JP2001353403A - ブチル化反応排水の処理方法 - Google Patents

ブチル化反応排水の処理方法

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JP2001353403A
JP2001353403A JP2000178004A JP2000178004A JP2001353403A JP 2001353403 A JP2001353403 A JP 2001353403A JP 2000178004 A JP2000178004 A JP 2000178004A JP 2000178004 A JP2000178004 A JP 2000178004A JP 2001353403 A JP2001353403 A JP 2001353403A
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butylation
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Koji Ito
浩二 伊東
Nobunaga Ando
信長 安東
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クレゾール類とブチル化剤を酸触媒の存在
下に反応させ、アルカリ処理した後、分液処理して得ら
れるブチル化反応排水の処理負荷を削減する方法を提供
すること。 【解決手段】クレゾール類とブチル化剤を酸触媒の存在
下に反応させ、アルカリ処理した後、分液処理して得ら
れるブチル化反応排水を、中性または酸性条件下、芳香
族炭化水素類および一般式(1) (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ同一または相異
なって、炭素数8〜20のアルキル基またはベンジル基
を表わす。)で示される3級アミン類で抽出処理するこ
とを特徴とするブチル化反応排水の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブチル化反応排水
の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2,6−ジ(tert−ブチル)クレゾ
ールに代表されるtert−ブチル化クレゾール類は、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、医農薬中間体等として極め
て有用であり、通常クレゾール類とブチル化剤を酸触媒
の存在下に反応させ、アルカリ処理した後、水層を分
液、除去して得られる油層を蒸留することにより製造さ
れている。前記アルカリ処理後に分液して得られたブチ
ル化反応排水は、通常活性汚泥法により処理され、廃棄
されるが、該排水中には、原料であるクレゾール類に由
来する種々の有機化合物等が含まれているため、該排水
のTOD値(全酸素要求量)が高く、排水処理負荷が大
きかった。一方、該水層を有機溶媒で抽出処理し、該水
層に含まれる有機化合物等を除去しようとしても、その
除去効果は小さく、かかるブチル化反応排水の処理負荷
を低減する方法が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明者らは、クレゾール類のブチル化反応で副生する
排水の処理負荷を削減する方法について、鋭意検討した
ところ、該排水を中性または酸性条件下、芳香族炭化水
素および3級アミン類で抽出処理することにより、排水
のTOD値を大幅に低減させることができることを見出
し、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ク
レゾール類とブチル化剤を酸触媒の存在下に反応させ、
アルカリ処理した後、分液処理して得られるブチル化反
応排水を、中性または酸性条件下、芳香族炭化水素およ
び一般式(1) (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ同一または相異
なって、炭素数8〜20のアルキル基またはベンジル基
を表わす。)で示される3級アミン類で抽出処理するこ
とを特徴とするクレゾール類のブチル化排水の処理方法
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】まず、クレゾール類とブチル化剤
の反応について説明する。クレゾール類としては、例え
ばm−クレゾール、p−クレゾールおよびこれらの混合
物等が挙げられ、通常m−クレゾールとp−クレゾール
の混合物が用いられる。また、許容される範囲内でo−
クレゾールが含まれていてもよく、また後述する蒸留工
程で得られる有効成分を含む初留あるいは後留等が混合
されていてもよい。
【0006】ブチル化剤としては、通常イソブテンが用いら
れるが、1−ブテン、2−ブテン等との混合物を用いる
こともできる。ブチル化剤の使用量は、目的とするブチ
ル化クレゾール類に応じて適宜選択されるが、通常はク
レゾール類に対して、1モル倍以上用いられる。
【0007】酸触媒としては、通常硫酸、p−トルエンスル
ホン酸等が用いられ、その使用量は、クレゾール類に対
して、通常0.5〜2重量%、好ましくは0.7〜1.
