JP2001500380A - Candida spp.の検出のための方法および組成物 - Google Patents

Candida spp.の検出のための方法および組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、Candida spp.、ならびに個々の種メンバー(C.parapsilosis,C.tropicalis.C.glabrataおよびC.kruseiを含む)を検出するための組成物およびアッセイを提供する。このようなアッセイの実施のためのキットがさらに提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 Candida spp.の検出のための方法および組成物 発明の分野 本発明は、Candida属およびCandidaの異なる種ならびに他の微生物の検出およ び区別のための診断アッセイ、ならびにアッセイを行うための組成物およびキッ トに関する。 発明の背景 Candida albicansは、胃腸管の共生生物である。C.albicansおよびより少な い程度でいくつかの他の関連種は、免疫が傷つけられた宿主における日和見病原 体としてますます重要である。未知の性周期を有する2型性2倍体酵母である、 C.albicansは、免疫系がインタクトであるヒトの皮膚および粘膜組織から単離 され得る内因性生物である。しかし、免疫系または内分泌系の混乱は、Candida 種が共生状態から局所的または全身的のいずれかで組織を侵すことに変わる機会 を生じ得る。この日和見の例は、HIV感染に関連して遭遇する口-食道または膣の カンジダ症である。 C.albicansにおいて、5S、18S、5.8Sおよび28S rRNAをコードする核rDNA遺伝 子は、第7番染色体上に約10kb単位長さの50〜100コピータンデム反復として見 出される(Mageeら、1987,Thrash-BinghamおよびGorman,1992)。5S rDNA遺伝子 (121bp)は、小サブユニットと大サブユニットとの間に位置する2つの非転写 領域によって隣接し、そして集合的に遺伝子間スペーサー(IGS)と呼ばれる。 リボソーム5.8S配列は、種々の真核生物からまとめられた(Damsら、1988)。さ らに、5.8/28Sの内部転写スペーサー(ITS)領域の配列分析は、少なくとも1つ の真菌種内で株変異を示したが(O'Donnell,1992)、一方他の種は完全な保存を 証明した(Mitchellら、1992)。株特異的制限多型(RFLP)は、C.albicansのIG S領域において以前に観察された(Mageeら、1987)。 日和見真菌であるC.albicansはまた、重篤に免疫が傷つけられた宿主において 全身性疾患を引き起こす。これは散在性(disseminated)カンジダ症の最も原因と なる種であり、C.tropicalis、C.parapsilosisおよびC.glabrataが続く(Odds,1 988)。散在は、Candidaが血流を介してまたは粘膜表面の内部器官への侵入によ り広がる(Odds,1988)。高い危険性の患者集団は、悪性疾患または好中球減少 を有する個体、化学療法および/または複数の抗生物質を受けている個体、なら びに留置カテーテルを有する個体または少ない出生時体重の乳児を含む(Armstr ong,1989)。 全身性カンジダ症の診断は、臨床的に区別する徴候の非存在、しばしばネガテ ィブな血液培養物、および感染を検出するための信頼できる血清学的試験の非存 在により複雑にされる。現在、散在性カンジダ症は、しばしば、最低少なくとも 2つのポジティブな血液培養物により診断される(Odds,1988)。しかし、血液 培養物だけでは、50%もの散在性カンジダ症症例が剖検で診断されるので、散在 性カンジダ症の診断に明らかに十分ではない(Telentiら、1989)。散在性疾患 を有する免疫が傷つけられた患者のために選択した薬物であるアンホテリシンB の腎毒性は、予防のためのその使用を妨げる。 散在性カンジダ症の発生率は、増大する数の免疫抑制された患者および術後患 者に起因して近年において増加した。新たな抗真菌薬物の出現は、この疾患の治 療技術についての見通しを改善した;しかし、診断は難しいままである。さらに 、骨髄移植患者のフルコナゾール予防は、Candlda albicansにより引き起こされ る散在性疾患の発生率を低減したが、フルコナゾールに先天的に耐性である他の Candida種(最も顕著には、C.kruseiおよびC.glabrata)は、主要な原因となる 薬剤として増加した。従って、Candida種の初期検出および同定は、抗真菌治療 の正しい標的化に必須である。 血液からCandidaを確実に培養する困難ならびに疾患を検出するための感度の あるおよび特異的な血清学的試験の欠如と組み合わせて、これらの結果は、代替 の診断アプローチを開発する必要性を強調する。 ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の使用による、感染患者の血流からの細菌およ びウイルスDNAの検出のための技術が開発された。PCRは、ゲノムDNAが、アガロ ースゲル電気泳動、サザンブロッティングまたはドットブロットハイブリダイゼ ーションにより検出され得るように、ゲノムDNAを幾何級数的に増幅する(Miyak awaら、1992、Kafatosら、1979、Laskerら、1992)。 PCRに基づく診断方法は、生存能力のある生物が増幅または検出に必要とされ ないので、血液培養技術と比較して増大した感度を提供し得る。現在まで、PCR 増幅DNAの使用による感染患者血液中のC.albicans細胞の検出を記載する報告は 1つしかない(Buckmanら、1990)。Buckmanらは、ZYMOLYASEおよびプロテイナ ーゼKでC.albicans細胞を溶解し、そしてフェノールおよびクロロホルムでDNAを 抽出した。この方法による感度限界は、全血1mlあたり120個の細胞である。記 載されたように、この方法は、時間がかかり、大きな労働量を要し、そして毒性 化学薬品(フェノールおよびクロロホルム)を繰返し使用し、そして容易に再現 可能であることが示されていない。さらに、単一コピー遺伝子であるシトクロー ムP-450遺伝子はDNA増幅のための標的であり、従ってこの方法を非常に非感受性 にさせた。Miyakawaらは、Candida DNAからのPCR産物の検出のためのサザンブロ ットハイブリダイゼーションの使用による改善した感度を記載した(Miyakawaら 、1991)。それらの研究におけるサザンブロットによる感度限界は尿1mlあたり 10個の細胞であり、そして血中の検出を扱わなかった。 体液中のC.albicans DNAを検出するためのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基 づく試験の使用は、いくつかの励みになる結果を生じた。しかし、カンジダ症検 出のためのこれらの試験の日常的な適用は、難しいままである。現在の方法は、 大きな労働量を要するサンプル調製、Candida DNAの遊離のための値段の高い酵 素、およびPCR増幅前にDNAを精製するためのフェノールークロロホルム抽出を必 要とする。増幅後、ゲル電気泳動またはサザンブロッティングによるPCR産物の 検出は、しばしば、臨床研究室設定において実用的ではない。感度は変わり易く 、そして偽陽性ならびに偽陰性結果が報告されている。また、大部分の研究は、 C.albicans DNAの検出に集中したが、非albicans Candida種に由来するDNAに集 中しなかった。 他方では、日常的な培養に基づくCandida種の同定は、純粋な培養物を得るた めに最初の陽性結果後少なくとも1日;発芽管形成によりC.albicans単離物を同 定するためにもう1日;およびAPI-20C糖同化小片試験およびコーンミール寒天 形態学により非albicans Candida単離物を同定するためにさらに2日以上を必要 とする。従って、種レベルまでCandida単離物を迅速かつ正確に同定するための 試験は、臨床的および疫学的の両方で有用である。 血中のCandidaを検出する能力は、尿または粘膜分泌物からの検出が生物の正 常な共生状態または局在化非散在性感染と混同され得るので、全身性カンジダ症 の迅速かつ正確な診断に非常に重要である。 発明の要旨 本発明は、高度に保存された機能的ドメインにより隣接されるITS2の非保存領 域の使用による種同定に対する迅速なアプローチを提供する。属および他の関連 生物の同定はまた、5.8S rRNA遺伝子の「属」特異的領域の検出により増強され る。本発明者らが本明細書に記載の生物を選択的に回収することを可能にする、 この遺伝子の領域を見出すことは驚くべきことであった。 本発明は、配列表において配列番号5により規定されるヌクレオチド配列から 本質的になる単離された2本鎖核酸を提供する。これはC.albicans ITS2配列で あり、そしてC.albicansに特異的なヌクレオチド配列を含む核酸を含む。本発明 の単離された2本鎖核酸のさらなる例は、配列表において配列番号6〜9により 定義されるヌクレオチド配列から本質的になる。これらは、C.parapsilosis、C. tropicalis、C.glabrataおよびC.kruseiのITS2配列である。これらの核酸は、個 々の生物に特異的なヌクレオチド配列を含み得る。 本発明は、表1に述べられ、そして「ALL-CAN-TET」およびその相補体として 言及される配列から本質的になる単離された2本鎖核酸をさらに提供する。この 配列と特異的にハイブリダイズする核酸配列、特に最初の4つの塩基対(AGGG) またはそれらの相補体は、全て表4に示されるように、全てではないにしろ、多 数のCandida spp.およびSaccharomyces cerevisiaeおよび少なくとも2つのAspe rgillus種を示す。