JP2001500729A - 哺乳類及びヒトrec2 - Google Patents

哺乳類及びヒトrec2

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ケー. ホロマン,ウィリアム
シー. ライス,マイケル
ティー. スミス,シェリル
シュ,ツィガン
ビー. クミエク,エリック
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トーマス ジェファーソン ユニバーシティ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は哺乳類はコンビナーゼ遺伝子(REC2)に関する。細胞中でのREC2の過剰発現は相同性組換え、特にDNA/RNAキメラオリゴヌクレオチドを用いる相同性組換えを促進し、そして照射のオポフトティック効果に対する細胞の感受性を敏感にすることが見出される。強力なエンハンサー、例えばSV40エンハンサーと組合わされたREC2プロモーターは、細胞の照射に従う強力なプロモーターであることが見出された。照射誘導プロモーターは、該照射誘導性プロモーターを、その発現がプロドラッグをドラッグに転換する遺伝子、例えばヘルペスのチミジンキナーゼ遺伝子、に作用可能に連結することにより、照射処理への細胞の感受性を高めるのに使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 哺乳類及びヒトREC2 1.発明の分野 本発明は、分子遺伝学及び医学の分野に関する。特に、それは、相同組換えに 関与するA−タンパク質をコードする遺伝子、及び哺乳類細胞における損傷を受 けたゲノムDNAの修復に関する。特に、本発明は、哺乳類ATP−依存性相同対合タ ンパク質をコードする遺伝子;遺伝子療法をもたらすためへの前記遺伝子の使用 方法;医学目的のための哺乳類組織を分類するためへの前記遺伝子及び前記遺伝 子のフラグメントの使用方法;及び無効果にされた遺伝子の1つ又は両対立遺伝 子を有するトランスジェニックマウスに関する。より特定には、本発明の遺伝子 は、菌類ウスチラゴマイジス(Ustilago maydis)から前に単離されたREC2と称す る遺伝子のヒト及びネズミ相同体である。 2.発明の背景 あらゆる生物の生存の間、その細胞のDNAはその構造の変更を引き起こす化学 的及び物理的現象、すなわち潜在的な突然変異に一定してゆだねられる。それら の潜在的突然変異は、DNAの鎖間のミスマッチのために、細胞に見出されるDNA修 復酵素により認識される。それらの潜在的な突然変異が固定されるようになる場 合に生じる低下する効果を妨げるために、すべての動物は、DNAミスマッチを修 復する種々の機構を有する。さらに、高等動物は機構を進化せしめ、それにより 高く損傷を受けたDNAを有する細胞はプログラムされた死の工程(“アポプトシ ス”)を受ける。 腫瘍学的疾病の経路及び発生、その疾病の処置に対する進行及び応答を誘発す る、DNAミスマッチ修復における欠損とアポプトシスとの間の関連性が広く認識 され、不完全ではあるが、医学科学者により理解されている。Chung,D.C.& Ru stgi,A.K.,1995,Gastroenterology 109:1685-99;Lowe,S.W.,など.,1994 ,Science 266:807-10。従って、DNA修復及びDNAミスマッチモニターリングに 関与するタンパク質をコードする遺伝子を同定し、そしてクローン化する連続し た必要性がある。 細菌、菌類及び酵母による研究は、ミスマッチ修復工程に関与する遺伝子の3 種の遺伝的に定義されたグループを同定している。それらのグループは、それぞ れ、除去修復グループ、エラープロン修復グループ及び組換え修復グループと呼 ばれる。個々のグループの遺伝子における変異体は、特徴的な表現型をもたらす 。酵母における組換え修復グループの変異体は、イオン化放射線、胞子形成欠損 及び低められた又は不在の有糸分裂組換えに対して高い感受性を有する表現型を もたらす。Petes,T.D.,など.,1991,Broach,J.R.,など.,eds.,The Molecu lar Biology of the Yeast Saccharomyces,pp.407-522(Cold Spring Harbor Press,1991)。 いくつかの系統発生学的に関連する次のような遺伝子が組換え修復グループに おいて同定されている:E.コリ(E.coli)においてrecA,Radding,C.M.,198 9,Biochim.Biophys.Acta 1008:131-145;S.セレビシアエ(S.cerevisiae )におけるRAD51,Shinohara,A.,1992,Cell 69:457-470,Aboussekhra,A.R .,など.,1992,Mol.Cell.Biol.12:3224-3234,Basile,G.,など.,1992 ,Mol.Cell.Biol.12:3235-3246;S.セレビシアエにおけるRAD57,Gene 10 5:139-140;U.マイジスにおけるREC2,Bauchwitz,R.,& Holloman,W.K., 1990,Gene 96:285-288,Rubin, B.P.,など.,1994,Mol.Cell.Biol.14:6287-6296。第3のS.セレビシアエ 遺伝子DMC1はrecAに関連するが、但しDMC1の変異体は、細胞−循環進行、組換 え及び減数分裂において欠損を示しているが、しかし組換え修復においては示し ていない。 REC2欠損性U.マイジス変異体の表現型は、イオン化放射線、欠損性有糸分 裂組換え及びプラスミド間組換えに対する高い感受性及び完全な減数分裂に対す る無能性により特徴づけられる。Holliday,R.,1967,Mutational Research 4 :275-288。UmREC2、すすなわちU.マイジスのREC2遺伝子生成物は広く研究 されて来た。それは、ATPの存在下で、広範囲の種類の環境下で相同DNA鎖の対合 を触媒する781個のアミノ酸ATPアーゼであり、例えばUmREC2は、変性された鎖 からの二本鎖DNAの形成、二本鎖及び一本鎖相同DNA間の鎖交換及び同一の鎖間で のヌクレアーゼ耐性複合体の形成を触媒する。Kmiec,E.B.,など.,1994,Mol. Cell.Biol.14:7163-7172。UmREC2は、それが相同体対を形成する唯一の真核 ATPアーゼであり、すなわちそれがE.コリ酵素recAと共有する活性においてユ ニークである。 W.K.Holloman and E.B.Kmiecにより1995年1月17日に出願されたアメリカ特 許出願第08/373,134号は、U.マイジスからのREC2、組換えUmREC2の生成方法 及びその使用方法を開示する。本発明の前、ヒトREC2cDNAのフラグメントは、 プラスミドp153195として、IMAGE協会、すなわちLawrence Livermore National Laboratoriesから入手できた。p153195の約400bpの配列が、dbESTデータベース に公開されている。 Michael C.Riceなど.により1997年7月に出版されたIsolation of Human an d Mouse Genes Based on Homology to REC2の標題の科学出版物(Proc.Natl. Acad.Sci.94:7417-7422)は、ネズ ミ及びヒトRec2及びヒトREC2c DNAの配列を開示し、そして照射が一次ヒト包 皮線維芽細胞においてhsREC2転写体のレベルを高めることを開示する。 3.発明の要約 本発明は、哺乳類ATP−依存性相同対合タンパク質(“哺乳類組換え酵素”) 、特にヒト及びネズミATP−依存性相同対合タンパク質(それぞれhsREC2及びmu REC2)をコードする核酸を供給する。本発明はさらに、哺乳類組換え酵素をコ ードするmRNAのコピーを含むDNAクローン(“mREC cDNA”)、及びmREC遺伝子又 はそのフラグメントを含むゲノムDNAのコピーを含むDNAクローンを供給する。さ らなる態様においては、本発明は、異種プロモーター、すなわち哺乳類組換え酵 素プロモーター以外のプロモーターに連結されるmREC cDNAを含んで成る核酸に 関し、その連結の結果、哺乳類組換え酵素は、昆虫及び哺乳類細胞及び細菌にお いて発現され、又は過剰発現され得る。1つの態様においては、異種プロモータ ーはバキュウィルスオートグラフィカカリホルニカ(Autographia californica) からの多価プロモーターであり、そして本発明は単離され、そして精製された哺 乳類組換え酵素、特に単離され、そして精製されたhsREC2を供給する。 本発明は前記核酸及び単離され、そして精製されたタンパク質のいくつかの利 用性を提供する。遺伝子療法及びトランスジェニック動物の構成の分野において は、本発明は、哺乳類組換え酵素を発現するプラスミドを細胞中に導入すること によって細胞のゲノムと外因性核酸との間での相同組換えを高める方法を提供し 、前記方法は、遺伝子欠損を修復し、そしてそれにより、遺伝子疾病を治癒する ために使用され得る。他方では、トランスジェニック動物の構成の ためには、本発明は精製された哺乳類組換え酵素を細胞中に導入することによっ て細胞のゲノムと外因性核酸との間での相同組換えを高めるための方法を提供す る。他方では、本発明は、組換え酵素がいくつかの又はすべての組織において過 剰発現されるよう、強いプロモーターに操作可能的に連結されるトランスジェニ ック哺乳類組換え酵素遺伝子を有するトランスジェニック動物、たとえばマウス の構成を提供する。そのようなトランスジェニック動物は相同組換えを受けるよ う高く適合される。 さらに、本発明は、サンプル中の細胞がhsREC2の2つの又は1つのコピーを 含むが又はまったく含まないかどうかを決定することによって、及び前記細胞が 含むhsREC2のコピーが突然変異誘発されるかどうかを決定することによって、 診断及び予後のためのヒト組織のサンプルを分類するための2つの方法を提供す る。組織サンプルの診断及び分類のためには、本発明は第1に、hsREC2のフラ グメントのPCR増幅のために適切である対合されたオリゴヌクレオチドを供給し 、そして第2に、hsREC2に対して密接して連結されるマイクロサテライトDNA配 列、すなわちD14S258を同定する。 本発明は中断され、そしてそれにより不活性化されるmuREC2の1つの又は両 者の対立遺伝子を有するトランスジェニックマウスを供給する。それぞれヘテロ 接合性及びホモ接合性REC2−ノックアウトマウスと称するそれらの得られる動 物は、化学的発癌物質による腫瘍形成に対して敏感である。REC2−ノックアウ トマウスは、興味ある化学物質又は工程に関係する発癌の有意な危険性が存在す るかどうかを決定するために使用され得る。muREC2の減じられたレベル又は不 在は、REC2−ノックアウトマウスを野生型よりもより感受性の試験動物にする 。 本発明はさらに、たとえば標的細胞における高レベルの組換え酵 素の発現を引き起こすことを含んで成る、γ−又はUV照射からの又は腫瘍学的療 法に通常使用される細胞毒性剤からのDNA損傷に対して標的細胞を感作するため の方法を提供する。そのようなレベルの発現は、DNA損傷に応答して細胞のより 容易なアポプトシスの受容を引き起こす。本発明はさらに、REC2プロモーター 、すなわち照射又は他のDNA損傷物質により誘発できる哺乳類プロモーターも供 給する。 4.図面の簡単な説明図1A−1G .図1A及び1Bは、hsREC2の誘導されたアミノ酸配列(配列番 号1)を示し、そして図1C及び1Dは、hsREC cDNAコード鎖の核酸配列(配列 番号2)を示す。