃縮器に供給物を与える。アンダーフローは典型 的に、前の濃縮器のための供給物に再循環される。普通、本発明による方法を使 用する浮遊によって、少なくとも約2000ppmのカロテノイド濃度が達成可能であ る。 濃縮ゾーンは、単一の泡沫浮遊容器からなっていてよく又は直列で若しくは並 列で供給物流を受け取る複数個の容器からなっていてよい。濃縮器からのアンダ ーフローは、アンダーフロー流中のカロテノイドの濃度に依存して、廃棄される か、予備濃縮ゾーンに戻されるか、前の濃縮器に戻されるか、直列若しくは並列 に配置された1個若しくはそれ以上の捕集器に通されるか又は他の方法で処理さ れる。 3.捕集 捕集ゾーン98に於いて、他の方法ではアンダーフローの中に失われるカロテノ イドが、生成物回収を最大にするために集められる。捕集ゾーンからの濃縮物12 6は、濃縮ゾーンに再循環され、捕集ゾーンからのアンダーフローは普通、廃棄 されるか又は塩水源に戻される。捕集ゾーンは、単一の泡沫浮遊容器からなって いてよく又は直列で若しくは並列で供給物流を受け取る複数個の容器からなって いてよい。 直列に連結された3個の捕集器114,128及び116からなる捕集ゾーン98が、図 6に示されている。捕集器への供給物は、前記のように与えられる。それぞれ、 捕集器114及び128からのアンダーフロー流130及び132は、直列にある次の捕集器 への供給物を与える。各捕集器からのオーバーフロー126は、濃縮ゾーン供給物 に供給される。 D.機械式及び空気式浮遊セル全般 適当な泡沫浮遊装置には、気液接触に使用される市販の装置が含まれる。「セ ル」とも呼ばれるこれらの装置は、二つの広いグループ、即ち機械式浮遊セル及 び空気式浮遊セルに分類することができる。機械式浮遊セルには典型的に、気体 を分散させ、効率のよい気泡と藻類との接触を与えるためのローター及びステー ター機構が含まれる。藻類細胞体は、十分な速度で運転されるとき、機械式浮遊 セル内の回転インペラーによって作られる剪断界内で破裂する。インペラーが十 分な速度で運転される場合、別の破裂工程についての必要性は存在しない。 空気式浮遊セルは、浮遊装置内に回転インペラーが存在しないことによって、 機械式浮遊セルから最も容易に区別することができる。空気式浮遊セルに於いて 、気泡及び藻類衝突は、どのような可動部分も無しに、気体のみを添加すること によって作られる。典型的に、空気式浮遊の前に藻類を破裂させる必要性が存在 する。しかしながら、空気式浮遊セルを下記のような適当な条件下で運転すると き、藻類細胞体はセル内で破裂される。濃縮器及び捕集器として運転することが できる次の空気式浮遊セルは、藻類細胞体が既に破裂されているので、同様の条 件で運転する必要はない。 空気式及び機械式浮遊セルは、装置性能及び分離目的物に依存し て、泡沫浮遊路内の位置の何れか又は全てで使用することができる。しかしなが ら、空気式浮遊セルは典型的に、機械式セルを越えた利点を有している。与えら れた装置体積及びエネルギー入力について、より高い回収及び処理量が、機械式 装置に比較したとき空気式装置で達成でき、これは普通、減少した資本費用及び 運転費用になる。空気式装置は、更なる費用節約のため及び移動性を促進するた めに、軽量で安価なプラスチックから製造することができる。これらの利点及び その他のことを以下更に説明する。 本明細書に記載した機械式及び空気式浮遊セルは、共通して、気相表面速度、 Jg、気体対供給物比、浮遊装置内の液体滞留時間、浮遊助剤用量及び浮遊気体 の性質を含む、幾つかの運転パラメーターを有する。捕集ゾーンのアスペクト比 、分離ゾーンのアスペクト比、並流、向流、十字流及び機械的混合を含む相接触 の方法、パルプからの気泡及び藻類凝塊物の分離方法並びに気泡発生の方法を含 む幾つかの設計パラメーターも、種々の泡沫浮遊装置に共通している。 泡沫浮遊装置の性能は、泡沫中のカロテノイド濃度及びカロテノイド回収の項 目で定量化される。泡沫浮遊装置の各形式に具体的である幾つかの幾何学的及び 運転パラメーターが存在するが、上に挙げた主要なパラメーターは、本明細書に 記載した浮遊方法の全分野に共通している。 1.機械式浮遊セル 機械式浮遊セル134の流体力学的特徴を図7に示す。機械式セルでは典型的に 、気体導入のためのローター及びステーター機構136、気泡発生並びに気泡と藻 類との衝突を与える液体循環が使用される。「アスペクト比」と命名される容器 高さの直径に対する比は、普通、約0.7〜2まで変化する。典型的に、それぞれ 、中心に装着 されたローター及びステーター機構136を有する、図7に於けるものと同様の4 個又はそれ以上のセル134が、実質的に完全な混合に近づくために直列で配置さ れ、それによって液相短絡循環を最少にする。セルに十分な気体フローを与える ために、補助ブロワーが典型的に設けられている。 捕集ゾーン150及び分離ゾーン及び152は、それぞれ、機械式セルに於いて同じ 容器内にある。機械式セルは、運転を容易にし、カロテノイドを実質的に酸化し ない気体を再循環させるために、所望により密閉することができる。 気体は、気泡発生器として機能する回転インペラー138によって微細な気泡に 分散される。回転インペラーは、気体を、吸引チューブ148を通して捕集ゾーン1 50の中に流れるように誘導する低圧ゾーンを作り、捕集ゾーンで、気体は微細な 気泡に分散されて、それがセルの底から循環されるとき藻類懸濁液と混合される 。 藻類懸濁液は、供給ボックス141を通過する供給物流140として機械式セルに入 る。気泡と藻類との接触は、回転インペラーによって発生する乱流の結果である 。気泡及び藻類凝集体は、捕集ゾーン150から出て、比較的静止状態である分離 ゾーン152の中に進み、そこでこれは表面の方に浮遊し、液相から分離する。 気泡及び藻類凝集体は、重力によって液相から分離され、セルの上部で泡沫ゾ ーン154内にカロテノイドが濃縮された泡沫として集まる。カロテノイドが濃縮 された泡沫は、藻類濃縮物流144として引き出される。泡沫は通常、セルから捕 集樋の中にオーバーフローする。また、泡沫は、泡沫パドルのような機械的手段 によって引き出すことができる。液相は捕集ゾーンの方に再循環され、結局は、 藻類が激減した塩水のアンダーフロー流146としてセルから出る。 適正に設計されたローター及びステーター機構は、適正量の気体 を同伴し、それを微細な気泡の中に分散させ、気体を液体と混合して、藻類と気 泡との間の緊密接触を達成する。高い気泡と藻類との衝突効率及び良好な浮遊性 能を与えるために、二相混合領域に於いて、良好な混合及び十分な液体滞留時間 が必要である。 Jgは、機械式浮遊セルに於いて、泡沫と液体との界面に対して平行であるセ ル断面積で割った、体積気体流量として定義される。Jgの値が増加するとき、 気体ホールドアップは液相に於いて増加し、泡沫に於いて減少し、潜在的により 速い浮遊動力学になるが、気体無し基準(gas free basis)で泡沫内の減少した カロテノイド濃度になる。Jgの値は、Dunaliella salinaからのカロテノイドの 回収について、約0.1〜5cm/秒の範囲である。約2cm/秒〜4cm/秒の値が、 幾らか一層典型的である。 液体滞留時間は、体積液体流量で割った、機械式セル内の分散液の体積として 定義される。滞留時間が長くなるほど、泡沫内のカロテノイドのより高い回収が 可能である。滞留時間は、Dunaliella salinaからのカロテノイドの回収につい て、連続運転のために約3〜12分間の範囲である。5分間より長い滞留時間が、 幾らか典型的である。 小さい気体対供給物比の利点には、機械式セルに於ける減少した装置体積及び ブロワー費用が含まれる。気体対供給物比は、Dunaliella salinaからのカロテ ノイドの回収について、約5〜20の範囲である。約5〜15の気体対供給物比が、 幾らか一層典型的である。 インペラー先端速度は、気泡サイズ及び捕集ゾーンを通る再循環流量に影響を 与える。先端速度が上昇するとき、気泡サイズは減少し、捕集ゾーンを通る再循 環流量は増加する。しかしながら、先端速度が高くなると、より大きな機械的摩 耗及びインペラー駆動のためのパワー必要量になる。気泡及び藻類凝塊物は、高 い先端速度で 破壊される場合がある。先端速度は、Dunaliella salinaからのカロテノイドの 回収について、約900〜2500フィート/分の範囲である。約1500〜1800フィート /分の先端速度が、幾らか典型的である。藻類細胞体を破裂させるために、約15 00フィート/分より大きい先端速度が有用である。 機械式浮遊セルについて、四つの主幾何学的パラメーターが存在する。これら の幾何学的パラメーターは、1)ローター浸液対液体深さの比、2)タンク直径 対インペラー直径の比、3)液体深さ対タンク直径の比及び4)ローター及びス テーター機構の設計である。ローター浸液対液体深さの比は、Dunaliella salin aからのカロテノイドの回収について、約0.7〜0.75の範囲である。タンク直径対 インペラー直径の比は、約1.5〜5.5の範囲である。約2のタンク直径対インペラ ー直径比が、幾らか一層しばしば使用される。液体深さ対タンク直径の比は、約 0.6〜0.9の範囲である。約0.8〜0.9の液体深さ対タンク直径の比が、幾らか典型 的である。 ローター及びステーター機構には、コネチカット州ミルフォード(Millford) のドル・オリバー社(Dorr-Oliver Incorporated)、コロラド州コロラド・スプ リングス(Colorado Springs)のスベダラ社(Svedala)の一部門であるデンバ ー・イクイップメント社(Denver Equipment Company)、ユタ州ソルト・レーク ・シティ(Salt Lake City)のウェムコ・プロダクツ州(Wemco Products)及び フィンランド国EspooのOutomec Oy社によって製造されたものが含まれる。 2.空気式浮遊セル 空気式浮遊セルは、幾つかの点で、機械的に撹拌するセルとは異なっている。 空気式セルに於いて、気泡は、当該技術分野で公知の全ての非機械的手段によっ て発生される。気泡は、多孔管スパージ ャー、オリフィス板、ベンチュリー又は静的ミキサーによって作ることができる 。静的ミキサーを使用するとき、泡起剤溶液が普通、気体と混合される。 幾つかの空気式セルは、機械式セルが行うよりも微細な気泡を発生させる。そ れで、空気式セルに於いては、衝突はしばしば潜在的に高く、浮遊に必要な滞留 時間は一般的により短い。 空気式浮遊セル、特にカラムは普通、機械式セルよりも高いアスペクト比を有 する。容器高さ対直径の比は典型的に、空気式セルでは、より高い。増加した排 液時間を可能にするより深い泡沫床及びより濃縮された泡沫を可能にする乾燥器 を有する空気式装置を運転することは可能である。容器高さは普通、容器直径よ りも幾らか大きいので、生成物純度を改良するために、洗浄水を泡沫に添加する ことができる。 機械式セルを越えた空気式浮遊セルの他の利点は、材料及び建造のより軽い重 量及びより低い費用である。空気式浮遊容器は、安価な軽量プラスチックスで建 造することができ、重量及び費用はインペラー及び駆動が存在しないことによっ て更に減少する。空気式浮遊セルのための資本及び運転費用は、気泡発生及び気 体と液体との接触のために機械的ローター及びステーターアセンブリーが必要な いので、機械式セルについてのものよりも著しく低くすることができる。 一般的に言って、濃縮器として機能する空気式浮遊セルは、捕集限定型(coll ection limiled)又は収集限定型(carrying capacity imited)限定型の方式で 操作することができる。標準限定型では、粒子捕集速度は、気泡と藻類との間の 衝突の回数によって制限される。収集限定型では、気泡表面は藻類物質で飽和さ れている。従った、粒子捕集速度は、気泡表面積がカラムに添加される速度によ って制限される。回収工程に送られる塩水の体積を最少にすることが望ましいの で、その表面が藻類物質での飽和に近づく泡沫を作ることが有利である。 