これらの生物は日和見病原体であり、そしてそれらの存在の 知識は、有用な処置情報を提供し得る。AspergillusおよびCanditaの両方の検出 は、それらが同じ環境下で(例えば、骨髄移植片患者において)現れる傾向があ るので重要である。処置は、一方またはもう一方または両方の属が検出されても いなくても同様である。 本発明の核酸またはそのフラグメントと特異的にハイブリダイズするか、また はこれらを選択的に増幅する単離された核酸もまた意図される。上記の核酸に相 補的な単離された核酸もまた提供される。 被験体において全身性カンジダ症を診断する方法もまた提供される。この方法 は、以下の工程:(a)被験体からの血液を、界面活性剤、ポリプロピレングリ コール、ポリアンエタノールスルホン酸ナトリウムおよびエチレンジアミン四酢 酸ナトリウムを含むチューブに収集する工程;(b)攪拌しながら、ZYMOLASE-1 00Tを用いてCandlda細胞を溶解する工程;(c)溶解された細胞からDNAを抽出 および沈殿する工程;(d)CandidaリボソームDNAの内部転写スペーサー領域に 由来するユニバーサル真菌プライマ一対を用いて沈殿されたDNAを増幅する工程 ;ならびに(e)増幅されたDNAをCandida DNAと選択的にハイブリダイズするプ ローブとをハイブリダイズすることにより、Candidaに由来する増幅されたDNAを 検出する工程を含み、増幅されたDNAの存在は、全身性カンジダ症を示す。 定義 他に定義されない限り、本明細書中に使用される全ての技術的および科学的用 語は、本発明が属する当業者により一般的に理解されるような同じ意味を有する 。Singletonら(1994)Dictionary of Microbiology and Molecular Biology, 第2版,John Wiley and Sons(New York);Walker(編)(1988)The Cambridge Dictionary of Science and Technology,The press syndicate of the Universi ty of Cambridge(New York);ならびにHaleおよびMarham(1991)The Harper Coll ins Dictionary of Biology Harper Perennial(New York)は全て、当業者に本発 明において使用される用語のうちの多くの一般的な辞書を提供する。本明細書中 に記載される方法および材料に類似したまたは等価な任意の方法および材料が、 本発明の実施または試験において使用され得るが、特定の好ましい方法および材 料が記載される。本発明の目的のために、以下の用語が以下に定義される。 用語「単離された」または「生物学的に純粋な」は、その天然状態において見 出されるような通常それに付随する成分を実質的または本質的に含まない材料を いう。 用語「核酸」は、1本鎖または2本鎖いずれかの形態のデオキシリボヌクレオ チドまたはリボヌクレオチドポリマーをいい、他に限定されない限り、天然に生 じるヌクレオチドに類似した様式で核酸にハイブリダイズする天然ヌクレオチド の既知のアナログを含む。他に示されない限り、特定の核酸配列は、必要に応じ て、その相補配列を含む。 2つの1本鎖核酸は、それらが2本鎖2重らせんを形成する場合に「ハイブリ ダイズする」。2本鎖の要素をもつ領域は、1本鎖核酸の1つもしくは両方の完 全長、または一方の1本鎖核酸の全ておよびもう一方の1本鎖核酸のサブ配列を 含み得るか、あるいは2本鎖の要素をもつ領域は、各核酸のサブ配列を含み得る 。核酸のハイブリダイゼーションに対する概説は、Tijssen(1993)Laboratory Te chniques in Biochemistry and Molecular Biology--Hybridization with Nucle ic Acid Probes第1部第2章「Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid probe assays」,Elsevier(New York)に見出され る。 核酸ハイブリダイゼーション実験(例えば、サザンおよびノザンハイブリダイ ゼーション)の状況における「ストリンジェントなハイブリダイゼーション洗浄 条件」は配列依存性であり、そして異なる環境パラメーター下で異なる。核酸ハ イブリダイゼーションに対する徹底的なガイドは、Tijssen、前出において見出 される。一般的に、高度にストリンジェントな洗浄条件は、定義されたイオン強 度およびpHで特定の配列についての熱融点(Tm)より約5℃低いように選択され る。Tmは、(定義されたイオン強度およびpHでの)、標的配列の50%が完全に適 合したプローブにハイブリダイズする温度である。非常にストリンジェントな条 件は、特定のプローブについてのTm点に等しいように選択される。ストリンジェ ントな条件下で互いにハイブリダイズしない核酸でも、それらがコードするポリ ペプチドが実質的に同一であればなお実質的に同一である。これは、例えば、1 コピーの核酸が遺伝コードにより許容される最大コドン縮重を用いて作られる場 合に起こる。 2つの核酸配列の状況における用語「同一」は、最大一致で整列された場合に 同じである2つの配列における残基をいう。核酸は、少なくとも約70%同一、好 ましくは少なくとも約80%同一、必要に応じて約90%以上同一である場合、参照 核酸に対して実質的に同一である。 本明細書中で使用する用語「プライマー」は、精製された制限消化物における ような天然に生じても、または合成的に生成されてもオリゴヌクレオチドをいい 、そして標的配列鎖にハイブリダイズし得る。末端3'ヌクレオチドがハイブリダ イズした場合、これは、プライマー伸長の合成が誘導される条件下で合成開始点 として作用する。これらの条件は、代表的に、適切な緩衝液中のおよび適切な温 度での、4つの異なるヌクレオチド三リン酸(ヌクレオチド試薬)および耐熱性 酵素の存在を含む。プライマー対が本明細書中で言及される場合、この対は、2 本鎖標的核酸のセンス鎖にハイブリダイズし得る1つのプライマー(「センスプ ライマー」)および2本鎖標的核酸のアンチセンス鎖にハイブリダイズし得る1 つのプライマー(「アンチセンスプライマー」)を含むことが意味される。プラ イマー対は、それらが増幅されるべき標的核酸の領域に隣接し、そして増幅プロ トコル(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応)に置かれた場合、標的領域が増幅され るのを引き起こすように設計される。 ヌクレオチド配列に「実質的に相同な」または「実質的に相補的な」プライマ ーが意味するものは、安定かつ特異的な結合がプライマーと標的配列との間で起 こる標的配列とハイブリダイズするために十分相補的な、天然に生じるヌクレオ チドまたはそれらのアナログ(例えば、7-デアザグアノシンまたはイノシン)を 含むポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドである。安定なハイブリダイゼ ーション複合体(2重らせん)の形成に必要とされる相同性の程度は、増幅培地 のストリンジェンシーで変化する。プライマーは、増幅される各特異的配列の標 的鎖に実質的に相同であるべきである。これは、プライマーが標準的な増幅条件 下で適切な鎖とハイブリダイズするのに十分相補的でなければならないことを意 味する。従って、プライマー配列は、テンプレートの正確な配列を反映する必要 はない。例えば、非相補的ヌクレオチドフラグメントは、鎖に相補的なプライマ ー配列の残りと共に、プライマーの5'末端に付着され得る。あるいは、プライマ ー配列が、それとハイブリダイズし、それにより伸長産物合成のためのテンプレ ートを形成する標的配列の配列と十分に相補性を有するならば、非相補塩基また はより長い配列はプライマーに分散され得る。 発明の詳細な説明 本発明は、配列番号5により配列表において定義されるヌクレオチド配列から 本質的になる単離された2本鎖核酸を提供する。これは、C.albicans ITS2配列 を含む。「単離された」は、天然に生じる生物において見出される他の核酸から 分離されたことを意味する。核酸は、C.albicansに特異的なヌクレオチド配列を 含む。「特異的な」は、C.albicansに由来する核酸との適切なポジティブハイブ リダイゼーションの決定を妨げる他の核酸とハイブリダイズしない配列を意味す る。2本鎖核酸と「特異的にハイブリダイズする」プローブは、1本鎖形態の場 合、2本の鎖のうちの1本にハイブリダイズする。 本発明の単離された2本鎖核酸のさらなる例は、配列番号6により配列表にお いて定義されるヌクレオチド配列から本質的になる。これは、C.parapsilosisの ITS2配列を含む。この核酸は、C.parapsilosisに特異的なヌクレオチド配列を含 む。 本発明の単離された2本鎖核酸の別の例は、配列番号7により配列表において 定義されるヌクレオチド配列から本質的になる。これは、C.tropicalis ITS2配 列を含む。この核酸は、C.tropicalisに特異的なヌクレオチド配列を含む。 本発明の単離された2本鎖核酸のなおさらなる例は、配列番号8により配列表 において定義されるヌクレオチド配列から本質的になる。これは、C.glabrata I TS2配列を含む。この核酸は、C.glabrataに特異的なヌクレオチド配列を含む。 本発明の単離された2本鎖核酸の別の例は、配列番号9により配列表において 定義されるヌクレオチド配列から本質的になる。これは、C.krusei ITS2配列を 含む。この核酸は、C.kruseiに特異的なヌクレオチド配列を含む。 本発明の単離された2本鎖核酸の別の例は、配列番号_により配列表において 定義される、All-CAN-TETと本明細書中で言及されるヌクレオチド配列から本質 的になる。