JP2001500872A - ジチオエーテルを用いたカルボプラチンの毒減少効果 - Google Patents

ジチオエーテルを用いたカルボプラチンの毒減少効果

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Abstract

(57)【要約】 カルボプラチンの毒作用、特に脊髄抑制及び嘔吐を減少するために、式(I)R1−(CH2n−S−S−(CH2m−R2(式中、R1及びR2のそれぞれがSO3H又はPO32を意味し、かつm及びnのそれぞれが1、2、3又は4を意味する)で表されるジチオエーテル又は薬剤として受け入れられるその塩、好ましくはジナトリウム−2,2’−ジチオビス(エタンスルホネート)(ジメスナ)が、カルボプラチンとの組合せで患者に実質的に同時か、又は引き続いて投与され、ジチオエーテルとカルボプラチンが患者の血液中に共存する。本発明はカルボプラチンとジチオエーテルとを含む組成物をも含む。

Description

【発明の詳細な説明】 ジチオエーテルを用いたカルボプラチンの毒減少効果 発明の分野 本発明は保護剤としてジチオエーテルを用いたカルボプラチン(シス−ジアミ ン−1,1−シクロブタンジカルボキシレート−白金II、CBDCA、JM−8 及びNSC241240)毒性の減少に関する。 発明の背景 カルボプラチン(以降、[CBDCA」又は「CBP」と略称する)は、肺、 頭及び首、卵巣、食道、嚢、精巣及びその他の癌治療に、他の抗癌剤との組合せ で通常使用される抗癌剤として広く用いられている。カルボプラチンの毒により 投与が制限される一般かつ最も重要なものの1つは、血液毒である。特に、脊髄 抑制(骨髄内に形成される血液要素の低下)が血小板減少、好中球減少、白血球 減少症及び種々の貧血症の形でしばしば発症される。カルボプラチン原因による 他の大きな毒性は胃腸(吐き気及び嘔吐)関連のものである。 カルボプラチンが細胞性DNAのある核酸配列と反応し、最初にシクロブタン ジカルボキシレート(CBDC)配位子及び/又は塩化物の部分的又は完全な置 換により活性種への化学的変換を受ける。モノクロロ及びジクロロ種は、DNA のイミダゾールの窒素と反応 して癌細胞に対抗して作用すると信じられている。これらのクロロ種は生体内で 代謝され活性のヒドロキシ種になると信じられている。 カルボプラチンはシスプラチンに似ず体内で比較的安定である。そのシクロブ タンジカルボキシレート(CBDC)基はカルボプラチンに対して、入ってくる 求核性試薬による置換に敏感とならないように作用する。カルボプラチンはDN Aに対しての活性がシスプラチンより弱い。事実、その作用は他の抗癌薬との組 み合わせにおいて通常起こっている。シスプラチンとの組み合わせでは腎毒性を 引き起こすのは軽減されるけれども、脊髄毒及び胃腸毒は増加する。まず最初に 考えられうることは、活性クロロ種を持つカルボプラチンはシスプラチンと類似 の挙動をするはずであり、それ故それと同様にさらに代謝されるということであ る。しかしながら、以下のこと、即ちカルボプラチン原因の毒(骨髄及びGI路 細胞)により殆ど逆に影響される体内細胞は、シスプラチン(腎細胞)により殆 ど逆に影響される体内細胞と異なり、カルボプラチンはシスプラチンと同じでは ない。このように、毒に応答する代謝種は同じではない。それ故、カルボプラチ ン用の保護剤を見出すことは、シスプラチン慣用の保護剤とは、相違するもので 、かつ新規な課題である。 発明の概要 式:R1−(CH2n−S−S−(CH2m−R2 (I) (式中、R1及びR2のそれぞれがSO3H又はPO32を意味し、かつm及びn のそれぞれが1、2、3又は4を意味する)で表されるジチオエーテル又は薬剤 として受け入れられるその塩が、カ ルボプラチンに適合した保護剤であることが見出された。 本発明は当地の特許法に従って、異なる方法で表現されている。