JP2001503193A - 高圧直流伝送システムの地中電極 - Google Patents

高圧直流伝送システムの地中電極

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Abstract

(57)【要約】 地中電極は、高圧直流(HVDC)伝送システムの電極線(LE1)に接続される少なくとも1つの給電要素(161,162,163)を有する。地中電極は伝導媒体と電気的に接続していて、給電要素に間隔を空けて配置される少なくとも2つの電気的に不伝導の要素隔壁(81a,81b)をさらに有する。これらの要素隔壁間に、給電要素の表面の能動部分(SE)が形成され、その能動部分が伝導媒体と電気的に接続する。要素隔壁は、給電要素の表面の前記能動部分の電流分布を均質化するように、給電要素の表面の能動部分から外側に向かって第1の伝導媒体方向へ十分な拡張部分を有している。

Description

【発明の詳細な説明】 高圧直流伝送システムの地中電極 技術分野 本発明は、高圧直流(HVDC)伝送システムの接地用の地中電極に関する。 背景技術、問題の説明 ここで接地電極とは、HVDC伝送システムを有する電力ネットワークの電極 線を、1本または複数本のフィーダケーブルを介して、土または海水等の伝導媒 体へ接続するために使用する装置を意味する。 通常、HVDC伝送システムのDC電圧は5kVより高く、伝送電力は10WMよ り大きい。 交流(AC)伝送システムと比較した場合、HVDC伝送システムで必要な導 線は2本だけである。これらの導線の少なくとも1つはオーバヘッド回線または 高圧ケーブルである。バイポーラ伝送の場合は通常の動作状態の下では同じ種類 の導体がさらに1本使用されるが、モノポーラ伝送では、接地(土または海水、 あるいはその両方)が伝送直流の帰導線として使用される。しかし、バイポーラ 伝送用のHVDC伝送システムでも、不均衡電流を送信するためには接地電極が 必要で、モノポーラモードでの操作では、HVDCシステムが送信する全直流を 送信するためには接地電極が必要である。 接地電極は、陽極(つまり、伝導媒体へ電流を送る)または陰極(つまり、媒 体から電流を受け取る)として動作できる。 HVDCシステムの接地場所により、接地電極は土の中または海水に接地され る。接地電極を土の中に接地した場合は、通常、接地電極を海水に接地する場合 に比べ、幾つかの利点がある。つまり、接地作業が比較的簡単で、保守及び修理 時にはアクセスが簡単である。少なくとも通常の動作状態では、電極を土の中に 接地した方が機械的な損傷に対し保護され、機械的な応力が変化しても通常は影 響を受けない。また、人間または動物が電極に直接接触するという危険性も非常 に少ない。 この出願は、地中電極、つまり土の中に接地する接地電極に関する。 地中電極は、1本また複数本のフィーダケーブルを通じ、HVDCシステムの 電極線から土へ(またはその逆方向へ)直流を流す。この場合、土は通常、伝導 体であっても不均質な媒体と見なされる。 HVDCシステムに関する接地電極の一般的な説明については、E.Uhlmann:P ower Transmission by Direct Current,Springer Verlag 1975,(特に2 55〜273ページ)などを参照すると良い。 地中電極(電流及び抵抗に関する要件以外に)、電気的に安全で、動作信頼性 が高く、長寿命が要求され、さらに、電極付近の土が乾燥する等、環境に対する 悪影響を及ぼしてはいけない。 接地電極の抵抗は小さくなければならない(通常は1オーム以下)。特に地中 電極の場合、電極の付近の土の表面のステップ電圧(人間に危険性を与える)は 、指定したレベルより低くなければならない。ステップ電圧Vsは、式Vs=( 5+0.03*ρs)ボルトに従って計算される(ここで、ρsは電極の上の土 の最小局所固有抵抗率(ohm*mで表される)である)。 従来の地中電極は、土と電気的に接触していて電流が流れる能動部分(以後、 電極本体と呼ぶ)、以下に説明する電極本体の各構成要素の内部接続に使用され る相互接続ケーブル、及び機械的保護動作を含めた機械的機能を実行する追加部 品とを備えている。 電極本体の表面の平均電流密度は、通常、数A/m2を超えない。 接地抵抗を十分に小さくするため、地中電極は通常は多数の副電極からなり、 各副電極は独立した副電極フィーダケーブルから給電される。副電極は、通常は コークスの台で作成されるバックフィル(backfill)とバックフィルに埋め込ま れた給電要素である能動副電極要素とからなる。給電要素は副電極のフィーダケ ーブルと電気的に接続していて、その表面にバックフィルと電気的に接続してい る能動部分がある。副電極にこのような給電要素が複数ある場合は、これらの要 素は給電要素相互接続ケーブルによりお互いに接続されている。 バックフィルは給電要素を取り囲み或る体積を占有し、土がそのバックフィル の周りを取り囲む。バックフィルの表面の能動部分は、土と電気的に接続してい る表面の部分である。 通常、副電極は複数のセクションに分かれて配列され、各セクションには独立 したセクションフィーダケーブル(電極線と電気的に接続している)から給電さ れる。副電極の各セクションは複数のサブセクションで構成されていることがあ り、この場合は、各サブセクションにはセクションフィーダケーブルと電気的に 接続している独立したセクション内部接続ケーブルから給電される。 副電極(sub-electrodes)は、輪郭線(ontour lines)に沿って配列されてい る。輪郭線は、セクションまたはサブセクションの副電極の軌跡である。セクシ ョンまたはサブセクションの副電極の輪郭線は、通常、円弧の形とすることがで き、その場合は、セクションまたはサブセクション(あるいはその両方)の副電 極を、電極(electrode)の輪郭線が円と一致するように配列することができる。 図1は、両端に地中電極を備えたHVDC伝送システムの代表的な電気構成図 を図示したものである。交流(AC)電力ネットワークN1はサイリスタ変換装 置SR1の交流側に接続された変圧器T1を介して接続され、交流電力ネットワ ークN2はサイリスタ変換装置SR2の交流側に接続された変圧器T2を介して 接続されている。変換装置の直流側では、オーバーヘッド線LOが対応する極の いずれかを接続し、接地帰線は2本の電極線(LE1,LE2)、同じ構造の2 つの地中電極15、およびこれら電極間の土(図示していない)とを有する。変 換装置SR1の地中電極は複数の副電極16で構成されていて、これらの各副電 極はフィーダケーブル29を介して電極線に接続されている。各副電極は複数の 給電要素161,162,163を有していて、それぞれ、相互接続ケーブル2 ’,2”,2'''で相互接続されている。電極本体は、電極線に接続されている すべての副電極に含まれているすべての給電要素161,162,163で構成 されている。 図2Aは、HVDC伝送システムの地中電極15を上から見た場合の典型的な レイアウトを図示したものである。電極輪郭線は円形で、この電極には3本のセ クションフィーダケーブル29a,29b,29cを介して電極線LE1から給 電される。図2Bは電極の一部の側面図で、3つの直列に接続された棒状の給電 要素161,162,163で構成され、長手方向が横方向に向けて示されてい る。各給電要素はコークスの形式のバックフィルの層170に埋め込まれていて 、この層が土の表面10の少し下の土の層28に埋め込まれている。電極のすべ ての部分は、図2Aに示されている部分と同じである。図2Cは、図2BのIIC −IICによる電極の断面図を示している。リングの直径は、通常は、1km程度で ある。給電要素の材質は、通常、ケイ素鉄または黒鉛である(陰極として動作す る電極の場合は、軟鋼のこともある)。 また、給電要素は、長手方向を縦方向に配列することもできる。これは図3A に図示されていて、図2Aに図示した電極と同じリングの形の電極の側面図で、 並列に接続された3つの棒状の給電要素161,162,163である。図3B は、図3AのIII B−III Bによる副電極の断面図を示している。各給電要素は バックフィルの層に組み込まれていて、図2Bおよび2Cで説明のように配列さ れている。 通常は、給電要素は棒状に製造されるが、これは、製造および装填を容易にす るためである。図4A〜図4Bは従来技術による給電要素を図示したもので、こ れらは、寿命を長くするように設計されている。図4Aは両端が101および1 02である棒状の給電要素161を示したもので、フィーダケーブル2が端10 1に接続されている。給電端101では、給電要素の直径が大きくなり、さらに 、不伝導の材質でできているスリーブ3により保護されている。この場合、給電 要素の表面の能動部分Sは、このスリーブにより覆われた表面の合計部分を表面 全体から除いた部分である。図4Bは図4Aに示した副電極要素と同じものであ るが、2本のフィーダケーブル2a,2b(給電要素の端101,102のそれ ぞれに1つずつ)と各端にスリーブが1つずつ備わっている点が異なっている。 