この核酸は、全てのCandida spp.、Saccharomyces cerevisiae、Aspe rgillus fumigatusおよびAspergillus flavusに特異的なヌクレオチド配列を含 むが、他の真菌、細菌またはヒトDNAは表4において以下に記載されるように試 験されていない。Aspergillus sp.が検出されるべき場合、サンプルは、Aspergi llus核酸を放出するために機械的破壊に供されることが所望される。 本発明の核酸またはそのフラグメントと特異的にハイブリダイズするか、また はこれらを選択的に増幅する単離された核酸もまた意図される。上記の核酸に相 補的な単離された核酸もまた提供される。配列は、ヌクレ才チド配列および特定 の配列の有用性に基づいて選択され得る。より詳細には、本発明は、配列番号5 〜9により配列表において定義されるヌクレオチド配列から本質的になる核酸と 特異的にハイブリダイズする単離された核酸を提供する。 プライマーまたはプローブとしての使用のためのオリゴヌクレオチドは、代表 的に、例えば、自動化合成器(例えば、Needman-VanDevanterら、(1984)Nucleic Acids Res.,12:6159-6168に記載される)を用いて、BeaucageおよびCaruthers( 1991),Tetrahedron Letts.,22(20):1859-1862により記載される固相ホスホロア ミダイトトリエステル法に従って化学的に合成される。オリゴヌクレオチドはま たカスタムメイドであり得、そして当業者に公知の種々の商業的供給源から注文 され得る。オリゴヌクレオチドの精製は、必要な場合、代表的に、Pearsonおよ びRegnier(1983)J.Chrom.255:137-149に記載されるように、ネイティブアクリル アミドゲル電気泳動または陰イオン交換HPLCのいずれかにより行われる。合成オ リゴヌクレオチドの配列は、GrossmanおよびMoldave(編)Academic Press,New Yo rk,Methods in Enzymology 65:499-560におけるMaxamおよびGilbert(1980)の化 学的分解法を用いて確認され得る。 当業者はまた、所定の核酸配列において変化を作製する多くの方法を認識する 。このような周知の方法は、部位指定変異誘発、縮重オリゴヌクレオチドを用い たPCR増幅、核酸を含む細胞の変異原薬剤または放射線への暴露、所望のオリゴ ヌクレオチドの化学合成(例えば、大きな核酸を作製するための連結および/ま たはクロ−ニングと共に)および他の周知の技術を含む。GilmanおよびSmith(19 79)Gene 8:81-97;Robertsら、(1987)Nature 328:731-734ならびにSambrookら、 (1989)Molecular Cloning-A Laboratory Manual(第2版)第1〜3巻;Innis,Aus bel,Berger,Needham VanDevanterおよびMullis(全て前出)を参照のこと。 本明細書に記載のアッセイ法における使用のプライマーは、好ましくは、最大 効率および増幅のために1本鎖であるが、あるいは2本鎖であり得る。2本鎖の 場合、プライマーは、伸長産物を調製するために使用される前に、その鎖を分離 するように最初に処理される。好ましくは、プライマーは、オリゴデオキシリボ ヌクレオチドである。プライマーは、酵素の存在下で伸長産物の合成をプライム するために十分に長くなければならない。プライマーの正確な長さは、多くの因 子(温度、プライマーの供給源および方法の使用を含む)に依存する。最も代表 的には、増幅プライマーは、長さが8〜100ヌクレオチドであり、好ましくは長 さが約10〜30ヌクレオチドである。より代表的には、プライマーは、長さが約18 〜28核酸である。 個々の種または属を検出するための本発明のプローブは、標的配列と特異的に ハイブリダイズし、そして標的配列の特異的単離をもたらすのに十分な長さのプ ローブである。これらのプローブは、長さが約4〜約234塩基対であり、好まし くは長さが約8〜約35塩基対であり、そして最も好ましくは長さが約15〜約22塩 基対である。長さが5塩基対である個々のCandida spp.に対するプローブの例は 以下の通りである: 本明細書中で使用する用語「から本質的になる」は、核酸の特異性(属または 種)が維持される限り、本発明の核酸に対する改変を含む。同様に、プライマー またはプローブとして使用されるフラグメントは、十分に相補的な塩基が特異的 ハイブリダイゼーションのために存在する限り、置換を有し得る(Kunkelら、Me thods Enzymol.1987:154:367,1987)。 核酸は、1を超えるCandita種に存在するヌクレオチド配列と相同性を有し得 る。他のCandida種と共有されるこのような核酸配列は、例えば、1を超えるCan dita種から核酸を同時に増幅するためのプライマーとして使用され得る。次いで 、増幅された核酸は、属特異的診断または種特異的診断のいずれかを可能にする ための本明細書中に記載される特異的核酸を用いて検出され得る。従って、特異 的核酸は、Candida属に特異的であり得、ポリメラーゼ連鎖反応、リガーゼ連鎖 反応およびハイブリダイゼーションのような方法においていずれのカンジダ症も 検出するために使用され得る。 被験体における全身性カンジダ症を診断する方法もまた提供される。方法は、 以下の工程:(a)被験体からの血液を、界面活性剤、ポリプロピレングリコー ル、ポリアンエタノールスルホン酸ナトリウムおよびエチレンジアミン四酢酸ナ トリウム((Na)2EDTA)を含むチューブに収集する工程;(b)攪拌しながら、Z YMOLASE-100Tを用いてCandida細胞を溶解する工程;(c)溶解された細胞からD NAを抽出および沈殿する工程;(d)CandidaリボソームDNAの内部転写スペーサ ー領域に由来するユニバーサル真菌プライマー対を用いて沈殿されたDNAを増幅 する工程;および(e)増幅されたDNAとCandida DNAと選択的にハイブリダイズ するプローブとをハイブリダイズすることにより、Candidaに由来する増幅され たDNAを検出する工程含み、増幅されたDNAの存在は、全身性カンジダ症を示す。 来する溶解緩衝液を使用し得る。攪拌工程は、1分あたり約16回転で振動させる クスを使用し得る。上記の方法の増幅工程において、プライマー対のプライマー の1つは、内部転写スペーサー1(ITS1)に由来し、そしてプライマー対のもう 1つのプライマーは、内部転写スペーサー2(ITS1)に由来する。あるいは、プ ライマー対のプライマーの1つは、内部転写スペーサー3(ITS3)に由来し、そ してプライマー対のもう1つのプライマーは、内部転写スペーサー4(ITS4)に 由来する。検出工程のハイブリダイゼーションは、属または種特異的Candidaプ ローブを使用するドットブロットハイブリダイゼーションによるものであり得る 。 全身性カンジダ症を検出する方法において、増幅されるDNAはC.albicansに由 来し得、そしてプローブは、実施例2に記載される配列番号5の核酸の特異的な ヌクレオチド配列と特異的にハイブリダイズし得る。本明細書中に提供されるよ うな他の特異的核酸を使用することにより、実施例2の方法は、本明細書中に教 示されるような他のCandidaのいずれかを検出するために使用され得る。増幅さ れるDNAがC.parapsilosisに由来する場合、プローブは、配列番号6の核酸の特 異的なヌクレオチド配列と特異的にハイブリダイズする。増幅されるDNAがC.tro picalisに由来する場合、プローブは、配列番号7の核酸の特異的なヌクレオチ ド配列と特異的にハイブリダイズする。増幅されるDNAがC.glabrataに由来する 場合、プローブは、配列番号8の核酸の特異的なヌクレオチド配列と特異的にハ イブリダイズする。増幅されるDNAがC.kruseiに由来する場合、プローブは、配 列番号9の核酸の特異的なヌクレオチド配列と特異的にハイブリダイズする。1 を超えるCandida種と相同性を有する核酸はまた、全身性カンジダ症を検出する ための、Candida DNAを特異的にハイブリダイズするプローブとして使用され得 る。 さらに、核酸(例えば、プローブおよびプライマー)は、(共有結合的または 非共有結合的に)検出可能な部分に付着され得るか、またはこれで標識され得る ことが意図される。プローブは、実施例2において教示されるドットブロットハ イブリダイゼーション手順の例において後の視覚化のために、例えば、放射性標 識、酵素標識、蛍光標識、ビオチン-アビジン標識などを用いて適切に標識され 得る。このような標識された核酸の例は、実施例2において提供されるジゴキシ ゲニン-UTP標識プローブであるが、他は標準的な方法を用いて容易に作製され得 る(例えば、Sambrookら、1989を参照のこと)。所定のCandida種に特異的な核 酸はそれぞれ、別々の検出可能な部分で標識され得、その結果いくつかの種に対 する種特異的プローブは増幅されたDNAの同じサンプルを用いて使用されて、種 特異的診断を可能にし得る。各々の種特異的プローブに対する別々の標識は、特 定の種に由来するDNAが被験体に存在する場合、サンプル中で検出され得る。 本明細書中に記載されるような真菌DNAの検出はまた、リガーゼ連鎖反応(LCR )を用いて行われ得る。本質的に、当業者に公知であるこの反応は、検出される べき各領域について、互いに隣接してまたは2つのプライマー配列間の1または 2つのヌクレオチドと共に(すなわち、接合点に対して「直ぐ5'」または「直ぐ 3'」)のいずれかで、標的DNAの同じ鎖にハイブリダイズする2つのプライマ ーの使用を含む。リガーゼ反応は行われ、そして産物は、非常に小さなフラグメ ントを検出し得るゲル(例えば、SDS-ポリアクリルアミドゲル)を通して電気泳 動される。