したがって、 本発明は薬剤の調製におけるジチオエーテルの使用を含み、その薬剤は患者にカ ルボプラチンとの組合せで実質的に同時か又は引き続いで投与するもので、そう することによりジチオエーテルとカルボプラチンが患者の血液中に共存し、ジチ オエーテルがカルボプラチンの毒を軽減するように作用する。本発明はさらにカ ルボプラチン治療に敏感な癌を煩っている患者を治療する方法をも含み、この方 法は上記のスケジュールで患者にジチオエーテルを投与することを含む。ジチオ エーテル含むものとカルボプラチン治療との組合せで癌を治療する薬剤も本発明 の範囲内である。好ましいジチオエーテルは、ナトリウム−2,2’−ジチオビ ス(エタンスルホネート)であり、以降ジメスナと略記する。 本発明はいかなる癌の治療に関しても有効であり、その治療はカルボプラチン を、特に上記に例示した癌に投与することからなるか、又はその投与を含む治療 である。 本発明は癌患者に投与するのに適合した組成物も含み、この組成物はカルボプ ラチン及び上記定義のジチオエーテルを含み、特にpHが2−6であって、無菌 の注射可能な溶液のものが好ましい。 好ましい具体例の記載 本発明に用いられる代表的なカルボプラチン処方は溶液である。この溶液はカ ルボプラチンの処方に適するか又は利便性のよいものならば、いかなる形態をも 取りうる。処方の形態は当然ながら、投 与の経路に依存し、投与は通常非経口、特に静脈内への、好ましくは注入による ものである。カルボプラチンは14mg/mLの水溶解性を有しているので、溶 媒は水溶液が好ましい。処方は通常0.05mg/mLからカルボプラチンの最 大溶解量までの量を含む。処方は(防腐剤として)マンニトールを含有すること もできる。さらに、他のぶ形剤及び/又は稀釈剤を含むこともできる。 カルボプラチン処方は通常2から6のpH値を有する。約pH7の中性が最も 好ましくない。塩酸を含む薬剤的に受け入れられるいかなる酸をもpH調整に使 用されうる。しかしながら、添加された塩素イオンのない又は少なくとも添加さ れた食塩からの塩素イオンが実質的に含まれない処方は優れた安定性が示されて い、る。反対に、シスプラチンは等張又は高張の生理的食塩水のような塩素イオ ン溶液中で注射用が良好に処方される。 ジチオエーテル保護剤は、カルボプラチンとは別に処方される。経口投与用に は錠剤、カプセル、カプレト、コロイド状の懸濁液又は溶液、又は患者が容易に 摂取できるような他の形態として処方される。非経口投与用には上記記載のよう な無菌の注射用溶液として処方されるのが好ましい。経口及び/又は非経口処方 は、水溶液又は水若しくは他の溶媒で再調合するのに適した凍結乾燥粉末として 貯蔵されうる。 以下には、主にジチオエーテルであるジナトリウム−2,2’−ジチオビス( エタンスルホネート)(ジメスナ)に関連して論議するが、当業者は、式(I) の他のジチオエーテル、特に式(I)におけるm及びnが1−3で、ナトリウム 塩の化合物に本発明の原理 を容易に適用できる。 好ましいジチオエーテルはスルホネート、特にその二ナトリウム塩であるが、 一ナトリウム、一カリウム、ナトリウム−カリウム、二カリウム、カルシウム、 及びマグネシウム塩も好ましいものに含まれる。そのジチオ基はカルボプラチン の反応性種を停止させる反応性求核試薬を提供し、かつスルホネート基は分子に 水溶性を授けるので、そのスルホネート基はホスホネート基に置き換え可能であ る。したがって、ジナトリウム−及びテトラナトリウム−2,2’−ジチオビス (エタンホスホネート)もまた本発明の使用には好ましいジチオエーテルである 。 ジチオエーテルの処方において、ジチオエーテルはジメスナとして、例えば3 00mg/mLまで水に溶けるので、水溶液が好ましい溶媒である。シチオエー テルの濃度は通常1mg/mLから最大溶解度の量までである。原理的には、ジ チオエーテルの量が多量、例えば500mg/mLまで使用されれば、勿論溶解 性の問題が起こる可能性がある。