通常、従来の地中電極では、同じ種類の給電要素と副電極が電極本体全体で使 用されている。 既知の地中電極では、以下の欠点が認められている。 比較的高電流を流すHVDC伝送システムの地中電極は、面積が大きくなるこ とがある。 陽極(anodes)として動作する時、給電要素、特にその両端は溶解しやすく、 副電極のフィーダケーブル、場合によっては給電要素の相互接続ケーブルへの接 続がその接続を構成する給電要素の部分が溶解することで最終的には切断するこ とがある。 コークスのバックフィルは電極動作中に劣化し(所謂コークス消耗)、接地抵 抗が上昇し寿命が短くなる。 電極が土中に埋設されて陽極として動作すると、通常、電極本体の表面近くの 土の湿度は低下する。したがって、電極本体の表面の電流密度は、土の種類に依 存するが、通常、0.5A/m2〜1.5A/m2の範囲に制限されていて、下限側 の値は粘土層などの土に有効な値である。電流密度が高くなると土中で電気浸透 作用が進み、その結果、土の湿度はさらに低下して土の固有電気抵抗率は上昇し 、電極本体の表面の近くの土の特性は変化し、元に戻らなくなる。また、電極本 体の隣接する部分における電流密度も上昇し、上記の現象が電極に沿って発生す る可能性がある。 大きな面積に渡って電極を延長すると、電極の各部分が埋設される土の層の物 理的な特性が異なる可能性が高まる。ここで土の層とは、副電極が埋め込まれる 大量の土の塊ことである。その結果、導電率が高い土の層の付近では、電気安全 条例に違反する危険性がある。さらに、土の層の温度が局所的に上昇する可能性 があり、電気浸透作用とあいまって、土を乾燥させる。 給電要素の寿命を長くするために、上記の図4A〜図4Bで説明したように、 各種の改善方法が提案されている。したがって、フィーダケーブルの接続部分の 近くの給電要素の直径を大きくすることが提案されている。また、給電要素の端 に不伝導の材質で構成されるスリーブを設けることも提案されている。しかしこ の方法では、溶解が発生する個所をスリーブの端に移すだけである。また、給電 要素の各端に1つずつ、合計2つのフィーダ接続部分を使用する方法も提案され ている。しかしこれらの方法では、設計が複雑になり高価になる割には、給電要 素の寿命に対する効果は少ない。 発明の要約 本発明の目的は、導入部分で述べた種類の地中電極を提供することで、従来技 術に関する上記の欠点を改良したもので、特に、給電要素の溶解率、電極の寿命 と信頼性、及びそのサイズに関する改良である。 本発明による地中電極は、少なくとも1つの給電要素を備えたもので、次の点 を特徴とする。この地中電極は、給電要素に沿って間隔を空けて設けた少なくと も2つの電気的に不伝導の要素隔壁を有し、その間に、給電要素の表面の能動部 分を設ける。この能動部分は、コークスまたは土等の第1の伝導媒体と電気的に 接触する。この要素隔壁は、給電要素の表面の能動部分から外側へ向かって媒体 内へ延びる十分な拡張部分を有する。これらの要素隔壁は、給電要素の電流線に 対する隔壁である。電流線は、要素隔壁の表面の近くにおいて、これらの表面に 沿った向きとなるため、要素隔壁は給電要素の表面の能動部分の電流分布を均質 化する。 上記の電流線は、すべての点において、その点の電流密度ベクトルが電流線に 対し接線状態になるような線のことである。 本発明の利点と改良点は、以下の説明と請求項により明らかになる。 図面の簡単な説明 図1は、HVDC伝送システムの典型的な電気構成を図示したものであり、 図2AはHVDC伝送システムの従来技術による地中電極を上部から見た場合 の典型的なレイアウトを図示したものであり、 図2Bは図2Aによる電極の部分の側面図を示したものであり、 図2Cは図2Bによる電極の部分の断面図を示したものであり、 図3Aは従来技術の地中電極の別の実施例の部分の側面図を図示したものであ り、 図3Bは図3Aによる電極の副電極の断面図であり、 図4A〜図4Bは従来技術の給電要素を示したものであり、 図5は地中電極で使用する副電極の従来技術による典型的な設計を示したもの であり、 図6Aは陽極動作における図5の給電要素に沿った電流分布を示したものであ り、 図6Bは陰極動作における図5の給電要素に沿った電流分布を示したものであ り、 図7Aは陽極動作における図5の副電極のコークスバックフィルの陽極溶解と 副電極の給電要素溶解を図示したものであり、 図7Bは陰極動作における図5の副電極のコークスバックフィルの陽極溶解を 図示したものであり、 図8Aは本発明による副電極の側面図を図示したものであり、 図8Bは図8Aによる副電極の斜視図であり、 図8Cはバックフィルに関する本発明の別の実施例を示したものであり、 図8Dはバックフィルに関する本発明のさらに別の実施例を示したものであり 、 図8Eは給電要素に関する本発明の発展例を示したものであり、 図8F〜図8Gは図8Eによる本発明の発展例の詳細を示したものであり、 図8Hは給電要素に関する本発明の別の発展例を示したものであり、 図9はシリンダ形状の給電要素の電流分布に関する図8Aから8Bによる不伝 導の要素隔壁の効果を示したものであり、 図10は本発明による要素隔壁を備えたシリンダ形状の給電要素を図示したも のであり、 図11は本発明の発展例による地中電極の典型的なレイアウトの斜視図であり 、 図12は図11に図示した地中電極と同じ構造の地中電極を本発明及びその 発展例により配置したものの斜視図であり、 図13は本発明の発展例による調整抵抗の配置を図示したものであり、 図14は従来技術の地中電極の別の実施例の主要なレイアウトを図示したもの であり、 図15Aは図14に示したタイプと同じタイプの電極であり、本発明及びその 発展例による電極の部分の主要なレイアウトを図示したものであり、 図15Bはお互いに直列に接続された各種直径の給電要素を示したものであり 、 図16は図14に示したタイプと同じタイプの電極に関する、本発明の発展例 による調整抵抗の配置の主要なレイアウトを図示したものである。 選好実施例の説明 以下に説明する本発明及び本発明の発展例による地中電極は、土の特性等の設 置場所の条件を考慮して、寿命及び信頼性に関し設計している。 設計手順は、給電要素、副電極、副電極のセクション及びサブセクション、及 び電極の輪郭線に関する以下のステップで構成されている。本発明及びこのよう なステップを可能にする本発明の発展例の特徴は、以下に、ステップの説明順序 と同じ順序で説明する。 長寿命で高信頼性の電極を達成するためには、最初のステップは、これらの目 的について副電極を設計する必要がある。 均質な土では、電極の輪郭線が円に一致していて、その輪郭線に沿って副電極 が等しい中間距離で分散していると、輪郭線に沿って均質に電流が分散される。 つまり、電極の輪郭線の円周の一定長さ単位当りについて土に流れる電流は、円 周のどの部分でも同じである。 したがって、通常、次のステップは、円形の輪郭線の付近で土を均質なものと 見なせるように、電極のサイズを小さくすることである。 そのようなサイズ及び電極の設置場所が見つからない場合、つまり、電極を均 質でない土に設置しなければならない場合は、以下のステップを、できれば説明 の順序に従って、実施しなければならないことがある。 輪郭線を円弧の形状にし、副電極間の中間距離を異なった長さにして、副電極 をセクションまたはサブセクション(あるいはその両方)に分けて配置する。副 電極は縦でも、縦と横の組合せでもよい。 輪郭線を円形でない形にし、副電極のセクションまたはサブセクション(ある いはその両方)を配置する。 副電極のセクションまたはサブセクション(あるいはその両方)間の電流の分 布を制御する。 閉じた曲線の形にならない輪郭線(例えば、1つまたは複数の円弧)を副電極 を含まない区域で散在させて、電極を設計する。 寿命及び信頼性に関する副電極の設計 バックフィル及び給電要素の表面の電流分布が通常は非常に不均質であること 、つまり、電流密度の最大値がこれらの表面の平均値を大きく超えること、及び この不均質な電流分布が従来技術の地中電極について上で述べた弱点の主な理由 であることが分かっている。 電極本体の実際の電流密度の分布は、副電極(及び、場合によっては、副電極 のセクション及びサブセクション)間の電流分布及び各副電極内の電流分布によ り異なる。 副電極内の電流分布は、通常、その設計によってのみ決まる。それは、そのサ イズが理由で、各個別副電極の付近の土の層が均質と見なされているからである 。 図5は、地中電極に使用される従来の副電極の一般的な設計を図示したもので ある。シリンダ状の給電要素161は、同様にシリンダ形状で指定された特性の コークスであるバックフィル170に埋め込まれている。給電要素には、フィー ダケーブル2から給電される。 副電極は、地中では横方向でも縦方向でも配置できる。図2B〜図2C及び図 3A〜図3Bに図示するように、バックフィルも断面は長方形で構わない。 土の電気伝導率は、通常、給電要素及びバックフィルの材料の伝導率よりはる かに低い。 