ポジティブな結果は、2つのプライマーの合計にサイズが等しい産物 が生成される結果である。なぜならこれは標的DNA領域の全ての存在を示すから である。3つの反応が3つの別々のチューブで作動され、(1)第1の接合点、 (2)第2の接合点、および(3)ポジティブLCRコントロールとしての内部配 列が検出において標的化されることが好ましい。ゲルを通して全てのLCR産物を 共に電気泳動することを所望する場合、プライマーは、それらの個々のサイズが 任意のLCR産物の予測サイズから区別され得るように、注意深く選択されなけれ ばならない。あるいは、各々の反応の産物は、別々に電気泳動され得る。プライ マーは、好ましくは、標的領域に正確に相同であり、そして約20〜40ヌクレオチ ドのサイズのプライマーである。 キット 本明細書に記載される生物のアッセイおよび検出のためのキットがさらに意図 される。上記で述べられるこの方法に有用な試薬の組み合わせ、特に、任意のプ ローブまたはプライマーは、記載されたアッセイにおいてそれらを使用するため の説明書を用いて、単一または共にのいずれかでパッケージされ得る。好ましい キットは、単一の試験アリコートを用いてアッセイを行うための、表1で述べら れるプローブおよび説明書を含む。 以下の実施例は、本発明を例示するが、本発明を限定することが意図される。 それらは使用され得るものを代表するが、一方当業者に公知の他の手順は、代替 的に使用され得る。 実施例 実施例1 Candida albicansおよび関連種のITS2領域のヌクレオチド配列分析 酵母株および維持 全てのCandida単離物は、以前に、同化(API)プロフィールおよび形態学によ り特徴付けられた(Van der WaltおよびYarrow,1984)。さらに、全てのC.albic ansおよびC.parapsilosis単離物は、以前に、電気泳動的に核型分類され、そし て別々の関連しない株を示すことが知られている(Laskerら、1989)。全ての単 離物を増殖させ、そして酵母-ペプトン-デキストロース(YPD)培地(Guthrieお よびFink、1991)上で維持した。DNA抽出のために、37℃でYPD上で増殖された10 mlの一晩培養物を1×TE緩衝液で2回洗浄し、そしてDNAを標準的な手順(Sambr ookら、1989)により抽出した。PCR増幅の前に、DNAをEcoRI制限エンドヌクレア ーゼ(New England Biolabs)で消化し、1.0%アガロースゲル上で電気泳動し、 そして臭化エチジウム(EtBr)で染色して、濃度および純度を確認した。 PCR増幅およびDNA配列決定 Taqポリメラーゼ、緩衝液およびPCRのための条件は、1反応あたり100ngゲノ ムDNAを使用する、売り主(Perkin-Elmer/Cetus)により供給されたものであっ た。最初の適用のために、95℃、55℃、および72℃(1分間隔)の35サイクルに 続いて、72℃での5分間の最終伸長を行った。以下の「ユニバーサル」ITSプラ イマーを使用し、この計算されたTmは以前に報告されている(Whiteら、1990) : プライマーITS1は、18S核サブユニットにおける保存3'ドメインに対するもので ある。プライマーITS3は5.8Sサブユニットの末端から約25bpであり、そしてITS4 は、核大rDNAの保存領域に対する逆プライマーである。さらに、21M13正プライ マー配列(Messingら、1981)を、正方向および逆方向、それぞれにおける配列決 定のためにプライマーITS1およびITS4に対して5'末端に付加し、そして以下の配 列からなった: ここでITS1およびITS4の末端5'Tは、18bpのアニーリング配列のうち17bpを作っ た。予備実験から、この配列の付加が得られるPCR産物の性質を変えなかったこ とが決定された。最初のPCR反応の水相をエタノール沈殿させ、乾燥し、そして 8μlのTE緩衝液に再懸濁した。全量を、1.5%アガロース、1.0%NuSieveアガ ロースゲル(Lehmannら、1992)の単一ウェルにロードし、110Vで電気泳動し、 そしてEtBrで染色した。適切なサイズの単一の非常に濃く染色したバンドを切除 し、そしてDNAを、40℃、13000×gで30分間、Spin-X酢酸セルロースカラム(Cos ter,Inc.)において抽出した。次いで、DNAをエタノール沈殿させ、70%EtOHで 2回洗浄し、手短に乾燥し、そして配列決定のためにH2Oに再懸濁した。自動化D NA配列決定(Smithら、1986)を、売り手(Applied Biosystems)により供給さ れる条件を用いて、「Prism」ダイ−プライマージデオキシ配列決定反応(Sange rら、1977)と共に、Applied Biosystems Catalyst 800ワークステーションを用 いて行った。沈殿させたDNAを乾燥し、そして6μlのホルムアミド/50mM EDTA( 5:1)に再懸濁し、90℃で2分間変性し、そしてApplied Biosystemsモデル373ADN A配列決定機にロードした。全てのDNAを正方向および逆方向の両方で配列決定し 、そして複数の作業を、全ての種および所定の種内の大部分の株について行った 。 5.8s rDNA 5.8S配列アラインメントを、手動でおよびWisconsin大学Genetics Computer G roup(GCG)パッケージ(Devereuxら、1984)からの「山積み(pileup)」プログ ラムを用いての両方で行った。ITSアラインメントを、GCG(NeedlemanおよびWun sch 1970)により実行されたように、NeedlemanおよびWunschアルゴリズムを用 いて全ての可能な対様組み合せで行った。DNA節減(parsimony)およびブートスト ラップ分析を、マイクロ-ヴァックス(Digital Equip.Corp.)クラスター上で実 行される、Felsenstein(Felsenstein 1982)の「Phylip」プログラムを用いて行 った。系統樹を、包括的な選択(global option)を用いて、および他者集団と して種々の異なる種を用いて構築した(Felsenstein 1985)。他の5.8S配列は以 下の通りである:Neurospora crassa、Shizosaccharomyces pombe、Saccharomyc es cerevisiae、Pneumocystis Carinii、Fusarium sambucium、Epichloe typhin a、Cephalosporium acremonium、Lentinula edodes。 複数の株が分析された、C.albicansおよびC.parapsilosisについて、全159bp の5.8S領域内で完全なヌクレオオチド保存があった。この研究において使用され た種についての最も大きな多様性度は、bp79〜85とbp118〜136との間の2つの比 較的保存されていない領域において見出された。Candida種間の全体にわたる平 均の多様性度は、約3%であった。bp62で単一のC-Aトランスバーションを有す るが、最小多様性度は、C.tropicalisとC.parapsilosisとの間に見出された。興 味深いことに、C.albicansおよびC.kruseiの両方は、終結コンセンサスTCATTTに おいてA-Gトランジションを含んだ。 系統発生的分析を、Felsensteinにより実行されたような厳密な節減および統 計ブートストラップ分析(Felsenstein 1982;1985)を用いて、全て既知の真菌 5.8S配列を用いて行った。P.cariniiを、真核生物のより大きなデータベースを 用いた18S分析に基づく以前の知見(Edmanら、1988)を考慮して、他者集団とし て使用した。まとめられた真菌配列数について計47の有益な部位(4つの単一塩 基対ギャップを含む)があった。ギャップなしでセットされたデータの再分析は 、樹形曲線(tree)のトポロジーを有意に変えなかった。計100の繰返しからの 累積数のポジティブな選択は、各分岐点で与えられる。得られた樹形曲線は、18 S配列についての加重差違アルゴリズムを用いた以前の調査と有意に異ならず、 そしてC.albicans、C.parapsilosisおよびC.tropicalisがクレード内のC.krusei より密接に整列されるように、これらの種が関連するという考察を支持する。同 様に、C.grabrataは、より離れて関連するようであり、そして酵母様真菌のより 大きな枝内の多数の位置に等しく配置され得る。100のランダムに試験されたサ ンプルのうち70以上の値は、有意な程度の確率で同様の樹形曲線を示すことが、 一般的に認められる。 ITS2 rDNA C.albicans、C.parapsilosis、C.tropicalis、C.glabrataおよびC.kruseiのIT S2領域の配列は、配列番号5〜9として配列表に示される。 代表的なおよび形態学的に(または生理学的に)異形型の株を示す、計10個の C.albicans単離物は、ITS領域内でヌクレオチドレベルで同一であることが見出 された。同様に、広範な電気泳動的核型およびランダムに増幅された多型(RAPD )を示す、C.parapsilosisの5つの株もまた、この種の基準株に同一であった。 ITS領域の全長は、種特異的であることが見出された。 5.8Sアラインメントの結果に類似して、本発明者らは、C.albicans、C.paraps ilosisおよびC.tropicalisがまた、このITS領域において最も相同であることを 見出した。この相同性は、5.8S配列終結の5'直ぐに隣接した最初の57bpにわたっ た。対照的に、3'領域は、ほとんど相同性を示さなかった。C.kruseiおよびC.gl abrataについては、この全ITS領域にわたって、互いに対しても、C.albicans群 のメンバーに対してのいずれも明らかな相同性はなかった。