JP2001505653A - トルク磁気測定の方法および装置 - Google Patents

トルク磁気測定の方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 トルク磁力測定のための方法および装置を開示する。磁気モーメントを測定される試料を支持手段体上に配置する。一時的に変化する例えば正弦曲線状の磁場Bextを、試料区域に発生させ、試料の磁気モーメントMと磁場との相互作用により試料にトルクを作用させる。これにより、試料および/または支持手段が偏向し、通常は振動運動が発生する。トルクによる試料および/または支持手段の運動を測定する手段が設けられている。磁場の大きさとトルクの方向とが既知であれば、試料の磁気モーメントは、運動の測定結果から決定できる。磁場の振動数は、試料および/または支持手段が共振するように調節可能である。支持手段は、通常、異なる共振振動数の2つの直交振動モードを有するシリコン単結晶である。これにより試料の磁気モーメントの3直交成分を独立的に決定することが容易に可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】 トルク磁気測定の方法および装置 本発明は、トルク磁力計およびトルク磁気測定の方法に関するものである。こ の方法および磁力計は、試料の、極めて小さい磁気モーメントの測定に使用でき る。この種の試料は、例えば強磁性または超伝導の試料である。試料の磁気モー メントは、温度または印加磁場の関数として調べることができる。この種の測定 は、磁性の粒子およびナノ構造体の特性およびそれらにおける過程の調査に関連 している。 試料の磁気モーメントの測定には、多くの方法が使用できる。それらの方法に は、超伝導量子干渉装置(SQUID)(super conducting quantum interference devi ce)による磁力測定、交番勾配磁力測定(alternating gradient magnetometry)、 トルク磁力測定が含まれる。 SQUID磁力計は、現在のところ、市販されている最も敏感な磁気モーメント測 定装置であり、10-10emuの分解能が得られる。しかし、SQUID磁力計には欠点が ある。例えば、磁気モーメントの3つのすべての直交成分を測定するには、現在 の製造技術上の限界のため、必ずしも適さない。さらに、SQUIDsは、低温環境で しか使用できず、磁気モーメントの値の変化に迅速には反応しない。 交番勾配磁力計の感度は、複数要因の組合わせによって制限されている。それ らの要因には、試料を取付ける振動カンチレバーの反磁性モーメントからの干渉 信号、使用される振動センサの感度、使用される励振コイルのマイクロフォニッ ク雑音が含まれている。マイクロフォニック雑音は、装置の部品に対するローレ ンツ力の作用により生じる雑音である。交番勾配磁力計は、また磁気モーメント の1成分以上の成分の測定には適合しにくいことが欠点である。 トルク磁力測定の原理を以下で略説する。 磁気モーメントMは、均一の磁場Bにされると、次式(1)で規定されるトル クTを受ける: T=MxB (1) この式において、xはベクトル積を表し、磁気モーメント、磁場、トルクはベク トル量である。発生するトルクは、磁場の強さと磁気モーメントの大きさとに比 例する。したがって、トルクを測定でき、磁場の強さが既知であれば、磁気モー メントの値を決定できる。磁気モーメントMは、成分Mx、My、Mzで表すこ とができる。これらの成分は、それぞれx、y、zの方向を有している。同じよ うに、トルクTは、成分Tx、Ty、Tzで表すことができる。トルク測定を行 う場合、これらのトルク成分は、磁気モーメントの成分と関連づけることができ る。したがって、磁気モーメントの各成分の大きさ並びに磁気モーメントの大き さの総量を決定できる。 従来のトルク磁力測定では、トルクは、加えられる磁場(magnetizing field )によって発生し、したがって分解能は、加えた磁場の大きさの関数となる。こ れらの磁力計の利点は、(等方性)反磁性モーメントが、加えた磁場に整合し、 したがってトルクを発生させないため、反磁性モーメントが測定されない点であ る。しかし、このことは、それらの磁力計が、加えた磁場に直交する成分を有す る磁気モーメント以外には感応しないことを意味する。なぜなら、付加的な磁界 が印加されないからである。従来のトルク磁力計の感度は、共振状態が利用され ないため、制限されている。 極めて高感度の磁気モーメント測定が可能な磁気モーメント測定システム、そ れも例えば4K〜400Kの広い温度範囲にわたって、また例えば最高10Tの 高磁場で使用可能な測定システムを得る必要性は、先行技術によっては満たされ ない。 本発明の一態様によれば、試料の磁気モーメントを決定する方法が得られ、該 方法は、前記試料を磁場内に部材支持手段によって支持することを含み、変化す る磁場を少なくとも1平面内に印加することにより、前記試料を共振させるか、 または共振可能にして、前記試料の運動を測定し、それにより試料の磁気モーメ ントを測定可能にすることを特徴としている。 