JP2001505533A - スルホンアミド誘導体を用いた標的化ドラッグデリバリー - Google Patents

スルホンアミド誘導体を用いた標的化ドラッグデリバリー

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JP2001505533A JP50422098A JP50422098A JP2001505533A JP 2001505533 A JP2001505533 A JP 2001505533A JP 50422098 A JP50422098 A JP 50422098A JP 50422098 A JP50422098 A JP 50422098A JP 2001505533 A JP2001505533 A JP 2001505533A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、スルホンアミド結合を介して特定の求電子基にコンジュゲートされている薬物をイン・ビボ(in vivo)放出する手段としての、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)/還元型グルタチオン(GSH)に関する。該薬物は、プロドラッグを生成するための、p−CN−もしくはp−NO2−ピリジニルスルホニル基、またはp-NO2-もしくは2,4-ジニトロフェニルスルホニル基、またはそれらの適当な誘導体のごとき基を含む求電子基の結合によって誘導化された遊離−NH−を担持している抗ガン薬(または他の治療特性を有する薬剤)とし得る。所望により、該スルホンアミド基はそれに標的分子を結合させることもできる。本発明は、スルホンアミド結合を介して特定の求電子基にコンジュゲートされている保護アミノ誘導体を放出させるためのグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)/還元型グルタチオン(GSH)も提供する。前駆体は、スルホンアミド結合を介して求電子基の結合によって誘導化されている遊離-NH-を担持している合成中間体である。

Description

【発明の詳細な説明】 スルホンアミド誘導体を用いた標的化ドラッグデリバリー 発明の分野 本発明は、スルホンアミド結合を介して特定の求電子部位にコンジュゲートさ れている薬物をイン・ビボ(in vivo)放出する手段としての、グルタチオンS− トランスフェラーゼ(GST)/還元型グルタチオン(GSH)に関する。該薬物は 、プロドラッグを生成するための、p−CN−もしくはp−NO2−ピリジニル スルホニル基、またはp−NO2−もしくは2,4−ジニトロフェニルスルホニ ル基、またはそれらの適当な誘導体のごとき部位を含む求電子基の結合によって 誘導化された遊離−NH−を担持している抗ガン薬(または他の治療特性を有す る薬剤)とし得る。かかる修飾の目的は、遊離アミノ基を保護するか、または薬 物溶解性を向上させるか、吸収性もしくは分布性を改変させるか、または幾つか の他の物理学的、化学的および薬理学的特性を改善することにある。細胞の内側 では、スルホンアミド切断を触媒するGSTによってプロドラッグが認識され、 結合されて活性薬物を遊離する。所望により、該スルホンアミド部位は、それに 結合する標的化分子を有していてもよい。 本発明は、有機合成において−NH−保護基に適用される一般的方法としての 新規のスルホンアミド誘導体も提供する。さらに、本発明は、スルホンアミド結 合を介して特定の求電子部位にコンジュゲートされている保護アミノ誘導体を遊 離させる手段としてのグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)/還元型グ ルタチオン(GSH)にも関する。該前駆体は、スルホンアミド結合を介した求電 子基の結合によって誘導化されている遊離−NH−を担持している合成中間体で ある。かかる修飾の目的は、化学合成の間に該遊離アミノ基を保護することにあ る。該保護中間体は、温和な実験条件下にて、遊離アミノ基を担っている所望の 中間体を放出させるプロセスにおいて、保護中間体の求電子部へのGSHの求核 的攻撃を触媒するGSTによって認識され、結合される。 発明の背景 J.D.HayesおよびD.J.Pulfordによる最近の概説刊行物Crit.Rev.Biochem .Mol.Biol.(1995)30(6):445−600には、GSTスーパー遺伝子ファミリー の説明概説、ならびに毒性因子および酸化的ストレスに対する保護における個々 のアイソザイムの役割の詳細な評価が記載されており;それには罹病組織、特に 癌における種々のアイソザイムの調節およびそれらの触媒の機構に対する洞察も 記載されている。 GSTは、生存している生物中に遍在する酵素である。哺乳動物においては、 GSTは、外来毒性化学物質および酸化的ストレスの生成物に対する保護として 細胞が用いる防御機構の設備の重要な要素である大きなファミリーのアイソザイ ムである。種々のGSTアイソザイムが(最も広範に研究されている種である)ラ ットおよびヒトの器官からすでに精製されて、広範に研究されている。アミノ酸 配列に基づき、該GSTアイソザイムは5つの別々のクラスに分類されている: アルファ(A)、ミュー(M)、パイ(P)、シグマ(S)およびシータ(T)(本明細書 においては、括弧内に示した単一文字を使用することによって略し;例えばA1 、A2、A3ほかのように、各文字には数字を結合させてクラスアルファ・サブ ユニットの種々の遺伝子産物を示す)。一般的には、アミノ酸配列において40 %を超える同一性を有するGSTアイソザイムが同一のクラスに割当てられてい る。すべての哺乳動物アイソザイムのサイトゾルGSTは、触媒的に独立するM r〜23,000-26,000のサブユニットより構成されるホモダイマーまたはヘテロダ イマーであり:本明細書においては、2のA1サブユニット間のホモダイマーを 「GSTA1-1」なる略語によって示し、サブユニットA1とA2との間のヘ テロダイマーの形成を「GSTA1-2」によって略する。ある種のクラスまた はクラスの特定の要素は特定の器官に存在していないが、該GSTアイソザイム は種々の組織に分布している。ヒトの肝臓は、GSTクラスアルファ・アイソザ イムの豊富な供給源であるが、筋肉、精巣および脳に存在する特定のクラスミュ ー酵素を発現していない。さらに、GSTアイソザイムの分布は特定の集団にお い て変動し、例えば、ヒトGSTM1の遺伝子座に存在する3種の対立遺伝子(G STM1*A、GSTM*BおよびGSTM1*0)の中では、GSTMI*0ホモ 接合性の頻度は、ナイジェリア人においては、中国人集団において認められた5 8%、英国人集団における52%、日本人集団における48%、およびフランス 人集団における43%よりも遥かに低い22%である。さらに、特定のアイソザ イムのレベルも、細胞の罹病状態に関連して変動し、例えば肺、卵巣、膵臓、胃 、腸、腎臓および食道の癌腫を包含する種々のヒト癌においてはGSTP1-1 が過剰発現されている。解毒剤としてのその役割を持続することにおいて、GS Tアイソザイムは生体異物および酸化的ストレスの生成物に応答して細胞によっ て誘導される。 哺乳動物によって広範に用いられてそれらの酸化還元状態が維持されている還 元型グルタチオン(GSH)、すなわちトリペプチドγ-Glu-Cys-Glyは、GSTフ ァミリーが膨大な数の反応を触媒するために用いる必須基質である。サイトゾル GSTの活性サイトは、GSH特異的結合サイト(G-サイト)と、広範な種々の 疎水性基質を順応させ、このファミリーのアイソザイムに種々の触媒活性を示す 能力を付与する第2のサイト(H-サイト)とを担っている。GSTのクラスアル ファ、ミュー、パイ、シグマおよびシータの三次元構造から、各サブユニットに 2個のドメイン:クラスアルファにおいて、G-サイトを形成する残基の大部分 を含む残基1から78を包含するN-末端ドメイン;一方、クラスアルファにお いて、H-サイトの大部分を収容する残基86から222を含むC-末端ドメイン 、が存在することが明らかにされた。ファミリーのメンバーの一次構造を比較し た場合、H-サイトはG-サイトよりも遥かに変動性が高く;このことは、すべて のGSTアイソザイムについて認められるGSHに対するG-サイトの特異性、 およびH-サイト基質特異性とインヒビター感受性とについてファミリーメンバ ー間で認められる差異を理由付けている。X-線結晶学、および部位特異的突然 変異導入のデータによつて、触媒のGST機構、ならびにG-サイトにおけるG SHおよびH-サイトにおける特定の求電子基に対する種々のアイソザイムの触 媒特異性を決定する残基に関する重要な情報が提供された。GST触媒機構の鍵 は、その結合 基質GSHのスルフィドリル基のpKaを水溶液中で9.0から約6.5まで低下さ せるその能力である。この特性は、生理学的pHにて、H-サイトに結合した化 合物の求電子中心に対する求核的攻撃を促進するGS-アニオンの形成に有利で ある。該求電子中心は、チオエーテル結合を介して触媒の間にGS-がコンジュ ゲートするようになる炭素原子、窒素原子または硫黄原子上に存在する。(クラ ス・アルファにおける)保存Tyr9は、G−サイトにおけるGS-チオラートの 形成に導くGSHからのプロトンの引抜きに寄与する残基である。さらに、(ク ラス・アルファにおける)G−サイトの保存Asp101も触媒に関与する。特異的 なサブユニット中の種々の残基の機能が指定されており;例えば、ラットのクラ スアルファ、サブユニットA5においては、アフラトキシンB1のexo−8,9− エポキシドに対する高い立体特異的活性をこのサブユニットに付与することにT yr108およびAsp208が関与している。一方、クラスミュー酵素においては、 V9およびI111が該立体感受性に関与する残基であり、Tyr115がエポキシド に対する活性に関与している。特定の基質に対する特異的GSTアイソザイムの 選択性、および非常に多種のアイソザイムが存在することにより、細胞が多数の 有害化学物質をうまく処理することが可能となっている。主なGSTの基質は、 GS-へのコンジュゲートに際して、親化合物よりも反応性が低く、それ故毒性 がより低い生体異物または酸化的ストレスの生成物であり、しかもGSHとそれ らのパートナーシップのためにそれらはグルタチオンS−コンジュゲートポンプ の作用(解毒化)によって細胞から排出される。GS-と種々の求電子試薬との間 のチオエーテル結合の形成を触媒するその能力に加えて、GSTはグルタチオン ペルオキシダーゼ活性(有機ヒドロペルオキシドからその対応するアルコールへ の還元)、およびイソメラーゼ活性(例えば、マレイリルアセトン(maleyliaceton e)からフマリルアセトンへのシスートランス異性化)も示す。