図5を参照して、所望により、藻類を一層容易に浮遊できるようにするために 、供給物を機械的に又は化学的に処理することができる。気体は、気泡発生ゾー ン内で気泡発生器の手段によって微細な気泡として分散される。気泡発生器は泡 沫浮遊装置に対して内部式又は外部式であってよい。内部式気泡発生器の例は、 多孔管スパージャーである。外部式気泡発生器の例は、気体がフロサー溶液と混 合される静的ミキサーである。 気泡及び藻類懸濁液供給物は、捕集ゾーンに入り、そこで気泡と藻類との衝突 が起こって、気泡及び藻類凝塊物が形成される。気泡と藻類との衝突は、気相と 液相との向流若しくは並流により又は空気式混合により起こすことができる。凝 塊物は分離ゾーンを通って液体及び泡沫界面の方に浮遊し、気体ホールドアップ が急速に増加する泡沫ゾーンの中に通過する。 泡沫は洗浄水と接触して、同伴された親水性粒子及び供給水を、泡沫内の藻類 から分離させることができる。泡沫は、バイオマスに富んで装置から出る。液体 は、バイオマスが激減したアンダーフロー流として、装置の底を通過する。 再循環させた空気又は不活性浮遊気体を、空気式浮遊装置で容易に使用するこ とができる。気体は、捕集樋を覆うことによって再循環することができる。小さ い気泡を発生させるために、泡起剤を液相又は気相に添加することができる。 藻類を脱水するために及びDunaliella salinaからカロテノイドを回収するた めに、本発明により使用することができる、入手可能な幾つかの空気式浮遊装置 がある。これらの装置のあるものには、 前記の空気式装置の利点の多くをもたらす、1より大きいアスペクト比を有する カラムが含まれる。空気式浮遊セルの幾つか及び本発明によるそれらの使用を、 以下に説明する。 空気式浮遊セルには、誘導気体浮遊セル及び空気散布式液体サイクロン、すな わち「ASH」が含まれる。誘導気体浮遊セルに於いて、液体及び気体を、セルの 底でノズルを通過させることによって、気体を液体の中に分散させる。ASHは、 オーバーフローにより出る泡沫を作るために、多孔質壁を通過する気体移動を利 用する。 a.ジェームソンセル 単一ダウンカマージェームソンセル156を、図8に示す。ジェームソンセルは 、米国特許第5,188,726号、同第5,332,100号及び同第4,938,865号(これらの内 容全体を参照して本明細書に含める)に説明されている。本発明によりDunaliel la salinaからカロテノイドを回収するために、ジェームソンセルで製造された 泡沫中の藻類物質は、気体無し基準で、約60ppm〜13%(重量基準)であった。 ジェームソンセルは主として二つのコンポーネントからなっている。第一コン ポーネントはダウンカマー158であり、これは典型的に直径が約100〜280mmで長 さが約3mのカラムである。第二コンポーネントはライザー160である。ライザー は、その中にダウンカマーが注入するタンクである。ライザーは典型的に、ダウ ンカマーよりも遥かに大きい直径を有する。また、複数個のダウンカマーが、単 一のライザーの中に排出することもできる。 ジェームソンセルのダウンカマーは、捕集ゾーン86(図5)を規定し、典型的 に約10〜30のアスペクト比を有する。ライザーには分離ゾーン88(図5)及び泡 沫ゾーン90(図5)が含まれ、そのアスペクト比は普通約0.5〜5である。相接 触の方法は、ダウンカマー 内の多相並流下降流である。気泡及び藻類凝塊物は、ライザー内の重力により、 藻類が激減した塩水から分離される。気泡は、高速度ジェットによる液相内の気 体の同伴及び分散の結果として、ダウンカマー内で発生する。 藻類懸濁液供給物は、ライン162を通ってダウンカマーの頂部に入り、オリフ ィス板164を貫通して、高速度液体ジェットを形成する。ダウンカマーのヘッド スペース内の圧力は大気圧よりも低いので、気体は、ライン168を通ってダウン カマーヘッドスペース166の中に誘導される。ジェットはダウンカマー内の液体 の表面に衝突し、気体を液相の中に同伴する。同伴された気体は、ジェットの運 動量消失によって発生する高速度勾配によって微細な気泡に分散される。気体及 び液体は、ダウンカマーを通って二相流で輸送される。この二相流は垂直管内で 並流下降栓流に近づき、気泡と藻類との衝突になり、気泡及び藻類凝塊物を形成 する。次いで、多相分散液はダウンカマーの底を通ってライザーの中に通過する 。 ジェームソンセルは、ライザー内の液体レベル170がダウンカマーの端部より も僅かに高くなって、液体シールを維持するように運転される。気体及び藻類凝 集体は、ライザー内で塩水から分離する。この凝集体はライザーの表面の方に浮 遊し、そこで凝集体はクロス174として捕集され、セルから捕集樋176の中にオー バーフローする。藻類が激減した塩水は、流178としてセルの下に流れる。 ライザーは、泡沫内の生成物回収及び濃度を最適化するために必要なような深 さであってよい。ライザーは、約500ミクロンより小さい直径を有する非常に微 細な気泡のために、アンダーフロー流178内の凝集体の同伴を回避するためにも っと深くする必要がある。泡沫深さは、高回収運転のために50mmのように小さく てもよいが、典型的な値は300〜800mmの範囲である。濃縮物純度を改良するた めに、洗浄水180を泡沫に添加することができる。ジェームソンセルは空気で運 転することができるか又は取り囲んで、カロテノイド分解を最少にする気体で操 作することができる。 典型的に、ジェームソンセル内の操作条件、特にライザー表面気体速度、Jg は、必要な機能、即ち予備濃縮、捕集又はクリーニングの種類に依存して変化す る。 ジェームソンセルでのJgは、ライザー内の表面気体速度として定義され、泡 沫と液体との界面に対して平行であるライザー断面積によって割った体積気体流 量に等しい。セルJgは、ライザー内の気泡及び藻類凝集体の適当な分離を与え 、泡沫安定性を確保するように選択される。Jgの最大値は、泡沫溢汪の点であ り、そこで分離ゾーン内と泡沫ゾーン内との気体ホールドアップ値は等しく、界 面が失われることになる。回収損失を表わす、アンダーフロー流178の中への気 泡及び藻類凝集体の顕著な同伴は、セルが溢汪する前により高いJg値で起こる 可能性がある。Jgの最小値は、安定な泡沫を作るための必要条件によって決定 される。気体流量が低すぎる場合、泡沫は崩壊し、ライザー160内の分離ゾーン の中への凝集体の顕著な再同伴になるであろう。 ライザー表面気体速度は、システムの特性及び選択された機能の種類に依存す る。予備濃縮器機能でDunaliella salinaを脱水するために、Jgの値は約0.1〜1 .0cm/秒の範囲である。約0.3〜0.5cm/秒の予備濃縮器内のJgの値は、幾らか 一層典型的である。 濃縮器機能でDunaliella salinaを脱水するために、Jgの値は約0.05〜0.5cm/ 秒の範囲である、約0.1〜0.35cm/秒の濃縮器内のJgの値は、比較的典型的であ る。 比較的低い表面気体速度は、少なくとも部分的に、藻類中の界面活性剤の存在 に起因すると信じられる。界面活性剤の高い濃度は、 Jgのより低い値で泡沫溢汪を誘発するであろう。カロテノイドの浮遊のために 、このような低いJg値が必要であることは、驚くべきことである。藻類内で天 然に生じる泡起剤は、塩化ナトリウムで飽和された塩水中でさえも、カロテノイ ドの浮遊を容易にするために、十分な濃度及び界面活性剤力のものであることは 、一層驚くべきことである。 ジェームソンセル内のダウンカマー表面速度は、供給物流量及びダウンカマー の断面積から計算される。ダウンカマー滞留時間は非常に関連したパラメーター であり、体積供給物流量で割ったダウンカマーの体積として定義される。これら の二つのパラメーターの値は、装置処理量及び性能に直接影響を与える。低い表 面速度をも意味する長い滞留時間は、高い藻類捕集効率及びそれで泡沫内のカロ テノイドの高い回収を促進する。短い滞留時間及び高い表面速度は、カラム処理 量を増加させる。 Dunaliella salinaからカロテノイドを回収するために、ダウンカマー表面速 度は約0.1〜0.4m/秒の範囲である。ダウンカマー滞留時間は、約9〜30秒で変 化する。予備濃縮器及び捕集器機能でジェームソンセル内でDunaliella salina からカロテノイドを回収するための、ダウンカマー表面速度及び滞留時間の値は 典型的に、それぞれ約0.15〜0.3m/秒及び10〜20秒である。濃縮器機能でジェ ームソンセルについて、ダウンカマー表面速度及び滞留時間の値は、それぞれ約 0.1〜0.2m/秒及び15〜25秒である。 気体対供給物比は、気体体積流量の液体体積流量に対する比として定義される 。ジェームソンセルに於いて気体対供給物比を減少させることは、より均一なサ イズ分布を有する、より微細な気泡が形成するために、カラムでの安定化効果に なる。気体対供給物比が増加するとき、より小さい比表面積及びより広いサイズ 分布を有する 、より粗い気泡が作られる。結局、下降流に対向して上昇する大きな気泡が形成 される。 Dunaliella salinaからカロテノイドを回収するために、ジェームソンセル内 の予備濃縮器、捕集器及び濃縮器機能について、気体対供給物比は、約0.3〜0.9 の範囲である。両方の応用について、気体対供給物比は幾らか一層典型的に約0. 4〜0.7である。 ダウンカマー入口での供給物圧力は、ジェットの速度を決定する。藻類を破裂 させ、それを一層浮遊性にするために機械的予備処理が適用された、Dunaliella salinaからのカロテノイドの回収のために、供給物圧力は約20〜60psigで変化 する。値は比較的典型的に、予備濃縮及び捕集器機能について約50〜60psigの範 囲であり、濃縮器機能について約20〜25psigの範囲である。 Dunaliella salinaからカロテノイドを回収するために、予備濃縮器、捕集器 及び濃縮器機能について、ジェット速度は、約8〜25m/秒の範囲である。予備 濃縮器及び捕集器機能について約10〜20m/秒の範囲であり、濃縮器機能につい て約8〜15m/秒の範囲である値が、幾らか典型的である。 ジェームソンセルについての二つの設計比は、ダウンカマー直径対オリフィス 直径比及びライザー直径対ダウンカマー直径比である。Dunaliella salinaから のカロテノイドの回収のために、ダウンカマー対オリフィス直径比は約7〜13の 範囲である。約8〜10の値が、幾らか典型的である。Dunaliella salinaからのカ ロテノイドの回収のために、ライザー対ダウンカマー直径比は約2〜10で変化す る。約5より大きい値が、一層典型的である。 別の破裂工程のための必要性を除くために、ジェームソンセルをもっと高い供 給物圧力で運転することも可能である。オリフィス内で藻類を破裂させるために 高い供給物圧力でジェームソンセルを運 転することは、藻類を一層浮遊性にするための機械的又は化学的予備処理工程の ための全ての必要性を不要にする。この高い圧力範囲は、60psigより高い供給物 圧力として定義することができる。典型的に、ジェームソンセルは、細胞を破裂 させるために、約150〜300psigの供給物圧力で運転される。 ジェームソンセルは、典型的に使用されるものよりも小さいオリフィス板をノ ズル内に設置することによって、60psigより高い供給物圧力で運転することがで きる。しかしながら、高いジェット速度は普通、ライザー内で分離するために微 細すぎる気泡を発生させ、アンダーフロー流178(図8)内への気泡及び藻類凝集 体の同伴になる。これらの高い供給物圧力で運転するとき、ジェットの下方運動 量をそらすために、放散性スプレーノズル又はバッフルを設置することが必要で あろう。 ダウンカマーの頂部でオリフィスを貫通するジェットの速度は、ベルヌーイ式 から計算することができる。このジェットは3個の領域、即ち、フリージェット 、プランギングジェット(plunging jet)及び混合領域からなる。