配列は、全ての可能 な対様組み合わせで整列され(NeedlemanおよびWunsch 1970)、そして平均の類 似性度は、約40%であることが見出された。 ITS2領域の分析は、C.albicansおよび恐らく他の密接に関連した種が、株間変 異を示さないことを明らかにした。これに関して、この種は、日和見真菌Crypto coccus neoformansのようであり、そしてこの領域において変異を示す植物病原 体Fusarium sambucinumとは異なる。 実施例2 ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の使用による 血液中のCandida albicans細胞からのDNAの検出C .albicansの増殖 C.albicans 36B株を、25℃で48時間、Sabouraudのデキストロース寒天Emmons 傾斜(slant)において増殖させた。細胞を、各傾斜を5mlの0.85%NaClで洗浄 することにより採集し、1500×gで10分間遠心分離し、そして新鮮に収集された ウサギ血液または0.85%生理食塩水中に適切な濃度に再懸濁した。 酵母細胞溶解およびDNA精製 成体雌ウサギ(ニュージーランドホワイト、Myrtle's Rabbit Farm)からの血 液を、中心耳動脈から、1単位の精製サポニン水溶液、8ml/Lポリプロピレング リコール、9.6g/Lポリアンエタノールスルホン酸ナトリウムおよび16g/L(Na)2 EDTAコートチューブ(Becton Dickinson,Rutherford,NJ);またはヘパリン化さ れたチューブ(Becton Dickinson)に収集した。次いで、C.albicans 36B株(Qu ebec Gynecological Institute,Montreal,Quebec)細胞を導入し、そしてサンプ ルを、3000×gで30分間遠心分離した。上清を除去し、そして等容量の脱イオン 化水を添加して、残存血液細胞を溶解した。残存C.albicans細胞を0.85% NaCl で洗浄し、そして1500×gで10分間の遠心分離によりペレット化した。ISOLATOR 血液収集系よりも優れていることがわかった(Jones,1990)。血液収集のための ートまたはヘパリンコートされたチューブの使用はもたらさなかった。 C.albicans DNAを抽出し、そして製造者の説明書に従って、真菌を用いたその 哺乳動物細胞およびグラム陰性細菌のみに由来するDNAの単離および精製のため キットを用いて精製した。簡単には、ペレット化した細胞を、100μlの溶解緩 衝液を添加した後、15分間100μlのサンプル緩衝液に懸濁した。混合物を、25 ℃で1時間インキュベートした。選択されたサンプルは、溶解工程の間にザイモ リアーゼ(ZYM0LYASE-100T、Seikagaku Corp.,Tokyo,Japan;1.0Mソルビトール、 0.1Mクエン酸三ナトリウム、および0.1% 2-メルカプトエタノール中の5mg/ml) を含み、そしてC.albicans細胞の破壊を最適化するために1分あたり約16回転で 振動させた。ザイモリアーゼの溶解工程への付加は、C.albicans細胞を用いた使 用 細胞を、ミニビーズビーター(Biospec Products,Bartlesville,OK)を用いて破 壊した(Gleeら、1987)。細胞(1ml)を、1mlの0.5mm直径ガラスビーズを含む Sarstedtマイクロフュージチューブに送達し、そして2分間最大速度でたたい た。第3の方法は、Eppendorf微量遠心チューブ中の2mlの脱イオン水中で1mlあ たり1×107個の細胞を30分間煮沸することによりC.albicans DNAを放出した。 ビーズでたたくか、または煮沸することによるC.albicans細胞の機械的破壊は、 PCR増幅DNAを生成することにおいてあまり効果的ではなく;これらの方法はあま りにも厳しすぎ得、DNAの剪断またはフラグメント化をもたらす。DNAの沈殿のた 使用した。 精製し、イソプロパノールの存在下で酢酸ナトリウムを用いて沈殿し、そして沈 殿したDNAを、真空遠心分離により15分間乾燥した。 ゲノムDNAのPCR増幅 ユニバーサル真菌プライマー対、ITS1および2またはITS3および4を、CDCcoref acility.により合成し、そして天然のTaq DNAポリメラーゼ(250U、Perkin Elme r Cetus,Alameda,CA)を使用するGeneAmpRDNA増幅試薬キットを、ゲノムDNAのPC R増幅のために使用した(Salkiら、1988)。これらのプライマーは、全ての真菌 およびいくつかの寄生体からDNAを増幅する。ITS1,ITS2、ITS3およびITS4プラ イマーの例を、それぞれ、配列番号1、4、2および3として配列表に示す。反 応は以下からなる:53.5μlの2重に蒸留した滅菌水、10μlの10×反応緩衝液 、16μlの等モル(1.25mM)量のdATP、dCTP、dGTPおよびdTTPの混合物、5μl の20μM ITS1または3、5μlの20μM ITS2または4、10μlの標的DNA、0.5μ lのTaqポリメラーゼ、ならびに6μlの25mM MgCl2。サンプルを、DNA増幅の間 の蒸発を最小にするために、サーマルサイクラー(Perkin Elmer Cetus)に置く 前に鉱物油で重層した。サンプルを、95℃で5分間、サーマルサイクラーで最初 に変性させた。これに続いて、以下の30サイクルを行った:95℃1分間の変性、 50℃で2分間のアニーリング、および72℃で1.5分の伸長。最終伸長は、72℃に て5分間で生じた。 増幅後、鉱物油を捨てた。等容量のクロロホルムをサンプルに添加し、次いで これを4100×gで5分間遠心分離して、残存鉱物油を抽出した。水層を取り出し 、 そしてDNAを、2容量の氷冷100%エタノールを添加し、続いて-70℃で30分間イ ンキュベートすることにより、それから沈殿させた。次いで、サンプルを4100× gで1分間遠心分離し、エタノールを除去し、サンプルを真空下で乾燥し、そし て20μlのTE緩衝液(20mM Tris+1mM EDTA、pH8.0)に再懸濁した。増幅したD NAを、臭化エチジウム染色またはドットブロットハイブリダイゼーション分析に より、アガロース(1%アガロース+TE緩衝液中の1%Nu-Sieve)ゲル電気泳動 後に視覚化した。 ドットブロットハイブリダイゼーション C.albicans 3307株のDNAを、ドットブロットのためのプローブとして使用した 。プローブを作製するために、20ngのC.albicans 3307のゲノムDNAを、プライマ ー対としてITS1およびITS2またはITS3およびITS4を用いてPCR増幅した。次いで 、PCR産物をアガロースゲルにおいて電気泳動し、そして得られたDNAバンドをゲ ルから切り出した。産物を、Thuringら(Thuringら、1975)の凍結-圧搾法によ りゲルから抽出した。DNAプローブを、製造者の説明書に従って、非放射性DNA標 識および検出キット(「Genius」キット、Boehringer Mannheim,Indianapolis,I N)からのジゴキシゲニン-dUTPと一晩インキュベートすることにより標識した。 配列番号5〜9の核酸に由来する他の属または種特異的プローブもまた、この方 法において使用され得る。 10μlのC.albicansDNAをTE緩衝液で25μlに希釈し、NaOHを0.3Mの最終濃度 まで添加し、そして25℃で10分間インキュベートすることにより、サンプルをド ットブロット(Kafatosら、1979、Laskerら、1992)のために調製した。次いで 、等容量の2.0M酢酸アンモニウムを、氷上の各サンプルに添加した。次いで、各 サンプルを、製造者の説明書に従ってドットブロット装置(BioRad,Richmond,CA )を用いて、ニトロセルロースフィルター上に真空下でドットした。次いで、フ ィルターを装置から取り出し、そして真空下で2時間-80℃で乾燥した。乾燥し たフィルターをプラスチックバックに入れ、密封し、そして65℃水浴中で一晩、 1本鎖サケ精子DNA(10μg/ml)でプレハイブリダイズした。 ジゴキシゲニン標識プローブを、5分間煮沸することによって変性させ、プラ スチックバック中のフィルターに添加し、そして65℃水浴中に一晩入れた。次い で、フィルターを、クエン酸化生理食塩水(0.03Mクエン酸ナトリウム(pH7.0) を含む0.3M NaCl)および0.1%SDSで、60℃で30分間ずつ2回洗浄した(Lasker ら、1992)。洗浄したフィルターを、アルカリホスファターゼで標識された抗ジ ゴキシゲニン抗体(1:5000)と共に25℃で30分間インキュベートした。色原体( ニトロブルーテトラゾリウム塩および5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルホスフェ ート)を添加し(Laskerら、1992)、そして暗所で25℃で6時間発色させた。 「ブースター(booster)」PCR増幅 「ブースター」PCR増幅を、Ruanoら(Ruanoら、1989)の方法により行った。 簡単には、上記で概説されたのと同じプロトコルを使用したが、PCR増幅の15サ イクル後に、サンプルをサーマルサイクラーから取り出し、そして新鮮なプライ マーを40μMの最終濃度まで添加した。次いで、サンプルを、さらなる15サイク ルおよび最終伸長のためにサーマルサイクラーに戻した。血液に導入された細胞 に由来するPCR産物の検出の感度レベルは、臭化エチジウム染色されたアガロー スゲルにより検出した場合、1mlあたり105個細胞から1mlあたり103個細胞に改 善された。しかし、この系の特異性は、ネガティブコントロールがポジティブに なったので不十分であった。 