そればかりでなく 、GSTは非触媒的結合活性、すなわち、共有結合または非共有結合の両方で膨 大な数のリガンドと結合する能力、も有している。このことには、親化合物のア フィニティーよりも高いアフィニティーで種々のGSTアイソザイムが特定のグ ルタチオンS−コンジュゲートに結合するという事実が含まれる。 HaysおよびPulford(前掲を参照されたし)は、薬剤耐性および薬剤感受性のセ イルラインにおけるGST過剰発現の詳細な評価を含む、GSTアイソザイムに よる生体異物の解毒化および活性化、ならびに生体異物によるGSTアイソザイ ムの誘導に関連する活性に関するあますところのない情報を考え合わせている。 この情報は以下のごとく要約することができる:(1)種々の生体異物がGST基 質であること;(2)GSTアイソザイム発現の上昇が生体異物に対する細胞の 耐性の上昇に翻訳されること;(3)GSTアイソザイムが特定の癌において過剰 発現されていること;(4)幾つかの薬物、例えばアドリアマイシン(Adriamycin) 、BCNU、クロラムブシル(Chlorambucil)、シクロホスファミド(Cyclophosph amide)、エトポシド(Etoposide)(VP16)、メルファラン(Melphalan)およびビ ンクリスチン(Vincristine)、に対する耐性につきイン・ビトロで選抜されたセ ルラインにおいてGSTアイソザイムが過剰発現されていること;ならびに(5) 種々の癌のタイプからのセルラインにおける研究で、GST発現と薬剤耐性のレ ベルとの間の相関関係が示されたこと。 1995年11月23日に公開された国際公開番号W095/31468号、および1994年11月2 4に公開された国際公開番号W094/26307号は、癌および炎症疾患の領域における 薬理学的療法の標的としてのマクロファージ遊走阻止因子(MIF)に関する。 情報の開示 スルホンアミドの代謝的N−S結合切断を介するアミンの形成は、珍しい知見 である。L.A.Damani編、“Sulfur−Containing Drugs and Related Organic Compounds:Chemistry,Biochemistry,and Toxicology”,Vol.1,Part B .Metabolism of Sulphur-Functional Groups.Chichester,West Sussex,Engl and:Ellis Horwood Limited.,1989:181-194のP.A.CrooksによるSulphonami des。 アミドとは反対に、スルホンアミドは化学的または酵素的な加水分解および/ または酸化的切断のいずれに対しても通常は非常に耐性である。スルホンアミド を切断して対応するアミンを遊離させるには、化学的に過酷な条件(例えば:金属 還元物を溶解する強鉱酸)が通常は必要とされる。T.W.Greene,P.G.M.Wuts による“Protective Groups in Organic Synthesis”第2版,New York:John W iley,1991,379-385. 活性化ベンゾチアゾール-2-スルホンアミドの通常ないイン・ビボ(in vivo) 生物変換により、代謝物として対応するグルタチオン・コンジュゲート、メルカ プツル酸、メルカプタンおよびS-グルクロニドを得ることは以下の参照文献に 開示されている:(上記にも引用した)L.A.Damani編、“Sulfur−Containing D rugs and Related Organic Compounds:Chemistry,Biochemistry,and Toxicol ogy”,Vol.1,Part B.Metabolism of Sulphur-Functional Groups,Chichest er,West Sussex,England:Ellis Horwood Limited,1989:181-194中のP.A. CrooksによるSulphonamides;J.W.Clappによる“A New Metabolic Pathway fo r a Sulphonamide Group”,J.Biol.Chem.233:207-214(1956);ならびにD.F .ColucciおよびD.A.Buyskeによる“The Biotransformation of a Sulphonami de to a Mercaptan and to a Mercapturic Acid and Glucuronide Conjugate”B iochem.Pharmacol.,14:457-466(1965). より最近では、GSHと同様のベンゾチアゾールまたはイミダゾール 2-ス ルホンアミドとを化学反応させることによってグルタチオン付加物、硫黄二酸化 物およびアンモニアを得ることが、C.W.Conroy,H.SchwannおよびT.H.Mare nによる“The Nonenzymic Displacement of the Sulfamoyl Group from differe nt classes of aromatic compounds by Glutathione and Cysteine”,Drug Meta b.Dispos.,12:614-618(1984)に報告されている。 驚くべきことには、これらの参照文献は、認められた切断反応の酵素的な触媒 を示していない。この最後の参照文献は、基本的なGSH化学反応機構を示唆し ていた。しかしながら、本発明による酵素触媒は、これらの参照文献に開示され ているプロセスを超えて、GSTの存在下にて少なくとも一桁高いレベルで反応 が触媒されるため重要である。細胞内のpHおよびGSH濃度においては、本発 明の酵素反応は、前記の先行技術参照文献中で行われたようなGSHとの直接的 化学反応と比較して優勢であるようである。 従来技術においては、該スルホンアミドは最も安定な窒素保護基のうちの一つ として知られている。アルキルスルホンアミドは安定しすぎていて保護基として 用いることができない。アリールスルホンアミドは、アルカリ性加水分解および 接触還元に対して安定であり;それはNa/NH3、Na/C49OHによって 、および酸中で還流させることによって切断される(T.W.GreenおよびP.G.M .wuts編“Protective Groups in Organic Synthesis”,John Wiley & Sons,I nc.(1991),379)。必要とされる過酷な脱保護条件に起因して、アミン用の保護 基としてのスルホンアミドの用途は非常に限定される。 Fukuyamaによる最近の報告では、2−および4−ニトロベンゼンスルホンアミ ドとしての第二級アミンの保護における合成的な用途が示唆されている(T.Fuku yama,C-K Jow,M.Cheungによる“2−and4−Nitrobenzenesulfonamides:Excep tionally Versatile Means for Preparation of Secondary Amines and Protect ion of Amines”,Tetrahedron Letters,36(36):6373-6374(1995))。後者のス ルホンアミドは、塩基存在下にてチオール(例えば、プロパンチオール)によって 化学的に切断されるように十分に活性化されることが判明した。このことにより 、(スルホンアミド結合を切断するために通常必要とされる条件と比較して)比較 的温和な条件下にて第二級アミンを再−放出する脱保護が生じた。編集者解説に おいて、SharplessはFukuyamaのスルホンアミド保護/脱保護スキームが合成化 学における膨大な潜在性を有することを示唆している(G.Li,H-T.Chang,K.B .Sharplessによる“Catalytic Asymmetric Aminohydroxylation(AA)of Ole fins.”Angew Chem.Int.Ed.Engl.35(4):451-456(1996);およびAminohydro xylation:Catalytic Asymmetric Reaction Achieved.”Chemical and Engineer ing News,6−7(1996年2月19日))。しかしながら、チオールのSH基とスルホ ンアミドのN−Hの同様なpKaのために、この参照文献に開示されている化学 脱保護工程は、明らかに、保護スルホンアミド生成物中に酸性N−H水素を有し ない第二級アミンについてしか有用ではない。対応するチオールからチオラート を生成するために用いる必要な塩基は第一級アミンからスルホンアミド結合の− NH−も脱保護するであろうため、この方法は第一級アミンに適して いない。したがって、第一級アミンのスルホンアミド保護基は、この手法によっ ては脱保護することができない。 本発明のGST/GSH触媒は、その条件下においては(第一級アミン由来の) スルホンアミドN−Hがプロトン付加されたままであり、それ故に切断可能のま まである中性pHにおけるGSHのpKaを選択的に低下させることによって、 第一級または第二級アミンのいずれに対しても所望の脱保護を生じる。 還元型グルタチオン(GSH)と活性化芳香族スルホンとの化学反応は、N.D. Heindel,R.A.EgolfおよびJ.S.Stefelyによる“Effect of Liposome and Cy clodextrin Entrapment on Retardation of Glutathione Decomposition of Ni troimidazoyl Sulfones.”Journal of Pharmaceutical Sciences,79(10):862- 865(1990)にも報告されている。本発明のプロセスによれば、同様に活性化した スルホンがGST/GSHによって切断され、したがって、活性化芳香族スルホ ンならびにスルホンアミドに対する本発明の反応の普遍性を立証している。 (Terrapin Technologies,Inc.,USAによる)国際公開W095/08563号の“Pr eparation of Glutathione Analogs Useful for Characterizing and I nhibiting Glutathione Transferases.”には癌細胞中で化学療法剤を活性化 するGST阻害剤としてのGSH誘導体(例えば、アルキル−、アルケニル−、 アラルキル−型エステル、アミドおよび混合エステル−アミド)の使用が開示さ れている。 (Terrapin Technologies,Inc.,USAによる)国際公開W095/09866号の“Pr eparation of Glutathione S-Transferase-Activated Compounds as Drugs.”に は、アミド、エステルおよび混合アミド/エステルによってGSH誘導体と結合 したプロドラッグのGST活性化が開示されている。その中にはスルホンアミド 結合は全く開示されていない。 認可されたMerck & Co.社の利尿薬であるエタクリン酸は細胞内GSHを枯 渇させ、GST活性を阻害することが示されている。癌患者においてエタクリン 酸を用いたフェーズII臨床試験の公開された結果は、該薬物が細胞毒性化学療 法に対する腫瘍の耐性を逆転させる用途を有し得ることを示唆している。エタク リン酸は、本発明のスルホンアミドと構造的に関連していない。 Acta.Pharm.Nordica,1(1),1989においては、2種のN−スルホニル擬尿素 誘導体、N−(p−トリルスルホニル)−1−ピロリジンカルボキシイミド酸エチ ルおよび3−ブチル−2−エチル−1−p−トリル−スルホニル擬尿素を調製し 、モデルp−トルエンスルホンアミド中の第一級スルホンアミド基について潜在 的なプロドラッグ形としての評価がなされている。その中では、本発明の化合物 とは構造的に異なるN−スルホニル擬尿素は、安定しすぎて第一級スルホンアミ ド基について潜在的に有用なプロドラッグ形と考えることはできないと結論され ている。 米国特許第5,037,883号は、アミノ酸またはペプチドのスペーサーを介して生 体活性分子、標的部位および任意の橋かけ結合と結合した不活性合成ポリマー状 担体を含むポリマー状薬物を開示している。Derwent Abstract受入れ番号96-15 1152/15には、細胞外標的細胞酵素によって切断されるまで細胞に入ることがで きない、抗腫瘍および抗炎症剤をデリバリーするための新規のプロドラッグが開 示されている。Derwent Abstract受入れ番号91-252432/34には、シアン化物生 成プロドラッグからシアン化物を生成する、標的細胞に特異的-かつ酵素的に活 性な-部位を含む、癌、例えば癌腫を治療するためのコンジュゲートが開示され ている。Derwent Abstract受入れ番号90-253853/33には、標的分子に結合した アクチベーターを含むコンジュゲートを投与し、該アクチベーターによつて活性 薬物に変換されるプロドラッグを投与することにより標的組織においてプロドラ ッグを活性化することが開示されている。 Derwent Abstract受入れ番号97-020794/02には、葉酸またはその受容体結合 アナログにカップリングさせた造影剤を用いた腫瘍のイン・ビボ検出が開示され ており;該プロセス用の新規の錯体も開示されている。米国特許第5,108,921号 および第5,416,016号には、例えばビオチンまたはアナログ、ビオチン-受容体- 結合リガンド、葉酸またはアナログ、葉酸受容体-結合リガンド、ナイアシンま たはアナログ、ナイアシン受容体-結合リガンド、パントテン酸またはアナログ ほか多種から選択されるリガンドと錯形成させた外来性分子と生体細胞の膜とを 接触 させることにより該膜を通過する該外来性分子の輸送を、該リガンド錯体の貫膜 輸送を許容するに十分な時間から向上させる方法が開示されている。Derwent A bstract受入れ番号90-334845/44には、水溶性ビタミンまたはビタミン受容体結 合剤と錯形成させることにより、植物細胞中への外来分子の貫膜輸送を向上させ ることが開示されている。 発明の概要 本発明は、特に以下の化合物を提供する: 式I: D1-A1 I [式中、D1は-NH-官能基を有する薬物であり; A1は所望により置換されていてもよいフェニル、または所望により置換され ていてもよい5-もしくは6-員複素環に結合したスルホニル基を有する部位であ り; ここにフェニルまたは複素環は電子求引性基を有し; D1の窒素原子はA1の硫黄原子に結合している] で示される化合物。 式I: D1-A1 I [式中、D1は-NH-官能基を有する薬物であり、該基の窒素原子はA1部位の硫 黄原子に共有結合しており; ここにA1部位は: または であり; ここにX1は a)-C-、または b)-N-であり; X2は a)-N-、または b)-S-であり; R1は a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R2は a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R3は a)-H、 b)-C1-C5アルキル、 c)-O-C1-C5アルキル、 d)-OH、 e)-NH2、 f)-COOH、または g)-SHであり、 但し、1)R1およびR2は双方-Hとならない] で示される化合物またはその医薬上許容される塩。 以下のさらなる条件: 2)R1およびR2は双方-Clとならず; 3)R1またはR2のうちの1個が-Clである場合、もう1個は-NO2または- CNであり; 4)R2が-CNであってR1が-Hである場合、X1は-N-であり; 5)R2がCF3であってR1が-Hである場合、X1は-Nである を有する式Iで示される該化合物。 該薬物が、抗-新生生物剤、抗-ウイルス剤、抗痙攣薬、抗鬱病薬、抗生物質、 麻酔薬、抗-炎症ステロイド、非ステロイド性抗-炎症剤、低血圧薬、鎮静薬、抗 - コリン作動薬、刺激薬、性ホルモンまたはプロスタグランジンである式Iで示さ れる該化合物。 該薬剤が反応図式B、CまたはD中の化合物から選択される式Iで示される該 化合物。 A1が反応図式A中の部位から選択される式Iで示される該化合物。 A1が部位a)、R2が-CNであり、R1が-Hであって、X1が-N-である式I で示される該化合物。 A1が部位a)、R2が-NO2-であり、R1が-Hであって、X1が-N-である式 Iで示される該化合物。 A1が部位a)、R1およびR2が双方-NO2であって、X1が-C-である式Iで 示される該化合物。 A1が部位a)、R2が-NO2であり、R1が-Hであって、X1が-C-である式 Iで示される該化合物。 反応図式Eの化合物から選択される式Iで示される該化合物。 本発明のもう一つの態様は以下の通りである: a)水溶液中で、式II: E1-A1 II [式中、E1は-NH-官能基を有する化合物であり、該基の窒素原子はA1部位の 硫黄原子に結合されており; ここにA1部位は: または であり; ここにX1は a)-C-、または b)-N-であり; X2は a)-N-、または b)-S-であり; R1は a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R2は a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R3は a)-H、 b)-C1-C5アルキル、 c)-O-C1-C5アルキル、 d)-OH、 e)-NH2、 f)-COOH、または g)-SHであり; 但し、1)R1およびR2は双方-Hとならない] で示される化合物またはその医薬上許容される塩と、0.5〜2.0mg/mlのグ ルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)および50-500μMの還元型グル タチオン(GSH)とを反応させることを特徴とする、式IIで示される化合物ま たはその医薬上許容される塩を脱保護させるプロセス。 以下のさらなる条件: 2)R1およびR2は双方-Clとならない; を有する前記プロセス。 該反応を水混和性有機溶媒を含む水溶液中で行う前記プロセス。 さらに、 b)有機溶媒での抽出によって、式III: E1-H III で示される脱保護化合物を単離することを特徴とする前記プロセス。 30%までのアセトニトリルの濃度を有する前記プロセス。 該反応を、500μMのGSHとGST(0.5mg蛋白質/ml)とを用いて行 う前記プロセス。 該反応をリン酸緩衝液中で行う前記プロセス。 該反応を5〜8のpHで、かつ20〜50℃の温度にて行う前記プロセス。 pHが約7.4であって、温度が約37℃である前記プロセス。 また、本発明は以下のものも提供する: 式: [式中、X1は 1)-C1-C8アルキル、 2)-C5-C7シクロアルキル、または 3)-CH2-フェニル(ここにフェニルは所望により1または2個の a)-O-X1-1、ここにX1-1はC1-C3アルキル、 b)-F、-Cl、-Br、-I で置換されていてもよい)であり; X3は 1)2-クロロ-4-ニトロフェニルスルホニル、 2)4-ニトロ-ピリジニルスルホニル、 3)4-CN-ピリジニルスルホニル、 4)2-CF3-4-ニトロフェニルスルホニル、 5)4-CF3-ピリジニルスルホニル、または 6)2-ベンゾチアゾールスルホニルである] で示される化合物。 また、本発明は以下のものも提供する: 細胞内還元型グルタチオン(GSH)レベルをイン・ビボで枯渇させるための、 式Iで示される化合物を使用する方法。 細胞内還元型グルタチオン(GSH)レベルをイン・ビボで枯渇させるための、 反応図式Eの化合物を使用する方法。 また、本発明は以下のものも提供する: -NH-官能基を有する薬物のプロドラッグ; [ここに、該薬物の窒素原子は該部分の硫黄原子に共有結合しており;および 該プロドラッグはそれを必要とする哺乳動物に投与した場合、GSTを過剰発 現している細胞に向けて指向される]を調製するための、所望により置換されて いてもよいフェニルまたは所望により置換されていてもよい5-もしくは6-員複 素環; [ここに、該フェニルまたは複素環は電子求引性基を有する] に結合したスルホニル基を有する部位の使用。 該部位が: またはであり; ここに、X1が a)-C-、または b)-N-であり; X2が a)-N-、または b)-S-であり; R1が a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R2が a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R3が a)-H、 b)-C1-C5アルキル、 c)-O-C1-C5アルキル、 d)-OH、 e)-NH2、 f)-COOH、または g)-SHであり; 但し、1)R1およびR2は双方-Hとならない] またはその医薬上許容される塩の使用。 さらに以下の条件: 2)R1およびR2が双方-Clであり; 3)R1およびR2のうちの1個が-Clである場合、もう1個は-NO2または- CNであり; 4)R2が-CNであってR1が-Hである場合、X1は-N-であり; 5)R2がCF3であってR1が-Hである場合、X1は-N-である を有する該使用。 