JP2001359180A - デジタルクロスコネクトシステム、デジタルクロスコネクト実現方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

デジタルクロスコネクトシステム、デジタルクロスコネクト実現方法、及びコンピュータプログラム

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JP2001359180A JP2001122698A JP2001122698A JP2001359180A JP 2001359180 A JP2001359180 A JP 2001359180A JP 2001122698 A JP2001122698 A JP 2001122698A JP 2001122698 A JP2001122698 A JP 2001122698A JP 2001359180 A JP2001359180 A JP 2001359180A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冗長処理及び高速/低速スイッチに本質的な
問題点を有さずに手動及び自動保護スイッチを実現する
保護スイッチアーキテクチャを提供することが本発明の
課題である。 【解決手段】 本発明に係るアーキテクチャにおいて
は、デジタルシグナルプロセシングユニットは、信号処
理サービスデバイス及びサービスデバイスに対応する信
号処理保護デバイスを有している。ユニットコントロー
ラは、サービスデバイスと保護デバイスとの間で信号処
理責任を切り替える保護スイッチを有している。保護ス
イッチは、サービスデバイスからの自動保護要求に応答
してメインコントローラとは独立に機能するように適応
されており、メインコントローラの関与を必要とせず
に、この種の保護要求に関する全ての保護スイッチを完
了する。保護スイッチは、メインコントローラからの手
動スイッチ要求にも応答する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデジタルクロスコネ
クトシステムに関し、特に、デジタルクロスコネクトシ
ステムシグナルプロセシングユニットにおけるプロテク
ションスイッチング(保護切り替え)に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルクロスコネクトシステムは、チ
ャネルレベルで複数個の信号を担っているリンク間の相
互接続を実現する目的で、デジタルネットワークにおい
て用いられる。従来、この種のシステムは、メインコン
トローラ(MC)及び、着信信号トラフィックのマルチ
プレクシング、デマルチプレクシング及びインターワー
キングを実行するように適応された、少なくとも一つの
シグナルプロセシングユニットを含んでいる。信号は、
SDH(シンクロナスデジタル階層)、SONET(シ
ンクロナス光ネットワーク)、あるいはPDH(プレア
イソクロナスデジタル階層)などのトラフィックプロト
コルに従ってフォーマットされる。当業者には公知であ
るが、シグナルプロセシングユニットは、通常、要求さ
れた機能を実行する回路パックとして実装された種々の
デジタルシグナルプロセシングデバイスを含んでいる。
これらのデバイスには、リンクインターフェース、マッ
パ、フォーマッタ及びクロスコネクトネットワークが含
まれる。ユニットコントローラ(UC)は、通常、シグ
ナルプロセシングユニットにおける、MCの管理下での
局所的な制御機能を実装する。
【0003】システムの信頼性を改善する目的で、各シ
グナルプロセシングデバイスの複数個のコピーが、デバ
イス冗長性を実現する目的で、シグナルプロセシングユ
ニット内に組み込まれている。各シグナルプロセシング
デバイスの単一あるいは複数個のコピーは、残りのコピ
ーデバイスに対する“保護”デバイスとして機能しう
る。この残りのコピーデバイスは、“サービス”デバイ
スとして知られるものであり、“故障グループ”と呼称
される。プロテクションスイッチ(PSW)は、サービ
スデバイスと保護デバイスとの間の切り替えに係る制御
メカニズムを実現する。この切り替えは、システム管理
者からの手動準備コマンド及びハードウエアエラーある
いはネットワーク(設備)の問題の結果として生成され
た自動要求との双方に応答して実行されうる。従来技術
に係るデジタルクロスコネクトシステムにおいては、全
てのPSW要求は、それが手動あるいは自動のいずれに
よって生成されたかに拘わらず、MCによって処理され
る。MCは、デジタルクロスコネクトシステムにおける
各シグナルプロセシングユニット中のアクティブなシグ
ナルプロセシングデバイスの識別を含む全システム状態
情報を有する、システム全体に亘るPSWデータベース
を管理している。UCも、それが直接監督するアクティ
ブなシグナルプロセシングデバイスを識別する局所的な
PSWデータベースを管理している。これらのデータベ
ースは、PSW処理が効率的に機能するように、ある順
序で整列されていなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】MCは、準備コマンド
を受信すると、対応するPSW要求をUC宛に送出し、
UCはPSW動作を実現する。その後、MC内のPSW
データベースおよびUCは、アクティブなシグナルプロ
セシングデバイスの変更を反映するように更新されなけ
ればならない。ハードウエアエラー回復手続きが起動さ
れた場合あるいはネットワーク問題が発生した場合に
は、相異なった保護スイッチ手続きが用いられる。これ
らの場合には、ハードウエアエラーあるいはネットワー
ク問題によって影響を受けているデバイスが担当UCに
まず通知し、担当UCが“高速スイッチ”PSW動作を
実行する。高速スイッチは、スイッチ決定プロセスにお
いてMCが関与することなく実行される保護スイッチで
ある。高速スイッチが実行された後、UCはMC宛にメ
ッセージを送出し、高速スイッチに関する通知を行なっ
てMCに自身のPSWデータベースをロックするように
要求する。データベースをロックした後、MCはPSW
要求をUC宛に転送して、通常の“低速スイッチ”PS
W動作を実行させる。低速スイッチは、MCの要求によ
って実行される保護スイッチである。低速スイッチが実
行された後、MCは、MC及びUCデータベースを更新
して同期する。上述されたエラー回復シナリオは、二重
のPSW動作を要求する。さらに、高速スイッチ及び低
速スイッチPSW要求の双方に対してサービスを提供し
なければならないUCに起因する競合状況及びデッドロ
ック状況が本質的に発生する可能性がある。従って、デ
ジタルクロスコネクトシステムにおいて、この種の欠点
を有さない保護スイッチに係る要求が存在する。必要と
されているのは、冗長処理及び高速/低速スイッチに本
質的な問題点を有さずに手動及び自動PSWコマンドを
実現する保護スイッチアーキテクチャである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点は、メインコ
ントローラ、コマンドインターフェース、及び、少なく
とも一つのデジタルシグナルプロセシングユニットを有
するデジタルクロスコネクトシステム向けの、本発明に
係る新たな保護スイッチアーキテクチャによって解決さ
れて技術的な前進が実現される。デジタルシグナルプロ
セシングユニットは、単一あるいは複数個の信号処理サ
ービスデバイス及び当該サービスデバイスに対応する単
一あるいは複数個の信号処理保護デバイスを有してい
る。ユニットコントローラは、サービスデバイスと保護
デバイスとの間で信号処理責任を切り替えるための、本
発明に係る新たな保護スイッチを有している。有利なこ
とには、当該保護スイッチは、サービスデバイスからの
自動保護要求に応答してメインコントローラとは独立に
機能するように適応されており、メインコントローラの
関与を必要とせずに、この種の保護要求に関する全ての
保護スイッチを完了する。保護スイッチは、メインコン
トローラからの手動スイッチ要求にも応答する。
【0006】本発明の望ましい実施例においては、保護
スイッチ制御機能が、保護マネージャオブジェクト、サ
ービスデバイスに係る単一あるいは複数個のサービスオ
ブジェクト、及び、保護デバイスに係る単一あるいは複
数個の保護オブジェクトによって、オブジェクト指向ソ
フトウエア環境において実装される。前述のオブジェク
トは、それぞれ、メインコントローラ内に存在するメイ
ンコントローラハーフオブジェクト及びユニットコント
ローラ内に存在するユニットコントローラハーフオブジ
ェクトを有することが望ましい。信号リンク機構オブジ
ェクトを表わす他のハーフオブジェクトは、ユニットコ
ントローラとサービス及び保護デバイスにおけるプロセ
ッサの間に分散されている。
【0007】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、デジタルクロス
コネクトシステム4において用いられるデジタルシグナ
ルプロセシングユニット(デジタル信号処理ユニット)
2を示している。システム4を実装するために用いるこ
とが可能な製品例は、ルーセントテクノロジー(Lucent
Technologies, Inc.)社より市販されているDACS
IITMデジタルクロスコネクトシステムである。以
下に詳細に記述されているように、本発明に係る新しい
保護スイッチは、システムのUC及びMCプロセッサに
新たな保護スイッチ制御ソフトウエアをプログラムする
ことによって、DACSIITMシステムに実装され
る。図1及び図2に示された実施例においては、信号処
理ユニット2は、当該信号処理ユニットの第一端6にお
いてOC−3(光キャリア−3)光接続をサポートし、
第二端8においてDS0終端をサポートするように適応
されている。信号処理ユニット2の第一端6によってデ
ジタルクロスコネクトシステム4が155.52Mビッ
ト/秒のOC−3レートで光信号を終端することが可能
であるため、以下、当該信号処理ユニット2は高速ユニ
ットすなわちHSU2と呼称される。図1においては、
例として、OC−3接続がSONET(同期光ネットワ
ーク)STS−3(同期トランスポート信号レベル3)
信号を担っているものと仮定される。HSU2の第一端
6が、(155.52Mbpsのビットレートを有す
る)同期デジタル階層(SDH)STM−1(同期トラ
ンスポートモジュールレベル1)プロトコルを終端する
ように修正されることも可能であることは明らかであ
る。あるいは、HSUの第一端6は、ネットワークニー
ズに応じて、DS3あるいはE3終端を処理するように
修正されることも可能である。さらには、STS−1信
号接続を終端することも可能である。いずれの場合にお
いても、着信信号がDS1あるいはDS0のようなより