アガロースゲル電気泳動による生理食塩水中のC.albicansからのPCR増幅産物の 検出 s DNAと、ザイモリアーゼ+キットの使用により得られたものとの比較を行った 。C.albicans細胞(107/ml食塩水)を、37℃または25℃のいずれかで溶解した。 ザ での)は、キット単独と比較して精製DNAの増強した回収をもたらした。ために、次いで、C.albicans細胞を、破壊前に生理食塩水に連続希釈した(1ml あたり107〜101細胞)。臭化エチジウム染色したアガロースゲルは、1mlあたり 103個の細胞がこの方法により検出され得たことを証明した。これらの結果に基 を用いたDNA精製を行った。 アガロースゲル電気泳動による血液中のC.albicansのPCR増幅産物の検出 し得るかどうかを決定するために、1mlあたり107個のC.albicans細胞を、上記 のように、新鮮に収集されたウサギ血液に導入した。血液を以下のうちの1つに 導入された細胞から調製されたサンプルにおいて検出した。血液がEDTAコートの みされたチューブまたはヘパリンコートのみされたチューブのいずれかに吸い出 されたサンプルでは、DNAは検出されなかった。 あたり107〜101細胞)を連続希釈することにより決定した。アガロースゲル電気 泳動および臭化エチジウム染色を用いて、1mlあたり105個の細胞を検出し得た 。 血液または生理食塩水中のC.albicansのPCR増幅産物の検出のためのドットブロ ットハイブリダイゼーション C.albicans DNAの検出感度を改善する努力において、PCR産物の検出について 、臭化エチジウム染色アガロースゲル法とドットブロットハイブリダイゼーショ ン法との比較を行った。ドットブロット法は、アガロースゲル電気泳動および臭 化エチジウム染色により検出された1mlあたり103個の細胞に対し、生理食塩水 中1mlあたり101個の細胞の検出を可能にした。血液中に導入されたC.albicans 細胞のPCR産物の検出感度は、ドットブロット法による1mlあたり101個の細胞対 臭化エチジウム染色アガロースゲル検出の1mlあたり105個の細胞であった。上 記のドットブロットに使用されたプローブは、C.albicans特異的であった。C.tr opicalis DNAおよびヒト胎盤DNAは、ドットブロットにおいて反応せず、これは プ ローブの特異性を支持する。従って、本明細書中に教示される方法は、臨床サン プル(例えば、血液)においてCandida DNAを検出し得る。 本明細書中に記載のユニバーサル真菌プライマーは、全ての真菌からのDNA増 幅の可能性を提供する。しかし、上記のドットブロットハイブリダイゼーション 工程におけるようにC.albicans特異的DNAプローブを使用することにより、試験 は、C.albicans特異的であった。ドットブロットアッセイを、本明細書中に記載 されるような他のCandida種または他の真菌の特異的プローブを用いて行い得る 。さらに、本発明の方法が、臨床サンプルから穏やかにDNAを抽出し得るので、 この方法はまた、PCR反応のためのウイルスプライマー、細菌プライマー、また は他の真菌プライマー、続いて上記のようなドットブロットにおいて、各属また は種に特異的なDNAプローブを使用し得る。 実施例3 ポリメラーゼ連鎖反応の使用による 血液中のCandida spp.からのDNAの検出 Candida spp.の検出および同定は、特に、新たに出現する非albicans Candida 感染の増加のために重要になってきている。本発明者らは、1つの反応チューブ 中で3つまでのCandida spp.を検出するための真菌特異的PCRプライマーおよび 種特異的DNAプローブを使用した(TaqManTMPCR,Perkin-Elmer Corp.,Foster Cit y,cA)。rDNAの内部転写スペーサー領域に対するプローブを、3つの蛍光レポー ター色素のうちの1つで標識した:FAM(6-カルボキシ-フルオレセイン)、TET( テトラクロロ-6-カルボキシ-フルオレセイン)、またはHEX(ヘキサ-クロロ-6- カルボキシ-フルオレセイン)。各色素は、特異的な標的DNAのPCR増幅の際に特 徴的な波長を放射し、その結果3つまでのプローブがPCR反応中に同時に使用さ れ得る。次いで、各プローブの異なるシグナルを、蛍光マイクロタイタープレー トリーダーを使用することによりサーマルサイクリング直後に検出する。6つの プローブをこの研究において使用し:CA-FAM、CT-TETおよびCP-HEXを、それぞれ 、C.albicans、C.tropicalis、およびC.parapsilosisの同時検出および同定のた めに1つのチューブに添加した。TG-FAMおよびCK-TETを、C.glabrataおよびC.kr us ei(蛍光耐性種)検出のために第2のチューブに添加した。Candida属プローブ であるAllCAN-TETを第3のチューブに添加した。61のポジティブな血液培養ボト ル(23のC.albicans、18のC.glabrata、6つのC.tropicalis)6つのC.krusei、 5つのC.parapsilosis、および3つの混合真菌血症)から回収されたDNAを使用 した。コントロールサンプルは、細菌(n=10)または他の真菌血症(n=3)の培 養物、または増殖なしのボトル(n=10)を含んだ。TaqManTMPCRは、61の標本の うち57(93.4%)を検出し、そして正確に同定し、そして偽陽性結果を与えなか った。この方法は迅速であり、PCR後ハイブリダイゼーションおよびインキュベ ーション工程を排除する。これは、血液培養ボトルからのCandida種を検出およ び同定するのに感度が良くおよび特異的であり、より迅速な診断および薬物治療 の適切な標的化を可能にする。 本発明者らは、ポジティブな血液培養ボトルからのCandida単離物の迅速な検 出および同定のための、臨床的に有用なPCRに基づく方法を記載する。熱、界面 活性剤、および機械的破壊を使用する単純な抽出方法を用いて、高価な酵素また はフェノール-クロロホルムの使用なしにPCRを増幅するためのCandida DNAを得 た。単純で、迅速な、かつ感度のあるマイクロタイタープレートフォーマットお よび異なる放射波長を有する蛍光で標識されたプローブを使用して、3つまでの Candida spp.を同時に検出した。この方法は、蛍光プローブがPCR増幅の間に標 的DNAにアニールするので、さらなるPCR後ハイブリダイゼーション工程を排除し 、そして種同定までの時間を、従来の方法による平均3.5日から本発明者らの方 法による5時間に減らした。 臨床サンプル 培養したBacT/Alert瓶(Organon Teknika Corporation,Durham,N.C.)から の81サンプルすべてを試験した。細菌血症または真菌血症に罹患していると疑わ れる患者由来の10ミリリットルの血液をベッドサイドで収集し、そして各5mlを 直ちに好気性および嫌気性Bac/Alert瓶に接種した。接種した瓶をBacT/Alert装 置中(Organon Teknika Corporation,Durham,N.C.)で1分あたり68サイクルの 速度で連続的に振盪し、そして35℃で5日間、すなわち瓶がCO2の比色検出に より陽性となるまで、インキュベートした。陽性の瓶からのアリコートをグラム 染色し、そして継代培養した。グラム染色によりCandida spp.を含むことが証明 された瓶を選択し、2mlのアリコートを取り出し、そして-30℃で保存した。研究 の期間の間に、Candida spp.が24患者からの61培養瓶から単離された。 Candida spp.から単離された61の瓶のうち、C.albicans blastoconidiaが23瓶 から単離され、C.glabrataが18瓶から単離され、C.tropicalisが6瓶から単離さ れ、C.kruseiが6瓶から単離され、C.parapsilosisが5瓶から単離され、そして C.glabrataおよびC.albicansの混合物が3瓶から単離された。凝集素陰性Staphy lococci(n=2)、Enterococcus spp.(n=2)、Citrobacter freundii(n=2)、Coryn ebacterium JK(n=1)、Corynebacterium、非JK(n=1)に起因するか、あるいはEnte rococcus spp.およびS.aureus(n=1)の混合物、またはKlebsiella pneumoniaeお よびA.calcoaceticus(n=1)の混合物に起因する、細菌血症に罹患した患者由来の 10の無作為に選択したサンプルもまた、陰性コントロールとして試験した。イン キュベーションの間に陽性には決してならなかった臨床検体(n=10)もまた、陰 性コントロールとして試験した。 臨床サンプルに加えて、C.albicans株B3llを、200μlのウサギ全血あたり0 、101、102、103、104、および105の出芽型分生子でスパイクした(spiked)Bac T/Alert瓶も試験した(ブロス対ウサギ血液比=8:1)。 DNAの抽出 機械的破壊法を、使用した。200マイクロリットルのサンプルを、滅菌1.5ml遠 沈管中の800μlのTXTE緩衝液(10mM Tris,1mM EDTA,pH8.0,1% Triton X-10 0)に添加し、そして室温で10分間インキュベートした。溶解後、細胞残渣およ びCandida出芽型分生子を、エッペンドルフ遠心分離器(Eppendorf model 5403 ,Germany)において14,000rpmで5分間遠心分離することによりペレット化した 。1mlのTXTE緩衝液での遠心分離による3回の洗浄後、ペレットを300μlのTXTE 緩衝液中に再懸濁し、そして200μlの0.5mmジルコニウムビーズ(Biospec Prod ucts,Bartlesville,OK)を含む2mlのスクリューキャップコニカル底チューブ へ移した。