該部位が反応図式A中の部位から選択される該使用。 該部位が: よりなる群から選択される該使用。 該薬物が、抗-新生生物剤、抗-ウイルス剤、抗痙攣薬、抗鬱病薬、抗生物質、 麻酔薬、抗-炎症ステロイド、非ステロイド性抗-炎症剤、低血圧薬、鎮静薬、抗 コリン作動薬、刺激薬、性ホルモンまたはプロスタグランジンである該使用。 該薬物が反応図式B、CまたはD中の化合物から選択される該使用。 該薬物がドキソルビシン(doxorubicin)またはエピルビシン(epirubicin)であ る該使用。 該プロドラッグが反応図式E中の化合物の群から選択される該使用。 該細胞が罹病細胞である該使用。 該罹病細胞が癌細胞である該使用。 さらに、エステル、エーテル、アミド、炭酸、カルバミン酸またはチオ炭酸結 合を介して;ペプチド、炭水化物、グリコシル化ペプチド、ビタミンおよびホル モンよりなる群から選択される標的分子に結合した部位を含む該使用。 該標的分子が、サイトカイン、増殖因子、インスリン、単糖、二糖、オリゴ糖 、アミノ糖、グルコース、グルコサミン、フコース、フコサミン、ガラクトース 、ガラクトサミン、葉酸、ビタミンB12、ビオチン、ナイアシン、パントテン 酸およびステロイドよりなる群から選択される該使用。 該プロドラッグが反応図式K中の化合物よりなる群から選択される該使用。 また、本発明は以下のものも提供する: 所望により置換されていてもよいフェニルまたは所望により置換されていても よい5-または6-員複素環に結合したスルホニル基を有する部位に結合した薬物 を、それを必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする、-NH-官能基を有 する薬物をGSTを過剰発現している細胞に向けて指向させる方法であって、こ こに 該フェニルまたは複素環は電子求引性基を有し; 該薬物の窒素原子は該部位の硫黄原子に共有結合していることを特徴とする該 方法。 該部位が:または であり; ここに、X1が a)-C-、または b)-N-であり; X2が a)-N-、または b)-S-であり; R1が a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R2が a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R3が a)-H、 b)-C1-C5アルキル、 c)-O-C1-C5アルキル、 d)-OH、 e)-NH2、 f)-COOH、または g)-SHであり; 但し、1)R1およびR2は双方-Hとならない またはその医薬上許容される塩である該方法。 さらなる条件: 2)R1およびR2が双方-Clであり; 3)R1またはR2のうちの1個が-Clである場合、もう1個は-NO2または- CNであり; 4)R2が-CNであってR1が-Hである場合、X1は-N-であり; 5)R2がCF3であってR1が-Hである場合、X1は-N-である を有する該方法。 該部位が反応図式A中の部位の群から選択される該方法。 該部位が、 よりなる群から選択される該方法。 該薬物が、抗-新生生物剤、抗-ウイルス剤、抗痙攣薬、抗鬱病薬、抗生物質、 麻酔薬、抗-炎症ステロイド、非ステロイド性抗-炎症剤、低血圧薬、鎮静薬、抗 コリン作動薬、刺激薬、性ホルモンまたはプロスタグランジンである該方法。 該薬物が反応図式B、CまたはD中の化合物から選択される該方法。 該薬物がドキソルビシン(doxorubicin)またはエピルビシン(epirubicin)であ る該方法。 得られる薬物がチャートE中の化合物の群から選択される該方法。 該細胞が罹病細胞である該方法。 該罹病細胞が癌細胞である該方法。 該部位が、エステル、エーテル、アミド、炭酸、カルバミン酸またはチオ炭酸 結合を介して;ペプチド、炭水化物、グリコシル化ペプチド、ビタミンおよびホ ルモンよりなる群から選択される標的分子に結合している該方法。 該標的分子が、サイトカイン、増殖因子、インスリン、単糖、二糖、オリゴ糖 、アミノ糖、グルコース、グルコサミン、フコース、フコサミン、ガラクトース 、ガラクトサミン、葉酸、ビタミンB12、ビオチン、ナイアシン、パントテン 酸、およびステロイドよりなる群から選択される該方法。 該得られる薬物が、反応図式K中の化合物の群から選択される該方法。 また、本発明は以下のものも提供する: 前記の基に結合した-NH-官能基を有する薬剤を、それを必要とする哺乳動物 に投与することを特徴とする、GSTを過剰発現している細胞を標的化する方法 。該薬物が前記のものである該方法。該得られる薬物が反応図式Eに記載したも のである該方法。該細胞が前記のものである該方法。該部位が前記のごとく標的 分子に結合している該方法。標的分子を有する該得られる薬物が反応図式Kに記 載されたものである該方法。 また、本発明は以下のものも提供する: [式中、X1はF、Cl、BrまたはIである] よりなる群から選択される化合物。 最後に、本発明は以下のものを提供する: 式IV: D1-A1-T1 IV [式中、T1はエステル、エーテル、アミド、炭酸、カルバミン酸またはチオ炭 酸結合を介してA1部位に共有結合した;ペプチド、炭水化物、グリコシル化ペ プチド、ビタミンおよびホルモンよりなる群から選択される標的分子である] で示される化合物。 該標的分子が、サイトカイン、増殖因子、インスリン、単糖、二糖、オリゴ糖 、アミノ糖、グルコース、グルコサミン、フコース、フコサミン、ガラクトース 、ガラクトサミン、葉酸、ビタミンB12、ビオチン、ナイアシン、パントテン 酸およびステロイドよりなる群から選択されるこの化合物。該得られる薬物が、 反応図式K中の化合物の群から選択されるこの化合物。 本発明は、反応図式Aに掲載したp-CN-もしくはp-NO2-ピリジニルスル ホニル基、またはp-NO2-もしくは2,4-ジニトロ-フェニルスルホニル基(ま たは、それらの適当な誘導体)のごとき求電子含有部位を、反応図式B-Dに掲載 する遊離アミノ基を担う薬物に結合させて、スルホンアミド切断を介して遍在性 GSTの作用によって細胞の内側で元の薬物に容易に変換される、その例を反応 図式Eに掲載する、プロドラッグを製造することに関する。本発明の重要な適用 は、遊離アミノ基を含有する多種の抗癌剤を用い、癌性細胞が正常細胞により発 現されるレベルよりも何倍も高く特定のタイプのGSTを過剰発現しているとこ ろの癌療法においてである。この酵素の過剰発現は、腫瘍の薬剤耐性と直接関連 していると考えられる。該適用は、ある種の形態の癌を治療するための特定の薬 剤の連続使用により、これらの薬剤に対する細胞耐性および特定のGSTアイソ ザイムの同時の過剰発現が創生される場合にもより価値が高い。 本発明は、温和な実験条件下にて、該遊離アミノ基を担っている所望の中間体 を放出させる手法も提供する。加えて、本発明は、GST/GSHによる脱保護 が立体選択的プロセスであるため、立体異性体を単離するためのツールも提供す る。広範な治療剤を包含する多種の分子を合成する間のアミノ基の保護は、有機 化学において非常に重要なことである。しかしながら、先行技術に開示されてい る脱保護は、反応を完結させるために必要な過酷な条件に起因する重大な問題を 起こしかねない。本発明は、先行技術のプロセスの欠点を克服するための手法を 提供する。 本明細書中にて用いる「薬物」なる語は、ヒトまたは動物における、疾病の診 断、治癒、緩和、治療もしくは予防において、または所望の身体的もしくは精神 的な発達および状態の向上において使用することが意図されるいずれの物質をも 意味する。 本明細書中にて用いる「-NH-官能基を有する薬物」なる表現は、該薬物が- NH-を含む活性薬物種が望ましい作用部位、例えば癌細胞で最終的に放出され るような様式にて、スルホニル部位中の硫黄原子に共有的に結合することができ る少なくとも1個の官能基を有することを意味する。かかる-NH-官能基には、 アミノ、アミド、アジド、ヒドラジン、イミド、尿素、(カルバメート)官能基 が含まれる。 本明細書中にて用いる「-NH-」なる表現は、該化合物または中間体が、-N H-を含む化合物または中間体がGST/GSH触媒切断によって望ましい合成 工程で最終的に回復されるような様式で、スルホニル部位中の硫黄原子に共有的 に結合することができる少なくとも1個の官能基を有することを意味する。かか る反応性官能基には、アミノ、アミド、アジド、ヒドラジン、イミド、尿素、( カ ルバメート)官能基が含まれる。 「アミノ」なる語は、第一級または第二級アミノ官能基、すなわち-NH2また は-NHRを意味する。-NHRのR部分の正確な同一性は重要でないため、本明 細書中では該第二級アミノ官能基は-NH-としても表され、ここにRは薬物から スルホンアミド誘導体への変換によっても変化しないで残る薬物残基自体の一部 分である。 「アミド」なる語は、例えば、カルバモイル(-CONH2)もしくは置換カルバ モイル(-CONHR)、またはスルファモイル(-SO2NH2)もしくは置換スルフ ァモイル(-SO2NHR)を意味する。 「標的化する」なる語は、〜に向けて指向または案内することを意味する。 多くの場合において選択した薬物が1を超える反応性官能基を有し、詳細には 該薬物がスルホニル部位が結合するであろう基に加えてアミノ、アミドまたは他 の官能基を含み得ること、ならびに、これらのさらなる基もスルホニル部位への 結合の合成および/または投与の間に保護されることから同時に恩恵を受けるで あろうことは、本明細書にて後記に例示する多種の薬物種の知られている構造か ら、当業者であれば明らかとなるであろう。該保護は、スルホンアミド結合が確 立された後に、脱保護しても、しなくてもよい。明らかに、かかる保護薬物種は 、本明細書中にて前記した「薬物」の定義に包含される。 前記のことから、多種の異なる薬物を本明細書により誘導化できることも、当 業者であれば明らかとなるであろう。膨大なかかる薬物を本明細書中にて特に後 記に言及する。しかしながら、本発明による誘導化に関する薬物ファミリーおよ びそれらの特定のメンバーの以下の議論が単に説明目的であって、網羅的または 本発明を限定することを意図しないことは理解されなければならない: 本明細書中にて用いる-NH-官能基を有する薬物には、限定されるものではな いが、抗-新生生物剤(抗癌剤/抗腫瘍剤)、抗-ウイルス剤、抗痙攣薬、抗鬱病薬 、抗生物質、麻酔薬、抗-炎症ステロイド、非ステロイド性抗-炎症剤/鎮静薬、 低血圧薬、麻酔性鎮静薬、麻酔性アンタゴニストおよびアゴニスト/アンタゴニ スト、CNS抗コリン作動薬、神経保護剤、刺激薬、性ホルモンならびにCNS プ ロスタグランジンが含まれる。