低レベルの信号にデマルチプレクスされる場合には、こ
れらより低レベルの信号は、他の信号処理ユニットタイ
プによって送出された同一タイプの信号と全く同一に取
り扱われる。全てのタイプのクロス接続がサポートされ
うることも明らかである。
【0008】第一端6における二つのOC−3接続が存
在する場合には、HSU2は第二端8において最大40
96のDS0信号を担うことが可能である。図1は、H
SU2の信号処理サービスデバイス(伝送装置)、及
び、HSU2の第一端6におけるOC−3信号終端とH
SU2の第二端8におけるDS0信号終端との間の経路
(伝送経路)に沿って行なわれる信号処理の高次の概要
を示している。光インターフェース12は、二つのOC
−3サービスリンク14及び16を終端する光インター
フェースを実現する(OIファシリティとも呼称され
る)。前述されているように、OC−3サービスリンク
14及び16の各々は、HSU2の第一端6における光
インターフェース12にSTS−3(同期トランスポー
ト信号レベル3)信号を伝える。光インターフェース1
2はSTS−3信号をSTS−1(同期トランスポート
レベル1)信号にデマルチプレクスする。各STS−1
信号は、六つの関連するマッパーデバイス18のうちの
一つ宛に送出され、マッパーデバイス18は、信号オー
バーヘッドを処理し、STS−1信号をDS1及びDS
0信号にデマルチプレクスする。これらの信号は、フォ
ーマッタ(FMT)デバイス20を介して、クロス接続
処理目的でクロスコネクトネットワーク(CCN)デバ
イス22宛に送出される。逆方向に関しては、信号は、
CCN22からフォーマッタ20及びマッパー18のう
ちの一つを介して光りインターフェース12宛に伝えら
れる。
【0009】図1における影付きブロックは、前述され
たサービスデバイスに対する冗長性(リダンダンシー)
を実現する保護デバイスである。よって、サービス中の
光インターフェース12以外に、保護光インターフェー
ス24が存在する。さらに、サービスリンク14及び1
6に対応する保護リンク26及び28がそれぞれ存在す
る。光インターフェース12はサービスリンク14及び
16に対して固定的に接続されており、光インターフェ
ース28は保護リンク26及び28に固定的に接続され
ている。結果として、各OC−3トラフィックストリー
ムは、相異なった光インターフェース12/24におい
て終端されるファシリティリンク対によって完全に保護
されている。このことにより、ネットワーク(ファシリ
ティ)保護及び装置保護の双方が可能になる。PSW動
作は、ファシリティリンク故障あるいはデバイス故障の
いずれかによってトリガーされる。ハードウエアエラー
が発生した場合には、サービス及び保護光インターフェ
ース12/24はその役割をスイッチする。このスイッ
チは、他のサービスリンク(例えば16)とは独立に一
方のサービスリンク(例えば14)に関して実行される
ことが可能であり、また、同時に双方のサービスリンク
(例えば14及び16)に関して実行されることも可能
である。例えば、光インターフェース12/24は、サ
ービスリンク14/26に関してスイッチされるが、サ
ービスリンク16/28に関してはスイッチされない、
といったことが可能である。そのような場合には、光イ
ンターフェース24はサービスリンク26をサポートす
るためにアクティブ状態にされるが、光インターフェー
ス12はサービスリンク16をサポートするためにアク
ティブ状態であり続ける。ファシリティエラーがサービ
スリンクの一方(例えば14)で発生した場合には、そ
の保護リンク(例えば26)に対するスイッチがなされ
る。サービスリンクは(例えば14/26がスイッチさ
れるが16はそのままであるように)互いに独立にスイ
ッチされることも可能であり、あるいは(例えば14/
26及び16/28の双方がスイッチされるように)同
時にスイッチされることも可能である。
【0010】六つのサービスマッパー18に対する保護
は、保護マッパー30によって実現される。保護マッパ
ー30は、6:1保護方式によって、サービスマッパー
18の全てによって共有されている。よって、一度に最
大で一つのサービスマッパー18が保護されている。保
護フォーマッタ32は、サービスフォーマッタ20に対
する保護を実現する。このフォーマッタ対は、全サービ
スマッパー18及び保護マッパー30に接続されてい
る。さらに、サービスCCN22に対する保護を実現す
る保護CCN34も存在する。フォーマッタ20/32
の各々は、CCN22/34の一方に接続されている。
【0011】サービスデバイスとその関連している保護
デバイスとの間でのアクティブ信号処理のスイッチング
は、サービス側から保護側へのスイッチングとして参照
される。その逆の動作は、保護側からサービス側へのス
イッチングとして参照される。光インターフェース12
/24及びマッパー18/30は、他の装置に影響を与
えることなく、サービス側と保護側とのスイッチングを
行なうことが可能である。フォーマッタ20/32及び
CCN22/34は、同時にスイッチングがなされなけ
ればならない。よって、CCN22/34が“一方”か
ら他方へとスイッチングされる場合には、フォーマッタ
20/32も同様にスイッチングされる。加えて、例え
ばHSU2のようなある信号処理ユニットのCCN22
/34間でのスイッチングにより、他の信号処理ユニッ
トにおけるフォーマッタ20/32の全てにおけるスイ
ッチングが引き起こされる。同様に、ある信号処理ユニ
ットのフォーマッタ20/32のスイッチングがなされ
ると、全ての信号処理ユニットにおけるCCN22/3
4及びフォーマッタ20/32のスイッチングが引き起
こされる。
【0012】前述された信号処理デバイスに加えて、H
SU2は、図2に示されているように、メインコントロ
ーラ(MC)42に対するインターフェースとして機能
するユニットコントローラ(UC)40を有している。
MC42は、HSU2と、デジタルクロスコネクトシス
テム4における他の信号処理ユニットが存在する場合に
は、それらとに対する高次制御を実現する。MC42
は、システム管理者によって動作させられる、従来技術
に係るクラフトインターフェース(CI)44との間の
通信も行なう。
【0013】図2は、HSU2の制御階層を示してい
る。UC40は、1MbpsのLAN46を介してMC
42と通信する。UC40は、HSU2をデジタルクロ
スコネクトシステム4の他の部分から実効的に分離して
いる。CCN22/34以外に、UC40は、光インタ
ーフェース12/24、マッパー18/30、及びフォ
ーマッタ20/32を含む、前述された伝送装置の全て
に対する直接のアクセスを有している。UC40は、こ
れらのデバイスのレジスタを直接読み書きする機能を有
している。UC40とHSU信号処理デバイスとの間の
双方向通信に用いられる、共有制御/インターフェース
メモリ48も存在する。
【0014】光インターフェース12/24及びマッパ
ー18/30は、割り込みを介してUC40と通信する
ことが可能なインテリジェントデバイスである。それぞ
れは、オンボードプロセッサを有している。フォーマッ
タ20/32は、UC40によって準備されて制御され
る、個別のデータ処理能力を有さないダムカードであ
る。
【0015】(後に詳細に記述される)ソフトウエアプ
ログラミングのために、UC40及びMC42は、デジ
タルクロスコネクトシステム4における準備、初期化、
動作、管理に責任を有している。HSU2の信号処理デ
バイスは、性能モニター、アラーム検出、及び、当該ユ
ニットにおいて終端される信号に係る伝送信号処理に責
任を有している。UC40及びMC42は、現在進行中
のデータ伝送に影響を与えることなく、その機能を停止
させられることが可能である。通常、信号処理デバイス
は、保護デバイスが利用可能な場合にのみ、その機能を
停止させられることが可能である。しかしながら、従来
技術に係る場合と同様、光インターフェース12/24
及びマッパー18/30は、CI44において入力され
たコマンドによって、常に、強制的にその機能を停止さ
せられることが可能である。
【0016】本発明に従って、HSU2の種々の光イン
ターフェース及びマッパーに係るPSW動作は、UC4
0によって制御されて調停される。UC40は、どのデ
バイスがいつスイッチングされるか、及び、どのような
条件の下にスイッチングがなされるか、を決定する。こ
の決定は、MC42とは独立に、自動的に実行される
が、MC42は、UC40に対して手動PSW要求を転
送することが可能である。加えて、UC40は、MC4
2に対して、いつPSW動作が実行されるのかを報告す
るため、MCがそのPSWデータベースをUCのデータ
ベースに同期することが可能である。このようにして、
手動コマンド、ハードウエアエラー回復、あるいはネッ
トワーク問題などからどのような要求が発生した場合に
おいても、単一のPSW動作が実行される必要があるだ
けである。UC40はもはや“高速スイッチ”を実行せ
ず、MC42にさらなる指示を求めて報告をするのでも
ない。その代わり、光インターフェース及びマッパーに
関連する全てのPSW動作が、後に詳細に記述されてい
るUCのPSW処理ソフトウエアによって調停される。
これらのデバイスに対するMCのPSW処理ソフトウエ
アの責任は、PSW前及びPSW後の状況のチェック、
CI44からのクラフトコマンドのUC40への転送、
UC40からのPSW結果の受信、UC状態への同期目
的でのMCデータベースの更新、及び、UCへのデータ
ベース更新のアクノレッジ、というものに縮小されてい
る。MCは、依然として、CCN及び関連するフォーマ
ッタに係るスイッチの制御を担っている。さらに、MC
は、HSU2(及び他のHSU)における全てのデバイ
スの保護状態に係る問い合わせに応答する。
【0017】簡潔に述べれば、本発明に係る新たなPS
W戦略は、ある種のデバイス群の保護スイッチに係る一
決定者のみに依拠し、そのことによって、潜在的な競合
状況を除去しつつ、冗長な動作を起こすことなくMC4
2とUC40との間のデータベースの整合性を保証す
る、というものである。
【0018】ソフトウエアアーキテクチャ 以下、図3から図11を参照して、本発明に従ってPS
Wを実装する目的でUC40及びMC42によって実現
されるソフトウエアアーキテクチャが記述される。この
ソフトウエアは、適切なデータストレージ媒体に記録さ
れたプログラミングコードよりなる。以下の議論では、
“アクター”と呼称される、複数個のオブジェクト指向
ソフトウエアオブジェクト、及び、これらアクター間の
関連に焦点を当てる。これらの二つの側面は、双方で、
システムが如何に分割されるか、コンポーネントが如何
に組織化されるか、及び、タスクが如何に実行される