5重量%である。
【0008】反応温度は、通常30〜80℃の範囲である。
【0009】かかる反応は、通常常圧条件下で行われるが、
加圧条件下で行なってもよい。また、回分式、連続式の
いずれの反応形式でもよい。
【0010】溶媒の存在下に反応を実施してもよい。溶媒と
しては、反応に不活性な溶媒であればよく、例えばトル
エン、キシレン、ニトロベンゼン、クロロベンゼン等の
芳香族炭化水素系溶媒が挙げられる。その使用量は、特
に制限はないが、容積効率、経済性等を考慮すると、実
用的には、クレゾール類に対して、10重量倍以下であ
る。
【0011】反応終了後、反応液をアルカリ処理して、次い
で分液処理することにより、ブチル化クレゾール類を含
む油層とブチル化反応排水とが得られる。かかる分液処
理においては、分液性を向上させるため、水を加えても
よい。ブチル化クレゾール類を含む油層は、必要に応じ
て洗浄処理し、蒸留処理することにより、目的とするブ
チル化クレゾール類が取り出される。かかる蒸留処理に
おいては、未反応のクレゾール類や目的物以外のブチル
化クレゾール類等の有効成分を含む、例えば初留、後留
等の留分が得られてくるので、かかる留分を本反応の原
料に混合して用いることが実用的である。
【0012】上記洗浄処理により得られる洗浄水層は、洗浄
処理に再利用してもよいし、ブチル化反応排水と混合し
てもよい。
【0013】上記アルカリ処理は、通常反応液とアルカリ水
溶液を混合することにより行われる。アルカリ水溶液と
しては、通常水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のア
ルカリ金属水酸化物の水溶液が用いられ、反応液のpH
が11以上、好ましくは12以上になるよう、その使用
量が決められる。かかるアルカリ水溶液中のアルカリ濃
度は特に制限はない。
【0014】続いて、分液処理で得られたブチル化反応排水
を、中性または酸性条件下、芳香族炭化水素系溶媒およ
び一般式(1) で示される3級アミン類で抽出処理する方法について説
明する。
【0015】分液処理で得られたブチル化反応排水には、ク
レゾール類をはじめ種々の有機化合物が含まれており、
TOD値(全酸素要求量)が高いが、該排水を中性また
は酸性条件下、芳香族炭化水素類および上記一般式
(1)で示される3級アミン類で抽出処理することによ
り、TOD値の低減された排水を得ることができる。
【0016】上記一般式(1)で示される3級アミン類の式
中、R1、R2およびR3はそれぞれ同一または相異なっ
て、炭素数8〜20のアルキル基またはベンジル基を表
わす。炭素数8〜20のアルキル基としては、例えばオ
クチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデ
シル基、オクタデシル基等が挙げられる。かかる一般式
(1)で示される3級アミン類としては、例えばトリオ
クチルアミン、トリデシルアミン、ジベンジルドデシル
アミン等が挙げられ、取り扱いの容易性等の面から、ト
リオクチルアミン、ジベンジルドデシルアミンが好まし
く、トリオクチルアミンがより好ましい。
【0017】かかる一般式(1)で示される3級アミン類の
使用量は、ブチル化反応排水に対して、通常0.01重
量倍以上であり、好ましくは0.02重量倍以上であ
る。その上限は特にないが、あまり多すぎると経済的に
不利になるため、実用的には0.2重量倍以下である。
【0018】一般式(1)で示される3級アミン類は、芳香
族炭化水素類と混合して用いてもよい。
【0019】芳香族炭化水素系溶媒としては、例えばトルエ
ン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン等が挙げら
れ、実用的には、トルエンが好ましい。芳香族炭化水素
系溶媒の使用量は、ブチル化反応排水に対して、通常
0.5重量倍以上である。その上限は特にないが、あま
り多すぎると容積効率が悪くなるため、実用的には2重
量倍以下である。
【0020】本操作は、中性または酸性条件下で実施するこ
とが重要であり、酸性条件下で実施することが好まし
い。通常ブチル化反応排水に酸を加え、そのpHが通常
7以下、好ましくは4以下、より好ましくは2以下とな
るよう調整した後、一般式(1)で示される3級アミン
類および芳香族炭化水素類が加えられる。ブチル化反応
排水、一般式(1)で示される3級アミン類および芳香
族炭化水素類を混合した後、混合液のpHを中性または
酸性に調整してもよい。酸としては、通常硫酸、塩酸等
の鉱酸が用いられ、その濃度は特に制限されない。
【0021】抽出処理温度は、通常10〜100℃、好まし
くは20〜60℃である。
【0022】ブチル化反応排水、一般式(1)で示される3
級アミン類および芳香族炭化水素類を、中性または酸性