このタイプの好ましい薬物は、抗新生生物剤およ び神経保護剤である。 抗新生生物剤の中には、例えば、抗葉酸、5-フルオロピリミジン、シチジン ・アナログ、プリン抗代謝剤、ヒドロキシ尿素、抗微小管剤(antimicrotubule a gent)、アルキル化剤、非古典的(nonclassic)アルキル化剤、白金アナログ、ブ レオマイシン、抗腫瘍性抗生物質、アンスラサイクリン、トポイソメラーゼIIイ ンヒビター、およびカンプトテシンのものが含まれる。 例示的な抗葉酸には、メトトレキサート、テトラヒドロ葉酸、アミノプテリン 、トリメトプリム、トリメトレキサート、ピリメタミン、10-エチル-10-デ アザアミノプテリン、5,10-ジデアザテトラヒドロ葉酸、CB3717、ZD1694およ び1843U89が含まれる。 例示的な5-フルオロピリミジン薬物には、フルオロウラシル、フトラフル(ft orafur)、フルオロデオキシウリジンおよび5'-デオキシフルオロウリジンが含 まれる。 例示的なシチジンアナログには、シチジン、デオキシシチジン、シトシン・ア ラビノシド、5-アザシトシン、2',2'-ジフルオロデオキシシチジン、および 5-アザシトシン・アラビノシドが含まれる。 プリン抗代謝剤には、例えば、アザチオプリン、6-メルカプトプリン、6-チ オグアニン、ペントサチン(pentosatin)、アデノシン、クラドリビン(cladribin e)、およびフルダラビン(fludarabine)・ホスフェートが含まれる。 抗微小管剤には、例えば、ビンデシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、タ キソールおよびドセタキセル(docetaxel)が含まれる。 アルキル化剤には、例えば、メルファラン、シクロホスファミド、イフォスフ ァミド(ifosfamide)、クロロエチルニトロソ尿素、ビスクロロエチルニトロソ尿 素(BCNU)、シクロヘキシルクロロエチルニトロソ尿素(CCNU)およびメチ ルシクロヘキシルクロロエチルニトロソ尿素(メチル-CCNU)が含まれる。 非古典的アルキル化剤には、例えば、プロカルバジン、ダカルバジンおよびテ モゾロミドが含まれる。 白金アナログには、例えば、シスプラチン、テトラプラチン、カルボプラチン 、白金-ダック(dach)、オルマプラチン、オキサリプラチンおよびCI-973が含 まれる。 ブレオマイシンアナログには、例えば、ブレオマイシンA2、ブレオマイシン B2、およびリブロマイシンが含まれる。 抗腫瘍抗生物質には、例えば、ダクチノマイシンおよびマイトマイシンCが含 まれる。 例示的なアンスラサイクリンおよびアンスラセンジオンには、ドキソロビシン (doxorobicin)、ダウノルビシン(daunorubicin)、エピルビシン(epirubicin)、 イダルビシン(idarubicin)およびマイトキサントロン(mitoxantrone)が含まれる 。 トポイソメラーゼIIインヒビターには、例えば、m-AMSA(アムサクリン) 、CI-921、エリプチニウムが含まれる。 カンプトテシンには、例えば、9-アミノカンプトテシンが含まれる。 調査的抗癌剤には、例えばピラゾロアクリジン、ビゼレシン(bizelesin)、エ ダトレキサート(edatrexate)、ロイコボリン(leucovorin)、ゲンシタビン(gemci tabine)、シタラビン(cytarabine)、CI-980、フェンレチニド(fenretinide )およびTNP-470が含まれる。 前記の親薬物化合物の例は、構造および名称によって後記の反応図式B-Dに 含まれている。これらのすべての化合物は参照文献:(出典明示して本明細書の 一部とみなす)Bruce,A.,Chabner,M.D.およびDan L.Longo,M.D.編による“Canc er Chemotherapy and Biotherapy:Principles and Practice”第2版、Li ppincott-Raven Publishers,Philadelphia-New York(1996)に記載されている 。これらの化合物は、当該技術分野で知られており、それらの調製法も当業者に 容易に入手可能である。 本発明のプロドラッグ・スルホンアミド誘導体は、誘導化する特定の薬物の構 造、特にスルホニル部位に結合すべき反応性官能基の性質、および保護から利益 を得ることができる他の官能基の存在にぴったりと合う種々の合成法によって調 製される。 本発明の好ましい具体例において、該薬物には、スルホニル部位の硫黄原子へ の直接的な結合に対して感受性の-NH-基が含まれる。また、単純性の目的で、 選択された薬物は、必要な場合には保護し得るが、他の官能基の保護を必要とし ないことが好ましい。 本発明のプロドラッグ・スルホンアミド誘導体は、アセトン、アセトニトリル 塩化メチレンまたはエチルエーテルのごとき非アルコール性有機溶媒中、適当な 塩基存在下にて、該薬物と適当な塩化スルホニルとを反応させることによつて合 成される。該塩基は、アニリン、トリエチルアミンまたはピリジン、炭酸ナトリ ウム、炭酸カリウムのごとき有機アミンとすることができる。この合成法および その多種の例は、(すべて出典明示して本明細書の一部とみなす)1994年5月26日 に公開された国際公開WO94/11361号、1994年8月18日に公開されたWO94/18188 号、および1995年11月16日に公開されたWO95/30670号に開示されている。前記 したプロセスにおいては、該プロドラッグ・スルホンアミド誘導体(その例につ いては後記の反応図式Eに示す)は、常に顕著な量で得られる生成物のみとは限 らず;得られるスルホンアミド誘導体のなお他の生成物も本発明によって包含さ れる。スルホニルクロリドの調製を後記の「調製例1」および「反応図式F」に 示す。ピリジニル-含有スルホニルクロリドのごとき、市販されていない反応図 式Aのスルホニルクロリド部位は類似の手法によって調製される。含硫黄-前駆 体も、酸化させて本発明のスルホニル-含有基とすることができる。 スルホンアミド結合のGST-触媒切断によって本発明の対応するプロドラッ グからの所与の薬物の放出速度は、親薬物に結合したスルホンアミド部位に依存 する。例えば、4-シアノピリジニルスルホンアミドのような複数の電子求引性 基を有する部位を含む所与のプロドラッグは、GSTによって切断されて、例え ば、2-または4-ニトロフェニルスルホンアミドのような1個のみ電子求引性基 を有する修飾物を有する対応するプロドラッグよりも速い親薬物となる。親薬物 の最適放出速度は、プロドラッグ中の適当な修飾を選択することによって達成し 得る。ある種の環境下においては、スルホンアミド部位が、該薬物の悪影響を一 時的にマスクし得る。 生分解性結合を提供することに加えて、該スルホンアミド部位は、改善された 溶解性、生物学的利用能、細胞透過性、または他の治療上の利点を付与し得る。 ある種の環境下においては、該スルホンアミド基は薬物の悪影響を一時的にマス クし得る。例えば、本来細胞毒性因子へのスルホンアミドのカップリングにより 、それが標的細胞内で放出されるまで、該因子の細胞毒性を改変または低下させ ることができる。 前記に注記したごとく、種々の罹病細胞、特にある種の癌細胞がGSTを過剰 発現している。加えて、種々の罹病細胞がある種の受容体を過剰発現しており( 例えば、癌細胞は葉酸、増殖因子およびインスリン様の受容体を過剰発現してい る)、および/または(例えば、グルコース、ガラクトースおよびフコースのよう な)糖のごときある種の栄養に対して向上した有効な取込み機構の特性を有して いる。 所望により、本発明によれば、該スルホンアミド部位はそれに標的分子が結合 していてもよい。この標的分子は、過剰発現受容体によるかまたは罹病細胞によ る著しく高い取込みによって、罹病細胞中に優先的に蓄積するプロドラッグの能 力を高めるリガンドである(例えば、標的分子としての葉酸およびビオチンの使 用が開示されている米国特許第5,108,921号および第5,416,016号を参照されたし )。 かかる標的分子の例には以下のものが含まれる:サイトカイン、増殖因子およ びインスリンのごときペプチド;炭水化物(単糖、二糖、オリゴ糖またはアミノ糖 )および/またはグルコース、グルコサミン、フコース、フコサミン、ガラクト ースおよびガラクトサミンのごときグリコシル化ペプチド;葉酸、ビタミンB1 2、ビオチン(ビタミンH)、ナイアシン(水溶性ビタミン、ビタミンB複合体の 一部分)およびパントテン酸(ビタミンB複合体の一部分)のごときビタミン;ス テロイドのごときホルモン。標的分子のこのリストは、網羅的または本発明を限 定することを意図するものではなく、単なる説明目的のものである。これらのす べての標的分子は、当業者であれば容易に知ることができ、入手することができ る。また、それらは、容易に知り得る手法によって調製し得る。 標的分子と目的の所与のプロドラッグのスルホンアミド部位との間の錯体の形 成は容易に達成することができる。したがって、例えば、葉酸およびそのアナロ グは、葉酸のカルボキシル基を活性化することによってスルホンアミド部位に容 易にコンジュゲートすることができ、それによって、それが目的のスルホンアミ ド部位のヒドロキシル基と反応性となって共有エステル結合を形成する(例えば 、S.Wangらによる“Synthesis,Purification,and Tumor Cell Uptake of 67Ga-Deferoxamine-Folate,aPotential Radiopharmaceutical for Tumor Imag ing”,Bioconjugate Chem,7:56-62(1996);P.S.Lowらによる1997年2月24-27 日にUtah,Salt Lake Cityで行われたEighth International Symposium on Rece nt Advances in Drug Delivery SystemsのAbstract,pp.48-50:“Folate-Media ted Targeting of Antineoplastic Drugs,Imaging Agents and Nucleic Acids to Cancer Cells”を参照されたし)。他のリガンドも、当該技術分野で認識され ている共有結合カップリング技術を用いてスルホンアミド部位に錯形成すること ができる。したがって、例えば、グルコサミンのアミノ基は、カルボニルジイミ ダゾールまたは他のカップリング試薬を介するカルバミン酸結合を通してスルホ ンアミド部位のヒドロキシ、アミノもしくはカルボキシル基とカップリングさせ ることができる。