従来の設計による地中電極の場合は、給電要素161の表面及びバックフィル 170の外側の面における電流分布は、通常、一定であると見なされている。つ まり、給電要素の表面の電流密度j1はj1=ISE/SEとして計算され、バッ クフィルの外側の面の電流密度j2はj2=ISE/SSとして計算されている。 ここで、ISEは副電極により流される電流で、SE及びSSは給電要素の表面 及びバックフィルの表面のそれぞれの能動部分の面積である。しかし、実際には 、これら両方の電流密度は各表面ごとに著しく異なっていることが分かっている 。例えば、直径が1.2mのバックフィルで抵抗率が10Ω*mの土に設置され ていて長さが3.5mの拡張線の場合、両端(図ではAとA’で表されている) のバックフィルの円周の最大電流密度は、中間地点(図ではBで示されている) のバックフィルの円周の最小電流密度の約3倍である。 図6Aは、陽極として動作している地中電極の給電要素161(図5で説明し た種類の)の表面における正規化された局所電流密度J/Javgの計算値を縦軸に 示している。給電要素の長さは2Lで、Jは給電要素の中間点からの相対距離X /Lの実際の電流密度で、Javgは電極の電流密度の平均値である。横軸は、正を 図の右側にした場合の相対距離X/Lを示している。具体的な例では、シリンダ の長さは1mで直径が3cmあり、電気抵抗率が50ohm*mの土に埋め込まれて いるものと想定する。 図6Bは、X/Lの正及び負の値については図6Aと同じものを表しているが 、陰極として動作している地中電極について計算されたものである。この計算は 、具体的な陰極性抵抗率bc=0.2Ω*m2を基に計算されたものである。この 値は、土に埋められたケイ素鉄製の給電要素の代表的な値である。 図6A〜図6Bを見ると、正規化された電流密度が給電要素の両端付近で急激 に上昇していることが分かる。これは、陽極として動作している地中電極につい て特に顕著である。 バックフィル及び給電要素に使用されている材料の溶解速度は、通常、電流密 度が上昇すると速くなる。また、副電極付近の電気浸透作用の速度及び土の乾燥 速度も、電気密度が高くなると速くなる。したがって、副電極及びその付近にお いて、様々な劣化作用が発生する。 陽極として動作する電極における劣化作用 陽極として動作している電極については、以下の現象が見られる。それらは、 バックフィルの縁におけるコークスの消耗、給電要素とその両端の溶解、及びバ ックフィルの縁の付近における土中の電気浸透作用などである。 通常は陽極として動作する電極がHVDC伝送システムの操作の変化により、 陰極として動作する場合(所謂反転操作と呼ばれる)、給電要素の両端において その材料が失われ、コークス及び地中の水分により置き換えられることがある。 このような場合、コークスの消耗は給電要素の両端において急速に進む。 図7Aは、従来技術の副電極における上記の劣化現象を示したものである。こ の副電極は陽極として動作している図5で説明した副電極と同じである。給電要 素161の両端は参照番号101と102で示されていて、バックフィルの両端 は103と104で示されている。バックフィルは、土の層28に埋め込まれて いる。電流密度が高まると一般的に溶解速度も速くなるため、両端101,10 2における電流密度が高くなると給電要素は図に示されているように、その両端 から溶解が始まる。最終的には、フィーダケーブル2と給電要素との電気的な接 続が切断されることになる。 コークスの溶解は、バックフィルと周りを取り囲む土の層28の間の境界で発 生する。コークスが溶解することでできるポケットP3は、両端から始まって中 央方向に向け、バックフィルを取り囲む部分で大きくなる。コークスのバックフ ィルに組み込まれているケイ素鉄製の給電要素の場合、コークスの消耗率は通常 は0.1kg/A*yearである。 図7Aは、電気浸透作用の結果土が乾燥して生じた区域P4,P5も示してい る(これらは、これらの区域の電流密度が上昇することで起こる)。 また、上記で説明した電気浸透作用の結果、土の乾燥が過度に進む確率は電流 密度が高い区域が最も高い。電極は動作中に、通常は、電極本体の表面付近の土 の湿度を下げる。したがって、電極本体の表面の許容電流密度は、土のタイプに 依存し、通常は0.5A/m2〜1.5A/m2の範囲に制限されている(ここで、 下限の値は粘土等の土に該当する)。電流密度が高いと土の中で電気浸透作用が 発生し、その結果、土の湿度が極端に下がり、土の固有抵抗率が極端に上昇する 。この作用が起こると土の温度はさらに上昇し、通常は、電極本体の表面付近の 土の特性が変わり、元に戻らなくなる。その結果、このような作用にさらされて いる土中の電極本体の該当する部分の表面に不伝導の薄膜が形成され、電極表面 のその部分が土との接触を絶たれる。したがって、その表面に隣接する部分の電 流密度も高まり、この作用は電極本体の表面上の局所電流密度の上昇を無制限に 引き起こすことにもなる。 陰極として動作する電極における劣化作用 陰極として動作する電極については、以下の現象が見られる。それらは、給電 要素の両端におけるコークスの消耗及び電極材質に、異物として水素イオンが入 り込むことである。 通常は陰極として動作している電極がHVDC伝送システムの操作の変化によ り陽極として動作する場合、通常の陽極動作について上記で説明した現象が見ら れる。 この場合、ケイ素鉄等で製造された給電要素の陽極動作中に、給電要素の表面 に保護膜が形成され、給電要素の溶解速度が低下する点に注意すべきである。こ のような膜は、陰極動作中に破壊される。したがって、通常は陽極として動作し ている電極がその操作モードを一時的に陰極動作に変更した場合、その給電要素 が陽極操作に戻った場合は、当初は、通常の陽極動作に比べ溶解速度が速い。溶 解速度が速いというこの現象は、膜が再生されるまで続く。これは、通常は月単 位の時間が必要になることがある。 図7Bは、従来技術の副電極に関する上記劣化現象を示したもので、この副電 極は図5に関して説明した副電極と同じで、陰極として動作している。給電要素 161の両端は参照番号101及び102で示されている。陽極として溶解され たコークスのポケットP1,P2は、給電要素の表面の近くに形成され、溶解は その両端から始まる。これらのは、電極の操作時に給電要素の表面に沿って拡大 する。 地中電極が陰極として動作する時に発生する給電要素の両端近くでコークスが 急速に溶解する現象を、以下に説明する。操作の初期段階では、コークスの粒子 はお互いに直接接触しているため、電気的に電流の伝導経路となる。しかし、コ ークスの粒子間の接触域は小さいため、接触区域の電流密度が上昇し、接触面の 温度が急激に上昇することになる。その結果、コークスは粒子接触点において燃 焼し始め、地中の水及び灰が流れ込む結果、粒子間のスペースはイオン伝導率を 帯びた電解質で満たされる。イオンで伝導媒体に変化するため、コークスの消耗 はさらに加速される。 陰極として動作する電極は給電要素の材料に異物として水素イオンが入り込む ことでも劣化する可能性があり、これにより、機械的な整合性が悪影響を受ける 。また、このような作用は、電流密度が高くなると速くなる。 このように、電流密度が高い区域(つまり、両端の端のバックフィルの円周付 近及び給電要素の両端の付近)は、電流密度が低い区域(つまり、給電要素及び バックフィルの中央に位置する区域)に比べ、コークスだけでなく給電要素の材 質も極めて急速に溶解する。 給電要素に関する本発明の特徴 本発明による地中電極は、少なくとも1つの給電要素を有し、以下の点を特徴 とする。つまり、給電要素に沿って間隔を空けて設けられている少なくとも2つ の電気的に不伝導の要素隔壁をさらに有し、それらの隔壁間に給電要素の表面の 能動部分が形成される。この能動部分は、コークスまたは土等の第1の伝導媒体 と電気的に接触している。要素隔壁は、給電要素の表面の前記能動部分から外側 に向かって媒体内に入り込む十分な拡張部分を持っている。以下で詳細に説明す るように、要素隔壁は給電要素の電流線に対する隔壁の役目を果たす。要素隔壁 の表面付近では、電流線はこれらの表面に沿った向きであるため、要素隔壁は給 電要素の表面の能動部分における電流分布を均質にする。上記で説明したように 、電流線は、電流線のすべての点においてその点の電流密度ベクトルが電流線に 接している線である。 図8Aは、図5で説明した副電極の側面図を図示したものである。図8Aで図 示した本発明の実施例では、副電極は図5で説明した副電極と対照的に、電気的 に不伝導の2つの要素隔壁81a,81bを有している。これらは、給電要素の 各端101,102にそれぞれ1つずつ存在する。これらの要素隔壁は、電極の 寿命期間中は不伝導の特性を維持するように選択された不伝導材質で製造される 。例えば、ある種のゴムまたはポリエチレンやポリプロピレン等のプラスティッ クの性質を備えたものである。図8Aに示されている実施例ではこれらの隔壁は 円形のディスクの形状で、その面が要素の長さの方向とほぼ垂直になるような方 向に、給電要素のエンベロープ表面から突き出ている。