か、を規定する。それぞれのアクターは、それ自体の論
理制御スロットを有するソフトウエアオブジェクトであ
る。あらゆるオブジェクト指向オブジェクト実装と同
様、アクターは、ストラクチャとビヘイビアという二つ
の側面を有している。アクターのストラクチャは、アク
ターが通信する“ポート”を規定する。ポートは、アク
ターが送受信するメッセージタイプを規定するプロトコ
ルに従って機能する。アクターのストラクチャは、当該
アクターが包含する他のアクター及び包含されているア
クター間のバインドも規定する。
【0019】図3は、一例を提供している。このダイア
グラムにおいては、アクター“A”は、二つの通信ポー
ト“p1“及び“p2”を有している。さらに、アクタ
ー“A”は、アクター“B”、“C”及び“D”を包含
している。アクター“B”は、アクター“A”内の被包
含アクターであり、アクター“A”に係るある種の責任
を担っている。ポート“p2”を介してアクター“A”
宛に送られた全てのメッセージは、そのポート“p3”
を介して直接アクター“B”に達する。アクター“B”
のポート“p4”はアクター“C”のポート“p5”に
接続されており、このアクター“C”はインポートアク
ターと呼称されるものである。インポートアクターは、
別個に定義されているが、必要に応じて包含アクターと
見なされうるものである。インポートの性質から、単一
のアクターがソフトウエアアーキテクチャ内で複数個の
場所に同時に存在することが可能になる。さらに、動的
バインドも可能になる。例えば、アクター“A”からア
クター“C”をデポートしてアクター“C”とコンパチ
ブルな別のアクターをインポートすることにより、アク
ター“B”は相異なった辞典で相異なったアクターと通
信することが可能になる。アクター“D”は、包含アク
ター“A”によって動的に生成される“被具現(被イン
カーネート)”アクターである。アクター“A”は、ア
クター“D”のポート“p7”と通信する内部ポート
“p6”を有している。具現化(インカーネーション)
は、オンデマンドで機能をアクティベート及びデアクテ
ィベートするために用いられる。
【0020】アクターのビヘイビア側面は、アクターが
メッセージ及びイベントに対してどのように反応するか
を規定する。このビヘイビアは、状態及び遷移の双方に
関連した、アクション(すなわち、詳細符号)を有する
状態遷移ダイアグラムとして表現されうる。図4は、ア
クター“E”のビヘイビアが二つの状態、すなわち、ア
イドル状態“S1”及びアクティブ状態“S2”を有す
る場合の例を示している。アクター“E”がまず初期化
されると、アイドル状態“S1”になる。“on”とい
うメッセージは、アクターをアクティブ状態“S2”に
する。“off”というメッセージは、アクターをアイ
ドル状態“S1”に戻す。この要求は、アクター“E”
がアクティブ状態“S2”にある場合には処理される
が、アイドル状態“S1”においては無視される。よっ
て、アクター“E”は、イベントに応答し、有限状態マ
シンとしてモデル化される。
【0021】アクターを規定して実装するためには種々
のオブジェクト指向プログラミングリソースが用いられ
うるが、望ましいツールは、C++プログラミング言語
向けのObjectTimeデベロッパー製品である。
この製品は、オンタリオ州カナタ(カナダ)のObje
ctTime Limited社から市販されている。
【0022】PSW動作を規定するオブジェクト指向ド
メイン内のアクターは、プロヴィジョナル実体、ボード
コントローラ、ファシリティ、及び保護スイッチ実体と
いうサブドメインに分割される。以下、これらのサブド
メインの各々が記述される。
【0023】プロヴィジョナル実体 プロヴィジョナル実体は、準備されうるシステムデバイ
スを表わしている。プロヴィジョナル実体は、三つの状
態を有しており、準備コマンドを介してシステム管理者
によってコンフィギュアされうる。プロヴィジョナル実
体の状態は、“サービス中”(ins)、“サービス停
止中”(oos)、及び、“未実装”(ueq)のいず
れかである。プロヴィジョナル実体と共に用いられうる
準備コマンドは、“グロウ”(すなわち、プロヴィジョ
ナル実体の存在を宣言し、そのタイプを規定する)、
“リストア”(すなわち、プロヴィジョナル実体をサー
ビス中にする)、“リムーブ”(すなわち、プロヴィジ
ョナル実体をサービス停止中にする)、“デグロウ”
(すなわち、プロヴィジョナル実体をシステムから完全
に除去する)、及び、“チェンジ”(すなわち、プロヴ
ィジョナル実体のプロパティを変更する)である。プロ
ヴィジョナル実体は、当該プロヴィジョナル実体をサー
ビス中/サービス停止中にする保護スイッチの間に、U
C40にも応答する。プロヴィジョナル実体は、全体
で、デジタルクロスコネクトシステムの信号処理コンフ
ィギュレーションを表わす。保護は、このレベルで実現
される、すなわち、フォールトトレラントなプロヴィジ
ョナル実体に関しては、スペアが利用可能である。
【0024】各プロヴィジョナル実体は、ソフトウエア
アーキテクチャにおいてはアクターとして表現される。
プロヴィジョナル実体アクターは、対応する物理的なプ
ロヴィジョナル実体を表現し操作するソフトウエアオブ
ジェクトである。HSU2に対するプロヴィジョナル実
体アクターが図5に示されている。それらには、二つの
フォーマッタ(FMT0及びFMT1)アクター50及
び52、六つのサービスマッパー(SMPR)アクター
54、一つの保護マッパー(PMPR)アクター56、
二つのサービス光インターフェース(SOI)アクター
58(各サービスOC−3リンクに一つずつ)、二つの
保護光インターフェース(POI)アクター60(各保
護OC−3リンクに一つずつ)、及び168個のNPC
(ネットワーク処理回路)アクター62が含まれる。N
PCアクター62は、DS1(あるいはE1)ファシリ
ティをサポートする、マッパー18/30内に配置され
たNPCデバイス(図示せず)に対応する。HSU2内
の各マッパーは、28個のDS1 NPCを有してお
り、そのため、NPC(及びNPCアクター)の総数は
168となる。マッパー18/30内にE1 NPCが
インストールされている場合には、マッパー当たりに2
1個のNPCが存在することになる。
【0025】前述のプロヴィジョナル実体の各々は、フ
ォーマッタアクター50及び52以外は、特定の伝送コ
ンセプト(例えば、STS−3、STS−1、DS1)
をサポートする伝送デバイスの組にマッピングされてい
る。加えて、トラフィック担持デバイスではないけれど
も、UC40はUCアクター64によって表現される。
各々は物理的な回路パックに存在するが、回路パックそ
れ自体ではない。各々は、それがトラフィックを担って
いる場合には、保護目的でスペアを有することが可能で
ある。
【0026】ある場合には、プロヴィジョナル実体は、
単一のハードウエア回路パック(例えば基板)に対応す
ることがある。その場合には、プロヴィジョナル実体に
対して発行された準備コマンドは、回路基板の実際の動
作に緊密に結びついていることになる。他の場合には、
単一の回路基板が、複数個のプロヴィジョナル実体、及
び、複数のタイプのプロヴィジョナル実体をサポートす
ることもある。例えば、HSU2内の二つの光インター
フェース12/24は、単一の光インターフェースカー
ド内に存在することが可能である。同様に、HSU2内
の七つのマッパー18/30は、全て物理的に同一のマ
ッパー基板に存在することも可能である。このようなデ
バイス集積化は“リストア”や“リムーブ”などの準備
コマンドの意味を変更し、以下に詳細に記述されている
他の概念、すなわち“ボードコントローラ”、の導入を
必要とする。
【0027】前述されているように、下位に位置するハ
ードウエアと緊密に関連していることに加え、各プロヴ
ィジョナル実体は伝送コンセプトにも関連している。実
際、プロヴィジョナル実体は、それらがサポートする信
号と時折等置されうる。例えば、SOIアクター58及
びPOIアクター60はそれぞれSTS−3信号を表現
しており、SMPRアクター54及びPMPRアクター
56はそれぞれSTS−1信号を、及び、NPCアクタ
ー64はDS1(あるいはE1)信号を、それぞれ表現
している。実際には、この種の信号は、物理的な基板上
に存在する伝送デバイスの組によってサポートされる。
伝送コンセプトをHSU2内の、下位に存在するハード
ウエアから切り離す目的で、ファシリティと名付けられ
た別のアクターの組が導入される。ファシリティアクタ
ーは、ボードコントローラの議論に引き続いて詳述され
る。実装を容易にする目的で、これらのアクターは、図
3に示されたオブジェクトモデルに従って、プロヴィジ
ョナル実体アクターによって包含される。
【0028】ボードコントローラ ハードウエア回路基板がプロヴィジョナル実体に直接対
応しないため、回路基板を表現して操作する目的で、H
SU2のソフトウエアアーキテクチャにおいてボードコ
ントローラアクターが用いられる。基板は、複数個のL
ED、複数個の信号処理デバイス、及び、可能であれば
オンボードプロセッサを有するハードウエア回路パック
である。ボードコントローラは、ハードウエア回路パッ
クのソフトウエア表現である。アクターは、それが制御
する基板を初期化し、(基板にプロセッサが存在する場
合には)ソフトウエアをダウンロードし、UC40によ
って要求された場合に基板を診断し、基板上のLEDを
制御し、基板からの、ファシリティに関連しないハード
ウエア割り込みを処理し、基板状況をその基板に対応す
るプロヴィジョナル実体に通知する責任を負っている。
【0029】プロヴィジョナル実体はボードコントロー
ラに関連しており、プロヴィジョナル実体が存在する物
理基板は当該プロヴィジョナル実体(及び可能な場合に
は他のプロヴィジョナル実体)に対するホストとして機
能しているボードコントローラアクターによって制御さ
れる。プロヴィジョナル実体に係る準備動作、例えば
“リストア”及び“リムーブ”は、その対応するボード
コントローラによって実行される。ボードコントローラ
は、ハードウエアエラー状況を処理し、プロヴィジョナ
ル実体が保護を要求した場合にはUC40宛に通知を行
なう。より詳細に述べれば、物理的な基板に係るボード
コントローラは、(基板用ソフトウエアのダウンロード
を含む)基板の初期化、基板割り込みの処理、ハードウ
エアエラー検出及び分析の実行、及び、LEDの制御に
責任を有している。各ボードコントローラには、“停止
中”(oos)、“サービス中”(ins)、及び“故
障”という三つの状態が存在する。
【0030】図6に示されているように、HSU2内に
は、ボードコントローラアクターの四つの組が存在す
る。これらの組には、UCコントローラ(UcCont