供給物は、供 給物がオリフィス板を通ってダウンカマーの中に通過するとき、フリージェット の形態である。フリージェットは、ヘッドスペース内に低圧領域を作り、気体を ジェット表面の方に輸送する。ジェットが液体の表面に衝突する領域はプランギ ングジェットと呼ばれ、気体が液体の中に同伴される場所である。液体の表面の 下の混合ゾーンに於いて、ジェットの運動量は消失される。得られた高速度勾配 によって、同伴された気体は小さい気泡に破壊される。 b.多段ループ−流浮遊(MSTLFLO)カラム 多段ループ−流泡沫浮遊カラム182を図9に示す。MSTLFLOは、気体をカラムの 底の中に導入するためのスパージャー184、カラム 内に装着された一連の垂直バッフル、即ちドラフトチューブ186,188及び190、 適正な流体力学を発生するための、それぞれドラフトチューブ186,188及び190 の上部のバッフル192,194及び196、供給物ディストリビューター198並びにカラ ムに対して同軸的に設けられた捕集樋200からなる改良気泡カラムである。MSTLF LOカラムは、分離技術(Separations Technology)の第5巻の第133〜138頁の「 廃水処理用多重ループ浮遊カラム(A Multiple-loop Flotation Column for Was tewater Treatmment)」と題する1995年の論文で、D.X.He,F.X.Ding,H.Hu 及びS.H.Chiangによって説明されている。He等の論文全体を参照して本明細書 に含める。 MSTLFLOカラムの主な設計特徴は、ドラフトチューブの多段の配置である。ラ イン185からの気体は、カラムの底でドラフトチューブ186の内側に散布され、ド ラフトチューブとカラム壁との間の環状領域202内よりも高い、ドラフトチュー ブの内側の気体ホールドアップになる。気体ホールドアップの差によって、循環 パターンが作られる。気体及び液体分散液は、ライザーとして機能するドラフト チューブの内側の領域204内で上方に流れ、ダウンカマーとして機能する環状領 域202内を下方に流れる。ダウンカマー内の流は、多相並流下方栓流に近づく。 一層均一な気泡サイズ分布は、軸混合を減少させるループ流流体力学から得られ る。MSTLFLOカラムの浮遊動力学は、ドラフトチューブを含有しない、カナディ アンカラムとも呼ばれる一般的な気泡浮遊カラムに比較して改良される。気泡カ ラムを図10に示す。MSTLFLOカラムは、ドラフトチューブを除去することによっ て、気泡カラムに転換することができる。 捕集ゾーン及び分離ゾーン86及び88(図5)は、それぞれ、MSTLFLOカラムの 同じ容器内にある。この容器は5より大きいアスペクト比を有する。理論によっ て結び付けられることを望まないが、MS TLFLOカラム内の捕集ゾーンは、多相並流栓流が存在する各ドラフトチューブの ダウンカマー及びライザーであると考えることができる。このカラムについての 分離ゾーンは、供給物ディストリビューター198の上で、気液界面の下である。 凝集体は泡沫及び液体界面の上の泡沫ゾーン内に集まり、カラムから捕集樋200 の中にオーバーフローする。泡沫は崩壊して濃縮藻類懸濁液を形成し、これはラ イン206を通って取り出される。藻類が激減した塩水のアンダーフロー流は、カ ラムの底からライン208を通って得られる。 MSTLFLOカラム内の表面気体速度、Jgは、カラム断面積で割った体積気体流量 として定義される。Jgが増加するとき、多相分散液内の気体ホールドアップは 増加し、より高い藻類捕集効率になる。しかしながら、泡沫内の気体ホールドア ップは、上昇する気泡がより多くの水を泡沫の中に同伴するので、Jgが増加す ると共に減少する。Jgの最大値が近づくとき、泡沫内の気体ホールドアップと 気体及び液体分散液中の気体ホールドアップは等しくなり、カラム溢汪及び界面 の損失になる。 Dunaliella salinaからのカロテノイドの回収のために、Jg値は約0.1〜1.0cm /秒の範囲である。約0.2〜0.5cm/秒の値は、幾らか典型的である。カロテノイ ドの浮遊のために、このような低いJg値が必要であることは、驚くべきことで ある。藻類内で天然に生じる泡起剤は、塩化ナトリウムで飽和された塩水中で及 び他のイオンの存在下においてさえも、カロテノイドの浮遊を容易にするために 、十分な濃度及び界面活性剤力のものであることも、一層驚くべきことである。 液体滞留時間は、体積液体供給流量で割ったMSTLFLOカラムの体積として定義 される。長い滞留時間は、泡沫内のカロテノイドの高い回収を可能にする。短い 滞留時間は、カラム処理量を増加させる 。捕集制限状況では、Dunaliella salinaからのカロテノイドの回収のために、 液体滞留時間は約2〜20分の範囲である。収容力制限状況では、液体滞留時間は 20分よりも長い。 MSTLFLOカラムに於いて、低い気体対供給物比を使用することの利点には、減 少した装置体積及び気体圧縮費用が含まれる。Dunaliella salinaからのカロテ ノイドの回収のために、気体対供給物比は約0.10〜1.5の範囲である。約0.2〜0. 8の値が、幾らか典型的である。このような低い気体対供給物比は、カロテノイ ドの浮遊のために驚くべきことであり、有利である。 カロテノイドの酸化を最少にするために、二酸化炭素、窒素、ヘリウム又は希 ガスの不活性雰囲気下でMSTLFLOカラムを運転することが有利である。二酸化炭 素を使用することによって、空気に比較して浮遊動力学が改良される。 カラム内の軸混合を減少させ、短路化を最少にし、そうしてカラムの性能を改 良するために、多段のドラフトチューブが使用される。Dunaliella salinaから のカロテノイドの回収のために、段の数は約1〜5の範囲である。通常、1段よ り大きい値を使用すべきである。 Dunaliella salinaからのカロテノイドの回収のために使用されるドラフトチ ューブ直径対カラム直径の比の値は、約0.5〜0.9の範囲である。Dunaliella sal inaからのカロテノイド回収に於いて、約0.5〜0.7の値が幾らか一層典型的であ る。 比較的安定な泡沫が、Dunaliella salinaからのカロテノイドの浮遊から得ら れる。泡沫を収容するために、比較的大きい断面積を有する樋が必要である。Du naliella salinaからのカロテノイドの回収のために、2の樋直径対カラム直径 の比が使用された。この比は通常1.25より大きくすべきである。c.カナディアンカラム 一般的カラム又は気泡カラムとも呼ばれるカナディアンカラムを図10に示す。 気泡カラム210は典型的に、直径が約0.5〜3.0メートルであり、高さが約9〜15 mである。断面は正方形又は円形であってよい。 藻類懸濁液供給物は、泡沫及び液体界面214から約1〜2m下でライン212を通 ってカラムに入り、下方に流れる。気体はライン216を通ってカラムの底から入 り、典型的にスパージャー218の手段によって微細な気泡に分散される。カロテ ノイド分解を最少にするために、二酸化炭素、窒素、ヘリウム又は希ガスを含む 不活性気体を使用することができる。気体、典型的に空気を、218で示されるよ うに内部散布物としてカラムの底の中に直接注入することができ又はこれを最初 に水、藻類懸濁液、フロサー溶液若しくはこれらの組合せと接触させ、その後、 外部散布物として注入してもよい。内部スパージャーは典型的に、濾布のような 布帛で覆われた多孔パイプから又は多孔ゴムから作られる。 気体と藻類懸濁液との向流によって、供給物ディストリビューター222(図10) より下の領域として規定される、捕集ゾーン86(図5)内で気泡と藻類との衝突 になる。このカラムについての分離ゾーンは供給物ディストリビューター222よ り上で、泡沫及び液体界面214より下である。凝塊物は、泡沫及び液体界面より 上の泡沫ゾーンに集まり、カラムから捕集樋226の中にオーバーフローする。泡 沫は崩壊して濃縮藻類懸濁液を形成し、これはライン228を通って取り出される 。藻類が激減した塩水は、流220としてカラムの下に流れる。 このカラムは、全ての所望の泡沫深さで運転することができるけれども、実際 的には、50〜100cmの範囲の泡沫深さが典型的に使用 される。同伴された親水性粒子を藻類バイオマスから分離させるために、洗浄水 を224で示されるように泡沫に添加することができる。クリーニング効率を最大 にするために、カラムは典型的に、正バイアスで運転され、これは、泡沫を通る 水の下方への正味フローが存在することを意味する。バイアス水はアンダーフロ ー流によりカラムから離れる。アンダーフロー流の流量は泡沫及び液体界面レベ ルを維持するために、供給物流量よりも大きくすべきである。 d.空気散布(Air Sparged)式液体サイクロン(ASH) 本発明によるDunaliella salinaからのカロテノイドの回収のために、ASH装置 について、気体無し基準での泡沫内の藻類濃度は、約0.001重量%〜0.3重量%の 範囲であった。ASHは、それを通って圧縮気体が装置の中に入る多孔壁を有する 円筒形液体サイクロンへの接線方向の供給物入口からなる。傾斜した泡沫台(pe destal)がサイクロンの底に配置され、アンダーフロー断面積を容易に変えるこ とができるようになっている。泡沫取り出し流量を制御するために、種々の直径 の渦ファインダー(voltex firder)を使用することができる。 供給物は、サイクロンの頂部で接線方向にASH装置に入り、螺旋通路を流れ、 その後、底で環状アンダーフロー開口を通って出る。気泡は、多孔壁を通して空 気を流すことによって発生される。藻類と気泡との間の衝突は、捕集ゾーン86( 図5)を規定する外側渦内で起こる。気相と液相とは、液体が液体サイクロンの 底の方に移動するとき、十字流パターンで接触される。内側渦と外側渦との間の 規定されない境界であると考えることができる分離ゾーン88(図5)内で、気泡 及び藻類凝集体を、藻類が激減した塩水から分離するために、遠心力が使用され る。気泡及び藻類凝集体は、サイクロンの頂部から出るように上方に移動する内 側渦を形成する泡沫ゾーン 90(図5)に輸送される。 Jgは、ASH装置について、膜の断面積て割った膜を通過する体積気体流量とし て定義される。Dunaliella salinaからのカロテノイドの回収のために、Jgの値 は約0.7〜6cm/秒の範囲である。約3cm/秒より大きい値か、幾らか一層典型 的である。 ASHについての液体滞留時間は、液体体積流量で割ったASH装置の体積として定 義される。Dunaliella salinaからのカロテノイドの回収のために、滞留時間は 約1〜10秒の範囲である。 Dunaliella salinaからのカロテノイドの回収のために、気体対供給物比は、 約0.4〜6の範囲である。3より大きい値が幾らか典型的である。 e.EKOFLOT空気式浮遊セル 藻類供給物懸濁液80(図5)は、気泡発生ゾーン84(図5)として機能するベ ンチュリー装置を通ってカラムの頂部に送液される。気体は藻類懸濁液の中に同 伴され、得られた混合物は供給物パイプを通って下方に通過し、そこで気泡と藻 類との衝突の大部分が起こる。この供給物パイプは捕集ゾーン86(図5)として 機能する。気泡及び藻類凝塊物を含有する液体及ひ気体分散液は、ディストリビ ューターを通って、分離容器の中にある分離ゾーン88(図5)の中に流れる。凝 集体は表面の方に浮遊し、そこでこれらは泡沫ゾーン90(図5)内に蓄積する。 藻類が激減した塩水は、流92(図5)として容器の下を流れる。 泡沫集団(crowder)、逆円錐は、上昇又は下降して、分離を最適化するために 泡沫領域のサイズを変化させることができる。生成物純度を改良するために、泡 沫を洗浄水と接触させることができる。洗浄された泡沫は、容器から捕集樋の中 にオーバーフローし、そこでこれは濃縮物として取り出される。分離ゾーン内の 滞留時間は2 〜3分の範囲であり、これはジェームソンセルに匹敵する。