この場合、給電要素の表 面の能動部分SEは境界線BL’,BL”でその範囲が定められる。この境界線 BL’,BL”は、それを境に給電要素のエンベロープ表面が各要素隔壁と接す る境界の線である。 図8Bは、図8Aによる副電極の斜視図である。 図6A及び6Bですでに説明したように、シリンダ状の給電要素の正規化され た電流密度は、給電要素の両端付近で急上昇する(これは、特に陽極として動作 する地中電極で顕著である)。 図8A〜図8Bで説明したように、給電要素が本発明による2つの不伝導の要 素隔壁を備えているものと想定し、これらの隔壁の均質化効果を図9に示してあ る。 図9は、横軸に、給電要素の縦の長さが2Lに等しく、正の方向を図の右側に した場合の相対距離X/Lを示し、縦軸に、比J(x)/Javgを示してある。こ こでJ(x)は図8Aと図8Bによる給電要素の中間点からの相対距離X/Lの 実際の電流密度で、Javgは給電要素の電流密度の平均値である。隔壁の半径は給 電要素のエンベロープ表面から距離hだけ外側に隔壁の周辺がはみ出るような値 であり、給電要素は電気抵抗率50ohm*mの土に埋めるものと想定している。 給電要素を土に埋めるという想定は、通常の場合の様に、給電要素をコークスに 埋める時より状況は悪い。しかし、給電要素の一部が土と接触する可能性がある のは、図7Aに関し上記で説明したコークスの消耗作用の結果である。 図は、比h/L=0.1(実線)、比h/L=0.3(点線)、比h/L=0 .5(鎖線)及び比h/L=0.7(1点鎖線)の要素隔壁の均質化効果を示し たものである。 図から分かるように、比h/1=0.5の場合はすでに、給電要素の表面上の 任意の点における最大電流密度は平均電流密度より約12〜14%高いだけで、 これは実際的な目的では十分な値である。 給電要素の表面の能動部分に沿った電流密度に対する隔壁の効果は、このよう に、電流密度を均質化することである。 上記から分かるように、これらの要素隔壁により達成される電流分布の均質化 効果は、給電要素に関する高局所電流密度に関連する上記の悪影響を緩和する。 これらの悪影響には、給電要素の両端付近におけるコークスのバックフィルの溶 解が進むこと、異物としての水素イオンが電極材質に入り込むこと(陰極動作の 場合)、及び給電要素がその両端で溶解すること(陽極動作の場合)等がある。バックフィルに関する本発明の発展例の特徴 本発明の好都合な発展例によれば、その表面の能動部分が第2の伝導媒体(つ まり土等)と電気的に接続している副電極には、少なくとも2つの電気的に不伝 導の副電極隔壁が備わっている。これらの隔壁は、副電極に沿って間隔を置いて 並べられ、その表面の能動部分から外側に向かって第2の媒体内に入り込む十分 な拡張部分を持っている。 これは、図8A及び8Bにも図示されている。これらの図では、図8A〜図8 Bで示されている実施例で副電極には2つの電気的に不伝導の副電極隔壁82a ,82bが設けられていて、副電極の各端103,104にそれぞれ1つずつ隔 壁が設けられている。副電極の隔壁82a,82bは不伝導の材質で作られてい て、 電極の寿命期間中に不伝導の特性を維持するように選択される。例えば、ゴムま たはポリエチレンやポリプロピレン等のプラスティックの性質を持ったものであ る。これらの隔壁は図8A〜図8Bに示された実施例では、円形状のディスクで 、副電極のエンベロープ表面からその面がシリンダ状の副電極の縦方向とほぼ直 角になるような方向に突き出ている。この場合、バックフィルの表面の能動部分 SSは境界線BL''',BL''''で範囲を定められていて、この境界線に沿って バックフィルのエンベロープ表面が各副電極の隔壁と隣接している。 したがって、本発明による要素隔壁が設けられた給電要素では、給電要素の能 動面に沿ってより均質化された電流分布が得られる。給電要素の局所の高電流密 度の悪影響(給電要素の低利用率及び素材の局所溶解の拡大)は極端に緩和され る。 要素隔壁の機能に関する上記の説明から分かるように、副電極隔壁82は副電 極の表面の能動部分の電流分布に同じような均質化効果をもたらす。表面のその 部分に対する局所的な高電流密度の悪影響(バックフィルとその回りの土の間の 境界におけるバックフィルの局所的な溶解の拡大、土の局所的な加熱及び電気浸 透作用の結果として土が乾燥する危険の増大)は、極端に緩和される。 バックフィルに関する本発明の別の実施例を図8Cに示してある。この場合、 副電極の隔壁82a,82bは、バックフィル170の元の直径とほぼ同じ直径 (つまり、断面図の面積が同じ)である。副電極が動作を開始すると、図7Aで 説明した劣化作用が始まり、特に、境界線BL'''とBL''''においてコークス の溶解が発生するが、これは図7AのポケットP3に対応する。上記の説明から分 かるように、この作用が発生している時に、副電極の隔壁の均質化効果は、副電 極の能動部分の電流分布に徐々に影響を与え、副電極の表面の能動部分の電流分 布をより均質化する。最終的には、均衡状態に達し、ここで、バックフィルの両 端103,104で、副電極の隔壁の直径が未溶解のコークスを含んだバックフ ィルの直径より大きくなり、また、図8Cの鎖線で示した未溶解のコークスの表 面が副電極隔壁の面と鋭角を成す。劣化作用は終わるかまたは非常に低速になり 、副電極隔壁の効果は図8A〜図8Bで説明した効果と同じになる。この別の実 施例では、副電極を土の層28(図では示されていない)に簡単に埋め込むこ とができる。ただし、副電極隔壁の効果が十分に発揮される前に、コークスの一 部は溶解する可能性がある。 図8Cで説明した実施例は、砂の土等の浸透速度が遅い土の層では有利である 。粘土等の他の土の場合、図8Dで示した本発明の実施例は、副電極が埋め込ま れた土の層における電気浸透作用に関し好都合である。 図8Dは、図8Aで説明した種類と同じ種類の副電極を示しているが(フィー ダケーブル2は示されていない)、本発明のこの実施例では、バックフィルはコ ークスで構成される第1のバックフィル層170を有している。このバックフィ ル層170は、砂等の低電気浸透速度の材料で構成される第2の伝導バックフィ ル層171で囲まれている。要素隔壁81a,81bの直径はDeで示されてい て、第1のバックフィル層170の直径はDbで示されている(ここで、Dbは Deより大きい)。第2のバックフィル層171の内径はDbに等しく、第2の バックフィル層171の外径Dsで示されている。副電極の隔壁は、第1のバッ クフィル層の表面の能動部分SSから外側に向かって、第2のバックフィル層の 方向へ、十分な拡張部分を持っている。この例では、副電極の隔壁82a,82 bの直径は、第2のバックフィル層の直径Dsと等しい。第2のバックフィル層 171では、図7Aで説明した区域P4及びP5等の土が乾燥した区域が作成さ れる危険性は回避されるかまたは極端に低下する。第2のバックフィル層におけ る塩素の発生を抑えるため、既知の適切な化学成分をこのバックフィル層に追加 できる。 バックフィル層の断面図または隔壁の形(あるいはその両方)が円形でない場 合については、各断面図の面積は上記の直径で説明したように、お互いに関連付 けられる。 電気化学の観点からは、第1のバックフィル層と給電要素間の電気的接触(つ まり、接触圧力)は、電極の寿命期間中維持することが重要である。特に給電要 素の両端部分(つまり、図8A〜図8Dで示されている境界線BL’及びBL” で)この接触圧力を維持するために、要素隔壁81a及び81bは、できれば、 それらが柔軟になるような材質で製造し、給電要素から反対側にある第1のバッ クフィル層の部分からの圧力が要素隔壁の周辺部分を給電要素の方向へ曲げるよ うにする。給電要素をその長さの軸が垂直方向になるように配置することで、少 なくとも上部の要素隔壁(図8A〜図8Dの要素隔壁81a)をそのような材質 で作成すれば十分である。 給電要素に関する本発明の発展例を、図8Eに示してある。図8Dによる実施 例の説明は、図8Eによる発明の発展例にも有効であり、同じ部分は同じ参照番 号で示してある。図8Eによる実施例は、図8Dによる実施例と次の点で異なっ ている。要素隔壁81aは長さ方向に給電要素161に沿って移動可能なように 配置され、その結果、給電要素をその長さ軸を縦方向に配置すると、要素隔壁は 要素隔壁の下にある第1のバックフィル層の部分に圧力をかける。さらに、移動 可能な要素隔壁の上にある第1のバックフィル層の該当する部分による圧力を大 きくするために、要素隔壁には上部重し120が備わっている。別の上部重し1 21も、副電極隔壁82aの上に置かれている。この配列では、副電極内または 周囲の土の層28(図示されていない)(あるいはその両方)で沈殿物が発生す る場合も考慮し、第1のバックフィル層と給電要素間及び第1のバックフィル層 と第2のバックフィル層間の接触圧力と電気的接触を維持することが可能である 。 図8Eに示されている実施例の給電要素は副電極隔壁82bの側に寄っている が、これにより要素隔壁の片方(図8Dの要素隔壁81b)を設ける必要がなく なり、副電極隔壁82bをすべての実際的な目的に役立て、要素隔壁としても使 用している。