条件下で混合した後、有機層を分離することにより、T
OD値が削減された水層が得られ、該水層は、通常その
pHを中性に調整した後、活性汚泥等により廃棄処理さ
れる。
【0023】分離された有機層は、一般式(1)で示される
3級アミン類を含んでいるため、水酸化ナトリウム等の
アルカリ水溶液でアルカリ処理し、水層を分液除去する
ことにより、本発明の方法に再使用できる。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法によれば、クレゾール類の
ブチル化反応で生じる処理負荷の高い排水のTOD値を
低減することができるので、該排水の処理負荷を低減で
きる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0026】実施例1 混合クレゾール(m体/p体比=3/7)1263重量
部、濃硫酸26重量部、イソブチレン432重量部、C
4留分(イソブチレン45重量%含有)2737重量
部、蒸留工程から回収された初留および後留成分838
重量部(クレゾール、ブチル化クレゾールおよびジブチ
ル化クレゾール含有)を反応容器に仕込み、内温65〜
75℃で反応させた。反応終了後、20重量%水酸化ナ
トリウム水溶液159重量部でアルカリ処理し、分液性
を向上させるための水を加えて、分液処理し、ブチル化
反応排水3400重量部を得た。かかるブチル化反応排
水のTOD値を測定したところ、70000ppmであ
った。
【0027】このブチル化反応排水1964重量部に98重
量%硫酸36重量部を加え、pH1.6に調整した。内
温45〜55℃で、5重量%のトリオクチルアミン/ト
ルエン溶液1600重量部を加え、30分攪拌、保持し
た。内温約40℃で分液処理し、トルエン層1676重
量部および排水層1919.4重量部を得た。該排水層
に27重量%水酸化ナトリウム水溶液0.5重量部を加
え、pH8.9にし、処理後の排水1919.9重量部
を得た。該排水のTOD値は、5000ppmであっ
た。
【0028】上記トルエン層に、27重量%水酸化ナトリウ
ム水溶液103.8重量部および水656重量部を加え
(pH13.2)、分液処理し、トリオクチルアミン含
有トルエン層1598重量部および排水838重量部を
得た。
【0029】実施例2 実施例1で用いたと同じブチル化反応排水1767重量
部に98重量%硫酸32.5重量部を加え、pH1.6
に調整した。内温45〜55℃で、実施例1で得られた
トリオクチルアミン含有トルエン層1440重量部を加
え、30分攪拌、保持した。内温約40℃で分液処理
し、トルエン層1496重量部および排水層1732重
量部を得た。トルエン層に、27重量%水酸化ナトリウ
ム水溶液118重量部および水590重量部を加え(p
H13.2)、分液処理し、トリオクチルアミン含有ト
ルエン層1434重量部を得た。このトリオクチルアミ
ン含有トルエン層1280重量部を用い、実施例1で用
いたと同じブチル化反応排水1571重量部について実
施例1と同様に実施し、排水1538重量部を得た。該
排水のTOD値は、5000ppmであった。
【0030】比較例1 実施例1で用いたと同じブチル化反応排水2000重量
部に、98重量%硫酸29重量部を加え、pH3に調整
した。内温70〜80℃でトルエン2000重量部を加
え、30分攪拌、保持した。その後、分液処理して、ト
ルエン層2035重量部および排水層1978重量部を
得た。該排水層に27重量水酸化ナトリウム水溶液1.
9重量部を加え、pH8に調整し、処理後の排水197
9.9重量部を得た。TOD値は33000ppmであ
った。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クレゾール類とブチル化剤を酸触媒の存在
    下に反応させ、アルカリ処理した後、分液処理して得ら
    れるブチル化反応排水を、中性または酸性条件下、芳香
    族炭化水素類および一般式(1) (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ同一または相異
    なって、炭素数8〜20のアルキル基またはベンジル基
    を表わす。)で示される3級アミン類で抽出処理するこ
    とを特徴とするブチル化反応排水の処理方法。
  2. 【請求項2】3級アミン類が、トリオクチルアミンまた
    はジベンジルドデシルアミンである請求項1に記載のブ
    チル化反応排水の処理方法。
  3. 【請求項3】芳香族炭化水素類が、トルエンである請求
    項1に記載のブチル化反応排水の処理方法。
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