したがって、例えば、ヒドロキシ、アミノ、チオール基のよう な少なくとも1個の求核性基を有するリガンドは、アミド、炭酸、カルバミン酸 またはチオカルバミン酸結合を通してカップリングした対応する錯体を形成する ことができる。 例えば、後記する反応図式Kの第一の化合物は、それにスルホンアミド部位お よび葉酸が結合したドキソルビシン(doxorubicin)であり;第二の化合物は、そ れにスルホンアミド部位およびグルコサミンが結合したメルファラン(melphalan )であって;第三の化合物は、それにスルホンアミド部位および葉酸が結合した エピルビシン(epirubicin)である。 本発明のもう1つの態様において、スルホンアミドを脱保護する温和な酵素的 手法を提供する。中性pHにおいてGSTによりGSHから形成されるGS-チ オラートにより、第一級アミンのスルホンアミドのプロトンが影響されなくなる 。したがって、この手法は、広範な範囲の第一級および第二級アミンまたはその 誘導体の合成に適用することができる。 本発明のプロセスは生成物の単離および精製工程を単純化させる。この脱保護 法は、水混和性有機溶媒を含むかまたは含まない水溶液中の脱保護、および有機 溶媒での抽出による所望のアミン生成物またはその誘導体の単離を行うのに有用 である。30%までのアセトニトリルの濃度であれば、スルホンアミド切断に対 して重要でない影響しか有しないことが判明している。該酵素および副生成物は 水溶性であって、水性相にとどまる。 また、本発明のプロセスは、立体異性体の単離および精製用のツールも提供す る。この酵素的脱保護法は立体選択的なプロセスである。所与のスルホンアミド -保護立体異性体は、保護アミンのラセミ混合物またはジアステレオマーの混合 物の中のGST/GSHによって立体選択的に優先して脱保護することができる 。 本発明のプロセスにより切断される化合物から発生する2つの特徴が存在する :最初のものは、例えば後記の反応図式G中の式G-4で示される化合物([R-( R*,R*)]-5-シアノ-N-[3-[1-[5,6-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-2-オキソ- 6-(2-フェニルエチル)-6-プロピル-2H-ピラン-3-イル]プロピル]フェニル ]-2-ピリジンスルホンアミド)の場合においてはp-CN-ピリジニルスルホニル 基であるような「親電子部分」と考えられる化合物の一部分に関する。この部分 は、GS-チオラートによる親電子的攻撃が起こる炭素原子から電子を求引する ことができる部位を常に含んでいるため、どちらかといえば特異的である。p- CN-またはp-NO2-ピリジニルスルホニル基を有する化合物、およびp-NO2 -または2,4-ジニトロ-フェニルスルホニル基を有するもの、またはベンゾチア ゾール、またはスルホンアミド結合に結合したチオフェンは、該酵素によって容 易に切断可能である。後記の反応図式Aは、かかる電子求引性基の代表例を開示 している。 2番目の特徴は、酵素的に形成された生成物中で、アミノ基を含む化合物の一 部分に関する。種々の構造が該化合物のこの部分に適合する:それらには、第一 級または第二級アミン、アミド、アジド、尿素およびヒドラジンが含まれる。興 味深いことには、それらは、後記の反応図式G中の式G-1で示される化合物( 6-エトキシ-2-ベンゾチアゾールスルホンアミドまたはカードラーゼ(cardrase )) の例におけるように-NH2部位と同等に単純な、あるいは式G-4で示される化 合物(前記の化合物名)と同等に複雑な構造を有し得る。 換言すれば、スルホンアミドのGST切断には、特異的な親電子的基がスルホ ニル基に結合することを必要とするが、広範な種々の構造が該化合物のアミノ部 分に存在していてもよい。後者の特徴は、遊離アミノ基を有する大部分のいずれ の化合物(または、プロドラッグスルホンアミド誘導体について前記したごとき 薬物)が選択したスルホニル部位に結合されることを許容するため、非常に重要 である。例えば、本明細書にて使用するための-NH-官能基を含有する化合物に は、限定されるものではないが、反応図式Gに掲載したものが含まれる。式G- 1で示される化合物は6-エトキシ-2-ベンゾチアゾールスルホンアミド、また はカードラーゼであり、それは単純アミンを含有する。式G-2で示される化合 物は、N-[(p-ニトロフェニル)スルホニル]-アセトアミドであって、それはア ミドを含む。式G-3で示される化合物は、2,4-ジニトロ-N-(3-ピリジルメ チル)-ベンゼンスルホンアミドであって、それは第一級アミンを含む。式G-4 で示される化合物は、[R-(R*,R*)]-5-シアノ-N-[3-[1-[5,6-ジヒドロ- 4-ヒドロキシ-2-オキソ-6-(2-フェニルエチル)-6-プロピル-2H-ピラン- 3-イル]プロピル]フェニル]-2-ピリジンスルホンアミドであって、それは第一 級芳香族アミンを含む。それは、1995年11月16日に公開された国際公開W095/30 670号にも開示されており、特許請求されている。式G-5で示される化合物は5 -メチル-3-(p-ニトロフェニル-スルホニル)-2-オキサゾリジノンであって、 それは第二級アミン(カルバメート)を含む。 スルホンアミド誘導体である本発明の出発化合物は、誘導化すべき特定の化合 物の構造、特にスルホニル部位に結合される反応性官能基の性質にぴったりと合 う種々の合成法によって調製する。一般的には、これらの化合物は、アセトン、 アセトニトリル、塩化メチレン、エチルエーテルまたは他の溶媒のごとき非アル コール性有機溶媒中、適当な塩基存在下にて、前駆体化合物と適当なスルホニル クロリド試薬とを反応させることによって合成する。該塩基は、アニリン、トリ エチルアミンもしくはピリジンまたは炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム、あ るいは他の塩基のごとき有機アミンである。 本発明の脱保護プロセスの使用の例を後記の反応図式HおよびIに示す。反応 図式HおよびIに現れる化合物は、(出典明示して本明細書の一部とみなす)“ Process to Prepare Taxol”なる発明の名称の1996年5月8日に出願された米国 特許出願番号60/016,840号に開示され、特許請求されている式IIおよびCC IIで示される中間体である。これらの化合物中の変数は、その出願中の定義に 同じである。式CCIIで示される化合物の調製プロセスは、(出典明示して本 明細書の一部とみなす)その出願の28ページ、Example 8Aおよび8Dに開示され ている。反応図式Hの化合物を用いて、反応図式Iの化合物を調製する。ついで 、反応図式Iの化合物をその発明のプロセスによって修飾して、その発明の最終 タキソールアナログ化合物を得る。本発明の脱保護プロセスは、容易に用いて、 温和な条件下にて反応図式HおよびIの化合物のスルホンアミド保護基を除去す ることができる。 反応図式HおよびIの化合物に対して用いられるスルホンアミド保護基の代わ りに、本発明の以下のスルホンアミド保護基を用いることができる:2-クロロ- 4-ニトロフェニルスルホニル、4-ニトロ-ピリジニルスルホニル、4-シアノ- ピリジニルスルホニル、2-CF3-4-ニトロフェニルスルホニル、および4-C F3-ピリジニルスルホニル。 好ましい具体例の説明 調製例1(反応図式Fに参照する)5-シアノ-2-ピリジンスルホニルクロリド 式F-3で示されるチオール(10ml)を50%酢酸水溶液中、塩素ガスを用 いて酸化させた。塩素ガスは、温度を0℃と5℃との間に維持しつつ該懸濁液に 通気させた。反応温度を10℃未満に維持して、該スルホニルクロリドの分解を 回避した。該スルホニルクロリドは、当該スルホニルクロリドを保護するために (0から5℃に)温度制御された塩化メチレン抽出によって単離した。仕上げ処理 用に用いた該塩化メチレンと水を予め冷凍し、洗浄槽にドライアイス/アセトン 浴を備えた。該反応物を塩化メチレンで抽出し,、その有機相を水洗した。該ス ルホニルクロリド/塩化メチレン溶液を硫酸ナトリウム無水物上で乾燥させ、ろ 過した。その溶液は、短期間であれば-80℃で分解することなく保存し得た。 実施例1 [R-(R*,R*)]-5-シアノ-N-[3-[1-[5,6-ジヒドロ-4-ヒ ドロキシ-2-オキソ-6-(2-フェニルエチル)-6-プロピル-2H-ピラン-3-イ ル]プロピル]フェニル]-2-ピリジン-スルホンアミド(式J-1:反応図式Jを参 照されたし)の切断 式J-1で示される保護された標題化合物を温和な条件下にて、GST/GS Hによって脱保護した。100μMのこの化合物および500μMのGSHとG ST(0.5mg蛋白質/ml)とのインキュベートは、0.5ml容量中、10 0mMリン酸緩衝液、pH7.4中、37℃にて1時間行った。スルホンアミド 結合の切断は、インキュベーション1時間後に実質的に100%完了されて、式 J-2で示される化合物が得られた。 実施例2 [R-(R*,R*)]-5-シアノ-N-[3-[1-[5,6-ジヒドロ-4-ヒ ドロキシ-2-オキソ-6-(2-フェニルエチル)-6-プロピル-2H-ピラン-3-イ ル]プロピル]フェニル]-2-ピリジン-スルホンアミド(式J-1:反応図式Jを参 照されたし)の切断 以下の知見は、標題化合物の代謝性質のイン・ビボ(in vivo)(動物モデル)お よびイン・ビトロ(in vitro)(細胞培養物)の実験の間になされた。(1):標題 化合物が、ラットまたはヒトの肝細胞とイン・ビトロでインキュベートした際に 、式J-2で示される脱保護化合物の放出を伴ってスルホンアミド切断されるこ と;(2)ラットおよびイヌにおけるイン・ビトロ実験においては、式J-2で示 される化合物が血中の標題化合物の主要な循環代謝物であったこと;および(3) ヒト腸線癌に由来するセルラインであるCACO-2細胞が標題化合物の顕著な スルホンアミド切断を生成することができたこと、が判明した。標題化合物の該 切断は、正常細胞におけるよりもこれらの細胞における方が顕著に速かった。 スルホンアミド活性を有する酵素の精製ストラタジーの開発において非常に重 大であった幾つかの知見は:(1)該酵素活性がスルフィドリル反応性試薬によっ て阻害されたこと;(2)肝臓サイトゾル抽出物を分子量30,000でカットオフする 限外濾過膜に通すと活性が保持物(retentate)に濃縮された一方で、無視し得る 活性しか限外濾液に見出されなかったこと;(3)12,000-14,000をカットオフす る透析膜による肝臓サイトゾル抽出物の透析によって、活性がほぼ完全に消失し てしまったこと;(4)(2)で言及した限外濾液を透析したサイトゾルに添加する と、透析工程で消失した活性が回復し、この知見は活性に寄与する酵素が補因子 に依存することを意味すること;ならびに(5)試験した補因子であるNAD、N ADP+、ATP、NADPH、GSH、GSSGの中では、GSHのみが(3) の透析物中に活性を回復することができたこと、であった。