しかしながら、ジェ ームソンセルのダウンカマー内の滞留時間は普通、約5〜10秒である。EKOFLOT容 器のエアレーター装置内の滞留時間は、ミリ秒のオーダーである。EKOFLOTセル のエアレーター装置は、気泡及び藻類衝突が起こる場所であり、これは捕集ゾー ンを規定する。 f.ミクロセルTM微小気泡浮遊カラム ミクロセルTMカラムは、米国特許第4,981,582号及び同第5,167,798号(その内 容全体を参照して本明細書に含める)に記載されている。ミクロセルTMカラムは 、ペンシルベニア州ピッツバーグ(Pittsburgh)にあるICFカイザー・エンジニ ヤーズ社(ICF Keiser Engineers,Inc.)によって製造されている。このカラム は、カラムの底部の曝気ゾーン、曝気ゾーンの上にある、微小気泡が液体の中に 上昇することは可能であるが、固体が曝気ゾーンの中に沈降することを防止する 一方向板、捕集ゾーン及び泡沫ゾーンからなっている。供給物藻類懸濁液80(図 5)は、泡沫と液体との界面の下でカラムに入り、下方に流れる。気体82(図5 )は、気泡発生ゾーン84(図5)として機能する微小気泡発生器の手段によって 、カラムの外側の液体中に分散される。適当な液体には、藻類懸濁液供給物80、 アンダーフロー流92、泡起剤溶液及びこれらの組合せが含まれる。サイズが50〜 400ミクロンの範囲である微小気泡が、この外部スパージャーによって発生する 。次いで、この微小気泡は曝気ゾーンの中に導入される。 微小気泡を発生させるために使用される液体は、ポート(poat)を通って、気 泡が激減した曝気ゾーンから出て、典型的に微小気泡発生器に再循環される。微 小気泡は、一方向板を通って曝気ゾーンを出て、微小気泡は、供給物ディストリ ビューターの下で曝気ゾー ンの上の領域である捕集ゾーン86(図5)に入る。気泡の小さいサイズのために 、捕集ゾーン内のフローは実質的に静かであり、藻類懸濁液と微小気泡との効率 のよい向流接触になる。藻類が激減した塩水は、一方向板内のポートからアンダ ーフロー流として出る。気泡及び藻類凝集体は捕集ゾーンを通って上昇し、これ らは泡沫ゾーン内に蓄積する。同伴された親水性粒子を藻類バイオマスから分離 するために、洗浄水を泡沫に添加することができる。カロテノイドに富んだ泡沫 は、カラムから捕集樋の中にオーバーフローし、そこでこれは濃縮物として取り 出される。 微小気泡発生器は、流体方向がしばしば変化するように配置された一連の小さ いフィンからなっている。この設計は、静的ミキサーのものと類似している。液 体は、気体の所望の体積がミキサーに入る前に液体ラインの中に計量供給されな がら、ミキサーを通ってかなり高速度で送液される。液体剪断によって、気体が 微小気泡の中に分散される。体積基準で50%より多い気体を含有する微小気泡懸 濁液を、この技術を使用して発生させることができる。 g.他の浮遊装置 本発明の原理は、上記の特別の機械式及び空気式浮遊装置以外の、記載しきれ ないほど多数の浮遊装置に適用される。これらの他の装置は、上記のものとは、 主としてそれらが異なった形状を有するか又は気泡と藻類との接触、相分離又は 気泡発生の異なった手段を使用する点で細部のみが異なっている。 吸着気泡分離、深床濾過及び精密濾過のどのような組合せが選択されたとして も、藻類懸濁液は、関連する経済性を含む多数の要因を考慮に入れて、最も魅力 的な方法を提供するレベルまで濃縮されなくてはならない。あまり濃縮されてい ない藻類懸濁液からの成分の抽出は、懸濁液を溶媒と接触させるために大きいサ イズの容器が 必要であるか又は多量の溶媒が必要であるために、実用的ではないである。抽出 のための所望の濃度及び経済性を達成するために、深床濾過、吸着気泡分離及び 精密濾過は、組み合わせて、別々に又は藻類懸濁液を脱水するための他の技術と 組み合わせて使用することができる。 E.有利な泡沫浮遊路 カロテノイドの回収のために吸着気泡分離法、特に泡沫浮遊方法を使用するこ との一つの目的は、できるだけ最高濃度のカロテノイドを有する泡沫を製造する ことである。如何なる泡沫浮遊装置も、浮遊路の全ての場所で使用することがで きる。しかしながら、上記の泡沫浮遊法は、必ずしも、泡沫内でカロテノイドを 濃縮するためのそれらの能力が同等であるとは限らない。Dunaliella salinaを 含む藻類を脱水するための一つの有利な泡沫浮遊路を、図11を参照して以下説明 する。予備濃縮器230及び第一濃縮物232として、ジェームソンセルが使用される 。第二濃縮器234として、MSTLFLOカラムが使用され、これはジエームソンセル濃 縮器232に直列で連結されている。藻類供給物流を得ることを容易にするために 、ジェームソンセル及びMSTLFLOカラムは、前記のようにいかだ、トレーラー又 は他の移動可能な装置の上に装着することができる。 図11に示されるように、塩水中のDunaliella salinaの供給物流236は、それら の供給源から得られる。この供給源は、ユタ州のグレート・ソルト・レークを含 む天然に存在する供給源又は粗放的若しくは集約的池からなっていてよい。供給 物流は、移動可能な浮遊ポンプであってよい、前記のような遠心ポンプを使用す ることによって得ることができる。この供給物は、ポンプ238を通って、ジェー ムソンセル予備濃縮器230の供給物入口240に送液される。 藻類は、供給物がジェームソンセル予備濃縮器に入る前に、ポン プループ内で又は前記のような他の機構によって破裂される。 泡沫は捕集樋248内に捕集され、崩壊されるか又は貯蔵タンク252の方に従来通 り送液されるか若しくは泡沫ポンプ250を通して送液され、ジェームソンセル濃 縮器232のためのカロテノイド富化供給物253として貯蔵される。アンダーフロー 流254は排出するか又は供給源に戻すか若しくはV.C.で浮遊路の更に一般的 な検討と関連させて前記したように他の方法で処理することができる。 ジェームソンセル濃縮器の方へのカロテノイド富化供給物253は、供給物入口2 56へ送液され、ジェームソンセル内で分離される。予備濃縮器230に比較して、 より乾燥した泡沫が典型的に製造される。富化カロテノイド流258は、MSTLFLOカ ラム濃縮器234のための供給物タンク260内に貯蔵される。アンダーフロー流262 は、予備濃縮器のアンダーフロー流と同様に処理される。 カロテノイド富化供給物流264は、貯蔵タンク260からMSTLFLO濃縮器カラム234 のための供給物入口266に送液され、前記のようにその中で分離される。カロテ ノイドが更に富化された、更に乾燥した泡沫が製造され、捕集され、更なる処理 のために貯蔵タンク268内に貯蔵される。更なる処理には、前記のような藻類を 更に脱水するための精密濾過又は下記の方法の何れかによる抽出が含まれる。 高密度気体抽出装置272に続けられる、上記のようなミクロフィルター270を、 図11に示す。精密濾過によって、カロテノイドの濃度は、高密度気体抽出のため に適した保有液流274中で約20,000ppmまで、泡沫浮遊路を越えて一桁ほど増加す る。浸透液流276は、不用塩水溶液であり、これは、若しあれば、不用塩水中に 存在する化学的添加物に依存して、廃棄されるか又はそれから供給物が得られた 湖若しくは池に戻される。 保有液流274は、供給物流として高密度気体抽出装置272に送液される。この場 合には二酸化炭素である高密度気体は、当業者によく知られていると信じられ、 後で高密度気体抽出と関連させて更に説明する方法で、供給物流に向流流れで供 給される。抽残液である、高密度気体抽出装置からのアンダーフロー278は、廃 棄するか又はカロテノイドが取り出された後の細胞集団から生成物を抽出するこ とに関連させて、VIで後で説明するようにして更に処理することができる。 高密度気体抽出装置からの抽出物280は、カラムをオーバーフローし、分離器2 82内に膨張されて、高密度気体から混合カロテノイド生成物を分離する。混合カ ロテノイドは、アンダーフロー流284として分離器から出る。高密度気体286は、 分離器オーバーヘッドから出て、圧縮機を通って高密度気体抽出装置の底部に再 循環される。この混合カロテノイド生成物は、特別のカロテノイドを回収するた めに、下記のように更に処理することができる。VI .濃縮藻類懸濁液からの選択された成分の回収 図1、工程30及び32に戻って、カロテノイドは、種々の溶媒を使用する数個の 抽出方法の何れによっても、濃縮藻類懸濁液から回収することができる。抽出方 法は、液体/液体抽出、浸出とも呼ばれる固体/液体抽出、固体物質の存在下で 二つの非混和性相が形成される三相抽出である液体/液体/固体抽出及び上記の ような高密度気体抽出の中から選択することができる。 約100ppmより高い濃度で水と非混和性である全ての有機溶媒が、塩水中のDuna liella salinaの懸濁液からカロテノイドを抽出するために有用であろう。この 有機溶媒は、少なくともカロテノイドの物理的及び化学的特性を悪く変化させな いものでなくてはならない。溶媒は、合成及び天然の矯味・矯臭剤、食用油、石 油化学製品、 高密度気体及び系が2個又はそれ以上の非混和性層を有する結果になる限りこれ らの組合せから選択することができる。しかしながら、これらの溶媒の幾つかは 、下記のような種々の理由のために他のものよりも一層望ましく、得られる結果 は必ずしも同等ではない。 石油化学溶媒は典型的に低粘度のものであり、溶質分子拡散率は適している。 カロテノイドは典型的に、石油化学溶媒に非常に可溶性であり、濃縮されたエキ ストラクトが可能である。石油化学溶媒には、ヘキサン、ペンタン、オクタン、 石油エーテル、シクロヘキサン、塩化メチレン、メタノール、エタノール及びそ の他の低沸点アルコールのような脂肪族炭化水素、ベンゼン及びトルエンを含む 芳香族並びに列挙しなかった非常に多数の他の石油化学製品が含まれる。所望に より、石油化学溶媒の組合せを使用することができる。 しかしながら、石油化学溶媒は一般的に、栄養補給剤の製造のためのカロテノ イドの抽出のための溶媒として望ましいとは考えられないことが認められるべき である。溶媒残渣は通常、クロマトグラフィーによって少なくともある程度まで 除去することができる。にもかかわらず、栄養捕給剤を処理するために石油から 誘導された化合物を使用すること及び栄養補給剤中に少しでも石油残渣が存在す ることは、多くの人々が反対している。 食用油は、栄養的観点から石油化学溶媒よりも好ましい。食用油は、魚油を含 む植物又は動物源から得ることができる。食用植物油溶媒には、トウモロコシ油 、オリーブ油、ダイズ油、サフラワー油、ヒマワリ油及び非常に多数の他の油が 含まれる。所望により、食用油の組合せを使用することができる。 しかしながら、石油化学溶媒に比較して、食用油は典型的に、より粘稠であり 、溶質分子拡散率はより低い。カロテノイドは通常、 食用油中で限定された溶解度を有しており、過剰の熱を適用することを含む、カ ロテノイドの化学的及び物理的特性を変える工程無しに、濃縮された抽出物を得 ることは困難である。 合成及び天然矯味・矯臭剤は典型的に、石油化学溶媒及び食用油よりも望まし い。天然誘導矯味・矯臭剤は栄養補給剤中で魅力を有する。フレーバー及びエキ ストラクト製造者協会(the Flavor and Extract Manufacturers Association) 又はFEMAによって安全として一般的に認可されたもの又はGRASとして分類された 矯味・矯臭剤は、栄養補給剤に関連した石油化学溶媒の欠点を有しない。栄養補 給剤中の残留矯味・矯臭剤溶媒の存在は一般的に、石油化学溶媒と比較して許容 性であり、下流の精製及び回収費用を減少させる。矯味・矯臭剤は、石油化学溶 媒に匹敵する沸点、粘度及び分子拡散率特性を有するように選択することができ る。 本発明のために適している矯味・矯臭剤の例には、酢酸エステル、エタン酸エ ステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、ヘキサン酸エステル、カプロン 酸エステル、ヘプタン酸エステル、オクタン酸エステル、デカン酸エステル、ケ イ皮酸エステル及びイソ吉草酸エステルを含むエステルのカルボン酸成分とのメ チル−、エチル−、プロピル−、ブチル−、イソブチル−、ベンジル−及びオク チルエステルが含まれる。