roller)アクター70、二つのフォーマッタコン
トローラ(FmtController)アクター72
(それぞれ、FMT0アクター50及びFMT1アクタ
ー52に対応)、七つのマッパーコントローラ(Mpr
Controller)アクター74(SMPRアクタ
ー54及びPMPRアクター56に対応)、及び二つの
光インターフェースコントローラ(OiControl
ler)アクター76(それぞれSOIアクター58及
びPOIアクター60に対応)が含まれる。以下に詳細
に記述されているように、UcControllerア
クター70はMC42及びUC40の双方に存在する。
他のボードコントローラは、全てUC40内に存在す
る。
【0031】ファシリティ ファシリティは、HSU2によってサポートされる伝送
信号を表わしている。ファシリティアクターは、ファシ
リティのソフトウエアオブジェクト表現である。これ
は、対応する伝送プロトコルをサポートする目的で、下
位に存在する電送装置を制御あるいは管理・準備する責
任を有している。ファシリティアクターは、信号性能モ
ニタリング、ファシリティアラーム検出、及び、ファシ
リティアラーム処理(例えば、ネットワーク問題処理)
にも責任を有する。各ファシリティは、プロヴィジョナ
ル実体に関連している。ファシリティアクターは、プロ
ヴィジョナル実体がリストアされた場合に生成され(す
なわち、インカーネートされ)、対応するプロヴィジョ
ナル実体がサービス中ではない場合には存在しない。フ
ァシリティのクラスは、その対応するプロヴィジョナル
実体によって決定される。OC−3プロトコルに関して
は、ファシリティクラスは、STS−3、STS−1、
VT1.5、及びDS1である。
【0032】図7に示されているように、HSU2は、
二つのSTS−3アクター80及び81からなるグルー
プ、三つのSTS−1アクター82からなる二つのグル
ープ、168個のVT1.5アクター84、168個の
DS1アクター86及び最大168個のVT−Xアクタ
ー88を有している。二つのSTS−3アクター80は
それぞれSOIアクター58によってそれぞれサービス
OC−3リンク14/16に関連してインカーネートさ
れ、二つのSTS−3アクター81はそれぞれPOIア
クター60によってそれぞれ保護OC−3リンク26/
28に関連してインカーネートされたものである。ST
S−1アクター82は、各々二つの部分を有しており、
その一方がSOIアクター58によってインカーネート
されたもの、他方がSMPRアクター54によるもので
ある。VT1.5アクター84及びDS1アクター86
は、NPCアクター62によってインカーネートされた
ものである。STS−3アクターグループ80及び81
は、それぞれ、光インターフェース12及び24に対応
している。STS−1アクター82は、サービス光イン
ターフェース12に一部対応しており、よって、Oi_
part82aを有している。さらに、STS−1信号
がSTS−3信号からデマルチプレクスされるため、S
TS−1アクター82は、サービスマッパー18にも一
部対応している。よって、STS−1アクターは、Mp
r_part82bも有している。VT1.5アクター
84及びDS1アクター86は、全て、サービスマッパ
ー18に対応している。VT−Xアクター88は擬似フ
ァシリティである。これは、VT1.5アクター84が
生成されていない場合にのみ用いられる。これは、SO
NETプロトコルが、信号が配備されていない/規定さ
れていない場合においても、そのモニターを要求するか
らである。VT1.5アクター84が生成されると、V
T−Xアクター88の責任を引き継ぐ。未選択のOC−
3リンクに係るSTS−3及びSTS−1アクターは、
同一の目的のために機能する。サービスマッパー18の
うちの未選択トリオに係るSTS−1アクターは、あら
ゆるデータ経路とは接続されておらず、従って、プレー
スホルダーとしては必要とされない。
【0033】ファシリティアクターは、伝送経路が従う
ように互いに関連している。サービスOC−3リンク1
4/16の各々は一つのSTS−3アクター80によっ
てサポートされており、これは三つのSTS−1アクタ
ー82に関連している。各STS−1アクター82は、
28個のVT1.5アクター84及び28個のDS1ア
クター86に関連している。各VT1.5アクター84
は、対応するDS1アクター86を有している。VT
1.5及びDS1アクターよりなる各々の対は、同一の
信号を操作するが、相異なったプロトコルパースペクテ
ィブを有している。
【0034】各々のファシリティクラス内には、相異な
ったタイプのファシリティが多く存在しうる。例えば、
相異なった多数のDS1信号が存在する。これらファシ
リティタイプに係るファシリティアクターを生成する目
的で、共通性を有するベースクラスを表現しているファ
シリティアクター、及び、変化を実装するサブクラスを
表わす新たに生成されたファシリティアクター、に係る
継承ストラクチャを用いることが望ましい。ファシリテ
ィはプロヴィジョナル実体がリストアされた場合に動的
に生成されるため、当該ファシリティに固有のプロトコ
ルのみを処理する特定のファシリティアクターを動的に
インカーネートすることは可能である。このことは、設
計の簡潔さ及び(ファシリティアクターに係る面倒なラ
ンタイムタイプチェックが必要とされない限り)ランタ
イム性能に著しい正の影響を与える。
【0035】アクティブアクター 前述されているように、HSU2は、相異なった故障グ
ループに関して保護デバイスを供給することによって、
単一点故障を処理する。HSU2においては、三つの故
障グループが識別されている:つまり、光インターフェ
ース(OI)故障グループ、マッパー(MPR)故障グ
ループ、及びフォーマッタ(FMT)故障グループであ
る。OI及びFMT故障グループは1+1保護をサポー
トし、MPR故障グループは6:1保護をサポートす
る。言い換えれば、SOI及びPOIアクター58/6
0、SMPR及びPMPRアクター54/56、及び、
FMT0及びFMT1アクター50/52は、フォール
トトレラントプロヴィジョナル実体である。
【0036】サービス実体及び保護実体の双方がプロヴ
ィジョン可能であって独立にサービスにリストアされう
るものではあるが、システムは、実際のデータ伝送に関
しては、サービス実体とその保護実体との間で選択をし
なければならない。言い換えれば、システムは、二つの
光インターフェース12/24のうちのいずれか一つ、
二つのフォーマッタ20/32のうちのいずれか一つ、
及び、七つのマッパーデバイス18/30のうちのいず
れか六つ、が、その伝送経路に含まれるように決定する
必要がある。
【0037】この概念をモデル化するために、選択され
たそれぞれの実体に関して、“アクティブアクター”と
して知られる別なアクターの組が導入される。図8に示
されているように、アクティブ光インターフェース(A
ctiveOi)アクター90は、SOIアクター58
あるいはPOIアクター60のいずれかに対する参照を
包含している。同様に三つのアクティブマッパー(Ac
tiveMpr)アクター92は、各々、SMPRアク
ター54あるいはPMPRアクター56のうちのいずれ
かに対する参照を含んでいる。もちろん、最大一つのA
ctiveMprアクター92が、一度にPMPRアク
ター56を参照することができる。ActiveMpr
アクター92は、28個の対応するNPCアクター62
への28個の参照を有している。結果として、NPCア
クターは、ActiveMprアクター92によって参
照されている選択されたSMPRあるいはPMPRアク
ターに対して動的にリンクされている。すなわち、Ac
tiveMprアクター92において参照されている2
8個のNPCアクター62は、同じActiveMpr
アクター92によって参照されているSMPRアクター
54あるいはPMPRアクター56の伝送デバイスを利
用する。28個のNPCアクター62の動作は、SMP
Rアクター54とPMPRアクター56との間での保護
スイッチがなされた場合に影響を受けない。なぜなら、
ActiveMprアクター92との関係が変化しない
からである。NPCアクター62は、仮にActive
Mprアクター92の一部ではない場合においても、以
下に記述されているように、アクティブグループアクタ
ー94から、正しいMPR参照を得ることができる。実
際、このような参照を実現することがアクティブアクタ
ーの機能である。
【0038】アクティブグループコンテナアクター(A
ctiveGroup)94は、ActiveOiアク
ター90及びその三つのActiveMprアクター9
2(及びそれらに関連しているNPCアクター)を互い
にグルーピングする目的で用いられる。図8に示されて
いるように、このようなグループは二つ存在する。さら
に図8に示されているように、FMT0アクター50あ
るいはFMT1アクター52に対する参照を包含するア
クティブフォーマッタ(ActiveFmt)アクター
96が存在する。しかしながら、全てのMPRアクター
(すなわち、SMPRアクター54及びPMPRアクタ
ー56)がいずれが選択されたかに拘わらず双方のフォ
ーマッタアクターとの通信を許可することも可能であ
る。
【0039】アクティブアクターはカプセル化レイヤー
を実現し、選択されたプロヴィジョナル実体と相互作用
するために必要とされる他のアクターの論理を簡潔化す
る。保護スイッチが要求された場合には、アクティブア
クターは、スイッチ要求によって規定された適切なアク
ターのインポート/デポートに関する責任を有してお
り、よって、他のオブジェクトに連結されることを目的
として選択された実体をワーキングコンテクスト状態に
する。従来は、多くの保護スイッチ機能が、どのプロヴ
ィジョナル実体が選択されているかを決定するために、
無視できない程度のランタイム計算を必要とした。この
ような場合には、保護状態に係るグローバルデータの更
新が完了する前にインタラクションが開始されると、競
合状態が発生する可能性があった。本発明に従って、他
のシステムアクターはアクティブアクターと相互作用す
るのみであり、保護スイッチが発生したか否かを知る必
要がない。アクティブアクターは、内部イベントをシー
ルドし、状態変更の完了を保証する。
【0040】保護マネージャ 保護マネージャは、保護スイッチの実行に関して責任を
有するアクターである。これらは、これらが制御するプ
ロヴィジョナル実体の状態を知る唯一のアクターであ
る。この制御は、プロヴィジョナル実体アクターを介し
て維持管理される。よって、図9の一般化されたブロッ
ク図に示されているように、保護マネージャ100は、
サービス実体アクターグループ102(故障グループ)