図1E及び1FはmuREC2の誘導されたアミノ酸配列(配列番 号3)を示し、そして図1GはhsREC2 cDNAコード鎖の核酸配列(配列番号4) を示す。図2A−2D .図2AはhsREC2の注釈されたアミノ酸配列である。核局在配列 (“NLS”)、Aボックス及びBボックス型配列、DNA結合配列、及びsrc−型リ ン酸化部位(“P”)が特に注目されるべきである。図2Bは、特にrecAに最も 密接に関連する領域80−200を示す注釈された配列の下絵である。図2C−2D は、hsREC2とウスチラゴマイジンREC2との間の配列相同性を示す。最大の類似 性、すなわち43%の相同性の領域が太字で示されている。図3 .図3は付与されるバキュロウィルス−産生ヘキサヒスチジルHsREC2の機 能としてのDNAアニーリングを示す。図4 .図4はssDNAへのhsREC2−チオレドキシン融合タンパク質の結合がATP又 はγ−SATP依存性であることを示すゲルシフトアッセイである。図5A−5B .図5Aは、hsREC発現ベクターpcHsREC2,pcDNA 3又はpcCAT制御プラスミド、又はSC1の存在又は不在下でEBV−形質転換された ヒトリンパ芽球の集団において、β−グロビン遺伝子における付加されたβS− βAキメラ修復ベクター(SC1)の機能としての鎌状細胞疾患突然変異の修復の 頻度を示す。図5Bは、鎌状細胞突然変異の領域におけるSC1,βS及びβAの配 列を示す。下方の場合(a,c,g及びu)は、2’−OMeヌクレオチドを示す 。図6 .図6は、123ntのDNAフラグメントのアニーリングがGST/REC2融合タンパ ク質により触媒されることを示す。図7A−7F .図7A−7CはhsREC2プロモーターの配列を示し、そして図7 D−7FはmuREC2プロモーターの配列を示す。酵母における既知のcis−作用性 放射線応答性要素の配列に対して相同の配列の位置が下線を引かれており、そし てその対応する酵母遺伝子が示されている。図8A−8H .図8A−8Hは、hsREC2発現プラスミド(15C8)又は無関係な 対照プラスミド(Neo)のいづれかによりトランスフェクトされている、RNアーゼ 処理され、ヨウ化プロピジウム染色されたCHO細胞のFACSヒストグラムを示す。 細胞のDNA含有量は、水平軸で示される。ヒストグラムは、照射されていない細 胞のものであり(8A,8E)、又は15I/m2UV照射への24,48又は72時間の 後暴露された細胞のものである(8B−8D,8F−8H)。その比較は、hsRE C2の発現が二倍体DNA含有量よりも低い含有量を有する照射された細胞の画分を 高めることを示し、このことは、アポプトシスの徴候である。 5.発明の特定の記載 本明細書において使用される場合、遺伝子はたとえばhsREC2の ようなイタリック体で書かれ、そしてその対応するタンパク質は通常の活字体で 存在する。 5.1 hsREC 2及びその生成物hsREC2の構造 UmREC2プローブによる非−緊縮条件下でのハイブリダイゼーションによりhsR EC2cDNAを得るための努力の結果は、満足の行くものではなかった。努力は、Um REC2配列に基づいてペンタペプチドをコードするプライマーを用いてのPCR増幅 によるhsREC2のフランキングの単離に向けられた。UmREC2の残基256−260をコ ードする4種の前方向プライマーの混合物、すなわちGKTQM(配列番号7)が、gly 及びthrコドンのための第3塩基としてイノシンを用いて、及び5’非コードGC ジヌクレオチド、すなわち5’−GCGGIAA(G/A)ACICA(G/A)ATG−3’を用い て構成された。UmREC2の残基330−334をコードすることができる配列に対して 相補的な8種の逆方向プライマーの混合物、すなわちYITSGが、前方向プライマ ー、すなわち5’−CCICCG(C/G)(T/A)’IGTIAT(A/G)TA−3’と同じ手段で イノシンを用いて合成された。前記プライマーは、2回の再増幅に結合されるEx pandTM system(Boehringer)を用いて、ヒトゲノム及びcDNAライブラリーのフラ グメントを増幅するために使用された。再増幅の後、フラグメントは、pCRII(I nvitrogen)にクローン化された。すべての9種の異なったペンタペプチドをコ ードするプライマーの10種の異なった混合物を用い、そして合計約60のフラグメ ントが配列決定された。ヒト腎臓cDNAライブラリーからの1つの110bpフラグメ ント、すなわちhsr110は、UmREC2と統計学的に有意な相同性を有した。 データベースdbESTのコンピュータサーチが、UmREC2及びhsr110との有意な相 同性を有するタンパク質をコードするcDNAのクローンを見出すために実施された 。プラスミドp153195は、UmREC2と の有意な相同性を有するものとして同定され、そしてそれはhsr110を含んだ。Um REC2及びhsREC2の44個の残基の1つのセグメントにおいては、UmREC2とhsREC 2との間に43%の相同性が存在し、すなわち個々の配列の中の44個の残基の19個 の残基が同一であった。さらに、8個の保存性置換が存在した。 1:4種の組合せのうちわずか2つの組合せがserコドンに対して相同である が、しかしながら、それらはヒトにおいて最ともしばしば使用されるserコドン に対しては相同である。 高い相同性のこの領域は、hsREC2の残基84−127及びUmREC2の残基226−270 に対応する。図2C−2D参照。UmREC2の残基226−270は、recA及び次の組換 え修復グループの関連するメンバーに比較される場合、最とも高く保存されるUm REC2の一部である:recAの残基40〜95,DMC1の残基95〜13,RAD51の残基100〜 144、及びRAD51の残基160−204。たとえば図2、Rubinなど.,1994前記を参照の こと。 hsREC2の5’末端を欠いているそのクローンp153195が、開始コドンの不在に より決定された。hsREC2 cDNAの5’末端が、クローニングベクターからの前方 向プライマー及びp153195に基づく一群の逆方向プライマーを用いてcDNAライブ ラリーのPCR増幅により得られた。十分な長さのhsREC2 cDNAを再構成するため に使用されるユニーク制限部位を含む約100bpのオーバーラッグが同定された。 再構成されたhsREC2 cDNAの配列は、図1A−1Bに示されており、そしてhsR EC2の誘導された配列が図1C−1Dに示される。hsREC2 cDNAは、350個のア ミノ酸のタンパク質、すなわち配列番号1をコードする。hsREC2 cDNA及びそ の補体の配列は、それぞれ配列番号2及び3である。p153195の5’側境界は、 配列番号2の約nt280であった。 hsREC2配列とUmREC2配列との比較は、統計学的には有意であるが、しかし異 なった相同性を示す(p=2.8×10-5)。同じレベルの相同性が、hsREC2と酵母 タンパク質DMC1との間に見出される。 強いプロモーター、たとえばサイトメガロウィルスプロモーターの制御下で完 全なhsREC2 cDNAを含む発現ベクター(pcHSREC2)が、トランスフェクトされた 真核細胞におけるhsREC2の過剰発現のために構成され得る。精製されたhsREC2 の生成のためには、バキュロウィルス多価プロモーターの制御下でのhsREC2の 発現のために適切なベクターが構成され得る。生成物の精製において助けとなる タンパク質又はペプチド、たとえばヘキサヒスチジルペプチド又はグルタチオン S−トランスフェラーゼから成るREC2融合タンパク質を合成するベクターを構 成することが好ましい。図1E−1F及び1Gは、ネズミREC2(muREC2)cDNA の誘導されたアミノ酸及び核酸を示す。 5.2 hsREC 2の相同体 本発明は、hsREC2の哺乳類相同体を包含する。いづれかの哺乳類種からのREC 2をコードする核酸は、図1A−1D及び/又はhsREC2 cDNAクローンの配列 情報を用いて、当業者に通常である技法により同定され、そして単離され得る。 そのような通常の技法は、他の哺乳類種からのcDNA及びゲノムライブラリーをプ ローブするためにhsREC2 cDNA又はそのフラグメントの使用、及び哺乳類REC2 cDNAのフラグメントのPCR増幅のためのプライマーを構成するためへの配列デ ーターの使用を包含する。hsREC2及びmuREC2ゲノムDNA(gDNA)のクローニング は下記に記載される。 hsREC2の高レベルの転写体が心臓及び骨格筋、肺、脾臓、膵臓及び胸腺、並 びに胎盤に見出され得る。中位又は低レベルのhsREC 転写体が、肝臓、腎臓、脳及び精巣に見出される。従って、哺乳類REC2クロー ンを得るためにcDNAライブラリーを構成するためのmRNAの源は決定的ではない。 UmREC2のアミノ酸226−270に対応する残基83−127の配列は、特に高く保存され 、そして従って、哺乳類REC2相同体の同定において有用である。 hsREC2の哺乳類相同体が、遺伝子の高く保存される部分、すなわちhsREC2の 残基83−127に対して相同の部分におけるhsREC2に比較して、80%以上、及び好 ましくは90%以上のアミノ酸同一性の存在により同定され得る。好ましい態様に おいては、哺乳類組換え酵素遺伝子は、hsREC2の残基83−127と相同の残基をコ ードする約130bpのセグメント内のhsREC2遺伝子と80%以上の配列同一性を共有 する。hsREC2のそのような哺乳類相同性はまた、DNAアニーリングを触媒する上 記に示された活性、ATPアーゼ活性、及びATP−依存性ssDNA結合活性も有するで あろう。 本明細書において使用される場合、それらの3種の活性の個々を有するタンパ ク質は、ATP−依存性相同対合タンパク質(“哺乳類組換え酵素”)と呼ばれる 。hsREC2と80%以上の配列同一性を有する哺乳類組換え酵素は、“mREC2”と 呼ばれる。細菌及び酵母相同組換えタンパク質の広い研究に基づけば、当業者は 、すべての哺乳類組換え酵素がhsREC2と80%以上のアミノ酸配列同一性を有し 、すなわちmREC2であり得ることを予測する。 本発明はさらに、哺乳類REC2タンパク質又はそのフラグメントを含んで成る 融合タンパク質を包含し、ここで前記REC2フラグメントは、生来のREC2と実質 的に同じ程度に上記3種の活性の少なくとも1つ及び好ましくは3種の個々を示 す。当業者は、発現システムに基づいて細菌及び昆虫細胞における哺乳類タンパ ク質の組換え生成及び精製は、興味あるタンパク質を含む融合タンパク質、及 び得られる融合タンパク質を安定化し、そしてその精製を促進する第2タンパク 質の構成により促進されることを理解する。融合タンパク質の非制限例は、REC 2のアミノ末端に融合される、ヘキサヒスチジル、グルタチオン−S−トランス フェラーゼ及びチオレドキシンを包含する。 1つの態様においては、本発明は、ATP−依存性相同対合タンパク質である、 すなわちDNA再アニーリングのATP−依存性触媒であり、ATPアーゼであり、そし てATP又はγ−SATPの存在下でssDNAを結合する単離され、そして精製されたタン パク質を含む組成物であり、そして前記タンパク質は哺乳類ATP−依存性相同対 合酵素に見出されるポリペプチドに対して実質的に同一である少なくとも115個 のアミノ酸のポリペプチドを含んで成る。より好ましくは、その単離され、そし て精製されたタンパク質は、hsREC2の残基80〜200に対して実質的に同一である ポリペプチドを含んで成る。さらなる態様においては、本発明の単離され、そし て精製されたタンパク質は配列番号1の残基2〜350であるポリペプチドを含ん で成る。本明細書において使用される場合、実質的に同一とは、同一であるか又 は20個のアミノ酸当たり多くとも1つの保存性置換を有することを意味する。