本発明の別の一態様によれば、トルク磁力測定装置が得られ、該トルク磁力測 定装置は、 磁性試料を支持し得る部材支持手段と、 1つの基準面に対する前記試料および関連支持手段の偏向を生じさせるため、 前記試料にトルクを加えるべく、局所空間内で均一の磁気励振を発生させる磁場 発生手段とを含む形式のものであって、 前記支持手段および/または前記試料の運動を測定する手段と、 支持手段の、または支持手段および試料の共振周波数で前記磁場発生手段によ り印加される磁場を変化させる手段とを特徴とし、 さらに、変化する磁場を印加する結果、トルクが変化することにより、試料が 共振するか、または共振可能となり、それにより前記磁気モーメントの少なくと も1成分が測定できることを特徴としている。 前記トルク磁力測定装置は、本発明の一態様の方法によって、試料の磁気モー メント決定に使用できる。 本発明の別の態様によれば、トルク磁力計が得られ、該トルク磁力計が、 振動の、少なくとも1つの共振振動数を有する、試料を支持可能な支持部材と 、 少なくとも1つの振動磁場、それも前記少なくとも1つの共振振動数と事実上 等しい振動数を有する少なくとも局所空間内で均一な磁場を発生させるための磁 場発生手段と 試料を支持可能な前記支持部材の運動を測定するための測定手段とを含んでお り、 使用時には、前記試料の磁気モーメントにトルクが加えられ、該トルクが前記 支持部材に前記運動を発生させることで、前記磁気モーメント、または前記磁気 モーメントの少なくとも1成分が測定可能となるように構成されている。 トルク磁力測定の前記方法は、更に次の段階を含むことができる。すなわち、 振動の、少なくとも1つの共振振動数を有する支持部材上に試料を支持する段 階と、 振動磁場、それも少なくとも1つの共振振動数と事実上等しい振動数を有する 少なくとも局所空間内で均一の磁場を発生させる段階と、 前記支持部材の運動を測定する段階と、 前記試料の磁気モーメントにトルクが加えられ、該トルクが前記支持部材に前 記運動を発生させることで、前記磁気モーメント、または前記磁気モーメントの 少なくとも1成分を測定できるように構成される段階とである。 本発明の更に別の態様によれば、試料の磁気モーメントの3つの直交成分を測 定可能な共振トルク磁力計および共振トルク磁力測定法が得られる。 本発明の更に別の態様および開発点は、前述の態様と以下の複数特徴のいずれ かとの組合わせ、または以下の複数特徴のいずれかの下位の組合わせにより形成 される。 試料支持手段は、支持部材を含むことができる。 前記支持部材は、振動の2つの直交横モードを有し、各モードが共振振動数を 有しており、特にそれらの共振振動数は互いに異なるのが好ましい。試料支持手 段は、カンチレバーを含むことができ、かつまた/もしくは単結晶シリコンを含 むことができる。試料支持手段は一体の圧電部材を含むことができ、この圧電部 材はカンチレバーであってもよい。 前記方法は、いずれも、共振トルク磁力測定の方法とすることができる。前記 方法のトルク磁力計は、共振トルク磁力計とすることができる。前記トルク磁力 測定装置は、共振トルク測定装置とすることができる。さらに、前記方法は、い ずれも、磁場発生手段を用いることにより1つ以上の磁場を発生させる段階を含 むことができる。 磁場発生手段は、振動モードのそれぞれ、または双方を励起するための1つ以 上の磁場を発生可能であるのが好ましい。特に好ましいのは、発生させた磁場が 、前記直交モードの前記共振振動数のいずれか、または双方で振動できる場合で ある。 前記支持部材の反磁気モーメントによる効果を補償する手段を備えておくのが 好ましい。前記方法は、いずれも、前記支持部材の反磁気モーメントによる効果 を補償する段階を含むことができる。 マイクロフォニック雑音を低減するための雑音低減手段を備えておくのが好ま しい。特に好ましい形式は、雑音低減手段が補償手段を含む形式である。前記方 法は、いずれも、マイクロフォニック雑音を低減する段階を含むことができる。 磁場発生手段は、搬送電流用の少なくとも1個の導体を含むのが好ましい。前 記磁場発生手段内の各導体は、平らなストリップを含むことができる。好ましく は、複数の平らなストリップを平面的に配列しておく。また、少なくとも1個の 導体が、前記支持部材の長手方向と平行であり、かつまた/もしくは少なくとも 1個の導体が前記支持部材の長手方向に対し直角であるのが好ましい。 前記補償手段は、電流搬送用の少なくとも1個のゼロ導体(null conductor) を含むのが好ましい。1個以上のゼロ導体を、1個以上の前記導体と平行に配置 することができる。 前記雑音低減手段は、使用時、前記磁場発生手段の前記少なくとも1個の導体 と反対方向に電流を搬送する少なくとも1個の付加導体を含むのが好ましい。 前記の方法は、いずれも、前記支持部材の反磁気モーメントによる効果を補償 する試料が存在しない場合、発生した信号を無効化する別の段階を含むことがで きる。 前記の方法は、いずれも、動的フィードバックシステムを用いて、校正時のド リフト効果を最小化する段階を含むことができる。 本発明の一実施例では、支持部材の偏向が、印加磁場のもとで測定され、次い で、磁場を変化させることで、支持部材の共振を生じさせる。