処方は1種以上のぶ形剤及び/又は1種以上の 希釈剤を含みうる。 カルボプラチン/ジチオエーテルの組合せが、カルボプラチン効果のプロフィ ールとして述べられたように、種々の癌の治療としてひと又はひと以外の患者に 投与可能である。カルボプラチンは「単一の薬剤治療」(唯一の細胞毒又は抗癌 治療剤であるカルボプラチン)又は他の細胞毒、抗癌又は他の化学治療剤との組 合せで投与されうる。 典型的なカルボプラチン及びジチオエーテル処方は無菌状の静脈 注射、1回投与コンテナーとして調製される。双方とも経口にも投与可能である 。 ジチオエーテルはカルボプラチンの前、特に好ましくは5分から1時間前に投 与されるのが好ましい。ジメスナでは15分から30分前で著しい効果が見出さ れている。カルボプラチンとジチオエーテルとの組合せの投与は、一方又は双方 の投与の時間及び/又は投与量における調節を必要とする。治療における目標は 、生体内でのジチオエーテル濃度の最高とカルボプラチンの毒性代謝物濃度の最 高とを合致させることである。生体内で活性求核性種を生成するカルボプラチン の反応は緩慢ではあるが、この活性種はいくつかの細胞、特に骨髄及びGI路細 胞に究極的には損傷を引き起こすので、カルボプラチンの前に、少なくともより 多くのジチオエーテルが投与されるべきであり、カルボプラチンの後では、時々 残りの、比較的少量のジチオエーテルの投与が望ましく、その結果緩慢に生成し 、又は長い間残留するカルボプラチンの活性求核性種に効果的に作用する。カル ボプラチンは体内では比較的長い半減期を持つ。保護剤の望ましくかつ必要な追 加的投与は、患者の白金の排出を注意深く監視し、体内からの薬の排出速度を評 価して決定される。 本発明はカルボプラチン及びジチオエーテル成分を、好ましくはpHが2から 6の水溶液として含む組成物の形で、少なくともジチオエーテルの1部を投与す ることも含むものである。そのような組成物の好ましい特色は、上記に個々の成 分において詳細に述べられている。 カルボプラチンはいかなる慣用の投与方法でも投与されうる。カ ルボプラチンの従来の投与量は、本発明が緩和する毒問題によってたびたび制限 されていたので、カルボプラチンの従来の投与量を超えることが可能と思われる 。カルボプラチンの投与は、通常0.3から45mg/kg(相当するジチオエ ーテルの投与は20から2500mg/kgであり、カルボプラチンの投与に大 ざっぱに比例して増加する)である。体の表面積との関連では、カルボプラチン が100から1000mg/m2であり、ジチオエーテルが、1000から40 ,000mg/m2の範囲が提案される。 保護剤の毒は非常に少なく(式Iで表される全てのジチオエーテルについて、 非経口及び経口LD50値が、通常の食卓塩の値よりも一般的に大きく、尿の排泄 により全て速やかに除去される)、大量の保護剤が経口又は非経口的に与えられ ることができ、いかなる残留カルボプラチン毒に対しても、一定不変かつ安全な 保護をつかさどる。したがって、治療に使われる典型的なカルボプラチンとジチ オエーテルの重量比率は、6:1から1000:1、特に好ましくは25:1か ら700:1である。 以下に本発明の実施例を具体的に示すが、これにより本発明が制限されるもの ではない。使用されている「小瓶」は光の照射からカルボプラチンを保護する「 琥珀色の小瓶」を意味する。実施例1から4はカルボプラチンとジチオエーテル が共存の溶液に関するが、カルボプラチンは酸性のpHでそれぞれ別々に調合可 能であり、それぞれの有効成分は実施例の溶液に示されている。 実施例実施例 1 (a)2,2’−ジチオビス(エタンスルホネート)(ジメスナ)の調製 L.Lamaire及びM.ReigerによりJ.Org.Chem.26 ,1330−1,(1961)で報告されたように、ジナトリウム−2,2’− ジチオビス(エタンスルホネート)は、水中の2−メルカプトエタンスルホネー トを当モル量の沃度で酸化して調製された。