本 明細書で使用される場合、ヒトタンパク質は、そのタンパク質を含む組成物がす べての他の通常の細胞内ヒトタンパク質を実質的に有さないが、しかし定義され た組の個々に同定されたヒトタンパク質を有する場合、単離され、そして精製さ れたヒトタンパク質であり;同様に、単離され、そして精製された哺乳類タンパ ク質はすべての他の通常の細胞内哺乳類タンパク質を有さないが、但し定義され た組の個々に同定された哺乳類タンパク質を除く。本明細書において使用される 場合、“命名された材料を実質的に有さない定義されたタンパク質を含んで成る 組成物”とは、組成 物における命名された材料の重量が組成物におけるタンパク質の重量の5%以下 であることを意味する。 本発明はさらに、哺乳類ATP−依存性相同対合タンパク質の配列又は実質的に 同一の配列を含んで成る配列を有する、タンパク質又は融合タンパク質をコード する哺乳類種に由来する、すなわちcDNA又はgDNAクローンに由来する単離され、 そして精製された核酸を供給する。本明細書において使用される場合、単離され 、そして精製された核酸は、他の哺乳類タンパク質をコードする核酸又はそのフ ラグメントを有さない単離され、そして精製された核酸である。本明細書におい て使用される場合、哺乳類ATP−依存性相同対合タンパク質の配列は、天然に存 在する、すなわち哺乳類に見出される野生型ATP−依存性相同対合タンパク質、 又は野生型哺乳類ATP−依存性相同対合タンパク質のいづれかの変異体の配列を 意味する。好ましい態様において、本発明の核酸は、hsREC2に対して80%以上 の配列同一性、又は他方では90%以上の配列同一性を有するタンパク質をコード する。当業者は、N−末端及びC−末端の1つ、2つ又は3個のアミノ酸は効果 を伴わないで置換又は欠失され得、そして本明細書において使用される場合、そ のように特定しない限り、配列の一部として見なされないことを理解する。当業 者はさらに、相同タンパク質の進行の間、1〜4個の保存性アミノ酸の挿入又は 欠失が通常であることを理解する。従って、配列の定義においては、タンパク質 間の同一性は、同一性を最大にするために1つの配列又は両配列において4個も の多くの、又は1〜4個の残基ギャップの導入を包含する。 本発明の単離され、そして精製された核酸は、哺乳類ATP−依存性相同対合タ ンパク質をコードする哺乳類遺伝子のcDNA及びgDNAクローンのみならず、また特 定部位の突然変異誘発によりクローン化 された前記cDNA及びgDNAに由来する核酸も包含する。通常のPCR技法の使用によ り、当業者はDNAの配列における特定の予定された変更を行なうことができる。 特定部位の突然変異誘発はいづれかの方法により行なわれ得る。Ho,S.N.,など .,Gene 77:51-59(引用により本明細書に組込まれる)の方法が適切である。H oの方法によれば、オーバーラップする、突然変異誘発されたゲノムフラグメン トが2つの別々のPCR反応において合成される。4種のプライマーが2つの反応 に使用され、2つはお互いに対して相補的であり、そして所望する突然変異を導 入する。PCR反応は、1つの生成物のセンス鎖が他のもののアンチセンス鎖の3 ’末端に対して相補的であるよう実施される。2種のPCR生成物は変性され、混 合され、そして再アニーシルされる。次に、オーバーラップする部分的複合分子 が延長され、十分な長さのdsDNAが形成され、第3PCR反応において増幅され、生 成物が単離され、そして従来の組換え技法により親遺伝子中に挿入される。また 、Liang,Q.,など.,1994,PCR Methods & Applic.4:269-74;Weiner,M.P. & Costa,G.L.,1994,PCR Methods & Applic.4:S131-136;Barrettino,D., など.,1994,Nacleic Acids Research 22:541;Stemmer,W.P.,など.,1992 ,Biotechniques 13:214-220を参照のこと。そのような技法の複数回の適用に より、クローン化されたDNAの配列におけるいづれかの所望する修飾が導入され 得る。従って、本発明の核酸は、天然に存在する配列を有する単離され、そして 精製された核酸にのみ限定されず、しかしまた、天然に存在する哺乳類組換え酵 素と実質的に同じ配列を有するATP−依存性相同対合タンパク質をコードする核 酸も包含する。 本発明の組成物は、さらに、哺乳類タンパク質を実質的に有さないよう単離さ れ、そして精製された哺乳類組換え酵素のみならず、 また天然に存在する哺乳類組換え酵素と実質的に同じ配列を有するいづれかの単 離され、そして精製されたATP−依存性相同対合タンパク質も含んで成る組成物 を包含する。 hsREC2配列は、他のタンパク質において特定の機能を有することが同定され ているいくつかの配列を含む。図2Aは、hsREC2の配列を示し、そして核局在 化配列、すなわちrecAに関係する4種の配列、すなわちAボックス、Bボックス 、sre−様リン酸化部位及びDNA結合部位の位置を示す。当業者は、UmREC2のた めに見出されるように、mREC2タンパク質の部分は、ATP−依存性相同結合タン パク質を特徴づけるインビトロ活性のためにすべてが必要ではないことを理解す るであろう。しかしながら、recA−様である、約残基80へ残基200までの約120個 のアミノ酸の領域は、それらの活性のために必須である。 5.3 細胞のゲノムと外因性核酸との間の相同組換えを行うためのmREC 2およびmREC2をコードする遺伝子の使用 本発明の1つの態様において、mREC2を発現するプラスミドを使用して、 外因性核酸と細胞のゲノムとの間の相同組換え速度を増加する。1つの実施例に おいて、外因性核酸は、混合リボ−およびデオキシリボヌクレオチドを有するオ リゴヌクレオチドである、キメラ修復ベクター(CRV)である。CRVの構造 は、米国特許出願第08/353,657号(1994年12月4日提出)およ び米国特許出願第08/664,487号(1996年6月17提出)に開示さ れている。米国特許出願第08/640,517号(1996年5月1提出)、 発明の名称「突然変異により引き起こされる疾患を治療する方法および化合物」 (E.B.Kmiec、A.Cole−StraussおよびK.Yoon(米 国特許出願第 08/640,517号は、これは引用することによって本明細書の一部とされ る)には、疾患を引き起こす突然変異を修復するためにCRVを使用することが 記載されている。特に、米国特許出願第08/640,517号は、造血細胞、 例えば、鎌状赤血球の疾患を引き起こすβ−グロビンに影響を与える突然変異の 修復に関する。 本発明によれば、修復すべき疾患を引き起こす突然変異を有する細胞(標的細 胞)を被検者から取り出す。次いで、標的細胞をmREC2(mREC2発現ベ クター)に作用可能に連鎖されたプロモーターを有する核酸でトランスフェクト し、こうして哺乳動物のATP依存性相同対合タンパク質が標的細胞において過 度に発現されるようにする。ヒト細胞の大部分の型について、サイトメガロウイ ルスからの即時型プロモーターは適当である。ATP依存性相同対合タンパク質 の持続的過度の発現は標的細胞の増殖および分化を行うことができるので、mR EC2発現ベクターは標的細胞において複製可能であってはならない。mREC 2発現ベクターは、この分野において知られているか、あるいは開発される任意 の技術により標的細胞の中に導入することができる。リポソーム組成物、例えば 、LIPOFECTINTMおよびDOTAPTMは適当である。 mREC2発現ベクターでトランスフェクトした後、標的細胞を24時間培養 し、次いで疾患を引き起こす突然変異を修復するように設計されたCRVを、米 国特許出願第08/640,517号に従い、標的細胞の中に導入し、次いで修 復された標的細胞を被検者に再移植する。あるいは、修復された標的細胞を凍結 し、臨床的に適切な時間に再移植することができる。 ヒトEB形質転換リンパ芽球様細胞株における鎌状赤血球疾患を引き起こす突 然変異を修復するCRVの有効性を増強するために、 mREC2発現ベクターを使用した結果を第5A図に示す。これらのデータが示 唆するように、約100ng/mlのCRVの濃度において、第5A図に「pc hREC2」と表示するmREC2発現ベクターpcHsREC2による標的細 胞の前処理は、β−グロビンの修復されたコピーにおいて、12%から65%に 、約5倍の増加を引き起こした。250ng/mlにおいて、β−グロビンのコ ピーの80%以上が修復された。CRVのより高い濃縮において、pcHsRE C2処理された標的細胞と対照標的細胞との間の差は顕著でなくなる。 非複製エピソームを使用して、サイトメガロウイルス(CMV)に作用可能に 連鎖された、mREC2cDNA遺伝子(hsREC2)を標的細胞の中に導入 し、そしてmREC2を一時的に発現させることによって、本発明を例示する。 本発明の別の態様は、ゲノム遺伝子のコピーの導入により産生することができる 。このコピーは相同mREC2プロモーターに作用可能に連鎖するか、あるいは CMVまたは他の異種プロモーターにより相同プロモーターが置換されるように 修飾することができる。異なる状況における相同組換えを増加するために使用す ることができる他の変法は、組織特異的プロモーター、例えば、CD4、免疫グ ロブリン、インスリンまたはグロビンのプロモーターへのmREC2cDNAま たはgDNAの連鎖を包含する。組織特異的プロモーターを使用することによっ て、ただ1つの特定の組織においてmREC2を過度に発現する、トランスジェ ニック動物、特にマウス、ラットおよびブタを構築することができる。なお他の 別の態様において、プロモーターは誘導可能なプロモーターであることができる 。本発明において特に適当な誘導可能なプロモーターはテトラサイクリンの誘導 可能なプロモーターであり、これは米国特許第5,464,758号(これは引 用することによって本明細書の一部とされる)に記載されている。 当業者はさらに理解するように、完全なmREC2gDNAのすべてではなく 、一部分を含有するmREC2をコードする遺伝子を構築することができる。こ のような遺伝子は、mREC2gDNAとmREC2cDNAとの混合物である 。本明細書において使用するとき、用語「mREC2遺伝子」は、一般に、mR EC2cDNA、mREC2gDNA、またはmREC2gDNAおよびmRE C2cDNAのフラグメントからなる全長のREC2タンパク質をコードする核 酸を意味すると理解すべきである。 さらに、本発明は、Capecchi、M.R.、1989、Science 244:1288および米国特 許第5,487,992号、第23〜24列(これらは引用することによって本 明細書の一部とされる)の方法に従い、培養された胚幹細胞(「ES細胞」)を 使用するトランスジェニック動物の構築を促進するために、mREC2発現ベク ターを使用することを包含する。導入された誘導可能なmREC2遺伝子を有す るトランスジェニックマウスを構築することができる。このようなトランスジェ ニックマウスからのES細胞を取得し、増加したレベルのmREC2を有するよ うに誘導することができる。このような細胞はキメラの突然変異ベクター(「C MutV」)との相同組換えを容易に行うであろう。このようなキメラの突然変 異ベクターは、CRVと同様な構造および構造を有し、標的野生型遺伝子の中に 特定の突然変異を導入するために使用することができる。CMutVの使用によ り、それ以上の標的された遺伝子の変更を有する第2世代およびより高い世代の トランスジェニック動物を構築することができる。 本発明の他の態様は、トランスジェニック動物の構築における単離され、精製 されたmREC2タンパク質の使用に関する。トラン スジェニック動物を構築する当業者は理解するように、Brinster、R.L.