給電要素が上記で説明した沈殿物等により破壊される危険性を少な くするため、給電要素の底部の組立て部品130を副電極隔壁82bに配置して ある。この底部の組立て部品は、一体型(図示されているように)かまたは副電 極隔壁に固定されているカップ形部品130aと給電要素に固定されているディ スク形部材130bとを有している。カップ形メンバの中に入りその底の上に置 かれるディスク形部材の断面積は、給電要素の長さ軸に直角の方向で副電極隔壁 と給電要素間で底部の組立て部品の相対的移動が可能な広さである。 上部重し120と要素隔壁81aの実施例の詳細を、図8Fと8Gに図示して ある。図8Fは、リム81aaが備わった要素隔壁81aの斜視図である。上部 重し120は厚い大きな板で、鋼で外装を施したコンクリート等で作る。図8G は、上部重しの中の給電要素の縦軸、図8Fの要素隔壁、及び給電要素161の 端101の断面図である。要素隔壁は、給電要素の表面の能動部分に面したディ スク形の部品81abと隔壁のハブの役目を果たすシリンダ形の部品81acと を有している。給電要素の端には、図4A〜図4Bで説明したように、不伝導材 質の保護スリーブ3が備わっている。給電要素の表面の能動部分の境界線BL’ は、要素隔壁のディスク形部品81abの内部(可動)の端に存在する。 図8Eの可動要素隔壁は、図8Dで説明した副電極の実施例の発展例として図 示されているが、可動要素隔壁の概念は図8A〜図8Cで説明した本発明の実施 例にも適用できることは明らかである。 上部重しのコンクリートに流れ込む電流により鋼の外装が腐食するのを防ぐた めに、表面全体を不伝導の材質でコーティングすることが望ましい。 給電要素は、ケイ素鉄、黒鉛、または磁鉄鉱等の壊れやすい材質で作られるこ とがある。給電要素に関する本発明の発展例を図8Hに示す。この図は、副電極 の斜視及び切断図である。該当する個所では、図5による実施例の説明は図8H による本発明の発展例にも適用され、同じ部品が同じ参照番号で示されている。 図8Hによる実施例は図5による実施例と、以下の点で異なっている。2つの要 素隔壁81a及び81b以外に、これら2つの要素隔壁と類似した第3の要素隔 壁81cが前記2つの要素隔壁間に存在する。本発明の発展例では、鋼等のシリ ンダ状の金属管140が給電要素を取り囲み、2つの端にある隔壁81a,81 bと共に、給電要素が含まれた閉じた容器を形成している。この容器は、コーク ス等のバックフィル170で満たされている。このように、力学的に強いパッケ ージを作れば、地中にも簡単に埋め込むことができる。図8Hによる構成では、 電極における電流分布に関する隔壁の均質化効果は、図8A〜図8Bと図9で説 明した効果と同じか、または少なくとも一時的にはさらに良くなる。副電極を動 作させると、この構成はシリンダ状のコンデンサとして働くため、給電要素の電 流分布は最初の内はほとんど同じである。時間がたつと、金属管は金属管で電流 密度が最も高い隔壁81a及び81bに最も近い部分から、次第に溶解する。移 行段階では、金属管の残りの部分の両端は隔壁81a,81bに接触しなくなる が、給電要素を取り囲んでいる残りの部分は給電要素の電流分布の均質化には役 立っている。これは、残りの部分の固有抵抗率がバックフィルの固有抵抗率より 低いからである。最終的には、金属管は完全に溶解し、隔壁は図8A〜図8B及 び図9で説明したように電流分布に影響を与える。 給電要素に関する本発明の別の実施例 場合によっては、特に、給電要素が長い場合等は、給電要素に沿って間隔を空 けて複数の要素隔壁を設けることで、所望の均質化効果が得られることがある。 上記で説明した効果と同じ効果が、2Lの間隔でシリンダに沿って設けられ、か つ、高さ比がh/Hである隣接する2つの要素隔壁間の給電要素の各部分で達成 される。調査の結果、隣接する隔壁ペア間の距離を異なった距離にすることで、 給電要素全体で最適な均質化効果は達成されることが分かっている。 実質上は、様々な寸法の要素隔壁及び給電要素でも、同じ均質化効果が得られ る。したがって、図8で説明した要素隔壁は円形のディスクの形である必要はな く、長方形や二次曲線による形の板であっても構わない。また、例えば、シリン ダ状の給電要素の場合は、均質化効果が望まれる給電要素の部分では、要素隔壁 の表面は中高(convex)であっても構わない。しかし、達成される均質化効果は 、給電要素の表面の能動部分と実質上直角である板の上の要素隔壁の面積及び要 素隔壁の形により異なる。 図10は、2つの要素隔壁81a,81bが備わったシリンダ状の給電要素1 61を示したもので、要素隔壁は給電要素の各端101,102に1つずつ設け られている。要素隔壁装填を容易にするため及び装填位置を力学的にサポートす るため、各要素隔壁は隔壁の材質と同じ材質のスリーブ3a,3bをそれぞれ持 っている。装填位置では、これらのスリーブは給電要素の終端部分を覆っている 。給電要素の表面の能動部分は、スリーブ及び要素隔壁により覆われていない表 面部分である。この場合、給電要素の表面の能動部分Sの境界線BL’,BL” は、給電要素のエンベロープ表面が各スリーブと隣接する線(つまり、表面の能 動部分に面しているスリーブの縁)である。 理論的には要素隔壁は、できれば、これらの境界線に設ける方が良いが、実際 には、電流分布に関する十分に均質化された効果は隔壁が給電要素の長手方向に 沿ってこれらの境界線からずれていても得られる(例えば、上記の力学的な設計 理由により)。しかし、上記の境界線からの要素隔壁のずれは、できれば、表面 の能動部分に垂直な板の要素隔壁の面積に対し小さくする。これにより、要素隔 壁はこれらの境界線上またはそれに近く設けられる。「近く」と云う表現は、要 素隔壁の所望の均質化効果が得られる近さと言うことである。 また、理論的には、給電要素の少なくとも表面上の要素隔壁は、要素隔壁の表 面の能動部分に対しほぼ垂直の方向に突き出ている方が望ましい。しかし、実際 上は、本発明の実施例も、均質化効果を希望する給電要素の部分へ要素隔壁が中 高面を持っている時などは、給電要素の表面の能動部分にほぼ垂直な板の上に突 き出た要素隔壁の面積が十分に大きければ、所望の均質化効果を得られるように 設計できる。 同じ考慮事項は必要な変更を加えて、副電極隔壁にも適用できる。 均質な土におけるサイズに関する電極の設計 副電極間(及び副電極のセクションおよびサブセクション間)の電流分布は、 電極の輪郭線の形により影響を受ける。電極が電気的に均質な土に埋め込まれる 理想的な状況では、電極の輪郭線が円に一致する時だけこの電流分布は均質にな る。 上記で説明したように、円形の輪郭線の付近で土が均質であると見なせるよう に電極のサイズを小さくするように心掛けた方が望ましい。この場合、土の中の 電流密度は、その設置現場に規定された一定の値を超えないように考慮する必要 がある。しかし、表面で局所的な高電流密度を示す他の副電極と比べ、上記の本 発明及びその発展例による副電極では、その表面の能動部分の電流密度が希望す る程度まで均質化されるように、2つ以上の円の形の輪郭線を含み、さらに、副 電極(及びセクション及びサブセクションの副電極)及び輪郭線がお互いにより 近くになるように設計することが可能である。3つの同心円の形(知られている 限りでは行われたことがない)の輪郭線を持つように電極を設計することも可能 であることが、調査の結果分かっている。不均質な土におけるサイズとセクション間で所望の電流分布を持つ電極の設計 副電極(及び副電極のセクション及びサブセクション間)の電流分布は、電極 の能動部分の表面を取り囲む土の電気、熱、及び水分パラメータが電極によりど のように変わるかに大きく依存している。 したがって、非常に不均質である場合、つまり、電極の拡張部分が非常に異な ったパラメータ値の土の層に存在する場合は、副電極(場合によっては副電極の セクション及びサブセクション)をこれらの様々なパラメータ値を考慮に入れて 設計し、動作させる必要がある。これにより、通常は、各土の層の許容電流密度 の最大値を使用し、各土の層における所望の電流密度を得ることができる。 従来技術による地中電極を分析した結果、通常は電極本体のすべてについて同 じタイプの副電極が使用され、また、電極の輪郭線の全長でその中間距離が変わ っていないことが分かっている。上記のパラメータの変化を考慮に入れれば、変 化する確率は輪郭線が長くなればなるほど大きくなるにもかかわらず、このよう な設計を採用すると所望の最適電流密度を得ることはできない。 したがって、このような場合、様々な特性を持った土の層の実際の拡張部分に 従って、中間距離が等しくない円形の輪郭線に沿って副電極を分散し、縦方向の 副電極または縦方向と横方向の副電極の組合せで配置することが提案される。 サイトの実際の条件によっては、不規則な輪郭線(つまり円でない形)の方が 良い場合もある。 図11は、本発明の発展例による地中電極15の典型的なレイアウトの斜視図 である。