と保護実体アクター104とに結びついている。保護マ
ネージャ100は、アクティブアクターグループ(Ac
tiveActor)106にも結びついている。コマ
ンドインターフェース108は、MC42及びCI44
と関連し、サービス及び保護実体アクター102/10
4及び保護マネージャ100と通信するソフトウエアを
表現している。前者に関しては、コマンドインターフェ
ース108は準備要求を発行する。後者に関しては、コ
マンドインターフェース108は、システム管理者によ
る手動保護スイッチコマンドを発行する。この種のコマ
ンドが受信されると、保護マネージャ100は、サービ
ス及び保護実体アクター102/104の現時点での状
態に係る知識に基づいて、当該要求を受容あるいは拒否
する。保護マネージャ100は、さらに、サービス及び
保護実体アクター102/104によって発行された保
護要求(例えば、ハードウエアエラーあるいはネットワ
ーク問題が発生した場合など)を受信して応答する。こ
の種の要求を受信すると、保護マネージャ100は、保
護実体アクター104宛に状態問い合わせを送出する。
利用可能である場合には、スイッチがトリガーされる。
その後、保護マネージャ100は、スイッチが完了する
前にスイッチ状態に入る。他のスイッチ要求がこの時間
期間になされた場合には、即時に拒否される。保護スイ
ッチが完了すると、保護情報が保護マネージャ100に
よってストアされる。このことにより、保護マネージャ
100が、サービス実体が保護されているか否かを知る
ことが可能になり、その結果、以降の保護要求に迅速に
応答することが可能になる。有利なことには、保護マネ
ージャ100は、プロヴィジョナル実体の状態を追跡し
たりそれらの状態への同期をとる必要はない。保護マネ
ージャ100が知っている唯一の情報は、与えられた実
体に関して保護スイッチが遂行されたか否かである(す
なわち、保護実体がサービス実体を既に保護している場
合には、他のサービス実体からの要求は、さらなる処理
をなされることなく拒否される)。保護マネージャ10
0は、全サービス実体宛に、保護の利用可能性をブロー
ドキャストすることも可能である。このことによって、
保護を必要としていて保護実体が利用可能なあらゆる実
体によって自動的にスイッチが実行されることが可能と
なる。保護が利用可能な場合には、スイッチは、保護マ
ネージャが正式な要求を受信した後に実行される。
【0041】光インターフェース20/24及びマッパ
ー18/30に関する保護マネージャ(スイッチ)アク
ターは存在するが、フォーマッタ20/32及びCCN
22/34に関しては存在しない。このことは、フォー
マッタ故障グループがCCN故障グループの一部であ
り、前述されているように、MC42の制御下ででスイ
ッチされるからである。図10は、光インターフェース
及びマッパー故障グループに係る保護マネージャアクタ
ーを示している。マッパー保護スイッチ(Mpsw)ア
クター110は、一つのSMPRアクター54とPMP
Rアクター56との間での保護スイッチを実行する。さ
らに、二つの光インターフェース保護スイッチ(Ops
w1及びOpsw2)アクター112及び114(それ
ぞれが、光インターフェース12及び24に入力される
OC−3トラフィックストリームの各々に関している)
が存在する。Opsw1アクター112は、SOIアク
ター58のうちの第一のもの(SOI_1)とPOIア
クター60のうちの第一のもの(POI_1)(第一の
OC−3トラフィックストリームに係るもの)との間の
スイッチを実行する。Opsw2アクター114は、S
OIアクター58のうちの第二のもの(SOI_2)と
POIアクター60のうちの第二のもの(POI_2)
(第二のOC−3トラフィックストリームに係るもの)
との間のスイッチを実行する。各保護マネージャアクタ
ーは、そのグループ内のプロヴィジョナル実体及び対応
するアクティブアクターと通信する。よって、Mpsw
アクター110は、六つのActiveMprアクター
92と通信することになる。同様に、Opsw1アクタ
ー112はActiveOIアクター90のうちの第一
のもの(ActiveOI_1)と通信するが、Pps
w2アクター114はActiveOIアクター90の
うちの第二のもの(ActiveOI_2)と通信す
る。前述されているように、保護マネージャは、手動保
護スイッチとハードウエア故障及びネットワーク問題に
よってトリガーされた自動スイッチの双方を処理し、よ
って、従来技術に係る保護スイッチ実装において存在し
ていた手動スイッチと自動スイッチとの間に起こりうる
競合状況を除去する。保護マネージャアクターは、それ
自体では保護スイッチを起こさない。システム管理者か
あるいは保護スイッチが必要なプロヴィジョナル実体の
いずれかが要求を行なう。プロヴィジョナル実体は、そ
れら自体の状況に基づいて保護を要求する。当該実体に
係る保護マネージャアクターは、当該実体に関連してい
る物理的なリソースを見渡し、保護スイッチが開始され
るべきであるか否かを決定する。同時に複数個の要求が
発生した場合には、保護マネージャアクターは、その所
定の論理に基づいて、最終的な決定を行なう。
【0042】本発明は、全てのタイプの保護スイッチに
係る複合中央決定者(すなわち、MC42)が存在する
という点で、従来技術に係る設計とは異なっている。前
述されているように、MCは、CCN故障グループ及び
その関連するフォーマッタ故障グループに係る保護スイ
ッチを制御するのみである。さらに、本発明に係る設計
においては、サービス及び保護実体は同一である。実体
がサービス実体であるか保護実体であるかは、保護マネ
ージャアクターがそれと通信するポートによって決定さ
れる。このことは、HSU2の物理的な外観と無撞着で
ある。すなわち、HSU2においては、回路パックはそ
れが保護スロットに挿入された場合に保護パックとな
り、それがサービススロットに挿入された場合にサービ
スパックとなる。このことによって、保護スイッチ設計
が簡潔化される。なぜなら、保護及びサービス実体の双
方に関して一組のコードで充分であるからである。この
設計は、N×M保護の場合のように、複数の保護実体よ
りなる保護実体プールをサポートするように容易に拡張
されうる。このような変更には、保護マネージャに係る
わずかの変更のみが必要とされる。システム内の他の全
てのオブジェクトには影響が無い。
【0043】アクター関係 図11は、これまでに記述された、本発明に従った種々
のサブドメインアクター及びハードウエア回路パック1
20に関連しうるハードウエアデバイス間の関係を示し
ている。ボードコントローラアクター122によってソ
フトウエア上で表現されているボードコントローラは、
主としてハードウエア回路パック120のオンボードプ
ロセッサ124に関して責任を有している。これらは、
さらに、ハードウエア回路パック120の伝送デバイス
126の診断の実行に関する責任も有している。ボード
コントローラアクター122は、プロヴィジョナル実体
アクター128によってソフトウエア上で表現されてい
るプロヴィジョナル実体に対するホストとして機能す
る。図12は、この包含関係を図2のソフトウエアモデ
ルを用いて示した図である。図12は、さらに、図3の
状態モデルを用いる(前述された)三つのボードコント
ローラ状態を(参照番号129によって)示している。
ボードコントローラアクター122は、包含されている
プロヴィジョナル実体アクター128にボード状態を通
知する。逆に、プロヴィジョナル実体アクター128
は、それら自体の状況をレポートし、かつ、その関連し
ているプロヴィジョナル実体が故障した場合には、保護
サービスを要求することが可能である。
【0044】それぞれが処理する信号に基づいて、プロ
ヴィジョナル実体アクター128は、対応する伝送デバ
イスを設定して操作する正しいファシリティアクター1
30を生成する。この包含関係は図12に示されてお
り、ここでは図2のソフトウエアモデルが用いられてい
る。この図から明らかなように、ファシリティアクター
130はプロヴィジョナル実体アクター128内に包含
されている。さらに、ポート“P8”が図示されてお
り、これは、包含しているボードコントローラアクター
122と通信する目的でプロヴィジョナル実体アクター
128によって使用される。さらに、図13は、図3の
状態モデルを用いて(前述された)プロヴィジョナル実
体状態を(参照番号131)によって表示している。
【0045】ファシリティアクター130は、ハードウ
エア回路パック120の伝送デバイス側を表現する。ハ
ードウエア回路パック120が複数個のファシリティ
(例えば、複数個のマッパー)をサポートする場合に
は、各ファシリティアクター130がデバイスのサブセ
ットに対してのみ関連することになる。さらに、ファシ
リティアクター130は、その対応するプロヴィジョナ
ル実体に種々の伝送(例えば、ネットワーク)状態を通
知する。図14は、図2のソフトウエアモデルを用いて
ファシリティアクター130のコンポーネントを示して
いる。この図から明らかなように、ファシリティアクタ
ー130は包含しているプロヴィジョナル実体アクター
128とポート“P9”を介して通信する。さらに、フ
ァシリティアクター130は、複数個の処理エレメント
132、すなわち、“イベントハンドラ”、“アラーム
ユニット”、性能モニター“pm”、ファシリティ診断
ユニット(“facdgn”)、及び、ループバック
(“lpbk”)診断ユニット、を含んでいる。
【0046】保護アクター134は、プロヴィジョナル
実体アクター128と同等のものであり、後者に対して
フォールトトレラントサービスを提供する。プロヴィジ
ョナル実体アクター128との関係を介して、保護アク
ター134は包含されているファシリティアクター13
0と相互作用を行ない、後者に、特定の状況下で選択さ
れている実際の物理的伝送デバイスへのアクセスを可能
にする。
【0047】前述されたサブドメインアクターを用いる
ことにより、ソフトウエアーキテクチャが複数個の異な
ったビュー(視点)に分割される。そのビューとは、ハ
ードウエアビュー、システム機能ビュー、フォールトト
レラントビュー、及び伝送ビューである。システムコン
ポーネントをサブドメインに分割することにより、多く
の柔軟性が実現される。例えば、開発者が、特定のドメ
インに係る知識によって、単一のよく定義された領域に
関して仕事を行なうことが可能になる。一つの領域に関
して熟知しているものは、有能な技術者として、デジタ
ルクロスコネクトシステム4に係る全てについて知識を
有している必要は必ずしもない。サブドメインパラダイ
ムにより、将来におけるハードウエア変更が、ソフトウ
エアアーキテクチャに対する主要な影響を及ぼすことな
く実装されうることを可能にする。例えば、ハードウエ