後者の知見は、GS Hを樹脂に固定化することがスルホンアミドの精製において有利な工程となり得 ることを示唆した。事実、10mlのラット肝臓サイトゾル抽出物の大部分の活 性が、20mMのHepes緩衝液、pH7.5中に充填し平衡化させたGSH-セファ ロース(Sepharose)カラム(3.9mlのベッド容量)によって保持されるが、大部 分のサイトゾル蛋白質が溶出液中に見出された。カラムを1mMのGSHまでで よく洗浄した後には、それは5、20および50mMのGSHで溶出された。種々 の画分を20mMのHepes緩衝液、pH7.5に対して透析し、標題化合物と基質 としてのGSHとを用いて酵素活性について試験し;ついで、画分をSDS-P AGEに付した。その結果、活性を含む画分がMr〜25,000の単一の高精製バン ドとして移動することが判明した。活性に対するGSH依存性、GSHアフィニ ティーカラムによる単一工程で該酵素を精製し得ること、およびMr〜25,000は グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)を指した。事実、購入した市販の GSTは高いスルホンアミド活性を示した。市販の調製物は、ラット肝臓から精 製したGSTアイソザイムの混合物であった。 ホモダイマーおよびヘテロダイマーとして活性であるGSTが無数のイソ型で 存在するため、標題化合物中のスルホンアミド結合切断に寄与する特定のアイソ ザイム(群)を探索した。市販のアイソザイム混合物をC18カラム(0.45×25cm)上 のRP-HPLCに付した。種々のアイソザイムの分離プロフィールは、これら の条件とほぼ同一である条件で行われた公開された研究のものと酷似していた。 したがって、アイソザイム形に対する種々のHPLCのピークの割当ては、簡単 な作業であった。該HPLCの試料を凍結乾燥に付し、pH6.8のリン酸ナト リウム緩衝液中でリフォールディングさせた。別法として、リフォールディング は、該HPLC試料をリン酸ナトリウム緩衝液、pH6.8に対する16時間の 透析に付し、つづいてリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.4に対する6時間の透 析に付することによっても行った;該リフォールディング工程は4℃にて行った 。復元アイソザイムの標題化合物のスルホンアミド活性は、A3ホモダイマーイ ソ形(GSTA3-3)、およびラット肝臓サイトゾルのM1イソ形(GSTM1- 1)について立証された。A3アイソザイムの同一性は、N-末端アミノ酸配列に よって確認した。 実施例3 p-ニトロベンゼンスルホニルアジド(式J-3:反応図式Jを参 照されたし)の切断 J-1で示される保護標題化合物は、GST/GSHとのイン・ビトロのイン キュベーションの際に切断された。J-1の酵素的切断によって、亜硫酸(SO3 2 -)、アジド(N3 -)、およびグルタチオン-(p-ニトロベンゼン)のコンジュゲート が得られた。J-1の代謝は、CACO-2細胞培養物で実験されており、同一生 成物が得られることが示された。アジ化物を形成するJ-1の代謝は、公知のG STインヒビターによって遮断されることが示された。 アジド、N3 -は、呼吸する細胞に対して細胞毒性であることが知られている剤 である。アジドは、酸化的リン酸化の末端ステージに含まれるシトクロム電子伝 達鎖のそれによる妨害を介して、ATP生成を阻害した。該剤は、エネルギーの 供給源として好気的解糖/酸化的リン酸化に依存する細胞に対して、非常に細胞 毒性が高い。GSTインヒビター存在下においては、J-1は比較的、非細胞毒 性であることが示された。GSTによる細胞内のJ-1の代謝によって、強力な アジ化物細胞毒が放出される。かくして、アジ化物とp-ニトロベンゼンスルホ ニル部 位とを共有カップリングさせることによって、GSTが活性細胞毒を放出するま で、該アジ化物の細胞毒性がマスクされる。 反応図式A スルホンアミド結合の一部分である場合にGST/GSHによって放出される代 表的な基: 反応図式B 反応図式B(続き) 反応図式C 反応図式C(続き) 反応図式C(続き) 反応図式C(続き) 反応図式C(続き) 反応図式C(続き) 反応図式C(続き) 反応図式D 以下の一般的構造には、側鎖のカルボニル基もジヒドロまたはデオキシに還元 されたアンスラサイクリンから誘導された化合物が含まれる。かかる場合におい て、該一般式は:[R1は水素、ヒドロキシまたはメトキシを表し;R2はCH2、COまたはCHO Hを表し、R3は水素またはヒドロキシを表し;R4およびR5は双方水素原子で あるか、またはR4またはR5のうちの1個は水素であって、R4またはR5のうち のもう1個はヒドロキシ、C1-C4-アルコキシ、ハロゲン原子、または 式OSO26で示される基(ここにR6はC1-C6アルキルまたはフェニル)]で ある。 上記式で示されるアンスラサイクリンの具体例には: ダウノルビシン(daunorubicin)(1a:R1=OCH3、R2=CO、R3=R5=H、R4=OH) ドキソルビシン(doxorubicin)(1b:R1=OCH3、R2=CO、R3=R4=OH、R5=H) 4-デメトキシダウノルビシン(4-demethoxydaunorubicin)(1c:R1=R3=R5=H、R2=CO 、R4=OH) 4'-デオキシドキソルビシン(4'-deoxydoxorubicin)(1d:R1=OCH3、R2=CO、R3=OH 、R4=R5=H) 4'-ヨードドキソルビシン(4'-iododoxorubicin)(1e:R1=OCH3、R2=CO、R3=OH、R4 =I、R5=H) および(R2がHOHまたはCH2である)対応する誘導体:が含まれる。 反応図式E 反応図式F 反応図式G 反応図式H (式CCIIから誘導化した) 反応図式I (式IIから誘導化した) 反応図式J 反応図式K
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/704 A61K 31/704 31/7056 31/7056 31/7068 31/7068 31/7076 31/7076 47/48 47/48 A61P 21/02 A61P 21/02 23/00 23/00 25/24 25/24 31/12 31/12 35/00 35/00 43/00 111 43/00 111 C07D 405/12 C07D 405/12 475/08 475/08 487/04 147 487/04 147 487/14 487/14 C07H 15/252 C07H 15/252 19/06 19/06 19/073 19/073 19/173 19/173 19/23 19/23 23/00 23/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 コープリンガー,ケネス・エイ アメリカ合衆国49024ミシガン州ポーテイ ジ、フリートウッド・ドライブ2717番 (72)発明者 ピーターソン,ティリー アメリカ合衆国49024ミシガン州ポーテイ ジ、フリートウッド2716番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式I: D1-A1 I [式中、D1は-NH-官能基を有する薬物であり; A1は所望により置換されていてもよいフェニル、または所望により置換され ていてもよい5-もしくは6-員複素環に結合したスルホニル基を有する部位であ り; ここにフェニルまたは複素環は電子求引性基を有し; D1の窒素原子はA1の硫黄原子に結合している] で示される化合物。 2.式I: D1-A1 I [式中、D1は-NH-官能基を有する薬物であり、該基の窒素原子はA1部位の硫 黄原子に共有結合されており; ここにA1部位は: または であり; ここにX1は a)-C-、または b)-N-であり; X2は a)-N-、または b)-S-であり; R1は a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R2は a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R3は a)-H、 b)-C1-C5アルキル、 c)-O-C1-C5アルキル、 d)-OH、 e)-NH2、 f)-COOH、または g)-SHであり、 但し、1)R1およびR2は双方-Hとならない] で示される化合物またはその医薬上許容される塩。 3.以下のさらなる条件: 2)R1およびR2は双方-Clであり; 3)R1またはR2のうちの1個が-Clである場合、もう1個は-NO2または- CNであり; 4)R2が-CNであってR1が-Hである場合、X1は-N-であり; 5)R2がCF3であってR1が-Hである場合、X1は-N-である を有する請求項2記載の化合物。 4.該薬物が、抗-新生生物剤、抗-ウイルス剤、抗痙攣薬、抗鬱病薬、抗生物 質、麻酔薬、抗-炎症ステロイド、非ステロイド性抗-炎症剤、低血圧薬、鎮静薬 、抗-コリン作動薬、刺激薬、性ホルモンまたはプロスタグランジンである請求 項2記載の化合物。 5.該薬物が、反応図式B、CまたはD中の化合物から選択される請求項2記 載の化合物。 6.A1が反応図式A中の部位から選択される請求項2記載の化合物。 7.A1が部位a)、R2が-CNであり、R1が-Hであって、X1が-N-である 請求項2記載の化合物。 8.A1が部位a)、R2が-NO2であり、R1が-Hであって、X1が-N-である 請求項2記載の化合物。 9.A1が部位a)、R1およびR2が双方-NO2であって、X1が-C-である請 求項2記載の化合物。 10.A1が部位a)、R2が-NO2であり、R1が-Hであって、X1が-C-であ る請求項2記載の化合物。 11. よりなる群から選択される請求項2記載の化合物。 