15分間煮沸した後、混合物を機械的細胞破壊器(Mini-beadbeater,B io spec Products)中で20分間振盪させた。20秒間の遠心分離後、上清を、PCR増幅 に使用するまで-20℃で保存した。 精製DNA 精製Candida DNA(C.albicans,C.tropicalis,C.parapsilosis,C.glabrata)お 準として用いた。これらのDNAならびに他のCandida種、Saccharomyces cervisia e,Cryptococcus neoformans,Aspergillus fumigatus,A.flavus,Penicillium marneffei,Histoplasma capsulatum,Blastomyces dermatitidis,Staphylococ cus aureus,Escherichia coli,Pseudomonas aeruginosa、およびヒト胎盤細胞 株から精製されたDNAを以前に記載される従来の手段(Fujitaら)により得た。 使用したすべての微生物株は、C.lusitaniae株およびC.pseudotropicalis株、WO 696以外は、以前に記載されている。これらの株は、CDC菌類学委託研究室から得 た。 蛍光プローブ設計および合成 プローブは、3つの利用可能な蛍光レポーター色素(FAM(6-カルボキシフル オレセイン)、TET(テトラクロロ-6-カルボキシフルオレセイン)、またはHEX (ヘキサクロロ-6-カルボキシフルオレセイン)の1つを用いて5'末端で標識さ れるオリゴヌクレオチドからなった。プローブはまた、3'末端および3'-ブロッ キングホスフェート付近のリンカーアーム改変ヌクレオチドに結合した消光色素 であるTAMRA(6-カルボキシテトラメチルローダミン)を含む。この研究で用い た6つのプローブを表1に列挙する:すべてのCandida spp.を検出するためのAl l-CAN-TET、およびそれぞれC.albicans,C.tropicalis,C.parapsilosis,C.gla brataおよびC.kruseiのDNAを検出するためのCA-FAM、CT-TET,CP-HEX,CG-FAMおよ びCK-TET。 プライマーITS3およびITS4(Fujitaら)ならびに以前に公表されたPCRプロト G+C成分に基づくと、CA、CG、CP、CK、およびCTプローブ(Fujitaら)の予測さ れる融解温度(Tm)は、70℃、70℃、70℃、76℃、および72℃であった。さらに 、すべてのCandida種を検出するためのプローブを、rDNAの5.8s領域から設計し た(All-CANプローブ、Tm=80℃)。他方、ITS3およびITS4プライマーのTmは、62 ℃および58℃であった。ITSプライマーを用いるPCR増幅が蛍光標識Candidaプロ ーブの存在下で実施されるので、プローブを、Tmがプライマー伸長を最適化し、 そして1反応チューブ中で混合される場合に複数のプローブが同様の頻度で結合 することを可能にするように再設計した。 プローブ混合物の3つのセットを設計した。第一に、CA-FAM、CT-TET、および CP-HEXを、それぞれC.albicans,C.tropicalis、およびC.parapsilosisを検出し そして同定するために同時にPCR混合物に添加した(PCR「A」)。第二に、プロ ーブCG-FAMおよびCK-TETを、C.glabrataおよびC.krusei(生来のフルコナゾール 耐性株)を検出しそして同定するためのPCR混合物に添加した(PCR「B」)。第 三に、All-CAN-TETプローブを使用してすべてのCandidaspp.を検出した(PCR「C 」)。PCRを、1μlサンプルで、10mM Tris-HCl、50mM KCl(pH8.3)、MgCl2(2.5 〜5.0MM)、0.2mM(各)dNTP、各0.2μMのプライマー、2.5UのTaq DNAポリメラ ーゼ(Boehringer Mannheim,Germany)および1、2、または3つの蛍光プロー ブ(10〜50nM最終濃度)を含む総量50μlの容積で実施した。組合せアニーリン グおよび伸長温度を用いる二段階PCRを、Perkin-Elmer 9600サーモサイクラー( Emeryville,CA)中で実施した。すべてのサイクルは、DNA変性工程(94℃で5 分間)から始めた。この後、サイクルは、40サイクルの、95℃で30秒間(変性) 、および58℃で90秒間(アニーリングおよび伸長)からなった。使用した他のツ ーステップサイクルは、45サイクルの、95℃で30秒間、58℃で1分間からなった 。72℃で10分間のプライマー伸長が最終サイクルに続いた。 ネガティブコントロール(テンプレートコントロールなし)を、テンプレート が非存在であること以外は同一の反応混合物を用いて、記載される増幅条件下で 実施した。多重PCRのためのポジティブ標準は、検出される各Candida spp.につ いて、1ngの精製DNAを使用した。 PCRの後ただちに、または24時間以内(サンプルは暗冷蔵庫に保存した)のい ずれかで、40μlの各PCR産物を、蛍光の検出のために設計された清潔な白色の9 6ウェルマイクロタイトレーションプレート(Perkin-Elmer)に移した。40μl のTE緩衝液(10mM Tris、1mM EDTA、pH8.0)を緩衝液ブランクとして使用した。 プレートを、マイクロタイトレーションプレート読み取り付属品を用いてPerkin -Elmer LS 50B Luminescence Spectrometer上で読んだ。使用した励起波長は488 nmであった。各レポーター色素についての発光波長は、以下の通りであった:FA M,518nm;TET,538nm;HEX,556nm。消光色素(TAMRA)についての発光波長は582n mであった。励起スリット幅は488nmであり、そして発光スリット幅は10nmであっ た。EXCEL互換マクロを用いる蛍光データ管理システムを、データ分析に使用し た。 データ分析および解釈 すべてのCandida spp.の検出のためのAll-CAN-TETプローブを用いるPCR の消光レポーター色素の基底発光強度を引いた増分である。閾値RQを計算して、 3連の連プレートなしのコントロールサンプルから得られる標準偏差を用いて統 計的に高い信頼性のレベル(99%)を確実にする。本発明者らは、ポジティブ性 についてのカットオフ値を、本研究で用いたすべてのネガティブコントロール( n=20)についての平均のΔRQから3SDを超える値に設定した。 はWPR(ウェルプレートリーダーソフトウェア)についての2レポーター多成分 ワークシートのいずれかを使用した場合、「DNAなし」、テンプレート1(すな わち対立遺伝子1)、テンプレート2(対立遺伝子2)、またはテンプレート3 (対立遺伝子3)として結果を示した。DNAなしの閾値を、ネガティブコントロ ールの平均(値=1.00)を2SD超える値から自動的に計算した。本発明者らは、 DNAなし値を、1から各DNAなし値を減ずることにより、「DNA値」として標準化 した。本発明者らは、DNA値についてのカットオフ値を、コントロール値につい ての平均を1SD超えるもの、および各プローブについてのカットオフ値を、TaqMa 定した。 品質コントロール 各反応を2連または3連で実施した。1ナノグラムのC.albicansおよびC.glab rataのDNAを、各サンプルの実行についてのポジティブコントロールとして使用 した。持ち越しを、アエロゾル耐性ピペットチップおよびDNAサンプル調整およ びPCR調製のための別の研究室区域を用いて除去した。 結果 は、MgCl2濃度、伸長時間、PCRサイクルの数、およびプローブ濃度の、ΔRQ値に 対する効果を評価した。最適なマグネシウムイオン濃度を、95℃で30秒および58 ℃で90秒からなる40サイクルを用いて、2.5nM〜5.0nMの濃度を試験することによ って決定した。3.5nMのMgCl2濃度を用いた場合、ΔRQは最も高かった(4.37±0. 38,n=4;3.33〜5.16の範囲)。このMgCl2濃度の範囲は、(RQ-)値(0.71〜0.84) を変化しなかった。 次いで、定常のPCR混合組成物を用いて、本発明者らは、PCR伸長時間およびサ イクル数の、ΔRQ値に対する効果を比較した。45サイクルおよび1分の伸長時間 (ΔRQ=3.33±0.45,n=2)を用いた場合、90秒の伸長時間での40サイクル(ΔRQ=3 .46±0.13,n=2)と比較して、ΔRQ値における増加は得られなかった。従 って、すべての実験は、40サイクルおよび1分の伸長時間を用いた。各プローブ の濃度を、10〜50nMの濃度を試験することによって最適化した。最適なプローブ の濃度は、All-CAN-TET、25nM;CA-FAM,CT-TET,およびCG-FAM,10nMであった。 C.albicans、C.tropicalisおよびC.parapsilosisの同時検出ならびに同 「B」)において、10nMのプローブ濃度を用いた場合、ΔRQが最も高かった。従 FAMで標識したプローブについてのΔRQ値は、一貫してより高く、次いでTETで 標識したプローブについてのΔRQ値、次いでHEXで標識したプローブについての ΔRQ値が高かった。CKプローブの異なるバッチを、3つの蛍光標識のうちの1つ で標識した場合、FAM標識CKプローブについての平均のΔRQは、1.34±0.04(n=3) であり、一方TET標識CKプローブについての平均のΔRQは、0.61±0.27(n=6)で あり、そしてHEX標識CKプローブについての平均のΔRQは0.30±0.01(n=3)であ った。 カンジダ血症を有する患者由来の61の臨床的サンプルのうち、58のサンプルは 、単一のCandida spp.を含むことが証明された(表2)。相同のspp.