ア設計者が伝送デバイスをボード間で移動させた場合に
おいても、ファシリティアクター及びボードコントロー
ラのわずかの部分のみが影響を受けるだけである。物理
的ボードに対してプロセッサが追加/削除される場合に
おいても、ボードコントローラのみが影響を受ける。付
加LEDも、システムの大部分に対して影響を与えるこ
となく、ボードに対して追加されうる。ソフトウエアサ
ブドメインを用いることの他の利点は、同一のプロヴィ
ジョナル実体を用いて相異なったプロトコル/ファシリ
ティを素早く実装することが可能であることである。例
えば、STS−1プロトコルがOC−3プロトコルの代
わりにあるいはそれに追加して用いられる場合には、同
一のプロヴィジョナル実体の組によって新たなファシリ
ティの組が導出されるのみが必要である。他の全てのシ
ステムアクターはそのままでよい。
【0048】オブジェクト分配 ここまでの議論においては、HSU2のソフトウエアア
ーキテクチャが単一プロセッサモデルを用いて記述され
てきた。すなわち、アーキテクチャが、下位のプロセッ
サに係る詳細な参照なしに記述されている。Lucen
t社製DACSIITM製品などのデジタルクロスコネ
クトシステムは分散システムであるため、アクターは個
々のプロセッサ間で分配されなければならない。さら
に、アクターがシステム実体を表現しているため、それ
らのうちの多くは、他のローカルアクターと通信する目
的で、二つあるいはそれ以上のプロセッサ上での表現を
有していなければならない。例えば、プロヴィジョナル
実体アクターは、UC40においてのみならずMC42
においても表現を有するべきである。各アクターの二つ
の部分は、各々のが相異なった責任を有しているけれど
も、他のものと無撞着でなければならない。従来技術に
係るアーキテクチャにおいては、種々のHSU信号処理
デバイスに関して二つのデータベースレコードが、MC
42及びUC40の双方において管理されている。相異
なった信号処理デバイスに係るプロセッサ間でもアクタ
ーの分配は可能である。例えば、ファシリティアクター
は、UC40、光インターフェース12/24及びマッ
パー18/30の間で分配されるべきである。
【0049】要求されたオブジェクト分配を実現する目
的で、“ハーフオブジェクトプラスプロトコル”分配パ
ターンが用いられる。複数の表現を必要とする個々の実
体が、ハーフオブジェクト間で定義された内部プロトコ
ルによって複数のパーツに分割される。図15は、マッ
パープロヴィジョナル実体アクター(MPR)140に
関連してこのアプローチを例示している。MPRアクタ
ー140は、MP−partMPRハーフオブジェクト
142とUC−partMPRハーフオブジェクト14
4に分割されている。他のアクター146も同様に分配
される。
【0050】図16は、前述されたオブジェクト分配の
概要を示している。これより理解されるように、UC4
0及びMC42は、前述されたプロヴィジョナル実体の
各々に係るそれぞれのハーフオブジェクト146及び1
48に対するホストとして機能している。MC42は、
UCボードコントローラオブジェクト150に対するホ
ストとしても機能している。UC40は、光インターフ
ェース12/24、マッパー18/30及びフォーマッ
タ20/32に対応するボードコントローラオブジェク
ト群に対するホストとして機能している。ファシリティ
ハーフオブジェクト155、156及び158は、それ
ぞれ、UC40、光インターフェース12/24及びマ
ッパー18/30によってサービスを提供されている。
【0051】ソフトウエア開発の間、高レベルアーキテ
クチャビューを管理する目的で、全てのハーフオブジェ
クトはより高次のアクターに包含されている。アーキテ
クチャモデルが安定すると、アクターはプロセッサ境界
に従ってグルーピングされる。その後、同一のプロセッ
サ上に存在するアクターは一緒にコンパイルされて、従
来技術においてなされてきたように、各プロセッサに係
る最終的な実行コードが生成される。
【0052】図17は、分散アクターを生成するための
相異なったモデリング段階を示している。記述を簡潔に
する目的で、いくつかの準備可能アクターのみが示され
ている。第一モデル160は単一プロセッサモデルであ
る。これは、システムがどのエレメントを含むべきか、
それぞれのエレメントが互いにどのような関連を有する
べきか、といったシステム構造に焦点を合わせている。
実装の詳細は省略されている。第二のモデル165は、
内部ハーフオブジェクトを有しており、下位のプロセッ
サを考慮している。アクターは、プロセッサ境界に従っ
てハーフオブジェクトに分割されている。ハーフオブジ
ェクトに係る内部プロトコルが設定されている。単一プ
ロセッサ環境におけるアクターの責任は、ハーフオブジ
ェクトによって共有されている。ハーフオブジェクト
は、第一モデル160における元のアクターの目的を実
現するために協調する。内部のジョブ分割は、他のアク
ターには不可視である。第三のモデル170は完全分散
モデルである。アクターは、それらのホストとして機能
しているプロセッサに従って再グルーピングされてい
る。ハーフオブジェクト間の関係は、それらが相異なっ
たプロセッサ上に存在している場合においても不変であ
る。あるプロセッサ上のアクターは、他者が別のプロセ
ッサ上に対応物を有していることを知ることなく、互い
に通信する。例えば、MC42上の光インターフェース
ハーフオブジェクトは、MC42上のマッパーハーフオ
ブジェクトと通信する。他のプロセッサ上の他のマッパ
ーハーフオブジェクトに係る知識は有していない。この
ようなカプセル化により、他のアクターに影響を与える
ことなく、ハーフオブジェクト間の協調の調整が可能に
なる。
【0053】図18は、保護された準備可能実体アクタ
ーのハーフオブジェクト分割を示している。全ての保護
された準備可能実体は、UC部及びMC部の二つの個別
の部分を有している。保護された実体に係る保護マネー
ジャも、対応するUC部及びMC部を有している。論理
的には、ハーフオブジェクトよりなる全ての対は、要求
された動作を実行するために共に機能するが、それらは
物理的にはMC42及びUC40に位置している。図1
8には、CI44も示されている。
【0054】対応するハーフオブジェクト対の各々がコ
ンテナオブジェクトとして指定されている場合には、サ
ービス実体、保護実体、及び保護マネージャ間の論理的
な関係が記述されうる。図18においては、コンテナオ
ブジェクト182は、六つのサービスマッパー18に対
応する六つのMC−partSMprハーフオブジェク
ト184及び六つのUC−partMpr_sハーフオ
ブジェクト186を包含している。同様に、コンテナオ
ブジェクト188は、一つの保護マッパー30に対応す
る一つのMC−partPMprハーフオブジェクト1
90及び一つのUC−partMpr_pハーフオブジ
ェクト192を包含している。コンテナオブジェクト1
94は、サービス光インターフェース12によって処理
される二つのOC−3トラフィックストリームに対応す
る二つのMC−partOI_sハーフオブジェクト1
96及び二つのUC−partOi_sハーフオブジェ
クト198を包含している。同様に、コンテナオブジェ
クト200は、保護光インターフェース24によって処
理される二つのOC−3トラフィックストリームに対応
する二つのMC−partOI_pハーフオブジェクト
202及び二つのUC−partOi_pハーフオブジ
ェクト198を包含している。
【0055】各々の故障グループは、ただ一つの保護マ
ネージャ(ProtMgr)を有しており、各Prot
Mgrコンテナオブジェクトは、対応するサービス及び
保護実体コンテナオブジェクト(保護グループ)の保護
スイッチ動作の調停に関する責任を有している。コンテ
ナオブジェクト206は、MC−partProtMg
rハーフオブジェクト208及びUC−partPro
tMgrハーフオブジェクト210を包含している。P
rotMgrハーフオブジェクト208及び210は、
SMpr及びMpr_sハーフオブジェクト184/1
86及びPMpr及びMpr_pハーフオブジェクト1
90/192を代表して、PSW動作を制御する。Pr
otMgrハーフオブジェクト206は、アクティブア
クター(ActiveMpr)212との通信も行な
う。コンテナオブジェクト214は、二つのMC−pa
rtProtMgrハーフオブジェクト216及びUC
−partProtMgrハーフオブジェクト218を
包含している。ProtMgrハーフオブジェクト21
6及び218は、OI_s及びOi_sハーフオブジェ
クト196/198及びOI_p及びOi_pハーフオ
ブジェクト202/204を代表して、PSW動作を制
御する。ProtMgrハーフオブジェクト214は、
アクティブアクター(ActiveOi)220との通
信も行なう。
【0056】全てのPSW要求は、ProtMgrコン
テナオブジェクトに送られ、コンテナオブジェクトに論
理的に包含されているUC部ProtMgrハーフオブ
ジェクトによって処理される。UC部ProtMgrハ
ーフオブジェクトは、どの実体が選択されて保護される
のかを決定する。この情報は、アクティブ実体グループ
ActiveMgr212及びActiveOi220
において管理され、そのインデックスが論理実体番号に
よって選択される。
【0057】図19は、ハーフオブジェクト対間での通
信に関して用いられる共有メモリ機構を示している。こ
こでは、アクター230がUC実行可能ハーフアクター
232及びMC実行可能ハーフアクター234を有して
いると仮定されている。ハーフアクター232及び23
4は、それぞれの実行可能プロセス236及び238を
実行する。これらのプロセスは、それぞれのメモリ空間
240及び242において実行され、これらのメモリ空
間は重複していて共有メモリ244を実現している。ハ
ーフアクター232及び234は、論理的結合246を
実現しており、対応するプロキシ248及び250を介
して通信する。他のプロセッサ内通信機構、例えばLA
N(ローカルエリアネットワーク)通信も用いられう
る。
【0058】以上の説明は、本発明の一実施例に関する
もので,この技術分野の当業者であれば、本発明の種々
の変形例が考え得るが、それらはいずれも本発明の技術
的範囲に包含される。
【0059】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明によれば、メ
インコントローラ、コマンドインターフェース、及び、
少なくとも一つのデジタルシグナルプロセシングユニッ
トを有するデジタルクロスコネクトシステム向けの、本
発明に係る新たな保護スイッチアーキテクチャが提供さ
れる。