次いで、試料を取 付け、測定を反復し、それによって複数測定結果の比較により、印加磁場に対す る反応平面内での試料の磁気モーメントが決定できる。 以下で、一好適実施例を添付図面につき説明する。 図面: 図1はトルク磁力計の斜視図で、トリム導体またはゼロ導体を省いて2つの励 振導体が示されている。 図2は図1に示したトルク磁力計の側面図で、縦方向の導体を省いて、励振、 トリム、ゼロの各横方向の導体を示す図。 図3は図1のトルク磁力計の平面図で、複数横方向導体を省いて、励振、トリ ムの各縦方向導体を示す図。 図1に示したトルク磁力計はカンチレバー1を含み、カンチレバー1は、自由 端1bと、全方向に運動が阻止されるようにクランプされたクランプ端1cとを 有している。前記カンチレバー1は、2つの直交する横振動モードを有する部材 である。これらのモードのそれぞれは、異なる共振振動数を有している。 便宜上、図には、直交する3方向、すなわちX方向、Y方向、Z方向が示して ある。X方向は、カンチレバーの横縁1Xと平行であり、Y方向は、カンチレバ ーの縦縁1Yと平行であり、Z方向は、カンチレバーの垂直縁1Zと平行である 。カンチレバーは、X方向に幅b、Z方向に高さh、Y方向に長さLを、それぞ れ有している。通常、カンチレバーの幅bと高さhとは1μm〜100μmの範 囲内である。しかし、幅bは高さhより大である。 カンチレバー1の自由端1bは2つの直交方向、すなわちX方向とZ方向へ可 動である。カンチレバー1の横振動の直交方向モードの一方はX方向であり、他 方はZ方向である。 カンチレバー1は、超小型製造技術により製造された単結晶シリコン製カンチ レバーである。 磁性試料2は、カンチレバー1の自由端1b近くの上面1aによって支持され 、かつ上面1a上に取付けられている。 電流搬送用の導体3は、事実上XY平面内に平面的に配列され、カンチレバー から負のZ方向に位置している。縦方向の励振導体31YはY方向に、横方向の の励振導体31XはX方向に延在している。 図2に示したトリム電流用のトリム導体32Xは、X方向に延在し、横方向の 励振導体31Xと平行であり、励振導体31Xから負のY方向に間隔をおいて配 置されている。横方向のゼロ導体33Xは、X方向に延在し、横方向の励振導体 31Xと平行に、励振導体31Xから正のY方向に間隔をおいて配置されている 。横方向のトリム導体32Xは、カンチレバー1の自由端1bに隣接配置され、 カンチレバー1とわずかだけ重なっている。横方向のゼロ導体33Xのほうが、 横方向の励振導体31Xよりも、カンチレバー1のクランプ端1cの近くに配置 されている。横方向のトリム導体32Xと横方向のゼロ導体33Xは、双方とも カンチレバー1に近接しているが、試料2からは比較的間隔をおいて配置されて いる。 図3に示した縦方向の励振導体31Yは、カンチレバー1の正確に縦方向の長 さ方向に添って位置決めされ、試料が取付けられているカンチレバー箇所の下に 直接に配置されている。4つのL字形導体41,42,43,44は、縦方向の 励振導体31Yに接続されている。 縦方向のトリム導体32Yは、カンチレバー1の正確に長手方向に沿って配置 されているが、トリム導体32Yのほうが、試料2よりもカンチレバー1の自由 端1bに近接している。縦方向のトリム導体32Yは、したがってカンチレバー に近接しているが、試料2からは間隔をおいて配置されている。縦方向のトリム 導体32Yは、4つのL字形導体45,46,47,48と接続されている。 励振、トリム、ゼロの各導体31,32,33それぞれの幅Wは、通常、カン チレバーの高さの10倍である。さらに、カンチレバーの長さは、通常、導体の 幅Wの5倍である。 導体のすべては、基材上に従来式の超小型電子技術によって製造できる。 カンチレバー1と導体3の平面的な配列とは、極めて精密に製造できる結果、 カンチレバー1は、導体3の配列に対し正確な所望の位置関係を有している。カ ンチレバー1は、縦方向の励振導体31Yの直接上方に配置され、試料2は、横 方向の励振導体31Xと縦方向の励振導体31Yとの交点の直接上方に取付けら れている。 カンチレバーの運動を測定するには、さまざまな種類の検出技術が使用できる 。その種の技術には、光学式、容量式、抵抗式いずれかの測定技術が含まれる。 電流Ixが横方向の励振導体31Xに流れると、均一の磁場が試料2の区域に 発生する。均一の磁場は、試料2の磁気モーメントにトルクを作用させる結果、 カンチレバー1が偏向する。同じように、電流Iyが縦方向の励振導体31Yに 流れると、均一の磁場が、試料2の区域に発生する。この磁場は、磁性試料にト ルクを作用させる結果、カンチレバーが偏向する。これらの偏向の測定によって 、印加磁場の大きさが既知の場合、試料の磁気モーメントの大きさが得られる。 発生する偏向の方向は、発生する磁場の方向と、磁場が作用する磁気モーメン トの成分とに依存する。式(1)は、磁気モーメントMと磁場Bとが既知の場合 、トルクTを求めるさいに使用できる。偏向dの方向は、トルクTの方向とカン チレバーLの長さ方向とが既知の場合、次式により求めることができる: d=TxL (2) この式において、xはベクトルの積を表している。 