矯味・矯臭剤の他の例には、これらに限定されないが 、ベンズアルデヒド、他のアルデヒド、リモネン及び他のテルペンが含まれる。 所望により、矯味・矯臭剤の組合せを使用することができる。 典型的な抽出工程のプロセスフロー線図を図12に示す。最初の溶媒抽出工程30 0に於いて、濃縮藻類懸濁液は溶媒と接触させる。カロテノイドは、塩水から、 抽出物又は溶媒相である第二液体相の中に移動する。二つの相及びラグ層(rag I ayer)が典型的に、工程30 2に記載されたように、抽出工程から得られる。藻類残渣のラグ層は、カロテノ イド及び溶媒を含有する粗製抽出物相及び塩水に富み普通微量のカロテノイドを 含有する抽残液相との間に形成される。藻類残渣は典型的に、葉緑素、グリセロ ール、リン脂質及びタンパク質に富み、廃棄するか又は工程310により更なる処 理に付して、これらの成分を回収することができる。 抽出は、回分式又は連続的に実施することができる。回分式抽出方法が有用で あることが分かっている。有機相と水相とは、カロテノイドの実質的に全てが有 機相の中に抽出されるように、十分に撹拌される。次いで撹拌を停止する。分散 液を放置して、三つの別個の領域、即ち抽残液層、エキストラクト層及びラグ層 が形成するようにする。これらの層は、下記に略述するように、更なる処理のた めに注意深く傾瀉することによって分離される。 連続式抽出のために、単一及び複数のミキサー及び沈降器;マサチューセッツ 州ピッツフィールド(Pittsfield)にあるロバテル社(Robatel)によって製造 されたもの及びミシガン州サギノー(Saginaw)のベイカー・パーキンズ社(Bake r Perkins)によって製造されたポドビルニアク(Podbelniak)を含む遠心抽出機 ;並びにニューヨーク州パラシッパニー(Parasippany)にあるグリッチュ・テク ノロジー社(Glitsch Technology Corporation)によって全て製造された、カー ル(Karr)カラム、ヨークーシャイベル(York-Scheibel)カラム及び回転板カラ ム並びにスイス国アルシュビル(Allschwil)のクーニ社(Kuhni)によって製造され たクーニカラム並びに充填及び多孔板カラムを含む、種々の抽出装置を使用する ことができる。 重力沈降は、連続式抽出方法に於いて有用である。相の分離は、遠心又は重力 力場に於いて達成できるが、重力沈降が普通、低費用 のものである。傾瀉を助けるために凝集剤(coalescer)を添加することができる 。同伴されているかもしれない全ての追加の溶媒を回収するために、実施される 養殖の種類に依存して、バイオリアクターに再循環する前又は池に戻す前に、抽 残液を更に凝集させることができる。塩水から溶媒を回収するために、凝集剤、 液体/液体/固体遠心分離、浮遊セル及び液体/液体サイクロンを使用すること もでき又は塩水を、清掃のために浮遊装置に再循環させることができる。 前記したものの全てを含む、全ての前の濃縮工程に続く塩水から又は抽出が収 穫方法である未処理の塩水から、カロテノイドを抽出するために、この抽出方法 を使用することができる。後者の場合に、デカンターからの溶媒再循環を、ミキ サー内の溶媒対供給物比を増加させるために使用することができる。 所望により、有機相の中に抽出された葉緑素の量を最低にするために、水相を 予備処理することができる。バイオマスを含有する水相を、抽出の前に、NaOHの ような塩基で処理して、葉緑素を鹸化し、それがカロテノイドと共に有機相の中 に抽出されることを防止することができる。また、バイオマスを含有する水相を 酸性化して、葉緑素が有機相の中に抽出されることを防止することができる。 1個又はそれ以上の脱水工程の前に、溶媒を藻類懸濁液中に分散させることが できる。この場合に、溶媒は予備分散されると言われ、供給物は抽出のために予 備状態調整されると言われる。例えば、吸着気泡分離を開始する前に、溶媒を藻 類懸濁液中に予備分散させることができる。 A.成分の精製及び分離 カロテノイドの粗製抽出物は、前記のようにして、ラグ層及び抽残液から分離 される。カロテノイドに富んだ粗製抽出物並びにグリ セロール及びタンパク質に富んだラグ層は、それぞれ、価値のある成分の精製さ れた調合物(preparations)を回収するために処理することができる。回収する ことができる化合物には、全トランスβ−カロテン、9−シスβ−カロテン、α −カロテン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、ルテイン、グリセロール、 タンパク質及びその他が含まれる。粗製抽出物を精製するために、種々の技術が 当業者に公知であると信じられる。 粗製エキストラクトは、フラッシュ、蒸留、ワイプド膜蒸発(wiped film eva poration)、ショートパス(short path)蒸留及び分子蒸留により溶媒を蒸発さ せることを含む、幾つかの技術の1個又はそれ以上によって、工程312に従って 更に濃縮することができる。溶媒を適当に選択することによって、この濃縮工程 を、カロテノイドが分解又は再異性化しない低い温度で運転することが可能にな るであろう。粗製抽出物を処理する好ましい方法は、所望の生成物に依存する。 カロテノイドは、濃縮工程312から直接固相として捕集されるか又は工程314に 従って溶媒交換により食用油中に再分散される。混合カロテノイド生成物は、必 要に応じて工程316に従って精製される。抽出の前又は後で且つ蒸発の前に、食 用油を矯味・矯臭剤と混合して、所望量の矯味・矯臭剤が蒸発し、カロテノイド が食用油中に残るようにすることができる。食用油は、動物油又はオリーブ油、 カノラ油、ラッカセイ油、ダイズ油、サフラワー油、ヒマワリ油、パーム油、ト ウモロコシ油及びこれらの混合物を含む植物油の混合物であってよい。この方法 で、一層濃縮されたカロテノイド懸濁液を製造するために食用油の費用のかかる 分子蒸留についての必要性を、実質的に除くことができる。 B.β−カロテン及びその他のカロテノイド 混合カロテノイドの食用油懸濁液は、人栄養補給剤、食品着色剤及び食品強化 市場で販売することができる。また、種々のカロテノイドの異なった濃度比を有 する製品を、下記のものを含む次の分離工程によって製造することができる。粗 製抽出物はクロマトグラフィーによって精製することができ、得られた画分を結 晶化させて、カロテノイド及び溶媒を回収することができる。追加の装置運転に は、結晶化、超臨界液体クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー及び高速 液体クロマトグラフィー又はHPLCが含まれていてよい。 多数の製品をこれらの装置運転から製造することができる。超臨界液体クロマ トグラフィーによって、全トランスα−カロテン、α−カロテンのシス異性体、 全トランスβ−カロテン及びβ−カロテンのシス異性体を分離することができる 。逆相クロマトグラフィーは、ルテイン、ゼアキサンチン、β−クリプトキサン チン、エチネノン(echinenon)、リコペン、α−カロテン及びβ−カロテンを分 離するために使用することができる。HPLCは、β−カロテン、エチネノン、カン タキサンチン、フコキサンチン及びアスタセン(astacene)、13−15ジ−シス− β−カロテン、15−シス−β−カロテン、β−カロテン、9−シス−β−カロテ ン及び13−シス−β−カロテンを分離するために使用することができる。HPLCと 超臨界液体クロマトグラフィーとの組合せは、13−13’−ジ−シス−β−カロテ ン、9,13,13’−トリ−シス−β−カロテン、9,13’−ジ−シス−β−カロ テン、15−シス−β−カロテン、9,13−ジ−シスβ−カロテン、13−シスβ− カロテン、9,9’−ジ−シス−β−カロテン、全トランスβ−カロテン及び9 −シス−β−カロテンを分離するために使用することができる。 少なくとも40重量%の9−シス異性体と50%未満の全トランス異 性体とからなる高純度β−カロテンエキストラクトは、活性化アルミナカラムで 異性体を分離することによって製造することができる。少なくとも75重量%の9 −シス異性体からなる富化9−シスエキストラクトは、非極性溶媒から全トラン ス異性体を結晶化させることによって製造することができる。高純度β−カロテ ンエキストラクトは、抽出物から溶媒を回収し、カロテノイドを最少量の非極性 溶媒中に再懸濁させることによって製造される。この溶媒は、エタン、ヘキサン 、ヘプタン、オクタン及び石油エーテルから選択することができる。次いで、非 極性抽出物を活性化アルミナカラムに通し、画分を集める。橙色/赤色カロテノ イドの主バンドを含有する画分が、最初に溶離される。この画分を集め、溶媒を 真空下で蒸発させると、典型的に50%の全トランス、40%の9−シス及び3%の 他のβ−カロテン異性体並びに50%のα−カロテン及び2%の他のカロテノイド からなる、高純度の天然β−カロテン製品になる。幾らかのβ−カロテンを含有 する薄黄色カロテノイドが、β−カロテン画分の後で溶離される。 溶離されない全ての極性カロテノイド、脂質及び葉緑素を除去するために、カ ラムを定期的に洗浄することができる。高純度の天然9−シス−β−カロテンは 、高純度の天然β−カロテンを、β−カロテンを溶解するために40℃〜50℃に加 温した最少量の非極性溶媒中に溶解し、溶媒を−20℃に冷却して、全トランス異 性体を優先的に結晶化させ、固相と液相とを分離することによって製造される。 この結晶化工程を繰り返して、結晶及び上澄み溶液の純度を改良することができ る。上澄み溶液から溶媒を蒸発させて、少なくとも75重量%の濃度まで9−シス 異性体が富化した調合物が得られる。 C.製品及び用途 本発明の方法によって誘導されたβ−カロテン及びその他のカロ テノイドは、かなり多数の製品として販売するために配合することができる。ス プレー乾燥したDunaliella salina粉末を、動物飼料の中に含有させることがで きる。製品は、種々の濃度の油中のカロテノイドの懸濁液、マイクロカプセル化 カロテノイド及び天然の混合カロテノイドの水分散性粉末として利用可能である 。β−カロテンもまた精製することができ、富化9−シス異性体又は富化全トラ ンス異性体として販売することができる。本発明の方法によって得られた他のカ ロテノイドもまた、精製し、製品として販売することができる。 D.グリセロール、タンパク質及びその他の成分 藻類残渣は廃棄するか又は工程310に従って更に処理して、グリセロール、葉 緑素及びタンパク質のような他の価値のある成分を藻類から回収することができ る。 ラグ層は、エタノールと接触させて、グリセロールを回収することができる。 次いで、エタノールを蒸発させ、得られたグリセロール残渣を蒸留によって精製 することができる。グリセロールはまた、有用な製品として販売するために、抽 出し、脱色し、蒸留することができる。グリセロール抽出後に残留する細胞塊は 、タンパク質に富んでおり、乾燥して、動物飼料で使用するためのタンパク質富 化藻類食事を作ることができる。この細胞塊は水で洗浄して、残留する塩を除去 し、その後乾燥することができる。VII .実施例 下記の実施例は、本発明の幾つかの面を例示するために示されるが、本発明を 限定すると解釈されるべきではない。実施例は一般的に、実施例が指向している 本発明の特別の面に依存して、見出しによって構成されている。しかしながら、 本発明の幾つかの面は、特別の見出しの下での単一の実施例中に示されるかもし れないことが 認められるべきである。この見出しは、異なった見出しの下で示される実施例を 排除すると考えるべきではない。 A.ポンプループ内での細胞破裂 図2を参照して、圧力低下の大きさ及び圧力低下による通過(pass)の数を、 下記のようにしてDunaliella salinaを破裂させることについて評価した。