【0060】特許請求の範囲の発明の要件の後に括弧で
記載した番号がある場合は本発明の一実施例の態様関係
を示すものであって、本発明の範囲を限定するものと解
釈してはならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従ってデジタルクロスコネクトシス
テムにおいて用いられることが企図されている信号処理
ユニット例を示す機能ブロック図。
【図2】 図1に示された信号処理ユニットがデジタル
クロスコネクトシステムのメインコントローラとコマン
ドインターフェースと組み合わせて用いられる様子を示
す機能ブロック図。
【図3】 本発明を実装する目的で用いられるアクター
ソフトウエアオブジェクトを示す機能ブロック図。
【図4】 アクターソフトウエアオブジェクトにおける
状態遷移例を示す状態ダイアグラム。
【図5】 図1の信号処理ユニットにおけるプロヴィジ
ョナルアクター実体を表わすソフトウエアオブジェクト
を示す機能ブロック図。
【図6】 図1の信号処理ユニットにおける制御アクタ
ー実体を表わすソフトウエアオブジェクトを示す機能ブ
ロック図。
【図7】 図1の信号処理ユニットにおけるファシリテ
ィアクターを表わすソフトウエアオブジェクトを示す機
能ブロック図。
【図8】 図1の信号処理ユニットにおけるアクティブ
アクターを表わすソフトウエアオブジェクトを示す機能
ブロック図。
【図9】 保護スイッチマネージャアクターを表わすソ
フトウエアオブジェクトを示す機能ブロック図。
【図10】 図1の信号処理ユニットにおける保護マネ
ージャアクターを示す機能ブロック図。
【図11】 本発明に従って保護スイッチに関与させら
れるソフトウエアオブジェクト及びハードウエアデバイ
スを示す機能ブロック図。
【図12】 ボードコントローラアクターオブジェクト
を示す機能ブロック図。
【図13】 プロヴィジョナルアクター実体オブジェク
トを示す機能ブロック図。
【図14】 ファシリティアクターオブジェクトを示す
機能ブロック図。
【図15】 “ハーフオブジェクトプラスプロトコル”
分散パターンを示す機能ブロック図。
【図16】 本発明に係る分散プロセッサモデルにおけ
る複数のオブジェクト分散を示す機能ブロック図。
【図17】 本発明に係る単一プロセッサモデル及び複
数プロセッサモデルを示す機能ブロック図。
【図18】 図17の分散プロセッサモデルに従った分
散ソフトウエアオブジェクトを示す機能ブロック図。
【図19】 二つのハーフオブジェクト対間での通信に
用いられる共有メモリメカニズムを示す機能ブロック
図。
【符号の説明】
2 デジタル信号処理ユニット 4 デジタルクロスコネクトシステム 6 第一端 8 第二端 10 伝送経路 12、24 光インターフェース 14、16、26、28 OC−3リンク 18、30 マッパー 20、32 フォーマッタ 22、34 クロスコネクトネットワークデバイス 40 ユニットコントローラ 42 メインコントローラ 44 コマンドインターフェース 50、52 フォーマッタアクター 54、56 マッパーアクター 58、60 光インターフェースアクター 62 NPCアクター 64 UCアクター 70 UCコントローラアクター 72 フォーマッタコントローラアクター 74 マッパーコントローラアクター 76 光インターフェースコントローラアクター 80、81 STS−3アクター 82 STS−1アクター 84 VT1.5アクター 86 DS1アクター 88 VT−Xアクター 90 アクティブ光インターフェースアクター 92 アクティブマッパーアクター 94 アクティブグループコンテナアクター 96 アクティブフォーマッタアクター 100 保護マネージャ 102 サービス実体アクター 104 保護実体アクター 106 アクティブアクターグループ 108 コマンドインターフェース 110 マッパー保護スイッチアクター 112、114 光インターフェース保護スイッチアク
ター 120 ハードウエア回路パック 122 ボードコントローラアクター 124 オンボードプロセッサ 126 伝送デバイス 128 プロヴィジョナル実体アクター 130 ファシリティアクター 134 保護アクター 140 マッパープロヴィジョナル実体アクター 142 MP−partMPRハーフオブジェクト 144 UC−partMPRハーフオブジェクト 146、148 プロヴィジョナル実体アクターハーフ
オブジェクト 150 UCボードコントローラオブジェクト 152 ボードコントローラオブジェクト 155、156、158 ファシリティハーフオブジェ
クト 160 単一プロセッサモデル 165 ハーフオブジェクトを有する単一プロセッサモ
デル 170 分散モデル 182 コンテナオブジェクト 184 SMprハーフオブジェクト 186 Mpr_sハーフオブジェクト 188 コンテナオブジェクト 190 PMprハーフオブジェクト 192 Mpr_pハーフオブジェクト 194 コンテナオブジェクト 196 OI_sハーフオブジェクト 198 Oi_sハーフオブジェクト 200 コンテナオブジェクト 202 OI_pハーフオブジェクト 204 Oi_pハーフオブジェクト 206 コンテナオブジェクト 208、210 ProtMgrハーフオブジェクト 212 ActiveMprハーフオブジェクト 214 コンテナオブジェクト 216、218 ProtMgrハーフオブジェクト 220 ActiveOIハーフオブジェクト 230 アクター 232、234 ハーフアクター 240、242 メモリ空間 244 共有メモリ 246 論理的結合 248、250 プロキシ
フロントページの続き (71)出願人 596077259 600 Mountain Avenue, Murray Hill, New Je rsey 07974−0636U.S.A. (72)発明者 ハン リー アメリカ合衆国、60540 イリノイ州、ネ イパービル、ジョン フレンド ドライブ 912 (72)発明者 ナット クェン ファム アメリカ合衆国、60193 イリノイ州、シ ュハンバーグ、グラス レーン 534 Fターム(参考) 5K069 AA10 DA03 FA03 FA26 HA07

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインコントローラ、コマンドインター
    フェース、及び少なくとも一つのデジタル信号処理ユニ
    ット、デジタル信号処理ユニット及び統合された保護ス
    イッチを有するデジタルクロスコネクトシステムにおい
    て、当該システムが、 単一あるいは複数個の信号処理サービスデバイスと、 前記サービスデバイスに対応する単一あるいは複数個の
    信号処理保護デバイスと、 ユニットコントローラと、 前記サービスデバイスと前記保護デバイスとの間での信
    号処理責任をスイッチするための前記ユニットコントロ
    ーラ内の保護スイッチとを有しており、 前記保護スイッチが、前記サービスデバイスからの自動
    保護要求に応答して前記メインコントローラの関与を有
    さずに前記保護要求に関する全ての保護スイッチを完了
    することによって前記メインコントローラとは独立に実
    現するように適応されていることを特徴とするデジタル
    クロスコネクトシステム。
  2. 【請求項2】 前記保護スイッチが、前記メインコント
    ローラからの保護スイッチ要求に応答して手動保護スイ
    ッチを実行するように適応されていることを特徴とする
    請求項1に記載のデジタルクロスコネクトシステム。
  3. 【請求項3】 前記ユニットコントローラが、前記サー
    ビスデバイスに関連している単一あるいは複数個のサー
    ビスオブジェクト、前記保護デバイスに関連している単
    一あるいは複数個の保護オブジェクト、及び前記サービ
    スオブジェクト及び前記保護オブジェクトに関連する前
    記保護スイッチを実現する単一あるいは複数個の保護マ
    ネージャオブジェクトを有するソフトウエアアーキテク
    チャを実現することを特徴とする請求項1に記載のデジ
    タルクロスコネクトシステム。
  4. 【請求項4】 前記サービスオブジェクト及び前記保護
    オブジェクトが、前記サービスデバイス及び前記保護デ
    バイスのソフトウエア表現をそれぞれ実現する準備可能
    実体(プロヴィジョナブルエンティティ)オブジェクト
    を含んでおり、保護スイッチ動作の一部が前記サービス
    デバイス及び前記保護デバイスをサービス提供中及びサ
    ービス停止中にする際に前記準備可能実体オブジェクト
    が前記保護マネージャオブジェクトによって発行された
    準備要求に応答することを特徴とする請求項3に記載の
    デジタルクロスコネクトシステム。
  5. 【請求項5】 前記サービスオブジェクト及び前記保護
    オブジェクトが、前記サービスデバイス及び前記保護デ
    バイスを実現する回路基板ハードウエアのそれぞれソフ
    トウエア表現であるボードコントローラオブジェクトを
    有しており、前記ボードコントローラオブジェクトが前
    記基板ハードウエアを初期化し、局所的な処理機能を有
    する基板ハードウエアにソフトウエアをダウンロード
    し、前記ユニットコントローラからの要求に応じて前記
    基板ハードウエアを診断し、及び、前記基板ハードウエ
    アの状況を前記準備可能実体オブジェクトに通知するよ
    うに適応されていることを特徴とする請求項4に記載の
    デジタルクロスコネクトシステム。
  6. 【請求項6】 前記サービスオブジェクトが、前記サー
    ビスデバイスによって担持される伝送信号のソフトウエ
    ア表現を実現するファシリティオブジェクトを有してお
    り、前記ファシリティオブジェクトが所望の伝送プロト
    コルをサポートする目的で前記基板ハードウエア上の伝
    送デバイスを設定し、性能モニター、ファシリティアラ
    ーム検出及びファシリティアラーム処理を実行し、及
    び、伝送状況を前記準備可能実体オブジェクトに通知す
    るように適応されていることを特徴とする請求項5に記
    載のデジタルクロスコネクトシステム。
  7. 【請求項7】 前記ソフトウエアアーキテクチャが、単
    一あるいは複数個の前記サービスデバイスあるいは対応
    する単一あるいは複数個の前記保護デバイスを選択的に
    表現するアクティブオブジェクトを、前記保護スイッチ
    によっていずれが選択されるかに依存して有しており、
    前記アクティブオブジェクトが、前記単一あるいは複数
    個の選択された前記サービスデバイスあるいは前記保護