発生する偏向の方向は次表を参考にして求めることができる: 表1:励振導体により発生する磁場。 表2:磁気モーメントのZ成分の測定。 表3:磁気モーメントのX成分の測定。 表4:磁気モーメントのY成分の測定。 表5:磁気モーメントが受けるトルクによるカンチレバーの偏向方向。 磁気モーメントのZ成分を測定する場合の、偏向方向の求め方を以下に例示す る。表1を参考にすることで、電流Ixが正のX方向に横方向の励振導体31X を流れた場合、負のY方向成分である主磁場成分−Byが試料2の区域に発生す るだろう。また表2は、Y方向の磁場が磁気モーメントのZ成分と相互作用する だろうことを示している。−Y方向の磁場が磁気モーメントのZ成分と相互作用 する場合、正のX方向でのトルクの1成分が発生しよう(符号が逆になることに 注意)。トルクの正のX成分は、表5から分かるように、負のZ方向での偏向を 発生させる。 これらの表は、同じように、以下のものを求めるのに使用できる。まず、電流 Ixが横方向の励振導体31Xを流れることができれば、発生する磁場は、磁気 モーメントのX成分と相互作用し、負のX方向にカンチレバーの偏向が生じよう 。電流が縦方向の励振導体31Yを流れ得る場合、発生する磁場は、磁気モーメ ントのY成分と相互作用し、負のX方向にカンチレバーの偏向が生じよう。 励振導体3を流れる電流の流れ方向が逆になれば、カンチレバー1の偏向方向 も逆になる。 カンチレバー1は、X方向およびZ方向には自由に振動できるが、X方向の幅 bはZ方向の高さhとは異なる。このことは、2つの直交方向での振動の共振振 動数が異なることを意味する。実際には、正弦曲線状に変化する励振電流が、励 振導体31X、31Yに流される。これらの電流により、カンチレバーはX方向 またはZ方向に振動させられる。 磁気モーメントのZ成分を測定する場合は、正弦曲線状に変化する電流Ixを 横方向の励振導体31Xに導通させる。励振導体31Xは、Z方向での振動の場 合、カンチレバーの共振振動数と事実上等しい振動数を有している。 磁気モーメントのX成分を測定する場合には、正弦曲線状に変化する電流Ix を励振導体31Xに導通させる。励振導体31Xは、X方向での振動の場合、カ ンチレバーの共振振動数と事実上等しい振動数を有している。 磁気モーメントのY成分を測定する場合には、正弦曲線状に変化する電流Iy が縦方向の励振導体31Yに流される。励振導体31Yは、X方向での振動の場 合、カンチレバーの共振振動数と事実上等しい振動数を有している。 以上のような訳で、磁気モーメントの3成分すべてを互いに独立的に測定可能 であることが分かる。装置の感度は、印加磁場の振動数が、相応の方向でのカン チレバーの振動モードに合致するため、著しく高められる。これによって、無関 係の磁場や外部の磁場の磁気モーメントによる雑音効果が低減される。さらに、 例えば磁気モーメントのZ成分を測定する場合、励振磁場の振動数は、Z方向で のカンチレバー振動の共振振動数に同調させられる。このことは、印加される磁 場が磁気モーメントのX成分にも作用はするが、Z方向でのカンチレバー振動振 幅が、X方向でよりもはるかに大であることを意味する。 カンチレバーの品質またはQ値は極めて高い。Q値は、各振動サイクル中に放 出されるエネルギー比の2n倍に比例すると定義される。高いQ値を有するシス テムは、極めて共振が鋭く、かつ減衰量が低い。要するに、このことは、カンチ レバーが共振に近い振動を示すときには、振動振幅は、カンチレバーが共振振動 数と有意に異なる振動数で振動する場合より、はるかに大であることを意味する 。高真空環境内で動作する単結晶シリコン製カンチレバーは、100,000程度の高 さのQ値を有することができる。 n番目の共振モードでは、カンチレバーのピーク偏向は次式で表される: dc(f)=αnTQ/Kcc この式において、dc(f)を共振振動数fでのカンチレバーのピーク偏向とす れば、αnは、n番目の共振モードに依存する比例定数であり、Tは、カンチレ バーに作用するピークトルクであり、Q、Kc、Lcは、それぞれカンチレバーの Q値、弾性ばね定数、長さである。磁気モーメントは、その場合、dc(f)お よびピーク(a.c.)磁場(電流搬送ストリップより発せられる)から決定される。 試料2の磁気モーメントの3成分すべての測定を可能にするためには、カンチ レバーの振動の直交モードの共振振動数を良好に分離することが重要である。 試料の磁気モーメントのふるまいは、外部から磁場を印加して調べることが可 能である。付加的な外部磁場Bextを印加し、磁気モーメントを、印加磁場の大 きさおよび方向の関数として測定することができる。 磁気モーメントのふるまいは、また温度の関数として調べることもできる。 どの磁力計の感度も、印加した磁場と、カンチレバーまたは備えられている試 料支持手段の反磁性モーメントとの相互作用に影響される。 図示の好適実施例では、カンチレバー1の反磁性モーメントの効果は最小化さ れる。なぜなら、カンチレバーを励振する振動磁場を発生させるのは、試料2よ りは大きいにしても、カンチレバー1の規模の小さい平面的なストリップである 励振導体31X,31Yだからである。