この図では、図8A〜8Bで説明した種類の複数の縦型の副電極16で 構成されている。簡単にするために、1つの副電極にだけ参照番号が付されてい る。副電極はセクションSEC1,SEC2,...に分かれて配列されていて 、各セクションは円の1つの扇形に対応する。説明を簡単にするために、図では セクションSEC1の副電極だけしか示していないが、すべての扇形にこのよう な副電極セクションが含まれている。電極線LE1からの直流は制御ビルディン グ18とセクションフィーダケーブル29を介してセクション接続ボックス19 へ伝送される。セクションSEC1は3つのサブセクションSEC1a,SEC 1b,SEC1cの副電極で構成され、サブセクションSEC1aは輪郭線15 31に位置し、サブセクションSEC1bは輪郭線1521に位置し、サブセク ションSEC1cは輪郭線1511に位置し、各サブセクションは円の弧である がそれぞれ半径は異なっている。したがって、電極のすべてのサブセクションの 輪郭線は、3つの同心円に一致する。各サブセクションは、それぞれ、セクショ ン 相互接続ケーブル30a,30b,及び30cを介してセクション接続ボックス に接続されている。各セクション相互接続ケーブルの該当する部分(上記の円の 円周に沿っている)は、このように、各サブセクションの輪郭線の軌跡を描いて いる。各副電極は、副電極フィーダケーブル2により、対応するセクション相互 接続ケーブルに接続されている。土の温度と土の湿度を監視する温度センサ20 と湿度センサ21(土の抵抗率と最も関連性が高いパラメータ)が図に示されて いて、各サブセクション内の1つの副電極に設けられている。これらのセンサは センサ接続ボックス22に接続され、さらに、制御ビルディング内の監視装置( 図示されていない)に接続され、電極の動作状態を監視できるようになっている 。 図12〜図13、図15A〜図15B、及び図16は、本発明の利点を生かし た発展例及び実現したものを図示したもので、これらは、特に、伝導特性及び電 気浸透特性等の各種特性を持った土の層に渡って電極が拡張部分を持っている時 に好ましいものである。 各種特性を持った土の層のセクションまたはサブセクション (あるいはその両方)に関する本発明の発展例の特徴 以下に詳細に述べる本発明の発展例(これは、電極を不均質な土に設置する場 合に有利である)によれば、各セクションが存在する土の特性に関し、閉じた曲 線にならない輪郭線(1つまたは複数の円弧等)を有し、副電極が全くない区域 で分散させた、1つまたは複数のセクションを含む電極を設計することが提案さ れている。 図12は、図11に示した地中電極と同じ構造の地中電極15の斜視図である 。電極は複数の副電極16を有しているが、それらの一部だけを図に示してある 。これらの副電極は図8A〜図8Bで説明した種類と同じ種類のもので、それら の一部は長手方向を水平方向にし(16cで示されている)、その一部は長手方 向を縦方向にしている(16a,16bで示されている)。この図ではフィーダ および相互接続ケーブルは示されていないが、セクション及び副電極は図11で 説明したように給電される。 輪郭線は、異なった特性の土の層を通過する。円152及び153の輪郭線は 、 輪郭線が通過する他の層に比べて、伝導率が低いと想定した土の層28aを通過 する。図に示されているように、この層では、輸郭線の単位当りの長さの副電極 数(16bで示されている)は、その外側(副電極16a)に比べ多い。 円151のセクションSEC4の輪郭線は土の層28bを通過し、同じ円のセ クションSEC2の輪郭線は土の層28cを通過する。両方の層とも、輪郭線が 通過している他の層と比べて電気浸透率が高いと想定している。また、円152 のセクションSEC2の輪郭線1522は、土の層28cを通過する。本発明の 発展例によれば、円151の円周にある土の層28bは、不伝導の材質で作成さ れているかまたは少なくとも表面が不伝導の材質で覆われている2つの垂直に配 置された土の境界隔壁84a,84bにより区切られている。円151の円周に ある土の層28cは、土の境界隔壁84a,84bと同じ種類の2つの土の境界 隔壁84c,84dにより周りの土の層から区切られている。円152の円周に ある土の層28cは、土の境界隔壁84d及び土の境界隔壁84eにより隣接す る土の層と区切られている。 電極が陽極として動作するものとすれば、図で示されるように、どの副電極も 土の層28b及び28c内には存在しない(陰極としてだけ動作する電極の場合 は、副電極はできればこれらの土の層内に置かれる)。したがって、円151で は、これらの土の層に隣接するセクションのセクション相互接続ケーブルは各土 の境界隔壁に最も近い副電極で終端されている。この場合、これらは隔壁84a ,84b,84c,及び84dである。また、円152では、土の層28cに隣 接するセクションのセクション相互接続ケーブルは各土の境界隔壁に最も近い副 電極で終端されている。この場合、これらは隔壁84d及び84eである。円1 51で土の境界隔壁84aと84cとの間にある副電極は、勿論、別々のフィー ダケーブルが備わっている。 場合によっては、温度の上昇または湿度の低下(あるいはその両方)が危険な レベルに達したら、副電極の各セクションは感知された温度または湿度(あるい はその両方)の値により切断することができる。 土の境界隔壁84a,84b,84c,84d,及び84eは、要素隔壁及び サブセクション隔壁に関し上記で説明したように、電流線の隔壁の役目を果たす 。 土の境界隔壁の効果は、各サブセクションの電流分布を均質化し、ある土の層と 別の土の層とを区別することである。これにより、原則として隣接するサブセク ションの電流とは独立している各サブセクション内の電流を制御することができ る。このように、土の境界隔壁84a及び84cは、原則として、これらの2つ の隔壁間に存在する副電極のサブセクションから送られてくる電流が土の層28 b及び28cに入り込まないようにする。これにより、これら2つの隔壁間の土 の層では、土の層28b及び28cの土の特性に関係なく、所望の電流密度を選 択できる。 土の境界隔壁は、不伝導材質でコーティングしたコンクリートの構造物等とし て工場で事前に製造することもでき、また、隔壁の場所で土を電気浸透または電 気泳動処理を施すことで既知の方法により設置現場で土の中に成型することがで きる。これにより、高抵抗率の隔壁ができるように、伝導率特性を変更できる。副電極のセクションおよびサブセクション間の電流密度に関する本発明の発展例 の特徴 以下に説明する本発明の発展例(電極で不均質な土の場合に好都合)によれば 、各セクション(サブセクション)が存在する土の特性について、副電極の各セ クションまたはサブセクション(あるいはその両方)間の電流分布を制御するこ とが提案されている。 本発明のこの発展例によれば、調整抵抗をサブセクションフィーダケーブルに 直列で接続する。これにより、各副電極が埋め込まれた土の特性について各サブ セクションが所望の電流で動作するように、副電極の各サブセクションの電流を 調整できるようになる。この調整は、要素隔壁及び副電極隔壁の効果により各副 電極内の電流分布が均質化されると、特に容易になる。 この調整は、既知の土のデータを基に行い、電極の引渡し時に実行する。再調 整は、例えば、上記の温度または湿度センサから受け取った情報を基に行うこと ができる。 図13は、調整抵抗システムの主な構成を、図11を参照しながら図示したも のである。図は、セクション接続ボックス19、セクションフィーダケーブル2 9、及びセクション相互接続ケーブル30a,30b,及び30cを示している 。 セクション相互接続ケーブル30aは抵抗90aを介してセクションフィーダケ ーブルに接続されていて、この抵抗の抵抗値は既知の方法で手動または自動的に 変更できる。この場合、抵抗はセクション接続ボックス19内に存在するように 示されている。同様に、セクション相互接続ケーブル30b及び30cは、抵抗 90aと同じ種類の抵抗90b及び90cをそれぞれ介し、セクションフィーダ ケーブルに接続されている。土の境界隔壁が使用されている場合は、このような 調整は勿論副電極の各セクションにも適用可能で、これにより、各セクションが 異なった電流で動作することが可能になる。 本発明の別の実施例及び本発明の発展例 HVDC伝送システムの接地に使用される既知の地中電極の特別な形では、給 電要素は棒の形状で、地中に掘られた深い垂直の穴に直線状に配列する。この構 成は、設置現場の表面で電極のために使用できる区域が限られている場合等、設 置現場の条件により強制的に決まることがある。 図14は、このような既知の電極の一部を図示したものである。配列は、複数 の直列接続された棒状の給電要素(個別には図示していない)で構成され、サブ セクション7a,7b,7cに配列され、地中の穴9に設置される。給電要素は バックフィル170に組み込まれ、地下ケーブル(図示されていない)を介して 電極線に接続される。