、et a l.、1989、Proc.Natl.Acad.Sci.86:7087に記載されている方法に従い核酸を 卵の前核の中に直接注入することによって、トランスジェニック動物は構築され る;また、米国特許第4,873,191号(T.E.WagnerおよびP. C.Hoppe)を参照のこと(これらは引用することによって本明細書の一部 とされる)。このような直接的注入は、注入された本発明の核酸のランダムな統 合を生ずる。前述したように、相同組換えによるトランスジーンの導入技術は開 発されてきているが、このような技術は、マウスについてのみ利用可能である、 特殊化された胚幹細胞系統を必要とし、さらに、相同組換え速度が非常に低いの で、相同組換え体を培養において選択できるように、遺伝的変更を設計すること を必要とする。 CMutVと組み合わせて本発明を使用すると、特定の変更を標的遺伝子のコ ピーの大きい部分、例えば、80%の中に導入することができるので、本発明は トランスジェニック動物を構築する実際的技術を提供し、ここで特異的に標的さ れた遺伝子の双方のアレレの機能がmREC2CMutV混合物を直接的に注入 された卵を使用する相同組換えにより検出(「ノックアウト」)されることを当 業者は理解するであろう。 本発明によれば、卵の前核の中にmREC2タンパク質およびCMutVを注 入することによって、トランスジェニック動物は構築される。好ましい態様にお いて、CMutVとmREC2タンパク質との混合物を卵の前核の中に注入する 。好ましい態様において、注入すべき核酸はノックアウトすべき遺伝子の中に停 止コドンまたはフラグメントの突然変異を導入するCMutVである。使用すべ きタンパク質の濃度は、CMutVの5,000塩基対〜50塩基 対当たり約1分子のmREC2タンパク質、好ましくはCMutVの約100〜 500塩基対当たり1分子のCMutVである。また、突然変異領域をフランク する相同領域を含有する、慣用の線状化DNAフラグメントにより、CMutV を置換することができる。 5.4 muREC2−ノックアウトマウスの構築 本発明は、さらに、不活性化muREC2を有するトランスジェニックマウス を提供する。このようなヘテロ接合性muREC2−ノックアウトトランスジェ ニックマウスは、適当な突然変異をmuREC2(muREC2ko)を有する胚 幹細胞系(ES細胞)をネズミ胚盤胞に注入することによって構築することがで きる。Nichols、J.、et al.、1990、DEVELOPMENT 110:1341-48の技術を使用する ことができる。胚幹細胞系注入胚盤胞を使用するトランスジェニックマウスを構 築することに関するそれ以上の教示は、米国特許第5,487,992号(Ca pecchiおよびThomas)(これは引用することによって本明細書の一 部とされる)の中に見出すことができる。異種muREC2−ノックアウトマウ スを相互交雑し、muREC2koアレレについてホモ接合性である子孫を選択す ることによって、ホモ接合性muREC2−ノックアウトマウスを得ることがで きる。 限定されずに、muREC2ko遺伝子は2つの方法で作ることができる。CM utVは米国特許第5,565,350号に従い構築することができ、これは1 またはそれより多い停止コドンをmuREC2内の異なる位置に導入するように 設計される(「muREC2koキメラベクター」)。好ましくは、重複停止コド ンを導入するように設計された、いくつかのmuREC2koキメラベクターを使 用して、逆転速度を減少する。処理後、ES細胞をクローニングし、機能的mu REC2遺伝子の損失を配列の分析によるか、あるい は突然変異したコドンに対して特異的なプライマーを使用するPCR増幅により 確証することができる。 また、ジシストロン性ターゲッティング構築物を使用して、muREC2ko突 然変異を導入することができる。Mountford、P.、et al.、1994、Proc.Natl.A cad.Sci.91:4303-07。さらに詳しくは、5’→3’の向きに、スプライスアク セプター部位、脳心筋ウイルス(EMCV)からの500bpの内のリボソーム 入口部位(IRES)、融合遺伝子βgeo(これはβ−ガラクトシダーゼおよ びG418の双方の耐性活性を有する)、およびSV40からのポリアデニル化 シグナルから成るカセットを有するターゲッティングベクターを構築する。ター ゲッティング構築物において、例えば、限定されないが、muREC2遺伝子の 第2エクソンのイントロン3’および5’からの2つのフラグメントの間に、カ セットは挿入され、ここで5’最も近いエクソンは第1エクソンであり、3’に すぐ近くのエクソンから5’最も近いエクソンまでは第2エクソンおよびその他 である。フラグメントの長さは好ましくは約500bp〜5,000bpである ことができる。 ES細胞の中へのDNAのトランスフェクションに適当な任意の技術により、 線状化ターゲッティング構築をES細胞の中に導入することができる。トランス フェクトされたES細胞のmuREC2遺伝子は相同組換えを行い、ここでカセ ットは第2エクソンを置換し、こうしてカセットはmuREC2プロモーターか ら転写され、そしてβgeoタンパク質はIRESに結合したリボソームにより 翻訳される。トランスフェクトされた細胞をG418に暴露し、そして組織化学 的に染色してガラクトシダーゼ陽性細胞を検出することによって、転写的に活性 な遺伝子の中に統合されたカセットを有するES細胞を選択することができる。 典型的には、βgal*/ neo’二重形質転換体の70%〜90%程度に多くがターゲッテッド遺伝子の 相同組換えを行った。 ホモ接合性muREC2koマウスは、化学的および物理的因子により引き起こ される突然変異に対する増加した感受性を有する。このような動物を使用して、 産物が突然変異原性であるかどうか、特にこのような産物が発癌性であるかどう かを決定することができる。ホモ接合性および異種の双方のmuREC2koマウ スは、また、良性および悪性の腫瘍の発生に対していっそう感受性であろう。こ れらの動物を使用して、生物医学的研究において使用するための異なる組織の型 の腫瘍を発生させることができる。 5.5 試料のhsREC2遺伝子によりヒト組織の試料の分類 当業者は理解するように、化学的に誘発された突然変異および複製のエラーを そのDNAから除去する細胞の能力と、悪性の発生および進行させる遺伝的変化 を発生させる細胞の潜在性との間に密接な関連性が存在する。Altonen、L.A. 、1993、Science 260:812-816;Chung、D.C.およびRustgi、A.K.、1995、Gas troenterology 109:1685-99。突然変異および複製のエラーを除去する細胞の能 力は、まず、細胞がDNAのミスマッチの修復に必須である遺伝子の正常の、す なわち、二倍体の数のコピーを含有するどうかを決定し、第2に、存在するコピ ーが変更されている、すなわち、突然変異を含有するかどうかを決定することに よって、分類することができる。細胞のREC2における欠陥のためにDNAの ミスマッチを除去する能力が減少した細胞は悪性であるか、あるいは突然変異の それ以上の蓄積のために悪性となる傾向をいっそう有する。 1つの実施例において、本発明は、二倍体ゲノム当たりのhsREC2遺伝子 のコピー数に従い、ヒト組織を分類することから成る。2より小さい数の減少は 、残りのコピーにおける突然変異がAT P依存性相同対合活性を非存在としたために、組織のある細胞がDNAのミスマ ッチを修復する能力が減少したであろうことを示す。配列識別NO:2のフラグ メントまたはその補体である配列を含有する標識化核酸から構築されたプローブ を使用する定量的ブロッティングにより、遺伝子のコピー数を容易に決定するこ とができる。組織の試料における二倍体ゲノム当たりのhsREC2遺伝子の数 を決定する別の方法は、hsREC2遺伝子がバンド14q23−24の中に位 置すること、特に、それがマーカーD14S258の近位側に緊密に連鎖し、ま た、マーカーD14S251に緊密に連鎖するという事実に頼る。D14S25 8マーカーに連鎖する位置においてヘテロ接合性である個体におけるhsREC 2遺伝子のコピーの損失は、ヘテロ接合性の損失から推理することができる。 本発明の別の態様は、ヒト組織の試料がhsREC2遺伝子の非突然変異のコ ピーを含有するか、否かに従い、その試料を分類することから成る。当業者に知 られているか、あるいは開発すべき任意の技術により、試料のhsREC2遺伝 子および標準的組織のhsREC2を比較することができる。本発明のこの態様 の実施のための感受性の技術は、一本鎖のコンフォメーションの多形性(SSC P)である。Orita、M.、et al.、1989、Genomics 5: 874-879;Hayashi、K.、1 991、PCR Methods and Applic.1:34-38。この技術は、問題の遺伝子のフラグメ ントをPCRにより増幅し、フラグメントを変性し、そして非変性条件下に2つ の変性された一本鎖を電気泳動させることから成る。一本鎖は、鎖の電気泳動の 移動度に影響を与える、複雑な配列依存性鎖内二次構造を取る。したがって、組 織の試料からのhsREC2遺伝子の増幅されたフラグメントを、標準的組織の hsREC2遺伝子からの適用されたフラグメントと比較することは、試料のh sREC2中の突然変異を検出する感 度の高い技術である。 組織の試料中の非突然変異のhsREC2遺伝子の非存在は、組織の細胞が悪 性の表現型に形質転換したか、あるいはするであろうことを示す。 本発明の他の別の態様において、組織の試料のDNAのサザンブロッティング により、試料を分類することができる。ブロット中の組織特異的バンドの存在は 、試料のREC2遺伝子の少なくとも1つのコピーが突然変異の事象を行ったこ との証拠である。本発明のなお他の態様において、REC2遺伝子のフラグメン トをPCRにより増幅し、そして増幅されたフラグメントの配列および長さが正 常のREC2遺伝子から期待できるものであるかどうかを、配列決定または電気 泳動により、決定することによって、組織の試料を分類することができる。 限定されないが、本発明に従い分類できる組織の試料の特定の型は、バンド1 4q23−24における細胞発生的異常性に関連する腫瘍を包含する。このよう な腫瘍の型は、腎臓癌腫および卵巣癌を包含する。Mittelman、F.、1994、Catal og of Chromosome Aberrations in Cancer、(Johansson、B.およびMertens、F. 編)、Wiley-Liss、New York、pp.2303-2484。また、領域14p23−24に連 鎖したマーカーのヘテロ接合性の損失を示す腫瘍の型は、本発明の方法に従う分 類のために適当である。このような腫瘍の型は、髄膜腫、神経芽細胞腫、星状細 胞腫および結腸アデノーマを包含する。Cox、D.W.1994、Cytogenetic Cell Ge net.66:2-9。突然変異したhsREC2遺伝子を有するか、あるいは密接に連 鎖した位置D14S258におけるマイクロサテライトDNAのヘテロ接合性を 喪失していることが見出された、乳房腺癌の高い割合は特に興味あることである 。 前述の方法に加えて、本発明の態様は、hsREC2遺伝子のフラグメントを 増幅するためにプライマーとして使用するために適当なオリゴヌクレオチドの対 からなるキットを包含し、前記対は配列識別NO:2のフラグメントの配列を有 する5’−プライマー、およびその補体のフラグメントの配列を有する3’−プ ライマーから成り、この補体において3’−プライマーは5’−プライマー配列 の位置の3’に横たわる配列識別NO:2の配列の一部分に対して相補的である 。