試料2は、励振導体31X,31Yのす ぐ近くに位置しているので、局所的に均一の磁場に影響されるが、この磁場は、 カンチレバー1の長さ方向に急速に崩壊するため、励振磁場にさらされるカンチ レバー1の割合が最小化される。したがって、カンチレバーの反磁性モーメント の影響が最小化される。 磁力計の感度は、さらにカンチレバーまたは備えられている試料支持手段(図 示せず)の反磁性モーメントによる影響を補償する補償手段を備えることで改善 される。補償手段は、横方向のトリム導体32X、横方向のゼロ導体33X、縦 方向のトリム導体32Yを含んでいる。 使用時、電流が横方向の励振導体31Xに流されると、横方向のトリム導体3 2Xと横方向のゼロ導体33Xとには、励振導体31Xの電流とは常時逆平行の 、正弦曲線状に変化する電流が与えられる。一定時に励振導体31X、トリム導 体32X、ゼロ導体33Xを流れる電流の方向が、図2に点と×印で示してある 。トリム導体32Xおよびゼロ導体33Xは、カンチレバー1には近接している が、試料2から離れて位置しているので、これらの導体32X,33Xによって 発生する磁場は、カンチレバーには作用するが、試料のところではほとんどゼロ である。 横方向のトリム導体32Xと横方向のゼロ導体33Xとを流れる電流は、変化 させることができる。カンチレバー1の反磁性による効果を除去するため、カン チレバーの運動の測定システムからの信号は、磁力計が作動し、試料が存在しな い場合には、無効化される。この無効化操作によって、カンチレバーの反磁性モ ーメントのZ成分およびX成分と、Y方向に印加される磁場との相互作用が補償 され、かつまたカンチレバーの反磁性モーメントのY成分と、Z方向での磁場の 周辺磁場成分との相互作用が補償される。 カンチレバーの反磁性モーメントのY成分と、印加磁場の周辺磁場成分のX成 分との相互作用とを補償する手段は備えられていない。なぜなら、磁場のこのX 成分は、カンチレバーが正確にY軸に整線される場合、極めてゼロに近くなるか らである。 試料の磁気モーメントのY成分を測定する場合、励振電流が縦方向の励振導体 31Yに通される。加えて、カンチレバー1の反磁性モーメントは、発生するト ルクに作用する。これを補償するために、縦方向のトリム導体32Yに電流が流 される。この電流も、正弦曲線状に変化するが、縦方向の励振導体31Yを流れ る電流に対し、常時、逆平行である。 図3には、縦方向の励振導体31Y、縦方向のトリム導体32Y、L字形導体 41〜48を、一定時に流れる電流の通常の流れ方向が、矢印で示してある。こ の一定時にL字形導体41〜48のそれぞれの両端部に印加される電圧も、図に 示されている。 縦方向のトリム導体32Yはカンチレバーのすぐ近くに位置しているが、試料 2からは離れた位置にあるため、縦方向のトリム導体32Yを流れる電流により 発生する磁場は、カンチレバーには作用するが、試料2には作用しない。 磁力計は作動しているが、試料2は存在しない場合、縦方向のトリム導体32 Yを流れる電流の大きさが調節され、その結果、カンチレバーの運動の測定シス テムにより発せられる信号は無効化される。このことにより、カンチレバー1に よる反磁性的な影響が効果的に補償される。 磁力計の感度は、マイクロフォニック雑音が低減されるため、さらに改善され る。マイクロフォニック雑音は、種々の導体に作用するローレンツ力によって発 生する。これらのローレンツ力は、複数導体間の相互作用または外部から印加さ れる磁場により発生する。図示の好適実施例の場合、励振磁場は励振導体31X ,31Yによって発生せしめられ、カンチレバー1は、励振導体31X,31Y のすぐ上方の、適宜に定められた位置に設けられている。試料2は、カンチレバ ー1上の、励振導体31X,31Yのすぐ近くに配置されている。このことは、 所定の大きさの励振磁場を得るのに要する総電流量が最小化されることを意味す る。また、そのことによって、励振導体31X,31Yに作用するローレンツ力 が最小化され、したがって、マイクロフォニック雑音が最小化される。しかしな がら、 マイクロフォニック雑音は、励振導体とは逆方向に流れる電流を搬送する付加導 体を、励振導体31X,31Yに隣接配置することで、さらに低減される。横方 向のトリム導体32X、横方向のゼロ導体33X、縦方向のトリム導体32Yが 、前記の付加導体である。これらの導体を流れる電流は、マイクロフォニック雑 音を低減するのに役立ち、カンチレバー1に生じる反磁性モーメントの補償に利 用される。 動的なフィードバック制御システムを使用することにより、Q値やKcの変化 の原因となる温度その他環境面の変動によるシステム校正のドリフトを最小化で きる。カンチレバーの偏向の大きさは、通常はキャパシタープレートであるアク チュエータにフィードバックされる。アクチュエータは、カンチレバーに作用す る静電力を発生させる。この電気・機械式フィードバックは、カンチレバーの動 的特性修正に使用できる。有効Q値、共振振動数、カンチレバーのばね定数は、 調節可能であり、フィードバック・ループの適切な設計により安定化でき、それ により温度その他の変動によるドリフトを防止できる。 別の方法では、カンチレバー1の反磁性モーメントの効果を、次のようにする ことで補償できる。