サブセクションはそれぞれ、セクション相互接続ケーブル 30a,30b,30cを介しバスバー29へ平行して接続され、地下ケーブル から給電され、穴の中のセクションに沿って延長している。 図15Aは、本発明によるこのような地中電極の配列の一部の主なレイアウト を簡単な形式で示したものである。お互いに直列に接続されたほぼシリンダ形状 の複数の給電要素161,162,163,164,165,166がコークス で構成されるバックフィル170に埋め込まれ、図8A〜図8Bで説明したのと 同じ種類の副電極を構成している。ただし、この場合は、バックフィルの断面の 表面は給電要素の断面の表面に一致する。本発明によれば、及び上記で説明した 原理から類推すると、給電要素には要素隔壁81が備わっていて、要素隔壁間の 給電要素の部分の電流分布を均質化している。 示した図では、配列の一部は3種類の異なった土の層28a,28b,28c を通過していて、これらの各層は、図12で説明したようにそれぞれ異なった土 の特性を持っている。このような土の層の間の境界には、水平の土の境界隔壁8 4が設けられている。 例えば、給電要素が異なった電気伝導特性を持つ土の層の間の境界を通過する 場合は、給電要素の表面の電気密度は土の伝導率の変化に従って上記の境界で変 わる。この場合、図12で説明したように、土の境界隔壁も電流分布に同じ均質 化効果をもたらす。これらの隔壁は、同じようにある土の層と別の土の層とを区 別する。 本発明のこの実現方法では、隔壁は円形のディスクとして示されているが、上 記で説明したように別の形でも構わない。また、水平の土の境界隔壁も、同時に 要素隔壁として使用できる。 できれば、要素隔壁81は、給電要素間の機械的なコネクタとしても使用でき るようにすることができる。さらに、土の境界隔壁は、ある土の層から別の土の 層へ入り込む水の量を少なくするように設計することもできる。 温度センサ及び湿度センサ20,21は、それぞれ、異なった土の層の間の境 界付近等、特定の場所に設置できる。このような電極タイプとしては、pHセンサ (図示していない)も使用できる。 給電要素及び隔壁のそれぞれの直径並びに隔壁間の間隔は各種土の層ごとに異 なるように選択できるため、電極の全体の電流転送機能は最大になる。例えば、 図15Bは第1の給電要素161と第2の給電要素162とがお互いに直列に接 続されていて、第2の給電要素の直径及び断面積が第1の給電要素より大きい様 子を示している。示されている給電要素は、異なった電気伝導特性を持つ2つの 土の層の間の境界に配置することができる。 図11及び13の説明と同様に各サブセクションが個別のセクション相互接続 ケーブルから給電されるように設計することで、また、上記で説明したセクショ ン相互接続ケーブルに調整抵抗を挿入することと同様に各セクション相互接続ケ ーブルに調整抵抗を接続することで、電流は埋め込まれた土の特性に関し選択さ れた所望の電流値で動作するように、各サブセクションごとに調整できる。 図16は、このような設計の主要なレイアウトを図示したものである。副電極 のサブセクション7a,7b,7c,7dは土の中の穴9の配列にあり、各セク ションは、それぞれ、自分自身のセクション相互接続ケーブル30a,30b, 30c,30dから給電される。調整抵抗90aはサブセクション7aと直列に 接続されているセクション相互接続ケーブル30aに挿入され、セクションフィ ーダケーブル29に接続されている。サブセクション7b,7c,及び7dに給 電する回路は、同じように配列された同様のメンバを有する。調整抵抗90a, 90b,90c,90dは、図11で図示したセクション接続ボックス19と同 じような接続ボックス(図示されていない)等に収納される。 本発明及び本発明の発展例により得られる利点 要素隔壁は、給電要素の表面の能動部分の電流分布を均質にする。その結果、 電極が陽極として動作する場合は、給電要素の溶解速度は低下し、給電要素とそ のフィーダケーブルとが切断される可能性を低下させる。電極が陰極として動作 する場合は、コークスの消耗は抑えられ、給電要素の材質へ異物として入り込む 水素イオンの量を少なくする。このように、要素隔壁は電極の信頼性を向上させ 、電極の寿命を長くする。 黒鉛及び軟鋼等の材質の給電要素で、陰極操作時に環境からの異物のイオンに より影響を受ける場合は、電流密度を低くすることでそのようなイオンが入り込 む速度を遅くすれば、寿命は長くなる。 電極本体の表面の能動部分の電流密度の分布が均質になればなるほど、電極本 体の表面区域全体が効率的に使用され、従来の既知の電極と比較した場合、一定 の電流を流すためには、電極の面積が小さくて済み、したがって、設置現場領域 の要求も少なくなり設計費用も安くなる。また、所望の電流密度及び電解強度の レベルを超えることもない。従来のHVDC地中電極に比べ、本発明により同じ 電流を流すHVDC地中電極はサイズが大幅に減少している。通常、直径が10 00m程度の従来の設計による地中電極に比べ、電流が1500Aで固有抵抗率 100Ω*mの土に設置され、3つの同心リングからなる本発明に従って設計さ れた地中電極の外側のリングの直径は、約250mである。 副電極の隔壁は、副電極の表面の能動部分、つまり、周りの土と電気的に接触 しているバックフィルの部分の電流密度を均質化する。その結果、陽極動作の場 合はコークスの消耗速度が低下し、電気浸透による土の乾燥も少なくなり、電極 の周りの土を乾燥させたり過熱させたりする危険性(土の特性が元に戻らなくな る等の環境に対する有害な影響がある)も大幅に減少する。 均質な土では、電極の輪郭線を副電極の円として配置したり3つの同心円とし て配置することで、サイズは小さくなり、電極本体の材質の利用度も高まる。 サイトの土が均質である場合は、円でない電極の輪郭線を使用しても構わない 。例えば、長方形のサイトに合わせて形を調整したり、また、サイトの特別な部 分を避けるために、不規則な形にすることができる。 調整抵抗をセクション相互接続ケーブルまたはセクションフィーダケーブル( あるいはその両方)と直列に接続することで、各セクションまたは各サブセクシ ョンの電流を調整することができる。 土の境界隔壁を設けたことで閉じていない電極輪郭線(例えば、円弧の形)に 沿って副電極をセクション及びサブセクションに分けて配列することが可能にな り、縦または横(あるいはその両方)の副電極をサブセクション及びセクション に分けて個別に給電することが可能になった。 土の境界隔壁は各サブセクションの電流密度を均質化し、ある土の層から別の 土の層を切り離すため、原理的には隣接するサブセクションの電流に関係なく、 副電極の各サブセクション内の電流を制御できるようになった。 調整抵抗及び土の境界隔壁を設けたため、各副電極が埋め込まれる土の特性に 従った所望の電流分布で電極を動作させることができるようになった。これは、 要素隔壁及び副電極隔壁の効果により各副電極内の電流分布が均質化されたため 、極めて簡単になった。 要素隔壁は、図14で説明したタイプの地中電極にも適用できる。このような 電極は、通常、異なった性質の土の層にも埋設可能で、水平方向の土の境界隔壁 は上記で説明した同じ効果でこのような土の層の間の境界に適用できる。このよ うな電極の場合、要素隔壁は電極本体への力学的な保護作用も備えていて、接続 手段としても使用できる。 電気的に不伝導の要素隔壁、副電極隔壁、及び土境界隔壁は、上述のように、 その表面を給電要素の表面の能動部分の方向、第1のバックフィル層の表面の能 動部分の方向、均質化する電流分布の輪郭線の方向へそれぞれ向け、不伝導の材 質の層で覆うことで実現でき、これにより、前記の隔壁を構成する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年5月20日(1998.5.20) 【補正内容】 【図1】 【図2】 【図3】【図4】【図5】【図6】【図6】【図7A】【図7】【図8】【図8】【図8】【図8】【図8】【図8】【図8】【図9】【図10】 【図11】 【図12】【図13】【図14】【図15】【図16】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コスキイ,ベイヨ フィンランド国 エフアイエヌ―02200 エスポー 20,アームクヤ 4 ジー (72)発明者 ポリアコブ,アレクセイ フィンランド国 エフアイエヌ―00150 ヘルシンキ,プナボウレンカツ 23 エフ 139 (72)発明者 ゲブハルト,ハイコ ルクセンブルク国 エル―8293 カイスペ ルト,リュ ド メルシュ,レジダンス 24