3’および5’−プライマーの長さは少なくとも12ヌクレオチドであり、好 ましくは約16〜25ヌクレオチド、より好ましくは18〜24ヌクレオチドで ある。さらに、本発明は、配列識別NO:2のフラグメントまたはその補体の配 列および標識を有し、hsREC2遺伝子のゲノムのブロットとのハイブリダイ ゼーションに適するオリゴヌクレオチドから成る。標識は、放射性標識、例えば 、32P、蛍光性標識、あるいは核酸配列の特異的検出を可能とする既知であるか 、あるいは開発すべき任意の標識を包含する。 hsREC2cDNAがCMVの即時型プロモーターに作用可能に連鎖された プラスミドpcHsREC2は、1996年8月20日に、アメリカン・タイプ ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)米国マリイランド州ロックビレ)に寄託され、受け入れ 番号97685を与えられた。このプラスミドは名称「pcHuREC2」で受 託されたが、それは本明細書において一貫性のためpcHsREC2と呼ぶ。プ ラスミドpcHsREC2は商業的に入手可能なプラスミドpcDNA3(In vitrogen,Inc.)から誘導され、hsREC2をコードする1.2 kbのインサートを含有し、このインサートは制限酵素XbaIおよびKpnI を使用する切 断によりpcHsREC2から除去することができる。 それぞれ、hsREC2遺伝子の5’および3’領域の12kbおよび16k bのフラグメントを含有する、λ5AおよびA1Cと表示する、EMBL−3型 λファージのクローンは、1996年8月20日に寄託され、それぞれ、受け入 れ番号97683および97682を与えられた。 それぞれ、株129SVIのmuREC2gDNAの5’および3’領域の1 4kbおよび14.9kbのフラグメントを含有する、λ5D2aおよびλ7B 1aと表示する、AFICII型λファージのクローンは、1996年8月22 日及び1996年8月20日に寄託され、それぞれ、受け入れ番号97686お よび97684を与えられた。インサートλ5D2aおよびλ7B1aは、No tI制限酵素を使用する切断により解放される。 5.6 REC2プロモーター hsREC2およびmuREC2のプロモーターをクローニングした。2工程 のPCRに基づくプロモーターのウォーキング技術により、hsREC2プロモ ーターをクローニングした。簡単に述べると、それぞれ、第1および第2工程に おいて、DraIおよびSspIで消化することによって、平滑末端のゲノムの フラグメントを作る。制限フラグメントをアダプターに結合する。遺伝子の5’ 末端からの遺伝子特異的プライマーおよびアダプター特異的プライマーを使用し て、一次的PCR増幅を実施する。ネステッド、遺伝子およびアダプター特異的 プライマーを使用して、二次的PCRを実施する。第1工程の、一次的および二 次的遺伝子特異的プライマーは、それぞれ、下記の通りであった:5'-CAG ACG G TC ACA CAG CTC TTG TGA TAA-3'(配列識別NO:8)および5'-ACC CAC TCG TTTT AG TTT CTT GCTAC-3'(配列識別NO:9)。第2工程のプロモ ーターのウォーキング一次的および二次的遺伝子プライマーは、それぞれ、下記 の通りであった:5'-TAG AGA GAG AGA GAG AGC GAG ACA G-3'(配列識別NO:1 0)および5'-GTC GAC CAC GCG TGC CCT ATA G-3'(配列識別NO:11)。第1工 程および第2工程のフラグメントは、それぞれ、0.8および0.9kbの長さ であった。 クローンλ5D2aをXbaIで消化することによって、muREC2プロモ ーターを配列決定した。プロモーターは約7kbの最大のフラグメント上に見出 された。hsREC2およびmuREC2の配列は、それぞれ、第7A図〜第7 C図および第7D図〜第7F図に記載されている。 細胞を137Csの照射に暴露したとき、培養したヒト包皮繊維芽細胞中のRE C2転写物のレベルは増加することが示された。放射線誘導可能である、いくつ かの酵母遺伝子が同定され、そしてこのような遺伝子のプロモーターからの放射 線感受性シス作用性対照配列が同定された。表I〜IIIに対する脚注において 引用した参考文献を参照のこと。したがって、hsREC2およびmuREC2 のプロモーターの配列をこのような配列の存在について検査した。第7図は、多 数のこのような配列が存在すること証明する。表I〜IIIは、酵母のUV応答 性因子の配列、それらが見出された酵母遺伝子中のそれらの位置、およびそれら が記載されている科学刊行物に対する文献を示す。 トランスフェクトされたHeLa細胞におけるUV放射線およびルシフェラー ゼリポーター遺伝子を使用して、hsREC2遺伝子の放射線誘導可能性を直接 アッセイした。hsREC2プロモーターをルシフェラーゼリポーター遺伝子お よびSV40エンハンサーに作用可能に連鎖し、ポリA付加シグナルの下流に配 置した。任意の強いエンハンサー、例えば、サイトメガロウイルス、B型肝炎ウ イルス、α−フェトプテイン、ラウス肉腫ウイルスまたはシミアンウイルス40 からのエンハンサーを使用するすることができる。この構築物において、hsR EC2プロモーターは、放射線の非存在において、SV40の即時型プロモータ ーとほぼ同じ程度に強いプロモーターであった。細胞をUV照射(351/m2 UV)したとき、hsREC2プロモーターはほぼ2〜3倍の活性の増加を示し た。下記の節6.8を参照のこと。 例えば、癌の放射線治療と組み合わせて、放射線誘導可能なプロモーターを使 用して、放射線に対する細胞の感受性を増加させることができる。「スイサイド 遺伝子」、例えば、ヘルペスチミジンキナーゼに作用可能に連鎖されたhsRE C2プロモーターを含有する構築物を、レトロウイルスをベースとするベクター を使用して、有糸分裂的に活性な細胞の中に導入することができる。腫瘍細胞を 照射し、そして、同時に、ヘルペスチミジンキナーゼにより変換されるガンシク ロビア(gancyclovir)、すなわち、DNA抗仲介プロドラッグを添 加することができる。 当業者は理解するように、欠失を実施した後のフラグメントの活性を試験する ことによって、REC2プロモーターの活性をさらに局在化することができる。 第7図のフラグメントよりも小さい、機能的な、放射線誘導可能なプロモーター を見出すことができる。したがって、本明細書において使用するとき、ヒトRE C2プロモーターおよびネズミREC2プロモーターは、それぞれ、第7A図〜 第7C図または第7D図〜第7F図に見出される配列を有するDNAとして、あ るいはそのフラグメントとして定義され、ここで前記フラグメントはHeLa細 胞におけるプロモーターである。hsREC2プロモーターおよびmuREC2 プロモーターという用語は、それぞれ、第7A図〜第7C図または第7D図〜第 7F図に見出 される配列を有するDNAを意味する。任意の種からのREC2プロモーターを 同様に定義することができる。したがって、1つの実施例において、本発明は、 限定された数の型のDNA分子のみを含有し、それらの分子の1つがREC2プ ロモーターを含んでなる組成物に関する。本明細書において使用するとき、この ような組成物は、単離され、精製されたREC2プロモーターを含んでなると言 われる。別の態様において、本発明は、哺乳動物のREC2プロモーターおよび 、詳しくは、ヒトまたはネズミのREC2プロモーターを含んでなる、細菌の複 製起点を有するプラスミド(以後「クローニングプラスミド」)に関する。さら に、当業者は理解するように、第7図の配列の中に存在するシス作用性の放射線 感受性コントロール因子は、適当な欠失を有するフラグメントの系統的試験によ り同定することができる。したがって、hsREC2プロモーターよりも放射線 誘導可能性が低い、上記において定義したような、REC2プロモーターが存在 しうる。本明細書において使用するとき、哺乳動物のREC2プロモーターは、 少なくとも2倍の活性の増加を示す場合、放射線誘導可能性であると言われ、そ してhsREC2が少なくとも4倍の増加を示す条件下に試験したとき、3倍の 増加を示す場合、REC2プロモーターは「3倍誘導可能性」であると呼ばれる 。 他の態様において、REC2プロモーターはエンハンサーに作用可能に連鎖さ れる。SV40エンハンサーの使用により、本発明を例示する。SV40と同じ ように強い、任意のエンハンサーを使用できることを当業者は理解するであろう 。別のエンハンサーは、サイトメガロウイルス、B型肝炎ウイルス、α−フェト プロテイン、ラウス肉腫ウイルスまたはシミアンウイルス40のエンハンサーを 包含する。 表I サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerev isiae)のDNA修復遺伝子USAs 表II サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cere visiae)のDNA修復遺伝子のUSAs 表III サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cer evisiae)のDNA修復遺伝子のURAs 5.7 REC2−トランスフェクタントは、照射に対し感作されている。 本発明の1つの実施形態は、好ましくは例えばCMV即時早期プロモータとい った構成性プロモータである強いプロモータに対してmREC2cDNAが作動 的にリンクされている、プラスミド又はその他の分離された精製済みDNAであ る。さらなる実施形態においては、本発明は、このようなプラスミド又は分離精 製済みDNAでのトランスフェクションを受けRec2を過剰発現する哺乳動物 の細胞から成る。Rec2の過剰発現は、哺乳動物の細胞を、例えばシクロホス ファミド、γ−線又はUV照射といったアルキル化作用物質などのDNA損傷作 用物質に対し過敏なものにする。 従って、本発明は、Rec2を発現するプラスミドでの選択的なトランスフェ クションを受ける可能性のある1組の細胞を感作させるのに使用することができ る。このような感作は悪性疾患を治療するべく従来の腫瘍学的化学療法又は照射 療法と組合わせた形で使用することができる。 6.例 6.1 Autographica californicaのバキュロウイルス感染による、組換え型 hsREC2タンパク質の産生 hsREC2発現ベクターの構築を容易にするため、hsREC2cDNAに対し PCR増幅によりXho1及びKph1のための制限部位を添加した。nt71 で始まるhsREC2 cDNAを、順方向プライマ5'-GAG CTCGAG GGTACC C ATG GGT AGC AAG AAA C-3'(配列番号14)を用いて増幅させ、これによりXho 1及びKpn1部位(下線)は開始コドンから5’のところに置かれた。hsRE C2 cDNAの全コーディング配列を含む組換え型分子は、配列番号2のnt 1270と1280の間にある唯一のXba1部位及びXho1又はKpn1 のいずれかを用いて除去できる。 バキュロウィルスに感染したSpondoptera frugiperda(Sf−9)昆虫細胞( ATCC細胞系統No.CRL1711,Rockville MD)の中でのHsREC2 の発現のためのベクターpBacGSTSVは、Zailin Yu博士(バキュロウイ ルス発現研究所、トーマスジェファーソン大学)から得た。ベクターPVLGS は、本書に参考として内含されている(Smith & Johnson,GENE 67:31(1 988)の中で記述されている)PGEX−2Tからのトロンビン分割部位及び 日本住血吸虫グルタチオンS−トランスフェラーゼポリペプチドをコードするフ ラグメントを、ベクターpVL1393の中に挿入することによって構築された 。