Dunal iella salinaを含有する塩水をグレート・ソルト・レーク内の池34から、ポンプ 38(これは、グランドフォス(Grundfos)シリーズC多段遠心ポンプCR30−80U であった)によって、ジェームソンセル36の方に輸送した。この塩水は、藻類を 破裂させるためにポンプループ内で再循環させた。バイパスフロー46は、再循環 フローの体積を規定した。流出フローライン48は、塩水を池に戻すために使用し た。バイパス及び流出流量は、それぞれ弁50及び52によって制御した。流量は、 ポンプループ内の所望の再循環%を与えるために必要に応じて変化させた。圧力 低下は、絞り弁42を使用して所望の値に調節した。 各排出圧力で、ライン40を通る全ポンプ排出流量、Q1は、弁50を閉じ、ライ ン48を通る流出流量、Q4及び44でのジェームソンセル供給物流量、Q5を測定す ることによって決定した。流出流量は、55ガロンのドラムを充満させるために必 要な時間を測定することによって決定した。ジェームソンセル供給物流量は、下 記の式: 〔式中、υはオリフィス速度であり、Δpは、圧力計54で測定された供給物圧力 によって近似され、ρは液体密度であり、Coはオリ フィス係数(0.61である)であり、そしてdoはオリフィス直径(0.3125インチ である)である〕を使用して計算した。 特定の排出圧力での全ポンプ排出流量は、下記の物質収支から計算することが できる。この式は、弁50が閉じられているゼロのバイパスフローの場合にのみ適 用される。 Q1=Q4+Q5 ポンプループ内で塩水再循環を与えるために弁50が開かれているとき、バイパ ス流量は、下記の式: Q2=Q1−(Q4+Q5) (式中、Q4及びQ5は、前記の手順を使用して決定され、Q2は、ライン46を通 る流量である) から計算した。 ポンプループ内の再循環%、Rは、 によって与えられる。 絞り弁42を越えた圧力低下(Δpt)は、細胞破裂を促進し、下記のように計 算される。 Δpt=p1−p2 (式中、p1及びp2は、それぞれ圧力計56及び圧力計58で測定された圧力である ) この方法で破裂された藻類の%は、細胞数データから決定した。 ml当たりの生細胞の数は、ライン60を通るポンプへの供給物取入れ、Q0及びジ ェームソンセルアンダーフロー流50、Q7について測定した。破裂された藻類の %、Fは、下記の式: (式中、CCt及びCCfは、それぞれ供給物及びジェームソンセルアンダーフローサ ンプル中の細胞数である) を使用して計算される。細胞数は、塩水1ml当たりの全細胞の数として定義され る。 B.深床濾過 Dunaliella salina細胞を、ワリング・ブレンダー(Waring Blender)内で30 秒間、塩水懸濁液を混合することによって破裂させた。破裂されたDunaliella s alinaの懸濁液を含有する塩水1リットルを、フィルター媒体を充填したカラム を通して濾過した。このカラムは30mmの内側直径を有し、長さが80mmであった。 種々のフィルター媒体を、下記の表1に示す。 濾過が完結したとき、媒体を蒸留水で洗浄して、細胞塊を回収した。この水を 溶媒で抽出して、得られた溶液をカロテノイドについて分析した。次いで、この 媒体を溶媒で洗浄し、得られた溶液をカロテノイドについて分析した。フィルタ ーへの供給物及び濾液をサンプリングし、カロテノイドについて分析して、媒体 中に残留したカロテノイドの%を決定した。7個の実施例から得られた結果を表 2に示す。 深床濾過により藻類を脱水する際の細胞を破裂させる衝突を、下記の実施例で 示す。濾過する前に細胞を破裂させなかった以外は、例1〜7に記載した同じ手 順を使用した。0.25〜0.35mmの細粒を有する石英砂の深床を、濾過媒体として使 用した。濾過の前に、デンバー(Denver)D−12機械式浮遊セル内で、藻類懸濁 液をトリトン(TRITON)X−100非イオン性界面活性剤と空気無しで1分間混合 することによって、塩水を状態調整した。界面活性剤濃度は体積基準で25ppmで あった。カロテノイド濃度基準の藻類回収は25%であった。 C.精密濾過 精密濾過用の装置を図3に示す。泡沫浮遊セルからの藻類濃縮物を、供給物タ ンク62に装入し、7.5馬力、102アンペア及び460ボルトの定格のポンプ64を通し て十字流ミクロフィルター66に送液した。十字流ミクロフィルターには、1.4μ mと定められ、2.15ft2の表面積を有するZrO膜が含まれていた。この膜は、カリ フォルニア州ホイッティア(Whittier)にあるU.S.フィルター社(U.S.Filt er)によって供給された。この精密濾過装置は、液体フローのために19個のチャ ンネルを有し、断面が六角形であった。各チャンネルは直径が4mmで、長さが80 cmであった。フィルターに入る前に供給物を冷却するために、熱交換器68を使用 した。膜を横断する圧力低下は、圧力計74及び76で測定した。 保有液70は、フィルターに再循環させるために供給物タンクに戻した。浸透液 69は廃棄した。浸透液の質量を、時間の関数として記録した。フラックス、Nは 、下記の式: (式中、Aはフローのために利用できるフィルターの断面積であり 、M2及びM1は、それぞれ時間t2及びt1での浸透液の質量である) を使用して計算した。流量は、流量計78によって測定した。温度は温度計によっ て測定した。サンプルを、保有液及び浸透液からとり、カロテノイドについて分 析した。 懸濁液を6時間連続的に濾過した。約150ポンドの浸透液が除去された。フラ ックス対時間曲線を図4に示す。フラックスに於ける初期低下が典型的に十字流 ミクロフィルターで観察された後、フラックスは、運転の経過に亘って圧力低下 に於ける顕著な増加無しに、115kg/時/m2で比較的に一定のままであった。こ の結果は、破裂された藻類のゼリー状性質によって、膜が急速に詰まると予想さ れたことを考慮して、驚くべきことであった。カロテノイドが浸透液中で検出で きなかったことも一層驚くべきことであった。浸透液中の顕著なカロテノイド損 失は、カロテノイド液滴の0.1μmより低い小さいサイズに起因すると予想された 。 保有液中の塩濃度を低下させるために、ダイアフィルトレーションを行った。 真水を供給物タンク62に添加した。最終保有液中の所望の塩濃度を得るために必 要なとき、追加の濾過及び水希釈段階を実施した。6時間運転の終わりで、残留 する保有液を等体積の真水で希釈し、13分間濾過して、最初の体積に戻した。他 の等体積の真水を添加し、次いで13分間濾過し、最初の体積に戻すことによって 、第二のダイアフィルトレーションを実施した。これらのダイアフィルトレーシ ョン実験について測定したフラックスを、図4に示す。 D.泡沫浮遊 1.機械式泡沫浮遊 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水を、デンバーD−12 ベンチスケール・泡沫浮遊機に装入した。この泡沫浮遊機は、与えられたインペ ラー速度のために適当量の空気を吸引するように設計されている。2.75インチの 直径を有する8ブレードのインペラーを使用した。4000g容器を使用した例20以 外は、例の全てについて2000g混合容器を使用した。浮遊動力学及び塩水からの カロテノイドの回収を決定するための時間に亘って、サンプルを液体から取り出 した。濃縮泡沫を、各運転の終わりで捕集し、456nmでのUV−VIS分光法によりカ ロテノイドについて分析した。 実験的変数には、インペラー速度、気体流量、セル体積、塩水中の最初のカロ テノイド濃度及び界面活性剤用量が含まれていた。気体流量は、撹拌軸を通して 圧縮気体を添加することによって変化させた。回収データは、未破裂藻類、破裂 藻類について及び前の浮遊からの濃縮泡沫について測定した。例8〜10 Dunaliella salina細胞を、ウェアリング・ブレンダー内で30秒間混合するこ とによって破裂させた。破裂した細胞の懸濁液を含有する塩水2000mlを、浮遊セ ルに装入し、10〜20分間混合した。10分後のカロテノイド回収を、表3に要約す る。 例11〜16 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水2000mlを、浮遊セル に装入し、35分間混合した。10分後のカロテノイド回収を、表4に要約する。 例17〜20 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水を、浮遊セルに装入し、1500rpmで 35分間混合した。カロテノイド回収へのセル体積の影響を、表5に要約する。 例21〜25 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水2000mlを、浮遊セルに装入し、10 分間混合した。10分後のカロテノイド回収への気体流 量の影響を、表6に要約する。 例26,27及び28 低い媒体及び高い濃度のDunaliella salinaを含有する塩水2000mlを、浮遊セ ルに装入し、10分間混合した。カロテノイド回収への細胞濃度の影響を、表7に 要約する。 例29及び30 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水2000mlを、浮遊セルに装入した。 トリトンX−100を塩水に添加し、この溶液を1分間1500rpmで空気無しで混合し た。次いで、空気弁を開き、懸濁液を空気有りで20分間混合した。カロテノイド 回収を10分後に測定し、 その結果を表8に要約する。 例31及び32 浮遊セルからの濃縮泡沫2000mlを、このセルに装入し、35分間混合した。カロ テノイド回収を10分後に測定し、その結果を表9に要約する。 例33 デンバーDR−8 4セル機械式浮遊機に、各セル内でローター及びステーター 配置で、8フラットブレードのラシュトン(Rushton)タービンインペラーを取り 付けた。この装置に7gpmの藻類懸濁液を連続的に供給した。タンク直径対イン ペラー直径の比は2.1であった。タンク高さ対タンク直径の比は0.84であった。 ローター浸水対液体の比は0.75であった。インペラー先端速度を、4個のインペ ラー全てについて1790フィート/分で一定に保持した。液体滞留時間は11分であ った。Jgは4.0cm/秒であった。気体対供給物比は16.4であった。気体無し基準 での泡沫中の固体画分は0.02%であった。カロテノイド回収は78%であった。2.空気式泡沫浮遊 a.ジェームソンセル 例34 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水を、機械式予備処理装置で処理し て細胞を破裂させ、次いでジェームソンセル内で処理した。ジェームソンセルは 8.6のダウンカマー直径対オリフィス直径の比及び5のライザー直径対ダウンカ マー直径の比を有していた。セルJgは0.44cm/秒であった。ジェット速度は21. 5m/秒であった。ダウンカマー表面速度は0.20m/秒であった。ダウンカマー 滞留時間は15.1秒であった。空気対供給物比は0.52であった。運転の経過に亘る カロテノイド回収は、平均58.8%であった。泡沫中の固体画分は、気体無し基準 で0.02%であった。例35 例34に記載した運転の間に発生した泡沫を捕集し、例34に記載した形状を有す るジェームソンセル内で処理して、カロテノイドを更に濃縮した。セルJgは0.2 7cm/秒であった。ジェット速度は10.6m/秒であった。ダウンカマー表面速度 は0.13m/秒であった。ダウンカマー滞留時間は23.2秒であった。空気対供給物 比は0.49であった。運転の経過に亘るカロテノイド回収は、平均89.7%であった 。泡沫中の固体画分は、気体無し基準で0.5%であった。例36 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水を、如何なる機械的又は化学的予 備処理もしないで、例34に記載した形状を有するジェームソンセル内で処理した 。