トリム導体32X,32Yとゼロ導体33Xとを、既述の形 式同様の形式で使用する。しかし、試料2をカンチレバー1に配置する前に、カ ンチレバー測定システムからの信号を無効化するのではなく、試料2が定位置に 配置されている場合に、全体の信号を最小化するのである。この最小化は、トリ ム導体およびゼロ導体32X,32Y,33Xを流れる電流を変化させることに より達成できる。全体の信号は、カンチレバー1の反磁性モーメントによる効果 が補償されたときに、最小化されよう。 カンチレバー1および関連支持構造物(図示せず)の製造に使用されるナノ- リソグラフィによる製造技術は精密であるから、異なる複数の無効化技術を採用 し得るように、相当数の基準カンチレバー(図示せず)を製造することが可能で ある。この構成により、基準カンチレバーのうち1つの基準カンチレバーの反磁 性モーメントに起因する運動と、試料2が取付けられている場合のカンチレバー 1の運動とを測定することが可能である。基準カンチレバーからの信号は、その 場合、カンチレバー1の信号から除かれ、カンチレバーの反磁性モーメントの効 果が補償される。 従来のシリコン超小型製造技術または関連技術によりカンチレバーに付加形成 されたレジスターまたは容量性(偏向)センサにより、低温または真空システム の限られた空間内に設置するのに適した安定的かつコンパクトな構成体の製造が 可能になる。 液体ヘリウムの温度では、試料の磁気モーメントは、3軸方向に10-15emuの 感度限界まで決定できる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年7月22日(1998.7.22) 【補正内容】 米国特許第5600241号は、本出願が提出される以前に、しかし本出願の 優先日以後に公告され、米国について以外は、先行技術を構成しない。米国特許 第5600241号には振動リード型磁化計(susceptometer)が開示されている 。この磁化計の場合、磁気特性を調べられる試料が磁場に不在時に、通常は機械 式に発振される。共振振動数が既知の場合、dc磁場が印加され、この磁場が有 する効果が、通常、発生する共振振動数のシフトを測定することによって決定さ れる。 米国特許第5001426号には、試料の磁気モーメントを測定する磁力計が 開示されている。この磁力計では、不均一の(空間的に変化する)磁場を利用し て、試料の磁気モーメントに力を作用させる。この磁力計は、勾配磁力計(gradi ent field magnetometer)であり、試料に作用する力(トルクではない)を発生 させ、試料を支持手段の共振振動数で振動させる。支持手段は、その場合、 試料上にも位置する補償電流ループを利用して逆モーメントを発生させることに よって休止させられる。この操作には、複雑な電子装置が必要であり、その電子 装置は、数ミリメータの範囲の比較的大型の試料にしか使用できない。 米国特許第4037149号には多モード磁力計が開示されており、この磁力 計では、試料と検出コイルとの双方が互いに励振される。この励振は、概して直 接に機械式におこなわれ、特に共振は利用されていない。非磁性手段によって相 対運動が発生させられると、外部磁場が印加され、その結果生じる効果が検出さ れる。 ロッセル氏他による論文『ミニアチュアトルク磁力計としての能動マイクロレ バー』(応用物理学雑誌Journal of Applied Physics、第79巻、11号、1996年6月 1日発行、P.8166〜8173)には、レバー上に取付けられた磁性試料の磁気モーメン トを検出するため、機械式に励振されるカンチレバーの使用が開示されている。 このカンチレバーは、バイモルフにより励振されて共振し、均一の磁場が印加さ れる。発生するトルクによる共振振動数のシフトを、次ぎに検出する。しかし、 そこでは、「試料の物理的な実パラメータに対する振動数シフトや減衰の固有の (proper)相関関係は、なお解明されねばならない」と言われている。したがっ て、現在のところ、該システムを試料の磁気モーメントの検出に使用することは できないだろう。 極めて高感度の磁気モーメント測定の可能な磁気モーメント測定システム、そ れも例えば4K〜400Kの広い温度範囲にわたって、また例えば最高10Tの 高磁場で使用可能な測定システムを得る必要性は、先行技術によっては満たされ ない。 本発明の一態様によれば、試料の磁気モーメントを決定する方法が得られる。 この方法は次の複数段階、すなわち 前記試料を、局所的空間内で均一の磁場内に部材支持手段により支持する段階 と、 前記試料およびその支持手段を運動させる段階と、 前記試料の磁気モーメントの少なくとも1成分を決定可能にするために、前記 支持手段および/または前記試料の運動を測定する段階とを含む形式のものであ って、 前記試料およびその支持手段を運動させる前記段階が、局所的空間内で均一の 磁場を利用して前記試料に、一時的には変化するが局所的空間内では均一な磁気 励振を与えてトルクを生じさせることで、前記試料およびその関連支持手段を基 準面に対し偏向させる段階を含み、さらに前記方法が、 前記支持手段の、または前記支持手段および試料の共振振動数で印加磁場を変 化させる段階を含んでおり、 変化する磁場の印加から結果する変化するトルクにより、試料を共振させるか 、共振可能にし、それにより前記磁気モーメントの少なくとも1成分を決定可能 にすることを特徴としている。 