12.a)水溶液中で、式II: E1-A1 II [式中、E1は-NH-官能基を有する化合物であり、該基の窒素原子はA1部位の 硫黄原子に結合されており; ここにA1部位は: または であり; ここにX1は a)-C-、または b)-N-であり; X2は a)-N-、または b)-S-であり; R1は a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R2は a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R3は a)-H、 b)-C1-C5アルキル、 c)-O-C1-C5アルキル、 d)-OH、 e)-NH2、 f)-COOH、または g)-SHであり; 但し、1)R1およびR2は双方-Hとならない] で示される化合物またはその医薬上許容される塩と、0.5〜2.0mg/ml のグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)および50-500μMの還元型 グ ルタチオン(GSH)とを反応させることを特徴とする、式IIで示される化合物 またはその医薬上許容される塩を脱保護させるプロセス。 13.以下のさらなる条件: 2)R1およびR2は双方-Clとならない を有する請求項12記載のプロセス。 14.該反応を、水混和性有機溶媒を含む水溶液中で行う請求項12記載のプ ロセス。 15.さらに、 b)有機溶媒での抽出によって、式III: E1-H III で示される脱保護化合物を単離することを含むことを特徴とする請求項12記載 のプロセス。 16.30%までのアセトニトリルの濃度を有する請求項14記載のプロセス 。 17.該反応を500μMのGSHとGST(0.5mg蛋白質/ml)とを用 いて行う請求項12記載のプロセス。 18.該反応をリン酸緩衝液中で行う請求項17記載のプロセス。 19.該反応を5〜8のpHで、かつ20〜50℃の温度にて行う請求項18 記載のプロセス。 20.pHが約7.4であって、温度が約37℃である請求項19記載のプロ セス。 21.式: [式中、X1は 1)-C1-C8アルキル、 2)-C5-C7シクロアルキル、または 3)-CH2-フェニル(ここにフェニルは所望により1または2個の a)-O-X1-1、ここにX1-1はC1-C3アルキル、 b)-F、-Cl、-Br、-I で置換されていてもよい)であり; X3は 1)2-クロロ-4-ニトロフェニルスルホニル、 2)4-ニトロ-ピリジニルスルホニル、 3)4-CN-ピリジニルスルホニル、 4)2-CF3-4-ニトロフェニルスルホニル、 5)4-CF3-ピリジニルスルホニル、または 6)2-ベンゾチアゾールスルホニルである] で示される化合物。 22.細胞内還元型グルタチオン(GSH)レベルをイン・ビボで枯渇させるた めの請求項1記載の化合物を用いる方法。 23.細胞内還元型グルタチオン(GSH)レベルをイン・ビボで枯渇させるた めの請求項2記載の化合物を用いる方法。 24.細胞内還元型グルタチオン(GSH)レベルをイン・ビボで枯渇させるた めの請求項11記載の化合物を用いる方法。 25.-NH-官能基を有する薬物のプロドラッグ; [ここに、該薬物の窒素原子は当該部分の硫黄原子に共有結合しており;および 該プロドラッグをそれを必要とする哺乳動物に投与した場合、GSTを過剰発 現している細胞に向けて指向される]を調製するための、所望により置換されて いてもよいフェニルまたは所望により置換されていてもよい5-もしくは6-員複 素環; [ここに、該フェニルまたは複素環は電子求引性基を有する] に結合したスルホニル基を有する部位の使用。 26.該部位がまたは であり; ここに、X1が a)-C-、または b)-N-であり; X2が a)-N-、または b)-S-であり; R1が a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R2が a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R3が a)-H、 b)-C1-C5アルキル、 c)-O-C1-C5アルキル、 d)-OH、 e)-NH2、 f)-COOH、または g)-SHであり; 但し、1)R1およびR2は双方-Hとならない] またはその医薬上許容される塩である請求項25記載の使用。 27.さらなる条件: 2)R1およびR2が双方-Clであり; 3)R1およびR2のうちの1個が-Clである場合、もう1個は-NO2または- CNであり; 4)R2が-CNであってR1が-Hである場合、X1は-N-であり; 5)R2がCF3であってR1が-Hである場合、X1は-N-である を有する請求項26記載の使用。 28.該部位が よりなる群から選択される請求項27記載の使用。 29.該部位がよりなる群から選択される請求項28記載の使用。 30.該薬物が、抗−新生生物剤、抗-ウイルス剤、抗痙攣薬、抗鬱病薬、抗 生物質、麻酔薬、抗-炎症ステロイド、非ステロイド性抗-炎症剤、低血圧薬、鎮 静薬、抗コリン作動薬、刺激薬、性ホルモンまたはプロスタグランジンである請 求項25記載の使用。 31.該薬物が反応図式B、CまたはD中の化合物から選択される請求項30 記載の使用。 32.該薬物がドキソルビシン(doxorubicin)またはエピルビシン(epirubicin )である請求項31記載の使用。 33.該プロドラッグがよりなる群から選択される請求項25記載の使用。 34.該細胞が罹病細胞である請求項25記載の使用。 35.該罹病細胞が癌細胞である請求項34記載の使用。 36.さらに、エステル、エーテル、アミド、炭酸、カルバミン酸またはチオ 炭酸結合を介して;ペプチド、炭水化物、グリコシル化ペプチド、ビタミンおよ びホルモンよりなる群から選択される標的分子に結合した部位を含む請求項25 記載の使用。 37.該標的分子が、サイトカイン、増殖因子、インスリン、単糖、二糖、オ リゴ糖、アミノ糖、グルコース、グルコサミン、フコース、フコサミン、ガラク トース、ガラクトサミン、葉酸、ビタミンB12、ビオチン、ナイアシン、パン トテン酸およびステロイドよりなる群から選択される請求項36記載の使用。 38.該プロドラッグが よりなる群から選択される請求項37記載の使用。 39.所望により置換されていてもよいフェニルまたは所望により置換されて いてもよい5-もしくは6-員複素環に結合したスルホニル基を有する部位に結合 した薬物をそれを必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする、-NH-官能 基を有する薬物をGSTを過剰発現している細胞に向けて指向させる方法であっ て、ここに該フェニルまたは複素環は電子求引性基を有し; 該薬物の窒素原子は該部位の硫黄原子に共有結合していることを特徴とする該 方法。 40.該部位が または であり; ここに、X1が a)-C-、または b)-N-であり; X2が a)-N-、または b)-S-であり; R1が a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R2が a)-H、 b)-NO2、 c)-Cl、 d)-CF3、または e)-CNであり; R3が a)-H、 b)-C1-C5アルキル、 C)-O-C1-C5アルキル、 d)-OH、 e)-NH2、 f)-COOH、または g)-SHであり; 但し、1)R1およびR2は双方-Hとならない] またはその医薬上許容される塩である請求項39記載の方法。 41.さらなる条件: 2)R1およびR2が双方-Clであり; 3)R1またはR2のうちの1個が-Clである場合、もう1個は-NO2または- CNであり; 4)R2が-CNであってR1が-Hである場合、X1は-N-であり; 5)R2がCF3であってR1が-Hである場合、X1は-N-である を有する請求項40記載の方法。 42.該部位が よりなる群から選択される請求項41記載の方法。 43.該部位が よりなる群から選択される請求項42記載の方法。 44.該薬物が、抗-新生生物剤、抗-ウイルス剤、抗痙攣薬、抗鬱病薬、抗生 物質、麻酔薬、抗-炎症ステロイド、非ステロイド性抗-炎症剤、低血圧薬、鎮静 薬、抗コリン作動薬、刺激薬、性ホルモンまたはプロスタグランジンである請求 項39記載の方法。 45.該薬物が反応図式B、CまたはD中の化合物から選択される請求項44 記載の方法。 46.該薬物がドキソルビシン(doxorubicin)またはエピルビシン(epirubicin )である請求項45記載の方法。 47.該得られる薬物が よりなる群から選択される請求項39記載の方法。 48.該細胞が罹病細胞である請求項39記載の方法。 49.該罹病細胞が癌細胞である請求項48記載の方法。 50.該部位が、エステル、エーテル、アミド、炭酸、カルバミン酸またはチ オ炭酸結合を介して;ペプチド、炭水化物、グリコシル化ペプチド、ビタミンお よびホルモンよりなる群から選択される標的分子に結合している請求項39記載 の方法。 51.該標的分子が、サイトカイン、増殖因子、インスリン、単糖、二糖、オ リゴ糖、アミノ糖、グルコース、グルコサミン、フコース、フコサミン、ガラク トース、ガラクトサミン、葉酸、ビタミンB12、ビオチン、ナイアシン、パン トテン酸、およびステロイドよりなる群から選択される請求項50記載の方法。 52.該得られる薬物がよりなる群から選択される請求項51記載の方法。 53.請求項39-43いずれか1項に記載の部位に結合した-NH-官能基を 有する薬物をそれを必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする、GSTを 過 剰発現している細胞を標的化する方法。 54.該薬物が請求項44-46いずれか1項に記載のものである請求項53 記載の方法。 55.該得られる薬物が請求項47記載のものである請求項54記載の方法。 56.該細胞が請求項48または49に記載のものである請求項53記載の方 法。 57.該部位が請求項50または51に記載の標的分子に結合している請求項 53記載の方法。 58.該得られる薬物が請求項52記載のものである請求項57記載の方法。 59. [式中、X1はF、Cl、BrまたはIである] よりなる群から選択される化合物。 60.式IV: D1-A1-T1 IV [式中、T1はエステル、エーテル、アミド、炭酸、カルバミン酸またはチオ炭 酸結合を介してA1部位に共有結合した;ペプチド、炭水化物、グリコシル化ペ プチド、ビタミンおよびホルモンよりなる群から選択される標的分子である] で示される請求項1記載の化合物。 61.該標的分子が、サイトカイン、増殖因子、インスリン、単糖、二糖、オ リゴ糖、アミノ糖、グルコース、グルコサミン、フコース、フコサミン、ガラク トース、ガラクトサミン、葉酸、ビタミンB12、ビオチン、ナイアシン、パン トテン酸およびステロイドよりなる群から選択される請求項60記載の化合物。 62.該得られる化合物がよりなる群から選択される請求項61記載の化合物。
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