セルJgは0.65cm/秒であった。ジェット速度は46.1m/秒であった。ダウン カマー表面速度は0.175m/秒であった。ダウンカマー滞留時間は17.5秒であっ た。空気対供給物比は0.88であった。運転の経過に亘るカロテノイド回収は、平 均52.8%であった。泡沫中の固体画分は、気体無し基準で0.02%であった。例37 例34に記載した運転の間に発生した泡沫を捕集し、例34に記載した形状を有す るジェームソンセル内で処理して、カロテノイドを更に濃縮した。セルJgは0.2 9cm/秒であった。ジェット速度は11.9m/秒であった。ダウンカマー表面速度 は0.14m/秒であった。ダウンカマー滞留時間は21.7秒であった。供給物圧力は2 2psigであった。空気対供給物比は0.49であった。運転の経過に亘るカロテノイ ド回収は、平均68%であった。泡沫中の固体画分は、気体無し基準で8.3%であ った。例38 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水を、泡沫浮遊装置内で処理した。 この泡沫を続いて崩壊させ、例34に記載した形状を有するジェームソンセルに、 65リットル/分の流量で連続的に供給した。セルへの気体流量は1.1SCFMであっ た。泡沫中のカロテノイド回収は、1時間運転の経過に亘って平均89.7%であっ た。例39 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水を、泡沫浮遊装置内で処理した。 アンダーフロー流を捕集し、例34に記載した形状を有するジェームソンセルに、 62リットル/分の流量で連続的に供給した。セルへの気体流量は1.7SCFMであっ た。泡沫中のカロテノイド回収は、平均79%であった。 b.多段ループ流泡沫浮遊カラム(MSTLFLO) 下記の例40〜47では、直径が4インチで高さが125インチで、3個のドラフト 管を取り付けたMSTLFLOカラムを使用した。ドラフト管アスペクト比は12.2であ った。ドラフト管直径対カラム直径の比 は2であった。樋直径対カラム直径比は2であった。フロサーは添加しなかった 。塩水のpHは6〜7の範囲であった。カラムの中に空気を散布するために、焼結 金属スパージャーを使用した。このスパージャーは直径が1インチで、長さが6 インチであり、10ミクロンの細孔サイズを有していた。このスパージャーは、最 も下のドラフト管の底に配置した。供給物ディストリビューターは、頂部のドラ フト管から6インチ上に配置した。例40 MSTLFLOカラムに、カロテノイドを含有する塩水を充満させた。空気及び供給 物のフローを、それぞれ1.5SCFH及び3.4リットル/分の流量で開始して、0.21の 空気対供給物比を得た。このカラムを連続方式で運転し、供給物、泡沫及びアン ダーフローのサンプルを5分間隔で捕集した。Jgは0.15cm/秒であり、液体滞 留時間は5.2分であった。気体無し基準での泡沫中の固体画分は約6%であった 。カロテノイドの回収は78%であった。例41 MSTLFLOカラムに、カロテノイドを含有する塩水を充満させた。空気及び供給 物のフローを、それぞれ1.5SCFH及び6リットル/分の流量で開始して、0.12の 空気対供給物比を得た。このカラムを連続方式で運転し、供給物、泡沫及びアン ダーフローのサンプルを5分間隔で捕集した。Jgは0.15cm/秒であり、液体滞留 時間は3.2分であった。気体無し基準での泡沫中の固体画分は約17%であった。 カロテノイドの回収は76%であった。例42 MSTLFLOカラムに、最初にカロテノイドを含有する塩水を充満させた。空気の フローを3SCFHの流量で開始した。このカラムを回分方式で運転した。供給物、 泡沫及びアンダーフローのサンプルを、 20分の浮遊時間の後で捕集した。Jgは0.29cm/秒であった。気体無し基準での 泡沫中の固体画分は約11%であった。カロテノイドの回収は83%であった。例43 例41に於けるようなMSTLFLOカラムに、浮遊装置で前もって処理したDunaliell a salinaを含有する塩水を装入した。カラムへの気体流量を、3〜4SCFHで変化 させた。泡沫中のカロテノイドの回収は、25分後に87%より多かった。例44 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水を、浮遊装置内で処理した。この 泡沫を続いて崩壊させ、例41に於けるようなMSTLFLOカラムの頂部に、2リット ル/分の流量で連続的に供給した。空気を、カラムの底で2SCFHの流量で散布し た。カラムを30分間を越えて連続的に運転した。泡沫中の平均カロテノイド回収 は81.5%であった。例45 例41と同様の運転で、塩水を3.25リットル/分の流量でMSTLFLOカラムに供給 した。泡沫中のカロテノイド回収は、30分間の運転の経過に亘って、平均で86.3 %であった。例46 例45と同様の運転で、塩水を1.14リットル/分の流量でMSTLFLOカラムに供給 した。泡沫中のカロテノイド回収は、35分間の運転の経過に亘って、平均で84.9 %であった。例47 例41と同様の運転で、塩水を0.69リットル/分の流量でMSTLFLOカラムに供給 した。泡沫中のカロテノイド回収は、45分間の運転の経過に亘って、平均で81.1 %であった。c.カナディアンカラム 上記のMSTLFLOカラムを、全てのドラフトチューブを取り外して運転した。泡 起剤は添加しなかった。塩水のpHは6〜7の範囲であった。同じスパージャーを 使用した。供給物ディストリビューターは、泡沫オーバーフロー堰から約36イン チ下に配置した。例48 気泡カラムに、カロテノイドを含有する塩水を充満させた。空気及び供給物の フローを、それぞれ5SCFH及び5.8リットル/分の流量で開始して、0.41の空気 対供給物比を得た。このカラムを連続方式で運転した。供給物、泡沫及びアンダ ーフローのサンプルを5分間隔で捕集した。Jgは0.49cm/秒であった。液体滞 留時間は3.1分であった。気体無し基準での泡沫中の固体含有量は約0.7%であっ た。カロテノイドの回収は65%であった。例49 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水を、浮遊装置内で処理した。この 泡沫を続いて崩壊させ、4インチ直径の気泡カラムに装入した。空気を、スパー ジャーを経てカラムの底で20SCFHの流量で添加した。泡沫中のカロテノイドの回 収は、12分間の浮遊時間の後90%であった。 d.空気散布式液体サイクロン(ASH) 例50 空気散布式液体サイクロンへの気体のフローを、所望の流量で開始させ、その 後供給物フローを設定点値で開始した。このASH装置は、約18インチの長さで20 ミクロンの平均細孔サイズを有する、2インチ直径のポリエチレン膜を含有する プラスチックシェルから構成されていた。この膜の加圧側上の気体圧力を、15〜 10psigに維持した。浮遊を容易にするために界面活性物質を添加しなかった。AS H性能を定量するために、供給物、泡沫及びアンダーフローのサンプルを取った 。Jgは5.9cm/秒であった。気体対供給物比を5.8に保持した。液体滞留時間は1 .3秒であった。泡沫中の固体画分は気体無し基準で約0.09%であった。カロテノ イドの回収は68%であった。例51〜54 破裂させた藻類でのカロテノイド回収及び濃縮係数を決定するために、例50の ASH装置を評価した。その結果を下記の表10に要約する。圧縮空気を、サイクロ ンの多孔質壁から導入した。供給物材料は、サイクロンの頂部に装入した。カロ テノイド富化泡沫はオーバーフローとして出て、一方藻類が激減した塩水はアン ダーフローとして出た。 E.価値のある成分の回収 1.溶媒分布係数 抽出運転のための適当な溶媒を確認するために、Dunaliella salinaからのカ ロテノイドについて塩水と種々の溶媒との間の分布係数を、25℃で測定した。3 mlの溶媒と12mlの藻類濃縮物とを、25mlの試験管に装入した。これらの試験管を 、傾瀉及びサンプリングの前に物質移動を完結するために十分な時間混合した。 その結果を表 11に要約する。分布係数は、本相中のカロテノイドの濃度で割った、有機相中の カロテノイドの濃度として定義される。 2.液体抽出 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水を、浮遊セルに装入し、10分間混 合した。濃縮泡沫を捕集し、浮遊セル内で10分間空気と混合した。カロテノイド を含有する2倍濃縮泡沫2000ml及び溶媒400mlを、下記の表12に示す形状を有す る3リットルのミキサーに装入した。 この混合物を600rpmで20分間撹拌した。物質移動動力学を決定するために、塩 水のサンプルを定期的に取り出した。20分後、ミキサーを停止し、相分離時間を 記録した。油相を傾瀉し、塩水相をミキサーに戻した。新鮮な溶媒400mlを抽出 器に装入し、多相混合物を600rpmで20分間撹拌した。相を再び20分間分離させた 。両方の抽出段階からの溶媒相を、更に4時間沈降させて、ゼリー状藻類残渣の 体積を減少させた。次いで、固相を遠心分離して、藻類残渣から溶媒と塩水相と を分離した。カロテノイド抽出物から溶媒を蒸発させ、オリーブ油を添加して、 オリーブ油中のカロテノイドの懸濁液を製造した。抽出及び相分離データを、下 記の例で与える。例65.濃縮泡沫からヘプタン中への、カロテノイドの抽出 上記の一般的抽出手順に従った。2530gの濃縮泡沫及び280gのヘプタンを、 ミキサーに装入した。回収データを表13に要約する。 例66.濃縮泡沫からリモネン中への、カロテノイドの抽出 上記の一般的抽出手順に従った。ミキサーに、2516gの濃縮泡沫及び343gのリ モネンを装入した。回収データを表14に要約する。 例67.濃縮泡沫から酪酸エチル中への、カロテノイドの抽出 上記の一般的抽出手順に従った。ミキサーに、2499gの濃縮泡沫及び353gの 酪酸エチルを装入した。回収データを表15に示す。インペラー速度は800rpmであ った。 例68.濃縮泡沫からオリーブ油中への、カロテノイドの抽出 上記の一般的抽出手順に従った。ミキサーに、1845gの濃縮泡沫 及び280gのオリーブ油を装入した。カロテノイド回収は、10分後に77%であっ た。例69.抽残液浄化 浮遊セルに、第二段抽出からの2000mlの抽残液を装入し、20分間2000rpmで混 合した。16分後の泡沫中のカロテノイド回収は82%であった。例70.抽残液浄化 飽和NaCl塩水を溶媒と接触させ、混合物を25℃で平衡に到達させた。飽和塩水 中の溶媒濃度を測定した。この溶液に活性炭を添加し、平衡に到達するまでスラ リーを混合した。炭素をスラリーから沈降させ、塩水をサンプリングして溶媒濃 度を決定した。結果を表16に示す。 3.液体抽出物質移動動力学 物質移動動力学を、表12に要約した形状を有する3リットルの円筒形容器内で 実験的に測定した。インペラーを容器の中心に配置した。液体/液体分散液のサ ンプルを、時間の関数として捕集し、水相中のカロテノイド濃度を測定した。こ の研究の結果を表17に要約する。 4.リモネンによるカロテノイドの連続抽出 例81 Dunaliella salinaの懸濁液を含有する塩水を、約100ガロンの体積を有するデ ンバー#5水処理浮遊セルに、10gpmで供給した。濃縮泡沫を浮遊セルから回収 し、リモネンと共に3リットルのミキサーに供給した。ミキサー及びインペラー の形状は表12に記載したものと同一であり、インペラー速度は600rpmであった。 ミキサーからの流出液を、ゼリー状藻類残渣を砕くためのインライン・ストレー ナーを通してデカンターの中に送液した。このデカンターには、ニューヨーク州 パラシッパニー(Parasippany)のオット・ヨーク社(Otto York)からの4インチ直 径×12インチ長さのコアレッサーパッド(coalescer pad)を取り付けた。溶媒相 をデカンターからサー ジタンクの中にオーバーフローさせ、それからこれをフラッシュポット(flash p ot)の中に送液した。