本発明の別の一態様によれば、試料の磁気モーメントを決定するためのトルク 磁力測定装置が得られ、該トルク磁力測定装置は、 磁性試料を支持し得る部材支持手段と、 磁場発生手段と 前記支持手段および/または前記試料の運動を測定する手段とを含む形式のも のであって、 前記磁場発生手段が、局所的空間内で均一の磁気励振を発生させるように構成 されることで前記試料にトルクが加えられ、それにより前記試料およびその関連 支持手段が基準面に対して偏向を生じるようにされており、かつまた 支持手段の、または支持手段および試料の共振周波数で前記磁場発生手段によ って印加される磁場を変化させる手段が含まれており、さらに 変化する磁場が印加される結果、トルクが変化することにより、試料が共振す るか、共振可能となり、それによって前記磁気モーメントの少なくとも1成分が 決定できることを特徴としている。 前記トルク磁力測定装置は、本発明の一態様の方法によって、試料の磁気モー メント決定に使用できる。 請求の範囲 1. 試料(2)の磁気モーメントを決定する方法であって、該方法が次の複数 段階、すなわち 前記試料(2)を、局所的空間内で均一の磁場内に部材支持手段(1)により 支持する段階と、 前記試料およびその支持手段(1)を運動させる段階と、 前記試料の磁気モーメントの少なくとも1成分を決定可能にするために、前記 支持手段および/または前記試料の運動を測定する段階とを含む形式のものにお いて、 前記試料(2)およびその支持手段(1)を運動させる前記段階が、局所的空 間内で均一の磁場を利用して前記試料に一時的には変化するが局所的空間内では 均一な磁気励振を与えて、前記試料にトルクを生じさせることにより、前記試料 およびその関連支持手段(1)を基準面に対し偏向させる段階を含み、さらに前 記方法が、 前記支持手段の、または前記支持手段および試料の共振振動数で印加磁場を変 化させる段階を含んでおり、 変化する磁場の印加の結果として変化するトルクにより、試料(2)を共振さ せるか、共振可能にし、それにより前記磁気モーメントの少なくとも1成分を決 定可能にすることを特徴とする、試料(2)の磁気モーメントを決定する方法。 2. 請求項1に記載された方法により試料(2)の磁気モーメントを決定する ためのトルク磁力測定装置であって、該トルク磁力測定装置が、 磁性試料を支持可能な部材支持手段(1)と、 磁場発生手段(3)と 前記支持手段および/または前記試料の運動を測定する手段とを含む形式のも のにおいて、 前記磁場発生手段(3)が、局所的空間内で均一の磁気励振を発生させるよう に構成されることで前記試料にトルクが与えられ、それにより前記試料およびそ の関連支持手段が基準面に対して偏向を生じるようにされており、かつまた 支持手段の、または支持手段および試料の共振周波数で前記磁場発生手段によ って印加される磁場を変化させる手段が含まれており、さらに 変化する磁場が印加される結果、トルクが変化することにより、試料が共振す るか、共振可能となり、それによって前記磁気モーメントの少なくとも1成分が 決定できることを特徴とするトルク磁力測定装置。 3. 請求項1または請求項2に記載された方法または装置において、 前記方法が、さらに、 振動の、少なくとも1つの共振振動数を有する部材支持手段(1)上に試料を 支持する段階と、 前記少なくとも1つの共振振動数に事実上等しい振動数を有する磁場を、それ も振動するが少なくとも局所空間内で均一な磁場を発生させる段階と、 前記支持手段の運動を測定する段階とを含んでおり、 このように構成することにより、前記試料(2)の磁気モーメントにトルクが 加えられ、該トルクが前記支持体(1)に前記運動を生じさせ、それにより前記 磁気モーメントまたは前記磁気モーメントの少なくとも1成分が決定できること を特徴とする、方法または装置。 4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、前記支持体(1)がカンチレバーであることを特徴とする方法またはお よび装置。 5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、前記方法が、試料(2)の磁気モーメントの3つの直交成分を測定する 段階を含むことを特徴とする方法または装置。 6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、前記支持手段(1)が、共振振動数をそれぞれ有する2つの直交横モー ドを有し、これら2つの直交横モードの共振振動数が互いに異なることを特徴と する方法または装置。 7. 請求項6に記載された方法または装置において、前記直交横モードの前記 共振振動数の一方または双方で振動する磁場を発生するように調節可能に構成さ れた磁場発生手段(3)を備えていることを特徴とする方法または装置。 