に対するAl l-CAN-TETプローブを用いた平均ΔRQ値は、以下の通りであった:C.albicans, 3.42±0.67(範囲=1.15〜4.58);C.tropicalis,1.92±1.34(範囲=0.45〜3 .48);C.parapsilosis,1.78±1.48(範囲=0.80〜4.22);C.glabrata,2.8 1±1.24(範囲=0.53〜4.66);およびC.krusei,3.38±0.92(範囲=1.87〜4. 40)(表3)。C.glabrataおよびC.albicansの両方の混合培養物として同定さ れた3つのサンプルを用いたAll-CAN-TETについてのΔRQ値は、それぞれ4.14、3 .46、および3.58であった。 相同種に対するCandida種特異的プローブについての平均のΔRQ値は以下の通 りであった:C.albicans単離物についてのCA-FAM,0.95±0.62(n=23);C.tr opicalis単離物についてのCT-TET,0.48±0.38(n=6);C.parapsilosis単離物 についてのCP-HEX,0.37±0.12(n=5);C.glabrata単離物についてのCG-FAM, 0.63±0.39(n=18);およびC.krusei単離物についてのCK-TET,0.73±0.33(n =6)(表3)。DNA値が0.16以上であり(1SD)、ΔRQがCA-FAMプローブについて0. 7以上(2SD)、CT-TETプローブについて0.13以上(2SD)、そしてCP-HEXプローブに ついて0.19以上(2SD)である場合、PCR「A」アッセイによって試験した検体は陽 性であると考えられた。従って、PCR「A」アッセイの感度および特異性は、それ ぞれ91.9%(34/37)、および100%(44/44)であった。 DNA値が0.15以上であり(1SD)、ΔRQがCA-FAMプローブについて0.04以上(2SD) であり、そしてCK-TETプローブについて0.08以上(2SD)である場合、PCR「B」ア ッセイによって試験した検体は陽性であると考えられた。従って、PCR「B」アッ セイ(フルコナゾール耐性Candida spp.を検出するため)の感度および特異性は 、それぞれ96.3%(26/27)、および100%(54/54)であった。 ΔRQが0.25以上(3SD)である場合、PCR「C」アッセイによって試験した検体は 陽性であると考えられた。従って、PCR「C」アッセイ(すべてのCandida spp.を 検出するため)の感度および特異性は、それぞれ100%(61/61)、および100%(20 /20)であった(表3)。 蛍光プローブを用いるPCRによるCandida spp.の検出および同定 カンジダ血症を有する24人の患者の61の血液培養物由来のCandida spp.のPCR- EIA同定(Fujitaら)を、以下のように同定した:C.albicans(n=23)、C.gla brata(n=18)、C.parapsilosis(n=5)、C.tropicalis(n=6)、C.krusei( n=6)、ならびにC.albicansおよびC.glabrataに起因する混合したカンジダ血 症(n=3)。All-CAN-TETプローブを用いるPCR「C」アツセイは、61のすべてのサン プル中のすべてのCandida sppを検出した。PCR「A」および「B」アッセイ結果は 、単一のCandida spp.を含むと報告された58個のサンプルのうちの55個(23個のC .albicans、17個のC.glabrata、4個のC.parapsilosis、5個のC.tropicali s、および6個のC.krusei)についてのPCR-EIAに関するこれらのアッセイ結果と 適合した。慣習的なPCRによって、およびPCR-EIAによって、混合カンジダ血症検 体として同定された3つのサンプルのうちの2つはまた、C.glabrataおよ びC.albicansの両方を含むとして同定されたが、1つの混合カンジダ血症は、P CR「A」および「B」アッセイによってC.glabrataのみとして同定された(C.al bicansは検出されなかった)(表2)。 5つのC.albicans陽性ボトルは、Enterococcus spp.(n=4)および凝固酵素(c oagulase)陰性Staphylococci(n=1)を含む細菌とのC.albicansの共存を示した。 すべてを、C.albicansを含むとして正確に同定した。菌血症を有する患者由来 3)。 従って、All-CAN-TETプローブを用いるPCRは、すべてのCandida spp.(10 物のうちの57(93.4%)中のすべてのCandida spp.を迅速かつ正確に同定した( 表2)。 All-CAN-TETプローブの感度および特異性 All-CAN-TETプローブは、すべてのCandida spp.、S.cerevisiae、A.fumigat us、およびA.flavusを検出したが、試験した他の真菌DNA、細菌DNA、またはヒ トDNAは検出されなかった(表4)。精製したAspergillus spp.,DNAをAll-CAN- TETプローブで検出したが、使用された機械的サンプル調製法は、インタクトな 細胞からAspergillus DNAを放出しなかった。従って、異なるサンプル調製方法 が、臨床的サンプルからAspergillus DNAを得るために使用される必要があり、 そしてCandidaおよびS.cerevisiae DNAのみが、本明細書中で記載されるように 処理された臨床的物質において検出されることが期待される。 本発明者らは、ウサギ血液を播種したBacT/Alert培養ボトル中に懸濁したC.a の実験室において開発したPCR-EIA法からの結果と比較した。C.albicans B311b lastoconidia株を、ウサギの全血を含む200μlのBacT/Alert血液培養ブロス( ブロス対ウサギ=8:1)当たり0、101、102、103、104、または105の濃度に て導入した。 3つの実験における各200μlのサンプルのためのAll-CAN-TETプローブについ ての平均のΔRQ値は、105細胞について3.10±0.45、104細胞について2.75±0.18 、103細胞について0.69±0.12、および102細胞について0.34±0.07であった(表 5)。従って、EIAによる検出の感度は、C.albicans blastoconididaを含まな いコントロールサンプルと比較して、200μlのサンプル当たり102細胞、または 2μlのサンプル当たり1細胞であった(P<0.01)。これは、PCR-EIA法の検出 限界に等しかった。EtBr染色による検出限界は、いずれの方法よりも10倍低かっ た(20μlのサンプル当たり103細胞)。 00μlのサンプル当たり103細胞、または2μlのサンプル当たり10細胞であっ た。これは、PCR-EIA法より10倍低い感度、アガロースゲルのEtBr染色による検 出に等しい感度を示した(表5)。 本出願を通じて、種々の刊行物が括弧内に参照される。これらの刊行物の十分 な引用は、本明細書の終わりの配列表の直前に見出され得る。本発明が関係する 当該分野の状況をより十分に記載するために、これらの刊行物の開示の全体が、 本明細書中に参考として援用される。
【手続補正書】 【提出日】平成11年6月14日(1999.6.14) 【補正内容】 6.1 明細書を以下のとおり補正します。 6.1.1 明細書第8頁第26行の「配列番号_」を「配列番号11」に補正します。 6.1.2 明細書第44頁から第47頁の配列表を別紙のとおり補正します。 【手続補正書】 【提出日】平成11年11月10日(1999.11.10) 【補正内容】 6.1 明細書を以下のとおり補正します。 6.1.1 明細書中の配列表を別紙のとおり補正します。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 モリソン,クリスティン ジェイ. アメリカ合衆国 ジョージア 30033,デ カター,トルバート ドライブ 3110 (72)発明者 レイス,エロル アメリカ合衆国 ジョージア 30341,チ ャンブリー,キャスタウェイ コート 3642 (72)発明者 ホロウェイ,ブライアン アメリカ合衆国 ジョージア 30319,ア トランタ,ハーツミル ロード 1517 (72)発明者 シン,ジョン,ヒー 韓国 クワンジュ,ドング,ゲリム 3― ドン 85―62

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の配列およびその相補体に対応するヌクレオチド配列から本質的になる 、単離された二本鎖核酸: 2.請求項1に記載の核酸と特異的にハイブリダイズする単離された核酸であっ て、そして該核酸は、請求項1に記載の配列の少なくとも最初の4つの塩基、ま たは該最初の4つの塩基に対する相補体を含む、単離された核酸。 3.配列番号5〜9からなる配列の群に規定されるヌクレオチド配列に特異的に ハイブリダイズする、請求項1に記載の単離された核酸。 4.サンプル中のAspergillus spp.およびCandida spp.を検出するための方法で あって、核酸ハイブリダイゼーションの条件下で該サンプルを請求項2に記載の 単離された核酸に曝す工程、および次いでサンプルの核酸と請求項2に記載の核 酸との間のハイブリダイゼーション複合体について検出する工程を包含する、方 法。 5.Candida spp.の検出のためのキットであって、請求項2に記載の核酸プロー ブ、および前記検出方法についての説明書を含む、キット。 6.前記キットが、配列番号5〜9からなる配列の群に規定されるヌクレオチド 核酸に特異的にハイブリダイズする、少なくとも1つのプローブをさらに含む、 請求項5に記載のキット。
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