装置を運転する前に、オリーブ油をフラッシュポットに添 加した。フラッシュポットから溶媒を蒸発させ、カロテノイドをオリーブ油中の 懸濁液として回収した。蒸発した溶媒は濃縮させ、ミキサーに再循環させた。こ の抽出からの回収を表18に示す。泡沫浮遊セルからの回収は、運転の経過に亘っ て平均60%であった。 本発明を、特別の好ましい態様に関して説明した。しかしながら、上記の説明 は、本発明を例示した態様に限定することを意図するものではなく、当業者は、 上記の明細書で説明したような本発明の精神及び範囲内で変更を行うことができ ることを認めるべきである。本発明には、付属する請求の範囲によって定義され たような本発明の精神及び範囲内に含まれ得る全ての代替物、修正物及び均等物 が含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12P 23/00 C12R 1:89)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a)その供給源から藻類の水性懸濁液を得る工程、 b)藻類細胞を破裂させる工程、 c)この水性懸濁液を、その中での下方重力フローのために泡沫浮遊カラムの 中に導入する工程、 d)この水性懸濁液との緊密接触状態で、水性懸濁液をと真の(met)向流フロ ーで通過させるために、気体の微細な気泡を発生させる工程、 e)藻類細胞を気泡の上に吸着させて、気泡及び藻類凝集体を形成させる工程 並びに f)気泡及び藻類凝集体の泡沫を形成させる工程 を含んでなる、微小藻類の水性懸濁液の脱水方法。 2.気体の微細な気泡を発生させる工程(d)が、気体をカラムの中に散布す ることからなる請求の範囲第1項に記載の方法。 3.気体の微細な気泡を発生させる工程(d)がカラムの外部で行われ、この 気泡がカラムの中に導入される請求の範囲第1項に記載の方法。 4.微細な気泡と藻類細胞との緊密接触を促進するために、この水性懸濁液を カラム内のループ流内で循環させる工程を更に含んでなる請求の範囲第1項に記 載の方法。 5.カラムに、緊密接触を促進するために、カラムをライザーとダウンカマー (但し、気体及び液体は、ライザー内で並流アップフロー状態であり、ダウンカ マー内で並流ダウンフロー状態である)とに分割する、垂直に配向されたバッフ ルによって規定された少なくとも1個のループ流ゾーンが含まれている請求の範 囲第1項に記載の方法。 6.カラムに、複数個のループ流ゾーンが含まれ、バッフルゾーンによってそ れぞれが他方から分離されている請求の範囲第5項に記載の方法。 7.ループ流ゾーンの上のバッフルゾーンに於いて、1)気体流を上方に方向 転換させ、それによってダウンカマー領域の中への気体のバイパスを最少にする 工程及び2)液体フローを下方に且つダウンカマー領域の中に方向転換させ、そ れによって隣接するループ流ゾーンの間の液体連通を実質的に排除する工程を更 に含んでなる請求の範囲第6項に記載の方法。 8.垂直バッフルが、カラム内で同心的に設置されたドラフト管からなる請求 の範囲第5項に記載の方法。 9.カラムに放射状に内側の領域及び放射状に外側の環状領域を規定する少な くとも1個のループ流ゾーンが含まれ、方法が更に、環状領域に於けるよりも高 い、放射状に内側の領域に於ける気体ホールドアップを促進し、それによって、 緊密接触を促進するために、藻類懸濁液が、放射状に内側の領域を通って上方に 且つ環状領域を通って下方に、ループ流内で循環する工程を含んでなる請求の範 囲第1項に記載の方法。 10.カラムに複数個のオーバーフローゾーンが含まれ、バッフルゾーンによっ てそれぞれ他方と分離されている請求の範囲第9項に記載の方法。 11.ループ流ゾーンの上のバッフルゾーンに於いて、1)気体フローを上方に 方向転換させ、それによってダウンカマー領域の中への気体バイパスを最少にす る工程及び2)液体フローを下方に且つダウンカマー領域の中に方向転換させ、 それによって隣接するループ流ゾーンの間の液体連通を実質的に排除する工程を 更に含んでなる請求の範囲第10項に記載の方法。 12.垂直バッフルが、カラム内で同心的に設置されたドラフト管からなる請求 の範囲第9項に記載の方法。 13.カラムに放射状に内側の領域及び放射状に外側の環状領域を規定する少な くとも1個のループ流ゾーンが含まれ、方法が更に、放射状に内側の領域に於け るよりも高い、放射状に外側の環状領域に於ける気体ホールドアップを促進し、 それによって、緊密接触を促進するために、藻類懸濁液が、放射状に外側の環状 領域を通って下方に且つ放射状に内側の領域を通って上方に、ループ流内で循環 する工程を更に含んでなる請求の範囲第1項に記載の方法。 14.カラムに、複数個のループ流ゾーンが含まれ、バッフルゾーンによってそ れぞれが他から分離されている請求の範囲第13項に記載の方法。 15.ループ流ゾーンの上のバッフルゾーンに於いて、1)気体流を上方に方向 転換させ、それによってダウンカマー領域の中へ気体バイパスを最少にする工程 及び2)液体フローを下方に且つダウンカマー領域の中に方向転換させ、それに よって隣接するループ流ゾーンの間の液体連通を実質的に排除する工程を更に含 んでなる請求の範囲第14項に記載の方法。 16.垂直バッフルが、カラム内で同心的に設置されたドラフト管からなる請求 の範囲第13項に記載の方法。 17.泡沫を崩壊させる工程を更に含んでなり、水性懸濁液を更に濃縮するため に、工程(c)乃至(f)を繰り返す請求の範囲第1項に記載の方法。 18.水性懸濁液が、塩水中の藻類Dunaliella salinaのものである請求の範囲 第1項に記載の方法。 19.a)その供給源から塩水中の藻類の懸濁液を得る工程、 b)藻類細胞を破裂させる工程、 c)この懸濁液を、その中での下方重力フローのために泡沫浮遊カラムの中に 導入する工程、 d)この懸濁液との緊密接触状態で、懸濁液を真の向流フローで通過させるた めに、気体の微細な気泡を発生させる工程、e)懸濁液をカラム内のループ−フ ロー内で循環させて、微細な気泡と藻類細胞との緊密接触を促進させる工程、 f)藻類細胞の気泡の上に吸着させて、気泡及び藻類凝集体を形成させる工程 並びに g)気泡及び藻類凝集体の泡沫を形成させる工程 を含んでなる塩水中の藻類Dunaliella salinaの脱水方法。 20.カラムに緊密接触を促進するために、カラムをライザーとダウンカマー( 但し、気体及び液体は、ライザー内で並流アップフロー状態であり、ダウンカマ ー内で並流ダウンフロー状態である)とに分割する、垂直に配向されたバッフル によって規定された少なくとも1個のループ流ゾーンが含まれている請求の範囲 第19項に記載の方法。 21.カラムに複数個のループ流ゾーンが含まれ、バッフルゾーンによってそれ ぞれが他から分離されている請求の範囲第20項に記載の方法。 22.ループ流ゾーンの上のバッフルゾーンに於いて、1)気体フローを上方に 方向転換させ、それによってダウンカマー領域の中への気体のバイパスを最少に する工程及び2)液体フローを下方に且つダウンカマー領域の中に方向転換させ 、それによって隣接するループ流ゾーンの間の液体連通を実質的に排除する工程 からなる請求の範囲第21項に記載の方法。 23.垂直バッフルが、カラム内で同心的に設置されたドラフト管からなる請求 の範囲第20項に記載の方法。 24.藻類からの混合カロテノイドの次の回収のための、塩水からの藻類Dunali ella salinaの分離方法であって、 a)その供給源から塩水中のD.salinaの懸濁液を得る工程、 b)藻類細胞を破裂させる工程、 c)塩水を、その中の真の下方重力フローのために多段ループ流浮遊カラムの 中に導入する工程、このカラムには、カラムをライザーとダウンカマー(但し、 気体及び塩水は、ライザー内で並流上方フロー状態であり、ダウンカマー内で並 流下方フロー状態である)とに分割するための垂直のバッフルによって規定され た少なくとも2個のループ流ゾーンが含まれている、 d)塩水を通る向流フローのために、最も下のループ流ゾーンのライザーの中 に気体を散布することによって、気体を微細な気泡の中に分散させる工程、 e)ダウンカマー内よりも高い、ライザー内の気体ホールドアップを促進し、 それによって、ライザーを通して上方に且つダウンカマーを通して下方に、塩水 をループ流内で循環させる工程、 f)ライザーからの気体フローを上方に方向転換させ、それによってダウンカ マーの中への気体のバイパスを最少にする工程、 g)ライザーからの液体フローを下方にダウンカマーの中に方向転換させ、そ れによって、隣接するループ流ゾーンの間の液体連通を実質的に排除し、微細な 気泡と藻類細胞とを、気泡の表面上に藻類を吸着させるために緊密に接触させる 工程、並びに h)藻類が富化した泡沫を生じさせ、それによって藻類を塩水から分離する工 程 を含んでなる方法。 25.泡沫を崩壊させて、藻類濃縮物を得る工程を更に含んでなり、混合カロテ ノイドの抽出可能濃度を与えるために、工程(c)〜 (i)を繰り返す請求の範囲第24項に記載の方法。 26.泡沫を崩壊させて、藻類濃縮物を得る工程を更に含んでなり、十字流精密 濾過のために適した混合カロテノイドの濃度を与えるために、工程(c)〜(i )を繰り返す請求の範囲第24項に記載の方法。 27.a)高密度気体抽出のために適した、貯留物中の混合カロテノイドの濃度 を与えるために、藻類濃縮物を十字流精密濾過する工程及びb)混合カロテノイ ドの乾燥抽出物を与えるために、高密度気体抽出によって貯留物から混合カロテ ノイドを抽出する工程を更に含んでなる請求の範囲第24項に記載の方法。 28.クロマトグラフィーによって混合カロテノイドを精製する工程を更に含ん でなる請求の範囲第27項に記載の方法。 29.表面気体速度Jgが、約0.1〜1.0cm/秒である請求の範囲第24項に記載の 方法。 30.気体対供給物比が、約0.1〜1.5である請求の範囲第24項に記載の方法。 31.液体滞留時間が約2〜20分間である請求の範囲第24項に記載の方法。 32.気体無し基準での泡沫内の固体画分が、気体無し泡沫の約60ppm〜17重量 %である請求の範囲第24項に記載の方法。 33.気体が酸素を含有しない請求の範囲第24項に記載の方法。 34.藻類Dunaliella salinaからの混合カロテノイドの抽出方法であって、 a)その供給源から塩水中のD.salinaの懸濁液を得る工程)、 b)藻類細胞を破裂させる工程、 c)藻類懸濁液の供給物を、その中の真の下方重力フローのために多段ループ 流浮遊カラムの中に導入する工程、このカラムには、 それぞれ放射状に内側の領域及び放射状に外側の環状領域を規定する、少なくと も2個のループ流ゾーンが含まれている、 d)藻類懸濁液を通る真の向流フローのために、最も下のループ流ゾーンの放 射状に内側の領域の中に、酸素が存在しない気体を、約0.1〜1.0cm/秒の表面気 体速度、Jg及び約0.1〜1.5の気体対供給物比で散布する工程、 e)環状領域内よりも高い、放射状に内側の領域内の気体ホールドアップを促 進し、それによって、放射状に内側の領域を通して上方に且つ環状領域を通して 下方に、藻類懸濁液をループ流内で循環させる工程、 f)放射状に内側の領域からの気体フローを上方に且つ放射状に内方向に方向 転換させ、それによって環状領域の中への気体のバイパスを最少にする工程、 g)液体フローを下方に且つ放射状に外方向に環状領域の中に方向転換させ、 それによって、逆混合が実質的に排除され、微細な気泡と藻類懸濁液とが緊密に 接触して、藻類を気泡の表面上に吸着させる工程、 h)藻類が富化した泡沫を生じさせ、それによって藻類を塩水から分離する工 程、 i)泡沫を崩壊させて、藻類濃縮物を得る工程並びに j)工程c)乃至i)を繰り返して、気体無し泡沫の約1〜17重量%の、気体 無し基準での泡沫中の固体画分を有する混合カロテノイドの濃度を与える工程 を含んでなる方法。
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