8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、前記支持体の反磁性モーメントによる効果を補償する補償手段(32x ,32y,33x)を備えていることを特徴とする方法または装置。 9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、マイクロフォニック雑音を低減するための手段(32x、32y、33 x)を備えていることを特徴とする方法または装置。 10.請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、前記方法が、さらに、 磁場を印加して前記支持体(1)の偏向を決定する段階と、 磁場を変化させて前記支持体(1)に共振を発生させる段階と、 偏向を決定し、試料(2)が取付けられていない場合に磁場を変化させる段階 後に、試料(2)を取付けて、複数測定を反復する段階とを含んでおり、それに より測定結果の比較を通じて、印加磁場に対する反応平面内での試料(2)の磁 気モーメントの決定が可能になることを特徴とする方法または装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 試料の磁気モーメントを決定する方法であって、該方法が、前記試料を磁 場内に部材支持手段により支持することを含む形式のものにおいて、 変化する磁場を少なくとも1平面内に印加することで、前記試料を共振させる か、または共振可能にして、前記試料の運動を測定し、それにより前記試料の磁 気モーメントを決定し得るようにすることを特徴とする、試料の磁気モーメント を決定する方法。 2. 請求項1に記載された方法により試料の磁気モーメントを決定するトルク 磁力装置であって、 磁性試料を支持可能な部材支持手段と、 基準面に対する前記試料の偏向を発生させるために、前記試料にトルクを与え るよう局所的空間内に均一な磁気励振を発生させる磁場発生手段とを特徴とする 形式のものにおいて、 前記支持手段および/または前記試料の運動を測定する手段と、 前記磁場発生手段に、支持手段の、または支持手段および試料の共振振動数で 印加される磁場を変化させる手段とを特徴とし、 さらに、磁場の変化の結果生じるトルクの変化により、試料を共振させるか、 共振可能にし、それにより前記磁気モーメントの少なくとも1成分を決定し得る ことを特徴とする、試料の磁気モーメントを決定するトルク磁力装置。 3. 請求項1または請求項2に記載された方法または装置において、 前記方法が、さらに、 振動の、少なくとも1つの共振振動数を有する部材支持手段上に試料を支持す る段階と、 前記少なくとも1つの共振振動数に事実上等しい振動数を有する、振動するが 少なくとも局所的空間内に均一な磁場を発生させる段階と、 前記支持手段の運動を測定する段階と、 前記試料の磁気モーメントにトルクが加えられ、該トルクが前記支持手段に前 記運動を生じさせ、それにより前記磁気モーメントまたは前記磁気モーメントの 少なくとも1成分が決定できるように構成する段階とを含むことを特徴とする、 方法または装置。 4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、前記支持体がカンチレバーであることを特徴とする方法または装置。 5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、前記方法が、前記試料の磁気モーメントの3つの直交成分を測定する段 階を含むことを特徴とする方法または装置。 6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、前記支持手段が、振動の、2つの直交横モードを有し、該直交横モード がそれぞれ共振振動数を有し、該2つの直交横モードの共振振動数が互いに異な ることを特徴とする方法または装置。 7. 請求項6に記載された方法または装置において、前記直交横モードの前記 共振振動数の一方または双方で振動する磁場を発生するように調節可能に構成さ れた磁場発生手段を備えていることを特徴とする方法または装置。 8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、前記支持部材の反磁性モーメントによる効果を補償する補償手段を備え ていることを特徴とする方法および装置。 9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、マイクロフォニック雑音を低減する手段を備えていることを特徴とする 方法または装置。 10.請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載された方法または装置に おいて、前記方法が、さらに、 磁場を印加して前記支持部材の偏向を決定する段階と、 磁場を変化させて前記支持部材に共振を発生させる段階と、 偏向を決定し、試料なしで磁場を変化させる段階後に、試料を取付け、複数測 定を反復する段階とを含み、それにより測定結果の比較によって、印加磁場に対 する反応平面内での試料の磁気モーメントの決定が可能になることを特徴とする 方法または装置。
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