式(I)の他のスルホネート−及び ホスホネート−ジチオエーテルも同様に調製可能である。(b)ジメスナの安定性 調製したジメスナ50mgを水1mLに溶解し、これに1N塩酸水溶液を加え 溶液のpHを1.5、2.0、3.0、4.0、5.0及び6.0に調節し、ま たは1N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8.0及び9.0に調節した。 溶液を室温で24時間攪拌し、減圧下で水を除去し、残さを分光用の重水に溶解 した。陽子NMRスペクトルは対象物質に相当するピークのみを示した。pH1 .5の溶液を100℃で10分間加熱しても陽子NMRスペクトルに変化はなか った。これらのデータは、ジメスナがpH1.5から9.0の水溶液で安定であ ることを示している。(c)カルボプラチン及びジメスナの無菌溶液の調製 純粋の塩酸(99.999%)を無菌で、注射可能の乳酸加リンゲル(LR) 液(米国薬局方)に添加し、2.0から6.0のpHを得た。上記LR溶液1m L当たり純粋のカルボプラチン1mgを添加し、室温の暗所で約60から90分 間攪拌(1500から2500rpm)して完全に溶解した。次に、上記調製の 溶液1mL当 たり15mgのジメスナを加え、完全に溶解するまで混合物を攪拌した。さらに 純粋の塩酸を添加して、最終のpHを2.0から6.0に調製した。溶液を無菌 の0.2ミクロン濾布(VWR Scientificより入手)で濾過して無 菌化し、無菌の注射小瓶に貯蔵した。それぞれの小瓶は、溶液mL当たりカルボ プラチン約0.9mg及びジメスナ14.3mgを含んでいた。実施例 2 無菌で、注射可能の乳酸加リンゲル(LR)液(米国薬局方)水溶液に、その 水溶液mL当たりジメスナ15mgを添加した。室温で5から10分間攪拌(1 500から2500rpm)し、ジメスナを完全に溶解できた。純粋の塩酸(9 9.999%)を添加して溶液のpHを2.0から6.0に調節した。ジメスナ 溶液1mL当たり純粋(98.0%)のカルボプラチン1mgを添加し、その混 合物が完全に溶解するまで暗所で攪拌した。以下の調合は実施例1(c)と同様 に行って、ほぼ同じ組成物の溶液を得た。それぞれの小瓶は、注射溶液mL当た り約1.0mgのカルボプラチン及び14.3mgのジメスナを含んでいた。実施例 3 0.5mg/mLのカルボプラチン及び30mg/mLのジメスナを用いるこ とを除いて実施例1(c)を繰り返した。それぞれの小瓶は、注射溶液mL当た り約0.5mgのカルボプラチン及び12.9mgのジメスナを含んでいた。実施例 4 純粋のマンニトール(Aldrich化学会社製99+%純度) をLR溶液に溶解し、濃度1.0%w/vのマンニトールを得、30mg/mL のジメスナを用いることを除いて実施例1(c)を繰り返した。それぞれの小瓶 は、注射溶液mL当たり約1.0mgのカルボプラチン及び12.9mgのジメ スナを含んでいた。実施例 5 カルボプラチン毒減少のためのジメスナの使用 ビーグル成犬を用いカルボプラチン毒の減少についてのジメスナの効力を決定 するための実験を行った。ジメスナの投与又は不投与とカルボプラチンの投与量 を変えて毒の影響を試験した。使用したカルボプラチンは、「パラプラチン」( Bristol Myers Squibb製)の水溶液小瓶で、5から10分 間かけて静脈にゆっくり滴下注入した。凍結乾燥のジメスナを再び水溶液とし、 カルボプラチンの30分前に静脈注射した。 表1は試験の投与条件を示し、それぞれのグループは2匹の動物で、雄1匹と 雌1匹で構成されていた。 その投与量が投与された後、動物達を注意深く観察し、組織検査のために30 日間飼育した。組織をスライドガラスに採取し、形を整え、処理し、染色し以下 の、すなわち胸腺、心臓、肺、胃、十二指腸、空腸、結腸、膵臓、肝、腎臓、尿 、嚢、精巣、卵巣、脾、腸間膜及び下顎のリンパ結節、骨髄、座骨神経、及び全 ての肉眼的病変のための調製を行った。