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 第1の伝導媒体(170)に埋め込む少なくとも1つの給電要素(161 ,162,163)を備えた地中電極であって、給電要素には少なくとも2つの 電気的に不伝導の要素隔壁(81a,81b)を間隔を空けて設け、給電要素の 表面の能動部分(SE)を要素隔壁間に形成し、給電要素を第1の伝導媒体に埋 め込むと能動部分が第1の伝導媒体と電気的に接続する地中電極であって、給電 要素を第1の伝導媒体に埋め込むと第1の伝導媒体内に入り込む十分な拡張部分 を持ち、かつ、給電要素の表面の前記能動部分の電流分布が均質化するように、 前記要素隔壁は給電要素の表面の前記能動部分から外側に向かって十分な拡張部 分を有することを特徴とする地中電極。 2. 請求項2記載の地中電極において、前記要素隔壁は、給電要素の表面の前 記能動部分の境界線(BL’,BL”)またはその近くの給電要素の表面から、 給電要素の表面の前記能動部分に対し、その位置から、ほぼ垂直な方向に突き出 ていることを特徴とする地中電極。 3. 請求項1及び2のいずれかに記載の地中電極において、給電要素は棒の形 状で、要素隔壁の少なくとも1つは板の形状で、給電要素の表面から、給電要素 の長手方向に対しほぼ垂直な方向に突き出ていることを特徴とする地中電極。 4. 請求項1から3のいずれかに記載の地中電極において、前記要素隔壁の少 なくとも1つは、給電要素の長さ方向に可動であるように配置することを特徴と する地中電極。 5. 請求項4記載の地中電極において、給電要素は長さ軸をほぼ垂直方向に配 置し、給電要素に可動であるように配置する前記要素隔壁の少なくとも1つは、 給電要素を第1の伝導媒体に埋め込む時に前記要素隔壁の下に位置する第1の伝 導媒体の部分に圧力を加えるように、上部重し(120)を備えることを特徴と する地中電極。 6. 請求項1から3のいずれかに記載の地中電極において、給電要素とバック フィル(170)とを含んだ閉じた容器を少なくとも2つの端の隔壁(81a, 81b)と共に形成するように、給電要素を囲む鋼等で製造するシリンダ状の金 属管(140)を有することを特徴とする地中電極。 7. 請求項1から3のいずれかに記載の地中電極において、少なくとも1つの 前記要素隔壁は柔軟な材質で製造することを特徴とする地中電極。 8. 請求項1から3のいずれかに記載の地中電極において、第1の伝導媒体は 第2の伝導媒体(28)に埋め込む第1のバックフィル層(170)で構成し、 地中電極はさらに少なくとも2つの電気的に不伝導の要素隔壁(82a,82b )を間隔を空けて設け、第1のバックフィル層の表面の能動部分(SS)を副電 極隔壁間に形成し、第1のバックフィル層を第2の伝導媒体に埋め込むと能動部 分が第2の伝導媒体と電気的に接続する地中電極であって、第1のバックフィル 層を第2の伝導媒体に埋め込むと第2の伝導媒体内に入り込んだ十分な拡張部分 を持ち、かつ、第1のバックフィル層の表面の前記能動部分の電流分布が均質化 するように、前記副電極隔壁は第の1バックフィル層の表面の前記能動部分から 外側に向かって十分な拡張部分を有することを特徴とする地中電極。 9. 請求項8記載の地中電極において、前記副電極隔壁は、第1のバックフィ ル層の表面の前記能動部分の境界線(BL''',BL'''')またはその近くの第 1のバックフィル層の表面から、第1のバックフィル層の表面の前記能動部分に 対し、その位置から、ほぼ垂直な方向に突き出ていることを特徴とする地中電極 。 10.請求項8から9のいずれかに記載の地中電極において請求項3に従属する 時、副電極隔壁の少なくとも1つは板の形状で、第1のバックフィル層の表面か ら、給電要素の長手方向に対しほぼ垂直な方向に突き出ていることを特徴とする 地中電極。 11.請求項1から3のいずれかに記載の地中電極において、第1の伝導媒体は 第1のバックフィル層(170)で構成し、地中電極はさらに、少なくとも2つ の電気的に不伝導の副電極隔壁(82a,82b)を間隔を空けて設けたもので 第1のバックフィル層の表面の能動部分(SS)を副電極隔壁間に形成するよう にした副電極隔壁と、砂等の低電気浸透率の材質の第2の伝導バックフィル層( 171)とを有し、前記第2のバックフィル層は、第1のバックフィル層を埋め 込むように前記副電極隔壁間に存在し、かつ、第1のバックフィル層の表面の前 記能動部分及び前記第2のバックフィル層を埋め込む伝導媒体(28)と電気 的に接続し、前記副電極隔壁は、第1のバックフィル層の表面の前記能動部分の 電流分布を均質化するように、かつ、前記伝導媒体内に乾燥した土の区域(P4 ,P5)ができるのを回避する目的で、第1のバックフィル層の表面の前記能動 部分から外側へ向かって前記第2のバックフィル層の方向へ十分な拡張部分を有 することを特徴とする地中電極。 12.請求項1から3のいずれかに記載の地中電極において、第1の伝導媒体は 第2の伝導媒体(28)に埋め込む第1のバックフィル層(170)で構成し、 地中電極はさらに少なくとも2つの電気的に不伝導の副電極隔壁(82a,82 b)を間隔を空けて設け、第1のバックフィル層の表面の能動部分(SS)を副 電極隔壁間に形成し、第1のバックフィル層を第2の伝導媒体(28)に埋め込 むと能動部分が第2の伝導媒体と電気的に接続する地中電極であって、第1のバ ックフィル層の表面の前記能動部分の電流分布を均質化する目的で、前記副電極 隔壁の断面積が第1のバックフィル層の断面積とほぼ等しいことを特徴とする地 中電極。 13.請求項8から12のいずれかに記載の地中電極において、給電要素は長さ 軸をほぼ垂直にし、前記副電極隔壁の少なくとも1つは、前記副電極隔壁が前記 要素隔壁の下にある第1の伝導媒体の部分に圧力をかけるように、上部重し(1 21)を備えていることを特徴とする地中電極。 14.地中電極において、第1のバックフィル層(170)に埋め込む少なくと も1つの給電要素(161,162,163)を有し、地中電極はさらに、少な くとも2つの電気的に不伝導の副電極隔壁(82a,82b)を隔壁を空けて設 けたもので第1のバックフィル層の表面の能動部分(SS)を副電極隔壁間に形 成するようにした副電極隔壁と、第2の伝導バックフィル層(171)とを有し 、前記第2のバックフィル層は、第1のバックフィル層を埋め込むように前記副 電極隔壁間に存在し、かつ、第1のバックフィル層の表面の前記能動部分及び前 記第2のバックフィル層を埋め込む伝導媒体(28)と電気的に接続し、前記副 電極隔壁は、第1のバックフィル層の表面の能動部分の電流分布を均質化するよ うに、第1のバックフィル層の表面の前記能動部分から外側へ向かって前記第2 のバックフィル層の方向へ十分な拡張部分を有したものであって、給電要素は少 な くとも1つの電気的に不伝導の要素隔壁(81a)を備え、給電要素の表面の能 動部分(SE)を前記要素隔壁と前記副電極隔壁(82b)のいずれか1つの間 に形成し、給電要素を第1の伝導媒体に埋め込むと能動部分が第1の伝導媒体と 電気的に接続し、前記要素隔壁は前記副電極隔壁の1つと共に、給電要素の表面 の前記能動部分の電流分布を均質化するように、給電要素の表面の前記能動部分 から外側に向かって十分な拡張部分を有することを特徴とする地中電極。 15.前記請求項のいずれかに記載の地中電極において、それぞれが少なくとも 1つの給電要素で構成される複数の副電極(16)を有する地中電極であって、 副電極を少なくとも2つのサブセクション(SEC1a,SEC1b)に配置し 、各サブセクションを個別のセクション相互接続ケーブル(それぞれ、30a, 30b)を介して共通セクションフィーダケーブル(29)へ接続し、かつ、前 記少なくとも2つのサブセクション間の電流分布に影響を与えるように、影響を 受ける抵抗を有する抵抗(90a,90b)を、前記共通セクションフィーダケ ーブルと前記セクション相互接続ケーブル間で、前記セクション相互接続ケーブ ルの少なくとも1つに直列で接続することを特徴とする地中電極。 16.前記請求項のいずれかに記載の地中電極において、それぞれが少なくとも 1つの給電要素で構成される複数の副電極(16)を有し、副電極の輪郭線(1 522)が電気、熱、または水分(あるいはその組合せ)等の土特性パラメータ が隣接する土の層と異なる土の層(28a,28b,28c)を通過する地中電 極であって、地中電極は、輪郭線の電流分布を均質化するように、及び土の層を 隣接する土の層と区別するように、土の層(28c)が前記隣接する土の層のい ずれか1つと境界を接する場所またはその近くにそれぞれが位置している少なく とも2つの不伝導の土境界隔壁(84a〜84e)をさらに有することを特徴と する地中電極。 17.前記請求項のいずれかに記載の地中電極において、それぞれが少なくとも 1つの給電要素で構成される複数の副電極(16)を有し、副電極は少なくとも 3つのサブセクション(SEC1a,SEC1b,SEC1c)に配置され、各 サブセクションは、ほぼ円弧の形の輪郭線と、電極のすべてのサブセクションの 輪郭線がほぼ3つの同心円(151,152,153)になるような半径を持つ ことを特徴とする地中電極。 18.前記請求項のいずれかに記載の地中電極の使用方法において、前記少なく とも1つの給電要素が、前記高圧直流(HVDC)伝送システムにおける接地電 極として使用できるように、HVDC伝送システムの電極線(LE1)に接続す ることを特徴とする。
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