    サービスデバイスとの相互作用を前記保護スイッチによ
    っていずれが選択されているかに係る知見を有さずに行
    なう機構を実現するように適応されていることを特徴と
    する請求項6に記載のデジタルクロスコネクトシステ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記ソフトウエアアーキテクチャが、規
    定された故障グループにおける前記サービスデバイスあ
    るいは保護デバイスを表現する前記アクティブオブジェ
    クトを複数個包含するアクティブグループオブジェクト
    を有していることを特徴とする請求項7に記載のデジタ
    ルクロスコネクトシステム。
  9. 【請求項9】 前記準備可能実体オブジェクト及び前記
    保護マネージャオブジェクトが、各々、前記メインコン
    トローラ内に位置するメインコントローラハーフオブジ
    ェクト及び前記ユニットコントローラ内に位置するユニ
    ットコントローラハーフオブジェクトを有していること
    を特徴とする請求項3に記載のデジタルクロスコネクト
    システム。
  10. 【請求項10】 前記ユニットコントローラ保護マネー
    ジャハーフオブジェクトが自動及び手動保護スイッチ動
    作の実現に係る責任を有しており、前記メインコントロ
    ーラ保護マネージャハーフオブジェクトが手動保護要求
    の前記ユニットコントローラ保護マネージャハーフオブ
    ジェクト宛の転送に係る責任を有していることを特徴と
    する請求項9に記載のデジタルクロスコネクトシステ
    ム。
  11. 【請求項11】 メインコントローラ、コマンドインタ
    ーフェース、及び少なくとも一つのデジタル信号処理ユ
    ニットを有するデジタルクロスコネクトシステムにおい
    て、前記デジタル信号処理ユニットは単一あるいは複数
    個の信号処理サービスデバイス、前記サービスデバイス
    に対応する単一あるいは複数個の信号処理保護デバイ
    ス、及びユニットコントローラを有しており、前記サー
    ビスデバイスと前記保護デバイスとの間の保護スイッチ
    を実行する方法が、 前記ユニットコントローラにおける前記サービスデバイ
    スから保護要求を受信する段階と、 前記保護要求に応答して前記サービスデバイスと前記保
    護デバイスとの間の保護スイッチを実行する段階と、 ここで、前記保護スイッチは、この種の保護要求に関連
    する全ての保護スイッチを前記メインコントローラが関
    与することなく完了することによって前記ユニットコン
    トローラによって自動的に前記メインコントローラとは
    独立に実行され、 前記保護スイッチ状況を前記メインコントローラに報告
    する段階と、 を有していることを特徴とするデジタルクロスコネクト
    システム実現方法。
  12. 【請求項12】 前記方法が、さらに、 前記ユニットコントローラにおける前記メインコントロ
    ーラからの手動保護スイッチ要求を受信する段階と、 前記要求に応答して保護スイッチを自動的に前記メイン
    コントローラとは独立に実行する段階とを有することを
    特徴とする請求項11に記載のデジタルクロスコネクト
    システム実現方法。
  13. 【請求項13】 前記報告段階が、さらに、 前記ユニットコントローラが前記メインコントローラに
    前記ユニットコントローラによって自動保護スイッチ動
    作が開始されている旨を報告する第一報告段階と、 前記ユニットコントローラが前記メインコントローラに
    前記ユニットコントローラによって自動保護スイッチ動
    作が完了した旨を報告する第二報告段階とを有している
    ことを特徴とする請求項11に記載のデジタルクロスコ
    ネクトシステム実現方法。
  14. 【請求項14】 メインコントローラ、コマンドインタ
    ーフェース、及び少なくとも一つのデジタル信号処理ユ
    ニット、デジタル信号処理ユニット及び統合された保護
    スイッチを有するデジタルクロスコネクトシステムにお
    いて、当該システムが、 単一あるいは複数個の信号処理サービスデバイスと、 前記サービスデバイスに対応する単一あるいは複数個の
    信号処理保護デバイスと、 ユニットコントローラと、 前記サービスデバイスと前記保護デバイスとの間での信
    号処理責任をスイッチするための前記ユニットコントロ
    ーラ内の保護スイッチとを有しており、 前記保護スイッチは、前記サービスデバイスからの自動
    保護要求に応答して前記メインコントローラの関与を有
    さずに前記保護要求に関する全ての保護スイッチを完了
    することによって前記メインコントローラとは独立に実
    現するように適応されており、 前記保護スイッチは、さらに、前記メインコントローラ
    からの保護スイッチ要求に応答して手動保護スイッチを
    実行するように適応され、 前記ユニットコントローラは、前記サービスデバイスに
    関連している単一あるいは複数個のサービスオブジェク
    ト、前記保護デバイスに関連している単一あるいは複数
    個の保護オブジェクト、及び前記サービスオブジェクト
    及び前記保護オブジェクトに関連する前記保護スイッチ
    を実現する単一あるいは複数個の保護マネージャオブジ
    ェクトを有するソフトウエアアーキテクチャを実現し、 前記サービスオブジェクト及び前記保護オブジェクト
    は、前記サービスデバイス及び前記保護デバイスのソフ
    トウエア表現をそれぞれ実現する準備可能実体(プロヴ
    ィジョナブルエンティティ)オブジェクトを含んでお
    り、保護スイッチ動作の一部が前記サービスデバイス及
    び前記保護デバイスをサービス提供中及びサービス停止
    中にする際に前記準備可能実体オブジェクトが前記保護
    マネージャオブジェクトによって発行された準備要求に
    応答し、 前記サービスオブジェクト及び前記保護オブジェクト
    は、さらに、前記サービスデバイス及び前記保護デバイ
    スを実現する回路基板ハードウエアのそれぞれソフトウ
    エア表現であるボードコントローラオブジェクトを有し
    ており、前記ボードコントローラオブジェクトが前記基
    板ハードウエアを初期化し、局所的な処理機能を有する
    基板ハードウエアにソフトウエアをダウンロードし、前
    記ユニットコントローラからの要求に応じて前記基板ハ
    ードウエアを診断し、及び、前記基板ハードウエアの状
    況を前記準備可能実体オブジェクトに通知するように適
    応され、 前記サービスオブジェクトは、さらに、前記サービスデ
    バイスによって担持される伝送信号のソフトウエア表現
    を実現するファシリティオブジェクトを有しており、前
    記ファシリティオブジェクトが所望の伝送プロトコルを
    サポートする目的で前記基板ハードウエア上の伝送デバ
    イスを設定し、性能モニター、ファシリティアラーム検
    出及びファシリティアラーム処理を実行し、及び、伝送
    状況を前記準備可能実体オブジェクトに通知するように
    適応され、 前記ソフトウエアアーキテクチャは、さらに、単一ある
    いは複数個の前記サービスデバイスあるいは対応する単
    一あるいは複数個の前記保護デバイスを選択的に表現す
    るアクティブオブジェクトを、前記保護スイッチによっ
    ていずれが選択されるかに依存して有しており、前記ア
    クティブオブジェクトが、前記単一あるいは複数個の選
    択された前記サービスデバイスあるいは前記保護サービ
    スデバイスとの相互作用を前記保護スイッチによってい
    ずれが選択されているかに係る知見を有さずに行なう機
    構を実現するように適応され、 前記ソフトウエアアーキテクチャは、さらに、規定され
    た故障グループにおける前記サービスデバイスあるいは
    保護デバイスを表現する前記アクティブオブジェクトを
    複数個包含するアクティブグループオブジェクトを有し
    ていることを特徴とするデジタルクロスコネクトシステ
    ム。
  15. 【請求項15】 前記準備可能実体オブジェクト及び前
    記保護マネージャオブジェクトが、各々、前記メインコ
    ントローラ内に位置するメインコントローラハーフオブ
    ジェクト及び前記ユニットコントローラ内に位置するユ
    ニットコントローラハーフオブジェクトを有しており、
    前記ユニットコントローラ保護マネージャハーフオブジ
    ェクトが自動及び手動保護スイッチ動作の実現に係る責
    任を有しており、前記メインコントローラ保護マネージ
    ャハーフオブジェクトが手動保護要求の前記ユニットコ
    ントローラ保護マネージャハーフオブジェクト宛の転送
    に係る責任を有していることを特徴とする請求項14に
    記載のデジタルクロスコネクトシステム。
  16. 【請求項16】 メインコントローラ、コマンドインタ
    ーフェース、及び少なくとも一つのデジタル信号処理ユ
    ニットを有するデジタルクロスコネクトシステムにおい
    て用いられるコンピュータプログラムにおいて、前記デ
    ジタル信号処理ユニットは単一あるいは複数個の信号処
    理サービスデバイス、前記サービスデバイスに対応する
    単一あるいは複数個の信号処理保護デバイス、及びユニ
    ットコントローラを有しており、前記サービスデバイス
    と前記保護デバイスとの間の保護スイッチを実行する方
    法を実現する前記コンピュータプログラムが、データ蓄
    積媒体と、 前記データ蓄積媒体に記録された、前記ユニットコント
    ローラにおいて前記サービスデバイスから保護要求を受
    信する手段と、 前記データ蓄積媒体に記録された、前記保護要求に応答
    して前記サービスデバイスと前記保護デバイスとの間の
    保護スイッチを実行する手段と、 ここで、前記保護スイッチは、前記サービスデバイスか
    らの自動保護要求に応答して前記メインコントローラの
    関与を有さずに前記保護要求に関する全ての保護スイッ
    チを完了することによって前記メインコントローラとは
    独立に実行され、 前記データ蓄積媒体に記録された、前記保護スイッチ状
    態を前記メインコントローラ宛に報告する手段とを有す
    ることを特徴とするコンピュータプログラム。
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