pVLGS内にポリA 終結シグナル配列を挿入してpBacGSTSVを生成した。1.2kbのhsRE C2フラグメントを含有するプラスミドをKpn1で切断し、3’の未対合末端 をT4ポリメラーゼで除去し、産物をXbalで切断した。結果として得たフラグメ ントを、Smal,Xbalで切断されたpBacGSTSVベクター内に挿入してpGS T/hsREC2を得た。 pGST/hsREC2からのインサートを含む組換え型ウィルスを、通常の方 法で分離し、Sf−9細胞を感染させた。Sf−9細胞を、SF-900IISFM(Gibco/ BRLCat#10902)又はTNM-FH(Gibco/BRLCat#11605-011)に10%のFBSを加えた ものの中で成長させる。3〜5日の培養の後、感染を受けた細胞を収集し、Ca++ 及びMg++を含まないPBSの中で洗浄し、プロティナーゼ阻害物質(ICNCat ♯158837),1%のNP−40,250mMNaClを加えた5×107個の細 胞につき5mlのPBSの中で音波処理に付す。20分間30000×gでの遠 心分離によりリゼイトを清澄させる。次に、5×107個の細胞につき0.5m lのグルタチオン−アガロース樹脂(Sigma Chem.Co.Cat#C4510)に対し、上 清を適用する。50mMのトリス−HCl,pH8.0,150mMのNaCl 及び2.5mMのCaCl2の緩衝液の中で樹脂を洗浄し、同じ緩衝液の中で2 3℃で2時間、トロンビン(Sigma Chem Co.Cat#T7513)での処理により hsREC2を解放させる。いくつかの実験については、アミノカプロイル−P− クロロベンジルイミドアフィニティカラム(Sigma Chem Co.Cat#A9527) を用いて、Thompson及びDavie,1971,Biochem Biophys Acta250:21 0の技術によりトロンビンを除去する。 6.2 hsREC2タンパク質の酵素特性の検出 バキュロウイルス産生のヘキサヒステジルhsREC2を、Kmiec, E.B.,& Holloman,W.K.,1982,Cell29:367−74に記述されている とおりDNA再アニーリング検定においてテストした。図3の結果は、hsREC 2が変性DNAの再アニーリングの触媒として作用することを示した。最適な反 応は、50〜100のヌクレオチドにつき約1個のhsREC2で発生した。 hsREC2を特徴づけするためのさらなる研究は、それがATP−ADP+P O4反応の触媒として作用することを示した。recAと同様に、<100μmのA TP濃度で、hsREC2分子の間に協同性が存在する。Hill係数(1.8)は、 ATP加水分解のための機能単位が少なくとも二量体であることを示唆している 。ssDNAに結合するhsREC2のATP依存性を決定するため、ゲル遅延実験 を行なった。これらの実験の結果は、hsREC2がATP又はその加水分解不能 なチオ類似体γ−SATPの存在下でのみssDNAに結合するということを示 した。ここでも、hsREC2の結果は、recAの結果と近似している。 分離・精製されたhsRec2を用いた特異的検定のさらなる例は以下のとおりで ある。 6.2.1.1本鎖DNAに対する結合 73ヌクレオチドの1本鎖DNA(SS)を、ポリヌクレオチドキナーゼを用 いて22P末端標識付けした。25mMのトリス−HCl,pH7.4,10mM のMgCl2,4mlのATP及び1mMのDTT及びタンパク質中の0.25 ngの標識づけされたSSを用いてDNA結合を実施した。ThiobondTM(Invitr ogen)上でhsRec2−チオレドキシンと部分的に精製し、Microcon30スピンカ ラム(Amicon)を用いて脱塩、濃縮させた。約0.3μgのタンパク質を添加し た。反応混合物を37℃で30分間インキュベートし、その後、ポリアクリルア ミドゲル上への装てんを容易にする ためスクロースを添加した。混合物を、150Vで3時間、90mMのトリス、 90mMのホウ酸塩、pH8.3,2mMのEDTA中12%の非変性ゲル上に 装てんした。次にゲルを乾燥させ、一晩露呈した。ATP又はγS−ADPの存 在下で、約3%の標識が遅延され、一方、ATP又はγS−ADPのいずれも存 在しない状態では、結合した標識の量は減少した。 6.2.2.DNA再アニーリングの触媒作用 123ヌクレオチドフラグメントの再アニーリングを以下の要領で決定した。 1本鎖の123ヌクレオチド(SS)を、ポリヌクレオチドキナーゼを用いて32 P末端標識づけした。5mMのATPが任意に存在する状態で、25μlの20 mMトリスHClpH7.5,10mMのMgCl2,0.5mMのDTTの中 の0.5ngのSSに対し、親和力精製された可変的量のGST−hsRec2融合 タンパク質を添加した。標本を37℃で30分インキュベートし、その後、反応 を停止させるためフェノール/クロロホルム抽出を行ない、続いて37℃で30 分間2回目のインキュベーションを行なった。次に反応混合物を、上述の第6. 2.1節にある通りに電気泳動させ、オートラジオグラフィに付した。図6に示 された結果は、GST−hsREC2がATPの存在下及び不在下の両方において SSの再アニーリングの触媒として作用することを立証している。 6.3 hsREC2の過剰発現は、UVC誘発型突然変異を抑制する hsRec2の存在が、UVC誘発型突然変異からの培養細胞を防御するか否かを 決定するため、線形化されたpcHsREC2及びPCMVneoの混合物で、C HO細胞系統をトランスフェクションに付し、G418に対する耐性をもつクロ ーンを選択した(「15C8 hsREC2」)。バキュロウイルス産生のhsRec 2融合タン パク質に対し発生させられたウサギの抗血清を用いた免疫ブロット法により、hs REC2発現のレベルの上昇を確認した。 易変性は、以下の通りに決定された。100mmのペトリ皿の中で、1.6× 106個の15C8 hsREC2細胞を平板固定し、0又は2.0〜5.0l/ m2のUV放射に露呈した。7日間の培養の後、残りの細胞を40μMの6−T Gに露呈した。生存細胞は、HPRT遺伝子の不活性化を受けていた。さらに7 〜10日培養した後、コロニー数を計数した。6−TG無しで限界数の細胞を平 板固定することで決定される個体群のクローニング効率について、突然変異の頻 度を調整した。 結果は、トランスフェクションを受けなかったpCMVneo及び15C8 hs REC2細胞がUVC照射なしでそれぞれ100万につき1.7,6.2及び0 .4という突然変異率を有していたことを示している。UVC放射の後、観察さ れた突然変異率は、3回の実験において、トランスフェクションを受けなかった 細胞、pCMVでトランスフェクションを受けた細胞及び15C8 hsREC2 細胞についてそれぞれ100万あたり94〜16,61〜74,そして3〜37 であった。かくしてhsREC2の発現は、UVC誘発型突然変異に対するCHO 細胞の感受性の著しい低下ならびに自然突然変異頻度の低下をひきおこした。 6.4 培養され、EB形質転換されたヒトリンパ芽球の中でのβ−グロビン 修復の増強 鎌状赤血球病β−グロビンの中に見られる突然変異を修復するように設計され たキメラベクターであるSC1は、5つのDNA残基の介在ブロックにフランキ ングする各々10個の2’−O−メチルRNA残基のブロックを2個含んでいた 。図5B参照。この分子が2重鎖立体配座へと折りたたまれた時点で、1本のス トランドはD NA残基のみを含み、一方もう1本のストランドはRNA/DNAブロックを含 んでいた。この場合、内部配列は、ボールドで表わされ星印で指定された単一塩 基(T)を除いて、βS突然変異の部位にまたがる25の残基の広がり全体にわ たりβSグロビン配列に相補的である。RNA残基がフランキングした5つのD NA残基は、βSコーディング配列内の突然変異体T残基を中心としている。図 3には、βS突然変異の特異的部位がボールド体で表わされた状態で、βA,βS 及び密に関係するδ−グロビン遺伝子のゲノミック配列も表示されている。 リンパ芽球様細胞は次のように調整された鎌状赤血球病を患う患者の廃棄され た臨床材料から、ヘパリン処置された血液を得た。フィコール中での密度勾配遠 心分離により血液(=8ml)から単核細胞を調製し、マルモセット細胞系統B 95・8(Corneill Institute for Medical Research #GM07404D) 内ですでに増殖させられたエプスタイン・バー(EB)ウイルスで感染させた。 感染は、T25フラスコ中で20%のウシ胎児血清が補足された10mlのRP MI培地の中で0.1mgのロイコアグルチシンPHA−Lを付加して実施した 。培養は5日目から始めて1週間に2回補給され、21日目に、60〜70%の 細胞が生存可能な状態にとどまった時点で、確立したものとみなされた。βA及 びβSのリンパ芽球様細胞を、10%のウシ胎児血清を含むRPMI培地内で維 持した。 EBVで形質転換されたリンパ芽球様細胞を、pcDNA3ベクター又はhsR EC2cDNAを挿入したベクター(pcHsREC2)のいずれかを用いて、 過渡的にトランスフェクションに付した。以下で詳述する通り、15μlのDO TAP及び2.5μgのDNAの混合物を用いてトランスフェクションを行なっ た。トラン スフェクションの後、細胞を24時間インキュベートし、その後、可変的量のS C1で処置した。 以下の要領で、βS対立遺伝子についてホモ接合の上述のリンパ芽球様細胞の 中にSC1を導入した。実験の前日に、24ウェルの組織培養皿の各ウェル内の 1mlの培地中に、細胞(1×105/ml)を播種した。15分間室温でイン キュベートし、培養細胞に添加した、20mlの20mMのHEPES,pH7 .3中の3μlのDOTAP(N−〔1−(2.3−ジオレオイロキシ)プロピ ル〕−N,N,N−トリメチルアンモニウムメチルスルフェート,Boehringer− Mannheim)と、0〜250ngの量のキメラオリゴヌクレオチドを混合すること によってトランスフェクションを実施した。6時間後に遠心分離により細胞を収 獲し、洗浄し、E.S.Kawasaki,PCR Protocols,Eds.M.A.Innis,D.H.Gelfand, J.J.Sninsky及びT.J.White,PP146−152,Academic Press,(1990) の手順に従ってPCR増幅のため準備した。 βS突然変異の結果得られた周知の制限フラグメント長多形現象を利用して、 単一塩基突然変異の補正を評定した(RF Greeves et al.1981,Proc.Natl .Acad.Sci,78:5081;J.C.Chang and Y.W.Kan,1982,N.Eng.J.M ed.307:30;S.H.Orkin et al.,ibid.,p32;J.T.Wilson et al., 1982,Proc.Natl.Acad.Sci.79:3628)。βS対立遺伝子内でのA からTへの塩基転換の結果、Bsu361制限部位(CCTGAGG)が喪失した 。かくして、βS対立遺伝子を、Bsu361で切断されたゲノミックDNAのサザ ンハイブリデーション分析により検出することができる。通常存在するβ−グロ ビン遺伝子の1.2KbのBsu361DNAフラグメントは、βS対立遺伝子の中 には存在せず、診断用の1.4kbフラグメントで置換されている。ホモ接 合βSリンパ芽球様細胞から回収されたゲノミックDNAをこの手順で分析した 場合、予想通りの1.4Kbのフラグメントが得られた。しかしながら、SC1 CRVでのトランスフェクションを受けた細胞からのDNAの中には2つのフラ グメントが観察された。1.4Kbのフラグメントに加えて、1.2Kbのフラ グメントが存在することは、βS対立遺伝子の部分的補正が用量依存的に起こっ たことを表わしている。 実験結果は、図5Aに示されている。