発見した病変を厳格に1から5の5段階 に分けて評価した。結果 45mg/kgのカルボプラチンのみを投与されたコントロールグループ1の 2匹、及び30mg/kgのカルボプラチンのみを投与されたコントロールグル ープ3の雌からなる3匹の犬は、死ぬか又は30日の前に重体となり犠牲となっ た。コントロールグループ 3、5及び7の他の犬の大抵は、中度から重度の大腿骨の骨髄の細胞減少、中度 から重度の胸腺のリンパ減少、及び他の微細な病変、特に胃腸系の病変を示した 。ジメスナを与えられたグループ2、4、6及び8の犬達は、大腿骨の骨髄の細 胞減少または胸腺のリンパ減少を示さなかった。カルボプラチンの致命的量の投 与を受けたグループ2の犬達は、生き残り、極く僅かなリンパ減少を示したのみ で、骨随の細胞減少は示さなかった。ジメスナのみを与えられたコントロールグ ループ9の犬達は、生理学的な変化を一切示さなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 レディ,ダシャラッサ,ガウラバラム アメリカ合衆国,78248 テキサス州 サ ンアントニオ,ジャンクション リッジ 1715 (72)発明者 シーサラムル,ペダイアーガリ アメリカ合衆国,78248 テキサス州 サ ンアントニオ,フォーン ヘブン 1207 (72)発明者 ムラリ,ダナバラン アメリカ合衆国,78230 テキサス州 サ ンアントニオ,ヴァンス ジャクソン 11146

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式 R1−(CH2n−S−S−(CH2m−R2 (I) (式中、 R1及びR2のそれぞれがSO3H又はPO32を意味し、かつ m及びnのそれぞれが1、2、3又は4を意味する)で表されるジチオエーテ ル又は薬剤として受け入れられるその塩を、カルボプラチンとの組合せで患者に 実質的に同時か、又は引き続いて投与することにより、 ジチオエーテルとカルボプラチンが患者の血液中に共存し、かつ ジチオエーテルがカルボプラチンの毒を軽減するように作用することを特徴と するジチオエーテル又は薬剤として受け入れられるその塩の使用。 2.ジチオエーテルが、カルボプラチン投与の前に患者に投与されることを特徴 とする請求項1記載の使用。 3.ジチオエーテルが、カルボプラチン投与の5分乃至1時間前に投与されるこ とを特徴とする請求項2記載の使用。 4.ジチオエーテル及びカルボプラチンが、共に静脈又は経口のどちらかに投与 されることを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の使用。 5.投与されるジチオエーテルとカルボプラチンの重量割合が、25:1乃至7 00:1であることを特徴とする請求項1乃至4いず れか記載の使用。 6.シチオエーテルが、式(I)で表され、m及びnが1乃至3を表す化合物の ナトリウム塩を意味することを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の使用。 7.ジチオエーテルが、式(I)で表され、m及びnが2を表し、R1及びR2が SO3Hを表す化合物のナトリウム塩であるジメスナを意味することを特徴とす る請求項6記載の使用。 8.ジメスナが、カルボプラチンの15乃至30分前に投与されることを特徴と する請求項7記載の使用。 9.請求項1、6又は7記載のカルボプラチン及びジチオエーテルを含むことを 特徴とする癌患者の投与に適した組成物。 10.pHが2乃至6の無菌で注射可能の水溶液又は懸濁液であることを特徴とす る請求項9記載の組成物。 11.ジチオエーテルとカルボプラチンの重量割合が、25:1乃至700:1で あることを特徴とする請求項10記載の組成物。 12.請求項9乃至11いずれか記載の癌治療用組成物。
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