100ng及び250ngのSC1で、 65%〜85%のβS対立遺伝子が、pcHsREC2でのトランスフェクショ ンを受けた細胞中でβA対立遺伝子へと突然変異し、これに対し、予めトランス フェクションを受けていない細胞中では10%〜25%、対照のトランスフェク ションを受けた細胞中では無視できるほどのレベルの突然変異しかみられなかっ た。25ng〜50ngの間のSC1レベルでは、対照細胞個体群のいずれにお いてもいかなる突然変異も検出されず、一方、pcHsREC2で予備トランス フェクションを受けた細胞の中では、βS対立遺伝子の30%〜40%がβA対立 遺伝子へと突然変異した。 これらの結果は、hsREC2の過剰発現が、SC1といったキメラ突然変異ベ クターによる突然変異に対する細胞の感受性の著しい増加をひき起こすことを示 している。 6.5 mREC2gDNAクローンの同定と分離 ヒト及びマウスの129SVI株のDNAのゲノミックブロットを、Xbal及び BamHI消化物を用いて行なった。Zeta−ProbeTM膜(Bio−Rad)へ移した後 、0.25MのNaHPO4,pH7.2,7%SDS,1mM EDTA中で 55℃で30分、膜を予備ハイブリダイゼーションに付し、無作為プライミング を受け た全長HsREC2プローブを用いて一晩ハイブリダイゼーションに付した。洗 浄は、0.04MのNaHPO4,pH7.2,5%SDS,1mMEDTA中 ,42℃で20分を2回、各々0.04M NaHPO4,pH7.2,1%S DS,1mMEDTA中で20分42℃及び50℃を1回、であった。結果は、 以下のサイズのバンドであった:ヒトXbal 6.0,4.1,2.6,2.0及 び1.5Kb;ヒト−BamHI 9.5,8.5,6.5,4.6,1.5Kb ;マウス−Xbal 9.0,6.0,4.1,3.5,1.9,0.8Kb;及び マウス−BamHI 8.0,2.7,及び1.8。 cDNA又はDNAライブラリからmREC2を含むクローンを同定し増殖さ せるためには、λ−ファージライブラリを用いる標準的なクローニング技術が利 用された。EMBL−3中のヒトゲノムライブラリ及びXF1XII中のマウスゲ ノミックライブラリをスクリーニングした。標準的な技術によりファージプラー クをハイブリダイゼーションフィルタまで移送し、放射線標識づけされたhsRE C2 cDNAでフィルタをプローブ探査した。ハイブリダイゼーションの後、 フィルタを洗浄した。2xSSC,0.1%SDS中20分、42℃での2回と それに続く同じ溶液中20分50℃での3回から成る洗浄を用いて、マウスのg DNAクローンを分離した。ヒトgDNAクローンを分離するための洗浄手順は 以下のとおりであった:40mMのNaHPO4,pH7.2,1mMのEDT A及び5%のSDS中42℃,20分で2回,とそれに続いて,1%のSDSを 除き同じ溶液中での50℃で20分1回。 以下のλファージクローン中で、muREC2及びhsREC2gDNAの5’ 及び3’フラグメントを回収した:λ5D2a(14Kbのインサート,5’m uREC2);λ7B1a(14.9 Kbのインサート,3’muREC2);A5A(12Kbのインサート,5’ hsREC2);λIC(16Kbのインサート,3’hsREC2),なお、これ らは各々ATCC,Bethesda,MDに預託されている。 ゲノミッククローンのフラグメントは、腫瘍細胞内のhsREC2の再配列、欠 失又はその他の異常を同定するためにゲノミックブロックのプローブとして使用 できる。当業者であれば、さらに、普通の配列分析及び配列番号2の配列との比 較により、hsREC2のエキソン及びイントロンの境界を同定できることがわか るだろう。イントロン/エキソンの境界における配列を知ることにより、第6. 6節の方法の代替案として各エキソンの増幅及び分析に適したPCRの構築が可 能となる。 6.6 乳房の腺癌におけるhsREC2異常の発生数上昇 乳房の原発性腺管癌30例の標本を、hsREC2 cDNAでプローブした サザーンブロットにより、そしてhsREC2遺伝子と相接して連結されたマイ クロサテライトマーカーD14S258のPCR生成物の高分解能ゲルにより分 析した。30例の標本のうちの10例が2つの検定の一方で異常結果を示し、3 例が両方の検定で異常を示した。対比した場合、原発性腎細胞癌の標本16例は どれも、サザーンブロットで明らかな異常を示さなかった。 6.6.1:hsREC2と連結したマイクロサテライトDNAのヘテロ接合 性の消失 hsREC2の位置は、マイクロサテライトマーカーD14S258の近位側 に密接に連結されることが判明した。マイクロサテライト配列の長さに広範囲の 多型性が認められるため、ほとんどの個体がD14S258遺伝子座でヘテロ接 合性であった。多型性遺伝子座と側面を接する独特の配列に特異的なプライマー を用いて、そ の長さが対立遺伝子特異的であるPCR断片を生成し得る。D14S258に特 異的なプライマーは、Dr.Lincoln Stein,Whitehead Institute,MIT,Cambrid ge MAから入手した。「5‘」プライマーは5'-TCACTGCATCTGGAAGCAC-3’(配列 番号:12)であり、「3’」プライマーは5'-CTAACTAAATGGCGAGCATTGAG-3’( 配列番号:13)である。2.0ng/μlのゲノムDNA濃縮物、10.0μ Mのプライマー濃縮物、10.0μMのdNTP、500μMのTris HC l,pH9.2、17.5μMのMgCl2、160μMの(NH42SO4及び 0.03U/μlのポリメラーゼ濃縮物を用いて、PCRを実施した。増幅は各 々50秒のサイクルを35サイクル、57℃と94℃の間で交互におこなった後 、72℃で7分間延長し、94℃で5分間の初期加熱浸潰を先行させた。予測生 成物は、約160〜170ヌクレオチドの長さであった。 フランキングプライマーを用いた腫瘍のPCR増幅の生成物と正常組織対照D NAの比較により、D14S258遺伝子座のいずれか又は両方の消失が明示さ れたが、これは連結hsREC2も失われていたことを示唆する。 乳癌標本30例のうち7例の分析結果は、遺伝子座D14S258の対立遺伝 子の1つの完全又は部分的消失を示した。 これらの結果は、hsREC2の位置と密接に連結した遺伝子座の不安定性及 び消失が、乳房のヒト腺管癌の大分画に見出されたことを示す。 6.6.2:hsREC2の頻発性再配列 原発性腎臓癌16例及び原発性乳癌30例の腫瘍組織標本からのゲノムDNA を、XbaI又はBamHI制限酵素で消化し、0.8%アガロースゲルで電気 泳動処理し、hsREC2 cDNAから作成した標識ランダムプライマー処理 コピーとのハイブリダイゼ ーションのためにプロセッシングした。転移後、Zetaprobeブロッティング膜を UV架橋し、0.25M NaHPO4,pH7.4、7%SDS、1mM E DTA中で65℃で20分間予備ハイブリダイズした後、同一条件下で一夜ハイ ブリダイズした。膜を、40mM NaHPO4,pH7.2、5%SDS、1 mM EDTAを用いて42℃で20分間、1回予備洗浄した後、同一溶液中で 60℃で繰り返し洗浄したが、但し、1%SDSに関しては、膜周辺部がバック グラウンドレベルに達するまで用いた。次に、フィルターをフィルムに露出させ た。 乳癌の30例のうち6例は再配列又は異常を示したが、一方腎細胞癌の16例 はどれも明らかな再配列を示さなかった。 6.7:MuREC2含有ES細胞株の構築 muREC2 gDNAクローンλ5D2aは、最初の2つのエキソンを含有 する。第二エキソンは、断片5‘の境界から約1.2Kbの3.6Kb Eco R1断片上に位置する。第二エキソンは、IRES−βgeoポリAカセットを 挿入された独自のStuI部位を含有する(Mountford,P.,et al.,1994,Proc .Natl.Acad.Sci.91,4303-4307)。ES細胞を、標準プロトコールにしたが って、原発性マウス胚繊維芽細胞上で培養した(Hogan,B.,et al.,1996,MANI PULATING THE MOUSE EMBRYO,Cold Spring Harbor Press)。約2x107個のE S細胞を、25μgの線状化DNAを用いて電気穿孔によりトランスフェクトし た。250μg/mlのG418を用いて36時間目に選択を開始し、8日目ま で継続した。30のコロニーを単離し、XbaI消化及びサザーンブロットによ り試験した結果、1つのコロニーが野生型サイズのXba1断片を欠き、予測サ イズの新規の断片を有することが判明した。従来の技法(同上)により、このE S細胞株からトランスジェニックマウ スを構築した。 6.8 HsREC2プロモーターは放射線誘発性である hsREC2開始コドンに対する5‘に隣接した1.8Kb断片をクローニン グした。ルシフェラーゼレポーター遺伝子構築物pGL2(Promegaカタログ番 号E1611)を用いて、プロモーターとして断片を試験し、ルシフェラーゼレ ポート試験キット(Boehringer Mannheimカタログ番号1669893)を用い てルシフェラーゼ活性を測定した。 プロモーターの活性を、HeLa細胞で、以下のように検定した:HeLa細 胞を−1日目にトリプシン処理し、3mlのDMEM中の6.6x105個/6 0mmウエルでプレート化した。2日目、1時間前に培地を血清無含有培地に置 き換えて、1:4のDNA:DOSPER比でDOSPERを含有する種々の量 のプラスミドで細胞をトランスフェクトした。5時間目に、FBSを補充した培 地をさらに3.0ml付加した。24時間目に、細胞をUV線で照射した(Stra talinker)。48時間目に細胞を収穫し、タンパク質を抽出して、検定した。h sREC2プロモーターの代わりにSV40極初期プロモーターを有する同一プ ラスミドを用いて、対照実験を実施した。 付加DNA(μg) 1.対応するルシフェラーゼは、0ジュール/m2での513.9pSV40− luc−SV40エンハンサーである。 2.対応するルシフェラーゼは、0ジュール/m2での384pSV40−lu c−SV40エンハンサーである。 配列番号:5のヌクレオチド869で開始して3‘ 0.8KbのhsREC 2プロモーターを試験した場合、この0.8Kb断片は活性の低下を示すプロモ ーターを含有するが、しかしこれは、細胞株が正常p53遺伝子を含有するHC T 116で35j/m2のUV線を用いて約5倍の誘発性も示すことが確定さ れた。HCTにおけるREC2誘発性プロモーターの好ましい形態は、ヌクレオ チド869で開始する短縮形態である。 6.9 REC2の発現は放射線感受性の増大を引き起こす UV照射は野生型HsRec2を発現する安定トランスフェクト体にアポトー シスを誘発するが、しかし切頭型又はチロシン163部位変形を有する全長では 誘発しない。UV誘導放射率に及ぼすREC2発現の影響を測定するために、C HO細胞を照射した。照射後の24時間長期回復期間中、無関係な又は非機能性 タンパク質を発現した対照細胞より多くの野生型HsRec2発現CHO細胞が 死亡することが観察された。細胞死がアポトーシスの結果であるか否かを確定す るために、非同時性細胞を15j/m2の用量で照射し、照射後24、48及び 72時間目にエタノール中で固定した。FACS分析を、以下のように実施した :細胞をトリプシン処理し、PBSで1回洗浄して、70%エタノール中で、4 ℃で少なくとも30分間固定した。細胞ペレットをDNアーゼ無含有RNアーゼ で70℃で30分間処理して、最終濃度を0.16mg/mlとし、ヨウ化プロ ピジウム(0.05mg/ml)で15分間染色し、次に一夜保存した後、FA CSにより分析した。FACS分析及び G1、S及びG2期の細胞のパーセンテージの確定(多周期流動計画)を、トー マス ジェファーソン大学のキンメル癌研究所の細胞周期センタ−Cell Cycle C enter at the Kimmel Cancer Institute of Thomas Jefferson Universityで実 行した。二重培養からの細胞を同時点で収穫し、DNA単離用に−80℃で凍結 した。QIAGEN血液キット(QIAGEN Inc.,Chatsworth,CA)を用いてDN Aを単離し、ゲル上で操作するまで4℃で保存した。TAE緩衝液中の1%アガ ロースゲル上でDNAを動かして、SYBRグリーンI(FMC,Rockland,ME) の1:10,000希釈液で30分間染色した。次に、Fluorimager(Molecular Diagnostics,San Diego,CA)を用いて、ゲルを走査した。 分析には4種類の細胞を用いた:空ベクター(Neo‘)を含有するCHO細 胞、HsRec2△103−350(3D2)、HsRec2ala63(PH4) 及び野生型HsRec2(15C8)を発現するCHO細胞。野生型HsRec 2を発現するCHO細胞のみに関して、照射後24、48及び72時間目に、亜 G1集団が検出された。アポトーシスが起きていたことを確証するために、細胞 空DNAを単離し、1%アガロースゲル上で動かして、SYBRグリーンIで染 色して、走査した。比較した各時間に関しては、15C8は他のクローンより多 くの顕著な梯子形状を示した。HsRec2ala63を発現するクローンに関して 少量のアポトーシスが存在すると思われるが、野生型HsRec2クローンより かなり低く、Neo’又は切頭型タンパク質を発現するトランスフェクト体はい ずれも比較に適さない。したがって、G1は遅延し、アポトーシスは野生型Hs Rec2を必要とし、このことはCHO細胞中に存在する突然変異体p53とR ec2との間の共働が、おそらくはこれらの細胞におけるゲノム監視に関与する ことを示唆する。 HsRec2発現クローン及びNeo‘発現クローンのFACS分析の結果を 、図8A〜8Hに示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12Q 1/68 C12N 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CN, CU,CZ,EE,GE,GH,HU,IL,IS,J P,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LT ,LV,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ, PL,RO,RU,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UZ,VN,YU (72)発明者 ホロマン,ウィリアム ケー. アメリカ合衆国,ニューヨーク 10598, ヨークタウン ハイツ,ハンターブルック ロード 2025 (72)発明者 ライス,マイケル シー. アメリカ合衆国,ペンシルバニア 18940, ニュータウン,サウス ステイト ストリ ート 258 (72)発明者 スミス,シェリル ティー. アメリカ合衆国,ペンシルバニア 19010, ブリン マウアー,オールド レイルロー ド アベニュ 754 (72)発明者 シュ,ツィガン アメリカ合衆国,ペンシルバニア 19020, ベンサレム,ハミングバード レーン 629 (72)発明者 クミエク,エリック ビー. アメリカ合衆国,ペンシルバニア 19067, ヤードリー,リーパー コート 1570

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.単離され且つ精製された核酸であって、 a.哺乳類ATP−依存性同種性(homologsus)ペアリングタンパク質又は配列 番号:1のタンパク質と実質的に同一の蛋白質の配列を含んで成るタンパク質を コードし; b.42℃にて20分間2×SSC,0.1%SDS中で2回洗浄され、次に50℃にて20分 間で2回洗浄されるサザンブロットにおいて、ランダム−プライムされたhsREC 2により標識され;そして c.少なくとも132ヌクレオチドの連続するコード配列であって、100ヌクレオ チドより多くが配列番号:2の連続する132ヌクレオチド配列と同一である配列 を含有する; ことを特徴とする核酸。 2.哺乳類の種から得られるcDNAを含んで成る、請求項1に記載の核酸。 3.哺乳類の種から得られるゲノムDNAを含んで成る、請求項1に記載の核酸 。 4.それぞれATCC No.97683及びATCC No.97682として寄託されているクロー ンλ5A及びλ1Cの挿入部を含んで成る、請求項3に記載の核酸。 5.配列番号:1の残基2〜350の配列を含んで成る蛋白質をコードする、請 求項3に記載の核酸。 6.前記ペアリング蛋白質の配列が配列番号:1の残基4〜347に対して90% より多く同一である、請求項1に記載の核酸。 7.それぞれATCC No.97686及びATCC No.97684として寄託されているクロー ンλ5D2a及びλ7B1aの挿入部を含んで成る、請求項6に記載の核酸。 8.配列番号:1の残基4〜347に実質的に同一である配列を含んで成るタン パク質をコードする、請求項6に記載の核酸。 9.配列番号:2のbp74〜1120の配列を含んで成る配列を有する、請求項5に 記載の核酸。 10.プロモーターを更に含んで成る、請求項9に記載の核酸。 11.ATCC No.97685として寄託されているpcHsREC2である、請求項10に記載 の核酸。 12.配列番号:2もしくは配列番号:4又はその相補体の少なくとも20個のヌ クレオチドの断片及び標識を含んで成る配列を有する核酸。 13.a.配列番号:2の少なくとも12個のヌクレオチドの5’−配列を含んで 成る配列を有する5’−核酸断片;及び b.配列番号:2の相補体の少なくとも12個のヌクレオチドの3’−配列を含 んで成る配列を有する3’−核酸断片を含んで成り、ここで、 前記3’−配列は3’から5’への配列である配列番号:2の部分に対して相 補的である、ことを特徴とするキット。 14.ATPアーゼを含んで成る組成物であって、該組成物は他の通常細胞内に存 在する哺乳類タンパク質を実質上含有せず、前記ATPアーゼの配列は、哺乳類ATP −依存性同種性ペアリングタンパク質の少なくとも120アミノ酸の長さの連続す る配列と実質的に同一である配列を含んで成り、そして該ATPアーゼは、ATP−依 存性同種性ペアリングタンパク質であることを特徴とする組成物。 15.前記ATPアーゼがmREC2である、請求項14に記載の組成物。 16.配列番号:1の少なくとも115アミノ酸又はそれと実質的に同一のアミノ 酸を含んで成る配列を有するATPアーゼを含んで成る請求項14に記載の組成物。 17.ATPアーゼを含んで成る組成物であり、該組成物は他の通常細胞内に存在 する哺乳類タンパク質を実質的に含有せず、ここでATPアーゼの配列は、配列番 号:1の残基80〜200の配列と実質的に同一である配列を含んで成り、そして前 記ATPアーゼは、ATP−依存性同種性ペアリングタンパク質である、ことを特徴と する、組成物。 18.前記ATPアーゼがmREC2である、請求項17に記載の組成物。 19.前記ATPアーゼが、hsREC2と実質的に同一である、請求項18に記載の組成 物。 20.前記ATPアーゼの配列が配列番号:1のアミノ酸2〜350を含んで成る、請 求項19に記載の組成物。 21.ヒト組織のサンプルを分類する方法であって、 a.サンプル組織の2倍体ゲノム当りのhsREC2のコピーを定量し;そして b.前記サンプル組織の二倍体ゲノム当りのhsREC2の量を、標準組織の二倍 体ゲノム当りのhsREC2の量と比較する; ことを含んで成る方法。 22.マーカーD14S258でのミクロサテライトの長さを測定しそして前記サンプ ル組織中に存在するサイズと、前記標準組織中に存在するサイズとを比較するこ とにより、前記の比較を行い、ここで該標準組織と該サンプル組織とは同一の対 象からのものである、請求項21に記載の方法。 23.サンプル組織のhsREC2遺伝子と標準組織のhsREC2遺伝子とを比較するこ とを含んで成る、ヒト組織のサンプルの分類方法。 24.サンプル組織のhsREC2ゲノムと標準組織のhsREC2ゲノムとの間の1本鎖 コンホーメーション多形性の存否を決定することにより前記の比較を行う、請求 項23に記載の方法。 25.サンプル組織のhsREC2の断片の配列を得、そして得られた配列と、配列 番号:2の配列又はその相補配列とを比較することにより前記の比較を行う、請 求項23に記載の方法。 26.muREC2タンパク質をコードする2倍体ゲノム当りmuREC2の最高1個のコ ピー数を有するトランスジェニックマウス。 27.muREC2タンパク質をコードする遺伝子を有しない、請求項26に記載のト ランスジェニックマウス。 28.異種性プロモーターに作用可能に連結されたmREC2遺伝子を含んで成り、 該mREC2遺伝子が発現される、トランスジェニック動物。 29.前記プロモーターが組織特異的プロモーター又は誘導性プロモーターであ る、請求項28に記載のトランスジェニック動物。 30.異種性プロモーターに作用可能に連結されたmREC2遺伝子を含んで成り、 該mREC2遺伝子が発現される胚幹細胞系。 31.前記プロモーターが組織特異的プロモーター又は誘導性プロモーターであ る、請求項30に記載の胚幹細胞系。 32.配列番号:1の配列を有するタンパク質に組合し、他のヒトタンパク質に 結合しない抗体又はその断片。 33.哺乳類細胞中で特異的遺伝子変化を行う方法において、 a.該細胞中のmREC2のレベルを増加せしめ;そして b.前記細胞に、該細胞のゲノムと相同性の領域を導入し; ここで前記核酸と前記細胞のゲノムとは相同性組換えを行い、該ゲノム中に変 異を生じさせる、ことを特徴とする方法。 34.段階(a)が、mREC2をコードする外来核酸を前記細胞に輸送することを 含んで成る、請求項33に記載の方法。 35.段階(a)が、外来性mREC2タンパク質を前記細胞に輸送することを含ん で成る、請求項33に記載の方法。 36.変異を含有する核酸がCMutVである、請求項33に記載の方法。 37.単離されそして精製された哺乳類REC2プロモーターを含んで成る組成物 。 38.前記REC2プロモーターが、放射誘導性プロモーターである、請求項37に 記載の組成物。 39.前記REC2プロモーターが、エンハンサーに作用可能に連結されている、 請求項37に記載の組成物。 40.前記REC2プロモーターが、哺乳類R2タンパク質以外のタンパク質をコー ドする遺伝子に作用可能に連結されている、請求項37に記載の組成物。 41.前記REC2プロモーターが、ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼ遺伝子 をコードする遺伝子に作用可能に連結されている、請求項37に記載の組成物。 42.前記REC2プロモーターを含む細菌クローニングプラスミドをさらに含ん で成る、請求項37に記載の組成物。 43.強力なエンハンサーに作用可能に連結された哺乳類放射誘導性プロモータ ーを含んで成る組成物。 44.哺乳類細胞をさらに含んで成る、請求項43に記載の組成物。 45.前記REC2プロモーターがhsREC2プロモーターである、請求項43に記載の 組成物。 46.前記エンハンサーが、SV40エンハンサー、ヘルペスBウイルスエンハンサ ー、サイトメガロウイルス、エンハンサー及びα−フェトプロテインエンハンサ ーから成る群から選択される、請求項43に記載の組成物。 47.哺乳類細胞である、請求項43に記載の組成物。
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